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特開2024-116214プロセシング機器における消耗品の搬送および保持のためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116214
(43)【公開日】2024-08-27
(54)【発明の名称】プロセシング機器における消耗品の搬送および保持のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/04 20060101AFI20240820BHJP
【FI】
G01N35/04 D
G01N35/04 H
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024090600
(22)【出願日】2024-06-04
(62)【分割の表示】P 2021552865の分割
【原出願日】2020-03-06
(31)【優先権主張番号】62/815,184
(32)【優先日】2019-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FIREWIRE
(71)【出願人】
【識別番号】500169900
【氏名又は名称】ジェン-プローブ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド エイチ. コームズ
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド エー. ビュゼ
(72)【発明者】
【氏名】ノーバート ディー. ハーゲン
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド オパルスキー
(72)【発明者】
【氏名】ジン チェン
(57)【要約】
【課題】プロセシング機器における消耗品の搬送および保持のためのシステムおよび方法の提供。
【解決手段】システムおよび方法は、機器によって実行される複数のプロセスの各々に対して1つ以上の消耗品を使用するプロセシング機器への消耗品の供給を提供する。本システムは、複数の消耗品を受容するための運搬体を保持する装填用ドロワーと、複数の消耗品をその上に支持している運搬体を保持し、機器によるアクセスに対して消耗品を提供するための、入力モジュールとを含む。搬送機は、リフト架台を垂直方向および横方向に移動させるための、および消耗品がその上に支持されているかどうかにかかわらず、装填ドロワーと入力モジュールとの間、装填ドロワーと1つ以上の保持装置との間、または入力モジュールと1つ以上の保持シェルフとの間で、リフト架台上で運搬体を搬送するための、垂直昇降機および横方向アクチュエータを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年3月7日に出願された米国仮特許出願第62/815,184号の出願日の米国特許法第119上に基づく優先権を主張し、これは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、消耗品が移動または他の方法で操作されるプロセシング機器に提供される、消耗品の供給を搬送および保持するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
複数の並列プロセスおよび/または逐次個別プロセスを実行するための機器は、多くの場合、各個別プロセスの実行において様々な消耗品を取り扱うことが求められる。かかる消耗品は、個々のプロセスごとに1回、またはプロセスの様々なステップごとに1回使用され、次いで廃棄され得る。したがって、プロセスを実行できるようにするには、かかる消耗品を十分に機器に供給することを可能にしなければならない。例えば、サンプル物質に対して生物学的、化学的、生化学的、または他の多段階分析プロセスを実行するための分析器は、ある期間にわたって多数の個別手順を実行し得る。例えば、Hologic、Inc.(Marlborough,MA)から入手可能なPanther(登録商標)システムおよびPanther Fusion(登録商標)システムは、8時間で最大320個のサンプル、15.2時間で最大750個のサンプルを処理することができる。複数の異なるサンプルが並行しておよび/または連続して処理され得、処理される各サンプルに対して複数のプロセス(例えば、試験)が実行され得る。分析装置によって試験される各サンプルに対して実行される各プロセスには、通常、試験管などの別個の反応容器が必要とされ、場合によっては、プロセスの異なるステップには、試験管などの別個の反応容器が必要とされ得る。
【0004】
所与の期間にわたって可能な限り多くのプロセスを実行することによってプロセシング機器のスループットを最大化することが望ましい場合が多く、そのために、機器は、連続的またはほぼ連続的に、最小限の中断で動作することが同様に望ましい。したがって、自動分子分析装置上の反応容器などの消耗品を定期的に再装填する必要があることによる機器動作の中断を回避するために、機器に消耗品を十分に供給することが望ましい。さらに、消耗品は、サンプルを処理する際に使用するために、機器にアクセス可能であるように提供されなければならず、すなわち、消耗品は、単に機器上に大量に格納されているだけでなく、より小さい処理単位にして機器に供給するためにオペレータの介入を必要とする。スループットは、機器の動作中に、機器による処理を中断することなく、追加の消耗品が機器に装填され得る場合に、さらに向上させることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、ユーザが、オペレータからのさらなるインタラクションを必要とすることなく、反応容器などの十分な数の消耗品を機器に装填して、例えば、4、6、8、10、12時間、またはそれを上回る機器の長時間動作を支持することを可能にする。したがって、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、追加の消耗品を装填するためにオペレータが定期的に機器に戻ることを必要とする既存のシステムに対して改善することに意義がある。さらに、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、消耗品の拡張供給されたすべての消耗品に、処理のために機器がアクセスすることを可能にし、さらに、機器のさらに長時間動作が所望される場合、本明細書に開示されるシステムおよび方法は、ユーザが、機器の動作を中断することなく、追加の消耗品を機器に装填することを可能にする。
【0006】
以下は、本明細書で説明されるいくつかの態様の基本的な理解を提供するために簡略化された概要を提示する。本概要は、請求項に記載の主題の広範な概説ではない。請求項に記載の主題の主要なまたは重要な要素を特定することも、その範囲を線引きすることも意図されていない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、いくつかの概念を簡略化した形で提示することである。
【0007】
本開示の態様は、複数の垂直方向に離間した保持シェルフの間で消耗品の集合体を搬送するための装置において具体化される。本装置は、複数の保持シェルフに対して横方向に離間した位置に配置された支持シャーシと、その支持シャーシを複数の保持シェルフの間で垂直方向に移動させるための、支持シャーシに結合された搬送昇降機と、リフト架台と、そのリフト架台を支持シャーシに接続し、複数の保持シェルフに対して横方向に離間した位置で支持シャーシと横方向に位置合わせされた第1の位置と、支持シャーシから横方向に変位され、保持シェルフのうちの1つと横方向に位置合わせされた第2の位置の間で、リフト架台を支持シャーシに対して横方向に並進させるように構成されたシザーズアクチュエータと、を備える。
【0008】
他の態様によれば、本装置は、リフト架台上で運搬され、複数の保持シェルフのいずれかの上に配列されるように構成された運搬体をさらに備える。
【0009】
他の態様によれば、運搬体は、基部と、その上に消耗品を摺動可能に支持するための一対の支持レールと、各支持レールの端部に位置し、消耗品を支持レール上に解放可能に保持するように構成された弾性タブと、を備える。
【0010】
他の態様によれば、各弾性タブは、それぞれの支持レールの一部分に取り付けられているか、または隣接している蛇行ばねの端部に配置されている。
【0011】
他の態様によれば、搬送昇降機は、それぞれが支持シャーシの一部分に取り付けられた2つの駆動ベルトと、各駆動ベルト用の駆動プーリと、駆動プーリに結合されたモータと、各駆動ベルト用のアイドラプーリと、を備える。
【0012】
他の態様によれば、本装置は、支持シャーシから延在するロケータフラグを検出するように構成された昇降機ホームセンサーをさらに備える。
【0013】
他の態様によれば、シザーズアクチュエータは、第1の端部および第2の端部を有する第1のアームと、第1の端部および第2の端部を有する第2のアームと、を備える。第1のアームおよび第2のアームは、それらのそれぞれの第1の端部と第2の端部との中間位置で互いに回転可能に接続されており、第1のアームは、その第1の端部で支持シャーシに枢動可能に取り付けられ、第2の端部でリフト架台に枢動可能かつ並進可能に取り付けられ、第2のアームは、その第1の端部で支持シャーシに枢動可能かつ並進可能に取り付けられ、第2の端部でリフト架台に枢動可能に取り付けられている。
【0014】
他の態様によれば、第1のアームおよび第2のアームは、内側リングおよび外側リングを有する旋回リングによって互いに回転可能に接続されており、内側リングおよび外側リングは、互いに対して回転可能であり、第1のアームはそのそれぞれの中間位置で内側リングに取り付けられ、第2のアームはそのそれぞれの中間位置で外側リングに取り付けられている。
【0015】
他の態様によれば、第1のアームの第2の端部は、リフト架台に形成された線形スロット内に摺動可能に配置された摺動体によってリフト架台に枢動可能かつ並進可能に取り付けられ、摺動体は、第1のアームの第2の端部に回転可能に取り付けられている。
【0016】
他の態様によれば、本装置は、リフト架台の横方向の並進中にスロットの側部に対して転動する摺動体内に配置された転動軸受をさらに含む。
【0017】
他の態様によれば、シザーズアクチュエータは、第1のアームの第1の端部に結合されて、第1のアームの動力による枢動運動をもたらすモータをさらに備える。
【0018】
他の態様によれば、シザーズアクチュエータは、リフト架台を、支持シャーシに対して2つの対向する横方向のいずれかに並進させるように構成されている。
【0019】
他の態様によれば、本装置は、各保持シェルフに関連付けられ、その関連付けられた保持シェルフ上の運搬体の存在を検出するように構成された運搬体検出センサーをさらに備える。
【0020】
本開示の態様は、複数の垂直方向に離間した保持シェルフと、複数の保持シェルフ間で消耗品の集合体を搬送するための搬送機と、その支持シャーシを複数の保持シェルフの間で垂直方向に移動させるための、支持シャーシに結合された搬送昇降機を含む装置において具体化される。搬送機は、複数の保持シェルフに対して横方向に離間した位置に配置された支持シャーシと、リフト架台と、そのリフト架台を支持シャーシに接続し、複数の保持シェルフに対して横方向に離間した位置で支持シャーシと横方向に位置合わせされた第1の位置と、支持シャーシから横方向に変位され、保持シェルフのうちの1つと横方向に位置合わせされた第2の位置との間の支持シャーシに対して横方向にリフト架台を並進させるように構成されたシザーズアクチュエータを備える。
【0021】
他の態様によれば、本装置は、消耗品を保持し、リフト架台上で運搬され、複数の保持シェルフのいずれかに配列されるように構成された運搬体をさらに備える。
【0022】
他の態様によれば、各保持シェルフは、対応する保持シェルフ上の運搬体の存在を検出するように構成された運搬体検出センサーを含む。
【0023】
他の態様によれば、運搬体は、基部と、その上に消耗品を摺動可能に支持するための一対の支持レールと、各支持レールの端部に位置し、消耗品を支持レール上に解放可能に保持するように構成された弾性タブと、を備える。
【0024】
他の態様によれば、各弾性タブは、それぞれの支持レールに取り付けられているか、またはその一部分である蛇行ばねの端部に配置されている。
【0025】
他の態様によれば、運搬体は、その底部に形成された少なくとも1つの開口部を含み、各保持シェルフは、運搬体に形成された開口部と係合するために保持シェルフから突出する少なくとも1つの運搬体ロケータピンを含む。
【0026】
他の態様によれば、搬送昇降機はそれぞれが支持シャーシの一部分に取り付けられた2つの駆動ベルトと、各駆動ベルト用の駆動プーリと、その駆動プーリに結合されたモータと、各駆動ベルト用のアイドラプーリと、を備える。
【0027】
他の態様によれば、保持シェルフのうちの1つは、複数の消耗品を運搬体支持体に装填するために、搬送機によってアクセス可能な第1の位置とユーザによってアクセス可能な第2の位置との間で横方向に移動可能であるように構成された運搬体支持体を備える。
【0028】
他の態様によれば、本装置は、リフト架台上で運搬され、複数の保持シェルフのいずれかに配列されるように構成された運搬体をさらに備え、保持シェルフのうちの1つは、複数の消耗品を運搬体支持体に装填するために、搬送機によってアクセス可能な第1の位置とユーザによってアクセス可能な第2の位置との間で横方向に移動可能であるように構成された運搬体支持体を備える。運搬体支持体は、運搬体支持体が第2の位置に移動したときに運搬体支持体内に運搬体を係止し、運搬体支持体が第1の位置に移動したときに運搬体を解放して、搬送機が運搬体支持体から運搬体を取り出すように構成された運搬体係止機構を備える。
【0029】
他の態様によれば、運搬体係止機構は、運搬体の一部分と係合していない第1の位置と運搬体の一部分と係合している第2の位置との間で枢動するように構成された枢動ラッチ、および運搬体の一部分と係合していない第1の位置はと運搬体の一部分と係合している第2の位置との間で直線的に並進するように構成された摺動体ラッチを備える。
【0030】
他の態様によれば、本装置は、枢動ラッチに結合されて、枢動ラッチを運搬体の一部分と係合するそのそれぞれの第2の位置に付勢するねじりばねと、摺動体ラッチに結合されて、摺動体ラッチを運搬体の一部分と係合するそのそれぞれの第2の位置に付勢する線形ばねとをさらに備える。
【0031】
他の態様によれば、枢動ラッチは、運搬体支持体が第2の位置にあり、枢動ラッチが第2の位置にあるときに運搬体支持体上の運搬体の一部分と係合する上端と、運搬体支持体がその第2の位置からその第1の位置に移動したときにハード停止部に接触する下端とを含み、こうして、枢動ラッチを第2の位置から第1の位置に回転させ、これよって運搬体支持体上に支持された運搬体を解放する。摺動体ラッチは、運搬体支持体が第2の位置にあり、摺動体ラッチが第2の位置にあるときに、運搬体支持体上の運搬体の一部分と係合し、摺動体ラッチは、摺動体ラッチを第1の位置に押し込むハード停止部に接触し、運搬体支持体は、その第2の位置からその第1の位置に移動され、それによって、運搬体支持体上に支持された運搬体を解放する。
【0032】
他の態様によれば、運搬体は、運搬体の第1の端部および第2の端部はリフト架台の第1の端部および第2の端部を超えて延在するようにリフト架台よりも長く、各保持シェルフは、少なくともリフト架台の長さだけ離間した第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分を含む。搬送機は、リフト架台が保持シェルフの上にある垂直位置に搬送昇降機によって支持シャーシを移動させ、運搬体の第1の端部および第2の端部が保持シェルフの第1のシェルフおよび第2のシェルフ部分と位置合わせする位置にシザーズアクチュエータによってリフト架台を横方向に移動させ、運搬体の第1の端部および第2の端部が第1のシェルフおよび第2のシェルフ部分上で支持されるまで第1のシェルフおよび第2のシェルフ部分の間で架台を移動するように、搬送昇降機で支持シャーシを下降させることによって、リフト架台上に支持された運搬体をリフト架台から複数の保持シェルフのうちの1つに搬送するように構成および制御される。
【0033】
他の態様によれば、消耗品のそれぞれは、並列配置されて互いに接続された複数の受器を含む多重受器ユニットを備え、本装置は、リフト架台上で運搬され、複数の保持シェルフのいずれかに配列されるように構成された運搬体をさらに備える。運搬体は、基部と、多重受器ユニットをその上に摺動可能に支持するための一対の平行支持レールであって、各多重受器ユニットの受器の少なくとも1つが支持レールの間に配置された支持レールと、各支持レールの端部に位置し、多重受器ユニットを支持レール上で解放可能に保持するように構成された弾性タブと、を備える。保持シェルフのうちの1つは、運搬体をその中に保持するように構成された入力モジュールを備え、この入力モジュールは、運搬体上に支持された1つ以上の多重受器ユニットを運搬体の端部に向かって押し込むように構成された押出機を備える。
【0034】
他の態様によれば、入力モジュールは、支持シャーシの一方の側部に配置され、残りの保持シェルフの1つ以上は、支持シャーシの対向する側部に配置され、シザーズアクチュエータは、支持シャーシに対して2つの対向する横方向のいずれかにリフト架台を並進させるように構成されている。
【0035】
他の態様によれば、消耗品のそれぞれは、並列配置されて互いに接続された複数の受器を含む多重受器ユニットを備え、本装置は、リフト架台上で運搬され、複数の保持シェルフのいずれかに配列されるように構成された運搬体をさらに備える。運搬体は、基部と、多重受器ユニットをその上に摺動可能に支持するための一対の平行支持レールであって、各多重受器ユニットの受器の少なくとも1つが支持レールの間に配置された支持レールと、各支持レールの端部に位置する停止フランジと、を備える。
【0036】
他の態様によれば、保持シェルフのうちの少なくとも1つは、保持シェルフに保持された運搬体に対して移動し、多重受器ユニットのうちの最終端の1つが支持レールから押し出されるまで、運搬体上で運搬された多重受器ユニットを押し込むように構成された梱包機構を備える。
【0037】
他の態様によれば、本装置は、多重受器ユニットのうちの最終端の1つが支持レールから押し出される梱包機構の停止位置を検出し、検出された停止位置に基づいて、運搬体上で運搬された多重受器ユニットの数を決定するように構成された梱包機構位置センサーをさらに備える。
【0038】
他の態様によれば、本装置は、支持シャーシの垂直位置およびリフト架台の横位置を検出するための位置センサー機構と、搬送昇降機およびシザーズアクチュエータを制御し、位置センサー機構と通信する制御部と、をさらに備える。制御部は、リフト架台が保持シェルフの位置決めタブに接触するまで各保持シェルフに対してリフト架台を移動させ、リフト架台がポジショニングタブに接触する位置センサーメカニズムによって検出された支持シャーシの垂直位置およびリフト架台の横方向位置を記録することによって、各保持シェルフの位置を記録するように構成されている。
【0039】
本開示の態様は、運搬体を保持するための運搬体支持体において具体化され、運搬体は、複数の受器を保持するように構成され、運搬体支持体は、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であるように構成されている。運搬体支持体は、運搬体支持体が第2の位置に移動したときに運搬体支持体に対して運搬体を係止し、運搬体支持体が第1の位置に移動したときに運搬体を解放して、運搬体支持体が第1の位置にあるときに運搬体が運搬体支持体に対して移動されることを可能にするように構成された運搬体係止機構を備える。運搬体係止機構は、運搬体の一部分と係合していない第1の位置と運搬体の一部分と係合している第2の位置との間で枢動するように構成された枢動ラッチと、運搬体の一部分と係合しない第1の位置と運搬体の一部分と係合する第2の位置との間で直線的に並進するように構成された摺動体ラッチと、を備える。
【0040】
他の態様によれば、運搬体は、枢動ラッチに結合されて枢動ラッチを運搬体の一部分と係合するそのそれぞれの第2の位置に付勢するねじりばねと、摺動体ラッチに結合されて摺動体ラッチを運搬体の一部分と係合するそのそれぞれの第2の位置に付勢する線形ばねと、をさらに備える。
【0041】
他の態様によれば、枢動ラッチは、運搬体支持体が第2の位置にあり、枢動ラッチが第2の位置にあるときに運搬体支持体上の運搬体の一部分と係合する上端と、運搬体支持体がその第2の位置からその第1の位置に移動されたときにハードストップに接触する下端とを含み、こうして、枢動ラッチを第2の位置から第1の位置に回転させ、これよって運搬体支持体上に支持された運搬体を解放する。摺動体ラッチは、運搬体支持体が第2の位置にあり、摺動体ラッチが第2の位置にあるときに、運搬体支持体上の運搬体の一部分と係合し、摺動体ラッチは、運搬体支持体がその第2の位置からその第1の位置に移動したときに、摺動体ラッチを第1の位置に押し込むハード停止部に接触し、それによって、運搬体支持体上に支持された運搬体を解放する。
【0042】
本開示の態様は、複数の受器を保持する運搬体を受容し支持するための運搬体シェルフと、運搬体シェルフに隣接しており、運搬体シェルフ上に支持された運搬体から1つの受器を受容し、受器搬送装置によって入力モジュールからの取り出しに対して受器を提供するように構成された回収ドックと、運搬体シェルフ上に支持された運搬体上に保持された1つ以上の受器を運搬体の一方の端部に押し込み、一度に1つの受器を運搬体の端部から押し出して回収ドックに押し込むように構成された押出機と、を備える入力モジュールにおいて具現化される。
【0043】
他の態様によれば、押出機は、押出機軌道に結合され、軌道に沿って双方向に並進するように構成された押出機キャリッジと、押出機キャリッジから突出する押出機アームと、を備える。
【0044】
他の態様によれば、押出機アームは、押出機キャリッジから上方向に延在する支柱部分と、その支柱部分の端部から横方向に延在する横方向部分と、その横方向部分から下方向に延在する接触部分と、を備える。
【0045】
他の態様によれば、運搬体シェルフ上に支持された運搬体は、複数の受器をその上に摺動可能に支持するための一対の平行支持レールを含み、各受器の少なくとも一部分が支持レールの間に配置され、接触部分は支持レール間の間隙と位置合わせされ、その結果、押出機が押出機軌道に沿って移動するにつれて、接触部分が支持レール間を移動し、支持レール間に配置された受器の一部分と接触する。
【0046】
他の態様によれば、受器は、下向きの肩部を画定する接続リブ構造体によって互いに接続された複数の円筒形チューブを備え、その円筒形チューブの少なくとも1つは支持レールの間に配置され、下向きの肩部の一部分は支持レールの上部で支持されている。
【0047】
他の態様によれば、押出機は、押出機キャリッジに取り付けられた押出機駆動ベルトと、押出機軌道に沿った押出機キャリッジの動力による並進をもたらすための、押出機駆動ベルトに結合された押出機モータと、をさらに備える。
【0048】
他の態様によれば、入力モジュールは、受器の1つが回収ドックに押し込まれたことを検出するように構成されたセンサーをさらに備える。
【0049】
他の態様によれば、入力モジュールは、回収ドックに隣接し、回収ドック上の受器を受器搬送装置と位置合わせするように構成されたガイドプレートをさらに備える。
【0050】
他の態様によれば、入力モジュールは、運搬体シェルフによって支持された運搬体に形成された開口部と係合し、運搬体シェルフとそれによって支持される運搬体との間の相対移動を制限するために、運搬体シェルフから突出する少なくとも1つの運搬体ロケータピンをさらに備える。
【0051】
他の態様によれば、入力モジュールは、押出機の長手方向位置を検出するための位置エンコーダと、押出機が、運搬体上に保持された1つ以上の受器のうちの最終端の受器と接触して位置決めされたときに、位置エンコーダから長手方向位置データを受信し、運搬体シェルフ上に支持された運搬体によって支持された受器の数を決定するように構成された制御部をさらに備える。
【0052】
他の態様によれば、入力モジュールは、押出機がホーム位置に移動したことを検出するように構成された押出機ホームセンサーをさらに備える。
【0053】
他の態様によれば、プロセシング機器は、上述のような入力モジュールと、入力モジュールの回収ドックから受器を取り出し、プロセシング機器内で受器を搬送するように構成された受器搬送装置と、を備える。
【0054】
本開示の態様は、複数の多重受器ユニットを保持するための運搬体に具体化され、各多重受器ユニットは、並列配置されて互いに接続された複数の受器を含む。運搬体は、多重受器ユニットをその上に摺動可能に支持するための一対の平行支持レールであって、各多重受器ユニットの受器の少なくとも1つが支持レールの間に配置された一対の平行支持レールと、各支持レールと関連付けられ、支持レール上に保持された多重受器ユニットを解放可能に保持するように成された弾性タブと、を備える。
【0055】
他の態様によれば、各弾性タブは、蛇行ばねの端部に配置されている。
【0056】
他の態様によれば、各蛇行ばねは、各関連する支持レールの一体部分である。
【0057】
他の態様によれば、支持レールはばね鋼から作製されている。
【0058】
他の態様によれば、運搬体は、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する接続部分と、を備える運搬体基部をさらに備え、その接続部分は、通常、第1の端部および第2の端部よりも狭い。
【0059】
他の態様によれば、支持レールは、接続部分の対向する縁部に取り付けられている。
【0060】
他の態様によれば、運搬体は、運搬体基部の底部に形成された1つ以上のロケータホールを有する運搬体基部をさらに備える。
【0061】
他の態様によれば、運搬体は、運搬体基部の第1の端部に1つのロケータホールと、運搬体基部の第2の端部にロケータスロットと、をさらに備える。
【0062】
他の態様によれば、運搬体は、運搬体基部の第1の端部に2つのロケータホールと、運搬体基部の第2の端部に2つのロケータスロットと、をさらに備える。
【0063】
本開示の態様は、基枠部に対して対向する横方向のいずれかに支持架台を並進させるように構成されたシザーズアクチュエータに具体化されている。シザーズアクチュエータは、第1の端部および第2の端部を有する第1のアームと、第1の端部および第2の端部を有する第2のアームと、を備え、第1のアームおよび第2のアームは、それらのそれぞれの第1の端部および第2の端部の間の中間位置で互いに回転可能に接続されており、第1のアームは、その第1の端部で基枠部および第2のアームに枢動可能に取り付けられ、第2の端部で支持架台に枢動可能に取り付けられ、第1の摺動体は、支持架台に形成された第1の線形軌道内に配置され、支持架台に形成された第1の線形軌道の側部と転動接触するように第1の摺動体の側部から突出する軸受を含んでおり、第1のアームは、その第2の端部で第1の摺動体によって支持架台に枢動可能かつ並進可能に取り付けられ、第2の摺動体は、基枠部に形成された第2の線形軌道内に配置され、基枠部に形成された第2の線形軌面の側部と転動接触するために第2の摺動体の側部から突出する軸受を含んでおり、第2のアームはその第1の端部で第2の摺動体によって基枠部に枢動可能かつ並進可能に取り付けられている。
【0064】
他の態様によれば、第1のアームおよび第2のアームは、内側リングおよび外側リングを有する旋回リングによって互いに回転可能に接続されており、内側リングおよび外側リングは、互いに対して回転可能であり、第1のアームはそのそれぞれの中間位置で内側リングに取り付けられ、第2のアームはそのそれぞれの中間位置で外側リングに取り付けられている。
【0065】
他の態様によれば、シザーズアクチュエータは、第1のアームの第1の端部に結合されて、第1のアームの動力による枢動運動をもたらすモータをさらに備える。
【0066】
他の態様によれば、シザーズアクチュエータは、モータにまたは第1のアームに結合されたエンコーダをさらに備える。
【0067】
他の態様によれば、シザーズアクチュエータは、基枠部に対して2つの対向する横方向のいずれかに支持架台を並進させるように構成されている。
【0068】
本開示の態様は、保持シェルフと搬送機のリフト架台との間で受器運搬体を自動的に移送するための方法において具体化される。本方法は、a)搬送機の垂直移動をもたらすための搬送昇降機によって、搬送機を保持シェルフのおおよその垂直位置に位置決めすることと、b)ステップa)の後、リフト架台と保持シェルフに関係付けられた位置決め構造体との間で相対移動をもたらすことと、c)ステップb)の間に、リフト架台と位置決め構造体との間の接触を検出することと、d)ステップc)で接触が検出されるリフト架台の位置に関するデータを記録することと、e)ステップd)で記録されたデータにしたがってリフト架台の移動を制御することにより、保持シェルフとリフト架台との間で受器運搬体を移送することと、を行うステップを含む。
【0069】
他の態様によれば、ステップb)は、(1)搬送昇降機によって保持シェルフに対してリフト架台の垂直移動をもたらすことと、および(2)横方向アクチュエータによってリフト架台の横方向移動をもたらすことの一方または両方を含む。
【0070】
他の態様によれば、ステップa)は、リフト架台の垂直位置が位置決め構造体の予想される垂直位置より下になるように搬送機を位置決めすることを含み、ステップb)は、b-1)リフト架台が位置決め構造体の予想される位置より下に位置決めされるまで、リフト架台を横方向アクチュエータによって横方向に動かすこと、およびb-2)ステップb-1)の後に、ステップc)において接触が検出されるまで、搬送昇降機によって搬送機およびリフト架台を上昇させることを含む。
【0071】
他の態様によれば、ステップa)は、リフト架台の垂直位置が位置決め構造体の予想される垂直位置より上になるように搬送機を位置決めすることを含み、ステップb)は、b-1)リフト架台が位置決め構造体の予想される位置より上に位置決めされるまで、リフト架台を横方向アクチュエータによって横方向に移動させることと、およびb-2)ステップb-1)の後に、ステップc)において接触が検出されるまで、搬送昇降機によって搬送機およびリフト架台を下降させることと、を含む。
【0072】
他の態様によれば、ステップa)は、リフト架台の垂直位置が位置決め構造体の予想される垂直位置と同一になるように搬送機を位置決めすることを含み、ステップb)は、ステップc)において接触が検出されるまで、横方向アクチュエータによってリフト架台を横方向に移動させることを含む。
【0073】
他の態様によれば、ステップe)は、受器運搬体の対向する端部がリフト架台の対向する端部を超えて延在する状態でリフト架台上で受器運搬体を支持することと、搬送昇降機によって、およびステップd)で記録されたデータを使用して、リフト架台が保持シェルフの上にくるように搬送機を垂直位置に位置決めすることと、リフト架台が、保持シェルフの第1のシェルフ部分と第2のシェルフ部分との間の開放領域内に配置され、受器運搬体の対向する端部が、第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分の上に位置決めされるように、横方向アクチュエータによって、およびステップd)で記録されたデータを使用して、リフト架台の横方向移動をもたらすことと、受器運搬体の対向する端部が第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分の上で支持され、受器運搬体がリフト架台上で支持されなくなるまで、搬送昇降機によってリフト架台を下降させることと、を含む。
【0074】
他の態様によれば、ステップe)は、保持シェルフの第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分の上で受器運搬体の対向する端部を支持することによって、保持シェルフからリフト架台に受器運搬体を移送することと、搬送昇降機によって、およびステップd)で記録されたデータを使用して、リフト架台が保持シェルフの下になるように搬送機を垂直位置に位置決めすることと、リフト架台が、第1のシェルフ部分と第2のシェルフ部分との間の開放領域と位置合わせされるように、横方向アクチュエータによって、およびステップd)で記録されたデータを使用して、リフト架台の横方向移動をもたらすことと、受器運搬体の対向する端部がリフト架台の対向する端部を超えて延在し、受器運搬体の対向する端部が第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分から離昇するまで、搬送昇降機によってリフト架台を上昇させることと、を含む。
【0075】
本開示の態様は、運搬体によって支持された受器の数を決定するための方法において具体化される。本方法は、a)1つ以上の受器が支持された運搬体を運搬体シェルフ上に配列することと、b)運搬体シェルフに隣接して位置決めされた梱包機によって1つ以上の受器を運搬体の一方の端部に押し込むことと、c)1つ以上の受器が運搬体の一方の端部に押し込まれたときに、梱包機の長手方向位置を検出することと、d)梱包機の長手方向位置に基づいて運搬体上に保持された受器の数を決定することと、を含む。
【0076】
他の態様によれば、ステップa)は、運搬体の対向する端部がリフト架台の対向する端部を超えて延在するようにリフト架台上で運搬体を支持することによって、リフト架台から運搬体シェルフに運搬体を移送することと、搬送昇降機によって、リフト架台を運搬体シェルフの上に位置決めすることと、リフト架台が運搬体シェルフの第1のシェルフ部分と第2のシェルフ部分との間の開放領域内に配置され、運搬体の対向する端部が第1のシェルフおよび第2のシェルフ部分の上に位置決めされるように、横方向アクチュエータによってリフト架台の横方向移動をもたらすことと、搬送昇降機によって、運搬体の対向する端部が第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分の上で支持され、運搬体がリフト架台上で支持されなくなるまでリフト架台を下降させることと、を含む。
【0077】
他の態様によれば、梱包機は、梱包機軌道に結合され、軌道に沿って双方向に並進するように構成された梱包機キャリッジと、その梱包機キャリッジから突出する接触部分と、梱包機キャリッジに取り付けられた梱包機駆動ベルトと、梱包機軌道に沿って梱包機キャリッジの動力による並進をもたらすための、梱包機駆動ベルトに結合された梱包機モータと、を備える。
【0078】
他の態様によれば、ステップc)は、梱包機モータに結合された回転エンコーダによって梱包機モータの出力を検出することか、またはモータステップによって梱包機モータの出力を検出することを含む。
【0079】
本開示の態様は、運搬体によって支持された複数の受器を梱包するための方法において具体化される。本方法は、a)複数の受器がそれによって支持されている運搬体を運搬体シェルフ上に配列することと、b)受器のうちの最終端の1つを運搬体シェルフに隣接して位置決めされた梱包機と接触させることであって、梱包機軌道に結合され、軌道に沿って双方向に並進するように構成された梱包機キャリッジを備え、その梱包機キャリッジから接触部分が突出している、接触させることと、c)梱包機によって運搬体の一方の端部に複数の受器を押し込み、その受器をスタック部内で梱包することと、を含む。
【0080】
他の態様によれば、運搬体シェルフ上に支持された運搬体は、複数の受器をその上に摺動可能に支持するための一対の平行支持レールを含み、各受器の少なくとも一部分が支持レールの間に配置されており、ステップc)は、接触部分を支持レール間の間隙に位置合わせすることによって、受器のうちの最終端の1つに梱包機を接触することを含み、これにより、梱包機キャリッジが梱包機軌道に沿って並進するときに、接触部分が支持レール間を移動し、支持レール間に配置された最終端の受器の部分に接触する。
【0081】
他の態様によれば、運搬体は、各支持レールの端部にハード停止部を含んでおり、ステップc)は、複数の受器をハード停止部に対して押し込むことを含む。
【0082】
他の態様によれば、受器は、下向きの肩部を画定する接続リブ構造体によって互いに接続された複数の円筒形チューブを備え、その円筒形チューブの少なくとも1つは支持レールの間に配置され、下向きの肩部の一部分は支持レールの上部で支持されている。
【0083】
他の態様によれば、梱包機は、支持レールの上に延在する最終端の受器の一部分と接触する水平部分をさらに備え、受器を支持レールの長手方向に対して概して垂直方向に保つ。
【0084】
他の態様によれば、梱包機は、梱包機キャリッジに取り付けられた梱包機駆動ベルトと、梱包機軌道に沿って梱包機キャリッジの動力による並進をもたらすための、梱包機駆動ベルトに結合された梱包機モータとをさらに備える。
【0085】
他の態様によれば、本方法は、ステップc)の間に梱包機の長手方向位置を検出することと、梱包機の長手方向位置に基づいて運搬体上に保持された受器の数を決定することと、をさらに含む。
【0086】
他の態様によれば、梱包機は、梱包機キャリッジに取り付けられた梱包機駆動ベルトと、梱包機軌道に沿って梱包機キャリッジの動力による並進もたらすための、梱包機駆動ベルトに結合された梱包機モータとをさらに備え、ステップc)の間に、ホームセンサーを使用して梱包機軌道に沿った梱包機の初期位置を検出することを含み、梱包機モータに結合したエンコーダを使用して、初期位置からの電動梱包機の移動に関連付けられたエンコーダカウントの数を検出することを含む。
【0087】
本開示の態様は、プロセシング機器の自動受器分配器による回収に対して多重受器ユニットを提供する方法において具体化され、各多重受器ユニットは、並列配置されて互いに接続された複数の受器を含む、本方法は、a)1つ以上の多重受器ユニットがその上に保持された運搬体を運搬体シェルフ上に配列することであって、運搬体が、その上に多重受器ユニットを摺動可能に支持するための一対の平行支持レールを備え、各多重受器ユニットの受器の少なくとも1つが支持レール間に配列されている、配置することと、b)受器のうちの最終端の1つを、運搬体シェルフに隣接して位置決めされた押出機と接触させることであって、押出機が、支持レール間を移動し、支持レール間に配置された受器に接触するように構成されている、接触させることと、c)多重受器ユニットのうちの最終端の1つが支持レールから押し出され、運搬体シェルフに隣接する回収ドックに押し込まれるまで、押出機によって複数の多重受器ユニットを支持レールに沿って運搬体の一方の端部に向かって押し込むことと、を含む。
【0088】
他の態様によれば、本方法は、複数の多重受器ユニットのうちの1つが支持レールから押し出され回収ドックに押し込まれたことを検出することと、押出機が1つ以上の多重受器ユニットを運搬体の一方の端部に向けてさらに押し込むことを停止することと、をさらに含む。
【0089】
他の態様によれば、本方法は、プロセシング機器の受器搬送機構によって、回収ドックから1つの多重受器ユニットを回収することをさらに含む。
【0090】
他の態様によれば、受器搬送機構は、伸縮可能なフックを備え、多重受器ユニットは、操作構造体を備えており、受器搬送機構を備えた回収ドックから1つの受器を回収することは、フックを伸長させることと、操作構造体を伸長されたフックと係合させることと、フックを後退させて多重受器ユニットを回収ドックから受器搬送機構のハウジング内に引き込むことと、を含む。
【0091】
他の態様によれば、本方法は、ステップc)の間に、多重受器ユニットが支持レールから押し出されたときの押出機の長手方向位置を検出することと、押出機の長手方向位置に基づいて、運搬体上に保持された多重受器ユニットの数を決定することをさらに含む。
【0092】
他の態様によれば、ステップa)は、運搬体の対向する端部がリフト架台の対向する端部を超えて延在するようにリフト架台上で運搬体を支持することによって、リフト架台から運搬体シェルフに運搬体を移送することと、搬送昇降機によって、リフト架台を運搬体シェルフの上に位置決めすることと、リフト架台が運搬体シェルフの第1のシェルフ部分と第2のシェルフ部分との間の開放領域内に配置され、運搬体の対向する端部が第1のシェルフおよび第2のシェルフ部分の上に位置決めされるように、横方向アクチュエータによってリフト架台の横方向移動をもたらすことと、搬送昇降機によって、運搬体の対向する端部が第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分の上で支持され、運搬体がリフト架台上で支持されなくなるまでリフト架台を下降させることと、を含む。
【0093】
他の態様によれば、押出機は、押出機軌道に結合され、軌道に沿って双方向に並進するように構成された押出機キャリッジと、接触部分を備え、押出機キャリッジから突出する押出機アームと、押出機キャリッジに取り付けられた押出機駆動ベルトと、押出機軌道に沿った押出機キャリッジの動力による並進をもたらすための、押出機駆動ベルトに結合された押出機モータと、をさらに備える。
【0094】
他の態様によれば、本方法は、ステップc)の前に、多重受器ユニットの最も端の1つと解放可能に係合するばね付勢された保定タブによって、1つ以上の多重受器ユニットを支持レール上に保持することであって、そのばね付勢された保定タブが、ステップc)の間に横方向に偏向して、多重受器ユニットのうちの最終端の1つが支持レールから押し出されることを可能にするように構成されている、保持すること、をさらに含む。
【0095】
本開示の主題の他の特徴および特性、ならびに動作方法、構造の関連要素の機能および部品の組み合わせ、ならびに製造の経済性は、添付図面を参照して以下の説明、および添付の請求項を考慮するとより明らかになるであろう。それら添付図面のすべてが本明細書の一部分を形成し、例えば、参照番号は様々な図中の対応する部分を示す。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
複数の垂直方向に離間した保持シェルフの間で消耗品の集合体を搬送するための装置であって、
前記複数の保持シェルフに対して横方向に離間した位置に配置された支持シャーシと、
前記複数の保持シェルフの間で前記支持シャーシを垂直方向に移動させるための、前記支持シャーシに結合された搬送昇降機と、
リフト架台と、
前記リフト架台を前記支持シャーシに接続し、前記複数の保持シェルフに対して横方向に離間した位置で前記支持シャーシと横方向に位置合わせされた第1の位置と、前記支持シャーシから横方向に変位され、前記保持シェルフのうちの1つと横方向に位置合わせされた第2の位置との間で、前記リフト架台を前記支持シャーシに対して横方向に並進させるように構成されたシザーズアクチュエータと、を備える、装置。
(項目2)
装置であって、
複数の垂直方向に離間した保持シェルフと、
前記複数の保持シェルフの間で消耗品の集合体を搬送するための搬送機であって、
前記複数の保持シェルフに対して横方向に離間した位置に配置された支持シャーシと、
リフト架台と、
前記リフト架台を前記支持シャーシに接続し、前記複数の保持シェルフに対して横方向に離間した位置で前記支持シャーシと横方向に位置合わせされた第1の位置と、前記支持シャーシから横方向に変位され、前記保持シェルフのうちの1つと横方向に位置合わせされた第2の位置との間で、前記リフト架台を前記支持シャーシに対して横方向に並進させるように構成されたシザーズアクチュエータと、を備える、搬送機と、
前記複数の保持シェルフの間で前記支持シャーシを垂直方向に移動させるための、前記支持シャーシに結合された搬送昇降機と、を備える、装置。
(項目3)
運搬体を保持するための運搬体支持体であって、前記運搬体が、複数の受器を保持するように構成され、前記運搬体支持体が、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であるように構成されており、前記運搬体支持体が、前記運搬体支持体が前記第2の位置に移動したときに前記運搬体支持体に対して前記運搬体を係止し、前記運搬体支持体が前記第1の位置に移動したときに前記運搬体を解放して、前記運搬体支持体が前記第1の位置にあるときに前記運搬体を前記運搬体支持体に対して移動させるように構成された運搬体係止機構を備え、前記運搬体係止機構が、
前記運搬体の一部分と係合しない第1の位置と、前記運搬体の一部分と係合する第2の位置との間で枢動するように構成された枢動ラッチと、
前記運搬体の一部分と係合しない第1の位置と、前記運搬体の一部分と係合する第2の位置との間を直線的に並進するように構成された摺動体ラッチと、を備える、運搬体支持体。
(項目4)
入力モジュールであって、
複数の受器を保持する運搬体を受容および支持するための運搬体シェルフと、
前記運搬体シェルフに隣接し、前記運搬体シェルフ上に支持された運搬体から1つの受器を受容し、受器搬送装置によって前記入力モジュールからの取り出しに対して前記受器を提供するように構成された回収ドックと、
前記運搬体シェルフ上に支持された前記運搬体上に保持された1つ以上の受器を前記運搬体の一方の端部に押し込み、一度に1つの受器を前記運搬体の前記端部から押し出して前記回収ドックに押し込むように構成された押出機と、を備える、入力モジュール。
(項目5)
複数の多重受器ユニットを保持するための運搬体であって、各多重受器ユニットが、並列配置され互いに接続された複数の受器を含み、前記運搬体が、
その上にある前記多重受器ユニットを摺動可能に支持するための、一対の平行支持レールであって、各多重受器ユニットの前記受器のうちの少なくとも1つが前記支持レールの間に配置されている、一対の平行支持レールと、
各支持レールと関連付けられ、前記支持レール上に前記多重受器ユニットを解放可能に保定するように構成された弾性タブと、を備える、運搬体。
(項目6)
基枠部に対して対向する横方向のいずれかに支持架台を並進させるように構成されたシザーズアクチュエータであって、
第1の端部および第2の端部を有する第1のアームと、
第1の端部および第2の端部を有する第2のアームであって、前記第1のアームおよび第2のアームが、それらのそれぞれの第1の端部と第2の端部との間の中間位置において互いに回転可能に接続されており、前記第1のアームが、その第1の端部において前記基枠部および前記第2のアームに枢動可能に取り付けら、その第2の端部において前記支持架台に枢動可能に取り付けられている、第2のアームと、
第1の摺動体であって、前記支持架台に形成された第1の線形軌道内に配置され、前記支持架台に形成された前記第1の線形軌道の側部と転動接触するように前記第1の摺動体の側部から突出する軸受を含み、前記第1のアームが、その第2の端部において、前記第1の摺動体によって前記支持架台に枢動可能かつ並進可能に取り付けられている、第1の摺動体と、
第2の摺動体であって、前記基枠部に形成された第2の線形軌道内に配置され、前記基枠部に形成された前記第2の線形軌道の側部と転動接触するように前記第2の摺動体の側部から突出する軸受を含み、前記第2のアームが、その第1の端部において、前記第2の摺動体によって前記基枠部に枢動可能かつ並進可能に取り付けられている、第2の摺動体と、を備える、シザーズアクチュエータ。
(項目7)
保持シェルフと搬送機のリフト架台との間で受器運搬体を自動的に移送するための方法であって、
a)前記搬送機の垂直移動をもたらすための搬送昇降機によって、前記保持シェルフのおおよその垂直位置に前記搬送機を位置決めすることと、
b)ステップa)の後、前記リフト架台と前記保持シェルフに関連付けられた位置決め構造体との間の相対移動をもたらすことと、
c)ステップb)の間、前記リフト架台と前記位置決め構造体との間の接触を検出することと、
d)ステップc)で接触が検出された前記リフト架台の位置に関するデータを記録することと、
e)ステップd)で記録された前記データにしたがって前記リフト架台の移動を制御することにより、前記保持シェルフと前記リフト架台との間で受器運搬体を移送することと、を含む、方法。
(項目8)
運搬体によって支持されている前記受器の数を決定するための方法であって、
a)それによって1つ以上の受器が支持されている前記運搬体を、運搬体シェルフ上に配列することと、
b)前記運搬体シェルフに隣接して位置決めされた梱包機によって、前記1つ以上の受器を前記運搬体の一方の端部に押し込むことと、
c)前記1つ以上の受器が前記運搬体の前記一方の端部に押し込まれたときに、前記梱包機の長手方向の位置を検出することと、
d)前記梱包機の前記長手方向の位置に基づいて前記運搬体上に保持されている前記受器の数を決定することと、を含む、方法。
(項目9)
運搬体によって支持された複数の受器を梱包するための方法であって、
a)それによって複数の受器が支持されている前記運搬体を、運搬体シェルフ上に配列することと、
b)前記受器のうちの最後端の1つを前記運搬体シェルフに隣接して位置決めされた梱包機と接触させることであって、前記梱包機が、梱包機軌道に結合され、前記軌道に沿って双方向に並進するように構成された梱包機キャリッジを備え、接触部分が前記梱包機キャリッジから突出している、接触させることと、
c)前記複数の受器を前記梱包機によって前記運搬体の一方の端部に押し込み、前記受器をスタック部に詰め込むことと、を含む、方法。
(項目10)
プロセシング機器の自動受器分配器による回収に対して多重受器ユニットを提供するための方法であって、各多重受器ユニットが、並列配置されて互いに接続された複数の受器を含み、
a)1つ以上の多重受器ユニットがその上に保持されている運搬体を運搬体シェルフ上に配列することであって、前記運搬体が、前記多重受器ユニットをその上に摺動可能に支持するための一対の平行支持レールを備え、各多重受器ユニットの前記受器のうちの少なくとも1つが前記支持レールの間に配置されている、配列することと、
b)前記受器のうちの最終端の1つを、前記運搬体シェルフに隣接して位置決めされた押出機と接触させることであって、前記押出機が、前記支持レール間を移動し、前記支持レール間に配置された前記受器と接触するように構成された接触部分を備える、接触させることと、
c)前記複数の多重受器ユニットのうちの最終端の1つが前記支持レールから押し出されて前記運搬体シェルフに隣接する回収ドックに押し込まれるまで、前記押出機によって前記支持レールに沿って前記運搬体の一方の端部に向かって前記複数の多重受器ユニットを押し込むことと、を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0096】
本明細書に組み込まれ、明細書の一部を形成する添付図面は、本開示の様々な非限定的な実施形態を示す。図面において、同様の参照番号は、同一または機能的に同様の要素を示す。
【0097】
図1】化学的、生物学的、または他の多段階分析プロセスを実行するためのプロセシング機器と組み合わされた、本明細書に開示される搬送機/格納モジュールおよび入力モジュールを備える、消耗品を搬送および保持するためのシステムの平面図である。
図2】本開示の実施形態による搬送機/格納モジュールの斜視図である。
図3】搬送機/格納モジュールの側面図である。
図4】アクセスドアが開放位置にあり、装填ドロワーがモジュールのハウジングから部分的に引き出された状態の搬送機/格納モジュールの部分斜視図である。
図4A】保持シェルフの開放エリア内にリフト架台が位置決めされた保持シェルフの上面図である。
図5】アクセスドアが閉鎖位置にあり、装填ドロワーがハウジングに挿入された状態の搬送機/格納モジュールの上端部の部分斜視図である。
図6】アクセスドアが閉鎖位置にあり、装填ドロワーがハウジングに挿入された状態の搬送機/格納モジュールの部分側面図である。
図7】装填ドロワー内に運搬体が配置された状態でハウジングに挿入された装填ドロワーの部分斜視図であり、受器梱包機構を示している。
図7A図7の矢印「7A」の方向の端面図であり、線形軌道内で分離された受器梱包機構の梱包機を示している。
図8】モジュールハウジングから取り出された装填ドロワーの斜視図である。
図9】システムの実施形態において、搬送および保管される一種の多重受器ユニットの斜視図である。
図10】システム内で消耗品を搬送および格納するための運搬体の上面図である。
図11】運搬体の底面斜視図である。
図12】運搬体の代替実施形態の部分斜視図である。
図13】複数の多重受器ユニットがその上に支持された状態の運搬体の上面斜視図である。
図14】複数の多重受器ユニットがその上に支持された状態の運搬体の底面斜視図である。
図15】リフト架台が後退位置にある搬送機/格納モジュールの搬送機の上面斜視図である。
図16】リフト架台が搬送機の一方の側部に延在した状態の搬送機の上面斜視図である。
図17】リフト架台が搬送機の一方の側部に延在した状態の搬送機の分解斜視図である。
図18】リフト架台が搬送機の対向する側部に延在した状態の搬送機の上面斜視図である。
図19】リフト架台が搬送機の対向する側部に延在した状態の搬送機の底面斜視図である。
図20】リフト架台が搬送機の一方の側部に延在し、運搬体がリフト架台に支持された状態の搬送機の上面斜視図である。
図21】システムの搬送昇降機の斜視図である。
図22】搬送機/格納モジュールからプロセシング機器に消耗品を移送するためのシステムの入力モジュールの正面右側斜視図である。
図23】入力モジュールの背面右側斜視図である。
図24】運搬体がキュー内に位置決めされた複数の多重受器ユニットを支持している状態の入力モジュールの正面右側斜視図である。
図25】プロセシング機器の受器分配器の受器分配ヘッドが入力モジュールから多重受器ユニットを引き出している状態の入力モジュールの正面左側斜視図である(関連する機構の視認性を確保するために、この図では一部の構成要素が省略されている)。
図26】搬送機上の運搬体の存在を検出するためのセンサーを示す、搬送機の部分斜視図である。
図27】搬送機/格納モジュールおよび/または入力モジュール内の位置を決定するための自修プロセスを実行するための方法(アルゴリズム)を示すフローチャートである。
図28】搬送機/格納モジュールの制御アーキテクチャを概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0098】
本開示の主題の態様は様々な形態で具現化され得るが、以下の説明および添付の図面は、主題の特定の例としてこれらの形態のいくつかを開示することのみを意図している。したがって、本開示の主題は、そのように説明および図示された形態または実施形態に限定されることを意図していない。
【0099】
特に定義しない限り、本明細書で使用される技術用語、表記、および他の科学用語または専門用語は全て、一般に、本開示が属する当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書において参照される特許、用途、出願公開、および他の刊行物はすべて、参照することによってその全体として組み込まれる。このセクションに記載されている定義が、参照により本明細書に組み込まれている特許、出願、公開された出願、およびその他の出版物に記載されている定義に反する、または矛盾する場合、このセクションに記載されている定義は、参照により本明細書に組み込まれる定義に優先する。
【0100】
本明細書で使用する場合、「ある(a)」または「ある(an)」は、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味する。
【0101】
本説明は、構成要素、装置、位置、特徴、またはそれらの一部の位置および/または配向を説明する際、相対的空間および/または配向の用語を使用し得る。具体的に記載されない限り、または別様に説明の文脈によって示されない限り、限定ではないが、上部、底部、上方、下方、下、上、上側、下側、左、右、正面、背面、隣、隣接、間、水平、垂直、対角線、縦方向、横方向、半径方向、軸方向等を含む、そのような用語が、便宜上、かかる構成要素、装置、位置、特徴、またはそれらの一部を図面で参照する際に使用されるが、限定であることを意図するものではない。
【0102】
さらに、特に明記しない限り、この説明で言及される特定の寸法は、本開示の態様を具現化するデバイスの例示的な実装形態を表すに過ぎず、限定を意図するものではない。
【0103】
「約(about)」という用語の使用は、明示的に示されているかどうかにかかわらず、本明細書で指定されているすべての数値に適用される。この用語は、通常、当業者が、本開示の文脈において列挙された数値に対する妥当な量の偏差と見なすであろう(すなわち、同などの関数または結果を有する)数値の範囲を指す。例えば、限定することを意図するものではないが、この用語は、所与の数値の±10パーセントの偏差を含むと解釈することができるが、そのような偏差は、最終関数または値の結果を変えない。したがって、当業者によって理解されるようないくつかの状況下では、約1%の値は、0.9%から1.1%の範囲であると解釈することができる。
【0104】
本明細書で使用する場合、「隣接する(adjacent)」という用語は、近くまたは隣接していることを指す。隣接するオブジェクトは、互いに離間させることがきるか、または互いに実際に直接接触させることもできる。場合によっては、隣接するオブジェクトを互いに結合させることができるか、または互いに一体的に形成することもできる。
【0105】
本明細書で使用される場合、「実質的な(substantial)」および「実質的に(substantially)」という用語は、かなりの度合いまたは程度を指す。イベント、状況、特性、またはプロパティなどと組み合わせて使用する場合、これらの用語は、イベント、状況、特性、またはプロパティが正確に発生するインスタンス、およびイベント、状況、特性、またはプロパティが、本明細書に記載されている実施形態の典型的な許容レベルまたは変動性を説明するなど、厳密な近似で発生するインスタンスを指す場合がある。
【0106】
本明細書で使用される場合、「任意の(optional)」および「任意選択的に(optionally)」という用語は、その後に説明される構成要素、構造、要素、イベント、状況、特性、特質などが含まれるか含まれないことがある、または生じるか生じないことがあり、その記載が、構成要素、構構造体要素、イベント、状況、特性、特質などが含まれるかまたは生じ、場合によって、それが含まれないかまたは生じないことを意味する。
【0107】
プロセシング機器内で消耗品を搬送および保持するためのシステムおよび方法が本明細書に記載される。プロセシング機器は、生物学的、化学的、生化学的、または他の多段階分析プロセスを実行するための分析器であり得、消耗品は、かかるプロセスが分析器内で実行される受器を備え得る。図1に示されるように、システムおよび方法の態様は、プロセシング機器400に提供される消耗品の供給を搬送および保持するための搬送機/格納モジュール100と、搬送機/格納モジュール100から消耗品を受容し、プロセシング機器400内の分配機構によるプロセシング機器400への入力に対して消耗品を提供するように構成された入力モジュール230との、一方または両方を含み得る。例示的なプロセシング機器400のさらなる詳細が以下に記載される。
【0108】
搬送機/格納モジュール100の様々な態様の詳細が図2図8に示される。
【0109】
図2は、プロセシング機器に提供される消耗品の供給を搬送および保持するための搬送機/格納モジュール100の斜視図であり、その中で、消耗品が、移動され、処理され、または他の方法で操作される。図3は、搬送機/格納モジュールの側面図であり、図6は、搬送機/格納モジュールの部分側面図である。搬送機/格納モジュール100は、ハウジング102と、1つ以上の垂直方向に離間した保持シェルフ104とを含む。アクセスドア106を開放して、装填ドロワー280がハウジング102から引き出されることを可能にし、その結果、複数の消耗品は、その上に配列され、次いで装填ドロワー280をハウジング102に挿入することによって搬送機/格納モジュール100に提供され得る。消耗品は、装填ドロワー280または保持シェルフ104のうちの1つの上で支持されるように構成された運搬体上で支持され得る。
【0110】
搬送機120は、例えば、消耗品が支持されている運搬体を装填ドロワー280または保持シェルフ104から取り出すことによって、消耗品を装填ドロワー280または保持シェルフ104のうちの1つから取り出すように構成されている。搬送機120はさらに、消耗品の集合体、例えば、消耗品を支持する運搬体、または空の運搬体を、装填ドロワー280にまたは保持シェルフ104のうちの1つに移動するように構成されている。垂直搬送機構は、搬送機120に結合され、装填ドロワー280と保持シェルフ104との間で垂直方向(上方または下方)に搬送器120を移動させるように構成されている。一実施例では、垂直搬送機構は、搬送機120と、その上で支持された消耗品(および運搬体)とをハウジング102内で垂直方向に移動させる搬送昇降機210を備える。
【0111】
入力モジュール230は、搬送機120によって保持シェルフ104のうちの1つから入力モジュール230内に搬送される消耗品(例えば、運搬体上で支持された消耗品)を受容するように構成されている。実施形態では、入力モジュール230は、プロセシング機器のハウジングに組み込まれ得る。入力モジュール230から、消耗品は、プロセシング機器400内に選択的に回収され、プロセシング機器内で移動されるか、さもなければ操作される。すべての消耗品が入力モジュール230内の運搬体から取り出された後、搬送機120は、空の運搬体を入力モジュール230から装填ドロワー280または保持シェルフ104の一方に移動されることになる。入力モジュール230のさらなる詳細は、以下に記載される。
【0112】
搬送機/格納モジュール100、搬送機120、装填ドロワー280および保持シェルフ104、ならびにプロセシング機器400に対する入力モジュール230の相対位置は、図1に破線で概略的に示されている。これらの相対位置は例示的なものであり、限定することを意図しない。
【0113】
図1に示されるように、プロセシング機器400は、1つ以上の受器(その実施例は、以下でより詳細に記載される)を受容するように構成された様々なモジュールを含み得、そのそれぞれの中で、生物学的、化学的、生化学的、または他の多段階分析プロセスの1つ以上のステップが実行され得る。プロセシング機器400のモジュールは、1つ以上の受器を受容および保持するように構成された受器受容構造体を構成する。
【0114】
プロセシング機器400は、受器を受容するように構成された装填ステーション404、406、408をさらに含み得、その中で、1つ以上の材料が、例えば、試料材料および様々な反応試薬を含む自動ピペッタ(図示せず)によって、受器に添加され得る。
【0115】
プロセシング機器400は、プロセシング機器400の別のモジュール内での後続の処理の前に、反応混合物を含有する受器を保持するための1つ以上の集積ステーション410をさらに備え得る。集積ステーション410は、磁気応答性固体支持体を受器の内壁に引き寄せ、それによって固体支持体を懸架体から引き出すための磁石を含み得る。例示的な集積ステーションは、米国特許第8,276,762号に記載されている。
【0116】
プロセシング機器400は、複数の受器を受容し、受器の内容物を周囲温度よりも高い温度で加熱(および/または維持)するように構成された1つ以上の恒温器412、414、416を含み得る。図示の実施形態は、3つの恒温器412、414、416を含み、それらのそれぞれは、受器の内容物を異なる温度で加熱および/または維持するように構成され得る。例示的な恒温器は、米国特許第7,964,413号および同第8,718,948号に記載されている。
【0117】
プロセシング機器400は、受器の残存する内容物から標的核酸または他の検体(例えば、磁気応答性固体支持体上に固定化されている)を分離または単離するように適合された磁気洗浄ステーション418、420などの試料プロセシングデバイスを含み得る。例示的な磁気洗浄ステーションは、米国特許第6,605,213号および同第9,011,771号に記載されている。
【0118】
プロセシング機器400は、受器を受容し、受器の内容物によって放出される信号(例えば、蛍光または化学発光などの光信号)を検出するように構成された検出器424をさらに含み得る。一実施態様では、検出器424は、受器の内容物によって放出される発光信号を検出するための照度計および/または受器の内容物からの蛍光放出を検出するための蛍光計を含み得る。プロセシング機器400は、例えば、核酸増幅などのプロセスが反応容器内で生じている間に恒温器内に含有される受器の内容物によって放出される信号を(例えば、周期的間隔で)検出するように構成された蛍光計(例えば、1つ以上の恒温器412、414、416に連結される)などの1つ以上の信号検出デバイスをも含み得る。例示的な照度計および蛍光光度計は、米国特許第7,396,509号および同第8,008,066号に記載されている。
【0119】
プロセシング機器400は、受器搬送装置をさらに含み、図示の実施形態では、受器分配器430を備えている。プロセシング機器400のモジュールのそれぞれは、受器がそれぞれのモジュールに挿入されるか、または受器がそれぞれのモジュールから取り出される、受器移送ポータルを含む。各モジュールは、受器ポータルを覆う開放可能なドアを含んでもよく、含まなくてもよい。受器分配器430は、様々なモジュール間で受器を移動させ、モジュールから受器を回収し、受器をモジュールに寄託するように構成されている。より詳細には、受器分配器430は、搬送軌道434に沿ってX方向に移動し、シータ(Θ)方向に回転し、受器分配ヘッド432とプロセシング機器400のモジュールのうちの1つとの間で受器をR方向に移動させるように構成された受器分配ヘッド432を含む。受器分配器430は、本明細書に記載の入力モジュール230から受器を一度に1つずつ取り出すようにさらに構成され得る。
【0120】
動作中、受器分配ヘッド432は、モジュールのうちの1つ、すなわち入力モジュール230に対して、移送位置まで搬送軌道434に沿ってX方向に移動に移動する。次いで、分配ヘッドは、Θ方向に回転して、モジュール、すなわち入力モジュール230の受器移送ポータルに対して分配ヘッドを受器移送方向に配列する。受器移動機構、例えば、線形作動フックは、分配ヘッド432に対してR方向に移動して、受器を分配ヘッド432からモジュールに移動させるか、または受器をモジュール、すなわち入力モジュール230から分配ヘッド432内に回収する。実施形態では、受器分配器430は、様々なモジュールの受器移送ポータルの垂直位置の変動に対応するために、分配ヘッド432の垂直方向(Z軸、図1のページに直交する)位置調整をもたらすための手段をさらに含む。受器分配器430は、受器をモジュールに挿入する前、または受器をモジュールから取り出す前に、受器移送ポータルを覆っているドアを開放するための構造要素および関連制御ロジックを含み得る。
【0121】
例示的な受器搬送装置、例示的な受器移送ポータルドア、およびドアを開放するための機構は、米国特許第8,731,712号に記載されている。
【0122】
搬送機/格納モジュール100が使用され得る例示的なプロセシング機器としては、米国特許第8,731,712号および同第9,732,374号および国際特許出願第PCT/US2018/041472号に記載されている分析器、ならびにHologic,Inc.(Marlborough,MA)から入手可能なPanther(登録商標)およびPanther Fusion(登録商標)システムが挙げられる。
【0123】
モジュール100内で搬送および格納され、入力モジュール230によってプロセシング機器に提供され得る例示的な消耗品は、図9に示される多重受器ユニット160などの、大量の物質を保持するための受器を含み得る。図9に示されるように、多重受器ユニット(「MRU」)160は、複数の個別の受器162(図示の実施形態では5つ)を備える。代替的実施形態では、MRUは、5つより多いまたは少ない受器162を含み得る。図示の例では、受器162は、開放上端および閉鎖下端を有する円筒形チューブ(例えば、試験管)の形態であり、MRU160のいずれか側部に沿って長手方向に延在する下向き肩部を画定する接続リブ構造体164によって互いに接続されている。他の実施例では、円筒形チューブ以外の構成を有する受器が企図されている。受器は、同一または異なるサイズおよび/または形状を有し得る。
【0124】
実施形態では、弓形シールド構造体169が、MRU160の一方の端部に設けられている。MRU操作構造体166は、シールド構造体169から延在している。操作構造体は、入力モジュール230からMRU160を引き出すために、およびプロセシング機器400の異なる位置間でMRU160を移動させるために、上記のプロセシング機器400の受器分配器430などのプロセシング機器の受器分配器によって係合されるように適合される。MRU操作構造体166は、シールド構造体169から延在する横方向に延在するプレート168と、プレート168の対向する端部に垂直方向に延在するピース167とを備える。ガセット壁165は、シールド構造体169と垂直ピース167との間の横方向プレート168から下方向に延在する。
【0125】
シールド構造体169および垂直ピース167は、相に対向する凸面を有する。MRU160は、係合部材(例えば、フック)をシールド構造体169と垂直部品167との間の空間内に横方向に移動させることによって、分配器(例えば、分配器430)によって係合され得る。シールド構造体169および垂直ピース167の凸面は、空間内に横方向に移動する係合部材のためのより広い入口点を提供する。
【0126】
平坦なラベル受容面175を有するラベル受容構造体174が、シールド構造体169およびMRU操作構造体166とは対向するMRU160の端部に設けられている。MRU160は、各それぞれの受器162の開放口に隣接するチップレット保持構造体176をも含み得る。各チップレット保持構造体176は、吸引チューブ(図示せず)の端部上に配列されるように適合された、接触制限チップレット170などのコンジットがその中に受容される円筒形オリフィスを提供する。例示的な多重受器ユニットは、米国特許第6,086,827号に記載されている。
【0127】
運搬体
モジュール100に搬送および格納される消耗品を保持するための運搬体は、運搬体300の上面斜視図である図10および運搬体300の底面斜視図である図11において参照番号300によって示されている。一実施例では、運搬体300は、様々な実施形態において、第1の端部304と、第2の端部306と、第1の端部304と第2の端部306との間に延在し、通常、第1の端部304および第2の端部306よりも狭い接続部分308とを備える運搬体基部302を含む一種のラックを備え得る。
【0128】
一対の平行支持レール312、314は、運搬体基部302の実質的に全長にわたって延在し、例えば、支持レール312、314を接続部分308の対向する縁部に取り付ける締結具または締結具要素324によって、運搬体基部302に取り付けられ、それにより、支持レール312、314間の間隔は接続部分308の幅によって画定される。支持レール312、314および運搬体基部302は、十分な強度および剛性を有する任意の好適な材料で作製され得る。理想的には、運搬体300は、運搬体の迅速な移動を可能にするために軽量材料で構成される。一実施例では、支持レール312、314はばね鋼から作製され、運搬体基部302はアルミニウムから作製される。留め金具要素324は、溶接または任意の好適な機械的留め金具、例えば、ねじ、リベット、またはボルト、あるいはそれらの組み合わせであり得る。
【0129】
図11に示されるように、運搬体基部302は、第1の端部304の近くの運搬体基部の底部に形成されたシェルフロケータホール340およびリフト架台ロケータホール344を含む。運搬体基部302は、第2の端部306に隣接して運搬体基部の底部に形成されたリフト架台ロケータスロット346およびシェルフロケータスロット342をさらに含む。
【0130】
支持レール312、314は、それぞれ、ハード停止部316、318を含む。図示の実施例では、ハード停止部316、318は、支持レール312、314に対して横方向に延在する停止フランジを備えており、各ハード停止部316、318は、その下端で運搬体基部302の第2の端部306によって支持されて、対応する支持レールの横方向の安定性を提供する。
【0131】
各支持レール312、314は、それぞれ、保定タブ320、322を含む。保定タブ320は蛇行ばね330の端部に配置され、保定タブ322は蛇行ばね332の端部に配置されている。蛇行ばね330、332は、それぞれ、保定タブ320、322の横方向の屈曲を可能にする。実施形態では、ばね330、332は、支持レール312、314と連続しており、支持レール312、314から(例えば、レーザー切断によって)切断され、これは、上記のように、ばね鋼から形成され得る。別の実施形態(図示せず)では、保定タブ320、322は、支持レール312、314とは異なるが、それに取り付けられた蛇行ばねの端部に配置され得る。
【0132】
図10および11に示されるレール300の実施形態では、タブ320および322は、それぞれ、支持レール312、314の端部334、336の下に位置する。図12に示される代替的実施形態では、運搬体600は、それぞれ、蛇行ばね630、632の端部に保定タブ620、622を含み、これらは、支持レール612、614の下には位置決めされないが、それぞれ、端部634、636と長手方向に位置合わせされる。他の点では、運搬体600は、運搬体300と実質的に同一であり得、運搬体基部602は、第1の端部304と同様の第1の端部604と、支持レール612および614が取り付けられた、接続部分308と同様の接続部分608とを含む。
【0133】
図10および11に示される運搬体300、および図12に示される運搬体600は、特に、図9に示される複数のMRU160を保持するように構成されるが、他の運搬体構成が組み込まれ得る。各MRU160は、中間受器162が支持レール312、314、または支持レール612、614の間に配置された状態で、運搬体300または600の上で支持される。中間受器162をそのいずれかの側の隣接する受器に接続する接続リブ構造体164の一部分は、支持レール312、314または支持レール612、614の上縁上で支持される。
【0134】
図13および図14は、それぞれ、複数のMRU160を保持する運搬体300の上面の斜視図および底面の斜視図である。図13および図14に示すように、運搬体300にMRU160が完全に装填されると、最前部(図では左端)のMRU160がハード停止部316、318を押圧し、MRUが支持レール312、314の左端から摺動して外れるのを防止する。保定タブ320、322は、それぞれ、支持レール312、314の間に配置された中央受器の両側でタブが受器162に接触するように、横方向外向きに屈折されている。代替的に、保定タブ320、322は、タブが支持レール312、314の間に配置された中央受器162に接触するように、横方向内側に屈折され得る。
【0135】
保定タブ320、322は、最終端の(図では右端)MRU160が支持レール312、314の右端から摺動して外れることに対して抵抗を提供し、例えば、MRU160が周囲の振動に起因して、水平方向にあるときに支持レール312、314の端部から「歩く」ことを防止する。保定タブ320、322は、それらのそれぞれの蛇行ばね330、332の端部に配置されるために、各タブは、外向きに曲折された保定タブ320、322の場合は内向きに首を振り、内向きに曲折された保定タブ320、322の場合は外向きに首を振り得、その結果、例えばMRUのスタック部全体を右側に押し込むことによって、最終端のMRU160に加えられる加圧能力が保定タブ320、322によって生成される抵抗に打ち勝ち、これにより、最終端のMRU160は支持レールの312、314の右端から強制的に外され得る。
【0136】
保持シェルフ104の特徴が、図4Aに示されており、リフト架台が保持シェルフの開放領域内に位置決めされている状態の保持シェルフの上面図である。保持シェルフ104は、第1のシェルフ部分112および第2のシェルフ部分114を含み、接続部分118が第1のシェルフ112および第2のシェルフ部分114との間に延在し、開放領域116が第1のシェルフ112および第2のシェルフ部分114との間に延在する。保持シェルフ位置決めタブ108は、接続部分118から横方向に延在している。第1のロケータピン110は、第1のシェルフ部分112の上方に突出し、第2のロケータピン111は、第2のシェルフ部分114の上方に突出している。
【0137】
運搬体300が保持シェルフ104上で支持されると、第1のロケータピン110はシェルフロケータホール340内に受容され、第2のロケータピン111はシェルフロケータスロット342内に受容される。運搬体基部302に形成されたロケータピン110、111、およびシェルフロケータホール340およびシェルフロケータスロット342は、保持シェルフ104上の運搬体300の正確な位置決めを容易にし、保持シェルフ内での運搬体300の横方向の摺動を防止する。機械加工公差および製造公差に適応するために、運搬体300は、運搬体300の一方の端部にあるロケータホール340および運搬体300の他方の端部にあるロケータスロット342によって保持シェルフ104内に位置決めされ、長尺状のスロットは、第1のロケータピン110および第2のロケータピン111間の間隔の変動に適応する。
【0138】
代替的実施形態では、ロケータピンが運搬体に設けられ得、ロケータホールが保持シェルフに設けられ得る。例えば、運搬体300は、シェルフロケータホール340およびシェルフロケータスロット342の位置で下方向に突出するロケータピンを含み得、これらは、第1のロケータピン110および第2のロケータピン111の位置で保持シェルフ104に形成されたロケータホール(例えば、1つのロケータホールおよび1つのロケータスロット)と係合する。別の実施形態では、運搬体は、保持シェルフ上の対応する数のロケータピンまたはロケータホール/スロットにそれぞれ位置合わせする2つより多いまたは少ないロケータホール/スロットまたはロケータピンを含む。
【0139】
保持シェルフ104は、運搬体300が保持シェルフ104上に位置決めされたことを検出するための、図6に示される運搬体検出センサー115などのセンサーを含み得る。例示的な光学センサーの詳細が以下に記載されている。
【0140】
装填ドロワー
装填ドロワー280の様々な例示的な特徴が図5図8に示されている。運搬体300、600を保持するための保持シェルフとしても機能し得る装填ドロワー280は、運搬体のための支持体を備え、したがって、運搬体支持体とも呼ばれ得、搬送機120によってアクセス可能な第1の位置(図2図3図5、および図6に示される)と、複数の消耗品を引き出しに装填するためにユーザによってアクセス可能な第2の位置との間でハウジング102対して横方向に移動可能である(図4に示されるが、これはアクセスドア106が開放位置にあり、装填ドロワー280がモジュール100のハウジング102から部分的に引き出された状態の搬送機/格納モジュール100の部分斜視図である)。装填ドロワー280は、線形軸受などの線形軌道281(図7を参照)上でハウジング102内に支持され得、装填ドロワー280が第1の位置(閉鎖位置とも呼ばれる)と第2の位置(閉鎖位置とも呼ばれる)との間で移動することを可能にする。ハウジング102内に光学センサーを備え得るセンサー299(図5および図7を参照)は、装填ドロワー280がハウジング102内に挿入された閉鎖位置にあることを検出するために設けられ得る。
【0141】
装填ドロワー280の特徴が図8に示されている。装填ドロワー280は、実質的にドロワーの全長さを延在する側壁284と、ハンドル282と、第1のシェルフ286と、第2のシェルフ292と、を含み、開放空間298が第1のシェルフ286と第2のシェルフ292との間に存在している。一対の停止部283は、第1のシェルフ286の上に延在し、特に装填ドロワー280が開放位置から閉鎖位置に移動するとき、またはユーザがMRU160を運搬体に装填しているときに、任意のMRU160が、装填ドロワー280上に支持されたキャリア300(または600)の端部から落下することを防止する。第1のロケータピン288は第1のシェルフ286の上方に突出し、第2のロケータピン294は第2のシェルフ292の上方に突出している。第1のシェルフ286は、枢動ラッチ290を含み、第2のシェルフ292は、摺動体ラッチ296を含む。装填ドロワー280は、アクセスドア106においてモジュールハウジング102内に形成されたアクセスポートの内外への装填シェルフ280の摺動移動のために、1つ以上の摺動体、軌道(線形軌道281など)、転動体、またはそれらの組み合わせによってモジュールハウジング102内で支持される。装填ドロワー位置決めタブ276は、装填ドロワー280に隣接する位置でハウジング102から横方向に延在する。
【0142】
装填ドロワー280は、第1のシェルフ286および第2のシェルフ292の上で運搬体300(または600)を支持するように構成されている。図6および図7に示されるように、運搬体300は、運搬体基部302の第1の端部304が第1のシェルフ286に支持され、運搬体基部302の第2の端部306が第2のシェルフ292に支持された状態で、装填ドロワー280に支持される。ハウジング102(図5を参照)内の光学センサーを含み得るセンサー297を設けて、装填ドロワー280内の運搬体300(または600)の存在を検出し得る。
【0143】
運搬体300が装填ドロワー280内に支持されるときは、装填ドロワー280の第1のロケータピン288がシェルフロケータホール340に受容され、装填ドロワー280の第2のロケータピン294がシェルフロケータスロット342に受容される。運搬体基部302に形成されたロケータピン288、294とシェルフロケータホール340およびシェルフロケータスロット342は、装填ドロワー280内での運搬体300の正確な位置決めを容易にし、装填ドロワー280に対する運搬体300の横方向の摺動を防止する。機械加工公差および製造公差に適応するために、運搬体300は、運搬体300の一方の端部にあるシェルフロケータホール340および運搬体300の他方の端部にあるシェルフロケータスロット342によって装填ドロワー280内に位置決めされ、シェルフロケータスロット342は第1のロケータピン288と第2のロケータピン294との間の間隔の変動に適応するように長尺状である。
【0144】
代替的実施形態では、ロケータピンが運搬体に設けられ得、ロケータホールが装填ドロワーに設けられ得る。例えば、運搬体300は、第1のロケータピン288および第2のロケータピン294の位置で装填ドロワー280に形成されたロケータホール(例えば、1つのロケータホールおよび1つのロケータスロット)と係合するシェルフロケータホール340およびシェルフロケータスロット342の位置で下方向に突出するロケータピンを含み得る。別の実施形態では、運搬体は、装填ドロワー上の対応する数のロケータピンまたはロケータホール/スロットにそれぞれ位置合わせする2つより多いまたは少ないロケータホール/スロットまたはロケータピンを含む。
【0145】
様々な実施形態では、MRU160(または、異なる運搬体が保持するように構成された他の消耗品)が運搬体300に装填され得るように、装填ドロワー288が開放位置に引き出される(すなわち、ハウジング102から延在している)ときは、運搬体300は、装填ドロワー280から取り出されないか、または取り出し可能でないことが好ましい。逆に、装填ドロワー288が閉鎖位置にある(すなわち、モジュールハウジング102に挿入されている)ときに、運搬体300が搬送機120によって装填ドロワー280から取り出され、保持シェルフ104のうちの1つまたは入力モジュール230へ移動され得るように、運搬体300が装填ドロワー280から取り出し可能である必要がある。したがって、装填ドロワー280は、ドロワー280が開放位置にあるときには、運搬体300を装填ドロワー280に係止し、ドロワー280が閉鎖位置にあるときには、運搬体300を装填ドロワー280から解放する、係止機構を含む。
【0146】
実施形態では、係止機構は、枢動ラッチ290および摺動体ラッチ296によって提供される。枢動ラッチ290は、運搬体基部302の第1の端部304の一部の上に配置された係止位置と、運搬体基部302のいかなる部分の上にも延在しない解放位置との間で、第1のシェルフ286に対して枢動するように構成されている。摺動体ラッチ296は、運搬体基部302の第2の端部306の一部分の上に配置された延在位置または係止位置と、運搬体基部302の任意の部分の上に延在されない後退位置または解放位置との間で、受器295の内外に摺動するように構成されている。
【0147】
枢動ラッチ290は、例えば、ねじりばねなどによって係止位置にばね付勢され、摺動体ラッチ296は、例えば、線形ばねによって延在位置に付勢される。したがって、枢動ラッチ290および摺動体ラッチ296の付勢を克服するためのいかなる外部機関または外力もなしに、運搬体300は、ラッチ290および296によって装填ドロワー280に係止されることになる。これは、装填ドロワー280が開放位置または引出位置にあるときの状態であることになる。図6に示すように、装填ドロワー280が閉鎖位置にあるときは、枢動ラッチ290の下端はモジュール100内のハード停止部に接触し、枢動ラッチ290を係止位置から解放位置に回転させ(図示の実施形態では反時計回りに)、それによって運搬体基部302の第1の端部304を解放する。同様に、装填ドロワー280が閉鎖位置にあるときは、摺動体ラッチ296は、摺動体ラッチ296を受器295内の後退位置に押し込むハード停止部に接触し、それによって、運搬体基部302の第2の端部306を解放する。したがって、装填ドロワー280がモジュールハウジング102に完全に挿入されると、運搬体300は装填ドロワー280から解放され、搬送機120によってモジュール100または入力モジュール230内の他の位置に移動され得る。
【0148】
受器梱包機350は、入力装填シェルフ280内に支持された運搬体300(または600)上に保持されているMRU160を、ハード停止部316、318が配置された運搬体300の第2の端部に向かって押し込み、MRU160を梱包して比較的密なMRUの梱包にするように構成されている(すなわち、MRU160は、隣接するMRU160が互いに接触するように一緒に押し込まれる)。受器梱包機350は、梱包機軌道356(例えば、ハウジング102の上部パネル103に取り付けられた線形軸受)に結合された梱包機キャリッジ362から構成され、軌道356に沿って双方向に並進(例えば、摺動または転動)するように構成された梱包機360(図7Aも参照)を含む。梱包機キャリッジ362は、梱包機軌道356に沿って梱包機360の動力による並進をもたらすための、ステッパーモータであり得る、梱包機モータ352に結合された梱包機駆動ベルト368に取り付けられている。
【0149】
他の実施例では、梱包機360は、ラックアンドピニオン、駆動ねじ、油圧または空気圧ピストンなどの他の手段によって直線的に自動的に移動され得る。
【0150】
図7Aに示されるように、様々な実施形態において、梱包機360は、梱包機キャリッジ362に接続された水平部分364と、水平部分364から下方向に延在する接触部分366とをさらに備える。図7に示される実施形態では、接触部分366は、装填シェルフ280内に配置された運搬体300の支持レール312、314間の間隙と位置合わせされる。梱包機360が梱包機軌道356に沿って移動すると、接触部分366が支持レール312、314の間を移動し、支持レール312、314間に配置されたMRU160の中央受器162に接触し、ハード停止部316、318に対してMRUを梱包する。接触部分366はまた、一対の停止部283の間を通過するように整列され得る。梱包機360の水平部分364は、支持レール312、314の上方で最端部のMRU160に接触し、MRU160が支持レール312、314上で曲がって動かなくなるのを防止するために、MRU160が押し込まれている間、MRU160を支持レール312、314上で直角に保つ(すなわち、MRU160を支持レール312、314の長手方向に対して概して垂直に保つ)。
【0151】
梱包機モータ352に動作可能に結合された回転エンコーダ354などの位置エンコーダは、ホームセンサー355によって検出されたホーム位置に対する梱包機360の長手方向位置を検出し、ホームセンサー355は、以下に記載されるような光学センサーを備え得る。例えば、梱包機360の長手方向位置は、検出されたホーム位置からの梱包機360の電動移動で実行されるエンコーダカウントの数によって決定され得る。実施形態では、ホーム位置は、例えば、図7に示されるように、梱包機360が完全に後退される位置とし得る。代替的に、梱包機モータ352がステッパーモータである場合は、梱包機360の長手方向位置は、モータステップを数えることによって決定され得る。梱包機構350は、MRUが一緒に梱包されるその梱包機360の長手方向位置およびMRU160の幅に基づいて、運搬体300上に保持されているMRU160の数を決定するように較正され得る。MRUが一緒に梱包される位置は、例えば、梱包機モータ352によって検出されるしきい値抵抗によって決定され得る。
【0152】
入力モジュール
図示の実施例では、入力モジュール230は、1つ以上の受器を保持する運搬体を受容し、機器への入力に対して受器を提供するように構成された受器払出ステーションを備える。
【0153】
入力モジュール230の詳細が、図22図25に示されている。入力モジュール230は、1つ以上の消耗品(例えば、MRU160)が装填された運搬体(例えば、運搬体300または運搬体600)をプロセシング機器(例えば、プロセシング機器400)内にまたはそれに隣接して保持し、機器内の分配機構(例えば、分配器430)による機器への回収に対して消耗品を提供するように構成されている。
【0154】
図22および図23は、それぞれ、運搬体300または600がその中に含有されていない入力モジュール230の正面図、右側背面図、右側斜視図である。図24は、複数のMRU160を保持する運搬体を備えた入力モジュール230の右側面斜視図である。図25は、入力モジュール230からMRU160を引き出すプロセシング機器400の受器分配器430の受器分配ヘッド432を備えた入力モジュール230の正面左側斜視図である。
【0155】
上記のように、入力モジュール230は、搬送機/格納モジュール100が、プロセシング機器(例えば、分析器400)および搬送機120の一方の側部の入力モジュール230と、搬送機120の対向する側部にある保持シェルフ104および装填ドロワー280との間に配置された搬送機120と結合される機器の構成要素であり得る。図1も参照。
【0156】
図22および図23を参照すると、入力モジュール230は、運搬体300の運搬体基部302の第1の端部304(または運搬体600の第1の端部604)を支持するための第1の運搬体シェルフ232を含む。運搬体ロケータピン234は、第1の運搬体シェルフ230の上方に突出し、運搬体300の運搬体基部302の底部に形成されたシェルフロケータホール340内に受容される。図23を参照すると、入力モジュール230は、運搬体300の運搬体基部302の第2の端部306を支持するための第2の運搬体シェルフ236をさらに含む。運搬体ロケータピン238は、第2の運搬体シェルフ236の上方に突出し、運搬体300の運搬体基部302の底部に形成されたシェルフロケータスロット342内に受容される。第1の運搬体シェルフ232および第2の運搬体シェルフ236は、それらの間に開放間隙235を画定するように離間されている。
【0157】
代替的実施形態では、ロケータピンが運搬体に設けられ得、ロケータホールが第1の運搬体シャルフおよび第2の運搬体シェルフに設けられ得る。例えば、運搬体300は、運搬体ロケータピン234、238の位置で第1の運搬体シャルフ232および第2の運搬体シェルフ236に形成されたロケータホール(例えば、1つのロケータホールおよび1つのロケータスロット)と係合するシェルフロケータホール340およびシェルフロケータスロット342の位置で下方向に突出するロケータピンを含み得る。別の実施形態では、運搬体は、第1の運搬体シャルフおよび第2の運搬体シェルフの上の対応する数のロケータピンまたはロケータホール/スロットと位置合わせする2つより多いまたは少ないロケータホール/スロットまたはロケータピンを含む。
【0158】
入力モジュール230は、運搬体300が入力モジュール230内に配列されたことを検出するための、図23に示される運搬体検出センサー264などのセンサーを含み得る。例示的な光学センサーの詳細が以下に記載されている。
【0159】
いくつかの例では、入力モジュール230は、そこから延在する入力モジュール位置決めタブ256を有するハウジング270を含む。
【0160】
押出機240は、入力モジュール230内に配置された運搬体300(または600、運搬体300へのすべての参照は、明示的に記載されているか否かにかかわらず、別段の注記がない限り、同様に運搬体600に適用可能である)に保持されたMRU160を、保定タブ320、322(または620、622)が位置する運搬体300の第1の端部の方向に押し込み、MRU160を梱包して比較的密なMRUの梱包になるように構成される。(すなわち、MRU160は、隣接するMRU160が互いに接触するように一緒に押し込まれる)。この点で、押出機240は梱包機構として機能する。押出機240は、押出機軌道250に結合された押出機キャリッジ248を含み、軌道250に沿って双方向に並進(例えば、摺動または転動)するように構成されている。押出機キャリッジ248は、押出機軌道250に沿った押出機キャリッジ248の動力による並進をもたらすための、ステッパーモータであり得るか、および/または回転エンコーダ253に動作可能に結合され得る、押出機モータ252に結合された押出機駆動ベルト254に取り付けられている。様々な実施形態では、押出機240は、押出機キャリッジ248から延在する押出機アームをさらに備え、押出機キャリッジ248から上方向に延在する支柱部分242と、支柱部分242から横方向に延在する横方向部分244と、横方向部分244から下方向に延在する接触部分246と、を備え得る。図25に示される実施形態では、接触部分246は、入力モジュール230内に配置された運搬体600の支持レール612、614間の間隙と位置合わせされ、その結果、押出機240が押出機軌道250に沿って移動するにつれて、接触部分が246が支持レール612、614の間を移動し、支持レール612、614の間に配置されたMRU160の中央受器162に接触する。
【0161】
その上に1つ以上のMRU160が支持された運搬体300を入力モジュール230内に配列されるようにするために、押出機240は、待機位置(図22図24に示される実施形態ではハウジング270の最左端)に移動され、運搬体300が入力モジュール230内に配列されることを可能にする。押出機ホームセンサーを設けて、押出機240が待機位置にあることを検出し、確認信号を提供し得る。一実施例では、ホームセンサーは、押出機240が待機位置にあるときに押出機240から延在するタブ243を検出するスロット付き光学センサー249(図25を参照)を備える。接触センサーや近接センサーを含む、他のタイプのセンサーが、ホームセンサーに使用され得る。図24に示されるように、運搬体300が入力モジュール230に配列された後に、押出機240が作動されて、運搬体300上で支持されたMRU160に対して横方向に並進する。MRU160に対する押出機240の力は、MRUを支持レール312、314に沿って保定タブ320、322に向かって摺動させ、最右端のMRU160を、支持レール312、314の保定タブ320、322を曲げた後に、回収ドック260に押し込み、ここで、MRUは機器内の分配器によって回収され得る。接触センサー258(図22を参照)は、MRU160のうちの1つが回収ドック260に押し込まれたことを検出し、それによって、押出機240が並進を停止させ、こうしてMRUに力を印加するのを停止させる。押し下げ機構262は、一方の端部がハウジング270に取り付けられ、そこから回収ドック260の上方に横方向に延在する可撓性金属タブを備え得、MRUが回収ドック260に押し込まれると、MRU160の上部と接触する。MRU160と接触すると、押し下げ機構262は上方向に屈曲し、機構の弾性が、MRU160を装填ドック260内に押し下げる力を生成する。
【0162】
支柱ガイドプレート268(図22を参照)は、回収ドック260に隣接して位置決めされ、ガイドパネル274から離間され、概してそれと平行である。
【0163】
図25に示されるように、MRU160が運搬体600から押し出され回収ドック260上に押し込まれると、MRU160は、受器分配器430の受器分配ヘッド432によって回収ドック260から引き出され、プロセシング機器(例えば、プロセシング機器400)に引き込まれ得る。詳細には、図示の実施例では、受器分配器ヘッド432は、搬送軌道434上で回収ドック260に隣接する位置に移動され、MRU160に対して動作可能に位置合わせされた位置に回転される。受器分配器ヘッド432のこの「ピックアップ」位置への並進は、MRU160が接触センサー258に接触することによって作動され得る。受器分配ヘッド432がピックアップ位置にくると、分配ヘッドフック436は、分配ヘッドハウジング438から延在され、回収ドック260上に位置決めされたMRU160のMRU操作構造体166と係合する。次いで、分配ヘッドフック436は、分配ヘッドハウジング438内に後退して、MRU160を回収ドック260から引き出し、ハウジング430内に引き込む。MRU160が回収ドック260から引き出されると、MRU160は、ガイドプレート268とガイドパネル274との間を通過して(図22を参照)、MRU160を開口部(図示せず)と位置合わせし、分配ヘッドハウジング438に整列する。ガイドプレート268の前縁272を外向きに広げて、ガイドプレート268とガイドパネル274との間の空間と位置合わせされていないMRU160の向きを変え得る。加えて、MRUを押出機240で梱包することによって、MRUは、運搬体300上で傾くまたはねじれる可能性が低くなり、それによって、回収ドック260上に配置し、回収ドック260から回収するために適切に位置決めされる。
【0164】
図25に示されるように、MRU160は運搬体600上に残っておらず、押出機240は待機位置に戻っている。運搬体600上に1つ以上のMRUが残っていた場合は、押出機240は、運搬体600上に残っている最終端のMRUと接触する(または、それに密接に隣接する)位置に鋸っているはずである。MRU160が回収ドック260から引き抜かれた後に、もはやMRUと接触していないことが接触センサー258によって示されると、押出機240は作動されて、別のMRUを運搬体600から押し出し、回収ドック260に押し込むことになる。
【0165】
押出機モータ252に動作可能に結合された回転エンコーダ253などの位置エンコーダは、MRUがセンサー258に接触されると、押出機モータ252の回転出力に基づいて押出機240の長手方向位置を検出し(代替的に、押出機モータ252がステッパーモータである場合、押出機240の長手方向位置は、モータステップを数えることによって決定することができ)、入力モジュール230は、押出機240の長手方向位置およびMRU160の幅に基づいて、運搬体300上に現在保持されているMRU160の数を決定するように較正され得る。機器が回収ドック260からMRU160を回収した後に、センサー258は、MRU160の存在さいないことを検出し、それによって、押出機240を作動させて、次のMRUを運搬体300から押し出し回収ドック260に押し込む。代替の実施例では、次のMRUが必要であることを機器が信号で知らせるまで、次のMRUは運搬体から押し出され、回収ドック260上に押し込まれ得ない。
【0166】
搬送機/昇降機
搬送機120の特徴が図15図20に示されている。実施形態では、搬送機120は、水平に配向された基枠部124と、その基枠部124の第1の端部に取り付けられた第1の支柱126と、基枠部124の第2の端部に取り付けられた第2の支柱128とを備える搬送機シャーシ122を含む。第1の支柱126および第2の支柱128は、搬送機120の分解図である図17には示されていないことに留意されたい。リフト架台180(運搬体支持架台または支持架台とも呼ばれる)は、横方向アクチュエータによって運搬され、横方向アクチュエータによって支持シャーシ122に結合される。一実施例では、横方向アクチュエータは、図16に示すように、リフト架台180を支持シャーシ122に対して横方向に、第1の方向、方向「D」、支持シャーシ122の一方の側部に、または、図18に示されるように、第2の方向、方向「E」、支持シャーシ122の対向する側部に並進させるように構成されたシザーズアクチュエータ140を備える。したがって、横方向アクチュエータは、リフト架台180を、支持シャーシ122と位置合わせされた位置(図15に示されるように)から、保持シェルフ104(保持シェルフ104は図16には示されていない)のうちの1つと横方向に位置合わせされた図16に示される第1の横方向に変位した位置に、または入力モジュール230の第1の運搬体シェルフ232および第2の運搬体シェルフ236(第1の運搬体シャルフ232および第2の運搬体シェルフ236は、図18には示されていない)と横方向に位置合わせされた図18に示される第2の横方向に変位した位置に、横方向に並進するように構成されている。
【0167】
実施形態では、垂直ガイドロッドは、支持シャーシ122の第1の支柱126を通して形成されたボア127を貫通して延在し、垂直ガイドロッドは、支持シャーシ122の第2の支柱128を貫通して形成されたボア129を貫通して延在する。図2(および図21)は、第1の支柱126を貫通して延在する第1のガイドロッド156を示す。同様のガイドロッド158(図21を参照)は、第2の支柱128を貫通して延在する。
【0168】
図21に示されるように、搬送機120は、搬送機/格納モジュール100のハウジング102内で、搬送機120を垂直方向、方向「B」に上方または下方に移動させるように構成された搬送昇降機210に結合されている。図21を参照すると、搬送昇降機210は、接続シャフト218によって互いに接続された第1の駆動プーリ216および第2の駆動プーリ217を含む。ステッパーモータであり得るか、および/または回転エンコーダ213に動作可能に結合され得る昇降機駆動モータ212は、駆動ベルト214によって駆動プーリ216、217および接続シャフト218に結合されている。第1の昇降機ベルト220は、第1の駆動プーリ216および第1のアイドラプーリ224の周りに巻きつけられている。同様に、第2の昇降機ベルト222は、第2の駆動プーリ217および第2のアイドラプーリ225の周りに巻きつけられている。第1の昇降機ベルト220は、例えばクランプ134、135によって、支持シャーシ122の第1の支柱126に接続されている。同様に、第2の昇降機ベルト222は、例えば、クランプ136、137によって、支持シャーシ122の第2の支柱128に接続されている。様々な実施形態では、釣り合いおもり228は、第1の昇降機ベルト220および第2の昇降機ベルト222に取り付けられ得る。
【0169】
図21から、昇降機駆動モータ212および駆動ベルト214による方向「C」への接続シャフト218および駆動プーリ216、217の動力による回転は、プーリ216、217の回転方向にしたがって、上方または下方への搬送機120の垂直方向の並進をもたらすことが理解され得る。
【0170】
他の実施例では、駆動ベルトおよび駆動プーリ以外の動力手段が、搬送機120の垂直方向の並進をもたらすために企図されている。例えば、搬送機120は、搬送機120の支持シャーシ122に取り付けられているか、さもなければ結合されたねじフォロアに動作可能に結合された1つ以上の垂直方向に配向された動力駆動親ねじを含む親ねじ機構によって上方または下方に移動され得る。
【0171】
様々な実施形態では、ロケータフラグ130は、支柱126などの支柱のうちの1つから横方向に延在する。ロケータフラグ130は、搬送機120の垂直経路に沿ってハウジング102内に位置する1つ以上のセンサー(図示せず)によって使用され、例えば、ロケータフラグ130が光検出器の発光体と受信機との間を通過するのを検出することによって、搬送機120の垂直位置を検出する。したがって、フラグ130および関連する光学センサーは、センサーの位置に基づいて搬送機の指定された位置を検出するためのホームセンサーとして使用され得る。他の実施形態では、2つ以上のセンサーを使用して、それぞれが異なるセンサー位置に対応する複数の搬送機位置を検出し得る。
【0172】
図15図18を参照すると、リフト架台180は、第1の運搬体ロケータピン190および第2の運搬体ロケータピン191をそれぞれ含み、図20に示されるように、運搬体300(または600)を支持するように構成されている。運搬体300がリフト架台180上で支持されるとき、第1の運搬体ロケータピン190はリフト架台ロケータホール344に受容され、第2の運搬体ロケータピン191はリフト架台ロケータスロット346に受容される。ロケータピン190、191と、運搬体基部302に形成されたリフト架台ロケータホール344およびリフト架台ロケータスロット346は、リフト架台180に対する運搬体300の正確な位置決めを容易にし、リフト架台180上での運搬体300の横方向の摺動を防止する。
【0173】
代替的実施形態では、ロケータピンが運搬体に設けられ得、ロケータホールがリフト架台に設けられ得る。例えば、運搬体300は、第1のロケータピン190および第2のロケータピン191の位置でリフト架台180に形成されたロケータホール(例えば、1つのロケータホールおよび1つのロケータスロット)と係合するリフト架台ロケータホール344およびリフト架台ロケータスロット346の位置で下方向に突出するロケータピンを含み得る。別の実施形態では、運搬体は、リフト架台上の対応する数のロケータピンまたはロケータホール/スロットにそれぞれ位置合わせする2つより多いまたは少ないロケータホール/スロットまたはロケータピンを含む。
【0174】
運搬体検出センサー204(図19を参照)を設けて、リフト架台が後退位置に移動したときにリフト架台180上に支持された運搬体300を検出し得る。光学センサーであり得る例示的な運搬体検出センサーの詳細が図26に示されている。実施形態では、運搬体検出センサー204は、支持シャーシ122の第2の支柱128に取り付けられ、支柱部分206および横方向部分208を備えるL字型ブラケットを備える。光発光体は、支柱および横方向部分206および208のうちの一方の遠位端に配置され、光受信機は、支柱および横方向部分206および208のうちの他方の遠位端に配置される。線209によって表される光ビームは、支柱および横方向部分206および208の遠位端で、光発光体と受信機との間に指向される。リフト架台180上に支持された運搬体300(または600)の端部は、リフト架台180の端部を超えて延在する。したがって、リフト架台180が図15に示される後退位置に移動されると、運搬体300の過剰に延在する端部のうちの1つがL字型ブラケットの横方向部分208を通過し、センサーの発光体と受信機との間のビーム209を遮断して、リフト架台上の運搬体の存在を示す信号を生成する。
【0175】
図6に示される保持シェルフ104の運搬体検出センサー115、図7に示される梱包機ホームセンサー355、図5に示される装填ドロワー280の運搬体検出センサー297、図5および図7に示されるドロワー閉鎖センサー299、図23に示される入力モジュール230の運搬体検出センサー264などの本明細書に記載の他の光学的検出センサーは、図26に示される運搬体検出センサー204と同一の構成および機能を有し得る。
【0176】
シザーズアクチュエータ
シザーズアクチュエータ140の詳細が図16図20に示されている。
【0177】
シザーズアクチュエータ140は、第1の部分142aおよび第2の部分142bを備える動力アーム142を備える。動力アーム142は、ピボットシャフト152で支持シャーシ122(基枠部124)に枢動可能に取り付けられ、リフト架台180に取り付けられ、架台摺動体軌道182内に配置された摺動体184において支持シャーシ122に並進可能に取り付けられる。動力アーム142の第2の部分142aは、摺動体184内に配置された軸受186内に延在し、摺動体184の片側または両側から突出するピボットシャフト143によって摺動体184に取り付けられ得、その結果、軸受186は、摺動体184が軌道182に沿って並進するときに摺動体軌道182の側面に対して転動する。
【0178】
シザーズアクチュエータ140は、第1の部分144aおよび第2の部分144bを備え、基枠部軌道132に配置され、ポスト149およびピボット接続188によってリフト架台180に取り付けられた従動アーム摺動体154から突出するポスト155において基枠部124に取り付けられた従動アーム144をさらに備える。ポスト155は、摺動体154内に配置され、摺動体154の片側または両側から突出する軸受内に延在し得、その結果、軸受は、摺動体154が軌道132に沿って並進するときに摺動体軌道132の側面に対して転動する。
【0179】
動力アーム142の第1の部分142aおよび第2の部分142bは、結合部146において互いに固定的に結合され、従動アーム144の第1の部分144aおよび第2の部分144bは、結合部146において互いに固定的に結合され、動力アーム142および従動アーム144は、結合部146において互いに回転可能に結合されている。図17に示すように、一実施例では、継手146は、内側リング146aと内側リング146aに対して回転可能な外側リング146bとを有する旋回リング(旋回軸受と呼ばれることもある)を備える。例示的な旋回リングとしては、igus(登録商標)から入手可能なiglide(登録商標)PRT旋回リングが挙げられる。動力アーム142の第1の部分142aは、継手146の内側リング146aを通って延在する締結具141a、141b(例えば、ピン、ねじ、またはボルト)によって第2の部分142bに取り付けられている。従動アーム144の第1の部分144aは、第2の部分144bのリング145b、継手146の外側リング146b、および第1の部分144aのリング145aを貫通して延在する締結具147(例えば、ピン、ねじ、またはボルト)によって第2の部分144bに取り付けられている。
【0180】
図19を参照すると、基枠部124に取り付けられたシザーズ駆動モータ192、例えばステッパーモータは、駆動ベルト196を介してピボットシャフト152に結合された駆動プーリ198に結合された駆動プーリ194を含む。エンコーダ202は、シャフトの回転位置を監視するために、ピボットシャフト152に結合され得る。
【0181】
図16を参照すると、シザーズ駆動モータ192、駆動ベルト196、およびピボットシャフト152を介した、動力アーム142の動力による時計回り回転は、リフト架台180の第1の方向「D」に横方向の並進を引き起こす。逆に、図18に示されるように、シザーズ駆動モータ192、駆動ベルト196、およびピボットシャフト152を介した動力アーム142の反時計回りの回転は、リフト架台180の反対方向「E」に横方向の並進を引き起こす。
【0182】
センサー148は、スロット光学センサーであってもよく、動力アーム142の第1の部分142aに隣接して配置され、ピボットシャフト152に隣接する動力アーム142の端部から延在する横方向フランジを備えるセンサーフラグ150を検出する。一実施形態では、センサー148は、センサーフラグ150のエッジを検出して、動力アーム142の「ホーム」位置(したがって、シザーズアクチュエータ140のホーム位置)を決定する。ホーム位置に対する動力アーム142の他の位置は、エンコーダ202によって決定される。
【0183】
搬送機120は、異なる保持シェルフ104間、装填ドロワー280と保持シェルフ104のうちの1つとの間、保持シェルフ104のうちの1つと入力モジュール230との間または装填ドロワー280と入力モジュール230との間で、運搬体300を搬送するように構成される(明示的に述べられているか否かを問わず、別段の記載がない限り、運搬体300へのすべての参照は、同様に運搬体600にも適用可能である)。搬送機120は、装填ドロワー280またはリフト架台180によって保持シェルフ104から運搬体300を上昇させ、搬送昇降機210によって搬送機120を異なる保持シェルフ104、装填ドロワー280、または入力モジュール230に移動させ、次いでリフト架台によって新しい場所に運搬体を配列することによって、この搬送動作を実行する。
【0184】
より詳細には、運搬体300を保持シェルフ104のうちの第1の保持シェルフから保持シェルフ104のうちの第2の保持シェルフに搬送するために、搬送昇降機210は、移動される運搬体300が位置決めされる第1の保持シェルフ104に隣接する、搬送機120およびリフト架台180を位置決めする。センサーを使用して、所望の保持シェルフ104に対する搬送機120の位置を示し得る。実施形態では、所望の保持シェルフ104に隣接するセンサーが、ロケータフラグ130を検出する。代替的に、または追加的に、回転エンコーダ213などの昇降機駆動モータ212に結合されたエンコーダを使用して、ロケータフラグ130を検出するセンサー(図示せず)によって検出されたホーム位置に対する搬送機120の垂直方向の位置決めを制御する。
【0185】
リフト架台180は、図15に示されるように、最初は支持シャーシ122に対して後退位置にある。リフト架台180が第1の保持シェルフ104に隣接して位置決めされると、リフト架台180は、図16に示されるように、シザーズアクチュエータ140によって、支持シャーシ122に対して第1の方向に運搬体300の下の位置まで延在される。実施形態では、シザーズアクチュエータ140の動力アーム142の回転を検出するピボットシャフト152に結合されたエンコーダ202を使用して、リフト架台180の横方向の並進の量を制御する。
【0186】
図4Aに概略的に示されるように、リフト架台180の長さは、保持シェルフ104の第1のシェルフ部分112と第2のシェルフ部分114との間の開放領域116の長さよりも短い。図11に示されるように、運搬体基部302の底部に形成されたリフト架台ロケータホール344およびリフト架台ロケータスロット346は、運搬体基部の底部に形成されたシェルフロケータホール340およびシェルフロケータスロット342の内側に位置される。さらに、図4Aに示されるように、リフト架台180の第1の運搬体ロケータピン190および第2の運搬体ロケータピン191は、同様に、保持シェルフ104の第1のロケータピン110および第2のロケータピン111の内側に位置される。
【0187】
リフト架台180が保持シェルフ104に保持された運搬体300の下に位置決めされると(すなわち、リフト架台が運搬体300および保持シェルフ104と横方向に位置合わせされると)、リスト架台180が開放領域116に入り、運搬体300の底部に接触するまで、搬送機120が搬送昇降機210によって上昇される。搬送昇降機210は、搬送機120およびリフト架台180を上昇させ続け、第1の運搬体ロケータピン190および第2の運搬体ロケータピン191は、それぞれ、運搬体基部302の底部に形成されたリフト架台ロケータホール344およびリフト架台ロケータスロット346に入る。搬送昇降機210は、リフト架台180が運搬体300を保持シェルフ104から上昇させ、第1のロケータピン110および第2のロケータピン111が運搬体300のシェルフロケータホール340およびシェルフロケータスロット342から完全に離れるまで、搬送機120を上昇させ続ける。一実施例では、リフト架台180が特定の保持シェルフ104内の運搬体300に接触する垂直位置は、例えば、以下に記載されるシステム自修プロセスによって既知であり、したがって、運搬体300を第1のロケータピン110および第2のロケータピン111から上昇させるのに必要なリフト架台180の追加の高さは、第1のロケータピン110および第2のロケータピン111の高さから決定可能である。
【0188】
図20に示されるように、運搬体300がリフト架台180上に支持された状態で、リフト架台は、シザーズアクチュエータ140によって図15に示される後退位置に後退される(運搬体300は図15には示されていない)。運搬体検出センサー204(図19を参照)を設けて、リフト架台が後退位置に移動したときにリフト架台180上に支持された運搬体300を検出し得る。次いで、搬送機120は、搬送昇降機210によって別の保持シェルフ104まで上昇または下降される。運搬体を保持シェルフ104内に配列するために、リフト架台180は、シザーズアクチュエータ140によって保持シェルフ104の上方の位置まで延在される(すなわち、リフト架台180は、保持シェルフ104と横方向に位置合わせされる)。この場合も、実施形態では、ピボットシャフト152に結合されたエンコーダ202を使用して、リフト架台180の横方向の並進の量を制御する。次いで、搬送昇降機210は、運搬体300が保持シェルフ104の第1のシェルフ部分112および第2のシェルフ部分114の上で支持されるまで、搬送機120を下降させる。リフト架台180が下降されると、第1のシェルフ部分112および第2のシェルフ部分114の第1のロケータピン110および第2のロケータピン111は、それぞれ、運搬体基部302の底部に形成されたシェルフロケータホール340およびシェルフロケータスロット342に入る。リフト架台が十分に下降され、リフト架台180の運搬体ピン190、191が運搬体基部302の底部に形成されたリフト架台ロケータホール344およびリフト架台ロケータスロット346から離れると、リフト架台180はシザーズアクチュエータ140によって図15に示される後退位置に後退され、運搬体300は、新しい保持シェルフ104上に支持されたままとなる。
【0189】
運搬体300を装填ドロワー280から保持シェルフ104のうちの1つに搬送するために、搬送昇降機210は、装填ドロワー280に隣接している搬送機120およびリフト架台180を位置決めする。実施形態では、所望の保持シェルフ104に隣接するセンサーが、ロケータフラグ130を検出する。代替的に、または追加的に、昇降機駆動モータ212に結合されたエンコーダを使用して、ロケータフラグ130を検出するセンサー(図示せず)によって検出されたホーム位置に対する搬送機120の垂直方向の位置決めを制御する。
【0190】
次いで、リフト架台180は、シザーズアクチュエータ140によって、装填ドロワー280に保持された運搬体300の下の位置まで横方向に延在される。実施形態では、ピボットシャフト152に結合されたエンコーダ202を使用すて、リフト架台180の横方向の並進の量を制御する。次いで、搬送機120は、リフト架台180が第1のシェルフ286と第2のシェルフ292との間の開放領域298に入り、運搬体300の底部に接触するまで、搬送昇降機210によって上昇される。搬送昇降機210は、搬送機120およびリフト架台180を上昇させ続け、第1の運搬体ロケータピン190および第2の運搬体ロケータピン191は、運搬体基部302の底部に形成されたリフト架台ロケータホール344およびリフト架台ロケータスロット346にそれぞれ入る。搬送昇降機210は、リフト架台180が運搬体300を装填ドロワー280から上昇させ、第1のロケータピンおよび第2のロケータピン288、294が運搬体300のシェルフロケータホール340およびシェルフロケータスロット342から完全に離れるまで、搬送機120を上昇させ続ける。一実施例では、リフト架台180が装填ドロワー280において運搬体300に接触する垂直位置は、例えば、以下に記載されるシステム自修プロセスによって既知であり、したがって、運搬体300を第1のロケータピン288および第2のロケータピン294から上昇させるのに必要なリフト架台180の追加の高さは、第1のロケータピン288および第2のロケータピン294の高さから決定可能である。
【0191】
図20に示されるように、運搬体300がリフト架台180上に支持された状態で、リフト架台は、シザーズアクチュエータ140によって図15に示される後退位置に後退され、次いで、上記のように、保持シェルフ104のうちの1つに、または以下に記載されるように入力モジュール230に搬送される。
【0192】
同様に、運搬体300を保持ドロワー280に搬送するために、搬送昇降機210は、運搬体300がその上で支持され、装填ドロワー280に隣接している搬送機120およびリフト架台180を位置決めする。次いで、リフト架台180は、シザーズアクチュエータ140によって装填ドロワー280の上方の位置まで延在され、次いで、搬送機120は、リフト架台180が第1のシェルフ286と第2のシェルフ292との間の開放領域298に入るまで搬送昇降機210によって下降される。搬送昇降機210は、運搬体300が第1のシェルフ286および第2のシェルフ292で支持され、装填ドロワーの第1のロケータピン288および第2のロケータピン294が運搬体300のシェルフロケータホール340およびシェルフ位置決めスロット342に入るまで、搬送機120を下降させ続ける。搬送昇降機210は、第1の運搬体ロケータピン190および第2の運搬体ロケータピン191が、それぞれ、運搬体基部302の底部に形成されたリフト架台ロケータホール344およびリフト架台ロケータスロット346から離れるまで、搬送機120およびリフト架台180を下降させ続ける。運搬体300が装填シェルフ280に支持された状態で、リフト架台180は、シザーズアクチュエータ140によって、図15に示される後退位置に後退される。
【0193】
運搬体を装填ドロワー280または保持シェルフ104から入力モジュール230に搬送するために、運搬体300は、場合によっては、上記の搬送機120を使用して、最初に装填ドロワー280または保持シェルフ104から取り出される。図20に示されるように、運搬体300がリフト架台180上に支持された状態で、リフト架台は、シザーズアクチュエータ140によって、図15に示される後退位置に後退される。次に、搬送機120は、必要に応じて、搬送昇降機210によって入力モジュール230まで上昇または下降される。運搬体300を入力モジュール230内に配列するために、リフト架台180は、シザーズアクチュエータ140によって入力モジュール230内の第1の運搬体シャルフ232および第2の運搬体シェルフ236の上方の位置まで延在され、リフト架台180は、第1の運搬体シャルフ232および第2の運搬体シェルフ236の間の間隙235内に配置される。次いで、搬送昇降機210は、運搬体300が入力モジュール230の第1の運搬体シャルフ232および第2の運搬体シェルフ236上に支持されるまで、搬送機120を下降させる。リフト架台180が下降されると、第1の運搬体シャルフ232および第2の運搬体シェルフ236の第1の運搬体ロケータピン234および第2の運搬体ロケータピン238は、それぞれ、運搬体基部302のシェルフロケータホール340および運搬体の底部に形成されたシェルフロケータスロット342に入る。リフト架台が十分に下降され、リフト架台180の運搬体ピン190、191が、リフト架台ロケータホール344および運搬体基部302の底部に形成されたリフト架台ロケータスロット346から離れると、リフト架台180は、シザーズアクチュエータ140によって図15に示される後退位置に後退され、運搬体300は、入力モジュール230内に支持されたままとなる。
【0194】
入力モジュール230から運搬体300を取り出すために、リフト架台180は、運搬体300の下の第1の運搬体シャルフおよび第2の運搬体シェルフ232、236の間の間隙235に位置決めされる。次いで、リフト架台は、リフト架台180が運搬体300の底部に接触するまで、搬送昇降機210によって上昇される。搬送昇降機210は、搬送機120およびリフト架台180を上昇させ続け、第1の運搬体ロケータピン190および第2の運搬体ロケータピン191は、それぞれ、運搬体基部302の底部に形成されたリフト架台ロケータホール344およびリフト架台ロケータスロット346に入る。搬送昇降機210は、リフト架台180が運搬体300を第1の運搬体シャルフ232および第2の運搬体シェルフ236から上昇させ、第1の運搬体ロケータピン234および第2の運搬体ロケータピン238が運搬体300のシェルフロケータスロット342およびシェルフロケータホール340から完全に離れるまで、搬送機120を上昇させ続ける。次いで、シザーズアクチュエータ140は、リフト架台180および運搬体300を図15に示される後退位置に後退させる。
【0195】
制御システム
図28は、搬送機格納モジュール100の制御アーキテクチャを概略的に示すブロック図である。例示的な制御アーキテクチャは、保持シェルフ104と、装填ドロワー280と、入力モジュール230と、搬送昇降機210と、シザーズアクチュエータ140とを含む、搬送器格納モジュール100の態様を監視し、それと通信し、およびそれを制御する制御部550を含み得る。入力モジュール230の押出機モータ252と、搬送昇降機210の昇降機駆動モータ212と、シザーズアクチュエータ140のシザーズ駆動モータ192とは、制御部550に結合され、それによって制御され、その制御部550は制御部550によって制御可能な電源460にも接続されている。制御部550は、電力および動作制御信号をモータ252、212、および192に提供する。制御部550は、それぞれ、エンコーダ253、213、および202からの回転エンコーダカウントの形態で、モータ252、212、および192からのデータ、ならびに他のフィードバックセンサー信号をも受信し得る。
【0196】
制御部550は、搬送機格納モジュール100の動作、制御、および監視をもたらすソフトウェア(ファームウェアを含み得る)を実行するためのコンピュータシステムを備え得る。制御部550は、1つ以上の論理要素、例えば、コンピュータ、組み込み制御部、プログラマブルゲートアレイ、特定用途向け集積回路、プログラマブルロジックデバイスなどを介して実装され得、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、および現在知られている、または今後開発されるその他のタイプのメモリを含み得るデータストレージメモリ552を含むか、またはそれにアクセスし得る。制御部550はまた、例えば、ハードディスクドライブおよび/またはリムーバブルストレージドライブを含む追加のメモリを含み得、これらは、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、USBスロット、メモリカードインターフェース、インターネットメモリ、クラウドベースのメモリ、または現在知られている、または今後開発される任意の記憶媒体またはフォーマットを代表している。本明細書で使用されるメモリデバイスおよび記憶ユニットは、現在知られている、または今後開発される電子データの永続的および/または揮発性記憶のための任意の記憶媒体を含み得る。かかるデータは、データベース内の記憶媒体内に格納され得、このデータベースは、例えば、リレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース、フラットファイル、リストなど、またはそれらのいくつかの組み合わせを含む、現在知られている、または今後開発される任意のデータ構造体およびフォーマットを含み得る。
【0197】
代替的実施形態では、メモリの一部分またはすべては、コンピュータプログラムまたは他の命令がコンピュータシステムにロードされることを可能にするための他の同様の手段を含み得る。かかる手段は、例えば、リムーバブルストレージユニットおよびインターフェースを含み得る。かかる実施例としては、メモリスティックおよびメモリスティックインターフェース、セキュアデジタルカードおよびインターフェース、ならびに他のポータブルメディアおよびインターフェースが含まれ得、これらは、ソフトウェアおよびデータが制御部550に転送されることを可能にする。
【0198】
ソフトウェアは、非一時的コンピュータ可読媒体上に格納された命令を含み、その命令は、制御部550の論理要素によって実行されると、制御およびコンピューティングハードウェアに、1つ以上の自動または半自動プロセスを実施させる。
【0199】
制御部550のコンピュータシステムは、通信インターフェースをも含み得、この通信インターフェースは、情報(例えば、電力、制御およびフィードバック信号、ソフトウェア、データなど)が制御部550と外部デバイスとの間で転送されることを可能にする。通信インターフェースの実施例には、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネット(登録商標)カードなど)、通信ポート、PCMCIAスロットとカード、USBポート、Firewireポート、Bluetooth(登録商標)、または現在知られている、または今後開発されるインターフェースを含むことができる。情報は、通信インターフェースを介して信号の形態で転送され、その信号は、電子信号、電磁信号、光信号、または通信インターフェースによって受信可能な他の信号であることができる。
【0200】
制御部550のコンピュータシステムは、タッチスクリーン、スタイラス、キーボード、マウスまたは他のポインティングデバイス、マイク、データスキャナ(例えば、バーコード、RFIDなど)などの1つ以上の入力デバイスをも含むことができる。様々な出力デバイスもコンピュータシステムに含まれ得、インジケータライト、ディスプレイ、プリンタ、触覚(例えば、振動)インジケータ、およびオーディオスピーカーが含まれる。
【0201】
本明細書では、「コンピュータプログラム媒体」、「コンピュータ可読媒体」、「コンピュータ使用可能媒体」などの用語は、通常、リムーバブルストレージユニット、ハードディスクドライブに取り付けられたハードディスク、およびソフトウェアおよびデータを制御部550に提供するための他の手段などの媒体を指すために使用される。
【0202】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)は、制御部550の一部であるか、または制御部550によってアクセスされるメモリ552の1つ以上の部分に格納されている。コンピュータプログラムは、通信インターフェースを介して受信することもできる。かかるコンピュータプログラムは、実行されると、制御部550のコンピュータシステムが、本明細書に開示される態様にしたがって搬送機格納モジュール100の動作を制御することを可能にする、図27に示されるアルゴリズムなどのアルゴリズムを含み得る。
【0203】
本明細書に開示される主題の態様がソフトウェアを使用して実装される実施形態では、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品に格納され、リムーバブルストレージドライブ、ハードドライブ、インターフェース、および/または通信インターフェースを使用して制御部550のコンピュータシステムにロードされ得る。制御ロジック(ソフトウェア)は、制御部550のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、上記のシステム、デバイス、装置、センサー、エンコーダなどを介して、本明細書で記載される主題の機能的態様を実行させる。オペレーティングシステムは、入力デバイスからの入力を認識すること、出力デバイスに出力を送信すること、ファイルとシステムリソースを管理すること、コンピュータシステム上で実行されるコンピュータプログラムを具体化する様々なプロセスを管理すること、などの基本的なタスクを実行し得る。
【0204】
制御部550は、搬送機格納モジュール100専用のスタンドアロンシステムを備え得るか、または制御部550の1つ以上の構成要素(例えば、プロセッサ、メモリ、インターフェース、入力/出力デバイスなど)は、搬送機格納モジュール100に加えて、搬送機格納モジュール100が構成要素である機器または実験室の1つ以上の構成要素を制御するグローバルな制御部の共有部分であり得る。
【0205】
図28に概略的に示されるように、各保持シェルフ104に関しては、制御部550は、運搬体検出センサー115から信号を受信して、運搬体300、600がシェルフ104の1つに保持されているか否かを示す。
【0206】
装填ドロワー280に関しては、制御部550は、運搬体検出センサー297から信号を受信して、運搬体300、600が装填ドロワー280内に保持されているかどうかを示し得る。制御部550はまた、ドロワー位置センサー299から信号を受信して、装填ドロワー280が閉鎖位置にあるか否かを示し得る。制御部550はまた、ドア位置センサー293から信号を受信して、ドア106の位置、開放または閉鎖(または、閉鎖または非閉鎖)を示し得る。
【0207】
制御部550はさらに、梱包機モータ352および/またはエンコーダ354から信号を受信して、梱包機360の位置を検出し得る。制御部550はまた、制御(電力)信号を梱包機モータ352に送信して、梱包機モータ352の選択的動作をもたらし得る。
【0208】
制御部550はさらに、梱包機ホームセンサー355、例えば、光学センサーから信号を受信して、梱包機360がホームまたは待機の位置にあるか否かを検出し得、梱包機ホームセンサーから受信した信号に基づいた梱包機モータ352の動作および制御をもたらす信号などの制御信号を生成し得る。
【0209】
制御部550は、ドロワー位置センサー299から信号を受信して、ドロワー280が閉鎖されたことを検出し、次いで、制御信号を梱包機モータ352に送信して、梱包機360に、ドロワー280が閉鎖位置で検出された後に、運搬体300上のMRU160を並進させて梱包させ得る。別の実施形態では、制御部550は、梱包機モータ352および/またはエンコーダ354から信号を受信し得、そこから、制御部550は、ホーム位置に対する梱包機360の位置を決定して、運搬体300上に保持されたMRU160の数を計算し得る。
【0210】
入力モジュール230に関しては、制御部550は、運搬体検出センサー264から信号を受信して、運搬体300、600が入力モジュール230に保持されているか否かを示す。
【0211】
制御部550はさらに、モータ252および/またはエンコーダ253から信号を受信して、押出機240の位置を検出し得る。制御部550はまた、制御(電力)信号を押出機モータ252に送信して、モータ252の選択的動作をもたらし得る。
【0212】
制御部550はさらに、押出機ホームセンサー、例えば、光学センサー249から信号を受信して、押出機240がホーム位置または待機位置にあるかどうかを検出し得、その押出機ホームセンサーから受信した信号に基づいて、モータ252の動作および制御をもたらす信号などの制御信号を生成し得る。
【0213】
制御部550はさらに、接触センサー258から信号を受信して、MRU160のうちの1つが回収ドック260に押し込まれたことを検出し、次いで、制御信号を押出機モータ252に送信して、押出機240に並進を停止させ、したがってMRUに力を印加するのを停止させる。代替的に、制御部550は、接触センサー258から信号を受信して、MRU160のうちの1つが回収ドック260から取り出されたことを検出し、次いで、制御信号を押出機モータ252に送信して、押出機240を並進させ、次のMRUを運搬体から回収ドック260に押し込み得る。別の実施形態では、接触センサー258からの信号がMRU160のうちの1つが回収ドック260に押し込まれたことを示す場合、制御部550は、モータ252および/またはエンコーダ253から信号を受信することができ、制御部は、その信号からホーム位置に対する押出機240の位置を決定して、運搬体300上に残っているMRU160の数を計算し得る。その計算の結果、運搬体上にMRUが残っていないと判断された場合、制御部550から押出機モータ252に信号が提供され、押出機240を待機位置に移動させ、光学センサー249から制御部550への信号によって押出機240の待機位置への移動が確認される。
【0214】
搬送昇降機210に関しては、制御部550は、昇降機駆動モータ212および/またはエンコーダ213から信号を受信して、ロケータフラグ130を検出する昇降機ホームセンサー215によって検出されたホーム位置に対する搬送機120の垂直位置を検出し得る。制御部550はまた、制御(電力)信号を昇降機駆動モータ212に送信して、モータ212の選択的動作をもたらし得る。
【0215】
シザーズアクチュエータ140に関しては、制御部550は、運搬体検出センサー204から信号を受信して、リフト架台が後退位置に移動したときに運搬体300、600がリフト架台180上に保持されているか否かを示し得る。
【0216】
制御部550は、シザーズ駆動モータ192および/またはエンコーダ202から信号を受信して、リフト架台180の位置を検出し得る。制御部550はまた、制御(電力)信号をシザーズ駆動モータ192に送信して、モータ192の選択的動作をもたらし得る。
【0217】
制御部550はさらに、センサー148から信号を受信して、シザーズアクチュエータ140(したがって、リフト架台180)がホーム位置または後退位置にあるかどうかを検出し得、架台ホームセンサーから受信した信号に基づいて、シザーズモータ駆動192の動作および制御をもたらす信号などの制御信号を生成し得る。
【0218】
位置自修
搬送/格納モジュール100の動作は、搬送/格納モジュール100内の様々な位置の間で消耗品および運搬体を移送するために、装填ドロワー280、保持シェルフ104、および入力モジュール230に対する搬送機120およびリフト架台180の正確かつ反復可能な位置決めを必要とすることは明らかであるはずである。装填ドロワー280、保持シェルフ104、および入力モジュール230の位置は、搬送/格納モジュール100ごとに実質的に同じであるが、いくつかの実施形態では、製造公差および/または設置ばらつきによって、搬送/格納モジュール100がプロセシング機器400などのプロセシング機器に取り付けられた後の装填ドロワー280、保持シェルフ104、および入力モジュール230の最終位置にばらつきを生じ得る。
【0219】
実施形態では、モジュール100は自修機能を有し、それによって、搬送/格納モジュール100がプロセシング機器400などのプロセシング機器に取り付けられた後、搬送/格納モジュール100は、保持シェルフ104、装填ドロワー280、および入力モジュール230のそれぞれについて、搬送機120およびリフト架台180の適切な位置を自動的に決定し記憶する。
【0220】
図27は、モジュール100内の様々な位置センサー、エンコーダ、およびモータと通信する制御部550などのコンピュータ制御部がこの自修プロセスを実行する方法(アルゴリズム)500を示すフローチャートである。
【0221】
ステップ502において、搬送機120は、搬送昇降機210によって、装填ドロワー280の予想位置に隣接する垂直位置に移動される。搬送機の垂直位置は、昇降機駆動モータ212に送信される信号とロケータフラグ130を検出するセンサー215(図28を参照)によって検出されるホーム位置に対する搬送機120の垂直位置を検出するための回転エンコーダ213から受信される信号によって、制御部550によって決定および制御され得る。
【0222】
ステップ504において、装填ドロワー位置決めタブ276は、リフト架台180と接触される。プロセッサ550は、いくつかの方法のいずれかで、リフト架台180と位置決めタブ276との接触を制御する。
【0223】
一実施形態では、搬送機120は、搬送昇降機210によって、装填ドロワー280のおおよその予想位置より上方(または装填ドロワー位置決めタブ276のおおよその位置より上方)であることが知られている高さで位置決めされ、シザーズアクチュエータ140は、リフト架台182を、装填ドロワー位置決めタブ276の端部のおおよその予想位置を超える位置まで延在させる。次いで、搬送機120は、リフト架台180が位置決めタブ276に接触するまで段階的に下降される。リフト架台180による位置決めタブ276との接触は、静電容量によって、またはリフト架台と位置決めタブ276との間の接触時に接触信号を生成する回路を完了させることによってなど、いくつかの方法で検出され得る。代替的に、接触は、リフト架台が位置決めタブ276に接触した後に、搬送昇降機210がリフト架台180を下降させ続けることを試みるときに、昇降機駆動モータ212が受ける荷重が指定されたしきい値を超えて増加することによって決定され得る。代替的に、リフト架台180による位置決めタブ276との接触は、命令されたモータステップをエンコーダ位置と比較することによってモータ失速を検出することによって検出され得る。
【0224】
別の実施形態では、搬送機120は、搬送昇降機210によって、装填ドロワー280のおおよその予想位置より下方(または装填ドロワー位置決めタブ276のおおよその位置より下方)であることが知られている高さで位置決めされ、次いで、シザーズアクチュエータ140は、リフト架台182を、装填ドロワー位置決めタブ276の端部のおおよその予想位置を超える位置まで延在させる。次いで、搬送機120は、リフト架台180が位置決めタブ276に接触するまで段階的に上昇される。リフト架台180による位置決めタブ276との接触は、静電容量によって、またはリフト架台と位置決めタブ276との間の接触時に接触信号を生成する回路を完成させることによってなど、いくつかの方法で検出され得る。代替的に、接触は、リフト架台が位置決めタブ276に接触した後に、搬送昇降機210がリフト架台180を上昇させ続けることを試みるときに、昇降機駆動モータ212が受ける荷重が指定されたしきい値を超えて増加することによって決定され得る。代替的に、リフト架台180による位置決めタブ276との接触は、命令されたモータステップをエンコーダ位置と比較することによってモータ失速を検出することによって検出され得る。
【0225】
別の実施形態では、搬送機120は、装填ドロワー280のおおよその位置にあることが知られている高さに、搬送昇降機210によって位置決めされる。次いで、シザーズアクチュエータ140は、リフト架台182が装填ドロワー位置決めタブ276の端部に接触するまで、またはリフト架台が装填ドロワー位置決めタブ276に接触せずに所定の横方向距離を超えて移動するまで、リフト架台182を延在させる。シザーズアクチュエータ140が、装填ドロワー位置決めタブ276に接触することなく、リフト架台182を所定の横方向距離を超えて延在させると、シザーズアクチュエータは、リフト架台180を後退させ、搬送昇降機210は、搬送器120の高さを上方または下方に調整し、シザーズアクチュエータ140はリフト架台182が装填ドロワー位置決めタブ276の端部に接触するか、またはリフト架台が装填ドロワー位置決めタブ276に接触せずに所定の横方向距離を超えて移動するまで、リフト架台182を延在させる。このプロセスは、リフト架台182が装填ドロワー位置決めタブ276の端部に接触するまで反復的に繰り返される。リフト架台180による装填ドロワー位置決めタブ276との接触は、静電容量によって、またはリフト架台と位置決めタブ276との間の接触時に接触信号を生成する回路を完了させることによってなど、いくつかの方法で検出され得る。代替的に、接触は、リフト架台が位置決めタブ276に接触した後に、シザーズアクチュエータ140がリフト架台180を横方向に移動させ続けるように試みるときに、シザーズ駆動モータ192が受ける荷重が指定されたしきい値を超えて増加することよって決定され得る。代替的に、リフト架台180による位置決めタブ276との接触は、命令されたモータステップをエンコーダ位置と比較することによってモータ失速を検出することによって検出され得る。
【0226】
ステップ504の後、ステップ506において、装填ドロワー280に関して架台180を位置決めする際の将来の参照のために、装填ドロワー位置決めタブ276がリフト架台180によって接触されたときの搬送機120の垂直位置およびリフト架台180の横方向延在が記録され、格納される。
【0227】
代替的実施形態では、装填ドロワー280に対する自修プロセスは、例えば、保持シェルフ装填ドロワー280に対する既知の位置における装填ドロワー280の一部分または何らかの他の突出構造体などの、位置決めタブ276以外の位置決め構造体に接触することによって実行される。
【0228】
ステップ508において、搬送機120は、搬送昇降機210によって、保持シェルフ104の予想位置に隣接する位置に移動される。ステップ510において、保持シェルフ位置決めタブ108は、リフト架台180と接触される。プロセッサは、装填ドロワー位置決めタブ276との接触を制御するための、上記のいくつかの方法のいずれかで、リフト架台180と保持シェルフ位置決めタブ108との接触を制御する。
【0229】
ステップ510の後、ステップ512において、保持シェルフ104に対する架台180を位置決めする際の将来の参照のために、保持シェルフ位置決めタブ108がリフト架台180によって接触された搬送機120の垂直位置およびリフト架台180の横方向延在が記録され、格納される。
【0230】
ステップ514において、ステップ508~ステップ512が、すべての保持シェルフ104に対して繰り返される。
【0231】
代替的実施形態では、保持シェルフ104のそれぞれに対する自修プロセスは、例えば、保持シェルフ104の一部分または保持シェルフ104に対する既知の位置にある何らかの他のいくつかの突出構造体など、位置決めタブ108以外の位置決め構造体に接触することによって実行される。
【0232】
ステップ516において、搬送機120は、搬送昇降機210によって、入力モジュール230の予想位置に隣接する位置に移動される。ステップ518において、入力モジュール位置決めタブ256は、リフト架台180と接触される。プロセッサは、装填ドロワー位置決めタブ276との接触を制御するための、上記のいくつかの方法のいずれかで、リフト架台180と入力モジュール位置決めタブ256との接触を制御する。
【0233】
ステップ518の後、ステップ520において、入力モジュール230に対して架台180を位置決めする際の将来の参照のために、入力モジュール位置決めタブ256がリフト架台180によって接触された搬送機120の垂直位置およびリフト架台180の横方向延在が記録され、格納される。
【0234】
代替的実施形態では、入力モジュール230に対する自修プロセスは、例えば、入力モジュール230の一部分または他のいくつかの突出構造体など、位置決めタブ256以外の位置決め構造体を、保持シェルフ入力モジュール230に対する既知の位置で接触させることによって実行される。
【0235】
実施形態
実施形態1.複数の垂直方向に離間した保持シェルフの間で消耗品の集合体を搬送するための装置であって、
複数の保持シェルフに対して横方向に離間した位置に配置された支持シャーシと、
複数の保持シェルフの間で支持シャーシを垂直方向に移動させるための、支持シャーシに結合された搬送昇降機と、
リフト架台と、
リフト架台を支持シャーシに接続し、複数の保持シェルフに対して横方向に離間した位置で支持シャーシと横方向に位置合わせされた第1の位置と支持シャーシから横方向に変位し、保持シェルフの1つと横方向に位置合わせされた第2の位置との間で、リフト架台を支持シャーシに対して横方向に並進させるように構成されたシザーズアクチュエータと、を備える、装置。
【0236】
実施形態2.リフト架台上で運搬され、複数の保持シェルフのいずれかに配列されるように構成された運搬体をさらに備える、実施形態1に記載の装置。
【0237】
実施形態3.運搬体が、基部と、その上に消耗品を摺動可能に支持するための一対の支持レールと、各支持レールの端部に位置し、支持レール上に消耗品を解放可能に保定するように構成された弾性タブと、を備える、実施形態2に記載の装置。
【0238】
実施形態4.各弾性タブが、それぞれの支持レールの一部分に取り付けられているか、または隣接している蛇行ばねの端部に配置されている、実施形態3に記載の装置。
【0239】
実施形態5.搬送昇降機が、
2つの駆動ベルトであって、各駆動ベルトが支持シャーシの一部分に取り付けられている、駆動ベルトと、
各駆動ベルトのための駆動ギアと、
駆動ギアに結合されたモータと
各駆動ベルトのためのアイドラギアと、を備える、実施形態1~4のいずれか1つに記載の装置。
【0240】
実施形態6.支持シャーシから延在するロケータフラグを検出するように構成された昇降機ホームセンサーをさらに備える、実施形態1~5のいずれか1つに記載の装置。
【0241】
実施形態7.シザーズアクチュエータが、第1の端部および第2の端部を有する第1のアームと、第1の端部および第2の端部を有する第2のアームとを備え、第1のアームおよび第2のアームが、それらのそれぞれの第1の端部および第2の端部の間の中間位置で互いに回転可能に接続され、第1のアームは、その第1の端部で支持シャーシに枢動可能に取り付けられ、その第2の端部でリフト架台に枢動可能かつ並進可能に取り付けられ、第2のアームは、その第1の端部で支持シャーシに枢動可能かつ並進可能に取り付けられ、その第2の端部でリフト架台に枢動可能に取り付けられた、実施形態1~6のいずれか1つに記載の装置。
【0242】
実施形態8.第1のアームおよび第2のアームが、内側リングおよび外側リングを有する旋回リングによって互いに回転可能に接続され、内側リングおよび外側リングが互いに対して回転可能であり、第1のアームはそのそれぞれの中間位置で内側リングに取り付けられ、第2のアームはそのそれぞれの中間位置で外側リングに取り付けられている、実施形態7に記載の装置。
【0243】
実施形態9.第1のアームの第2の端部が、リフト架台に形成された線形スロット内に摺動可能に配置された摺動体によってリフト架台に枢動可能かつ並進可能に取り付けられ、摺動体が第1のアームの第2の端部に回転可能に取り付けられている、実施形態7または実施形態8に記載の装置。
【0244】
実施形態10.リフト架台の横方向並進中にスロットの側面に対して転動する、摺動体内に配置された転動軸受をさらに備える、実施形態9に記載の装置。
【0245】
実施形態11.シザーズアクチュエータが、第1のアームの動力による枢動運動をもたらすための、第1のアームの第1の端部に結合されたモータをさらに備える、実施形態8~10のいずれか1つに記載の装置。
【0246】
実施形態12.シザーズアクチュエータが、支持シャーシに対して2つの対向する横方向のいずれかにリフト架台を並進させるように構成されている、実施形態1~11のいずれか1つに記載の装置。
【0247】
実施形態13.各保持シェルフに関連付けられ、関連する保持シェルフ上の運搬体の存在を検出するように構成された運搬体検出センサーをさらに備える、実施形態1~12のいずれか1つに記載の装置。
【0248】
実施形態14.装置であって、
複数の垂直方向に離間した保持シェルフと、
複数の保持シェルフの間で消耗品の集合体を搬送するための搬送機であって、
複数の保持シェルフに対して横方向に離間した位置に配置された支持シャーシと、
リフト架台と、
リフト架台を支持シャーシに接続し、複数の保持シェルフに対して横方向に離間した位置で支持シャーシと横方向に位置合わせされた第1の位置と、支持シャーシから横方向に変位され、保持シェルフのうちの1つと横方向に位置合わせされた第2の位置との間で、リフト架台を支持シャーシに対して横方向に並進させるように構成されたシザーズアクチュエータと、
複数の保持シェルフの間で支持シャーシを垂直方向に移動させるための、支持シャーシに結合された搬送昇降機と、を備える、装置。
【0249】
実施形態15.消耗品を保持し、リフト架台上で運搬され、複数の保持シェルフのいずれかに配列されるように構成された運搬体をさらに備える、実施形態14に記載の装置。
【0250】
実施形態16 各保持シェルフが、対応する保持シェルフ上の運搬体の存在を検出するように構成された運搬体検出センサーを含む、実施形態15に記載の装置。
【0251】
実施形態17.運搬体が、基部と、その上に消耗品を摺動可能に支持するための一対の支持レールと、各支持レールの端部に位置し、支持レール上に消耗品を解放可能に保定するように構成された弾性タブを備える、実施形態15または16に記載の装置。
【0252】
実施形態18.各弾性タブが、それぞれの支持レールに取り付けられているか、またはその一部分である蛇行ばねの端部に配置されている、実施形態17に記載の装置。
【0253】
実施形態19.運搬体が、その底部に形成された少なくとも1つの開口部を含み、各保持シェルフが、運搬体に形成された開口部と係合するために保持シェルフから突出する少なくとも1つの運搬体ロケータピンを含む、実施形態15~18のいずれか1つに記載の装置。
【0254】
実施形態20.搬送昇降機が、
2つの駆動ベルトであって、各駆動ベルトが支持シャーシの一部分に取り付けられている、駆動ベルトと、
各駆動ベルトのための駆動ギアと、
駆動ギアに結合されたモータと、
各駆動ベルトのためのアイドラギアと、を備える、実施形態14~17のいずれか1つに記載の装置。
【0255】
実施形態21.保持シェルフのうちの1つが、搬送機によってアクセス可能な第1の位置と、複数の運搬体支持体への消耗品を運搬体支持体に装填するためにユーザによってアクセス可能な第2の位置との間で横方向に移動可能であるように構成された運搬体支持体を備える、実施形態14~20のいずれか1つに記載の装置。
【0256】
実施形態22.リフト架台上で運搬され、複数の保持シェルフのいずれかに配列されるように構成された運搬体をさらに備え、保持シェルフのうちの1つは、複数の消耗品を運搬体支持体に装填するために搬送機によってアクセス可能な第1の位置と、ユーザによってアクセス可能な第2の位置との間で横方向に移動可能であるように構成されたキャリア支持体を備え、運搬体支持体は、運搬体支持体が第2の位置に移動されると運搬体支持体内に運搬体を係止し、運搬体支持体が第1の位置に移動されると運搬体を解放して、搬送機が運搬体支持体から運搬体を取り出すことを可能にするように構成された運搬体係止機構を備える、実施形態14に記載の装置。
【0257】
実施形態23.運搬体係止機構が、
運搬体の一部分と係合しない第1の位置と運搬体の一部分と係合する第2の位置との間で枢動するように構成された枢動ラッチと、
運搬体の一部分と係合しない第1の位置と運搬体の一部分と係合する第2の位置との間を直線的に並進するように構成された摺動体ラッチと、を備える、実施形態22に記載の装置。
【0258】
実施形態24.枢動ラッチを運搬体の一部分と係合するそれぞれの第2の位置に付勢するための、枢動ラッチに結合されたねじりばねと、
摺動体ラッチを運搬体の一部分と係合するそれぞれの第2の位置に付勢するための、摺動体ラッチに結合された線形ばねと、を備える、実施形態23に記載の装置。
【0259】
実施形態25.枢動ラッチは、運搬体支持体が第2の位置にあり、枢動ラッチが第2の位置にあるときに、運搬体支持体上の運搬体の一部分と係合する上端と、運搬体支持体がその第2の位置からその第1の位置に移動されるときにハード停止部に接触する下端とを含み、それによって枢動ラッチを第2の位置から第1の位置に回転させ、それによって運搬体支持体上に支持された運搬体を解放し、
摺動体ラッチは、運搬体支持体が第2の位置にあり、摺動体ラッチが第2の位置にあるときに、運搬体支持体上の運搬体の一部分と係合し、運搬体支持体が、その第2の位置からその第1の位置に移動されるとき、摺動体ラッチが摺動体ラッチを第1の位置に押し込むハード停止部に接触し、それによって、運搬体支持体上に支持された運搬体を解放する、実施形態23または実施形態24に記載の装置。
【0260】
実施形態26.運搬体は、運搬体の第1の端部および第2の端部がリフト架台の第1の端部および第2の端部を超えて延在するようにリフト架台よりも長く、各保持シェルフは、少なくともリフト架台の長さだけ離間した第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分を備え、搬送機は、
a)搬送昇降機によって、リフト架台が保持シェルフの上にある垂直位置に支持シャーシを移動することと、
b)運搬体の第1の端部および第2の端部が保持シェルフの第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分と位置合わせする位置に、シザーズアクチュエータによってリフト架台を横方向に移動させることと、
c)運搬体の第1の端部および第2の端部が第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分の上に支持されるまで、搬送昇降機によって支持シャーシを下降させて、リフト架台を第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分の間で移動させることと、によって、リフト架台に支持された運搬体をリフト架台から複数の保持シェルフのうちの1つに搬送するように構成および制御される、実施形態15~19のいずれか1つに記載の装置。
【0261】
実施形態27.消耗品のそれぞれは、並列配置されて互いに接続された複数の受器を含む多重受器ユニットを備え、装置は、リフト架台上で搬送され、複数の保持シェルフのいずれかに配列されるように構成された運搬体をさらに備え、運搬体は、基部と、多重受器ユニットの受器のうちの少なくとも1つが支持レールの間に配置された状態で多重受器ユニットをその上に摺動可能に支持するための一対の平行支持レールと、各支持レールの端部に位置し、多重受器ユニットを支持レール上に解放可能に保定するように構成された弾性タブとを備え、保持シェルフのうちの1つは、その中に運搬体を保持するように構成された入力モジュールを備え、入力モジュールは、運搬体上で支持されている1つ以上の多重受器ユニットを運搬体の端部に向かって押し込むように構成された押出機を備える、実施形態14に記載の装置。
【0262】
実施形態28.入力モジュールは、支持シャーシの一方の側部に配置され、残りの保持シェルフの1つ以上が支持シャーシの対向する側部に配置され、シザーズアクチュエータは、リフト架台を支持シャーシに対して2つの対向する側部の横方向のいずれかに並進させるように構成されている、実施形態27に記載の装置。
【0263】
実施形態29.消耗品のそれぞれは、並列配置されて互いに接続された複数の受器を含む多重受器ユニットを備え、装置は、リフト架台上で搬送されるように構成され、複数の保持シェルフのいずれかに配列されるように構成された運搬体をさらに備え、運搬体は、基部と、多重受器ユニットをその上に摺動可能に支持するための一対の平行支持レールであって、各多重受器ユニットの受器のうちの少なくとも1つとの間に配置される、一対の平行支持レールと、各支持レールの端部に位置する停止フランジと、を備える、実施形態14に記載の装置。
【0264】
実施形態30 保持シェルフのうちの少なくとも1つは、保持シェルフに保持された運搬体に対して移動し、多重受器ユニットのうちの最終端の1つが支持レールから押し出されるまで、運搬体上で運搬された多重受器ユニットを押し込むように構成された梱包機構を備える、実施形態29の装置。
【0265】
実施形態31.多重受器ユニットのうちの最端部の1つが支持レールから押し出される梱包機構の停止位置を検出し、検出された停止位置に基づいて、運搬体上で運搬される多重受器ユニットの数を決定するように構成された、梱包機構位置センサーをさらに備える、実施形態30に記載の装置。
【0266】
実施形態32.支持シャーシの垂直位置およびリフト架台の横方向位置を検出するための位置センサー機構と、
搬送昇降機およびシザーズアクチュエータを制御し、位置センサー機構と通信するための制御部と、を備え、
制御部は、リフト架台が保持シェルフの位置決めタブに接触するまで各保持シェルフに対してリフト架台を移動させ、リフト架台が位置決めタブに接触する位置センサー機構によって検出された支持シャーシの垂直位置およびのリフト架台の横方向位置を記録することによって、各保持シェルフの位置を記録するように構成されている、実施形態14~31のいずれか1つに記載の装置。
【0267】
実施形態33.運搬体を保持するための運搬体支持体であって、運搬体は、複数の受器を保持するように構成され、運搬体支持体は、第1の位置と第2の位置との間で移動可能であるように構成され、運搬体支持体は、運搬体支持体が第2の位置に移動したときに運搬体支持体に対して運搬体を係止し、運搬体支持体が第1の位置に移動したときに運搬体を解放して、運搬体支持体は第1の位置にあるときに運搬体支持体に対して移動できるように構成された運搬体係止機構を含み、運搬体係止機構は、
運搬体の一部分と係合しない第1の位置と運搬体の一部分と係合する第2の位置との間で枢動するように構成された枢動ラッチと、
運搬体の一部分と係合しない第1の位置と運搬体の一部分と係合する第2の位置との間を直線的に並進するように構成された摺動体ラッチと、を備える、運搬体支持体。
【0268】
実施形態34.枢動ラッチを運搬体の一部分と係合するそれぞれの第2の位置に付勢するための、枢動ラッチに結合されたねじりばねと、
摺動体ラッチを運搬体の一部分と係合するそれぞれの第2の位置に付勢するための、摺動体ラッチに結合された線形ばねと、をさらに備える、実施形態33に記載の運搬体支持体。
【0269】
実施形態35.枢動ラッチは、運搬体支持体が第2の位置にあり、枢動ラッチが第2の位置にあるときに、運搬体支持体上の運搬体の一部分と係合する上端と、運搬体支持体がその第2の位置からその第1の位置に移動されるときにハード停止部に接触する下部とを含み、したがって、枢動ラッチが第2の位置から第1の位置に回転し、これによって運搬体支持体に支持された運搬体を解放し、
摺動体ラッチは、運搬体支持体が第2の位置にあり、摺動体ラッチが第2の位置にあるときに、運搬体支持体上の運搬体の一部分と係合し、運搬体支持体がその第2の位置からその第1の位置に移動したときに、摺動体ラッチが、摺動体ラッチを第1の位置に押し込むハード停止部に接触し、それによって運搬体支持体上に支持された運搬体を解放する、実施形態33または実施形態34に記載の運搬体支持体。
【0270】
実施形態36.複数の受器を保持する運搬体を受容して支持するための運搬体シェルフと、
運搬体シェルフに隣接し、運搬体シェルフで支持された運搬体から1つの受器を受容し、受器搬送装置による入力モジュールからの取り出しに対して受器を提供するように構成された回収ドックと、
運搬体シェルフに支持された運搬体に保持された1つ以上の受器を運搬体の一方の端部に押し込み、一度に1つの受器を運搬体の端部から押し出し回収ドックに押し込むように構成された押出機と、を備える、入力モジュール。
【0271】
実施形態37.押出機が、
押出機軌道に結合され、軌道に沿って双方向に並進するように構成された押出機キャリッジと、
押出機キャリッジから突出した押出機アームと、を含む、実施形態36に記載の入力モジュール。
【0272】
実施形態38.押出機アームが、
押出機キャリッジから上方向に延在する支柱部分と、
支柱部分の端部から横方向に延在する横方向部分と、
横方向部分から下方向に延在する接触部分と、を備える、実施形態37に記載の入力モジュール。
【0273】
実施形態39.運搬体シェルフに支持された運搬体が、複数の受器をその上に摺動可能に支持するための一対の平行支持レールを含み、各受器の少なくとも一部分が支持レールの間に配置され、接触部分が押出機が押出機軌道に沿って並進するにつれて、接触部分が支持レール間を移動し、支持レール間に配置された受器の一部分と接触するように、支持レール間の間隙に位置合わせされる、実施形態38に記載の入力モジュール。
【0274】
実施形態40.受器が、下向きの肩を画定する接続リブ構造体によって互いに接続された複数の円筒形チューブを備え、円筒形チューブのうちの少なくとも1つが支持レールとその一部分との間に配置され、下向きの肩部の一部分は、支持レールの上部で支持される、実施形態39に記載の入力モジュール。
【0275】
実施形態41.押出機が、
押出機キャリッジに取り付けられた押出機駆動ベルトと、
押出機軌道に沿って押出機キャリッジの動力による並進をもたらすための、押出機駆動ベルトに結合された押出機モータと、を含む、実施形態37~40のいずれか1つに記載の入力モジュール。
【0276】
実施形態42.受器の1つが回収ドックに押し込まれたことを検出するように構成されたセンサーをさらに備える、実施形態36~41のいずれか1つに記載の入力モジュール。
【0277】
実施形態43.回収ドックに隣接し、回収ドック上の受器を受器搬送装置と位置合わせするように構成されたガイドプレートをさらに備える、実施形態36~42のいずれか1つに記載の入力モジュール。
【0278】
実施形態44.運搬体シェルフによって支持された運搬体に形成された開口部と係合し、運搬体シェルフとそれによって支持された運搬体との間の相対移動を制限するために、運搬体シェルフから突出する少なくとも1つの運搬体ロケータピンをさらに備える、実施形態36~43のいずれか1つに記載の入力モジュール。
【0279】
実施形態45.押出機の長手方向位置を検出するための位置エンコーダと、
位置エンコーダから長手方向位置データを受信し、押出機が運搬体上に保持された1つ以上の受器のうちの最後端の受器と接触して位置決めされたときに、運搬体シェルフ上に支持された運搬体上に保持されたている受器の数を決定するように構成された制御部と、をさらに含む、実施形態36~44のいずれか1つに記載の入力モジュール
【0280】
実施形態46.押出機がホーム位置に移動したことを検出するように構成された押出機ホームセンサーをさらに備える、実施形態36~45のいずれか1つに記載の入力モジュール。
【0281】
実施形態47.実施形態36~46のいずれか1つに記載の入力モジュールと、
入力モジュールの回収ドックから受器を取り出し、プロセシング機器内で受器を搬送するように構成された受器搬送装置と、を備える、プロセシング機器。
【0282】
実施形態48.複数の多重受器ユニットを保持するための運搬体であって、各多重受器ユニットは、並列配置されて互いに接続された複数の受器を含み、運搬体は、
多重受器ユニットの受器の少なくとも1つが支持レールの間に配置された状態で、多重受器ユニットをその上に摺動可能に支持するための一対の平行支持レールと、
各支持レールに関連付けられ、支持レール上の多重受器ユニットを解放可能に保定するように構成された弾力タブと、を備える、運搬体。
【0283】
実施形態49.各弾性タブが蛇行ばねの端部に配置されている、実施形態48に記載の運搬体。
【0284】
実施形態50.各蛇行ばねが、関連する各支持レールの一体部分である、実施形態49に記載の運搬体。
【0285】
実施形態51.支持レールがばね鋼から作製されている、実施形態48~50のいずれか1つに記載の運搬体。
【0286】
実施形態52.第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する接続部分とを備える運搬体基部をさらに備え、接続部分は通常第1の端部および第2の端部よりも狭い、実施形態48~51のいずれか1つに記載の運搬体。
【0287】
実施形態53.支持レールが接続部分の対向する縁部に取り付けられている、実施形態52に記載の運搬体。
【0288】
実施形態54.運搬体基部の底部に形成された1つ以上のロケータホールを備えた運搬体基部をさらに備える、実施形態48~51のいずれか1つに記載の運搬体。
【0289】
実施形態55.運搬体基部の第1の端部に1つのロケータホールと、運搬体基部の第2の端部にあるロケータスロットと、を備える、実施形態54に記載の運搬体。
【0290】
実施形態56.運搬体基部の第1の端部に2つのロケータホールと、運搬体基部の第2の端部にある2つのロケータスロットと、を備える、実施形態54または実施形態55に記載の運搬体。
【0291】
実施形態57.基枠部に対して対向する横方向のいずれかに支持架台を並進させるように構成されたシザーズアクチュエータであって、
第1の端部および第2の端部を有する第1のアームと、
第1の端部および第2の端部を有する第2のアームであって、第1のアームおよび第2のアームは、それらのそれぞれの第1の端部および第2の端部との間の中間位置で互いに回転可能に接続され、第1のアームは、その第1の端部で基枠部および第2のアームに枢動可能に取り付けられ、その第2の端部で支持架台に枢動可能に取り付けられている第2のアームと、
支持架台に形成された第1の線形軌道内に配置され、支持架台に形成された第1の線形軌道の側部と転動接触するために第1の摺動体の側部から突出する軸受を含む第1の摺動体であって、第1のアームは第1の摺動体によって第2の端部において支持架台に枢動可能かつ並進可能に取り付けられた、第1の摺動体と、
基枠部に形成された第2の線形軌道内に配置され、基枠部に形成された第2の線形軌道の側部と転動接触するために第2の摺動体の側部から突出する軸受を含む第2の摺動体であって、第2のアームは第2の摺動体によって第1の端部において基枠部に並進可能かつ枢動可能に取り付けられた、第2の摺動体と、を備える、シザーズアクチュエータ。
【0292】
実施形態58.第1のアームおよび第2のアームが、内側リングおよび外側リングを有する旋回リングによって互いに回転可能に接続され、内側リングおよび外側リングが互いに対して回転可能であり、第1のアームがそのそれぞれの中間位置で内側リングに取り付けられ、第2のアームはそのそれぞれの中間位置で外側リングに取り付けられている、実施形態57に記載のシザーズアクチュエータ。
【0293】
実施形態59.第1のアームの動力による枢動運動をもたらすための、第1のアームの第1の端部に結合されたモータをさらに備える、実施形態57または実施形態58に記載のシザーズアクチュエータ。
【0294】
実施形態60.モータまたは第1のアームに結合されたエンコーダをさらに備える、実施形態59に記載のシザーズアクチュエータ。
【0295】
実施形態61.シザーズアクチュエータが、基枠部に対して2つの対向する横方向のいずれかに支持架台を並進させるように構成される、実施形態57~60のいずれか1つに記載のシザーズアクチュエータ。
【0296】
実施形態62.保持シェルフと搬送機のリフト架台との間で受器運搬体を自動的に移送するための方法であって、
a)搬送機の垂直移動をもたらすための搬送昇降機を使用して、保持シェルフのおおよその垂直位置に搬送機を位置決めすることと、
b)ステップa)の後に、リフト架台と保持シェルフに関連する位置決め構造体との間の相対移動をもたらすことと、
c)ステップb)の間に、リフト架台と位置決め構造体の間の接触を検出することと、
d)ステップc)において接触が検出されたリフト架台の位置に関するデータを記録することと、
e)ステップd)において記録されたデータにしたがってリフト架台の移動を制御することによって、保持シェルフとリフト架台との間で受器運搬体を移送することと、を含む、方法。
【0297】
実施形態63.ステップb)が、(1)搬送昇降機によって保持シェルフに対してリフト架台の垂直移動をもたらすことと、(2)横方向アクチュエータによってリフト架台の横方向移動をもたらすことと、の一方または両方を含む、実施形態62に記載の方法。
【0298】
実施形態64.ステップa)が、リフト架台の垂直位置が位置決め構造体の予想垂直位置より下方になるように搬送機を位置決めすることを含み、ステップb)が、
b-1)リフト架台が位置決め構造体の予想位置より下方に位置決めされるまで、横方向アクチュエータを使用してリフト架台を横方向に移動することと、
b-2)ステップb-1)の後に、ステップc)において接触が検出されるまで、搬送昇降機によって搬送機およびリフト架台を上昇させる、実施形態63に記載の方法。
【0299】
実施形態65.ステップa)は、リフト架台の垂直位置が位置決め構造体の予想垂直位置より上方になるように搬送機を位置決めすることを含み、ステップb)は、
b-1)リフト架台が位置決め構造体の予想位置より上方に位置決めされるまで、リフト架台を横方向アクチュエータで横方向に移動することと、
b-2)ステップb-1)の後に、ステップc)において接触が検出されるまで、搬送昇降機によって搬送機とおよびリフト架台を下降させる、実施形態63に記載の方法。
【0300】
実施形態66.ステップa)は、リフト架台の垂直位置が位置決め構造体の予想垂直位置と同一になるように搬送機を位置決めすることを含み、ステップb)は、ステップc)において接触が検出されるまで、横方向アクチュエータによってリフト架台を横方向に移動させることを含む、実施形態63に記載の方法。
【0301】
実施形態67.ステップe)は、
受器運搬体の対向する端部がリフト架台の対向する端部を超えて延在する状態で、リフト架台上で受器運搬体を支持することと、
搬送昇降機によって、ステップd)において記録されたデータを使用して、リフト架台が保持シェルフの上方にあるように搬送機を垂直位置に位置決めすることと、
横方向アクチュエータによってリフト架台の横方向移動をもたらし、ステップd)において記録されたデータを使用して、リフト架台が、保持シェルフの第1のシェルフ部分と第2のシェルフ部分との対向する端部との間の開放領域内に配置され、受器運搬体の対向する端部が、第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分の上方に位置決めされることと、
搬送昇降機によって、受器運搬体の両端が第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分で支持され、受器運搬体がリフト架台で支持されなくなるまでリフト架台を下降させることと、によって、受器運搬体をリフト架台から保持シェルフに移送することを含む、実施形態62~66のいずれか1つに記載の方法。
【0302】
実施形態68.ステップe)は、
保持シェルフの第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分の上で受器運搬体の対向する端部を支持することと、
搬送昇降機によって、ステップd)において記録されたデータを使用して、リフト架台が保持シェルフの下方になるように搬送機を垂直位置に位置決めすることと、
横方向アクチュエータによってリフト架台の横方向移動をもたらし、ステップd)において記録されたデータを使用して、リフト架台が第1のシェルフ部分と第2のシェルフ部分との間の開放領域と位置合わせされるようにすることと、
搬送昇降機によって、受器運搬体の両端がリフト架台の反対側の端部を超えて延在する状態で、受器運搬体がリフト架台上で支持され、受器運搬体の両端が第1のシェルフ部分および第2のシェルフ部分から上昇されるまで、リフト架台を上昇させることと、によって、受器運搬体を保持シェルフからリフト架台に移送することを含む、実施形態62~66のいずれか1つに記載の方法。
【0303】
実施形態69.運搬体によって支持される受器の数を決定するための方法であって、
a)1つ以上の受器がそれによって支持された運搬体を運搬体シェルフに配列することと、
b)梱包機が運搬体シェルフに隣接して位置決めされた状態で、1つ以上の受器を運搬体の一方の端部に押し込むことと、
c)1つ以上の受器が運搬体の一方の端部に押し込まれたときに、梱包機の長手方向の位置を検出することと、
d)梱包機の長手方向の位置に基づいて運搬体に保持される受器の数を決定することと、を含む、方法。
【0304】
実施形態70.ステップa)は、
運搬体の両端がリフト架台の両端を超えて延在する状態で、リフト架台上で運搬体を支持することと、
搬送用昇降機によって、リフト架台を運搬体シェルフの上方に位置決めすることと、
リフト架台が運搬体シェルフの第1のシェルフ部分と第2のシェルフ部分との間の開放領域内に配置され、運搬体の対向する端部が第1のシェルフおよび第2のシェルフの上方に位置決めされるように、横方向アクチュエータによってリフト架台の横方向移動をもたらすことと、
搬送昇降機によって、運搬体の両端が第1および第2のシェルフ部分で支持され、運搬体がリフト架台で支持されなくなるまで、リフト架台を下降させることと、によって、リフト架台から運搬体シェルフに運搬体を移送することを含む、実施形態69に記載の方法。
【0305】
実施形態71.梱包機が、
梱包機軌道に結合され、軌道に沿って双方向に並進するように構成された梱包機キャリッジと、
梱包機キャリッジから突出する接触部分と、
梱包機キャリッジに取り付けられた梱包機駆動ベルトと、
梱包機軌道に沿って梱包機キャリッジの動力による並進をもたらすための、梱包機駆動ベルトに結合された梱包機モータと、を含む、実施形態69または実施形態70に記載の方法。
【0306】
実施形態72.ステップc)は、梱包機モータに結合された回転エンコーダによる梱包機モータの出力を検出すること、またはモータステップによる梱包機モータの出力を検出すること、を含む、実施形態71に記載の方法。
【0307】
実施形態73.運搬体によって支持された複数の受器を梱包するための方法であって、
a)それによって支持された複数の受器を備えた運搬体を運搬体シェルフ上に配列することと、
b)受器のうちの最終端の1つを、運搬体シェルフに隣接して位置決めされた梱包機と接触させることであって、梱包機は、梱包機軌道に結合され、軌道に沿って双方向に並進するように構成された梱包機キャリッジと、梱包機キャリッジから突出する接触部分とを含むことと、
c)複数の受器を梱包機で運搬体の一方の端部に押し込み、受器をスタック部内で梱包することと、を含む、方法。
【0308】
実施形態74.運搬体シェルフ上に支持された運搬体が、複数の受器をその上に摺動可能に支持するための一対の平行支持レールを含み、各受器の少なくとも一部分が支持レールの間に配置され、ステップc)は、接触部分を支持レール間の間隙と位置合わせすることによって、梱包機と受器のうちの最終端の1つが接触させ、それによって梱包機キャリッジが梱包機軌道に沿って並進するときに、接触部分が支持レール間を移動し、支持レールの間に配置された最終端の受器の部分と接触することを含む、実施形態73に記載の方法。
【0309】
実施形態75.運搬体が各支持レールの端部にハード停止部を含み、ステップc)が複数の受器をハード停止部に対して押し込むことを含む、実施形態74に記載の方法。
【0310】
実施形態76.受器が、下向きの肩部を画定する接続リブ構造体によって互いに接続された複数の円筒形チューブを備え、円筒形チューブのうちの少なくとも1つが支持レール間に配置され、下向きの肩部は、支持レールの上部に支持される、実施形態74または実施形態75に記載の方法。
【0311】
実施形態77.梱包機が、支持レールの上に延在する最終端の受器の一部分と接触して、受器を支持レールの長手方向に対してほぼ垂直方向に保つ水平部分をさらに備える、実施形態76に記載の方法。
【0312】
実施形態78.梱包機が、
梱包機キャリッジに取り付けられた梱包機駆動ベルトと、
梱包機軌道に沿って梱包機キャリッジの動力による並進をもたらすための、梱包機駆動ベルトに結合された梱包機モータと、をさらに含む、実施形態73~77のいずれか1つに記載の方法。
【0313】
実施形態79.ステップc)の間に梱包機の長手方向の位置を検出することと、
梱包機の長手方向の位置に基づいて、運搬体に保持される受器の数を決定することと、をさらに含む、実施形態73~77のいずれか1つに記載の方法。
【0314】
実施形態80.梱包機が、梱包機キャリッジに取り付けられた梱包機駆動ベルトと、梱包機軌道に沿って梱包機キャリッジの動力による並進をもたらすための、梱包機駆動ベルトに結合された梱包機モータとをさらに備え、ステップc)の間に梱包機の長手方向位置を検出することは、ホームセンサーを使用して、梱包機軌道に沿った梱包機の初期位置を検出することと、梱包機モータに結合されたエンコーダを使用して、梱包機軌道に沿った初期位置からの電動梱包機の移動に関連するエンコーダカウントの数を検出することと、をさらに含む、実施形態79に記載の方法。
【0315】
実施形態81.プロセシング機器の自動受器分配器による回収に対して多重受器ユニットを提供するための方法であって、各多重受器ユニットは、並列配置されて互いに接続された複数の受器を含み、本方法は、
a)1つ以上の多重受器ユニットがその上に保持された運搬体を運搬体シェルフ上に配列することであって、運搬体は、多重受器ユニットをその上に摺動可能に支持するための一対の平行支持レールを備え、各多重受器ユニットの受器のうちの少なくとも1つが支持レールの間に配置される、配列することと、
b)受器のうちの最終端の1つを、運搬体シェルフに隣接して位置決めされた押出機と接触させることであって、押出機は、支持レール間を移動し、支持レール間に配置された受器と接触するように構成された接触部分を備える、接触させることと、
c)複数の多重受器ユニットのうちの最終端の1つが支持レールから押し出され運搬体シェルフに隣接する回収ドックに押し込まれるまで、押出機によって支持レールに沿って運搬体の一方の端部に向かって複数の多重受器ユニットを押し込むことと、を含む、方法。
【0316】
実施形態82.複数の多重受器ユニットのうちの1つが支持レールから取り出されて回収ドックに押し込まれたことを検出することと、
押出機が1つ以上の多重受器ユニットを運搬体の一方の端部に向けてさらに押し込むことを停止させることと、をさらに含む、実施形態81に記載の方法。
【0317】
実施形態83.プロセシング機器の受器搬送機構によって回収ドックから1つの多重受器ユニットを回収することをさらに含む、実施形態81または実施形態82に記載の方法。
【0318】
実施形態84.受器搬送機構が伸縮可能なフックを含み、多重受器ユニットが操作構造体を備え、受器搬送機構によって回収ドックから1つの受器を回収することは、フックを延在させることと、操作構造体を延在したフックと係合させることと、フックを後退させて、多重受器ユニットを回収ドックから受器搬送機構のハウジングに引き込むことと、を含む、実施形態83に記載の方法。
【0319】
実施形態85.ステップc)の間に、多重受器ユニットが支持レールから押し出されたときに押出機の長手方向位置を検出することと、
押出機の長手方向の位置に基づいて、運搬体に保持されている多重受器ユニットの数を決定することと、を含む、実施形態81~84のいずれか1つに記載の方法。
【0320】
実施形態86.ステップa)が、
運搬体の両端がリフト架台の両端を超えて延在する状態で、リフト架台上で運搬体を支持することと、
搬送用昇降機によって、リフト架台を運搬体シェルフの上方に位置決めすることと、
リフト架台が運搬体シェルフの第1のシェルフ部分と第2のシェルフ部分との間の開放領域内に配置され、運搬体の対向する端部が第1のシェルフおよび第2のシェルフの上方に位置決めされるように、横方向アクチュエータによってリフト架台の横方向移動をもたらすことと、
搬送昇降機によって、運搬体の両端が第1および第2のシェルフ部分で支持され、運搬体がリフト架台で支持されなくなるまで、リフト架台を下降させることと、によって、リフト架台から運搬体シェルフに運搬体を移送することを含む、実施形態81~85のいずれか1つに記載の方法。
【0321】
実施形態87.押出機軌道に結合され、軌道に沿って双方向に並進するように構成された押出機キャリッジと、
接触部分を備え、押出機キャリッジから突出する押出機アームと、
押出機キャリッジに取り付けられた押出機駆動ベルトと、
押出機軌道に沿って押出機キャリッジの動力による並進をもたらすための、押出機駆動ベルトに結合された押出機モータと、を含む、実施形態81~86のいずれか1つに記載の方法。
【0322】
実施形態88.ステップc)の前に、1つ以上の多重受器ユニットを、多重受器ユニットのうちの最終端の1つと解放可能に係合するばね付勢保定タブを備えた支持レール上に保定することをさらに含み、ばね付勢保定タブは、多重受器ユニットのうちの最終端の1つを支持レールから押し出されることを可能にするように、ステップc)の間に横方向に偏向するように構成される、実施形態81~87のいずれか1つに記載の方法。
【0323】
本開示の主題は、ある例証的実施形態を参照して、特徴の種々の組み合わせおよび部分的組み合わせを含め、かなり詳細に説明され、かつ図示されているが、当業者は、本開示の範囲内に包含される、他の実施形態ならびにその変形例および改変を容易に理解するであろう。さらに、かかる実施形態、組み合わせ、および部分的組み合わせの記載は、請求項に記載の主題が、請求項に明示的に列挙されるもの以外の特徴または特徴の組み合わせを要求することを伝えることを意図するものではない。したがって、本開示の範囲は、以下の添付の特許請求の範囲内に包含されるすべて修正形態および変形形態を含むものとする。
図1
図2
図3
図4
図4A
図5
図6
図7
図7A
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
【外国語明細書】