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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115966
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240820BHJP
   G06F 3/0354 20130101ALI20240820BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 E
G06F3/0354 440
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021904
(22)【出願日】2023-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】西 隆行
【テーマコード(参考)】
5B087
5C062
【Fターム(参考)】
5B087AA09
5B087AB09
5B087AE01
5B087BC03
5B087BC06
5B087BC16
5B087BC32
5B087CC33
5C062AA05
5C062AA31
5C062AA32
5C062AA35
5C062AB19
5C062AB20
5C062AB25
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC09
5C062AC26
5C062AE01
5C062AE15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】入力操作を確実且つ容易にする画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置において、入力装置130は、表示部であるディスプレイ2と、検出部であるセンサ6と、制御部20と、を有する。ディスプレイは、第1のボタンを含む第1の画像及び第2のボタンを含む第2の画像を空間の表示領域Sに表示する。センサは、表示領域Sにアクセスした、入力装置を操作する利用者の指や利用者が把持するタッチペンなど操作子の動きを検出する。制御部は、表示領域Sに表示した第1の画像の第1のボタンに操作子がアクセスする第1の動作に続いて、操作子が第1のボタンにアクセスした状態のまま特定の第2の動作をした場合に、第1のボタンの入力を受け付けて第2の画像を表示し、操作子が表示領域から離れることなく第2のボタンにアクセスした後、第2のボタンにアクセスした状態のまま操作子が第2の動作をした場合に、第2のボタンの入力を受け付ける。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
第1のボタンを含む第1の画像及び第2のボタンを含む第2の画像を空間の表示領域に表示可能な表示部と、
前記表示領域にアクセスした操作子の動きを検出する検出部と、
前記表示領域に表示した前記第1の画像の前記第1のボタンに前記操作子がアクセスする第1の動作に続いて、前記操作子が前記第1のボタンにアクセスした状態のまま特定の第2の動作をした場合に、前記第1のボタンの入力を受け付けて、前記第2の画像を表示し、前記操作子が前記表示領域から離れることなく前記第2のボタンにアクセスした後、前記第2のボタンにアクセスした状態のまま前記操作子が前記第2の動作をした場合に、前記第2のボタンの入力を受け付ける制御部と、
を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記第2の動作は、前記操作子が一定時間停止する動作を含む、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2の動作は、前記操作子をさらに押し込む動作を含む、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2の動作は、前記操作子を回転する動作を含む、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記制御部が入力を受け付けたボタンを強調表示する、
請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、利用者による操作入力を受け付ける画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者による各種の操作入力を非接触で受け付ける入力装置として、空中操作リモコン装置が考案されている。このリモコン装置は、例えば、テレビのリモコンとして使用する場合、電源ボタンや選局ボタンを含む画像を空間に表示し、ボタンを押した指の位置をセンサで検知し、この検知信号を当該ボタンの操作信号に変換して出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3230455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来のリモコン装置によると、例えば、電源ボタンを押した後、選局ボタンを押す場合、電源ボタンを押した指を検知エリアから一旦離脱させて、選局ボタンを押し直す必要がある。このように、空間に表示した実体の無いボタンを押す場合、1つ1つのボタンを押す指のストロークが必然的に長くなる。
【0005】
また、この場合、電源ボタンの次に押す選局ボタンの表示領域が小さいと、違う放送局のボタンを誤って押してしまう可能性がある。選局ボタンを誤って押した場合、再び指を検知エリアから離脱させて所望の選局ボタンを押し直す必要がある。
【0006】
空間に表示したボタンを押す場合、ボタンの実体が無い空間のボタン表示領域を押すことになるため、ボタンを押したことの実感を得ることができない。このため、入力操作を確実に行うことが難しい。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、入力操作を確実且つ容易にできる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の画像形成装置は、表示部と、検出部と、制御部と、を有する。表示部は、第1のボタンを含む第1の画像及び第2のボタンを含む第2の画像を空間の表示領域に表示することができる。検出部は、表示領域にアクセスした操作子の動きを検出する。制御部は、表示領域に表示した第1の画像の第1のボタンに操作子がアクセスする第1の動作に続いて、操作子が第1のボタンにアクセスした状態のまま特定の第2の動作をした場合に、第1のボタンの入力を受け付けて、第2の画像を表示し、操作子が表示領域から離れることなく第2のボタンにアクセスした後、第2のボタンにアクセスした状態のまま操作子が第2の動作をした場合に、第2のボタンの入力を受け付ける。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本実施形態における画像形成装置の全体構成図である。
図2図2は、実施形態に係る入力装置を示す概略図である。
図3図3は、図2の入力装置によって1つ目の入力操作画像の一例を空間に表示した状態を示す斜視図である。
図4図4は、図2の入力装置の制御系のブロック図である。
図5図5は、図2の入力装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図6図6は、図2の入力装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図7図7は、図2の入力装置が空間に表示するジョブ選択画像の一例を示す図である。
図8図8は、図2の入力装置が空間に表示する2つ目の入力操作画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。本実施形態では、コピー機能、プリント機能、スキャン機能、ファクシミリ機能などを有する画像形成装置の入力装置130について説明する。入力装置130は、利用者による各種入力操作を受け付ける。
【0011】
図1は、本実施形態における画像形成装置102の全体構成図である。
画像形成装置102は、ネットワークを介して接続した複数台の利用者端末から与えられる印刷データをプリントする。また画像形成装置102は、上述したプリント機能に加えて、コピー、スキャン、ファクシミリ等の複数の機能を有する。これらの機能を実現するために、画像形成装置102は、図1に示すように、プリンタユニット121と、ファクシミリユニット122と、スキャナユニット123とを備える。
【0012】
プリンタユニット121は、例えば電子写真方式によって画像を形成する。すなわちプリンタユニット121は、画像形成用に処理された印刷データを用いて点灯制御するレーザ光源から射出する光ビームにより感光体を走査露光し、静電潜像を生成する。次いでプリンタユニット121は、生成された静電潜像をトナーにより現像し、作成されたトナー像を記録媒体としての用紙に転写する。次にプリンタユニット121は、定着ヒータによって加熱される定着部にトナー画像の転写された用紙を通すことで、トナー画像を用紙に定着させる。その後、プリンタユニット121は、後処理が指示されていれば、その処理を経てプリント出力を行う。
【0013】
ファクシミリユニット122は、外部からネットワークを介してファクシミリ画像データを受信すると、このファクシミリ画像データから印刷画像データを生成して、プリンタユニット121に出力する。またファクシミリユニット122は、画像形成装置102で形成されたファクシミリ画像データを、ネットワークを介して外部に送信する。
【0014】
スキャナユニット123は、透明な図示しない原稿台の下面に配置される。スキャナユニット123は、移動走査のためのモータを備えており、副走査方向(紙面に垂直な方向)に往復移動走査する。スキャナユニット123は、ランプ、ミラー、光電変換素子としてのCCD等を備える。ランプは、原稿台に置かれた原稿に光を照射する。ミラーは、原稿からの反射光を偏向する。CCDは、ミラーからの光学像を受光して、光電変換を行う。スキャナユニット123は、副走査方向に移動することにより、原稿台上の原稿画像を読み取る。読み取られた光学像は、CCDで光電変換され、所定の処理を施された後、印刷データとして、後述するコントローラ126に出力される。
【0015】
画像形成装置102は、通信ユニットとしてLANインターフェース124及びUSBインターフェース125を備える。LANインターフェース124は、ネットワークを介して接続されるコンピュータ機器と印刷データ、画像データ、保守データ等の送受信を行う。
【0016】
USBインターフェース125は、USBメモリ等のようにUSBコネクタを有する種々の電子機器と接続し、印刷データ、画像データ、保守データ等の送受信を行う。
【0017】
画像形成装置102は、コントローラ126を備え、ROM(Read Only Memory)127及びRAM(Random Access Memory)128を備える。また画像形成装置102は、入力装置130、ICカードリーダ129等の入出力デバイスを備える。
【0018】
コントローラ126は、プリンタユニット121、ファクシミリユニット122、スキャナユニット123、LANインターフェース124、USBインターフェース125、ROM127、RAM128、ICカードリーダ129、入力装置130等の各部を接続する。コントローラ126は、コンピュータの中枢部分に相当する。コントローラ126は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、画像形成装置102としての各種の機能を実現するべく、各部を制御する。コントローラ126は、特許請求の範囲における収集部、確認部、処理部、及び再開部として機能する。
【0019】
ROM127は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。ROM127は、上記のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。ROM127は、コントローラ126が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを記憶する場合もある。
【0020】
RAM128は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。RAM128は、コントローラ126が処理を実行する上で必要なデータを記憶する。また、RAM128は、コントローラ126によって情報が適宜書き換えられるワークエリアとしても利用される。RAM128は、ワークエリアとして、印刷枚数カウンタN、設定データ記憶部S、ホールドジョブの印刷データを記憶する記憶部として機能するホールドデータ記憶部Hなどを有する。
【0021】
印刷枚数カウンタNは、プリンタユニット121にてプリントした枚数を記憶する。設定データ記憶部Sは、例えば、消耗品パーツの寿命を見るための閾値、プリントジョブを実行するためカラー情報、用紙サイズなどのデフォルト値、管理サーバと通信するためのネットワーク設定、使用者を識別するための認証設定などの設定データを記憶する。ホールドデータ記憶部Hは、利用者による実行指示待ちの印刷ジョブ(ホールドジョブ)の印刷データ(ジョブデータ)を記憶する。
【0022】
ICカードリーダ129は、利用者が携帯するICカードのデータを読み取る。ICカードリーダ129は、例えば非接触の近距離無線通信ユニットである。利用者がICカードリーダ129にICカードを翳すことによって、ICカードリーダ129は、そのICカードに記録された利用者ID等を読み取る。利用者IDは、画像形成装置102を利用する複数の利用者を識別するために、利用者毎に割り当てられた固有の利用者識別情報である。
【0023】
図2に示すように、入力装置130は、ディスプレイ2と、反射板4と、センサ6と、制御部20と、を有する。ディスプレイ2と反射板4は、空間に画像を表示する表示部として機能する。センサ6は、空間に表示した画像にアクセスした操作子の動きを検出する検出部として機能する。
【0024】
また、入力装置130は、ディスプレイ2、センサ6、及び制御部20を収容した筐体8を有する。筐体8は、4つの側壁と矩形の底壁を有する。筐体8は、その上面に、水平面に対して傾斜させた状態で、反射板4を備える。反射板4の傾斜方向は、入力装置130の利用者から見て手前から奥に向けて(図2で左から右に向けて)上方にわずかに傾斜する方向である。
【0025】
入力装置130は、ディスプレイ2を介して画像を表示し、この画像を反射板4により反射させて、反射させた画像を空間の表示領域Sに表示する。表示領域Sは、入力装置130の上方に離間した位置で、利用者から見て手前から奥に向けて上方に(図2で左から右に向けて上方に)傾斜した画像として見える実体の無い領域である。図3は、入力装置130が、空間の表示領域Sに1つ目の入力操作画像を表示した一例を示す。
【0026】
センサ6は、表示領域S(に表示した画像)にアクセスした操作子の動きを検出する。ここで言う「操作子」は、例えば、入力装置130を操作する利用者の指や利用者が把持するタッチペンなどを含む。また、「操作子の動き」とは、表示領域Sの外から操作子が表示領域Sに入る動きや、出る動き、表示領域Sに入った操作子の表示領域S内での(表示領域Sから離れない状態での)横方向の動きなどを含む。例えば、センサ6は、操作子が表示領域Sに入った後、操作子が表示領域Sから離れることなく、表示した画像に含まれるボタンに触れる動作を検出することができる。
【0027】
ディスプレイ2は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどである。ディスプレイ2は、デジタル複合機の動作に応じた複数の画像を切り替え表示することができる。或いは、ディスプレイ2は、複数の画像を並べて表示したり重ねて表示したりすることもできる。ディスプレイ2は、表示領域Sと反対側に(図2で手前から奥に向けて下方に)傾斜している。
【0028】
反射板4は、例えば、入射光を反射して所定方向に屈折させる偏光板などである。
【0029】
センサ6は、例えば、表示領域Sに沿った赤外線を面状に照射し、この赤外線を遮る操作子の動きを検出し、表示領域Sに操作子がアクセスした位置を検出する。ここで言う「アクセス」とは、表示領域S(すなわち入力装置130が空間に表示した画像)の外から表示領域Sに操作子を入れる動作や、表示領域Sに入った操作子を表示領域Sから離さずに表示領域Sに沿った所望する位置(ボタンなど)へ移動させる動作を意味する。また、「アクセス」は、表示領域Sに入った操作子がその位置で停止している状態で、表示領域Sに別の画像を切替表示したとき、切替後の画像内で操作子が触れているボタンなどに対する入力動作を意味する場合もある。
【0030】
反射板4とセンサ6は、周知の構成であり、空間に画像を表示する技術、及び空間に表示した画像に対する操作子のアクセスを検出する技術は、周知の技術であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0031】
図4に示すように、制御部20は、プロセッサ22、メモリ24、表示I/F(インターフェース)26、及びセンサI/F(インターフェース)28を有する。
【0032】
プロセッサ22は、演算処理を実行する。プロセッサ22は、例えば、メモリ24に記憶されているプログラム及びプログラムで用いられるデータに基づいて種々の処理を行う。メモリ24は、プログラム及びプログラムで用いられるデータ等を記憶する。
【0033】
表示I/F26は、ディスプレイ2へ画像データを送信するためのインターフェースである。制御部20は、表示I/F26を介して、画像データをディスプレイ2へ送信する。
【0034】
センサI/F28は、センサ6から信号を受信するためのインターフェースである。制御部20は、センサI/F28を介して、「操作子の動き」に関する検出結果を受信する。
【0035】
以下、図3とともに図5-8を参照して、上述した入力装置130の動作例について説明する。
入力装置130の制御部20は、図5のACT1として、図7のジョブ選択画像(第1の画像)を表示領域Sに表示する。ジョブ選択画像は、例えば、コピーボタン31、プリントボタン32、FAXボタン33、及びスキャナボタン34を含む。これらのボタン31~34は、第1のボタンの一例である。
【0036】
ACT1でジョブ選択画像を表示した状態で、入力装置130の利用者が、例えばコピーボタン31(第1のボタン)を指で押すように表示領域Sにアクセスする(コピーボタン31を押す)と、制御部20は、センサ6を介して、コピーボタン31に操作子によるアクセスがあったこと(第1の動作)を判断し(ACT2;YES)、ACT3へ進む。
【0037】
制御部20は、この後、コピーボタン31にアクセスがあった利用者の指が表示領域Sから離れることなく(ACT3;NO)、予め決めた所定時間(本実施形態では3秒間)その場所(コピーボタン31が表示された場所)に留まったことを判断すると(ACT4;YES)、ACT5として、コピーボタン31の入力があったことを受け付けて、ACT6へ進む。このように、表示領域Sにアクセスした後、指がこの位置で所定時間停止する動作が第2の動作となる。
【0038】
なお、ACT5でコピーボタン31の入力を受け付けたとき、制御部20は、コピーボタン31を強調表示してもよい。強調表示は、利用者に対し、コピーボタン31が押されたことを認識させるためのものであり、例えば、コピーボタン31の領域を少し大きく表示したり、コピーボタン31を反転表示したりすればよい。また、制御部20は、ACT2でコピーボタン31にアクセスがあったことを判断したときにコピーボタン31を強調表示してもよい。
【0039】
ACT5でコピーボタン31の入力を受け付けた後、制御部20は、ACT6として、図7のジョブ選択画像の代わりに図3の機能選択画像(第2の画像)を1つ目の入力操作画像として表示領域Sに表示する。第1の画像から第2の画像へ切り替わるとき、利用者の指は、表示領域Sにアクセスした状態のままである。図3の機能選択画像は、例えば、部数ボタン35、スタートボタン36、用紙/倍率ボタン37、白黒/カラーボタン38、及び片面/両面ボタン39を含む。これらのボタン35~39は、第2のボタンの一例である。
【0040】
ACT6で機能選択画像を表示した状態で、入力装置130の利用者が、指を表示領域Sから離すことなく(図5のACT7;NO)、例えば、片面/両面ボタン39(第2のボタン)にアクセスすると(ACT8;YES)、制御部20は、ACT9へ進む。
【0041】
ACT8の片面/両面ボタン39へのアクセスは、大抵は、表示領域Sに入れた指を表示領域Sに沿って片面/両面ボタン39に移動させる動作である。しかし、ACT1で表示したジョブ選択画像のコピーボタン31と同じ位置に、ACT6で表示した機能選択画像の片面/両面ボタン39が表示された場合には、ACT8の片面/両面ボタン39へのアクセスは、指を移動せずその位置に停止させる動作となる。
【0042】
利用者が片面/両面ボタン39へアクセスした後(ACT8;YES)、制御部20は、利用者の指が表示領域Sの片面/両面ボタン39から離れることなく(ACT9;NO)、所定時間(本実施形態では3秒間)経過したこと(第2の動作)を判断すると(ACT10;YES)、ACT11として、片面/両面ボタン39の入力があったことを受け付けて、ACT12へ進む。
【0043】
なお、ACT11で片面/両面ボタン39の入力を受け付けたとき、制御部20は、片面/両面ボタン39を強調表示してもよい。強調表示は、利用者に対し、片面/両面ボタン39が押されたことを認識させるためのものであり、例えば、片面/両面ボタン39の領域を少し大きく表示したり、片面/両面ボタン39を反転表示したりすればよい。また、制御部20は、ACT8で片面/両面ボタン39にアクセスがあったことを判断したときに片面/両面ボタン39を強調表示してもよい。
【0044】
ACT11で片面/両面ボタン39の入力を受け付けた後、制御部20は、ACT12で次の画像有りを判断して、ACT6に進んで、図3の機能選択画像の代わりに図8の片面/両面選択画像を2つ目の入力操作画像として表示領域Sに表示する。このとき、利用者の指は、表示領域Sにアクセスした状態のままである。片面/両面選択画像は、片面→片面ボタン41、片面→両面ボタン42、両面→両面ボタン43、及び両面→片面ボタン44を含む。
【0045】
この後、制御部20は、図8の片面/両面選択画像を表示した状態で、ACT7~ACT11を実行する。このとき、例えば、利用者がボタン41~44のいずれかにアクセスして(ACT8;YES)、ACT11でそのボタン入力を受け付けると、制御部20は、ACT12で次の画像有りを判断して、図8の片面/両面選択画像から図3の機能選択画像に切り替えて(ACT6)、ACT7~ACT11として、利用者によるスタートボタン36の入力を待つ。
【0046】
この後、利用者によるスタートボタン36の入力がなされると(ACT11)、制御部20は、ACT12で次の画像が無いことを判断し(ACT12;NO)、利用者の指がスタートボタン36から離れた後(ACT13;YES)、ACT1に進んでジョブ選択画像を表示して、入力操作の受け付け処理を終了する。
【0047】
なお、ACT6で入力操作画像を表示した状態でボタンの選択がなされないまま(ACT8;NO)利用者によるアクセスが解除された場合(ACT7;YES)、及びACT8で利用者によるボタン選択がなされた後(ACT8;YES)所定時間経過する前に(ACT10;NO)アクセスが解除された場合(ACT9;YES)、制御部20は、ACT14に進む。
【0048】
ACT14に進んだ後、利用者によるアクセスが一定時間(例えば、1分間)無い場合(ACT14;YES)、制御部20は、図5のACT1に進んで図7のジョブ選択画像に切り替えて、入力操作の受け付け処理を終了する。なお、一定時間経過する前にアクセスがあった場合(ACT14;NO、ACT15;YES)、制御部20は、ACT7に進む。
【0049】
以上のように、本実施形態によると、空間に表示した第1の画像にある第1のボタンを入力した後、画像の表示領域Sから操作子を離すことなく第2の画像にある第2のボタンを入力することができるため、操作子を前後に大きく動かして複数のボタンに入力する必要がない。このため、違うボタンを誤って押してしまう不具合を生じ難く、画像が切り替わった後の第2のボタンの入力操作を確実且つ容易にできる。
【0050】
また、本実施形態では、図6のACT11で第2のボタンの入力を受け付けたときに第2のボタンを強調表示するようにしたため、利用者は、第2のボタンを入力できたことを認識することができ、確実な入力操作が可能となる。また、ACT8で第2のボタンにアクセスした時点で強調表示すれば、利用者は、第2のボタンに確実にアクセスすることができる。
【0051】
なお、上述した実施形態では、ACT5、ACT11でボタン入力の受け付けを判断するための操作子の第2の動作として、3秒間停止させる動作を検出するようにしたが、操作子の停止時間は任意に設定することができる。また、操作子が一定時間停止していることを第2の動作として判断する代わりに、例えば、操作子が表示領域Sに向けてさらに押し込まれたときの操作子の検出面積の変化に基づいて第2の動作を判断してもよく、操作子が表示領域Sにアクセスした位置で回転された動作を第2の動作として検出してもよい。
【0052】
また、ACT5のボタン入力の受け付けの判断基準となる操作子の第2の動作と、ACT11のボタン入力の受け付けの判断基準となる操作子の第2の動作は異なる動作であってもよい。例えば、第2のボタンにアクセスがあった後に3秒間停止した場合にACT5としてボタン入力を受け付けて、第2のボタンにアクセスがあった後に操作子がさらに押し込まれた場合にACT11としてボタン入力を受け付けてもよい。
【0053】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0054】
2…ディスプレイ、4…反射板、6…センサ、8…筐体、10…入力装置、20…制御部、22…プロセッサ、24…メモリ、26…表示I/F、28…センサI/F、31…コピーボタン、32…プリントボタン、33…FAXボタン、34…スキャナボタン、35…部数ボタン、36…スタートボタン、37…用紙/倍率ボタン、38…白黒/カラーボタン、39…片面/両面ボタン、41…片面→片面ボタン、42…片面→両面ボタン、43…両面→両面ボタン、44…両面→片面ボタン、S…表示領域。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8