(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115834
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】手提げ袋
(51)【国際特許分類】
A45C 3/00 20060101AFI20240820BHJP
【FI】
A45C3/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021701
(22)【出願日】2023-02-15
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年10月17日に、「本と、もっと仲良くなる仕掛け展」にて、発明に係る手提げ袋を公開した。
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122529
【弁理士】
【氏名又は名称】藤枡 裕実
(74)【代理人】
【識別番号】100135954
【弁理士】
【氏名又は名称】深町 圭子
(74)【代理人】
【識別番号】100119057
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英生
(74)【代理人】
【識別番号】100131369
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100171859
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 英之
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 智花
(72)【発明者】
【氏名】浅見 友章
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 徹
(72)【発明者】
【氏名】古郡 和子
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA51
3B045CE07
3B045DA31
3B045DA42
3B045DA43
3B045EA02
3B045FC04
3B045FC10
3B045GA01
3B045GB01
3B045GC01
3B045GD01
3B045JA02
3B045JB01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】他の物品の収納を阻害することなく、所定の物品の収納と保護が容易であり、かつ周囲からの当該所定の物品の視認性を向上できる、複数の物品を収納可能な手提げ袋を提供する。
【解決手段】第1物品と第2物品とを収納可能な手提げ袋1は、第1物品を支持する底面部22と、当該底面部22の外周を囲む、少なくとも4面から構成される側面部21と、側面部21の底面部22と対向する一端に形成され、第1物品の出し入れが可能な開口部23と、を備える。また、手提げ袋1は、側面部21の4面のうちのいずれか1面には、当該1面の大きさよりも小さい窓部5と、窓部5に対応するように側面部21の内側に向けて窓部5を含めて構成される、第2物品を収納可能な収納部4と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1物品と第2物品とを収納可能な手提げ袋であって、
前記第1物品を支持する底面部と、当該底面部の外周を囲む、少なくとも4面から構成される側面部と、
前記側面部の前記底面部と対向する一端に形成され、前記第1物品の出し入れが可能な開口部と、を備え、
前記側面部の4面のうちのいずれか1面には、当該1面の大きさよりも小さい窓部と、前記窓部に対応するように前記側面部の内側に向けて前記窓部を含めて構成される、前記第2物品を収納可能な収納部と、を備えた、手提げ袋。
【請求項2】
前記収納部は、前記側面部の前記窓部を含む前記1面を3方から囲むように側面が構成されている、請求項1に記載の手提げ袋。
【請求項3】
前記窓部は、前記側面部に形成された貫通孔を塞ぐ、透明フィルムにより構成されている、請求項1に記載の手提げ袋。
【請求項4】
前記第2物品は冊子であり、当該冊子のサイズに応じてその収納領域を調整可能な、請求項1に記載の手提げ袋。
【請求項5】
前記収納部は、前記側面部の内側に上下方向または幅方向に沿って異なる位置に固定可能なガイド片を備え、当該ガイド片の固定位置を調整することによって前記冊子の収納領域を調整可能な、請求項4に記載の手提げ袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1物品と第2物品とを収納可能であり、かつ、第2物品を周囲から視認可能となるように収納できる手提げ袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、物品を収納可能な手提げ袋について、当該物品とは別の物品を特定の収納スペースに収納可能とする多機能のものが提案されている。例えば特許文献1には、正面シートと背面シートとによって構成される袋体と、正面シートの開口部側の端部に設けられる、お薬手帳等が入る大きさの収納部とを備え、収納部が外部から収納物を視認でき、お薬手帳等の不携帯を抑止できるよう構成されている手提げ袋が記載されている。
【0003】
また、特許文献2には、手提げ袋本体1の側面2の一部に、スリット状の窓孔4を形成して、その内側面に窓孔4より横幅が少し大きめの薄紙状のポケット用物5を、少なくとも両側辺部7と下辺部8とで装着してポケット部3を形成した、手提げ袋が記載されている。これは、手提げ袋に物品を収納しつつ、切符やチケットその他の小物類を簡単に入れることができ、取出しが容易・迅速に行えることを目的とするものである。さらに特許文献3には、簡単に外部から不透明な袋の中身を確認することができる袋として、袋の少なくとも一面に穴を設け、該穴に網または透明ビニールを設置して外部から内容物が簡単に確認できるようにした袋が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-181060号公報
【特許文献2】実開平5-84217号公報
【特許文献3】実開昭60-171842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの袋は、当該袋を持ち運ぶユーザ自身が、袋の中に特定の物品を収納していることを意識させ、他の物品と混ざらないようにして、あるいは他の物品と一緒に外から見やすくすることによって特定の物品を取り出しやすくしたものと言える。ところで昨今、書籍やパンフレット等の冊子を贈答用または宣伝用に収納した手提げ袋をユーザに手渡し、ユーザが当該冊子を取り出した後で、当該手提げ袋を他の物品の収納用として活用することが行われている。しかし、このような書籍やパンフレット等の冊子はユーザが見るだけのものとなり、手提げ袋を持ち運ぶユーザの周囲の人に対する宣伝効果を見込むことが困難であった。この点は冊子に限らず、他の物品についても同様である。
【0006】
本発明に係る開示はこのような状況に鑑みてなされたものであり、他の物品の収納を阻害することなく、所定の物品の収納と保護が容易であり、かつ周囲からの当該所定の物品の視認性を向上できる、複数の物品を収納可能な手提げ袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施の形態による、第1物品と第2物品とを収納可能な手提げ袋の第1の構成は、前記第1物品を支持する底面部と、当該底面部の外周を囲む、少なくとも4面から構成される側面部と、前記側面部の前記底面部と対向する一端に形成され、前記第1物品の出し入れが可能な開口部と、を備え、前記側面部の4面のうちのいずれか1面には、当該1面の大きさよりも小さい窓部と、前記窓部に対応するように前記側面部の内側に向けて前記窓部を含めて構成される、前記第2物品を収納可能な収納部と、を備える。
【0008】
また、本実施の別の形態による、第1物品と第2物品とを収納可能な手提げ袋の第2の構成は、上記の第1の構成において、前記収納部は、前記側面部の前記窓部を含む前記1面を3方から囲むように側面が構成されていてもよい。
【0009】
また、本実施の別の形態による、第1物品と第2物品とを収納可能な手提げ袋の第3の構成は、上記の第1の構成または第2の構成において、前記窓部は、前記側面部に形成された貫通孔を塞ぐ、透明フィルムにより構成されていてもよい。
【0010】
また、本実施の別の形態による、第1物品と第2物品とを収納可能な手提げ袋の第4の構成は、上記の第1の構成から第3の構成のいずれかにおいて、前記第2物品は冊子であり、当該冊子のサイズに応じてその収納領域を調整可能であってもよい。
【0011】
また、本実施の別の形態による、第1物品と第2物品とを収納可能な手提げ袋の第5の構成は、上記の第1の構成から第4の構成のいずれかにおいて、前記収納部は、前記側面部の内側に上下方向または幅方向に沿って異なる位置に固定可能なガイド片を備え、当該ガイド片の固定位置を調整することによって前記冊子の収納領域を調整可能であってもよい。
【発明の効果】
【0012】
本実施の形態によれば、他の物品の収納を阻害することなく、所定の物品の収納と保護が容易であり、かつ周囲からの当該所定の物品の視認性を向上できる、複数の物品を収納可能な手提げ袋を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の第1実施形態に係る手提げ袋の一例を説明する概略斜視図である。
【
図2】冊子収納部の構成を説明する、手提げ袋の概略斜視図および+Z方向から見た断面図である。
【
図3】冊子収納部の構成を説明する、+X方向から見た手提げ袋の断面図である。
【
図4】本開示の第2実施形態に係る手提げ袋の一例を説明する概略斜視図および+Z方向から見た断面図である。
【
図5】本開示の第3実施形態に係る手提げ袋の一例を説明する+X方向から見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面等を参照して、本開示の手提げ袋の一例について説明する。ただし、本開示の手提げ袋は、以下に説明する実施形態に係るものには限定されない。
【0015】
なお、以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状、断面図における各層の厚さ等は理解を容易にするために適宜誇張している。また、各図において部材の断面を示すハッチングを適宜省略する。本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直、鉛直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。また、説明の便宜上、紙面に対して上方または下方等という語句を用いて説明することがあるが、上下方向が逆転してもよく、左右方向についても同様とする。
【0016】
1.本開示の第1実施形態
(a)手提げ袋の構成
本開示の手提げ袋の第1実施形態について説明する。ここで、手提げ袋1を説明する便宜上、XYZ座標系を設ける。
図1(a)は、手提げ袋1の概略斜視図であり、窓部5から視認できない収納部4や第2物品の一例示である冊子100の一部が破線で表記されている。
図1(b)は、
図1(a)と同様の図において、冊子100を説明するためにこれを実線で表記し、他を破線で表記したものである。
【0017】
図2(a)は、
図1(a)と同様の図において、特に収納部4の構成を説明するためにこれを実線で表記し、冊子を省略し、他を破線で表記したものである。
図2(b)は、
図2(a)において、Z軸方向に沿った収納部4の略中央付近でXY平面に平行な平面で手提げ袋1を切った断面を+Z方向側から見た断面図であり、収納部4以外の部分も実線で表記している。また、
図3は、
図2(a)において、X軸方向に沿った収納部4の略中央付近でYZ平面に平行な平面で手提げ袋1を切った断面を+X方向側から見た断面図であり、収納部4以外の部分も実線で表記している。
【0018】
図1(a)等に示すように、手提げ袋1は、第2物品とは異なる第1物品を支持する底面部22と、当該底面部22の外周を囲むように設けられた側面部21と、当該側面部21の底面部22と対向する一端に形成され、第1物品の出し入れが可能な開口部23と、を備えた袋本体2を備える。本実施形態の側面部21は、底面部22の外周を略矩形状に取り囲むように設けられ、互いに略対向する第1側面21aおよび第3側面21cと、互いに略対向する第2側面21bおよび第4側面21dと、から構成される。
【0019】
第1側面21aおよび第2側面21b、第2側面21bおよび第3側面21c、第3側面21cおよび第4側面21d、ならびに第4側面21dおよび第1側面21aは、互いに隣接し合う関係にある。すなわち、側面部21は、底面部22の外周を囲む、少なくとも4面から構成される。なお、側面部21は、底面部22の外周を囲む5面以上の任意の数の面から構成されてもよい。
【0020】
ここで、袋本体2の側面部21を構成する第1側面21a、第2側面21b、第3側面21cおよび第4側面21dのうちの第1側面21aに窓部5が形成され、当該窓部5が形成されている第1側面21aから、これと対向する窓部5が形成されていない第3側面21cに向かう方向にY軸を設け、底面部22から開口部23に向かう方向にZ軸を設け、Y軸およびZ軸の双方と直交する方向にX軸を設ける。
【0021】
第1側面21aに形成される窓部5の大きさは、第1側面21aの大きさよりも小さいものである。第1側面21aに形成される窓部5の大きさ、すなわち面積は、第1側面21aの大きさの1/2以下であることが好ましく、1/3以下であることがさらに好ましい。前者であることにより、収納部4に収納される第2物品の大きさが比較的小さい場合でも、手提げ袋1に収納された第1物品等が窓部5を通じて視認されて、第2物品の強調効果が低下することが抑制できる。また、後者であることにより、窓部5の大きさが手提げ袋1の大きさに比べて比較的小さいものとでき、手提げ袋1の強度や耐久性の低下が抑制できる。
【0022】
また、窓部5が形成されている側面部21のうちの第1側面21aから、これと対向する窓部5が形成されていない側面部21のうちの第3側面21cに向かう方向を+Y方向とし、その逆方向を-Y方向とする。また、底面部22から開口部23に向かう方向を+Z方向とし、その逆方向を-Z方向とする。さらに、-Y方向を手前に見て、+Z方向を上方に見るとき、左側から右側に向かう方向を+X方向とし、その逆方向を-X方向側とする。+Z方向および-Z方向を上方および下方と称し、-Y方向および+Y方向を手前側および奥側と称し、-X方向および+X方向を左側および右側と称することがある。
【0023】
手提げ袋1は、底面部22および側面部21が物品の収納領域S1を形成するため、手提げ袋1の中に開口部23を介して自由に第1物品の出し入れができる。手提げ袋1は、前述した袋本体2の開口部23に近い上端付近に、袋本体2を把持するための一対の持ち手3を備える。一対の持ち手3を一緒に手で把持することにより、第1物品を収納した手提げ袋1を安定的に持ち運ぶことができる。
【0024】
袋本体2は、側面部21の収納領域S1に接する前記側面部の面の少なくとも一つに、第1物品の収納領域S1とは別に区画された、第2物品である冊子100を収納可能な収納部4を備える。また、側面部21のうち、収納部4と重畳する領域に、収納部4に収納された冊子100の一部が袋本体2の外側から視認可能な窓部5が設けられている。収納部4には、第1物品の収納領域S1とは別に冊子収納領域S2が備えられている。
【0025】
袋本体2は、紙製、樹脂製、布製もしくは不織布製またはこれらが混在、積層されたシート状の部材を袋状に加工、成型したものであり、典型的には袋本体2は、コート紙、クラフト紙、上質紙、マット紙、ケント紙またはマットポスト紙等から構成される紙製部材である。樹脂製部材である場合は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロンまたは各種樹脂の不織布等の種々のものを選択できる。袋本体2には、意匠性や耐湿性、耐久性を付与するための種々のインク等による印刷や、保護剤または保護フィルム等のコーティングが行われてもよい。
【0026】
袋本体2は、内部に第1物品を収納する機能が求められるため、収納した第1物品を下方から支持する底面部22と、当該底面部22の外周を略矩形状、略多角形状に囲む側面部21と、を備える。本実施形態では、側面部21が底面部22の外周を、第1側面21a、第2側面21b、第3側面21cおよび第4側面21dの4面で略矩形状に囲むものとして説明しているが、これには限定されず、5面以上の面で略矩形状に囲むものとしてもい。袋本体2は、いわゆるマチを有してもよく、有しなくてもよい。また、側面部21の底面部22と対向する一端、すなわち上端に形成され、上方からの第1物品の出し入れが可能な開口部23を備える。
【0027】
袋本体2の開口部23付近、すなわち上方には、袋本体2を把持するための一対の持ち手3が取り付けられている。それぞれの持ち手3は、織物製、紙製または樹脂製等の紐状部材等の両端が袋本体2の側面部21に固定されて略ループ形状を形成している。ただし、持ち手3は手提げ袋1の必須の構成要件ではない。
【0028】
袋本体2は、側面部21の収納領域S1に接する前記側面部の面の少なくとも一つに、第1物品の収納領域S1とは別に区画された、第2物品である冊子100を収納可能な収納部4を備えている。収納部4は、
図2(a)や
図2(b)に示すように、袋本体2の内側に形成される空間の一部に略袋状形態の部位として設けられており、袋本体2と類似の構成を備えている。収納部4は、内部に収納した冊子100を支持する第2底面部42と、当該第2底面部42の外周を囲むように設けられた第2側面部41と、当該第2側面部41の第2底面部42と対向する一端に形成され、冊子100の出し入れが可能な第2開口部43と、を備えている。
【0029】
収納部4の第2側面部41は、第2底面部42の外周を略矩形状に取り囲むように設けられ、互いに略対向する第1側面41aおよび第3側面41cと、互いに略対向する第2側面41bおよび第4側面41dと、から構成される。第1側面41aおよび第2側面41b、第2側面41bおよび第3側面41c、第3側面41cおよび第4側面41d、ならびに第4側面41dおよび第1側面41aは、互いに隣接し合う関係にある。ただし、収納部4は、内部に冊子100を収納できればよいため、第2側面部41は第2底面部42の外周を略矩形状に囲む形状に限らず、略多角形状または略円形状に囲む形状であってもよい。典型的には、収納部4は、側面部21の窓部5を含む1面を3方から囲むように側面が構成されている。
【0030】
なお、収納部4は、ファスナー、ボタン、面ファスナーまたは両面テープ等により、第2開口部43を開閉できる構成を備えてもよい。このような構成であれば、ユーザが手提げ袋1を持ち歩く際に袋本体2が傾斜して、不用意に収納部4から冊子100が飛び出してしまったり、雨等の水分が収納部4に侵入して冊子100を汚損することが抑制できる。
【0031】
なお、袋本体2の側面部21のうち、収納部4と重畳する領域に、側面部21の第1側面21aおよび第2側面部41の第1側面41aにまたがる領域を含む貫通孔24が設けられている。また、当該貫通孔24は透明フィルム51で塞がれており、当該透明フィルム51が袋本体2の側面部21に窓部5を形成している。これにより、手提げ袋1を袋本体2の外側、すなわち側面部21の袋本体2に収納した第1物品とは反対を向く側から見た場合に、袋本体2の側面部21に設けられた窓部5を通じて収納部4に収納された第2物品である冊子100の一部が視認できる。冊子100の一部とは、例えば書籍の表紙100aのタイトルやデザイン等の冊子100の外観上の特徴的な部分を含む。
【0032】
本実施形態では、窓部5を構成する透明フィルム51は、収納部4の第2側面部41の第1側面41aに設けられた貫通孔24を塞ぐように第2側面部41の内側から第2側面部41に接着剤等で貼り付けられている。しかし、透明フィルム51は、収納部4ではなく、袋本体2の側面部21の第1側面21aに設けられた貫通孔24を塞ぐように側面部21の内側から側面部21に接着剤等で貼り付けられてもよく、側面部21の外側から側面部21に接着剤等で貼り付けられてもよい。
【0033】
また、窓部5は必ずしも透明フィルムで構成される必要はなく、単なる貫通孔24だけで構成されてもよい。また、窓部5は不透明で狭幅の帯状部材が縦横の格子状に組み合わせられたメッシュ構造から構成されてもよい。この場合でも、手提げ袋1を側面部21の外側から見た場合に、窓部5を通じて収納部4に収納された冊子100の一部が視認できる。ただし、雨の水滴や外力等に対する冊子の保護効果が期待できる点から、窓部5が透明フィルム51で構成されることが好ましい。透明フィルム51として、透明なポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステルまたはナイロン等の種々の部材を選択できる。
【0034】
なお、窓部5が透明フィルム51で構成されている場合、透明フィルム51は、手提げ袋1を側面部21の外側から見た場合に収納部4に収納された冊子100の一部が視認できる程度の透明性を有していればよい。透明とは完全に無色の透明のみをいうものではなく、着色されたものや半透明のものも含む。例えば、透明フィルム51は波長が380nm以上、780nm以下である可視光照射時の可視光透過率が50%以上あることが好ましい。この範囲であることにより、手提げ袋1を外から見た場合の収納部4に収納された冊子100の視認性が良好となり、周囲の人に対して当該冊子100に関する訴求力や宣伝効果を発揮できるからである。
【0035】
また、窓部5は、手提げ袋1を袋本体2の外側から見た場合に、袋本体2の側面部21の第1側面21aに設けられた窓部5を通じて、収納部4に収納された冊子100の表紙100aの面積の50%以上が視認できることが好ましく、70%以上が視認できることがさらに好ましい。冊子100がA6サイズの文庫本であるとすれば、表紙の縦寸法が148mmであり、横寸法が105mmであるので、表紙面積は15,540mm2である。この場合、窓部5を通じて、収納部4に収納された冊子100の表紙100aの面積の50%以上である7,740mm2以上とすることが好ましく、70%以上である10,878mm2以上とすることがさらに好ましい。
【0036】
前者の範囲であれば、手提げ袋1を外側から見た人に対して、冊子100の表紙100aの主要部分が視認できるため、当該冊子100に関する書籍あるいは商品、装置等の特徴がイメージしやすく、宣伝、販促効果が見込める。また、後者の範囲であれば、冊子100の表紙100aに記載された書籍のタイトルや商品、装置等の名称、全体写真等がほぼ完全な形で視認でき、これを見た人に対する宣伝、販促効果がより一層向上する。
【0037】
さらに、手提げ袋1の窓部5を取り囲む側面部21の外側の面に、額縁模様のようなデザインを印刷等により付してもよい。こうすることにより、手提げ袋1を側面部21の外側から見た場合に、冊子100があたかも額縁の内部に飾られたような視覚的効果が得られ、周囲の人からの冊子100への注意が向き易くなる。その結果、当該冊子100に関する訴求力や宣伝効果が増大する。
【0038】
一方、手提げ袋1は、窓部5を通じて収納部4に収納した冊子100の上半分だけ、下半分だけ、または全体の半分程度の面積の中央部分だけが側面部21の外側から視認できるように、収納部4や窓部5を配置してもよい。このように特定部分だけが視認できるようにすれば、手提げ袋1を周囲から見た人に対して、当該冊子100が何の書籍やパンフレットであるかの興味や期待を抱かせ、当該冊子100に注目させる効果が見込める。
【0039】
(b)手提げ袋の使用方法
次に、本開示の手提げ袋1の使用方法について説明する。例えば、特定の書籍あるいは商品、装置等の宣伝、販促を目的とした書店や展示会等のイベントが開催された際に、主催者側が、当該イベントの参加者であるユーザに当該書籍または当該商品、装置等のパンフレットである冊子100を収納した冊子用の手提げ袋1を手渡す。
【0040】
手提げ袋1は、
図1に示すように、 袋本体2の側面部21の第1側面21aに設けられた窓部5を通して、収納部4に収納された冊子100の一部が視認可能となっている。
図1では冊子100は書籍であり、表紙100aに記載されたタイトルである「ABCDEF」と、四角形、三角形および円から構成されるデザインとが良好に視認できる。また、冊子100が商品、装置等のパンフレットである場合は、そのパンフレットの表紙、または途中のページに掲載された商品や装置の写真等が良好に視認できる。
【0041】
ユーザはこの手提げ袋1を自宅まで持ち帰り、当該冊子100を収納部4から取り出して、その後は収納部4に何も収納しない状態で当該手提げ袋1を第1物品の収納用に使用してもよい。その場合でも、ユーザが手提げ袋1を自宅に持ち帰る間は、周囲の人が当該手提げ袋1の窓部5を通して、冊子100を視認できるため、多くの人に対して第2物品である当該冊子100に関する訴求力や宣伝効果を発揮する。その結果、当該書籍あるいは商品、装置等の宣伝、販促効果が見込める。
【0042】
また、ユーザは、当該冊子100を収納部4に収納したまま、当該手提げ袋1を第1物品の収納用として使用することもできる。その場合は、当該手提げ袋1の窓部5を通して視認される冊子100の一部が手提げ袋1自体のデザインの一部を構成し、意匠性の高い手提げ袋としてユーザの満足度の向上が図れる上に、長期に渡り当該冊子100に関する書籍あるいは商品、装置等の宣伝、販促効果が見込める。一方、ユーザは、最初に収納されていた冊子とは異なる別の冊子を選択して収納部4に収納することもできる。こうすれば、手提げ袋1の窓部5を通して視認される冊子を取り換えることで当該手提げ袋1のデザインを変更でき、意匠性を変化させることが可能な冊子用の手提げ袋としてユーザ満足度の一層の向上が図れる。
【0043】
なお、本実施形態や他の実施形態では、第2物品として冊子を例示しているが、第2物品は他の物品であってもよく、例えば、下敷きや筆記用具等の文房具や、写真パネル、写真帳、カレンダー、ポストカード、ブロマイド、日記帳等の任意の物品としてもよい。
【0044】
2.本開示の第2実施形態
(a)手提げ袋の構成
本開示の手提げ袋の第2実施形態について、特に第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0045】
図4(a)は、第2実施形態に係る手提げ袋1aを説明する
図2(a)に対応した概略斜視図であり、特に収納部4aの構成を説明するためにこれを実線で表記し、他を破線で表記したものである。
図4(b)および
図4(c)は、
図4(a)において、Z軸方向に沿った収納部4の略中央付近でXY平面に平行な平面で手提げ袋1aを切った断面を+Z方向側から見た、
図2(b)に対応した断面図であり、収納部4a以外の部分も実線で表記している。
【0046】
図4(a)等に示すように、手提げ袋1aは第1実施形態に係る手提げ袋1と同様の袋本体2および持ち手3を備えるが、収納部4aの構成が第1実施形態とは異なっている。すなわち、収納部4aは側面部21の内側に幅方向すなわちX軸方向に沿って異なる位置に固定可能なガイド片を備え、当該ガイド片の固定位置を調整することによって第2物品である冊子の収納領域を調整可能とするものである。
【0047】
収納部4aは、袋本体2の内側に形成される空間の一部に略袋状形態の部位として設けられている。収納部4aは、内部に収納した冊子を支持する第2底面部42と、当該第2底面部42の外周を囲む第2側面部41と、当該第2側面部41の第2底面部42と対向する一端に形成され、冊子の出し入れが可能な第2開口部43と、を備えている。収納部4aの第2側面部41は、第2底面部42の外周を略矩形状に取り囲むように設けられる。第2側面部41を構成する第1側面41a、第2側面41b、第3側面41cおよび第4側面41dの配置や機能は第1実施形態と同様である。
【0048】
さらに、収納部4aは、そのX軸方向に沿った両端に袋本体2の側面部21の第1側面21aの内側面に対して移動可能に固定された一対のガイド片44および45を備えている。ガイド片44および45は、樹脂製等の平板状の部位であり、袋本体2の側面部21の第1側面21aの内側面と、粘着テープ、面ファスナー、嵌合部材等である固定部47によって、少なくともX軸方向に沿って移動可能に固定される。例えば、ガイド片44および45と固定部47とは、互いに面ファスナーのオス、メスの係合部材を有し、固定部47を介して、ガイド片44および45を側面部21の第1側面21aの内側面に対する相対的な位置を変更しつつ着脱可能に固定することができる。
【0049】
また、固定部47が、ガイド片44および45を再剥離かつ再接着可能に固定できる弱粘着性の粘着シートである場合は、固定部47を介して、ガイド片44および45を側面部21の第1側面21aの内側面に対する相対的な位置を変更しつつ着脱可能に固定することができる。あるいは、固定部47およびガイド片44、45のいずれか一方に凸部、他方に凹部を設け、当該凸部または凹部のいずれか一方がX軸方向に沿って複数箇所設けられる嵌合部材による構成とした場合を説明する。この場合は、当該凸部と凹部との嵌合箇所を変えることにより、固定部47を介して、ガイド片44および45を側面部21の内側の面に対する相対的な位置を変更しつつ着脱可能に固定することができる。
【0050】
図4(b)および
図4(c)に基づいて、本実施形態の説明を続ける。収納部4aに収納する冊子のサイズ、例えば横幅が小さい場合には、
図4(b)に示すように、第2側面部41の-X方向側に配置されるガイド片44の固定部47を介した袋本体2の側面部21の第1側面21aに対する位置を+X方向側にシフトして固定する。また、第2側面部41の+X方向側に配置されるガイド片45の固定部47を介した袋本体2の側面部21の第1側面21aに対する位置を-X方向側にシフトして固定する。
【0051】
これにより、第2側面部41の第1側面41a、第2側面41bおよび第4側面41dは、ガイド片44および45によって収納部4aの中央に向けて圧縮され、その結果、収納部4aの内部に冊子を収納するための冊子収納領域S2のX軸方向に沿った幅が小さくなる。さらには、第2側面部41のX軸方向に沿った余剰分が、ガイド片44および45と、これらと向かい合う袋本体2の側面部21との間の隙間に折り返された折返し部48を形成した状態で収納され、実質的に収納部4aの冊子収納領域S2を縮小する。このため、横幅が小さい冊子を収納部4aに収納した場合でも、冊子に対する冊子収納領域S2の余剰空間が低減できる。したがって、収納部4aの中で冊子が斜めに傾いたり位置がずれたりして、手提げ袋1aを外から見た場合に窓部5を通した冊子の視認性が阻害されることが抑制できる。
【0052】
逆に、収納部4aに収納する冊子のサイズ、例えば横幅が大きい場合には、
図4(c)に示すように、第2側面部41の-X方向側に配置されるガイド片44の固定部47を介した袋本体2の側面部21の一部の領域に対する位置を-X方向側にシフトして固定する。また、第2側面部41の+X方向側に配置されるガイド片45の固定部47を介した袋本体2の側面部21に対する位置を+X方向側にシフトして固定する。
【0053】
これにより、第2側面部41は、ガイド片44および45によって収納部4aの両端に向けて拡張され、その結果、収納部4aの内部に冊子を収納するための冊子収納領域S2のX軸方向に沿った幅が大きくなる。さらには、ガイド片44および45と、これらと向かい合う袋本体2の側面部21の第1側面21aとの間の隙間に折り返された折返し部48を形成した状態で収納された第2側面部41のX軸方向に沿った余剰分が開放され、実質的に収納部4aの冊子収納領域S2を拡張する。このため、横幅が大きい冊子を収納部4aに収納した場合でも、冊子収納領域S2が足りずに当該冊子が収納できないという事態を回避できる。
【0054】
なお、ガイド片44および45は、収納部4aの冊子収納領域S2のX軸方向に沿った幅を、所定のサイズの冊子が適切に収納できるように調整可能であることが好ましい。例えば、A6判からA5判の幅まで調整可能であることが好ましく、A6判からB5判の幅まで調整可能であることがさらに好ましい。前者であれば、A6判が標準サイズである文庫本からA5判が標準サイズである各種の学術書、文芸雑誌、教科書等までを適切に収納可能であり、後者であれば、A5判よりも大きな写真雑誌等の大型の雑誌の収納もできる。
【0055】
(b)手提げ袋の使用方法
次に、本開示の手提げ袋1aの使用方法について説明する。例えば、第1実施形態と同様に、主催者側が、当該イベントの参加者であるユーザに書籍または商品、装置等のパンフレットである冊子を収納した冊子用の手提げ袋1aを手渡す。
【0056】
ここで、手提げ袋1aは、対象となる冊子のサイズの如何に関わらず、共通のものを準備しておく。次に、実際に収納部4aに収納すべき冊子の仕様が決まった場合に、作業者が、収納部4aの冊子収納領域S2の容積を調整する。すなわち、
図4(b)または
図4(c)に示すように、ガイド片44および45を袋本体2の側面部21の第1側面21aに対する位置が適切となるようにX軸方向に沿ってシフトして、固定部47を介して袋本体2の側面部21に固定する。あるいは、先に所定の冊子を収納部4aに収納しておき、当該冊子のサイズに適合するようにガイド片44および45をX軸方向に沿ってシフトして、固定部47を介して袋本体2の側面部21に固定してもよい。
【0057】
その結果、ユーザは、冊子のサイズの如何に関わらず、袋本体2の側面部21の第1側面21aに設けられた窓部5を通して、収納部4aに収納された冊子の一部が良好に視認可能となる。また、イベント等の主催者側にとっては、複数サイズの冊子に対応した複数種類の手提げ袋を準備するといた作業負荷が削減でき、冊子のサイズが大きいために、収納部4aに収納できない、といったトラブルを極力回避し得る。
【0058】
このように、本実施形態の手提げ袋1aは、収納部4aに収納すべき冊子のサイズ、特に横幅の寸法が異なる多様な種類に対応可能であり、様々な冊子を適切に収納部4aに収納できる。これにより、当該手提げ袋1aの窓部5を通した、袋本体2の外側からの冊子の良好な視認性を維持できる。また、収納部4aの冊子収納領域S2を冊子のサイズに合わせて適切に調整できるため、冊子の収納や固定の安定性だけでなく、収納部4aの中で冊子が動くことによる冊子の損傷、劣化等を抑制できる。
【0059】
3.本開示の第3実施形態
(a)手提げ袋の構成
本開示の手提げ袋の第3実施形態について、特に第1および第2実施形態との相違点を中心に説明する。
【0060】
図5(a)および
図5(b)は、第3実施形態に係る手提げ袋1bを説明する
図3に対応した断面図である。
【0061】
図5(a)および
図5(b)に示すように、手提げ袋1bは、第1実施形態に係る手提げ袋1と同様の袋本体2および持ち手3を備えるが、収納部4bの構成が第1および第2実施形態とは異なっている。すなわち、収納部4bは、側面部21の第1側面21aの内側面に上下方向、すなわちZ軸方向に沿って異なる位置に固定可能なガイド片を備え、当該ガイド片の固定位置を調整することによって冊子の収納領域を調整可能とするものである。
【0062】
収納部4bは、袋本体2の内側の面に形成される空間の一部に略袋状形態の部位として設けられている。収納部4bは、内部に収納した冊子を支持する第2底面部42と、当該第2底面部42の外周を囲む第2側面部41と、当該第2側面部41の第2底面部42と対向する一端に形成され、冊子の出し入れが可能な第2開口部43と、を備えている。
【0063】
さらに、収納部4bは、そのZ軸方向に沿った第2開口部43とは反対側の下端に袋本体2の側面部21の第1側面21aの内側面に対して移動可能に固定されたガイド片46を備えている。ガイド片46は、ガイド片45および46と同様の部位であり、これらと同様の方法で、固定部47によって少なくともZ軸方向に沿って移動可能に固定されている。
【0064】
収納部4bに収納する冊子のサイズ、例えば縦幅が大きい場合には、
図5(a)に示すように、第2側面部41の-Z方向側に配置されるガイド片46の固定部47を介した袋本体2の側面部21の第1側面21aに対する位置を特に変えず、あるいは-ZX方向側にシフトして固定する。
【0065】
これにより、第2側面部41は、ガイド片46によって収納部4aの上下方向に向けて拡張され、その結果、収納部4aの内部に冊子を収納するための冊子収納領域S2のZ軸方向に沿った幅が大きくなり、実質的に収納部4bの冊子収納領域S2が拡張する。このため、縦幅が大きい冊子を収納部4bに収納した場合でも、冊子収納領域S2が足りずに当該冊子が収納できないという事態を回避できる。
【0066】
逆に、収納部4bに収納する冊子のサイズ、例えば縦幅が小さい場合には、
図5(b)に示すように、第2側面部41の-Z方向側に配置されるガイド片46の固定部47を介した袋本体2の側面部21の第1側面21aに対する位置を+ZX方向側にシフトして固定する。
【0067】
これにより、第2側面部41は、ガイド片46によって収納部4bの中央に向けて圧縮され、その結果、収納部4bの内部に冊子を収納するための冊子収納領域S2のZ軸方向に沿った幅が小さくなる。さらには、第2側面部41のZ軸方向に沿った余剰分が、ガイド片46と、これと向かい合う袋本体2の側面部21の第1側面21aとの間の隙間に折り返された折返し部49を形成した状態で収納され、実質的に収納部4bの冊子収納領域S2が縮小する。このため、縦幅が小さい冊子を収納部4bに収納した場合でも、冊子に対する冊子収納領域S2の余剰空間が低減できる。したがって、収納部4bの中で冊子が斜めに傾いたり位置がずれたり、表紙のタイトルが窓部5の下方に隠れる等して、手提げ袋1bを外から見た場合に窓部5を通した冊子の視認性が阻害されることが抑制できる。
【0068】
なお、ガイド片46についても、収納部4bの冊子収納領域S2のZ軸方向に沿った幅を、所定のサイズの冊子が適切に収納できるように調整可能であることが好ましいことは第2実施形態と同様である。例えば、A6判からA5判の幅まで調整可能であることが好ましく、A6判からB5判の幅まで調整可能であることがさらに好ましい。
【0069】
(b)手提げ袋の使用方法
本開示の手提げ袋1bの使用方法は、前述した第2実施形態に係る手提げ袋1aの使用方法に準ずるため、説明を省略する。すなわち、ガイド片46のZ軸方向に沿った、固定部47を介した側面部21の一部の領域に対する固定位置の調整は、ガイド片44および45のX軸方向に沿った、固定部47を介した側面部21に対する固定位置の調整に準ずる。
【0070】
本実施形態においても、ユーザは、冊子のサイズの如何に関わらず、袋本体2の側面部21の一部の領域に設けられた窓部5を通して、収納部4bに収納された冊子一部が良好に視認可能となる。また、イベント等の主催者側にとっては、複数サイズの冊子に対応した複数種類の手提げ袋を準備する作業負荷が削減でき、冊子のサイズが大きいために、収納部4bに収納できない、といったトラブルを極力回避し得る。
【0071】
このように、本実施形態の手提げ袋1bについても、収納部4bに収納すべき冊子のサイズ、特に縦幅の寸法が異なる多様な種類に対応可能であり、様々な冊子を適切に収納部4bに収納できる。これにより、当該手提げ袋1bの窓部5を通した、袋本体2の外側からの冊子の良好な視認性を維持できる。また、収納部4bの冊子収納領域S2を冊子のサイズに合わせて適切に調整できるため、冊子収納の安定性だけでなく、収納部4bの中で冊子が動くことによる冊子の損傷、劣化等を抑制できる。
【0072】
なお、実施形態としての例示はしないが、第2実施形態の手提げ袋1aの収納部4aの構成と、第3実施形態の手提げ袋1bの収納部4bの構成とを両方兼ね備えた冊子収納部を有する手提げ袋としてもよいことは言うまでもない。この場合は、冊子収納部が、幅方向の冊子収納領域S2を調整可能なガイド片44および45に加えて、上下方向の冊子収納領域S2を調整可能なガイド片46をさらに有するため、冊子収納部を、冊子の縦幅及び横幅の両面を考慮した最適な冊子収納領域S2となるように調整可能である。よって、第2実施形態と第3実施形態の作用効果を併せ持った冊子用の手提げ袋を提供できる。
【符号の説明】
【0073】
1、1a、1b 手提げ袋
2 袋本体
3 持ち手
4、4a、4b 収納部
5 窓部
51 透明フィルム
21 側面部
21a 第1側面
21b 第2側面
21c 第3側面
21d 第4側面
22 底面部
23 開口部
24 貫通孔
41 第2側面部
41a 第1側面
41b 第2側面
41c 第3側面
41d 第4側面
42 第2底面部
43 第2開口部
44、45、46 ガイド片
47 固定部
48、49 折返し部
100 冊子
100a 表紙