(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116078
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】バッテリパック端子
(51)【国際特許分類】
H01R 13/15 20060101AFI20240820BHJP
H01R 12/55 20110101ALI20240820BHJP
H01R 12/72 20110101ALI20240820BHJP
H01M 50/247 20210101ALI20240820BHJP
H01M 50/296 20210101ALI20240820BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20240820BHJP
B25F 5/00 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
H01R13/15 Z
H01R12/55
H01R12/72
H01M50/247
H01M50/296
H01M50/284
B25F5/00 H
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024008686
(22)【出願日】2024-01-24
(31)【優先権主張番号】63/441,077
(32)【優先日】2023-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/486,075
(32)【優先日】2023-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/488,659
(32)【優先日】2023-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】598073073
【氏名又は名称】ミルウォーキー エレクトリック ツール コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミオシ、アンソニー エム.
(72)【発明者】
【氏名】ジャクソン、アンドリュー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ラパント、ラッセル エム.
(72)【発明者】
【氏名】ピーターズ、ダニエル エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ファスベンダー、カイル シー.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電気コネクタを有する電動工具で使用するためのバッテリパックを提供する。
【解決手段】バッテリパックは、1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、バッテリセルと電気的に連絡する第1の端子であって、第1の端子が、間に間隙を形成する1対の間隔を空けて配置された端子壁と、少なくとも部分的に間隙内に配置されたコイルばねとを備える、第1の端子とを備える。コイルばねは、電気コネクタが少なくとも部分的に間隙内に配置されたとき、電動工具の電気コネクタと選択的に係合して、電気接続を形成するように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気コネクタを有する電動工具で使用するためのバッテリパックであって、前記バッテリパックが、
1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、
前記バッテリセルと電気的に連絡する第1の端子であって、前記第1の端子が、間に間隙を形成する1対の間隔を空けて配置された端子壁と、少なくとも部分的に前記間隙内に配置されたコイルばねとを備え、前記コイルばねが、前記電気コネクタが少なくとも部分的に前記間隙内に配置されたとき、前記電動工具の前記電気コネクタと選択的に係合して、電気接続を形成するように構成される、第1の端子と、
を備える、バッテリパック。
【請求項2】
前記コイルばねが傾斜する、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記電気コネクタが、第1の挿入方向に前記間隙内に導入され、前記コイルばねが、前記挿入方向に垂直な方向に圧縮をもたらすように傾斜する、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項4】
前記バッテリパックが、前記ハウジングに配置された、前記1つ以上のバッテリセル及び前記第1の端子と電気的に連絡する回路基板を更に備える、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項5】
前記第1の端子が、前記回路基板に取り付けられた1対の脚部を備える、請求項4に記載のバッテリパック。
【請求項6】
少なくとも1つの端子壁が、その中に溝を画定し、前記ばねが、少なくとも部分的に前記溝内に配置される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項7】
両方の端子壁が、その中に溝を画定し、前記ばねが、少なくとも部分的に両方の溝内に配置される、請求項6に記載のバッテリパック。
【請求項8】
前記第1の端子が、両方の端子壁から等距離に配置された中間平面を画定し、前記コイルばねが、前記中間平面の両側に配置される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項9】
前記コイルばねがU字形に配置される、請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項10】
電気コネクタを有する電動工具で使用するためのバッテリパックであって、前記バッテリパックが、
中に1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、
前記バッテリセルと電気的に連絡する端子であって、前記端子が、前記電動工具の前記電気コネクタを受け、前記電動工具の前記電気コネクタと電気接続を形成するように構成され、前記端子が、
1対の外側突起と、
前記1対の外側突起の間に入れ子式に配置された1対の内側突起と、
を備える、端子と、
を備える、バッテリパック。
【請求項11】
前記1対の外側突起が、前記1対の内側突起とは異なる形状を有する、請求項10に記載のバッテリパック。
【請求項12】
前記1対の外側突起及び前記1対の内側突起が両方とも単体のモノリシック材料から形成される、請求項10に記載のバッテリパック。
【請求項13】
前記1対の外側突起及び前記1対の内側突起が互いに電気的に絶縁される、請求項10に記載のバッテリパック。
【請求項14】
前記1対の外側突起が第1の挿入深さを有し、前記1対の内側突起が第2の挿入深さを有し、前記第1の挿入深さが前記第2の挿入深さ未満である、請求項10に記載のバッテリパック。
【請求項15】
前記1対の外側突起が、挿入方向に平行な第1の挿入軸を画定し、前記1対の内側突起が、挿入方向に平行な第2の挿入軸を画定し、前記第1の挿入軸が前記第2の挿入軸とは同軸ではない、請求項10に記載のバッテリパック。
【請求項16】
前記1対の外側突起及び前記1対の内側突起が両方とも回路基板に結合され、前記第1の挿入軸が前記回路基板から第1の距離だけ間隔を空けて配置され、前記第2の挿入軸が前記回路基板から前記第1の距離より大きい第2の距離だけ間隔を空けて配置される、請求項15に記載のバッテリパック。
【請求項17】
前記1対の外側突起が、前記1対の内側突起とは異なる挿入深さを有する、請求項15に記載のバッテリパック。
【請求項18】
前記バッテリセルと電気的に連絡する第2の端子を更に備え、前記第2の端子が前記第1の端子とは異なる、請求項10に記載のバッテリパック。
【請求項19】
前記1対の内側突起が互いに噛み合う、請求項10に記載のバッテリパック。
【請求項20】
電気コネクタを有する電動工具で使用するためのバッテリパックであって、前記バッテリパックが、
中に1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングであって、前記ハウジングが、前記電動工具と解放可能に係合し、挿入方向を画定するように構成された工具係合部分を有する、ハウジングと、
前記電動工具の前記電気コネクタと電気接続を形成するように構成された側面端子であって、前記側面端子が、窓を介して前記ハウジングを通ってアクセス可能であり、前記窓が、前記挿入方向に平行に向けられる、側面端子と、
を備える、バッテリパック。
【請求項21】
前記ハウジングが、前記電動工具の一部と機械的に係合し、中に前記電動工具の一部を保持するように構成された1対の溝を更に画定し、前記溝が前記挿入方向に平行に延びる、請求項20に記載のバッテリパック。
【請求項22】
前記窓が、前記1対の溝の一方に配置される、請求項21に記載のバッテリパック。
【請求項23】
前記1対の溝の間に配置された1つ以上の端子を更に備える、請求項21に記載のバッテリパック。
【請求項24】
前記ハウジングの開口部を介してアクセス可能な1つ以上の端子を更に備え、前記ハウジングの前記開口部が、少なくとも部分的に前記挿入軸に垂直に向けられる、請求項20に記載のバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2023年1月25日に出願された米国特許出願第63/441,077号、2023年2月21日に出願された米国特許出願第63/486,075号、及び2023年3月6日に出願された米国特許出願第63/488,659号の優先権を主張するものである。各米国特許出願の内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、バッテリパック端子接続に関する。
【背景技術】
【0003】
電動工具は、他のいくつかの電動工具及び電気デバイスとも互換性のあるバッテリパックを受けることができる。バッテリパックは、工具係合部分と回路基板とを備える。工具係合部分は、バッテリパックを電動工具に機械的に固定する。回路基板は、複数の端子を使用してバッテリパックを電動工具に電気的に接続する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、1つの態様において、電動工具で使用するためのバッテリパックであって、1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、ハウジングに配置された回路基板と、第1の端子と、第2の端子とを備えるバッテリパックを提供する。回路基板は1つ以上のバッテリセルと電気的に連絡する。第1の端子は回路基板と電気的に連絡する。第2の端子もまた回路基板と電気的に連絡し、第1の端子とは異なって構築される。第2の端子は、1対の間隔を空けて配置された端子壁と、1対の間隔を空けて配置された端子壁の間に配置されたコイルばねとを備える。コイルばねは、電動工具の一部と係合し、且つ電気的に結合するように構成される。
【0005】
本開示は、別の態様において、電動工具で使用するためのバッテリパックであって、1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、ハウジングに配置された回路基板と、端子とを備えるバッテリパックを提供する。回路基板は1つ以上のバッテリセルと電気的に連絡する。端子は、回路基板と電気的に連絡し、電動工具の一部を受け、電動工具の一部と電気的に結合するように構成される。端子は、1対の外側突起と、外側突起の中に入れ子式に配置された1対の内側突起とを備える。内側突起のそれぞれが、外側突起とは異なる形状を有する。
【0006】
本開示は、別の態様において、電動工具で使用するためのバッテリパックであって、1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、複数の端子と、複数の側面端子とを備えるバッテリパックを提供する。ハウジングは、電動工具の一部に機械的に係合し、電動工具の一部を保持するように構成された1対の間隔を空けて配置されたハウジング壁を有する工具係合部分を備える。端子は、1対のハウジング壁の間に配置される。側面端子は、1対の間隔を空けて配置されたハウジング壁の対応するハウジング壁にある開口部を通して電気を通すように構成される。
【0007】
本開示は、別の態様において、電気コネクタを有する電動工具で使用するためのバッテリパックを提供する。バッテリパックは、1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、バッテリセルと電気的に連絡する第1の端子であって、第1の端子が、間に間隙を形成する1対の間隔を空けて配置された端子壁と、少なくとも部分的に間隙内に配置されたコイルばねとを備える、第1の端子とを備える。コイルばねは、電気コネクタが少なくとも部分的に間隙内に配置されたとき、電動工具の電気コネクタと選択的に係合して、電気接続を形成するように構成される。
【0008】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、コイルばねが傾斜する。
【0009】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、電気コネクタが、第1の挿入方向に間隙内に導入され、コイルばねが、挿入方向に垂直な方向に圧縮をもたらすように傾斜する。
【0010】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、バッテリパックは、ハウジングに配置された、1つ以上のバッテリセル及び第1の端子と電気的に連絡する回路基板を更に備える。
【0011】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、第1の端子が、回路基板に取り付けられた1対の脚部を備える。
【0012】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、少なくとも1つの端子壁が、その中に溝を画定し、ばねが、少なくとも部分的に溝内に配置される。
【0013】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、両方の端子壁が、その中に溝を画定し、ばねが、少なくとも部分的に両方の溝内に配置される。
【0014】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、第1の端子が、両方の端子壁から等距離に配置された中間平面を画定し、コイルばねが、中間平面の両側に配置される。
【0015】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、コイルばねがU字形に配置される。
【0016】
本開示は、別の態様において、電気コネクタを有する電動工具で使用するためのバッテリパックであって、バッテリパックが、中に1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、バッテリセルと電気的に連絡する端子であって、端子が、電動工具の電気コネクタを受け、電動工具の電気コネクタと電気接続を形成するように構成され、端子が、1対の外側突起と、1対の外側突起の間に入れ子式に配置される1対の内側突起とを備える、端子とを備える、バッテリパックを提供する。
【0017】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起が、1対の内側突起とは異なる形状を有する。
【0018】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起及び1対の内側突起が両方とも単体のモノリシック材料から形成される。
【0019】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起及び1対の内側突起が互いに電気的に絶縁される。
【0020】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起が第1の挿入深さを有し、1対の内側突起が第2の挿入深さを有し、第1の挿入深さが第2の挿入深さ未満である。
【0021】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起が、挿入方向に平行な第1の挿入軸を画定し、1対の内側突起が、挿入方向に平行な第2の挿入軸を画定し、第1の挿入軸が第2の挿入軸とは同軸ではない。
【0022】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起及び1対の内側突起が両方とも回路基板に結合され、第1の挿入軸が回路基板から第1の距離だけ間隔を空けて配置され、第2の挿入軸が回路基板から第1の距離より大きい第2の距離だけ間隔を空けて配置される。
【0023】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起が、1対の内側突起とは異なる挿入深さを有する。
【0024】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、バッテリセルと電気的に連絡する第2の端子を更に備え、第2の端子が第1の端子とは異なる。
【0025】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の内側突起が互いに噛み合う。
【0026】
本開示は、別の態様において、電気コネクタを有する電動工具で使用するためのバッテリパックであって、バッテリパックが、中に1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングであって、ハウジングが、電動工具と解放可能に係合し、挿入方向を画定するように構成された工具係合部分を有する、ハウジングと、電動工具の電気コネクタと電気接続を形成するように構成された側面端子であって、側面端子が、窓を介してハウジングを通ってアクセス可能であり、窓が、挿入方向に平行に向けられる、側面端子とを備える、バッテリパックを提供する。
【0027】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、ハウジングが、電動工具の一部と機械的に係合し、中に電動工具の一部を保持するように構成された1対の溝を更に画定し、溝が挿入方向に平行に延びる。
【0028】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、窓が、1対の溝の一方に配置される。
【0029】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の溝の間に配置された1つ以上の端子を更に備える。
【0030】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、ハウジングの開口部を介してアクセス可能な1つ以上の端子を更に備え、ハウジングの開口部が、少なくとも部分的に挿入軸に垂直に向けられる。
【0031】
本発明の他の態様は、詳細な説明及び添付の図面を検討すれば明らかになるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【0033】
【
図1A】
図1のバッテリパックの端部断面図を示す。
【0034】
【
図2】電動工具ハウジングの一部を切り取った状態で電動工具の複数のコネクタの詳細斜視図を示す。
【0035】
【
図3】端子セパレータを備える回路基板の斜視図を示す。
【0036】
【
図4】端子セパレータを省いた回路基板の斜視図を示す。
【0037】
【
図5】電動工具ハウジングからの複数のコネクタと係合する回路基板の斜視図を示す。
【0038】
【0039】
【0040】
【
図7A】第2の端子の別の実施形態の斜視図を示す。
【0041】
【0042】
【
図8A】第2の端子の別の実施形態の斜視図を示す。
【0043】
【0044】
【
図9A】第2の端子の別の実施形態の斜視図を示す。
【0045】
【
図9B】電動工具ハウジングからのコネクタを受ける
図9Aの第2の端子の正面図を示す。
【0046】
【0047】
【
図10A】第2の端子の別の実施形態の斜視図を示す。
【0048】
【
図10B】電動工具ハウジングからのコネクタを受ける
図10Aの第2の端子の正面図を示す。
【0049】
【0050】
【
図11】第2の端子の別の実施形態の斜視図を示す。
【0051】
【
図12】電動工具ハウジングのコネクタを受ける
図11の第2の端子の斜視図を示す。
【0052】
【
図13】第2の端子の別の実施形態を備える回路基板の別の実施形態の斜視図を示す。
【0053】
【0054】
【
図15】電動工具ハウジングの複数のコネクタの別の実施形態の斜視図を示す。
【0055】
【
図16A】
図13の第2の端子と係合した、
図15の電動工具ハウジングの第1のコネクタの内部図を示す。
【0056】
【
図16B】
図13の第2の端子と係合した、
図15の電動工具ハウジングの第2のコネクタの内部図を示す。
【0057】
【
図17】第2の端子の別の実施形態の斜視図を示す。
【0058】
【0059】
【
図19A】電動工具ハウジングの第2のコネクタを受ける
図17の第2の端子の断面図を示す。
【0060】
【
図19B】電動工具ハウジングの垂直コネクタと係合する
図17の第2の端子の断面図を示す。
【0061】
【
図20】第2の端子の別の実施形態を備える回路基板の別の実施形態の斜視図を示す。
【0062】
【
図21】電動工具ハウジングの複数の第2のコネクタ及び複数のスプリットコネクタの別の実施形態の斜視図を示す。
【0063】
【
図22A】
図21の電動工具ハウジングのスプリットコネクタと係合する
図20の第2の端子の内部図を示す。
【0064】
【0065】
【
図23A】回路基板の上側の別の実施形態の斜視図を示す。
【0066】
【0067】
【
図24A】回路基板の上側の別の実施形態の斜視図を示す。
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【
図26A】バッテリパックの別の実施形態の斜視図を示す。
【0072】
【0073】
【
図27A】回路基板の別の実施形態の底面図を示す。
【0074】
【0075】
【0076】
【
図28】電動工具ハウジングの一部を切り取った状態で電動工具のコネクタの別の実施形態の詳細斜視図を示す。
【0077】
【
図29】電動工具と係合したバッテリパックの切欠図を示す。
【0078】
【0079】
【0080】
【
図33】コイルばねに加えられた力に対する
図31のコイルばねの撓みを示すグラフである。
【0081】
【
図34A-34C】端子の代替的な実施形態を示す。
【0082】
【
図35A-35C】端子の更なる代替的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0083】
本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載される、又は以下の図面に示される構造の細部及び構成要素の配置に本発明の用途を限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な仕方で実践又は実行することが可能である。また、本明細書で用いられる用語及び専門用語は、説明の目的のためであり、限定的と見なされるべきではないことを理解されたい。
【0084】
図1及び
図1Aは、電動工具12又は他の電気デバイス(
図2参照)の電気取付ポイント15に解放可能に結合され、一時的な電気接続を形成するように構成されたバッテリパック10を示している。より具体的には、バッテリパック10は、1つ以上のモータ、センサ、LED、コントローラ、ポンプなどを含むがこれらに限定されない電動工具12の様々な要素に電力を供給し得る。
【0085】
バッテリパック10は、ハウジング14と、工具係合部分16と、回路基板18と、1つ以上のバッテリセル19と、回路基板18及びバッテリセル19の両方に電気的に連絡する電気インターフェース17とを備える。そして、ハウジング14は、少なくとも部分的に内部空洞21を画定し、内部空洞21は、中にバッテリセル19及び回路基板18を支持する。
【0086】
バッテリパック10の工具係合部分16は、電動工具12の取付ポイント15に選択的に係合するように構成される。図示の実施形態では、工具係合部分16は、挿入方向Aに平行に延びる1対の外側ハウジング壁又はリブ20と、リブ20によって少なくとも部分的に形成され、同様に挿入方向Aに平行に延びる溝22と、少なくとも部分的に端末インターフェース26を形成する1対の内側ハウジング壁24と、1対のアクチュエータ又はラッチ28とを備える。溝22及びアクチュエータ28は、電動工具12の取付ポイント15の対応するレール30と機械的に係合し、これを保持するように構成される。他の実施形態では、溝22が電動工具12上に形成され得る一方、レール30がバッテリパック10上に形成され得る。
【0087】
端末インターフェース26は、それぞれが電気インターフェース17の1つ以上の端子(後述)に概ね対応する複数のスロット32をハウジング14に備える。そして、各スロット3は、中に電動工具12からの1つ以上のコネクタ36を受けるようにサイズ及び形状を定められる。
図2に示すように、電動工具12の複数の第1のコネクタ36は、取付ポイント15上に配置され、概して挿入方向Aに平行に延びる。図示の実施形態では、各コネクタ36は、面取りされた前縁を有する平面板として概して形成される。
【0088】
図3~
図6Bに示すように、電気インターフェース17は、1つ以上の第1の端子38と、1つ以上の第2の端子40と、各端子38、40を互いに物理的に隔離し、且つ電気的に絶縁するための端子セパレータ58とを備える。組み立てられると、各端子38、40は、端末インターフェース26(
図1参照)の対応するスロット32を通してアクセスされるように構成される。
【0089】
バッテリパック10の端子38、40はそれぞれ、電動工具ハウジング12からの第1のコネクタ36のうちの対応する1つを中に受けて、それと共に個々の電気接続を形成するように物理的にサイズ及び形状が定められる。一緒になると、第1のコネクタ36とそれらの対応する端子36、40との間に形成された電気接続は、
図5に示すように、回路基板18及びバッテリ19に電動工具12を電気的に接続する。
【0090】
図6A~
図6Bに示すように、第2の端子40は、第1の端子38とは異なって構築される。より具体的には、第2の端子40は、その間に端子間隙又は開口部50を形成する1対の間隔を空けて配置された端子壁42と、端子間隙50内に少なくとも部分的に配置される、又は端子間隙50に対して開口する1つ以上のコイルばね44とを備える。組み立てられると、各コイルばね44は端子壁42と電気的に連絡し、そして、端子壁42は、1対の脚部48を介して回路基板18と電気的に連絡する。
【0091】
図示の実施形態では、端子壁42は略平面であり、端子間隙50がその中に対応する第1のコネクタ36を少なくとも部分的に受けるのに十分なサイズとなるような距離だけ間隔を空けて配置される。また、壁42はそれぞれ、その内面47に形成され、その中に対応するコイルばね44の少なくとも一部を受けるようにサイズ及び形状を定められる1つ以上のばね保持溝46を画定する。組み立てられると、端子壁42及びコイルばね44は、対向するばね44の間のコイル距離49が同じ位置の壁42の間の距離よりも小さくなるように、コイルばね44が壁42の内面47を超えて間隙50内まで内側に延びるように構成される。
【0092】
いくつかの実施形態では、第2の端子40のコイルばね44の1つ以上が、第1のコネクタ36によって係合されたときに、より容易に且つ一貫して撓むように構成され得る。より具体的には、コイルばね44は、ばね44の個々のコイルが、間隙50内のコネクタ36の存在に対応するために外側に撓むにつれて、第1のコネクタ36内に、また第1のコネクタ36に対して(例えば、間隙50の中心に向かう内側方向に)略一定の力を加えるように「傾斜」し得る。
【0093】
いくつかの実施形態では、コイルばね44は、予め決められた圧縮方向Bにおける圧縮に対応するようにサイズ及び形状が定められるという意味で、傾斜する。より具体的には、コイルばね44の幾何学的形状は、圧縮方向Bにばね44に力が加えられると、コイルばね44が撓み動作範囲(
図33参照)にわたって撓んだときに略一定の反力を加えるように構成される。図示の実施形態では、撓み動作範囲は、圧縮方向Bにおいて静止ばね高さ61の10%~35%である。他の実施形態では、撓み動作範囲は、圧縮方向Bにおいて静止ばね高さ61の約10%~約35%(例えば、±1%、±2%、±5%、又は±10%)の撓みである。更に他の実施形態では、コイルばね44によって圧縮方向Bに加えられる力は、圧縮方向Bにおいて静止ばね高さ61の10%~35%の撓み動作範囲にわたって撓むとき、50%~58%だけ変化する。更に他の実施形態では、コイルばね44によって圧縮方向Bに加えられる力は、圧縮方向Bにおいて静止ばね高さ61の10%~35%の撓みの撓み動作範囲にわたって撓むとき、50%~55%だけ変化する。更に他の実施形態では、コイルばね44によって圧縮方向Bに加えられる力は、圧縮方向Bにおいて静止ばね高さ61の10%~35%の撓みの撓み動作範囲にわたって撓むとき、52%~58%だけ変化する。
【0094】
更に他の実施形態では、コイルばね44は、ワイヤの直径163、コイル幅167に対するコイル高さ165、コイル間隔169、及びコイル角度171(
図31及び
図32参照)など、ばねの幾何学的形状の様々な特性を変更することによって傾斜し得る。より具体的には、図示のコイルばね44は、コイル高さ165(例えば、圧縮方向Bにおけるコイル寸法)がコイル幅167(例えば、圧縮方向Bに垂直なコイル寸法。
図32参照)未満であるように構成される。更に、図示のコイルばね44は、ばね44の軸173に対して減少したコイル角度171を有するように構成される。
【0095】
第1の端子38と比較して、第2の端子40は、コイルばね44に起因して、第1のコネクタ36との個々の接点をより多く含む(例えば、コイルがコネクタ36に接触するごとに1つの接点)。より具体的には、第2の端子40は、特定のコネクタ36との接点を5つ以上有する。他の実施形態では、コイルばね44の内径は、より大きな電流を受ける又は送ることができるように、より大きくすることができる。端子セパレータ58は、第1の端子38と第2の端子40とを電気的に絶縁して、短絡のリスクを低減するように構成される。
【0096】
図示の実施形態では、コイルばね44は、間隙50内で実質的に「U」字形を形成するように形状を定められる(
図6B参照)。より具体的には、ばね44は、第1の壁42Aに沿って平行に延びる第1の脚部175Aと、第2の壁42Bに沿って平行に延びる第2の脚部175Bと、間隙50の底部に近接して第1の脚部175Aと第2の脚部175Bとの間に延びる(例えば、2つの壁42A、42Bの間に延びる(
図6B参照))相互接続する脚部175Cとが存在するように配置される。そうすることにより、コイルばね44の弾性的性質(例えば、まっすぐな状態を維持する弾性的性質)は、2つの壁42A、42Bに対して外向きの圧力をもたらして、端子40内で所定の位置にばね44を維持するのを助ける。
図6Aに示すように、第1の脚部175A及び第2の脚部175Bは、溝46がばね44を横方向で支持するように、壁42A、42Bの対応する保持溝46内にそれぞれ配置される。具体的には、溝46は、その中にコネクタ36が挿入されているときに、挿入方向Aに沿ったばね44の動きを制限するのを助ける。
【0097】
図示のばね44は、U字形であり、第1の脚部175A及び第2の脚部175Bの両方が単体として形成されるようになっている。他の実施形態では、第1の脚部175Aと第2の脚部175Bとが別々に形成されて、相互接続する脚部175Cが存在しない場合もあることを理解されたい。このような実施形態では、各脚部175A、175Bは、対応する保持溝46内に機械的に(例えば、溝46の形状、タブの使用などを介して)、又は接着剤などを介して保持され得る。更に他の実施形態では、単一のばね44が、第1の脚部175Aと、第2の脚部175Bと、間隙50の底部に近接した相互接続する脚部175Cと、間隙50の頂部に近接した第2の相互接続する脚部(図示せず)とを形成するように、ばね44自体が連続したループを形成し得る。
【0098】
図示のU字形構成に設置されると、コイルばね44は、傾斜するときにコイルばね44の圧縮方向Bが、ばね44の第1の脚部175A及び第2の脚部175Bの挿入方向Aに垂直になるように更に向けられ得る。
【0099】
図7A~
図7Bは、別の実施形態である第2の端子1040を示している。第2の端子1040は、第2の端子40と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に論じる。第2の端子1040は、1つ以上の湾曲部分1052を有する1対の端子壁1042を備える。そして、湾曲部分1052は、上で論じたように、コイルばね44を保持する複数のばね保持溝1046を画定する。より具体的には、壁1042が湾曲していることにより、一定の壁厚を維持しながら保持溝1046を存在させることが可能になる。そのため、図示の壁1042は、プレスされた、又は他の仕方で成形された単体のシート材料から形成され得る。実際、端子1040全体は、形成された単体のシート材料から形成され得るように構成される。
【0100】
図8A~
図8Bは、別の実施形態である第2の端子2040を示している。第2の端子2040は、上記の第2の端子40と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に論じる。第2の端子2040は、それぞれがそれらの対応する壁2042A、2042Bの内面2047に沿って曲線経路を形成する1対の保持溝2046を備える。より具体的には、各保持溝2046は、挿入方向Aに略(例えば、±1%、±2%、±5%、又は±10%)垂直に向けられた第1の部分2071と、挿入方向Aに略(例えば、±1%、±2%、±5%、又は±10%)平行に向けられた第2の部分2073とを備える。そのため、溝2046内に配置されたコイルばね44もまた、挿入方向Aに略(例えば、±1%、±2%、±5%、又は±10%)垂直や平行に向けられた部分を備える。
【0101】
図示の実施形態では、コイルばね44は、ばね44が、第1の壁2042Aの保持溝2046に沿って延びる第1の脚部2075Aと、第2の壁2042Bの保持溝2046に沿って延びる第2の脚部2075Bと、壁2042A、2042Bの間に延び、第1の脚部2075A及び第2の脚部2075Bを相互接続する1対の相互接続する脚部2075C、2075Dを備えるように完全なループを形成する。そうすることにより、コイル44の固有の弾性的性質(例えば、その静止円形形状をとること)が、端子2040の溝2046内でばね44を保持するのを助ける。他の実施形態では、別個のコイルばね44が、各保持溝2046の全部又は一部に沿って延び、相互接続部分が不要となる又は存在しないようにそこに保持されるように使用され得る。
【0102】
図9A~
図9Cは、別の実施形態である端子3000を示している。端子3000は、電気インターフェース17の第2の端子40の1つ以上又は第1の端子38の1つの代わりに使用され得る。端子3000は、外側端子3060と、外側端子3060内に2つの端子3060、3062が単一の電気接続を形成するように入れ子式に配置された内側端子3062とを備える。外側端子3060は、第1の1対の脚部3064と1対の外側突起3066とを備える。第1の1対の脚部3064は、回路基板18に挿入され、端子3000を回路基板18に電気的に接続するようにはんだ付けされ得る。外側突起3066は、電動工具ハウジング12からの対応する第1のコネクタ36を回路基板18に電気的に接続して、係合させるように構成される。
図9A及び
図9Bに示すように、外側突起3066が端子3000の基部3063から延びるにつれて、突起3066はまず合わさってピンチポイント3065を形成し、ピンチポイント3065で、突起の端部が前方に延び、対応するピンチポイント3065から離れるにつれて互いに離れるように広がるような前方に開いた形状を形成する。図示の実施形態では、外側端子3060は、0.15mm~0.35mmの厚さを有する導電性材料から形成される。いくつかの実施形態では、厚さは0.2mm~0.3mmである。いくつかの実施形態では、厚さは0.25mmである。
【0103】
図9Cに示す内側端子3062は、外側端子3060の内側に入れ子式に配置され、第2の1対の脚部3068と1対の内側突起3070とを備える。第2の1対の脚部3068もまた、回路基板18に挿入され、内側端子3062を回路基板18に電気的に接続するようにはんだ付けされ得る。1対の内側突起3070は、外側突起3066とは異なる形状を有する。より具体的には、内側突起3070はV字形に曲げられ、第1のコネクタ36に完全に取り付けられたときに第1のコネクタ36との接触面積を増やすように構成される。
図9A及び
図9Bに示すように、内側突起3070が端子3000の基部3063から延びるにつれて、突起3070はまず一緒に収束して遠位端3067を形成し、突起は次に基部3063に向かって戻るように延び、ピンチポイント3069を形成するまで収束し続ける。別の言い方をすれば、ピンチポイント3069は、遠位端3065よりも基部3063の近くに配置される。
【0104】
いくつかの実施形態では、内側突起3070は、第1のコネクタ36の挿入深さを制限するように構成される。他の実施形態では、内側突起3070は、コネクタ36を補足する、又はコネクタ36上でクランプするように構成される。このような代替的な実施形態では、内側突起3070のクランプ力は、外側突起3066によって加えられるクランプ力とは異なり得る。そうすることにより、ユーザは、コネクタ36がどのくらいまで挿入されたかを判断するための触覚フィードバックを受ける。より具体的には、内側突起3070によって加えられるクランプ力は、外側突起3066によって加えられるよりも大きいものであり得る。
【0105】
図10A~
図10Cは、別の実施形態である端子4000を示している。端子4000は、上記の端子3000と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。端子4000は、互いに噛み合うように曲げられた1対の内側突起4070を有する内側端子4062を備える。別の言い方をすれば、突起4070は、中心線4071の一方の側を起点とする突起4070が中心線4071の反対側で終端するように、端子4000の中心線4071を横切るように形状を定められる。内側突起4070もまた第1のコネクタ36を受け、第2の端子4000と第1のコネクタ36との間の接触面積を増やす。いくつかの実施形態では、内側突起4070もまた、第1のコネクタ36の挿入深さを制限する。
【0106】
図11~
図12は、別の実施形態である端子5000を示している。端子5000は、電気インターフェース17の第2の端子40又は第1の端子38のいずれか1つに置き換わり得る。端子5000は、単体のシート材料(例えば、金属)から形成され、1対の外側突起5066と、外側突起5066の内側に入れ子式に配置された1対の内側突起5070と、取付部分5097とを形成する。外側突起5066は、
図12に示すように、第1のコネクタ36を受け、回路基板18に電気的に接続するように構成される。いくつかの実施形態では、内側突起5070は、第1のコネクタ36の第2の端子5000内への挿入深さを制限するように構成される。他の実施形態では、内側突起5070は、第2のクランプポイントとして機能して、電気接続の表面積を増やし、端子5000の保持強度を高める。内側突起5070は外側突起5066に入れ子式に配置されるため、第2の端子5000によって、外側突起5066の長さを(例えば、挿入方向Aに平行な方向に)長くしたり、各接触領域の面積を損なったりすることなく接触面積を増やすことができる。取付部分5097は、回路基板18に第2の端子5000を電気的に接続して、支持する。
【0107】
図11及び
図12に示すように、端子5000は、外側突起5066、内側突起5070、及び取付部分5097のすべてが、単体のシート材料から、その一枚のシートを曲げて形成することによって形成され得るように構成される。より具体的には、外側突起5066は、第1のクランプポイント又はピンチポイント5083を形成する第1の端部又は遠位端5081と、第1の端部5081とは反対側にある第2の端部5085とを有する。内側突起5070は、外側突起5066の第2の端部5085を起点とし、そこから、180度折り返されることにより、内側突起5070は外側突起5066内に入れ子式に配置されながら、概ね外側突起5066と同じ方向に延びる。別の言い方をすれば、内側突起5070もまた、第2のクランプポイント又はピンチポイント5089を形成する遠位端5087と、第1の端部5087とは反対側にある第2の端部5091とを備える。
図12に示すように、内側突起5070の第2の端部5091と外側突起5066の第2の端部5085とは、内側突起5070及び外側突起5066が単体のモノリシックな材料によって形成され得るように接続される。いくつかの実施形態では、2つの第2の端部5085、5091の接続は、モノリシック材料を180度曲げることによって形成される。
【0108】
端子5000はまた、2つの外側突起5066の間に延び、両方に接続するクロスオーバー又はブリッジ部分5093を備える。クロスオーバーは、コネクタ38が挿入される間隙5050に干渉しないように配置される。図示の実施形態では、ブリッジ5093は、2つの個々の外側突起2066が接続され、したがって単体のモノリシック材料から形成され得るように(例えば、外側突起5066の第2の端部5085に近接して)配置され、形状を定められる。より具体的には、ブリッジ5093は、その両端に2つの約90度の折り曲げ部分を備えて、外側突起5066を互いに略平行に配置し、且つ間隔を空けて配置することができるようにし得る。
【0109】
図13~
図14は、別の実施形態である電気インターフェース6017を示している。電気インターフェース6017は、上記の電気インターフェース17と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。電気インターフェース6017は、バッテリパック10の電気インターフェース17に置き換わり得る。回路基板6018は、複数の第1の端子6038と、複数の第2の端子6040と、端子セパレータ6058とを備える。
【0110】
図示の実施形態では、第1の端子6038及び第2の端子6040は、第1の端子6038及び第2の端子6040がそれぞれ、異なるコネクタ36の構造を受け、異なるタイプの電気接続を形成し得るように構成される。具体的には、第1の端子6038は、電動工具12からの第1のコネクタ6036を受けることができる一方、第2の端子6040は、電動工具ハウジング6012(後述)からの第1のコネクタ6036又は第2のコネクタ6037を受けることができる。
【0111】
更に、各第1の端子6038は、単一の電気接続ポイントのみを形成し得る(例えば、第1の端子6038は単一の電気回路を形成し得る)一方、各第2の端子6074は、1つ以上の電気接続ポイントを形成する(例えば、第2の端子6074は2つ以上の独立した電気回路を形成し得る)。取付ポイント6015にドッキングされたとき、第1の端子6038は、第1のコネクタ6036及び第2のコネクタ6037の両方と単一の電気接続を形成することができる一方、第2の端子6040は、第1のコネクタ6036と単一の電気接続を形成し、第2のコネクタ6040と2つの電気接続を形成することができる。
【0112】
端子6040は、外側端子6060と、外側端子6060内に入れ子式に配置され、外側端子6060から電気的に絶縁された内側端子6062とを備える。外側端子6060は、回路基板18にはんだ付けされた第1の1対の脚部6064と、第1の接続深さ6071を有する1対の外側突起6066とを備える。外側端子6060は、第1のコネクタ6036又は第2のコネクタ6037を受け、回路基板18に電気的に接続するように構成される。
【0113】
内側端子6062は、回路基板18上の第1の1対の脚部6064とは異なる位置にはんだ付けされた第2の1対の脚部6068と、第1の接続深さ6071とは異なる第2の接続深さ6073を有する1対の内側突起6070とを備える。より具体的には、第2の接続深さ6073は第1の接続深さ6071より大きい。内側端子6062は、第2のコネクタ6037を受け、第2のコネクタ6037に電気的に接続するようにのみ構成される。
【0114】
図16Aに示すように、第2のコネクタ6037は第2の端子6040内に設置され、外側端子6060及び内側端子6062の両方が係合して、電気接続を形成する(例えば、コネクタ6037と外側端子6060との間の接続ポイントC、及びコネクタ6037と内側端子6062との間の接続ポイントDを参照)。対照的に、
図16Bは、第1のコネクタ6036が、第2の端子6040に設置され、外側端子6060と電気接続を形成するのみであることを示している(外側端子6060とコネクタ6036との間の接続ポイントEを参照)。より具体的には、第1のコネクタ6036の挿入長さ6039は第2のコネクタ6037の挿入長さ6041より短いため、第1のコネクタ6036は第2の端子6040の外側端子6060としか係合しない。
【0115】
図14に示すように、第2の端子6040は、内側端子6062と外側端子6060とが互いに電気的に絶縁されたままであるように、これらの2つの端子の間に配置されたシム又は絶縁体6072を備える。図示の実施形態では、シム72は雲母で作られる。他の実施形態では、シム72は任意の電気絶縁材料から作られることもある。
【0116】
図15は、別の実施形態である、電動工具12の取付ポイント6015を示している。取付ポイント6015は、ここでは、第1の挿入長さ6039(例えば、挿入方向Aで測定されたコネクタ6036の長さ)を有する1つ以上の第1のコネクタ6036と、第1の挿入長さ6039とは異なる第2の挿入長さ6041を有する1つ以上の第2のコネクタ6037とを備える。より具体的には、第2の挿入長さ6041は第1の挿入長さ6039より大きい。使用中、第1のコネクタ6036は、第2の端子6040及び第1の端子6038の外側端子6060と電気接続を形成するのに十分であるが、第2の端子6040の内側端子6062と電気接続を形成しない挿入長さ6039を有する。対照的に、第2のコネクタ6037は、第2の端子6040及び第1の端子6038の内側端子6062及び外側端子6060と電気接続を形成するのに十分な挿入長さ6041を有する。
【0117】
。
【0118】
図17~
図19Bは、別の実施形態である電気インターフェース7017を示している。電気インターフェース7017は、上記の電気インターフェース6017と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。電気インターフェース7017は、バッテリパック10の電気インターフェース17に置き換わり得る。電気インターフェース7017は、外側端子7060と内側端子7062とを備える第2の端子7040を備える。外側端子7060は、回路基板18にはんだ付けされた第1の1対の脚部7064と1対の外側突起7066とを備える。
図18及び
図19に示すように、内側端子7062は、回路基板18にはんだ付けされた第2の1対の脚部7068と1対の内側突起7070とを備える。
【0119】
外側端子7060と比較して、内側端子7062は、回路基板18上の第2の端子7040のフットプリント全体を減らすために、第2の1対の脚部7068の別の配置を含む。より具体的には、図示の外側端子7060は、挿入方向A(
図19A参照)に延びる長さ包絡範囲7061を画定する。内側端子7062は、第2の1対の脚部7068が完全に外側端子7060の長さ包絡範囲7061内に配置されるように構成される。更に他の実施形態では、外側端子7060の(挿入方向Aに平行に測定された)全長7063は、内側端子7062の(挿入方向Aに平行に測定された)全長7065より大きい。更に他の実施形態では、内側端子7062のピンチポイント7067と第2の1対の脚部7068との両方が、外側端子7060の長さ包絡範囲7061内に含まれる。
【0120】
図19Aに示すように、第2の端子7040は、第2のコネクタ6037を受けるように構成され、第2のコネクタ6037は、外側突起7066及び内側突起7070の両方に電気的に接続される。
【0121】
図示の内側突起7070は、突起7070の間にある基部又は接合部7069と突起7070とが互いに水平方向に(例えば、挿入方向Aに平行な方向に)オフセットされ、接合部7069自体が挿入方向に対して垂直に向けられる(
図18参照)ように本質的に水平であると示されているが、他の実施形態では、突起7070は構造が垂直であってもよいことを理解されたい。このような実施形態では、接合部7069及び突起7070は、垂直方向(例えば、挿入方向Aに垂直)にオフセットされ、接合部自体7069は、挿入方向Aに平行な回路基板18に近接して配置され、回路基板18に沿って平行に延びる(
図18参照)。このようなレイアウトにより、脚部7068まで延びるリード線を短くすることができる。また、垂直方向レイアウトにより、内側突起7070をコネクタの形状に一致させ、所与の長さの端子に対して接触面積を最大化することができる。
【0122】
図20及び
図22A~
図22Bは、別の実施形態である電気インターフェース11017を示している。電気インターフェース11017は、上記の電気インターフェース7017と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に論じる。電気インターフェース11017は、バッテリパック10の電気インターフェース17に置き換わり得る。電気インターフェース11017は、1つ以上の第1の端子11038と、1つ以上の第2の端子又は積層端子11074とを備える。
【0123】
各第1の端子11038は、単一の電気接続ポイントを備える(例えば、第1の端子11038は単一の電気回路を形成し得る)一方、各第2の端子11074は、複数の電気接続ポイントを備える(例えば、第2の端子11074は2つ以上の独立した電気回路を形成し得る)。より具体的には、第2の端子11074は、複数の電気接続ポイント11039A、11039Bを備え、各電気接続ポイント11039A、11039Bは、他の接続ポイント11039A、11039Bと電気接続をすることなく、バッテリハウジング14の対応するスロット32を介して個々にアクセスされ得る。より具体的には、各接続ポイント11039A、11039Bは、他のすべての電気接続ポイント11039A、11039Bの挿入軸11041A、11041Bからオフセットされた固有の(挿入方向Aに平行に延びる)挿入軸11041A、11041Bを画定する。図示の実施形態では、端子11074は、基礎となる回路基板18から異なる距離だけオフセットされた2つの挿入軸11041A、11041Bを有する2つの接続ポイント11039A、11039Bを備える。別の言い方をすれば、第1の挿入軸11041Aは回路基板18から第1の距離だけ間隔を空けて配置される一方、第2の挿入軸11041Bは回路基板18から第1の距離より大きい第2の距離だけ間隔を空けて配置される。更に、図示の実施形態では、2つの挿入軸11041A、11041Bは、回路基板18に垂直に向けられた共通面上にある。
【0124】
第2の端子11074は、第1の電気接続ポイント11039Aを形成する上側端子11082と、第1の電気接続ポイント11039Aから電気的に絶縁される第2の電気接続ポイント11039Bを形成する下側端子11084とを備える。
図20に示すように、上側端子11082は、回路基板18から第1の距離だけ間隔を空けて配置される第1の挿入軸11041Aを画定する一方、下側端子11084は、回路基板18から第1の距離より小さい第2の距離だけ間隔を空けて配置される第2の挿入軸11041Bを画定する。更に、上側端子11082はまた、下側端子11084の挿入距離より大きい挿入距離を有する。
【0125】
使用中、
図22A(後述)に示すように、積層端子11074がスプリットコネクタ11042を受ける場合、上側端子11082は上側コネクタ11078(接続G参照)を受けるように構成され、下側端子11084は下側コネクタ11080(接続H参照)を受けるように構成される。
図22B(後述)に示すように、積層端子11074が第1のコネクタ11036を受けると、下側端子11084が第1のコネクタ11036を受けて電気的に接続し、上側端子11082(接続J参照)は未接続のままにされる。
【0126】
図21は、別の実施形態である、電動工具12の取付ポイント11015を示している。取付ポイント11015は、上記の取付ポイント15と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。取付ポイント11015は、1つ以上のスプリットコネクタ11042と1つ以上の第1のコネクタ11036とを備える。各スプリットコネクタ11042は、それぞれが挿入方向Aに概ね平行に延びるが互いにオフセットされた複数の個別且つ電気的に絶縁された接続要素11078、11080を備える。より具体的には、個々の接続要素11078、11080は、バッテリ10が挿入方向Aに電動工具12の取付ポイント11015に結合されるとき、各接続要素11078、11080が対応する挿入軸11041A、11041Bに対応し、且つ同軸になるように配置される。各接続要素11078、11080はまた、対応する端子11082、11084の挿入深さに対応する挿入長さを有する。
【0127】
各第1のコネクタ11036は単一の電気接続ポイントを形成する。使用中、第1の端子11038は、その中に第1のコネクタ11036を受けるように構成される。いくつかの実施形態では、コネクタ11036は、スプリット端子11074の上側端子11082及び下側端子11084の両方に重なるのに十分な大きさのコネクタ高さ(例えば、挿入方向Aに垂直なコネクタ高さ)を有する。そのため、第1のコネクタ11036は、その挿入距離に応じて、スプリット端子11074の一方又は両方の端子11082、11084と電気接続するように構成され得る。いずれか1つのコネクタ11036の挿入距離が両方の端子11082、11084の挿入長さを超えるような実施形態では、コネクタは、両方の端子11082、11084と同時に電気接続し得るが、挿入距離が一方の端子の挿入深さより大きいが、他方の挿入深さより小さい他の実施形態では、第1のコネクタ11036は、2つの端子の浅い方とだけ電気接続し得る。
【0128】
図23A~
図23Bは、別の実施形態である回路基板8018を示している。回路基板8018は、上記の回路基板18と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。回路基板8018は、バッテリパック10の回路基板18に置き換わり得る。回路基板8018は、1つ以上の第1の端子8038と、1つ以上の第2の端子8040と、端子セパレータ8058とを収容する電気インターフェース8017を備える。回路基板8018はまた、上側PCBカバー8098と下側PCBカバー8099とを備える。第2の端子8040の後方が上側PCBカバー8098によって囲まれる。上側PCBカバー8098は、熱伝導性であるが非導電性の材料から作られる。上側PCBカバー8098は、第2の端子8040の後端で発生した熱を放散するように構成される。下側PCBカバー8099も上側PCBカバー8098と同じ材料から作られ、第2の端子8040の1対の脚部8064からの熱を放散するように構成される。追加的に、上側PCBカバー8098及び下側PCBカバー8099は低圧オーバーモールディングを用いて製造される。
【0129】
図24A~
図24Bは、別の実施形態である回路基板9018を示している。回路基板9018は、回路基板8018と同様の構成要素を備えるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。上側PCBカバー9098及び下側PCBカバー9098は、上側PCBカバー8098及び下側PCBカバー8099よりも厚い。上側PCBカバー9098及び下側PCBカバー9099上の追加の材料は、熱質量を増加させ、上側PCBカバー9098及び下側PCBカバー9099よりも放熱能力が高い。
図25Aは、下側PCBカバー9099を示し、
図25Bは下側PCBカバー9099を取り除いた状態で回路基板9018を示している。
【0130】
図26A~
図29は、別の実施形態であるバッテリパック10010を示している。バッテリパック10010は、上記のバッテリパック10と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。
図26A~
図26Bに示すように、バッテリパック10010は、ハウジング10014と、工具係合部分10016と、回路基板10018と、1つ以上のバッテリセル(図示せず)と、回路基板10018及び1つ以上のバッテリセルの両方に電気的に連絡する電気インターフェース10017とを備える。工具係合部分10016は、挿入方向Aに平行に延びる、第1の間隔を空けて配置されたハウジング壁又はリブ10020と、同様に挿入方向Aに平行に延びる、第2の間隔を空けて配置されたハウジング壁又はリブ10021とを備える。第1のリブ10020及び第2のリブ10021はそれぞれ、同様に挿入方向Aに平行に延びる溝10022を画定する。そして、溝10022は、バッテリパック10010のハウジング10014の内部空洞に開口する少なくとも1つの窓10086をそれぞれ備える。使用中、溝10022は、バッテリパック10010が電動工具10012に結合されるとき、電動工具10012からのレール10030を中に受けるように構成される。他の実施形態では、溝10022が電動工具12内に形成され得る一方、レール10030がバッテリパック10010上に配置され得る。
【0131】
図27A~
図27Cに示すように、バッテリパック10010の回路基板10018は、複数の第1の端子10038と、第1の端子10038に対して角度をなす複数の側面端子10088とを備える。より具体的には、第1の端子10038のそれぞれが、バッテリパック10010のハウジング10014に形成された、少なくとも部分的に挿入方向A(例えば、コネクタが挿入方向Aに平行に導入される)に垂直に向けられたスロット10032を介してアクセスされ得る。対照的に、側面端子10088は、挿入方向Aに垂直に向けられていない窓10086を介してアクセス可能である。図示の実施形態では、側面端子10088にアクセスできるようにする窓10086は、挿入方向Aに平行に向けられ、2つの溝10022のうちの一方の中に完全に配置される。
【0132】
使用中、第1の端子10038のそれぞれが、電動工具10012のコネクタ10036を受けるように構成される。より具体的には、各第1のコネクタ10036が、挿入方向Aに端子10038に挿入されるように構成される。対照的に、側面端子10088が、溝10022の窓10086に配置され、電動工具10012からの複数の側面コネクタ10089を受けるように構成される。使用中、側面コネクタ10089は、側面端子10088と摺動接触する(例えば、挿入方向Aに平行に向けられた端子10088の表面に沿って摺動する)ように構成され、これにより、挿入方向Aに垂直に作用する付勢力が、コネクタ10089を押して、又は他の仕方で強制して、端子10088に接触させる。図示の実施形態では、コネクタ10089は、所望の接触を生じさせるために接触力を(例えば、端子10088に向かって内側に)かけるように構成されるが、他の実施形態では、端子10088は、コネクタ10089と係合するように外側に付勢され得る。更に他の実施形態では、コネクタ10089及び端子10088の両方が、互いに係合するように付勢され得る。
【0133】
図26A及び
図27Bに示すように、複数の側面端子10088のうちの正の側面端子10090は、第1の間隔を空けて配置された壁10020上に配置され、回路基板10018の別個の領域にはんだ付けされる。この構成では、正の側面端子10090が、第1の端子10038のいずれとも別個に動作され得る。
図26B及び
図27Cに示すように、複数の側面端子10088のうちの負の側面端子10092が、第2の間隔を空けて配置された壁10021上に配置され、第1の端子10038のうちの1つの第1の1対の脚部10048にはんだ付けされる。この構成では、側面端子10088は第1の端子10038のうちの少なくとも1つと並列に接続される。
【0134】
図28及び
図29は、側面コネクタ10089が取付ポイント10015のレール10030に配置され、バッテリパック10010が電動工具ハウジング10012に完全に取り付けられたときに側面端子10088と係合するように構成されることを示している。
【0135】
図27B示すように、正の側面端子10090は、側面端子10088を第1の端子10038から物理的に隔離し、且つ電気的に絶縁するためのシールド10094を備える。シールド10094は、側面端子10088と第1の端子10038との間の短絡を防止し、バッテリパック10010の内部空洞を、窓10086を通って侵入する塵及び埃から密閉する。
【0136】
図30は、様々な別の実施形態である端子40K~Uを示している。第2の端子40K~Uは、先に説明した端子のいずれかに置き換わり得る。端子40Kは、1対の間隔を空けて配置された端子壁42Kと、1対の脚部64Kと、後壁65Kと、1対の突起66Kとを備える。間隔を空けて配置された端子壁42Kは、1対の突起66Kよりも大きな厚さを有する。端子40Lは、第2の端子40Kと同様の構成要素を備えるが、1対の突起66L及び1対の間隔を空けて配置された壁65L、42Lは等しい厚さを有する。端子40Mは、端子40K、40Lと同様の構成要素を備えるが、1対の間隔を空けて配置された端子壁42Mと後壁65Mとの間の移行部は、第2の端子40K、40Lよりも曲率半径が大きい。追加的に、突起66Mは、間隔を空けて配置された端子壁42Mから離れるにつれて厚さが減少する。端子40Nは、端子40K~Mと同様の構成要素を備えるが、間隔を空けて配置された端子壁42K~Mの代わりに、1対の橋渡しされた端子壁43Nを備える。橋渡しされた壁43Nはまた、上面に貫通孔45Nを備え、後壁を含まない。端子40Oは、第2の端子40Nと同様の構成要素を備えるが、貫通孔45Oはザグリ加工される。端子40Pは、端子40N及び40Oと同様の構成要素を備えるが、1対の橋渡しされた端子壁43Pの厚さは、対応する突起66Pの厚さよりも大きい。端子40Qは、端子40N~Pと同様の構成要素を含むが、貫通孔45Qは湾曲した皿ザグリを含む。端子40Rは、端子40N~Qと同様の構成要素を備えるが、貫通孔45Rは皿ザグリを含む。端子40Sは、第2の端子40N~Rと同様の構成要素を備えるが、橋渡しされた端子壁43Sに貫通孔を持たない。しかしながら、端子40Sは後壁65Sを備える。端子40Tは、端子40Sと同様の構成要素を備えるが、多層金属シートの後壁65Tを備える。
【0137】
図34A~
図34Cは、代替的な実施形態である端子40Uを示している。より具体的には、端子40Uは、一般に、固体金属材料(例えば、銅、アルミニウムなど)片から形成され、対応するブレード又はコネクタ43Uを受けるようにサイズを定められた溝41Uを中に画定するように組み立てられる、及び/又は機械加工される。シート材料(例えば、金属)の代わりに固体材料で形成されることにより、図示の端子40Uは比較的大きな電流レートに対応することができる。図示のように、結果として得られる溝41Uは、中にブレード43Uを保持するのを助けるために中に配置されたばね45U(例えば、傾斜ばね)で補われ得る(
図34C参照)。更に他の実施形態では、端子40Uを形成する材料は、電流抵抗及び腐食を低減するために、金などでコーティングされ得る。
【0138】
図35A~
図35Cは、代替的な実施形態である、一般に構造が円筒形である端子40V、40Wを示している。第1の端子40Vは、雄型コネクタ43Vと雌型端子40Vとの間のサイズ及び位置の変化に対応するために、端子40Vに可動に取り付けられた一連の枢動可能な導体41Vを備える。
図35Aに示す構造では、コネクタ43V及び端子40Vの両方が、中に導体41Vを備えると示されているが、他の実施形態では、一方又は他方のみが、そのような導体41Vを備え得ることを理解されたい。
【0139】
図35B及び
図35Cは、コイルばね47W(例えば、傾斜ばね)が端子40W又はコネクタ51Wの一方に組み込まれる別の実施形態を示している。コイルばね47Wは、上で論じたように動作し、端子40W内にコネクタ51Wを保持するのを助けるように、且つ2つの要素の間の導電性を向上させるように構成される。
【0140】
本発明の様々な特徴及び利点は、以下の特許請求の範囲に記載される。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2023年1月25日に出願された米国特許出願第63/441,077号、2023年2月21日に出願された米国特許出願第63/486,075号、及び2023年3月6日に出願された米国特許出願第63/488,659号の優先権を主張するものである。各米国特許出願の内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、バッテリパック端子接続に関する。
【背景技術】
【0003】
電動工具は、他のいくつかの電動工具及び電気デバイスとも互換性のあるバッテリパックを受けることができる。バッテリパックは、工具係合部分と回路基板とを備える。工具係合部分は、バッテリパックを電動工具に機械的に固定する。回路基板は、複数の端子を使用してバッテリパックを電動工具に電気的に接続する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、1つの態様において、電動工具で使用するためのバッテリパックであって、1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、ハウジングに配置された回路基板と、第1の端子と、第2の端子とを備えるバッテリパックを提供する。回路基板は1つ以上のバッテリセルと電気的に連絡する。第1の端子は回路基板と電気的に連絡する。第2の端子もまた回路基板と電気的に連絡し、第1の端子とは異なって構築される。第2の端子は、1対の間隔を空けて配置された端子壁と、1対の間隔を空けて配置された端子壁の間に配置されたコイルばねとを備える。コイルばねは、電動工具の一部と係合し、且つ電気的に結合するように構成される。
【0005】
本開示は、別の態様において、電動工具で使用するためのバッテリパックであって、1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、ハウジングに配置された回路基板と、端子とを備えるバッテリパックを提供する。回路基板は1つ以上のバッテリセルと電気的に連絡する。端子は、回路基板と電気的に連絡し、電動工具の一部を受け、電動工具の一部と電気的に結合するように構成される。端子は、1対の外側突起と、外側突起の中に入れ子式に配置された1対の内側突起とを備える。内側突起のそれぞれが、外側突起とは異なる形状を有する。
【0006】
本開示は、別の態様において、電動工具で使用するためのバッテリパックであって、1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、複数の端子と、複数の側面端子とを備えるバッテリパックを提供する。ハウジングは、電動工具の一部に機械的に係合し、電動工具の一部を保持するように構成された1対の間隔を空けて配置されたハウジング壁を有する工具係合部分を備える。端子は、1対のハウジング壁の間に配置される。側面端子は、1対の間隔を空けて配置されたハウジング壁の対応するハウジング壁にある開口部を通して電気を通すように構成される。
【0007】
本開示は、別の態様において、電気コネクタを有する電動工具で使用するためのバッテリパックを提供する。バッテリパックは、1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、バッテリセルと電気的に連絡する第1の端子であって、第1の端子が、間に間隙を形成する1対の間隔を空けて配置された端子壁と、少なくとも部分的に間隙内に配置されたコイルばねとを備える、第1の端子とを備える。コイルばねは、電気コネクタが少なくとも部分的に間隙内に配置されたとき、電動工具の電気コネクタと選択的に係合して、電気接続を形成するように構成される。
【0008】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、コイルばねが傾斜する。
【0009】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、電気コネクタが、第1の挿入方向に間隙内に導入され、コイルばねが、挿入方向に垂直な方向に圧縮をもたらすように傾斜する。
【0010】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、バッテリパックは、ハウジングに配置された、1つ以上のバッテリセル及び第1の端子と電気的に連絡する回路基板を更に備える。
【0011】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、第1の端子が、回路基板に取り付けられた1対の脚部を備える。
【0012】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、少なくとも1つの端子壁が、その中に溝を画定し、ばねが、少なくとも部分的に溝内に配置される。
【0013】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、両方の端子壁が、その中に溝を画定し、ばねが、少なくとも部分的に両方の溝内に配置される。
【0014】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、第1の端子が、両方の端子壁から等距離に配置された中間平面を画定し、コイルばねが、中間平面の両側に配置される。
【0015】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、コイルばねがU字形に配置される。
【0016】
本開示は、別の態様において、電気コネクタを有する電動工具で使用するためのバッテリパックであって、バッテリパックが、中に1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングと、バッテリセルと電気的に連絡する端子であって、端子が、電動工具の電気コネクタを受け、電動工具の電気コネクタと電気接続を形成するように構成され、端子が、1対の外側突起と、1対の外側突起の間に入れ子式に配置される1対の内側突起とを備える、端子とを備える、バッテリパックを提供する。
【0017】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起が、1対の内側突起とは異なる形状を有する。
【0018】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起及び1対の内側突起が両方とも単体のモノリシック材料から形成される。
【0019】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起及び1対の内側突起が互いに電気的に絶縁される。
【0020】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起が第1の挿入深さを有し、1対の内側突起が第2の挿入深さを有し、第1の挿入深さが第2の挿入深さ未満である。
【0021】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起が、挿入方向に平行な第1の挿入軸を画定し、1対の内側突起が、挿入方向に平行な第2の挿入軸を画定し、第1の挿入軸が第2の挿入軸とは同軸ではない。
【0022】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起及び1対の内側突起が両方とも回路基板に結合され、第1の挿入軸が回路基板から第1の距離だけ間隔を空けて配置され、第2の挿入軸が回路基板から第1の距離より大きい第2の距離だけ間隔を空けて配置される。
【0023】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の外側突起が、1対の内側突起とは異なる挿入深さを有する。
【0024】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、バッテリセルと電気的に連絡する第2の端子を更に備え、第2の端子が第1の端子とは異なる。
【0025】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の内側突起が互いに噛み合う。
【0026】
本開示は、別の態様において、電気コネクタを有する電動工具で使用するためのバッテリパックであって、バッテリパックが、中に1つ以上のバッテリセルを収容するハウジングであって、ハウジングが、電動工具と解放可能に係合し、挿入方向を画定するように構成された工具係合部分を有する、ハウジングと、電動工具の電気コネクタと電気接続を形成するように構成された側面端子であって、側面端子が、窓を介してハウジングを通ってアクセス可能であり、窓が、挿入方向に平行に向けられる、側面端子とを備える、バッテリパックを提供する。
【0027】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、ハウジングが、電動工具の一部と機械的に係合し、中に電動工具の一部を保持するように構成された1対の溝を更に画定し、溝が挿入方向に平行に延びる。
【0028】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、窓が、1対の溝の一方に配置される。
【0029】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、1対の溝の間に配置された1つ以上の端子を更に備える。
【0030】
代替的又は追加的に、任意の組み合わせにおいて、ハウジングの開口部を介してアクセス可能な1つ以上の端子を更に備え、ハウジングの開口部が、少なくとも部分的に挿入軸に垂直に向けられる。
【0031】
本発明の他の態様は、詳細な説明及び添付の図面を検討すれば明らかになるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【0033】
【
図1A】
図1のバッテリパックの端部断面図を示す。
【0034】
【
図2】電動工具ハウジングの一部を切り取った状態で電動工具の複数のコネクタの詳細斜視図を示す。
【0035】
【
図3】端子セパレータを備える回路基板の斜視図を示す。
【0036】
【
図4】端子セパレータを省いた回路基板の斜視図を示す。
【0037】
【
図5】電動工具ハウジングからの複数のコネクタと係合する回路基板の斜視図を示す。
【0038】
【0039】
【0040】
【
図7A】第2の端子の別の実施形態の斜視図を示す。
【0041】
【0042】
【
図8A】第2の端子の別の実施形態の斜視図を示す。
【0043】
【0044】
【
図9A】第2の端子の別の実施形態の斜視図を示す。
【0045】
【
図9B】電動工具ハウジングからのコネクタを受ける
図9Aの第2の端子の正面図を示す。
【0046】
【0047】
【
図10A】第2の端子の別の実施形態の斜視図を示す。
【0048】
【
図10B】電動工具ハウジングからのコネクタを受ける
図10Aの第2の端子の正面図を示す。
【0049】
【0050】
【
図11】第2の端子の別の実施形態の斜視図を示す。
【0051】
【
図12】電動工具ハウジングのコネクタを受ける
図11の第2の端子の斜視図を示す。
【0052】
【
図13】第2の端子の別の実施形態を備える回路基板の別の実施形態の斜視図を示す。
【0053】
【0054】
【
図15】電動工具ハウジングの複数のコネクタの別の実施形態の斜視図を示す。
【0055】
【
図16A】
図13の第2の端子と係合した、
図15の電動工具ハウジングの第1のコネクタの内部図を示す。
【0056】
【
図16B】
図13の第2の端子と係合した、
図15の電動工具ハウジングの第2のコネクタの内部図を示す。
【0057】
【
図17】第2の端子の別の実施形態の斜視図を示す。
【0058】
【0059】
【
図19A】電動工具ハウジングの第2のコネクタを受ける
図17の第2の端子の断面図を示す。
【0060】
【
図19B】電動工具ハウジングの垂直コネクタと係合する
図17の第2の端子の断面図を示す。
【0061】
【
図20】第2の端子の別の実施形態を備える回路基板の別の実施形態の斜視図を示す。
【0062】
【
図21】電動工具ハウジングの複数の第2のコネクタ及び複数のスプリットコネクタの別の実施形態の斜視図を示す。
【0063】
【
図22A】
図21の電動工具ハウジングのスプリットコネクタと係合する
図20の第2の端子の内部図を示す。
【0064】
【0065】
【
図23A】回路基板の上側の別の実施形態の斜視図を示す。
【0066】
【0067】
【
図24A】回路基板の上側の別の実施形態の斜視図を示す。
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【
図26A】バッテリパックの別の実施形態の斜視図を示す。
【0072】
【0073】
【
図27A】回路基板の別の実施形態の底面図を示す。
【0074】
【0075】
【0076】
【
図28】電動工具ハウジングの一部を切り取った状態で電動工具のコネクタの別の実施形態の詳細斜視図を示す。
【0077】
【
図29】電動工具と係合したバッテリパックの切欠図を示す。
【0078】
【0079】
【0080】
【
図33】コイルばねに加えられた力に対する
図31のコイルばねの撓みを示すグラフである。
【0081】
【
図34A-34C】端子の代替的な実施形態を示す。
【0082】
【
図35A-35C】端子の更なる代替的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0083】
本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載される、又は以下の図面に示される構造の細部及び構成要素の配置に本発明の用途を限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な仕方で実践又は実行することが可能である。また、本明細書で用いられる用語及び専門用語は、説明の目的のためであり、限定的と見なされるべきではないことを理解されたい。
【0084】
図1及び
図1Aは、電動工具12又は他の電気デバイス(
図2参照)の電気取付ポイント15に解放可能に結合され、一時的な電気接続を形成するように構成されたバッテリパック10を示している。より具体的には、バッテリパック10は、1つ以上のモータ、センサ、LED、コントローラ、ポンプなどを含むがこれらに限定されない電動工具12の様々な要素に電力を供給し得る。
【0085】
バッテリパック10は、ハウジング14と、工具係合部分16と、回路基板18と、1つ以上のバッテリセル19と、回路基板18及びバッテリセル19の両方に電気的に連絡する電気インターフェース17とを備える。そして、ハウジング14は、少なくとも部分的に内部空洞21を画定し、内部空洞21は、中にバッテリセル19及び回路基板18を支持する。
【0086】
バッテリパック10の工具係合部分16は、電動工具12の取付ポイント15に選択的に係合するように構成される。図示の実施形態では、工具係合部分16は、挿入方向Aに平行に延びる1対の外側ハウジング壁又はリブ20と、リブ20によって少なくとも部分的に形成され、同様に挿入方向Aに平行に延びる溝22と、少なくとも部分的に端末インターフェース26を形成する1対の内側ハウジング壁24と、1対のアクチュエータ又はラッチ28とを備える。溝22及びアクチュエータ28は、電動工具12の取付ポイント15の対応するレール30と機械的に係合し、これを保持するように構成される。他の実施形態では、溝22が電動工具12上に形成され得る一方、レール30がバッテリパック10上に形成され得る。
【0087】
端末インターフェース26は、それぞれが電気インターフェース17の1つ以上の端子(後述)に概ね対応する複数のスロット32をハウジング14に備える。そして、各スロット3は、中に電動工具12からの1つ以上のコネクタ36を受けるようにサイズ及び形状を定められる。
図2に示すように、電動工具12の複数の第1のコネクタ36は、取付ポイント15上に配置され、概して挿入方向Aに平行に延びる。図示の実施形態では、各コネクタ36は、面取りされた前縁を有する平面板として概して形成される。
【0088】
図3~
図6Bに示すように、電気インターフェース17は、1つ以上の第1の端子38と、1つ以上の第2の端子40と、各端子38、40を互いに物理的に隔離し、且つ電気的に絶縁するための端子セパレータ58とを備える。組み立てられると、各端子38、40は、端末インターフェース26(
図1参照)の対応するスロット32を通してアクセスされるように構成される。
【0089】
バッテリパック10の端子38、40はそれぞれ、電動工具ハウジング12からの第1のコネクタ36のうちの対応する1つを中に受けて、それと共に個々の電気接続を形成するように物理的にサイズ及び形状が定められる。一緒になると、第1のコネクタ36とそれらの対応する端子36、40との間に形成された電気接続は、
図5に示すように、回路基板18及びバッテリ19に電動工具12を電気的に接続する。
【0090】
図6A~
図6Bに示すように、第2の端子40は、第1の端子38とは異なって構築される。より具体的には、第2の端子40は、その間に端子間隙又は開口部50を形成する1対の間隔を空けて配置された端子壁42と、端子間隙50内に少なくとも部分的に配置される、又は端子間隙50に対して開口する1つ以上のコイルばね44とを備える。組み立てられると、各コイルばね44は端子壁42と電気的に連絡し、そして、端子壁42は、1対の脚部48を介して回路基板18と電気的に連絡する。
【0091】
図示の実施形態では、端子壁42は略平面であり、端子間隙50がその中に対応する第1のコネクタ36を少なくとも部分的に受けるのに十分なサイズとなるような距離だけ間隔を空けて配置される。また、壁42はそれぞれ、その内面47に形成され、その中に対応するコイルばね44の少なくとも一部を受けるようにサイズ及び形状を定められる1つ以上のばね保持溝46を画定する。組み立てられると、端子壁42及びコイルばね44は、対向するばね44の間のコイル距離49が同じ位置の壁42の間の距離よりも小さくなるように、コイルばね44が壁42の内面47を超えて間隙50内まで内側に延びるように構成される。
【0092】
いくつかの実施形態では、第2の端子40のコイルばね44の1つ以上が、第1のコネクタ36によって係合されたときに、より容易に且つ一貫して撓むように構成され得る。より具体的には、コイルばね44は、ばね44の個々のコイルが、間隙50内のコネクタ36の存在に対応するために外側に撓むにつれて、第1のコネクタ36内に、また第1のコネクタ36に対して(例えば、間隙50の中心に向かう内側方向に)略一定の力を加えるように「傾斜」し得る。
【0093】
いくつかの実施形態では、コイルばね44は、予め決められた圧縮方向Bにおける圧縮に対応するようにサイズ及び形状が定められるという意味で、傾斜する。より具体的には、コイルばね44の幾何学的形状は、圧縮方向Bにばね44に力が加えられると、コイルばね44が撓み動作範囲(
図33参照)にわたって撓んだときに略一定の反力を加えるように構成される。図示の実施形態では、撓み動作範囲は、圧縮方向Bにおいて静止ばね高さ61の10%~35%である。他の実施形態では、撓み動作範囲は、圧縮方向Bにおいて静止ばね高さ61の約10%~約35%(例えば、±1%、±2%、±5%、又は±10%)の撓みである。更に他の実施形態では、コイルばね44によって圧縮方向Bに加えられる力は、圧縮方向Bにおいて静止ばね高さ61の10%~35%の撓み動作範囲にわたって撓むとき、50%~58%だけ変化する。更に他の実施形態では、コイルばね44によって圧縮方向Bに加えられる力は、圧縮方向Bにおいて静止ばね高さ61の10%~35%の撓みの撓み動作範囲にわたって撓むとき、50%~55%だけ変化する。更に他の実施形態では、コイルばね44によって圧縮方向Bに加えられる力は、圧縮方向Bにおいて静止ばね高さ61の10%~35%の撓みの撓み動作範囲にわたって撓むとき、52%~58%だけ変化する。
【0094】
更に他の実施形態では、コイルばね44は、ワイヤの直径163、コイル幅167に対するコイル高さ165、コイル間隔169、及びコイル角度171(
図31及び
図32参照)など、ばねの幾何学的形状の様々な特性を変更することによって傾斜し得る。より具体的には、図示のコイルばね44は、コイル高さ165(例えば、圧縮方向Bにおけるコイル寸法)がコイル幅167(例えば、圧縮方向Bに垂直なコイル寸法。
図32参照)未満であるように構成される。更に、図示のコイルばね44は、ばね44の軸173に対して減少したコイル角度171を有するように構成される。
【0095】
第1の端子38と比較して、第2の端子40は、コイルばね44に起因して、第1のコネクタ36との個々の接点をより多く含む(例えば、コイルがコネクタ36に接触するごとに1つの接点)。より具体的には、第2の端子40は、特定のコネクタ36との接点を5つ以上有する。他の実施形態では、コイルばね44の内径は、より大きな電流を受ける又は送ることができるように、より大きくすることができる。端子セパレータ58は、第1の端子38と第2の端子40とを電気的に絶縁して、短絡のリスクを低減するように構成される。
【0096】
図示の実施形態では、コイルばね44は、間隙50内で実質的に「U」字形を形成するように形状を定められる(
図6B参照)。より具体的には、ばね44は、第1の壁42Aに沿って平行に延びる第1の脚部175Aと、第2の壁42Bに沿って平行に延びる第2の脚部175Bと、間隙50の底部に近接して第1の脚部175Aと第2の脚部175Bとの間に延びる(例えば、2つの壁42A、42Bの間に延びる(
図6B参照))相互接続する脚部175Cとが存在するように配置される。そうすることにより、コイルばね44の弾性的性質(例えば、まっすぐな状態を維持する弾性的性質)は、2つの壁42A、42Bに対して外向きの圧力をもたらして、端子40内で所定の位置にばね44を維持するのを助ける。
図6Aに示すように、第1の脚部175A及び第2の脚部175Bは、溝46がばね44を横方向で支持するように、壁42A、42Bの対応する保持溝46内にそれぞれ配置される。具体的には、溝46は、その中にコネクタ36が挿入されているときに、挿入方向Aに沿ったばね44の動きを制限するのを助ける。
【0097】
図示のばね44は、U字形であり、第1の脚部175A及び第2の脚部175Bの両方が単体として形成されるようになっている。他の実施形態では、第1の脚部175Aと第2の脚部175Bとが別々に形成されて、相互接続する脚部175Cが存在しない場合もあることを理解されたい。このような実施形態では、各脚部175A、175Bは、対応する保持溝46内に機械的に(例えば、溝46の形状、タブの使用などを介して)、又は接着剤などを介して保持され得る。更に他の実施形態では、単一のばね44が、第1の脚部175Aと、第2の脚部175Bと、間隙50の底部に近接した相互接続する脚部175Cと、間隙50の頂部に近接した第2の相互接続する脚部(図示せず)とを形成するように、ばね44自体が連続したループを形成し得る。
【0098】
図示のU字形構成に設置されると、コイルばね44は、傾斜するときにコイルばね44の圧縮方向Bが、ばね44の第1の脚部175A及び第2の脚部175Bの挿入方向Aに垂直になるように更に向けられ得る。
【0099】
図7A~
図7Bは、別の実施形態である第2の端子1040を示している。第2の端子1040は、第2の端子40と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に論じる。第2の端子1040は、1つ以上の湾曲部分1052を有する1対の端子壁1042を備える。そして、湾曲部分1052は、上で論じたように、コイルばね44を保持する複数のばね保持溝1046を画定する。より具体的には、壁1042が湾曲していることにより、一定の壁厚を維持しながら保持溝1046を存在させることが可能になる。そのため、図示の壁1042は、プレスされた、又は他の仕方で成形された単体のシート材料から形成され得る。実際、端子1040全体は、形成された単体のシート材料から形成され得るように構成される。
【0100】
図8A~
図8Bは、別の実施形態である第2の端子2040を示している。第2の端子2040は、上記の第2の端子40と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に論じる。第2の端子2040は、それぞれがそれらの対応する壁2042A、2042Bの内面2047に沿って曲線経路を形成する1対の保持溝2046を備える。より具体的には、各保持溝2046は、挿入方向Aに略(例えば、±1%、±2%、±5%、又は±10%)垂直に向けられた第1の部分2071と、挿入方向Aに略(例えば、±1%、±2%、±5%、又は±10%)平行に向けられた第2の部分2073とを備える。そのため、溝2046内に配置されたコイルばね44もまた、挿入方向Aに略(例えば、±1%、±2%、±5%、又は±10%)垂直や平行に向けられた部分を備える。
【0101】
図示の実施形態では、コイルばね44は、ばね44が、第1の壁2042Aの保持溝2046に沿って延びる第1の脚部2075Aと、第2の壁2042Bの保持溝2046に沿って延びる第2の脚部2075Bと、壁2042A、2042Bの間に延び、第1の脚部2075A及び第2の脚部2075Bを相互接続する1対の相互接続する脚部2075C、2075Dを備えるように完全なループを形成する。そうすることにより、コイル44の固有の弾性的性質(例えば、その静止円形形状をとること)が、端子2040の溝2046内でばね44を保持するのを助ける。他の実施形態では、別個のコイルばね44が、各保持溝2046の全部又は一部に沿って延び、相互接続部分が不要となる又は存在しないようにそこに保持されるように使用され得る。
【0102】
図9A~
図9Cは、別の実施形態である端子3000を示している。端子3000は、電気インターフェース17の第2の端子40の1つ以上又は第1の端子38の1つの代わりに使用され得る。端子3000は、外側端子3060と、外側端子3060内に2つの端子3060、3062が単一の電気接続を形成するように入れ子式に配置された内側端子3062とを備える。外側端子3060は、第1の1対の脚部3064と1対の外側突起3066とを備える。第1の1対の脚部3064は、回路基板18に挿入され、端子3000を回路基板18に電気的に接続するようにはんだ付けされ得る。外側突起3066は、電動工具ハウジング12からの対応する第1のコネクタ36を回路基板18に電気的に接続して、係合させるように構成される。
図9A及び
図9Bに示すように、外側突起3066が端子3000の基部3063から延びるにつれて、突起3066はまず合わさってピンチポイント3065を形成し、ピンチポイント3065で、突起の端部が前方に延び、対応するピンチポイント3065から離れるにつれて互いに離れるように広がるような前方に開いた形状を形成する。図示の実施形態では、外側端子3060は、0.15mm~0.35mmの厚さを有する導電性材料から形成される。いくつかの実施形態では、厚さは0.2mm~0.3mmである。いくつかの実施形態では、厚さは0.25mmである。
【0103】
図9Cに示す内側端子3062は、外側端子3060の内側に入れ子式に配置され、第2の1対の脚部3068と1対の内側突起3070とを備える。第2の1対の脚部3068もまた、回路基板18に挿入され、内側端子3062を回路基板18に電気的に接続するようにはんだ付けされ得る。1対の内側突起3070は、外側突起3066とは異なる形状を有する。より具体的には、内側突起3070はV字形に曲げられ、第1のコネクタ36に完全に取り付けられたときに第1のコネクタ36との接触面積を増やすように構成される。
図9A及び
図9Bに示すように、内側突起3070が端子3000の基部3063から延びるにつれて、突起3070はまず一緒に収束して遠位端3067を形成し、突起は次に基部3063に向かって戻るように延び、ピンチポイント3069を形成するまで収束し続ける。別の言い方をすれば、ピンチポイント3069は、遠位端3065よりも基部3063の近くに配置される。
【0104】
いくつかの実施形態では、内側突起3070は、第1のコネクタ36の挿入深さを制限するように構成される。他の実施形態では、内側突起3070は、コネクタ36を補足する、又はコネクタ36上でクランプするように構成される。このような代替的な実施形態では、内側突起3070のクランプ力は、外側突起3066によって加えられるクランプ力とは異なり得る。そうすることにより、ユーザは、コネクタ36がどのくらいまで挿入されたかを判断するための触覚フィードバックを受ける。より具体的には、内側突起3070によって加えられるクランプ力は、外側突起3066によって加えられるよりも大きいものであり得る。
【0105】
図10A~
図10Cは、別の実施形態である端子4000を示している。端子4000は、上記の端子3000と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。端子4000は、互いに噛み合うように曲げられた1対の内側突起4070を有する内側端子4062を備える。別の言い方をすれば、突起4070は、中心線4071の一方の側を起点とする突起4070が中心線4071の反対側で終端するように、端子4000の中心線4071を横切るように形状を定められる。内側突起4070もまた第1のコネクタ36を受け、第2の端子4000と第1のコネクタ36との間の接触面積を増やす。いくつかの実施形態では、内側突起4070もまた、第1のコネクタ36の挿入深さを制限する。
【0106】
図11~
図12は、別の実施形態である端子5000を示している。端子5000は、電気インターフェース17の第2の端子40又は第1の端子38のいずれか1つに置き換わり得る。端子5000は、単体のシート材料(例えば、金属)から形成され、1対の外側突起5066と、外側突起5066の内側に入れ子式に配置された1対の内側突起5070と、取付部分5097とを形成する。外側突起5066は、
図12に示すように、第1のコネクタ36を受け、回路基板18に電気的に接続するように構成される。いくつかの実施形態では、内側突起5070は、第1のコネクタ36の第2の端子5000内への挿入深さを制限するように構成される。他の実施形態では、内側突起5070は、第2のクランプポイントとして機能して、電気接続の表面積を増やし、端子5000の保持強度を高める。内側突起5070は外側突起5066に入れ子式に配置されるため、第2の端子5000によって、外側突起5066の長さを(例えば、挿入方向Aに平行な方向に)長くしたり、各接触領域の面積を損なったりすることなく接触面積を増やすことができる。取付部分5097は、回路基板18に第2の端子5000を電気的に接続して、支持する。
【0107】
図11及び
図12に示すように、端子5000は、外側突起5066、内側突起5070、及び取付部分5097のすべてが、単体のシート材料から、その一枚のシートを曲げて形成することによって形成され得るように構成される。より具体的には、外側突起5066は、第1のクランプポイント又はピンチポイント5083を形成する第1の端部又は遠位端5081と、第1の端部5081とは反対側にある第2の端部5085とを有する。内側突起5070は、外側突起5066の第2の端部5085を起点とし、そこから、180度折り返されることにより、内側突起5070は外側突起5066内に入れ子式に配置されながら、概ね外側突起5066と同じ方向に延びる。別の言い方をすれば、内側突起5070もまた、第2のクランプポイント又はピンチポイント5089を形成する遠位端5087と、第1の端部5087とは反対側にある第2の端部5091とを備える。
図12に示すように、内側突起5070の第2の端部5091と外側突起5066の第2の端部5085とは、内側突起5070及び外側突起5066が単体のモノリシックな材料によって形成され得るように接続される。いくつかの実施形態では、2つの第2の端部5085、5091の接続は、モノリシック材料を180度曲げることによって形成される。
【0108】
端子5000はまた、2つの外側突起5066の間に延び、両方に接続するクロスオーバー又はブリッジ部分5093を備える。クロスオーバーは、コネクタ38が挿入される間隙5050に干渉しないように配置される。図示の実施形態では、ブリッジ5093は、2つの個々の外側突起2066が接続され、したがって単体のモノリシック材料から形成され得るように(例えば、外側突起5066の第2の端部5085に近接して)配置され、形状を定められる。より具体的には、ブリッジ5093は、その両端に2つの約90度の折り曲げ部分を備えて、外側突起5066を互いに略平行に配置し、且つ間隔を空けて配置することができるようにし得る。
【0109】
図13~
図14は、別の実施形態である電気インターフェース6017を示している。電気インターフェース6017は、上記の電気インターフェース17と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。電気インターフェース6017は、バッテリパック10の電気インターフェース17に置き換わり得る。回路基板6018は、複数の第1の端子6038と、複数の第2の端子6040と、端子セパレータ6058とを備える。
【0110】
図示の実施形態では、第1の端子6038及び第2の端子6040は、第1の端子6038及び第2の端子6040がそれぞれ、異なるコネクタ36の構造を受け、異なるタイプの電気接続を形成し得るように構成される。具体的には、第1の端子6038は、電動工具12からの第1のコネクタ6036を受けることができる一方、第2の端子6040は、電動工具ハウジング6012(後述)からの第1のコネクタ6036又は第2のコネクタ6037を受けることができる。
【0111】
更に、各第1の端子6038は、単一の電気接続ポイントのみを形成し得る(例えば、第1の端子6038は単一の電気回路を形成し得る)一方、各第2の端子6074は、1つ以上の電気接続ポイントを形成する(例えば、第2の端子6074は2つ以上の独立した電気回路を形成し得る)。取付ポイント6015にドッキングされたとき、第1の端子6038は、第1のコネクタ6036及び第2のコネクタ6037の両方と単一の電気接続を形成することができる一方、第2の端子6040は、第1のコネクタ6036と単一の電気接続を形成し、第2のコネクタ6040と2つの電気接続を形成することができる。
【0112】
端子6040は、外側端子6060と、外側端子6060内に入れ子式に配置され、外側端子6060から電気的に絶縁された内側端子6062とを備える。外側端子6060は、回路基板18にはんだ付けされた第1の1対の脚部6064と、第1の接続深さ6071を有する1対の外側突起6066とを備える。外側端子6060は、第1のコネクタ6036又は第2のコネクタ6037を受け、回路基板18に電気的に接続するように構成される。
【0113】
内側端子6062は、回路基板18上の第1の1対の脚部6064とは異なる位置にはんだ付けされた第2の1対の脚部6068と、第1の接続深さ6071とは異なる第2の接続深さ6073を有する1対の内側突起6070とを備える。より具体的には、第2の接続深さ6073は第1の接続深さ6071より大きい。内側端子6062は、第2のコネクタ6037を受け、第2のコネクタ6037に電気的に接続するようにのみ構成される。
【0114】
図16Aに示すように、第2のコネクタ6037は第2の端子6040内に設置され、外側端子6060及び内側端子6062の両方が係合して、電気接続を形成する(例えば、コネクタ6037と外側端子6060との間の接続ポイントC、及びコネクタ6037と内側端子6062との間の接続ポイントDを参照)。対照的に、
図16Bは、第1のコネクタ6036が、第2の端子6040に設置され、外側端子6060と電気接続を形成するのみであることを示している(外側端子6060とコネクタ6036との間の接続ポイントEを参照)。より具体的には、第1のコネクタ6036の挿入長さ6039は第2のコネクタ6037の挿入長さ6041より短いため、第1のコネクタ6036は第2の端子6040の外側端子6060としか係合しない。
【0115】
図14に示すように、第2の端子6040は、内側端子6062と外側端子6060とが互いに電気的に絶縁されたままであるように、これらの2つの端子の間に配置されたシム又は絶縁体6072を備える。図示の実施形態では、シム72は雲母で作られる。他の実施形態では、シム72は任意の電気絶縁材料から作られることもある。
【0116】
図15は、別の実施形態である、電動工具12の取付ポイント6015を示している。取付ポイント6015は、ここでは、第1の挿入長さ6039(例えば、挿入方向Aで測定されたコネクタ6036の長さ)を有する1つ以上の第1のコネクタ6036と、第1の挿入長さ6039とは異なる第2の挿入長さ6041を有する1つ以上の第2のコネクタ6037とを備える。より具体的には、第2の挿入長さ6041は第1の挿入長さ6039より大きい。使用中、第1のコネクタ6036は、第2の端子6040及び第1の端子6038の外側端子6060と電気接続を形成するのに十分であるが、第2の端子6040の内側端子6062と電気接続を形成しない挿入長さ6039を有する。対照的に、第2のコネクタ6037は、第2の端子6040及び第1の端子6038の内側端子6062及び外側端子6060と電気接続を形成するのに十分な挿入長さ6041を有する。
【0117】
図17~
図19Bは、別の実施形態である電気インターフェース7017を示している。電気インターフェース7017は、上記の電気インターフェース6017と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。電気インターフェース7017は、バッテリパック10の電気インターフェース17に置き換わり得る。電気インターフェース7017は、外側端子7060と内側端子7062とを備える第2の端子7040を備える。外側端子7060は、回路基板18にはんだ付けされた第1の1対の脚部7064と1対の外側突起7066とを備える。
図18及び
図19に示すように、内側端子7062は、回路基板18にはんだ付けされた第2の1対の脚部7068と1対の内側突起7070とを備える。
【0118】
外側端子7060と比較して、内側端子7062は、回路基板18上の第2の端子7040のフットプリント全体を減らすために、第2の1対の脚部7068の別の配置を含む。より具体的には、図示の外側端子7060は、挿入方向A(
図19A参照)に延びる長さ包絡範囲7061を画定する。内側端子7062は、第2の1対の脚部7068が完全に外側端子7060の長さ包絡範囲7061内に配置されるように構成される。更に他の実施形態では、外側端子7060の(挿入方向Aに平行に測定された)全長7063は、内側端子7062の(挿入方向Aに平行に測定された)全長7065より大きい。更に他の実施形態では、内側端子7062のピンチポイント7067と第2の1対の脚部7068との両方が、外側端子7060の長さ包絡範囲7061内に含まれる。
【0119】
図19Aに示すように、第2の端子7040は、第2のコネクタ6037を受けるように構成され、第2のコネクタ6037は、外側突起7066及び内側突起7070の両方に電気的に接続される。
【0120】
図示の内側突起7070は、突起7070の間にある基部又は接合部7069と突起7070とが互いに水平方向に(例えば、挿入方向Aに平行な方向に)オフセットされ、接合部7069自体が挿入方向に対して垂直に向けられる(
図18参照)ように本質的に水平であると示されているが、他の実施形態では、突起7070は構造が垂直であってもよいことを理解されたい。このような実施形態では、接合部7069及び突起7070は、垂直方向(例えば、挿入方向Aに垂直)にオフセットされ、接合部自体7069は、挿入方向Aに平行な回路基板18に近接して配置され、回路基板18に沿って平行に延びる(
図18参照)。このようなレイアウトにより、脚部7068まで延びるリード線を短くすることができる。また、垂直方向レイアウトにより、内側突起7070をコネクタの形状に一致させ、所与の長さの端子に対して接触面積を最大化することができる。
【0121】
図20及び
図22A~
図22Bは、別の実施形態である電気インターフェース11017を示している。電気インターフェース11017は、上記の電気インターフェース7017と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に論じる。電気インターフェース11017は、バッテリパック10の電気インターフェース17に置き換わり得る。電気インターフェース11017は、1つ以上の第1の端子11038と、1つ以上の第2の端子又は積層端子11074とを備える。
【0122】
各第1の端子11038は、単一の電気接続ポイントを備える(例えば、第1の端子11038は単一の電気回路を形成し得る)一方、各第2の端子11074は、複数の電気接続ポイントを備える(例えば、第2の端子11074は2つ以上の独立した電気回路を形成し得る)。より具体的には、第2の端子11074は、複数の電気接続ポイント11039A、11039Bを備え、各電気接続ポイント11039A、11039Bは、他の接続ポイント11039A、11039Bと電気接続をすることなく、バッテリハウジング14の対応するスロット32を介して個々にアクセスされ得る。より具体的には、各接続ポイント11039A、11039Bは、他のすべての電気接続ポイント11039A、11039Bの挿入軸11041A、11041Bからオフセットされた固有の(挿入方向Aに平行に延びる)挿入軸11041A、11041Bを画定する。図示の実施形態では、端子11074は、基礎となる回路基板18から異なる距離だけオフセットされた2つの挿入軸11041A、11041Bを有する2つの接続ポイント11039A、11039Bを備える。別の言い方をすれば、第1の挿入軸11041Aは回路基板18から第1の距離だけ間隔を空けて配置される一方、第2の挿入軸11041Bは回路基板18から第1の距離より大きい第2の距離だけ間隔を空けて配置される。更に、図示の実施形態では、2つの挿入軸11041A、11041Bは、回路基板18に垂直に向けられた共通面上にある。
【0123】
第2の端子11074は、第1の電気接続ポイント11039Aを形成する上側端子11082と、第1の電気接続ポイント11039Aから電気的に絶縁される第2の電気接続ポイント11039Bを形成する下側端子11084とを備える。
図20に示すように、上側端子11082は、回路基板18から第1の距離だけ間隔を空けて配置される第1の挿入軸11041Aを画定する一方、下側端子11084は、回路基板18から第1の距離より小さい第2の距離だけ間隔を空けて配置される第2の挿入軸11041Bを画定する。更に、上側端子11082はまた、下側端子11084の挿入距離より大きい挿入距離を有する。
【0124】
使用中、
図22A(後述)に示すように、積層端子11074がスプリットコネクタ11042を受ける場合、上側端子11082は上側コネクタ11078(接続G参照)を受けるように構成され、下側端子11084は下側コネクタ11080(接続H参照)を受けるように構成される。
図22B(後述)に示すように、積層端子11074が第1のコネクタ11036を受けると、下側端子11084が第1のコネクタ11036を受けて電気的に接続し、上側端子11082(接続J参照)は未接続のままにされる。
【0125】
図21は、別の実施形態である、電動工具12の取付ポイント11015を示している。取付ポイント11015は、上記の取付ポイント15と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。取付ポイント11015は、1つ以上のスプリットコネクタ11042と1つ以上の第1のコネクタ11036とを備える。各スプリットコネクタ11042は、それぞれが挿入方向Aに概ね平行に延びるが互いにオフセットされた複数の個別且つ電気的に絶縁された接続要素11078、11080を備える。より具体的には、個々の接続要素11078、11080は、バッテリ10が挿入方向Aに電動工具12の取付ポイント11015に結合されるとき、各接続要素11078、11080が対応する挿入軸11041A、11041Bに対応し、且つ同軸になるように配置される。各接続要素11078、11080はまた、対応する端子11082、11084の挿入深さに対応する挿入長さを有する。
【0126】
各第1のコネクタ11036は単一の電気接続ポイントを形成する。使用中、第1の端子11038は、その中に第1のコネクタ11036を受けるように構成される。いくつかの実施形態では、コネクタ11036は、スプリット端子11074の上側端子11082及び下側端子11084の両方に重なるのに十分な大きさのコネクタ高さ(例えば、挿入方向Aに垂直なコネクタ高さ)を有する。そのため、第1のコネクタ11036は、その挿入距離に応じて、スプリット端子11074の一方又は両方の端子11082、11084と電気接続するように構成され得る。いずれか1つのコネクタ11036の挿入距離が両方の端子11082、11084の挿入長さを超えるような実施形態では、コネクタは、両方の端子11082、11084と同時に電気接続し得るが、挿入距離が一方の端子の挿入深さより大きいが、他方の挿入深さより小さい他の実施形態では、第1のコネクタ11036は、2つの端子の浅い方とだけ電気接続し得る。
【0127】
図23A~
図23Bは、別の実施形態である回路基板8018を示している。回路基板8018は、上記の回路基板18と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。回路基板8018は、バッテリパック10の回路基板18に置き換わり得る。回路基板8018は、1つ以上の第1の端子8038と、1つ以上の第2の端子8040と、端子セパレータ8058とを収容する電気インターフェース8017を備える。回路基板8018はまた、上側PCBカバー8098と下側PCBカバー8099とを備える。第2の端子8040の後方が上側PCBカバー8098によって囲まれる。上側PCBカバー8098は、熱伝導性であるが非導電性の材料から作られる。上側PCBカバー8098は、第2の端子8040の後端で発生した熱を放散するように構成される。下側PCBカバー8099も上側PCBカバー8098と同じ材料から作られ、第2の端子8040の1対の脚部8064からの熱を放散するように構成される。追加的に、上側PCBカバー8098及び下側PCBカバー8099は低圧オーバーモールディングを用いて製造される。
【0128】
図24A~
図24Bは、別の実施形態である回路基板9018を示している。回路基板9018は、回路基板8018と同様の構成要素を備えるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。上側PCBカバー9098及び下側PCBカバー9098は、上側PCBカバー8098及び下側PCBカバー8099よりも厚い。上側PCBカバー9098及び下側PCBカバー9099上の追加の材料は、熱質量を増加させ、上側PCBカバー9098及び下側PCBカバー9099よりも放熱能力が高い。
図25Aは、下側PCBカバー9099を示し、
図25Bは下側PCBカバー9099を取り除いた状態で回路基板9018を示している。
【0129】
図26A~
図29は、別の実施形態であるバッテリパック10010を示している。バッテリパック10010は、上記のバッテリパック10と実質的に同様であるため、本明細書ではその差異だけを詳細に説明する。
図26A~
図26Bに示すように、バッテリパック10010は、ハウジング10014と、工具係合部分10016と、回路基板10018と、1つ以上のバッテリセル(図示せず)と、回路基板10018及び1つ以上のバッテリセルの両方に電気的に連絡する電気インターフェース10017とを備える。工具係合部分10016は、挿入方向Aに平行に延びる、第1の間隔を空けて配置されたハウジング壁又はリブ10020と、同様に挿入方向Aに平行に延びる、第2の間隔を空けて配置されたハウジング壁又はリブ10021とを備える。第1のリブ10020及び第2のリブ10021はそれぞれ、同様に挿入方向Aに平行に延びる溝10022を画定する。そして、溝10022は、バッテリパック10010のハウジング10014の内部空洞に開口する少なくとも1つの窓10086をそれぞれ備える。使用中、溝10022は、バッテリパック10010が電動工具10012に結合されるとき、電動工具10012からのレール10030を中に受けるように構成される。他の実施形態では、溝10022が電動工具12内に形成され得る一方、レール10030がバッテリパック10010上に配置され得る。
【0130】
図27A~
図27Cに示すように、バッテリパック10010の回路基板10018は、複数の第1の端子10038と、第1の端子10038に対して角度をなす複数の側面端子10088とを備える。より具体的には、第1の端子10038のそれぞれが、バッテリパック10010のハウジング10014に形成された、少なくとも部分的に挿入方向A(例えば、コネクタが挿入方向Aに平行に導入される)に垂直に向けられたスロット10032を介してアクセスされ得る。対照的に、側面端子10088は、挿入方向Aに垂直に向けられていない窓10086を介してアクセス可能である。図示の実施形態では、側面端子10088にアクセスできるようにする窓10086は、挿入方向Aに平行に向けられ、2つの溝10022のうちの一方の中に完全に配置される。
【0131】
使用中、第1の端子10038のそれぞれが、電動工具10012のコネクタ10036を受けるように構成される。より具体的には、各第1のコネクタ10036が、挿入方向Aに端子10038に挿入されるように構成される。対照的に、側面端子10088が、溝10022の窓10086に配置され、電動工具10012からの複数の側面コネクタ10089を受けるように構成される。使用中、側面コネクタ10089は、側面端子10088と摺動接触する(例えば、挿入方向Aに平行に向けられた端子10088の表面に沿って摺動する)ように構成され、これにより、挿入方向Aに垂直に作用する付勢力が、コネクタ10089を押して、又は他の仕方で強制して、端子10088に接触させる。図示の実施形態では、コネクタ10089は、所望の接触を生じさせるために接触力を(例えば、端子10088に向かって内側に)かけるように構成されるが、他の実施形態では、端子10088は、コネクタ10089と係合するように外側に付勢され得る。更に他の実施形態では、コネクタ10089及び端子10088の両方が、互いに係合するように付勢され得る。
【0132】
図26A及び
図27Bに示すように、複数の側面端子10088のうちの正の側面端子10090は、第1の間隔を空けて配置された壁10020上に配置され、回路基板10018の別個の領域にはんだ付けされる。この構成では、正の側面端子10090が、第1の端子10038のいずれとも別個に動作され得る。
図26B及び
図27Cに示すように、複数の側面端子10088のうちの負の側面端子10092が、第2の間隔を空けて配置された壁10021上に配置され、第1の端子10038のうちの1つの第1の1対の脚部10048にはんだ付けされる。この構成では、側面端子10088は第1の端子10038のうちの少なくとも1つと並列に接続される。
【0133】
図28及び
図29は、側面コネクタ10089が取付ポイント10015のレール10030に配置され、バッテリパック10010が電動工具ハウジング10012に完全に取り付けられたときに側面端子10088と係合するように構成されることを示している。
【0134】
図27B示すように、正の側面端子10090は、側面端子10088を第1の端子10038から物理的に隔離し、且つ電気的に絶縁するためのシールド10094を備える。シールド10094は、側面端子10088と第1の端子10038との間の短絡を防止し、バッテリパック10010の内部空洞を、窓10086を通って侵入する塵及び埃から密閉する。
【0135】
図30は、様々な別の実施形態である端子40K~Uを示している。第2の端子40K~Uは、先に説明した端子のいずれかに置き換わり得る。端子40Kは、1対の間隔を空けて配置された端子壁42Kと、1対の脚部64Kと、後壁65Kと、1対の突起66Kとを備える。間隔を空けて配置された端子壁42Kは、1対の突起66Kよりも大きな厚さを有する。端子40Lは、第2の端子40Kと同様の構成要素を備えるが、1対の突起66L及び1対の間隔を空けて配置された壁65L、42Lは等しい厚さを有する。端子40Mは、端子40K、40Lと同様の構成要素を備えるが、1対の間隔を空けて配置された端子壁42Mと後壁65Mとの間の移行部は、第2の端子40K、40Lよりも曲率半径が大きい。追加的に、突起66Mは、間隔を空けて配置された端子壁42Mから離れるにつれて厚さが減少する。端子40Nは、端子40K~Mと同様の構成要素を備えるが、間隔を空けて配置された端子壁42K~Mの代わりに、1対の橋渡しされた端子壁43Nを備える。橋渡しされた壁43Nはまた、上面に貫通孔45Nを備え、後壁を含まない。端子40Oは、第2の端子40Nと同様の構成要素を備えるが、貫通孔45Oはザグリ加工される。端子40Pは、端子40N及び40Oと同様の構成要素を備えるが、1対の橋渡しされた端子壁43Pの厚さは、対応する突起66Pの厚さよりも大きい。端子40Qは、端子40N~Pと同様の構成要素を含むが、貫通孔45Qは湾曲した皿ザグリを含む。端子40Rは、端子40N~Qと同様の構成要素を備えるが、貫通孔45Rは皿ザグリを含む。端子40Sは、第2の端子40N~Rと同様の構成要素を備えるが、橋渡しされた端子壁43Sに貫通孔を持たない。しかしながら、端子40Sは後壁65Sを備える。端子40Tは、端子40Sと同様の構成要素を備えるが、多層金属シートの後壁65Tを備える。
【0136】
図34A~
図34Cは、代替的な実施形態である端子40Uを示している。より具体的には、端子40Uは、一般に、固体金属材料(例えば、銅、アルミニウムなど)片から形成され、対応するブレード又はコネクタ43Uを受けるようにサイズを定められた溝41Uを中に画定するように組み立てられる、及び/又は機械加工される。シート材料(例えば、金属)の代わりに固体材料で形成されることにより、図示の端子40Uは比較的大きな電流レートに対応することができる。図示のように、結果として得られる溝41Uは、中にブレード43Uを保持するのを助けるために中に配置されたばね45U(例えば、傾斜ばね)で補われ得る(
図34C参照)。更に他の実施形態では、端子40Uを形成する材料は、電流抵抗及び腐食を低減するために、金などでコーティングされ得る。
【0137】
図35A~
図35Cは、代替的な実施形態である、一般に構造が円筒形である端子40V、40Wを示している。第1の端子40Vは、雄型コネクタ43Vと雌型端子40Vとの間のサイズ及び位置の変化に対応するために、端子40Vに可動に取り付けられた一連の枢動可能な導体41Vを備える。
図35Aに示す構造では、コネクタ43V及び端子40Vの両方が、中に導体41Vを備えると示されているが、他の実施形態では、一方又は他方のみが、そのような導体41Vを備え得ることを理解されたい。
【0138】
図35B及び
図35Cは、コイルばね47W(例えば、傾斜ばね)が端子40W又はコネクタ51Wの一方に組み込まれる別の実施形態を示している。コイルばね47Wは、上で論じたように動作し、端子40W内にコネクタ51Wを保持するのを助けるように、且つ2つの要素の間の導電性を向上させるように構成される。
【0139】
本発明の様々な特徴及び利点は、以下の特許請求の範囲に記載される。
【外国語明細書】