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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115900
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】車輪位置検出装置
(51)【国際特許分類】
   B60C 23/04 20060101AFI20240820BHJP
【FI】
B60C23/04 140E
B60C23/04 140A
B60C23/04 140D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021799
(22)【出願日】2023-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】弁理士法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福嶋 充弘
(57)【要約】
【課題】各車輪それぞれに対応する車輪速度センサが車体側に設けられていない車両へ適用可能な車輪位置検出装置を提供する。
【解決手段】車輪位置検出装置は、複数のタイヤセンサと、車載機7と、を備える。複数のタイヤセンサには、トリガ信号の送受信を行うトリガ送受信部、トリガ信号の受信の有無を示すトリガ受信情報を含むフレームを生成するセンサ制御部、フレームを送信するフレーム送信部を有するトレーラ側センサ6が含まれている。車載機7は、フレーム受信部、タイヤセンサが設置された車輪位置を特定する車載制御部と、を含む。トリガ送受信部は、車両の前方および後方の一方向に向けたトリガ信号の送信または一方向からの受信が可能とされている。車載制御部は、フレームに含まれるトリガ受信情報に基づいて、トリガ送受信部を有するタイヤセンサが設けられた車輪の前後関係を特定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体(10)に対してタイヤを含む複数の車輪(3、4)が取り付けられた車両(1)に適用される車輪位置検出装置であって、
複数の前記車輪それぞれに設けられ、固有の識別情報が付加されたフレームを送信する複数のタイヤセンサ(5、6)と、
前記車体に設けられた車載機(7)と、を備え、
複数の前記タイヤセンサには、トリガ信号の送受信を行うトリガ送受信部(67)、前記トリガ信号の受信の有無を示すトリガ受信情報を含む前記フレームを生成するセンサ制御部(64)、前記フレームを送信するフレーム送信部(65)を有するものが含まれており、
前記車載機は、前記フレームの受信を行うフレーム受信部(71)、前記タイヤセンサが設置された車輪位置を特定する車載制御部(72)と、を含み、
前記トリガ送受信部は、前記車両の前方および後方の一方向に向けた前記トリガ信号の送信または前記一方向からの受信が可能とされており、
前記車載制御部は、前記フレームに含まれる前記トリガ受信情報に基づいて、前記トリガ送受信部を有する前記タイヤセンサが設けられた前記車輪の前後関係を特定する、車輪位置検出装置。
【請求項2】
前記トリガ送受信部を含む前記タイヤセンサは、前記車輪の回転に伴って変化する重力加速度成分を含む加速度に応じた検出信号を出力する加速度センサ(63)を含み、
前記センサ制御部は、前記加速度センサの検出信号が所定の基準値以上となる走行状態となると、前記車輪の周方向における前記タイヤセンサの位置が前記トリガ信号を前記一方向に向けて送信可能な位置となる送信タイミングで、前記トリガ送受信部によって前記トリガ信号を送信する、請求項1に記載の車輪位置検出装置。
【請求項3】
前記センサ制御部は、前記走行状態における前記加速度センサの検出信号の時間変化に基づいて前記送信タイミングを特定する、請求項2に記載の車輪位置検出装置。
【請求項4】
前記加速度センサは、前記加速度を第1加速度として検出しつつ、前記車輪の周方向の回転加速度を第2加速度として検出可能になっており、
前記センサ制御部は、前記走行状態において、前記加速度センサで検出される前記第1加速度および前記第2加速度に基づいて前記車輪の回転方向を検出し、検出結果を示す回転情報を含む前記フレームを前記フレーム送信部から送信し、
前記車載制御部は、前記フレームに含まれる前記回転情報に基づいて前記タイヤセンサが設けられた前記車輪の左右関係を特定する、請求項2に記載の車輪位置検出装置。
【請求項5】
前記車両は、トラクタ(TRC)および前記トラクタに牽引されるトレーラ(TRL)を有する牽引車両であり、
複数の前記タイヤセンサにおいて、前記トレーラの前記車輪に取り付けられたものをトレーラ側センサ(6)としたとき、
前記トレーラ側センサは、前記トリガ送受信部(67)を含み、
前記車載制御部は、前記フレームに含まれる前記トリガ受信情報に基づいて、前記トレーラ側センサが設けられた前記車輪の前後関係を特定する、請求項1または2に記載の車輪位置検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車輪位置検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に、歯車の歯の通過を検出する車輪速度センサの検出信号に基づいて歯車の歯位置を示す情報を取得し、取得した情報に基づいて、タイヤの空気圧を検出するタイヤセンサがどの車輪に取り付けられたものかを特定する技術が開示されている。具体的には、車輪の回転中にタイヤセンサが車輪の中心に対して所定角度の位置(回転角度)となるタイミングでフレーム送信が行われるようにし、車体側に備えた車載機でフレーム受信を行った際の歯位置を車輪速度センサから取得する。また、フレームの受信タイミングのときの歯位置に基づいてバラツキ許容幅を設定し、その後のフレームの受信タイミングのときの歯位置がバラツキ許容幅外であれば、フレームが送信されたタイヤセンサの取り付けられた車輪の候補から除外する。そして、残った車輪をフレームが送信されたタイヤセンサの取り付けられた車輪として登録するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-147108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の車輪位置検出装置は、各車輪それぞれに対応する車輪速度センサが車体側に設けられていることを前提としており、当該前提を欠く車両へ適用することができない。
【0005】
本開示は、上記を解決可能な車輪位置検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、
車体(10)に対してタイヤを含む複数の車輪(3、4)が取り付けられた車両(1)に適用される車輪位置検出装置であって、
複数の車輪それぞれに設けられ、固有の識別情報が付加されたフレームを送信する複数のタイヤセンサ(5、6)と、
車体に設けられた車載機(7)と、を備え、
複数の前記タイヤセンサには、トリガ信号の送受信を行うトリガ送受信部(67)、トリガ信号の受信の有無を示すトリガ受信情報を含む前記フレームを生成するセンサ制御部(64)、フレームを送信するフレーム送信部(65)を有するものが含まれており、
車載機は、フレームの受信を行うフレーム受信部(71)、タイヤセンサが設置された車輪位置を特定する車載制御部(72)と、を含み、
トリガ送受信部は、車両の前方および後方の一方向に向けたトリガ信号の送信または一方向からの受信が可能とされており、
車載制御部は、フレームに含まれるトリガ受信情報に基づいて、トリガ送受信部を有するタイヤセンサが設けられた車輪の前後関係を特定する。
【0007】
これによると、タイヤセンサ側から得られるトリガ受信情報に基づいて車載機側でタイヤセンサが設けられた車輪の前後関係を特定することができる。したがって、本開示の車輪位置検出装置は、全ての車輪に対応して車輪速度センサが設けられていない車両への適用することができる。
【0008】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態に係る車輪位置検出装置を含むタイヤ空気圧監視システムの概略構成図である。
図2】タイヤセンサの車輪への取付位置を示す模式図である。
図3】タイヤセンサを構成するトラクタ側センサのブロック構成図である。
図4】タイヤセンサを構成するトレーラ側センサのブロック構成図である。
図5】車輪の回転方向と加速度センサの出力との関係を説明するための説明図である。
図6】トレーラ側センサの送信アンテナの指向性を説明するための説明図である。
図7】車輪の回転に伴うトレーラ側センサが発する電波の向きの変化を説明するための説明図である。
図8】車載機のブロック構成図である。
図9】トレーラ側センサが実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。
図10】トレーラ側センサでのトリガ信号の送受信を説明するための説明図である。
図11】車載機で受信するフレームを説明するための説明図である。
図12】車載機が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。
図13】車載機で実行される位置検出処理を説明するための説明図である。
図14】第2実施形態に係る車輪位置検出装置を含むタイヤ空気圧監視システムの概略構成図である。
図15】車載機で実行される位置検出処理を説明するための説明図である。
図16】第3実施形態のトレーラ側センサの受信アンテナの指向性を説明するための説明図である。
図17】車輪の回転に伴うトレーラ側センサが受ける電波の向きの変化を説明するための説明図である。
図18】トレーラ側センサでのトリガ信号の送受信を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
【0011】
(第1実施形態)
本開示の第1実施形態について図1図13を参照しつつ説明する。本実施形態では、本開示の車輪位置検出装置を含むタイヤ空気圧監視システム(以下、TPMSという)を、車両1に適用した例について説明する。なお、図1の紙面右方向が車両1の前方、紙面左方向が車両1の後方、紙面上下方向が車両1の左右方向となっている。
【0012】
図1に示すように、本実施形態の車両1は、トラクタTRCおよびトレーラTRLを有する牽引車両によって構成されている。トレーラTRLは、図示しないカプラ(すなわち、連結器)を介してトラクタTRCに連結されている。
【0013】
車両1は、車体10に対して合計8つの車輪3、4が取り付けられている。具体的には、車両1は、トラクタTRC側に走行輪として4つの車輪3(以下、駆動輪3a~3dとも呼ぶ)が取り付けられ、トレーラTRL側に走行輪として4つの車輪4(以下、従動輪4a~4dとも呼ぶ)が取り付けられている。つまり、本実施形態のトレーラTRLは、4つの従動輪4a~4dを走行輪として有する2軸型トレーラで構成されている。
【0014】
TPMSは、車両1に搭載されている。TPMSは、トラクタTRC側のタイヤセンサを構成するトラクタ側センサ5、トレーラTRL側のタイヤセンサを構成するトレーラ側センサ6、TPMS用の電子制御装置(以下、TPMS-ECUという)等を含む車載機7を備える。
【0015】
図1等では、トラクタ側センサ5について、左後輪に設置されたものを“5A”、左前輪に設置されたものを“5B”、右後輪に設置されたものを“5C”、右前輪に設置されたものを“5D”としている。同様に、トレーラ側センサ6について、左後輪に設置されたものを“6A”、左前輪に設置されたものを“6B”、右後輪に設置されたものを“6C”、右前輪に設置されたものを“6D”としている。
【0016】
TPMSは、トラクタ側センサ5およびトレーラ側センサ6が取り付けられた車輪位置を検出する車輪位置検出装置を含んでいる。この車輪位置検出装置は、TPMSに備えられるトラクタ側センサ5、トレーラ側センサ6、車載機7を用いるとともに、ブレーキ制御用の電子制御装置(以下、ブレーキECU8という)からの情報を利用して車輪位置検出を行う。
【0017】
ブレーキECU8では、トラクタTRC側の駆動輪3a~3dに対応して備えられた車輪角度センサ11a~11dの検出信号から得られる車輪速度パルスを取得し、トラクタ側センサ5の車輪位置検出のためにその情報を車載機7に伝えるようにしている。
【0018】
車輪角度センサ11a~11dは、一般的には車輪速度センサと呼ばれているものである。このセンサは、車軸とともに回動する歯車の歯位置に応じた信号を車輪速度パルスとして出力するものであるが、ここでは駆動輪3a~3dの中心軸に対してトラクタ側センサ5が存在する角度を取得するために用いていることから、“車輪角度センサ”と呼ぶ。また、駆動輪3a~3dの中心軸に対してトラクタ側センサ5およびトレーラ側センサ6が存在する位置の角度のことを単に“センサ角度”とも呼ぶ。
【0019】
ここで、本実施形態のトレーラTRLには、トラクタTRCとは異なり車輪角度センサが設けられていない。このため、車載機7は、トラクタ側センサ5の車輪位置検出とは異なる手法によって、トレーラ側センサ6の車輪位置検出を行う。トラクタ側センサ5の車輪位置検出の詳細については後述する。
【0020】
トラクタ側センサ5は、駆動輪3a~3dそれぞれに取り付けられている。トラクタ側センサ5は、例えば、図2に示すように、各駆動輪3a~3dのホイールにおけるエア注入バルブ(図示略)に取り付けられている。トラクタ側センサ5は、駆動輪3a~3dに取り付けられたタイヤの空気圧等を検出するとともに、その検出結果を示すタイヤ空気圧に関する情報等をフレーム内に格納して送信する。また、トレーラ側センサ6は、従動輪4a~4dそれぞれに取り付けられている。トレーラ側センサ6は、図示しないが、各従動輪4a~4dのホイールにおけるエア注入バルブに取り付けられている。トレーラ側センサ6は、従動輪4a~4dに取り付けられたタイヤの空気圧等を検出するとともに、その検出結果を示すタイヤ空気圧に関する情報等をフレーム内に格納して送信する。
【0021】
一方、車載機7は、トラクタTRC側の車体10に取り付けられている。車載機7は、トラクタ側センサ5およびトレーラ側センサ6から送信されたフレームを受信するとともに、その中に格納された情報に基づいて各種処理や演算等を行うことでタイヤ空気圧検出および車輪位置検出を行う。
【0022】
ここで、トラクタ側センサ5およびトレーラ側センサ6は、例えば、FSK(周波数偏移変調)によりフレームを作成し、車載機7は、そのフレームを復調することでフレーム内の情報を読取っている。
【0023】
図3に示すように、トラクタ側センサ5は、第1圧力センサ51、第1温度センサ52、第1加速度センサ53、第1センサ制御部54、第1送信部55、第1電池56を備えており、第1電池56からの電力供給に基づいて各部が駆動される。
【0024】
第1圧力センサ51および第1温度センサ52は、トラクタ側センサ5におけるセンシング部を構成するものであって、タイヤ空気圧に応じた検出信号や温度に応じた検出信号を出力する。第1加速度センサ53は、トラクタ側センサ5が取り付けられた駆動輪3a~3dでのトラクタ側センサ5自身の位置検出、つまりトラクタ側センサ5のセンサ角度の検出や車両1が走行状態であるか否かの判定を行うために用いられる。
【0025】
第1センサ制御部54は、CPU、ROMやフラッシュROM等のメモリ、I/O等を備えたマイクロコンピュータで構成されている。第1センサ制御部54は、内蔵メモリに記憶されたプログラムに従って、所定の処理を実行する。メモリには、各トラクタ側センサ5を特定するための固有の識別情報と自車両を特定するための車両固有の識別情報とを含む個別のID情報が格納されている。
【0026】
第1センサ制御部54は、車両1が走行中に、所定のインターバルで繰り返しフレーム送信を行っている。第1センサ制御部54は、例えば、第1圧力センサ51および第1温度センサ52の検出信号を受け取ると、それを信号処理するとともに必要に応じて加工することで、タイヤ空気圧に関する情報を得る。
【0027】
また、第1センサ制御部54は、第1加速度センサ53の検出信号をモニタし、トラクタ側センサ5のセンサ角度の算出および車両1が走行状態である否かの判定を行う。そして、タイヤ空気圧に関する情報等をトラクタ側センサ5のID情報とともにフレーム内に格納する。そして、第1センサ制御部54は、フレームを作成すると、第1送信部55から車載機7に向けて所定のタイミングでフレーム送信を行う。以下、タイヤ空気圧を含む情報を単にタイヤ情報とも呼ぶ。
【0028】
第1加速度センサ53の出力には遠心力に基づく加速度(以下、遠心加速度という)が含まれる。遠心加速度は、駆動輪3a~3dの回転状態に応じて変化する。このため、第1センサ制御部54は、第1加速度センサ53の出力から重力加速度成分を取り除いて遠心加速度を演算し、その遠心加速度に基づいて走行状態であるか否かを判定する。例えば、第1センサ制御部54は、遠心加速度が所定の基準値以上で車両1が走行状態と判定し、遠心加速度が基準値未満で車両1が徐行・停車状態と判定する。
【0029】
また、第1加速度センサ53によって各駆動輪3a~3dの回転に応じた検出信号を出力させていることから、走行時には、その検出信号に重力加速度成分が含まれることになり、車輪回転に応じた振幅を有する信号となる。このため、この振幅に基づいて第1加速度センサ53の位置、すなわちトラクタ側センサ5のセンサ角度を把握できる。
【0030】
例えば、第1センサ制御部54は、第1加速度センサ53の検出信号に含まれる重力加速度成分に基づいて自身が位置する回転角度を第1センサ角度として算出する。なお、センサ角度は、タイヤセンサの車輪3、4の中心軸を中心として周方向の任意の回転角度を0°、例えば、タイヤセンサが最上方位置に位置しているときを0°としたときのタイヤセンサが位置している回転角度として定義される。この場合、タイヤセンサが最下点に位置しているときが180°、水平位置に位置しているときがそれぞれ90°、270°として、センサ角度を表すことができる。
【0031】
第1送信部55は、車載機7に向けてフレームを送信する“フレーム送信部”である。第1送信部55は、第1送信回路および第1送信アンテナを備える。第1送信回路は、第1送信アンテナを通じて、第1センサ制御部54から送られてきたフレームを車載機7に向けて送信する出力部としての機能を果たす。本例では、第1送信部55は、例えば、RF帯域のうち300MHzもしくは400MHzの帯域の無線電波を用いて送信を行っている。なお、第1送信部55が、どの周波数帯の電波を用いるかについては任意に選択できる。
【0032】
第1電池56は、第1圧力センサ51、第1温度センサ52、第1加速度センサ53、第1センサ制御部54等に対して電力供給を行う。第1電池56からの電力供給を受けて、第1圧力センサ51および第1温度センサ52でのタイヤ空気圧に関するデータの収集や第1センサ制御部54での各種演算などが実行される。なお、トラクタ側センサ5の電源は、第1電池56ではなく、発電装置および蓄電池等によって構成されていてもよい。
【0033】
このように構成されるトラクタ側センサ5は、駆動輪3a~3dのタイヤ空気圧およびセンサ角度を検出するとともに、トラクタ側センサ5に備えられた第1送信部55を通じて、所定のタイミングでフレームを送信するようになっている。
【0034】
図4に示すように、トレーラ側センサ6は、第2圧力センサ61、第2温度センサ62、第2加速度センサ63、第2センサ制御部64、第2送信部65、第2電池66、トリガ送受信部67を備え、第2電池66からの電力供給に基づいて各部が駆動される。
【0035】
第2圧力センサ61および第2温度センサ62は、トレーラ側センサ6におけるセンシング部を構成するものであって、タイヤ空気圧に応じた検出信号や温度に応じた検出信号を出力する。
【0036】
第2加速度センサ63は、トレーラ側センサ6が取り付けられた従動輪4a~4dでのトレーラ側センサ6のセンサ角度の検出、車両1が走行状態であるか否かの判定、従動輪4a~4dの回転方向の特定を行うために用いられる。本実施形態の第2加速度センサ63は、2軸加速度センサで構成されている。第2加速度センサ63は、従動輪4a~4dの回転時に従動輪4a~4dに働く加速度のうち、従動輪4a~4dの径方向の加速度を第1加速度として検出しつつ、従動輪4a~4dの周方向の加速度を第2加速度として検出可能になっている。
【0037】
第2センサ制御部64は、CPU、ROMやフラッシュROM等のメモリ、I/O等を備えたマイクロコンピュータで構成されている。第2センサ制御部64は、内蔵メモリに記憶されたプログラムに従って、所定の処理を実行する。メモリには、各トレーラ側センサ6を特定するための固有の識別情報と自車両を特定するための車両固有の識別情報とを含む個別のID情報が格納されている。
【0038】
第2センサ制御部64は、例えば、第2圧力センサ61および第2温度センサ62の検出信号を受け取ると、それを信号処理するとともに必要に応じて加工することで、タイヤ空気圧に関する情報を得る。
【0039】
また、第2センサ制御部64は、第2加速度センサ63の検出信号をモニタし、トレーラ側センサ6のセンサ角度の検出、車両1が走行状態である否かの判定、従動輪4a~4dの回転方向の検出、フレーム送信等を行う。第2センサ制御部64におけるセンサ角度の検出、走行状態であるか否かの判定は第1センサ制御部54と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0040】
ここで、従動輪4a~4dが周方向の一方に回転する場合、例えば、図5(a)に示すように、第1加速度が“+1G”となる際に第2加速度が大きくなる傾向を示し、第1加速度が“-1G”となる際に第2加速度が小さくなる傾向を示す。一方、従動輪4a~4dが周方向の他方に回転する場合、例えば、図5(b)に示すように、第1加速度が“+1G”となる際に第2加速度が小さくなる傾向を示し、第1加速度が“-1G”となる際に第2加速度が大きくなる傾向を示す。このような傾向を踏まえて、第2センサ制御部64は、第2加速度センサ63で検出される第1加速度および第2加速度に基づいて従動輪4a~4dの回転方向を検出する。このようにして、本実施形態のトレーラ側センサ6は、自身の回転角度に加えて回転方向も認識可能になっている。
【0041】
第2センサ制御部64は、車両1が走行中に、所定のインターバルで繰り返しフレーム送信を行っている。第2センサ制御部64は、タイヤ情報、回転方向の検出結果を示す回転情報、後述するトリガ信号の受信の有無を示すトリガ受信情報等をトラクタ側センサ5のID情報とともにフレーム内に格納する。そして、第2センサ制御部64は、フレームを作成すると、第2送信部65から車載機7に向けて所定のタイミングでフレーム送信を行う。
【0042】
第2送信部65は、車載機7に向けてフレームを送信する“フレーム送信部”である。第2送信部65は、第2送信回路および第2送信アンテナを備える。第2送受信回路は、第2送信アンテナを通じて、第2センサ制御部64から送られてきたフレームを車載機7に向けて送信する出力部としての機能を果たす。本例では、第2送信部65は、例えば、RF帯域のうち300MHzもしくは400MHzの帯域の無線電波を用いて送受信を行っている。なお、第2送信部65が、どの周波数帯の電波を用いるかについては任意に選択できる。
【0043】
第2電池66は、第2圧力センサ61、第2温度センサ62、第2加速度センサ63、第2センサ制御部64等に対して電力供給を行う。第2電池66からの電力供給を受けて、第2圧力センサ61および第2温度センサ62でのタイヤ空気圧に関するデータの収集や第2センサ制御部64での各種演算などが実行される。なお、トレーラ側センサ6の電源は、第2電池66ではなく、発電装置および蓄電池等によって構成されていてもよい。
【0044】
トリガ送受信部67は、トリガ信号の送受信を行う。本例では、トリガ送受信部67は、例えば、30kHzもしくは300kHzのLF帯域の無線電波を用いて送受信を行っている。なお、トリガ送受信部67が、どの周波数帯の電波を用いるかについては任意に選択できる。
【0045】
具体的には、トリガ送受信部67は、トリガ送信部671およびトリガ受信部672を備える。トリガ送信部671は、送信回路および送信アンテナを備える。トリガ送信部671は、送信アンテナを通じて、トリガ信号を他のトレーラ側センサ6に向けて送信する出力部としての機能を果たす。トリガ受信部672は、受信回路および受信アンテナを備える。トリガ受信部672は、受信アンテナを通じて、他のトレーラ側センサ6から送信されたトリガ信号を受信する入力部としての機能を果たす。
【0046】
ここで、トリガ送信部671は、送信アンテナの指向性が、例えば、図6に示すように、従動輪4a~4dの径方向の外側を向くように設定されている。また、トリガ受信部672は、無指向の受信アンテナが採用されている。なお、図6では、送信アンテナの指向性が、従動輪4a~4dの回転中心からトレーラ側センサ6に向かう方向に設定されているが、これに限らず、従動輪4a~4dの周方向に設定されていてもよい。
【0047】
従動輪4a~4dが回転すると、トリガ送信部671の送信アンテナから発せられる電波の向きが変化する。トリガ送信部671は、第2センサ制御部64からの指令に基づいて、送信アンテナから発せられる電波の向きが車両1の前方および後方の一方向に向くタイミングでトリガ信号を送信する。
【0048】
例えば、従動輪4a~4dでは、図7に示すように、第1加速度が+1GとなるタイミングTaで送信アンテナからの電波の向きが車両1の上方となり、第1加速度が-1GとなるタイミングTcで送信アンテナからの電波の向きが車両1の下方となる。また、従動輪4a~4dでは、第1加速度が+1Gから-1Gに変化するタイミングTbで送信アンテナからの電波の向きが車両1の前方となり、第1加速度が-1Gから+1Gへ変化するタイミングTdで送信アンテナからの電波の向きが車両1の後方となる。
【0049】
本実施形態のトリガ送受信部67は、車両1の前方および後方の一方向に向けたトリガ信号の送信が可能とされている。第2センサ制御部64は、走行状態における第2加速度センサ63の検出信号の時間変化に基づいてトリガ信号の送信タイミングを特定する。具体的には、第2センサ制御部64は、車両1の前方に向けてトリガ信号が送信されるように、第1加速度が+1Gから-1Gに変化するタイミングTbでトリガ信号の送信を指示する指令信号をトリガ送受信部67へ送る。また、第2センサ制御部64は、トリガ信号を受信すると、トリガ信号の受信の有無を示すトリガ受信情報を含むフレームを作成し、作成したフレームを車載機7に向けて送信する。
【0050】
このように構成されるトレーラ側センサ6は、従動輪4a~4dのタイヤ空気圧およびセンサ角度を検出するとともに、第2送信部65を通じたフレームの送信およびトリガ送受信部67を通じたトリガ信号の送信を行うようになっている。なお、トリガ送受信部67は、車両1の前方および後方の一方向に向けたトリガ信号の送信が可能であれば、送信アンテナや受信アンテナが共通化されていてもよい。
【0051】
一方、車載機7は、車体10のトラクタ側に配置されている。図8に示すように、車載機7は、フレーム受信部71および車載制御部72等を備えている。車載機7は、CAN(Controller Area Network)等の車内LAN(Local Area Network)を通じて、後述するようにブレーキECU8から車輪速度パルスを取得する。これにより、車載機7は、駆動輪3a~3dと共に回転させられる歯車の歯のエッジ数もしくは歯数で示される歯位置を取得している。以下の説明では、歯車情報としてエッジ数を例に挙げて説明するが、歯数とすることもできる。
【0052】
フレーム受信部71は、受信アンテナ711および受信回路712を備える。フレーム受信部71の受信回路712は、受信アンテナ711によって受信されたトラクタ側センサ5およびトレーラ側センサ6からの送信フレームを入力し、そのフレームを車載制御部72に送る入力部としての機能を果たす。
【0053】
車載制御部72は、CPU、ROMやフラッシュROM等のメモリ、I/O等を備えたものである。第2マイクロコンピュータ33は、内蔵メモリに記憶されたプログラムに従って、車輪位置検出処理およびタイヤ空気圧検出処理を含むTPMS規定処理を実行する。
【0054】
車輪位置検出処理では、タイヤセンサが車輪3、4のいずれに取り付けられたものであるかを特定する車輪位置検出が行われる。車載制御部72は、例えば、車輪角度センサ11a~11dの出力信号および前述のセンサ角度を示すフレームに基づいて駆動輪3a~3dに取り付けられたトラクタ側センサ5の車輪位置検出を行う。また、車載制御部72は、トレーラ側センサ6から送信されるトリガ受信情報、回転情報に基づいて、従動輪4a~4dに取り付けられたトレーラ側センサ6の車輪位置検出を行う。
【0055】
タイヤ空気圧検出処理では、トラクタ側センサ5およびトレーラ側センサ6が取り付けられた車輪3、4のタイヤ空気圧の検出等を行う。具体的には、車載制御部72は、車輪位置検出の結果に基づいて、トラクタ側センサ5およびトレーラ側センサ6それぞれのID情報とトラクタ側センサ5およびトレーラ側センサ6それぞれの取り付け位置とを紐付けして記憶する。その後は、トラクタ側センサ5およびトレーラ側センサ6からの送信フレーム内に格納されたID情報およびタイヤ情報に基づいて所定温度でのタイヤ空気圧換算値を算出することで、駆動輪3a~3dおよび従動輪4a~4dのタイヤ空気圧検出を行う。
【0056】
そして、タイヤ空気圧検出結果に応じた電気信号をCAN等の車内LANを通じてメータ12に出力する。例えば、車載制御部72は、駆動輪3a~3dおよび従動輪4a~4dののタイヤ空気圧を示す信号をメータ12に出力する。また、車載制御部72は、タイヤ空気圧を所定の判定閾値と比較することでタイヤ空気圧の低下を検知し、タイヤ空気圧の低下を検知するとその旨の信号をメータ12に出力する。これにより、駆動輪3a~3dおよび従動輪4a~4dのタイヤ空気圧もしくはいずれかのタイヤ空気圧が低下したことがメータ12に伝えられ、メータ12を通じてそれが表示されるようにしている。
【0057】
メータ12は、車室内に備えられた表示部として各種情報を表示する役割を果たすものである。メータ12は、車両1の起動スイッチがオンされているときを電源オンとして、電源オンの際に各種情報を表示する。メータ12による表示は、基本的には電源オンのとき行われる。
【0058】
図1に示されるように、メータ12は、ドライバが視認可能な場所に配置され、例えば、トラクタTRCのインストルメントパネル内に設置されるマルチインフォメーションディスプレイやナビゲーション装置のディスプレイ等によって構成される。メータ12は、例えば車載機7における車載制御部72からタイヤ空気圧が低下した旨を示す信号が送られてくると、該当車輪を特定しつつタイヤ空気圧の低下を示す表示を行うことでドライバに該当車輪のタイヤ空気圧の低下を報知する。
【0059】
次に、本実施形態のTPMSで行われる車輪位置検出処理について説明する。まず、トラクタ側センサ5の車輪位置検出について説明した後、トレーラ側センサ6の車輪位置検出について説明する。
【0060】
トラクタ側センサ5は、定期送信周期毎に、タイヤ空気圧、センサ角度等を検出するとともに、タイヤ情報等を含むフレームを生成して、所定のタイミングで車載機7に送信する。なお、定期送信周期は、車両1が走行状態である場合に例えば60秒に設定され、車両1が徐行・停車状態である場合に例えば120秒に設定される。
【0061】
車載機7は、車両1の起動スイッチがオンされると、フレームの受信処理を開始する。車載機7は、定期送信周期毎にトラクタ側センサ5から送信されたフレームを受信すると、受信したフレームに付加されたタイヤ情報を車載制御部72のメモリに記憶する。
【0062】
車載機7は、タイヤ情報をメモリへ記憶した後、TPMSの規定処理を行う。ここでは、TPMSの規定処理として、タイヤ空気圧の表示、異常判定、警報等を含むタイヤ空気圧検出処理や車輪位置検出処理が行われる。
【0063】
ここで、車載機7は、ブレーキECU8から取得する各車輪角度センサ11a~11dの出力信号とトラクタ側センサ5から送信されたセンサ角度を示すフレームに基づいて、トラクタ側センサ5の車輪位置検出を行う。例えば、車載機7は、フレームに含まれるセンサ角度と、当該センサ角度を示すフレームを受信したタイミングの各車輪角度センサ11a~11dの出力信号に基づく駆動輪3a~3dの回転角度との相対角度の変化を監視する。そして、車両1の走行時に相対角度変化が許容値を超えるものをフレームが送信されたトラクタ側センサ5が設けられた駆動輪3a~3dの候補から除外していき、残ったものをフレーム送信されたトラクタ側センサ5が設けられた駆動輪3a~3dとして特定する。なお、トラクタ側センサ5の車輪位置検出処理は、上述のものに限定されない。例えば、走行中にセンサ角度が規定角度となるタイミングでフレームの送信が行われるようにし、このセンサ角度を示すフレームの受信時の歯位置を車輪角度センサ11a~11dから取得する。そして、フレーム受信時の歯位置がバラツキ許容幅外であれば、フレーム送信されたトラクタ側センサ5の取り付けられた駆動輪3a~3dの候補から除外していき、残ったものをトラクタ側センサ5の取り付けられた駆動輪3a~3dとして特定してもよい。
【0064】
このようにして、トラクタ側センサ5が駆動輪3a~3dのいずれに取り付けられたものであるかを特定すると、車載機7は、フレームを送信してきた各タイヤセンサのID情報を、それが取り付けられた駆動輪3a~3dの位置と関連付けて記憶する。これにより、トラクタ側センサ5の車輪位置検出が完了する。
【0065】
続いて、トレーラ側センサ6の車輪位置検出について、図9図13を参照しつつ説明する。図9に示す制御フローは、トレーラ側センサ6の第2センサ制御部64によって所定の制御周期で実行される。
【0066】
図9に示すように、トレーラ側センサ6は、ステップS100にて、第2加速度センサ63の検出信号に基づいて、車両1が走行状態であるか否かを判定する。この結果、車両1が徐行・停車状態である場合は待機し、車両1が走行状態である場合はステップS110に移行する。
【0067】
トレーラ側センサ6は、ステップS110にて、車両1の走行開始から所定時間内であるか否かを判定する。この所定時間は、従動輪4a~4dの車輪位置検出に必要と想定される時間に設定される。
【0068】
車両1の走行開始から所定時間経過している場合、既に従動輪4a~4dの車輪位置検出が完了しているとして本処理を抜け、走行開始から所定時間内であれば、ステップS120に移行する。
【0069】
トレーラ側センサ6は、ステップS120にて、トリガ信号の送信タイミングであるか否かを判定する。トリガ信号の送信タイミングは、トリガ送信部671の送信アンテナから発せられる電波の向きが車両1の前方となるタイミングとされている。なお、ステップS120の判定処理は、トリガ送信部671の送信アンテナから発せられる電波の向きが車両1の前方となる度に成立するようになっていてもよいし、そのようになっていなくてもよい。なお、各トレーラ側センサ6からのトリガ信号の送信タイミングが一致しないように、送信タイミングは、ランダム要素が加味されていることが望ましい。
【0070】
トレーラ側センサ6は、トリガ信号の送信タイミングでない場合はステップS110に戻り、トリガ信号の送信タイミングである場合はステップS130に移行して、トリガ信号を送信する。
【0071】
続いて、トレーラ側センサ6は、ステップS140にて、トリガ信号の送信を知らせるためのフレーム送信を行う。このフレームには、タイヤ情報、回転方向の検出結果を示す回転情報、トラクタ側センサ5のID情報等が格納される。なお、このフレームには、トリガ受信情報は格納されていない。
【0072】
続いて、トレーラ側センサ6は、ステップS150にて、自信を除く他のトレーラ側センサ6が発したトリガ信号を受信したか否かを判定する。この結果、トリガ信号を受信した場合は、トレーラ側センサ6は、ステップS160にて、トリガ受信情報を含むフレームを車載機7へ送信する。このフレームには、トリガ信号の受信有を示すトリガ受信情報が格納されている。
【0073】
一方、トリガ信号を受信していない場合は、トレーラ側センサ6は、ステップS160をスキップして本処理を抜ける。なお、トレーラ側センサ6は、トリガ信号の受信に必要と想定される必要受信時間が過ぎるまではステップS150の判定処理を繰り返し、必要受信時間が経過したときに本処理を抜けるようになっていることが望ましい。
【0074】
ここで、図10に示すように、トレーラ側センサ6のうちトレーラTRLの後方にある従動輪4a、4cに取り付けられたものをセンサAとし、トレーラTRLの前方にある従動輪4b、4dに取り付けられたものをセンサBとしたとする。
【0075】
この場合、後方のセンサAは、前方のセンサBから送信されるトリガ信号を受信できないので、例えば、図11に示すように、単にトリガ信号の送信時にフレームを車載機7に送信する。
【0076】
一方、前方のセンサBは、後方のセンサAから送信されるトリガ信号を受信できるので、トリガ信号の送信時にフレームを車載機7に送信しつつ、トリガ信号の受信時にトリガ信号に対するトリガ応答としてトリガ受信情報を含むフレームを車載機7に送信する。
【0077】
ここまでがトレーラ側センサ6で実行される制御処理である。以下、車載機7側の制御処理について図12等を参照しつつ説明する。図12に示す制御フローは、車載機7の車載制御部72によって所定の制御周期で実行される。
【0078】
図12に示すように、車載機7は、ステップS200にて、車両1が走行状態であるか否かを判定する。この結果、車両1が徐行・停車状態である場合は待機し、車両1が走行状態である場合はステップS210に移行する。なお、走行状態の判定処理は、CANを介して他のECUから得られる車速情報に基づいて実施される。
【0079】
続いて、車載機7は、ステップS210にて、車両1の走行開始から所定時間内であるか否かを判定する。この所定時間は、従動輪4a~4dの車輪位置検出に必要と想定される時間に設定される。
【0080】
車両1の走行開始から所定時間経過している場合、既に従動輪4a~4dの車輪位置検出が完了しているとして、ステップS240の処理に移行し、走行開始から所定時間内であれば、ステップS220に移行する。
【0081】
車載機7は、ステップS220にて、各トレーラ側センサ6それぞれからフレームを受信したかを判定する。この結果、各トレーラ側センサ6からフレームを受信していない場合はステップS210に戻り、各トレーラ側センサ6からフレームを受信している場合はステップS230に移行する。
【0082】
車載機7は、ステップS230にて、各トレーラ側センサ6から取得した情報および車両1側から得た情報に基づいて、各トレーラ側センサ6が取り付けられた従動輪4a~4dを特定する位置検出処理を実行する。
【0083】
図13に示すように、車載機7は、各トレーラ側センサ6からフレームに含まれる各トレーラ側センサ6の受信ID情報、フレーム情報、車輪3、4の回転情報を取得するとともに、CAN等を通じて他のECUから車両1の進行方向に関する情報を取得する。なお、図13では、受信ID情報を「A」、「B」、「C」、「D」としている。
【0084】
車載機7は、回転方向が反時計回りとなる「A」、「B」のフレーム情報に基づいて「A」、「B」の前後関係を判断する。具体的には、車載機7は、トリガ応答としてトリガ受信情報を含むフレーム送信を行った「B」が「A」の前方に位置すると判断する。加えて、車載機7は、車両1が前進している状態における「A」、「B」の回転方向が反時計回りであることから、「A」が左後輪に取り付けられ、「B」が左前輪に取り付けられていると判断する。
【0085】
また、車載機7は、回転方向が時計回りとなる「C」、「D」のフレーム情報に基づいて、「C」、「D」の前後関係を判断する。具体的には、車載機7は、トリガ応答としてトリガ受信情報を含むフレーム送信を行った「D」が「C」の前方に位置すると判断する。加えて、車載機7は、車両1が前進している状態における「C」、「D」の回転方向が時計回りであることから、「C」が右後輪に取り付けられ、「D」が右前輪に取り付けられていると判断する。
【0086】
車載機7は、各トレーラ側センサ6が取り付けられた従動輪4a~4dの特定が完了すると、ステップS240に移行する。車載機7は、ステップS240にて、TPMS規定処理を実行して、本処理を抜ける。TPMS規定処理では、タイヤ空気圧の表示、異常判定、警報等を含むタイヤ空気圧検出処理が行われる。
【0087】
以上説明したTPMSは、車輪位置検出装置を含んでいる。車輪位置検出装置は、複数の車輪3、4それぞれに設けられ、固有の識別情報が付加されたフレームを送信する複数のタイヤセンサと、車両1に設けられた車載機7と、を備える。複数のタイヤセンサには、トリガ信号の送受信を行うトリガ送受信部67、トリガ信号の受信の有無を示すトリガ受信情報を含むフレームを生成する第2センサ制御部64、フレームを送信する第2送信部65を有するトレーラ側センサ6が含まれている。車載機7は、フレームの受信を行うフレーム受信部71、タイヤセンサが設置された車輪位置を特定する車載制御部72と、を含んでいる。トリガ送受信部67は、車両1の前方および後方の一方向に向けたトリガ信号の送信が可能とされている。車載制御部72は、フレームに含まれるトリガ受信情報に基づいて、トリガ送受信部67を有するトレーラ側センサ6が設けられた従動輪4a~4dの前後関係を特定する。
【0088】
これによると、トレーラ側センサ6側から得られるトリガ受信情報に基づいて車載機7側でトレーラ側センサ6が設けられた従動輪4a~4dの前後関係を特定することができる。したがって、本実施形態の車輪位置検出装置は、車輪3、4に対応して車輪角度センサ11a~11dが設けられていない車両1へ適用することができる。
【0089】
また、本実施形態の車輪位置検出装置は、以下の特徴を備える。
【0090】
(1)トリガ送受信部67を含むトレーラ側センサ6は、従動輪4a~4dの回転に伴って変化する重力加速度成分を含む加速度に応じた検出信号を出力する第2加速度センサ63を含んでいる。第2センサ制御部64は、第2加速度センサ63の検出信号が所定の基準値以上となる走行状態となると、車輪3、4の周方向におけるトレーラ側センサ6の位置がトリガ信号を一方向に向けて送信可能な位置となる送信タイミングで、トリガ信号を送信する。これによれば、従動輪4a~4dに対して取り付けたトレーラ側センサ6から一方向に向けてトリガ信号の送信を簡易な態様で実現することができる。
【0091】
(2)第2センサ制御部64は、走行状態における第2加速度センサ63の検出信号の時間変化に基づいて送信タイミングを特定する。これによれば、専用の機器で送信タイミングと特定する場合に比べて、従動輪4a~4dに対して取り付けたトレーラ側センサ6から一方向に向けてトリガ信号の送信を簡易な態様で実現することができる。
【0092】
(3)第2加速度センサ63は、重力加速度成分を含む加速度を第1加速度として検出しつつ、車輪3、4の周方向の回転加速度を第2加速度として検出可能になっている。第2センサ制御部64は、走行状態において、第2加速度センサ63で検出される第1加速度および第2加速度に基づいて車輪3、4の回転方向を検出し、検出結果を示す回転情報を含むフレームを第2送信部65から送信する。車載制御部72は、フレームに含まれる回転情報に基づいてトレーラ側センサ6が設けられた従動輪4a~4dの左右関係を特定する。これによると、トレーラ側センサ6から得られるトリガ受信情報に基づいて車載機7側でトレーラ側センサ6が設けられた従動輪4a~4dの左右関係を特定することができる。したがって、本実施形態の車輪位置検出装置は、車輪角度センサ11a~11dの有無によらず、タイヤセンサが取り付けられた車輪位置を特定することができる。
【0093】
(4)車両1は、トラクタTRCおよびトラクタTRCに牽引されるトレーラTRLを有する牽引車両である。複数のタイヤセンサにおいて、トレーラTRLの車輪3、4である従動輪4a~4dに取り付けられたものをトレーラ側センサ6とする。トレーラ側センサ6は、トリガ送受信部67を含んでいる。車載制御部72は、フレームに含まれるトリガ受信情報に基づいて、トレーラ側センサ6が設けられた従動輪4a~4dの前後関係を特定する。
【0094】
牽引車両では、トレーラTRLに、従動輪4a~4dに対応して車輪速センサが設けられていないことがある。このため、トレーラTRLを含む牽引車両に本実施形態の車輪位置検出装置は好適である。
【0095】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図14図15を参照して説明する。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
【0096】
図14に示すように、本実施形態の車両1は、車体10に対して合計10の車輪3、4が取り付けられている。具体的には、車両1は、トラクタTRC側に走行輪として4つの駆動輪3a~3dが取り付けられ、トレーラTRL側に走行輪として6つの従動輪4a~4fが取り付けられている。つまり、本実施形態のトレーラTRLは、6つの従動輪4a~4fを走行輪として有する3軸型トレーラで構成されている。なお、図14では、トレーラ側センサ6について、左中央輪に設置されたものを“6E”、右中央輪に設置されたものを“6F”としている。
【0097】
次に、トレーラ側センサ6の車輪位置検出について説明する。トレーラ側センサ6は、第1実施形態と同様に、車両1の走行状態において、トリガ信号の送信タイミングになると、車両1の前方に向けてトリガ信号を送信する。そして、車載機7は、各トレーラ側センサ6から取得した情報および車両1側から得た情報に基づいて、各トレーラ側センサ6が取り付けられた従動輪4a~4fを特定する位置検出処理を実行する。
【0098】
図15に示すように、車載機7は、各トレーラ側センサ6からフレームに含まれる各トレーラ側センサ6の受信ID情報、フレーム情報、車輪3、4の回転情報を取得するとともに、CAN等を通じて他のECUから車両1の進行方向に関する情報を取得する。なお、図15では、受信ID情報を「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」としている。
【0099】
車載機7は、回転方向が反時計回りとなる「A」、「B」、「E」のフレーム情報に基づいて、「B」および「E」が「A」の前方に位置し、「B」が「E」の前方に位置すると判断する。加えて、車載機7は、車両1が前進している状態における「A」、「B」、「E」の回転方向が反時計回りであることから、「A」が左後輪に取り付けられ、「B」が左前輪に取り付けられ、「E」が左中央輪に取り付けられていると判断する。
【0100】
また、車載機7は、回転方向が時計回りとなる「C」、「D」、「F」のフレーム情報に基づいて「D」、「F」が「C」の前方に位置し、「D」が「F」の前方に位置すると判断する。加えて、車載機7は、車両1が前進している状態における「C」、「D」、「F」の回転方向が時計回りであることから、「C」が右後輪に取り付けられ、「D」が右前輪に取り付けられ、「F」が右前輪に取り付けられていると判断する。
【0101】
その他については、第1実施形態と同様である。本実施形態の車輪位置検出装置は、第1実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0102】
(第2実施形態の変形例)
第2実施形態では、3軸型トレーラを含む車両1に車輪位置検出装置を適用しているが、これに限定されない。車輪位置検出装置は、4軸以上のトレーラTRLを含む車両1に適用可能である。
【0103】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図16図18を参照して説明する。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明する。
【0104】
本実施形態のトレーラ側センサ6は、トリガ送受信部67が車両1の前方および後方の一方向からの受信が可能とされている。具体的には、トリガ送受信部67は、トリガ受信部672は、受信アンテナの指向性が、例えば、図16に示すように、従動輪4a~4dの径方向の内側を向くように設定されている。また、トリガ送信部671は、無指向の送信アンテナが採用されている。なお、図16では、受信アンテナの指向性が、トレーラ側センサ6から従動輪4a~4dの回転中心に向かう方向に設定されているが、これに限らず、従動輪4a~4dの周方向に設定されていてもよい。
【0105】
従動輪4a~4dが回転すると、トリガ受信部672の受信アンテナで受信可能な電波の向きが変化する。トリガ受信部672は、第2センサ制御部64からの指令に基づいて、受信アンテナで受信可能な電波の向きが車両1の前方および後方の一方向に向くタイミングでトリガ信号を受信する。
【0106】
例えば、従動輪4a~4dでは、図17に示すように、第1加速度が+1GとなるタイミングTaで受信アンテナにて受信可能な電波の向きが車両1の下方となり、-1GとなるタイミングTcで受信アンテナにて受信可能な電波の向きが車両1の上方となる。また、従動輪4a~4dでは、第1加速度が+1Gから-1Gに変化するタイミングTbで受信アンテナにて受信可能な電波の向きが車両1の後方となり、-1Gから+1Gへ変化するタイミングTdで送信アンテナからの電波の向きが車両1の前方となる。
【0107】
本実施形態のトリガ送受信部67は、車両1の前方および後方の一方向に向けたトリガ信号の受信が可能とされている。第2センサ制御部64は、走行状態における加速度センサの検出信号の時間変化に基づいてトリガ信号の受信タイミングを特定する。具体的には、第2センサ制御部64は、車両1の前方に向けたトリガ信号を受信できるように、第1加速度が-1Gから+1Gに変化するタイミングTdでトリガ信号の受信を指示する指令信号をトリガ送受信部67へ送る。また、第2センサ制御部64は、トリガ信号を受信すると、トリガ信号の受信の有無を示すトリガ受信情報を含むフレームを作成し、作成したフレームを車載機7に向けて送信する。
【0108】
このように構成されるトレーラ側センサ6は、従動輪4a~4dのタイヤ空気圧およびセンサ角度を検出するとともに、第2送信部65を通じたフレームの送信およびトリガ送受信部67を通じたトリガ信号の送信を行うようになっている。なお、トリガ送受信部67は、車両1の前方および後方の一方向からのトリガ信号の受信が可能であれば、送信アンテナや受信アンテナが共通化されていてもよい。
【0109】
ここで、図18に示すように、トレーラ側センサ6のうちトレーラTRLの後方にある従動輪4a、4cに取り付けられたものをセンサAとし、トレーラTRLの前方にある従動輪4b、4dに取り付けられたものをセンサBとしたとする。
【0110】
この場合、後方のセンサAは、前方のセンサBから送信されるトリガ信号を受信できないので、単にトリガ信号の送信時にフレームを車載機7に送信する。一方、前方のセンサBは、後方のセンサAから送信されるトリガ信号を受信できるので、トリガ信号の送信時にフレームを車載機7に送信しつつ、トリガ信号の受信時にトリガ応答として、トリガ受信情報を含むフレームを車載機7に送信する。
【0111】
車載機7は、各トレーラ側センサ6から受信ID情報、フレーム情報、車輪3、4の回転情報を取得するとともに、CAN等を通じて他のECUから車両1の進行方向に関する情報を取得し、取得した情報に基づいてトレーラ側センサ6が取り付け位置を特定する。
【0112】
その他については、第1実施形態と同様である。本実施形態の車輪位置検出装置は、第1実施形態と共通の構成または均等な構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0113】
(他の実施形態)
本開示は、上記した実施形態に準拠して記述されたが、当該実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【0114】
上述の実施形態では、タイヤセンサとして、エア注入バルブに取り付けられるものを例に挙げて説明したが、他の場所に備えられるものであってもよい。一例を示すと、バルブキャップの代わりに装着する形態や、タイヤ内側のトレッド上に装着する形態であってもよい。
【0115】
上述の実施形態では、TPMSのうち車体10側に備えられた部分を車載機7として総括的に記載しているが、車載機7は必ずしも1つの構成でなくても良い。例えば、受信機能を果たすフレーム受信部71と車輪位置検出機能を果たす車載制御部72とが別々の場所に備えられていてもよい。
【0116】
上述の実施形態の第2センサ制御部64は、車輪3、4の周方向におけるトレーラ側センサ6の位置がトリガ信号を一方向に向けて送信可能な位置となる送信タイミングで、トリガ信号を送信するようになっているが、これに限定されない。例えば、トリガ送受信部67における電波の送信または受信の指向性が従動輪4a~4dの回転によらず一定となるように構成されている場合は、トリガ信号の送信タイミングを任意に設定することができる。
【0117】
上述の実施形態の車載制御部72は、フレームに含まれる回転情報に基づいてタイヤセンサが設けられた車輪3、4の左右関係を特定するようになっているが、これに限定されない。車載制御部72は、フレームに含まれる第2加速度センサ63の検出信号と操舵角との対応関係に基づいて車輪3、4の左右関係を特定するようになっていてもよい。
【0118】
上述の実施形態では、トリガ受信情報および回転情報に基づいて、トレーラ側センサ6の車輪位置検出を行っているが、トラクタ側センサ5についても、トリガ受信情報および回転情報に基づいて車輪位置検出を行うように構成されていてもよい。この場合、タイヤセンサがトラクタTRCおよびトレーラTRLのいずれにあるかの判断は、例えば、フレームの信号強度に基づいて判定すればよい。
【0119】
また、車輪位置検出装置は、車輪3、4それぞれに対応して車輪角度センサが設けられている場合であっても、トリガ受信情報および回転情報に基づくタイヤセンサの車輪位置検出を行うようになっていてよい。
【0120】
上述の実施形態では、本開示の車輪位置検出装置を牽引車両に適用しているが、これに限らず、本開示の車輪位置検出装置は、牽引車両以外の自家用車両、貨物車両等にも適用可能である。
【0121】
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0122】
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
【0123】
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
【0124】
本開示の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータで、実現されてもよい。本開示の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータで、実現されてもよい。本開示の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせで構成された一つ以上の専用コンピュータで、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
【符号の説明】
【0125】
3a~3d 駆動輪
4a~4f 従動輪
5 トラクタ側センサ(タイヤセンサ)
6 トレーラ側センサ(タイヤセンサ)
64 第2センサ制御部(センサ制御部)
65 第2送信部(フレーム送信部)
67 トリガ送受信部
7 車載機
71 フレーム受信部
72 車載制御部
図1
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