(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115544
(43)【公開日】2024-08-26
(54)【発明の名称】集積回路素子
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20240819BHJP
H01L 29/417 20060101ALI20240819BHJP
H01L 21/28 20060101ALI20240819BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20240819BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20240819BHJP
【FI】
H01L29/78 301X
H01L29/78 301P
H01L29/50 M
H01L21/28 301S
H01L21/90 D
H01L21/90 B
H01L29/78 616T
H01L29/78 618C
H01L29/78 616S
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024019957
(22)【出願日】2024-02-14
(31)【優先権主張番号】10-2023-0019545
(32)【優先日】2023-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】辛 宗 ミン
(72)【発明者】
【氏名】朴 俊 模
(72)【発明者】
【氏名】崔 圭 峰
【テーマコード(参考)】
4M104
5F033
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5F140
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】 (修正有)
【課題】ナノシート構造を含み、集積度及び信頼性を向上させる集積回路素子を提供する。
【解決手段】集積回路素子100は、第1水平方向Xに長く延ひたフィン型活性領域F1と、フィン型活性領域F1の上部に位置してフィン型活性領域F1に離隔された複数のナノシートを含むナノシートスタックNSSと、フィン型活性領域F1上の複数のナノシートを取り囲む少なくとも1つのサブゲート160Sを含むゲート構造物160と、ゲート構造物160に隣接し、フィン型活性領域F1上に配置されてナノシートスタックに対面するソース/ドレイン領域130と、ナノシートスタックNSSとの間及びゲート構造物160との間に介在するシリサイド分離層151Bとシリコン分離層151Aを含む垂直分離層151と、サブゲートの下面に配置される下部遮断誘電体BDIと、を備え、ソース/ドレイン領域130は、金属を含む物質からなる。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1水平方向に長く延ひたフィン型活性領域と、
前記フィン型活性領域の上部に位置して前記フィン型活性領域の上面からそれぞれ異なる垂直距離に離隔された複数のナノシートを含むナノシートスタックと、
前記フィン型活性領域上の前記複数のナノシートを取り囲む少なくとも1つのサブゲートを含み、前記フィン型活性領域上で前記第1水平方向に交差する第2水平方向に長く延ひたゲート構造物と、
前記ゲート構造物に隣接し、前記フィン型活性領域上に配置されて前記第1水平方向で前記ナノシートスタックに対面するソース/ドレイン領域と、
前記ソース/ドレイン領域と前記ナノシートスタックとの間及び前記ソース/ドレイン領域と前記ゲート構造物との間に介在するシリサイド分離層、並びに前記シリサイド分離層に接して前記シリサイド分離層と前記ナノシートスタックとの間及び前記シリサイド分離層と前記ゲート構造物との間に介在するシリコン分離層を含む垂直分離層と、
前記サブゲートの下面に配置される下部遮断誘電体と、を備え、
前記ソース/ドレイン領域は、金属を含む物質からなることを特徴とする集積回路素子。
【請求項2】
前記下部遮断誘電体の一部に接触する下部ビアコンタクト、及び前記下部ビアコンタクトの下部に電気的に連結される下部パワーレールを更に含み、
前記ソース/ドレイン領域は、前記ゲート構造物及び前記ナノシートスタックを介在する第1ソース/ドレイン領域及び第2ソース/ドレイン領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項3】
前記フィン型活性領域に隣接して前記フィン型活性領域の側壁を覆う素子分離膜を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項4】
前記下部遮断誘電体は、前記ゲート構造物の下部から延びて前記第2ソース/ドレイン領域の下部表面に接触することを特徴とする請求項2に記載の集積回路素子。
【請求項5】
前記下部遮断誘電体の少なくとも一部を貫通する複数の下部ビアコンタクト及び前記複数の下部ビアコンタクトの下部に電気的に連結される下部パワーレールを更に含み、
前記ソース/ドレイン領域は、第1水平方向に互いに配置される複数の第1ソース/ドレイン領域及び複数の第2ソース/ドレイン領域を含み、
前記複数の下部ビアコンタクトは、前記複数の第1ソース/ドレイン領域の下面に接触することを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項6】
前記複数の第2ソース/ドレイン領域の下端に、前記サブゲートの下端に配置された下部遮断誘電体から延ひた前記下部遮断誘電体が備えられることを特徴とする請求項5に記載の集積回路素子。
【請求項7】
前記複数の第2ソース/ドレイン領域の上端に接触する上部ビアコンタクトを更に含むことを特徴とする請求項6に記載の集積回路素子。
【請求項8】
前記ゲート構造物は、前記ナノシートスタック上で前記第2水平方向に長く延ひたメインゲートを含むことを特徴とする請求項5に記載の集積回路素子。
【請求項9】
前記ゲート構造物上に介在するキャッピング絶縁パターンを更に含み、
前記キャッピング絶縁パターンは、前記サブゲート及び前記ナノシートスタック上に位置し、前記サブゲートに隣接して対面することを特徴とする請求項5に記載の集積回路素子。
【請求項10】
前記複数の第1ソース/ドレイン領域と前記複数の第2ソース/ドレイン領域との間で前記下部遮断誘電体に接する下部絶縁層を更に含み、
前記垂直分離層は、前記ソース/ドレイン領域と前記ナノシートスタックとの間、前記ソース/ドレイン領域と前記ゲート構造物との間、前記ソース/ドレイン領域と前記下部絶縁層との間、及び前記ソース/ドレイン領域と前記下部遮断誘電体との間から延びて介在することを特徴とする請求項9に記載の集積回路素子。
【請求項11】
前記垂直分離層の下端の垂直レベルは、前記ソース/ドレイン領域の下端の垂直レベルと同一であり、前記垂直分離層の上端の垂直レベルは、前記ナノシートスタックの上端の垂直レベルよりも高いことを特徴とする請求項10に記載の集積回路素子。
【請求項12】
前記ソース/ドレイン領域が前記上部ビアコンタクトに接触する第1接触面の垂直レベルと前記ソース/ドレイン領域が前記下部ビアコンタクトに接触する第2接触面の垂直レベルとの差は、前記ソース/ドレイン領域の垂直長と同一であることを特徴とする請求項7に記載の集積回路素子。
【請求項13】
前記シリサイド分離層は、リン(P)、ヒ素(As)、ホウ素(B)、及びアルミニウム(Al)のうちの1つと、ケイ化チタン、ケイ化ニッケル、ケイ化コバルト、ケイ化タンタル、ケイ化タングステン、チタンガリウム化物、ニッケルガリウム化物、コバルトガリウム化物、タンタルガリウム化物、及びタングステンガリウム化物のうちの少なくとも1つとを含む物質からなり、
前記シリコン分離層は、金属シリサイド、金属ゲルマニウム化物、金属ガリウム化物、及び金属アルミナイドのうちの少なくとも1つを含む物質からなることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項14】
前記ソース/ドレイン領域は、Ti、W、Ru、Nb、Mo、Hf、Ni、Co、Pt、Yb、Tb、Dy、Er、及びPdのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項15】
第1水平方向に長く延ひたフィン型活性領域と、
前記フィン型活性領域の上部に位置して前記フィン型活性領域の上面からそれぞれ異なる垂直距離に離隔された複数のナノシートを含むナノシートスタックと、
前記フィン型活性領域上の前記複数のナノシートを取り囲む少なくとも1つのサブゲートを含み、前記フィン型活性領域上で前記第1水平方向に交差する第2水平方向に長く延ひたゲート構造物と、
前記ゲート構造物に隣接し、前記フィン型活性領域上に配置されて前記第1水平方向で前記ナノシートスタックに対面するソース/ドレイン領域と、
前記ソース/ドレイン領域と前記ナノシートスタックとの間及び前記ソース/ドレイン領域と前記ゲート構造物との間に介在するシリサイド分離層、並びに前記シリサイド分離層に接して前記シリサイド分離層と前記ナノシートスタックとの間及び前記シリサイド分離層と前記ゲート構造物との間に介在するシリコン分離層を含む垂直分離層と、
前記サブゲートの下面に配置される下部遮断誘電体と、
前記下部遮断誘電体の下部で前記下部遮断誘電体に接触する下部絶縁層と、を備え、
前記ソース/ドレイン領域は、金属を含む物質からなり、
前記ソース/ドレイン領域は、第1水平方向に互いに配置される複数の第1ソース/ドレイン領域及び複数の第2ソース/ドレイン領域を含み、
前記垂直分離層は、前記ソース/ドレイン領域と前記ナノシートスタックとの間、前記ソース/ドレイン領域と前記ゲート構造物との間、及び前記ソース/ドレイン領域と前記下部絶縁層との間から延びて介在することを特徴とする集積回路素子。
【請求項16】
前記複数の第1ソース/ドレイン領域は、前記下部遮断誘電体を貫通して延び、
前記複数の第2ソース/ドレイン領域の下面は、前記下部遮断誘電体に接触することを特徴とする請求項15に記載の集積回路素子。
【請求項17】
前記複数の第1ソース/ドレイン領域の下端に接触する下部ビアコンタクト、前記下部ビアコンタクトの下部で電気的に連結される下部パワーレール、及び前記複数の第2ソース/ドレイン領域の上端に接触する上部ビアコンタクトを更に含み、
前記第1ソース/ドレイン領域は、前記下部絶縁層を貫通して延び、
前記第2ソース/ドレイン領域は、前記下部絶縁層の上部で前記下部絶縁層から離隔されて位置することを特徴とする請求項16に記載の集積回路素子。
【請求項18】
前記シリサイド分離層は、リン(P)、ヒ素(As)、ホウ素(B)、及びアルミニウム(Al)のうちの1つと、ケイ化チタン、ケイ化ニッケル、ケイ化コバルト、ケイ化タンタル、ケイ化タングステン、チタンガリウム化物、ニッケルガリウム化物、コバルトガリウム化物、タンタルガリウム化物、及びタングステンガリウム化物のうちの少なくとも1つを含む物質からなり、
前記シリコン分離層は、金属シリサイド、金属ゲルマニウム化物、金属ガリウム化物、及び金属アルミナイドのうちの少なくとも1つを含む物質からなり、
前記垂直分離層は、前記複数の第1ソース/ドレイン領域に隣接して配置される第1垂直分離層、及び前記複数の第2ソース/ドレイン領域に隣接して配置される第2垂直分離層を含み、
前記第1垂直分離層は、前記サブゲート、前記ナノシートスタック、前記下部絶縁層、及び前記下部遮断誘電体と前記複数の第1ソース/ドレイン領域との間に介在し、
前記第2垂直分離層は、前記サブゲート、前記ナノシートスタック、及び前記下部絶縁層と前記複数の第2ソース/ドレイン領域との間に介在することを特徴とする請求項17に記載の集積回路素子。
【請求項19】
前記第1垂直分離層の上端の垂直レベルは、前記第2垂直分離層の上端の垂直レベルと同一であり、
前記第1垂直分離層の下端の垂直レベルは、前記第2垂直分離層の下端の垂直レベルよりも低いことを特徴とする請求項18に記載の集積回路素子。
【請求項20】
第1水平方向に長く延ひたフィン型活性領域と、
前記フィン型活性領域の上部に位置して前記フィン型活性領域の上面からそれぞれ異なる垂直距離に離隔された複数のナノシートを含むナノシートスタックと、
前記フィン型活性領域上の前記複数のナノシートを取り囲む少なくとも1つのサブゲートを含み、前記フィン型活性領域上で前記第1水平方向に交差する第2水平方向に長く延ひたゲート構造物と、
前記ゲート構造物に隣接し、前記フィン型活性領域上に配置されて前記第1水平方向で前記ナノシートスタックに対面し、前記第1水平方向に互いに配置される複数の第1ソース/ドレイン領域及び複数の第2ソース/ドレイン領域を含むソース/ドレイン領域と、
前記ソース/ドレイン領域と前記ナノシートスタックとの間及び前記ソース/ドレイン領域と前記ゲート構造物との間に介在して前記ソース/ドレイン領域に接触するシリサイド分離層、並びに前記シリサイド分離層に接して前記シリサイド分離層と前記ナノシートスタックとの間及び前記シリサイド分離層と前記ゲート構造物との間に介在するシリコン分離層を含む垂直分離層と、
前記サブゲートの下面に配置される下部遮断誘電体と、
前記下部遮断誘電体の少なくとも一部を貫通して前記複数の第1ソース/ドレイン領域の少なくとも一部の下面に接触する複数の下部ビアコンタクトと、
前記複数の下部ビアコンタクトの下部で前記複数の下部ビアコンタクトに電気的に連結される下部パワーレールと、
前記複数の第2ソース/ドレイン領域の上面に接触する複数の上部ビアコンタクトと、を備え、
前記ソース/ドレイン領域は、金属を含む物質からなり、
前記下部遮断誘電体は、前記ゲート構造物の下部から延びて前記第2ソース/ドレイン領域の下部表面に接触し、
前記ソース/ドレイン領域は、Ti、W、Ru、Nb、Mo、Hf、Ni、Co、Pt、Yb、Tb、Dy、Er、及びPdのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする集積回路素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路素子に係り、より詳細には、ナノシート構造を含む集積回路素子に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路素子が小型化されることにより、基板上に電界効果トランジスタの集積度を増加させる必要があり、これにより同じレイアウト領域上に積層された複数の水平ナノシートを含む水平ナノシート電界効果トランジスタ(hNSFET)が開発された。集積度の増加によって集積回路素子が小型化しつつ、素子間のコンタクト抵抗、寄生キャパシタンスの発生が集積回路の性能に影響を及ぼしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、ソース/ドレイン領域の抵抗、コンタクト抵抗、及び素子内に存在する寄生キャパシタンスを除去又は減少させるナノシート構造を含む集積回路素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による集積回路素子は、第1水平方向に長く延ひたフィン型活性領域と、前記フィン型活性領域の上部に位置して前記フィン型活性領域の上面からそれぞれ異なる垂直距離に離隔された複数のナノシートを含むナノシートスタックと、前記フィン型活性領域上の前記複数のナノシートを取り囲む少なくとも1つのサブゲートを含み、前記フィン型活性領域上で前記第1水平方向に交差する第2水平方向に長く延ひたゲート構造物と、前記ゲート構造物に隣接し、前記フィン型活性領域上に配置されて前記第1水平方向で前記ナノシートスタックに対面するソース/ドレイン領域と、前記ソース/ドレイン領域と前記ナノシートスタックとの間及び前記ソース/ドレイン領域と前記ゲート構造物との間に介在するシリサイド分離層、並びに前記シリサイド分離層に接して前記シリサイド分離層と前記ナノシートスタックとの間及び前記シリサイド分離層と前記ゲート構造物との間に介在するシリコン分離層を含む垂直分離層と、前記サブゲートの下面に配置される下部遮断誘電体と、を備え、前記ソース/ドレイン領域は、金属を含む物質からなることを特徴とする。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様による集積回路素子は、第1水平方向に長く延ひたフィン型活性領域と、前記フィン型活性領域の上部に位置して前記フィン型活性領域の上面からそれぞれ異なる垂直距離に離隔された複数のナノシートを含むナノシートスタックと、前記フィン型活性領域上の前記複数のナノシートを取り囲む少なくとも1つのサブゲートを含み、前記フィン型活性領域上で前記第1水平方向に交差する第2水平方向に長く延ひたゲート構造物と、前記ゲート構造物に隣接し、前記フィン型活性領域上に配置されて前記第1水平方向で前記ナノシートスタックに対面するソース/ドレイン領域と、前記ソース/ドレイン領域と前記ナノシートスタックとの間及び前記ソース/ドレイン領域と前記ゲート構造物との間に介在するシリサイド分離層、並びに前記シリサイド分離層に接して前記シリサイド分離層と前記ナノシートスタックとの間及び前記シリサイド分離層と前記ゲート構造物との間に介在するシリコン分離層を含む垂直分離層と、前記サブゲートの下面に配置される下部遮断誘電体と、前記下部遮断誘電体の下部で前記下部遮断誘電体に接触する下部絶縁層と、を備え、前記ソース/ドレイン領域は、金属を含む物質で構成され、前記ソース/ドレイン領域は、第1水平方向に互いに配置される複数の第1ソース/ドレイン領域及び複数の第2ソース/ドレイン領域を含み、前記垂直分離層は、前記ソース/ドレイン領域と前記ナノシートスタックとの間、前記ソース/ドレイン領域と前記ゲート構造物との間、及び前記ソース/ドレイン領域と前記下部絶縁層との間から延びて介在することを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の更に他の態様による集積回路素子は、第1水平方向に長く延ひたフィン型活性領域と、前記フィン型活性領域の上部に位置して前記フィン型活性領域の上面からそれぞれ異なる垂直距離に離隔された複数のナノシートを含むナノシートスタックと、前記フィン型活性領域上の前記複数のナノシートを取り囲む少なくとも1つのサブゲートを含み、前記フィン型活性領域上で前記第1水平方向に交差する第2水平方向に長く延ひたゲート構造物と、前記ゲート構造物に隣接し、前記フィン型活性領域上に配置されて前記第1水平方向で前記ナノシートスタックに対面し、前記第1水平方向に互いに配置される複数の第1ソース/ドレイン領域及び複数の第2ソース/ドレイン領域を含むソース/ドレイン領域と、前記ソース/ドレイン領域と前記ナノシートスタックとの間及び前記ソース/ドレイン領域と前記ゲート構造物との間に介在して前記ソース/ドレイン領域に接触するシリサイド分離層、並びに前記シリサイド分離層に接して前記シリサイド分離層と前記ナノシートスタックとの間及び前記シリサイド分離層と前記ゲート構造物との間に介在するシリコン分離層を含む垂直分離層と、前記サブゲートの下面に配置される下部遮断誘電体と、前記下部遮断誘電体の少なくとも一部を貫通して前記複数の第1ソース/ドレイン領域の少なくとも一部の下面に接触する複数の下部ビアコンタクトと、前記複数の下部ビアコンタクトの下部で前記複数の下部ビアコンタクトに電気的に連結される下部パワーレールと、前記複数の第2ソース/ドレイン領域の上面に接触する複数の上部ビアコンタクトと、を備え、前記ソース/ドレイン領域は、金属を含む物質で構成され、前記下部遮断誘電体は、前記ゲート構造物の下部から延びて前記第2ソース/ドレイン領域の下部表面に接触し、前記ソース/ドレイン領域は、Ti、W、Ru、Nb、Mo、Hf、Ni、Co、Pt、Yb、Tb、Dy、Er、及びPdのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の集積回路素子によれば、金属からなるソース/ドレイン領域の抵抗、ソース/ドレインに直接接触する上部及び下部ビアコンタクトを介した素子のコンタクト抵抗、及び寄生キャパシタンスを減少させるか又は除去し、下部パワーレールの配置を通じて集積回路素子の集積度及び信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態による集積回路素子を説明するための平面レイアウトダイヤグラムである。
【
図2A】
図1のX1-X1′に沿って見た一例の集積回路素子の断面図である。
【
図2B】
図1のY1-Y1′に沿って見た一例の集積回路素子の断面図である。
【
図3A】
図1のX1-X1′に沿って見た他の例の集積回路素子の断面図である。
【
図3B】
図1のY1-Y1′に沿って見た他の例の集積回路素子の断面図である。
【
図4】
図1のX1-X1′に沿って見た更に他の例の集積回路素子の断面図である。
【
図5A】本発明の一実施形態による一例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図5B】本発明の一実施形態による一例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図5C】本発明の一実施形態による一例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図5D】本発明の一実施形態による一例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図5E】本発明の一実施形態による一例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図5F】本発明の一実施形態による一例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図5G】本発明の一実施形態による一例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図6A】本発明の一実施形態による他の例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図6B】本発明の一実施形態による他の例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図6C】本発明の一実施形態による他の例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図6D】本発明の一実施形態による他の例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図6E】本発明の一実施形態による他の例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図6F】本発明の一実施形態による他の例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【
図6G】本発明の一実施形態による他の例の集積回路素子の製造方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。図面上の同じ構成要素については同じ参照符号を使用し、それらについての重複説明は省略する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態による集積回路素子を説明するための平面レイアウトダイヤグラムである。
図2Aは、
図1のX1-X1′に沿って見た一例の集積回路素子100の断面図である。
図2Bは、
図1のY1-Y1′に沿って見た一例の集積回路素子100の断面図である。
図1、
図2A、及び
図2Bを参照して、ナノワイヤ又はナノシート状の活性領域、及び活性領域を取り囲むゲートを含むゲートオールアラウンド(gate-all-around)構造を有する電界効果トランジスタを含む集積回路素子100について説明する。集積回路素子100は、ロジックセルLCのうちの一部を構成する。
【0012】
図1、
図2A、及び
図2Bを参照すると、集積回路素子100は、複数のフィン型活性領域F1を含む。複数のフィン型活性領域F1は、第1水平方向(X方向)に長く延びて互いに平行に延びる。複数のフィン型活性領域F1は、Si又はGeのような半導体、或いはSiGe、SiC、GaAs、InAs、InGaAs、又はInPのような化合物半導体を含む。本明細書において使用する用語「SiGe」、「SiC」、「GaAs」、「InAs」、「InGaAs」、及び「InP」は、それぞれの用語に含まれる元素からなる材料を意味するものであって、化学量論的関係を示す化学式ではない。
【0013】
複数のフィン型活性領域F1上に複数のゲート構造物160が配置される。複数のゲート構造物160は、それぞれ第1水平方向(X方向)に交差する第2水平方向(Y方向)に長く延びる。
【0014】
複数のフィン型活性領域F1と複数のゲート構造物160とが交差する領域で複数のフィン型活性領域F1のそれぞれの上部に複数のナノシートスタックNSSが配置される。複数のナノシートスタックNSSは、それぞれフィン型活性領域F1の上面から垂直方向(Z方向)に離隔された位置でフィン型活性領域F1の上面に対面する少なくとも1つのナノシートを含む。本明細書において使用する用語「ナノシート」は、電流が流れる方向に実質的に垂直な断面を有する導電性構造体を意味する。ナノシートは、ナノワイヤを含むものと理解されなければならない。
【0015】
図2Aに示したように、複数のナノシートスタックNSSは、それぞれフィン型活性領域F1上で互いに垂直方向(Z方向)にオーバーラップする第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4を含む。第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4は、フィン型活性領域F1の上面からの垂直距離(Z方向距離)がそれぞれ異なる。複数のゲート構造物160は、それぞれ垂直方向(Z方向)にオーバーラップするナノシートスタックNSSに含まれる第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4を取り囲む。
【0016】
図2Aには、ナノシートスタックNSSの平面形状が略方形である場合を例示したが、それに限定されるものではない。ナノシートスタックNSSは、フィン型活性領域F1及びゲート構造物160のそれぞれの平面形状によって多様な平面形状を有する。本例示では、1つのフィン型活性領域F1上に複数のナノシートスタックNSS及び複数のゲート構造物160が配置され、1つのフィン型活性領域F1上で複数のナノシートスタックNSSが第1水平方向(X方向)に沿って一列に配置される構成を例示した。しかし、1つのフィン型活性領域F1上に配置されるナノシートスタックNSS及びゲート構造物160のそれぞれの個数は、特に制限されない。
【0017】
ナノシートスタックNSSに含まれる第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4は、それぞれチャネル領域として機能する。一実施形態において、第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4は、垂直方向(Z方向)に沿って実質的に同じ厚さを有する。他の実施形態において、第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4のうちの少なくとも一部は、垂直方向(Z方向)に沿って互いに異なる厚さを有する。一実施形態において、ナノシートスタックNSSに含まれる第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4は、それぞれSi層、SiGe層、又は、それらの組み合わせからなる。
【0018】
図2Aに例示したように、1つのナノシートスタックNSSに含まれる第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4は、第1水平方向(X方向)に互いに同一又は類似した大きさを有する。他の実施形態において、
図2Aに例示したものとは異なって、1つのナノシートスタックNSSに含まれる第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4のうちの少なくとも一部は、第1水平方向(X方向)に互いに異なる大きさを有する。本例示において、複数のナノシートスタックNSSがそれぞれ4層のナノシートからなる場合を例示したが、本発明の技術的思想は、例示したものに限定されない。例えば、ナノシートスタックNSSは、少なくとも1層のナノシートを含み、ナノシートスタックNSSを構成するナノシートの数は、特に制限されない。
【0019】
図2Aに例示したように、複数のゲート構造物160は、それぞれメインゲート160M及び複数のサブゲート160Sを含む。メインゲート160Mは、ナノシートスタックNSSの上面を覆って第2水平方向(Y方向)に長く延びる。複数のサブゲート160Sは、メインゲート160Mに一体に連結され、第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4のそれぞれの間、及び第1ナノシートN1とフィン型活性領域F1との間にそれぞれ1つずつ配置される。垂直方向(Z方向)において、複数のサブゲート160Sのそれぞれの厚さは、メインゲート160Mの厚さよりも薄い。
【0020】
図2Aに例示したものとは異なって、ゲート構造物160がメインゲート160Mを含まない場合もある。この場合、メインゲート160Mを含まないゲート構造物160の垂直方向の厚さがメインゲート160Mを含めてゲート構造物160の垂直方向の厚さに比べて薄いため、ゲート構造物160で発生するオーバーラップキャパシタンスが減少する。
【0021】
複数のゲート構造物160は、それぞれ金属、金属窒化物、金属炭化物、又はそれらの組み合わせからなる。金属は、Ti、W、Ru、Nb、Mo、Hf、Ni、Co、Pt、Yb、Tb、Dy、Er、及びPdのうちから選択される。金属窒化物は、TiN及びTaNのうちから選択される。金属炭化物は、TiAlCである。しかし、複数のゲート構造物160を構成する物質が例示したものに限定されるものではない。
【0022】
ナノシートスタックNSSとゲート構造物160との間には、ゲート誘電膜152が介在する。また、ナノシートスタックNSSと後述するソース/ドレイン領域130との間には、ゲート誘電膜152が介在する。一実施形態において、ゲート誘電膜152は、インターフェース誘電膜と高誘電膜との積層構造からなる。インターフェース誘電膜は、誘電率が約9以下である低誘電物質膜であり、例えばシリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜、又はそれらの組み合わせからなる。一実施形態において、インターフェース誘電膜は、省略される。高誘電膜は、シリコン酸化膜よりも誘電定数が更に大きい物質からなる。例えば、高誘電膜は、約10~約25の誘電定数を有する。高誘電膜は、ハフニウム酸化物からなるが、それに限定されるものではない。
【0023】
図2Aに例示したように、集積回路素子は、複数のフィン型活性領域F1のそれぞれの上面を覆う下部遮断誘電体(Bottom Dielectric Isolation:BDI)を含む。下部遮断誘電体BDIは、複数のフィン型活性領域F1のそれぞれの上面と複数のゲート構造物160との間に介在し、複数のフィン型活性領域F1のそれぞれの上面に接する。
【0024】
下部遮断誘電体BDIは、サブゲート160Sの下部に位置する。後述する第1ソース/ドレイン領域130S及び第2ソース/ドレイン領域130Dの少なくとも一部の下端に下部遮断誘電体BDIの上面の一部が接触する。下部遮断誘電体BDIは、第1ソース/ドレイン領域130S及び第2ソース/ドレイン領域130Dの下端の一部を取り囲みつつ接する。下部遮断誘電体BDIは後述する下部ビアコンタクト196の上端及び周辺の少なくとも一部を取り囲む。本明細書において、第1ソース/ドレイン領域130Sはトランジスタのソース、第2ソース/ドレイン領域130Dはトランジスタのドレインに該当するが、それに本発明が制限されるものではない。
【0025】
複数のフィン型活性領域F1上で下部遮断誘電体BDI上には、複数のソース/ドレイン領域130が配置される。複数のソース/ドレイン領域130は、複数の第1ソース/ドレイン領域130S及び複数の第2ソース/ドレイン領域130Dを含む。複数のソース/ドレイン領域130のうちの少なくとも1つのソース/ドレイン領域130は、下部遮断誘電体BDIに接する底面を有する。複数のソース/ドレイン領域130は、それぞれ複数のゲート構造物160のうちから選択される少なくとも1つのゲート構造物160に隣接する位置に配置される。複数のソース/ドレイン領域130は、それぞれ隣接するナノシートスタックNSSに含まれる第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4に対面する表面を有する。複数のソース/ドレイン領域130は、それぞれ隣接するナノシートスタックNSSに含まれる第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4に接する。
【0026】
複数のソース/ドレイン領域130は、それぞれ金属からなる。複数のソース/ドレイン領域130は、PVD、CVD、又はALDを用いて形成され、Ti、W、Ru、Nb、Mo、Hf、Ni、Co、Pt、Yb、Tb、Dy、Er、及びPdのうちの少なくとも1つを含む金属からなる。ソース/ドレイン領域130が金属からなる場合、大きな導電性を有する。従って、ソース/ドレイン領域130の接触抵抗を大きく減少させることができる。また、ソース/ドレイン領域130が金属からなるため、後述する上部ビアコンタクトVA及び下部ソース/ドレインコンタクトDBCと金属からなるソース/ドレイン領域130とが接触する面である第1接触面CTF1及び第2接触面CTF2で発生するコンタクト抵抗を減少させることができる。
【0027】
図2Bに例示したように、複数のフィン型活性領域F1のそれぞれの間の空間には、複数のフィン型活性領域F1のそれぞれの側壁を覆う素子分離膜112が配置される。
【0028】
一実施形態において、素子分離膜112は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン炭化膜、低誘電膜、又はそれらの組み合わせからなる。低誘電膜は、フッ素ドーピングされたシリコン酸化物(fluorine-doped silicon oxide)、有機シリケートガラス(organosilicate glass)、炭素ドーピングされた酸化物(carbon-doped oxide)、多孔性シリコン酸化物(porous silicon oxide)、多孔性有機シリケートガラス(porous organosilicate glass)、スピンオン有機ポリマー誘電体(spin-on organic polymeric dielectric)、スピンオンシリコン基盤誘電体(spin-on silicon based polymeric dielectric)、又はそれらの組み合わせからなるが、例示したものに限定されるものではない。
【0029】
図2Aに例示したように、ゲート誘電膜152及びゲート構造物160のそれぞれの上面は、キャッピング絶縁パターン168で覆われる。キャッピング絶縁パターン168は、シリコン窒化膜からなる。
【0030】
ゲート構造物160及びキャッピング絶縁パターン168のそれぞれの両側壁は、外側絶縁スペーサ118で覆われる。外側絶縁スペーサ118は、複数のナノシートスタックNSSの上面上でメインゲート160Mの両側壁を覆う。外側絶縁スペーサ118は、ゲート誘電膜152を挟んでゲート構造物160から離隔される。
【0031】
複数のゲート構造物160に含まれる複数のサブゲート160Sのそれぞれの両側壁は、ゲート誘電膜152を挟んでソース/ドレイン領域130から離隔される。ゲート誘電膜152は、ゲート構造物160に含まれるサブゲート160Sと第1ナノシートN1、第2ナノシートN2、第3ナノシートN3、及び第4ナノシートN4のそれぞれとの間に介在する。ゲート誘電膜152は、ゲート構造物160に含まれるサブゲート160Sとソース/ドレイン領域130との間に介在する。
【0032】
ゲート構造物160及びナノシートスタックNSSとソース/ドレイン領域130との間に垂直分離層151が備えられる。垂直分離層151は、シリコン(Si)を含む物質からなる。垂直分離層151は、後述するエピタキシャル成長を通じて形成されるシリコン分離層151A及びシリサイド分離層151Bを含む。シリサイド分離層151Bはソース/ドレイン領域130に接触し、シリコン分離層151Aはシリサイド分離層151Bとゲート誘電膜152との間に介在する。即ち、シリコン分離層151Aは、シリサイド分離層151Bに隣接し、シリサイド分離層151BとナノシートスタックNSS及びゲート構造物160との間に介在する。
【0033】
シリサイド分離層151Bの垂直方向の距離とシリコン分離層151Aの垂直方向の長さは略同じため、垂直分離層151の垂直方向の長さは、シリサイド分離層151Bの垂直方向の長さ及びシリコン分離層151Aの垂直方向の長さと実質的に同一である。シリコン分離層151Aとソース/ドレイン領域130との間にシリサイド分離層151Bが介在し、シリサイド分離層151Bは、シリコン分離層151Aとソース/ドレイン領域130とが直接接触しないように備えられる。
【0034】
垂直分離層151のうちのシリコン分離層151Aは、N型ドープ剤又はP型ドープ剤と共に、金属シリサイド、金属ゲルマニウム化物、金属ガリウム化物、金属アルミナイドを含む物質からなる。
【0035】
シリコン分離層151Aがn型半導体デバイスと共に用いるためのn型である場合、シリサイド分離層151Bは、N型ドープ剤であるリン(P)又はヒ素(As)と共に、ケイ化チタン、ケイ化ニッケル、ケイ化コバルト、ケイ化タンタル、ケイ化タングステン、チタンガリウム化物、ニッケルガリウム化物、コバルトガリウム化物、タンタルガリウム化物、タングステンガリウム化物を含む。
【0036】
シリコン分離層151Aがp型半導体デバイスと共に用いるためのp型である場合、シリサイド分離層151Bは、P型ドープ剤であるホウ素(B)又はアルミニウム(Al)と共に、ケイ化チタン、ケイ化ニッケル、ケイ化コバルト、ケイ化タンタル、ケイ化タングステン、チタンゲルマニウム化物、ニッケルゲルマニウム化物、コバルトゲルマニウム化物、タンタルゲルマニウム化物、タングステンゲルマニウム化物を含む。
【0037】
垂直分離層151は、ソース/ドレイン領域130の間に介在する複数のサブゲート160S及びナノシートスタックNSSの第1水平方向(X方向)の両側面上に備えられる。垂直分離層151の垂直方向(Z方向)の長さは、ソース/ドレイン領域130間に介在する複数のサブゲート160Sの最下端からナノシートスタックNSSの最上端までの垂直レベルの差よりも大きい。他に表現すると、垂直分離層151の下端の垂直レベルはソース/ドレイン領域130の下端の垂直レベルと同一であり、垂直分離層151の上端の垂直レベルはナノシートスタックNSSの上端の垂直レベルよりも高い。
【0038】
複数のナノシートスタックNSSは、複数のフィン型活性領域F1と複数のゲート構造物160とが交差する領域で複数のフィン型活性領域F1上に配置され、フィン型活性領域F1から離隔された位置でフィン型活性領域F1の上面に対面する。複数のフィン型活性領域F1と複数のゲート構造物160とが交差する部分に複数のナノシートトランジスタが形成される。
【0039】
図2Aに例示したように、複数のソース/ドレイン領域130上に複数の上部ビアコンタクトVAが配置される。複数の上部ビアコンタクトVAは、それぞれ上部絶縁構造物180を貫通して複数のソース/ドレイン領域130のうちの少なくとも1つの上端に接する。即ち、複数のソース/ドレイン領域130の少なくとも1つは、上部ビアコンタクトVAに電気的に連結されるように構成される。複数の上部ビアコンタクトVAのそれぞれの底面は、ソース/ドレイン領域130の上面に接する。複数の上部ビアコンタクトVAのそれぞれの底面とソース/ドレイン領域130の上面とが接触して形成される接触面を第1接触面CTF1と称する。一実施形態において、第2ソース/ドレイン領域130Dの上端に上部ビアコンタクトVAが接触する。
【0040】
上部絶縁構造物180と上部ビアコンタクトVAとの間に上部絶縁ライナー174が介在する。上部絶縁ライナー174は、上部ビアコンタクトVAの周囲を取り囲むように備えられる。一実施形態において、上部絶縁ライナー174は、シリコン窒化物、SiCN、SiBN、SiON、SiOCN、SiBCN、又はそれらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。本明細書において使用する用語「SiCN」、「SiBN」、「SiON」、「SiOCN」、「SiBCN」、及び「SiOC」は、それぞれの用語に含まれる元素からなる材料を意味するものであって、化学量論的関係を示す化学式ではない。
【0041】
複数の上部ビアコンタクトVAは、Ti、W、Ru、Nb、Mo、Hf、Ni、Co、Pt、Yb、Tb、Dy、Er、及びPdのうちの少なくとも1つを含む物質からなる。一実施形態において、複数の上部ビアコンタクトVAは、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のうちの1つ以上を含む物質からなるが、それらに限定されるものではない。
【0042】
複数のソース/ドレイン領域130を挟んで複数の上部ビアコンタクトVAが配置されたフロントサイド側の反対側であるバックサイド側には、複数のバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCが配置される。複数のバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCは、それぞれ複数のソース/ドレイン領域130のうちから選択され、フロントサイド上部ビアコンタクトVAが連結されない他の一部のソース/ドレイン領域130に電気的に連結されるように構成される。複数の下部ソース/ドレインコンタクトDBCのそれぞれの底面とソース/ドレイン領域130の下面とが接触して形成される接触面を第2接触面CTF2と称する。一実施形態において、第1ソース/ドレイン領域130Sに複数のバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCがそれぞれ電気的に連結され、第2ソース/ドレイン領域130Dに複数の上部ビアコンタクトVAが電気的に連結される。一実施形態において、ソース/ドレイン領域130の垂直方向の長さは、第1接触面CTF1の垂直レベルと第2接触面CTF2の垂直レベルとの差と同一であるか又はそれより短い。
【0043】
複数のバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCは、それぞれ複数のフィン型活性領域F1のうちから選択された1つのフィン型活性領域F1を垂直方向(Z方向)に貫通する。即ち、複数のソース/ドレイン領域130において上部ビアコンタクトVAが連結されたソース/ドレイン領域130とバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCが連結されたソース/ドレイン領域130とは、水平方向、例えば第1水平方向(X方向)又は第2水平方向(Y方向)に離隔される。
【0044】
図2Aに例示したように、バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCは、フィン型活性領域F1を貫通して形成されるコンタクト空間DBHを満たす。バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCが連結されたソース/ドレイン領域130は、フィン型活性領域F1上でコンタクト空間DBHに垂直方向(Z方向)にオーバーラップする位置に配置される。
【0045】
バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCは、垂直方向(Z方向)に沿ってソース/ドレイン領域130及びフロントサイドソース/ドレインビアコンタクトVAから遠くなるほど、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)への幅が徐々に大きくなる。フロントサイド上部ビアコンタクトVAは、垂直方向(Z方向)に沿ってソース/ドレイン領域130及びバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCから遠くなるほど、1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)への幅が徐々に大きくなる。
【0046】
図2Aに例示したように、複数のソース/ドレイン領域130のうちのフロントサイド上部ビアコンタクトVAが連結されたソース/ドレイン領域130の底面は、下部遮断誘電体BDIに接する。フロントサイドソース/ドレインコンタクト(CA)が連結されたソース/ドレイン領域130は、下部遮断誘電体BDIを挟んでフィン型活性領域F1から垂直方向(Z方向)に離隔される。他の実施形態において、
図2Aに例示したものとは異なって、フロントサイド上部ビアコンタクトVAが連結されたソース/ドレイン領域130は、下部遮断誘電体BDIを垂直方向(Z方向)に貫通してフィン型活性領域F1に接する。
【0047】
バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCが連結されたソース/ドレイン領域130は、下部遮断誘電体BDIに下部周囲の一部が接する。
図2Aに示したように、ソース/ドレイン領域130の底面がいずれもバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCに接する。従って、バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCが連結されたソース/ドレイン領域130の底面は、下部遮断誘電体BDIに接触しない。即ち、バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCのソース/ドレイン領域130に向かう上面は、ソース/ドレイン領域130の底面及び下部遮断誘電体BDIに接する。
【0048】
或いは、
図2Aとは異なって、バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCがソース/ドレイン領域130の底面の一部に接触し得る。従って、この場合、ソース/ドレイン領域130の底面にバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCが接触しない部分に下部遮断誘電体BDIが接触する。即ち、バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCのソース/ドレイン領域130に向かう上面は、ソース/ドレイン領域130の底面に接する。
【0049】
バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCは、コンタクト空間DBHに下部パワーレールBPW及びソース/ドレイン領域130の下端にそれぞれ接触するように備えられる。下部絶縁ライナー194は、下部ビアコンタクト196とフィン型活性領域F1との間に介在する。下部絶縁ライナー194は、下部遮断誘電体BDIと下部ビアコンタクト196との間に介在する。下部絶縁ライナー194の構成物質に関する説明は、上部絶縁ライナー174に関する説明と略同一である。
【0050】
バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCは、コンタクト空間DBHからソース/ドレイン領域130に垂直方向(Z方向)にオーバーラップする位置に配置され、コンタクト空間DBHから垂直方向(Z方向)に長く延びる。
【0051】
図2Aに例示したように、下部遮断誘電体BDIは、第1水平方向(X方向)に下部絶縁ライナー194の一部を挟んでバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCの側壁に対面する部分を含む。他の実施形態において、下部遮断誘電体BDIとバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCの側壁との間に絶縁スペーサが介在せずに、下部遮断誘電体BDIは、バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCの側壁に接する。
【0052】
図2Aに例示したように、バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCのうちのソース/ドレイン領域130から最も遠い端部には、下部パワーレールBPWが連結される。下部パワーレールBPWは、フィン型活性領域F1の下部に配置されてバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCに電気的に連結される。下部パワーレールBPWは、金属を含む物質からなる。
【0053】
図2Aに例示したように、複数のソース/ドレイン領域130、複数のキャッピング絶縁パターン168、及び外側絶縁スペーサ118のそれぞれの上面は、上部絶縁構造物180で覆われる。上部絶縁構造物180は、複数のソース/ドレイン領域130、複数のキャッピング絶縁パターン168、及び外側絶縁スペーサ118のそれぞれの上部に順次に積層されたエッチング停止膜182及び上部絶縁膜184を含む。エッチング停止膜182は、シリコン炭化物(SiC)、SiN、窒素-ドーピングされたシリコン炭化物(SiC:N)、SiOC、AlN、AlON、AlO、AlOC、又はそれらの組み合わせからなる。上部絶縁膜184は、酸化膜、窒化膜、約2.2~約2.4の超低誘電定数(ultra low dielectric constant K)を有するULK(ultra low-k)膜、又はそれらの組み合わせからなる。例えば、上部絶縁膜184は、TEOS(tetraethylorthosilicate)膜、HDP(high density plasma)酸化膜、BPSG(boro-phospho-silicate glass)膜、FCVD(flowable chemical vapor deposition)酸化膜、SiON膜、SiN膜、SiOC膜、SiCOH膜、又はそれらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。
【0054】
図2Bに例示したように、ゲート構造物160上にゲートコンタクトCBが配置される。ゲートコンタクトCBは、上部絶縁構造物180及びキャッピング絶縁パターン168を垂直方向(Z方向)に貫通してゲート構造物160に連結されるように構成される。ゲートコンタクトCBの底面は、ゲート構造物160の上面に接する。ゲートコンタクトCBは、モリブデン(Mo)、銅(Cu)、タングステン(W)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、それらの組み合わせ、又はそれらの合金からなるコンタクトプラグを含むが、コンタクトプラグの構成物質が例示したものに限定されるものではない。一実施形態において、ゲートコンタクトCBは、コンタクトプラグの一部を取り囲む導電性バリアパターンを更に含む。ゲートコンタクトCBに含まれる導電性バリアパターンは、金属又は金属窒化物からなる。例えば、導電性バリアパターンは、Ti、Ta、W、TiN、TaN、WN、WCN、TiSiN、TaSiN、WSiN、又はそれらの組み合わせからなるが、それらに限定されるものではない。
【0055】
図2Aを参照して説明したように、集積回路素子100は、複数のフィン型活性領域F1上に配置された複数のソース/ドレイン領域130のうちの一部のソース/ドレイン領域130は、バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCに連結され、複数のソース/ドレイン領域130のうちの他の一部ソース/ドレイン領域130は、フロントサイド上部ビアコンタクトVAに連結されるように構成される。一実施形態において、本発明の一例の集積回路素子100は、第1ソース/ドレイン領域130Sがバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCに連結され、第2ソース/ドレイン領域130Dがフロントサイド上部ビアコンタクトVAに連結されるように構成される。
【0056】
また、本発明の集積回路素子100は、金属からなるソース/ドレイン領域130を備えるため、ソース/ドレイン領域130がフロントサイド上部ビアコンタクトVA又はバックサイドソース/ドレインコンタクトDBCに直接接触して電気的に連結される。従って、第1接触面CTF1及び第2接触面CTF2における接触抵抗を減少させることができ、集積回路素子100の性能を向上させることができる。
【0057】
ソース/ドレイン領域がケイ素を含んで構成される物質からなるものではなく、金属からなることから、本発明の一例の集積回路素子100は、下部遮断誘電体BDIを金属からなるソース/ドレイン領域130と共に備えることになる。従って、下部遮断誘電体BDIを通じて、ソース/ドレインの間でゲート構造物160の下部に発生する寄生キャパシタンスを防止するか又は減少させることができる。
【0058】
通常の集積回路素子におけるソース/ドレイン領域は、エピタキシャル成長を通じて形成される。エピタキシャル成長を通じて形成されたソース/ドレイン領域は、一定の高さ以上形成される場合に、不可避なブリッジ(bridge)を伴う。本発明の一例の集積回路素子100は、ソース/ドレイン領域130が導電性金属からなるため、本発明の一例の集積回路素子100は、通常の集積回路素子におけるソース/ドレイン領域で発生するブリッジが発生しない。
【0059】
また、集積回路素子100で複数のバックサイドソース/ドレインコンタクトDBC及び複数のフロントサイド上部ビアコンタクトVAのそれぞれの間に十分な絶縁距離を確保し、集積回路素子に発生する寄生キャパシタンスを抑制することができる。従って、本発明の一例の集積回路素子100を通じてダウンスケーリングによって縮まった面積内でも安定的且つ最適化された構造の配線構造を具現することが可能であり、それを通じて集積回路素子100の集積度及び信頼性を向上させることができる。
【0060】
即ち、導電性金属からなるソース/ドレイン領域130、並びにソース/ドレイン領域130に電気的に連結される複数のバックサイドソース/ドレインコンタクトDBC及び複数のフロントサイド上部ビアコンタクトVAを通じて上述した効果を同時に具現可能であり、本発明の一例の集積回路素子100は、性能及び信頼性を向上させることができる。
【0061】
図3Aは、
図1のX1-X1′に沿って見た他の例の集積回路素子100Aの断面図である。
図3Bは、
図1のY1-Y1′に沿って見た他の例の集積回路素子100Aの断面図である。上述した内容と重複する範囲内の説明は、省略する。
【0062】
図3A及び
図3Bを参照すると、複数のソース/ドレイン領域130の垂直長が実質的に同一である。複数のソース/ドレイン領域130が下部遮断誘電体BDIを貫通して備えられる。上述した集積回路素子100とは異なって、本発明の他の例の集積回路素子100Aは、ゲート構造物160がメインゲート160Mを含まない。サブゲート160Sの上部にキャッピング絶縁パターンが直ぐ配置される。キャッピング絶縁パターン168は、シリコン窒化膜からなる。
【0063】
キャッピング絶縁パターン168のそれぞれの両側壁は、外側絶縁スペーサ118で覆われる。外側絶縁スペーサ118は、複数のナノシートスタックNSS及び複数のサブゲート160Sの上面上でキャッピング絶縁パターン168の両側壁を覆う。
【0064】
それぞれのソース/ドレイン領域130の間、及び下部遮断誘電体BDIの下部には、下部絶縁層166が備えられる。下部絶縁層166の下面の少なくとも一部は、フィン型活性領域F1に接触するか、或いは下部ビアコンタクト196の上面の一部に接触する。下部絶縁層166の下面の垂直レベルは、ソース/ドレイン領域130の下端の垂直レベルと同一である。
【0065】
全てのゲート構造物160にメインゲートが備えられていないことから、ソース/ドレイン領域130の間で複数のサブゲート160Sを含むゲート構造物160の垂直高は、他のソース/ドレイン領域130の間に位置するゲート構造物160の垂直高と実質的に同一である。即ち、ソース/ドレイン領域130の間に位置するゲート構造物160の垂直高が一定になるように備えられる。
【0066】
垂直分離層151は、複数のサブゲート160S、下部遮断誘電体BDI、及び下部絶縁層166と複数のサブゲート160Sに接するソース/ドレイン領域130との間に一定の厚さを有して介在する。垂直分離層151の下端は、ソース/ドレイン領域130の下端のような垂直レベル上に位置する。垂直分離層151の上端は、複数のサブゲート160Sのうちの最上端に位置するサブゲート160Sよりも上端に配置される。即ち、ソース/ドレイン領域130の側面は、キャッピング絶縁パターン168及び垂直分離層151に接触する。
【0067】
上述した本発明の一例の集積回路素子100の利点に加えて、本発明の他の例の集積回路素子100Aは、ゲート構造物160と上部ビアコンタクトVAとの距離が異なる一例の集積回路素子100に比べて遠く、短絡の可能性を減少させることができる。
【0068】
図4は、
図1のX1-X1′に沿って見た更に他の例の集積回路素子100Bを示す断面図である。上述した内容と重複する範囲内の説明は、省略する。
【0069】
上述した本発明の他の例の集積回路素子100Aとは異なって、一部のソース/ドレイン領域130が下部遮断誘電体BDIを貫通せずに備えられる。即ち、下部遮断誘電体BDIを貫通しないソース/ドレイン領域130の下面は、下部遮断誘電体BDIに接触する。下部絶縁層166は、下部遮断誘電体BDIの下面に接触して備えられ、下部絶縁層166の下面のうちの少なくとも一部は、フィン型活性領域F1の上面に接触する。
【0070】
垂直分離層151は、複数のサブゲート160S、下部遮断誘電体BDI、及び下部絶縁層166と複数のサブゲート160Sに隣接するソース/ドレイン領域130との間に一定厚さを有して介在する。下部遮断誘電体BDIを貫通しない一部のソース/ドレイン領域130に接触する垂直分離層151の垂直方向(Z方向)の長さは、下部遮断誘電体BDIを貫通した残りのソース/ドレイン領域130に接触する垂直分離層151の垂直方向の長さよりも短い。しかし、垂直分離層151の上端の垂直レベルは、実質的に同一である。垂直分離層151の上端の垂直レベルは、複数のサブゲート160Sのうちの最上端のサブゲート160Sの垂直レベルよりも高くなるように備えられる。
【0071】
垂直分離層151は、第1ソース/ドレイン領域130Sに隣接して配置される第1垂直分離層、及び第2ソース/ドレイン領域130Dに隣接して配置される第2垂直分離層に区分される。第1垂直分離層は、複数のサブゲート160S、ナノシートスタックNSS、下部絶縁層166、及び下部遮断誘電体BDIと第1ソース/ドレイン領域130Sとの間に介在する。第2垂直分離層は、複数のサブゲート160S、ナノシートスタックNSS、及び下部絶縁層166と、第2ソース/ドレイン領域との間に介在する。
【0072】
第1垂直分離層の垂直方向の長さと第2垂直分離層の垂直方向の長さとは、互いに異なる。特に、第1垂直分離層の垂直方向の長さが第2垂直分離層の垂直方向の長さよりも長くなる。第1垂直分離層の上端及び第2垂直分離層の上端は、それぞれ外側絶縁スペーサ118の下端に接触する。従って、第1垂直分離層の上端及び第2垂直分離層の上端の垂直レベルは略同一である。一方、第1垂直分離層の下端の垂直レベルよりも第2垂直分離層の下端の垂直レベルが更に高い。
【0073】
一実施形態において、第1ソース/ドレイン領域130Sは、下部遮断誘電体BDI及び下部絶縁層166を貫通する。第1ソース/ドレイン領域130Sの下面は、下部ビアコンタクト196の上面に接触して電気的に連結される。第2ソース/ドレイン領域130Dは、下部遮断誘電体BDI及び下部絶縁層166を貫通しない。第2ソース/ドレイン領域130Dの下面は、下部遮断誘電体BDIに接触する。第2ソース/ドレイン領域130Dの上面は、上部ビアコンタクトVAの下面に接触して電気的に連結される。ここで、第1ソース/ドレイン領域130Sはソースとして機能し、第2ソース/ドレイン領域130Dはドレインとして機能する。
【0074】
全てのゲート構造物160にメインゲートが備えられていないことから、ソース/ドレイン領域130の間で複数のサブゲート160Sを含むゲート構造物160の垂直高は、他のソース/ドレイン領域130の間に位置するゲート構造物160の垂直高と実質的に同一である。即ち、ソース/ドレイン領域130の間に位置するゲート構造物160の垂直高が一定に備えられる。
【0075】
上述した本発明の一例の集積回路素子100の利点に加えて、本発明の更に他の例の集積回路素子100Bは、ゲート構造物160と上部ビアコンタクトVAとの距離が異なる一例の集積回路素子100に比べて遠く、短絡の可能性を減少させることができる。
【0076】
図5A~
図5Gは、本発明の一実施形態による一例の集積回路素子100の製造方法を示す図である。
【0077】
図5Aを参照すると、基板102を準備し、基板102上に下部遮断誘電体BDIを形成し、下部遮断誘電体BDI上に複数の犠牲半導体層104と複数のナノシートNSとを一層ずつ交互に積層する。最上端のナノシートNS上に酸化膜D122を形成する。
【0078】
複数の犠牲半導体層104及び複数のナノシートNSは、エッチング選択比が互いに異なる半導体材料からなる。一実施形態において、複数のナノシートNSはSi層からなり、複数の犠牲半導体層104はSiGe層からなる。一実施形態において、複数の犠牲半導体層104内でGe含量は一定である。複数の犠牲半導体層104を構成するSiGe層は、約5原子%~約50原子%、例えば約10原子%~約40原子%の範囲内で選択される一定のGe含量を有する。複数の犠牲半導体層104を構成するSiGe層内におけるGe含量は、必要によって多様に選択される。
【0079】
図5Bを参照すると、
図5Aの結果物において、複数の犠牲半導体層104、複数のナノシートNS、酸化膜D122、下部遮断誘電体BDI、及び基板102のそれぞれの一部をエッチングして基板102に複数のフィン型活性領域F1を形成する。
図5Bは、複数のフィン型活性領域F1の上面上に複数の犠牲半導体層104、複数のナノシートNS、酸化膜D122の積層構造物が一部残っていることを示す。
【0080】
酸化膜D122及びダミーゲート層D124は第2水平方向(Y方向)に長く延びるように順次に積層された構造を有する。一実施形態において、ダミーゲート層D124は、ポリシリコンからなる。
【0081】
酸化膜D122及びダミーゲート層D124の両側壁を覆う複数の外側絶縁スペーサ118を形成した後、酸化膜D122、ダミーゲート層D124、及び外側絶縁スペーサ118をエッチングマスクとして用いて複数の犠牲半導体層104及び複数のナノシートNSのそれぞれの一部をエッチングする。エッチングを通じてナノシートNSを複数のナノシートスタックに分割し、ナノシートスタックの間及び下部遮断誘電体BDI上にソース/ドレイン領域が備えられるリセスを形成する。リセスを形成するために乾式エッチング、湿式エッチング、又はそれらの組み合わせを用いてエッチングする。リセス過程で、下部遮断誘電体BDIが貫通されないようにエッチングする。
【0082】
複数の犠牲半導体層104及び複数のナノシートNSの第1水平方向の側面に、垂直分離層151のうちのシリコン分離層151Aがエピタキシャル成長して備えられる。エピタキシャル成長工程は、例えば気相エピタキシ(Vapor-Phase Epitaxy:VPE)、超高真空CVD(Ultra-High Vacuum CVD:UHV-CVD)、又は分子ビームエピタキシ(Molecular Beam Epitaxy:MBE)を用いて形成される。エピタキシャル成長工程は、半導体材料に対して選択的に行われ、誘電体材料に対しては相対的に無視されるため、エピタキシャル成長して形成されるシリコン分離層151Aが、第1水平方向(X方向)に薄い厚さを有しつつ、複数の犠牲半導体層104及び複数のナノシートNSの第1水平方向の側面に形成される。
【0083】
図5Cを参照すると、複数のナノシートスタック間のリセスに酸化物を満たした後、
図5Bの結果物から、複数の犠牲半導体層104、その上部の酸化膜D122、及びダミーゲート層D124を除去してゲート空間GSを設け、ゲート空間GSを介して複数のナノシートスタックNSSを露出させる。一実施形態において、複数の犠牲半導体層104を選択的に除去するために、複数のナノシートNSと複数の犠牲半導体層104とのエッチング選択比差を用いる。
【0084】
複数の犠牲半導体層104を選択的に除去するために、液体又は気体のエッチング液を使用する。一実施形態において、複数の犠牲半導体層104を選択的に除去するために、CH3COOH基盤エッチング液、例えばCH3COOH、HNO3及びHFの混合物からなるエッチング液、又はCH3COOH、H2O2、及びHFの混合物からなるエッチング液が用いられるが、例示したものに限定されるものではない。
【0085】
図5Dを参照すると、複数のナノシートNS及び下部遮断誘電体BDIのそれぞれの露出した表面を覆うゲート誘電膜152を形成する。ゲート誘電膜152を形成するために、ALD(atomic layer deposition)工程を用いる。その後、ゲート誘電膜152上でゲート空間GS(
図5C)の一部を満たすゲート構造物160と、ゲート空間GSでゲート構造物160及びゲート誘電膜152のそれぞれの上面を覆うキャッピング絶縁パターン168とを形成する。
【0086】
図5Eを参照すると、ソース/ドレイン領域130を形成する前に、シリサイド分離層151Bをシリコン分離層151Aの側面に形成する。即ち、シリサイド分離層151Bは、サブゲート160S及びシリコン分離層151Aを挟んでシリコン分離層151Aの側面に形成される。金属を含むソース/ドレイン領域130とシリコン分離層151Aとが直接接触したときのショットキー接合を避けるために、シリサイド分離層151Bがソース/ドレイン領域130とシリコン分離層151Aとの間に介在する。シリコン分離層151A上に金属膜を形成した後、アニーリング(annealing)を経てシリサイド分離層151Aを形成する。金属膜は、例えばTiNである。
【0087】
ナノシートスタック及びゲート構造物160の間に形成されたリセスにソース/ドレイン領域130を形成する。複数のソース/ドレイン領域130は、それぞれ金属からなる。複数のソース/ドレイン領域130は、それぞれシリサイド分離層151Bに接触する。複数のソース/ドレイン領域130は、PVD、CVD、又はALDを用いて形成される。複数のソース/ドレイン領域130は、Ti、W、Ru、Nb、Mo、Hf、Ni、Co、Pt、Yb、Tb、Dy、Er、及びPdのうちの少なくとも1つを含む金属からなる。
【0088】
図5Fを参照すると、
図5Eの結果物において、複数のソース/ドレイン領域130及び複数のキャッピング絶縁パターン168のそれぞれの上面を覆うエッチング停止膜182及び上部絶縁膜184を順次に形成して上部絶縁構造物180を形成する。その後、上部絶縁構造物180を垂直方向(Z方向)に貫通して上部ビアコンタクトVA及び上部絶縁構造物180と上部ビアコンタクトVAとの間に介在する上部絶縁ライナー174を形成する。上部絶縁ライナー174は、上部ビアコンタクトVAの周囲の一部を取り囲むように形成される。図示していないが、上部ビアコンタクトVAの上面には、上部配線層が形成される。
【0089】
図5Gを参照すると、
図5Eの結果物において、基板102を除去するために、機械的なグラインディング(grinding)工程、CMP(chemical mechanical polishing)工程、湿式エッチング工程、又はそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの工程を用いる。
【0090】
基板102を除去した後、
図2Bのように素子分離膜112を形成する。素子分離膜112にパターニングを通じてソース/ドレイン領域130のうちの一部の下面に至るコンタクト空間DBHを形成する。バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCは、フィン型活性領域F1を貫通して形成されるコンタクト空間DBHを満たす。バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCは、ソース/ドレイン領域130の下端に接触するように形成される。上述した
図5A~
図5Gの過程を通じて本発明の一例の集積回路素子100が製造される。
【0091】
図6A~
図6Gは、本発明の一実施形態による他の例の集積回路素子100Aの製造方法を示す図である。
図5A~
図5G及び上述した内容と重複する範囲内の説明は、省略する。
【0092】
図6Aを参照すると、基板102を準備し、基板102上に下部遮断誘電体BDIを形成し、下部遮断誘電体BDI上に複数の犠牲半導体層104と複数のナノシートNSとを一層ずつ交互に積層する。犠牲半導体層104のうちの最上端の犠牲半導体層104の上部にダミーナノシートDNS及び酸化膜D122を形成する。
【0093】
図6Bを参照すると、
図6Aの結果物において、複数の犠牲半導体層104、複数のナノシートNS、酸化膜D122、ダミーナノシートDNS、下部遮断誘電体BDI、及び基板102のそれぞれの一部をエッチングして基板102に複数のフィン型活性領域F1を形成する。
図6Bは、複数のフィン型活性領域F1の上面上に複数の犠牲半導体層104、複数のナノシートNS、ダミーナノシートDS、及び酸化膜D122の積層構造物が一部残っていることを示す。
図5Bとは異なって、下部遮断誘電体BDIよりも低い垂直レベルにソース/ドレイン領域が形成されるリセスを形成する。
【0094】
酸化膜D122及びダミーゲート層D124は第2水平方向(Y方向)に長く延びるように順次に積層された構造を有する。一実施形態において、ダミーゲート層D124は、ポリシリコンからなる。
【0095】
酸化膜D122及びダミーゲート層D124の両側壁を覆う複数の外側絶縁スペーサ118を形成した後、酸化膜D122、ダミーゲート層D124、及び外側絶縁スペーサ118をエッチングマスクとして用いて複数の犠牲半導体層104、下部遮断誘電体BDI、及び複数のナノシートNSのそれぞれの一部をエッチングする。エッチングを通じてナノシートNSを複数のナノシートスタックに分割する。リセスを形成するために乾式エッチング、湿式エッチング、又はそれらの組み合わせを用いてエッチングする。複数の犠牲半導体層104、複数のナノシートNS、下部遮断誘電体BDI、及び基板102の一部の第1水平方向の側面にシリコン分離層151Aがエピタキシャル成長されて備えられる。
【0096】
図6Cを参照すると、複数のナノシートスタック間のリセスに酸化物を満たした後、
図6Bの結果物から、複数の犠牲半導体層104、その上部の酸化膜D122、及びダミーゲート層D124を除去してゲート空間GSを設け、ゲート空間GSを通じて複数のナノシートスタックNSSを露出させる。一実施形態において、複数の犠牲半導体層104を選択的に除去するために、複数のナノシートNSと複数の犠牲半導体層104とのエッチング選択比差を用いる。
【0097】
図6Dを参照すると、複数のナノシートNS及び下部遮断誘電体BDIのそれぞれの露出した表面を覆うゲート誘電膜152を形成する。ゲート誘電膜152を形成するために、ALD(atomic layer deposition)工程を用いる。その後、ゲート誘電膜152上でゲート空間GS(
図6C)の一部を満たすゲート構造物160を形成する。ダミーナノシートDNSを除去し、ゲート空間GSにおいてゲート構造物160及びゲート誘電膜152のそれぞれの上面を覆うキャッピング絶縁パターン168を形成する。
【0098】
図6Eを参照すると、ソース/ドレイン領域130を形成する前に、シリサイド分離層151Bをシリコン分離層151Aの側面に形成する。即ち、シリサイド分離層151Bは、サブゲート160S及びシリコン分離層151Aを挟んでシリコン分離層151Aの側面に形成される。金属を含むソース/ドレイン領域130とシリコン分離層151Aとが直接接触したときのショットキー接合を避けるために、シリサイド分離層151Bがソース/ドレイン領域130とシリコン分離層151Aとの間に介在する。シリコン分離層151A上に金属膜を形成させた後、アニーリング(annealing)を経てシリサイド分離層151Aを形成する。金属膜は、例えばTiNである。
【0099】
シリサイド分離層151Bを形成した後、ナノシートスタック及びゲート構造物160間に形成されたリセスにソース/ドレイン領域130を形成する。複数のソース/ドレイン領域130は、それぞれ金属からなる。複数のソース/ドレイン領域130は、PVD、CVD、又はALDを用いて形成される。複数のソース/ドレイン領域130は、Ti、W、Ru、Nb、Mo、Hf、Ni、Co、Pt、Yb、Tb、Dy、Er、及びPdのうちの少なくとも1つを含む金属からなる。
【0100】
図6Fを参照すると、
図6Eの結果物において、複数のソース/ドレイン領域130及び複数のキャッピング絶縁パターン168のそれぞれの上面を覆うエッチング停止膜182及び上部絶縁膜184を順次に形成して上部絶縁構造物180を形成する。その後、上部絶縁構造物180を垂直方向(Z方向)に貫通して上部ビアコンタクトVA及び上部絶縁構造物180と上部ビアコンタクトVAとの間に介在する上部絶縁ライナー174を形成する。
【0101】
図6Gを参照すると、
図6Fの結果物において、基板102を除去するために、機械的なグラインディング(grinding)工程、CMP(chemical mechanical polishing)工程、湿式エッチング工程、又はそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの工程を用いる。隣接するソース/ドレイン領域の間の基板102が除去された部分に下部絶縁層166を形成する。その後、
図3Bのように素子分離膜112を形成する。素子分離膜112にパターニングを通じてソース/ドレイン領域130のうちの一部の下面に至るコンタクト空間DBHを形成する。バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCは、フィン型活性領域F1を貫通して形成されるコンタクト空間DBHを満たす。バックサイドソース/ドレインコンタクトDBCは、ソース/ドレイン領域130の下端に接触するように形成される。上述した
図6A~
図6Gの過程を通じて本発明の他の例の集積回路素子100Aが製造される。また、本発明の更に他の例の集積回路素子100Bは、ソース/ドレイン領域130が備えられるために、複数のナノシートNSの間に形成されるリセスの一部が下部遮断誘電体BDIを貫通しないように形成して製造可能であるということを理解するであろう。
【0102】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0103】
100、100A、100B 集積回路素子
102 基板
104 犠牲半導体層
112 素子分離膜
118 外側絶縁スペーサ
130 ソース/ドレイン領域
130S 第1ソース/ドレイン領域
130D 第2ソース/ドレイン領域
151 垂直分離層
151A シリコン分離層
151B シリサイド分離層
152 ゲート誘電膜
160 ゲート構造物
160S サブゲート
160M メインゲート
166 下部絶縁層
168 キャッピング絶縁パターン
174 上部絶縁ライナー
180 上部絶縁構造物
182 エッチング停止膜
184 上部絶縁膜
194 下部絶縁ライナー
196 下部ビアコンタクト
BDI 下部遮断誘電体
BPW 下部パワーレール
CB ゲートコンタクト
CTF1、CTF2 第1、第2接触面
D122 酸化膜
D124 ダミーゲート層
DBC バックサイドソース/ドレインコンタクト
DBH コンタクト空間
DNS ダミーナノシート
F1 フィン型活性領域
GS ゲート空間
LC ロジックセル
N1~N4 第1~第4ナノシート
NS ナノシート
NSS ナノシートスタック
VA 上部ビアコンタクト