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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116212
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/00 20060101AFI20240820BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20240820BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20240820BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
B41J29/00 C
G03G21/16 104
G03G15/00 680
B41J29/00 E
H04N1/00 E
H04N1/00 519
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024090542
(22)【出願日】2024-06-04
(62)【分割の表示】P 2023031792の分割
【原出願日】2019-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】岡本 佳大
(57)【要約】
【課題】近距離無線通信を行う外部機器を載置する位置とUSBポートの両方を視認しやすい画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、排出トレイ6が上面に設けられ、画像形成部を収容する第1筐体2と、第1筐体2の上方に設けられ、画像読取部を収容する第2筐体3と、第1筐体2の上面に第2筐体3を持ち上げて支持するように設けられ、排出トレイ6に排出されたシートを取り出すための開口部44の一部を形成する脚部4と、第1筐体2の上面又は脚部4に設けられ、幅方向において排出トレイ6の幅外に配置され、近距離無線通信を行う外部機器を載置する位置を示すNFCマーク71と、第2筐体3又は脚部4に設けられ、幅方向においてNFCマーク71と同じ側であってNFCマーク71よりも上方又は下方に配置されたUSBポート81とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排出ローラによって排出されたシートを支持する排出トレイが上面に設けられ、シートに画像を形成する画像形成部を収容する第1筐体と、
前記第1筐体の上方に設けられ、原稿の画像を読み取る画像読取部を収容する第2筐体と、
前記第1筐体の上面に前記第2筐体を持ち上げて支持するように設けられ、前記排出トレイに排出されたシートを取り出すための開口部の一部を形成する脚部と、
前記第1筐体の上面又は前記脚部に設けられ、前記排出ローラのシート排出方向と直交する幅方向において前記排出トレイの幅外に配置され、近距離無線通信を行う外部機器を載置する位置を示すマークと、
前記第2筐体又は前記脚部に設けられ、前記幅方向において前記マークと同じ側であって前記マークよりも上方又は下方に配置されたUSBポートと、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記脚部のシート排出方向下流側端面は、前記第2筐体のシート排出方向下流側端部よりもシート排出方向上流側に配置され、
前記USBポートは、前記脚部のシート排出方向下流側端面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記脚部は、着脱可能な第3筐体を有し、
前記マークと前記USBポートとは、前記第3筐体の異なる面に設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第3筐体は、シート排出方向に下方へ傾斜した傾斜面を有し、
前記マークは、前記傾斜面に設けられることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記USBポートは、前記第2筐体に設けられることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記USBポートは、平面視したときに前記第1筐体と重なる位置に配置されることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記幅方向において前記マークと同じ側に前記画像形成装置の電源スイッチが設けられることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記幅方向において前記マークと反対側に設けられ、前記画像形成装置を操作するための操作パネルを備えることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記近距離無線通信のための基板が、前記マークと対向する位置に設けられることを特徴とする請求項1から請求項8の何れか一項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からNFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信によってICカードやスマートフォン等の外部機器と通信可能な画像形成装置が知られている。例えば特許文献1には、外部機器の載置場所を上方側から見通すことが可能な位置に設けた画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-68278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、近年はUSBメモリなどのUSB機器との通信を行うためUSB(Universal Serial Bus)ポートを備えた画像形成装置もある。通常、USBポートはユーザの利便性を考慮して画像形成装置の正面や側面に配置されている。そこで、画像形成装置にNFC基板とUSBポートの両方を設ける場合があるが、両者の視認性には工夫の余地がある。
【0005】
本発明は、近距離無線通信を行う外部機器を載置する位置とUSBポートの両方を視認しやすい画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置(1)は、排出ローラ(28)によって排出されたシートを支持する排出トレイ(6)が上面に設けられ、シートに画像を形成する画像形成部を収容する第1筐体(2)と、第1筐体(2)の上方に設けられ、原稿の画像を読み取る画像読取部を収容する第2筐体(3)と、第1筐体(2)の上面に第2筐体(3)を持ち上げて支持するように設けられ、排出トレイ(6)に排出されたシートを取り出すための開口部(44)の一部を形成する脚部(4)と、第1筐体(2)の上面又は脚部(4)に設けられ、排出ローラ(28)のシート排出方向と直交する幅方向において排出トレイ(6)の幅外に配置され、近距離無線通信を行う外部機器を載置する位置を示すNFCマーク(71)と、第2筐体(3)又は脚部(4)に設けられ、幅方向においてNFCマーク(71)と同じ側であってNFCマーク(71)よりも上方又は下方に配置されたUSBポート(81)とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、近距離無線通信のマーク及びUSBポートは排出されたシートに覆われることがないため、常にマーク及びUSBポートの視認性が確保される。そして、マークとUSBポートとが幅方向の同じ側に配置されることにより、ユーザは同じ方向を確認するだけでマークとUSBポートの両方を確認することができ、視認しやすい。また、近距離無線通信のマークとUSBポートとが上下方向に離間して配置されることにより、USBポートに差し込まれたUSB機器とマークにかざす外部機器との干渉を抑制でき、操作性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態の画像形成装置の斜視図である。
図2】一実施形態の画像形成装置の正面図である。
図3】一実施形態の画像形成装置の平面図である。
図4】一実施形態の画像形成装置の右側面図である。
図5図3のA-A断面拡大図であって排出ストッパが使用位置にある状態を示す図である。
図6】変形例1の画像形成装置の正面図である。
図7】変形例2の画像形成装置の斜視図である。
図8】変形例3の画像形成装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明では、図1に示すように画像形成装置1が使用可能に設置された状態を基準とし、シートトレイ27が引き出される側を前、その反対側を後とし、画像形成装置1を前側から見て左右方向を規定し、さらに画像形成装置1の第2筐体3側を上、第1筐体2側を下とし、各方向を定める。本実施形態において、左右方向は排出ローラ28のシート排出方向と直交する幅方向の一例である。
【0010】
[画像形成装置の全体構成]
図1は本発明の一実施形態の画像形成装置1の斜視図、図2はその正面図、図3はその平面図、図4はその右側面図、図5図3のA-A断面拡大図であって排出ストッパ62が使用位置にある状態を示す図である。画像形成装置1は、いわゆる胴内排出型と呼ばれる形態を有する。画像形成装置1は、第1筐体2と、第2筐体3と、脚部4と、操作パネル5とを備えている。
【0011】
第1筐体2は、外観を構成する略直方体形状のカバー20を有している。カバー20は、前面21と、背面22と、左面23と、右面24と、上面25と、底面26とを有する。前面21の下部にはシートトレイ27を挿抜するための開口部211が形成されている。
【0012】
第1筐体2には、画像形成前のシートを支持するシートトレイ27と、シートトレイ27からシートを搬送する搬送機構と、搬送機構によって搬送されてきたシートに画像を形成する画像形成部と、画像形成部から第1筐体2外へシートを搬送する排出機構とが収容されている。排出機構の搬送方向の最下流部には、シートを排出する排出ローラ28が設けられている。
【0013】
シートトレイ27は、開口部211を介して第1筐体2に収容される収容位置(図1に示す位置)と開口部211を介して第1筐体2から前方へ引き出される引出位置との間でスライド可能である。画像形成部の構成には特に限定はなく、電子写真方式、インクジェット方式、サーマルヘッド方式などの構成を用いることができる。
【0014】
また、第1筐体2の上面25には排出機構によって排出されるシートを支持する排出トレイ6が設けられている。排出トレイ6は第1筐体2の上面25に後側から前側に向かって凸状に湾曲しつつ登るように傾斜した形状に形成されている。これにより、画像が形成されたシートは、排出機構によって後側から前側に向かって排出トレイ6に排出される。
【0015】
排出トレイ6は、排出トレイ6における幅方向の中央部に設けられた突出部61と、突出部61に設けられた排出ストッパ62とを有している。突出部61は、排出トレイ6の他の面よりも上方へ突出し、後方へ向かって下方に傾斜した台状部材である。排出ストッパ62は、後端部が突出部61に回動可能に支持された略矩形の板状部材である。排出ストッパ62は、突出部61の上端部に沿って水平に位置する収納位置(図4に示す位置)と、前端部が立ち上がった使用位置(図5に示す位置)との間で揺動する。排出ストッパ62が使用位置にあるとき、排出トレイ6に排出されたシートは排出ストッパ62に当接して排出トレイ6上に規制される。
【0016】
このような突出部61により、排出されたシートの幅方向の両端部が持ち上がるようにカールしている場合でも、シートの幅方向の中央部が持ち上げられて支持されることによって、カールを軽減することができる。また、シートが排出トレイ6に支持されている状態において、シート下の突出部61の周辺にシートを掴むための空間を形成することができる。なお、突出部61は必須の構成ではなく、省略することもできる。
【0017】
また、第1筐体2の上面25には画像形成装置1の電源スイッチ29が設けられている。電源スイッチ29は、視認しやすく操作しやすいように、第1筐体2の上面25における排出ストッパ62よりも前側であって、幅方向において排出トレイ6の幅外に配置することが好ましい。本実施形態において電源スイッチ29は、第1筐体2の上面25における右前部分に設けられている。
【0018】
第2筐体3は、第1筐体2の上方に設けられ、原稿読取装置31を備えている。原稿読取装置31は、原稿を支持する原稿台321が上面に設けられ、原稿台321に支持された原稿の画像を読み取る画像読取部を収容する筐体32を有している。また、原稿読取装置31は、筐体32の上方に設けられ、後端部に配置された回動軸心を中心に前端部が原稿台321を覆う閉位置と原稿台321を開放する開位置との間で揺動可能な原稿押さえ33を有している。原稿押さえ33は、その上部に、原稿を原稿台321に自動搬送する自動原稿送り装置(以下、ADF(auto document feeder)と記す)34を備えている。
【0019】
脚部4は、左脚部41と、右脚部42と、後脚部43とを有している。左脚部41、右脚部42、後脚部43は、それぞれ第1筐体2の上面において、左端部、右端部、後端部に配置され、第2筐体3を持ち上げて支持する。これにより、第2筐体3は排出トレイ6の上方にシートが排出される排出空間63を介して設置される。また、左脚部41と右脚部42と第1筐体2の上面と第2筐体3の下面とによって画像形成装置1の前面側に開口部44が形成され、開口部44を通じて排出空間63が前方に開放されている。よって、ユーザは開口部44を通じて排出トレイ6に排出されたシートを取り出すことができる。
【0020】
本実施形態において、右脚部42の前端面42Aは、第2筐体3の前端面3Aよりも後側に配置されている。これにより、排出空間63の右側が大きく開放され、排出トレイ6に排出されたシートを右側から取り出しやすくなる。
【0021】
操作パネル5は、略直方体形状のパネルであり、幅方向の長さが第2筐体3の幅方向の長さの半分以下である。操作パネル5は、左端部が第2筐体3の左端部と面一となるように、第2筐体3の前端面3Aから前方へ突出して設けられる。操作パネル5は、上面51に液晶パネル等の表示具と画像形成部及び画像読取部を操作するためのタッチパネルや操作ボタン等の操作具とを備えている。
【0022】
[NFC]
図3に示すように、第1筐体2の上面25には、NFC機能を有するICカードやスマートフォン等の外部機器を載置する位置を示すNFCマーク71が印刷されている。NFCマーク71の大きさや形状には特に限定はない。また、NFCマーク71は印刷以外であってもよく、例えば、透光性部材で構成し、透光性部材の直下に発光ダイオード等の光源を配置してマークが光る構成としてもよい。ユーザは、このNFCマーク71を目安にして外部機器を載置することで、外部機器と画像形成装置1との間で無線通信させることができる。
【0023】
NFCマーク71は、図3に示す領域B又は領域Cに配置することができる。領域Bは、第1筐体2の上面25における排出トレイ6の幅外の領域のうち、排出トレイ6の右側の領域である。一方、領域Cは、第1筐体2の上面25における排出トレイ6の幅外の領域のうち、排出トレイ6の左側の領域である。本実施形態では、領域Bにおける右脚部42の前端面42Aから前方へ離れた位置にNFCマーク71が配置されている。
【0024】
この構成によれば、NFCマーク71は排出されたシートに覆われることがないため、常にNFCマーク71の視認性が確保される。また、NFCマーク71はユーザから見て手前側に配置されるため、ユーザはNFCマーク71に外部機器を載置しやすい。
【0025】
NFC基板70は、外部機器との良好な無線通信を実現するために、第1筐体2内部のNFCマーク71と対向する位置に設けられる。本実施形態では、NFCマーク71の直下であるカバー20の上面25の内側に沿ってNFC基板70が配置される。NFC基板70は、略矩形の板状の回路基板であり、ループアンテナ72をはじめ通信回路や検出回路等を搭載している。
【0026】
ループアンテナ72は、NFCマーク71の直下に位置するようにNFC基板70の上面に配置される。ループアンテナ72は、外部機器と通信するための電波を送受信する機能を有する。通信回路は、送受信される電波を信号処理する機能を有する。検出回路は、ループアンテナ72に流れる電流を検出することにより、ループアンテナ72にて送受信される電波の強度を検出する機能を有する。
【0027】
[USB]
図2に示すように、画像形成装置1の幅方向においてNFCマーク71と同じ側の脚部4には、USBメモリやデジタルカメラ等のUSB機器の端子を接続するためのUSBポート81が設けられている。本実施形態では、NFCマーク71が幅方向において右側に設けられているため、右脚部42の前端面42AにUSBポート81が設けられている。
右脚部42の前端面42AにおけるUSBポート81の位置には特に限定はなく、USB機器を前方から接続できる位置であればよい。
【0028】
右脚部42の前端面42AにおけるUSBポート81近傍には、USBマーク82が印刷されている。なお、USBマーク82は、USBポート81の近傍に配置されていればよく、例えば、USBポート81の前下方に位置するカバー20の上面25に配置してもよい。ユーザは、USBマーク82又はUSBポート81を視認することで、USBポート81の位置を認識することができる。
【0029】
このように、USBポート81を右脚部42の前端面42Aに設けることにより、USBポート81は排出されたシートに覆われることがないため、常にUSBポート81の視認性が確保される。そして、NFCマーク71とUSBポート81とが幅方向の同じ側に配置されることにより、ユーザは同じ方向を確認するだけでNFCマーク71とUSBポート81の両方を確認することができ、視認しやすい。また、NFCマーク71とUSBポート81とが上下方向に離間して配置されることにより、USBポート81に差し込まれたUSB機器とNFCマーク71にかざす外部機器との干渉を抑制でき、操作性に優れる。
【0030】
また、USBポート81を右脚部42の前端面42Aに設けることにより、右脚部42の空いたスペースを有効に利用できる。また、右脚部42の前端面42Aが第2筐体3の前端面3Aよりも後側に配置されることにより、USBポート81に差し込まれたUSB機器が、平面視で第2筐体3から突出しにくくなるため、ユーザがUSB機器に衝突して破損する危険性を抑制できる。
【0031】
USBポート81は、平面視したときに第1筐体2と重なる位置に配置されることが好ましい。これにより、USBポート81に差し込まれたUSB機器が、平面視で第1筐体2から突出しにくくなるため、ユーザがUSB機器に衝突して破損する危険性を抑制できる。本実施形態では、右脚部42の前端面42Aのどの位置にUSBポート81を配置しても平面視したときに第1筐体2と重なる位置となる。また、左脚部41の前端面のどの位置にUSBポート81を配置しても平面視したときに第1筐体2と重なる位置となる。
【0032】
USBポート81とNFCマーク71とは、幅方向において操作パネル5と反対側に設けられることが好ましい。これにより、操作パネル5によってUSBポート81及びNFCマーク71が覆われないため、USBポート81及びNFCマーク71の視認性を確保することができる。本実施形態では、右脚部42の前端面42Aのどの位置にUSBポート81を配置しても操作パネル5とは幅方向において反対側の位置となる。また、領域Bのどの位置にNFCマーク71を配置しても操作パネル5とは幅方向において反対側の位置となる。
【0033】
USB基板80は、右脚部42内部に設けられる。USB基板80は、略矩形の板状の回路基板であり、USBポート81及び変換回路を搭載している。USBポート81は、USB基板80の上面において前方へ突出するように配置されている。変換回路は、USBポート81の信号線を所定のピッチに変換する回路である。
【0034】
また、電源スイッチ29は、NFCマーク71及びUSBポート81と幅方向において同じ側である右側に配置されている。NFCマーク71とUSBポート81と電源スイッチ29とが幅方向の同じ側に配置されることにより、ユーザは同じ方向を確認するだけでNFCマーク71とUSBポート81と電源スイッチ29とを確認することができ、視認しやすい。
【0035】
[変形例1]
図6は変形例1の画像形成装置9の正面図である。変形例1の画像形成装置9が上記の画像形成装置1と異なる点は、USBポート91、USBマーク92及びUSB基板93の位置であり、その他の構成は上記の画像形成装置1と同様である。以下の変形例1から変形例3の説明では、主に上記の画像形成装置1と異なる点について説明し、上記の画像形成装置1と同様の構成については同符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0036】
USBポート91は、画像形成装置9の幅方向においてNFCマーク71と同じ側の第2筐体3に設けられている。変形例1では、NFCマーク71が幅方向において右側に設けられているため、第2筐体3の前端面3Aの右端部にUSBポート91が設けられている。第2筐体3の前端面3AにおけるUSBポート91の位置は前端面3Aの右半分の領域Dであれば特に限定はなく、USB機器を前方から接続できる位置であればよい。
【0037】
第2筐体3の前端面3AにおけるUSBポート91近傍には、USBマーク92が設けられている。USB基板93は、上記のUSB基板80と同構成であり、第1筐体2内部に設けられる。
【0038】
このように、USBポート91を第2筐体3の前端面3Aに設けることにより、USBポート91は排出されたシートに覆われることがないため、常にUSBポート91の視認性が確保される。そして、NFCマーク71とUSBポート91とが幅方向の同じ側に配置されることにより、ユーザは同じ方向を確認するだけでNFCマーク71とUSBポート91の両方を確認することができ、視認しやすい。
【0039】
また、NFCマーク71とUSBポート91とが上下方向に離間して配置されることにより、USBポート91に差し込まれたUSB機器とNFCマーク71にかざす外部機器との干渉を抑制でき、操作性に優れる。また、USBポート91を第2筐体3の前端面3Aに設けることにより、第2筐体3の空いたスペースを有効に利用できる。
【0040】
USBポート91は、平面視したときに第1筐体2と重なる位置に配置されることが好ましい。これにより、USBポート91に差し込まれたUSB機器が、平面視で第1筐体2から突出しにくくなるため、ユーザがUSB機器に衝突して破損する危険性を抑制できる。変形例1では、第2筐体3の前端面3Aが第1筐体2の前面21よりも後側に配置されているため、第2筐体3の前端面3Aにおける領域Cのどの位置にUSBポート91を配置しても平面視したときに第1筐体2と重なる位置となる。
【0041】
USBポート91とNFCマーク71とは、幅方向において操作パネル5と反対側に設けられることが好ましい。これにより、USBポート91に差し込まれたUSB機器が操作パネル5上に突出しないため、操作パネル5の操作性を確保することができる。また、操作パネル5によってNFCマーク71が覆われないため、NFCマーク71の視認性を確保することができる。
【0042】
[変形例2]
図7は変形例2の画像形成装置10の斜視図である。変形例2の画像形成装置10が上記の画像形成装置1と異なる点は、脚部4が第3筐体101を有する点と、NFCマーク102、NFC基板103、USBポート104、USBマーク105、USB基板106の位置とであり、その他の構成は上記の画像形成装置1と同様である。
【0043】
第3筐体101は、脚部4の一部として右脚部42と同じ幅に形成された直方体形状の着脱可能な筐体である。第3筐体101は、後面が右脚部42の前端面42Aに接触し、底面が第1筐体2の上面25に接触し、左面が右脚部42の左面と面一になる位置に取り付けられる。
【0044】
NFCマーク102とUSBポート104とは、第3筐体101の異なる面に上下方向にずらして設けられる。図7においては、第3筐体101の上面101AにNFCマーク102が設けられ、第3筐体101の前面101BにUSBポート104が設けられている。また、第3筐体101の前面101BにおけるUSBポート104近傍に、USBマーク105が設けられている。
【0045】
ユーザは、NFCマーク102を目安にして第3筐体101の上面101Aに外部機器を載置することで、外部機器と画像形成装置10との間で無線通信させることができる。
またユーザは、USBマーク105又はUSBポート104を視認することで、USBポート104の位置を認識することができる。
【0046】
NFC基板103は、上記のNFC基板70と同構成であり、第3筐体101内部のNFCマーク102と対向する位置に設けられる。USB基板106は、上記のUSB基板80と同構成であり、第3筐体101内部に設けられる。
【0047】
変形例2の構成によれば、NFCマーク102は排出されたシートに覆われることがないため、常にNFCマーク102の視認性が確保される。また、NFCマーク102はユーザから見て手前側に配置されるため、ユーザはNFCマーク102に外部機器を載置しやすい。
【0048】
また、USBポート104を第3筐体101の前面101Bに設けることにより、USBポート104は排出されたシートに覆われることがないため、常にUSBポート104の視認性が確保される。そして、NFCマーク102とUSBポート104とが幅方向の同じ側に配置されることにより、ユーザは同じ方向を確認するだけでNFCマーク102とUSBポート104の両方を確認することができ、視認しやすい。また、NFCマーク102とUSBポート104とが上下方向に離間して配置されることにより、USBポート104に差し込まれたUSB機器とNFCマーク102にかざす外部機器との干渉を抑制でき、操作性に優れる。
【0049】
USBポート104は、平面視したときに第1筐体2と重なる位置に配置されることが好ましい。これにより、USBポート104に差し込まれたUSB機器が、平面視で第1筐体2から突出しにくくなるため、ユーザがUSB機器に衝突して破損する危険性を抑制できる。変形例2では、第3筐体101の前面101Bが第1筐体2の前面21よりも後側に配置されているため、第3筐体101の前面101Bのどの位置にUSBポート104を配置しても平面視したときに第1筐体2と重なる位置となる。
【0050】
USBポート104とNFCマーク102とは、幅方向において操作パネル5と反対側に設けられることが好ましい。これにより、操作パネル5によってUSBポート104及びNFCマーク102が覆われないため、USBポート104及びNFCマーク102の視認性を確保することができる。変形例2では、第3筐体101が幅方向において操作パネル5と反対側に設けられるため、第3筐体101に設けられるUSBポート104及びNFCマーク102は、幅方向において操作パネル5と反対側の位置となる。
【0051】
第3筐体101は画像形成装置10に着脱可能であるため、NFC及びUSBの機能を搭載しない仕様の場合は第3筐体101を取り付けず、NFC及びUSBの機能を搭載する仕様の場合は第3筐体101を取り付けることにより、異なる仕様の製品を簡単に製造することができる。
【0052】
[変形例3]
図8は変形例3の画像形成装置11の斜視図である。変形例3の画像形成装置11が変形例2の画像形成装置10と異なる点は、第3筐体111の形状と、NFCマーク112及びNFC基板113の位置とであり、その他の構成は変形例2の画像形成装置10と同様である。
【0053】
第3筐体111は、脚部4の一部として右脚部42と同じ幅に形成された着脱可能な筐体である。第3筐体111は、後面が右脚部42の前端面42Aに接触し、底面が第1筐体2の上面25に接触し、左面が右脚部42の左面と面一になる位置に取り付けられる。
第3筐体111は、第2筐体3の前下端部から前下方へ傾斜した傾斜面111Aと、傾斜面111Aの前端部から前方へ延びる上面111Bと、上面111Bの前端部から下方へ延びる前面111Cとを有している。
【0054】
NFCマーク112とUSBポート104とは、第3筐体111の異なる面に上下方向にずらして設けられる。図8においては、第3筐体111の傾斜面111AにNFCマーク112が設けられている。また、変形例2と同様に、第3筐体111の前面111CにUSBポート104が設けられ、第3筐体111の前面111CにおけるUSBポート104近傍に、USBマーク105が設けられている。
【0055】
ユーザは、NFCマーク112を目安にして第3筐体111の傾斜面111Aに外部機器を載置することで、外部機器と画像形成装置11との間で無線通信させることができる。またユーザは、USBマーク105又はUSBポート104を視認することで、USBポート104の位置を認識することができる。NFC基板113は、上記のNFC基板70と同構成であり、第3筐体111内部のNFCマーク112と対向する位置に設けられる。
【0056】
変形例3の構成によれば、変形例2と同様の効果が得られる。加えて、第3筐体111の傾斜面111Aがユーザに対峙するため、ユーザはNFCマーク112を視認しやすく、外部機器をNFCマーク112に載置しやすい。
【0057】
[実施形態の効果]
上記の画像形成装置1は、排出ローラ28によって排出されたシートを支持する排出トレイ6が上面に設けられ、シートに画像を形成する画像形成部を収容する第1筐体2を備える。また画像形成装置1は、第1筐体2の上方に設けられ、原稿の画像を読み取る画像読取部を収容する第2筐体3を備える。また画像形成装置1は、第1筐体2の上面に第2筐体3を持ち上げて支持するように設けられ、排出トレイ6に排出されたシートを取り出すための開口部44の一部を形成する脚部4を備える。また画像形成装置1は、第1筐体2の上面又は脚部4に設けられ、排出ローラ28のシート排出方向と直交する幅方向において排出トレイ6の幅外に配置され、近距離無線通信を行う外部機器を載置する位置を示すNFCマーク71を備える。また画像形成装置1は、第2筐体3又は脚部4に設けられ、幅方向においてNFCマーク71と同じ側であってNFCマーク71よりも上方又は下方に配置されたUSBポート81を備える。
【0058】
この構成によれば、NFCマーク71及びUSBポート81は排出されたシートに覆われることがないため、常にNFCマーク71及びUSBポート81の視認性が確保される。そして、NFCマーク71とUSBポート81とが幅方向の同じ側に配置されることにより、ユーザは同じ方向を確認するだけでNFCマーク71とUSBポート81の両方を確認することができ、視認しやすい。また、NFCマーク71とUSBポート81とが上下方向に離間して配置されることにより、USBポート81に差し込まれたUSB機器とNFCマーク71にかざす外部機器との干渉を抑制でき、操作性に優れる。
【0059】
上記の画像形成装置1によれば、脚部4のシート排出方向下流側端面は、第2筐体3のシート排出方向下流側端部よりもシート排出方向上流側に配置され、USBポート81は、脚部4のシート排出方向下流側端面に設けられる。
【0060】
この構成によれば、USBポート81に差し込まれたUSB機器が、平面視で第2筐体3から突出しにくくなるため、ユーザがUSB機器に衝突して破損する危険性を抑制できる。
【0061】
上記の変形例2の画像形成装置10によれば、脚部4は、着脱可能な第3筐体101を有し、NFCマーク102とUSBポート104とは、第3筐体101の異なる面に設けられる。
【0062】
この構成によれば、NFC及びUSBの機能を搭載しない仕様の場合は第3筐体101を取り付けず、NFC及びUSBの機能を搭載する仕様の場合は第3筐体101を取り付けることにより、異なる仕様の製品を簡単に製造することができる。
【0063】
上記の変形例3の画像形成装置11によれば、第3筐体111は、シート排出方向に下方へ傾斜した傾斜面111Aを有し、NFCマーク112は、傾斜面111Aに設けられる。
【0064】
この構成によれば、傾斜面111Aがユーザに対峙するため、ユーザはNFCマーク112を視認しやすく、外部機器をNFCマーク112に載置しやすい。
【0065】
上記の変形例1の画像形成装置9によれば、USBポート91は、第2筐体3に設けられる。
【0066】
この構成によれば、NFCマーク71とUSBポート91とが上下方向に離間して配置されるため、USBポート91に差し込まれたUSB機器とNFCマーク71にかざす外部機器との干渉を抑制でき、操作性に優れる。
【0067】
上記の画像形成装置1によれば、USBポート81は、平面視したときに第1筐体2と重なる位置に配置される。
【0068】
この構成によれば、USBポート81に差し込まれたUSB機器が、平面視で第1筐体2から突出しにくくなるため、ユーザがUSB機器に衝突して破損する危険性を抑制できる。
【0069】
上記の画像形成装置1によれば、幅方向においてNFCマーク71と同じ側に画像形成装置1の電源スイッチ29が設けられる。
【0070】
この構成によれば、NFCマーク71とUSBポート81と電源スイッチ29とが幅方向の同じ側に配置されることにより、ユーザは同じ方向を確認するだけでNFCマーク71とUSBポート81と電源スイッチ29とを確認することができ、視認しやすい。
【0071】
上記の画像形成装置1によれば、幅方向においてNFCマーク71と反対側に設けられ、画像形成装置1を操作するための操作パネル5を備える。
【0072】
この構成によれば、操作パネル5によってNFCマーク71及びUSBポート81が覆われないため、NFCマーク71及びUSBポート81の視認性を確保することができる。
【0073】
上記の画像形成装置1によれば、NFC基板70が、NFCマーク71と対向する位置に設けられる。
【0074】
この構成によれば、NFCマーク71の近傍にNFC基板70を配置することで、良好な無線通信を実現することができる。
【符号の説明】
【0075】
1、9、10、11 画像形成装置
2 第1筐体
3 第2筐体
4 脚部
5 操作パネル
6 排出トレイ
28 排出ローラ
29 電源スイッチ
44 開口部
70 NFC基板
71、102、112 NFCマーク(マーク)
81、91、104 USBポート
101、111 第3筐体
111A 傾斜面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8