(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116191
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】縫合糸ベースの閉塞装置で使用するための内視鏡取付メカニズム
(51)【国際特許分類】
A61B 17/04 20060101AFI20240820BHJP
A61B 17/06 20060101ALI20240820BHJP
A61B 17/94 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
A61B17/04
A61B17/06 510
A61B17/94
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024087260
(22)【出願日】2024-05-29
(62)【分割の表示】P 2022095411の分割
【原出願日】2019-06-26
(31)【優先権主張番号】62/690,637
(32)【優先日】2018-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/848,995
(32)【優先日】2019-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ウインドハウザー、ケビン
(72)【発明者】
【氏名】コミー、ショーン ディ.
(72)【発明者】
【氏名】デュエル、クリストファー アール.
(72)【発明者】
【氏名】ギルバート、スタン
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】モレッティ、ブリアナ ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ラグラム、アシュリタ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】内視鏡で組織を縫合するための内視鏡又は同様の装置と連動する装置に関する。
【解決手段】内視鏡と組み合わせて使用するためのアセンブリが開示される。該アセンブリは、医療装置を備え、該医療装置は内視鏡の遠位端に対して保持されるように適合しており、該アセンブリは、取付メカニズムを備え、該取付メカニズムは、内視鏡の遠位端に近接する当該内視鏡の外側に被さって配置可能である。取付メカニズムは、内視鏡の遠位端に対して医療装置を解放可能に固定するように構成される。取付メカニズムは、医療装置と係合するように構成されるとともに内視鏡と圧縮嵌合するように構成された内側コレット部材と、内側コレット部材と内視鏡との間に圧縮嵌合を形成するために内側コレット部材と係合するように構成された外側コレット部材とを備える。
【選択図】
図38
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡と組み合わせて使用するためのアセンブリであって、
該アセンブリは、医療装置を備え、該医療装置は前記内視鏡の遠位端に対して固定されるように適合しており、
該アセンブリは、取付メカニズムを備え、該取付メカニズムは、前記内視鏡の遠位端に近接する当該内視鏡の外側に被さって配置可能であり、該取付メカニズムは、前記内視鏡の遠位端に対して前記医療装置を解放可能に固定するように構成され、
前記取付メカニズムは、
前記医療装置と係合するように構成されるとともに、前記内視鏡と圧縮嵌合するように構成された内側コレット部材と、
前記内側コレット部材と前記内視鏡との間に圧縮嵌合を形成するために前記内側コレット部材と係合するように構成された外側コレット部材と
を備える、アセンブリ。
【請求項2】
前記外側コレット部材は、前記内側コレット部材と螺合可能である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記医療装置は当該医療装置の近位端に配置された環状フランジを備え、前記内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端近傍に配置された、対応する環状スロットをさらに備え、前記環状スロットは前記環状フランジと係合するように構成され、それによって前記医療装置と前記内側コレット部材との間に締まり嵌めを提供する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端から近位方向に軸方向に延びる複数のフィンガを有する本体を含み、前記複数のフィンガは、前記内視鏡と係合するように構成される内面と、前記外側コレット部材に螺合するためのねじを提供する外面とを画定する、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記外側コレット部材は、当該外側コレット部材が前記内側コレット部材に被さって進行するときに前記複数のフィンガを内側に押し付けるように構成される、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記内側コレット部材は前記医療装置と一体的に形成されている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記内側コレット部材は、前記医療装置から近位方向に延びる複数のフィンガを備えるとともに、前記外側コレット部材は、前記複数のフィンガに被さって近位方向に動かされるように構成されたリングを備え、それによって前記複数のフィンガを加圧して前記内視鏡に圧縮嵌合する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記医療装置は縫合糸アセンブリからなり、該縫合糸アセンブリは針を組織に通して前後に移送するように適合されており、前記針は縫合糸を担持する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項9】
内視鏡と組み合わせて使用するためのアセンブリであって、
該アセンブリは医療装置を備え、該医療装置は前記内視鏡の遠位端に対して解放可能に固定可能に構成されており、
該アセンブリは内側コレット部材を備え、該内側コレット部材は前記医療装置と係合するように構成されているとともに、前記内視鏡と圧縮嵌合するように構成されており、
該アセンブリは外側コレット部材を備え、該外側コレット部材は前記内側コレット部材と前記内視鏡との間に圧縮嵌合を形成するために前記内側コレット部材と係合するように構成される、アセンブリ。
【請求項10】
前記外側コレット部材は、前記内視鏡との圧縮嵌合を形成するために前記内側コレット部材と螺合可能である、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記医療装置は当該医療装置の近位端に配置された環状フランジを備え、前記内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端近傍に配置された、対応する環状スロットをさらに備え、前記環状スロットは前記環状フランジと係合するように構成され、それによって前記医療装置と前記内側コレット部材との締まり嵌めを提供する、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端から近位方向に軸方向に延びる複数のフィンガを有する本体を含み、前記複数のフィンガは、前記内視鏡と係合するように構成される内面と、前記外側コレット部材に螺合するためのねじを提供する外面とを画定する、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記外側コレット部材は、当該外側コレット部材が前記内側コレット部材に被さって進行するときに前記複数のフィンガを内側に押し付けるように構成される、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記医療装置は縫合糸アセンブリからなり、該縫合糸アセンブリは針を組織に通して前後に移送するように適合されており、前記針は縫合糸を担持する、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記医療装置は移動アセンブリを備え、該移動アセンブリは、
縫合糸を担持するように構成された針と、
前記針を解放可能に固定するように構成された遠位シャトルと、
前記遠位シャトルに被さって配置可能なスリーブと、
を含み、前記スリーブは、前記針が前記遠位シャトルに固定されるロック位置と前記針が前記遠位シャトルから解放可能なロック解除位置との間で移動可能であり、
前記医療装置は遠位エンドキャップを備え、該遠位エンドキャップは前記内視鏡の遠位端に固定可能であり、かつ、前記針が前記遠位エンドキャップに遠位に進行するときに前記針と係合するとともに、前記針が前記遠位シャトルにロックされて前記遠位シャトルが近位に引かれたときに前記針を解放するように構成される、請求項9に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組織を縫合するための装置に関し、より具体的には、内視鏡で組織を縫合するための内視鏡又は同様の装置と連動する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまな内視鏡治療により、既知の閉塞方法では大きすぎる傷(すなわち創傷)が生じる可能性がある。このような内視鏡治療の例には、大きな病変の除去、粘膜層の下のトンネリング、組織の全層除去、胃腸管の外側を通過することによる他の臓器の治療、及び術後漏出の術後修復が含まれる。内視鏡治療には、肥満症の修正手術も含まれる。大きな傷を内視鏡的に閉塞するための既知の装置及び方法のうち、それぞれに特定の長所及び短所がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、大きな傷を内視鏡的に閉鎖するための装置のいくつかの代替のデザイン、材料、及び方法に向けられている。一例は、作業チャネル及び遠位端を有する内視鏡と組み合わせて使用するための縫合糸アセンブリである。縫合糸アセンブリは、作業チャネル内で軸方向に移動可能であり、縫合糸を運ぶように構成された針と、針を解放可能に固定するように構成された遠位シャトルと、遠位シャトルに被さって配置可能なスリーブとを含む移動アセンブリを含む。スリーブは、針が遠位シャトルに固定されているロック位置と、針が遠位シャトルから解放可能であるロック解除位置との間で移動可能である。遠位エンドキャップは、内視鏡の遠位端に固定可能であり、針がエンドキャップ内に遠位に進められるときに針と係合し、針が遠位シャトルにロックされ、遠位シャトルが近位に引かれるときに針を解放するように構成される。取付メカニズムは、内視鏡の遠位端に近接する内視鏡の外側に被さって配置可能であり、内視鏡の遠位端に対して遠位エンドキャップを解放可能に固定するように構成される。
【0004】
代替的又は追加的に、取付メカニズムは、遠位エンドキャップと係合するとともに、内視鏡と圧縮嵌合するように構成された内側コレット部材と、内側コレット部材と内視鏡との間に圧縮嵌合を形成するために内側コレット部材と係合するように構成された外側コレット部材とを含み得る。
【0005】
代替的又は追加的に、遠位エンドキャップは、当該遠位エンドキャップの近位端に配置された環状フランジをさらに含み得るとともに、内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端の近傍に配置された対応する環状スロットをさらに含み得、環状スロットは、環状フランジと係合することによって、遠位エンドキャップと内側コレット部材とを締まり嵌めするように構成される。
【0006】
代替的又は追加的に、内側コレット部材は当該内側コレット部材の遠位端から近位方向に軸方向に延びる複数のフィンガを有する本体を含み得るとともに、複数のフィンガは内視鏡と係合するように構成される内面と、外側コレットアダプタに螺合するためのねじを提供する外面とを画定する。
【0007】
代替的又は追加的に、外側コレット部材は、当該外側コレット部材が内側コレット部材に被さって進行するときに複数のフィンガを内側に押し付けるように構成され得る。
代替的又は追加的に、取付メカニズムは、内視鏡の遠位端に近接する当該内視鏡の外部に被さって配置可能な分割リング取付メカニズムを含み得、該分割リング取付メカニズムは、内視鏡を圧縮嵌合で係合するように適合された内視鏡係合部と、締まり嵌めで遠位エンドキャップと係合するように適合された遠位エンドキャップ係合部とを含む。
【0008】
代替的又は追加的に、分割リング取付メカニズムは、細長本体を含み得、該細長本体は、内視鏡の外部に被さって嵌合するように適合された内面と、当該細長本体に沿って長手方向に延びるリビングヒンジとを有する。細長本体は、リビングヒンジから第1の方向に円周方向に延びる第1の本体部分と、リビングヒンジから第2の方向に円周方向に延びる第2の本体部分とを含む。
【0009】
代替的又は追加的に、細長本体が内視鏡及び遠位エンドキャップに被さって半径方向に進行すると、細長本体は、細長本体の周りに少なくとも部分的に半径方向に延びる1つ以上の部材によって遠位エンドキャップが内視鏡の遠位端に固定されるロック態様で保持されるように構成され得る。
【0010】
代替的又は追加的に、遠位エンドキャップは、遠位エンドキャップの近位端に配置された環状フランジをさらに含み得るとともに、分割リング取付メカニズムは、環状フランジと係合するように構成された対応する環状スロットをさらに含み得、もって、遠位エンドキャップと分割リング取り付けメカニズムとの間に締まり嵌めを提供する。
【0011】
代替的又は追加的に、内側コレット部材は、遠位エンドキャップと一体的に形成され得る。
代替的又は追加的に、内側コレット部材は、遠位エンドキャップから近位方向に延びる複数のフィンガを含み得るとともに、外側コレット部材は、複数のフィンガに被さって近位方向に動かされることで複数のフィンガを加圧して内視鏡に圧縮嵌合するように構成されるリングを含み得る。
【0012】
代替的又は追加的に、取付メカニズムは、遠位エンドキャップから延びる固定部材と、内視鏡との圧縮嵌合を形成するように構成されたエラストマースリーブとを含み得るとともに、エラストマースリーブは、固定部材と相補的な固定孔を含む。
【0013】
別の例は、作業チャネル及び遠位端を有する内視鏡と組み合わせて使用するための縫合糸アセンブリである。縫合糸アセンブリは、移動アセンブリを含み、該移動アセンブリは、作業チャネル内で軸方向に移動可能であるとともに解放可能に針と係合及び係合解除するように適合される。遠位エンドキャップは、内視鏡の遠位端に固定可能であるとともに、移動アセンブリが針を係合解除するときに解放可能に針と係合し、移動アセンブリが針と係合するときに針を係合解除ように適合され、遠位エンドキャップは、遠位エンドキャップの近位端の近傍に配置される固定フランジを含む。内側コレット部材は、遠位エンドキャップと係合して内視鏡と圧縮嵌合するように構成され、外側コレット部材は、内側コレット部材と内視鏡との間に圧縮嵌合を形成するために内側コレット部材と係合するように構成される。
【0014】
代替的又は追加的に、内視鏡との圧縮嵌合を形成するために、外側コレット部材を内側コレット部材と螺合可能にし得る。
代替的又は追加的に、遠位エンドキャップは、当該遠位エンドキャップの近位端に配置された環状フランジをさらに含み得るとともに、内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端の近傍に配置された対応する環状スロットをさらに含み得、環状スロットは、環状フランジと係合することによって、遠位エンドキャップと内側コレット部材との間に締まり嵌めを提供するように構成される。
【0015】
代替的又は追加的に、内側コレット部材は当該内側コレット部材の遠位端から近位方向に軸方向に延びる複数のフィンガを有する本体を含み得るとともに、複数のフィンガは内視鏡と係合するように構成される内面と、外側コレットアダプタに螺合するためのねじを提供する外面とを画定する。
【0016】
代替的又は追加的に、外側コレット部材は、当該外側コレット部材が内側コレット部材に被さって進行するときに複数のフィンガを内側に押し付けるように構成され得る。
別の例は、作業チャネル及び遠位端を有する内視鏡と組み合わせて使用するための縫合糸アセンブリである。縫合糸アセンブリは、移動アセンブリを含み、該移動アセンブリは、作業チャネル内で軸方向に移動可能であるとともに解放可能に針と係合及び係合解除するように適合される。遠位エンドキャップは、内視鏡の遠位端に固定可能であるとともに、移動アセンブリが針を係合解除するときに解放可能に針と係合し、移動アセンブリが針と係合するときに針を係合解除ように適合され、遠位エンドキャップは、遠位エンドキャップの近位端の近傍に配置される固定フランジを含む。分割リング装置は、内視鏡の遠位端に近接する内視鏡の外部に被さって配置可能であり、分割リング装置は、内視鏡の外面に摩擦係合するように適合された円筒形の内面と、締まり嵌めで固定フランジに係合するように適合された環状スロットとを含む。
【0017】
代替的又は追加的に、分割リング装置は、内視鏡の外面に被さって嵌合するように適合された内面を含み得る。
代替的又は追加的に、分割リング装置は、リビングヒンジを含み得、該リビングヒンジは、当該リビングヒンジから第1の方向に円周方向に延びる第1のクランプ部分と、リビングヒンジから第2の方向に円周方向に延びる第2のクランプ部分とに分割リング装置を分割する。
【0018】
代替的又は追加的に、分割リング装置は、第1のクランプ部分と第2のクランプ部分とが内視鏡の外面と摩擦的に係合するロック態様と、第1のクランプ部分と第2のクランプ部分とがロック態様から逸れる係合態様との間で移動し得る。
【0019】
代替的又は追加的に、分割リング装置は、第1のクランプ部分から延びる第1のフックと、第2の本体クランプ部分から延びる第2のフックとをさらに含み得る。
いくつかの実施態様に係る既述の要約は、本発明の開示された各実施形態又は全ての具現化を説明することを意図していない。以下の図面及び詳細な説明は、これらの実施形態をより具体的に例示する。
【0020】
本発明は、添付の図面に関連する以下の説明を考慮して、より完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一例による例示的な縫合装置の斜視図。
【
図2】伸長位置で示される、
図1の例示的な縫合装置の一部を形成する遠位アセンブリの斜視図。
【
図3】縮長位置で示される、
図2の遠位アセンブリの斜視図。
【
図5】
図1の例示的な縫合装置の一部を形成する縫合糸移動アセンブリの一部の分解図。
【
図6】遠位シャトル及び縫合糸移動アセンブリの一部を形成する部材であって、ロック位置に伸長されたものを示す側面図。
【
図7】遠位シャトル及び
図6の部材であって、ロック解除位置に縮長されたものを示す側面図。
【
図8】本発明の一例による、
図1の縫合装置で使用可能な遠位アセンブリの側面図。
【
図9】取り付けられた可撓性ルーメンと組み合わせた
図8の遠位アセンブリの側面図。
【
図10】本発明の一例による、取り付けられたルーメンとともに示される、
図1の縫合装置で使用可能な遠位アセンブリの側面図。
【
図11】本発明の一例による、
図1及び
図8の遠位アセンブリと組み合わせて使用可能な組織解放メカニズムの図。
【
図12】本発明の一例による、
図1及び
図8の遠位アセンブリと組み合わせて使用可能な組織解放メカニズムの図。
【
図13】本発明の一例による、
図1の縫合装置で使用可能な遠位アセンブリの斜視図。
【
図14】本発明の一例による、
図1の縫合装置で使用可能な縫合糸移動アセンブリの斜視図。
【
図15】本発明の一例による、
図14の縫合糸移動アセンブリの部分分解斜視図。
【
図16】本発明の一例による、
図14の縫合糸移動アセンブリの一部を形成する内側部材の斜視図。
【
図17】ロック態様で示される、本発明の一例による、
図14の縫合糸移動アセンブリの一部の斜視図。
【
図18】ロック解除態様で示される、本発明の一例による、
図14の縫合糸移動アセンブリの一部の斜視図。
【
図19】本発明の一例による、
図1の縫合装置で使用可能な縫合糸移動アセンブリの斜視図。
【
図20】内部構造を示すためにいくつかの要素が取り外されて示され、縫合糸移動アセンブリがロック態様で示される、本発明の一例による、
図19の縫合糸移動アセンブリの斜視図。
【
図21】ロック部材が縫合糸移動アセンブリの内側部材及びロック態様の針と係合する方法を示す、
図20に示し、本発明の一例による、
図19の縫合糸移動アセンブリの部分側面図。
【
図22】ロック解除態様で示される、本発明の一例による、
図19の縫合糸移動アセンブリの斜視図。
【
図23】縫合糸移動アセンブリの一部として使用可能なスリーブの斜視図。
【
図24】本発明の一例による、
図23のスリーブを利用した
図1の縫合装置で使用可能な遠位アセンブリの斜視図。
【
図25】本発明の一例による、分割リング取付メカニズムと組み合わせた遠位アセンブリの斜視図。
【
図26】
図25の分割リング取付メカニズムと組み合わされた遠位アセンブリの26-26線断面図。
【
図28】ロック態様における分割リング取付メカニズムを示す、
図27の分割リング取付メカニズムの28-28線断面図。
【
図29】係合態様における分割リング取付メカニズムを示す
図27の分割リング取付メカニズムの断面図。
【
図30】本発明の一例による、内視鏡に固定されたところを示す、
図25の遠位アセンブリと分割リング取付メカニズムの斜視図。
【
図31】本発明の一例による、分割リング取付メカニズムの斜視図。
【
図32】本発明の一例による、分割リング取付メカニズムの斜視図。
【
図33】
図32の分割リング取付メカニズムの33-33線断面図。
【
図34】本発明の一例による、取付メカニズムの一部として使用することができる内側コレット部材の斜視図。
【
図35】本発明の一例による、
図34の内側コレット部材と組み合わせて使用することができる外側コレット部材の斜視図。
【
図36】本発明の一例による、
図34の内側コレット部材の概略断面図。
【
図37】本発明の一例による、
図34の内側コレット部材の概略断面図。
【
図38】本発明の一例による、遠位エンドキャップを内視鏡に固定するための準備として内視鏡に配置された、
図34の内側コレット部材と
図35の外側コレット部材の側面図。
【
図39】本発明の一例による、遠位エンドキャップを内視鏡に固定した位置にある
図34の内側コレット部材及び
図35の外側コレット部材の側面図。
【
図40】本発明の一例による、遠位エンドキャップを内視鏡に固定するための取付メカニズムの側面図。
【
図41】本発明の一例による、遠位エンドキャップを内視鏡に固定するための取付メカニズムの側面図。
【
図42】本発明の一例による、遠位エンドキャップを内視鏡に固定された
図41の取付メカニズムを示す図。
【
図43】本発明の一例による取付メカニズムの斜視図。
【
図44】本発明の一例による、取付メカニズムと遠位エンドキャップの斜視図。
【
図45】本発明の一例による、取付メカニズムと遠位エンドキャップの斜視図。
【
図46】本発明の一例による、取付メカニズムと遠位エンドキャップの側面図。
【
図47】本発明の一例による、取付メカニズムと遠位エンドキャップの側面図。
【
図48】本発明の一例による、取付メカニズムと遠位エンドキャップの側面図。
【
図49】本発明の一例による、取付メカニズムと遠位エンドキャップの側面図。
【
図50】本発明の一例による取付メカニズムの側面図。
【
図51】本発明の一例による取付メカニズムの側面図。
【
図52】本発明の一例による、取付メカニズムと遠位エンドキャップの側面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は、様々な修正形態及び代替形態が可能であるが、その詳細は、例として図面に示されており、詳細に説明される。しかしながら、その意図は、記載された特定の実施形態に本発明を限定することではないことを理解されたい。それどころか、その意図は、本発明の精神及び範囲に含まれるすべての修正、同等物、及び代替物を網羅することにある。
【0023】
以下の定義された用語については、請求項又は本明細書の他の場所で異なる定義が与えられていない限り、これらの定義が適用される。
特定の用語の定義は以下に提供され、特許請求の範囲又は本明細書の他の場所で異なる定義が与えられていない限り、該定義が適用されるものとする。
【0024】
本明細書では、すべての数値は、明示的に示されているかどうかにかかわらず、「約」という用語で修飾されていると想定されている。「約」という用語は、一般に、当業者が列挙された値と同等であると考える(つまり、同じ機能又は結果を有する)数値の範囲を指す。多くの場合、「約」という用語は、最も近い有効数字に丸められた数値を含むことを示している場合がある。
【0025】
端点による数値範囲の列挙には、その範囲内の全ての数値が含まれる(例えば、1~5には、1,1.5,2,2.75,3,3.80,4,5が含まれる)。
様々な構成要素、特徴及び/又は仕様に関連するいくつかの適切な寸法範囲及び/又は値が開示されているが、本発明によって刺激される当業者は、望ましい寸法、範囲及び/又は値がそれらの明示的な開示から逸れる可能性があることを理解するであろう。
【0026】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、内容が明確に別段の指示をしない限り、単数及び複数の指示対象を含むか、そうでなければ参照する。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、「又は」という用語は、内容が明確に他のことを指示しない限り、一般に「及び/又は」を含むために使用される。
【0027】
以下の詳細な説明は、異なる図面を通して同様の要素に同一の参照番号を付している図面を参照して読まれるべきである。詳細な説明及び図面は、必ずしも縮尺通りではなく、例示的な実施形態を示し、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。示されている例示的な実施形態は、例示としてのみ意図されている。いずれかの例示的な実施形態の選択された特徴は、反対に明確に述べられていない限り、追加の実施形態に組み込まれ得る。
【0028】
本発明は、体内の傷を閉塞するために内視鏡又は同様の送達装置と組み合わせて使用されるように構成された装置に関する。いくつかの例において、本明細書に記載の縫合装置は、当該縫合装置が内視鏡の単一の作業チャネル又は利用可能なチャネル内に使用できるように構成され得る。いくつかの実施形態においては第2の個人が関与し得るものの、いくつかの実施形態においては、単独の個人によって操作され得るように構成され得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の縫合装置は、単一の動作ラインに沿って動作していると考えることができる。装置自身は、作業チャネル内で遠位と近位とに移動可能であり得るとともに、縫合装置の能動部分と縫合装置の受動部分との間で前後に針が通過可能にするために針をロック及びロック解除する際に、ハンドル部分自身が同じ動作ラインに沿って遠位と近位とに移動可能である。本装置は、針がより遠位の位置又はより近位の位置のいずれかに選択的にロック可能にされるとともに、修復されている組織に対し相対的に針ひいては縫合糸を動かすために、装置自体が、所定の位置に針がロックされた状態で遠位又は近位に移動され得るように構成され得る。
【0029】
図1は、送達システムを通って延びるルーメンを含む送達システムと組み合わせて使用するように構成されているとみなし得る縫合装置10の斜視図である。例えば、送達システムは、作業チャネルを有する内視鏡であり得る。送達システムはまた、カテーテルでもあり得る。図示の破断線の両側でスケールに変化があることが理解されよう。いくつかの実施形態において、縫合装置10は、送達システムのルーメン内で軸方向に移動可能であるように構成される縫合糸移動アセンブリ12と、送達システムの遠位端に固定されるように構成される遠位アセンブリ14とを含むものと考えることができる。縫合糸移動アセンブリ12は、遠位アセンブリ14内に延びているとともに、縫合糸を担持するために使用され得る針16と、針16を解放可能に固定するように構成された遠位シャトル18とを含む。
【0030】
部材20は、遠位シャトル18に被さって配置され得るとともに、後続の各図によく示すように、針16が遠位シャトル18に固定されるロック位置と、針16が遠位シャトル18から解放可能であるロック解除位置との間で移動可能である。いくつかの実施形態において、例えば、部材20はスリーブ20であり得る。ユーザインタフェースは、遠位シャトル18及びスリーブ20から近位方向に延び得るとともに、スリーブ20をロック位置とロック解除位置との間で移動させるように構成され得る。シャフト28は、縫合糸移動アセンブリ12に対して遠位方向に延び得るとともに、特にスリーブ20に結合することが可能である。ユーザインタフェースには、さまざまな形式をとり得る。例えば、ユーザインタフェースは、米国特許出願公開第2018/0235604号明細書に記載され、図示されているようなユーザインタフェース22であり得る。この刊行物は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態において、ユーザインタフェースは、2019年1月18日に出願され、「内視鏡縫合制御ハンドル」と題された仮出願第62/794,075号明細書に記載されている通りであり得、この出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの例において、ユーザインタフェースは、本明細書で同日に提出され、「内視鏡縫合のための制御ハンドル」と題された、弁護士整理番号2001.2051100の仮出願に記載されている通りであり得、この出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。これらは単なる例である。
【0031】
いくつかの実施形態において、遠位アセンブリ14は、内視鏡又は他の送達システムの遠位端に結合されるように構成され得る近位コネクタ30を有する本体29を含む。いくつかの実施形態において、図示のように、近位コネクタ30は、固定機構401を含み得る。後続の各図に関して説明するように、いくつかの実施形態において、固定機構401は、固定フランジ401であると考えることができ、分割リング取付メカニズムを使用して遠位アセンブリ14を内視鏡又は他の送達システムの遠位端に固定するのに役立つ。
【0032】
本体29は、エンドキャップ34まで延びるアーム32を含む。説明されるように、エンドキャップ34は、針16に解放可能に係合及び係合解除するように構成され得る。いくつかの実施形態において、例えば、エンドキャップ34は、針16がエンドキャップ34内に遠位に進行したときに針16と係合するとともに針16が遠位シャトル18(後述する)にロックされたときに針16を解放するように構成され得、遠位シャトル18は近位に引き込まれる。遠位アセンブリ14は、本体29に固定され得るか又は本体29と一体的に形成され得るガイド部材36を含むと考えられ得るとともに、縫合糸移動アセンブリ12がガイド部材36を通って延び、ガイド部材36に対して相対移動することを可能にし得る。いくつかの実施形態において、本体29は、他の装置が孔27を通って挿入されることを可能にし得る孔27を含み得る。いくつかの例において、後続の各図に関して説明するように、孔27は、サイドサドルルーメン取付要素を収容するように構成され得る。いくつかの実施形態において、孔27は、ピン孔31aとピン開口31bのうちの1つ以上を含み得る。これらは、例えば、前述のサイドサドルルーメン取付要素や、又はおそらくは他の機構を取り付けるためにも使用され得る。
【0033】
図2及び
図3は、ガイド部材36を通って遠位アセンブリ14内に延びる縫合糸移動アセンブリ12を示す。
図2において、縫合糸移動アセンブリ12は、針16がエンドキャップ34内に延びる伸長位置に示され、
図3において、縫合糸移動アセンブリ12は、針16がエンドキャップ34から近位に引き込まれた縮長位置に示されている。いくつかの実施形態において、エンドキャップ34は、近位針開口37を含み、該近位針開口は、針16が遠位に進行してエンドキャップ34内にあるときに針16を収容することと同様に近位針開口37内に針16が案内されることに役立つように構成される。いくつかの実施形態において、近位針開口37は、エンドキャップ34を完全に貫通し得るが、他の場合には、近位針開口37は、エンドキャップ34を完全に貫通しなくてもよい。いくつかの例において、図示のように、近位針開口37は、(
図3に示されるように)針16の長手方向軸38と整合していると考えられ得る。
【0034】
1つ以上の固定子開口40が近位針開口37に対して直交して配置され得るとともに、1つ以上の固定子42が1つ以上の固定子開口40内に配置されるように構成され、該1つ以上の固定子は、針16の遠位戻り止め(後述する)と解放可能に係合するように構成される。いくつかの実施形態において、エンドキャップ34のいずれかの側に1つずつ、一対の固定子開口40があり得る。いくつかの実施形態において、一対の固定子42があり得、一対の固定子開口40のそれぞれの中には、1つが配置されている。いくつかの実施形態において、概略的に示されているが、1つ以上の固定子42は、例えば、ばねすなわちコイルであり得る。
【0035】
図4は、遠位アセンブリ14の断面図であり、縫合糸移動アセンブリ12が遠位アセンブリ14内に配置されている。
図5は、縫合糸移動アセンブリ12の分解図である。針16は、遠位領域44及び近位領域46を含むと考え得る。いくつかの実施形態において、遠位領域44は、エンドキャップ34に解放可能に係合するための遠位戻り止め48を含み得るとともに、近位領域46は、遠位シャトル18に解放可能に係合するための近位戻り止め50を含み得る。針16は、図示するように、それを通過する縫合糸を収容するための孔52を含み得る。
【0036】
いくつかの実施形態において、遠位シャトル18は、遠位シャトル18が針16に被さって遠位に進行するときに針16を収容するように構成されるとともに針16の長手方向軸38と整合される遠位針開口54を含むとみなし得る。1つ以上のベアリングボール開口56は、針16が遠位シャトル18に固定されたときに1つ以上のベアリングボール開口56が近位戻り止め50と整合するように、遠位針開口54に直交して配置され得る。いくつかの実施形態において、1つ以上のベアリングボール58は、1つ以上のベアリングボール開口56内に配置され得るとともに、針が遠位シャトル18に固定されたときに近位戻り止め50内に配置されるように構成され得る。
【0037】
いくつかの実施形態において、遠位シャトル18は、内部空間60と、内部空間60内に摺動可能に配置されたスリーブ捕捉部材62とを含む。いくつかの実施形態において、スリーブ捕捉部材62は、シャフト28内で遠位方向に延びるケーブル64に結合されるとともに、ケーブル孔66内に挿入され、圧着又は他の機械的接続68によって固定され得る。いくつかの実施形態において、スリーブ捕捉部材62は、ピン70によってスリープ20と結合され得る。該ピンは、第1、第2のスリーブ接続孔72、74を通って延びるとともに、スリーブ捕捉部材62を貫通する対応の孔76を通って延び、同様に内部空間60内を通って延びる。
【0038】
いくつかの実施形態において、スリーブ20は、1つ以上のベアリングボール58の直径よりも直径が小さいか、又は幅が小さくてもよい1つ以上のスリーブ開口80を含む。いくつかの実施形態において、スリーブ20は、一対のベアリングボール開口56と一対のベアリングボール58とに対応する一対のスリーブ開口80を含み得る。例えば
図6に示されるように、スリーブ20がロック位置にあるとき、1つ以上のスリーブ開口80は、1つ以上のベアリングボール開口56とずれているか、又は整合しておらず、従って、1つ以上ベアリングボール58は、針16の近位戻り止め50と係合する。スリーブ20は、1つ以上のベアリングボール58が近位戻り止め50から押し出されるのを防ぐ。
【0039】
逆に、例えば
図7に示されるように、スリーブ20がロック解除位置にあるとき、1つ以上のスリーブ開口80は、1つ以上のベアリングボール開口56と整合する。これにより、針16によって1つ以上のベアリングボール58に負荷される力に応答して、1つ以上のベアリングボール58は、当該1つ以上のベアリングボール58が針16の近位戻り止め50から出ていくために十分な距離だけ半径方向外方に動いて、1つ以上のスリーブ開口80内に入り込むことが可能になる。
図4を参照して、縫合糸移動アセンブリ12が遠位アセンブリ14内に進行している間をみると、スリーブ20は、遠位シャトル18に対して相対的にロック解除位置にあり、従って、1つ以上のベアリングボール58は、1つ以上のスリーブ開口80に部分的に入り込むように見え得る。
【0040】
いくつかの実施形態において、遠位シャトル18及びスリーブ20は、その組み合わせで、針16への能動的接続を提供し、一方、遠位エンドキャップ34は、針16への受動的接続を提供することが理解されよう。針16が遠位エンドキャップ34内に遠位に動かされる場合、遠位エンドキャップ34は、1つ以上の固定子42が遠位戻り止め48と係合した状態で、針16を把持する。続いて針16が近位方向に動かされる場合、加えられた軸方向の力は、1つ以上の固定子42によって提供される抵抗に打ち勝ち、針16は、遠位エンドキャップ34から解放され、近位方向に動くことができる。しかしながら、対照的に、遠位シャトル18及びスリーブ20によって提供される針16への能動的接続は、遠位シャトル18に対して相対的に、ロック位置とロック解除位置との間でスリーブ20を動かすための動作を必要とする。ユーザインタフェースは、スリーブ20をロック位置とロック解除位置との間で積極的に動かすためのメカニズムを提供する。
【0041】
図8は、例えば、
図1に示される縫合装置10で使用され得る遠位アセンブリ14aの側面図である。遠位アセンブリ14aは、前の図に示されている遠位アセンブリ14と同様であるが、遠位アセンブリ14aの本体29に結合されたサイドサドルルーメン取付要素120を含む。いくつかの実施形態において、サイドサドルルーメン取付要素120は、1つ以上のペグ122を含み得る。該ペグは、ピン孔31a及び31b(ピン孔31aがこの図に見える)に嵌合し、もって、サイドサドルルーメン取付要素120が遠位アセンブリ14aの本体29に対して相対的に揺動することを可能にする。いくつかの実施形態において、サイドサドルルーメン取付要素120は、ペグ122が延びるリング124と、遠位領域126と、いくつかの例において湾曲を有する本体128とを含む。
【0042】
いくつかの実施形態において、遠位領域126及び本体128は、可撓性ルーメン130等のルーメンを収容するために半円形の輪郭を有する。該可撓性ルーメンは、
図9に示されるように、摩擦又は圧縮嵌合によってサイドサドルルーメン取付要素120内に係合し得る。可撓性ルーメン130は、ポリマー又は金属であり得る。ポリマールーメンは、例えば、サイドサドルルーメン取付要素120に対して可撓性ルーメン130が配置された後、可撓性ルーメン130を通してマンドレルを延ばすことによって、完全な作業寸法に拡張され得る。
【0043】
いくつかの実施形態において、サイドサドル取付要素120(及び付随する可撓性ルーメン130)は、二次作業チャネルとして使用し得るとともに、治療で使用される縫合糸を含み得る。いくつかの実施形態において、組織の取得又は操作のための治療中に使用する二次ツールを収容するために十分な大きさであり、デュアルチャネル内視鏡といった専用のデュアルチャネル送達システムを必要とせずに二次ツールを使用できる。必要に応じて、治療でさらに多くの選択肢を提供するべく、デュアルチャネル送達システムを使用可能である。サイドサドル取付要素120は、二次ツールが組織操作に適した軸に沿って延びるように、遠位アセンブリ14aに出口ポートを有し得る。この軸は、縫合糸担持要素の軸と交差する可能性があり、二次ツールが組織を縫合糸担持要素の投影経路に引き込むことを可能にする。例えば、これを使用して、針に沿って組織を引っ張り、針16を駆動して組織を通すことを助け得る。サイドサドル取付要素120によって縫合糸の張力を維持することにより、縫合糸が治療に干渉することを防ぎ得る。
【0044】
図10は、ピン孔31a、31b内に延びる1つ以上のペグ122aによって本体29に揺動可能に取り付けられ得る、より短いサイドサドルルーメン取付要素120aを含む遠位アセンブリ14bの斜視図である。サイドサドルルーメン取付要素120aと結合されたルーメン130aは、縫合糸又は他のツールが延び得る作業チャネルを提供する。
【0045】
図11及び
図12は、アーム32上に嵌合し得る組織解放メカニズム150の図である。いくつかの実施形態において、組織解放メカニズム150は、そうしなければ針16に引っ掛かる可能性がある組織を除去することを助けることによって、治療を支援し得る。いくつかの例において、組織解放メカニズム150は、針16と係合するようにばね荷重をかけられてもよく、又は個別に独立して作動されてもよい。いくつかの例において、組織解放メカニズム150は、針16から組織を押しのけることができる追加的な表面を提供するクロスバー152を含む。
【0046】
使用するために縫合装置10を準備する際に、遠位アセンブリ14は、内視鏡等の送達装置に固定され得る。いくつかの実施形態において、遠位アセンブリ14を所定の位置に保持するとともに送達装置に対する相対的な遠位アセンブリ14の回転を防ぐために、可撓性シリコーンチューブ等の取付イネーブラを送達装置に沿って展開し得る。いくつかの実施形態において、必要に応じて、サイドサドルルーメン取付要素120(又は120a)は、遠位アセンブリ14に固定され得る。縫合糸は、針16を通過し、ユーザインタフェースに向かって折り返され得る。装置10は、身体を通って損傷部位まで延び得る。
【0047】
図13は、例えば、
図1に示される縫合装置10で使用され得る遠位アセンブリ14cの斜視図である。遠位アセンブリ14cは、前の図に示されている遠位アセンブリ14と同様であるが、特に肥満症の修正手術において有用であり得るいくつかの修正を含む。肥満手術は、一般に、患者の有効な長期的の体重減少をもたらすために、患者の胃の有効な有用体積を外科的に減少させる手術を指し、腹腔鏡下で実施することが可能である。肥満症の修正手術は、内視鏡的に実行される手術であり、患者の胃に最初に行われたことを変更し得る。いくつかの実施形態において、遠位アセンブリ14cはまた、限定はされないが、組織全体の厚さの修復及び/又は部分的な組織の厚さの修復等、他の縫合処置で使用され得る。
【0048】
遠位アセンブリ14cは、本体29aを含み得る。該本体は、例えば、内視鏡又は他の送達システムの遠位端に結合されるように構成され得る近位コネクタ30aを有する。いくつかの実施形態において、図示のように、近位コネクタ30は、固定フランジ401のような固定機構を含み得る。本体29aは、エンドキャップ34aまで延びるアーム32aを含む。いくつかの実施形態において、本体29aは、アーム32aを含めて、遠位アセンブリ14、遠位アセンブリ14a、及び遠位アセンブリ14bに関して前述した本体29及びアーム32と同様であり得る。しかしながら、いくつかの例において、本体29aとアーム32aとは、より厚い組織を収容するように適合され得る。つまり、本体29及び/又はアーム32に対する、本体29a及び/又はアーム32aの全体的な形状の変化を例えば意味し得る。いくつかの実施形態において、本体29a及び/又はアーム32aは、より厚い組織に対応するために、単純に大きくし得る。遠位アセンブリ14cは、ガイド部材36aを含むと考えられ得る。該ガイド部材36aは、本体29aに固定されるか、又は本体29aと一体的に形成され得る。さらに遠位アセンブリ14cは、(
図14から
図18に示される縫合糸移動アセンブリ12、又は
図19から
図22に示される縫合糸移動アセンブリ12bなどの)縫合糸移動アセンブリがガイド部材36aを通って延び、ガイドメンバー36aに対して相対的に移動することを可能にするように構成され得る。
【0049】
いくつかの実施形態において、図示のように、ガイド部材36aは、チャネル300を含む。いくつかの実施形態において、チャネル300は、縫合糸移動アセンブリ12、12a、12bと、遠位アセンブリ14cが取り付けられている内視鏡又は他の送達装置の作業チャネルとの間を縫合糸が通過することを可能にする。チャネル300は、例えば、縫合糸移動アセンブリ12、12a、12bを内視鏡又は他の送達装置の作業チャネルに通すときに、縫合糸をチャネル300と整合させることに役立つリードを含むように設計され得る。いくつかの実施形態において、縫合糸移動アセンブリ12、12a、12bを内視鏡又は他の送達装置の作業チャネルに通す前に、縫合糸を装填することが望まれる場合がある。
【0050】
いくつかの例において、遠位アセンブリ14cは、本体29aに取り付けられているか、又は本体29aと一体的に形成されているガイド構造体27aを含む。いくつかの実施形態において、ガイド構造体27aは、代わりに、本体29aに揺動可能に取り付けられ得る。ガイド構造体27aは、ツールを内視鏡を通し、かつ、作業部位に対して所定の位置に案内するために、当該ガイド構造体に取り付けられたポリマー管状部材を収容するように構成され得る。いくつかの例において、ガイド構造体27aは、当該ガイド構造体に取り付けられた金属管状部材を収容するように構成され得る。いくつかの実施形態において、例えば、ガイド構造体27a及び付随する管状部材(図示せず)は、把持器又は同様のツールを収容し得る。該把持器等は、針16が組織を通過できるようにユーザが組織を把持し、所定の位置に引っ張ることを可能にする。いくつかの実施形態において、遠位アセンブリ14、遠位アセンブリ14a又は遠位アセンブリ14bに関して図示される相対位置若しくは偏倚に対する、ガイド構造体27aの相対位置若しくは偏倚は、ツールの余裕を提供するために、及び/又は、より大きな及び/又は厚い組織の一部を収容するために、大きくてもよい。
【0051】
エンドキャップ34aは、1つ以上の固定子開口40aを含む。該固定子開口は、図示のように、例えば
図3に示される近位針開口37等の近位針開口(図示せず)に直交して配置され得る。1つ以上の固定子42aは、対応して、1つ以上の固定子開口40a内に配置され得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の固定子42aは、1つ以上の固定子開口40a内に配置されたコイルばねであり得る。固定子42aは、遠位アセンブリ14に関して説明したように、針16の戻り止めに解放可能に係合し得る。
【0052】
いくつかの実施形態において、片側が(図示の向きで)見えている固定子開口40aは、固定子42aの全体の直径よりも大きい直径を有し得るとともに、固定子開口40aは、反対側の直径に向かって先細になり得る(図示せず)。該反対側の直径は、固定子42aの直径とほぼ同じである。いくつかの実施形態において、固定子42aは、固定子開口40aの左側において、溶接、はんだ付け、接着固定されるか、そうでなければ取り付けられ得るとともに、固定子開口40aの右側において、ある程度自由に動き得る。いくつかの例において、遠位アセンブリ14cは、固定子開口40aに直交する開口302を含み得る。開口302には、止めねじ304と螺合するためにねじ切りがされ得る。いくつかの実施形態において、図示のように、開口302は、止めねじ304が固定子42aの自由端を支持しているとみなし得るように、固定子42aの固定端から離れて、固定子開口40aの右側寄りに偏倚し得る。止めねじ304を時計回り等の第1の方向に回転させると、止めねじ304が固定子42aに向かって移動し、それにより、固定子42aと針16との間の干渉が増加し、針16に加わり得る保持力が増加する。逆に、止めねじを反時計回り等の第2の方向に回転させると、止めねじ304が固定子42aから離れるように移動し、それにより、針16に加えることができる保持力を低減し得る。これは、例えば製造公差の調整に役立ち得る。
【0053】
前述のように、遠位アセンブリ14cは、例えば、
図5に関して前述した縫合糸移動アセンブリ12と組み合わせて使用し得る。遠位アセンブリ14cはまた、
図19から
図22に示される縫合糸移動アセンブリ12bと同様に、
図14から
図18に示される縫合糸移動アセンブリ12aと共に使用され得る。
図14は、針16を保持して示される縫合糸移動アセンブリ12aの斜視図であり、
図15は、縫合糸移動アセンブリ12aの部分分解図である。
図15によく見られるように、縫合糸移動アセンブリ12aは、針16を保持する内側部材310を含む。ロック部材312は、内側部材310に摺動可能に被さって配置されている。図示のように、内側部材310は、ピン314を含む。該ピンは、内側部材310から半径方向外向きに延びるとともに、ロック部材312に形成された対応するスロット316を通って延びる。ピン314は、内側部材310とロック部材312との間の相対回転を防止するように機能する。ピン314はまた、内側部材310に対する相対的なロック部材312の移動を制限するように機能する。
【0054】
制御部材318は、ロック部材312の近位端320に対して固定され、移動ハンドル26(
図1)等のハンドルまで遠位方向に延びる。結果として、ロック部材312は、内側部材310に対して相対的に遠位及び/又は近位に移動され得る。
図14に見られるように、縫合糸移動アセンブリ12aは、ピン314によって内側部材310にピン留めされ得る外側スリーブ330を含む。外側スリーブ330は、例えば、コイル332と結合し得る。いくつかの実施形態において、外側スリーブ330は、単一の管状部材であり得る。いくつかの実施形態において、例えば
図15に示されるように、外側スリーブ330は、実際には、外側スリーブ334と、スロット付きスリーブ336と、内側外側スリーブ338とのうちの1つ以上を含み得る。スロット付きスリーブ336は、縫合糸が当該スロット付きスリーブを通過できるように構成され得る。これは単なる例示であり、いかなる方法でも制限することを意図したものではない。
【0055】
内側部材310は、いくつかのアーム322を含む。該アームは、内側部材310の遠位部分を示す
図16に見られるように、針16の対応する戻り止めと係合するように構成された湾曲タブ324を含む。合計4つのアーム322が示されているが、内側部材310は、任意の数のアーム322を含み得ることが理解されよう。アーム322は長さが比較的長く、その結果、比較的柔軟であるとみなすことができることが理解されよう。例えば
図17に示されるように、ロック部材312が遠位方向に延長されてロック態様になると、ロック部材312は、アーム322の外向きの動きを防止する。その結果、湾曲タブ324は、針16の対応する戻り止めと係合したままであり、針16は、縫合糸移動アセンブリ12aにロックされたままである。例えば
図18に示されるように、ロック部材312が近位方向に後退してロック解除態様になると、アーム322は半径方向外向きの移動が自由になり、それによって湾曲タブ324を針16の戻り止めから解放し、針16が内側部材310に対して相対的に遠位方向に移動することを可能にする。
【0056】
図19は、遠位アセンブリ14、遠位アセンブリ14a、遠位アセンブリ14b、及び/又は遠位アセンブリ14cのいずれかと組み合わせて使用することができる縫合糸移動アセンブリ12bの斜視図である。
図20は、針16aを保持する内側部材340を明らかにするために、外側スリーブ350(
図19)等の外側部分が除去された縫合糸移動アセンブリ12bの斜視図である。いくつかの実施形態において、外側スリーブ350は、単一の管状部材であり得る。いくつかの例において、外側スリーブ350は、外側スリーブ330(
図15)に関して説明したように、いくつかの要素を含み得る。
【0057】
いくつかの実施形態において、図示のように、針16aは、針16内の対応する戻り止めとは異なる形状の遠位戻り止め342及び近位戻り止め344(
図21に見える)を有する。縫合糸移動アセンブリ12bは、内側部材340に対して摺動可能に配置されるロック部材346を含む。ピン352は、内側部材340に取り付けられ、ロック部材342に形成された対応するスロット354を通って延びる。ピン352は、内側部材340に対するロック部材342の移動を制限するとともに、ロック部材342の相対的な回転運動をも防止する。ロック部材342は、移動ハンドル26(
図1)等のハンドルまで遠位方向に延びる制御部材318に固定されている。その結果、ロック部材342は、内側部材340に対して相対的に遠位及び/又は近位に移動され得る。
【0058】
いくつかの実施形態において、外側スリーブ350は、軸方向に延びるスロット部分372及びより短い半径方向に延びるスロット部分374を含むスロット370を画定し得る。いくつかの実施形態において、軸方向に延びるスロット部分372は、ピン352が軸方向に延びるスロット部分372内で移動することを可能にする。内視鏡又は他の送達装置を介して進行するために針16aが縫合糸移動アセンブリ12b内に完全に引き込まれることを可能にするためである。縫合糸移動アセンブリ12bが内視鏡又は他の送達装置を介して進行すると、ピン352が半径方向に延びるスロット部分374と整合するまで、内側部材340とロック部材342とは、外側スリーブ350を通って遠位方向に進行し得る。移動ハンドル26を回転させることにより、ピン352は、半径方向に延びるスロット部分374内の位置に回転され得る結果、ロック部材342は、内側部材340に対して相対的に移動され得る。
【0059】
いくつかの実施形態において、図示のように、ロック部材342は、当該ロック部材342から遠位に延びる一対のアーム358を含む。例えば
図21に見られるように、アーム358は、複数のタブ360を含み、該複数のタブ360は、縫合糸移動アセンブリ12bが
図20及び
図21に示されるようにロック態様にあるとき、内側部材340に形成されたスロット362を通って延びる。その結果、タブ360は、スロット362を通って延び、針16aの近位戻り止め344と係合し得る。一対のアーム358が図示されているが、ロック部材342は、任意の数のアーム358を含み得ること、もちろん対応する数のスロット362が形成されることが理解されよう。
【0060】
例えば
図22に示されるように、縫合糸移動アセンブリ12bをロック解除態様に移行させるために、ロック部材342は、内側部材340に対して相対的に遠位に移動され得る。
図22に見られるように、タブ360はスロット362から移動し(1つのスロット362のみが見られる)、針16aは、縫合糸移動アセンブリ12bに対して相対的に自由に動くことができる。ロック部材342が遠位に移動するに連れて、角度の付いた表面364がスロット362を押して、外側に移動する。
【0061】
いくつかの実施形態において、
図13に関して、ガイド部材36aは、チャネル300を含む。該チャネルは、縫合糸が、縫合糸移動アセンブリ12、12a、12bと、遠位アセンブリ14cが取り付けられる内視鏡又は他の送達装置の作業チャネルとの間を通過することを可能になるように構成される。チャネル300は、例えば、縫合糸移動アセンブリ12、12a、12bを内視鏡又は他の送達装置の作業チャネルに通すときに、縫合糸をチャネル300と整合させることに役立つリードを含むように設計され得る。いくつかの実施形態において、縫合糸移動アセンブリ12、12a、12bを内視鏡又は他の送達装置の作業チャネルに通す前に、縫合糸を装填することが望まれる場合がある。
【0062】
いくつかの例において、例えば
図23に示されるように、チャネル300をガイド部材36aに配置する代わりに、縫合糸移動アセンブリ12、12a、12bは、当該縫合糸移動アセンブリ12、12a、12bに沿って通過する縫合糸に対応するように修正され得る。
図24は、縫合糸移動アセンブリ12、12a、12bの一部を形成する際に使用することができるスリーブ20aの斜視図である。スリーブ20aは、スリーブ20aの長手に延びる溝20bを含むことが分かる。
図24は、ガイド部材36aを通って延びるスリーブ20aと、溝20bを通って延びる縫合糸299とを示す。
【0063】
いくつかの実施形態において、遠位アセンブリ14、14a、14b、14cに対する縫合糸移動アセンブリ12、12a、12bの相対的な動き、特に、針16、16aが縫合糸移動アセンブリ12、12a、12bと遠位アセンブリ14、14a、14b、14cとの間で前後に受け渡されるときの動きは、内視鏡又は他の送達システムに対する遠位アセンブリ14、14a、14b、14cの固定を潜在的に干渉し得る。
図25は、分割リング取付メカニズム403に結合された遠位アセンブリ14cの斜視図であり、
図26は、
図25の26-26線断面図である。
図27は、分割リング取付メカニズム403の斜視図である。いくつかの実施形態において、そしてより詳細に説明されるように、分割リング取付メカニズム403は、内視鏡と圧縮嵌合で係合するように適合された内視鏡係合部405と、遠位エンドキャップすなわち遠位アセンブリ14cと締まり嵌めで係合するように適合されたエンドキャップ係合部407とを含んでいるとみなされ得る。分割リング取付メカニズム403は、遠位アセンブリ14、14a、14b、14cのいずれかと組み合わせて使用できることが理解されよう。縫合装置10に使用することに関して説明及び図示されているが、分割リング取付メカニズム403は、内視鏡又は他の送達システムに解放可能に固定したい他の装置と組み合わせて使用し得ることが理解されよう。
【0064】
いくつかの実施形態において、分割リング取付メカニズム403は、内視鏡係合部405をほぼ規定する細長本体409を含むとみなし得る。いくつかの実施形態において、例えば
図26及び
図27に見られるように、細長本体409は、内面411を含む。該内面は、分割リング取付メカニズム403が固定されている内視鏡の外面に摩擦係合するように適合されているとみなし得る。いくつかの実施形態において、細長本体409は、長さを有し得る。該長さは、内視鏡又は他の送達システムの柔軟性を妨げずに、内面411に最も広い表面積を提供するように選択される。細長本体409の全体の寸法は、それが取り付けられる内視鏡の詳細に応じて変化し得るが、いくつかの実施形態において、細長本体409は、全長が約0.4インチ(約10.16ミリメートル)から約1.2インチ(約30.48ミリメートル)の範囲を有し得るとともに、直径が約0.3インチ(約7.62ミリメートル)から約0.6インチ(約15.24ミリメートル)の範囲を有し得る。これらは単なる例である。
【0065】
内面411は、ほぼ円筒形の外面を有する内視鏡に固定されるために、ほぼ円筒形の輪郭を有するものとして示されているが、いくつかの実施形態では、細長本体409及び/又はその内面411は、例えば、非円筒形の外面を有する内視鏡に相補的な異なる輪郭を有し得ることが理解されるであろう。
【0066】
いくつかの実施形態において、分割リング取付メカニズム403は、環状スロット413を含み得る。該環状スロットは、近位コネクタ30の一部を形成する固定機構すなわちフランジ401を収容するために、位置及び寸法が相補的である。
図26に見られるように、分割リング取付メカニズム403が(図示のように)そのロック態様にあるとき、固定機構すなわちフランジ401が環状スロット413に嵌合し、分割リング取付メカニズム403に対する遠位アセンブリ14cの相対的な軸方向の動きは制限される。従って、分割リング取付メカニズム403及び遠位アセンブリ14cが固定されている内視鏡又は他の送達システムに対する遠位アセンブリ14cの相対的な軸方向の動きを制限される。示唆されるように、分割リング取付メカニズム403は、分割リング取付メカニズム403が遠位アセンブリ14cにロックされるロック態様と、分割リング取付メカニズム403が、内視鏡と内視鏡にすでに取り付けられている遠位アセンブリ14c等の遠位アセンブリとに半径方向に被さることを可能にする係合態様との間で移動可能であるとみなし得る。いくつかの実施形態において、分割リング取付メカニズム403は、遠位アセンブリ14cに別個に固定され得るとともに、その組立体は、内視鏡又は他の送達システムの遠位端に被さって軸方向に進行させ得る。
【0067】
図28は、ロック態様を示す分割リング取付メカニズム403の近位部分の断面図であり、
図29は、係合態様を示す同様の図である。
図28において、細長本体409は、第1の本体部分すなわちクランプ部分420と、第2の本体部分すなわちクランプ部分422とを有するとみなし得る。リビングヒンジ424は、第1のクランプ部分420及び第2のクランプ部分422が、
図28に示されるロック態様から
図29に示される係合態様に移動することを可能にする。係合態様において、分割リング取付メカニズム403は、内視鏡と内視鏡に固定された遠位アセンブリとに半径方向に被さり得ることが理解されよう。いくつかの実施形態において、例えば
図28に示されるように、第1のクランプ部分420と第2のクランプ部分422とは、図示のようなロック態様にあるとき、円Cに沿って延びる。
図29において、第1のクランプ部分420と第2のクランプ部分422とは、ロック態様から離れるように向けられ、円Cから外側に向けられることが分かる。
【0068】
いくつかの実施形態において、示されるように、リビングヒンジ424は、単に細長本体409のより薄い部分であり得る。該部分は、細長本体409の残りの部分に対し相対的に追加的な柔軟性を提供する。いくつかの実施形態において、リビングヒンジ424は、
図27に示されるように、細長本体409に沿って長手方向に延びるとみなすことができ、リビングヒンジ424は、分割リング取付メカニズム403の近位端426から分割リング取付メカニズム403の遠位端428まで延びるものとして見ることができる。いくつかの例において、第1のクランプ部分420と第2のクランプ部分422とが一体となって揺動する機械的ヒンジを、リビングヒンジ424の代わりに使用することが可能である。
【0069】
理解されるように、分割リング取付メカニズム403が
図29に示されるように開かれ、内視鏡と内視鏡の上に配置された遠位アセンブリ14cと対し半径方向に被さると、分割リング取付メカニズム403は、
図28に示すロック態様に戻され得る。いくつかの例において、図示されてはいないが、分割リング取付メカニズム403をロック態様に保持するために、任意の様々な固定メカニズムを使用し得る。例えば、ラチェットメカニズムを使用し得る。いくつかの実施形態において、図示のように、分割リング取付メカニズム403は、当該分割リング取付メカニズム403をロック態様に保持するために、さらには、内面411が内視鏡又は他の送達システムの外面と摩擦係合するような圧縮力をも提供するために、限定はしないがOリングやゴムバンドといった1つ以上の弾性部材を収容するように構成され得る。1つ以上の弾性部材を収容するために、分割リング取付メカニズム403は、複数のフックを含み得る。
【0070】
図27に示されるように、分割リング取付メカニズム403は、第1の対である対向するフック430及び432と、同じく第2の対である対向するフック434及び436とを含む。他の場合において、分割リング取付メカニズム403は、フックの単一の対のみを有し得るか、又はフックの2つの対、3つの対、若しくはそれ以上の対を有し得る。フック430は、第1のクランプ部分420から延び、フック432は、第2のクランプ部分422から延びる。弾性部材(
図27には示されていない)がフック430に係合し、リビングヒンジ424の反対側から分割リング取付メカニズム403の周りに半径方向に延び、フック432に係合し得ることが理解されよう。同様に、別の弾性部材がフック434と係合し得る。該別の弾性部材もまた、第1のクランプ部分420から延び、リビングヒンジ424の反対側から分割リング取付メカニズム403の周りに半径方向に延び得る。
【0071】
いくつかの実施形態において、
図27に示されるように、分割リング取付メカニズム403は、弾性部材を収容するように構成され得る。例えば、分割リング取付メカニズム403は、フック430とフック432との間に延びる弾性部材を収容するために、環状溝440及び442を含み得る。同様に、分割リング取付メカニズム403は、フック434とフック436との間に延びる弾性部材を収容するために、環状溝444及び446を含み得る。いくつかの実施形態において、環状溝440及び442、並びに、444及び446は、弾性部材が分割リング取付メカニズム403に対して相対的に軸方向に移動するのを防ぐことに役立ち得ることが理解されよう。いくつかの実施形態において、環状溝440及び442、並びに、444、446はまた、分割リング取付メカニズム403の周りに延びる弾性部材による直径の増加を最小限に抑えるのに役立つ。
【0072】
いくつかの実施形態において、例えば
図28及び29に見られるように、フック430、432、434、436は、弾性部材との摩擦係合を提供するように構成され得る。図示のように、例えば、フック430及び432、並びに、434及び436のそれぞれは、弾性部材の直径を収容するように構成された凹部450と、凹部450の直径よりも小さい凹部450への開口452とを含む。これは、フック430、432並びに434、436に対して弾性部材を所定の位置に保持するのに役立つ。凹部450及び開口452は、図面の向きのために
図27ではラベル付けされていないが、明確に見える。
【0073】
図30は、分割リング取付メカニズム403によって内視鏡462の端部に固定された遠位アセンブリ14cを含むアセンブリ460の斜視図である。アセンブリ460は、フック430からフック432まで延びる第1の弾性部材470と、フック434からフック436まで延びる第2の弾性部材472とを含む。第1の弾性部材470及び第2の弾性部材472の結果として、分割リング取付メカニズム403は、内視鏡462の外面に対して圧縮力を提供可能である。従って分割リング取付メカニズム403の内面411は、内視鏡462の外面に対して摩擦力を提供可能であり、これは、分割リング取付メカニズム403を所定の位置に固定するのを助ける。
【0074】
図31は、分割リング取付メカニズム403と同様であるが、外部ルーメン又は作業チャネルを保持及び/又は固定することに役立ち得るクリップ500を含む分割リング取付メカニズム403aの斜視図である。いくつかの実施形態において、クリップ500は、スナップ嵌合で外部ルーメン又は作業チャネル(図示せず)を解放可能に固定するように構成された係合機構502を含む。いくつかの例では、図示のように、クリップ500はまた、係合機構502を分割リング取付メカニズム403aから離して配置する本体部分504を含む。クリップ500は、リビングヒンジ423にまたがるように図示されているが、いくつかの実施形態において、クリップ500は、示されている位置から半径方向に偏倚し得る。
【0075】
図32は、分割リング取付メカニズム403bの斜視図であり、
図33は、分割リング取付メカニズム403bの断面図である。分割リング取付メカニズム403bは、細長リビングヒンジ424aによって第1のクランプ部分420a及び第2のクランプ部分422aに分割される細長本体409aを含む。フック434aは、第1のクランプ部分420aから延び、対応するフック436aは、第2のクランプ部分422aから延びる。分割リング取付メカニズム403bは、細長本体409aを含む。該細長本体は、環状スロット413及び一対の環状溝444a及び446aを画定する。該環状溝は、フック434aからフック436aまで細長本体409aの周りに延びることにより、分割リング取り付け部403bを(図示の通り)そのロック態様に固定するためのOリング又は他の弾性部材を収容するように構成される。
【0076】
例えば、
図27又は
図31に見られるように、細長リビングヒンジ424aがリビングヒンジ424の位置に対して偏倚しているので、第1のクランプ部分420aは、第2のクランプ部分422aよりも比較的小さいことが分かる。いくつかの実施形態において、第1のクランプ部分420a及び第2のクランプ部分422aは、(例えば、
図27及び
図31に見られる)第1のクランプ部分420及び第2のクランプ部分422と比較して、第1のクランプ部分420及び第2のクランプ部分422のようには内視鏡の周りに円周方向に延びていない。いくつかの実施形態において、細長リビングヒンジ424aを偏倚させることにより、内視鏡又は他の送達システムの周りに第1のクランプ部分420aと第2のクランプ部分422aとを配置することがより容易になる。いくつかの実施形態において、クリップ500に対して細長リビングヒンジ424aを偏倚することは、クリップ500が細長リビングヒンジ424aの柔軟性に潜在的に影響を与えないことを意味する。
【0077】
分割リング取付メカニズム403、403a、403bは、任意の適切な材料で作り得る。いくつかの実施形態において、分割リング取付メカニズム403、403a、403bは、限定するわけではないがPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ポリカーボネート、ゴム、シリコーン、限定するわけではないがPEBAX(登録商標)の名で入手可能なPEBA(ポリエーテルブロックアミド)等の熱可塑性エラストマー、SLA、その他の等のポリマーで形成され得る。
【0078】
図25から
図33は、遠位エンドキャップ14、14a、14b、14cを内視鏡462の遠位端に解放可能に固定するために使用され得る分割リング取付メカニズム403、403aを示す。他の取付メカニズムも使用できることが理解されよう。
図34から
図52は、内視鏡462の遠位端に対して遠位エンドキャップを解放可能に固定するために、内視鏡462の遠位端に近接する外側に被さって配置可能な取付メカニズムの例示的であるが非限定的な例を提供する。いくつかの実施形態において、例えば、適切な取付メカニズムは、
図34に示されるような内側コレット部材600を含み得る。該内側コレット部材は、遠位エンドキャップ14、14a、14b、14cと係合して内視鏡462と圧縮嵌合を形成するように構成される。適切な取付メカニズムはまた、
図35に示されるように、外側コレット部材602を含み得る。該外側コレット部材は、内側コレット部材600と内視鏡462との間に圧縮嵌合を形成するために内側コレット部材600と係合するように構成される。
【0079】
図34に見られるように、内側コレット部材600は、環状リング部分604を含む。いくつかの実施形態において、環状リング604は、環状溝612を画定するか、そうでなければ該環状溝を含む。該環状溝は、遠位エンドキャップ14、14a、14b、14cに存在する固定機構401を収容するように構成される。固定機構401は、例えば
図1に示される。環状溝612と固定機構401との間の相互作用は、内側コレット部材600を遠位エンドキャップ14、14a、14b、14cに固定し得ることが理解されよう。内側コレット部材600は、いくつかのフィンガ606を含む。該フィンガは、内視鏡462の外面と相互作用して、内側コレット部材600と内視鏡462との間に圧縮嵌合を提供するように適合される。いくつかの実施形態において、フィンガ606は、環状リング604から近位方向に軸方向に延びるとみなし得る。図示のように、内側コレット部材600は、合計4つのフィンガ606a、606b、606c、及び606dを含む。いくつかの実施形態において、内側コレット部材600は、4つを超えるフィンガ606を有し得るか、又は4つ未満のフィンガ606を有し得る。
【0080】
いくつかの実施形態において、図示のように、フィンガ606は、それぞれ、外側コレット部材602のねじに対応するねじ部608を含む。内側コレット部材600は、スロット610を含む。該スロットは、外側コレット部材602が内側コレット部材600に被さってねじ込まれるときにフィンガ606が内側に曲がることができるように、隣接するフィンガ606の間に配置される。フィンガ606は、内側コレット部材600の内面614を集合的に画定することが理解されよう。
図36及び
図37は、内側コレット部材600の概略断面図である。
図36において、内面614は、一定直径の円柱を画定するものとして見得る。
図37において、内面614は、第1のセクション614aと第2のセクション614bとに分割され、第2のセクション614bは、第1のセクション614aによって画定されたものに対し、直径が縮小したシリンダを画定するものと見得る。いくつかの実施形態において、直径を小さくした部分を有することは、例えば、比較的小さな直径の内視鏡462に固定するのに役立ち、いくつかの実施形態において、内側コレット部材600と内視鏡462との間の表面接触面積を増加させ得る。
【0081】
図35に簡単に振り返って、外側コレット部材602は、外側刻み付き表面620を含む。該外側刻み付き表面は、内側コレット部材600に対して外側コレット部材602を把持すること及び回転させることを容易にする。外側コレット部材602はまた、内側コレット部材600の各フィンガ606のねじ部608と螺合するねじ付き内面622を含む。
図38及び
図39は、内視鏡462とともに、着脱態様の内側コレット部材600及び外側コレット部材602をそれぞれ示す。内側コレット部材600及び外側コレット部材602は、遠位エンドキャップ14c等の遠位エンドキャップを内視鏡462に固定し得る。
【0082】
図38に見られるように、内側コレット部材600は、遠位エンドキャップ14cと係合して配置される。図では見えないが、固定機構401は、環状溝612内に係合して、内側コレット部材600を遠位エンドキャップ14cに固定し得る。いくつかの実施形態において、遠位エンドキャップ14は、医療処置を実行するために当該遠位エンドキャップ14が内視鏡462に固定されるように、例えば、舌部と溝、ピン等の何らかの態様により、コレット部材600、602によって内視鏡462に取付可能であり得る。外側コレット部材602は、内視鏡462上に配置されているのが見られる。外側コレット部材602を矢印630によって示される方向に動かすことにより、外側コレット部材602は、内側コレット部材600と係合する。外側コレット部材602を回転させると、外側コレット部材602は、内側コレット部材600に螺合する。外側コレット部材602が矢印630によって示される方向に移動し続けると、外側コレット部材602は、フィンガ606を内視鏡462との圧縮適合に締め付ける。
図39は、内側コレット部材600と外側コレット部材602との相互作用によって内視鏡462に固定された遠位エンドキャップ14cを示す。
【0083】
図40は、遠位エンドキャップ14dと一体的に形成された内側コレット部材600aを示す。それ以外の操作は、
図38及び39に関して説明したものと同じである。いくつかの実施形態において、内側コレット部材600aは、遠位エンドキャップ14dの一部として一体的に成形され得る。いくつかの例において、内側コレット部材600aは、遠位エンドキャップ14dに接着固定され得る。内側コレット部材600aは、別個に形成され得、次いで、遠位エンドキャップ14dにスナップ嵌合され得る。これらは単なる例である。
【0084】
図41及び
図42は、いくつかの近位方向に延びるフィンガ640を含む遠位エンドキャップ14eを示す。リング642は、矢印644によって示される方向に、近位方向に移動し得る。リング642が近位方向に動かされると、リング642は、近位方向に延びるフィンガ640を圧縮して内視鏡462と圧縮嵌合させる。いくつかの実施形態において、リング642は、剛性リングであり得る。いくつかの例において、リング642はエラストマーであり得る。従って、リング642は、フィンガ640に被さって近位方向に進行するときに伸長可能であり、もって、フィンガ640に圧縮力を提供することが可能である。
図42は、内視鏡462に固定された遠位エンドキャップ14eを示す。
【0085】
図43は、前述の図に関して説明した分割リング取付メカニズム403にいくつかの点で類似している取付メカニズム650の斜視図である。取付メカニズム650は、内視鏡462等の内視鏡の周りの一部分に嵌合するように湾曲した本体652を含む。取付メカニズム650は、本体652よりも長い距離で周りに半径方向に延びる環状リング部654を含む。図には見えないが、いくつかの実施形態において、環状リング部654は、環状溝612と同様の溝を含む。該溝は、遠位エンドキャップ14、14a、14b、14cの固定機構401に係合するように構成される。取付メカニズム650は、本体652から半径方向外向きに延びるフック656及び658を含む。フック656及び658は、フック656から内視鏡462の周り及びフック658まで延びるエラストマー部材を収容し得る。
【0086】
図44は、内視鏡462に固定された遠位エンドキャップ14fの斜視図である。遠位エンドキャップ14fは、遠位エンドキャップ14fから半径方向外向きに延びる固定部材660を含む。固定部材660は、例えば、遠位エンドキャップ14fと一体的に形成され得るか、又は遠位エンドキャップ14fに接着固定され得る。エラストマースリーブ662は、エラストマースリーブ662と内視鏡462との間に圧縮嵌合を提供するために、内視鏡462に被さって伸びる構成され得る。いくつかの実施形態において、図示のように、エラストマースリーブ662は、固定孔664を含む。該固定孔は、当該固定孔を通って延びる固定部材660を収容する。固定部材660及び固定孔664が協働して締まり嵌めを提供することが理解されよう。固定部材660及び固定孔664は両方とも直線形状を有するものとして示されているが、固定部材660及び固定孔664は任意の所望の形状をとることができるので、これは単なる例示である。いくつかの実施形態において、遠位エンドキャップ14fは、複数の固定部材660を含み得るとともに、エラストマースリーブ662は、複数の対応する固定孔664を含み得る。
【0087】
図45は、遠位エンドキャップ14cを内視鏡462に固定する取付メカニズム670の斜視図である。取付メカニズム670は、分割リング取付メカニズム403、403aに類似しており、本体672を含む。本体672は、スナップリング678及び680をそれぞれ受け入れるための環状溝674及び676を画定する。スナップリング678、680は、本体672に被さってそれぞれが環状溝674、676に嵌合するとともに、隙間673を閉じるために圧縮力を本体672に提供するように再度閉じ、もって、取付メカニズム670と内視鏡462との間に圧縮嵌合を提供するように十分に柔軟である。図示されていないが、取付メカニズム670は、内視鏡462との締まり嵌めを有し得る。
【0088】
図46及び
図47は、取付メカニズム690を示す。取付メカニズム690は、内視鏡462に固定可能ないくつかのフック部材692を含む。フック部材692のそれぞれは、フック端部694を含む。該フック端部694は、遠位エンドキャップ14gに形成される対応するスロット696に嵌合するように構成される。
図46に示されるように配置されたリング698では、フック部材692は、矢印697によって示されるように自由に回わることができる。その結果、フック端部694をスロット696に挿入可能である。リング698を矢印699によって示される方向に遠位方向に動かすことによって、リング698は、フック端部694がスロット696から後退するのを防ぎ、それによって遠位エンドキャップ14gに固定する。
【0089】
図48は、遠位エンドキャップ14hから近位方向に延びる取付機構702と、内視鏡462に固定されるように構成されたアダプタ704とを含む取付メカニズム700の側面図である。アダプタ704は、取付機構702に形成される対応する孔708に嵌合する半径方向に延びるペグ706を含む。いくつかの実施形態において、アダプタ704に孔708を形成し、取付機構702にペグ706を設けて、これを逆にし得る。
【0090】
図49は、遠位エンドキャップ14iから近位方向に延びる取付機構712と、内視鏡462に固定されるように構成されたアダプタ714とを含む取付メカニズム710の側面図である。アダプタ714は、取付機構712に形成される対応する孔718に嵌合する軸方向に延びるペグ716を含む。いくつかの実施形態において、アダプタ714に孔718を形成し、取付機構712にペグ716を形成して、これを逆にすることが可能である。
【0091】
図50は、遠位エンドキャップを内視鏡462に固定するために使用され得る取付メカニズム720の側面図である。取付メカニズム720は、本体722を有する。該本体は、内視鏡462及び遠位エンドキャップ(図示せず)の周りに嵌合するように構成される。図示のように、本体722は、取付メカニズム720の配置を容易にするスロット724を画定している。配置されると、一対のジップタイ726を使用して、取付メカニズム720を内視鏡に圧縮し、スロット724を狭め得る。
【0092】
図51は、遠位エンドキャップを内視鏡462に固定するために使用され得る取付メカニズム730の側面図である。簡単に言えば、取付メカニズム730は、チャイニーズフィンガトラップの例とみなし得る。取付メカニズム730は、円筒形のらせん状に巻かれた編組である。取付メカニズム730を軸方向に短くすると、取付メカニズム730が半径方向に拡張する。この構成では、取付メカニズム730は、内視鏡及び遠位エンドキャップに被さって配置することが可能である。取付メカニズム730を軸方向に伸ばすと、取付メカニズム730が半径方向に圧縮される。これにより、取付メカニズム730を内視鏡462と遠位エンドキャップとの両方に固定し得る。使用中に遠位エンドキャップが内視鏡462から離れる場合に生じるような、さらなる軸方向の伸長は、取付メカニズム462を半径方向にさらに圧縮することが理解されよう。
【0093】
図52は、内視鏡462に対して固定された遠位エンドキャップ14jの側面図である。遠位エンドキャップ14jは、内視鏡462上に配置されたスリーブ680と相互作用する固定機構682を含む。スリーブ680及び固定機構682は協働して、例えば、加圧空気ホースを接続する際に使用されるものと同様のベアリングボールクイックリリース機能を提供する。
【0094】
本明細書に記載の装置を形成する際に、様々な異なる材料を使用できることが理解されよう。いくつかの実施形態において、様々な異なる金属を使用することが可能である。適切な金属の例示的であるが非限定的な例には、チタン、ステンレス鋼、マグネシウム、コバルトクロム等が含まれる。いくつかの実施形態において、例えば、本明細書に記載の装置は、ポリウレタン又はシリコーン等の生体適合性材料を含む、任意の適切なポリマー材料を含み得る。適切なポリマーの他の例には、限定はされないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリオキシメチレン(POM、例えばデュポン社から入手できるDELRIN(登録商標))、ポリエーテルブロックエステル、ポリウレタン(例えば、ポリウレタン85A)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテル-エステル(例えば、DSMエンジニアリングプラスチック社から入手可能なARNITEL(登録商標))、エーテル又はエステルベースのコポリマー(例えば、ブチレン/ポリ(アルキレンエーテル)フタル酸塩及び/又は他のポリエステルエラストマー(デュポン社から入手可能なHYTREL(登録商標)等)、ポリアミド(例えば、バイヤー社から入手可能なDURETHAN(登録商標)、又はエルフ・アトケム社から入手可能なCRISTAMID(登録商標))、エラストマポリアミド、ブロックポリアミド/エーテル、ポリエーテルブロックアミド(PEBA、例えば、商品名PEBAX(登録商標)で入手可能)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、シリコーン、ポリエチレン(PE)、Marlex高密度ポリエチレン、Marlex低密度ポリエチレン、線形低密度ポリエチレン(例えば、REXELL(登録商標))、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(例えば、KEVLAR(登録商標))、ポリスルホン、ナイロン、ナイロン-12(EMSアメリカン・グリロン社から入手可能なGRILAMID(登録商標)等)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PFA)、エチレンビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリスチレン、エポキシ、ポリ塩化ビニリデン(PVdC)、ポリ(スチレン-b-イソブチレン-b-スチレン)(例えば、SIBS及び/又はSIBS50A)、ポリカーボネート、アイオノマ、生体適合性ポリマー、他の適切な材料、又はそれらの混合物、組み合わせ、コポリマー、ポリマー/金属複合材等を含む。
【0095】
当業者は、本発明が、本明細書に記載及び想定される特定の実施形態以外の様々な形態で明示され得ることを認識するであろう。従って、添付の特許請求の範囲に記載されているように、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、形式及び詳細の逸脱を行うことができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡と組み合わせて使用するためのアセンブリであって、
該アセンブリは医療装置を備え、該医療装置は前記内視鏡の遠位端に対して解放可能に固定可能に構成されており、
該アセンブリは内側コレット部材を備え、該内側コレット部材は前記医療装置と係合するように構成されているとともに、前記内視鏡と圧縮嵌合するように構成されており、
該アセンブリは外側コレット部材を備え、該外側コレット部材は前記内側コレット部材と前記内視鏡との間に圧縮嵌合を形成するために前記内側コレット部材と係合するように構成される、アセンブリ。
【請求項2】
前記外側コレット部材は、前記内視鏡との圧縮嵌合を形成するために前記内側コレット部材と螺合可能である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記医療装置は当該医療装置の近位端に配置された環状フランジを備え、前記内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端近傍に配置された、対応する環状スロットをさらに備え、前記環状スロットは前記環状フランジと係合するように構成され、それによって前記医療装置と前記内側コレット部材との締まり嵌めを提供する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端から近位方向に軸方向に延びる複数のフィンガを有する本体を含み、前記複数のフィンガは、前記内視鏡と係合するように構成される内面と、前記外側コレット部材に螺合するためのねじを提供する外面とを画定する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記外側コレット部材は、当該外側コレット部材が前記内側コレット部材に被さって進行するときに前記複数のフィンガを内側に押し付けるように構成される、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記医療装置は縫合糸アセンブリからなり、該縫合糸アセンブリは針を組織に通して前後に移送するように適合されており、前記針は縫合糸を担持する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記医療装置は移動アセンブリを備え、該移動アセンブリは、
縫合糸を担持するように構成された針と、
前記針を解放可能に固定するように構成された遠位シャトルと、
前記遠位シャトルに被さって配置可能なスリーブと、
を含み、前記スリーブは、前記針が前記遠位シャトルに固定されるロック位置と前記針が前記遠位シャトルから解放可能なロック解除位置との間で移動可能であり、
前記医療装置は遠位エンドキャップを備え、該遠位エンドキャップは前記内視鏡の遠位端に固定可能であり、かつ、前記針が前記遠位エンドキャップに遠位に進行するときに前記針と係合するとともに、前記針が前記遠位シャトルにロックされて前記遠位シャトルが近位に引かれたときに前記針を解放するように構成される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
作業チャネルと遠位端とを有する内視鏡と、
前記内視鏡の前記遠位端に解放可能に固定され得るように構成された医療装置と、
前記医療装置に対し係合されるように構成されるとともに前記内視鏡と圧縮嵌合を形成するように構成された内側コレット部材と、
前記内側コレット部材と前記内視鏡との間に圧縮嵌合を形成するために前記内側コレット部材と係合するように構成された外側コレット部材と、
を備えたアセンブリ。
【請求項9】
前記外側コレット部材は、前記内視鏡と圧縮嵌合を形成するために前記内側コレット部材と螺合可能に構成される、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記医療装置は当該医療装置の近位端に配置された環状フランジを備え、前記内側コレット部材は当該内側コレット部材の遠位端近傍に配置された、対応の環状スロットをさらに備え、前記環状スロットは前記環状フランジと係合するように構成され、それによって前記医療装置と前記内側コレット部材との間に締まり嵌めを提供する、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端から近位方向に軸方向に延びる複数のフィンガを有する本体を含み、前記複数のフィンガは、前記内視鏡と係合するように構成される内面と、前記外側コレット部材に螺合するためのねじを提供する外面とを画定する、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記外側コレット部材は、当該外側コレット部材が前記内側コレット部材に被さって進行するときに前記複数のフィンガを内側に押し付けるように構成される、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記医療装置は前記内視鏡の前記作業チャネルを通って延びる要素を含む、請求項8に記載のアセンブリ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0095】
(付記)
好ましい実施形態として、上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下記載する。
[項目1]
内視鏡と組み合わせて使用するためのアセンブリであって、
該アセンブリは、医療装置を備え、該医療装置は前記内視鏡の遠位端に対して固定されるように適合しており、
該アセンブリは、取付メカニズムを備え、該取付メカニズムは、前記内視鏡の遠位端に近接する当該内視鏡の外側に被さって配置可能であり、該取付メカニズムは、前記内視鏡の遠位端に対して前記医療装置を解放可能に固定するように構成され、
前記取付メカニズムは、
前記医療装置と係合するように構成されるとともに、前記内視鏡と圧縮嵌合するように構成された内側コレット部材と、
前記内側コレット部材と前記内視鏡との間に圧縮嵌合を形成するために前記内側コレット部材と係合するように構成された外側コレット部材と
を備える、アセンブリ。
[項目2]
前記外側コレット部材は、前記内側コレット部材と螺合可能である、項目1に記載のアセンブリ。
[項目3]
前記医療装置は当該医療装置の近位端に配置された環状フランジを備え、前記内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端近傍に配置された、対応する環状スロットをさらに備え、前記環状スロットは前記環状フランジと係合するように構成され、それによって前記医療装置と前記内側コレット部材との間に締まり嵌めを提供する、項目1に記載のアセンブリ。
[項目4]
前記内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端から近位方向に軸方向に延びる複数のフィンガを有する本体を含み、前記複数のフィンガは、前記内視鏡と係合するように構成される内面と、前記外側コレット部材に螺合するためのねじを提供する外面とを画定する、項目3に記載のアセンブリ。
[項目5]
前記外側コレット部材は、当該外側コレット部材が前記内側コレット部材に被さって進行するときに前記複数のフィンガを内側に押し付けるように構成される、項目4に記載のアセンブリ。
[項目6]
前記内側コレット部材は前記医療装置と一体的に形成されている、項目1に記載のアセンブリ。
[項目7]
前記内側コレット部材は、前記医療装置から近位方向に延びる複数のフィンガを備えるとともに、前記外側コレット部材は、前記複数のフィンガに被さって近位方向に動かされるように構成されたリングを備え、それによって前記複数のフィンガを加圧して前記内視鏡に圧縮嵌合する、項目1に記載のアセンブリ。
[項目8]
前記医療装置は縫合糸アセンブリからなり、該縫合糸アセンブリは針を組織に通して前後に移送するように適合されており、前記針は縫合糸を担持する、項目1に記載のアセンブリ。
[項目9]
内視鏡と組み合わせて使用するためのアセンブリであって、
該アセンブリは医療装置を備え、該医療装置は前記内視鏡の遠位端に対して解放可能に固定可能に構成されており、
該アセンブリは内側コレット部材を備え、該内側コレット部材は前記医療装置と係合するように構成されているとともに、前記内視鏡と圧縮嵌合するように構成されており、
該アセンブリは外側コレット部材を備え、該外側コレット部材は前記内側コレット部材と前記内視鏡との間に圧縮嵌合を形成するために前記内側コレット部材と係合するように構成される、アセンブリ。
[項目10]
前記外側コレット部材は、前記内視鏡との圧縮嵌合を形成するために前記内側コレット部材と螺合可能である、項目9に記載のアセンブリ。
[項目11]
前記医療装置は当該医療装置の近位端に配置された環状フランジを備え、前記内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端近傍に配置された、対応する環状スロットをさらに備え、前記環状スロットは前記環状フランジと係合するように構成され、それによって前記医療装置と前記内側コレット部材との締まり嵌めを提供する、項目9に記載のアセンブリ。
[項目12]
前記内側コレット部材は、当該内側コレット部材の遠位端から近位方向に軸方向に延びる複数のフィンガを有する本体を含み、前記複数のフィンガは、前記内視鏡と係合するように構成される内面と、前記外側コレット部材に螺合するためのねじを提供する外面とを画定する、項目9に記載のアセンブリ。
[項目13]
前記外側コレット部材は、当該外側コレット部材が前記内側コレット部材に被さって進行するときに前記複数のフィンガを内側に押し付けるように構成される、項目12に記載のアセンブリ。
[項目14]
前記医療装置は縫合糸アセンブリからなり、該縫合糸アセンブリは針を組織に通して前後に移送するように適合されており、前記針は縫合糸を担持する、項目9に記載のアセンブリ。
[項目15]
前記医療装置は移動アセンブリを備え、該移動アセンブリは、
縫合糸を担持するように構成された針と、
前記針を解放可能に固定するように構成された遠位シャトルと、
前記遠位シャトルに被さって配置可能なスリーブと、
を含み、前記スリーブは、前記針が前記遠位シャトルに固定されるロック位置と前記針が前記遠位シャトルから解放可能なロック解除位置との間で移動可能であり、
前記医療装置は遠位エンドキャップを備え、該遠位エンドキャップは前記内視鏡の遠位端に固定可能であり、かつ、前記針が前記遠位エンドキャップに遠位に進行するときに前記針と係合するとともに、前記針が前記遠位シャトルにロックされて前記遠位シャトルが近位に引かれたときに前記針を解放するように構成される、項目9に記載のアセンブリ。
当業者は、本発明が、本明細書に記載及び想定される特定の実施形態以外の様々な形態で明示され得ることを認識するであろう。従って、添付の特許請求の範囲に記載されているように、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、形式及び詳細の逸脱を行うことができる。
【外国語明細書】