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特開2024-115618測定装置とそのNon-PSC接続方法
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  • 特開-測定装置とそのNon-PSC接続方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115618
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】測定装置とそのNon-PSC接続方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 17/15 20150101AFI20240820BHJP
   H04W 24/08 20090101ALI20240820BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20240820BHJP
   H04B 17/29 20150101ALI20240820BHJP
【FI】
H04B17/15
H04W24/08
H04W84/12
H04B17/29
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021336
(22)【出願日】2023-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宇田 泰子
(72)【発明者】
【氏名】小池 一幸
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE34
5K067JJ31
(57)【要約】
【課題】ユーザがPSCかNon-PSCかを意識することなく、任意のチャネルの測定を行なうことができる測定装置を提供すること。
【解決手段】DUT100と通信するための制御データや、測定に関する各種データを生成する信号生成部11と、DUT100がサポートする複数のチャネルの中から使用する1つのチャネルを選択するチャネル選択制御部12と、チャネル選択制御部12により選択されたチャネルでDUT100とのネットワーク接続を行なう無線通信部13と、無線通信部13とDUT100とのネットワーク接続が行われているチャネルにおけるDUT100の送受信特性を測定するRF測定部14と、ユーザからのチャネルの接続指示があったとき、そのチャネルがNon-PSCであった場合、自動的にPSCで接続した後に、DUT100に対してチャネル切替指示を送信して、Non-PSCに切り替えさせる制御部16と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置(100)が送受信する無線信号に対して測定を行なって前記通信装置の送受信特性を測定する測定装置(1)であって、
ユーザからのチャネルの接続指示があったとき、当該チャネルがNon-PSC(Non-Preferred Scanning Channel)であった場合、自動的にPSC(Preferred Scanning Channel)で接続した後に、前記通信装置に対してチャネル切替指示を送信して、Non-PSCに切り替えさせる制御部(16)を備える測定装置。
【請求項2】
前記チャネル切替指示として、IEEE802.11に規定されたChannel Switch Announcement frameまたはExtended Channel Switch Announcement frameを使う請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
通信装置(100)が送受信する無線信号に対して測定を行なって前記通信装置の送受信特性を測定する測定装置(1)のNon-PSC(Non-Preferred Scanning Channel)接続方法であって、
ユーザからのチャネルの接続指示があったとき、当該チャネルがNon-PSCであった場合、自動的にPSC(Preferred Scanning Channel)で接続するステップと、
PSCで接続された後、前記通信装置に対してチャネル切替指示を送信して、Non-PSCに切り替えさせるステップと、を備えるNon-PSC接続方法。
【請求項4】
前記チャネル切替指示として、IEEE802.11に規定されたChannel Switch Announcement frameまたはExtended Channel Switch Announcement frameを使う請求項3に記載のNon-PSC接続方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定装置に関し、特に、無線LAN(Wireless Local Area Network)の通信規格に従って動作する通信装置が送受信する無線信号に対して測定を行なう測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報通信技術の発展に伴って多様な無線通信技術が開発されている。このうち無線LANの技術に関する通信規格としては、例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11規格が知られている。
【0003】
IEEE802.11規格において、6GHz帯固有の仕様として、PSC(Preferred Scanning Channel)という概念が追加された。
【0004】
これは、20MHz帯域幅のチャネルの4個置きに配置され、それ以外のチャネルはNon-PSC(Non-Preferred Scanning Channel)とされる。PSCの中心周波数は、以下の算出式で算出される。
PSC center frequency = 5940 - 55 + 80 × n(MHz) n = 1,・・・,15
PSCとNon-PSCのルールとしては、
1.6GHz帯のみサポートする無線LAN親機としてのAP(Access Point)は、Primary ChannelをPSCとする。
2.Non-PSCでは、無線LAN子機としてのSTA(STAtion)がAPにチャネルを使って通信可能か問い合わせるActive Scanは禁止。
などが決められている。
【0005】
2.のルールにより、PSCにスキャン動作を集中させることで、Non-PSCの負荷が下がることが期待できる。
【0006】
APが送信する報知情報を監視してSTAが通信可能なAPを探すPassive Scanでは、1チャネル当たり最低200ms程度は監視する必要があり、6GHz帯のNon-PSCチャネル43個を全てチェックすると、8.5秒近くかかる。
【0007】
このため、スマートフォンなどのSTAは、全チャネルのスキャンは行なわず、PSCのみスキャンする可能性がある。
【0008】
このようなSTAについて、すべてのチャネルの測定を行なおうとしても、PSCにしか接続を行なわないため、Non-PSCで接続されず、測定ができないという問題があった。
【0009】
特許文献1には、CSA(Channel Switch Announcement)メカニズムを使用して、APである測定装置が、APであるスマートフォンなどのDUT(Device Under Test)にチャネルをPSCからNon-PSCへ切替えさせて測定を行なうことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2022-175642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、このような測定装置にあっては、ユーザが測定しようとするチャネルがPSCであるのかNon-PSCであるのかを把握し、Non-PSCである場合は、まずPSCでDUTと接続したあとに、Non-PSCに切り替えるという操作が必要となり、測定手順が煩雑になるという課題があった。
【0012】
そこで、本発明は、ユーザがPSCかNon-PSCかを意識することなく、任意のチャネルの測定を行なうことができる測定装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の測定装置は、通信装置が送受信する無線信号に対して測定を行なって前記通信装置の送受信特性を測定する測定装置であって、ユーザからのチャネルの接続指示があったとき、当該チャネルがNon-PSCであった場合、自動的にPSCで接続した後に、前記通信装置に対してチャネル切替指示を送信して、Non-PSCに切り替えさせる制御部を備えるものである。
【0014】
この構成により、ユーザからのチャネルの接続指示があったとき、当該チャネルがNon-PSCであった場合、自動的にPSCで接続した後に、Non-PSCに切り替えられる。このため、ユーザがPSCかNon-PSCかを意識することなく、任意のチャネルの測定を行なうことができる。
【0015】
また、本発明の測定装置において、前記チャネル切替指示として、IEEE802.11に規定されたChannel Switch Announcement frameまたはExtended Channel Switch Announcement frameを使うものである。
【0016】
この構成により、チャネル切替指示として、IEEE802.11に規定されたChannel Switch Announcement frameまたはExtended Channel Switch Announcement frameが使用される。このため、特別なチャネル切替指示を定義し、使用可能にすることなく、チャネルを切り替えさせることができる。
【0017】
また、本発明のNon-PSC接続方法は、通信装置が送受信する無線信号に対して測定を行なって前記通信装置の送受信特性を測定する測定装置のNon-PSC接続方法であって、ユーザからのチャネルの接続指示があったとき、当該チャネルがNon-PSCであった場合、自動的にPSCで接続するステップと、PSCで接続された後、前記通信装置に対してチャネル切替指示を送信して、Non-PSCに切り替えさせるステップと、を備えるものである。
【0018】
この構成により、ユーザからのチャネルの接続指示があったとき、当該チャネルがNon-PSCであった場合、自動的にPSCで接続した後に、Non-PSCに切り替えられる。このため、ユーザがPSCかNon-PSCかを意識することなく、任意のチャネルの測定を行なうことができる。
【0019】
また、本発明のNon-PSC接続方法において、前記チャネル切替指示として、IEEE802.11に規定されたChannel Switch Announcement frameまたはExtended Channel Switch Announcement frameを使うものである。
【0020】
この構成により、チャネル切替指示として、IEEE802.11に規定されたChannel Switch Announcement frameまたはExtended Channel Switch Announcement frameが使用される。このため、特別なチャネル切替指示を定義し、使用可能にすることなく、チャネルを切り替えさせることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、ユーザがPSCかNon-PSCかを意識することなく、任意のチャネルの測定を行なうことができる測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る測定装置のブロック図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る測定装置のNon-PSC接続処理の手順を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る測定装置について詳細に説明する。
【0024】
図1に示すように、本実施形態に係る測定装置1は、通信装置であるDUT100と無線通信を行なって、DUT100の送受信特性を測定するものである。本実施形態の測定装置1が測定対象とする周波数帯は、例えば、2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯などである。本実施形態では、測定装置1はAPとして動作し、DUT100はSTAとして動作する。DUT100は、例えば、ルータなどの伝送装置、あるいはスマートフォン、ノートパソコンなどの携帯端末などである。なお、測定装置1は、IEEE802.11に準拠する通信規格に従って、DUT100と無線通信するものとする。
【0025】
図1において、本発明の一実施形態に係る測定装置1は、信号生成部11と、チャネル選択制御部12と、無線通信部13と、RF測定部14と、ユーザインタフェース部15と、制御部16と、を備え、複数のチャネルから構成される無線回線を使用して、DUT100の送受信特性を測定するようになっている。
【0026】
信号生成部11は、DUT100と通信するための制御データや、測定に関する各種データを含む信号を生成する。
【0027】
チャネル選択制御部12は、DUT100がサポートする複数のチャネルの中からDUT100が使用する1つのチャネルを選択する。
【0028】
無線通信部13は、チャネル選択制御部12により選択されたチャネルでDUT100とのネットワーク接続(無線通信接続)を行なう。なお、DUT100と無線通信部13とは、同軸ケーブルなどで有線接続されることでネットワーク接続されてもよい。あるいは、電波暗室内にDUT100と無線通信アンテナを設置し、無線通信アンテナを介してDUT100と無線通信部13とが無線接続されることで、DUT100と無線通信部13とがネットワーク接続されるようにしてもよい。
【0029】
無線通信部13は、送信部13a及び受信部13bを備え、例えば、IEEE802.11に準拠する通信規格に従って、DUT100との間でネットワーク接続を確立する。また、送信部13a及び受信部13bは、ネットワーク接続の確立後にDUT100との間で、測定に関する各種データを送受信する。
【0030】
送信部13aは、符号化処理回路、変調回路、DAC(ディジタルアナログコンバータ)、アップコンバータ等を備え、信号生成部11により生成された信号を無線信号に変換してDUT100に送信する。受信部13bは、ダウンコンバータ、ADC(アナログディジタルコンバータ)等を備え、DUT100から送信された無線信号の受信処理を行なう。
【0031】
RF測定部14は、無線通信部13とDUT100とのネットワーク接続が行われているチャネルにおけるDUT100の送受信特性を測定する。RF測定部14は、受信部13bを介してDUT100から送信された無線信号を受信し、DUT100の送受信特性を測定する。RF測定部14は、DUT100の送信特性として、例えば、送信電力、エラーベクトル振幅(EVM:Error Vector Magnitude)、IQ(In-phase Quadrature-phase)コンスタレーション、スペクトラム等を測定可能である。また、RF測定部14は、DUT100の受信特性として、例えば、パケットエラーレート(PER:Packet Error Rate)やフレーム受信レート(FRR:Frame Reception Rate)等を測定可能である。
【0032】
ユーザインタフェース部15は、操作部15aと、表示部15bと、を含む。操作部15aは、ユーザによる操作入力を受け付けるためのものであり、例えば表示部15bの表示画面に対応する入力面への接触操作による接触位置を検出するためのタッチセンサを備えるタッチパネルで構成される。操作部15aは、ユーザが表示画面に表示されている特定の項目の位置を指やスタイラス等で触れた際に、タッチセンサが表示画面上で検出した位置と項目の位置との一致を認識することにより、各項目に割り当てられた機能を実行するための信号を制御部16に出力する。操作部15aは、表示部15bに操作可能に表示されるものであってもよく、あるいは、キーボード又はマウスのような入力デバイスを含んで構成されるものであってもよい。
【0033】
ユーザによる操作部15aへの操作入力により、無線通信部13とDUT100とのネットワーク接続を行なう際に使用するチャネル、RF測定部14に実行させるRF測定の種類、RF測定の開始指示などの設定を行なうことが可能である。
【0034】
表示部15bは、液晶ディスプレイやCRT等の表示機器で構成され、制御部16による表示制御に基づき、DUT100に対するRF測定に関わる設定画面や測定結果などの各種表示内容を表示画面に表示するようになっている。さらに、表示部15bは、各種条件を設定するためのボタン、ソフトキー、プルダウンメニュー、テキストボックスなどの操作対象の表示を行なうようになっている。
【0035】
制御部16は、図示しないCPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、ハードディスク装置と、入出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
【0036】
このコンピュータユニットのROM及びハードディスク装置には、各種制御定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットを制御部16として機能させるためのプログラムが記憶されている。すなわち、CPUがROM及びハードディスク装置に記憶されたプログラムを実行することにより、当該コンピュータユニットは、制御部16として機能する。なお、ハードディスク装置は、フラッシュメモリによるCF(Compact Flash)カード等であっても良い。
【0037】
制御部16の入出力ポートには、信号生成部11、チャネル選択制御部12、RF測定部14、ユーザインタフェース部15が接続され、制御部16と各部は信号の送受信をできるようになっている。
【0038】
なお、信号生成部11、チャネル選択制御部12、RF測定部14の少なくとも一部は、ソフトウェアとして構成し、制御部16のコンピュータユニット上で動作するようにしてもよい。
【0039】
また、信号生成部11、チャネル選択制御部12、RF測定部14の少なくとも一部は、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのディジタル回路で構成するようにしてもよい。
【0040】
また、信号生成部11、チャネル選択制御部12、RF測定部14の少なくとも一部は、ディジタル回路によるハードウェア処理と、所定のプログラムによるソフトウェア処理とを適宜組み合わせて構成してもよい。
【0041】
また、測定装置1と通信可能なパーソナルコンピュータ上で動作するソフトウェアとして、制御部16や、信号生成部11、チャネル選択制御部12、RF測定部14の少なくとも一部を構成するようにしてもよい。
【0042】
本実施形態において、制御部16は、ユーザによる操作部15aへの操作入力により、無線通信部13とDUT100とのネットワーク接続を行なう際に使用するためのチャネルとしてNon-PSCが指定された場合、自動的にPSCでDUT100とのネットワーク接続を行なわせた後、DUT100に対してチャネル切替指示を送信して、接続されたPSCから指定されたNon-PSCにネットワーク接続を切り替えさせる。
【0043】
制御部16は、例えば、IEEE802.11に規定されたChannel Switch Announcement frame又はExtended Channel Switch Announcement frameをチャネル切替指示として、DUT100とのネットワーク接続を切断せずにチャネルを切り替える。
【0044】
なお、Channel Switch Announcement frameだけでなく、ビーコンフレームやProbe Responseフレームなどに変更先のチャネルを通知するための情報を追加してDUT100にチャネルを変更させることも可能である。また、今後、Channel Switch Announcement frameと同様の又は類似したフレームが規定された場合には、その新たなフレームをチャネル変更に用いてもよい。
【0045】
なお、本機能を使用するか否かは、ユーザが設定可能とする。制御部16は、ユーザによる操作部15aへの操作入力により、本機能がオフとされた場合、無線通信部13とDUT100とのネットワーク接続を行なう際に使用するためのチャネルとしてNon-PSCが指定されたときでも、指定されたNon-PSCによりDUT100とのネットワーク接続を行なわせる。
【0046】
以上のように構成された本実施形態に係る測定装置1によるNon-PSC接続処理について、図2を参照して説明する。
【0047】
ユーザによる操作部15aへの操作入力により、1chでの接続の設定の指示が入力されると、ステップS1において、制御部16は、1chがNon-PSCであると判定すると、例えば、周波数上で最も近いPSCである5chを選択し、チャネル選択制御部12に対し5chでの接続を指示する。
【0048】
チャネル選択制御部12は、無線通信部13とDUT100とのネットワーク接続を5chで行なうための周波数変更指示を無線通信部13に出力する。
【0049】
無線通信部13は、自身の使用チャネルを5chに切り替えるとともに、5chが利用可能なチャネルであることを示す情報を含むビーコンフレームをDUT100に送信する。
【0050】
DUT100は、自身がサポートする全てのチャネルをスキャンして、無線通信部13から送信されるビーコンフレームの情報に基づいて、5chを使用している測定装置1を検出すると、ステップS2において、5chでネットワーク接続を行なう。
【0051】
無線通信部13は、DUT100との接続手続きが完了すると、接続が完了したことを制御部16に通知する。
【0052】
ステップS3において、制御部16は、PSCでの接続が完了した通知を受信すると、チャネル選択制御部12に対し1chへの接続チャネルの切替を指示する。
【0053】
チャネル選択制御部12は、切替先の1chの情報を含むChannel Switch Announcement frameをDUT100に送信するための送信指示を無線通信部13に出力する。
【0054】
無線通信部13は、切替先の1chの情報を含むChannel Switch Announcement frameをDUT100に送信する。
【0055】
無線通信部13は、Channel Switch Announcement frameのDUT100への送信が完了したことをチャネル選択制御部12に通知する。
【0056】
ステップS4において、DUT100は、Channel Switch Announcement frameに切替先チャネルとして設定された1chに切り替えるため、自身がサポートする全てのチャネルをスキャンする。
【0057】
ステップS5において、チャネル選択制御部12は、無線通信部13とDUT100とのネットワーク接続を1chで行なうための周波数変更指示を無線通信部13に出力する。
【0058】
無線通信部13は、自身の使用チャネルを1chに切り替えるとともに、1chが利用可能なチャネルであることを示す情報を含むビーコンフレームをDUT100に送信する。
【0059】
ステップS6において、DUT100は、無線通信部13から送信されるビーコンフレームの情報に基づいて、無線通信部13が1chを使用していることを確認し、自身の使用チャネルを1chに切り替え、無線通信部13に何かしらの無線LANフレーム(例えば、Nullフレーム)を送信する。
【0060】
無線通信部13は、DUT100から何かしらの無線LANフレームを受信したことをチャネル選択制御部12に通知し、チャネル選択制御部12は、制御部16にチャネルの切替が完了したことを通知する。
【0061】
制御部16は、チャネル選択制御部12からチャネルの切替が完了したことを通知されると、接続が完了したことをユーザに通知するメッセージ等をユーザインタフェース部15の表示部15bに表示させる。
【0062】
なお、制御部16は、ユーザによる操作部15aへの操作入力により、1chでの接続の設定の指示が入力されてから、接続が完了したことをユーザに通知するまで、ユーザには「1chで接続中」などのメッセージ等をユーザインタフェース部15の表示部15bに表示させるとよい。
【0063】
このように、上述の実施形態では、制御部16は、ユーザからのチャネルの接続指示があったとき、そのチャネルがNon-PSCであった場合、自動的にPSCで接続した後に、DUT100に対してチャネル切替指示を送信して、Non-PSCに切り替えさせる。
【0064】
これにより、Non-PSCでの接続の指示があった場合、PSCで接続した後Non-PSCに切り替えられる。このため、ユーザがPSCかNon-PSCかを意識することなく、任意のチャネルの測定を行なうことができる。
【0065】
また、DUT100がPSCのみスキャンするような場合でも、DUT100との接続及び測定を確実に行なうことができる。
【0066】
また、チャネル選択制御部12は、チャネル切替指示として、IEEE802.11に規定された、切替先のチャネルの情報を含むChannel Switch Announcement frameを無線通信部13にDUT100へ送信させてチャネルを切り替えさせる。
【0067】
これにより、IEEE802.11に規定されたChannel Switch Announcement frameによりPSCからNon-PSCに切り替えられ、特別なチャネル切替指示を定義し、使用可能にすることなく、チャネルを切り替えさせることができる。
【0068】
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0069】
1 測定装置
12 チャネル選択制御部
13 無線通信部
13a 送信部
13b 受信部
14 RF測定部
16 制御部
100 DUT(通信装置)
図1
図2