(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115750
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】運転支援装置
(51)【国際特許分類】
B60W 30/12 20200101AFI20240820BHJP
B60W 50/04 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
B60W30/12
B60W50/04
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021575
(22)【出願日】2023-02-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(74)【代理人】
【識別番号】100167793
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 学
(72)【発明者】
【氏名】松倉 由幸
【テーマコード(参考)】
3D241
【Fターム(参考)】
3D241BA11
3D241BA63
3D241BB72
3D241BB76
(57)【要約】
【課題】安定した操舵制御を実現する。
【解決手段】運転支援装置1は、走行車線の境界線の位置を検出する第1検出部22と、振動及び音の少なくともいずれか一方の入力により、走行車線におけるランブルストリップスの位置を検出する第2検出部23と、境界線の検出位置とランブルストリップスの検出位置とに基づいて、車両の操舵を制御し、又は操舵に関する異常判定を行う操舵制御部24を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車線の境界線の位置を検出する第1検出部と、
振動及び音の少なくともいずれか一方の入力により、前記走行車線におけるランブルストリップスの位置を検出する第2検出部と、
前記境界線の検出位置と前記ランブルストリップスの検出位置とに基づいて、車両の操舵を制御し、又は前記操舵に関する異常判定を行う操舵制御部と、
を備える、運転支援装置。
【請求項2】
前記操舵制御部は、前記走行車線の車幅方向の一端側の境界線が検出され、かつ前記走行車線の前記車幅方向の他端側の前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記ランブルストリップスが検出された位置を仮想の境界線と推定して、前記車両の操舵を制御する、
請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記操舵制御部は、前記走行車線の車幅方向の一端側の境界線が検出され、かつ前記一端側の前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記操舵に異常があると判定する、
請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記操舵制御部は、
操舵装置を所定のパラメータに基づいて動作させることで、前記車両の操舵を制御し、
前記走行車線の車幅方向の一端側の境界線が検出され、かつ前記一端側の前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記パラメータ又は前記操舵装置に異常があると判定する、
請求項3に記載の運転支援装置。
【請求項5】
前記第1検出部は、撮像装置が前記走行車線を撮像することにより、前記境界線の位置を検出し、
前記操舵制御部は、前記走行車線の車幅方向の両側の境界線が検出され、かつ前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記撮像装置に異常があると判定する、
請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項6】
前記操舵制御部は、前記走行車線の車幅方向の両側の境界線が検出されていない一方で、前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記車両が前記走行車線を逸脱していると報知する、
請求項1に記載の運転支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、走行車線の路面に設けられたランブルストリップスを走行中に検出すると、自車両が走行車線を逸脱する傾向にあると判定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
走行車線の境界線を適切に検出できない場合には、ランブルストリップスを検出することで、走行車線の逸脱を検出しうる。しかし、上記の技術では、走行車線の逸脱を判定し得ても、逸脱を回避するための操舵を適切に行えない。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、安定した操舵制御を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の態様においては、走行車線の境界線の位置を検出する第1検出部と、振動及び音の少なくともいずれか一方の入力により、前記走行車線におけるランブルストリップスの位置を検出する第2検出部と、前記境界線の検出位置と前記ランブルストリップスの検出位置とに基づいて、車両の操舵を制御し、又は前記操舵に関する異常判定を行う操舵制御部と、を備える、運転支援装置を提供する。
【0007】
また、前記操舵制御部は、前記走行車線の車幅方向の一端側の境界線が検出され、かつ前記走行車線の前記車幅方向の他端側の前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記ランブルストリップスが検出された位置を仮想の境界線と推定して、前記車両の操舵を制御することとしてもよい。
【0008】
また、前記操舵制御部は、前記走行車線の車幅方向の一端側の境界線が検出され、かつ前記一端側の前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記操舵に異常があると判定することとしてもよい。
【0009】
また、前記操舵制御部は、操舵装置を所定のパラメータに基づいて動作させることで、前記車両の操舵を制御し、前記走行車線の車幅方向の一端側の境界線が検出され、かつ前記一端側の前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記パラメータ又は前記操舵装置に異常があると判定することとしてもよい。
【0010】
また、前記第1検出部は、撮像装置が前記走行車線を撮像することにより、前記境界線の位置を検出し、前記操舵制御部は、前記走行車線の車幅方向の両側の境界線が検出され、かつ前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記撮像装置に異常があると判定することとしてもよい。
【0011】
また、前記操舵制御部は、前記走行車線の車幅方向の両側の境界線が検出されていない一方で、前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記車両が前記走行車線を逸脱していると報知することとしてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、安定した操舵制御を実現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】走行車線の境界線を説明するための模式図である。
【
図3】ランブルストリップスを説明するための模式図である。
【
図4】異常と判定される車両の第1走行状態を示す模式図である。
【
図5】異常と判定される車両の第2走行状態を示す模式図である。
【
図6】追従走行する車両の走行状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<運転支援装置の概要>
図1は、運転支援装置1の構成を示す模式図である。運転支援装置1は、トラック等の車両に搭載されている。運転支援装置1は、例えば、先行する他車両を自車両が追従する追従制御を行ったり、走行車線において所望の位置を走行する車線維持制御を行ったりする。運転支援装置1は、撮像装置2と、センサ群3と、操舵装置4と、制御装置5を有する。
【0015】
撮像装置2は、カメラであり、車両の周囲(例えば、前方)を撮像する。撮像装置2は、自車両が走行する走行車線を撮像する。撮像装置2は、境界線を含むように走行車線を撮像する。撮像装置2は、撮像した撮像画像を制御装置5に出力する。
【0016】
センサ群3は、車両の走行状態や、車両の周囲の状況を検出する。センサ群3は、走行中に路面からの振動や音を検出するセンサを含む。一部の路面には、境界線に沿ってランブルストリップスが設けられており、車両がランブルストリップス上を走行すると、センサ群3が振動や音を検出する。センサ群3は、検出結果を制御装置5に出力する。
【0017】
操舵装置4は、例えばパワーステアリングである。操舵装置4は、追従制御や車線維持制御が行われる際に、制御装置5からの指令に従い車両を自動で操舵する。
【0018】
制御装置5は、運転支援装置1の動作を制御する。制御装置5は、撮像装置2の撮像画像に基づいて車両が走行する走行車線の境界線の位置を検出し、センサ群3の検出結果に基づいてランブルストリップスの位置を検出する。
制御装置5は、詳細は後述するが、境界線の検出位置とランブルストリップスの検出位置とに基づいて、車両の操舵を制御し、又は操舵に関する異常判定を行う。これにより、走行車線の左右の境界線の少なくとも一方が検出されなくても、ランブルストリップスを検出することで、車両を適切に操舵することができる。また、車両が適切に操舵されていれば本来ならランブルストリップスが検出されない状況下でランブルストリップスが検出された場合には、操舵パラメータや操舵装置4の異常を判定することができる。
【0019】
<制御装置の構成>
制御装置5は、
図1に示すように、記憶部10と制御部20を有する。制御部20は、第1検出部22と、第2検出部23と、操舵制御部24を有する。
【0020】
記憶部10は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体を含む。記憶部10は、制御部20が実行するプログラムを記憶する。
【0021】
制御部20は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部20は、記憶部10に記憶されたプログラムを実行することにより、第1検出部22、第2検出部23及び操舵制御部24として機能する。
【0022】
第1検出部22は、自車両が走行する走行車線の境界線の位置を検出する。第1検出部22は、撮像装置2が走行車線を撮像することにより、境界線の位置を検出する。例えば、第1検出部22は、撮像装置2の撮像画像を画像解析することにより、境界線の位置を検出する。なお、撮像画像の画像解析において境界線を認識できない場合には、第1検出部22は境界線を検出しない。
【0023】
図2は、走行車線の境界線を説明するための模式図である。車両Vが走行している走行車線100は、左境界線101と右境界線102を含む。ここでは、第1検出部22は、左境界線101を検出する一方で、右境界線102を検出していない。検出の有無を分かりやすくするため、検出された左境界線101が実線で示され、検出されていない右境界線102が破線で示されている。なお、右境界線102が検出されないのは、右境界線102が薄くなっていることで線として認識されないためである。
【0024】
第2検出部23は、振動及び音の少なくともいずれか一方の入力により、走行車線100におけるランブルストリップスの位置を検出する。具体的には、第2検出部23は、センサ群3に振動及び音の少なくともいずれか一方が入力されることにより、走行車線100におけるランブルストリップスの位置を検出する。
【0025】
図3は、ランブルストリップスを説明するための模式図である。ここでは、走行車線100の両側に、ランブルストリップス111、112が設けられているものとする。ランブルストリップス111は、左境界線101に沿って設けられており、ランブルストリップス112は、右境界線102に沿って設けられている。ランブルストリップス111、112は、例えば境界線に沿って凹部を所定間隔で連続して設けられている。連続的な凹部となっているため、車両がランブルストリップス111、112上を走行すると、音や振動が発生する。
【0026】
第2検出部23は、走行速度に応じた周波数の音が所定レベルよりも大きい場合や、走行速度に応じた周波数の振動振幅が所定値よりも大きい場合に、ランブルストリップスが存在する(別言すればランブルストリップスを踏んでいる)と判定する。なお、
図3では、ランブルストリップス111、112が境界線101、102よりも外側に設けられていることとしたが、これに限定されず、ランブルストリップス111、112が境界線101、102よりも内側に設けられていてもよい。
【0027】
操舵制御部24は、操舵装置4の動作を制御する。操舵制御部24は、操舵装置4を所定の操舵パラメータに基づいて動作させることで、車両Vの操舵を制御する。操舵パラメータは、例えば、車両Vの操舵をPID制御する場合には微分項や積分項の係数である。操舵制御部24は、追従制御や車線維持制御を行う際に、車両Vが走行車線100の所望の位置を走行するように操舵装置4の動作を制御する。
【0028】
操舵制御部24は、走行車線100の両側の境界線(左境界線101及び右境界線102)が検出された場合には、2つの境界線を用いて車両の操舵を制御する。一方で、走行車線100の境界線が適切に検出できない場合(例えば、
図2に示すように、片側の境界線のみが検出された場合)で、ランブルストリップスが検出された場合には、操舵制御部24は、境界線の検出位置とランブルストリップスの検出位置とに基づいて、車両Vの操舵を制御する。
【0029】
例えば、操舵制御部24は、第2検出部23が検出したランブルストリップスの位置を仮想の境界線(以下、仮想境界線と呼ぶ)と推定して、車両Vの操舵を制御する。具体的には、操舵制御部24は、
図2に示すように、走行車線100の車幅方向(
図2の幅方向)の一端側の左境界線101が検出され、かつ走行車線100の車幅方向の他端側のランブルストリップス(
図3のランブルストリップス112)が検出された場合には、ランブルストリップス112が検出された位置を仮想境界線と推定する。そして、操舵制御部24は、左境界線101と仮想境界線との間(すなわち、走行車線100の中央)に車両が位置するように、車両Vの操舵を制御する。具体的には、操舵制御部24は、車両Vを走行車線100の中央に向かうように、操舵装置4を制御する。これにより、右境界線102が検出されない状況でも、車両Vが走行車線100の中央を走行することができる。
【0030】
操舵制御部24は、境界線の検出位置とランブルストリップスの検出位置とに基づいて、操舵に関する異常判定を行ってもよい。すなわち、走行車線100の少なくとも一つの境界線が検出されている状況下で、想定に反してランブルストリップスが検出された場合には、操舵制御部24は、操舵に関する異常判定を行う。
【0031】
図4は、異常と判定される車両の第1走行状態を示す模式図である。ここでは、第1検出部22が、左境界線101を検出している一方で、右境界線102を検出していないものとする。また、第2検出部23が、左境界線101側のランブルストリップス111(
図3)を検出したものとする。操舵に異常が無い場合には、左境界線101が検出されているため、本来なら、車両Vが左境界線101から離れて走行し、ランブルストリップス111が検出されることはない。一方で、操舵に異常が有る場合には、
図4に示すように、左境界線101が検出されても、車両Vが左境界線101側を走行してランブルストリップス111が検出されうる。
【0032】
そこで、操舵制御部24は、走行車線100の車幅方向の一端側の境界線が検出され、かつ一端側のランブルストリップスが検出された場合には、操舵に異常があると判定する。具体的には、操舵制御部24は、走行車線の車幅方向の一端側の境界線が検出され、かつ一端側のランブルストリップスが検出された場合には、操舵パラメータ(PID制御の微分項や積分項の係数)又は操舵装置4に異常があると判定する。このようにランブルストリップスの検出を利用することにより、操舵パラメータ又は操舵装置4の異常を走行中に適切に判定できる。
【0033】
操舵制御部24は、操舵パラメータや操舵装置4の異常回数をカウントし、記憶部10に異常回数を記憶してもよい。そして、操舵制御部24は、操舵パラメータの異常回数が所定値を超えた場合には、操舵パラメータを自動調整してもよい。また、操舵制御部24は、操舵装置4の異常回数が所定値を超えた場合には、運転者等に操舵装置4の異常を報知してもよい。
【0034】
図5は、異常と判定される車両の第2走行状態を示す模式図である。ここでは、第1検出部22が、左境界線101及び右境界線102の両方を検出しており、第2検出部23が、右境界線102側のランブルストリップス112(
図3)を検出しているものとする。第1検出部22が左境界線101と右境界線102を適切に検出している場合には、本来なら、車両Vは左境界線101と右境界線102の中央を走行する。しかし、右境界線102を実際よりも右側に位置していると誤って検出した場合(具体的には、撮像装置2が右境界線102を適切に撮像できていない場合)には、
図4に示すように、車両Vが右境界線102側を走行してランブルストリップス112が検出される。
【0035】
そこで、操舵制御部24は、走行車線100の車幅方向の両側の境界線が検出され、かつランブルストリップスが検出された場合には、撮像装置2に異常があると判定する。このようにランブルストリップスの検出を利用することで、撮像装置2の異常を走行中に適切に判定できる。
【0036】
操舵制御部24は、撮像装置2に異常があると判定した場合には、撮像装置2のキャリブレーションを行ってもよい。具体的には、操舵制御部24は、撮像装置2が異常であると判定された回数が所定回数を超えると、撮像装置2のキャリブレーションを行う。キャリブレーションを行うことで、撮像装置2が走行車線100の境界線を適切に撮像することができる。
【0037】
図6は、追従走行する車両の走行状態を示す模式図である。ここでは、第1検出部22は、左境界線101及び右境界線102の両方とも検出していない。また、自車両である車両Vが、右境界線102から逸脱する先行車両V2を追従走行しており、第2検出部23がランブルストリップス112(
図3)を検出しているものとする。左境界線101及び右境界線102が検出されていない状況では、車線を維持し難いため、追従する車両V2が走行車線100から逸脱すると、車両Vも走行車線100を逸脱するおそれがある。
【0038】
そこで、操舵制御部24は、走行車線100の車幅方向の両側の境界線が検出されていない一方で、ランブルストリップスが検出された場合には、車両Vが走行車線100を逸脱していると報知する。例えば、操舵制御部24は、車両Vの表示部に逸脱している旨を表示したり、音を出力させたりする。車両Vが走行車線100を逸脱している旨の報知は、車両Vが低速で走行車線100を走行している場合(例えば、車両Vが渋滞の中を走行している場合)に有効である。すなわち、車両Vが低速で走行している場合には、ランブルストリップスによる音や振動が小さいため、運転者は車両Vがランブルストリップス上を走行していることに気付きにくい。そこで、操舵制御部24が上記の報知を行うことで、運転者は車両Vが走行車線100を逸脱していることを容易に認識できる。
【0039】
<本実施形態における効果>
上述した運転支援装置1は、走行車線100の境界線の検出位置とランブルストリップスの検出位置とに基づいて、車両Vの操舵を制御し、又は操舵に関する異常判定を行う。
これにより、走行車線100の左境界線101と右境界線102の少なくとも一方が検出されなくても、ランブルストリップスを検出できれば、車両Vを適切に操舵することができる。また、ランブルストリップスを検出することで、操舵パラメータや操舵装置4の異常を適切に判定することができる。
【0040】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0041】
1 運転支援装置
22 第1検出部
23 第2検出部
24 操舵制御部
100 走行車線
101 左境界線
102 右境界線
111、112 ランブルストリップス
【手続補正書】
【提出日】2023-12-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車線の境界線の位置を検出する第1検出部と、
振動及び音の少なくともいずれか一方の入力により、前記走行車線におけるランブルストリップスの位置を検出する第2検出部と、
前記境界線の検出位置と前記ランブルストリップスの検出位置とに基づいて、車両の操舵を制御し、又は前記操舵に関する異常判定を行う操舵制御部と、
を備え、
前記操舵制御部は、前記走行車線の車幅方向の一端側の境界線が検出され、かつ前記一端側の前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記操舵に異常があると判定する、運転支援装置。
【請求項2】
前記操舵制御部は、前記走行車線の車幅方向の一端側の境界線が検出され、かつ前記走行車線の前記車幅方向の他端側の前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記ランブルストリップスが検出された位置を仮想の境界線と推定して、前記車両の操舵を制御する、
請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記操舵制御部は、
操舵装置を所定のパラメータに基づいて動作させることで、前記車両の操舵を制御し、
前記走行車線の車幅方向の一端側の境界線が検出され、かつ前記一端側の前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記パラメータ又は前記操舵装置に異常があると判定する、
請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項4】
走行車線の境界線の位置を検出する第1検出部と、
振動及び音の少なくともいずれか一方の入力により、前記走行車線におけるランブルストリップスの位置を検出する第2検出部と、
前記境界線の検出位置と前記ランブルストリップスの検出位置とに基づいて、車両の操舵を制御し、又は前記操舵に関する異常判定を行う操舵制御部と、
を備え、
前記第1検出部は、撮像装置が前記走行車線を撮像することにより、前記境界線の位置を検出し、
前記操舵制御部は、前記走行車線の車幅方向の両側の境界線が検出され、かつ前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記撮像装置に異常があると判定する、
運転支援装置。
【請求項5】
前記操舵制御部は、前記走行車線の車幅方向の両側の境界線が検出されていない一方で、前記ランブルストリップスが検出された場合には、前記車両が前記走行車線を逸脱していると報知する、
請求項1に記載の運転支援装置。