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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115481
(43)【公開日】2024-08-26
(54)【発明の名称】ナビゲーション装置
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/36 20060101AFI20240819BHJP
   G08G 1/0969 20060101ALI20240819BHJP
【FI】
G01C21/36
G08G1/0969
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021209
(22)【出願日】2023-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】加藤 英明
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129DD13
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD40
2F129DD46
2F129DD58
2F129EE02
2F129EE52
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE80
2F129EE92
2F129FF02
2F129FF15
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF60
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF64
2F129HH02
2F129HH12
5H181AA01
5H181BB04
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF14
5H181FF22
5H181FF27
5H181FF33
(57)【要約】
【課題】ユーザが設定した目的地に存在する充電施設の利用可否を考慮した誘導計画を算出するナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置1のプロセッサ10は、自車両の蓄電池の充電残量を検出する充電残量検出部13と、ユーザが設定した目的地と、充電残量と、自車両が目的地に到着した時に確保する充電残量と、に基づいて、充電施設を経由地に設定した誘導経路を算出する誘導計画算出部16と、目的地に存在する充電施設の予約情報を取得する予約情報取得部15と、を含み、誘導計画算出部16は、予約情報に基づいて、自車両が目的地に到着した時に確保する充電残量を変更して、誘導経路および経由地に設定された充電施設における充電量を算出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の蓄電池の充電残量を検出する充電残量検出部と、
ユーザが設定した目的地と、前記充電残量と、前記自車両が前記目的地に到着した時に確保する前記充電残量と、に基づいて、充電施設を経由地に設定した誘導経路および前記充電施設における充電量を算出する誘導計画算出部と、
前記目的地に存在する充電施設の予約情報を取得する予約情報取得部と、を備え、
前記誘導計画算出部は、前記予約情報に基づいて、前記自車両が前記目的地に到着した時に確保する前記充電残量を変更して、前記誘導経路および前記充電量を算出することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記誘導計画算出部は、
前記予約情報から、前記目的地に存在する前記充電施設の予約が確認できた場合には、前記目的地に到着した時の前記充電残量が、第1の充電残量以上確保できる前記誘導経路および前記充電量を算出し、
前記予約情報から、前記目的地に存在する前記充電施設の予約が確認できなかった場合には、前記目的地に到着した時の前記充電残量が、第1の充電残量よりも多い第2の充電残量以上確保できる前記誘導経路および前記充電量を算出することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記誘導計画算出部は、前記自車両が前記誘導経路を走行中に、前記目的地までの前記誘導経路を再算出する場合には、前記充電残量を前記充電残量検出部から再度取得して、前記誘導経路および前記充電量を再算出することを特徴とする請求項1または2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
1つまたは複数のプロセッサと、前記1つまたは複数のプロセッサに通信可能に接続される1つまたは複数のメモリと、を備え、
前記1つまたは複数のプロセッサは、
自車両の蓄電池の充電残量を検出する充電残量検出部と、
ユーザが設定した目的地と、前記充電残量と、前記自車両が前記目的地に到着した時に確保する前記充電残量と、に基づいて、充電施設を経由地に設定した誘導経路および前記充電施設における充電量を算出する誘導計画算出部と、
前記目的地に存在する前記充電施設の予約情報を取得する予約情報取得部と、を含み、
前記誘導計画算出部は、前記予約情報に基づいて、前記自車両が前記目的地に到着した時に確保する前記充電残量を変更して、前記誘導経路および前記充電量を算出することを特徴とするナビゲーション装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護の観点から、外部電源より充電可能な蓄電池を備えた電気自動車やプラグインハイブリッド車が普及している。
電気自動車等による長距離のドライブでは、充電施設を経由して蓄電池の充電を行い、目的地まで走行する必要がある。
【0003】
例えば、この種の技術として、電気自動車のユーザが設定した目的地までの誘導計画(誘導経路および経由地に設定された充電施設における充電量)を決定するとき、目的地に充電施設があるか否かを判定し、その判定結果に基づいて、誘導計画を変更する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-186951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、充電施設が保有する充電器の台数には制限があるため、充電施設の利用には利用予約が必要であり、利用予約がない場合には、充電を行うことができない可能性がある。
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術では、目的地に存在する充電施設の利用予約を確認していないため、その充電施設の利用ができなかった場合を考慮した誘導計画が算出できていないという課題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、ユーザが設定した目的地に存在する充電施設の利用予約状況を考慮した誘導計画を算出するナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
形態1;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、自車両の蓄電池の充電残量を検出する充電残量検出部と、ユーザが設定した目的地と、前記充電残量と、前記自車両が前記目的地に到着した時に確保する前記充電残量と、に基づいて、充電施設を経由地に設定した誘導経路および前記充電施設における充電量を算出する誘導計画算出部と、前記目的地に存在する充電施設の予約情報を取得する予約情報取得部と、を備え、前記誘導計画算出部は、前記予約情報に基づいて、前記自車両が前記目的地に到着した時に確保する前記充電残量を変更して、前記誘導経路および前記充電量を算出することを特徴とするナビゲーション装置を提案している。
【0008】
形態2;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記誘導計画算出部は、前記予約情報から、前記目的地に存在する前記充電施設の予約が確認できた場合には、前記目的地に到着した時の前記充電残量が、第1の充電残量以上確保できる前記誘導経路および前記充電量を算出し、前記予約情報から、前記目的地に存在する前記充電施設の予約が確認できなかった場合には、前記目的地に到着した時の前記充電残量が、第1の充電残量よりも多い第2の充電残量以上確保できる前記誘導経路および前記充電量を算出することを特徴とするナビゲーション装置を提案している。
【0009】
形態3;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記誘導計画算出部は、前記自車両が前記誘導経路を走行中に、前記目的地までの前記誘導経路を再算出する場合には、前記充電残量を前記充電残量検出部から再度取得して、前記誘導経路および前記充電量を再算出することを特徴とするナビゲーション装置を提案している。
【0010】
形態4;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、1つまたは複数のプロセッサと、前記1つまたは複数のプロセッサに通信可能に接続される1つまたは複数のメモリと、を備え、前記1つまたは複数のプロセッサは、自車両の蓄電池の充電残量を検出する充電残量検出部と、ユーザが設定した目的地と、前記充電残量と、前記自車両が前記目的地に到着した時に確保する前記充電残量と、に基づいて、充電施設を経由地に設定した誘導経路を算出する誘導計画算出部と、前記目的地に存在する前記充電施設の予約情報を取得する予約情報取得部と、を含み、前記誘導計画算出部は、前記予約情報に基づいて、前記自車両が前記目的地に到着した時に確保する前記充電残量を変更して、前記誘導経路を算出するナビゲーション装置を提案している。
【発明の効果】
【0011】
本発明の1またはそれ以上の実施形態によれば、ユーザが設定した目的地に存在する充電施設の利用可否を考慮した誘導計画を算出することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の予約情報取得部が取得する情報を示した図である。
図3】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の処理のフローを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態>
図1から図3を用いて、本実施形態に係るナビゲーション装置1について説明する。
【0014】
<ナビゲーション装置1の構成>
図1に示すように、本実施形態に係るナビゲーション装置1は、プロセッサ10と、メモリ20と、入出力部30と、を含んで構成されている。
なお、プロセッサ10の詳細については、後述する。
メモリ20は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含み、ROMには、制御プログラム、地図情報等が格納され、RAMには、プロセッサ10から受信した情報等が格納される。
入出力部30は、例えば、液晶パネルにタッチパネルが積層され、ユーザから入力された情報の取得およびプロセッサ10から受信した情報の表示を行う。
本実施形態においては、特に、ユーザが行うタッチ操作に関する情報の取得と、目的地までの誘導経路等の表示とを行う。
【0015】
<プロセッサ10の構成>
プロセッサ10は、制御部11と、現在位置取得部12と、充電残量検出部13と、通信部14と、予約情報取得部15と、誘導計画算出部16と、を含んで構成されている。
プロセッサ10の各部およびメモリ20は、バスラインBLを介して、各種情報の送受信を行う。
【0016】
制御部11は、メモリ20に格納された制御プログラムに従って、ナビゲーション装置1全体の制御を行う。
制御部11は、本実施形態においては、ユーザが設定する目的地に関する情報等を取得する。
【0017】
現在位置取得部12は、自車両の現在位置情報を取得する。
現在位置取得部12は、GPS(Global Positioning System)衛星から受信した電波に基づいて、ナビゲーション装置1を備えた自車両の現在位置を取得する。
現在位置取得部12は、自車両の現在位置情報を取得し、取得した現在位置情報をメモリ20に格納する。
【0018】
充電残量検出部13は、自車両の蓄電池の充電残量を検出する。
充電残量検出部13は、蓄電池の充電残量を検出し、検出結果をメモリ20に格納する。
【0019】
通信部14は、例えば、公知の無線通信モジュールであって、後述する予約情報取得部15が、インターネット網に接続されたサーバから情報を取得するためのインターフェースとして機能する。
【0020】
予約情報取得部15は、目的地に存在する充電施設の予約情報を取得する。
ここで、充電施設とは、電気自動車等の蓄電池の充電を行うことができる充電器が設置された施設である。
予約情報取得部15は、例えば、通信部14を介して、図示しない充電施設予約管理サーバに接続し、ユーザが設定した目的地に存在する充電施設の予約情報を取得する。
【0021】
ここで、充電施設予約管理サーバについて説明する。
図2に示すように、充電施設予約管理サーバは、例えば、各充電施設の位置情報、充電施設に関する情報(充電器の給電方式、充電器の保有台数等)、各充電施設の予約情報等を格納している。
ユーザは、例えば、充電施設予約用のアプリケーションがインストールされたスマートフォンを充電施設予約管理サーバに接続し、利用を希望する充電施設の予約情報を確認し、利用可能な時刻を指定して、充電施設の利用予約を行う。
充電施設予約管理サーバは、例えば、利用予約を行ったユーザの個人ID情報と、充電施設の利用予約に関する情報(利用する充電施設名、利用時刻等)とを紐づけて格納する。
【0022】
予約情報取得部15は、充電施設予約管理サーバに接続し、ユーザが設定した目的地に充電施設があるか否かを判定し、目的地に充電施設が存在する場合には、その充電施設の予約情報を取得し、取得した予約情報をメモリ20に格納する。
予約情報取得部15は、ユーザが設定した目的地に充電施設がない場合には、充電施設がない旨の情報を後述する誘導計画算出部16に送信する。
【0023】
誘導計画算出部16は、ユーザが設定した目的地と、充電残量と、自車両が目的地に到着した時に確保する充電残量と、に基づいて、充電施設を経由地に設定した誘導経路および経由地に設定された充電施設における充電量(以下、「誘導計画」と呼ぶ)を算出する。
また、誘導計画算出部16は、予約情報取得部15が取得した予約情報に基づいて、自車両が目的地に到着した時に確保する充電残量(以下、「目標充電残量」と呼ぶ)を変更して、誘導計画を算出する。
以下に、誘導計画算出部16が算出する誘導計画の算出方法の一例を説明する。
誘導計画算出部16は、例えば、蓄電池の充電残量と、外部充電1kwhあたりの航続可能距離の実績値とに基づいて航続可能距離を算出し、その航続可能距離内に存在する充電施設を経由地に設定した目的地までの誘導経路を算出する。
また、誘導計画算出部16は、算出した誘導経路を目的地まで走行するために必要な電力量と、現在の充電残量と、目標充電残量とに基づいて、経由地に設定された充電施設における充電量を算出する。
【0024】
誘導計画算出部16は、予約情報から、目的地に存在する充電施設の予約が確認できた場合には、目的地に到着した時の充電残量が、第1の充電残量以上確保できる誘導経路を算出し、予約情報から、目的地に存在する充電施設の予約が確認できなかった場合には、目的地に到着した時の充電残量が、第1の充電残量よりも多い第2の充電残量以上確保できる誘導経路および充電量を算出する。
具体的には、誘導計画算出部16は、予めメモリ20に格納されたユーザの個人IDと、予約情報取得部15が取得した予約情報とを参照し、ユーザの個人IDに紐づいた予約があるか否かを確認する。
誘導計画算出部16は、予約情報取得部15が取得した予約情報からユーザの個人IDに紐づいた予約が確認できた場合には、例えば、満充電(100%の充電量)の20%の充電量を第1の充電残量に設定し、一方で、目的地に存在する充電施設の予約情報が確認できなかった場合、あるいは、目的地に充電施設がない旨の情報を受信した場合には、満充電(100%の充電量)の30%の充電量を第2の充電残量に設定する。
つまり、目的地に到着した時に満充電の20%の充電量が確保できるように誘導計画を算出すれば、交通事情等により自車両の消費電力が増加した場合であっても、目的地に到達することができるため、誘導計画算出部16は、例えば、満充電の20%の充電量を第1の充電残量に設定する。
また、目的地に到着した時に満充電の30%の充電量が確保できるように誘導計画を算出すれば、交通事情等により自車両の消費電力が増加した場合であっても、目的地に到達することができ、さらに、目的地周辺の充電施設まで走行することができるため、誘導計画算出部16は、例えば、満充電の30%の充電量を第2の充電残量に設定する。
【0025】
誘導計画算出部16は、目的地情報、自車両の現在位置、自車両の充電残量、設定した目標充電残量(第1の充電残量または第2の充電残量)、充電施設の位置情報等に基づいて、充電施設を経由地に設定した目的地までの誘導経路と、充電施設における充電量とを算出し、算出結果をメモリ20に格納する。
また、誘導計画算出部16は、上述した算出結果を入出力部30に送信し、目的地までの誘導計画に関する情報を表示させる。
【0026】
誘導計画算出部16は、自車両が誘導経路を走行中に、目的地までの誘導経路を再算出する場合には、メモリ20から最新の充電残量を取得して、充電施設を経由地に設定した誘導経路および経由地に設定された充電施設における充電量を再算出する。
例えば、誘導経路を走行中に、誘導経路の周辺に存在する観光スポットへの立ち寄り指示を制御部11が検出した時には、誘導計画の再算出が必要であると判定し、誘導計画算出部16は、メモリ20から最新の充電残量を取得し、現在位置情報、立ち寄り地情報、目的地情報、および、目的地に存在する充電施設の予約情報に基づいて決定した目標充電残量に基づいて、誘導計画を再度算出し、算出結果をメモリ20に格納する。
また、誘導計画算出部16は、算出結果を入出力部30に送信し、誘導計画に関する情報を表示させる。
【0027】
<ナビゲーション装置1の処理>
図3を用いて、ナビゲーション装置1の処理について説明する。
【0028】
制御部11は、ユーザが目的地を設定したか否かを判定する(ステップS110)。
制御部11は、ユーザが目的地を設定していないと判定する場合(ステップS110の「NO」)には、処理を戻し、待機状態に移行する。
【0029】
一方で、制御部11において、ユーザが目的地を設定したと判定された場合(ステップS110の「YES」)には、予約情報取得部15は、ユーザが設定した目的地に存在する充電施設の予約情報を取得し(ステップS120)、処理をステップS130に移行させる。
【0030】
充電残量検出部13は、自車両の充電残量を取得し(ステップS130)、処理をステップS140に移行させる。
【0031】
誘導計画算出部16は、ステップS120において取得された予約情報を確認し、充電施設の予約があるか否かを判定する(ステップS140)。
誘導計画算出部16は、充電施設の予約があると判定する場合(ステップS140の「YES」)には、目標充電残量を第1の充電残量に設定する(ステップS150)。
一方で、誘導計画算出部16は、充電施設の予約がないと判定する場合(ステップS140の「NO」)には、目標充電残量を第2の充電残量に設定する(ステップS160)。
【0032】
誘導計画算出部16は、目的地情報と、現在位置情報と、充電残量と、充電施設の予約情報に基づいて設定した目標充電残量とに基づいて誘導計画を算出し、算出した誘導計画を入出力部30に表示させる(ステップS170)。
【0033】
制御部11は、誘導計画の再算出が必要であるか否かを判定する(ステップS180)。
制御部11は、誘導計画の再算出が必要であると判定する場合(ステップS180の「YES」)には、処理をステップS130に戻し、処理を継続させる。
【0034】
一方で、制御部11は、誘導計画の再算出が必要ないと判定する場合(ステップS180の「NO」)には、自車両の現在位置情報と目的地情報とを参照し、自車両が目的地に到着したか否かを判定する(ステップS190)。
制御部11は、自車両が目的地に到着していないと判定する場合(ステップS190の「NO」)には、処理をステップS180に戻し、処理を継続させる。
一方で、制御部11は、自車両が目的地に到着したと判定する場合(ステップS190の「YES」)には、処理を終了させる。
【0035】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係るナビゲーション装置1のプロセッサ10は、自車両の蓄電池の充電残量を検出する充電残量検出部13と、ユーザが設定した目的地と、充電残量と、自車両が目的地に到着した時に確保する充電残量と、に基づいて、充電施設を経由地に設定した誘導経路を算出する誘導計画算出部16と、目的地に存在する充電施設の予約情報を取得する予約情報取得部15と、を含み、誘導計画算出部16は、予約情報に基づいて、自車両が目的地に到着した時に確保する充電残量を変更して、誘導経路および経由地に設定された充電施設における充電量を算出する。
目的地に充電施設が存在したとしても、その充電施設の利用予約が行われていなければ、自車両の蓄電池の充電を行うことができない可能性があるため、誘導計画算出部16は、目的地にある充電施設の予約の有無を確認し、その確認結果に基づいて、目的地に到着した時に確保する充電残量を変更して、誘導経路および経由地に設定された充電施設における充電量を算出する。
つまり、目的地に充電施設が存在したとしても、その充電施設の利用予約が行われていなければ、自車両の蓄電池の充電を行うことができない可能性がある。
そこで、誘導計画算出部16は、目的地にある充電施設の予約の有無を確認し、その確認結果に基づいて、目的地に到着した時に確保する充電残量を変更して、誘導経路および経由地に設定された充電施設における充電量を算出する。
これにより、ユーザが設定した目的地に存在する充電施設の利用予約状況を考慮した誘導計画が算出されるため、ユーザは、充電残量を気にすることなく、安心して運転を行うことができる。
【0036】
また、本実施形態に係るナビゲーション装置1の誘導計画算出部16は、予約情報から、目的地に存在する充電施設の予約が確認できた場合には、目的地に到着した時の充電残量が、第1の充電残量以上確保できる誘導経路を算出し、予約情報から、目的地に存在する充電施設の予約が確認できなかった場合には、目的地に到着した時の充電残量が、第1の充電残量よりも多い第2の充電残量以上確保できる誘導計画を算出する。
つまり、目的地に存在する充電施設の予約が確認できた場合には、目的地に存在する充電施設において、確実に充電を行うことができるため、目的地に到着した時の充電残量を余剰に確保しない。
これにより、目的地に存在する充電施設の予約が確認できた場合には、経由地に設定された充電施設における余剰な充電(充電時間/充電回数)を回避することができるため、ユーザは、目的地に早く到着することができる。
また、誘導計画算出部16は、目的地に存在する充電施設の予約が確認できなかった場合には、目的地周辺の充電施設まで走行するための電力量を余計に確保する必要があるため、目的地に到着した時の充電残量が第1の充電残量より多い第2の充電残量以上を確保できるように、誘導計画を算出する。
これにより、目的地に存在する充電施設の予約が確認できなかった場合には、目的地周辺の充電施設まで走行するための充電残量が確保されるため、ユーザは、充電残量を気にすることなく、安心して運転を行うことができる。
【0037】
本実施形態に係るナビゲーション装置1の誘導計画算出部16は、自車両が誘導経路を走行中に、目的地までの誘導経路を再算出する場合には、充電残量を充電残量検出部13から再度取得して、誘導経路および充電量を再算出する。
すなわち、誘導計画算出部16は、ユーザにより目的地までの経路周辺に存在する観光スポット等への立ち寄りが追加された場合、誘導経路の再算出が必要となり、充電残量検出部13から再度取得した充電残量と、充電施設の予約情報に基づいて決定した目標充電残量とに基づいて、誘導計画を再度算出する。
これにより、走行途中に誘導計画が再計算されたとしても、目的地に存在する充電施設の予約情報に基づいて決定した目標充電残量が確保されるため、ユーザは、充電残量を気にすることなく、安心して運転を行うことができる。
【0038】
<変形例1>
上述した本実施形態に係るナビゲーション装置1の予約情報取得部15および誘導計画算出部16の処理をサーバにおいて実行させるようにしてもよい。
具体的には、ナビゲーション装置1は、ユーザが設定した目的地情報と、現在位置取得部12において取得した現在位置情報と、充電残量検出部13において検出された充電残量とをサーバに送信し、サーバは、ナビゲーション装置1から受信した各情報と、充電施設予約管理サーバから取得した情報と、に基づいて誘導計画を算出し、算出した誘導計画をナビゲーション装置1に送信する。
これにより、ナビゲーション装置1の消費電力削減、および、メモリ20のメモリサイズの削減を行うことができる。
【0039】
なお、上述した制御部11、現在位置取得部12、充電残量検出部13、通信部14、予約情報取得部15、誘導計画算出部16等の処理をコンピュータシステムが読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをメモリに読み込ませ、実行することによって、本発明のナビゲーション装置1を実現することができる。
ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。
【0040】
また、「コンピュータシステム」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。
ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0041】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0042】
以上、この発明の実施形態について、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0043】
1;ナビゲーション装置
10;プロセッサ
11;制御部
12;現在位置取得部
13;充電残量検出部
14;通信部
15;予約情報取得部
16;誘導計画算出部
20;メモリ
30;入出力部
図1
図2
図3