(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115669
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】立体文字表示部材
(51)【国際特許分類】
G09F 1/08 20060101AFI20240820BHJP
【FI】
G09F1/08 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021430
(22)【出願日】2023-02-15
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年1月26日~1月27日に、ウェブサイト(第27回関西大学先端科学技術シンポジウム特設サイト)に公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年3月9日~11日に第1回 フードテックジャパン大阪にて、発表した。 令和4年6月7日~10日にFOOMA JAPAN2022 国際食品工業展にて、発表した。 令和4年10月12日~14日にTOKYO PACK 2022にて、発表した。 令和4年11月9日~10日に第24回 きたしんビジネスマッチングフェアにて、発表した。 令和4年10月12日~14日に第12回 国際農業資材EXPOにて、発表した。 令和4年12月7日~9日に第3回 フードテックジャパンにて、発表した。 令和5年1月28日~3月12日に視覚錯覚ミュージアムリバイバルにて、発表した。 令和4年9月10日に株式会社クレオに卸した。 令和4年11月21日に旭商工株式会社に卸した。 令和5年1月20日に広島市江波山気象館に卸した。 令和4年9月22日にウェブサイトに公開した。 令和4年9月22日に「KU EXPRESS」No.29を配信した。 令和4年9月20日付け日刊産業新聞に公開した。 令和4年11月5日付け新聞「総合報道」に公開した。 令和4年11月10日発行の雑誌「子供の科学」に公開した。 令和4年8月19日に、はりま産学交流会2022年 8月創造例会にて公開した。 令和4年9月21日に、第143回 関西大学メディア懇談会にて公開した。 令和4年12月2日に、ここからはじまる産学連携「関西大学」part1にて公開した。 令和4年12月8日発行の逆遠近錯視を用いた立体サイネージの研究 -ひらがなフォントの制作-に公開した。
(71)【出願人】
【識別番号】507157285
【氏名又は名称】株式会社ショウワ
(71)【出願人】
【識別番号】399030060
【氏名又は名称】学校法人 関西大学
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(72)【発明者】
【氏名】林 武文
(57)【要約】
【課題】観察者の目を十分に引くことができる立体文字表示部材を提供する。
【解決手段】平面視V字状に形成された第1本体2,第2本体3を備えている。そして、その第2本体3の内周面3eには、所定の文字Mが形成され、第1本体2の内周面2eには、所定の文字Mが形成されていない。さらに、所定の文字Mの色は、第1本体2の内周面2e及び第2本体3の内周面3eの色よりも明るい色で形成されている。そしてさらに、所定の文字Mの太さは、その所定の文字Mが自然に回転しているように、人の目に見えるように形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視V字状に形成された本体を有し、
対向配置されている前記本体の一対の内周面のうち一方の面には、所定の文字が形成され、
前記本体の一対の内周面のうち他方の面には、前記所定の文字が形成されていない、立体文字表示部材。
【請求項2】
前記所定の文字の色は、前記本体の一対の内周面の色よりも明るい色で形成されてなる請求項1に記載の立体文字表示部材。
【請求項3】
前記所定の文字の太さは、該所定の文字が自然に回転しているように、人の目に見えるように形成されてなる請求項1又は2に記載の立体文字表示部材。
【請求項4】
前記本体は、第1本体と、第2本体とで構成され、
前記第1本体と前記第2本体とは、前記平面視V字状となるように配置され、
前記第1本体及び/又は前記第2本体には、前記所定の文字に応じた切欠き部が設けられてなる請求項1に記載の立体文字表示部材。
【請求項5】
前記第1本体と、前記第2本体とは、クロス状に嵌り合っている請求項4に記載の立体文字表示部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体文字表示部材に関する。
【背景技術】
【0002】
小売店やサービス業者、娯楽施設等においては、例えばキャンペーン中の商品ないしサービス等を観察者に印象づけて当該商品やサービスの販売を促進するために、様々な趣向を凝らした店頭ないし店内支援具、例えば看板、ポスター、のぼり等が、店頭ないし店内に設置されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような方法は、観察者の目を引くにはまだ不十分であるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、観察者の目を十分に引くことができる立体文字表示部材を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
請求項1に係る立体文字表示部材は、平面視V字状に形成された本体(例えば、
図1に示す第1本体2,第2本体3)を有し、
対向配置されている前記本体の一対の内周面(例えば、
図1に示す内周面2e,内周面3e)のうち一方の面(例えば、
図1に示す内周面3e)には、所定の文字(例えば、
図1に示す所定の文字M)が形成され、
前記本体の一対の内周面のうち他方の面(例えば、
図1に示す内周面2e)には、前記所定の文字が形成されていないことを特徴としている。
【0008】
請求項2に係る立体文字表示部材は、上記請求項1に記載の立体文字表示部材において、前記所定の文字(例えば、
図1に示す所定の文字M)の色は、前記本体(例えば、
図1に示す第1本体2,第2本体3)の一対の内周面(例えば、
図1に示す内周面2e,内周面3e)の色よりも明るい色で形成されてなることを特徴としている。
【0009】
請求項3に係る立体文字表示部材は、上記請求項1又は2に記載の立体文字表示部材において、前記所定の文字(例えば、
図1に示す所定の文字M)の太さは、該所定の文字が自然に回転しているように、人(例えば、
図3に示す観察者K)の目に見えるように形成されてなることを特徴としている。
【0010】
請求項4に係る立体文字表示部材は、上記請求項1に記載の立体文字表示部材において、
前記本体は、第1本体(例えば、
図1に示す第1本体2)と、第2本体(例えば、
図1に示す第2本体3)とで構成され、
前記第1本体と前記第2本体とは、前記平面視V字状となるように配置され、
前記第1本体及び/又は前記第2本体には、前記所定の文字(例えば、
図1に示す所定の文字M)に応じた切欠き部(例えば、
図1に示す切欠き部21,
図1に示す切欠き部30)が設けられてなることを特徴としている。
【0011】
請求項5に係る立体文字表示部材は、上記請求項4に記載の立体文字表示部材において、
前記第1本体(例えば、
図1に示す第1本体2)と、前記第2本体(例えば、
図1に示す第2本体3)とは、クロス状に嵌り合っていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0013】
請求項1に係る発明によれば、所定の文字(例えば、
図1に示す所定の文字M)が立体文字として、観察者(例えば、
図3に示す観察者K)によって認識されることとなる。そして、観察者の視線が左右に動くことによって、立体文字として認識されている所定の文字(例えば、
図1に示す所定の文字M)が回転しているように見えることとなる。
【0014】
したがって、本発明によれば、観察者の目を十分に引くことができる。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、所定の文字(例えば、
図1に示す所定の文字M)の色が、本体(例えば、
図1に示す第1本体2,第2本体3)の一対の内周面(例えば、
図1に示す内周面2e,内周面3e)の色よりも明るい色で形成されているから、所定の文字(例えば、
図1に示す所定の文字M)が観察者(例えば、
図3に示す観察者K)により認識されやすくなる。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、所定の文字(例えば、
図1に示す所定の文字M)の太さが、該所定の文字が自然に回転しているように、人(例えば、
図3に示す観察者K)の目に見えるように形成されているから、観察者の目を十分に引くことができない可能性を低減させることができる。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、第1本体(例えば、
図1に示す第1本体2)及び/又は第2本体(例えば、
図1に示す第2本体4)には、所定の文字(例えば、
図1に示す所定の文字M)に応じた切欠き部(例えば、
図1に示す切欠き部21,
図1に示す切欠き部30)が設けられているから、立体文字として、観察者(例えば、
図3に示す観察者K)により認識されやすくなる。
【0018】
請求項5に係る発明によれば、第1本体(例えば、
図1に示す第1本体2)と、第2本体(例えば、
図1に示す第2本体3)とは、クロス状に嵌り合っているから、平面視V字状を簡単容易に形成することができると共に、立体文字表示部材を背景板等に設置するような場合、設置しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係る立体文字表示部材の一実施形態を示す斜視図である。
【
図2】同実施形態に係る立体文字表示部材を平面側からみた斜視図である。
【
図3】(a)は、同実施形態に係る立体文字表示部材の奥行きが反転して視認されていることを説明する説明図、(b)は、同実施形態に係る立体文字表示部材の奥行きが反転して視認され、観察者の視線が動いた際に、同実施形態に係る立体文字表示部材が歪んで動いて見えることを説明する説明図である。
【
図4】同実施形態に係る立体文字表示部材に形成されている所定の文字が立体文字として観察者に認識された状態を示し、(a)~(c)は、その認識された立体文字が右方向に回転しているように見えている状態を示す斜視図である。
【
図5】同実施形態に係る立体文字表示部材に形成されている所定の文字を複数配置し、立体文字列として観察者に認識された状態を示し、(a)~(c)は、その認識された立体文字列が右方向に回転しているように見えている状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る立体文字表示部材の一実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
【0021】
<立体文字表示部材の概要説明>
本実施形態に係る立体文字表示部材は、紙やウレタンあるいは鉄など、様々な材質で形成することができるもので、逆遠近錯視が起こるように製造されている。具体的には、
図1及び
図2に示すように、立体文字表示部材1は、平面視薄板略矩形状の第1本体2と、平面視薄板略矩形状の第2本体3と、で構成されている。以下、各構成について詳しく説明する。
【0022】
<第1本体の説明>
第1本体2は、
図2に示すように、中央部からやや一側面2a側(図示右側)の上面2cから下面2dに向かって第1本体2が完全に分断されず一部が分断されるように、ほぼ直線状に切り込まれている切込み部20(
図1も参照)が形成されている。また、
図1に示すように、第1本体2の他側面2b(図示左側)の下面2d側には、一側面2a側(図示右側)に向かって、略三角形状の切欠き部21が形成されている。
【0023】
<第2本体の説明>
第2本体3は、
図1に示すように、一側面3a(図示右側)の下面3d側には、他側面3b側(図示左側)に向かって、略三角形状の切欠き部30が形成されている。
【0024】
<立体文字表示部材の詳細説明>
かくして、このように構成される第1本体2の切込み部20には、第2本体3の他側面3b側(
図1に示す左側)よりやや一側面3a側(
図1に示す右側)の下面3dから上面3c側に向かって第2本体3が差し込まれる。これにより、
図2に示すように、第1本体2と第2本体3とは、クロス状に嵌り合うこととなる。それゆえ、
図2に示すように、第1本体2と第2本体3とは、平面視V字状となるように配置されることとなる。これにより、
図2に示すように、第1本体2の内周面2eと、第2本体3の内周面3eとは対向配置されることとなる。
【0025】
ところで、上記のように平面視V字状となるように配置された第2本体3の内周面3e(
図2参照)には、
図1に示すように、第1本体2の切込み部20から一側面3a(
図1に示す右側)までの内周面3eに、所定の文字M(
図1では、「S」と例示している)が形成されている。なお、この所定の文字Mは、ラミネートシールや焼付塗装など、様々な方法で形成することができる。
【0026】
一方、上記のように平面視V字状となるように配置された第1本体2の内周面2e(
図1参照)には、
図1に示すように、上記のような所定の文字Mは形成されていない。
【0027】
かくして、このように構成される立体文字表示部材1から、
図3(a)に示すように、観察者Kが一定の距離Dだけ離れて、その立体文字表示部材1を観察すると、錯視が生じ、
図3(a)に示すように、第1本体2と第2本体3との奥行きが反転して視認されるようになっている。これにより、
図4(a)に示すように、所定の文字M(図示では、「S」と例示している)が立体文字として観察者K(
図3参照)に認識されることとなる。
【0028】
そして、このように、第1本体2と第2本体3との奥行きが反転して視認されている時に、観察者K(
図3参照)の視線が左右に動くと剛体であるはずの物体が歪んで動いて見えるという、逆遠近錯視という現象が発生する。この点、詳しく説明すると、
図3(b)に示すように、観察者Kの視線が図示右方向に動いていくと、第1本体2と第2本体3とが図示右方向に歪んで動いていくように見える。これにより、
図3(b)に示すように、立体文字表示部材1自体は何ら動いていないにも関わらず、
図4(b),(c)に示すように、立体文字として観察者K(
図3参照)に認識されている所定の文字M(図示では、「S」と例示している)は、図示右方向に回転しているように見えることとなる。なお、言うまでもないが、観察者Kの視線を図示左方向(
図3(a)の状態に戻す方向)に動かすと、
図4(c)⇒
図4(b)⇒
図4(a)の順で、立体文字として観察者K(
図3参照)に認識されている所定の文字M(図示では、「S」と例示している)が変化することから、図示左方向に回転しているように見えることとなる。
【0029】
ところで、本実施形態においては、所定の文字Mの色(例えば、白色)は、第1本体2の内周面2e及び第2本体3の内周面3eの色(例えば、灰色)よりも明るい色にしている。このようにすれば、所定の文字Mが立体文字として、観察者K(
図3参照)により認識されやすくなるためである。
【0030】
<立体文字表示部材の使用例の説明>
かくして、上記説明した立体文字表示部材1の製造を利用すれば、
図5に示すように、様々な文字を製造することが可能となる。すなわち、
図5(a)に示す立体文字表示部材1Aの第1本体2Aには、切欠き部が形成されておらず、立体文字表示部材1Aの第2本体3Aには、切欠き部30Aが形成されていると共に、所定の文字MA(図示では、「H」と例示している)が形成されている。それ以外の構成は、立体文字表示部材1の第1本体2,第2本体3と同一である。
【0031】
また、
図5(a)に示す立体文字表示部材1Bの第1本体2Bには、切欠き部が形成されておらず、立体文字表示部材1Bの第2本体3Bにも、切欠き部が形成されていない。さらに、第2本体3Bには、所定の文字MB(図示では、「O」と例示している)が形成されている。それ以外の構成は、立体文字表示部材1の第1本体2,第2本体3と同一である。
【0032】
さらに、
図5(a)に示す立体文字表示部材1Cの第1本体2Cには、切欠き部が形成されておらず、立体文字表示部材1Cの第2本体3Cには、切欠き部30Cが形成されていると共に、所定の文字MC(図示では、「W」と例示している)が形成されている。それ以外の構成は、立体文字表示部材1の第1本体2,第2本体3と同一である。
【0033】
またさらに、
図5に示す立体文字表示部材1Dの第1本体2Dには、切欠き部が形成されておらず、立体文字表示部材1Dの第2本体3Dには、切欠き部30Dが形成されていると共に、所定の文字MD(図示では、「A」と例示している)が形成されている。それ以外の構成は、立体文字表示部材1の第1本体2,第2本体3と同一である。
【0034】
かくして、このような立体文字表示部材1,1A~1Dは、
図5に示すように、「SHOWA」という文字列になるように配置されている。これにより、観察者K(
図3参照)は、
図5(a)に示すように、「SHOWA」という文字列を立体文字として認識することとなる。そして、
図3(b)に示すように、観察者Kの視線が図示右方向に動いていくと、上記説明したように、
図5(a)⇒
図5(b)⇒
図5(c)の順で、立体文字として観察者K(
図3参照)に認識されている「SHOWA」という文字列は変化することから、図示右方向に回転しているように見えることとなる。さらに、観察者K(
図3参照)の視線が図示左方向(
図3(a)の状態に戻す方向)に動いていくと、上記説明したように、
図5(c)⇒
図5(b)⇒
図5(a)の順で、立体文字として観察者K(
図3参照)に認識されている「SHOWA」という文字列は変化することから、図示左方向に回転しているように見えることとなる。
【0035】
それゆえ、立体文字表示部材1,1A~1D自体は、何ら動いていないにも関わらず、観察者K(
図3参照)は、「SHOWA」という文字列が回転しているように見えるため、観察者の目を十分に引くことが可能となる。
【0036】
したがって、上記説明した立体文字表示部材1のように、平面視V字状となるように配置された第1本体2と第2本体3のうち、第2本体3の内周面3eに、所定の文字Mを形成し、第1本体2の内周面2eに、所定の文字Mを形成しないようにすれば、所定の文字Mが立体文字として、観察者Kによって認識されることとなる。そして、観察者Kの視線が左右に動くことによって、立体文字として認識されている所定の文字Mが回転しているように見えることとなる。
【0037】
したがって、本実施形態によれば、観察者Kは、立体文字表示部材1に形成されている所定の文字Mが立体として認識されると共に回転しているように見えるため、観察者の目を十分に引くことが可能となる。
【0038】
ところで、このような立体文字表示部材1,1A~1Dとしては、会社のエントランスや表札、展示会や説明会等の各種イベント、又、誕生日や結婚式等の慶事をはじめ、展示会、住宅の表札、アート作品など、幅広いシーンで活用することができる。
【0039】
<変形例の説明>
なお、本実施形態において示した形状等はあくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、本実施形態においては、所定の文字M,MA~MDとしてアルファベットを例示したが、それに限らず、平仮名、カタカナ、漢字、数字など、どのような文字でも良い。
【0040】
また、本実施形態において示した所定の文字M,MA~MDの太さは、細くしても良いし、さらに太くしても良い。しかしながら、所定の文字M,MA~MDの太さは、観察者Kが、所定の文字M,MA~MDが自然に回転しているように見えるような太さに形成するのが好ましい。
図5に示すような文字列を表現する場合、不自然な回転に見えてしまうと、観察者の興味が削がれ、観察者の目を十分に引くことができない可能性があるためである。
【0041】
また、本実施形態においては、第1本体2に切欠き部21を形成し、第2本体3に切欠き部30を形成する例を示したが、形成しなくとも良いし、どちらか一方だけ形成しても良い。すなわち、所定の文字M,MA~MDに応じて、第1本体2及び/又は第2本体3に切欠き部を形成するのが好ましい。このようにすれば、所定の文字M,MA~MDが立体文字として、観察者K(
図3参照)により認識されやすくなるためである。例えば、立体文字表示部材1としては、第1本体2に切欠き部21を形成し、第2本体3に切欠き部30を形成することで、「S」という所定の文字Mを立体文字としてより認識され易いようにしている。また、
図5に示す立体文字表示部材1Aとしては、第1本体2Aに切欠き部を形成せず、第2本体3Aに切欠き部30Aを形成することで、「H」という所定の文字MAを立体文字としてより認識され易いようにしている。さらに、
図5に示す立体文字表示部材1Bとしては、第1本体2Bに切欠き部を形成せず、第2本体3Bに切欠き部を形成しないことで、「O」という所定の文字MBを立体文字としてより認識され易いようにしている。そしてさらに、
図5に示す立体文字表示部材1Cとしては、第1本体2Cに切欠き部を形成せず、第2本体3Cに切欠き部30Cを形成することで、「W」という所定の文字MCを立体文字としてより認識され易いようにしている。またさらに、
図5に示す立体文字表示部材1Dとしては、第1本体2Dに切欠き部を形成せず、第2本体3Dに切欠き部30Dを形成することで、「A」という所定の文字MDを立体文字としてより認識され易いようにしている。
【0042】
また、本実施形態においては、平面視V字状となるように配置させるにあたって、第1本体2と第2本体3とは、クロス状に嵌り合うようにすることで、配置させるようにしたが、それに限らず、1枚の板をV字状に折り曲げる等して、平面視V字状となるようにしても良い。しかしながら、第1本体2と第2本体3とクロス状に嵌り合うようにすれば、平面視V字状を簡単容易に形成することができると共に、立体文字表示部材1を図示しない背景板等に設置するような場合、設置しやすくなるため好ましい。なお、本実施形態においては、第1本体2に切込み部20を形成して嵌り合うようにしたが、第2本体3に切込み部を形成するようにしても良い。
【符号の説明】
【0043】
1,1A~1D 立体文字表示部材
2 第1本体(本体)
2e 内周面(一方の面)
2A~2D 第1本体
3 第2本体(本体)
3e 内周面(他方の面)
3A~2D 第2本体
21 切欠き部
30,30A,30C,30D 切欠き部
M,MA~MD 所定の文字
K 観察者(人)