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特開2024-115954情報処理装置及びコミュニケーションの管理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115954
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】情報処理装置及びコミュニケーションの管理方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 65/401 20220101AFI20240820BHJP
   G06F 3/04817 20220101ALI20240820BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20240820BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20240820BHJP
   G06F 15/00 20060101ALI20240820BHJP
   H04L 67/54 20220101ALN20240820BHJP
【FI】
H04L65/401
G06F3/04817
G06F3/0484
G06Q10/10
G06F15/00 440B
H04L67/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021886
(22)【出願日】2023-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】隈田 章寛
(72)【発明者】
【氏名】蛭川 慶子
(72)【発明者】
【氏名】岩本 祐機
(72)【発明者】
【氏名】井手 崇
【テーマコード(参考)】
5E555
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5E555AA02
5E555AA04
5E555AA23
5E555AA25
5E555AA30
5E555AA46
5E555AA61
5E555AA67
5E555AA78
5E555BA02
5E555BA05
5E555BA78
5E555BB02
5E555BB05
5E555BC04
5E555BD06
5E555CA24
5E555CA47
5E555CB02
5E555CB33
5E555CB34
5E555CB38
5E555CB42
5E555CB44
5E555CB64
5E555CB73
5E555CB74
5E555CC01
5E555CC03
5E555DA01
5E555DA23
5E555DB05
5E555DB16
5E555DB17
5E555DB18
5E555DB20
5E555DB41
5E555DC13
5E555DC18
5E555DC29
5E555DC40
5E555DD06
5E555EA03
5E555EA05
5E555EA11
5E555FA00
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】ユーザ間のコミュニケーションを容易にすることができる技術を提供すること。
【解決手段】制御部と、表示部とを備え、前記制御部は、ユーザ間においてコミュニケーションを行うことが可能なスペースを提供可能なサービスにログインしたユーザと同一グループに所属するユーザを示すアイコンと、第1のボタンと、第2のボタンとを含むツールバーを表示し、前記第1のボタンが選択されたときは、前記サービスにログインした前記ユーザと前記アイコンで選択されているユーザとが利用可能な前記スペースの作成を、前記サービスに要求し、前記第2のボタンが選択されたときは、前記同一グループに所属するユーザのスペースにおけるコミュニケーションの履歴を表示する情報処理装置。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と、表示部とを備え、
前記制御部は、
ユーザ間においてコミュニケーションを行うことが可能なスペースを提供可能なサービスにログインしたユーザと同一グループに所属するユーザを示すアイコンと、第1のボタンと、第2のボタンとを含むツールバーを表示し、
前記第1のボタンが選択されたときは、前記サービスにログインした前記ユーザと前記アイコンで選択されているユーザとが利用可能な前記スペースの作成を、前記サービスに要求し、
前記第2のボタンが選択されたときは、前記同一グループに所属するユーザのスペースにおけるコミュニケーションの履歴を表示する
情報処理装置。
【請求項2】
前記アイコンには、当該アイコンに対応するユーザのステータスが表示される、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記サービスにログインした前記ユーザが、特定の装置に対応付けられたユーザである場合に前記ツールバーに更に第3のボタンを表示し、
前記第3のボタンが選択されたときは、前記同一グループに所属するユーザが利用している前記スペースの情報を第1のリストとして表示する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第3のボタンが選択されたときに、前記同一グループに所属するユーザが利用しているコミュニケーションツールの情報を第2のリストとして更に表示する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1のリストと、前記第2のリストとを並べて表示する請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記スペースの情報として、前記スペースを利用しているユーザのアイコンを表示する請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記スペースのスペース名を表示し、当該スペース名と併せて前記ユーザのアイコンをグループ化して表示する請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記コミュニケーションツールは、複数のユーザにより共有可能な仮想的な2次元の空間であるボードである請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記ボードは、コンテンツを配置可能である仮想的な2次元の空間である請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記ボードは、アノテーションを追加可能な仮想的な2次元の空間である請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記ツールバーに更に第4のボタンを表示し、
前記第4のボタンが選択されたときは、前記サービスで提供されている前記スペースを選択可能に表示し、
前記スペースが選択されたときは、前記ログインしたユーザが当該選択されたスペースが利用可能となる
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記制御部は、
前記ツールバーに更に第5のボタンを表示し、
前記第5のボタンが選択されたときは、コミュニケーションツールを選択可能に表示し、
前記コミュニケーションツールが選択されたときは、当該コミュニケーションツールを前記表示部に表示する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記制御部は、
前記サービスにログインした前記ユーザが前記スペースを利用しているときに、当該スペースを利用している他のユーザの装置に、前記コミュニケーションツールを表示させる
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記スペースの利用が開始された後に、当該スペースを利用しているユーザ間のコミュニケーションに係る通信を開始する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
コミュニケーションの管理方法であって、
ユーザ間においてコミュニケーションを行うことが可能なスペースを提供可能なサービスにログインしたユーザと同一グループに所属するユーザを示すアイコンと、前記サービスにログインした前記ユーザと前記アイコンから選択されているユーザとが利用可能な前記スペースの作成を要求する第1のボタンと、前記同一グループに所属するユーザのスペースにおけるコミュニケーションの履歴を表示可能な第2のボタンとを含むツールバーを表示するステップと、
前記スペースの作成が要求された場合に、当該スペースを作成するステップと、
前記同一グループに所属するユーザのスペースにおけるコミュニケーションの履歴を表示するステップと、
を含むことを特徴とするコミュニケーションの管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、予め登録されたグループのメンバーリストからユーザを選択し、選択されたユーザとの仮想空間でのコミュニケーションを行うことに関する技術が提案されている(例えば、特許文献1-3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-102117号公報
【特許文献2】特開2007-43629号公報
【特許文献3】特開2022-2387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、例えば、ユーザ間のコミュニケーションを容易にすることができる技術を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本開示の情報処理装置は、制御部と、表示部とを備え、前記制御部は、ユーザ間においてコミュニケーションを行うことが可能なスペースを提供可能なサービスにログインしたユーザと同一グループに所属するユーザを示すアイコンと、第1のボタンと、第2のボタンとを含むツールバーを表示し、前記第1のボタンが選択されたときは、前記サービスにログインした前記ユーザと前記アイコンで選択されているユーザとが利用可能な前記スペースの作成を、前記サービスに要求し、前記第2のボタンが選択されたときは、前記同一グループに所属するユーザのスペースにおけるコミュニケーションの履歴を表示することを特徴とする。
【0006】
本開示のコミュニケーションの管理方法は、ユーザ間においてコミュニケーションを行うことが可能なスペースを提供可能なサービスにログインしたユーザと同一グループに所属するユーザを示すアイコンと、前記サービスにログインした前記ユーザと前記アイコンから選択されているユーザとが利用可能な前記スペースの作成を要求する第1のボタンと、前記同一グループに所属するユーザのスペースにおけるコミュニケーションの履歴を表示可能な第2のボタンとを含むツールバーを表示するステップと、前記スペースの作成が要求された場合に、当該スペースを作成するステップと、前記同一グループに所属するユーザのスペースにおけるコミュニケーションの履歴を表示するステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、1つの効果として端末のユーザ間のコミュニケーションを容易にすることができる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態における全体構成を示す図である。
図2】第1実施形態における端末装置の機能構成を示す図である。
図3】第1実施形態におけるサーバ装置の機能構成を示す図である。
図4】第1実施形態におけるユーザ情報の例を示す図である。
図5】第1実施形態におけるグループ情報の例を示す図である。
図6】第1実施形態におけるスペース情報の例を示す図である。
図7】第1実施形態におけるボード情報の例を示す図である。
図8】第1実施形態におけるボード履歴情報の例を示す図である。
図9】第1実施形態におけるログイン情報の例を示す図である。
図10】第1実施形態における端末装置が実行する処理を示すフロー図である。
図11】第1実施形態における端末装置が実行する処理を示すフロー図である。
図12】第1実施形態における音声通話処理のフロー図である。
図13】第1実施形態におけるサーバ装置が実行する処理を示すフロー図である。
図14】第1実施形態における動作例を示す図である。
図15】第1実施形態における動作例を示す図である。
図16】第1実施形態における動作例を示す図である。
図17】第1実施形態における動作例を示す図である。
図18】第1実施形態における動作例を示す図である。
図19】第1実施形態における動作例を示す図である。
図20】第1実施形態における動作例を示す図である。
図21】第1実施形態における動作例を示す図である。
図22】第1実施形態における動作例を示す図である。
図23】第1実施形態における処理のシーケンスの例を示す図である。
図24】第2実施形態における端末装置が実行する処理を示すフロー図である。
図25】第2実施形態における動作例を示す図である。
図26】第2実施形態における動作例を示す図である。
図27】第3実施形態におけるサーバ装置の機能構成を示す図である。
図28】第3実施形態におけるファイル履歴情報の例を示す図である。
図29】第3実施形態におけるスペース履歴情報の例を示す図である。
図30】第3実施形態におけるサーバ装置が実行する処理を示すフロー図である。
図31】第3実施形態における端末装置が実行する処理を示すフロー図である。
図32】第3実施形態における動作例を示す図である。
図33】第4実施形態における端末装置が実行する処理を示すフロー図である。
図34】第4実施形態における動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本開示を実施するための一実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲に記載した発明の技術的範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
【0010】
一般的に、テレワークを行う場合、Web会議アプリやバーチャルオフィス等のサービスを利用してコミュニケーションを図ることが行われている。しかし、Web会議を始めるためには、ユーザは、会議の予約を行ったり、会議の相手の様子を伺ったりする手間が必要であった。一方、バーチャルオフィスでは、ユーザは他のユーザに容易に話しかけることができる。しかし、バーチャルオフィスでは、2次元の広いマップが常に表示され、画面が占有される。また、バーチャルオフィスでは、音声が常に送受信されるため、通話の負荷や、サーバコストが増大する。そのため、バーチャルオフィスは、ユーザに関係のない音声を出力したり、画面共有によるデータの受信及び描画に伴うPC(Personal Computer)等の端末装置の負荷を高くしたりすることで、ユーザの通常の業務の効率を落とす場合があるという問題があった。
【0011】
そこで、以下の実施形態では、複数のサービスを利用可能なユーザが、一のサービスに格納されているファイルに対して操作が行われる場合であっても、当該ファイルに関する情報を適切に表示する方法の一例について説明する。
【0012】
[1.第1実施形態]
[1.1 全体構成]
図1は、本実施形態に係るシステム1の全体構成を示す図である。システム1は、端末装置10とサーバ装置20とが、ネットワークNWを介して接続されて構成される。ネットワークNWは、例えば、LAN(Local Area Network)であるが、端末装置10とサーバ装置20とが相互に通信可能であれば、どのようなネットワークであってもよい。
【0013】
端末装置10は、サーバ装置20によって提供されるサービスの利用に用いられる情報処理装置である。端末装置10は、例えば、PCやタブレットといった一般的な情報処理装置10aであってもよいし、コンテンツ(デジタルサイネージ)の表示に適した表示装置10bであってもよく、一般的な情報処理装置であれば、どのような装置で構成されてもよい。また、ネットワークNWには、複数の端末装置10が接続されてもよい。
【0014】
サーバ装置20は、ユーザ間のコラボレーションを実現するサービス(コラボレーションプラットフォームサービス)を提供する。サーバ装置20は、サービスを提供する情報処理装置であり、単一の装置で構成されてもよいし、記憶するデータや処理を分散させるために複数の装置から構成されてもよい。なお、以下の説明では、サーバ装置20が提供するサービスと、単に「サービス」と記載する。サーバ装置20は、サービスとして、ユーザが利用する端末装置間で音声を送受信させることで、ユーザ間の音声通話を実現させる機能や、ユーザ間での画面共有を実現させる機能を提供する。なお、本実施形態では、音声通話等のコミュニケーションを行うユーザ間によってコミュニケーションを行うことが可能であり、コミュニケーションを行うことが可能な場所をスペースと記載する。すなわち、ユーザは、例えばスペースを利用することで会議を行うことが可能である。ユーザは、スペースにおいて、例えば、音声による音声通話、ボードを利用した手書き文字やコンテンツを用いたコラボレーション作業、文字によるチャット機能といった種々のコミュニケーションを利用することが可能である。
【0015】
サーバ装置20は、複数のスペースを生成(提供)することが可能であり、それぞれのスペースにおいて、ユーザ間のコミュニケーションを実現する。また、サーバ装置20は、サービスとして、複数のユーザにより情報を共有することが可能なコミュニケーションツールを提供する。コミュニケーションツールは、例えば、チャットや掲示板等でもよいが、本実施形態では、サーバ装置20は、コミュニケーションツールとして、コンテンツを配置可能な仮想的な2次元の空間であるボードを提供することとして説明する。ボードには、コンテンツとして、例えば、ウェブサイトを配置可能である。また、ボードには、コンテンツとして、手書き(ペンによる書き込み)コメント等のアノテーションが追加可能であってもよい。ボードは、サーバ装置20により管理されることにより、複数のユーザの間でオンライン共有(クラウド共有)される。
【0016】
[1.2 機能構成]
[1.2.1 端末装置]
図2は、端末装置10の機能構成を示す図である。端末装置10は、例えば、制御部100、音声入力部120、音声出力部130、表示部140、操作部150、記憶部160、通信部190を備えて構成される。
【0017】
制御部100は、端末装置10の全体を制御する。制御部100は、記憶部160に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。制御部100は、例えば、1又は複数の演算装置(CPU(Central Processing Unit))等により構成されてもよい。また、制御部100は、以下に説明する機能のうち、複数の機能を有するSoC(System on a Chip)として構成されてもよい。
【0018】
制御部100は、記憶部160に記憶されたプログラムを実行することで、音声通話処理部102、画面同期部104、ステータス同期部106、ログイン処理部108として機能する。
【0019】
音声通話処理部102は、音声通話に係る音声の入出力の処理を実行する。例えば、音声入力部120を介して入力された音声をデジタルデータに変換してサーバ装置20に送信したり、サーバ装置20から受信した音声のデータを音声出力部130を介して出力したりする。
【0020】
画面同期部104は、スペース内のユーザによって使用される端末装置10において表示される画面を同期させる処理(画面共有)を実行する。なお、以下の説明では、スペース内の1のユーザによってボードやファイルを表示されることにより、スペース内の他のユーザにより当該ボードや当該ファイルが閲覧されることを、「共有」と記載する。
【0021】
例えば、画面同期部104は、スペース内のユーザによってボードを表示する操作がされた場合、当該ボードを表示部140に表示させるとともに、表示されたボードの情報をサーバ装置20に送信する。また、ユーザによってボードに対する操作が行われた場合、当該操作をボードに反映させるとともに、当該操作の内容を示す情報をサーバ装置20に送信する。ボードに対して行われる操作は、例えば、ウェブページやアノテーションの追加、削除、編集を行う操作である。
【0022】
一方、画面同期部104は、スペース内の他のユーザによって表示されたボードの情報をサーバ装置20から受信した場合、当該情報に基づきボードを表示部140に表示させる。例えば、画面同期部104は、スペース内の他のユーザによって表示されたボードのボードコンテンツ情報を取得し、当該ボードコンテンツ情報に記憶された内容に基づき、ボードを表示する。なお、ボードコンテンツ情報とは、ボードに追加された、ウェブページやアノテーション等のコンテンツの情報である。また、画面同期部104は、サーバ装置20から、他のユーザによって行われた操作の情報を受信した場合、他のユーザによって行われた操作をボードに反映させる。これにより、画面同期部104は、スペース内の他のユーザによってボードの表示やボードのコンテンツの編集がされた場合、当該ボードを表示部140に表示させたり、編集内容をボードに反映させたりすることができる。
【0023】
ステータス同期部106は、後述するツールバー内に表示されるユーザのアイコンに表示されるステータスを、ユーザ間で同期させる。例えば、ステータス同期部106は、端末装置10を使用するユーザのステータスの情報をサーバ装置20に送信する。また、ステータス同期部106は、他のユーザのステータスの情報をサーバ装置20から受信した場合、当該情報に基づき、ユーザのアイコンに表示されるステータスを更新する。
【0024】
ログイン処理部108は、サービスへのログインに関する処理を実行する。例えば、ログイン処理部108は、ログインに必要な情報を入力するための画面を表示部140に表示し、入力された情報をサーバ装置20に送信する。ログイン処理部108は、サーバ装置20によってログインが許可された場合、ログインに必要な情報を入力したユーザ(端末装置10を使用するユーザ)を、サービスにログインした状態にする。
【0025】
音声入力部120は、ユーザが発声した音声を集音し、アナログ電気信号に変換することで、ユーザの音声を端末装置10に入力する。音声入力部120は、例えば、マイクロフォンにより構成される。
【0026】
音声出力部130は、音声のデータに基づき、音声を出力する。音声出力部130は、例えば、スピーカにより構成される。
【0027】
表示部140は、各種情報を表示する。表示部140は、例えば、LCD(Liquid crystal display)、有機EL(electro-luminescence)ディスプレイ、マイクロLED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等の表示装置により構成されてもよい。
【0028】
操作部150は、端末装置10を使用するユーザによる操作指示を受け付ける。操作部150は、キーボードやタッチセンサ等の入力装置により構成されてもよいし、入力装置と接続可能なインターフェイスとして構成されてもよい。タッチセンサにおいて接触(タッチ)による入力を検出する方式は、例えば、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった、一般的な検出方式であればよい。なお、端末装置10には、表示部140と、操作部150とが一体に形成されたタッチパネルが搭載されてもよい。
【0029】
記憶部160は、端末装置10の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部160は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、半導体メモリであるSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成されてもよい。
【0030】
通信部190は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークNWを介して、サーバ装置20等の外部の装置と通信を行う。通信部190は、例えば、有線/無線LANで利用されるNIC(Network Interface Card)等の通信装置や通信モジュールにより構成されてもよい。
【0031】
[1.2.2 サーバ装置]
図3は、サーバ装置20の機能構成を示す図である。サーバ装置20は、例えば、制御部200、記憶部260、通信部290を備えて構成される。
【0032】
制御部200は、サーバ装置20の全体を制御する。制御部200は、記憶部260に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。制御部200は、例えば、1又は複数の演算装置(CPU)等により構成されてもよい。また、制御部200は、以下に説明する機能のうち、複数の機能を有するSoCとして構成されてもよい。
【0033】
制御部200は、記憶部260に記憶されたプログラムを実行することで、音声通話処理部202、情報送信部204、画面同期部206、ステータス同期部208、ログイン処理部210、ボード情報更新部212として機能する。
【0034】
音声通話処理部202は、音声通話に係る音声のデータの送受信に係る処理を実行する。例えば、音声通話処理部202は、端末装置10から音声のデータを受信した場合、当該端末装置10を使用するユーザによって利用されているスペースを特定し、当該スペースを利用している他のユーザが使用する端末装置10に、当該音声のデータを送信する。
【0035】
情報送信部204は、端末装置10から要求された情報を、記憶部260から読み出して、当該端末装置10に送信する。
【0036】
画面同期部206は、スペース内のユーザによって表示されている画面を同期する処理を実行する。例えば、画面同期部206は、端末装置10から、表示されたボードの情報や、ボードに対して行われたユーザ間のコミュニケーションとして、操作の内容を示す情報を受信する。また、画面同期部206は、端末装置10から情報を受信した場合、当該端末装置10を使用するユーザによって利用されているスペースを特定し、当該スペースに所属する他のユーザによって使用されている端末装置10に、当該情報を送信する。
【0037】
ステータス同期部208は、ツールバーに表示されるユーザのステータスを同期させる処理を実行する。例えば、ステータス同期部208は、端末装置10からユーザのステータスの情報を受信し、当該端末装置10を使用するユーザによって利用されているスペースを特定し、当該スペースを利用している他のユーザが使用する端末装置10に、当該ステータスの情報を送信する。
【0038】
ログイン処理部210は、サービスへのログインに関する処理を実行する。例えば、ログイン処理部210は、端末装置10から、ログインに必要な情報として、ユーザを特定する情報(例えば、ユーザID)と当該ユーザに対応する情報(例えば、パスワード)とを受信する。このとき、ログイン処理部210は、ログインに必要な情報と同一の情報が、ログイン情報として後述するログイン情報記憶領域272に記憶されている場合、ログインに必要な情報から特定されるユーザに対して、サービスへのログインを許可する。
【0039】
ボード情報更新部212は、ボードの利用状況に応じて、後述するボード情報を更新する。例えば、ボード情報更新部212は、端末装置10に表示されているボードの情報や当該端末装置10を介してサービスにログインしているユーザの情報を取得し、表示されているボードのボード情報に、当該ボードを表示させているユーザのユーザIDを記憶する。また、例えば、ボード情報更新部212は、ユーザによってボードに対してウェブページやアノテーションを追加したり削除したりする編集操作を検出する。ボード情報更新部212は、編集操作を検出したとき、編集操作がされたボードに追加されているウェブページの情報やアノテーションの情報を、当該ボードに対応するボード情報にボードコンテンツ情報として記憶する。さらに、ボード情報更新部212は、ボード情報に含まれるサムネイル画像を、ボードコンテンツ情報に基づき更新する。また、ボード情報更新部212は、ボードコンテンツ情報を更新した日時を、当該ボード情報に記憶する。
【0040】
記憶部260は、サーバ装置20の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部260は、例えば、ROM、RAM、SSD、HDD等の記憶装置により構成されてもよい。
【0041】
記憶部260は、記憶領域として、ユーザ情報記憶領域262、グループ情報記憶領域264、スペース情報記憶領域266、ボード情報記憶領域268、ボード履歴情報記憶領域270、ログイン情報記憶領域272を確保する。
【0042】
ユーザ情報記憶領域262は、サーバ装置20が提供する機能を利用するユーザの情報としてユーザ情報を記憶する。ユーザ情報は、図4に示すように、例えば、ユーザを識別するユーザID(例えば、「U001」)と、ユーザ名(例えば、「A」)と、当該ユーザが所属するグループを識別するグループID(例えば、「G001、G002、G003」)と、当該ユーザのアイコン画像と、当該ユーザのステータス(例えば、「通話中」)と、当該ユーザが所属するスペースを識別するスペースID(例えば、「T001」)と、当該ユーザが特定の装置に対応付けられたユーザであるか否かを示す情報(例えば、「No」)を含む。
【0043】
ここで、グループは、複数のユーザにより構成されるまとまりである。グループは、サービスのユーザにより適宜設定される。グループは、部署やチーム等に基づき設定されてもよいし、コラボレーションを行うメンバー(コラボグループ)に基づき設定されてもよい。1のユーザは複数のグループに所属可能であってもよい。また、ステータスは、ユーザの状態を示す情報であり、例えば、通話可、離席中、作業中、会議中、通話中(いずれかのスペースを利用している状態)、ログアウトのいずれかの情報が記憶される。また、ユーザは、特定の装置に対応付けられてもよく、特定の装置と対応付けられたユーザについては、ユーザ情報の特定の装置の情報として「Yes」が記憶される。特定の装置は、PCであってもよいし、表示装置であってもよい。
【0044】
グループ情報記憶領域264は、グループに関する情報としてグループ情報を記憶する。グループ情報は、図5に示すように、グループを識別するグループID(例えば、「G001」)と、グループ名(例えば、「SO Team」)とを含む。
【0045】
スペース情報記憶領域266は、スペースに関する情報としてスペース情報を記憶する。スペース情報は、図6に示すように、スペースを識別するスペースID(例えば、「T001」)と、当該スペースのスペース名(例えば、「01 MTG」)と、当該スペースに紐づいているグループID(例えば、「G001」)と、当該スペースを利用しているユーザを識別するユーザID(例えば、「U001、U002」)と、当該スペースが利用される日時を示すスケジュール(例えば、「2023年1月20日13:00~15:00」)とを含む。
【0046】
スペース情報のうち、スペースID、スペース名、グループID、ユーザIDはスペース基本情報という。スペース基本情報は、全てのスペースに対して記憶される。一方、スペース情報のうち、スケジュールは、スペース追加情報という。スペース追加情報は、事前にスペースが登録された場合に、当該スペースの情報として追加して記憶される情報である。
【0047】
本実施形態では、事前に登録されたスペースを事前登録スペースといい、事前に登録されておらず一時的に作成されるスペースを一時的スペースという。なお、一時的スペースは、アドホックなスペースとも称されてもよい。また、本実施形態では、1以上のユーザにより利用されているスペースを、アクティブスペースという。
【0048】
ボード情報記憶領域268は、ボードに関する情報としてボード情報を記憶する。ボード情報は、図7に示すように、ボードを識別するボードID(例えば、「B001」)と、ボード名(例えば、「料金体系検討」)と、当該ボードに紐づいているグループを識別するグループID(例えば、「G001」)と、当該ボードを表示しているユーザを識別するユーザID(例えば、「U001、U002」)と、当該ボードのサムネイル画像と、当該ボードコンテンツ情報が更新された日時(例えば、「2023年1月18日18:30」)と、当該ボードに配置されたウェブページの情報(例えば、「ウェブページ1、URL=https://aaaaaa・・・、配置位置=(100,200)-(200-400)」)と、当該ボードに追加されたアノテーションの情報(例えば、「アノテーション1、タイプ=矩形・・・」)とを含む。
【0049】
ボード情報のうち、ボードID、ボード名、グループID、ユーザID、サムネイル画像、日時は、ボード基本情報という。ボード基本情報はボード自体の情報である。また、ボードに配置されたコンテンツの情報は、ボードコンテンツ情報として、ボード情報に含まれる。また、本実施形態では、1以上のユーザによって表示されているボードを、アクティブボードという。
【0050】
ボード履歴情報記憶領域270は、利用されたスペースにおけるコミュニケーションの履歴であるボード履歴情報を記憶する。ボード履歴情報は、例えば、図8に示すように、ボード履歴情報を識別する履歴ID(例えば、「H001」)と、利用されたボードを識別するボードID(例えば、「B001」)と、当該ボードに紐づいているグループID(例えば、「B001」)と、当該ボードが利用された日時(例えば、「2023年1月18日18:30」)と、ボード名(例えば、「料金体系検討」)と、当該ボードのサムネイル画像とを含む。なお、日時は、コミュニケーションが行われた時間、期間を記憶してもよい。例えば、ボードの利用を開始した時点と終了した時点とを併せて記憶してもよい。また、ボード履歴情報には、ボードを表示したユーザのユーザID又はスペースを利用したユーザのユーザIDが併せて記憶されてもよい。
【0051】
ログイン情報記憶領域272は、ログイン時に参照される情報を記憶する。ログイン情報は、図9に示すように、例えば、ユーザを識別するユーザID(例えば、「U001」)と、当該ユーザに対応する情報であるパスワード(例えば、「abc123」)とを含む。
【0052】
通信部290は、LANやWAN等のネットワークNWを介して、端末装置10等の外部の装置と通信を行う。通信部290は、例えば、有線/無線LANで利用されるNIC等の通信装置や通信モジュールにより構成されてもよい。
【0053】
[1.3 処理の流れ]
端末装置10及びサーバ装置20が実行する処理の流れについて説明する。図10から図12に示された処理は、端末装置10の制御部100により実行され、図13に示された処理はサーバ装置20の制御部200により実行される。なお、ユーザ情報、グループ情報、スペース情報、ボード情報、ボード履歴情報、ログイの情報は適宜予め記憶されているものとする。
【0054】
[1.3.1 端末装置]
図10及び図11は、端末装置10が実行する主な処理の流れを示すフロー図である。端末装置10の制御部100は、ログイン処理部108の処理により、サービスにログインした後、図10及び図11に示す処理を実行する。
【0055】
なお、以下の説明では、端末装置10を使用するユーザであって、サービスにログインしたユーザを、ログインユーザと記載する。また、以下の説明において、端末装置10が、サーバ装置20が提供するサービスに対して所定の要求を行う場合、サービスに要求を行うと記載する。この場合、端末装置10は、サービスを提供するサーバ装置20又はサーバ装置20によって示されるエンドポイントに対して通信を行うこととして、処理の詳細な説明については省略する。例えば、端末装置10がサービスから情報を取得する処理は、端末装置10がサーバ装置20や所定のエンドポイントに対して情報を要求することで、要求先から当該情報を受信することにより実現される。
【0056】
はじめに、制御部100は、サービスから、ログインユーザのユーザ情報及びログインユーザが所属するグループと同じグループに所属するユーザのユーザ情報と、ログインユーザが所属するグループのグループ情報とを取得する(ステップS1000)。
【0057】
つづいて、制御部100は、ログインユーザが所属するグループのうち、1のグループを表示グループとして選択する(ステップS1002)。
【0058】
つづいて、制御部100は、ツールバーを表示部140に表示する(ステップS1004)。なお、ここでは、制御部100は、ツールバーを表示する領域を確保し、当該領域を所定の色で塗りつぶすことにより、ツールバーに含まれるボタンを含む領域を確保する。例えば、制御部100は、ツールバーを縦長の形状で表示する場合、ツールバーの幅の長さを50画素から200画素まで(より好ましくは、50画素から100画素まで)の何れかの画素数の幅で表示する。なお、制御部100は、ツールバーの幅の長さを、表示部140に表示可能な横方向の画素数の3~5%に相当する画素数で表示してもよい。これにより、制御部100は、ツールバーを表示部140の表示領域の大部分を占有しない形態で表示させられる。
【0059】
つづいて、制御部100は、ツールバーに、ログインユーザ及び表示グループに所属する他のユーザのアイコンや、ログインユーザによって利用される機能を示すボタンを表示する。制御部100は、ツールバーに表示するボタンとして通話ボタン(第1のボタン)、履歴ボタン(第2のボタン)、スペース選択ボタン(第4のボタン)、ボード選択ボタン(第5のボタン)を表示する。各ボタンが選択された場合の処理については後述する。
【0060】
ボタンは、機能を示す文字が表示されたボタンとして表示されてもよいし、アイコンとして表示されてもよい。なお、以下の説明では、制御部100は、ツールバーに、ユーザのアイコンの他に、ボタンとして、アイコン(通話アイコン、履歴アイコン、スペース選択アイコン、ボード選択アイコン)を表示することとする(ステップS1006)。
【0061】
つづいて、制御部100は、ログインユーザが特定の装置に対応付けられたユーザである場合は、ツールバーに、アクティブアイコンを表示する(ステップS1008;Yes→ステップS1010)。アクティブアイコンは、アクティブボタン(第3のボタン)に対応するアイコンである。
【0062】
つづいて、制御部100は、ユーザのアイコンに、当該ユーザのステータスを表示する(ステップS1012)。制御部100は、ステータスを、例えば、文字やアイコンにより表示してもよい。なお、制御部100は、ステータスを、ユーザのアイコンの枠線をステータスに応じて変える事により表示してもよい。
【0063】
つづいて、制御部100は、ユーザのアイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS1014)。制御部100は、選択されたアイコンに対応するユーザのステータスが「通話中」であるか否かを判定する(ステップS1014;Yes→ステップS1016)。制御部100は、ユーザのステータスが「通話中」である場合、当該ユーザが利用しているスペースのスペース情報をサービスから取得し、スペース名を表示する(ステップS1016;Yes→ステップS1018)。一方、制御部100は、ユーザのステータスが「通話中」ではない場合、当該ユーザのチェックの有無(選択状態)を切り替える(ステップS1016;No→ステップS1020)。
【0064】
つづいて、制御部100は、通話アイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS1022)。制御部100は、通話アイコンが選択された場合、サービスに対してログインユーザ及びチェックされているユーザが利用する一時的スペースの作成及び当該一時的スペースの利用開始を要求する(ステップS1022;Yes→ステップS1024)。例えば、制御部100は、一時的スペースを作成する要求として、サービスに対して、一時的スペースの作成を要求したユーザであるログインユーザのユーザ情報、ツールバーにおいて選択中のユーザのユーザ情報、表示グループ情報を送信する。
【0065】
つづいて、制御部100は、履歴アイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS1026)。制御部100は、履歴アイコンが選択された場合、表示グループに所属するユーザのコミュニケーションの履歴を表示する。なお、本実施形態では、ユーザのコミュニケーションの履歴として、ユーザによって利用されたコミュニケーションの方法の一例としてボードについての履歴が表示されることとして説明する。そのため、制御部100は、サービスから、表示グループに紐づいているボードのボード履歴情報を取得し、取得したボード履歴情報を表示する(ステップS1026;Yes→ステップS1028)。なお、制御部100は、ボード履歴情報を選択可能に表示する。
【0066】
なお、制御部100は、ボード履歴情報を表示するとき、日時が所定の期間内(例えば、当日、1週間以内、1か月以内等)に含まれるボード履歴情報を表示してもよい。これにより、制御部100は、ログインユーザと同一のグループ(表示グループ)に所属するユーザにより、所定の期間に利用(共有)されたボードの情報を表示することができる。また、制御部100は、日時を基準に、現在の日時に近い順に、ボード履歴情報を表示してもよい。これにより、制御部100は、最近ユーザによって利用されたボードの情報を優先的に表示することができる。
【0067】
つづいて、制御部100は、アクティブアイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS1030)。制御部100は、アクティブアイコンが選択された場合、サービスから、表示グループに紐づくアクティブスペースのスペース基本情報及び表示グループに紐づくアクティブボードのボード基本情報を取得する(ステップS1030;Yes→ステップS1032)。
【0068】
さらに、制御部100は、アクティブスペースのスペース情報のリスト(第1のリスト)と、アクティブボードのボード基本情報のリスト(第2のリスト)とを、並べて表示する(ステップS1034)。
【0069】
例えば、制御部100は、アクティブスペースのスペース情報のリストの項目として、スペース名と当該スペースを利用するユーザのアイコンを表示する。これにより、制御部100は、スペース名と併せて、当該スペースを利用するユーザのアイコンをグループ化して表示することができる。なお、制御部100は、項目毎に、当該項目に対応するスペースの利用を開始するためのボタンを表示してもよい。
【0070】
また、例えば、制御部100は、アクティブボードのボード基本情報のリストの項目として、ボード名、ボードのサムネイル画像、ボードを表示しているユーザのアイコンを表示する。なお、制御部100は、項目毎に、当該項目に対応するボードの表示を指示するためのボタンを表示してもよい。
【0071】
また、制御部100は、1のアクティブスペースの利用開始の操作がされた場合、サービスに対して、当該アクティブスペースの利用開始を要求する(ステップS1036)。
【0072】
つづいて、制御部100は、スペース選択アイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS1038)。制御部100は、スペース選択アイコンが選択された場合、サービスから、ログインユーザが所属するグループと紐づいているスペースのスペース情報を取得し、スペース名をリスト表示する(ステップS1038;Yes→ステップS1040)。これにより、制御部100は、サービスにより提供されているスペースを選択可能に表示する。また、制御部100は、リスト表示されたスペース名から1のスペース名が選択された場合、サービスに対して、選択されたスペース名に対応するスペースの利用開始を要求する(ステップS1042)。これにより、ログインユーザは、選択したスペースの利用が可能となる。
【0073】
つづいて、制御部100は、ボードアイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS1044)。制御部100は、ボードアイコンが選択された場合、サービスから、表示グループに紐づいているボードのボード基本情報を取得し、取得したボード基本情報を表示する(ステップS1044;Yes→ステップS1046)。なお、制御部100は、ステップS1028と同様に、日時が所定の期間内(例えば、当日、1週間以内、1か月以内等)に含まれるボード基本情報を表示してもよいし、日時を基準に、現在の日時に近い順に、ボード基本情報を表示してもよい。
【0074】
つづいて、制御部100は、表示グループを変更する操作がされた場合、表示グループを変更する(ステップS1050;Yes→ステップS1052)。このとき、制御部100は、ツールバーに、ログインユーザ及び変更後の表示グループに所属する他のユーザのアイコンを表示する。
【0075】
つづいて、制御部100は、ログインユーザのスペースの利用が開始したか否かを判定する(ステップS1054)。制御部100は、スペースの利用が開始した場合、音声通話処理を実行する(ステップS1054;Yes→ステップS1056)。
【0076】
ログインユーザがスペースの利用を開始した後に制御部100によって実行される音声通話処理の流れについて、図12を参照して説明する。はじめに、制御部100は、スペース利用開始時における表示部140の表示状態を示す情報(例えば、ウィンドウやボードの位置や表示内容)を記憶部160に記憶する(ステップS1100)。また、音声通話処理部102は、音声通話に係る処理を開始する(ステップS1102)。このとき、制御部100は、ログインユーザによって利用されているスペース内のユーザのユーザ情報をサービスから取得する。また、制御部100は、ユーザのアイコンとして、スペース内のユーザのアイコンのみをツールバーに表示し、さらに、スペースの利用終了を指示するためのスペース利用終了ボタンを表示する(ステップS1104)。
【0077】
つづいて、画面同期部104は、スペース内のユーザによって使用される端末装置10において表示される画面を同期させる(ステップS1106)。
【0078】
つづいて、制御部100は、ログインユーザによって、当該ログインユーザによって利用されているスペースに他のユーザを招待する操作がされた場合、招待情報をサービスに送信する(ステップS1108;Yes→ステップS1110)。招待情報には、例えば、スペースに招待したユーザであるログインユーザのユーザ情報と、利用中のスペースのスペース情報と、当該スペースに招待された他のユーザのユーザ情報とが含まれる。
【0079】
つづいて、制御部100は、ログインユーザによって利用されているスペースを、他のユーザが利用することを示す情報を受信した場合、当該他のユーザのアイコンをツールバーに追加する(ステップS1112;Yes→ステップS1114)。一方、制御部100は、ログインユーザによって利用されているスペースを、他のユーザが利用しないことを示す情報を受信した場合、当該利用しないことを示すメッセージを表示部140に表示する(ステップS1116;Yes→ステップS1118)。
【0080】
また、制御部100は、ログインユーザによって利用されているスペースのスペース情報を取得し、ツールバーに表示されているユーザのアイコン(当該スペースを利用しているユーザのアイコン)を更新する(ステップS1120)。これにより、制御部100は、スペースの利用を終了したユーザのアイコンをツールバーから削除したり、後述する図11のステップS1068の処理により、スペースの利用を開始したユーザのアイコンをツールバーに追加したりする。
【0081】
つづいて、制御部100は、スペース利用終了アイコンが選択されたか否かを判定する(ステップS1122)。制御部100は、スペース利用終了アイコンが選択されていない場合は、ステップS1106に戻る(ステップS1122;No→ステップS1106)。
【0082】
一方、制御部100は、スペース利用終了アイコンが選択された場合、サービスに対して、ログインユーザが利用しているスペースの利用終了を要求する(ステップS1122;Yes→ステップS1124)。また、音声通話処理部102は、音声通話に係る処理を終了する(ステップS1126)。制御部100は、ステップS1100において記憶した情報に基づき、表示部140の表示状態を、スペースの利用開始前の状態に戻す(ステップS1128)。また、制御部100は、ツールバーに、ログインユーザ及び変更後の表示グループに所属する他のユーザのアイコンを表示する(ステップS1130)。さらに、制御部100は、ツールバーから、スペース利用終了アイコンを非表示にする(ステップS1132)。
【0083】
図11に戻り、制御部100は、ステップS1054においてスペースの利用が開始されていないと判定した場合、ボードを表示する操作(例えば、ボード基本情報又はボード履歴情報のうち、1の情報を選択する操作)がされたか否かを判定する(ステップS1058)。制御部100は、ボードを表示する操作がされていない場合、図10のステップS1014に戻る(ステップS1058;No→ステップS1014)。
【0084】
一方、制御部100は、ボードを表示する操作がされた場合、表示の対象となるボードのボードコンテンツ情報をサーバ装置20から取得し、当該ボードコンテンツ情報に基づき、ボードを表示する(ステップS1060)。制御部100は、ツールバーとは別に、ボードを、例えば、独立したウィンドウとして表示してもよい。これにより、制御部100は、ボードを移動可能としたり、ウィンドウの拡縮を可能とすることで表示範囲を変更可能としたり、ボードをスクロール可能に表示したりしてもよい。
【0085】
つづいて、制御部100は、ボードを表示しているユーザが何らかのスペースを利用していることにより、当該ボードが当該スペースで共有されている状態であるか否かを判定する(ステップS1062)。制御部100は、ボードがスペースで共有されている場合は、通話アイコンを有効状態にする(ステップS1062;Yes→ステップS1064)。これにより、制御部100は、ユーザのアイコンにおいて、1人もユーザがチェックされていない場合であっても、通話アイコンを選択可能な状態にする。また、制御部100は、通話アイコンが選択された場合は、サービスに対して、ボードが共有されているスペースの利用を要求する(ステップS1066;Yes→ステップS1068)。
【0086】
制御部100は、スペースの利用開始後、ステップS1056の処理を実行する。一方、制御部100は、ボードがスペースで共有されていない場合(ステップS1062;No)や、通話アイコンが選択されない場合(ステップS1066;No)、ボードを閉じる操作がされたか否かを判定する(ステップS1070)。制御部100は、ボードを閉じる操作がされていない場合、ステップS1062へ戻る(ステップS1070;No→ステップS1062)。
【0087】
つづいて、制御部100は、サーバ装置20から招待情報を受信した場合、スペースに招待されていることを示すメッセージを表示部140に表示する(ステップS1072;Yes→ステップS1074)。
【0088】
制御部100は、招待されたスペースを利用する操作がされた場合、サービスに対して、当該スペースを利用することを示す情報を送信し(ステップS1076;Yes→ステップS1078)、さらに、当該スペースの利用開始を要求する(ステップS1080)。一方、制御部100は、招待されたスペースを利用する操作がされなかった場合、サービスに対して、当該スペースを利用しないことを示す情報を送信する(ステップS1076;No→ステップS1082)。
【0089】
また、制御部100は、終了操作(サービスからログアウトする操作や端末装置10の使用を終了する操作等)がされた場合、図10及び図11に示した処理を終了する(ステップS1084;Yes)。一方、制御部100は、終了操作がされなかった場合、図10のステップS1014に戻る(ステップS1084;No→ステップS1014)。
【0090】
なお、ユーザ間のコミュニケーションが終了した時点で、コミュニケーションの状態を保存してもよい。例えば、スペースを終了した時点で、利用していたボードの状態(ボードに表示されていた内容、ボードに配置されていたオブジェクト等)を保存してもよい。また、ボード以外にも、利用しているコミュニケーションの方法(例えば、チャット等)について、スペースを終了した時点で保存してもよい。
【0091】
また、ボードの状態を保存するときは、スペースの終了だけでなく、例えばボードの利用を終了した時点で自動的に保存してもよい。すなわち、ボードの状態の保存は、ユーザからの指示だけでなく、適宜システムが行ってもよい。
【0092】
[1.3.2 サーバ装置]
図13は、サーバ装置20が実行する主な処理の流れを示すフロー図である。はじめに、制御部200は、ユーザによりスペースを事前登録する操作がされた場合、スペース基本情報及びスペース追加情報を含むスペース情報を記憶する(ステップS1200;Yes→ステップS1202)。これにより、制御部200は、ユーザに対して、事前登録スペースを提供することができる。
【0093】
つづいて、制御部200は、端末装置10から、一時的スペースの作成が要求されたか否かを判定する(ステップS1204)。制御部200は、一時的スペースの作成が要求された場合、当該一時的スペースの作成を要求したユーザ、当該ユーザが使用する端末装置10において表示されたツールバーにおいて選択中のユーザ及び表示グループの情報をスペース基本情報として含むスペース情報を記憶する(ステップS1204;Yes→ステップS1206)。なお、制御部200は、スペース名を所定の命名方法に基づき決定すればよい。これにより、制御部200は、一時的スペースの作成を要求したユーザと、当該ユーザによって選択されたユーザとが利用する一時的スペースを提供することができる。
【0094】
つづいて、制御部200は、端末装置10から、スペースの利用が要求された場合、当該端末装置10のログインユーザによる当該スペースの利用を開始させる(ステップS1208;Yes→ステップS1210)。例えば、制御部200は、スペースの利用を要求した端末装置10のログインユーザのユーザ情報を取得し、当該ユーザ情報から当該スペースのスペースIDを記憶する。また、制御部200は、スペースの利用を要求した端末装置10に、ログインユーザがスペースの利用を開始したことを示す情報を送信する。また、音声通話処理部202は、スペースの利用を開始したユーザの音声通話に係る処理を開始する(ステップS1212)。なお、制御部200は、ステップS1206の処理の後、一時的スペースを利用するユーザに対して、ステップS1210及びステップS1212の処理を実行することで、当該ユーザの当該一時的スペースの利用を開始させる。
【0095】
つづいて、制御部200は、端末装置10から、スペースの利用終了が要求された場合、当該端末装置10のログインユーザに対して、当該スペースの利用を終了させる(ステップS1214;Yes→ステップS1216)。例えば、制御部200は、スペースの利用終了を要求した端末装置10のログインユーザのユーザ情報を取得し、当該ユーザ情報から当該スペースのスペースIDを削除する。また、制御部200は、スペースの利用終了を要求した端末装置10に、ログインユーザがスペースの利用を終了したことを示す情報を送信する。また、音声通話処理部202は、スペースの利用を終了したユーザの音声通話に係る処理を終了する(ステップS1218)。
【0096】
つづいて、制御部200は、端末装置10から招待情報を受信した場合、スペースに招待されたユーザが使用する端末装置10に、当該招待情報を送信する(ステップS1220;Yes→ステップS1222)。制御部200は、端末装置10からスペースを利用することを示す情報を受信した場合、当該スペースに招待したユーザが使用する端末装置10に、当該スペースを利用することを示す情報を送信する(ステップS1224;Yes→ステップS1226)。また、制御部200は、端末装置10からスペースを利用しないことを示す情報を受信した場合、当該スペースに招待したユーザが使用する端末装置10に、当該スペースを利用しないことを示す情報を送信する(ステップS1228;Yes→ステップS1230)。
【0097】
つづいて、制御部200は、ボードが表示又は編集されたか否かを判定する(ステップS1232)。例えば、制御部200は、ボード情報更新部212によりボード情報が更新された場合、ボードが表示又は編集されたことを検出することができる。制御部200は、ボードが表示されたと判定した場合、当該ボードに対応するボード情報に基づき、ボード履歴情報を記憶する(ステップS1232;Yes→ステップS1234)。
【0098】
また、情報送信部204は、端末装置10から情報が要求された場合、要求された情報を端末装置10に送信する(ステップS1236;Yes→ステップS1238)。
【0099】
さらに、制御部200は、設定されたスケジュールが過ぎた事前登録スペースのスペース情報及びユーザが存在しない一時的スペースのスペース情報を削除する(ステップS1240)。
【0100】
つづいて、制御部200は、サーバ装置20のサービスの提供を停止するなどの終了操作がされたか否かを判定する(ステップS1242)。制御部200は、終了操作がされた場合は、図13に示した処理を終了する(ステップS1242;Yes)。一方、制御部200は、終了操作がされていない場合は、ステップS1200に戻る(ステップS1242;No→ステップS1200)。
【0101】
[1.4 動作例]
本実施形態の動作例について、図14から図23を参照して説明する。なお、動作例の説明においては、ログインユーザは、ユーザ名が「A」であるユーザであるとする。
【0102】
図14(a)は、PC等の端末装置10の画面W1000の表示例である。画面W1000では、デスクトップの上にツールバーT1000が表示されている。また、図14(b)は、デジタルサイネージを表示する表示装置等の端末装置10の画面W1010の表示例である。画面W1010では、デジタルサイネージの上にツールバーT1010が表示されている。図14(a)や図14(b)に示すように、ツールバーの幅が狭いことにより、当該ツールバーによって占有される画面の領域を、極力小さくすることができる。
【0103】
図15(a)は、ツールバーT1100の表示例を示す図である。ツールバーT1100は、ユーザのアイコンを表示する領域E1100が確保される。領域E1100には、表示グループに所属するユーザのアイコンが表示される。アイコンには、ユーザ名が表示されてもよい。また、ステータスが識別可能に表示されてもよい。なお、領域E1100にユーザのアイコンが収まらない場合は、領域E1100はスクロール可能な領域として表示されてもよい。また、ログインユーザのアイコンは、例えば、領域E1100の左上等の特定の位置に表示されてもよいし、他のユーザのアイコンと区別可能に表示されてもよい。
【0104】
さらに、ツールバーT1100には、通話アイコンC1100、ボードアイコンC1102、履歴アイコンC1104、スペース選択アイコンC1106が含まれる。
【0105】
図15(b)は、特定の装置である端末装置10に表示されるツールバーT1110の表示例を示す図である。ツールバーT1110には、ツールバーT1100に含まれるアイコンに加え、アクティブアイコンC1110が含まれる。
【0106】
図15(c)は、ログインユーザ(以下の説明では、ユーザ名が「A」のユーザをログインユーザする)のアイコンが選択された場合及びステータスが通話中であるユーザのアイコンが選択された場合のツールバーT1120表示例を示す図である。ユーザがログインユーザのアイコンを選択した場合、ユーザが選択可能なステータスのうち、1のステータスを選択することが可能なリストL1120が表示される。ユーザは、リストL1120から所望のステータスを選択できる。また、ステータスが通話中であるユーザのアイコンが選択された場合、当該ユーザが利用しているスペースのスペース名E1120が表示される。
【0107】
図16は、一時的スペースが利用されている場合に表示されるツールバーの表示例を示す図である。図16(a)は、ユーザのアイコンが選択されることにより、ユーザが選択されている状態のツールバーT1200を示す図である。図16(a)では、ユーザ名が「B」及び「C」であるユーザが選択されている。このとき、通話アイコンC1200は有効状態となる。この状態で通話アイコンC1200が選択された場合、ユーザ名が「A」、「B」及び「C」が所属する一時的スペースが作成される。
【0108】
スペースが利用されている場合、図16(b)に示すツールバーT1210が表示される。ツールバーT1210において、ユーザのアイコンを表示する領域E1210には、同じスペースを利用しているユーザのアイコン及び他のユーザをスペースに招待する指示を行うボタンB1210が表示される。また、ツールバーT1210には、音声の入力の可否を切り替えるボタンB1212と、音声の出力の可否を切り替えるボタンB1214が表示される。なお、図16(c)に示すように、ユーザのアイコンC1220には、そのユーザにおける音声の入力の可否の状態を示すアイコンC1222及びそのユーザにおける音声の出力の可否の状態を示すアイコンC1224が表示されてもよい。
【0109】
ユーザは、ボードアイコンC1210又は履歴アイコンC1212を選択することで、ボードを選択する画面を表示させ、当該画面から選択したボードを表示させることができる。ユーザにより表示されたボードは、画面同期部104及び画面同期部206の処理により、当該ユーザによって利用されているスペースを利用している他のユーザが使用する端末装置10にも表示され、ボードの表示内容が同期される。また、ツールバーには、スペース利用終了アイコンC1214が表示される。スペース利用終了アイコンC1214は、通話アイコンの代わりに表示されてもよい。
【0110】
また、図16(d)に示すように、スペースのリストL1230では、ログインユーザが利用したスペース(図16(d)の例では「01 Talk」)が選択されている。
【0111】
なお、スペースのリストL1230に示すように、スペースは、対応するグループ名の下に表示されてもよい。例えば、図16(d)に示すように、スペースのリストL1230には、ユーザが所属するグループのグループ名(G1230、G1232、G1234)が大項目として表示され、そのグループに対応するスペースが、グループ名の下に、小項目として表示されてもよい。なお、ユーザによって、グループ名選択されることにより、表示グループがユーザによって選択されたグループ名に対応するグループに切り替えられてもよい。表示グループが切り替えられることにより、ツールバーに表示されるユーザのアイコンが、当該表示グループに所属するユーザのアイコンに切り替えられる。
【0112】
図17は、事前登録スペースで通話が行われる場合のツールバーの表示例を示す図である。図17(a)は、スペース選択アイコンC1300が選択されたことにより、スペースのリストL1300が表示されたツールバーT1300を示す図である。なお、スペースのリストにおいては、スペース名を展開可能とし、スペース名が展開された場合、そのスペースを利用しているユーザのユーザ名やアイコンが表示されてもよい。例えば、図17(b)のD1310は、スペースのリストL1310において、スペース名「Lounge」が展開され、スペース名が「Lounge」であるスペースを、ユーザ名が「E」であるユーザ及びユーザ名が「F」であるユーザが利用していることを示す。
【0113】
ユーザは、スペースのリストからスペース名を選択することで、利用するスペースを選択することができる。例えば、スペースのリストL1310から、スペース名「02 MTG」(E1310)を選択することで、スペース名が「02 MTG」であるスペースを利用することができる。このとき、図17(c)に示すように、ツールバーT1320には、スペースを利用しているユーザのアイコンが表示される。また、また、図17(d)に示すように、スペースのリストL1330において、ユーザによって利用されたスペースである「02 MTG」が選択されている。
【0114】
図18(a)は、スペースに招待する指示を行うボタン(例えば、図16(b)のB1210)が選択されたときに表示する画面W1400の表示例である。画面W1400には、ユーザを選択する領域E1400が含まれ、さらに、選択したユーザに招待情報を送信する指示を行うボタンB1400と、画面W1400を閉じる指示を行うボタンB1402が含まれる。なお、画面W1400には、招待可能なユーザを全て選択する指示を行うチェックボックスC1400や、選択状態を全て解除する指示を行うチェックボックスC1402が含まれてもよい。
【0115】
例えば、図18(a)において、ユーザ名が「D」であるユーザを選択した状態でボタンB1400が選択され、当該ユーザによるスペースの利用が開始したとき、図18(b)に示すように、ツールバーT1410には、ユーザ名が「D」であるユーザのアイコンC1410が追加される。
【0116】
図19(a)は、招待情報を受信した端末装置10に表示される画面W1500の画面例を示す図である。画面W1500には、スペースに招待されていることを示すメッセージM1500が表示される。メッセージM1500には、招待されたスペースを利用することを指示するボタンB1500及び招待されたスペースを利用しないことを指示するボタンB1502が含まれる。ユーザは、ボタンB1500又はボタンB1502を選択することで、スペースを利用するか否かを選択する。なお、メッセージM1500には、招待したユーザの情報(例えば、ユーザのアイコン)や、スペースの利用開始時において音声の入力と音声の出力とをそれぞれ有効にするか否かを指示するボタン(B1504)が含まれてもよい。また、図19(b)は、スペースを利用しないことを示す指示がされた場合に、当該スペースを招待したユーザが使用する端末装置10に表示される画面W1510の画面例を示す図である。画面W1510には、招待したユーザがスペースを利用しないことを示すメッセージM1510が表示される。
【0117】
図20(a)は、ボードアイコン(例えば、図15(a)のB1102)が選択された場合に表示される画面W1600の画面例を示す図である。画面W1600には、選択可能なボードのリストを表示する領域E1600と、領域E1600から選択されたボードの情報を表示する領域E1602が含まれる。ボードの情報としては、例えば、ボード名、ボードのサムネイル画像、当該ボードを表示しているユーザ(コラボ中のメンバ)のアイコンが表示される。また、ボードを表示しているユーザがスペースを利用している場合、当該ボードの表示及び当該スペースの利用開始の指示を行うボタンB1600が表示されてもよい。ユーザは、B1600を選択することで、ボードの表示及び当該ボードが表示(共有)されているスペースを利用することが可能となる。
【0118】
なお、画面W1600には、ボードを新規作成する指示を行うボタンB1602が表示されてもよい。ボタンB1602が選択された場合、端末装置10は、表示部140に、ボード名を入力する画面を表示し、ボード名、ログインユーザのユーザ情報及び表示グループの情報をサービスに送信する。サーバ装置20は、端末装置10から受信したボード名、表示グループのグループID、受信したユーザ情報に記憶されたユーザIDを含むボード情報を記憶することで、新たなボードを作成できる。
【0119】
図20(b)は、履歴アイコン(例えば、図15(a)のC1104)が選択された場合に表示される画面W1610の画面例を示す図である。画面W1610には、表示グループに所属するユーザによって利用されたボードの情報(例えば、ボード名とサムネイル画像)が表示される。ユーザは、1のボードの情報を選択することで、当該ボードの表示を指示することができる。また、ボードの情報は、ボード名、サムネイル、利用された日時、ボードを利用したユーザに関する情報(例えば、ユーザ名、ユーザを示すアイコン、写真等)が1又は複数表示されてもよい。
【0120】
画面W1600又は画面W1610においてボードを表示する指示がされた場合、図21(a)に示すように、ユーザによって選択されたボードB1700の最新の状態を表示した画面W1700が表示される。
【0121】
なお、ログインユーザが使用する端末装置10において表示されているボードが、スペースにおいて表示されている場合、図21(b)に示すように、ユーザのアイコンが選択されていない場合であっても、通話アイコンC1710が選択可能となる。ログインユーザは、通話アイコンC1710を選択することで、端末装置10に表示させたボードが表示されているスペースを利用することができる。
【0122】
図22は、アクティブアイコン(例えば、図15(b)のC1110)が選択された場合に表示される画面W1800の画面例を示す図である。画面W1800には、アクティブスペースのスペース基本情報を表示する領域E1800及びアクティブボードのボード基本情報を表示する領域E1810が含まれる。
【0123】
領域E1800には、アクティブスペース毎に、スペース名E1802、スペースを利用しているユーザのアイコンE1804、当該スペースの利用を開始する指示を行うボタンB1800がリスト表示される。ユーザは、ボタンE1808を選択することで、対応するスペースを利用することができる。
【0124】
領域E1810には、アクティブボード毎に、ボード名E1812、ボードのサムネイル画像E1814、ボードを表示しているユーザのアイコンE1816、ボードを表示する指示を行うボタンB1810がリスト表示される。ユーザは、ボタンB1810を選択することで、対応するボードを表示させることができる。
【0125】
なお、画面W1800には、どのスペースも利用していないユーザのアイコンを表示する領域E1820が含まれてもよい。ユーザは、画面W1800を参照することで、アクティブスペースやアクティブボードを参照でき、ユーザの行動を容易に把握することができる。また、ユーザは、ボタンB1800を選択することでスペースの利用を開始できる。このため、例えば、電子ホワイトボード等、細かい操作に適さない端末装置10を使用する場合であっても、スペースのリストからスペースを選択するといった、細かい操作を行う必要がない。また、ユーザは、アクティブボードは、ボタンB1810を選択するという容易な操作により表示される。さらに、ユーザは、画面W1800を確認するだけで、アクティブスペースやアクティブボードを容易に把握することができる。
【0126】
図23は、アクティブボードを表示させ、当該アクティブボードが共有されているスペースを利用する場合の処理のシーケンスの例を示す図である。なお、以下の説明では、端末装置10yを介してサービスにログインしたユーザが、1のスペースにおいて、ボードを共有することとする。
【0127】
端末装置10xは、サーバ装置20と通信を行い、特定の装置のユーザとしてサービスにログインする(S100)。また、端末装置10yは、サーバ装置20と通信を行い、サービスにログインする(S102)。
【0128】
端末装置10xでは、特定の装置のユーザとしてサービスにログインされることにより、ツールバーにはアクティブアイコンが表示される。ここで、ユーザにより、アクティブアイコンが選択されると(S104)、端末装置10xは、サービスに対してアクティブスペースのスペース基本情報と、アクティブボードのボード基本情報の要求を送信する(S106)。端末装置10xは、サーバ装置20から、スペース基本情報とボード基本情報とを取得し(S108)、表示する(S110)。
【0129】
端末装置10xは、ユーザによりボードを表示する操作がされた場合(S112)、サービスに対して、当該ボードのボードコンテンツ情報を要求し(S114)、当該ボードコンテンツ情報を取得する(S116)。端末装置10xは、取得したボードコンテンツ情報に基づき、ボードを表示する(S118)。ここで、端末装置10xに表示されたアクティブボードは、端末装置10yを使用するユーザによって利用されるスペースにおいて共有されているとする。この場合、端末装置10xのツールバーに表示された通話アイコンが有効状態となる。
【0130】
ここで、端末装置10xは、ユーザにより通話アイコンが選択された場合(S120)、サービスに対して、スペースの利用の要求を送信する(S122)。これにより、端末装置10xのログインユーザは、スペースの利用を開始する(S124)。このとき、端末装置10xのログインユーザが利用しているスペースのスペース情報には、端末装置10xのログインユーザのユーザIDが記憶される。
【0131】
端末装置10yは、サーバ装置20から、利用しているスペースのスペース情報を受信する(S126)。これにより、端末装置10yは、端末装置10yのログインユーザによって利用されているスペースに、端末装置10xのログインユーザが当該スペースの利用を開始したことを検出することができ、当該端末装置10xのログインユーザのアイコンをツールバーに追加する(S128)。
【0132】
また、端末装置10xのログインユーザ及び端末装置10yのログインユーザは、同じスペースを利用することなるため、端末装置10xと端末装置10yとの間で、サーバ装置20を介して、音声のデータが送受信される(S130、S132)。
【0133】
なお、上述した説明以外であっても、矛盾のない範囲において、ステップの順番を変更したり、一部のステップを省略したり、一部のステップの処理を変更しても構わない。例えば、図12のステップS1120において、制御部100はサーバ装置20からスペース情報を取得してツールバーに表示されるユーザのアイコンを更新することとして説明した。すなわち、端末装置10からサービスに対して、スペースの情報を取得し、ツールバーに表示するユーザのアイコンを更新する。この処理について、サーバ装置20は、ユーザがスペースの利用を開始したり、ユーザがスペースの利用を終了したりしたタイミングで、当該スペースを利用しているユーザが使用する端末装置10に対して、通知を送信するように構成してもよい。この場合、端末装置10は、サーバ装置20から受信した通知に基づき、スペース情報を取得することで、ツールバーにユーザのアイコンを追加したり、ツールバーからユーザのアイコンを削除したりすることができる。
【0134】
また、アクティブアイコンは、ユーザ情報に含まれる特定の装置であるか否かの情報に基づき表示するか否かが判定されていたが、当該判定は端末装置10の情報(デバイス情報)に応じて行われてもよい。例えば、制御部100は、ツールバーを表示するときに、端末装置10のデバイス情報(例えば、型番、モデル名、IPアドレス等)を取得し、取得した情報が、特定の装置の情報と一致した場合に、アクティブアイコンを表示するようにしてもよい。なお、端末装置10が特定の表示装置であるかについては、ログインを行った端末装置10のデバイス情報に基づき、サービス(サーバ装置20)が判定してもよい。
【0135】
また、ツールバーの幅はユーザにより設定可能であってもよい。また、ツールバーは横長に表示されてもよい。制御部100は、ツールバーが横長に表示する場合、ツールバーを50ドットから200ドットまでの高さで表示し、より好ましくは、50ドットから100ドットまでの高さで表示する。
【0136】
また、スペースは、他のユーザが利用できないようにロック可能であってもよい。ロックされたスペースは、スペース名に続けて鍵のアイコンを表示する等の態様により、スペースのリストにおいてロックされていないスペースと区別して表示されてもよい。また、スペース追加情報としてスペースを利用可能なユーザのユーザIDが記憶され、当該ユーザIDにより識別されるユーザのみが、当該スペースを利用可能であってもよい。
【0137】
また、上記の説明では、ボード選択アイコンを介してボードを表示することとして説明したが、クラウド上やオンライン上に記憶されているファイルや、端末装置10に記憶されているローカルファイル等のファイルが表示可能であってもよい。この場合、画面同期部104及び画面同期部206は、同一のスペースを利用するユーザの間で、ファイルを表示させることにより、当該ユーザ間でファイルを共有させる。
【0138】
また、上述の説明では、ボードが共有されているスペースの利用開始を指示するアイコンが通話アイコンであるとして説明したが、ボードが共有されているスペースの利用を指示するアイコンは通話アイコンとは別であってもよい。
【0139】
また、サーバ装置20は、図13のステップS1206及びステップS1210の処理を実行することで、一時的スペースを利用するユーザに対して、そのまま当該一時的スペースの利用を開始させることとして説明した。しかしながら、サーバ装置20は、一時的スペースを利用するユーザのうち、ログインユーザ以外のユーザが使用する端末装置10に対して招待情報を送信してもよい。これにより、ログインユーザ以外のユーザは、一時的スペースを利用するか否かを選択することが可能となる。
【0140】
このように、本実施形態の端末装置は、通常の業務がされるときにおいては、他のユーザのステータスを表示したツールバーを、画面の表示領域を占有しない形態で表示することができる。また、端末装置は他のユーザとの音声通話を容易な操作により実現させることができる。これによりユーザは、他のユーザの状態を容易に把握することができ、また、他のユーザとの音声通話をすぐに始めることができる。
【0141】
また、本実施形態では、ログインユーザがスペースの利用を開始した後に、当該スペースを利用している他のユーザによって使用される他の端末装置との間で、音声通話や画面共有といった、スペース内のユーザ間のコミュニケーションに係る通信を開始する。すなわち、端末装置やサーバ装置は、状況に応じて必要なときにだけ音声通話や画面共有の処理を行う。これにより、端末装置やサーバ装置は通信の負荷やコストを最小限に抑えることができる。
【0142】
また、電子ホワイトボード等、細かい操作に適さない端末装置(特定の装置)が使用される場合、アクティブスペース及びアクティブボードを表示させることにより、一般的な端末装置と画面構成を別にすることができる。これにより、本実施形態では、電子ホワイトボードなどが使用される場合、タッチペンによる操作を容易にさせることができる。ここで、端末装置は、特定の装置であるか否かを、ユーザ情報やデバイス情報により判定する。これにより、端末装置は、ユーザ情報やデバイス情報に応じて、ツールバーに表示されるアイコンを選択することができる。
【0143】
[2.第2実施形態]
第2実施形態は、第1実施形態に記載された処理において、ボードに配置されたウェブページと同じウェブページが、端末装置においてボードとは異なるウィンドウに表示されている場合、当該ボードに当該ウェブページを表示させない実施形態である。
【0144】
[2.1 機能構成]
本実施形態の端末装置10は、ボードに配置されたウェブページが、ボードとは異なるウィンドウに表示されている場合に、当該ウィンドウをボード上に重ねて表示させるか否かを示す設定の情報が、予め記憶部160に記憶されていることとする。
【0145】
[2.2 処理の流れ]
本実施形態では、制御部100は、図11のステップS1060において、図24に示す処理を実行する。はじめに、制御部100は、ユーザによって表示する操作がされたボードを表示する(ステップS2000)。ステップS2000の処理は、図11のステップS1060と同様の処理である。
【0146】
つづいて、制御部100は、ボード上に配置されたウェブページのうちの1のウェブページが、端末装置10においてボードとは異なるウィンドウで表示されているか否かを判定する(ステップS2002)。制御部100は、ボードと異なるウィンドウにおいて、ボード上に配置されたウェブページのうちの1のウェブページが表示されている場合、当該ボード上に配置された当該1のウェブサイトを非表示にする(ステップS2002;Yes→ステップS2004)。
【0147】
つづいて、制御部100は、ウィンドウをボード上に重ねて表示させる設定がされている場合、ボードのサイズを、ボード上に配置された1のウェブページを表示しているウィンドウの領域を含むサイズに変更する(ステップS2006;Yes→ステップS2008)。
【0148】
さらに、制御部100は、必要に応じて、ボード上に配置された1のウェブページを表示しているウィンドウを、当該1のウェブページが配置されている位置に移動させる(ステップS2010)。このとき、制御部100は、ボード上に配置された1のウェブページを表示しているウィンドウの大きさを、当該1のウェブページが配置された領域の大きさと同じ大きさに変更してもよい。
【0149】
また、制御部100は、ステップS2010において移動させたウィンドウを、ボードの手前に移動させることにより、当該ボードの上に、当該ウィンドウを重ねて表示させる(ステップS2012)。
【0150】
なお、制御部100は、ステップS2006において、ウィンドウをボード上に重ねて表示させる設定がされていないと判定した場合は、ステップS2008からステップS2012までの処理を省略する。この場合、ボード上に配置された1のウェブページを表示しているウィンドウは、当該ウィンドウが表示された位置からは移動しない。
【0151】
[2.3 動作例]
図25は、ボードに配置されたウェブページが、ボードとは異なるウィンドウに表示されている場合に、当該ウィンドウをボード上に重ねて表示させない設定がされている場合における動作例を示す図である。
【0152】
図25(a)は、端末装置10に表示されるデスクトップ画面W2000の表示例を示す図である。デスクトップ画面W2000において、オンラインドキュメントファイルを編集可能なウェブページがウェブブラウザW2002に表示されているとする。ここで、他のユーザからスペースに招待された場合、スペースに招待されていることを示すメッセージM2000が表示される。端末装置10を使用するユーザは、スペースの利用を開始することを指示するボタンB2000を選択することで、招待されたスペースを利用する。
【0153】
図25(b)は、端末装置10を使用するユーザがスペースの利用を開始した後に当該端末装置10に表示されるデスクトップ画面W2010の表示例を示す図である。ここで、ユーザにより利用されているスペースにおいてボードR2010が共有されているとする。また、ボードR2010において、図25(a)のウェブブラウザW2002に表示させていたウェブページが、領域E2010が示す位置に配置されていたとする。この場合、領域E2010において、ウェブページが非表示となる。一方で、ウェブブラウザW2012は、スペースの利用開始前に表示されていた位置と同じ位置に表示される。ユーザは、ボードR2010が表示された後、引き続き、ウェブブラウザW2012を介して、オンラインドキュメントファイルを編集することが可能である。
【0154】
なお、端末装置10は、ボードに配置されたウェブページを非表示にする場合、非表示にされたウェブページが、別のウィンドウで表示されている旨をボードに表示させてもよい。
【0155】
図26は、ボードに配置されたウェブページが、ボードとは異なるウィンドウに表示されている場合に、当該ウィンドウをボード上に重ねて表示させる設定がされている場合における動作例を示す図である。
【0156】
図26(a)は、端末装置10を使用するユーザがスペースの利用を開始した後に当該端末装置10に表示されるデスクトップ画面W2010の表示例を示す図である。利用を開始したスペースにおいてボードが共有され、当該ボードにおいて、図25(a)のウェブブラウザW2002に表示させていたウェブページが配置されている場合、図26(a)の矢印が示すように、ボードR2100の大きさが変更される。また、必要に応じて、図25(a)のウェブブラウザW2002の位置や大きさが変更され、結果として、図26(a)に示すように、ボードR2100の手前に、ウェブブラウザW2100が配置される。ユーザは、引き続き、ウェブブラウザW2100を介して、オンラインドキュメントファイルを編集することが可能である。また、ユーザは、ウェブブラウザW2100と合わせて、ボードR2100に追加されたウェブページやアノテーションを見ることができる。なお、ボードR2100のうち、ウェブブラウザW2100により隠された領域には、ウェブサイトやアノテーションが描画されなくてもよい。
【0157】
なお、図26(b)に示すように、端末装置10は、ユーザがウェブサイトをウェブブラウザW2110で表示させた時点で、ボードR2110を当該ウェブブラウザW2110の背面に配置させてもよい。また、この場合、端末装置10は、ボードR2110にコンテンツを表示させない状態で待機させる。端末装置10は、ユーザによってスペースの利用が開始され、当該スペースにおいてボードが共有され、当該ボードにおいてウェブブラウザW2110に表示されたウェブページが配置されているとき、ウェブブラウザW2110の裏に隠れていたボードR2110を拡大して表示させる。このようにすることで、端末装置10を使用するユーザは、シームレスに、ボードを参照しながら音声通話に参加することができる。
【0158】
図25図26に示すように、ボードに配置されたウェブページが表示されないことにより、端末装置10は、ボードに配置されたウェブページを描画するために必要となるメモリや処理の負荷を軽減することができる。この結果、端末装置10は、ボードの表示に必要となる時間も削減できる。
【0159】
これにより、ユーザは、スペースの利用を開始する前からウェブブラウザを用いてボード上に配置されたファイルや資料を編集していたときにスペースに招待された場合であっても、端末装置10に、効率的に当該ファイルや当該資料を表示させることができる。この結果、ユーザは、同じファイルや資料を表示するウェブページが二重に開かれることを防ぐことができ、また、端末装置10の負荷を軽減させることができる。
【0160】
なお、端末装置10において、ボードに配置されたウェブページが非表示にされる場合、サーバ装置20は、非表示にされる領域に配置されるウェブページやアノテーションの情報を、当該端末装置10に送信しなくてもよい。これにより、端末装置10とサーバ装置20との間の通信の負荷を削減することができる。
【0161】
また、上述した説明では、ボードに配置されたウェブページと同じウェブページがボードとは異なるウィンドウに表示されている場合について説明した。しかし、ボードに配置されたファイルと同じファイルが別ウィンドウに表示されている場合も、上述した処理と同様に、ボードに配置されたファイルが非表示にされてもよい。
【0162】
このように、本実施形態によれば、ユーザが表示させているウェブページと同じウェブページがボードに配置されている場合であっても、同じウェブページが二重に表示されることを防ぐことができる。
【0163】
[3.第3実施形態]
第3実施形態は、第1実施形態における処理において、ユーザのコミュニケーションの履歴として、ユーザにより利用されたファイルの履歴の情報やスペースの履歴の情報を表示し、履歴の情報からファイルやボードを表示可能とする実施形態である。本実施形態は、第1実施形態の図3図27に置き換えた図である。なお、同一の機能部には同一の符号を付し、説明については省略する。
【0164】
[3.1 機能構成]
本実施形態では、システム1は、サーバ装置20の代わりに、図27に示した機能部により構成されるサーバ装置22が用いられて構成される。サーバ装置22は、サーバ装置20と異なり、記憶部260に、ファイル履歴情報記憶領域274及びスペース履歴情報記憶領域276が更に確保する。
【0165】
ファイル履歴情報記憶領域274は、ユーザにより利用されたファイルの履歴に関する情報として、ファイル利用履歴情報を記憶する。ファイル利用履歴情報は、例えば、図28に示すように、ファイル履歴情報を識別するファイル履歴ID(例えば、「F001」)と、ファイルの記憶先(例えば、「https://aaaaaa・・・」)と、当該ファイルのタイトル(例えば、「次世代オフィス・・・」)と、当該ファイルが利用された日時(例えば、「2023年1月18日18:30」)と、当該ファイルを利用したユーザのユーザID(例えば、「U001」)と、当該ファイルに紐づいたグループのグループID(例えば、「G001」)とを含む。
【0166】
ファイルの記憶先は、当該ファイルが記憶されている場所を示す文字列である。ファイルの記憶先は、ファイルパスであってもよいし、ファイルを表示するための接続先を示すURL(Uniform Resource Locator)であってもよい。
【0167】
スペース履歴情報記憶領域276は、ユーザにより利用されたスペースの履歴に関する情報として、スペース利用履歴情報を記憶する。スペース利用履歴情報は、例えば、図29に示すように、スペース履歴情報を識別するスペース履歴ID(例えば、「A001」)と、利用されたスペースのスペースID(例えば、「T001」)と、スペースの利用開始時間(例えば、「2023年1月20日13:02」)と、当該スペースの利用終了時間(例えば、「2023年1月20日14:35」)と、当該スペースを利用したユーザのユーザID(例えば、「U001、U002」)と、当該スペースで共有されたボードのボードID(例えば、「ボード1=B001、ボード2=B002」)と、当該ボードのサムネイル画像と、当該スペースにおける音声通話中に当該スペースを利用したユーザにより参照されたファイルの記憶先(例えば、「ファイル1=https://aaaaaa・・・、ファイル2=https://bbbbbb・・・」)と、当該スペースに紐づけられていたグループのグループID(例えば、「G001」)とを含む。
【0168】
[3.2 処理の流れ]
[3.2.1 サーバ装置]
図30は、サーバ装置20が、図13に示した処理と並行して実行する処理の流れを示すフロー図である。はじめに、制御部200は、端末装置10においてファイルが利用された場合、当該利用されたファイルの記憶先、当該端末装置10のログインユーザ、表示グループの情報を取得し、当該情報に基づき、ファイル履歴情報を記憶する(ステップS3000;Yes→ステップS3002)。なお、例えば、制御部200は、ファイルを表示操作がされたり、ファイルを更新(記憶)する操作がされたりした場合、ファイルが利用されたと判定してもよい。また、制御部200は、端末装置10を監視することでファイルが利用されたか否かを判定してもよい。また、端末装置10からファイルを利用したことを示す情報を受信したときにファイルが利用されたと判定してもよい。
【0169】
つづいて、制御部200は、ユーザによりスペースの利用が開始された場合、当該ユーザが当該スペースを利用する1人目のユーザであるか否かを判定する(ステップS3004;Yes→ステップS3006)。制御部200は、ユーザがスペースを利用する1人目のユーザである場合、当該スペースのID及び当該スペースに紐づくグループのグループIDを含むスペース履歴情報を記憶する(ステップS3006;Yes→ステップS3008)。また、制御部200は、ステップS3008において記憶したスペース履歴情報に、利用開始日時として、現在の日時を記憶する(ステップS3010)。なお、制御部200は、ユーザがスペースを利用する2人目以降のユーザであれば、ステップS3008及びステップS3010を省略する。
【0170】
つづいて、制御部200は、ユーザによって利用されたスペースに対応するスペース履歴情報に、当該ユーザのユーザIDを記憶する(ステップS3012)。
【0171】
つづいて、制御部200は、スペースでボードが共有された場合、当該スペースに対応するスペース履歴情報に、当該ボードのボードIDを記憶する(ステップS3014;Yes→ステップS3016)。また、制御部200は、スペースでファイルが共有された場合、当該スペースに対応するスペース履歴情報に、当該ファイルの記憶先を記憶する(ステップS3018;Yes→ステップS3020)。
【0172】
つづいて、制御部200は、スペース内のユーザが0人になった場合、当該スペースに対応するスペース履歴情報に、利用終了日時として、現在の日時を記憶する(ステップS3022;Yes→ステップS3024)。このとき、制御部200は、スペースで巨熊されたボードのサムネイル画像を、スペース履歴情報に記憶してもよい。
【0173】
また、制御部200は、終了操作がされた場合は、図30に示した処理を終了し(ステップS3026;Yes)、終了操作がされていない場合は、ステップS3000に戻る(ステップS3026;No→ステップS3000)。
【0174】
[3.2.2 端末装置]
本実施形態では、制御部100は、履歴アイコンが選択された場合の処理(図10のステップS1028)として、図31に示す処理を実行する。
【0175】
はじめに、制御部100は、ファイルの履歴を表示する場合、サーバ装置20から、表示グループに紐づくファイル履歴情報を取得し、当該ファイル履歴情報を表示する(ステップS3100;Yes→ステップS3102)。
【0176】
つづいて、制御部100は、スペースの履歴を表示する場合、サーバ装置20から、表示グループに紐づくスペース履歴情報を取得し、当該スペース履歴情報を表示する(ステップS3104;Yes→ステップS3106)。
【0177】
制御部100は、表示したファイル履歴情報又は表示したスペース履歴情報からファイルの情報(例えば、タイトルや記憶先)が選択された場合、当該ファイルを表示する(ステップS3108;Yes→ステップS3110)。また、制御部100は、表示したスペース履歴情報からボードの情報(例えば、サムネイル画像)が選択された場合、当該ボードを表示する(ステップS3112;Yes→ステップS3114)。なお、制御部100は、ボードを表示した後は、図11のステップS1062以降の処理を実行する。
【0178】
つづいて、制御部100は、表示されている情報を切り替える操作(例えば、ファイル履歴情報をスペース履歴情報に表示を切り替える操作)がされた場合、ステップS3100に戻る(ステップS3116;Yes→ステップS3100)。
【0179】
一方、制御部100は、表示されている情報を切り替える操作がされていない場合、当該情報の表示を終了する操作がされたか否かを判定する(ステップS3118)。制御部100は、情報の表示を終了する操作がされた場合は、図31に示した処理を終了する(ステップS3118;Yes)。一方、制御部100は、情報の表示を終了する操作がされた場合は、ステップS3108に戻る(ステップS3118;No→ステップS3108)。
【0180】
なお、制御部100は、ファイル履歴情報又はスペース履歴情報を表示するとき、日時を基準に、現在の日時に近い順に、ファイル履歴情報又はスペース履歴情報を表示してもよい。これにより、制御部100は、最近ユーザによって利用されたファイルの情報やスペース履歴の情報を優先的に表示することができる。また、制御部100は、日時が所定の期間内であるファイル履歴情報又はスペース履歴情報を表示してもよい。
【0181】
[3.3 動作例]
図32は、端末装置10に表示される画面の表示例を示す図である。図32(a)は、ファイル履歴情報が表示された画面W3000の画面例を示す図である。図32(a)に示すように、利用されたファイル毎に、タイトルE3000、ユーザ名E3002、ユーザのアイコンE3004が表示される。ユーザは、ファイルのタイトルを選択する等の操作を行うことで、当該ファイルを表示することができる。なお、ファイル履歴情報には、ファイルの形式や当該ファイルが記憶された記憶先を示すアイコンや、日時の情報が表示されてもよい。
【0182】
図32(b)は、スペース履歴情報が表示された画面W3010の画面例を示す図である。図32(b)に示すように、利用されたスペース毎に、利用開始日時及び利用終了日時を示す領域E3010、スペースを利用しているユーザのアイコンE3012、利用されたボードのサムネイル画像E3014、利用されたファイルの情報E3016が表示される。ユーザは、画面W3010を見ることで、コラボレーションの内容を容易に把握することができる。また、ユーザは、画面W3010からボードやファイルを選択するだけで、所望のボードや所望のファイルを表示させることができる。
【0183】
このように、本実施形態によれば、ユーザにより利用されたスペースやファイルを、容易な操作で表示させることが可能となる。
【0184】
[4.第4実施形態]
第4実施形態は、第1実施形態において、ツールバーの表示態様を変更可能とする実施形態である。
【0185】
本実施形態では、制御部100は、図10から図12に示した処理に加えて、図32に示した処理を実行する。はじめに、制御部100は、最小化した表示形態(第1表示形態)でツールバーを表示する(ステップS4000)。縮小化した表示形態とは、ツールバーの位置のみを示した表示形態である。この場合、制御部100は、選択アイコンを含まないツールバーを表示する。この場合、例えば、ツールバーは10ドットから50ドットの幅で表示されることが好ましい。
【0186】
制御部100は、ツールバーが選択された場合、最大化アイコン、最小化アイコン及びボード選択アイコンを含む表示形態(第2表示形態)のツールバーを表示する(ステップS4002;Yes→ステップS4004)。なお、制御部100は、ログインユーザが特定の装置に対応するユーザである場合は、ツールバーにアクティブアイコンを表示してもよい。また、制御部100は、ツールバーが選択されない場合、ステップS4002の処理を繰り返す(ステップS4002;No)。
【0187】
つづいて、制御部100は、ユーザによって最大化アイコンが選択された場合、ツールバーにユーザのアイコン、通話アイコン、スペース選択アイコンを更に表示させた表示形態(第3表示形態)のツールバーを表示する(ステップS4006;Yes→ステップS4008)。一方、制御部100は、最大化アイコンが選択されない場合であって、ユーザによって最小化アイコンが選択されたとき、ステップS4000に戻る(ステップS4006;No→ステップS4010;Yes→ステップS4000)。また、制御部100は、ユーザによって最小化アイコンが選択されないときは、ステップS4006に戻る(ステップS4010;No→ステップS4006)。
【0188】
また、制御部100は、第3表示形態でツールバーを表示している状態で最小化アイコンが選択された場合は、ステップS4004に戻る(ステップS4012;Yes→ステップS4004)。一方、制御部100は、第3表示形態でツールバーを表示している状態で最小化アイコンが選択されない場合は、ステップS4012の処理を繰り返す(ステップS4012;No)。
【0189】
図34は、本実施形態の動作例を示す図である。最初にツールバーはT4000に示すように、第1表示形態で表示される。ツールバーが選択された場合、ツールバーはT4010に示すように、第2表示形態で表示される(P1)。ここで、最大化アイコンC4010が選択された場合、ツールバーはT4020に示すように、第3表示形態で表示される(P2)。
【0190】
一方、第3表示形態で表示されたツールバーにおいて、縮小化アイコンC4020が選択された場合、ツールバーはT4010に示すように、第2表示形態で表示される(P3)。また、第2表示形態で表示されたツールバーにおいて、縮小化アイコンC4012が選択された場合、ツールバーはT4000に示すように、第1表示形態で表示される(P4)。このように、ツールバーの表示態様が切り替わることにより、ユーザは、ツールバーにより占有される画面上の領域をより小さくしたり、必要な選択アイコンのみを表示させたりすることが可能となる。
【0191】
このように、本実施形態によれば、ツールバーの表示態様を容易に切り替えることが可能となる。これにより、ユーザは、例えば、デジタルサイネージが表示されている端末装置において、ツールバーにより占領される領域を、容易な操作で極力狭くすることができる。また、ユーザは、ツールバーを使用する場合は、容易な操作でツールバーの表示形態を変更し、所望のアイコンを選択することができる。
【0192】
[5.変形例]
本開示は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。また、上述した実施形態は、説明の都合上、それぞれ別に説明している部分があるが、技術的に可能な範囲で組み合わせて実行してもよいことは勿論である。
【0193】
上述した各装置で動作するプログラムは、コンピュータで読み取り可能な非一時的記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)に記録され、提供されてもよい。また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROM(Read Only Memory)やHDD等の記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
【0194】
プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD (Blu-ray(登録商標) Disc) 等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本開示の機能が実現される場合もある。
【0195】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本開示に含まれるのは勿論である。
【0196】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、例えば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサでもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。前述した電気回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本開示の一以上の態様は当該技術による新たな集積回路を用いることも可能である。例えば、本開示における、制御部100であれば、制御部100に含まれる一部又は全部の処理部が電気回路で構成されてもよい。同様にして、制御部200に含まれる一部又は全部の処理部が電気回路で構成されてもよい。
【符号の説明】
【0197】
1 システム
10 端末装置
100 制御部
102 音声通話処理部
104 画面同期部
106 ステータス同期部
108 ログイン処理部
120 音声入力部
130 音声出力部
140 表示部
150 操作部
160 記憶部
190 通信部
20、22 サーバ装置
200 制御部
202 音声通話処理部
204 情報送信部
206 画面同期部
208 ステータス同期部
210 ログイン処理部
212 ボード情報更新部
260 記憶部
262 ユーザ情報記憶領域
264 グループ情報記憶領域
266 スペース情報記憶領域
268 ボード情報記憶領域
270 ボード履歴情報記憶領域
272 ログイン情報記憶領域
274 ファイル履歴情報記憶領域
276 スペース履歴情報記憶領域
290 通信部
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