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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024011552
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】鞍乗型車両
(51)【国際特許分類】
   B62J 35/00 20060101AFI20240118BHJP
   B62J 23/00 20060101ALI20240118BHJP
   B62J 6/027 20200101ALI20240118BHJP
【FI】
B62J35/00 F
B62J23/00 A
B62J6/027
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022113629
(22)【出願日】2022-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】二股 健士
(57)【要約】
【解決手段】鞍乗型車両10は、少なくともヘッドライト21の周囲を保護する本体部52と、本体部52に接続され、本体部52から後方に延びる取付部54とを有するフロントガードパイプ50と、取付部54に取り付けられるパーツ76と、を有し、取付部54は、車体の前後方向において、ヘッドパイプ14及び燃料タンク46とオーバラップし、パーツ76は、取付部54が本体部52に接続される箇所の少なくとも一部を覆う。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともヘッドライト(21)の周囲を保護する本体部(52)と、前記本体部(52)に接続され、前記本体部(52)から後方に延びる取付部(54)とを有するフロントガードパイプ(50)と、
前記取付部(54)に取り付けられるパーツ(76)と、
を有し、
前記取付部(54)は、車体(11)の前後方向において、ヘッドパイプ(14)及び燃料タンク(46)とオーバラップし、
前記パーツ(76)は、前記取付部(54)が前記本体部(52)に接続される箇所の少なくとも一部を覆う、鞍乗型車両(10)。
【請求項2】
請求項1に記載の鞍乗型車両(10)において、
前記パーツ(76)に取り付けられ、前記燃料タンク(46)の外側の少なくとも一部を覆うタンクシュラウド(74)を有する、鞍乗型車両(10)。
【請求項3】
請求項1に記載の鞍乗型車両(10)において、
前記パーツ(76)に取り付けられ、物品を収容可能な収容部(86)を有する、鞍乗型車両(10)。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の鞍乗型車両(10)において、
前記パーツ(76)は、前記車体(11)の幅方向から前記取付部(54)を挟み込んで、前記取付部(54)に取り付けられる、鞍乗型車両(10)。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載の鞍乗型車両(10)において、
前記フロントガードパイプ(50)は、前記ヘッドパイプ(14)に接続されるヘッドパイプ接続部(66)を有し、
前記ヘッドパイプ接続部(66)は、前記車体(11)の幅方向において両側に設けられる前記取付部(54)、又は、前記車体(11)の幅方向において両側に設けられる前記パーツ(76)の間に配置される、鞍乗型車両(10)。
【請求項6】
請求項2に記載の鞍乗型車両(10)において、
前記タンクシュラウド(74)は、前記車体(11)の幅方向において外側から、前記パーツ(76)に取り付けられる、鞍乗型車両(10)。
【請求項7】
請求項3に記載の鞍乗型車両(10)において、
前記収容部(86)は、前記車体(11)の幅方向において外側から、前記パーツ(76)に取り付けられる、鞍乗型車両(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、ヘッドランプガードを有する鞍乗型車両が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8-002462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示されたヘッドランプガードは、複数のパイプが接続されて形成される。上記特許文献1に開示された技術では、ヘッドランプガードの接続箇所が外部から視認される問題がある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様は、鞍乗型車両(10)に関する。
【0007】
この場合、第1の構成として、鞍乗型車両(10)は、少なくともヘッドライト(21)の周囲を保護する本体部(52)と、前記本体部(52)に接続され、前記本体部(52)から後方に延びる取付部(54)とを有するフロントガードパイプ(50)と、前記取付部(54)に取り付けられるパーツ(76)と、を有し、前記取付部(54)は、車体(11)の前後方向において、ヘッドパイプ(14)及び燃料タンク(46)とオーバラップし、前記パーツ(76)は、前記取付部(54)が前記本体部(52)に接続される箇所の少なくとも一部を覆う。
【0008】
第2の構成として、鞍乗型車両(10)は、前記パーツ(76)に取り付けられ、前記燃料タンク(46)の外側の少なくとも一部を覆うタンクシュラウド(74)を有する。
【0009】
第3の構成として、鞍乗型車両(10)は、前記パーツ(76)に取り付けられ、物品を収容可能な収容部(86)を有する。
【0010】
第4の構成として、前記パーツ(76)は、前記車体(11)の幅方向から前記取付部(54)を挟み込んで、前記取付部(54)に取り付けられる。
【0011】
第5の構成として、前記フロントガードパイプ(50)は、前記ヘッドパイプ(14)に接続されるヘッドパイプ接続部(66)を有し、前記ヘッドパイプ接続部(66)は、前記車体(11)の幅方向において両側に設けられる前記取付部(54)、又は、前記車体(11)の幅方向において両側に設けられる前記パーツ(76)の間に配置される。
【0012】
第6の構成として、前記タンクシュラウド(74)は、前記車体(11)の幅方向において外側から、前記パーツ(76)に取り付けられる。
【0013】
第7の構成として、前記収容部(86)は、前記車体(11)の幅方向において外側から、前記パーツ(76)に取り付けられる。
【発明の効果】
【0014】
第1の構成によれば、鞍乗型車両は、外部から視認可能なフロントガードパイプの接続箇所を低減でき、意匠性が向上する。
【0015】
第2の構成によれば、鞍乗型車両は、走行風の抵抗を低減でき、燃費が向上する。
【0016】
第3の構成によれば、鞍乗型車両は、収容部に小物等の物品を収容でき、実用性が向上する。
【0017】
第4の構成によれば、鞍乗型車両は、外部から視認可能なフロントガードパイプの接続箇所を低減でき、意匠性が向上する。
【0018】
第5の構成によれば、鞍乗型車両は、ヘッドパイプ接続部及びヘッドパイプの周辺に配置された配線等を、外部から視認不能にでき、意匠性が向上する。
【0019】
第6の構成によれば、鞍乗型車両は、タンクシュラウドの着脱が容易になる。
【0020】
第7の構成によれば、鞍乗型車両は、収容部の着脱が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、鞍乗型車両の側面図である。
図2図2は、鞍乗型車両の前面図である。
図3図3は、鞍乗型車両のメータ付近の拡大図である。
図4図4は、フロントガードパイプの斜視図である。
図5図5は、フロントガードパイプの前面図である。
図6図6は、フロントガードパイプの側面図である。
図7図7は、タンクシュラウドの斜視図である。
図8図8は、パーツの斜視図である。
図9図9は、フロントガードパイプに対するタンクシュラウド及びパーツの取付方法を説明する図である。
図10図10は、フロントガードパイプの斜視図である。
図11図11は、フロントガードパイプの側面図である。
図12図12は、収容部の斜視図である。
図13図13は、フロントガードパイプに対する収容部及びパーツの取付方法を説明する図である。
図14図14は、パーツに対する収容部の取付方法を説明する図である。
図15図15は、パーツに対する収容部の取付方法を説明する図である。
図16図16は、フロントガードパイプの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
〔第1実施形態〕
[車体の構成]
図1は、鞍乗型車両10の側面図である。図2は、鞍乗型車両10の前面図である。図3は、鞍乗型車両10のメータ19付近の拡大図である。以下の説明において、図1図2及び図3に矢印で示す方向に基づいて、車体11の前後方向、車体11の上下方向、及び、車体11の左右方向を記載する。以下、図1図2及び図3を用いて、車体11の構成を説明する。
【0023】
鞍乗型車両10は、車体フレーム12を有する。車体フレーム12は、ヘッドパイプ14及びダウンフレーム16を有する。(図1図2)。車体フレーム12は、その他の不図示のメインフレーム、シートレール、ピボットフレーム及びシートレールを有する。
【0024】
鞍乗型車両10は、操舵系18を有する。操舵系18は、ステアリングステム(不図示)、操舵ハンドル20及び一対のフロントフォーク22を有する。
【0025】
ステアリングステムは、ヘッドパイプ14に回動可能に支持される。ステアリングステムの上端にトップブリッジ24が取り付けられる。ステアリングステムの下端にボトムブリッジ26が取り付けられる。
【0026】
トップブリッジ24には、操舵ハンドル20が取り付けられる。図1に示すように、操舵ハンドル20の前方には、メータ19が設けられる。また、メータ19の前方には、ヘッドライト21が設けられる。
【0027】
トップブリッジ24及びボトムブリッジ26は、左右一対のフロントフォーク22を連結する。各フロントフォーク22は、前下方に延びる。一対のフロントフォーク22の下端に、前輪28が取り付けられる。前輪28は、フロントフォーク22に回転可能に支持される。前輪28は、前輪28の上方から後方にかけて、フロントフェンダ30により覆われる。
【0028】
鞍乗型車両10は、スイングアーム32を有する。スイングアーム32は、左右の各ピボットフレームに、ピボットシャフト(不図示)を介して取り付けられる。スイングアーム32は、ピボットフレームにより、ピボットシャフトを中心にして揺動可能に支持される。
【0029】
スイングアーム32は、ピボットフレームから左右に二股に分かれて後方に延びる。スイングアーム32の後端において、二股に分かれたスイングアーム32の間に後輪34が取り付けられる。後輪34は、スイングアーム32に回転可能に支持される。後輪34は、後輪34の上方から後方にかけて、リアフェンダ36により覆われる。
【0030】
鞍乗型車両10は、左右一対のリアクッション38を有する。各リアクッション38は、左右の各シートレールと左右の各スイングアーム32との間に設けられる。
【0031】
鞍乗型車両10は、パワーユニット40を有する。パワーユニット40は、ダウンフレーム16及びピボットフレームに支持される。パワーユニット40は、エンジン42及び変速機44を有する。
【0032】
鞍乗型車両10は、燃料タンク46を有する。燃料タンク46は、メインフレームに取り付けられる。燃料タンク46の後方にはシート48が設けられる。シート48は、シートレールに取り付けられる。シート48の後方にはタンデムシート49が設けられる。タンデムシート49は、シートレールに取り付けられる。
【0033】
[フロントガードパイプの構成]
図1図2及び図3に示すように、車体11には、フロントガードパイプ50が取り付けられる。図4は、フロントガードパイプ50の斜視図である。図5は、フロントガードパイプ50の前面図である。図6は、フロントガードパイプ50の側面図である。図1図2図3図4図5及び図6を用いて、フロントガードパイプ50の構成について説明する。
【0034】
フロントガードパイプ50は、本体部52及び取付部54を有する。本体部52は、ライトガード部56、メータガード部62、連結部64、ヘッドパイプ接続部66及びサイドガード部68を有する。
【0035】
図4及び図5に示すように、ライトガード部56は、U字状部58と延出部60を有する。U字状部58は、略U字状に形成される。フロントガードパイプ50が車体11に取り付けられた状態で、図2に示すように、U字状部58の内周に、ヘッドライト21が配置される。延出部60は、U字状部58から後下方に延びる。図1に示すように、延出部60の先端は、ダウンフレーム16に固定される。
【0036】
図4及び図5に示すように、メータガード部62は、環状に形成される。フロントガードパイプ50が車体11に取り付けられた状態で、図3に示すように、メータガード部62の内周に、メータ19が配置される。
【0037】
連結部64は、車体11に対して右方に位置する延出部60と、車体11に対して左方に位置する延出部60とが接続される。車体11に対して右方に位置する延出部60と、車体11に対して左方に位置する延出部60とは、溶接により接続されてもよい。また、車体11に対して右方に位置する延出部60と、車体11に対して左方に位置する延出部60とは、溶接以外の方法により接続されてもよい。フロントガードパイプ50が車体11に取り付けられた状態で、図2に示すように、連結部64は、ヘッドライト21の下方に位置する。
【0038】
ヘッドパイプ接続部66は、連結部64及びメータガード部62の各々に接続される。ヘッドパイプ接続部66は、連結部64及びメータガード部62の各々から後下方に延びる。後下方に延びる連結部64の先端は、ヘッドパイプ14に固定される。ヘッドパイプ接続部66は、連結部64及びメータガード部62の各々に溶接により接続されてもよい。また、ヘッドパイプ接続部66は、連結部64及びメータガード部62の各々に溶接以外の方法により接続されてもよい。
【0039】
サイドガード部68は、車体11に対して右方及び左方の各々に設けられる。各サイドガード部68の一端は、連結部64よりも上方においてライトガード部56に接続される。各サイドガード部68の他端は、連結部64よりも下方においてライトガード部56に接続される。各サイドガード部68の中央部分は、車体11の左右方向において、外側に向かって膨出する形状に形成される。サイドガード部68は、ライトガード部56に溶接により接続されてもよい。また、サイドガード部68は、ライトガード部56に溶接以外の方法により接続されてもよい。
【0040】
取付部54は、車体11に対して右方及び左方の各々に設けられる。各取付部54の一端は、連結部64よりも上方においてライトガード部56に接続される。各取付部54の一端部とライトガード部56との間に第1補強部材70が設けられる。第1補強部材70は、板状の部材である。第1補強部材70は、取付部54及びライトガード部56の各々に接続される。
【0041】
各取付部54の他端は、連結部64よりも下方においてライトガード部56に接続される。各取付部54の他端部とライトガード部56との間に第2補強部材72が設けられる。第2補強部材72は、板状の部材である。第2補強部材72は、取付部54及びライトガード部56の各々に接続される。
【0042】
取付部54は、ライトガード部56に溶接により接続されてもよい。また、取付部54は、ライトガード部56に溶接以外の方法により接続されてもよい。
【0043】
第1補強部材70は、取付部54及びライトガード部56の各々に溶接により接続されてもよい。また、第1補強部材70は、取付部54及びライトガード部56の各々に溶接以外の方法により接続されてもよい。
【0044】
第2補強部材72は、取付部54及びライトガード部56の各々に溶接により接続されてもよい。また、第2補強部材72は、取付部54及びライトガード部56の各々に溶接以外の方法により接続されてもよい。
【0045】
各取付部54の中央部分は、車体11の前後方向において、後方に向かって膨出する形状に形成される。図1に示すように、取付部54は、車体11の前後方向において、ヘッドパイプ14及び燃料タンク46とオーバラップする。
【0046】
[タンクシュラウド及びパーツの構成]
図1に示すように、車体11にはタンクシュラウド74が取り付けられる。このタンクシュラウド74は、パーツ76を介してフロントガードパイプ50に取り付けられる。図7は、タンクシュラウド74の斜視図である。図8は、パーツ76の斜視図である。図9は、フロントガードパイプ50に対するタンクシュラウド74及びパーツ76の取付方法を説明する図である。図10は、フロントガードパイプ50の斜視図である。図11は、フロントガードパイプ50の側面図である。図10及び図11は、フロントガードパイプ50にタンクシュラウド74及びパーツ76が取り付けられた状態を示す。図7図8図9図10及び図11を用いて、タンクシュラウド74及びパーツ76の構成について説明する。
【0047】
図7に示すように、タンクシュラウド74は膨らみを持つ形状に形成される。タンクシュラウド74は、2つの貫通孔78を有する。
【0048】
図8に示すように、パーツ76は、外側パーツ80a及び内側パーツ80bを有する。外側パーツ80a及び内側パーツ80bの各々は膨らみを持つ形状に形成される。外側パーツ80aは、タンクシュラウド74の2つの貫通孔78と対応する箇所に2つのねじ穴82を有する。
【0049】
図9に示すように、外側パーツ80aは、フロントガードパイプ50の外側から取付部54に取り付けられる。また、内側パーツ80bは、フロントガードパイプ50の内側から取付部54に取り付けられる。外側パーツ80aと内側パーツ80bとにより、取付部54が挟み込まれる。この状態で、外側パーツ80aと内側パーツ80bとが互いに嵌合する。これにより、パーツ76は、取付部54に保持される。外側パーツ80aと内側パーツ80bとは、不図示のボルトとナットとにより締結されてもよい。
【0050】
取付部54にパーツ76が取り付けられた状態で、図6に二点鎖線で示す範囲Aをパーツ76が覆う。これにより、パーツ76は、取付部54が本体部52に接続される箇所の少なくとも一部を覆う。また、パーツ76は、第1補強部材70が本体部52及び取付部54に接続される箇所の少なくとも一部を覆う。また、パーツ76は、第2補強部材72が本体部52及び取付部54に接続される箇所の少なくとも一部を覆う。
【0051】
図9に示すように、タンクシュラウド74は、外側パーツ80aの外側から、外側パーツ80aに取り付けられる。タンクシュラウド74の各貫通孔78にねじ84が挿入され、ねじ84は外側パーツ80aの各ねじ穴82と螺合する。これにより、図10及び図11に示すように、タンクシュラウド74はパーツ76に取り付けられる。
【0052】
[収容部及びパーツの構成]
タンクシュラウド74に代えて、パーツ76に収容部86が取り付けられてもよい。図12は、収容部86の斜視図である。図13は、フロントガードパイプ50に対する収容部86及びパーツ76の取付方法を説明する図である。図14及び図15は、パーツ76に対する収容部86の取付方法を説明する図である。図16は、フロントガードパイプ50の斜視図である。図16は、フロントガードパイプ50に収容部86及びパーツ76が取り付けられた状態を示す。図12図13図14図15及び図16を用いて、収容部86及びパーツ76の構成について説明する。
【0053】
図12に示すように、収容部86は膨らみを持つ形状に形成される。収容部86は、内部に小物等の物品を収容可能である。収容部86は、2つの面ファスナ88を有する(図14図15)。
【0054】
図13に示すように、外側パーツ80aは、2つのファスナ通し穴90を有する。ファスナ通し穴90に、収容部86の面ファスナ88が通される。
【0055】
図13に示すように、収容部86は、外側パーツ80aの外側から、外側パーツ80aに取り付けられる。図14及び図15に示すように、外側パーツ80aのファスナ通し穴90に、収容部86の面ファスナ88が挿入され、面ファスナ88のフックとループとが張り付けられる。これにより、図16に示すように、収容部86はパーツ76に取り付けられる。
【0056】
[作用効果]
本実施形態の鞍乗型車両10では、取付部54に取り付けられたパーツ76は、取付部54が本体部52に接続される箇所の少なくとも一部を覆う。これにより、鞍乗型車両10の外部から視認可能なフロントガードパイプ50の接続箇所を低減できる。その結果、鞍乗型車両10の意匠性を向上できる。
【0057】
また、本実施形態の鞍乗型車両10では、取付部54は、車体11の前後方向において、ヘッドパイプ14とオーバラップする。この取付部54に、パーツ76が取り付けられる。これにより、パーツ76により、ヘッドパイプ14の周辺に配置された配線等を、鞍乗型車両10の外部から視認不能にする。その結果、鞍乗型車両10の意匠性を向上できる。
【0058】
また、本実施形態の鞍乗型車両10では、取付部54は、車体11の前後方向において、燃料タンク46とオーバラップする。この取付部54に、パーツ76が取り付けられる。これにより、燃料タンク46にパーツ76が取り付けられるためのステー等を設ける必要がない。その結果、パーツ76が取付部54から取り外された状態であっても、燃料タンク46の美観を損ねることがなく、鞍乗型車両10の意匠性を向上できる。
【0059】
また、本実施形態の鞍乗型車両10では、パーツ76にタンクシュラウド74が取り付けられる。タンクシュラウド74は、燃料タンク46の外側の少なくとも一部を覆う。これにより、燃料タンク46に走行風が直接当たることを抑制できる。その結果、鞍乗型車両10は、走行風の抵抗を低減でき、燃費性能が向上する。また、鞍乗型車両10の意匠性を向上できる。
【0060】
また、本実施形態の鞍乗型車両10では、パーツ76に収容部86が取り付けられる。これにより、収容部86に小物等の物品を収容でき、実用性が向上する。
【0061】
また、本実施形態の鞍乗型車両10では、外側パーツ80aと内側パーツ80bとが、車体11の幅方向において内側と外側の両方から取付部54を挟み込んで、パーツ76が取付部54に取り付けられる。これにより、鞍乗型車両10の外部から視認可能なフロントガードパイプ50の接続箇所を低減できる。その結果、鞍乗型車両10の意匠性を向上できる。また、取付部54が、パーツ76の骨格としての役割を果たすため、パーツ76の耐久性を向上できる。
【0062】
また、本実施形態の鞍乗型車両10では、ヘッドパイプ接続部66は、車体11の幅方向において両側に設けられる取付部54、又は、車体11の幅方向において両側に設けられるパーツ76の間に配置される。取付部54又はパーツ76により、ヘッドパイプ接続部66及びヘッドパイプ14の周辺に配置された配線等を、鞍乗型車両10の外部から視認不能にできる。その結果、鞍乗型車両10の意匠性を向上できる。また、ヘッドパイプ接続部66が、取付部54により囲繞される位置に配置される。そのため、取付部54がヘッドパイプ接続部66を保護し、ヘッドパイプ接続部66の耐久性を向上させることができる。
【0063】
また、本実施形態の鞍乗型車両10では、タンクシュラウド74は、車体11の幅方向において外側から、パーツ76に取り付けられる。これにより、タンクシュラウド74の着脱が容易になる。また、鞍乗型車両10は、走行風の抵抗を低減でき、燃費性能が向上する。また、鞍乗型車両10の意匠性を向上できる。
【0064】
また、本実施形態の鞍乗型車両10では、収容部86は、車体11の幅方向において外側から、パーツ76に取り付けられる。これにより、収容部86の着脱が容易になる。また、鞍乗型車両10は、収容部86に小物等の物品を収容でき、実用性が向上する。
【0065】
〔実施形態から得られる発明〕
上記実施形態から把握しうる発明について、以下に記載する。
【0066】
少なくともヘッドライト(21)の周囲を保護する本体部(52)と、前記本体部(52)に接続され、前記本体部(52)から後方に延びる取付部(54)とを有するフロントガードパイプ(50)と、前記取付部(54)に取り付けられるパーツ(76)と、を有し、前記取付部(54)は、車体(11)の前後方向において、ヘッドパイプ(14)及び燃料タンク(46)とオーバラップし、前記パーツ(76)は、前記取付部(54)が前記本体部(52)に接続される箇所の少なくとも一部を覆ってもよい。これにより、鞍乗型車両は、外部から視認可能なフロントガードパイプの接続箇所を低減でき、意匠性が向上する。
【0067】
上記の鞍乗型車両(10)において、鞍乗型車両(10)は、前記パーツ(76)に取り付けられ、前記燃料タンク(46)の外側の少なくとも一部を覆うタンクシュラウド(74)を有してもよい。これにより、鞍乗型車両は、走行風の抵抗を低減でき、燃費性能が向上する。
【0068】
上記の鞍乗型車両(10)において、鞍乗型車両(10)は、前記パーツ(76)に取り付けられ、物品を収容可能な収容部(86)を有してもよい。これにより、鞍乗型車両は、収容部に小物等の物品を収容でき、実用性が向上する。
【0069】
上記の鞍乗型車両(10)において、前記パーツ(76)は、前記車体(11)の幅方向から前記取付部(54)を挟み込んで、前記取付部(54)に取り付けられてもよい。これにより、鞍乗型車両は、外部から視認可能なフロントガードパイプの接続箇所を低減でき、意匠性が向上する。取付部がパーツの骨格としての役割を果たし、パーツの耐久性を向上できる。
【0070】
上記の鞍乗型車両(10)において、前記フロントガードパイプ(50)は、前記ヘッドパイプ(14)に接続されるヘッドパイプ接続部(66)を有し、前記ヘッドパイプ接続部(66)は、前記車体(11)の幅方向において両側に設けられる前記取付部(54)、又は、前記車体(11)の幅方向において両側に設けられる前記パーツ(76)の間に配置されてもよい。これにより、鞍乗型車両は、ヘッドパイプ接続部及びヘッドパイプの周辺に配置された配線等を、鞍乗型車両の外部から視認不能にでき、意匠性を向上できる。また、取付部がヘッドパイプ接続部を保護し、ヘッドパイプ接続部の耐久性を向上できる。
【0071】
上記の鞍乗型車両(10)において、前記タンクシュラウド(74)は、前記車体(11)の幅方向において外側から、前記パーツ(76)に取り付けられてもよい。これにより、タンクシュラウドの着脱が容易になる。また、鞍乗型車両は、走行風の抵抗を低減でき、燃費性能が向上する。また、鞍乗型車両の意匠性を向上できる。
【0072】
上記の鞍乗型車両(10)において、前記収容部(86)は、前記車体(11)の幅方向において外側から、前記パーツ(76)に取り付けられてもよい。これにより、収容部の着脱が容易になる。また、鞍乗型車両は、収容部に小物等の物品を収容でき、実用性が向上する。
【0073】
なお、本発明は、上述した開示に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
【符号の説明】
【0074】
10…鞍乗型車両 14…ヘッドパイプ
21…ヘッドライト 46…燃料タンク
50…フロントガードパイプ 52…本体部
54…取付部 74…タンクシュラウド
76…パーツ 86…収容部
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