(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024115997
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】不動産情報マッチングシステム、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20240101AFI20240820BHJP
【FI】
G06Q50/16
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023021956
(22)【出願日】2023-02-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】521080554
【氏名又は名称】株式会社fourlist
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】阿部 健司
(72)【発明者】
【氏名】阿部 国明
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC27
5L050CC27
(57)【要約】
【課題】
顧客ごとに適した不動産情報を提供するための不動産情報マッチングシステム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】
記憶部と、取得部と、マッチング部と、を備え、前記記憶部は、顧客に情報が提供される不動産の条件に関し、顧客が現在利用する不動産の所在に関する顧客所在情報を含む条件情報を記憶し、前記取得部は、不動産の所在に関する不動産所在情報を含む不動産情報を取得する不動産情報取得処理を行い、前記マッチング部は、前記条件情報に基づいて前記不動産情報より条件を満たす不動産情報を抽出するマッチング処理を行い、前記マッチング処理は、前記不動産所在情報と前記顧客所在情報とに基づく、不動産の所在が顧客の所在から所定の範囲内に存在するかの判定処理を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客ごとに適した不動産情報を提供するための不動産情報マッチングシステムであって、
記憶部と、取得部と、マッチング部と、を備え、
前記記憶部は、顧客に情報が提供される不動産の条件に関し、顧客が現在利用する不動産の所在に関する顧客所在情報を含む条件情報を記憶し、
前記取得部は、不動産の所在に関する不動産所在情報を含む不動産情報を取得する不動産情報取得処理を行い、
前記マッチング部は、前記条件情報に基づいて前記不動産情報より条件を満たす不動産情報を抽出するマッチング処理を行い、
前記マッチング処理は、前記不動産所在情報と前記顧客所在情報とに基づく、不動産の所在が顧客の所在から所定の範囲内に存在するかの判定処理を含む、
不動産情報マッチングシステム。
【請求項2】
前記顧客所在情報は、顧客が現在利用する不動産の位置情報である条件位置情報を含み、
前記不動産所在情報は、不動産の位置情報である不動産位置情報を含み、
前記条件情報は、条件として設定される所定の範囲に関する範囲条件情報を含み、
前記マッチング部は、不動産の位置が条件を満たすかの判定処理として、前記不動産位置情報と前記条件位置情報と前記範囲条件情報とに基づいて、設定された顧客の所在地から所定の範囲内に不動産が位置するかの判定を行う、
請求項1に記載の不動産情報マッチングシステム。
【請求項3】
前記不動産情報マッチングシステムは、更に位置情報取得部を含み、
前記顧客所在情報は、顧客が現在利用する不動産の所在地である顧客所在地を含み、
前記不動産所在情報は、不動産所在地を含み、
前記位置情報取得部は、前記顧客所在地の位置情報を取得して、前記顧客所在情報に含まれる条件位置情報として記憶し、
前記不動産所在地の位置情報を取得し、前記不動産所在情報に含まれる不動産位置情報として記憶する、
請求項2に記載の不動産情報マッチングシステム。
【請求項4】
前記取得部は、不動産情報取得処理として、ネットワークを介して不動産情報を収集する処理を行う、
請求項2に記載の不動産情報マッチングシステム。
【請求項5】
前記不動産情報マッチングシステムは、更に、図面生成部を備え、
前記図面生成部は、前記マッチング処理によって抽出された不動産情報より、マッチング処理により抽出された不動産情報を表示可能な提供図面を生成する、
請求項1に記載の不動産情報マッチングシステム。
【請求項6】
前記不動産情報マッチングシステムは、更に、前記マッチング部がマッチング処理を行い不動産情報を抽出すると、抽出された不動産に関する不動産情報をメールとして送信する提供部を備える、
請求項1に記載の不動産情報マッチングシステム。
【請求項7】
前記顧客所在地は、顧客の所属する事業所の所在地である、
請求項1~5の何れかに記載の不動産情報マッチングシステム。
【請求項8】
顧客ごとに適した不動産情報を提供するための不動産情報マッチング方法であって、
取得工程と、マッチング工程と、をコンピュータが実行し、
記憶部は、顧客に情報が提供される不動産の条件に関し、顧客が現在利用する不動産の所在に関する顧客所在情報を含む条件情報を記憶し、
前記取得工程は、不動産の所在に関する不動産所在情報を含む不動産情報を取得する不動産情報取得処理を行い、
前記マッチング工程は、前記条件情報に基づいて前記不動産情報より条件を満たす不動産情報を抽出するマッチング処理を行い、
前記マッチング処理は、前記不動産所在情報と前記顧客所在情報とに基づく、不動産の所在が顧客の所在から所定の範囲内に存在するかの判定処理を含む、
不動産情報マッチング方法。
【請求項9】
顧客ごとに適した不動産情報を提供するための不動産情報マッチングプログラムであって、
取得部と、マッチング部と、としてコンピュータを機能させ、
記憶部は、顧客に情報が提供される不動産の条件に関し、顧客が現在利用する不動産の所在に関する顧客所在情報を含む条件情報を記憶し、
前記取得部は、不動産の所在に関する不動産所在情報を含む不動産情報を取得する不動産情報取得処理を行い、
前記マッチング部は、前記条件情報に基づいて前記不動産情報より条件を満たす不動産情報を抽出するマッチング処理を行い、
前記マッチング処理は、前記不動産所在情報と前記顧客所在情報とに基づく、不動産の所在が顧客の所在から所定の範囲内に存在するかの判定処理を含む、
不動産情報マッチングプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不動産情報マッチングシステム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブサイトなどを介して顧客に不動産に関する情報を提供し、不動産の仲介を行うようなサービスが知られている。
【0003】
特許文献1では、施設の開設における候補地の評価を容易に行うことができる、第1地図と、第1地図上に既存施設の位置(位置情報)をプロットした第3地図(すなわち、第3地図は、第1地図に位置情報を付加した情報)を取得し、第1地図と第3地図とを用いて機械学習された候補地評価モデル(所定の業種の施設がどのような場所に存在しやすいかを学習したモデル)を生成し、候補地評価モデルと、候補地の評価対象となる対象地域を示す第2地図と、に基づいて、対象地域における候補地の適合性を評価し、評価結果を出力することができる候補地評価システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、事業ごとに適した不動産(候補地)に関する情報を提供できても顧客ごとに適した不動産に関する情報を提供することができなかった。
【0006】
本発明は上述の問題を鑑みてなされたものであり、顧客ごとに適した不動産に関する情報を提供するための不動産情報マッチングシステム、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明は、顧客ごとに適した不動産情報を提供するための不動産情報マッチングシステムであって、記憶部と、取得部と、マッチング部と、を備え、前記記憶部は、顧客に情報が提供される不動産の条件に関し、顧客が現在利用する不動産の所在に関する顧客所在情報を含む条件情報を記憶し、前記取得部は、不動産の所在に関する不動産所在情報を含む不動産情報を取得する不動産情報取得処理を行い、前記マッチング部は、前記条件情報に基づいて前記不動産情報より条件を満たす不動産情報を抽出するマッチング処理を行い、前記マッチング処理は、前記不動産所在情報と前記顧客所在情報とに基づく、不動産の所在が顧客の所在から所定の範囲内に存在するかの判定処理を含む。
このような構成とすることで、駐車場の用地が必要になった場合や、顧客が現在顧客の事業所を利用する利用者にそのまま自身の事業所を利用してもらうために近場での事業所の移転を考えている場合など、顧客が現在利用する不動産の近くの不動産に関する情報の提供を希望する場合であっても、顧客ごとに設定された条件に基づいて、適した不動産に関する情報の提供を行うことができる。
【0008】
本発明の好ましい形態では、前記顧客所在情報は、顧客が現在利用する不動産の位置情報である条件位置情報を含み、前記不動産所在情報は、不動産の位置情報である不動産位置情報を含み、前記条件情報は、条件として設定される所定の範囲に関する範囲条件情報を含み、前記マッチング部は、不動産の位置が条件を満たすかの判定処理として、前記不動産位置情報と前記条件位置情報と前記範囲条件情報とに基づいて、設定された顧客の所在地から所定の範囲内に不動産が位置するかの判定を行う。
このような構成とすることで、顧客の所在地における緯度経度情報と不動産の緯度経度情報に基づいて容易に条件として設定される範囲に不動産が所在するかを判定することができる。
【0009】
本発明の好ましい形態では、前記不動産情報マッチングシステムは、更に位置情報取得部を含み、前記顧客所在情報は、顧客が現在利用する不動産の所在地である顧客所在地を含み、前記不動産所在情報は、不動産所在地を含み、前記位置情報取得部は、前記顧客所在地の位置情報を取得して、前記顧客所在情報に含まれる条件位置情報として記憶し、前記不動産所在地の位置情報を取得し、前記不動産所在情報に含まれる不動産位置情報として記憶する。
このような構成とすることで、顧客と不動産に関して所在地に関する情報に基づいて緯度経度情報を取得することができる。
【0010】
本発明の好ましい形態では、前記取得部は、不動産情報取得処理としてネットワークを介して不動産情報を収集する処理を行う。
このような構成とすることで、ネットワークを介して最新の不動産情報を取集し、収集した不動産情報に基づいて不動産に関する情報を提供できる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記不動産情報マッチングシステムは、更に、図面生成部を備え、前記図面生成部は、前記マッチング処理によって抽出された不動産情報より、マッチング処理により抽出された不動産情報を表示可能な提供図面を生成する。
このような構成とすることで、マッチング処理により抽出された顧客に適した不動産に関する不動産情報を容易にまとめ、図面として提供することができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記不動産情報マッチングシステムは、更に、前記マッチング部がマッチング処理を行い不動産情報を抽出すると、抽出された不動産に関する不動産情報をメールとして送信する提供部を備える。
このような構成とすることで、マッチング処理によって抽出された顧客に適した不動産情報をメールとして容易に顧客に提供することができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記顧客所在地は、顧客の所属する事業所の所在地である。
このような構成とすることで、顧客の所属する事業所に関して、事業所の近くの不動産の購入を検討するなど、近くの不動産に関する情報の提供を希望している場合であっても、その要望に適した不動産情報を提供することができる。
【0014】
本発明は、顧客ごとに適した不動産情報を提供するための不動産情報マッチング方法であって、取得工程と、マッチング工程と、をコンピュータが実行し、記憶部は、顧客に情報が提供される不動産の条件に関し、顧客が現在利用する不動産の所在に関する顧客所在情報を含む条件情報を記憶し、前記取得工程は、不動産の位置に関する不動産所在情報を含む不動産情報を取得する不動産情報取得処理を行い、前記マッチング工程は、前記条件情報に基づいて前記不動産情報より条件を満たす不動産情報を抽出するマッチング処理を行い、前記マッチング処理は、前記不動産所在情報と前記顧客所在情報とに基づく、不動産の所在が顧客の所在から所定の範囲内に存在するかの判定処理を含む。
【0015】
本発明は、顧客ごとに適した不動産情報を提供するための不動産情報マッチングプログラムであって、取得部と、マッチング部と、としてコンピュータを機能させ、記憶部は、顧客に情報が提供される不動産の条件に関し、顧客が現在利用する不動産の所在に関する顧客所在情報を含む条件情報を記憶し、前記取得部は、不動産の位置に関する不動産所在情報を含む不動産情報を取得する不動産情報取得処理を行い、前記マッチング部は、前記条件情報に基づいて前記不動産情報より条件を満たす不動産情報を抽出するマッチング処理を行い、前記マッチング処理は、前記不動産所在情報と前記顧客所在情報とに基づく、不動産の所在が顧客の所在から所定の範囲内に存在するかの判定処理を含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、顧客ごとに適した不動産に関する情報を提供するための不動産情報マッチングシステム、方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本実施形態における不動産情報マッチングシステムのブロック図を示す。
【
図2】本実施形態における各装置のハードウェア構成図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面を用いて、本発明の実施形態に関する不動産情報マッチングシステムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することができる。
【0019】
本実施形態では、不動産情報マッチングシステムの構成および動作等について説明するが、同様の構成の不動産情報マッチング方法、不動産情報マッチングプログラム及び当該プログラムを記録し、コンピュータにより可読な記録媒体等も、同様の作用効果を奏することができる。以下で説明する本実施形態にかかる一連の処理は、コンピュータで実行可能なプログラムとして提供され、CD-ROMやフレキシブルディスクなどの非一過性コンピュータ可読記録媒体、更には通信回線を経て提供可能である。
【0020】
不動産情報マッチングシステムは、コンピュータ装置により構成される。コンピュータ装置は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置および記憶装置を有する。当該コンピュータ装置は、記憶装置に格納される不動産情報マッチングプログラムを、演算装置により実行することで、当該コンピュータ装置を不動産情報マッチング装置として機能させることができる。不動産情報マッチング方法は、不動産情報マッチング装置を含むコンピュータ装置の処理により実現される。
【0021】
図1は、本実施形態における不動産情報マッチングシステム1の構成図である。
図1に示す不動産情報マッチングシステム1は、不動産情報マッチング装置2と、ユーザ端末3と、を備え、各構成部はネットワークNWを介して通信可能に構成されている。本実施形態において、ユーザ端末3を操作するユーザは、顧客に不動産情報の提供を行う不動産会社の者等の提供者や、不動産情報の提供を受ける顧客等である。また、
図1において、ユーザ端末3は、1つのみ表示されるが、複数存在してもよい。ユーザ端末3において入力された条件情報を受け付けると、不動産情報マッチング装置2は、条件情報に基づいて不動産情報のマッチング処理を行う。
【0022】
本実施形態において、マッチング対象は不動産情報であり、マッチング処理によって抽出された条件を満たす不動産情報が顧客に提供される。また、不動産情報のマッチングにおける条件は、顧客に情報が提供される不動産の条件である。本実施形態において、マッチングにおける条件は、顧客により設定されるが、顧客に不動産情報の提供を行う提供者など、顧客以外の者によって設定されてもよい。
【0023】
本実施形態において、不動産情報マッチングシステム1は、顧客に不動産情報の提供を行う不動産会社の営業活動の支援を行うシステムとして利用されるが、不動産に関する情報を顧客の端末に送信するなどの方法で直接提供するためのシステムとして利用されてもよい。
【0024】
不動産情報マッチング装置2は、
図1に示すように機能構成として、不動産情報を取得する不動産情報取得処理を行う取得部201と、条件に適した不動産に関する不動産情報を抽出するマッチング部202と、位置情報を取得する位置情報取得部203と、抽出された不動産情報に基づいて顧客に提供するための提供図面を生成する図面生成部204と、不動産情報の提供を行う提供部205と、を備える。不動産情報マッチングシステム1において、
図1に示す不動産情報マッチング装置2の機能構成の一部又は全部が、ユーザ端末3で実現されてもよい。また、一つのサーバ装置ではなく、複数の装置を用いて不動産情報マッチング装置2の機能構成が実現されてもよい。
【0025】
不動産情報マッチング装置2は、学習処理に用いるデータセットの登録を受け付け、登録されたデータセットを用いてモデルの学習に関する処理を行ってもよい。
【0026】
本実施形態において、取得部201と図面生成部204とは、人工知能技術を利用したプログラムを実行することで上述する機能構成を実現するが、その他の方法で機能構成が実現されてもよい。また、不動産情報マッチングシステム1において利用される人工知能は、上記の機能構成を実現可能なものであれば、機械学習や深層学習等による学習済みモデルを含む、様々な手法によって構成されたものが採用されてもよい。入力データと出力データとを含むデータセットによる学習処理によって生成された学習済みモデルを記憶部212に記憶することで、不動産情報マッチング装置2は、学習済みモデルを利用した処理を行うことができる。また、取得部201や図面生成部204等の機能構成において、利用される学習済みモデルの数は限定されず、一つの機能構成が異なるデータセットによって学習を行った学習済みモデル等の複数の学習済みモデルを含み、複数の学習済みモデルより実行する処理に対応する学習済みモデルが選択されてもよい。
【0027】
取得部201は、不動産に関する不動産情報を取得する不動産情報取得処理を行う。取得部201は、不動産情報を取得し、記憶部212に記憶する不動産情報取得処理を行う。本実施形態において、不動産情報取得処理は、インターネット上において不動産に関する情報を収集する処理及びユーザ端末3より送信される不動産情報を受け付ける処理を含む。
【0028】
本実施形態において、不動産情報取得処理に含まれる不動産情報を収集する処理は、インターネットブラウザ上のデータを認識し、不動産情報のテーブルに格納すべきデータであるか、また、不動産情報のテーブルのいずれに格納すればよいかなどを識別可能な、データを自動収集する機能を備えた人工知能を用いてインターネット上で情報を収集するプログラムを実行することで行われる。また、不動産情報取得処理に含まれる不動産に関する情報を収集する処理は、情報を収集する方法であればどのような方法で行われてもよい。取得部201は、不動産情報サイトから取得した不動産の広さに関するデータの単位が坪数であって、格納されるデータの単位が平方メートルである場合など、収集した不動産に関するデータが不動産情報のテーブルにそのまま格納できない場合は格納できる形に変換を行って不動産情報のテーブルに格納してもよい。
【0029】
取得部201は、不動産情報サイトにより取得したデータを不動産情報のテーブルに格納できる形に変換するための変換テーブルを参照して不動産情報サイトより不動産に関する情報を取得する処理を行ってもよい。取得部201は、「所在地は〇〇県〇〇市〇〇区」や「価格は6500万円」、「土地面積は186m
2」などの不動産情報サイトにおいて表示される不動産の説明に関するテキスト等のデータの入力を受け付けると、変換テーブルを参照して、〇〇県〇〇市〇〇区、6500万円、186m
2などの
図3(c)に示す不動産情報に格納される形のデータとして出力する処理を行う。
【0030】
また、不動産情報の取得において参照される変換テーブルが不動産情報の収集を行う不動産情報サイトごとに設定され、取得部201は、不動産情報の収集を行う不動産情報サイトに対応する変換テーブルを参照して不動産情報の取得に関する処理を行ってもよい。それぞれの変換テーブルは、それぞれの不動産情報サイトのデータ構成に対応する。取得部201は、不動産情報サイトから取得した不動産の大きさに関するデータの単位が坪数であって、格納されるデータの単位が平方メートルである場合など、収集した不動産データの形式が異なり、データを不動産情報のテーブルにそのまま格納できない場合は、変換テーブルを参照して変換する処理を行うことで、不動産情報のテーブルに格納できる形に変換された不動産情報のデータを出力してもよい。
【0031】
本実施形態において、取得部201は、不動産情報サイト等において収集されたテキストデータや不動産に関する画像データ等を入力データとし、不動産情報のテーブルに格納される不動産情報を出力データとして学習を行った学習済みの取得モデルを利用して実現される。
【0032】
取得部201において利用される学習済みの取得モデルは、不動産情報サイト上に表示される「所在地は〇〇県〇〇市〇〇区」や「価格は6500万円」、「土地面積は186m
2」などの不動産の説明に関するテキストを含む、不動産情報サイトにおける情報の提供のための画面表示に関するデータを入力データとして、不動産の販売価格や賃料、所在地や広さなど、
図3(c)に示すような不動産情報のテーブルに格納される、項目ごとの不動産情報を出力データとして学習を行った、学習済みのモデルである。取得モデルの学習処理におけるデータセットは、データはどのような形式のデータであってもよく、データセットの入力データが不動産の写真や間取り図面等に関する画像データを含み、出力データが不動産情報のテーブルに格納される不動産の写真や間取り図面等の画像データであってもよい。
【0033】
取得モデルは、不動産情報サイトの画面表示に関する不動産サイト情報に含まれる「所在地は〇〇県〇〇市〇〇区」や「価格は6500万円」、「土地面積は186m
2」などの不動産の説明に関するテキストデータの入力を受け付けると、テキストデータに含まれる不動産情報として、
図3(c)に示す不動産情報のテーブルに格納される、〇〇県〇〇市〇〇区、6500万円、186m
2等のデータを出力する。また、取得モデルの入力データ及び出力データの形式はテキストデータに限定されず、不動産情報サイトに表示される画像データが入力データとして入力され、不動産の写真等の画像データが出力データとして出力されてもよい。
【0034】
また、取得部201は、情報の取得を行う不動産情報サイトごとに異なる構成のデータセットに基づいて学習を行った複数の取得モデルより、不動産情報サイトごとに対応する取得モデルを利用して、不動産情報の収集に関する処理を行ってもよい。
【0035】
また、本実施形態において、取得部201は、顧客に情報が提供される不動産の条件に関する条件情報及び顧客に関する顧客情報をユーザ端末3より受け付け、記憶部212に記憶する処理を行う。
【0036】
マッチング部202は、顧客に情報が提供される不動産についての条件に関する条件情報に基づいて、条件に適した不動産に関する不動産情報を抽出するマッチング処理を行う。本実施形態においてマッチング処理は、条件を満たす不動産に関する不動産情報を抽出する処理である。また、本実施形態において、マッチング部202は、取得部201が不動産情報を取得すると、取得された最新の不動産情報より、条件を満たす最新の不動産情報のみを抽出するようなマッチング処理を行うが、記憶部212に記憶されるすべての不動産情報より、条件を満たすすべての不動産情報を抽出するような処理をマッチング処理として行ってもよい。
【0037】
また、マッチング部202は、マッチング処理として、不動産情報が条件情報に基づく条件を満たしているかの判定処理を含み、判定処理によって条件を満たしていると判断された不動産情報を抽出する処理を行う。
【0038】
マッチング部202において実行されるマッチング処理は、不動産所在情報に含まれる不動産位置情報と顧客所在情報に含まれる条件位置情報とに基づく、不動産の所在が顧客の所在から所定の範囲内に存在するかの判定処理を含む。本実施形態において、不動産所在地が顧客所在地から所定の範囲に存在するかの判定処理は、具体的には、範囲条件情報として顧客所在地から500メートルの範囲が設定されると、不動産所在地が顧客所在地から500メートルの範囲内に含まれるという条件を満たしているかに関する判定処理を含む。また、不動産所在情報と顧客所在情報とに基づく不動産の所在が顧客の所在から所定の範囲内に存在するかの判定処理は、不動産所在情報と顧客所在情報に基づく判定処理であれば、不動産所在情報に含まれる不動産所在地と顧客所在情報に含まれる顧客所在地に基づく判定処理、又は不動産所在情報に含まれる不動産位置情報と顧客所在情報に含まれる条件位置情報とに基づく判定処理のいずれであってもよい。
【0039】
本実施形態において、マッチング処理に含まれる条件を満たしているかの判定処理は、顧客が条件として設定した価格内に不動産の価格が収まっているか、また、顧客が条件として設定した不動産の大きさを満たしているかに関する判定処理を含むが、その他の条件に関して条件を満たしているかの判定処理が行われてもよい。また、マッチング部202におけるマッチング処理は、学習済みモデル等により構成された人工知能を利用して実行されてもよい。
【0040】
本実施形態において、マッチング部202は、更に、マッチング処理により抽出された不動産情報に関してどの程度興味を持ったか等に関するマッチング処理のフィードバックを顧客より受け付け、条件を満たす不動産情報より、顧客が以前のマッチング処理において、より興味を持った不動産情報に近い特徴を備える不動産情報を抽出する処理をマッチング処理として行ってもよい。また、顧客の過去の条件情報及び過去のマッチング処理において抽出された不動産情報に基づいて、顧客が過去に興味を持った不動産情報に類似する特徴を備える不動産情報を抽出するような処理をマッチング処理として行ってもよい。マッチング部202は、過去のマッチング処理に関する評価を受け、過去のマッチング処理に基づく学習を行うことでマッチング処理に関する精度を高めるような処理を行ってもよい。
【0041】
位置情報取得部203は、所在地より位置情報を取得する処理を行う。本実施形態において、位置情報取得部203は、不動産所在地における位置情報を取得して不動産所在情報に含まれる不動産位置情報として記憶部212に記憶する。また、位置情報取得部203は、顧客所在地における位置情報を取得して顧客所在情報に含まれる条件位置情報として記憶部212に記憶する。本実施形態において、不動産位置情報及び条件位置情報は所在地における緯度経度であるが、地図における二次元座標などその他座標に関する情報であってもよい。
【0042】
図面生成部204は、マッチング処理によって抽出された不動産情報に基づいて、不動産に関する情報を顧客に提供するための提供図面を生成する。図面生成部204は、不動産情報の入力を受け付けると、受け付けた不動産情報が表示される提供図面の生成を行う。本実施形態において、図面生成部204によって生成された提供図面は、不動産の販売の際に提供されるチラシ等の図面に関する画像データであって、印刷物として顧客に郵送される又はメールによって送信されることで顧客に提供される。また、図面生成部204は、テンプレートに基づいて所定の場所に不動産情報を配置するなどの方法で提供図面の生成を行ってもよい。
【0043】
図面生成部204は、マッチング処理によって抽出された不動産情報より、不動産の種別に応じた構成の提供図面を生成する。図面生成部204は、不動産情報を受け付けると、不動産情報に含まれる、土地、マンション等の不動産の種別に基づいて図面生成用テンプレートを選択し、選択したテンプレートに不動産情報を配置することで提供図面の生成を行ってもよい。
【0044】
図面生成部204は、本実施形態において提供図面等の図面の作成のために入力される不動産情報等のデータを入力データとし、作成された提供図面等の不動産情報を提供するための図面に関する画像データを出力データとして学習を行った学習済みの図面生成モデルを利用して構成された人工知能を利用して実現されるが、図面生成機能を備える人工知能であれば学習モデル以外の手法を用いて構成されたものを利用して実現されてもよい。また、図面生成部204は、人工知能以外の手法を利用して実現されてもよい。
【0045】
本実施形態において、図面生成部204は、土地提供図面生成モデルやマンション提供図面生成モデルを含む学習済みの図面生成モデルを利用して実現され、不動産の分類ごとに異なるモデルを利用して提供図面の生成を行う。また、図面生成部204は、不動産情報の取得を行った不動産情報サイトに対応する複数の学習済みの図面生成モデルを備え、不動産に関する情報の収集を行った不動産情報サイトごとのデータ構成に対応する学習済みの図面生成モデルを利用した提供図面の生成を行ってもよい。
【0046】
図面生成モデルは、価格や所在地を含む不動産情報に含まれるデータの入力を受け付けると、
図5に示すような提供図面の画像データを出力する。本実施形態において、入力される不動産情報は不動産の写真や、間取り図面等の画像データを含んでもよい。また、図面生成モデルは、不動産情報として不動産の写真や間取り図面等の画像データの入力を受け付けると、受け付けた写真等の画像データが配置された提供図面の生成を行う。
【0047】
本実施形態において、
図5に示す提供画面である土地に関する情報を提供する土地図面を生成するための土地提供図面生成モデルを利用して、図面生成部204は、土地の広さや建ぺい率や容積率等の制限等の土地特有の不動産情報の項目を含む提供図面の生成を行う。土地提供図面生成モデルは、不動産の種別が土地であるとき利用される図面生成モデルであって、所在地や価格、大きさ等の不動産共有の不動産情報のみではなく、土地の広さや建ぺい率や容積率等の制限等の土地特有の不動産情報も入力データに含めて、学習を行った学習済みモデルであって、土地の販売に関する提供図面等の図面の画像データを出力データとして学習を行った学習済みモデルである。
【0048】
土地提供図面生成モデルは、入力データとして土地の広さや建ぺい率や容積率等の制限等の土地特有の項目を含む不動産情報を受け付けると、土地の広さや建ぺい率や容積率等の制限等の土地特有の項目の表示を含む提供図面である土地提供図面の画像データを出力する。
【0049】
また、マンションに関する情報を提供するマンション提供図面を生成するためのマンション提供図面生成モデルにおいて、図面生成部204は、階層や部屋番号等のマンション特有の不動産情報の項目を含む提供図面の生成を行ってもよい。マンション提供図面生成モデルは、階層や部屋番号等のマンション特有の項目を含む不動産情報を入力データとし、階層や部屋番号等のマンション特有の不動産情報の項目の表示を含む、マンションの不動産情報の提供に関する提供図面等の画像データを出力データとして学習を行った学習済みモデルである。
【0050】
マンション提供図面生成モデルは、入力データとして階層や部屋番号等のマンション特有の不動産情報の項目を含む不動産情報を受け付けると、階層や部屋番号等のマンション特有の不動産情報の項目の表示を含む提供図面であるマンション提供図面の画像データを出力する。
【0051】
本実施形態において図面生成部204は、ある程度決まった範囲に所定の項目に関する不動産情報を配置することで同様の画面構成を備える提供図面の作成を行うが、顧客の興味のある項目を強調する画面構成を備える提供図面のような、顧客や提供される不動産情報ごとに全く異なる画面構成を備える提供図面の生成を行ってもよい。
【0052】
本実施形態において、図面生成部204は、更に図面に配置する不動産の写真等に関する仕分け処理を行う。本実施形態において、図面生成部204は、取得部201が取得した不動産情報に含まれる不動産の写真や図面に関する画像データを外観に関する写真と内観に関する写真と間取り図面等の不動産に関する図面等の項目ごとに分類する仕分け処理を行う。図面生成部204において利用される学習済みの図面生成モデルは、仕分け処理に関して、不動産の外観や内観等の写真や、間取り図面等の不動産に関する画像データを入力データとして、外観写真、内観写真、間取り図面等の分類分けに関するラベルを出力データとして学習を行った学習済みの図面生成モデルであってよい。また、図面生成部204は、図面における不動産情報の配置に関する処理と図面に仕分け処理とに関して異なる学習済みモデルを利用するような、処理ごとに異なる学習済みモデルを利用する構成であってもよい。
【0053】
図面生成部204は、仕分け処理によって分類された不動産の外観に関する写真と内観に関する写真と間取りの図面等を含む画像データを配置することで提供図面の生成を行う。また、本実施形態において、図面生成部204は、不動産情報サイト等において収集を行い、不動産情報として取得した不動産に関する説明文を配置することで提供図面を生成するが、提供図面に記載される不動産の説明文を自動で生成し、生成した説明文を配置することで提供図面を生成してもよい。
【0054】
本実施形態において、図面生成部204は、マッチング処理によって抽出された不動産情報に基づいて顧客に提供するための提供図面を自動的に生成するが、抽出された不動産情報に加えて更に不動産に関する情報又は提供図面に関する設定を受け付け、受け付けた情報に基づいて提供図面を生成又は生成された提供図面の編集などに関する処理を行ってもよい。また、本実施形態において、図面生成部204は、マッチング処理によって抽出された不動産情報に基づいて提供図面の生成を行うが、マッチング処理によって抽出されない不動産情報に基づいて提供図面の生成を行ってもよい。
【0055】
提供部205は、マッチング処理によって抽出された不動産情報を提供する。本実施形態において、提供部205は、提供図面を自動送信されるメールによって図面化された不動産情報の提供を行うが、不動産情報をウェブページに表示する等の方法で不動産情報の提供を行ってもよい。
【0056】
本実施形態において、提供部205は、提供図面をメールを介して送信することで不動産情報の提供を行うが、提供図面をサイト上で表示するなど、メール以外の方法で提供を行ってもよい。また、提供部205は、マッチング処理によって抽出された不動産情報のリスト等を、不動産情報の提供を行う提供者が操作するユーザ端末3に表示処理することで提供者の営業活動の支援のための不動産情報の提供を行ってもよい。
【0057】
また、抽出された不動産情報に基づいて生成された提供図面がチラシとして印刷され、顧客に郵送されてもよい。提供部205は、提供図面が郵送で提供される場合、送付先の顧客の住所等の顧客に関する情報のリストや郵送用のラベルや封筒への印字等を、印刷物の送付により不動産情報の提供を行う提供者に提示するような、郵送の支援に関する処理を行ってもよい。
【0058】
図2(a)は、不動産情報マッチングシステムのハードウェア構成図を示す。不動産情報マッチング装置2は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置による処理部211と、HDD(Hard Disc Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などによる記憶部212と、ネットワークNWを介して外部の装置と通信するための通信部213と、を備えている。記憶部212は、不動産情報マッチングプログラム及び各種データを記憶する。通信部213は、ネットワークNWとの通信制御を行い、各種装置とデータ通信させるために必要な処理を行う。不動産情報マッチングプログラムが処理部211により実行されることで、コンピュータにおいて後述する機能構成を実現する。不動産情報マッチング装置2は、前記機能構成として機能させることができる。不動産情報マッチング装置2は、サーバ装置等のコンピュータ装置として構成することができる。
【0059】
記憶部212は、
図3に示される顧客情報と条件情報と不動産情報とを記憶する。本実施形態において記憶部212は、顧客の氏名やメールアドレス、電話番号や住所等の
図3(a)に示す顧客情報を記憶する。本実施形態において、顧客情報として記憶される情報は、顧客に関する情報であって、提供される不動産情報の条件である条件情報以外の顧客に関する情報であるが、顧客に関する情報であれば顧客所在情報等の条件情報に含まれる情報が顧客情報に含まれて記憶されてもよい。また、
図3に示すデータ構成において、顧客情報は、付与されたIDに基づいて条件情報と関連付けて記憶されるが、関連付けて記憶されるのであれば、顧客情報が条件情報を含む、又は条件情報が顧客情報を含むなど、どのようなデータ構成で記憶されてもよい。また、顧客情報が複数の条件情報と紐づいて記憶されてもよい。マッチングの条件となる情報であれば、年齢や職業等の顧客に関する情報が条件情報に含まれていてもよい。
【0060】
図3(b)に示す条件情報は、顧客に情報が提供される不動産の条件に関する情報であって、顧客所在情報及び範囲条件情報等の提供される不動産情報の条件に関する情報を含む。本実施形態において、条件情報は、顧客によって提示された顧客が提供を希望する不動産情報の条件に関する情報であるが、顧客に不動産情報の提供を行う不動産会社の者などの提供者によって提示される、顧客が情報の提供を希望すると思われる不動産の条件に関する情報等であってもよい。また、条件情報に含まれる顧客所在情報は、顧客の現在利用する不動産の所在に関する情報であって、顧客の現在利用する不動産の所在地である顧客所在地と顧客所在地における位置情報である条件位置情報を含む。本実施形態において、顧客所在地は、顧客の所属する事業所の所在地であるが、顧客の現在利用する不動産の住所であれば、顧客の最寄り駅の所在地や顧客の住所等であってもよい。本実施形態において、顧客所在情報は条件情報に含まれて記憶されるが、顧客情報に含まれて記憶されてもよい。また、位置情報取得部203によって取得された顧客所在地における緯度経度等の位置情報は、顧客所在情報に含まれる条件位置情報として記憶部212に記憶される。
【0061】
また、本実施形態において、範囲条件情報は顧客によって設定される情報を提供される不動産の範囲の条件に関する情報であるが、顧客の事業の種別が医療関係である場合は半径500メートル程度の範囲など、顧客の事業の種別ごとに設定される範囲の条件に関する情報であってもよい。また、本実施形態において範囲に関する条件は、顧客の現在利用する不動産の所在地である顧客所在地から半径何メートル以内の範囲として条件が設定されるが、顧客所在地が含まれる地区を範囲内として条件が設定されてもよい。
【0062】
図3(c)において不動産情報を示す。本実施形態において、不動産情報取得処理によって取得され、記憶部212に記憶される不動産情報は、不動産に関する情報として不動産所在地と緯度経度情報と不動産の種別と販売価格と不動産の大きさ等の情報を含むが、不動産に関する情報であれば、当該不動産情報の収集を行った不動産情報サイトに関する情報や、駅からのアクセスや地図情報、間取り図面や外観、内観等に関する写真、駐車場の有無や築年数、マンション等であれば位置する階層や部屋番号や賃料等、不動産名築年数、戸建てや土地であれば、建ぺい率や容積率、用途地域等の土地の制限に関する情報を含んでもよい。また、不動産情報は、位置情報取得部203が取得した不動産所在地における位置情報である不動産位置情報を含む。本実施形態において、不動産の種別は、土地と戸建てとマンション等の不動産自体の種別であるが、店舗用やクリニック用、事務所用など、不動産の用途に関して分類された種別であってもよい。また、位置情報取得部203によって取得された不動産所在地における位置情報は、不動産所在情報に含まれる不動産位置情報として記憶部212に記憶される。また、
図3(c)に示すように不動産情報のテーブルは、不動産の種別が土地である場合は不動産名の項目が空欄など、空欄となっている項目を含んでいてもよい。
【0063】
また、不動産情報マッチング装置2は、記憶部212記憶される不動産情報に基づいて、適正な販売価格の算出や不動産の査定、地域ごとの不動産の供給状況の分析等、記憶部212に記憶された不動産情報を利用するような機能を備えていてもよい。
【0064】
図2(b)は、ユーザ端末3のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末3は、ハードウェア構成として、処理部301と、記憶部302と、通信部303と、入力部304と、出力部305と、を備える。処理部301は、CPU等の演算装置を含み、ユーザ端末3の処理を制御する。記憶部302はHDD、RAM、ROM等を備え、不動産情報マッチング装置2と連携するためのアプリケーション等を記憶する。通信部303は、ネットワークNWとの通信を制御する。入力部304は、タッチパネル、マウス及びキーボード等であって、ユーザによる操作要求を処理部301に入力する。出力部305は、ディスプレイ等であって、再生されるコンテンツや処理部301の処理の結果等を出力する。本実施形態においてユーザ端末3は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等のコンピュータ端末を用いて構成される。
【0065】
図4は、ユーザ端末3において条件情報を入力するための条件情報入力画面W1の画面表示例を示す。
図4は本実施形態における画面表示例であって、画面の構成を限定するものではない。また、
図4に示す条件情報入力画面W1は、顧客が情報を提供される不動産の条件に関する条件情報を受け付ける際の画面であるが、顧客に不動産情報の提供を行う提供者等の顧客以外の者によって入力される条件情報を受け付けるための画面として利用されてもよい。また、本実施形態において、条件情報の入力を受けつけるための条件情報入力画面W1はウェブページとして表示される。
【0066】
条件情報入力画面W1は、条件情報として顧客に関する情報を受け付ける顧客情報受付部W11と、顧客所在地を受け付ける所在地受付部W12と、顧客が希望する不動産に関する情報を受け付ける希望条件受付部W13とを含む。顧客情報受付部W11は、氏名やメールアドレス等の顧客に関する情報を受け付けるための入力部である。本実施形態において、受け付ける顧客情報は、氏名とメールアドレスであるが、電話番号や職業の業種等であってもよい。所在地受付部W12は、顧客の現在利用する不動産の所在地である顧客所在地の入力を受け付けるための入力部である。また、希望条件受付部W13は、顧客が情報の提供を希望する不動産に関する条件を受け付けるための入力部である。本実施形態において、希望条件受付部W13は、情報の提供を希望する不動産の条件として、不動産の分類と、不動産の大きさと、価格と、に関する情報の入力を受け付けるが、駅からの距離や駐車場の有無、顧客所在地からの距離や地区などの範囲の条件など、条件情報入力画面W1において示す条件以外の条件に関する条件情報の入力を受け付けてもよい。
【0067】
図5は、図面生成部204により生成される提供図面の表示例を示す。本実施形態において提供図面は、マッチング処理によって抽出された不動産情報に基づいて生成される、不動産情報を顧客に提供するためのチラシ等の図面に関する画像データであって、提供部205によるメール、又は印刷物として郵送されることで顧客に提供される。
【0068】
図5に示す提供図面は、土地の販売に関する提供図面であって、不動産所在地と、交通に関する情報と、価格と、物件詳細情報と、土地の面積や建ぺい率や容積率を含む制限等の土地に関する詳細な情報と、水道やガス等の設備に関する情報と、地図情報と、外観や内観に関する写真と、間取り図面と、不動産の説明文と、に関する情報の表示を含む図面であるが、不動産に関する情報であれば、最寄り駅からの距離や築年数、部屋番号等の表示を含んでいてもよい。本実施形態において、提供図面は不動産情報を項目ごとに所定の場所に配置することで生成される。また、本実施形態において、図面生成部204は、不動産情報として取得された土地の区画の形状や広さ等を表示できる図面を配置することで提供図面の生成を行うが、更に、不動産情報として取得した土地面積や土地の外周の長さ等の情報より土地の形状や面積を表示するための土地図面を生成し、生成された図面を配置することで提供図面の生成を行ってもよい。図面生成部204は、
図5に示す土地の販売に関する提供図面の生成を行うが、賃貸契約等に関して同様の構成を備える提供図面が生成されてもよい。
【0069】
図6は、不動産情報のマッチング処理に関するフローを示す。本実施形態において、ユーザ端末3を操作する顧客と不動産情報のマッチング処理を行う。
図6に示す処理の流れは本実施形態におけるフローの一例であって、処理の順番を限定するものではない。
【0070】
不動産情報のマッチング処理に関するフローを
図6を用いて示す。取得部201が、不動産情報取得処理を行い、不動産情報を取得し、取得した不動産情報を記憶部212に記憶すると(S201)、位置情報取得部203は、顧客所在地における位置情報を取得し、顧客所在情報に含まれる条件位置情報として記憶し、不動産所在地における位置情報を取得して不動産所在情報に含まれる不動産位置情報として記憶部212に記憶する(S202)。本実施形態において、条件位置情報及び不動産位置情報は緯度経度に関する情報である。マッチング部202は、記憶部212に記憶される条件情報に基づいて取得された不動産情報より条件を満たす不動産情報を抽出するマッチング処理を行う(S203)。図面生成部204は、抽出された不動産情報より
図5に示すような提供図面の生成を行い(S204)、提供部205は、不動産情報の提供を行う(S205)。本実施形態において、提供部205は、不動産情報に基づく提供図面をメールとして送信することで不動産情報の提供を行う。
【0071】
図6におけるマッチング処理は、不動産情報取得処理によって取得された最新の不動産情報に関するマッチング処理が行われる際のフローであるが、顧客が操作するユーザ端末3より条件情報入力画面W1を介して条件情報が入力され、入力された条件情報に基づいて記憶部212に記憶される不動産情報より情報を抽出するようなマッチング処理が同様のフローで行われてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 不動産情報マッチングシステム
2 不動産情報マッチング装置
3 ユーザ端末
201 取得部
202 マッチング部
203 位置情報取得部
204 図面生成部
205 提供部
【手続補正書】
【提出日】2023-07-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客ごとに適した不動産情報を提供するための不動産情報マッチングシステムであって、
記憶部と、取得部と、マッチング部と、を備え、
前記記憶部は、顧客に情報が提供される不動産の条件に関し、顧客が現在利用する不動産の所在に関する顧客所在情報を含む条件情報を記憶し、
前記条件情報は、条件として設定される所定の範囲に関する範囲条件情報を含み、
前記範囲条件情報は、顧客の事業の種別ごとに設定される範囲の条件に関する情報であって、
前記取得部は、不動産の所在に関する不動産所在情報を含む不動産情報を取得する不動産情報取得処理を行い、
前記マッチング部は、前記条件情報に基づいて前記不動産情報より条件を満たす不動産情報を抽出するマッチング処理を行い、
前記マッチング処理は、前記不動産所在情報と前記顧客所在情報と前記範囲条件情報とに基づく、不動産の所在が顧客の所在から前記範囲条件情報において設定される所定の範囲内に存在するかの判定処理を含む、
不動産情報マッチングシステム。
【請求項2】
前記不動産情報マッチングシステムは、更に位置情報取得部を含み、
前記不動産所在情報は、不動産の位置情報である不動産位置情報を含み、
前記顧客所在情報は、顧客が現在利用する不動産の所在地である顧客所在地を含み、
前記不動産所在情報は、不動産所在地を含み、
前記位置情報取得部は、前記顧客所在地の位置情報を取得して、前記顧客所在情報に含まれる条件位置情報として記憶し、
前記不動産所在地の位置情報を取得し、前記不動産所在情報に含まれる不動産位置情報として記憶する、
請求項1に記載の不動産情報マッチングシステム。
【請求項3】
前記取得部は、不動産情報取得処理として、ネットワークを介して不動産情報を収集する処理を行う、
請求項1に記載の不動産情報マッチングシステム。
【請求項4】
前記不動産情報マッチングシステムは、更に、図面生成部を備え、
前記図面生成部は、前記マッチング処理によって抽出された不動産情報より、マッチング処理により抽出された不動産情報を表示可能な提供図面を生成する、
請求項1に記載の不動産情報マッチングシステム。
【請求項5】
前記不動産情報マッチングシステムは、更に、前記マッチング部がマッチング処理を行い不動産情報を抽出すると、抽出された不動産に関する不動産情報をメールとして送信する提供部を備える、
請求項1に記載の不動産情報マッチングシステム。
【請求項6】
前記顧客所在地は、顧客の所属する事業所の所在地である、
請求項2に記載の不動産情報マッチングシステム。
【請求項7】
顧客ごとに適した不動産情報を提供するための不動産情報マッチング方法であって、
取得工程と、マッチング工程と、をコンピュータが実行し、
記憶部は、顧客に情報が提供される不動産の条件に関し、顧客が現在利用する不動産の所在に関する顧客所在情報を含む条件情報を記憶し、
前記条件情報は、条件として設定される所定の範囲に関する範囲条件情報を含み、
前記範囲条件情報は、顧客の事業の種別ごとに設定される範囲の条件に関する情報であって、
前記取得工程は、不動産の所在に関する不動産所在情報を含む不動産情報を取得する不動産情報取得処理を行い、
前記マッチング工程は、前記条件情報に基づいて前記不動産情報より条件を満たす不動産情報を抽出するマッチング処理を行い、
前記マッチング処理は、前記不動産所在情報と前記顧客所在情報と前記範囲条件情報とに基づく、不動産の所在が顧客の所在から前記範囲条件情報において設定される所定の範囲内に存在するかの判定処理を含む、
不動産情報マッチング方法。
【請求項8】
顧客ごとに適した不動産情報を提供するための不動産情報マッチングプログラムであっ
て、
取得部と、マッチング部と、としてコンピュータを機能させ、
記憶部は、顧客に情報が提供される不動産の条件に関し、顧客が現在利用する不動産の所在に関する顧客所在情報を含む条件情報を記憶し、
前記条件情報は、条件として設定される所定の範囲に関する範囲条件情報を含み、
前記範囲条件情報は、顧客の事業の種別ごとに設定される範囲の条件に関する情報であって、
前記取得部は、不動産の所在に関する不動産所在情報を含む不動産情報を取得する不動産情報取得処理を行い、
前記マッチング部は、前記条件情報に基づいて前記不動産情報より条件を満たす不動産情報を抽出するマッチング処理を行い、
前記マッチング処理は、前記不動産所在情報と前記顧客所在情報と前記範囲条件情報とに基づく、不動産の所在が顧客の所在から前記範囲条件情報において設定される所定の範囲内に存在するかの判定処理を含む、
不動産情報マッチングプログラム。