(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116049
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】光源素子及びこれを備えるディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
H01L 33/62 20100101AFI20240820BHJP
H01L 33/56 20100101ALI20240820BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20240820BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
H01L33/62
H01L33/56
H01L33/50
G09F9/33
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024400
(22)【出願日】2023-02-20
(31)【優先権主張番号】10-2023-0020025
(32)【優先日】2023-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】521271495
【氏名又は名称】グローバル テクノロジーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム ミンソン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨングン
【テーマコード(参考)】
5C094
5F142
【Fターム(参考)】
5C094AA15
5C094BA03
5C094BA25
5C094BA32
5C094CA19
5C094DA07
5C094DA15
5C094DB01
5C094DB02
5C094EA03
5C094ED13
5C094FA01
5C094FA02
5C094JA08
5F142AA56
5F142BA32
5F142CA11
5F142CB14
5F142CB23
5F142CD02
5F142CD16
5F142CD32
5F142CD44
5F142CG04
5F142CG05
5F142CG25
5F142CG43
5F142DA12
5F142DB17
5F142DB24
5F142GA02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】小型化が図れる光源素子及びこれを備えるディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る光源素子100は、光を発するLEDチップ110と、前記LEDチップの駆動を制御するための制御回路を具備する駆動制御部120と、前記駆動制御部の上部面に配設されて前記LEDチップがボンディングされ、前記駆動制御部から与えられる電気信号を前記LEDチップに伝達する電極パッド130と、を備えていてもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を発するLEDチップと、
前記LEDチップの駆動を制御するための制御回路を具備する駆動制御部と、
前記駆動制御部の上部面に配設されて前記LEDチップがボンディングされ、前記駆動制御部から与えられる電気信号を前記LEDチップに伝達する電極パッドと、
を備える、光源素子。
【請求項2】
前記駆動制御部は、前記制御回路が形成される基板を備え、
前記電極パッドは、前記制御回路が形成される前記基板の上部面の上に積層される、請求項1に記載の光源素子。
【請求項3】
前記駆動制御部の下部面に配設され、前記制御回路と電気的に接続されて外部から与えられる電気信号を前記制御回路に伝達する外部接続パッドをさらに備える、請求項2に記載の光源素子。
【請求項4】
前記駆動制御部は、前記外部接続パッドに接続されて前記基板を貫通する貫通電極をさらに備える、請求項3に記載の光源素子。
【請求項5】
前記駆動制御部の上部面に配設されて前記制御回路と電気的に接続され、電気的な測定のためのテストパッドをさらに備える、請求項4に記載の光源素子。
【請求項6】
前記テストパッドに接続されて前記駆動制御部を部分的に貫通するビアプラグをさらに備える、請求項5に記載の光源素子。
【請求項7】
前記駆動制御部は、
前記基板の上部面の上に形成されて前記制御回路に接続され、前記ビアプラグの下端部と前記貫通電極の上端部をそれぞれ前記制御回路と電気的に接続する共有接続パッドをさらに備え、
前記ビアプラグの下端部と前記貫通電極の上端部は、互いにずれて前記共有接続パッドの上部面と下部面にそれぞれ接続される、請求項6に記載の光源素子。
【請求項8】
前記テストパッドは、前記電極パッドから離れて前記駆動制御部の上部面の周縁部に配設される、請求項5に記載の光源素子。
【請求項9】
前記貫通電極の下端部の直径は30~800μmであり、前記貫通電極の上端部の直径よりも大きい、請求項4に記載の光源素子。
【請求項10】
前記貫通電極の長さは、40~1,000μmである、請求項4に記載の光源素子。
【請求項11】
前記外部接続パッドは複数から構成され、
複数の前記外部接続パッド同士の間の間隔は30~800μmである、請求項3に記載の光源素子。
【請求項12】
前記駆動制御部は、前記基板の上部面の上に形成される絶縁層をさらに備え、
前記制御回路は、
前記基板の上部面の上に形成されて前記絶縁層により覆われる配線層と、
前記絶縁層を少なくとも部分的に貫通して前記配線層に接続される導電性ビアと、
を備え、
前記電極パッドは、前記絶縁層の上に形成されて前記導電性ビアに接続される、請求項2に記載の光源素子。
【請求項13】
前記駆動制御部の上において前記LEDチップを覆うモールディング部をさらに備える、請求項1に記載の光源素子。
【請求項14】
前記モールディング部は、黒色添加剤、散乱剤または蛍光物質を含む、請求項13に記載の光源素子。
【請求項15】
前記LEDチップは複数配設され、
複数の前記LEDチップは、第1及び第2の電極をそれぞれ有し、
前記電極パッドは、
各前記LEDチップの第1の電極とそれぞれ接続される第1の電極パッドと、
各前記LEDチップの第2の電極とそれぞれ接続される第2の電極パッドと、
を備える、請求項1に記載の光源素子。
【請求項16】
隣り合う二つの前記第1の電極パッドの間の間隔及び隣り合う二つの前記第2の電極パッドの間の間隔は、1~300μmである、請求項15に記載の光源素子。
【請求項17】
各前記LEDチップは、前記第1の電極と前記第2の電極がそれぞれ前記第1の電極パッドと前記第2の電極パッドに直結されてフリップチップボンディングされる、請求項15に記載の光源素子。
【請求項18】
請求項1乃至請求項17のいずれか一項に記載の光源素子と、
複数の前記光源素子が並べられて実装される回路基板と、
を備える、ディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源素子及びこれを備えるディスプレイ装置に係り、さらに詳しくは、光制御が可能な光源素子及びこれを備えるディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ディスプレイ用の発光ダイオード(Light Emitting Diode;LED)は、化合物半導体の特性を用いて電気を赤外線または光に変換する素子であって、複数の素子から発せられる光の三原色の明るさをそれぞれ別々に制御して色を混合することにより、多彩な色合いを実現することができる。
【0003】
従来、それぞれの発光ダイオード素子を制御するための半導体素子が発光面の周りに一緒に実装され、しかも、一枚のプリント回路基板に電気的に複雑に接続されているが故に、基板の設計的な制約、発光面上の数多くの部品点数と空間的な制約に起因して光効率が低下せざるを得なかった。
【0004】
また、屋外、室内のディスプレイモジュールは、三色発光ダイオードをマトリックス(matrix)状に並べて一枚のプリント回路基板に電気的に接続し、それぞれの三色発光ダイオードは、プリント回路基板の下部電極を形成して、内部多層レイヤーを介して反対面に光制御のための部品を配置する。これに起因して、配線のための多層レイヤーのプリント回路基板を作製するコストの高騰や不良率の上昇が避けられず、限られた空間内においてさらに多くの発光ダイオードを制御するためには、プリント回路基板の精度と光量の制御のための部品が制限的にならざるを得ないため、より一層高い解像度のディスプレイを実現することができない。
【0005】
最近のコンパクトなサイズ(inch)の高解像度を求める発光ダイオードディスプレイのニーズの増加には目を見張るものがあり、これに伴い、機器の厚さがどんどん薄くなり、このために、機器内に装着される小型ディスプレイの厚さもまた薄くなりつつある。
【0006】
現在、発光ダイオードディスプレイは、三色パッケージの形態や三色チップをそれぞれ実装するチップオンボード(COB:Chip On Board)の形態にして集積度を高め、かつ、電気的な接続のために4層以上のプリント回路基板を作製することを余儀なくされるが故に、厚さを減らし難い構造を有している。発光ダイオードディスプレイの薄型化のためには、部品点数が減り、かつ、プリント回路基板が単純化されて厚さを減らさなければならないが、従来の発光ダイオードディスプレイ構造においては、必ずそれぞれの発光ダイオード制御部を発光面の周り及び発光モジュールの下面に配置しなければならないが故に、集積度を高めることや薄い厚さに作製することに限界がある。
【0007】
すなわち、従来のディスプレイは、多色の発光ダイオードが配置され、それぞれの発光ダイオードを制御するための素子が周りに配置されなければならず、発光ダイオードと制御部の部品を異なる工程にてそれぞれ実装することを余儀なくされていた。これに起因して、柔軟な(flexible)形態や発光源しか並べられていない透明なディスプレイを実現することに困難性がある。
【0008】
また、従来の構造は、発光源を除いた領域が透明である透明ディスプレイを実現するに当たって、発光ダイオードチップが発光ダイオード制御素子と一緒に並べられることに起因して、2種類の部品が透明度を低める要因として働いて、より一層透明感が増した透明ディスプレイを実現するのに限界がある。なおかつ、周りの部品が吸光剤の役割を果たして光効率が低下せざるを得ず、所望の解像度と明るさを確保するために多数の発光ダイオードが並べられることを余儀なくされるが故に、多数の発光ダイオードと制御素子を一々基板の上に実装しなければならない作業が煩雑であり、しかも、長時間がかかるという不都合もある。
【0009】
これらの理由から、ディスプレイに組み込まれる発光源と制御部を一枚の基板にて薄く構成することにより、発光ディスプレイの薄型化を図るとともに、狭い面積にさらに多くの発光ダイオードを配置して解像度を高める製品が切望されるのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】大韓民国公開特許第10-2013-0056564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、LEDチップが駆動制御部の上部面に配設されて一つのドライバー一体型の素子の形態に最小化及び集約化されることにより、小型化が図れる光源素子及びこれを備えるディスプレイ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態に係る光源素子は、光を発するLEDチップと、前記LEDチップの駆動を制御するための制御回路を具備する駆動制御部と、前記駆動制御部の上部面に配設されて前記LEDチップがボンディングされ、前記駆動制御部から与えられる電気信号を前記LEDチップに伝達する電極パッドと、を備えていてもよい。
【0013】
前記駆動制御部は、前記制御回路が形成される基板を備え、前記電極パッドは、前記制御回路が形成される前記基板の上部面の上に積層されてもよい。
【0014】
前記光源素子は、前記駆動制御部の下部面に配設され、前記制御回路と電気的に接続されて外部から与えられる電気信号を前記制御回路に伝達する外部接続パッドをさらに備えていてもよい。
【0015】
前記駆動制御部は、前記外部接続パッドに接続されて前記基板を貫通する貫通電極をさらに備えていてもよい。
【0016】
前記光源素子は、前記駆動制御部の上部面に配設されて前記制御回路と電気的に接続され、電気的な測定のためのテストパッドをさらに備えていてもよい。
【0017】
前記光源素子は、前記テストパッドに接続されて前記駆動制御部を部分的に貫通するビアプラグをさらに備えていてもよい。
【0018】
前記駆動制御部は、前記基板の上部面の上に形成されて前記制御回路に接続され、前記ビアプラグの下端部と前記貫通電極の上端部をそれぞれ前記制御回路と電気的に接続する共有接続パッドをさらに備え、前記ビアプラグの下端部と前記貫通電極の上端部は、互いにずれて前記共有接続パッドの上部面と下部面にそれぞれ接続されてもよい。
【0019】
前記テストパッドは、前記電極パッドから離れて前記駆動制御部の上部面の周縁部に配設されてもよい。
【0020】
前記貫通電極の下端部の直径は30~800μmであり、前記貫通電極の上端部の直径よりも大きくてもよい。
【0021】
前記貫通電極の長さは、40~1,000μmであってもよい。
【0022】
前記外部接続パッドは複数から構成され、複数の前記外部接続パッド同士の間の間隔は30~800μmであってもよい。
【0023】
前記駆動制御部は、前記基板の上部面の上に形成される絶縁層をさらに備え、前記制御回路は、前記基板の上部面の上に形成されて前記絶縁層により覆われる配線層と、前記絶縁層を少なくとも部分的に貫通して前記配線層に接続される導電性ビアと、を備え、前記電極パッドは、前記絶縁層の上に形成されて前記導電性ビアに接続されてもよい。
【0024】
前記光源素子は、前記駆動制御部の上において前記LEDチップを覆うモールディング部をさらに備えていてもよい。
【0025】
前記モールディング部は、黒色添加剤、散乱剤または蛍光物質を含んでいてもよい。
【0026】
前記LEDチップは複数配設され、複数の前記LEDチップは、第1及び第2の電極をそれぞれ有し、前記電極パッドは、各前記LEDチップの第1の電極とそれぞれ接続される第1の電極パッドと、各前記LEDチップの第2の電極とそれぞれ接続される第2の電極パッドと、を備えていてもよい。
【0027】
隣り合う二つの前記第1の電極パッドの間の間隔及び隣り合う二つの前記第2の電極パッドの間の間隔は、1~300μmであってもよい。
【0028】
各前記LEDチップは、前記第1の電極と前記第2の電極がそれぞれ前記第1の電極パッドと前記第2の電極パッドに直結されてフリップチップボンディングされてもよい。
【0029】
本発明の別の実施形態に係るディスプレイ装置は、本発明の一実施形態に係る光源素子と、複数の前記光源素子が並べられて実装される回路基板と、を備えていてもよい。
【発明の効果】
【0030】
本発明の実施形態に係る光源素子は、光を発するLEDチップを駆動制御部の上部面に配設された電極パッドにボンディング(bonding)することにより、駆動制御部とLEDチップを一つのドライバー(driver)一体型の素子の形態に最小化及び集約化することができ、これにより、LEDチップが複数配設される場合であっても、光源素子の小型化及び超小型化を図ることができる。
【0031】
また、LEDチップの発光方向とは反対側に駆動制御部が配設(または、配置)されることにより、LEDチップから発せられた光が駆動制御部に吸収されないようにすることができ、これにより、駆動制御部による光損失が排除(または、除去)されることができて、光源素子の光損失を極力抑えることができる。
【0032】
ここで、駆動制御部は、複数のLEDチップを一つにまとめて(または、くくって)制御することにより、複数のLEDチップを制御するための部品点数を減らすことができ、部品の形成(または、実装)作業を簡素化することができる。
【0033】
さらに、ドライバー一体型に伴うテスト(test)が単純化でき、テストパッドを介してテストの不良の検出が手軽に行われる。
【0034】
さらにまた、外部から与えられる電気信号を駆動制御部の制御回路に伝達する外部接続パッドをLEDチップとは反対側の駆動制御部の下部面に配設することにより、透明な回路基板に光源素子を実装(mount)する場合に透明度がより一層高くなり、これにより、(従来よりも)より一層透明度が増したディスプレイ装置を実現することができる。
【0035】
これらに加えて、このような光源素子は、回路基板に実装(mounting)し易く、光源素子を回路基板に複数の束にしてパッケージ(package)化した本発明のディスプレイ装置は、超小型の光源素子をパッケージング(packaging)して(従来よりも)より一層コンパクトなサイズの高解像度のディスプレイを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明の一実施形態に係る光源素子を示す概略斜視図。
【
図2】本発明の一実施形態に係る光源素子の下部平面図。
【
図3】本発明の一実施形態に係る光源素子の側断面図。
【
図4】本発明の別の実施形態に係るディスプレイ装置を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下では、添付図面に基づいて、本発明の実施形態についてさらに詳しく説明する。しかしながら、本発明は以下に開示される実施形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態に具体化され、単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範ちゅうを完全に知らせるために提供されるものである。本発明を説明するに当たって、同じ構成要素に対しては同じ参照符号を付し、図面は、本発明の実施形態を正確に説明するために大きさが部分的に誇張されていてもよく、図中、同じ符号は、同じ構成要素を指し示す。
【0038】
図1は、本発明の一実施形態に係る光源素子を示す概略斜視図である。
【0039】
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る光源素子100は、光を発するLEDチップ110と、前記LEDチップ110の駆動を制御するための制御回路125を具備する駆動制御部120と、前記駆動制御部120の上部面に配設されて前記LEDチップ110がボンディングされ、前記駆動制御部120から与えられる電気信号を前記LEDチップ110に伝達する電極パッド130と、を備えていてもよい。
【0040】
発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)チップ110は、光を発することができ、発光源として使用可能である。例えば、LEDチップ110は、無機発光ダイオード(Inorganic Light Emitting Diode)及び有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode;OLED)を備えていてもよく、反応速度が早く、しかも、低電力にて高輝度を実現可能な無機発光ダイオードが好適に使用可能である。なお、有機発光ダイオード(OLED)は、水気と酸素への露出に弱いが故に封止工程を必要とし、しかも、耐久性に乏しいのに対し、無機発光ダイオードは、有機発光ダイオード(OLED)とは異なり、封止工程を必要とせず、しかも、耐久性に富んでいる。
【0041】
ここで、LEDチップ110は、短辺の長さが100μm前後であるサイズまたは短辺の長さが数μm~数十μm前後であるサイズを有するマイクロ発光ダイオード(Micro LED;μLED)であってもよい。このように、マイクロ単位のLEDチップ110を採用することにより、ピクセル(pixel)サイズ(size)を減らし、同一の画面のサイズ内においても高解像度を実現することができる。なお、LEDチップ110をマイクロ単位のサイズに製造する場合には、たとえ無機発光ダイオードを使用するとしても、無機物材料の特性から、撓むときに割れてしまうという不都合を解消することができる。すなわち、マイクロ無機発光ダイオードチップを可撓性(flexible)の基板に転写する場合には、たとえ可撓性の基板が撓むとしても、無機発光ダイオードチップが割れないので、柔軟な(flexible)ディスプレイ装置200もまた実現可能である。このため、マイクロLEDチップ110を採用したディスプレイ装置200は、超小型のピクセルサイズと薄い厚さを用いて、多岐にわたる分野に応用可能である。
【0042】
駆動制御部120は、LEDチップ110の駆動を制御するための制御回路125を具備していてもよく、LEDチップ110の駆動を制御することができる。例えば、駆動制御部120は、LEDチップ110に電気信号などの駆動信号を伝達することができ、LEDチップ110を制御することができる。ここで、駆動制御部120は、LEDチップ110をそれぞれ別々に制御するために制御回路125を備えていてもよく、LEDチップ110の駆動のために外部から伝送(または、伝達)される電気信号(または、駆動信号)が制御回路125に入力されることができる。このとき、駆動制御部120は、能動マトリックス(Active Matrix;AM)方式または手動マトリックス(Passive Matrix;PM)方式によりLEDチップ110の駆動を制御することができ、能動マトリックス(AM)方式の場合には、制御回路125が薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;TFT)を備えていてもよく、LEDチップ110の数と同数に配設されてもよい。
【0043】
制御回路125は、駆動制御部120の内部において(複数の)LEDチップ110の駆動をそれぞれ別々に制御することができ、これにより、(各)LEDチップ110の点灯の制御が行われることができ、複数のLEDチップ110のそれぞれを選択的に点滅(on/off)することができる。例えば、LEDチップ110が赤色(Red;R)、緑色(Green;G)及び青色(Blue;B)の三色LEDチップ110からなる場合には、赤色(R)LEDチップ110のみを点灯して赤色(光)を呈色することができ、緑色(G)LEDチップ110のみを点灯して緑色(光)を呈色することができ、青色(B)LEDチップ110のみを点灯して青色(光)を呈色することができる。なお、三色LEDチップ110をすべて点灯して白色(光)を呈色することもでき、三色LEDチップ110をすべて点滅して黒色を呈色することもでき、三色LEDチップ110の強さの比率を調節して様々な色合い(色)を呈色することもできる。
【0044】
電極パッド130は、駆動制御部120の上部面に配設されてLEDチップ110がボンディング(bonding)されてもよく、駆動制御部120から与えられる電気信号をLEDチップ110に伝達することができる。例えば、電極パッド130は、駆動制御部120の上部面に配設されて制御回路125と電気的に接続されてもよく、LEDチップ110がボンディングされてLEDチップ110と制御回路125との間に電気的に接続されてもよい。これにより、駆動制御部120からLEDチップ110へと前記電気信号が与えられ、電極パッド130を介して制御回路125から前記電気信号がLEDチップ110に与えられる。ここで、前記電気信号は、LEDチップ110の点灯のための電源(信号)であってもよく、各LEDチップ110の点灯の制御のための制御信号(または、前記駆動信号)であってもよく、これに特に限定されず、電気的に伝送できればよい。
【0045】
本発明に係る光源素子100は、LEDチップ110を駆動制御部120の上部面に配設された電極パッド130にボンディングすることにより、駆動制御部120とLEDチップ110を一つのドライバー(driver)一体型の素子の形態に最小化及び集約化することができ、これにより、たとえLEDチップ110が複数配設される場合であっても、光源素子110の小型化及び超小型化を図ることができる。
【0046】
また、本発明においては、複数のLEDチップ110が外部制御部(controller)(図示せず)とそれぞれ直結されてその点灯が制御される構造ではなく、複数のLEDチップ110が駆動制御部120の内部に配設(または、配備)された制御回路125と接続されて制御回路125によりその駆動がそれぞれ別々に制御される構造を取ることにより、複数のLEDチップ110を外部制御部(図示せず)に接続するために複雑な配線を引き出す必要なしに、LEDチップ110の点灯の制御が光源素子100において行われることができ、複数のLEDチップ110と制御回路125との間の信号経路が短くなるので、光源素子100の電気的な特性が向上する。これにより、複数のLEDチップ110を制御するための部品点数を減らすことができ、部品の形成(または、実装)作業を簡素化することができる。
【0047】
一方、従来には、駆動IC(IC-Driver)がLEDチップ110のボンディング面と同一の(平)面の上にLEDチップ110の発光方向に突出して実装されることに起因して、LEDチップ110から発せられる光が前記駆動ICに吸収されて光損失が起こってしまうという不都合があった。
【0048】
しかしながら、本発明に係る光源素子100は、LEDチップ110の発光方向とは反対側に駆動制御部120が配設されてLEDチップ110のボンディング面を提供することにより、LEDチップ110から発せられた光が駆動制御部120に干渉したり、吸収されたりしないようにすることができ、これにより、前記駆動ICに吸収されて光損失が起こっていた従来の問題が解消でき、駆動制御部120による光損失が排除(または、除去)できて、光源素子100の光損失を極力抑えることができる。
【0049】
ここで、駆動制御部120は、制御回路125が形成される基板121を備えていてもよい。基板121は、制御回路125が形成されてもよく、LEDチップ110の数に見合う分だけ制御回路125が形成されてもよく、一つの制御回路125が二以上のLEDチップ110を制御できるように実現してもよい。例えば、基板121は、シリコン(Silicon;Si)基板、ガラス(glass)基板、プラスチック(plastic)基板、キャビティ(cavity)基板など様々な材料の基板のうちの一つにより実現されてもよく、上部面の上に制御回路125が成長して(または、蒸着されて積層され)もよい。
【0050】
このとき、電極パッド130は、制御回路125が形成される基板121の上部面の上に積層されてもよく、基板121の上部面の上に制御回路125を形成した(または、成長させた)後、駆動制御部120の(最)頂部面に積層して形成されてもよい。
【0051】
図2は、本発明の一実施形態に係る光源素子の下部平面図であり、
図3は、本発明の一実施形態に係る光源素子の側断面図である。
【0052】
図2及び
図3を参照すると、駆動制御部120は、基板121の上部面の上に形成される絶縁層123をさらに備えていてもよい。絶縁層123は、基板121の上部面の上に形成されてもよく、制御回路125を少なくとも部分的に被覆(coating)してもよく、基板121の上部面に垂直方向に積層されてもよい。例えば、絶縁層123は、絶縁性ポリマー、エポキシまたはこれらの組み合わせを含んでいてもよく、制御回路125の(積層)構造(例えば、配線層の積層数または前記薄膜トランジスターの構造)に応じて多層に積層されてもよく、多層の絶縁層123は、互いに同一の平面積を有していてもよい。このとき、多層の絶縁層123のそれぞれは、基板121の上部面の(平)面積と同一の平面積を有していてもよく、
図3においては、絶縁層123が4層構造を有するように示しているが、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、絶縁層123は、場合によって、3層以下に積層された絶縁層123を備えていてもよく、あるいは、5層以上に積層された絶縁層123を備えていてもよい。
【0053】
ここで、制御回路125は、基板121の上部面の上に形成されて絶縁層123により覆われる配線層125a、125b、125cと、絶縁層123を少なくとも部分的に貫通して配線層125a、125b、125cに接続される導電性ビア125d、125eと、を備えていてもよい。配線層125a、125b、125cは、基板121の上部面の上に形成されてもよく、絶縁層123により覆われて絶縁層123により被覆されてもよい。このとき、配線層125a、125b、125cは、基板121の上部面に直接的に形成されてもよく、基板121の上部面を絶縁層123により被覆した後、絶縁層123の表面(または、露出面)に形成されてもよい。このような配線層125a、125b、125cは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などの導電性物質(例えば、金属)から形成されてもよく、制御回路125の構造に応じて、絶縁層123が介在して多層に形成(または、積層)されてもよい。
【0054】
例えば、基板121の上部面に最も近い第1の層(または、最底層)の配線層125a)が形成された後に第1の絶縁層123aが第1の層の配線層125aを被覆してもよく、第1の絶縁層123aの上に第2の層の配線層125bを形成した後に第2の絶縁層123bにより第2の層の配線層125bを被覆してもよく、第2の絶縁層123bの上に第3の層の配線層125cを形成した後に第3の絶縁層123cにより第3の層の配線層125cを被覆してもよい。必要(すなわち、前記制御回路の構造)に応じて、第n層の配線層と第nの絶縁層まで積層して形成してもよく、前記第nの絶縁層の上に最頂部の絶縁層123dをさらに形成してもよい。
【0055】
導電性ビア125d、125eは、絶縁層123を少なくとも部分的に貫通して配線層125aまたは125bまたは125cに接続されてもよく、前記垂直方向に絶縁層123を貫通して絶縁層123により被覆された配線層125aまたは125bまたは125cと接続されてもよく、異なる層の配線層125a、125b、125c同士を接続してもよい。例えば、導電性ビア125d、125eは、駆動制御部120の上部面をなす最頂部の絶縁層123dの表面を貫通して下端部が配線層125aまたは125bまたは125cに接続され、上端部は駆動制御部120の上部面に晒されてもよい。また、多層の配線層125a、125b、125cを形成しつつ、第n+1層の配線層を形成しないうちに導電性ビア125d、125eが前記第nの絶縁層(及び/又は、前記最頂部の絶縁層)を貫通して前記第n層の配線層に接続され、前記第n+1層の配線層が導電性ビア125d、125eに接続されて形成されてもよい。ここで、導電性ビア125d、125eもまた銅(Cu)、アルミニウム(Al)などの導電性物質から形成されてもよく、配線層125a、125b、125cとの接触抵抗(contact resistance)を減らすために配線層125a、125b、125cと同一の物質からなることが好ましい。
【0056】
このとき、電極パッド130は、絶縁層123の上に形成されて導電性ビア125d、125eに接続されてもよく、最頂部の絶縁層123dに形成されてもよく、駆動制御部120の上部面に晒された導電性ビア125d、125eの上端部に接続されるように形成されてもよい。例えば、電極パッド130は、駆動制御部120の上部面に晒された導電性ビア125d、125eの上端部を被覆しつつ、最頂部の絶縁層123dに形成されてもよい。このことから、電極パッド130が制御回路125と電気的に接続でき、駆動制御部120から与えられる前記電気信号をLEDチップ110に伝達することができる。
【0057】
ここで、電極パッド130は、バンプ(Bump)を形成したり、金属レイヤー(metal layer)層から構成されたりしてもよく、最外郭(例えば、最頂部層)は、酸化の防止のための層を備えていてもよく、電気伝導度の高い銅(Cu)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、金(Au)、錫(Sn)などの導電性物質からなることが好ましい。
【0058】
一方、導電性ビア125d、125eは、第1の導電性ビア125dと第2の導電性ビア125eを備えていてもよく、第1の導電性ビア125dは、上端部が第1の電極パッド131に接続されてもよく、第2の導電性ビア125eは、上端部が第2の電極パッド132に接続されてもよい。なお、第1の導電性ビア125dの下端部と第2の導電性ビア125eの下端部は、互いに異なる層の配線層125aまたは125bまたは125cにそれぞれ接続されてもよく、第1の導電性ビア125dの下端部は第3の層の配線層125cに接続され、第2の導電性ビア125eの下端部は第2の層の配線層125bに接続されてもよい。
【0059】
本発明に係る光源素子100は、駆動制御部120の下部面に配設され、制御回路125と電気的に接続されて外部から与えられる電気信号を制御回路125に伝達する外部接続パッド140をさらに備えていてもよい。
【0060】
外部接続パッド140は、駆動制御部120の下部面(または、底面)に配設されて制御回路125と電気的に接続されてもよく、外部から与えられる電気信号を制御回路125に伝達することができる。このとき、外部接続パッド140は、基板121の下部面(または、底面)の上に形成されてもよく、LEDチップ110に電源(power)を供給するために設けられてもよく、光源素子100が回路基板210に実装(mount)されながら、回路基板210の(接続)端子に接触されてボンディングされてもよい。このことから、駆動制御部120の内部に配設された制御回路125は、外部接続パッド140を介して外部から電源、制御信号、クロック(Clock;CLK)などの前記電気信号を伝達(または、伝送)される形態で駆動でき、駆動制御部120の内部において複数のLEDチップ110の駆動をそれぞれ別々に制御することができ、これにより、LEDチップ110の点灯の制御が光源素子100において行われることが可能になる。
【0061】
例えば、外部接続パッド140は、複数から構成されてもよく、データ(data)入力パッド(input pad)とデータ出力パッド(output pad)、及び電源供給(power input)パッドと接地(ground)パッドを備えていてもよい。前記データ入力パッドは、外部(例えば、前記外部制御部)からLEDチップ110の制御のための制御信号(または、データ)を制御回路125に伝送(または、伝達)するために設けられてもよく、前記制御信号が入力されてもよい。
【0062】
前記データ出力パッドは、前記データ入力パッドに入力された前記制御信号が出力されてもよく、(周りの)別の光源素子100の前記データ入力パッドと電気的に接続されてもよく、電気的に接続された前記データ入力パッドに前記制御信号を伝達して入力してもよい。このように、ディスプレイ装置200のすべての光源素子100に前記制御信号が伝送されてもよい。ここで、前記データ出力パッドは、前記データ入力パッドに入力されて制御回路125を経た前記制御信号が出力されてもよく、このようにして出力された前記制御信号は、前記別の光源素子100の前記データ入力パッドに入力されてもよい。
【0063】
前記電源供給パッドは、外部(例えば、外部電源)から制御回路125に電源を供給するために設けられてもよく、LEDチップ110の駆動(または、点灯)のための電源が入力されてもよい。
【0064】
前記接地パッドは、制御回路125を備えて光源素子100の接地のために設けられてもよく、接地(または、接地に接続)されてもよく、前記電源供給パッドに入力された電源が前記接地パッドに伝送されながら(または、流れていきながら)、LEDチップ110が点灯されてもよい。
【0065】
一方、外部接続パッド140は、LEDチップ110の数に比例する数(または、同数)が配備されるわけてはなく、LEDチップ110の数に関わらず4個のみが配備されてもよい。すなわち、たとえ3個以下または5個以上のLEDチップ110が駆動制御部120の上にボンディングされる場合であっても、LEDチップ110の数に関わらず制御回路125の駆動(または、制御)に必要とされる4個の外部接続パッド140のみが配備されてもよい。それぞれの外部接続パッド140が(各)LEDチップ210に直接的に電源、前記制御信号などを伝達するための用途に用いられるわけではなく、単に制御回路125を介してLEDチップ110の駆動を制御するために制御回路125の駆動に必要とされる電源、前記制御信号などを伝達するための用途に用いられるため、このように4個の外部接続パッド140のみが配備されてもよい。
【0066】
このとき、複数のLEDチップ110が駆動制御部120の上部面に配設された電極パッド130を介して駆動制御部120の内部の制御回路125と電気的に接続されてもよく、このような接続を通じて、複数のLEDチップ110の点灯が制御回路125によりそれぞれ別々に制御されることが可能になる。
【0067】
したがって、光源素子100を回路基板210に電気的に接続するための外部接続パッド140は、LEDチップ110を回路基板210と直結するために配備されるものではないため、LEDチップ110に関わらず、単に制御回路125との接続のみのために4個のみを備える形態で配備されてもよい。
【0068】
また、外部接続パッド140は、クロックパッドをさらに備えていてもよく、前記クロックパッドは、外部から制御回路125にクロック(CLK)を伝送するために設けられてもよく、LEDチップ110の時間的な制御のために用いられてもよい。このとき、前記クロックパッドは、4個の外部接続パッド140のうちの一つが変更されてもよく、4個の外部接続パッド140に加えて、さらに配設(または、形成)されてもよい。
【0069】
ここで、複数の外部接続パッド140同士の間の間隔は、30~800μmであってもよい。複数の外部接続パッド140同士の間の間隔が30μmよりも狭い場合には、複数の外部接続パッド140同士が狭すぎて複数の外部接続パッド140のそれぞれを回路基板210にそれぞれボンディングできなくなる虞があり、複数の外部接続パッド140同士の間の間隔が800μmよりも広い場合には、複数の外部接続パッド140同士が広すぎて光源素子100を回路基板210に実装できなかったり、回路基板210に実装可能な光源素子100の数が減ったりする虞がある。したがって、複数の外部接続パッド140同士の間の間隔は30~800μmであってもよく、複数の外部接続パッド140同士の間の間隔を約40μmに保持して従来使用していた回路基板210そのままで光源素子100が実装可能なようにしてもよく、外部接続パッド140を回路基板210にボンディングして実装しながら、物理的な損傷(damage)及び熱的ストレス(stress)がLEDチップ110及び/又は制御回路125に影響を与えないように、光源素子100の最外郭(すなわち、前記基板の最外郭)に最大の距離分だけ遊びを持たせて(または、離して)配置してもよい。
【0070】
したがって、本発明に係る光源素子100は、外部接続パッド140を回路基板210にボンディングして簡単に実装することができ、外部接続パッド140を介して回路基板210に実装(mounting)し易くなり、ワイヤーボンディング(wire bonding)が排除されることが可能になる。
【0071】
また、駆動制御部120は、外部接続パッド140に接続されて基板121を貫通する貫通電極122をさらに備えていてもよい。貫通電極122は、(少なくとも)基板121を貫通してもよく、外部接続パッド140に接続されてもよい。例えば、貫通電極122は、伝導性の向上のために基板121を貫通して形成された貫通孔の内部を伝導性物質により満たして形成されてもよく、前記伝導性物質は、伝導性のよい(または、電気伝導度の高い)銅(Cu)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、金(Au)などを含んでいてもよい。ここで、基板121がシリコン基板である場合には、貫通電極122がシリコン貫通電極(Through-Silicon Via;TSV)であってもよく、基板121がガラス基板である場合には、貫通電極122がガラス貫通電極(Through-Glass Via;TGV)であってもよい。
【0072】
このような貫通電極122は、外部接続パッド140を制御回路125と接続することができ、外部接続パッド140のみが駆動制御部120の下部面(すなわち、前記基板の下部面)に配設されるようにすることができ、外部接続パッド140のみを回路基板210に電気的に接続することができる。これにより、回路基板210における面抵抗(または、線抵抗)を最小限に抑えることができる。
【0073】
また、外部から与えられる前記電気信号を駆動制御部120の制御回路125に伝達する外部接続パッド140をLEDチップ110とは反対側の駆動制御部120の下部面に配設することにより、透明な回路基板210に光源素子100を実装する場合に透明度がより一層高くなり、これにより、(従来よりも)より一層透明度が増したディスプレイ装置200を実現することもできる。
【0074】
さらに、貫通電極122は、光源素子100を回路基板210に電気的に接続するための外部接続パッド140をLEDチップ110と電気的に接続された制御回路125と接続することにより、LEDチップ110と回路基板210との間の電気的な接続距離を縮めることができ、制御回路125など駆動制御部120の構成(または、構造)を単純化することができる。
【0075】
ここで、複数のLEDチップ110に対する点灯の調節は、駆動制御部120の内部に配備される制御回路125が複数のLEDチップ110の駆動をそれぞれ別々に制御することにより行われることができ、このためのそれぞれのLEDチップ110と制御回路125との接続は、駆動制御部120の上部面に配設された電極パッド130を媒介として行われることができる。また、制御回路125は、絶縁層123を少なくとも部分的に貫通するように形成された導電性ビア125d、125eを介して配線層125a、125b、125cが(各)絶縁層123の内部を通過する形態で駆動制御部120の内部に形成されてもよい。なお、制御回路125は、基板121に貫通されるように形成された前記貫通孔の内部の貫通電極122を介して外部接続パッド140と(電気的に)接続されてもよく、光源素子100が外部接続パッド140を介して回路基板210に電気的に接続される場合に、制御回路125を介して複数のLEDチップ110の駆動をそれぞれ別々に制御することができ、複数のLEDチップ110に対する点灯の調節が行われることができる。
【0076】
このように、それぞれのLEDチップ110と制御回路125との間の電気的な接続構造が駆動制御部120の内部(すなわち、前記絶縁層の内部)において成り立つことにより、各構成要素(例えば、前記LEDチップと前記駆動制御部)を接続するための配線(すなわち、前記配線層)が(前記駆動制御部または前記絶縁層の)外部に複雑に露出されないようにすることができ、外部の衝撃により電気的な接続が損傷されてしまうことを防ぐことができる。なお、それぞれのLEDチップ110と制御回路125との接続が駆動制御部120の上部面に形成(または、配設)された電極パッド130により行われ、制御回路125と外部接続パッド140との接続が基板121を貫通して(外部に)露出されない貫通電極122を介して行われることができるので、各構成要素(例えば、前記LEDチップ、前記駆動制御部及び前記外部接続パッド)に配線を接続するための煩雑でかつややこしい作業を排除することができて、光源素子100の製造作業が速やかにかつ手軽に行われるだけではなく、光源素子100をなす各構成要素が一つの素子(または、モジュール)に一体化されて、光源素子100がドライバー一体型の素子の形態で配設されることができる。
【0077】
一方、駆動制御部120は、複数のLEDチップ110を一つにまとめて(または、くくって)制御することにより、複数のLEDチップ110を制御するための部品点数を減らすことができ、部品の形成作業を簡素化することもできる。
【0078】
本発明に係る光源素子100は、駆動制御部120の上部面に配設されて制御回路125と電気的に接続され、電気的な測定のためのテストパッド150をさらに備えていてもよい。
【0079】
テストパッド150は、電極パッド130から離れて駆動制御部120の上部面に配設されてもよく、制御回路125と電気的に接続されてもよく、制御回路125などに対する電気的な測定を行うことができる。例えば、テストパッド150は、テスト(test)工程においてプローブピン(Probe Pin)が接触(contact)されるパッドであってもよく、前記プローブピンを接触させて電気的な測定を行うことができ、制御回路125の電気的な欠陥有無を検出することができる。
【0080】
テストパッド150がない場合には、制御回路125の電気的な回路特性を測定するために複数本のプローブピンをそれぞれ外部接続パッド140と電極パッド130に接触させて電気的な測定を行わなければならず、電極パッド130は駆動制御部120の上部面に配設され、外部接続パッド140は駆動制御部120の上部面に配設されることにより、片側面においてしか接触できないプローブカード(Probe Card)では制御回路125の電気的な回路特性を測定することができなくなる。
【0081】
しかしながら、本発明においては、電極パッド130のように、駆動制御部120の上部面に配設されて制御回路125と電気的に接続されるテストパッド150を介して一枚のプローブカードにて制御回路125の電気的な回路特性を片側面において測定することができ、このことから、制御回路125の微細な誤差を補正することもできる。このため、量産に際して、各制御回路125及び/又はLEDチップ110が有する誤差を一貫して調整することができ、素子単位で(例えば、一つの前記光源素子に組み込まれる前記駆動制御部ずつ)測定しかつ補正する機能を行うことができる。
【0082】
一方、テストパッド150は、LEDチップ110が電極パッド130にボンディングされた後にLEDチップ110の電気的な欠陥有無を検出(または、テスト)してもよく、不良と判定されたLEDチップ110は、別のLEDチップ110に取り替えることができる。
【0083】
このように、本発明に係る光源素子100は、ドライバー一体型であることから、テストが単純化でき、テストパッド150を介してテストの不良の検出を行い易くなる。
【0084】
また、本発明に係る光源素子100は、テストパッド150に接続されて駆動制御部120を部分的に貫通するビアプラグ155をさらに備えていてもよい。
【0085】
ビアプラグ155は、テストパッド150に接続されて駆動制御部120を部分的に貫通してもよく、絶縁層123を少なくとも部分的に貫通して制御回路125と電気的に接続されてもよい。このことから、テストパッド150が駆動制御部120の上部面に配設されながら(も)、制御回路125と電気的に接続されることが可能になる。
【0086】
すなわち、ビアプラグ155を介してテストパッド150が電極パッド130と同一の平面の上に配設されて(または、位置して)もよく、これにより、テストパッド150と電極パッド130が同時に複数本のプローブピンのそれぞれと接触され易くなる。
【0087】
駆動制御部120は、基板121の上部面の上に形成されて制御回路125に接続され、ビアプラグ155の下端部と貫通電極122の上端部をそれぞれ制御回路125と電気的に接続する共有接続パッド124をさらに備えていてもよい。共有接続パッド124は、基板121の上部面の上に形成されてもよく、制御回路125に接続されてもよく、ビアプラグ155の下端部と貫通電極122の上端部をそれぞれ制御回路125と電気的に接続してもよい。例えば、共有接続パッド124は、配線層125a、125b、125c及び/又は導電性ビア125d、125eと直間接的に接続されてもよく、共有接続パッド124に接続されて絶縁層123を少なくとも部分的に貫通する導電性ビア125d、125eを介して配線層125aまたは125bまたは125cと接続されてもよい。
【0088】
共有接続パッド124を介して外部接続パッド140が制御回路125と一直線(direct)に接続されないようにしてもよく、このことから、外部接続パッド140を回路基板210にボンディングして実装しながら、物理的な損傷及び熱的ストレスが制御回路125に影響を与えることがない。
【0089】
さらに、ビアプラグ155を介してテストパッド150もまた共有接続パッド124に接続されて制御回路125における前記電気信号の経路がテストパッド150と外部接続パッド140において(両方とも)同一であってもよい。
【0090】
このとき、ビアプラグ155の下端部と貫通電極122の上端部は、互いにずれて共有接続パッド124の上部面と下部面にそれぞれ接続されてもよい。すなわち、ビアプラグ155と貫通電極122は一直線に配置されなくてもよく、上から(下を)見下ろすことを想定したときに水平方向(または、左右方向)に互いに離れて(または、ずれて)いてもよい。このような場合、貫通電極122を形成するための前記貫通孔とビアプラグ155を形成するためのビア孔を形成しつつ、共有接続パッド124の損傷及び制御回路125との(電気的な)短絡を抑止及び防止することができる。
【0091】
前記貫通孔を形成しながら強い振動(波)と熱が生じる虞があり、このような振動及び/又は熱により共有接続パッド124に部分(的な)損傷(または、微細(な)損傷)が生じる虞がある。このような状況下で、前記ビア孔もまた前記貫通孔と一直線に形成してしまうと、前記ビア孔を形成しながら生じる強い振動と熱により共有接続パッド124が完全に損傷されてしまう虞があり、制御回路125と物理的及び電気的に短絡されてしまう虞がある。
【0092】
しかしながら、ビアプラグ155の下端部と貫通電極122の上端部とが互いにずれて共有接続パッド124の互いに異なる位置に接続される場合には、前記貫通孔を形成しながら生じる部分損傷の位置と前記ビア孔を形成しながら生じる部分損傷の位置が異なってくる虞があるため、共有接続パッド124に完全損傷が生じることがなく、制御回路125と物理的にだけではなく、電気的にも短絡されることがない。ここで、前記部分損傷とは、光源素子100の駆動(例えば、前記制御回路の駆動)に影響を及ぼさない損傷を意味し、前記完全損傷とは、光源素子100が駆動できない損傷(例えば、前記制御回路が駆動できない損傷)を意味する。
【0093】
一方、共有接続パッド124は、前記第nの絶縁層の上部面に形成されてもよく、貫通電極122は、基板121だけではなく、絶縁層123もまた部分的に貫通してもよく、第1の絶縁層123aないし前記第nの絶縁層(まで)を貫通して上端部が共有接続パッド124の下部面に接続されてもよい。
【0094】
テストパッド150は、電極パッド130から離れて駆動制御部120の上部面の周縁部に配設されてもよい。このとき、電極パッド130は、駆動制御部120の上部面の中央部に配設されてもよい。テストパッド150は、テスト工程においてプローブピンを接触させて電気的な測定を行うパッドであって、前記テスト工程においてしか用いられず、光源素子100の駆動には全く関与しないため、LEDチップ110がボンディングされる電極パッド130との干渉がないように外郭に、かつ、駆動制御部120の上部面の周縁部に配置(または、形成)されてもよい。例えば、LEDチップ110から発せられる光をテストパッド150において吸収するなど、テストパッド150がLEDチップ110から発せられる光に影響を及ぼさないように電極パッド130から離して(すなわち、前記LEDチップから離して)駆動制御部120の上部面の周縁部にテストパッド150を形成してもよい。
【0095】
ここで、貫通電極122の下端部の直径は30~800μmであってもよく、貫通電極122の上端部の直径よりも大きくてもよい。貫通電極122の下端部の直径が30μmよりも小さな場合には、貫通電極122の抵抗(Resistance)が大きくなって電気の流れが円滑でなくなる虞があり、貫通電極122の下端部の直径が800μmよりも大きな場合には、貫通電極122間の離間距離を確保するために基板121など全体的な光源素子100が肥大化してしまう虞がある。一方、貫通電極122の下端部の直径が800μmよりも大きな場合には、外部接続パッド140と接続されながら外部接続パッド140との接触抵抗が大きくなる虞もあり、貫通電極122と外部接続パッド140との間のオーミックコンタクト(Ohmic contact)が困難になってしまう虞もある。このため、貫通電極122の下端部の直径は30~800μmであってもよく、約40μmであってもよい。
【0096】
このとき、貫通電極122の下端部の直径は、貫通電極122の上端部の直径よりも大きくてもよく、これにより、前記貫通孔を満たして貫通電極122を形成する前記伝導性物質の充填均一性が向上し、前記電気信号の印加の際に生じ得る電気的な損失(loss)を極力抑えることができ、しかも、信頼性を確保することができる。このことから、外部接続パッド140と制御回路125とを接続する個所(または、構成要素)の電気抵抗(electric resistance)を最小限に抑えることができ、外部接続パッド140から貫通電極122と共有接続パッド124を経る前記電気信号の経路において電気抵抗が最小限に抑えられ、電気抵抗が全くなくなることもできる。
【0097】
さらに、貫通電極122の長さは、40~1,000μmであってもよい。貫通電極122の長さが40μmよりも短い場合には、半田(solder)ダメージ(damage)及び振動により制御回路125が損傷(または、破損)される虞があり、貫通電極122の長さが1,000μmよりも長い場合には、貫通電極122の抵抗が大きくなって電気の流れが円滑でなくなる虞がある。したがって、半田ダメージ及び振動による制御回路125の損傷を防ぐために、最小限で40μm以上を確保しながら(も)、貫通電極122の抵抗を低められるように、貫通電極122の長さは、40~1,000μmであってもよく、約50μmであってもよい。
【0098】
本発明に係る光源素子100は、駆動制御部120上においてLEDチップ110を覆うモールディング部160をさらに備えていてもよい。
【0099】
モールディング部160は、駆動制御部120上において少なくともLEDチップ110を覆うことができ、LEDチップ110の側面及び上面を覆うように形成されてもよく、LEDチップ110を被覆して保護することができる。ここで、モールディング部160は、駆動制御部120の上に配置されてLEDチップ110を取り囲むことができ、駆動制御部120の上部面を覆い、LEDチップ110の側面及び上面を覆うことができる。このとき、モールディング部160は、LEDチップ110を覆いながら、駆動制御部120もまた被覆して駆動制御部120及びLEDチップ110を保護することができ、基板121と制御回路125及びLEDチップ110を保護することができる。例えば、モールディング部160は、水気と酸素などからのLEDチップ110及び/又は基板121と制御回路125の保護のために半導体封止(encapsulation)剤からなることが好ましく、LEDチップ110から発せられた光に対する透光性に優れた物質を含んでいてもよく、透明なシリコン(silicone)やエポキシ樹脂(epoxy resin)などを含んでいてもよく、シリコン系の樹脂、セラミック(ceramic)系の樹脂または有機シラン(silane)系の樹脂を含んでいてもよい。
【0100】
ここで、モールディング部160は、黒色(black)添加剤(または、黒色顔料)、散乱剤または蛍光物質を含んでいてもよい。すなわち、モールディング部160は、黒色添加剤、散乱剤及び蛍光物質のうちの少なくとも一種を含んでいてもよく、前記黒色添加剤、前記散乱剤及び前記蛍光物質のうちから選ばれたいずれか一種または二種以上を含んでいてもよい。前記黒色添加剤は、ブラック(black)コントラスト(contrast)を向上させることができ、モールディング部160にカーボン(carbon)などブラックカラーの添加剤が含有されてもよい。例えば、モールディング部160は、光源素子100が上方から見下ろしたときに黒色視感(例えば、不透明または黒色)を有せるように黒色物質を含んでいてもよく、絶縁性ベース物質に含有されている黒色顔料を含んでいてもよく、エポキシ樹脂とカーボンブラックとが混合された物質から形成されてもよい。このことから、黒色をディスプレイ(display)するときに光漏れ(または、光の混ざり)など無しに完全な(または、完璧な)黒色を実現することができる。
【0101】
前記散乱剤は、LEDチップ110の発光方向に配設されるモールディング部160に含有されて外部からモールディング部160へと入射する外部光を散乱させることができ、モールディング部160の表面に入射する前記外部光の反射率を減少させ、LEDチップ110から発せられてモールディング部160に達した光は、外部(または、前記発光方向)に効果的に出射させることができる。このことから、光源素子100の光取出効率を向上させることができる。
【0102】
前記蛍光物質は、LEDチップ110から発せられる光の色座標、色温度、演色性などの色合いを調節することができ、蛍光体樹脂から構成されてもよく、LEDチップ110を温度、湿度、振動、衝撃などの環境条件から保護することもできる。なお、前記蛍光物質を用いて、効率のよい白色光源を実現することもできる。
【0103】
一方、モールディング部160は、LEDチップ110を電極パッド130にボンディングした後に、テストパッド150を介してLEDチップ110の電気的な欠陥有無をテストし、LEDチップ110の不良が検出されない場合に形成されてもよい。
【0104】
LEDチップ110は、複数配設されてもよく、複数のLEDチップ110は、第1及び第2の電極111、112をそれぞれ有していてもよい。LEDチップ110は、複数配設されてもよく、赤色(R)LEDチップ110、緑色(G)LEDチップ110及び青色(B)LEDチップ110を備えていてもよい。このような光の3原色の三色LEDチップ110を介して赤色(R)LEDチップ110のみを点灯して赤色(光)を呈色することができ、緑色(G)LEDチップ110のみを点灯して緑色(光)を呈色することができ、青色(B)LEDチップ110のみを点灯して青色(光)を呈色することができる。なお、三色LEDチップ110をすべて点灯して白色(光)を呈色することもでき、三色LEDチップ110をすべて点滅して黒色を呈色することもでき、三色LEDチップ110の強さの比率を調節して様々な色合い(色)を呈色することもできる。
【0105】
このような複数のLEDチップ110は、第1及び第2の電極111、112をそれぞれ有していてもよく、第1の電極111はアノード(anode)電極であってもよく、第2の電極112はカソード(cathode)電極であってもよい。ここで、第1の電極111には電源が供給されてもよく、第2の電極112は接地されてもよい。複数のLEDチップ110のうち、第1の電極111に電源が供給され、第2の電極112が接地される(各)LEDチップ110が点灯されてもよい。
【0106】
さらに、電極パッド130は、各LEDチップ110の第1の電極111とそれぞれ接続される第1の電極パッド131と、各LEDチップ110の第2の電極112とそれぞれ接続される第2の電極パッド132と、を備えていてもよい。第1の電極パッド131は、LEDチップ110の第1の電極111が接続されてボンディングされてもよく、複数のLEDチップ110の数と同様に複数配設されて各LEDチップ110の第1の電極111とそれぞれ接続されてもよく、制御回路125を介して前記電気信号(例えば、電源)が供給されてもよい。
【0107】
第2の電極パッド132は、LEDチップ110の第2の電極112が接続されてボンディングされてもよく、複数のLEDチップ110の数と同様に複数配設されて各LEDチップ110の第2の電極112とそれぞれ接続されてもよく、接地されてもよい。
【0108】
各LEDチップ110の第1の電極111が第1の電極パッド131にそれぞれ接続され、各LEDチップ110の第2の電極112が第2の電極パッド132にそれぞれ接続されることにより、制御回路125により複数のLEDチップ110の駆動がそれぞれ別々に制御されることが可能になる。
【0109】
隣り合う二つの第1の電極パッド131の間の間隔及び隣り合う二つの第2の電極パッド132の間の間隔は1~300μmであってもよい。すなわち、複数のLEDチップ110同士の間の間隔が1~300μmであってもよい。複数のLEDチップ110から発せられる光がしっかりと混ざり合うように、各LEDチップ110同士の間の間隔は、300μmを超えないように、1~300μmであってもよく、従来には技術的な限界と作業性のために200μm以上の間隔をあけて複数のLEDチップ110を並べていたが、本発明においては、隣り合う二つの第1の電極パッド131の間の間隔及び隣り合う二つの第2の電極パッド132の間の間隔を200μm以下にすることにより、最適な量産性と性能を確保することができる。これにより、光源素子100の(発光)大きさが減ることができて、高解像度の集積化を図ることができ、光源素子100において角度ごとに混合色が異なるように出てしまうことを抑えることもできる。
【0110】
一方、より一層微細な間隔(pitch)の実現のために、小さな電極パッド130のサイズは、銅(Cu)を柱状に積層し、最終的に銀(Ag)層を形成して半導体工程により作製されてもよい。但し、電極パッド130がバンプ状に作製される場合、表面の平坦度を合わせるためのさらなる工程を経てもよく、LEDチップ110が平坦度を保持できるようにバンプの平坦面を作ることができる。
【0111】
また、接地される第2の電極パッド132は、最頂部の絶縁層123dの表面を貫通する導電性ビアを介して、配線層125aまたは125bまたは125cではなく、前記接地パッドに接続された共有接続パッド124と接続されてもよい。
【0112】
各LEDチップ110は、第1の電極111と第2の電極112がそれぞれ第1の電極パッド131と第2の電極パッド132に直結されてフリップチップ(Flip-Chip)ボンディングされてもよい。各LEDチップ110は、第1の電極111と第2の電極112がそれぞれ第1の電極パッド131と第2の電極パッド132に直結されてフリップチップボンディングされてもよく、空間の使用を最小限に抑えることができ、光源素子100が空間の使用を最小限に抑えた構造を有することができる。このことから、光源素子100を製造しながら、ワイヤーボンディングがなくなる。ここで、制御回路125は、LEDチップ110を第1の電極パッド131と第2の電極パッド132にボンディングしながら、物理的な損傷及び熱的ストレスが制御回路125に影響を与えないように、第1の電極パッド131及び第2の電極パッド132と一直線に接続されなくてもよい。
【0113】
図4は、本発明の別の実施形態に係るディスプレイ装置を示す概略図である。
【0114】
図4に基づいて、本発明の別の実施形態に係るディスプレイ装置についてさらに詳しく述べるが、本発明の一実施形態に係る光源素子に関して上述した部分と重複する事項についての説明は省略する。
【0115】
本発明の別の実施形態に係るディスプレイ装置200は、本発明の一実施形態に係る光源素子100と、複数の光源素子100が並べられて実装される回路基板210と、を備えていてもよい。
【0116】
光源素子100は、本発明の一実施形態に係る光源素子100であってもよく、駆動制御部120とLEDチップ110が一つのドライバー(driver)一体型の素子の形態に最小化及び集約化でき、これにより、たとえLEDチップ110が複数配設される場合であっても、小型化及び超小型化を図ることができる。このような光源素子100は、回路基板210に実装(mounting)され易い。
【0117】
回路基板210は、複数の光源素子100が並べられて実装(mount)されてもよく、ディスプレイ装置200の全体のピクセル(pixel)の配列及びピクセルのピッチ(pitch)を考慮して、複数の光源素子100が配置されてもよい。ここで、回路基板210は、プリント回路基板(Printed Circuit Board;PCB)、軟性プリント回路基板(Flexible Printed Circuit Board;FPCB)など様々な材料の基板のうちの一種により実現されてもよく、回路基板210には、LEDチップ110や制御回路125が直接的に実装されないので、製造工程の容易さと効率性、コストなどを考慮して、回路基板210の種類を選択することができる。例えば、ディスプレイ装置200がM×N(M、Nは、2以上の整数)マトリックス(matrix)のピクセル配列を有し、光源素子100にはm×n(m、nは、1以上の整数)マトリックスのピクセル配列でLEDチップ110が配置された場合には、M/m個の光源素子100が列(column)方向(例えば、縦方向)に沿って配置され、N/n個の光源素子100が行(row)方向(例えば、横方向)に沿って配置されてもよい。一方、一つの光源素子100が一つのピクセルであってもよい。
【0118】
本発明に係るディスプレイ装置200は、このような光源素子100を回路基板210に複数の束にしてパッケージ(package)化したものであってもよく、超小型の光源素子100をパッケージング(packaging)して(従来よりも)より一層コンパクトなサイズの高解像度のディスプレイを実現することができる。
【0119】
本発明のディスプレイ装置200は、外部制御部(図示せず)及び外部電源(図示せず)をさらに備えていてもよく、前記外部制御部(図示せず)は、外部接続パッド140のうちのデータ(data)入力パッド(inputpad)に接続されてLEDチップ110の制御のための制御信号(または、データ)を入力することができ、前記外部電源(図示せず)は、外部接続パッド140のうちの電源供給(power input)パッドに接続されて光源素子100に電源を供給することができる。
【0120】
このように、本発明においては、光を発するLEDチップを駆動制御部の上部面に配設された電極パッドにボンディングすることにより、駆動制御部とLEDチップを一つのドライバー一体型の素子の形態に最小化及び集約化することができ、これにより、LEDチップが複数配設される場合であっても、光源素子の小型化及び超小型化を図ることができる。また、LEDチップの発光方向とは反対側に駆動制御部が配設されることにより、LEDチップから発せられた光が駆動制御部に吸収されないことができ、これにより、駆動制御部による光損失が排除できて、光源素子の光損失を極力抑えることができる。ここで、駆動制御部は、複数のLEDチップを一つにくくって制御することにより、複数のLEDチップを制御するための部品点数を減らすことができ、部品の形成作業を簡素化することができる。さらに、ドライバー一体型に伴うテストが単純化でき、テストパッドを介してテストの不良の検出が手軽に行われる。さらにまた、外部から与えられる電気信号を駆動制御部の制御回路に伝達する外部接続パッドをLEDチップとは反対側の駆動制御部の下部面に配設することにより、透明な回路基板に光源素子を実装する場合に透明度がより一層高くなり、これにより、より一層透明度が増したディスプレイ装置を実現することができる。これらに加えて、このような光源素子は、回路基板に実装し易く、超小型の光源素子を回路基板に複数の束にしてパッケージ化してディスプレイ装置を構成することにより、さらにコンパクトなサイズの高解像度のディスプレイを実現することができる。
【0121】
以上、本発明の好適な実施形態について図示して説明したが、本発明は、上述した実施形態に何等限定されるものではなく、特許請求の範囲において請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該本発明が属する分野において通常の知識を有する者であれば、これより様々な変形が行え、且つ、均等な他の実施形態が採用可能であるということが理解できる筈である。よって、本発明の技術的な保護範囲は、特許請求の範囲によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0122】
100:光源素子
110:LEDチップ
111:第1の電極
112:第2の電極
120:駆動制御部
121:基板
122:貫通電極
123:絶縁層
124:共有接続パッド
125:制御回路
130:電極パッド
131:第1の電極パッド
132:第2の電極パッド
140:外部接続パッド
150:テストパッド
155:ビアプラグ
160:モールディング部