(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115537
(43)【公開日】2024-08-26
(54)【発明の名称】熱可逆性ウレタン系接着剤組成物並びに関連する接着のための方法及び接合品
(51)【国際特許分類】
C09J 175/04 20060101AFI20240819BHJP
C09J 5/00 20060101ALI20240819BHJP
C09J 7/35 20180101ALI20240819BHJP
C08G 18/48 20060101ALI20240819BHJP
C08G 18/50 20060101ALI20240819BHJP
C08G 18/61 20060101ALI20240819BHJP
C08G 18/42 20060101ALI20240819BHJP
C08G 18/70 20060101ALI20240819BHJP
C08G 18/28 20060101ALI20240819BHJP
C08G 81/00 20060101ALI20240819BHJP
B64C 1/00 20060101ALI20240819BHJP
【FI】
C09J175/04
C09J5/00
C09J7/35
C08G18/48
C08G18/50 021
C08G18/61
C08G18/42
C08G18/70
C08G18/28 065
C08G18/28 015
C08G81/00
B64C1/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】31
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024019194
(22)【出願日】2024-02-13
(31)【優先権主張番号】18/168,708
(32)【優先日】2023-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ノワック, アンドリュー ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ゴディーニョ, グレン ビー.
【テーマコード(参考)】
4J004
4J031
4J034
4J040
【Fターム(参考)】
4J004AA14
4J004AB05
4J004BA02
4J004FA08
4J031AA56
4J031AB04
4J031AC01
4J031AE03
4J031AF10
4J031AF13
4J034BA08
4J034CA02
4J034CA13
4J034CB01
4J034CC28
4J034CC37
4J034CC44
4J034CC52
4J034CC62
4J034CC65
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4J034HC52
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4J034HC67
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4J034HC73
4J034JA02
4J034JA14
4J034JA25
4J034JA30
4J034JA32
4J034JA42
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4J034LA16
4J034LA32
4J034MA18
4J034QA01
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4J034QB11
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4J034QC05
4J034RA05
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4J034RA12
4J040EF111
4J040EF131
4J040EF281
4J040EF331
4J040JA02
4J040JA09
4J040JB02
4J040MA02
4J040MB09
4J040NA15
4J040PA30
(57)【要約】 (修正有)
【課題】熱可逆性ウレタン系接着剤組成物、フィルム及び接着方法を提供する。
【解決手段】多官能性マレイミド種とフランエンドキャッププレポリマーとの反応生成物を含む熱可逆性ウレタン系接着剤組成物であって、フランエンドキャッププレポリマーは、単官能性フラン種とイソシアネート基末端プレポリマーとの反応生成物を含み、イソシアネート基末端プレポリマーは、ジイソシアネートと、第一端が、水酸基又はアミン基であるアルファ部分で終端し、第一端の反対側の第二端が、水酸基又はアミン基であるオメガ部分で終端する、二官能性オリゴマーとの反応生成物を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多官能性マレイミド種と、
フランエンドキャッププレポリマーと
の反応生成物を含む熱可逆性ウレタン系接着剤組成物であって、
フランエンドキャッププレポリマーが、
単官能性フラン種と、
イソシアネート基末端プレポリマーと
の反応生成物を含み、
イソシアネート基末端プレポリマーが、
ジイソシアネートと、
(a)第一端が、水酸基又はアミン基であるアルファ部分で終端し、(b)第一端の反対側の第二端が、水酸基又はアミン基であるオメガ部分で終端する、二官能性オリゴマーと
の反応生成物を含む、
熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項2】
二官能性オリゴマーが、ポリエーテル、ポリエステル、又はポリシロキサンの1つである、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項3】
二官能性オリゴマーが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-ポリプロパンジオール、又はポリテトラヒドロフランの1つである、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項4】
二官能性オリゴマーが、ポリエーテルアミンである、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項5】
ポリエーテルアミンが、約200から約2500の範囲内の数平均分子量を有する第一級アミンである、請求項4に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項6】
ジイソシアネートが、4,4’-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、イソホロンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、メチレンビス(フェニルイソシアネート)、ヘキサメチレンジイソシアネート、及びこれらの組み合わせからなる群の一員である、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項7】
ジイソシアネートが、4,4’-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンである、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項8】
単官能性フラン種が、モノアミンである、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項9】
単官能性フラン種が、フルフリルアミンである、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項10】
単官能性フラン種が、モノアルコールである、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項11】
単官能性フラン種が、フラン-3-メタノールである、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項12】
多官能性マレイミド種が、f=2以上の官能性を有する、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項13】
多官能性マレイミド種が、1,1’-(メチレンジ-4,1-フェニレン)ビスマレイミド、ビスマレイミドエタン、ジチオ-ビス-マレイミドエタン、N,N’-(1,4-フェニレン)ジマレイミド、N,N’-(o-フェニレン)ジマレイミド、N,N’-(1,3-フェニレン)ジマレイミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項14】
多官能性マレイミド種が、1,1’-(メチレンジ-4,1-フェニレン)ビスマレイミドである、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項15】
請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を含むフィルム(10)。
【請求項16】
約1ミルから約100ミルの範囲内の平均断面厚さ(T)を含む、請求項15に記載のフィルム(10)。
【請求項17】
ストリップ状部分に切断された、請求項15に記載のフィルム(10)。
【請求項18】
第1の被着体(210)を第2の被着体(220)と接着するための方法(100)であって、
請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を、第1の被着体(210)及び第2の被着体(220)と物理的に接触するように位置決めすること(110)と、
熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を加熱すること(120)と、
加熱すること(120)の後で、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を冷却すること(140)と
を含む方法(100)。
【請求項19】
位置決めすることが、第1の被着体(210)及び前記第2の被着体(220)と物理的に接触するようにフィルム(10)を位置決めすることを含み、フィルム(10)が、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を含む、請求項18に記載の方法(100)。
【請求項20】
加熱すること(120)が、少なくとも、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が軟化し始める温度まで加熱することを含む、請求項18に記載の方法(100)。
【請求項21】
加熱すること(120)が、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を、少なくとも90℃の温度に加熱することを含む、請求項18に記載の方法(100)。
【請求項22】
加熱すること(120)が、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を、少なくとも100℃の温度に加熱することを含む、請求項18に記載の方法(100)。
【請求項23】
冷却すること(140)が、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を、40℃以下の温度まで冷却することを含む、請求項18に記載の方法(100)。
【請求項24】
冷却すること(140)が、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を、30℃以下の温度まで冷却することを含む、請求項18に記載の方法(100)。
【請求項25】
熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を、第1の被着体(210)と第2の被着体(220)との間でプレスすること(130)をさらに含む、請求項18に記載の方法(100)。
【請求項26】
プレスすること(130)が、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が少なくとも90℃の温度にある間に実施される、請求項25に記載の方法(100)。
【請求項27】
第1の被着体(210)、第2の被着体(220)、及び第1の被着体(210)と第2の被着体(220)との間の接着結合部(230)とを含む接合品(200)であって、接着結合部(230)が、請求項1に記載の熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を含む、接合品(200)。
【請求項28】
第1の被着体(210)及び第2の被着体(220)の少なくとも一方が、製造環境又は整備環境における航空機(1102)の構成要素である、請求項27に記載の接合品(200)。
【請求項29】
第1の被着体(210)及び第2の被着体(220)の少なくとも一方が、定期運航を行う航空機(1102)の構成要素である、請求項27に記載の接合品(200)。
【請求項30】
1,1’-(メチレンジ-4,1-フェニレン)ビスマレイミドと、
フランエンドキャッププレポリマーと
の反応生成物を含む熱可逆性ウレタン系接着剤組成物であって、
フランエンドキャッププレポリマーが、
フルフリルアミン及びフラン-3-メタノールの少なくとも一方と、
イソシアネート基末端プレポリマーと
の反応生成物を含み、
イソシアネート基末端プレポリマーが、
ジイソシアネートと、
二官能性ポリエーテルアミンと
の反応生成物を含む、
熱可逆性ウレタン系接着剤組成物。
【請求項31】
二液型接着剤システムであって、
単官能性フラン種と、
イソシアネート基末端プレポリマーと
の反応生成物を含む第1の部分であって、
イソシアネート基末端プレポリマーが、
ジイソシアネートと、
(a)第一端が、水酸基又はアミン基であるアルファ部分で終端し、(b)第一端の反対側の第二端が、水酸基又はアミン基であるオメガ部分で終端する、二官能性オリゴマーと
の反応生成物を含む、
第1の部分、並びに
多官能性マレイミド種を含む第2の部分
を含み、
第1の部分を第2の部分と一緒に混合すると、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が得られる、二液型接着剤システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本出願は、接着剤に関し、より詳細には熱可逆性接着剤に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]製造から飛行運航までの航空機の寿命を通して、及び整備中、航空機の内部又は外部を問わず、部品又はフィーチャを一時的に固定したり取り付けたりする必要がしばしば生じる。航空宇宙産業界において種々の接着剤が既知で、その使用が認証されており、熱可逆性接着剤に固有の特性は、航空機に部品を一時的にのみ固定したり取り付けたりするとき、特に魅力的である。
【0003】
[0003]熱可逆性接着剤は、その接着特性が温度依存性であるため、従来の接着剤に対して独特である。具体的には、熱可逆性接着剤は、特定の低温において最大の接着強度を示し、一方特定の高温でその接着性を失う。したがって、このような熱可逆性接着剤は、修理に有用である。
【0004】
[0004]従来の熱可逆性接着剤は、それぞれ約60℃及び約90℃で可逆的に結合及び結合解除するエポキシ系接着剤である。このようなエポキシ系の熱可逆性接着剤は、1,1’-(メチレンジ-4,1-フェニレン)ビスマレイミドなどのマレイミドをフルフリルグリシジルエーテルと、ディールス-アルダーデカップリング温度を上回る温度で均質化することによって調合される。次に、JEFFAMINE(登録商標)D-230ポリエーテルアミンのようなアミン末端ポリプロピレンオキシド種を加えてエポキシ基と反応させ、次いで高温で成型してフィルム接着剤を形成する。
【0005】
[0005]残念なことに、エポキシ系熱可逆性接着剤に必要なフルフリルグリシジルエーテルは入手困難である場合があり、入手できたとしても極めて高価である。
【0006】
[0006]したがって、当業者は、接着剤の分野における研究開発の努力を続けている。
【発明の概要】
【0007】
[0007]開示されるのは、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物である。
【0008】
[0008]一実施例において、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、多官能性マレイミド種とフランエンドキャッププレポリマーとの反応生成物を含み、フランエンドキャッププレポリマーは、単官能性フラン種とイソシアネート基末端プレポリマーとの反応生成物を含み、イソシアネート基末端プレポリマーは、ジイソシアネートと、第一端が、水酸基又はアミン基であるアルファ部分で終端し、第一端の反対側の第二端が、水酸基又はアミン基であるオメガ部分で終端する、二官能性オリゴマーとの反応生成物を含む。
【0009】
[0009]別の実施例では、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、1,1’-(メチレンジ-4,1-フェニレン)ビスマレイミドとフランエンドキャッププレポリマーとの反応生成物を含み、フランエンドキャッププレポリマーは、フルフリルアミン及びフラン-3-メタノールの少なくとも一方と、イソシアネート基末端プレポリマーとの反応生成物を含み、イソシアネート基末端プレポリマーは、ジイソシアネートと二官能性ポリエーテルアミンとの反応生成物を含む。
【0010】
[0010]また別の実施例では、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、フィルムの形態であってもよい。
【0011】
[0011]二液型接着剤システムも開示される。
【0012】
[0012]一実施例では、開示される二液型接着剤システムは、単官能性フラン種とイソシアネート基末端プレポリマーとの反応生成物を含む第1の部分であって、イソシアネート基末端プレポリマーが、ジイソシアネートと、第一端が、水酸基又はアミン基であるアルファ部分で終端し、第一端の反対側の第二端が、水酸基又はアミン基であるオメガ部分で終端する、二官能性オリゴマーとの反応生成物を含む第1の部分;及び多官能性マレイミド種を含む第2の部分を含み、第1の部分と第2の部分とを一緒に混合することにより、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が得られる。
【0013】
[0013]第1の被着体と第2の被着体とを接着するための方法、及び関連する接合品も開示される。
【0014】
[0014]一実施例では、開示される第1の被着体と第2の被着体とを接着するための方法は、(1)熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を、第1の被着体及び第2の被着体と物理的に接触するように位置決めする工程であって、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が、多官能性マレイミド種とフランエンドキャッププレポリマーとの反応生成物を含み、フランエンドキャッププレポリマーが、単官能性フラン種とイソシアネート基末端プレポリマーとの反応生成物を含み、イソシアネート基末端プレポリマーは、ジイソシアネートと、第一端が、水酸基又はアミン基であるアルファ部分で終端し、第一端の反対側の第二端が、水酸基又はアミン基であるオメガ部分で終端する二官能性オリゴマーとの反応生成物を含む、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を位置決めする工程;(2)熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を加熱する工程;並びに(3)加熱後、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を冷却する工程を含む。
【0015】
[0015]開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物、二液型接着剤システム、接着方法、及び接合品の他の実施例は、以下の詳細な説明、添付図面、及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】[0016]開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を含むフィルムの斜視図である。
【
図2】[0017]
図1のフィルムから切断された複数のストリップ状部分の斜視図である。
【
図3】[0018]開示される第1の被着体と第2の被着体とを接着するための方法の一実施例を示すフロー図である。
【
図4】[0019]
図1に示される方法を使用して製造された接合品の側断面図である。
【
図5】[0020]航空機の製造及び保守方法論のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0022]開示されるのは、プラスチック、金属(例えば、アルミニウム及びチタンなど)、ゴム、複合材料(例えば、炭素繊維強化プラスチック)、及びセラミックなどの基材を接着するために使用される熱可逆性接着剤である。ウレタン結合に基づく、ディールス・アルダー熱可逆性結合がさらに組み込まれたこれら熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、高温で軟化しうるが、次いで軟化温度を下回るまで冷却すると最大接着強度に到達することができる。
【0018】
[0023]特定の組成物によっては、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、比較的低い軟化温度を有することがある。具体的な非限定的一実施例では、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、約60℃以上の温度で軟化し始める。別の具体的な非限定的実施例では、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、約70℃以上の温度で軟化し始める。別の具体的な非限定的実施例では、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、約80℃以上の温度で軟化し始める。別の具体的な非限定的実施例では、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、約90℃以上の温度で軟化し始める。また別の具体的な非限定的実施例では、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、約100℃以上の温度で軟化し始める。
【0019】
[0024]開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、等式1により示されるように、多官能性マレイミド種とフランエンドキャッププレポリマーとの反応生成物である。
【0020】
[0025]等式1の多官能性マレイミド種は、f=2以上の官能性を有しうる。本開示の範囲から逸脱することなく、種々の多官能性マレイミド種を使用することができる。具体的な非限定的一実施例では、等式1の多官能性マレイミド種は、1,1’-(メチレンジ-4,1-フェニレン)ビスマレイミドでありうる。適切な多官能性マレイミド種の他の例には、限定されないが、ビスマレイミドエタン、ジチオ-ビス-マレイミドエタン、N,N’-(1,4-フェニレン)ジマレイミド、N,N’-(o-フェニレン)ジマレイミド、及びN,N’-(1,3-フェニレン)ジマレイミドが含まれる。多官能性マレイミド種の組み合わせを使用することも企図される。
【0021】
[0026]フランエンドキャッププレポリマーは、等式2により示されるように、単官能性フラン種とイソシアネート基末端プレポリマーとの反応生成物である。
【0022】
[0027]本開示の範囲から逸脱することなく、種々の単官能性フラン種を使用することができる。一般的な非限定的一実施例では、等式2の単官能性フラン種はモノアミンである。具体的な非限定的一実施例では、単官能性フラン種はフルフリルアミンである。別の一般的な非限定的実施例では、等式2の単官能性フラン種はモノアルコールである。具体的な非限定的一実施例では、単官能性フラン種はフラン-3-メタノールである。
【0023】
[0028]イソシアネート基末端プレポリマーは、等式3により示されるように、ジイソシアネートと二官能性オリゴマーとの反応生成物である。
【0024】
[0029]本開示の範囲から逸脱することなく、種々のジイソシアネートを使用することができる。具体的な非限定的一実施例では、等式3のジイソシアネートは、4,4’-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンでもよく、これは一般に水素化MDI又はHMDIと呼ばれる。適切なジイソシアネートの他の例には、限定されないが、イソホロンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、メチレンビス(フェニルイソシアネート)、及びヘキサメチレンジイソシアネートが含まれる。これらの組み合わせを使用することも企図される。
【0025】
[0030]二官能性オリゴマーは、第一端がアルファ部分で終端しており、アルファ部分は水酸基又はアミン基である。二官能性オリゴマーは、第一端の反対側の第二端がオメガ部分で終結しており、オメガ部分は水酸基又はアミン基である。
【0026】
[0031]種々の二官能性アルファ部分、オメガ部分終端オリゴマーは、等式3の二官能性オリゴマーとして使用することができる。一般的な非限定的表現において、二官能性オリゴマーは、ポリエーテル、ポリエステル、及び/又はポリシロキサンでありうる。具体的な非限定的表現では、二官能性オリゴマーは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3-ポリプロパンジオール、及び/又はポリテトラヒドロフランでありうる。
【0027】
[0032]適切な二官能性オリゴマーの種々の例は、本開示を読んで理解する当業者には明らかになるであろう。一般的な非限定的一実施例として、等式3の二官能性オリゴマーは、ポリエーテルアミンでありうる。ポリエーテルアミンは第一級アミンでもよく、約200から約2500、又は約230から約2000の範囲内の数平均分子量を有しうる。具体例な非限定的一実施例として、等式3の二官能性オリゴマーは、約230の数平均分子量を有するJEFFAMINE(登録商標)D-230ポリエーテルアミンでありうる。別の具体的な非限定的実施例として、等式3の二官能性オリゴマーは、約2000の数平均分子量を有するJEFFAMINE(登録商標)D-2000ポリエーテルアミンでありうる。適切な二官能性オリゴマーの組み合わせも企図される。
【0028】
[0033]任意選択的に、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、二液型接着剤システム:フランエンドキャッププレポリマーを含む第1の部分及び多官能性マレイミド種を含む第2の部分の形態で提示されうる。等式1を参照。第1の部分を第2の部分と一緒に混合すると、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が得られる。
【0029】
[0034]ここで
図1を参照すると、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、フィルム10として成型されうる。使用目的に応じて、フィルム10は、約1ミルから約100ミル、又は約1ミルから約50ミル、又は約10ミルから約20ミル、又は約4ミルから約10ミルの範囲内の平均断面厚さ(T)を有しうる。開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物の使用及び適用をさらに容易にするために、フィルム10は、
図2に示されるように、ストリップ状部分20(例えば、20A、20B及び20C)に切断されてもよい。フィルム10及びストリップ状部分20が示され、記載されているが、当業者には、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が、フィルム及びストリップだけでなく、種々の構成において有用でありうること、並びに開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物をフィルム及びストリップ以外の構成において使用しても、本開示の範囲から逸脱することにはならないことが明らかであろう。
【0030】
[0035]次に
図3を参照すると、第1の被着体と第2の被着体とを接着するための方法も開示されている。一実施例では、全体が100で示される開示される方法は、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を、第1の被着体210(
図4)及び第2の被着体220(
図4)と物理的に接触するように位置決めする工程110から始まる。例えば、位置決めする工程110は、
図4に示されるように、フィルム10を、第1の被着体210及び第2の被着体220と物理的に接触するように位置決めすることを含むことができ、フィルム10は、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を含む。
【0031】
[0036]開示される方法100は、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を加熱する工程120をさらに含む。加熱する工程120は、第1の被着体210(
図4)及び第2の被着体220(
図4)が、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物と物理的に接触している間に実施される。
【0032】
[0037]加熱する工程120は、少なくとも、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が軟化し始める温度まで(すなわち、軟化温度以上の温度まで)加熱することを含みうる。一実施例として、加熱する工程120は、少なくとも60℃の温度まで加熱することを含みうる。別の実施例として、加熱する工程120は、少なくとも70℃の温度まで加熱することを含みうる。別の実施例として、加熱する工程120は、少なくとも80℃の温度まで加熱することを含みうる。別の実施例として、加熱する工程120は、少なくとも90℃の温度まで加熱することを含みうる。また別の実施例として、加熱する工程120は、少なくとも100℃の温度まで加熱することを含みうる。
【0033】
[0038]開示される方法100は、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を冷却する工程140をさらに含む。開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を冷却する工程140は、加熱する工程120の後に実施される。また、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を冷却する工程140は、第1の被着体210(
図4)及び第2の被着体220(
図4)が、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物と物理的に接触している間に実施される。
【0034】
[0039]冷却する工程140は、少なくとも、熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が固体である温度まで(すなわち、軟化温度未満の温度まで)、より詳細には、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が最大接着強度に到達する温度(又はそれ以下)まで冷却することを含みうる。一実施例として、冷却する工程140は、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を50℃以下の温度まで冷却することを含みうる。別の実施例として、冷却する工程140は、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を40℃以下の温度まで冷却することを含みうる。別の実施例として、冷却する工程140は、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を30℃以下の温度まで冷却することを含みうる。また別の実施例として、冷却する工程140は、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を20℃以下の温度まで冷却することを含みうる。
【0035】
[0040]開示される方法100は、第1の被着体210(
図4)と第2の被着体220(
図4)との間で、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物をプレスする工程130をさらに含みうる。加える圧力の量は、少なくとも10psi、例えば約10psiから約150psi、又は約15psiから約30psiとすることができる。プレスする工程130は、任意の工程であってよく、加熱する工程120と同時に、又は加熱する工程120の後で、例えば加熱する工程120の直後に実行されうる。具体的には、プレスする工程130は、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が軟化温度以上である間に実施することができる。一実施例として、プレスする工程130は、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が最低でも60℃の温度にある間に実施することができる。別の実施例として、プレスする工程130は、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が最低でも70℃の温度にある間に実施することができる。別の実施例として、プレスする工程130は、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が最低でも80℃の温度にある間に実施することができる。別の実施例として、プレスする工程130は、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が最低でも90℃の温度にある間に実施することができる。また別の実施例として、プレスする工程130は、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物が最低でも100℃の温度にある間に実施することができる。
【0036】
[0041]ここで
図4を参照すると、少なくとも第1の被着体210と第2の被着体220、及び第1の被着体210と第2の被着体220との間の接着結合部230を含む、全体が200で示される接合品も開示されている。接着結合部230は、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を含む。例えば、第1の被着体210及び/又は第2の被着体220は、製造環境又は整備環境における航空機1102(
図6)又は定期運航における航空機1102の構成要素でありうる。
【実施例0037】
[0042]実施例1:
[0043]:イソシアネート基末端プレポリマーを調製するために、4,4’-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン(「HDMI」)(2当量、1.27g)を、Flacktekカップ内でJEFFAMINE(登録商標)D-2000ポリエーテルアミン(1当量、5.00g)に加え、Flacktek中で2000RPMで30秒間混合して均質化した。混合物を、室温で15分間放置し、反応を確実に完了まで進めた。
【0038】
[0044]HMDI/ JEFFAMINE(登録商標)D-2000混合物を冷却しながら、1,1’-(メチレンジ-4,1-フェニレン)ビスマレイミド(「BMI」)(1当量、0.87g)を、別個のFlacktekカップ中で1,4-ジオキサン(7.83g)に加え、固形分10wt%の溶液を得た。BMI溶液を、Flacktek内で2000rpmで1分間混合し、次いで80℃のホットプレート上に置き、BMIをジオキサン中に完全に取り込ませた。
【0039】
[0045]15分間の休止期間の後、フルフリルアミン(単官能性フラン種)(1当量、0.47g)を、HMDI/JEFFAMINE(登録商標)D-2000混合物に加え、Flacktek中で2000rpmで2分間混合した。得られたフランエンドキャッププレポリマーを、80℃のオーブン内に5~10分間放置した。
【0040】
[0046]次に、ジオキサン中10wt%BMI溶液(すべてのBMIがジオキサンに溶解していることを確認する)を、フランエンドキャッププレポリマーに一度に加え、Flacktek中で2000rpmで1分間混合した。反応物を、直ちに80℃の水浴に1時間入れた。次いで、反応物を水浴から取り出し、室温で一晩放置した。
【0041】
[0047]翌朝、得られた熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を、80℃の水浴に1時間戻し、次いで2000rpmで1分間フラックテックに戻した。これは、最初の混合後にすべての未分散領域を確実に均質化するために行われた。反応液を、80℃の水浴に5~10分間戻した。次に、反応液の内容物を、ガラス板上のシラン化マイラーシート上で素早く成型した。これは、成型の前にポリマーが軟化温度を下回るまで冷えないことを確実にするために、45秒以内に完了させた。フィルムを、室温でフード下に24時間、続いて105℃で2時間放置して、残存するジオキサンをフラッシュオフし、最後に室温で3時間放置して冷却した。
【0042】
[0048]ラップせん断節理が、マイラー剥離フィルムの裏装にある間に熱可逆性ウレタン系接着剤組成物シートから1インチ×1インチの形状を切り取ることによって、5ミルの厚さのフィルム接着剤から形成された。接着片を、1インチ×4インチのアルミニウムラップせん断バー間に、同バーと接触させて配置した。ラップせん断クーポンをオーブン(115℃又は120℃)内に1時間置いた後、それらの対を組み合わせてラップせん断クーポンを形成した。ラップせん断クーポンをインストロン試験に供した。その結果を表1に示す。
【0043】
[0049]実施例2:
[0050]イソシアネート基末端プレポリマーを調製するために、JEFFAMINE(登録商標)D-2000(0.8当量、5.00g)を、Flacktekカップ内でJEFFAMINE(登録商標)D-230(0.2当量、0.15g)に加え、2000rpmで1分間混合した。4,4’-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン(「HDMI」)(2当量、1.59g)を、JEFFAMINE(登録商標)D-2000/JEFFAMINE(登録商標)D-230混合物に加え、Flacktek内で2000RPMで30秒間混合して均質化した。混合物を、室温で15分間放置し、反応を確実に完了まで進めた。
【0044】
[0051]HMDI/JEFFAMINE(登録商標)D-2000/JEFFAMINE(登録商標)D-230混合物を冷却しながら、1,1’-(メチレンジ-4,1-フェニレン)ビスマレイミド(「BMI」)(1当量、1.09g)を別個のFlacktekカップ中で1,4-ジオキサン(9.79g)に加え、固形分10wt%の溶液を得た。BMI溶液を、Flacktek内で2000rpmで1分間混合し、次いで80℃のホットプレート上に置き、BMIをジオキサン中に完全に取り込ませた。
【0045】
[0052]15分間の休止期間の後、フルフリルアミン(1当量、0.59g)を、HMDI/JEFFAMINE(登録商標)D-2000/JEFFAMINE(登録商標)D-230混合物に加え、Flacktek中で2000rpmで2分間混合した。得られたフランエンドキャッププレポリマーを、80℃のオーブン内に5~10分間放置した。
【0046】
[0053]次に、ジオキサン中10wt%BMI溶液(すべてのBMIがジオキサンに溶解していることを確認する)を、フランエンドキャッププレポリマーに一度に加え、Flacktek中で2000rpmで1分間混合した。反応物を、直ちに80℃の水浴に1時間入れた。次いで、反応物を水浴から取り出し、室温で一晩放置した。
【0047】
[0054]翌朝、ポリマーを、80℃の水浴に1時間戻し、次いで2000rpmで1分間又は均質になるまでフラックテック(Flacktek)に戻した。反応液を、80℃の水浴に5~10分間戻した。次に、反応液の内容物を、ガラス板上のシラン化マイラーシート上に素早くキャストした。これは、成型の前にポリマーが軟化温度を下回る温度まで冷えないことを確実にするために、45秒以内に完了させた。フィルムを、室温でフード下に24時間、続いて105℃で2時間放置して、残存するジオキサンをフラッシュオフし、最後に室温で3時間放置して冷却した。
【0048】
[0055]JEFFAMINE(登録商標)D-2000とJEFFAMINE(登録商標)D-230の比率は、8:2であった。このレシピが、JEFFAMINE(登録商標)D-2000とJEFFAMINE(登録商標)D-230の異なる比率(例えば、7:3、6:4など)を達成するために変更できることに留意すべきである。当業者であれば、そうすることで、使用される他の化学成分(例えば、HDMI、フルフリルアミン、BMI、ジオキサン)の量に対応する変更が必要となることを理解するであろう。
【0049】
[0056]本明細書に開示される主題の例は、
図5に示される航空機の製造及び保守方法1100、並びに
図6に示される航空機1102に照らして説明されうる。1つ又は複数の実施例において、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、航空機製造において使用されうる。製造前段階において、例示的な方法1100は、航空機1102の仕様及び設計(ブロック1104)と材料の調達(ブロック1106)とを含みうる。製造段階では、航空機1102のコンポーネント及びサブアセンブリの製造(ブロック1108)と、システムインテグレーション(ブロック1110)とが行われうる。その後、航空機1102は、認可及び納品(ブロック1112)を経て運航(ブロック1114)に供されうる。運航期間中、航空機1102には、定期的な整備及び保守(ブロック1116)が予定されうる。定期的な整備及び保守は、航空機1102の1つ又は複数のシステムの改変、再構成、改修などを含みうる。
【0050】
[0057]例示的な方法1100のプロセスの各々は、システムインテグレータ、第三者、及び/又はオペレータ(例えば、顧客)によって実施又は実行されうる。本記載の目的のために、システムインテグレータは、任意の数の航空機製造業者及び主要システム下請業者を含みうるがそれらに限定されず;第三者は、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含みうるがそれらに限定されず;オペレータは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などでありうる。
【0051】
[0058]
図6に示されるように、例示的な方法1100によって製造される航空機1102は、複数の高レベルシステム1120及び内部1122を有する機体1118を含みうる。高レベルシステム1120の例には、推進システム1124、電気システム1126、油圧システム1128、及び環境システム1130のうちの1つ又は複数が含まれる。任意の数の他のシステムが含まれてよい。航空宇宙産業の例を示しているが、本明細書に開示される原理は、他の産業、例えば自動車産業にも適用されうる。そのため、本明細書に開示される原理は、航空機1102に加えて、他のビークル、例えば、陸上ビークル、海洋ビークル、宇宙ビークルなどにも適用されうる。
【0052】
[0059]開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物は、製造及び保守方法1100の段階のいずれか1つ又は複数で採用されうる。例えば、コンポーネント及びサブアセンブリの製造(ブロック1108)に対応するコンポーネント又はサブアセンブリは、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物を使用して作製又は製造されうる。また、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物の1つ又は複数の例は、例えば、航空機1102の組み立てを実質的に迅速化するか、又はコストを削減することによって、製造段階(ブロック1108及びブロック1110)の間に利用されうる。同様に、開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物の1つ又は複数の例は、例えば、限定されないが、航空機1102が運航中(ブロック1114)及び/又は整備及び保守の間(ブロック1116)に利用されうる。
【0053】
[0060]開示される熱可逆性ウレタン系接着剤組成物、二液型接着剤システム、接着方法、及び接合品の種々の例を示し、記載したが、明細書を読んだ当業者には修正例が想起されるであろう。本出願は、そのような修正例を含み、特許請求の範囲によってのみ限定される。