(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116107
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】電動兵器アクセサリレールインターフェース用のバッテリーパックアダプタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
F41G 11/00 20060101AFI20240820BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20240820BHJP
H01M 50/244 20210101ALI20240820BHJP
【FI】
F41G11/00
H01M10/48 P
H01M50/244 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024021167
(22)【出願日】2024-02-15
(31)【優先権主張番号】63/445,739
(32)【優先日】2023-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】524060599
【氏名又は名称】ウィルコックス インダストリーズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ティーツェル,ジェームス ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ターナー,エリオット エス.
【テーマコード(参考)】
5H030
5H040
【Fターム(参考)】
5H030AA09
5H030AS11
5H030FF22
5H030FF41
5H040AA12
5H040AS22
5H040AY04
5H040DD08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】バッテリーパックを兵器に装着するためのバッテリーパックアダプタ及び方法が提供される。
【解決手段】バッテリーパックを兵器に装着するためのバッテリーパックアダプタ及び方法が提供される。バッテリーパックアダプタが、ライフルまたは他の火器などの兵器の電動レールシステムに取り外し可能に結合され、バッテリーパックアダプタは、電動レールシステム上の1つ以上の兵器アクセサリデバイスに電力供給するためである。好ましい実施形態では、本明細書のバッテリーパックアダプタ及び方法は、スモールタクティカルユニバーサルバッテリー(STUB)フォームファクタに準拠するバッテリーパックとともに使用するように有利に構成される。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーアダプタであって、
第1の側面と、前記第1の側面から横方向に離間に配置された第2の側面とを有するハウジングと、
前記第1の側面上に配置された第1の軸方向に延びる側壁と、前記第2の側面上に配置された第2の軸方向に延びる側壁と、前記第1及び第2の側壁の中間に配置された軸方向に延びるチャネルであって、兵器アクセサリ取り付けレールの一部と物理的及び電気的に嵌合するように構成された断面プロファイルを有する前記軸方向に延びるチャネルと、
前記第1の側面にヒンジ式で結合された第1のバッテリーパックインターフェース部材と、前記ハウジング側面にヒンジ式で結合された第2のバッテリーパックインターフェース部材とであって、前記第1のバッテリーパックインターフェース部材は、第1の外部バッテリーパックと物理的及び電気的に嵌合するように構成され、前記第2のバッテリーパックインターフェース部材は、第2の外部バッテリーパックと物理的及び電気的に嵌合するように構成されている、前記第1のバッテリーパックインターフェース部材と、前記第2のバッテリーパックインターフェース部材と、を含み、
前記第1のバッテリーパックインターフェース部材及び前記第2のバッテリーパックインターフェース部材のそれぞれは、前記第1の外部バッテリーパック及び前記第2の外部バッテリーパックのそれぞれの通常動作用に構成された展開位置と、前記第1の外部バッテリーパック及び前記第2の外部バッテリーパックのそれぞれの取り付け及び取り外し用に構成されたアクセス可能位置との間で旋回する、前記バッテリーアダプタ。
【請求項2】
前記第1のバッテリーパックインターフェース部材上に配置された第1の電気コネクタと、前記第2のバッテリーパックインターフェース部材上に配置された第2の電気コネクタとに電気的に結合された、前記ハウジング内に配置された電子回路をさらに含み、前記第1及び第2の電気コネクタは、前記第1及び第2の外部バッテリーパックにそれぞれ電気的に結合するように構成されている、請求項1に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項3】
前記軸方向に延びるチャネル内に配置された第3の電気コネクタをさらに含み、
前記電子回路は、前記第3の電気コネクタを、前記第1の電気コネクタ及び前記第2の電気コネクタのうちの選択された1つに結合するための電力スイッチング回路を含む、請求項2に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項4】
前記第3の電気コネクタを前記第1の電気コネクタに結合するために、前記第1のバッテリーパックインターフェース部材上に配置された第1の手動アクチュエータと、
前記第3の電気コネクタを前記第2の電気コネクタに結合するために、前記第2のバッテリーパックインターフェース部材上に配置された第2の手動アクチュエータと、をさらに含む、請求項3に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項5】
前記電力スイッチング回路は、前記第1及び第2の外部バッテリーパックの一方の充電状態が、予め選択した閾値を下回るとき、前記第1及び第2の外部バッテリーパックの一方から前記第1及び第2の外部バッテリーパックの他方に自動的に切り替えるように構成されていることをさらに含む、請求項3に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項6】
前記電子回路は、1つ以上のキャパシタであって、電気エネルギーを貯蔵するように構成され、また
前記第3の電気コネクタが前記第1の電気コネクタから前記第2の電気コネクタに切り替えられるとき、またはその逆のときに、電力遮断を防止するための一時的な電源と、
前記第1及び第2の外部バッテリーパックの一方または両方が取り外され、及び/または同様の外部バッテリーパックと交換されるときに、電力遮断を防止するための一時的な電源との、一方または両方として作用するように構成された前記1つ以上のキャパシタを含む、請求項3に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項7】
前記第1及び第2のバッテリーパックインターフェース部材のそれぞれは、
前記複数の電気コンタクトと、それぞれの第1及び第2の電気コンタクトと、前記第3の電気コンタクトとの間を延びる複数の導電体と、
前記それぞれの第1及び第2のバッテリーパックインターフェース部材を、前記ハウジングの前記それぞれの第1及び第2の側面に旋回可能に結合する中空ピボットピンと、を含み、
前記中空ピボットピンは、前記複数の導電体に対する通路を画定する、請求項3に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項8】
前記中空ピボットピンは、前記中空ピボットピンの遠位端において開口する軸方向の穴と、前記中空ピボットピンのシャフトに沿って配置された前記軸方向の穴と連絡する横方向のアパーチャとを含む、請求項7に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項9】
前記第1の外部バッテリーパックの遠位端は、前記第1の外部バッテリーパックが前記第1のバッテリーパックインターフェース部材に取り付けられたときに、前記第1のバッテリーパックインターフェース部材が前記展開位置から前記アクセス可能位置に旋回するときに、前記ハウジングの軸方向の中心線から離れる方向に旋回するように構成され、
前記第2の外部バッテリーパックの遠位端は、前記第2の外部バッテリーパックが前記第2のバッテリーパックインターフェース部材に取り付けられたときに、前記第2のバッテリーパックインターフェース部材が前記展開位置から前記アクセス可能位置に旋回するときに、前記ハウジングの前記軸方向の中心線から離れる方向に旋回するように構成されていることをさらに含む、請求項1に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項10】
前記第1及び第2のバッテリーパックインターフェース部材のそれぞれは、前記第1及び第2の外部バッテリーパックをそれぞれ取り外し可能に結合するための位置合わせして捻る式コネクタを有する、請求項1に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項11】
前記第1及び第2のバッテリーパックインターフェース部材は、スモールタクティカルユニバーサルバッテリー(STUB)フォームファクタを有する第1及び第2の外部バッテリーパックに取り付けるように構成されている、請求項1に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項12】
前記第1及び第2の外部バッテリーパックが、前記それぞれの第1及び第2のバッテリーパックインターフェース部材に取り付けられ、前記第1及び第2の外部バッテリーパックが前記展開位置にあるときに、前記第1及び第2の外部バッテリーパックは、互いに相互に妨害して取り外しを防止することをさらに含む、請求項1に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項13】
前記第1及び第2の第1のバッテリーパックインターフェース部材を、前記アクセス可能位置に付勢するバネ要素をさらに含む、請求項1に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項14】
前記第1のバッテリーパックインターフェース部材上に配置された相補的なキャッチ部材に解放可能に嵌合して、前記第1のバッテリーパックインターフェース部材を前記展開位置に固定するように構成された第1のラッチ部材と、
前記第2のバッテリーパックインターフェース部材上に配置された相補的なキャッチ部材と嵌合して、前記第2のバッテリーパックインターフェース部材を前記展開位置に固定するように構成された第2のラッチ部材と、をさらに含む、請求項13に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項15】
前記第1の外部バッテリーパックの遠位端と前記第2の外部バッテリーパックの遠位端とを嵌合し、前記第1及び第2の外部バッテリーパックを前記それぞれの展開位置に固定するように構成されたロッキングプレートをさらに含む、請求項1に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項16】
前記ロッキングプレートを前記ハウジングに固定するテザーコードをさらに含む、請求項15に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項17】
前記第1及び第2の外部バッテリーパックが、前記それぞれの第1及び第2のバッテリーインターフェース部材に取り付けられたときに、前記第1及び第2の外部バッテリーパックを前記展開位置に保持するように構成された1つ以上のバッテリー嵌合特徴部をさらに含む、請求項15に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項18】
前記1つ以上の嵌合特徴部は、
前記ロッキングプレートの対向する横方向側面上に配置された第1及び第2の直立タブであって、前記第1及び第2の外部バッテリーパックが、前記それぞれの第1及び第2のバッテリーインターフェース部材に取り付けられ、前記展開位置にあるときに、前記第1及び第2の外部バッテリーパックのそれぞれの表面を嵌合するように構成されている、前記第1及び第2の直立タブと、
二重ダブテール断面形状を有する1つ以上の直立ラグであって、前記第1及び第2の外部バッテリーパックが、前記それぞれの第1及び第2のバッテリーインターフェース部材に取り付けられ、前記展開位置にあるときに、前記第1及び第2の外部バッテリーパック上に配置された1対のダブテールチャネルを同時に嵌合するように構成されている、前記1つ以上の直立ラグと、の一方または両方を含む、請求項17に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項19】
前記第1及び第2の外部バッテリーパックと組み合わせた、請求項1に記載のバッテリーアダプタ。
【請求項20】
第1及び第2の外部バッテリーパックを兵器に装着する方法であって、
前記兵器に関連するアクセサリレールにバッテリーアダプタを取り付けることであって、
前記バッテリーアダプタは、
第1の側面と、前記第1の側面から横方向に離間に配置された第2の側面とを有するハウジングと、
前記第1の側面上に配置された第1の軸方向に延びる側壁と、前記第2の側面上に配置された第2の軸方向に延びる側壁と、前記第1及び第2の側壁の中間に配置された軸方向に延びるチャネルであって、兵器アクセサリ取り付けレールの一部と物理的及び電気的に嵌合するように構成された断面プロファイルを有する前記軸方向に延びるチャネルと、
前記第1の側面にヒンジ式で結合された第1のバッテリーパックインターフェース部材と、前記ハウジング側面にヒンジ式で結合された第2のバッテリーパックインターフェース部材とであって、前記第1のバッテリーパックインターフェース部材は、前記第1の外部バッテリーパックと物理的及び電気的に嵌合するように構成され、前記第2の外部バッテリーパックインターフェース部材は、前記第2の外部バッテリーパックと物理的及び電気的に嵌合するように構成されている、前記第1のバッテリーパックインターフェース部材と、前記第2のバッテリーパックインターフェース部材と、を含み、
前記第1のバッテリーパックインターフェース部材及び前記第2のバッテリーパックインターフェース部材のそれぞれは、前記第1の外部バッテリーパック及び前記第2の外部バッテリーパックのそれぞれを、前記第1の外部バッテリーパック及び前記第2の外部バッテリーパックのそれぞれの通常動作用に構成された展開位置と、前記第1の外部バッテリーパック及び前記第2の外部バッテリーパックのそれぞれの取り付け及び取り外し用に構成されたアクセス可能位置と、の間で回転させるように構成された第1の機能的な配向の間で旋回する、前記取り付けることと、
前記第1の外部バッテリーパックを前記第1のバッテリーパックインターフェース部材に取り付けることと、
前記第2の外部バッテリーパックを前記第2のバッテリーパックインターフェース部材に取り付けることと、を含む前記方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国仮出願第63/445,739号(2023年2月15日に出願)の優先権利益を主張する。前述の出願は、その全体において参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は全般的に、兵器に装着されたアクセサリデバイスに関し、詳細には、バッテリーパックをライフルまたは他の火器などの兵器に装着するためのバッテリーパックアダプタ及び方法、及びそれらを使用する方法に関する。
【0003】
兵器戦闘技術における進歩は、とりわけ、レーザーサイト、赤外線及び可視スペクトル光源、暗視及び他の光電子デバイス、可視及び熱スペクトルカメラ、距離計、弾道コンピューター、火災制御システムなどの多くの特殊な兵器アクセサリデバイスをもたらした。アクセサリデバイスの数が増加すると、そのようなシステムに対する電力要求も増加する。したがって、そのような兵器アクセサリデバイスに電力供給するためのバッテリー装着システムの改善が考えられる。
【発明の概要】
【0004】
バッテリーパックを兵器に装着するためのバッテリーパックアダプタ及び方法が提供される。バッテリーパックアダプタは、ライフルまたは他の火器などの兵器の電動レールシステムに取り外し可能に結合され、バッテリーパックアダプタは、電動レールシステム上の1つ以上の兵器アクセサリデバイスに電力供給する電源を結合するためである。好ましい実施形態では、本明細書のバッテリーパックアダプタ及び方法は、スモールタクティカルユニバーサルバッテリー(Small Tactical Universal Battery)(STUB)フォームファクタに準拠するバッテリーパックとともに使用するように有利に構成される。
【0005】
一態様では、バッテリーアダプタは、第1の側面と、第1の側面から横方向に離間に配置された第2の側面とを有するハウジングを含む。第1の軸方向に延びる側壁が第1の側面上に配置され、第2の軸方向に延びる側壁が第2の側面上に配置される。軸方向に延びるチャネルが、第1及び第2の側壁の中間に配置され、軸方向に延びるチャネルは、兵器アクセサリ取り付けレールの一部と物理的及び電気的に嵌合するように構成された断面プロファイルを有する。第1のバッテリーパックインターフェース部材は、第1の側面にヒンジ式で結合され、第2のバッテリーパックインターフェース部材は、ハウジング側面にヒンジ式で結合される。第1のバッテリーパックインターフェース部材は、第1の外部バッテリーパックと物理的及び電気的に嵌合するように構成され、第2のバッテリーパックインターフェース部材は、第2の外部バッテリーパックと物理的及び電気的に嵌合するように構成される。第1のバッテリーパックインターフェース部材及び第2のバッテリーパックインターフェース部材のそれぞれは、第1の外部バッテリーパック及び第2の外部バッテリーパックのそれぞれの通常動作用に構成された展開位置と、第1の外部バッテリーパック及び第2の外部バッテリーパックのそれぞれの取り付け及び取り外し用に構成されたアクセス可能位置との間で旋回する。
【0006】
請求項1に記載のバッテリーアダプタは、第1のバッテリーパックインターフェース部材上に配置された第1の電気コネクタと、第2のバッテリーパックインターフェース部材上に配置された第2の電気コネクタとに電気的に結合された、ハウジング内に配置された電子回路をさらに含み、第1及び第2の電気コネクタは、第1及び第2の外部バッテリーパックにそれぞれ電気的に結合するように構成されている。
【0007】
より限定された態様では、バッテリーアダプタは、軸方向に延びるチャネル内に配置された第3の電気コネクタをさらに含み、電子回路は、第3の電気コネクタを、第1の電気コネクタ及び第2の電気コネクタのうちの選択された1つに結合するための電力スイッチング回路を含む。
【0008】
他のより限定された態様では、バッテリーアダプタは、第3の電気コネクタを第1の電気コネクタに結合するために、第1のバッテリーパックインターフェース部材上に配置された第1の手動アクチュエータと、第3の電気コネクタを第2の電気コネクタに結合するために、第2のバッテリーパックインターフェース部材上に配置された第2の手動アクチュエータと、をさらに含む。
【0009】
他のより限定された態様では、電力スイッチング回路は、第1及び第2の外部バッテリーパックの一方の充電状態が、予め選択した閾値を下回るときに、第1及び第2の外部バッテリーパックの一方から第1及び第2の外部バッテリーパックの他方に自動的に切り替えるように構成されている。
【0010】
他のより限定された態様では、電子回路は、1つ以上のキャパシタであって、電気エネルギーを貯蔵するように構成され、また第3の電気コネクタが第1の電気コネクタから第2の電気コネクタに切り替えられるとき、またはその逆のときに、電力遮断を防止するための一時的な電源と、第1及び第2の外部バッテリーパックの一方または両方が取り外され、及び/または他の同様の外部バッテリーパックと交換されるときに、電力遮断を防止するための一時的な電源との、一方または両方として作用するように構成された1つ以上のキャパシタを含む。
【0011】
他のより限定された態様では、第1及び第2のバッテリーパックインターフェース部材のそれぞれは、複数の電気コンタクトと、それぞれの第1及び第2の電気コンタクトと、第3の電気コンタクトとの間を延びる複数の導電体と、それぞれの第1及び第2のバッテリーパックインターフェース部材を、ハウジングのそれぞれの第1及び第2の側面に旋回可能に結合する中空ピボットピンと、を含み、中空ピボットピンは、複数の導電体に対する通路を画定する。
【0012】
他のより限定された態様では、中空ピボットピンは、中空ピボットピンの遠位端において開口する軸方向の穴と、中空ピボットピンのシャフトに沿って配置された軸方向の穴と連絡する横方向のアパーチャとを含む。
【0013】
他のより限定された態様では、第1の外部バッテリーパックの遠位端は、第1の外部バッテリーパックが第1のバッテリーパックインターフェース部材に取り付けられたときに、第1のバッテリーパックインターフェース部材が展開位置からアクセス可能位置に旋回するときに、ハウジングの軸方向の中心線から離れる方向に旋回するように構成され、第2の外部バッテリーパックの遠位端は、第2の外部バッテリーパックが第2のバッテリーパックインターフェース部材に取り付けられたときに、第2のバッテリーパックインターフェース部材が展開位置からアクセス可能位置に旋回するときに、ハウジングの軸方向の中心線から離れる方向に旋回するように構成されている。
【0014】
他のより限定された態様では、第1及び第2のバッテリーパックインターフェース部材のそれぞれは、第1及び第2の外部バッテリーパックをそれぞれ取り外し可能に結合するための位置合わせして捻る式コネクタを有する。
【0015】
他のより限定された態様では、第1及び第2のバッテリーパックインターフェース部材は、スモールタクティカルユニバーサルバッテリー(STUB)フォームファクタを有する第1及び第2の外部バッテリーパックに取り付けるように構成されている。
【0016】
他のより限定された態様では、第1及び第2の外部バッテリーパックが、それぞれの第1及び第2のバッテリーパックインターフェース部材に取り付けられ、第1及び第2の外部バッテリーパックが展開位置にあるときに、第1及び第2の外部バッテリーパックは、互いに相互に妨害して取り外しを防止する。
【0017】
他のより限定された態様では、バッテリーアダプタは、第1及び第2の第1のバッテリーパックインターフェース部材を、アクセス可能位置に付勢するバネ要素をさらに含む。
【0018】
他のより限定された態様では、バッテリーアダプタは、第1のバッテリーパックインターフェース部材上に配置された相補的なキャッチ部材に解放可能に嵌合して、第1のバッテリーパックインターフェース部材を展開位置に固定するように構成された第1のラッチ部材をさらに含む。第2のラッチ部材が、第2のバッテリーパックインターフェース部材上に配置された相補的なキャッチ部材と嵌合して、第2のバッテリーパックインターフェース部材を展開位置に固定するように構成されている。
【0019】
他のより限定された態様では、バッテリーアダプタは、第1の外部バッテリーパックの遠位端と第2の外部バッテリーパックの遠位端とを嵌合し、第1及び第2の外部バッテリーパックをそれぞれの展開位置に固定するように構成されたロッキングプレートをさらに含む。
【0020】
他のより限定された態様では、バッテリーアダプタは、ロッキングプレートをハウジングに固定するテザーコードをさらに含む。
【0021】
他のより限定された態様では、バッテリーアダプタは、第1及び第2の外部バッテリーパックが、それぞれの第1及び第2のバッテリーインターフェース部材に取り付けられたときに、第1及び第2の外部バッテリーパックを展開位置に保持するように構成された1つ以上のバッテリー嵌合特徴部をさらに含む。
【0022】
他のより限定された態様では、1つ以上の嵌合特徴部は、ロッキングプレートの対向する横方向側面上に配置された第1及び第2の直立タブであって、第1及び第2の外部バッテリーパックが、それぞれの第1及び第2のバッテリーインターフェース部材に取り付けられ、展開位置にあるときに、第1及び第2の外部バッテリーパックのそれぞれの表面を嵌合するように構成されている、第1及び第2の直立タブと、二重ダブテール断面形状を有する1つ以上の直立ラグであって、第1及び第2の外部バッテリーパックが、それぞれの第1及び第2のバッテリーインターフェース部材に取り付けられ、展開位置にあるときに、第1及び第2の外部バッテリーパック上に配置された1対のダブテールチャネルを同時に嵌合するように構成されている、1つ以上の直立ラグと、の一方または両方を含む。
【0023】
他のより限定された態様では、第1及び第2の外部バッテリーパックと組み合わせたバッテリーアダプタが提供される。
【0024】
さらなる態様では、第1及び第2の外部バッテリーパックを兵器に装着する方法は、兵器に関連するアクセサリレールにバッテリーアダプタを取り付けることであって、バッテリーアダプタは、第1の側面と、第1の側面から横方向に離間に配置された第2の側面とを有するハウジングと、第1の側面上に配置された第1の軸方向に延びる側壁と、第2の側面上に配置された第2の軸方向に延びる側壁と、第1及び第2の側壁の中間に配置された軸方向に延びるチャネルであって、兵器アクセサリ取り付けレールの一部と物理的及び電気的に嵌合するように構成された断面プロファイルを有する軸方向に延びるチャネルと、第1の側面にヒンジ式で結合された第1のバッテリーパックインターフェース部材と、ハウジング側面にヒンジ式で結合された第2のバッテリーパックインターフェース部材とであって、第1のバッテリーパックインターフェース部材は、第1の外部バッテリーパックと物理的及び電気的に嵌合するように構成され、第2の外部バッテリーパックインターフェース部材は、第2の外部バッテリーパックと物理的及び電気的に嵌合するように構成されている、第1のバッテリーパックインターフェース部材と、第2のバッテリーパックインターフェース部材と、を含み、第1のバッテリーパックインターフェース部材及び第2のバッテリーパックインターフェース部材のそれぞれは、第1の外部バッテリーパック及び第2の外部バッテリーパックのそれぞれを、第1の外部バッテリーパック及び第2の外部バッテリーパックのそれぞれの通常動作用に構成された展開位置と、第1の外部バッテリーパック及び第2の外部バッテリーパックのそれぞれの取り付け及び取り外し用に構成されたアクセス可能位置と、の間で回転させるように構成された第1の機能的な配向の間で旋回する、取り付けること、を含む。第1の外部バッテリーパックを、第1のバッテリーパックインターフェース部材に取り付け、第2の外部バッテリーパックを、第2のバッテリーパックインターフェース部材に取り付ける。
【0025】
本発明は、種々のコンポーネント及びコンポーネントの配置、ならびに種々のステップ及びステップの配置で形態を取り得る。図面は、好ましい実施形態を例示することのみを目的としており、本発明を限定するものと解釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の典型的な実施形態によるバッテリーパックアダプタを有する兵器の側面図である。
【
図2】
図1に示す兵器及びバッテリーパックアダプタの等角図である。
【
図3】
図1に示す兵器及びバッテリーパックアダプタの等角図である。
【
図5】
図1に示すバッテリーパックアダプタ及びバッテリーパックを、上方、左側、及び後方から概ね見た拡大等角投影図である。
【
図6】
図1に示すバッテリーパックアダプタ及びバッテリーパックの拡大した部分分解背面図であり、バッテリーパックアダプタヒンジの旋回運動を例示する図である。
【
図7】
図1に示すバッテリーパックアダプタ及びバッテリーパックの拡大した部分分解等角図であり、ツイストロックインターフェースを例示する図である。
【
図8】
図1に示す兵器及びバッテリーパックアダプタの等角図であり、アダプタを兵器に装着するときに、バッテリーパックの1つをバッテリー取り外し用の位置に旋回させる図である。
【
図9】
図1に示す兵器及びバッテリーパックアダプタの等角部分分解図であり、アダプタを兵器に装着するときに、アダプタヒンジインターフェースの1つをバッテリー取り付け用の位置に旋回させる図である。
【
図10】
図1に示すバッテリーパックアダプタを、上方、右側、及び後方から概ね見た拡大等角投影図である。
【
図11】
図1に示すバッテリーパックアダプタを後方から概ね見た拡大背面図である。
【
図12】
図1に示すバッテリーパックアダプタの拡大平面図である。
【
図13】アダプタを取り外した1対のバッテリーパックの拡大平面図である。
【
図14】
図1に示すバッテリーパックアダプタの拡大左側面図である。
【
図15】
図1に示すバッテリーパックアダプタの拡大右側面図である。
【
図16】アダプタを取り外した1対のバッテリーパックの拡大平面図である。
【
図17】ヒンジインターフェース部材及び上部プレートを取り外したバッテリーパックアダプタの拡大平面図である。
【
図18】バッテリーパック及びロッキングプレートの等角部分分解図である。
【
図19】バッテリーパック及びロッキングプレートの拡大左側面図である。
【
図20】
図19に示す線20-20に沿って見たバッテリーパック及びロッキングプレートの断面図である。
【
図21】代替的な電動レールシステムとともに使用するように構成された本明細書のバッテリーパックアダプタを例示する図である。
【
図22】代替的な電動レールシステムとともに使用するように構成された本明細書のバッテリーパックアダプタを例示する図である。
【
図23】アダプタ中央モジュールヒンジアセンブリの分解等角図である。
【
図25】
図24に示す線25-25に沿って見た側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、本発明の現時点で好ましい実施形態を詳細に参照する。その1つ以上の例を添付図面に例示する。各例は、本発明の説明として示しており、本発明の限定ではない。本発明は種々の形態で具体化し得る。したがって、本明細書で開示する特定の構造及び機能上の詳細は、限定するものと解釈すべきではなく、単に特許請求の範囲に対する基礎として、また当業者に本発明概念を事実上任意の適切に詳細な構造において様々に使用することを教示するための代表的な根拠として、解釈すべきである。さらに、本明細書では使用する用語及び語句は、限定することは意図しておらず、むしろ本開発の理解できる説明を示すことを意図している。実際には、当業者には明らかであるように、本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、本発明において変更及び変形を施すことができる。たとえば、一実施形態の一部として例示または記載した特徴を、別の実施形態において使用して、さらに他の実施形態をもたらしてもよい。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内に入る変更及び変形をカバーすることを意図している。
【0028】
用語「a」または「an」は、本明細書で使用する場合、1つ以上として規定される。用語「他の」は、本明細書で使用する場合、少なくとも2番目またはそれ以上として規定される。用語「含む(including)」及び/または「有する」は、本明細書で使用する場合、含む(comprising)(すなわち、オープントランジション)として規定される。用語「結合される」または「動作可能に結合される」は、本明細書で使用する場合、間接的または直接に接続されると規定される。
【0029】
本出願で使用する場合、用語「前方」、「後方」、「上部」、「下部」、「上方」、「下方」、「左」、「右」、及び他の方向記述子は、本発明の典型的な実施形態(複数可)の説明を容易にすることを意図しており、その構造を任意の特定の位置または方向に限定することは意図していない。
【0030】
本明細書のすべての数字は、他に記載がない限り、用語「約」によって修正されると仮定される。端点による数値範囲の記載には、その範囲内に包含されるすべての数字が含まれる(たとえば、1~5には、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5が含まれる)。
【0031】
次に図面を参照して、
図1~4に、バッテリーパックアダプタ104が取り外し可能に取り付けられた兵器100を例示する。兵器100は、上側受信器108、下側受信器112(部分図)、電動アクセサリレール装着システム120、及びバレル116とともに例示している。兵器100の下側受信器の後方部分及び銃床部分は、説明を簡単にするために省略している。典型的なアクセサリデバイス124a(フラッシュライトモジュール)及び124b(反射照準システム)が、レール装着システム120に結合され、レール装着システム120内の導電回路素子を介してアダプタ104と電気的に連絡している。
【0032】
例示した実施形態では、アダプタ104は、Wilcox Industries Corp.(Newington,NH)から販売されるFUSION(TM)システムに取り付けるように構成されている。ある実施形態では、レール装着システム120は、共同所有の米国特許第10,969,202号(2021年4月6日に発行)に図示及び記載されているようなものであってもよい。なお、この文献の全体の内容は、その全体において参照により本明細書に組み込まれている。ある実施形態では、アダプタ104は、当該技術分野で知られた他の電動アクセサリレールシステムに結合するように構成してもよい。たとえば、電動Picatinny(MIL-STD-1913またはSTANAG2324)タイプのレールシステム、たとえば、
図21に示す電動レールシステム120a、または
図22に示す電動レールシステム120bである。ある実施形態では、電動レールシステム120aは、共同所有の米国特許第10,557,687号(2020年2月11日に発行)に図示及び記載されているようなものであってもよい。ある実施形態では、電動レールシステム120aは、共同所有の米国特許第10,557,687号(2020年2月11日に発行)に図示及び記載されているようなものであってもよい。なおこの文献は、その全体において参照により本明細書に組み込まれている。ある実施形態では、電動レールシステム120bは、共同所有の米国特許第8,091,265号(2012年1月10日に発行)に図示及び記載されているようなものであってもよい。なおこの文献は、その全体において参照により本明細書に組み込まれている。
【0033】
次に
図5~9を参照し、また
図1~4を引き続き参照して、アダプタ104は、中央レール受け取りモジュール128を含む。中央レール受け取りモジュール128は、軸方向に延びるチャネル136の対向する側で軸方向に延びる側壁132を画定するハウジングを有する。チャネル136の断面プロファイルは、取り付けレール120の一部を受け取るように構成されている。左側及び右側のバッテリーパックインターフェース部材138が、中央部分128にヒンジ式で取り付けられている。各バッテリーパックインターフェース部材138は、バッテリーパック140を取り外し可能に受け取るように構成されている。中央レール受け取り部分128は、左右の中央ヒンジナックル144を含む。各ナックル144は、左右のバッテリーパックインターフェース部材138上の前後のヒンジナックル148、152の中間に、それぞれ配置される。左右のヒンジのそれぞれは、内部の前後のピボットピン156f、156rの周りに旋回し、それぞれの旋回軸160の周りに旋回する。好ましい実施形態では、バッテリーパック140は、スモールタクティカルユニバーサルバッテリー(STUB)である。実施形態では、バッテリーパック140は、ツイストロックインターフェースを有する。バッテリーを取り付けるためには、インターフェース部材138がアクセス可能位置にあるときに、バッテリーパック140を、インターフェース部材138の軸方向に対して概ね直角に位置合わせして、
図7に示す矢印145によって示すように、約90度、回転させる。バッテリーパック140を取り外すためには、プロセスを逆に行う。バッテリーパックをアクセス可能または取り外し位置に旋回させたら、ユーザはバッテリーパック140を約90度回転させ、引いて取り外す。
【0034】
左右のねじりバネ164が、左側及び右側のバッテリーパックインターフェース部材138を、外側に旋回した位置(
図7を参照)(本明細書ではしばしば、アクセス可能位置または取り外し位置と言う)に向けてそれぞれ付勢する。バッテリーパックをロック位置(本明細書ではしばしば、展開位置と言う)に固定するために、ユーザは、ねじりバネ164の付勢に抗して、バッテリーパック140を、内側に旋回した位置に手動で旋回させる。
【0035】
次に
図10及び11を参照し、また
図1~9を引き続き参照して、バッテリーパックインターフェース部材138を、ロックレバー168を介して、内側に旋回した位置に固定する。ロックレバー168は、矢印172(
図7を参照)によって示すように、中央部材128に対して横方向にスライド可能である。バネまたは他の弾性的に圧縮可能な部材176が、ロックレバー168の中間に配置されて、ロックレバー168を外側に、互いに離れる方向に付勢する。ある実施形態では、ロックレバー168は、解除機能を示す文字「R」などの印170(
図25を参照)を含んでいてもよい。
【0036】
ロックレバー168はそれぞれ、それぞれのバッテリーパックインターフェース部材138上の凹部またはキャッチ184内に取り外し可能に受け取られるラッチング部分180を含む。バッテリーパックインターフェース部材138も同様に、それぞれ、ロックレバー168上の凹部またはキャッチ192内に取り外し可能に受け取られるラッチング部分188を含む。このようにして、ロックレバー168は、バッテリーパックインターフェース部材138とインターロックして、バッテリーパックインターフェース部材138を、下方に旋回した位置に固定する。
【0037】
バッテリーパックインターフェース部材138を、外側に旋回した位置に移動して、たとえば、バッテリーパック140を取り外すか、取り付けるか、または交換するために、ロックレバー168を、バネ部材176の付勢に抗して内側に押し下げることを、ラッチ部分188がキャッチ192との嵌合を外し、ラッチ180がキャッチ184との嵌合を外すまで行い、それによって、バッテリーパックインターフェース部材138が、ねじりバネ164によって外側に旋回される。たとえば、バッテリーパック140を取り付けた後に、バッテリーパックインターフェース部材138を、外側に旋回した位置から、ロックされた内側に旋回した位置に移動するために、バッテリーパックインターフェース部材138を、内側に旋回した位置に手動で旋回させることを、ロックレバー168がバッテリーパックインターフェース部材138と再び嵌合するまで行う。バッテリーパックインターフェース部材138を、内側に旋回した位置に手動で旋回させると、ラッチ部分180上の斜面または傾斜面196が、ラッチ部材188上の斜面または傾斜面200を越えてスライドし、ラッチ部材180、188が、外側及び内側に旋回した位置の間で旋回運動する間に、互いを越えて移動するのを容易にする。
【0038】
図12において最も良く分かるように、また
図1~11を引き続き参照して、アダプタ104とアクセサリレール120との間の機械的接続は、ネジ付き締結具(図示せず)が、チャネル136のベースにおける開口部204と嵌合し、レール120上の相補的なネジ付き開口部(図示せず)と嵌合することを介して行われる。アダプタ104とアクセサリレール120との間の電気接続は、オスのマルチピンコネクタ208が、レール120上で、相補的なメスのマルチピンコネクタ(図示せず)と嵌合することを介して行われる。ある実施形態では、マルチピンコネクタ208は、電力及び接地用のピンを含む。ある実施形態では、マルチピンコネクタ208は、データ及び制御信号用のピン、ならびに接地、ドレインなどをさらに含む。
【0039】
次に
図13~16を参照し、また
図1~12を引き続き参照して、バッテリーパックインターフェース部材138は、表面218から延びる中央ポスト216及び対向する耳部220を含むバヨネットタイプのマウント212を含む。耳部220は、ポスト216から延びて、耳部220のそれぞれと表面218との間に保持溝224を画定する。バヨネットマウントアセンブリ212上の中央端子228は、バッテリーパック140上の中央端子232と位置合わせされる。中央端子232には、マルチピンコネクタ208上の端子に電気的に結合される端子236が含まれる。端子236は、バッテリーパック140がバッテリーパックインターフェース部材138に結合されるとき、バッテリーパック140上の端子240に電気的に結合される。
【0040】
次に
図17を参照し、また
図1~16を引き続き参照して、中央レール受け取り部分128を示す。ここでは、ヒンジインターフェース部材138と中央チャネル回路基板カバープレート272とは、説明を簡単にするために取り外している。左右の手動で作動可能なバッテリーセレクタボタン276L、276Rが、中央レール受け取り部分上に配置されている。バッテリーセレクタボタン276L、276Rは、中央モジュール128内の回路基板空洞またはレセプタクル278内に配置された回路基板282上のそれぞれのスイッチ280上に配置される。実施形態では、スイッチ280は通常は開で、瞬間接触スイッチである。右のセレクタボタン276Rを押し下げると、バッテリーパック中央モジュール128は、右のバッテリーパック140を、電動レール120に電気的に結合する。左のセレクタボタン276Lを押し下げると、中央モジュール128は、左のバッテリーパック140を、電動レール120に電気的に結合する。
【0041】
実施形態では、切り換えは、回路基板284上に実装された制御ロジックを介して行われる。実施形態では、制御ロジックは、コンピューターベースの処理ユニット内に、たとえば、関連するメモリと、コンピューターベースの処理ユニットによって実行可能な命令のプログラムとを有するマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ内に実装される。実施形態では、処理ユニットは、プログラマブル論理回路(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、フィールドプログラマブルオブジェクトアレイ(FPOA)などであり、論理機能のための構成データは、不揮発性メモリデバイスなどの外部メモリデバイスからロードされる。
【0042】
動作時には、ユーザは、バッテリーパック140の一方を、消耗するかまたはほぼ消耗するまで使用し、次いで、セレクタスイッチ276L、276Rを適切に使用して、電気接続をバッテリーパック140の他方に切り替えてもよい。ある実施形態では、セレクタボタン276L、276Rは、左右のバッテリーパックを指定するために、「L」及び「R」などの印270をそれぞれ含んでいてもよいし、または代替的に、第1及び第2のバッテリーパックを指定するために、「B1」及び「B2」を含んでいてもよい。
【0043】
実施形態では、セレクタボタン276L、276Rによって、電動レール120に供給されている電力を中断することなく、左右のバッテリーパック140間の切り替えが可能になる。電力を送る回路基板282上の回路は、電気エネルギーを貯蔵するための1つ以上のキャパシタ286を含む。これは、手動または自動にかかわらず、バッテリーパック間で切り替えるとき、またはバッテリーパックを取り外して交換するときに、コネクタ208、したがってレールシステム120への電力が中断されないことを確実にするために、短い期間の間、一時的な電源として機能する。
【0044】
これは、電動レール120に取り付けられた取付けアクセサリデバイスが、電力が失われるかまたは循環された後に再起動を必要とするプロセッサベースのデバイス、及び/または電力が失われるかまたは循環されたときに関連するネットワークへの再接続を必要とするネットワークデバイスである場合に特に有利であり、この処理は、しばしば完了するのに数分間かかる可能性がある。加えて、いくつかのプロセッサベースのデバイスでは、電力の急激な損失が起こると、データ損失、ファイル破損、またはハードウェア障害が生じ得る。各バッテリーパック140は、一方のバッテリーパック140が消耗したときに、電力供給されているデバイスの動作に影響を与えることなく変更できるように、個別に交換可能である。動作時には、バッテリーパック140の一方が消耗されたら、ユーザは次いで、完全に充電されたバッテリーパック140用のセレクタを押し下げる。次いで、消耗されたバッテリーパック140を、中央モジュール128から取り外すことができる。
【0045】
実施形態では、予めプログラムされた制御の下で、左右のバッテリーパック140間で自動的に切り替えるために、制御ロジックが回路基板284上に設けられている。たとえば、ある実施形態では、回路基板284上のプログラムされた制御ロジックは、どのバッテリー140が動作可能であるかを自動的に判定するように構成され、左右のセレクタボタン276L、276Rを使用して、予めプログラムされた制御ロジックを手動でオーバーライドする。ある実施形態では、現在動作中のバッテリーが消耗したとき、または充電状態が何らかの閾値を下回ったときに、ユーザが、ボタン276L、276Rを使用して一方のバッテリーから他方のバッテリーに手動で切り替えることを必要とせずに、予めプログラムされた制御下で、一方のバッテリーから他方のバッテリーに自動的に切り替えるように、制御ロジックが回路基板284上に設けられている。ある実施形態では、一方のバッテリー源から他方のバッテリー源への電力の切り替えは、電磁デバイス、たとえば、リレーまたは半導体デバイス、たとえば、トランジスタ(たとえば、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を、電圧検出回路と組み合わせたものによって行われ、それにより、一方のバッテリーパックの電圧が所定のレベルを下回ると、半導体デバイスが電源を他方のバッテリーパックに自動的に切り替える。ある実施形態では、バッテリーパックは、いわゆるスマートバッテリー機能、たとえば、バッテリーパックアダプタ104内の制御ロジックにその充電状態についての情報を出力する内蔵回路を含む。実施形態では、バッテリーパックの自動的な切り替えは、バッテリーパックからバッテリーパックアダプタ104に伝達されるバッテリー充電状態または他のパラメータ、たとえばバッテリー温度に応答して行われる。
【0046】
次に
図18~20を参照し、また
図1~17を引き続き参照して、バッテリーパック140はそれぞれ、中央端子232を含むインターフェースを含む。中央端子232は、端子232とバッテリーパック140のハウジングとの間をシールするためのエラストマーシールリング244を含む。端子232は、USB-C充電ポート248、電力及び制御信号端子240、及び充電状態印252を含む。
【0047】
タブ256が、バッテリーパック140の対向する端部において、そのインターフェース表面258上に配置され、またそれぞれのポストまたは突起260上で支持されて、タブ256とインターフェース表面258との間に周囲保持溝264を画定する。タブ256は、
図7及び9において回転方向矢印によって示す、STUBアダプタインターフェース表面218に対するバッテリーパック140の捻り運動を介して、アダプタ表面218にバッテリーパック140を取り付けるためのバヨネットタイプまたは位置合わせして捻る式タイプの保持要素268を含む。
【0048】
例示した実施形態では、バッテリー140は、それらの遠位端においてロッキングプレート288によって一緒に固定される。ロッキングプレート288は、ベース部材292と、ベース292の左右の周縁部に配置された対向するタブ296とを含む。バッテリー140は、ベース292によって底部で、及びタブ296によって側面で支持される。ある実施形態では、対向するタブ296は、バッテリーパック140の外側を向く側面に配置された相補的な凹部297と弾性的に嵌合するように構成されている。このようにして、タブ296及び凹部297は、1対の取り付けられたバッテリーパック140に固定されたときに、ベースプレート292の取り外しに抵抗する戻り止めメカニズムをもたらす。代替的に、対向するタブ296は、摩擦ばめまたはプレスばめを介してロッキングプレート288をバッテリーパック140に固定するように構成される。また直立タブ296は、展開位置からアクセス可能位置への旋回運動に抵抗する。動作時には、ロッキングプレート288を、バッテリーロック解除レバー168を押し下げる前に取り外す。
【0049】
実施形態では、ロックラグ300が、ベース262から上方に延び、概ね砂時計または二重ダブテール形状の断面形状を有する。この断面形状は、バッテリーパック140のハウジング内に形成された、位置合わせされて対面するダブテールチャネル304(
図9を参照)と相補的である。二重ダブテール形状のラグ300は、2つのバッテリーパック140を位置合わせした状態に保ち、展開位置からアクセス可能位置への旋回運動に抵抗する。
【0050】
第1のテザーコード取り付け部材308が、プレート288の前縁部上に配置され、開口部312を含む。第2のテザーコード取り付け部材320が、中央モジュール128の前縁部上に配置され、開口部324を含む(
図14及び15を参照)。柔軟なコード、ワイヤなどのループを形成するテザー316が、開口部316及び324を通って、ロッキングプレート288を中央モジュール128につなぐ。
【0051】
図23~25を参照して、また
図1~21を引き続き参照して、
図23は、左側ヒンジアセンブリの等角図であり、右側はその鏡像である。中央モジュール128上の中央ヒンジナックル144は、バッテリーインターフェース部材138上の離間に配置したヒンジナックル148、152の中間に配置される。前方のヒンジピン156fは、旋回軸160に沿ってナックル148内に形成された穴328を通り、ナックル144内の軸方向の穴332f内に受け取られる。ヒンジピン156fは、拡大した直径のヘッド336を有する。これは、ナックル148上のカウンターボア340によって受け取られる。クロスピン344が、ナックル148内の開口部348と、ヒンジピン156f内の位置合わせされた開口部352とを通って、ピン156fを保持する。エラストマーOリング356a、356b、及び356cが、ピン156f上の環状溝360a、360b、及び360c内に受け取られて、穴328を介して中央モジュール128内に水分が侵入すること及び汚染に対してシールする。実施形態では、Oリング356cはまた、摩擦を増大させて、たとえば、部材138がロック解除されて、ねじりバネ164の付勢において外側に旋回するときに、ヒンジ式インターフェース部材138の旋回運動を遅くするかまたは制御する。
【0052】
後方のヒンジピン156rは、旋回軸160に沿ってナックル152内に形成された穴364を通り、ナックル144内の軸方向の穴332r内に受け取られる。ヒンジピン156rは、拡大した直径のヘッド368を有する。これは、ナックル144上のカウンターボア372によって受け取られる。クロスピン344が、ナックル148内の開口部376と、ヒンジピン156r内の位置合わせされた開口部380とを通って、ピン156rを保持する。エラストマーOリング384が、ピン156r上の環状溝388内に受け取られて、穴364を介して中央モジュール128内に水分が侵入すること及び汚染に対してシールする。実施形態では、Oリング384はまた、摩擦を増大させて、たとえば、部材138がロック解除されて、ねじりバネ164の付勢において外側に旋回するときに、ヒンジ式インターフェース部材138の旋回運動を遅くするかまたは制御する。
【0053】
図25において最も良く分かるように、ヒンジピン156fは、中空であり、ピン156fの遠位端396において開口する軸方向通路392を画定する。またピン156fのシャフトは、開口部400を含む。これは、ヒンジ式バッテリーパックインターフェース部材138上の電気コンタクト236への通路をもたらす。このようにして、回路は、矢印によって示すように、ピン156fを通って、中央モジュール128内の回路基板284及びスイッチ280エレクトロニクスを、バッテリーパックインターフェース部材138上のコンタクト236に、電気的に結合する。
【0054】
本発明を、好ましい実施形態を参照して説明してきた。前述の詳細な説明を読んで理解すると、修正及び変更が他のものに生じる。本発明は、すべてのそのような修正及び変更を、添付の特許請求の範囲またはその均等物の範囲に入る限り含むものとして解釈することを意図している。
【外国語明細書】