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特開2024-115879トリミング回路、信号出力回路、LED駆動装置、照明装置、発振装置及び車両
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  • 特開-トリミング回路、信号出力回路、LED駆動装置、照明装置、発振装置及び車両 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115879
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】トリミング回路、信号出力回路、LED駆動装置、照明装置、発振装置及び車両
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/397 20200101AFI20240820BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20240820BHJP
   B60Q 1/00 20060101ALI20240820BHJP
   B60Q 1/04 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
H05B45/397
H05B47/105
B60Q1/00 C
B60Q1/04 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021759
(22)【出願日】2023-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】故島 秀数
【テーマコード(参考)】
3K273
3K339
【Fターム(参考)】
3K273AA02
3K273BA02
3K273BA31
3K273CA02
3K273CA12
3K273CA25
3K273DA02
3K273DA08
3K273EA07
3K273EA24
3K273EA36
3K273FA03
3K273FA07
3K273FA14
3K273FA27
3K273GA06
3K273GA18
3K273GA24
3K339AA02
3K339AA25
3K339AA29
3K339AA32
3K339AA34
3K339BA01
3K339BA02
3K339BA05
3K339BA25
3K339CA01
3K339CA02
3K339CA12
3K339CA13
3K339CA22
3K339CA24
3K339CA25
3K339DA01
3K339GB01
3K339GB21
3K339JA02
3K339JA05
3K339JA18
3K339JA23
3K339KA09
3K339KA39
3K339LA06
3K339MC41
(57)【要約】
【課題】入力信号に対するトリミング精度を向上できるトリミング回路を提供する。
【解決手段】トリミング回路400は、並列に接続された調整ヒューズデバイス(431、432、433、434)と、各調整ヒューズデバイス(431、432、433、434)のそれぞれと直列に接続された切換スイッチング素子(421、422、423、424)と、切換スイッチング素子(421、422、423、424)をON/OFF制御することで入力信号に基づく出力信号を調整する制御回路44と、を有する。トリミング回路400は、OFFに制御された切換スイッチング素子(421、422、423、424)と接続された調整ヒューズデバイス(431、432、433、434)を切断することで出力信号の出力を維持できる構成を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力端子に並列に接続された複数の調整ヒューズデバイスと、
各前記調整ヒューズデバイスのそれぞれと直列に接続された複数の切換スイッチング素子と、
前記切換スイッチング素子をON/OFF制御することで入力信号に基づく出力信号を調整する制御回路と、を有し、
OFFに制御された前記切換スイッチング素子と直列に接続された前記調整ヒューズデバイスを切断することで前記出力信号の出力を維持できる構成を有するトリミング回路。
【請求項2】
前記出力信号が調整された後、前記制御回路が、切断されていない前記調整ヒューズデバイスに接続されている前記切換スイッチング素子をONに制御する構成を有する請求項1に記載のトリミング回路。
【請求項3】
前記制御回路は、前記出力信号が調整された後、全ての前記切換スイッチング素子をONに制御する構成を有する請求項1に記載のトリミング回路。
【請求項4】
請求項1に記載のトリミング回路と、
前記トリミング回路に入力される前記入力信号を生成するように構成された信号生成回路と、を有する構成を有する信号出力回路。
【請求項5】
前記信号生成回路は、基準電圧を出力するように構成された電圧出力回路と、前記基準電圧に基づいて基準電流を生成する電流生成回路とを有する構成であり、
前記トリミング回路が、前記基準電流を調整する構成を有する請求項4に記載の信号出力回路。
【請求項6】
前記基準電流が調整されたときにOFFに制御された前記切換スイッチング素子と接続される前記調整ヒューズデバイスが切断された後、前記制御回路が前記切換スイッチング素子をONに制御する構成を有する請求項5に記載の信号出力回路。
【請求項7】
前記電圧出力回路は、可変抵抗を有する構成である請求項5に記載の信号出力回路。
【請求項8】
前記可変抵抗は、直列に接続された抵抗素子と、各前記抵抗素子と並列に接続されて前記制御回路にON/OFF制御される電圧生成スイッチング素子と、各前記抵抗素子と並列且つ各前記電圧生成スイッチング素子と直列に接続された電圧生成ヒューズデバイスと、を有する構成を有する請求項7に記載の信号出力回路。
【請求項9】
前記基準電圧が調整されたときにOFFに制御された前記電圧生成スイッチング素子と接続された前記電圧生成ヒューズデバイスが切断された後、前記制御回路が少なくとも切断されていない前記電圧生成ヒューズデバイスと直列に接続された前記電圧生成スイッチング素子をONに制御する構成を有する請求項8に記載の信号出力回路。
【請求項10】
前記基準電圧が調整された後、前記制御回路が全ての前記電圧生成スイッチング素子をONに制御する構成を有する請求項9に記載の信号出力回路。
【請求項11】
請求項5から請求項10のいずれかに記載の信号出力回路と、
LEDランプユニットと、
前記信号出力回路に接続されて、前記LEDランプユニットを駆動する駆動電流を生成可能に構成されたLEDドライバ回路と、を有する構成を有する照明装置。
【請求項12】
請求項5から請求項10のいずれかに記載の信号出力回路と、
複数のLEDランプユニットと、
前記信号出力回路に接続されて、複数の前記LEDランプユニットを駆動する駆動電流を各前記LEDランプユニットに供給可能に構成された複数のLEDドライバ回路と、
各前記LEDドライバ回路にそれぞれ接続される複数の前記トリミング回路と、を有し、
各前記トリミング回路は、各前記LEDドライバ回路に供給される出力電流が各々等しくなるように前記基準電流を調整する構成を有する照明装置。
【請求項13】
請求項5から請求項10のいずれかに記載の信号出力回路と、
前記信号出力回路に接続されて、LEDを駆動できる駆動電流を生成可能に構成されたLEDドライバ回路と、を有する構成を有するLED駆動装置。
【請求項14】
請求項12に記載の照明装置を有する構成を有する車両。
【請求項15】
請求項1から請求項3のいずれかに記載のトリミング回路と、
前記トリミング回路に入力される前記入力信号を生成するように構成された信号生成回路と、
前記トリミング回路から出力された前記出力信号に基づいて調整される発振信号を発振する発振回路と、を有する構成を有する発振装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トリミング回路に関するものであり、トリミング回路を用いた信号出力回路、LED駆動装置、照明装置、発振装置及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ヒューズを切断するトリミング回路を用いて入力信号を調整(トリミング)する技術が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019―176376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
入力信号に対して高精度のトリミング操作が可能なトリミング回路及び信号出力回路が望まれている。また、高精度のトリミング操作により得られた信号を用いることで、安定した出力が可能なLED駆動装置、照明装置、発振装置及び車両が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本開示は、トリミング回路であって、出力端子に並列に接続された複数の調整ヒューズデバイスと、各前記調整ヒューズデバイスのそれぞれと直列に接続された複数の切換スイッチング素子と、前記切換スイッチング素子をON/OFF制御することで入力信号に基づく出力信号を調整する制御回路と、を有する。トリミング回路は、OFFに制御された前記切換スイッチング素子と直列に接続された前記調整ヒューズデバイスを切断することで前記出力信号の出力を維持できる構成を有する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、入力信号に対するトリミング精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明にかかるLED駆動装置を有する照明装置の一形態の概略回路図である。
図2図2は、LED駆動装置に含まれる信号出力回路の一形態の概略回路図である。
図3図3は、トリミング回路の一形態の概略回路図である。
図4図4は、可変抵抗の一例の概略回路図である。
図5図5は、トリミング操作を示すフローチャートである。
図6図6は、信号生成回路の調整手順を示すフローチャートである。
図7図7は、トリミング回路の調整手順を示すフローチャートである。
図8図8は、トリミング操作装置の概略配置を示すブロック図である。
図9図9は、第1変形例の照明装置の概略回路図である。
図10図10は、発光装置が搭載される車両の外観図(前面)である。
図11図11は、発光装置が搭載される車両の外観図(背面)である。
図12図12は、LEDヘッドライトモジュールの外観図である。
図13図13は、LEDターンランプモジュールの外観図である。
図14図14は、LEDリアランプモジュールの外観図である。
図15図15は、第2変形例の発振装置の概略回路図である。
図16図16は、発振装置の各信号の変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において、MOS(Metal Oxide Semiconductor電界効果トランジスタとは、ゲートの構造が、「導電体または抵抗値が小さいポリシリコン等の半導体からなる層」、「絶縁層」、及び「Pチャンネル型、Nチャンネル型、又は真性の半導体層」の少なくとも3層からなるトランジスタをいう。つまり、MOS電界効果トランジスタのゲートの構造は、金属、酸化物、及び半導体の3層構造に限定されない。
【0009】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、本明細書において、素子同士が接続されると記載されている場合、機械的に接続される場合を含むとともに、電気的に接続される、換言すると、電気が流れる状態になる場合も含まれるものとする。そのため、「接続する」は、「電気的に接続する」場合を含むものである。
【0010】
<LED駆動装置100>
図1は、本発明にかかるLED駆動装置100を有する照明装置Shの一形態の概略回路図である。図2は、LED駆動装置100に含まれる信号生成回路300の一形態の概略回路図である。図3は、トリミング回路400の一形態の概略回路図である。なお、図3に示すトリミング回路400では、信号出力回路200の後述する信号生成回路300に含まれる後述のカレントミラー回路33も図示している。
【0011】
図1に示すように、照明装置Shは、LED(Light Emitting Diode)駆動装置100と、LEDランプユニット600と、を有する。LED駆動装置100は、LEDランプユニット600を点灯/消灯可能な構成を有する。LED駆動装置100は、各LEDランプユニット600を調光可能な構成であってもよい。LEDランプユニット600は、直列に接続された6個のLED素子61を有する。照明装置Shでは、LEDランプユニット600のアノード側に電源電圧Vccが供給されるように構成されている。
【0012】
<LED駆動装置100>
LED駆動装置100は、信号出力回路200と、LEDドライバ回路500と、を有する。LEDドライバ回路500は、LEDランプユニット600に接続され、LEDランプユニット600に、LED素子61を点灯させるための駆動電流Idを供給することができる構成を有する。
【0013】
LEDドライバ回路500には、信号出力回路200から出力される出力電流Ioが入力される。LEDドライバ回路500は、LEDランプユニット600のアノード側に接続され、電流を引き抜くことでLEDランプユニット600を点灯させる。LEDドライバ回路500によって引き抜かれる電流が、LEDランプユニット600を点灯させる駆動電流Idである。
【0014】
LEDドライバ回路500は、LEDランプユニット600に電流を供給するか否か調整したり、電流を供給する場合において電流値を調整したりして、LEDランプユニット600の点灯状態を制御する。なお、LEDドライバ回路500の構成は、従来周知の回路構成であるため詳細な説明を省略する。また、上述のLEDドライバ回路500は、駆動電流Idの電流値を変化させることで調光を行う波高値制御方式を用いる構成としているがこれに限定されず、LEDランプユニット600の点灯状態を制御できる制御方式を広く採用することができる。
【0015】
<信号出力回路200>
信号出力回路200は、信号生成回路300と、トリミング回路400と、を有する。信号出力回路200において、信号生成回路300は、基準電圧Vsを生成し、基準電圧Vsに基づいて基準電流Isを生成する。トリミング回路400は、基準電流Isをトリミングして生成された出力電流IoをLEDドライバ回路500に供給する。以下に、信号生成回路300及びトリミング回路400の詳細について、図面を参照して説明する。
【0016】
<信号生成回路300>
信号生成回路300は、基準電圧Vsを生成するバンドギャップ(Band Gap)回路である電圧生成回路31と、電流生成回路32と、カレントミラー回路33とを有する。図2に示すように、電圧生成回路31は、第1BG抵抗311と、第2BG抵抗312と、第3BG抵抗313と、BGアンプ314と、第1BGスイッチング素子315と、第2BGスイッチング素子316と、可変抵抗317とを有する。
【0017】
BGアンプ314の出力端子には、可変抵抗317の第1端が接続される。第1BG抵抗311及び第2BG抵抗312は直列に接続され、第1BG抵抗311が可変抵抗317の第2端と接続され、第2BG抵抗312が第1BGスイッチング素子315と接続される。第1BGスイッチング素子315はpnpチャンネル型バイポーラトランジスタである。第2BG抵抗312は第1BGスイッチング素子315のコレクタに接続されている。また、第1BGスイッチング素子315のエミッタはグラウンドGNDに接続されている。そして、第1BGスイッチング素子315のベースは、コレクタと接続されている。これにより、第1BGスイッチング素子315は、コレクタからエミッタに電流が流れるように構成される。
【0018】
また、可変抵抗317の第2端には、第3BG抵抗313の第1端が接続され、第3BG抵抗313の第2端は、第2BGスイッチング素子316に接続される。第2BGスイッチング素子316は、第1BGスイッチング素子315同様、pnpチャンネル型バイポーラトランジスタである。第2BGスイッチング素子316のコレクタは第3BG抵抗313に接続され、エミッタはグラウンドGNDに接続され、ベースはコレクタと接続されている。これにより、第1BGスイッチング素子315は、コレクタからエミッタに電流が流れるように構成される。
【0019】
第3BG抵抗313と第2BGスイッチング素子316との接続点301における電圧がBGアンプ314の非反転入力端子(+)に入力される。また、第1BG抵抗311と第2BG抵抗312との接続点302における電圧がBGアンプ314の反転入力端子(-)に入力される。
【0020】
図3に示すように、電圧生成回路31は、第1BG抵抗311、第2BG抵抗312、第3BG抵抗313及び可変抵抗317を用いて帰還をかけたBGアンプ314の出力を基準電圧Vsとして出力する構成を有する。このように構成された電圧生成回路31は、電力源の電圧の変動にかかわらず、安定した基準電圧Vsを出力することができる。
【0021】
さらに、第1BGスイッチング素子315及び第2BGスイッチング素子316の順方向電圧の温度依存性は、第1BG抵抗311、第2BG抵抗312及び第3BG抵抗313を流れる電流の温度依存性によって相殺される。これにより、基準電圧Vsの温度依存性も抑制される。
【0022】
<可変抵抗317>
そして、信号生成回路300は、可変抵抗317の抵抗値を変更して基準電圧Vsを調整する構成を有する。可変抵抗317の一例について図面を参照して説明する。図4は、可変抵抗317の一例の概略回路図である。図4に示すように、可変抵抗317は、4個の抵抗素子341、342、343、344と、4個の電圧生成スイッチング素子351、352、353、354と、4個の電圧生成ヒューズデバイス361、362、363、364とを有する。
【0023】
可変抵抗317では、4個の抵抗素子341、342、343、344が直列に接続されている。直列に接続された4個の抵抗素子341、342、343、344の第1端がBGアンプ314の出力端子に接続され、第2端が第1BG抵抗311及び第3BG抵抗313に接続される。4個の抵抗素子341、342、343、344は、同じ抵抗値であってもよいし、異なる抵抗値であってもよい。可変抵抗317では、4個の抵抗素子を直列に接続しているが、4個に限定されず、4個未満であってもよいし、4個以上であってもよい。また、全ての抵抗素子が直列に接続された構成となっているが、これに限定されず、一部並列に接続されてもよい。このようにすることで、抵抗素子の組み合わせにより様々な合成抵抗値を得ることができる。
【0024】
4個の電圧生成スイッチング素子351、352、353、354は、4個の抵抗素子341、342、343、344のそれぞれと並列に接続される。4個の電圧生成スイッチング素子351、352、353、354は、トリミング回路400の後述する制御回路44が接続され、制御回路44によってON/OFF制御される。電圧生成スイッチング素子351、352、353、354として、例えば、p型MOSトランジスタを用いることができる。
【0025】
電圧生成スイッチング素子351、352、353、354として、p型MOSトランジスタを用いることでソースゲート間の電圧が所定の電圧になるような制御信号を供給することでONに制御される。そのため、全ての電圧生成スイッチング素子351、352、353、354をONに制御するときの制御回路44の消費電力を低減することができる。なお、電圧生成スイッチング素子351、352、353、354は、p型MOSトランジスタに限定されず、n型MOSトランジスタであってもよい。
また、これらに限定されず、制御回路44がON/OFF制御できる構成を広く採用することができる。4個の電圧生成スイッチング素子351、352、353、354は全て同じ特性を有する。なお、電圧生成スイッチング素子351、352、353、354は、抵抗素子の数と同数である。
【0026】
4個の電圧生成ヒューズデバイス361、362、363、364は、4個の電圧生成スイッチング素子351、352、353、354のそれぞれと直列であるとともに、4個の抵抗素子341、342、343、344のそれぞれと並列に接続される。4個の電圧生成ヒューズデバイス361、362、363、364は、4個の電圧生成スイッチング素子351、352、353、354のそれぞれと対をなして配置される。
【0027】
4個の電圧生成ヒューズデバイス361、362、363、364は全て同じ特性を有する。なお、電圧生成ヒューズデバイス361、362、363、364は、抵抗素子の数と同数である。電圧生成ヒューズデバイス361、362、363、364は、それぞれ、独立して切断可能に形成されている。なお、ヒューズデバイスは、例えば、レーザ光により切断可能な構成であってもよいし、別の方法で切断可能な構成であってもよい。
【0028】
可変抵抗317では、制御回路44にて、OFFに制御されるスイッチング素子と並列に接続された抵抗素子に電流が流れる。同様に、切断されたヒューズデバイスと並列に接続された抵抗素子に電流が流れる。ヒューズデバイスを切断して、電流が流れる抵抗素子を決定することで、可変抵抗317の抵抗値が決定される。なお、可変抵抗317の抵抗値の決定の手順は、後述する信号生成回路300から出力される基準電圧Vsの決定の手順とともに説明する。なお、信号生成回路300が専用の制御回路を有し、その制御回路で電圧生成スイッチング素子351、352,353、354のON/OFFを制御するようにしてもよい。
【0029】
電流生成回路32は、電流生成アンプ321と、電流生成スイッチング素子322と、参照電流生成スイッチング素子323と、基準電流生成スイッチング素子324と、を有する。
【0030】
電流生成アンプ321は、電圧生成回路31から出力される基準電圧Vsを増幅する。基準電圧Vsは、電流生成アンプ321の非反転入力端子(+)に入力される。電流生成アンプ321の出力電圧が、基準電流生成スイッチング素子324のゲートに入力される。
【0031】
電流生成スイッチング素子322は、p型MOSトランジスタであり、ソースに電源電圧が入力される。また、ドレインは、シャント抵抗R1を介してグラウンドGNDに接続されている。そして、電流生成スイッチング素子322とシャント抵抗R1の接続点の電圧は、電流生成アンプ321の反転入力端子(-)に入力される。電流生成スイッチング素子322がONに制御されることで、電流が生成される。電流生成スイッチング素子322は、一定の電圧以上の基準電圧Vsが入力されたときに、電流を生成する構成を有する。
【0032】
なお、本開示における信号出力回路200において、シャント抵抗R1は、集積回路の外部に配置される構成となっているが、これに限定されず、集積回路の内部に設けられる構成であってもよい。
【0033】
基準電流生成スイッチング素子324は、p型MOSトランジスタであり、ソースに電源電圧が、また、ゲートに電流生成アンプ321の出力電圧が入力される。基準電流生成スイッチング素子324のドレインは、トリミング回路400に接続される。基準電流生成スイッチング素子324のドレインから出力される電流が基準電流Isである。
【0034】
参照電流生成スイッチング素子323は、p型MOSトランジスタであり、基準電流生成スイッチング素子43と同様、ソースに電源電圧が、また、ゲートに電流生成アンプ321の出力電圧が入力される。参照電流生成スイッチング素子323のドレインは、カレントミラー回路33に接続される。参照電流生成スイッチング素子323から出力される電流がカレントミラー回路33の参照電流Irである。
【0035】
カレントミラー回路33は、参照側スイッチング素子331と、複製側スイッチング素子332とを有する。参照側スイッチング素子331及び複製側スイッチング素子332は、いずれもn型MOSトランジスタであり、互いのゲートが接続されている。参照側スイッチング素子331のドレインには、参照電流Irが入力される。参照側スイッチング素子のソースはグラウンドGNDに接続されている。
【0036】
複製側スイッチング素子332のドレインは、トリミング回路400の後述する基準電流素子410のゲート、ドレインと、調整スイッチング素子411、412、413、414のゲートにそれぞれ接続されている。複製側スイッチング素子332のドレインには、参照電流Irと同じ電流値の複製電流Imが流れ込む。つまり、カレントミラー回路33によって参照電流Irから複製された複製電流Imがトリミング回路400の基準電流素子410より流れる。
【0037】
<トリミング回路400>
電流生成回路32の基準電流生成スイッチング素子324で生成された基準電流Isは、トリミング回路400に供給される。図3に示すように、トリミング回路400は、基準電流素子410と、4個の調整スイッチング素子411、412、413、414と、4個の切換スイッチング素子421、422、423、424と、調整ヒューズデバイス431、432、433、434と、制御回路44とを有する。
【0038】
基準電流素子410は、p型MOSトランジスタであり、ソースには電源電圧が入力される。また、ゲート及びドレインは、カレントミラー回路33の複製側スイッチング素子332のドレインに接続される。ゲート及びドレインから引き抜かれた電流がカレントミラー回路33の複製側スイッチング素子332のドレインに流れる。
【0039】
調整スイッチング素子411、412、413、414は、p型MOSトランジスタである。調整スイッチング素子411、412、413、414は、出力端子401に並列に接続されており、各調整スイッチング素子411、412、413、414のソースには、電源電圧が入力される。調整スイッチング素子411、412、413、414は、カレントミラー回路33で複製された複製電流Imがゲートから引き抜かれることで、ONに制御される。
【0040】
調整スイッチング素子411、412、413、414は異なる特性を有し、ソースドレイン間に異なる電流値の電流が流れる特性を有している。そして、調整スイッチング素子411、412、413、414の特性は、基準電流素子410の特性に基づいて決められている。そのため、調整スイッチング素子411、412、413、414を流れる電流の電流値は、基準電流素子410を流れる電流の電流値に対する比で決定されている。しかしながらこれに限定されず、調整スイッチング素子411、412、413、414は同じ特性を有し、ソースドレイン間に同じ電流値の電流が流れるように構成してもよい。
【0041】
また、トリミング回路400において、基準電流素子410は、トリミング操作を行うときの調整スイッチング素子411、412、413、414を流れる電流の基準となる電流を生成する。また、基準電流素子410からの電流が流れることで、調整スイッチング素子411、412、413、414を流れる電流を減らすためにも用いられる。
【0042】
基準電流生成スイッチング素子324から入力された基準電流Isは、出力端子401に接続される。トリミング回路400は、調整スイッチング素子411、412、413、414を流れる電流を組み合わせて基準電流Isに加算することで、基準電流Isを調整するトリミング操作が実行可能な構成を有する。トリミング回路400のトリミング操作の詳細は後述する。
【0043】
4個の調整スイッチング素子411、412、413、414には、それぞれ、4個の切換スイッチング素子421、422、423、424が接続される。さらに説明すると、切換スイッチング素子421、422、423、424は、p型MOSトランジスタであり、調整スイッチング素子411、412、413、414のソースに、それぞれ、切換スイッチング素子421、422、423、424のソースが接続される。また、切換スイッチング素子421、422、423、424のドレインは、それぞれ、調整ヒューズデバイス431、432、433、434を介してトリミング回路400の出力端子401に接続される。
【0044】
各切換スイッチング素子421、422、423、424のゲートには、制御回路44からの制御信号が入力される。調整ヒューズデバイス431、432、433、434が切断されていない、つまり、導通状態のとき、調整スイッチング素子、切換スイッチング素子を流れた電流は、トリミング回路400の出力端子401に流れる。
【0045】
制御回路44は、電圧生成スイッチング素子351、352、353、354及び切換スイッチング素子421、422、423、424のそれぞれを独立して制御できる制御信号を送信できる構成を有する。なお、切換スイッチング素子421、422、423、424はp型MOSトランジスタであり、ソースゲート間の電圧が所定の電圧になるような制御信号を供給することでONに制御される。そのため、全ての切換スイッチング素子421、422、423、424をONに制御するときの制御回路44の消費電力を低減することができる。なお、切換スイッチング素子421、422、423、424は、p型MOSトランジスタに限定されず、n型MOSトランジスタであってもよい。
【0046】
<トリミング操作>
信号出力回路200から出力される電流は、素子の特性、配線等の個体差によって、理論値に対してばらつく場合がある。そこで、実際の信号出力回路200では、所定の電流値になるように、信号生成回路300及びトリミング回路400を調整(トリミング)する。
【0047】
以下に、信号出力回路200におけるトリミング操作について図面を参照して説明する。図5は、トリミング操作を示すフローチャートである。図6は、信号生成回路300のトリミング操作を示すフローチャートである。図7は、トリミング回路400のトリミング操作を示すフローチャートである。
【0048】
図5に示すように、信号出力回路200のトリミング操作では、まず信号生成回路300、つまり、バンドギャップ回路からの基準電圧Vsを調整し、その後、トリミング回路400で基準電流Isをトリミングする。なお、信号出力回路200のトリミング操作は、信号出力回路200に接続されたトリミング操作装置700によって実行される。
【0049】
ここでトリミング操作装置700について図面を参照して説明する。図8は、トリミング操作装置700の概略配置を示すブロック図である。トリミング操作装置700は、操作制御部71と、電圧測定部72と、電流測定部73と、記憶部74と、第1ヒューズ切断部75と、第2ヒューズ切断部76と、を有する構成を有する。
【0050】
操作制御部71は、制御回路44に対し、電圧生成スイッチング素子351、352、353、354及び切換スイッチング素子421、422、423、424のON/OFF制御の指示を送る。つまり、制御回路44は、操作制御部71からの指示に従って電圧生成スイッチング素子351、352、353、354及び切換スイッチング素子421、422、423、424のON/OFF制御を実行する。
【0051】
電圧測定部72は、信号生成回路300の出力である基準電圧Vsの電圧値を取得できる構成を有する。電流測定部73は、トリミング回路400の出力電流Ioの電流値を取得できる構成を有する。電圧測定部72は、電圧を測定可能な素子、例えば、センサを備え、測定した電圧値を操作制御部71に送信することができる構成を有する。電流測定部73は、電流値を測定可能な素子、例えば、センサを備え、測定した電流を操作制御部71に送信することができる構成を有する。
【0052】
記憶部74は、例えば、RAM(Random Access Memory)、外部の測定装置等の記憶素子を含む構成を有する。記憶部74には、電圧生成スイッチング素子351、352、353、354のON/OFFの状態と電圧測定部72で検出した信号生成回路300の基準電圧Vsとが関連付けて記憶されている。また、記憶部74には、切換スイッチング素子421、422、423、424のON/OFFの状態と電流測定部73で検出したトリミング回路400の出力電流Ioとが関連付けて記憶されている。
【0053】
第1ヒューズ切断部75は、信号生成回路300に配置される電圧生成ヒューズデバイス361、362、363、364から選択されたヒューズを切断する。なお、第1ヒューズ切断部75としては、レーザ光を照射することで切断する構成を挙げることができるが、これに限定されず、選択されたヒューズだけを確実に切断できる構成を広く採用することができる。
【0054】
第2ヒューズ切断部76は、トリミング回路400に配置される調整ヒューズデバイス431、432、433、434から選択されたヒューズを切断する。なお、第2ヒューズ切断部76は、第1ヒューズ切断部75と同じ構成であってもよいし、異なる構成であってもよい。また、1つのヒューズ切断部が、電圧生成ヒューズデバイス361、362、363、364及び調整ヒューズデバイス431、432、433、434をそれぞれ切断できる構成であってもよい。
【0055】
まず、トリミング操作装置700は、信号生成回路300から出力される電圧が所定の電圧値になるように信号生成回路300を調整する(ステップS101)。
【0056】
ここで、信号生成回路300の調整について説明する。信号生成回路300であるバンドギャップ回路の基準電圧Vsの電圧値は、可変抵抗317の抵抗値によって変動する。図4に示すように、可変抵抗317は、4個の抵抗素子341、342、343、344が直列に接続されており、その抵抗素子のそれぞれには、電圧生成スイッチング素子351、352、353、354が並列に接続されている。電圧生成スイッチング素子351、352、353、354がONに制御されるとき、スイッチング素子に電流が流れ、OFFに制御されるとき、OFFに制御されたスイッチング素子と並列に接続された抵抗素子に電流が流れる。
【0057】
例えば、電圧生成スイッチング素子351、353をON、電圧生成スイッチング素子352、354をOFFに制御することで、抵抗素子342、344に電流が流れる。このとき、可変抵抗317の抵抗値は、抵抗素子342、344の合成抵抗となる。つまり、電圧生成スイッチング素子351、352、353、354のON/OFFを切り替えることで、可変抵抗317の抵抗値が調整される。
【0058】
図6に示すように、まず、トリミング操作装置700の操作制御部71は、電圧生成スイッチング素子351、352、353、354の全てをONに制御するように制御回路44に指示を送る(ステップS201)。つまり、可変抵抗317の抵抗素子341、342、343、344をバイパスする回路が構成されるように電圧生成スイッチング素子351、352、353、354をON/OFFを制御する。
【0059】
なお、本実施形態のステップS201では、全ての抵抗素子に電流が流れる回路となるように、電圧生成スイッチング素子351、352、353、354が制御されてもよいし、いずれかの抵抗素子に電流が流れる回路構成となるように電圧生成スイッチング素子351、352、353、354が制御されてもよい。例えば、これまでの調整において、最も多く用いられている回路構成となるように又は可変抵抗317の合成抵抗が理論上求められた抵抗値となるように電圧生成スイッチング素子351、352、353、354が制御されてもよい。
【0060】
操作制御部71は、記憶部74に電圧生成スイッチング素子351、352、353、354のON/OFF状態を記憶する(ステップS202)。そして、操作制御部71は、電圧測定部72が測定した信号生成回路300から出力される基準電圧Vsの電圧値を取得する(ステップS203)。操作制御部71は、取得した電圧値が既定の電圧値であるか否か判定する(ステップS204)。取得した基準電圧Vsの電圧値が既定の電圧値ではない場合(ステップS204でNoの場合)、操作制御部71は、記憶部74を参照し、これまでとは異なる電圧生成スイッチング素子351、352、353、354がONに制御されるように制御回路44を操作する(ステップS205)。そして、操作は、ステップS202に戻る。
【0061】
また、取得した電圧値が既定の電圧値である場合(ステップS204でYesの場合)、操作制御部71は、第1ヒューズ切断部75を動作させて、現在、OFFに制御されているスイッチング素子と対をなす電圧生成ヒューズデバイスを切断する(ステップS206)。これにより、可変抵抗317は、切断された電圧生成ヒューズデバイスと並列に接続されていた抵抗素子だけを利用するように調整される。その結果、信号生成回路300は、規定の電圧値の基準電圧Vsを出力するように調整される。そして、操作制御部71は、制御回路44に全ての電圧生成スイッチング素子351、352、353、354をONに操作するように指示を出す(ステップS207)。その後、操作は、図5のステップS102に移動する。
【0062】
なお、上述した「既定の電圧値に調整すると」は、ある決められた電圧値ちょうどに調整する以外にも、規定の電圧値が一定の範囲を有し、その電圧値の範囲に収まるように調整する場合を含んでもよい。
【0063】
図5に戻り、ステップS101で基準電圧Vsが決定された基準電圧Vsが電流生成回路32に入力される。電流生成回路32では、電流生成アンプ321と、電流生成スイッチング素子322と、基準電流生成スイッチング素子324と、が基準電流Isを生成する。そして、トリミング回路400によって、基準電流Isが所定の電流値となるように、トリミングが実行される(ステップS102)。
【0064】
ここで、トリミング回路400で実行されるトリミング操作について説明する。上述したとおり、電流生成回路32において、電流生成スイッチング素子322がONに制御された時点で、カレントミラー回路33によって、トリミング回路400の全ての調整スイッチング素子411、412、413、414がゲートから電流が引き抜かれてON状態に制御される。つまり、トリミング回路400では、ONに制御された切換スイッチング素子が接続された調整スイッチング素子に流れる電流を基準電流Isに加算した出力電流Ioを出力する。
【0065】
この状態において、トリミング操作装置700がトリミング回路400に接続される。図7に示すように、トリミング操作装置700の操作制御部71は、全ての切換スイッチング素子421、422、423、424をONに制御するように制御回路44に指示を送る(ステップS301)。
【0066】
これにより、トリミング回路400では、基準電流Isに全ての調整スイッチング素子411、412、413、414を流れる電流を加算する調整が実施される。なお、ステップS301は、トリミング回路400を初期状態にするためのステップである。そのため、全ての調整スイッチング素子がONに制御される以外にも、全ての調整スイッチング素子がOFFに制御されるようにしてもよい。また、これまでの操作で多く採用された構成又は出力電流Ioの理論値が決められた値となるように、調整スイッチング素子がON/OFFに制御されるようにしてもよい。さらには、予め決められた調整スイッチング素子がONに制御されることで初期状態としてもよい。
【0067】
操作制御部71は、記憶部74に切換スイッチング素子421、422、423、424のON/OFF状態を記憶する(ステップS302)。そして、操作制御部71は、電流測定部73が測定したトリミング回路400の出力端子から出力される出力電流Ioの電流値を取得する(ステップS303)。操作制御部71は、取得した電流値が既定の電流値であるか否か判定する(ステップS304)。取得した電流値が既定の電流値ではない場合(ステップS304でNoの場合)、操作制御部71は、記憶部74を参照し、これまでとは異なる切換スイッチング素子421、422、423、424がONに制御されるように制御回路44を操作する(ステップS305)。そして、操作は、ステップS302に戻る。
【0068】
また、測定された電流値が既定の電流値である場合(ステップS304でYesの場合)、操作制御部71は、第2ヒューズ切断部76を動作させて、現在、OFFに制御されている切換スイッチング素子と対をなす調整ヒューズデバイスを切断する(ステップS306)。これにより、切断されていない調整ヒューズデバイスと直列に接続されている調整スイッチング素子を流れる電流を基準電流Isに加算することで出力電流Ioの電流値が既定の電流値となるように調整される。そして、操作制御部71は、制御回路44に全ての切換スイッチング素子421、422、423、424をONに操作するように指示を出す(ステップS307)。以上のようにして、トリミング操作が実行される。
【0069】
なお、上述した「既定の電流に調整する」とは、決められた電流値ちょうどに調整する以外にも、規定の電流値が一定の範囲を有し、その電流値の範囲に収まるように調整する場合を含んでもよい。また、上述した手順による、信号生成回路300及びトリミング回路400のトリミング操作は、トリミング操作装置700を用いて自動的に行う構成としているが、作業者が手動で実行する構成であってもよい。
【0070】
そして、このように信号出力回路200は、内部に配置される抵抗素子、MOSトランジスタ、アンプ等の素子の特性のばらつきにより、基準電流Isの電流値がばらつく場合であっても、規定の電流値の出力電流Ioを出力することが可能である。
【0071】
また、回路の実測値を確認しながらトリミング操作が行われる。そのため、理論値に基づいて、調整ヒューズデバイスを切断する場合に比べて、出力電流Ioの電流値のばらつきを抑制することが可能となる。
【0072】
なお、本実施形態において、トリミング回路400のトリミング操作は、トリミング回路400の出力端子401から出力される電流の電流値と理論値との比較に基づいて実行していたが、これに限定されない。例えば、トリミング操作は、照明装置ShのLEDランプユニット600を流れる駆動電流Idの実測値と要求される値との比較に基づいて実行されてもよい。このように構成することで、LEDドライバ回路500、LEDランプユニット600を構成する素子のばらつきも相殺することができるため、LEDランプユニット600を精度よく点灯させることができる。
【0073】
<第1変形例>
第1変形例の照明装置Sh2について図面を参照して説明する。図9は、第1変形例の照明装置Sh2の概略回路図である。照明装置Sh2は、4個のLEDランプユニット600が、LED駆動装置100aに接続されている点で、照明装置Sh2と異なる。また、LED駆動装置100aの信号生成回路300aがLED駆動装置100の信号生成回路300と異なる。
【0074】
照明装置Sh2及びLED駆動装置100aのこれ以外の点は、照明装置Sh及びLED駆動装置100と装用の構成を有する。そのため、照明装置Sh2及びLED駆動装置100aの実質上、照明装置Sh及びLED駆動装置100と同じ部分を同じ符号で示すとともに詳細な説明を省略する。なお、LED駆動装置100aの各トリミング回路400及び各LEDドライバ回路500の構成は、LED駆動装置100のトリミング回路400及びLEDドライバ回路500と同じ構成である。
【0075】
図9に示すように、照明装置Sh2は、4個のLEDランプユニット600を有する。そして、照明装置Sh2に含まれるLED駆動装置100aの信号出力回路200aには、各LEDランプユニット600に接続される4個のLEDドライバ回路500及び4個のLEDドライバ回路500のそれぞれに接続される4個のトリミング回路400を有する。
【0076】
また、LED駆動装置100aの信号生成回路300aは、4個の基準電流生成スイッチング素子324を有する。4個の基準電流生成スイッチング素子324で生成される基準電流Isは、それぞれ異なるトリミング回路400に供給される。また、信号生成回路300aのカレントミラー回路33aは、4個の複製側スイッチング素子332を有する構成を有する。4個の複製側スイッチング素子332のゲートは、いずれも参照側スイッチング素子331のゲートと接続されている。4個の複製側スイッチング素子332に接続される配線には、参照側スイッチング素子331を流れる参照電流Irを複製した複製電流Imが流れる。
【0077】
4個の複製側スイッチング素子332は、4個のトリミング回路400それぞれの調整スイッチング素子411、412、413、414それぞれのゲートに接続されている。これにより、各トリミング回路400の各調整スイッチング素子411、412、413、414がONに切り替わる。
【0078】
そして制御回路44が、各トリミング回路400の切換スイッチング素子421、422、423、424を順次切り替えてONに制御する。そして、各LEDランプユニット600を流れる駆動電流Idが測定される。そして、各LEDランプユニット600を流れる駆動電流Idが同じ又は略同じになるように、トリミング回路400のトリミング操作を実行する。なお、駆動電流Idは、各LEDランプユニット600が略同じ輝度で点灯すればよい。そのため、駆動電流Idは、完全に同一でなくてもよく、差分値が一定の範囲内に収まるようにトリミングを実行すればよい。
【0079】
そして、トリミング操作を実行した後、上述のトリミング操作によってOFFに制御された切換スイッチング素子と直列に接続された調整ヒューズデバイスが切断される。そして、全ての切換スイッチング素子421、422、423、424がONに制御される。
【0080】
これにより、照明装置Sh2のLED駆動装置100は、全てのLEDランプユニット600を均一又は略均一に点灯させることができる。なお、本変形例では、LEDランプユニット600の駆動電流Idに基づいて、トリミング操作を行っているが、これに限定されない。例えば、複数のトリミング回路400の出力電流Ioが同じ又は略同じになるようにトリミング操作を行ってもよい。
【0081】
なお、照明装置Sh2が、LEDランプユニット600を4個備えた構成を有しているが、3個以下であってもよいし、5個以上であってもよい。
【0082】
<用途>
先述した照明装置Shは、例えば、図10及び図11で示す通り、車両X10のヘッドライト(ハイビーム/ロービーム/スモールランプ/フォグランプなどを適宜含む)X11、白昼夜走行(DRL)用光源X12、テールランプ(スモールランプやバックランプなどを適宜含む)X13、ストップランプX14、及び、ターンランプX15などの発光装置として好適に用いることができる。
【0083】
なお、照明装置Sh2は、モジュール(図12のLEDヘッドライトモジュールY10、図13のLEDターンランプモジュールY20、及び、図14のLEDリアランプモジュールY30など)の複数のLEDランプモジュールを有する発光装置として提供されてもよい。また、LED駆動装置100、100aが、LEDの発光を制御する発光制御装置の形態で提供されてもよい。
【0084】
<第2変形例>
第2変形例の発振装置100bについて図面を参照して説明する。図15は、第2変形例の発振装置200bの概略回路図である。図16は、発振装置200bの各信号の変化を示す図である。発振装置200bは、発振回路800を有する点で、信号出力回路200と異なるが、それ以外の点は信号出力回路200と同じ構成を有する。そのため、発振装置200bの信号出力回路200と実質的に同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。
【0085】
発振装置200bは、信号生成回路300と、トリミング回路400と、発振回路800と、を有する。トリミング回路400は、信号生成回路300からの入力信号である基準電流Isを調整して出力信号である出力電流Ioを出力する。発振回路800には、出力電流Ioが入力される。
【0086】
図15に示すように、発振回路800は、発振器キャパシタ81と、発振器コンパレータ82と、放電スイッチング素子83と、レジスタ84と、バッファ回路85とを有する。
【0087】
発振器キャパシタ81の第1端は、トリミング回路400の出力端子401に接続され、第2端は、グラウンドGNDに接続される。つまり、発振器キャパシタ81は、出力電流Ioで充電される。
【0088】
発振器コンパレータ82の反転入力端子(-)には、信号生成回路300の出力である基準電圧Vsが入力される。なお、発振器コンパレータ82の反転入力端子(-)に入力される電圧は、発振器コンパレータ82で比較処理を行うときのしきい値であり基準電圧Vsに限定されない。発振器コンパレータ82の非反転入力端子(+)には、発振器キャパシタ81の電圧が入力される。詳細は後述するが、発振器キャパシタ81の電圧が、第1信号Sg1である(図16参照)。また、発振器コンパレータ82の出力電圧が、第2信号Sg2である(図16参照)。
【0089】
放電スイッチング素子83は、n型MOSトランジスタであり、ドレインが発振器キャパシタ81の第1端に接続され、ソースがグラウンドGNDに接続される。そして、放電スイッチング素子83のゲートは、発振器コンパレータ82の出力電圧が入力される。つまり、放電スイッチング素子83は、発振器コンパレータ82の出力電圧によって、ON/OFF制御される。そして、放電スイッチング素子83がON状態のとき、発振器キャパシタ81が放電される。換言すると、放電スイッチング素子83がOFF状態のとき、出力電流Ioによって発振器キャパシタ81が充電される。
【0090】
レジスタ84は、発振器コンパレータ82の出力である第2信号Sg2は、レジスタ84のクロック端子に入力される。そして、レジスタ84の出力が入力端子に入力されている。レジスタ84は、例えば、Dフリップフロップであり、クロック端子に入力されている信号の立ち上がりをトリガーとして、入力信号を反転させた信号を出力する。たとえば、入力信号としてHiレベルの信号が入力されている状態で、クロック端子に入力されている信号が立ち上がると、出力信号としてLoレベルの信号が出力される。そして、レジスタ84では、次の立ち上がりが入力されるまで、現在の出力を維持する。なお、レジスタ84の出力が発振信号Osgである。
【0091】
バッファ回路85は、偶数個(ここでは、2個)のインバータを直列に接続した回路である。
【0092】
発振回路800は、上述した構成を有する。ここで、発振回路800による、出力電流Ioから発振信号Osgを発振する手順について説明する。以下の説明において、第1信号Sg1、第2信号Sg2及び発振信号Osgはいずれも電圧信号であり、基準となる電位のときをLoレベル、Loレベルに対して一定の電圧高い電位のときをHiレベルとする。
【0093】
発振回路800に出力電流Ioが入力開始されるとき、発振器キャパシタ81には電荷が蓄積されていないものとする。このとき、発振器コンパレータ82の出力(第2信号Sg2)はLoレベルであり、放電スイッチング素子83はOFF状態に維持されている。この状態で、トリミング回路400からの出力電流Ioが入力されると、発振器キャパシタ81が出力電流Ioによって充電される。
【0094】
これにより、発振器コンパレータ82の第1端の電圧が上昇する。つまり、発振器コンパレータ82の非反転側端子に入力する第1信号Sg1は、時間とともにレベルが上昇する(図16参照)。第1信号Sg1の電圧が基準電圧Vsよりも低い間は、発振器コンパレータ82の出力は、Loレベルである。つまり、この間、第2信号Sg2はLoレベルである。
【0095】
そして、発振器キャパシタ81の充電が進み、第1端の電圧が基準電圧Vs以上になると、発振器コンパレータ82の出力がHiレベルに切り替わる。つまり、第2信号Sg2がLoレベルからHiレベルに立ち上がる。図15に示すように、第2信号Sg2は、レジスタ84に入力されているとともに放電スイッチング素子83のゲートにも入力されている。第2信号Sg2がHiレベルに立ち上がることで放電スイッチング素子83がONになり、発振器キャパシタ81が放電される。
【0096】
発振器キャパシタ81が放電されることで、発振器キャパシタ81の第1端の電圧が下降する。つまり、第1信号Sg1のレベルが立下る(図16参照)。第1信号Sg1のレベルが立ち下がることで、第1信号Sg1の電圧が基準電圧Vsよりも低くなる。その結果、発振器コンパレータ82の出力がLoレベルに切り替わる、つまり、第2信号Sg2もLoレベルに立ち下がる。なお、実際の第2信号Sg2の立ち上がりから立ち下がりまでの時間は、発振器キャパシタ81の放電に要する時間でありごく短時間である。つまり、第2信号Sg2は、パルス状の信号であるといえる。
【0097】
第2信号Sg2がLoレベルに立ち下がることで、放電スイッチング素子83がOFF状態に切り替わる。そして、放電スイッチング素子83がOFF状態になることで、出力電流Ioによる発振器キャパシタ81の充電が再開される。
【0098】
つまり、発振器キャパシタ81、発振器コンパレータ82及び放電スイッチング素子83を図16のように接続した回路を用いることで、時間とともにレベルが上昇し、ある時点で立ち下がる、いわゆる、のこ歯状の第1信号Sg1を生成される。
【0099】
第1信号Sg1の時間とともにレベルが上昇する傾斜部分は、発振器キャパシタ81に定電流である出力電流Ioで充電するときの発振器キャパシタ81の両端電圧である。そのため、第1信号Sg1の増加率は略一定である。なお、第1信号Sg1の時間とともにレベルが上昇する傾斜部分の傾きは、発振器キャパシタ81を充電する速さに相当する、つまり、出力電流Ioによって変化する。例えば、出力電流Ioが大きくなると傾きが大きくなり、出力電流Ioが小さくなると傾きが小さくなる。
【0100】
そして、第2信号Sg2は、第1信号Sg1が基準電圧Vs以上になった時点で立ち上がる信号であり、一定の期間Tm1毎に立ち上がるパルス状の信号となる。第1信号Sg1の傾斜部分の傾きが大きくなると、第2信号Sg2の立ち上がり間の期間Tm1が短くなる。つまり、出力電流Ioが大きくなると第2信号Sg2の立ち上がりの間の期間が短くなり、出力電流Ioが小さくなると第2信号Sg2の立ち上がりの間の期間が長くなる。
【0101】
図15に示すように、第2信号Sg2はレジスタ84のクロック端子に入力されている。そして、図16に示すように、当初、レジスタ84の出力端子から出力され、バッファ回路85を介して出力される発振信号Osgは、Loレベルである。また、レジスタ84の入力端子には出力と同じレベル、つまり、Loレベルが入力される。そして、クロック端子に入力されている第2信号Sg2の立ち上がりを検知すると、レジスタ84は現在の入力端子の入力を反転したHiレベルの発振信号Osgを出力端子から出力する。
【0102】
図16に示すように、第2信号Sg2は、Hiレベルに切り替わった後、すぐにLoレベルに立ち下がる。レジスタ84では、クロック端子に入力されている信号がLoレベルのとき、入力端子の入力にかかわらず、現在の出力を保持する。クロック端子にLoレベルの第2信号Sg2が入力されている間、レジスタ84の出力端子から出力される発振信号Osgは、Hiレベルに保持される。同様に、レジスタ4の入力端子にもHiレベルが入力される。
【0103】
レジスタ84は、第2信号Sg2の立ち上がりを検知してから、期間Tm1経過した後、第2信号Sg2の次の立ち上がりを検知する。このとき、レジスタ84の入力端子の入力はHiレベルであり、出力端子から出力される発振信号Osgは入力を反転したLoレベルに切り替わる。これにより、入力端子の入力もLoレベルに切り替わる。第2信号Sg2はすぐにLoレベルに切り替わるため、出力端子からの出力はLoレベルに保持される。
【0104】
このように、発振回路800では、HiレベルとLoレベルとが一定の期間で切り替わる発振信号Osgが出力される。上述のとおり、発振信号OsgのHiレベルの期間及びLoレベルの期間は、第2信号Sg2の立ち上がり間の期間Tm1によって決まる。そして、第2信号Sg2の立ち上がりの間の期間Tm1は、出力電流Ioの大きさによって異なる。つまり、トリミング回路400で出力電流Ioを調整することで、発振信号OsgのHiレベルの期間及びLoレベルの期間Tm1、すなわち、周期を調整することが可能である。
【0105】
<その他>
上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
【0106】
以上説明したトリミング回路(400)は、出力端子(401)に並列に接続された複数の調整ヒューズデバイス(431、432、433、434)と、各調整ヒューズデバイス(431、432、433、434)のそれぞれと直列に接続された複数の切換スイッチング素子(421、422、423、424)と、切換スイッチング素子(421、422、423、424)をON/OFF制御することで入力信号に基づく出力信号を調整する制御回路44と、を有し、OFFに制御された切換スイッチング素子(421、422、423、424)と直列に接続された調整ヒューズデバイス(431、432、433、434)を切断することで出力信号の出力を維持できる構成を有する構成(第1の構成)である。
【0107】
上記第1の構成のトリミング回路(400)において、出力信号が調整された後、制御回路(44)が、切断されていない調整ヒューズデバイス(431、432、433、434)に接続されている切換スイッチング素子(421、422、423、424)をONに制御する構成(第2の構成)を有する。
【0108】
上記第1の構成のトリミング回路(400)において、制御回路(44)は、出力信号が調整された後、全ての切換スイッチング素子(421、422、423、424)をONに制御する構成(第3の構成)を有する。
【0109】
上記第1の構成から第3の構成のいずれかのトリミング回路(400)と、トリミング回路(400)に入力される入力信号を生成するように構成された信号生成回路(300)と、を有する信号出力回路200を有する構成で(第4の構成)である。
【0110】
上記第4の構成の信号出力回路(200)において、信号生成回路(300)は、基準電圧Vsを出力するように構成された電圧出力回路(31)と、基準電圧(Vr)に基づいて基準電流(Is)を生成する電流生成回路(32)とを有する構成であり、トリミング回路(400)が、基準電流(Is)を調整する構成(第5の構成)を有する。
【0111】
上記第5の構成の信号出力回路(200)において、基準電流(Is)が調整されたときにOFFに制御された切換スイッチング素子(421、422、423、424)と接続される調整ヒューズデバイス(431、432、433、434)が切断された後、制御回路(44)が切換スイッチング素子(421、422、423、424)をONに制御する構成(第6の構成)を有する。
【0112】
上記第5の構成又は第6の構成の信号出力回路(200)において、電圧出力回路(300)は可変抵抗317を有する構成(第7の構成)を有する。
【0113】
上記第7の構成の信号出力回路(200)において、可変抵抗(317)は、直列に接続された抵抗素子(341、342、343,344)と、各抵抗素子(341、342、343、344)と並列に接続されて制御回路(44)にON/OFF制御される電圧生成スイッチング素子(351、352、353、343)と、各抵抗素子(341、342、343、344)と並列且つ各電圧生成スイッチング素子(351、352、353、343)と直列に接続された電圧生成ヒューズデバイス(361、362、363、364)と、を有する構成(第8の構成)を有する。
【0114】
上記第8の構成の信号出力回路(200)において、基準電圧(Vr)が調整されたときにOFFに制御された前記電圧生成スイッチング素子(351、352、353、343)と直列に接続された電圧生成ヒューズデバイス(361、362、363、364)が切断された後、制御回路(44)が少なくとも切断されていない電圧生成ヒューズデバイス(361、362、363、364)と直列に接続された電圧生成スイッチング素子(361、362、363、364)をONに制御するする構成(第9の構成)を有する。
【0115】
上記第8の構成の信号出力回路(200)において、基準電圧(Vr)が調整された後、制御回路(44)が全ての電圧生成スイッチング素子(351、352、353、354)をONに制御する構成(第10の構成)を有する。
【0116】
上記第5の構成から第10の構成のいずれかの信号出力回路(200)と、LEDランプユニット(600)と、信号出力回路(200)に接続されて、LEDランプユニット(600)を駆動する駆動電流(Id)を生成可能に構成されたLEDドライバ回路(500)と、を有する照明装置(Sh)を構成(第11の構成)する。
【0117】
上記第5の構成から第10の構成のいずれかの信号出力回路(200)と、複数のLEDランプユニット(600)と、信号出力回路(200)に接続されて、複数のLEDランプユニット(600)を駆動する駆動電流(Id)を生成可能に構成された複数のLEDドライバ回路(500)と、各LEDドライバ回路(500)にそれぞれ接続される複数のトリミング回路(400)と、を有し、各トリミング回路(400)は、各LEDドライバ回路(500)に供給される出力電流(Io)が各々等しくなるように基準電流を調整する構成を有する照明装置(Sh2)を構成(第12の構成)する。
【0118】
上記第11の構成又は第12の構成の照明装置(Sh2)に記載の信号出力回路(200)及びLEDドライバ回路(500)を有するLED駆動装置(100、100a)を構成(第13の構成)する。
【0119】
上記第11の構成又は第12の構成の照明装置(Sh2)に記載の照明装置(Sh、Sh2)を有する車両を構成(第14の構成)する。
【0120】
上記第1の構成から第3の構成のいずれかの構成のトリミング回路(400)と、トリミング回路(400)に入力される入力信号(Is)を生成するように構成された信号生成回路(300)と、トリミング回路(400)から出力された出力信号(Io)に基づいて調整される発振信号(Osg)を発振する発振回路(800)と、有する発振装置(200b)を構成(第15の構成)する。
【符号の説明】
【0121】
100、100a LED駆動装置
200、200a 信号出力回路
200b 発振装置
300、300a 信号生成回路
301 接続点
302 接続点
31 電圧生成回路
311 第1BG抵抗
312 第2BG抵抗
313 第3BG抵抗
314 BGアンプ
315 第1BGスイッチング素子
316 第2BGスイッチング素子
317 可変抵抗
32 電流生成回路
321 電流生成アンプ
322 電流生成スイッチング素子
323 基準電流生成スイッチング素子
324 参照電流生成スイッチング素子
33、33a カレントミラー回路
331 参照側スイッチング素子
332 複製側スイッチング素子
341、342、343、344 抵抗素子
351、352、353、354 電圧生成スイッチング素子
361、362、363、364 電圧生成ヒューズデバイス
400 トリミング回路
401 出力端子
44 制御回路
411、412、413、414 調整スイッチング素子
421、422、423、424 切換スイッチング素子
431、432、433、434 調整ヒューズデバイス
500 LEDドライバ回路
600 LEDランプユニット
61 LED素子
700 トリミング操作装置
71 操作制御部
72 電圧測定部
73 電流測定部
74 記憶部
75 第1ヒューズ切断部
76 第2ヒューズ切断部
800 発振回路
81 発振器キャパシタ
82 発振器コンパレータ
83 放電スイッチング素子
84 レジスタ
85 バッファ回路
R1 シャント抵抗
Sh、Sh2 照明装置
X10 車両
X12 用光源
X14 ストップランプ
X15 ターンランプ
Y10 LEDヘッドライトモジュール
Y20 LEDターンランプモジュール
Y30 LEDリアランプモジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16