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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115745
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】あおり運転警告システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20240820BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G08G1/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021564
(22)【出願日】2023-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】上村 博典
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB20
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC14
5H181CC27
5H181DD07
5H181FF10
5H181FF27
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL08
(57)【要約】
【課題】ドライブレコーダー、TOFセンサー、加速度センサー等のセンサー類とAIとの融合により、自動的にあおり運転を検知し、あおり運転の程度により、リアウインドウ上に後続車に対する警告表示をすることによって、あおり運転の助長を抑止する、あおり運転警告システムを供給することを課題とする。
【解決手段】自動車のリアウィンドウに搭載される調光フィルムと、車内に設けられた投影部と、自車両とその後方を走行する他車との運転状況を検出する検出部と、制御部と、を有し、
前記制御部は、前記検出部により危険運転情報が検出されると、前記調光フィルムに通電して不透明状態とし、前期投影部を駆動し所定の映像を前記調光フィルム上に投影し、前記リアウインドウに警告を想定する表示を映し出すことを特徴とする、あおり運転警告システムである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車のリアウィンドウに搭載される調光フィルムと、車内に設けられた投影部と、自車両とその後方を走行する他車との運転状況を検出する検出部と、制御部と、を有し、
前記制御部は、前記検出部により危険運転情報が検出されると、前記調光フィルムに通電して不透明状態とし、前期投影部を駆動し所定の映像を前記調光フィルム上に投影し、前記リアウインドウに警告を想定する表示を映し出すことを特徴とする、あおり運転警告システム。
【請求項2】
自動車のリアウィンドウに搭載される調光フィルムと、自車両とその後方を走行する他車との運転状況を検出する検出部と、制御部と、を有し、
前記調光フィルムは、格子状に複数部位に分割されており、
前記制御部は、前記複数部位の各部位について、個別に通電を制御可能であり、
前記制御部は、前記検出部により危険運転情報が検出されると、前記複数部位のうち前記調光フィルム上に透明箇所および不透明箇所を形成し、前記リアウインドウに警告を想定する表示を映し出すことを特徴とする、あおり運転警告システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のリアウィンドウに液晶方式の調光部材を搭載した、自動車のあおり運転警告システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車のあおり運転による被害が増えている。一般道路はもちろん、高速道路でのあおり運転は特に危険であり、重傷事故や死亡事故も発生している。これに対し、社会においては、法制度の強化を含め、あおり運転に対する種々の防止対策が検討されている。あおり運転の防止対策としては、ドライブレコーダーで被害状況を録画して証拠として使用したり、または自動車後部にステッカーを貼り、後続車への注意喚起を行うのが一般的である。
【0003】
あおり運転をされたと警察に通報をしても、物的証拠がなければ証拠不十分となり、事件として取り扱うことが難しくなる場合があり、そんなときにあおってきた一部始終が証拠として保存されるドライブレコーダーの設置は非常に効果的といえる。特許文献1には、ドライブレコーダーによる周辺監視システムが提案されている。
【0004】
また、特許文献2には、自車両が走行中の車線上を走行する後方車両と自車両との車間距離が所定距離以下であり、且つ、自車両の速度が所定の基準値以上の場合に、後方車両があおり運転をしていると判定する発明が開示されている。さらに、この発明では、車両に設けられたカメラが、あおり運転をしていると判定された後方車両を撮像し、撮像された画像データが車両の記録部に記録される。
【0005】
このように、自車両において、近傍車両の運転者による異常運転または危険運転としてのあおり運転を検知する技術、あおり運転の存在を自車両の運転者に早期に警告して認識させる技術は存在する。しかしそれだけでは不十分で、あおり運転者に対して、あおり運転の助長を抑止するように警告することが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2022-23446号公報
【特許文献2】特開2019-205078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、係る問題を解決するためになされたもので、
ドライブレコーダー、TOFセンサー、加速度センサー等とAIとの融合により、自動的にあおり運転を検知し、あおり運転の程度により、リアウインドウ上に後続車に対する警告表示をすることによって、あおり運転の助長を抑止する、あおり運転警告システムを供給することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するための手段として、本発明の第1の態様は、
自動車のリアウィンドウに搭載される調光フィルムと、車内に設けられた投影部と、自車両とその後方を走行する他車との運転状況を検出する検出部と、制御部と、を有し、
前記制御部は、前記検出部により危険運転情報が検出されると、前記調光フィルムに通電して不透明状態とし、前期投影部を駆動し所定の映像を前記調光フィルム上に投影し、
前記リアウインドウに警告を想定する表示を映し出すことを特徴とする、あおり運転警告システムである。
【0009】
前記調光フィルムは、調光層と、該調光層に電圧を印加する透明電極層が形成された2枚の透明基材に挟持されてなる構成であり、非通電時には透明、通電時には不透明状態となる。この調光フィルムを自動車のリアウインドウの全面または一部に搭載しており、前記検出部は、ドライブレコーダー、TOFセンサー、加速度センサー等のセンサー類とAIとの融合により、あおり運転を受けていることを自動的に検知し、その危険運転情報を前記制御部に伝達する。前記制御部は、危険運転情報にしたがって、警告表示が必要な場合に前記調光フィルムに通電し、不透明状態とすることで、調光フィルムは、プロジェクタスクリーンとして使用可能になり、警告表示をプロジェクタ投影などで映し出すことができる。
【0010】
また第2の態様は、
自動車のリアウィンドウに搭載される調光フィルムと、自車両とその後方を走行する他車との運転状況を検出する検出部と、制御部と、を有し、
前記調光フィルムは、格子状に複数部位に分割されており、
前記制御部は、前記複数部位の各部位について、個別に通電を制御可能であり、
前記制御部は、前記検出部により危険運転情報が検出されると、前記複数部位のうち前記調光フィルム上に透明箇所および不透明箇所を形成し、前記リアウインドウに警告を想定する表示を映し出すことを特徴とする、あおり運転警告システムである。
【0011】
本発明の調光フィルムへの警告表示は、ステッカーなどの固定物より、動き(変化)があり注目されるため、抑止効果の拡大が見込まれる。また、調光フィルム(リバース)を使うことにより、通常時は普通の自動車の外観と変わらず、ステッカーなどの固形物と異なり、あおり運転を受けた際のみに警告表示を行うため意匠を損なわない。
【発明の効果】
【0012】
ドライブレコーダー、TOFセンサー、加速度センサー等とAIとの連携により、自動的にあおり運転を検知し、あおり運転の程度により、リアウインドウ上に後続車に対する警告表示をすることによって、あおり運転の助長を抑止する、あおり運転警告システムを供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1の実施形態のあおり運転警告システムの構成を示すブロック図。
図2】第1の実施形態の調光フィルムの構成図。
図3】車外から見たリアウィンドウに(a)警告が表示されていない通常時を示す図(b)警告表示1が表示されている図(c)警告表示2が表示されている図(d)警告表示3が表示されている図。
図4】リアウィンドウに搭載され、分割された第2の実施形態の調光フィルムの一例を示す図。
図5】あおり運転警告システムの処理フロー図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
図1は、自動車のあおり運転警告システム1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る自動車のあおり運転警告システム1は、リアウィンドウ30に搭載される調光フィルム2と、調光フィルム2に印加電圧を与える外部電源3と、調光
フィルム2に警告表示を投影する投影部6と、システム全体を制御する制御部4と、あおり運転を検知する検知部5と、を備える自動車のあおり運転警告システム1である。
【0016】
[調光フィルム部]
図2は、調光フィルム2の構成図である。図2に示すように、調光フィルム2は、調光層22と、調光層22に電圧を印加する透明電極層が形成された2枚の透明基材21に挟持されてなる構成で、透明基材21に設けられた電源接続部23を介して外部電源3に接続されている。
【0017】
調光フィルム2は、フレキシブルで薄い材料が主体であり、可撓性に富む。そして、リアウインドウ30のほぼ全面または一部に搭載されている。より具体的には、リアウインドウ30を構成する透明板材としての一例であるウィンドウガラス板に、車内側から調光フィルム2が貼り付けられている。なお、調光フィルム2は、車外側より貼り付けられてもよく、また、各ウインドウの合わせガラスのガラス板間に中間膜を介して挟持されてもよい。
【0018】
調光層22は、液晶組成物を含む。例えば、高分子ネットワーク型液晶(PNLC:Polymer Network Liquid Crystal)、高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)、カプセル型ネマティック液晶(NCAP:Nematic Curvilinear Aligned Phase)等から構成される。例えば、高分子ネットワーク型液晶は、3次元の網目状を有した高分子ネットワークを備え、高分子ネットワークが有する空隙に液晶分子を保持する。調光層12が含む液晶分子は、例えば、シッフ塩基系、アゾ系、アゾキシ系、ビフェニル系、ターフェニル系、安息香酸エステル系、トラン系、ピリミジン系、シクロヘキサンカルボン酸エステル系、フェニルシクロヘキサン系、ジオキサン系の液晶分子である。
【0019】
調光層22に電圧を印加する一対の透明電極層の各々は、導電性を有する透明な層である。透明電極層を構成する材料としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化スズ、酸化亜鉛、カーボンナノチューブ(CNT)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)を含むポリマー等が挙げられる。透明電極層13A、13Bの好適な厚さは略80nm以上150nm以下である。
【0020】
液晶素子を調光層22として用いる調光フィルム2には、その使用態様により、ノーマルモードとリバースモードの二種が知られている。ノーマルモードとは、電圧印加(ON)により透明状態となり、電圧除去(OFF)により不透明状態となるモードを言う。また、リバースモードとは、電圧除去(OFF)により透明状態となり、電圧印加(ON)により不透明状態となるモードを言う。本実施形態では、調光フィルムは通常時は透明で、警告表示時にプロジェクタスクリーンとして使用するので不透明状態になることが望ましいため、リバースモードを使用している。
【0021】
リバースモードの調光フィルム2では、透明電極層21に駆動電圧が印加されていないとき、液晶分子が配向され、液晶分子が透明電極層21間の電界方向に沿った向きとなる。その結果、調光層22を光が透過しやすくなり、調光領域は透明となる。一方、透明電極層21に駆動電圧が印加されると、液晶分子の向きは不規則である。そのため、調光層22に入射した光は散乱し、調光領域は白濁して見える。すなわち、調光層22に駆動電圧が印加されているとき、調光領域は不透明である。
【0022】
[検知部]
あおり運転とは具体的に後続車の以下のような行為が考えられる。
・車間距離を詰めて接近(車間距離不保持)
・急な進路変更や蛇行運転(進路変更禁止違反)
・急な加減速や幅寄せ(安全運転義務違反)
検知部5は、これらの行為を映像としてとらえ、車間距離、加速度、振動などを測定するために、ドライブレコーダー、TOFセンサー、加速度センサー等のセンサー類を使用する。そして、この車両から複数のセンサーで取得したマルチモーダルデータ(映像、速度、距離など)に人工知能(AI)を適用することにより、時々刻々と変化するデータを即座に分析して、リアルタイムでの状況把握や交通事故の原因となり得る危険なあおり運転を高精度で自動検知することが可能である。検知部5は、そのあおり運転の危険度を判断し、危険運転情報として制御部4に伝達する。
【0023】
ここで、TOFは、Time of Flight(飛行時間)の略で、文字通り光の飛行時間を用いる方式であり、TOF方式の反射型レーザセンサは、パルス投光したレーザー光が対象物表面で反射して返ってくるまでの時間を基に距離を測定することができる。また、加速度センサは、重力、動き、振動、衝撃を測定することが可能である。
【0024】
[制御部]
検知部5は、出力した危険運転情報を、あおり運転無し、あおり運転度(小)、あおり運転度(中)、あおり運転度(大)に分類し、制御部4に伝達する。制御部4は、あおり運転度によって投影部6に対して出力する警告表示を指定することができる。
【0025】
警告表示は後続車の運転手を煽らないような警告表示から厳しいものへ段階を経て切り替えることが望ましい。具体的には、あおり運転度による警告を想定する表示とは、下記のようなものが考えられる。
(あおり運転無し)警告表示なし
(あおり運転度(小))警告表示1:車間距離を開けて安全運転を
(あおり運転度(中))警告表示2:あおり運転注意、録画中
(あおり運転度(大))警告表示3:あおり運転注意、警察に通報します!
【0026】
検知部5から伝達された危険運転情報によって、警告表示が必要ないときは、外部電源3を制御し、調光フィルムを電圧除去(OFF)のまま透明状態にし、警告表示が必要なときは、プロジェクタスクリーンとして使用するために電圧印加(ON)で不透明状態にする。また、あおり運転度によって警告表示を変え、後続車のあおり運転の助長を抑止する警告表示をプロジェクタ投影によって、スクリーンである調光フィルム2を搭載したリアウインドウ30に映し出す。
【0027】
図3は、車外から見たリアウィンドウ30に映し出された警告表示の一例を示す。(a)は、通常時警告が表示されていないことを示す。(b)は、上記警告表示1が表示されている図である。(c)は、警告表示2が表示されている図である。(d)は、警告表示3が表示されている図である。このように、後続車から、あおり運転度による警告表示が視認でき、あおり運転の助長を抑止する効果がある。
【0028】
[投影部]
車内で使用されるプロジェクタ6は、投影する場所に制限があるので、小型で投影距離が短い、単焦点レンズのプロジェクタ6を使用することができる。プロジェクタ6の設置や投影が難しい場合は、第2の実施形態で示す、調光フィルムの分割駆動で警告表示を行うことも可能である。
【0029】
[あおり運転警告システムフロー]
図5は、自動車のあおり運転警告システム1の処理フローの一例を示すフローチャート
である。この動作プログラムは、制御部4内の、図示しないROMに格納されており、CPUによって実行される。あおり運転警告システム1は、下記警告表示シーケンスにしたがって警告表示を調光フィルム2に投影する。
【0030】
次に、図5を参照して、制御部4の処理フローの一例を説明する。
ステップS1:処理開始。
ステップS2:検知部5から危険運転情報を取得する。
ステップS3:検知部5の危険運転情報があおり運転無しの場合、調光フィルム2を透明状態にするため調光フィルム電圧除去(OFF)。
ステップS4:検知部5の危険運転情報があおり運転度(小)の場合、調光フィルム2を不透明状態にするため調光フィルム電圧印加(ON)、プロジェクタ6を駆動し、調光フィルム2に警告表示1を投影。
ステップS5:検知部5の危険運転情報があおり運転度(中)の場合、調光フィルム2を不透明状態にするため調光フィルム電圧印加(ON)、プロジェクタ6を駆動し、調光フィルム2に警告表示2を投影。
ステップS6:検知部5の危険運転情報があおり運転度(大)の場合、調光フィルム2を不透明状態にするため調光フィルム電圧印加(ON)、プロジェクター6を駆動し、調光フィルム2に警告表示3を投影。
ステップS7:一定時間後処理を終了し、ステップS3→ステップS1へ。
【0031】
<第2の実施形態>
続いて第2の実施形態について、説明する。
第2の実施形態は、リアウィンドウに搭載される調光フィルムと、自車両とその後方を走行する他車との運転状況から危険運転情報を検出する検出部と、制御部と、を有し、調光フィルムは、格子状に複数部位に分割されており、制御部は、複数部位の各部位について、個別に通電を制御可能な手段を有しており、複数部位の特定の部位を透明または不透明状態にして、文字型表示(文字の部分を白濁させ)などを形成することが可能である。このように、第2の実施形態によれば、車内にプロジェクタの設置や投影が難しい場合などに、調光フィルムの分割部位の透過率を個別に制御することによって、文字型表示などを形成させ、警告表示を可能にする。
【0032】
上述したように、調光フィルムの全面一括でなく領域毎に選択的に表示(透過/散乱)を切り替える用途形態では、少なくとも一方の透明電極層を領域分割してなる構成となり、分割された領域毎に給電するための電源接続部を要することになる。透明電極層の組み合わせからなる調光フィルムでは、駆動による表示は、双方の透明電極層に電圧が印加された領域の調光層の液晶分子の配向状態が変化するため、分割領域毎に表示(透過/散乱)を選択的に切り替えて文字型表示などを形成することができる。警告を想定する表示が可能であれば、文字型でなくてもよい。
【0033】
図4を参照してさらに詳細に説明する。図4は、リアウィンドウ30に搭載され、分割された調光フィルム20の一例を示す斜視図である。図4に示すように、この分割駆動調光フィルム20は、窓枠に沿って格子状に複数部位20aに分割されており、制御部は、分割された複数部位20aの各部位について、それぞれの個別透過率を調整可能である。そして制御部は、検知部から危険運転情報を取得した時に、分割された複数部位20aのうち白濁する不透明部位と、複数部位20aのうち透明部位とを決定して、一定時間調光フィルム20上に透明箇所および不透明箇所を形成することでリアウィンドウ30に警告を想定する文字型表示などを映し出すことが可能になる。
【0034】
具体的には、警告を想定する表示とは、下記のようなものが考えられる。
分割調光で、例えば「あおりウンテン・ロクガ中」などの文字型表示(文字の部分を白
濁させ)を一定時間発出し、警告をリアウィンドウに表示する。分割制御により、一定時間経過後は透明に戻す、または点滅させてから透明に戻すことも可能である。
【0035】
本発明によって、リアウィンドウ30に警告表示を映し出すことで、より視覚的、直感的に後続車に対して注意を促すことが出来、あおり運転の助長を抑止することができる、あおり運転警告システムを提供することが可能になった。
【符号の説明】
【0036】
1・・・あおり運転警告システム
2・・・第1の実施形態の調光フィルム
3・・・外部電源
4・・・制御部
5・・・検出部
6・・・投影部
20・・・第2の実施形態の調光フィルム
20a・・・分割部位
21・・・透明電極層
22・・・調光層
23・・・電源接続部
30・・・リアウィンドウ
図1
図2
図3
図4
図5