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特開2024-115982賞品買取所システム、口座入金システム、賞品買取管理装置、賞品買取方法及び賞品買取プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115982
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】賞品買取所システム、口座入金システム、賞品買取管理装置、賞品買取方法及び賞品買取プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240820BHJP
   G06Q 30/0283 20230101ALI20240820BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q30/0283
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021931
(22)【出願日】2023-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114306
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 史郎
(74)【代理人】
【識別番号】100148655
【弁理士】
【氏名又は名称】諏訪 淳一
(72)【発明者】
【氏名】福原 仁
(72)【発明者】
【氏名】安部 純平
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB01
5L030BB21
5L049BB01
5L049BB21
(57)【要約】
【課題】遊技客の口座残高に上限が設けられている場合に、賞品分の金額を口座に入金するときのトラブルを効率良く防止することを課題とする。
【解決手段】賞品買取管理装置10において賞品買取処理が行われたならば(S1)、買取金額を客操作端末40に通知する(S2)。客操作端末40は、携帯端末60が表示する口座番号をコード化したコードから口座番号を読み取り(S3)、管理装置50に対して口座残高通知依頼を通知する(S4)。管理装置50は、口座残高通知依頼を受けた客操作端末40に対して口座残高を通知する(S5)。客操作端末40は、買取金額及び受信した口座残高を用いて口座入金可能額及び貨幣出金額を算出する(S6)。客操作端末40は、算出した口座入金可能額及び貨幣出金額に基づいて、管理装置50に口座入金を依頼し(S7)、賞品買取管理装置10に貨幣出金を通知する(S8)。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技客により獲得された賞品を読み取ってその種別を判定して該賞品に相当する金額を特定し、特定した金額を前記遊技客に受け渡す賞品買取所システムであって、
口座残高に所定の上限額が設けられた前記遊技客の口座を特定する口座特定手段と、
前記賞品に相当する金額と、前記遊技客の口座残高と、前記所定の上限額とに基づいて、前記賞品に相当する金額の前記遊技客の口座への入金処理及び/又は前記賞品に相当する金額の貨幣での出金処理を行う処理手段と
を備えたことを特徴とする賞品買取所システム。
【請求項2】
前記処理手段は、
前記賞品に相当する金額が特定されたならば、該特定された金額と前記遊技客の口座残高の合計が前記所定の上限額以下又は未満であることを条件として、前記賞品に相当する金額を前記遊技客の口座に対して入金処理することを特徴とする請求項1に記載の賞品買取所システム。
【請求項3】
前記処理手段は、
前記遊技客の口座残高が前記所定の上限額と等しい場合に、前記賞品に相当する金額を貨幣にて出金処理することを特徴とする請求項1に記載の賞品買取所システム。
【請求項4】
前記処理手段は、
前記遊技客の口座残高が前記所定の上限額未満であり、かつ、前記合計が前記所定の上限額を超える場合に、前記所定の上限額と前記遊技客の口座残高との差分となる金額を前記遊技客の口座に対して入金処理し、前記賞品に相当する金額のうちの残りの金額を貨幣にて出金処理することを特徴とする請求項1に記載の賞品買取所システム。
【請求項5】
前記口座特定手段は、
前記遊技客により所持された携帯端末から該遊技客の口座に係る情報を読み取り、読み取られた情報に基づいて前記遊技客の口座を特定することを特徴とする請求項1に記載の賞品買取所システム。
【請求項6】
前記処理手段は、
前記遊技客により獲得された賞品を読み取ってその種別を判定した判定結果に基づいて、前記賞品に相当する金額を特定する金額特定手段と、
前記口座特定手段により特定された前記遊技客の口座の口座残高を取得する口座残高取得手段と、
前記金額特定手段により前記賞品に相当する金額が特定されたならば、該特定された金額と前記遊技客の口座残高の合計が前記所定の上限額以下又は未満であるか否かを判定する判定手段と
を備え、
前記判定手段の判定結果に応じて、前記賞品に相当する金額の前記遊技客の口座への入金処理及び/又は前記賞品に相当する金額の貨幣での出金処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の賞品買取所システム。
【請求項7】
前記判定手段による判定結果を前記遊技客に対して通知する通知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の賞品買取所システム。
【請求項8】
前記口座特定手段は、
所定の資金移動業者により管理された前記遊技客のデジタル給与口座を前記遊技客の口座として特定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の賞品買取所システム。
【請求項9】
顧客からの受取品に関連する金額を前記顧客の口座に入金する口座入金システムであって、
口座残高に所定の上限額が設けられた顧客の口座を特定する口座特定手段と、
前記受取品に相当する金額と、前記顧客の口座残高と、前記所定の上限額とに基づいて、前記受取品に相当する金額の前記顧客の口座への入金処理を行う処理手段と
を備えたことを特徴とする口座入金システム。
【請求項10】
遊技客により獲得された賞品を読み取ってその種別を判定して該賞品に相当する金額を特定し、特定した金額を前記遊技客に受け渡す賞品買取管理装置であって、
口座残高に所定の上限額が設けられた前記遊技客の口座を特定する口座特定工程と、
前記賞品に相当する金額と、前記遊技客の口座残高と、前記所定の上限額とに基づいて、前記賞品に相当する金額の前記遊技客の口座への入金処理及び/又は前記賞品に相当する金額の貨幣での出金処理を行う処理工程と
を含むことを特徴とする賞品買取管理装置。
【請求項11】
遊技客により獲得された賞品を読み取ってその種別を判定して該賞品に相当する金額を特定し、特定した金額を前記遊技客に受け渡す賞品買取所システムにおける賞品買取方法であって、
口座残高に所定の上限額が設けられた前記遊技客の口座を特定する口座特定工程と、
前記賞品に相当する金額と、前記遊技客の口座残高と、前記所定の上限額とに基づいて、前記賞品に相当する金額の前記遊技客の口座への入金処理及び/又は前記賞品に相当する金額の貨幣での出金処理を行う処理工程と
を含むことを特徴とする賞品買取方法。
【請求項12】
遊技客により獲得された賞品を読み取ってその種別を判定して該賞品に相当する金額を特定し、特定した金額を前記遊技客に受け渡す賞品買取管理装置で実行される賞品買取プログラムであって、
口座残高に所定の上限額が設けられた前記遊技客の口座を特定する口座特定手順と、
前記賞品に相当する金額と、前記遊技客の口座残高と、前記所定の上限額とに基づいて、前記賞品に相当する金額の前記遊技客の口座への入金処理及び/又は前記賞品に相当する金額の貨幣での出金処理を行う処理手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする賞品買取プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技客の口座残高に上限が設けられている場合に、賞品分の金額を口座に入金するときのトラブルを効率良く防止することができる賞品買取所システム、口座入金システム、賞品買取管理装置、賞品買取方法及び賞品買取プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ店等の遊技店の近傍には、賞品買取所が設けられることが多い。この賞品買取所は、遊技客が遊技店で取得した特殊賞品(以下、単に「賞品」と言う)を受け取り、この賞品分の貨幣を出金することになる。この際、賞品買取所の係員が貨幣を遊技客に手渡しするのではなく、賞品分の金額を遊技客の口座に入金するシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-325951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のものは、遊技客の口座に預け入れることが可能な金額の上限が存在する場合には、該遊技客の口座に対して賞品分の金額を入金することができず、トラブルを招く可能性がある。口座残高の上限を超えるために、実際の入金がされていないにも関わらず、遊技客が口座に入金されたとの思い込む状況が考えられるためである。
【0005】
例えば、近年導入されるデジタル給与払いでは、資金移動業者の口座(以下、「デジタル給与口座」と言う)への資金移動を給与受取に活用するため、このデジタル給与口座へ賞品分の金額を入金するケースが考えられる。ところが、このデジタル給与口座については「100万円」の口座残高の上限が設けられる場合があるため、かかるデジタル給与口座には100万円を超える場合に、賞品分の金額を入金することができない。
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであって、遊技客の口座残高に上限が設けられている場合に、賞品分の金額を口座に入金するときのトラブルを効率良く防止することができる賞品買取所システム、口座入金システム、賞品買取管理装置、賞品買取方法及び賞品買取プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、遊技客により獲得された賞品を読み取ってその種別を判定して該賞品に相当する金額を特定し、特定した金額を前記遊技客に受け渡す賞品買取所システムであって、口座残高に所定の上限額が設けられた前記遊技客の口座を特定する口座特定手段と、前記賞品に相当する金額と、前記遊技客の口座残高と、前記所定の上限額とに基づいて、前記賞品に相当する金額の前記遊技客の口座への入金処理及び/又は前記賞品に相当する金額の貨幣での出金処理を行う処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記発明において、前記処理手段は、前記賞品に相当する金額が特定されたならば、該特定された金額と前記遊技客の口座残高の合計が前記所定の上限額以下又は未満であることを条件として、前記賞品に相当する金額を前記遊技客の口座に対して入金処理することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記発明において、前記処理手段は、前記遊技客の口座残高が前記所定の上限額と等しい場合に、前記賞品に相当する金額を貨幣にて出金処理することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記発明において、前記処理手段は、前記遊技客の口座残高が前記所定の上限額未満であり、かつ、前記合計が前記所定の上限額を超える場合に、前記所定の上限額と前記遊技客の口座残高との差分となる金額を前記遊技客の口座に対して入金処理し、前記賞品に相当する金額のうちの残りの金額を貨幣にて出金処理することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記発明において、前記口座特定手段は、前記遊技客により所持された携帯端末から該遊技客の口座に係る情報を読み取り、読み取られた情報に基づいて前記遊技客の口座を特定することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記発明において、前記処理手段は、前記遊技客により獲得された賞品を読み取ってその種別を判定した判定結果に基づいて、前記賞品に相当する金額を特定する金額特定手段と、前記口座特定手段により特定された前記遊技客の口座の口座残高を取得する口座残高取得手段と、前記金額特定手段により前記賞品に相当する金額が特定されたならば、該特定された金額と前記遊技客の口座残高の合計が前記所定の上限額以下又は未満であるか否かを判定する判定手段とを備え、前記判定手段の判定結果に応じて、前記賞品に相当する金額の前記遊技客の口座への入金処理及び/又は前記賞品に相当する金額の貨幣での出金処理を行うことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記発明において、前記判定手段による判定結果を前記遊技客に対して通知する通知手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記発明において、前記口座特定手段は、所定の資金移動業者により管理された前記遊技客のデジタル給与口座を前記遊技客の口座として特定することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、顧客からの受取品に関連する金額を前記顧客の口座に入金する口座入金システムであって、口座残高に所定の上限額が設けられた顧客の口座を特定する口座特定手段と、前記受取品に相当する金額と、前記顧客の口座残高と、前記所定の上限額とに基づいて、前記受取品に相当する金額の前記顧客の口座への入金処理を行う処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、遊技客により獲得された賞品を読み取ってその種別を判定して該賞品に相当する金額を特定し、特定した金額を前記遊技客に受け渡す賞品買取管理装置であって、口座残高に所定の上限額が設けられた前記遊技客の口座を特定する口座特定工程と、前記賞品に相当する金額と、前記遊技客の口座残高と、前記所定の上限額とに基づいて、前記賞品に相当する金額の前記遊技客の口座への入金処理及び/又は前記賞品に相当する金額の貨幣での出金処理を行う処理工程とを含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、遊技客により獲得された賞品を読み取ってその種別を判定して該賞品に相当する金額を特定し、特定した金額を前記遊技客に受け渡す賞品買取所システムにおける賞品買取方法であって、口座残高に所定の上限額が設けられた前記遊技客の口座を特定する口座特定工程と、前記賞品に相当する金額と、前記遊技客の口座残高と、前記所定の上限額とに基づいて、前記賞品に相当する金額の前記遊技客の口座への入金処理及び/又は前記賞品に相当する金額の貨幣での出金処理を行う処理工程とを含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、遊技客により獲得された賞品を読み取ってその種別を判定して該賞品に相当する金額を特定し、特定した金額を前記遊技客に受け渡す賞品買取管理装置で実行される賞品買取プログラムであって、口座残高に所定の上限額が設けられた前記遊技客の口座を特定する口座特定手順と、前記賞品に相当する金額と、前記遊技客の口座残高と、前記所定の上限額とに基づいて、前記賞品に相当する金額の前記遊技客の口座への入金処理及び/又は前記賞品に相当する金額の貨幣での出金処理を行う処理手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、遊技客の口座残高に上限が設けられている場合に、賞品分の金額を口座に入金するときのトラブルを効率良く防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、実施形態に係る賞品買取所システムの概要の説明図である。
図2図2は、実施形態に係る賞品買取所システムのシステム構成を示す図である。
図3図3は、図2に示した賞品買取管理装置の構成を示す機能ブロック図である。
図4図4は、図3に示した賞品買取データの一例を示す図である。
図5図5は、図2に示した客操作端末の構成を示す機能ブロック図である。
図6図6は、図5に示した買取金額データ、口座残高データ及び入出金データの一例を示す図である。
図7図7は、図2に示した管理装置の構成を示す機能ブロック図である。
図8図8は、図7に示した口座データの一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る客操作端末の表示の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る客操作端末における処理手順を示すフローチャートである。
図11図11は、変形例1に係る賞品買取所システムの概要の説明図である。
図12図12は、変形例2に係る賞品買取所システムの概要の説明図である。
図13図13は、変形例3に係る賞品買取所システムの概要の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[実施形態]
以下に、本実施形態に係る賞品買取所システム、口座入金システム、賞品買取管理装置、賞品買取方法及び賞品買取プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
<実施形態に係る賞品買取所システムの概要>
まず、本実施形態に係る賞品買取所システムの概要について説明する。図1は、本実施形態に係る賞品買取所システムの概要を説明するための説明図である。
【0023】
図1に示すように、本実施形態に係る賞品買取所システムでは、賞品買取管理装置10において賞品買取処理が行われたならば(S1)、買取金額を客操作端末40に通知する(S2)。例えば、買取金額「17000」円が通知される。
【0024】
客操作端末40は、携帯端末60が表示するデジタル給与口座(以下、単に「口座」と言う)の口座番号をコード化したQRコード(登録商標)等のコードから口座番号を読み取り(S3)、管理装置50に対して口座残高通知依頼を通知する(S4)。
【0025】
管理装置50は、口座残高通知依頼を受けた客操作端末40に対して口座残高を通知する(S5)。例えば、口座番号「1234567」及び残高「990000」円を通知する。
【0026】
客操作端末40は、買取金額及び受信した口座残高を用いて口座入金可能額及び貨幣出金額を算出する(S6)。例えば、口座残高の限度額が100万円であるため、受信した口座残高が「990000」円であり、買取金額が「17000」円であるならば、口座入金可能額は「10000」円となり、貨幣出金額は「7000」円となる。
【0027】
客操作端末40は、算出した口座入金可能額及び貨幣出金額に基づいて、管理装置50に口座入金を依頼し(S7)、賞品買取管理装置10に貨幣出金を通知する(S8)。
【0028】
このように、本実施形態に係る賞品買取所システムでは、賞品の買取金額及び口座残高を用いて口座入金可能額及び貨幣出金額を算出し、口座への入金及び貨幣の出金を行うよう構成したので、遊技客の口座残高に上限が設けられている場合に、賞品分の金額を口座に入金するときのトラブルを効率良く防止することができる。
【0029】
<実施形態に係る賞品買取所システムのシステム構成>
次に、本実施形態に係る賞品買取所システムのシステム構成について説明する。図2は、本実施形態に係る賞品買取所システムのシステム構成を示す図である。
【0030】
図2に示すように、賞品買取所には、賞品買取の状況を管理する賞品買取管理装置10が設置される。この賞品買取管理装置10は、賞品読取機20、貨幣出金機30及び客操作端末40と通信可能に接続される。なお、客操作端末40とは、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を用いて接続される。客操作端末40は、LTE等の無線通信及びインターネットを介して管理装置50と通信可能に接続される。
【0031】
賞品読取機20は、買取の対象となる賞品を読み取る装置であり、賞品を読み取ったならば、賞品読取データを賞品買取管理装置10に通知する。この賞品読取データは、読み取った個々の賞品の賞品名を含む。なお、賞品読取機20が、賞品買取管理装置10の機能を備えていてもよい。
【0032】
貨幣出金機30は、買い取った賞品の買取代金を出金する装置であり、賞品買取管理装置10から貨幣出金の通知を受信したならば、この通知に基づいて貨幣を出金する。
【0033】
賞品買取管理装置10は、賞品買取及び貨幣出金の処理を行う装置である。賞品買取管理装置10は、賞品読取機20から賞品読取データを受信したならば、この賞品読取データを記憶するとともに、受信したデータの買取金額を合計して客操作端末40に送信する。
【0034】
また、賞品買取管理装置10は、客操作端末40から貨幣出金通知を受信したならば、この貨幣出金通知を貨幣出金機30に通知する。賞品買取管理装置10は、客操作端末40から賞品返却通知を受信したならば、賞品買取データの直近のデータを全て削除するとともに、返却処理を行った旨を表示する。
【0035】
客操作端末40は、賞品の買取金額に対する口座入金及び貨幣出金の制御を行う端末である。客操作端末40は、賞品買取管理装置10から買取金額を受信したならば、この買取金額を買取金額データに記憶するとともに、管理装置50に対して口座残高通知依頼を通知する。客操作端末40は、管理装置50から口座残高を受信したならば、この口座残高を口座残高データに記憶する。
【0036】
また、客操作端末40は、買取金額データ及び口座残高データが更新されたならば、更新されたそれぞれのデータを用いて口座入金可能額及び貨幣出金額を算出し、次の処理を行う。
【0037】
貨幣出金額が「0」であれば、口座番号及び口座入金可能額を含む入金依頼を管理装置50に通知する。貨幣出金額が「0」でなければ、処理継続選択画面を表示し、処理継続を受け付けたならば、入金選択画面を表示する。この入金選択画面において口座入金可能額での入金を受け付けたならば、口座番号及び口座入金可能額を含む入金依頼を管理装置50に通知するとともに、貨幣出金額を含む貨幣出金通知を賞品買取管理装置10に通知する。
【0038】
処理継続選択画面において処理中止を受け付けた場合、又は、入金選択画面において口座への入金中止を受け付けた場合には、出金選択画面を表示する。この出金選択画面において買取金額の出金を受け付けたならば、買取金額を含む貨幣出金通知を賞品買取管理装置10に通知する。また、出金選択画面において出金中止を受け付けたならば、賞品返却通知を賞品買取管理装置10に通知する。
【0039】
管理装置50は、口座を管理する装置である。管理装置50は、客操作端末40から口座残高通知依頼を受信したならば、この口座残高通知依頼に含まれる口座番号に対応する残高を口座データから抽出し、客操作端末40に通知する。
【0040】
また、管理装置50は、客操作端末40から入金依頼を受信したならば、この入金依頼に含まれる口座番号及び口座入金可能額を用いて、口座データの対応する残高に口座入金可能額を加算する。そして、客操作端末40に入金通知を通知する。
【0041】
携帯端末60は、賞品買取所の利用者が所持するスマートフォン、ウェアラブルデバイス等の端末である。携帯端末60は、コード表示操作を受け付けたならば、管理装置50で管理されている口座の口座番号をコード化したQRコード(登録商標)等のコードを表示する。
【0042】
<賞品買取管理装置10の構成>
次に、図2に示した賞品買取管理装置10の構成について説明する。図3は、図2に示した賞品買取管理装置10の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、賞品買取管理装置10は、入力部11、表示部12、帳票印字部13、通信部15、記憶部16及び制御部17を有する。
【0043】
入力部11は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。表示部12は、液晶パネル等の表示デバイスである。帳票印字部13は、帳票を印字する出力デバイスである。通信部15は、賞品読取機20、貨幣出金機30及び客操作端末40とデータ通信するためのインタフェース部である。なお、客操作端末40とは、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を用いてデータ通信する。また、客操作端末40との通信形態はこれに限定されずLANケーブルを用いた有線通信とする構成であってもよい。
【0044】
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスであり、賞品買取データ16aを記憶する。賞品買取データ16aは、賞品の買取履歴を示すデータである。
【0045】
制御部17は、賞品買取管理装置10を全体制御する制御部であり、賞品買取処理部17a、買取金額送信部17b、貨幣出金処理部17c、賞品返却処理部17d及び印字処理部17eを有する。実際には、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、賞品買取処理部17a、買取金額送信部17b、貨幣出金処理部17c、賞品返却処理部17d及び印字処理部17eにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0046】
賞品買取処理部17aは、賞品買取データ16aを管理する処理部である。賞品買取処理部17aは、賞品読取機20から賞品読取データを受信したならば、この賞品読取データを賞品買取データ16aに記憶する。
【0047】
買取金額送信部17bは、買取金額を送信する処理部である。買取金額送信部17bは、賞品買取データ16aが更新されたならば、更新されたデータの買取金額を合計して客操作端末40に送信する。
【0048】
貨幣出金処理部17cは、貨幣出金の処理を行う処理部である。貨幣出金処理部17cは、客操作端末40から貨幣出金通知を受信したならば、この貨幣出金通知を貨幣出金機30に通知する。
【0049】
賞品返却処理部17dは、買取賞品の返却処理を行う処理部である。賞品返却処理部17dは、客操作端末40から賞品返却通知を受信したならば、賞品買取処理部17aにより更新された賞品買取データ16aの直近のデータを全て削除するとともに、返却処理を行った旨を表示部12に表示する。
【0050】
印字処理部17eは、賞品買取データ16aの印字出力を制御する処理部である。印字処理部17eは、入力部11から印字指示を受け付けたならば、帳票印字部13から賞品買取データ16aの印字出力を行う。
【0051】
次に、図3に示した賞品買取管理装置10の記憶部16が記憶するデータの具体例について説明する。図4は、図3に示した賞品買取データ16aの一例を示す図である。
【0052】
図4に示す賞品買取データ16aは、番号「91」、番号「92」及び番号「93」のそれぞれに対して、取引日時が「2023/3/15 14:30」であり、買取賞品が「遊技賞品(大)」であり、買取金額が「5000円」である状態を対応付けている。
【0053】
また、賞品買取データ16aは、番号「94」及び番号「95」のそれぞれに対して、取引日時が「2023/3/15 14:30」であり、買取賞品が「遊技賞品(中)」であり、買取金額が「1000円」である状態を対応付けている。
【0054】
<客操作端末40の構成>
次に、図2に示した客操作端末40の構成について説明する。図5は、図2に示した客操作端末40の構成を示す機能ブロック図である。図5に示すように、客操作端末40は、表示操作部41、カメラ42、通信部45、記憶部46及び制御部47を有する。なお、図示はしないが通信部45を介して媒体読み取り用カードリーダ、生体情報認識用デバイス、音声出力用スピーカ、番号入力用キーパッド、表示用サイネージも接続可能である。
【0055】
表示操作部41は、タッチパネルディスプレイ等の入出力デバイスである。カメラ42は、客操作端末40の表面に設置され、QRコード(登録商標)等を撮影するための入力デバイスである。通信部45は、無線通信を介して賞品買取管理装置10及びインターネットとデータ通信するためのインタフェース部である。
【0056】
記憶部46は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスであり、買取金額データ46a、口座残高データ46b及び入出金データ46cを記憶する。
【0057】
買取金額データ46aは、賞品の買取金額を示すデータである。口座残高データ46bは、口座番号及びこの口座の残高を示すデータである。入出金データ46cは、口座入金可能額及び貨幣出金額を示すデータである。
【0058】
制御部47は、客操作端末40を全体制御する制御部であり、買取金額管理部47a、口座残高管理部47b、入出金算出部47c、入出金制御部47d、口座入金処理部47e及び貨幣出金処理部47fを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、買取金額管理部47a、口座残高管理部47b、入出金算出部47c、入出金制御部47d、口座入金処理部47e及び貨幣出金処理部47fにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0059】
買取金額管理部47aは、買取金額データ46aを管理する処理部である。買取金額管理部47aは、賞品買取管理装置10から買取金額を受信したならば、この買取金額を買取金額データ46aに記憶する。
【0060】
口座残高管理部47bは、口座残高データ46bを管理する処理部である。口座残高管理部47bは、賞品買取管理装置10から買取金額を受信したならば、管理装置50に対して口座残高通知依頼を通知する。口座残高管理部47bは、管理装置50から口座残高を受信したならば、この口座残高を口座残高データ46bに記憶する。
【0061】
入出金算出部47cは、入出金データ46cを管理する処理部である。入出金算出部47cは、買取金額データ46a及び口座残高データ46bが更新されたならば、更新されたそれぞれのデータを用いて口座入金可能額及び貨幣出金額を算出し、入出金データ46cに記憶する。
【0062】
具体的には、まず、100万円と口座残高データ46bの残高との差額を入出金データ46cの口座入金可能額に記憶する。この口座入金可能額が買取金額データ46aの買取金額未満であれば、この買取金額と口座入金可能額との差額を入出金データ46cの貨幣出金額に記憶する。また、口座入金可能額が買取金額データ46aの買取金額以上であれば、この買取金額を入出金データ46cの口座入金可能額に記憶し、入出金データ46cの貨幣出金額に「0」を記憶する。
【0063】
入出金制御部47dは、口座への入金及び貨幣の出金に係る制御を行う処理部である。入出金制御部47dは、入出金算出部47cにより入出金データ46cが更新されたならば、次の処理を行う。
【0064】
入出金データ46cの貨幣出金額が「0」であれば、口座入金処理部47eに対して入金指示を、貨幣出金処理部47fに対して出金指示を受け渡す。
【0065】
入出金データ46cの貨幣出金額が「0」でなければ、処理継続選択画面を表示操作部41に表示する。この処理継続選択画面において処理継続を受け付けたならば、入金選択画面を表示操作部41に表示する。この入金選択画面において口座入金可能額での入金を受け付けたならば、口座入金処理部47eに対して入金指示を、貨幣出金処理部47fに対して出金指示を受け渡す。
【0066】
処理継続選択画面において処理中止を受け付けた場合、又は、入金選択画面において口座への入金中止を受け付けた場合には、出金選択画面を表示操作部41に表示する。この出金選択画面において買取金額の出金を受け付けたならば、入出金データ46cの貨幣出金額に買取金額データ46aの買取金額を記憶し、貨幣出金処理部47fに対して出金指示を受け渡す。また、出金選択画面において出金中止を受け付けたならば、貨幣出金処理部47fに対して賞品返却指示を受け渡す。
【0067】
口座入金処理部47eは、口座への入金依頼を行う処理部である。口座入金処理部47eは、入出金制御部47dから入金指示を受け取ったならば、口座残高データ46bの口座番号及び入出金データ46cの口座入金可能額を含む入金依頼を管理装置50に通知する。口座入金処理部47eは、管理装置50から入金通知を受信したならば、口座への入金処理が完了した旨を表示操作部41に表示する。
【0068】
貨幣出金処理部47fは、貨幣の出金を通知する処理部である。貨幣出金処理部47fは、入出金制御部47dから出金指示を受け取ったならば、入出金データ46cの貨幣出金額を含む貨幣出金通知を賞品買取管理装置10に通知する。
【0069】
また、貨幣出金処理部47fは、入出金制御部47dから賞品返却指示を受け取ったならば、賞品返却通知を賞品買取管理装置10に通知する。
【0070】
次に、図5に示した客操作端末40の記憶部46が記憶するデータの具体例について説明する。図6は、図5に示した買取金額データ46a、口座残高データ46b及び入出金データ46cの一例を示す図である。
【0071】
図6(a)に示す買取金額データ46aは、買取金額が「17000」円である状態を示している。口座残高データ46bは、口座番号「1234567」に対して、残高が「990000」円である状態を対応付けている。入出金データ46cは、口座入金可能額が「10000」円であり、貨幣出金額が「7000」円である状態を対応付けている。
【0072】
<管理装置50の構成>
次に、図2に示した管理装置50の構成について説明する。図7は、図2に示した管理装置50の構成を示す機能ブロック図である。図7に示すように、管理装置50は、入力部51及び表示部52と接続され、通信部55、記憶部56及び制御部57を有する。
【0073】
入力部51は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。表示部52は、液晶パネルやディスプレイ装置等の表示デバイスである。通信部55は、インターネットを介して客操作端末40とデータ通信するためのインタフェース部である。
【0074】
記憶部56は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、口座データ56aを記憶する。口座データ56aは、管理装置50が管理する口座の口座番号及び残高を示すデータである。
【0075】
制御部57は、管理装置50の全体制御を行う制御部であり、口座管理部57aを有し、このプログラムをCPUにロードして実行することにより、口座管理部57aに対応するプロセスを実行させることになる。
【0076】
口座管理部57aは、口座データ56aを管理する処理部である。口座管理部57aは、入力部51から口座番号を受け付けたならば、この口座番号に係るデータを口座データ56aに生成して更新する。
【0077】
また、口座管理部57aは、客操作端末40から口座残高通知依頼を受信したならば、この口座残高通知依頼に含まれる口座番号に対応する残高を口座データ56aから抽出し、客操作端末40に通知する。
【0078】
また、口座管理部57aは、客操作端末40から入金依頼を受信したならば、この入金依頼に含まれる口座番号及び口座入金可能額を用いて、口座データ56aの対応する残高に口座入金可能額を加算する。そして、客操作端末40に入金通知を通知する。
【0079】
次に、図7に示した管理装置50の記憶部56が記憶するデータの具体例について説明する。図8は、図7に示した口座データ56aの一例を示す図である。
【0080】
図8に示す口座データ56aは、口座番号「1234567」に対して、残高が「990000」円である状態を対応付け、口座番号「1567890」に対して、残高が「855000」円である状態を対応付けている。
【0081】
<実施形態に係る客操作端末40の表示の一例>
次に、本実施形態に係る客操作端末40の表示の一例について説明する。図9は、本実施形態に係る客操作端末40の表示の一例を示す図である。客操作端末40では、処理継続選択画面、入金選択画面及び出金選択画面を表示する。
【0082】
図9(a)に示すように、処理継続選択画面では、賞品の買取金額の全額を口座に入金できない場合に、処理の継続の可否を受け付ける。具体的には、「指定口座では全額入金ができません。処理を続けますか?」と表示する。「はい」が選択されたならば、入金選択画面に移行し、「いいえ」が選択されたならば、出金選択画面に移行する。
【0083】
図9(b)に示すように、入金選択画面では、口座への入金可能額のみを入金するか否かの選択を受け付ける。具体的には、「指定口座で入金可能額のみ入金しますか?(残額は現金で出金)」と表示する。「はい」が選択されたならば、口座への入金処理及び貨幣の出金処理に移行し、「いいえ」が選択されたならば、出金選択画面に移行する。
【0084】
図9(c)に示すように、出金選択画面では、賞品の買取金額の全額を出金するか否かの選択を受け付ける。具体的には、「全額を現金での出金となりますがよろしいですか?」と表示する。「はい」が選択されたならば、賞品の買取金額の全額を出金する出金処理に移行し、「いいえ」が選択されたならば、出金中止処理に移行する。
【0085】
<実施形態に係る客操作端末40における処理手順>
次に、本実施形態に係る客操作端末40における処理手順について説明する。図10は、本実施形態に係る客操作端末40における処理手順を示すフローチャートである。
【0086】
図10に示すように、客操作端末40は、賞品買取管理装置10から買取金額を受信し(ステップS101:Yes)、カメラ42から口座番号を読み取ったならば(ステップS102:Yes)、口座残高通知依頼を管理装置50に通知する(ステップS103)。
【0087】
管理装置50から口座残高を受信したならば(ステップS104:Yes)、買取金額及び口座残高を用いて口座入金可能額及び貨幣出金額を算出する(ステップS105)。
【0088】
貨幣出金額が「0」であるならば(ステップS106:Yes)、ステップS109に移行する。貨幣出金額が「0」でなければ(ステップS106:No)、処理継続選択画面を表示する。
【0089】
処理継続選択画面において、処理継続を受け付けたならば(ステップS107:Yes)、入金選択画面を表示し、処理中止を受け付けたならば(ステップS107:No)、ステップS110に移行する。
【0090】
入金選択画面において、口座入金可能額での入金を受け付けたならば(ステップS108:Yes)、口座入金可能額を含む入金依頼を管理装置50に通知するとともに(ステップS109)、貨幣出金額を含む貨幣出金通知を賞品買取管理装置10に通知して(ステップS111)、そのまま処理を終了する。
【0091】
入金選択画面において、入金中止を受け付けたならば(ステップS108:No)、出金選択画面を表示する。出金選択画面において、買取金額全額の貨幣出金を受け付けたならば(ステップS110:Yes)、賞品の買取金額を貨幣出金額として、この貨幣出金額を含む貨幣出金通知を賞品買取管理装置10に通知して(ステップS112)、そのまま処理を終了する。
【0092】
出金選択画面において、出金中止を受け付けたならば(ステップS110:No)、賞品返却通知を賞品買取管理装置10に通知して(ステップS113)、処理を終了する。
【0093】
上述してきたように、本実施形態に係る賞品買取所システムでは、賞品の買取金額及び口座残高を用いて口座入金可能額及び貨幣出金額を算出し、口座への入金及び貨幣の出金を行うよう構成したので、遊技客の口座残高に上限が設けられている場合に、賞品分の金額を口座に入金するときのトラブルを効率良く防止することができる。
【0094】
なお、上記の実施形態では、賞品の買取金額が口座入金可能額を上回った場合は、その超過額を貨幣で出金する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、買取金額が一つの口座における口座入金可能額を上回った場合は、その超過額を他の口座に対して振り分けて入金処理をできるよう構成することもできる。この際、複数の口座に対する振り分けでの入金処理を自動的に処理する方法と、その都度選択する方法とを設定できるよう構成することもできる。さらに、利用者が指定入力すれば超過額の入金は利用者の口座以外の第三者の口座へ振り分けて入金可能とすることとしてもよい。
【0095】
また、上記の実施形態では、賞品の買取金額が口座入金可能額を上回った場合は、その超過額を貨幣で出金する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、買取金額が口座入金可能額を上回った場合の超過額を遊技店等で使用できるポイントとして付与するよう構成することもできる。また、一般賞品に交換するよう構成することもできる。なお、超過額を一般賞品と交換する場合、例えば客操作端末40の表示操作部41や、図示していないが買取所に設けられたサイネージ等に交換可能な一般賞品の一覧を表示し、利用者の操作により一般賞品を選択させてもよい。選択された一般賞品は、買取所から受け渡される、または利用者の指定する住所へ発送してもよい。
【0096】
また、上記の実施形態では、賞品の買取金額が口座入金可能額を上回るか否かを判定して入金等の処理を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技において獲得した賞品数や遊技媒体数を利用者が携帯端末のアプリに入力することにより、賞品の買取金額を算出して口座への入金が可能か否かを事前に判定して利用者へ通知するよう構成することもできる。なお、判定結果の通知表示としては単純に可能か否かの判定結果を表示としても良いし、買取金額が口座入金可能額を上回る場合に超過額のみ(例えば、10,000円オーバー等)を表示してもよい。
【0097】
また、上記の実施形態では、賞品の買取金額が口座入金可能額を上回った場合は、その超過額を貨幣で出金する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。買取金額が口座入金可能額を上回った場合の超過額を賞品買取管理装置等において仮買取状態として一時的に預かって管理し、口座の残高が所定金額以下となった場合に、仮買取状態の買取金額を入金するよう構成することもできる。なお、仮買取状態となる口座入金可能額は利用者により任意に設定できることとしてもよい。
【0098】
また、上記の実施形態では、賞品の買取金額が口座入金可能額を上回るか否かを判定して入金等の処理を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、賞品を読み取った時点で口座の残高を確認し、口座への入金の可否について報知するよう構成することもできる。なお、報知する形態としては、例えば客操作端末40の表示操作部41に表示、図示していないが買取所に設けられた音声スピーカでの出力、図示していないが買取所に設けられたサイネージ等に表示するなど利用者が認識可能であればどのような形態でもよい。
【0099】
また、上記の実施形態では、賞品の買取金額が口座入金可能額を上回った場合は、その超過額を貨幣で出金する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、賞品の買取金額が口座入金可能額に達していない場合において、口座への入金又は貨幣での出金を選択できるよう構成することもできる。なお、賞品の買取金額が口座入金可能額に達していない場合、賞品の買取金額に応じて口座への入金又は貨幣での出金を選択できるように条件を設定して制限してもよい。
【0100】
また、上記の実施形態では、口座番号をQRコード(登録商標)等のコードを用いて読み取る構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、口座番号の入力、口座番号が表面に印字された媒体の読み取り、利用者の生体情報(顔、静脈、声紋、指紋、虹彩、骨格、バイタル等)、個人識別番号(マイナンバー)、電話番号、所定IDとパスワードの組み合わせ、非接触型ICカードを用いて読み取るよう構成することもできる。
【0101】
また、上記の実施形態では、口座の残高を確認して賞品の買取金額を入金する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、口座の残高確認が直接にできないデビットカード方式の口座に入金するよう構成することもできる。
【0102】
[変形例1]
ところで、上記の実施形態では、賞品買取管理装置において賞品の買取処理を行い、客操作端末において入出金処理を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。客操作端末において賞品の買取処理及び入出金処理を行うよう構成することもできる。本変形例1では、客操作端末において賞品の買取処理及び入出金処理を行う賞品買取所システムについて説明する。
【0103】
<変形例1に係る賞品買取所システムの概要>
本変形例1に係る賞品買取所システムの概要について説明する。図11は、本変形例1に係る賞品買取所システムの概要の説明図である。
【0104】
図11に示すように、本変形例1に係る賞品買取所システムでは、客操作端末100に買取金額が入力された後(S11)、客操作端末100は、携帯端末60が表示する口座番号をコード化したQRコード(登録商標)等のコードから口座番号を読み取り(S12)、管理装置50に対して口座残高通知依頼を通知する(S13)。
【0105】
管理装置50は、口座残高通知依頼を受けた客操作端末100に対して口座残高を通知する(S14)。例えば、口座番号「1234567」及び残高「990000」円を通知する。
【0106】
客操作端末100は、買取金額及び受信した口座残高を用いて口座入金可能額及び貨幣出金額を算出する(S15)。例えば、口座残高の限度額が100万円であるため、受信した口座残高が「990000」円であり、買取金額が「17000」円であるならば、口座入金可能額は「10000」円となり、貨幣出金額は「7000」円となる。
【0107】
客操作端末100は、算出した口座入金可能額に基づいて、管理装置50に口座入金を依頼する(S16)。なお、貨幣の出金は、貨幣出金額に基づいて係員が手作業で処理する。
【0108】
上述してきたように、本変形例1に係る賞品買取所システムでは、客操作端末において賞品の買取処理及び入出金処理を行うよう構成したので、遊技客の口座残高に上限が設けられている場合に、賞品分の金額を口座に入金するときのトラブルを効率良く防止することができる。
【0109】
[変形例2]
ところで、上記の実施形態では、賞品買取管理装置において賞品の買取処理を行い、客操作端末において入出金処理を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。賞品買取管理装置において賞品の買取処理及び入出金処理を行うよう構成することもできる。本変形例2では、賞品買取管理装置において賞品の買取処理及び入出金処理を行う賞品買取所システムについて説明する。
【0110】
<変形例2に係る賞品買取所システムの概要>
本変形例2に係る賞品買取所システムの概要について説明する。図12は、本変形例2に係る賞品買取所システムの概要の説明図である。
【0111】
図12に示すように、本変形例2に係る賞品買取所システムでは、賞品買取管理装置200において賞品買取処理された後(S21)、賞品買取管理装置200は、携帯端末60が表示する口座番号をコード化したQRコード(登録商標)等のコードから口座番号を読み取り(S22)、管理装置50に対して口座残高通知依頼を通知する(S23)。
【0112】
管理装置50は、口座残高通知依頼を受けた賞品買取管理装置200に対して口座残高を通知する(S24)。例えば、口座番号「1234567」及び残高「990000」円を通知する。
【0113】
賞品買取管理装置200は、買取金額及び受信した口座残高を用いて口座入金可能額及び貨幣出金額を算出する(S25)。例えば、口座残高の限度額が100万円であるため、受信した口座残高が「990000」円であり、買取金額が「17000」円であるならば、口座入金可能額は「10000」円となり、貨幣出金額は「7000」円となる。
【0114】
賞品買取管理装置200は、算出した口座入金可能額に基づいて、管理装置50に口座入金を依頼する(S26)。なお、貨幣の出金は、図示しない貨幣出金機に対して、貨幣出金額に基づく貨幣出金通知を通知する。
【0115】
上述してきたように、本変形例2に係る賞品買取所システムでは、賞品買取管理装置において賞品の買取処理及び入出金処理を行うよう構成したので、遊技客の口座残高に上限が設けられている場合に、賞品分の金額を口座に入金するときのトラブルを効率良く防止することができる。
【0116】
なお、上記の変形例2では、賞品買取管理装置において賞品の買取処理及び入出金処理を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、携帯端末、賞品読取機20、貨幣出金機30、買取所に設置された事務所PCのいずれかにおいて、賞品の買取処理及び入出金処理を行うよう構成することもできる。
【0117】
[変形例3]
ところで、上記の実施形態では、賞品買取管理装置において遊技店で獲得した賞品の買取処理を行い、客操作端末において入出金処理を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。賞品買取管理装置においてCDや書籍等の中古品の買取処理を行い、客操作端末において入出金処理を行うよう構成することもできる。本変形例3では、賞品買取管理装置においてCDや書籍等の中古品の買取処理を行い、客操作端末において入出金処理を行う賞品買取所システムについて説明する。
【0118】
<変形例3に係る賞品買取所システムの概要>
本変形例3に係る賞品買取所システムの概要について説明する。図13は、本変形例3に係る賞品買取所システムの概要の説明図である。
【0119】
図13に示すように、本変形例3に係る賞品買取所システムでは、賞品買取管理装置300において中古品買取処理が行われたならば(S31)、買取金額を客操作端末40に通知する(S32)。例えば、買取金額「17000」円が通知される。
【0120】
客操作端末40は、携帯端末60が表示する口座番号をコード化したQRコード(登録商標)等のコードから口座番号を読み取り(S33)、管理装置50に対して口座残高通知依頼を通知する(S34)。
【0121】
管理装置50は、口座残高通知依頼を受けた客操作端末40に対して口座残高を通知する(S35)。例えば、口座番号「1234567」及び残高「990000」円を通知する。
【0122】
客操作端末40は、買取金額及び受信した口座残高を用いて口座入金可能額及び貨幣出金額を算出する(S36)。例えば、口座残高の限度額が100万円であるため、受信した口座残高が「990000」円であり、買取金額が「17000」円であるならば、口座入金可能額は「10000」円となり、貨幣出金額は「7000」円となる。
【0123】
客操作端末40は、算出した口座入金可能額及び貨幣出金額に基づいて、管理装置50に口座入金を依頼し(S37)、賞品買取管理装置300に貨幣出金を通知する(S38)。
【0124】
このように、本変形例3に係る賞品買取所システムでは、賞品買取管理装置においてCDや書籍等の中古品の買取処理を行い、客操作端末において入出金処理を行うよう構成したので、客の口座残高に上限が設けられている場合に、中古品の金額を口座に入金するときのトラブルを効率良く防止することができる。
【0125】
なお、上記の変形例3に係る賞品買取所システムでは、賞品買取管理装置においてCDや書籍等の中古品の買取処理を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一例として貴金属、鞄、時計、金券・チケット類(商品券、株主優待券、回数券、ビール券、クーポン券、新幹線チケット、イベント入場チケットなど)、切手、トレーディングカード、テレフォンカード、玩具、骨董品、絵画、車両、記念貨幣、古銭、古酒など市場に流通するあらゆる物品を対象として、買取処理及び入出金処理を行うようにしてもよい。
【0126】
なお、上記の変形例3に係る賞品買取所システムでは、利用者が買取所を訪れてCDや書籍等の中古品の買取処理を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、非対面によるWEB上にて買取処理をおこなう所謂オンライン買取サービスを対象として本発明を適用してもよい。
【0127】
なお、上記の実施形態及び各変形例で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明に係る賞品買取所システム、口座入金システム、賞品買取管理装置、賞品買取方法及び賞品買取プログラムは、遊技客の口座残高に上限が設けられている場合に、賞品分の金額を口座に入金するときのトラブルを効率良く防止する場合に適している。
【符号の説明】
【0129】
10 賞品買取管理装置
11 入力部
12 表示部
13 帳票印字部
15 通信部
16 記憶部
16a 賞品買取データ
17 制御部
17a 賞品買取処理部
17b 買取金額送信部
17c 貨幣出金処理部
17d 賞品返却処理部
17e 印字処理部
20 賞品読取機
30 貨幣出金機
40 客操作端末
41 表示操作部
42 カメラ
45 通信部
46 記憶部
46a 買取金額データ
46b 口座残高データ
46c 入出金データ
47 制御部
47a 買取金額管理部
47b 口座残高管理部
47c 入出金算出部
47d 入出金制御部
47e 口座入金処理部
47f 貨幣出金処理部
50 管理装置
51 入力部
52 表示部
55 通信部
56 記憶部
56a 口座データ
57 制御部
57a 口座管理部
60 携帯端末
100 客操作端末
200 賞品買取管理装置
300 賞品買取管理装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13