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特開2024-116481リチウムイオン二次電池用負極活物質、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池
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  • 特開-リチウムイオン二次電池用負極活物質、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116481
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】リチウムイオン二次電池用負極活物質、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/60 20060101AFI20240821BHJP
   H01M 4/137 20100101ALI20240821BHJP
   H01M 4/36 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
H01M4/60
H01M4/137
H01M4/36 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022117
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100163496
【弁理士】
【氏名又は名称】荒 則彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】野口 智弘
(72)【発明者】
【氏名】加藤 友彦
(72)【発明者】
【氏名】眞貝 尚吾
【テーマコード(参考)】
5H050
【Fターム(参考)】
5H050AA07
5H050AA08
5H050BA17
5H050CA01
5H050CA02
5H050CA07
5H050CA08
5H050CA09
5H050CA11
5H050CA20
5H050CB20
(57)【要約】
【課題】高容量でサイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
【解決手段】本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用負極活物質は、多孔性配位高分子と、導電性材料と、を含む。前記多孔性配位高分子は、M1(M3)[M2(CN)] ・・・(1)で表される。式(1)において、M1は、Fe、Mn、Co、Ni、Mg及びCuからなる群から選択されるいずれか1種以上であり、M2は、Ni、Zn、Pt及びPdからなる群から選択されるいずれか1種以上であり、M3は、ピラジン類化合物とビピリジン類化合物とのうち少なくとも一つを含み、xは、0.8≦x≦1.2を満たし、sは、0.8≦s≦1.2を満たし、yは、0.8≦y≦1.2を満たす。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔性配位高分子と、導電性材料と、を含み、
前記多孔性配位高分子は、M1(M3)[M2(CN)] ・・・(1)で表され、
式(1)において、
M1は、Fe、Mn、Co、Ni、Mg及びCuからなる群から選択されるいずれか1種以上であり、
M2は、Ni、Zn、Pt及びPdからなる群から選択されるいずれか1種以上であり、
M3は、ピラジン類化合物とビピリジン類化合物とのうち少なくとも一つを含み、
xは、0.8≦x≦1.2を満たし、
sは、0.8≦s≦1.2を満たし、
yは、0.8≦y≦1.2を満たす、リチウムイオン二次電池用負極活物質。
【請求項2】
前記導電性材料が、グラフェン、多層グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、黒鉛、易黒鉛化性炭素材料、難黒鉛化性炭素材料からなる群から選択されるいずれか1種以上である、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
【請求項3】
請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質と、バインダーと、を含む、リチウムイオン二次電池用負極。
【請求項4】
請求項3に記載のリチウムイオン二次電池用負極を含む、リチウムイオン二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン二次電池用負極活物質、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池は、携帯電話、ノートパソコン等のモバイル機器やハイブリットカー等の動力源としても広く用いられている。
【0003】
リチウムイオン二次電池の容量は、主に電極の活物質に依存する。負極活物質には、一般に黒鉛が利用されているが、より高容量な負極活物質が求められている。そのため、黒鉛の理論容量(372mAh/g)に比べてはるかに大きな理論容量をもつシリコン(Si)が注目されている。例えば、特許文献1には、負極にシリコンを用いたエネルギー密度が高いリチウムイオン二次電池が記載されている。
【0004】
また、金属と有機リガンドとが配位結合し、多孔質の配位ネットワーク構造をもつ金属有機構造体(MOF)が知られている。金属有機構造体は、内部に細孔を無数に含み、ガス吸着やガス分離に利用されている。例えば、特許文献2には、金属有機構造体をアンモニア検知材として用いることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2016-506035号公報
【特許文献2】特開2020-165958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のように、負極にシリコンを用いたリチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高く、高容量である。しかしながら、シリコンは充放電時の体積変化が大きく、負極にシリコンを用いたリチウムイオン二次電池は充放電サイクル数が多くなると特性が劣化しやすいという問題がある。
【0007】
本開示は上記問題に鑑みてなされたものであり、高容量でサイクル特性に優れるリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。また本開示は、当該リチウムイオン二次電池に用いることができるリチウムイオン二次電池用負極活物質及びリチウムイオン二次電池用負極を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
【0009】
(1)第1の態様にかかるリチウムイオン二次電池用負極活物質は、多孔性配位高分子と、導電性材料と、を含む。前記多孔性配位高分子は、M1(M3)[M2(CN)] ・・・(1)で表される。式(1)において、M1は、Fe、Mn、Co、Ni、Mg及びCuからなる群から選択されるいずれか1種以上であり、M2は、Ni、Zn、Pt及びPdからなる群から選択されるいずれか1種以上であり、M3は、ピラジン類化合物とビピリジン類化合物とのうち少なくとも一つを含み、xは、0.8≦x≦1.2を満たし、sは、0.8≦s≦1.2を満たし、yは、0.8≦y≦1.2を満たす。
【0010】
(2)上記態様にかかるリチウムイオン二次電池用負極活物質において、前記導電性材料は、グラフェン、多層グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、黒鉛、易黒鉛化性炭素材料、難黒鉛化性炭素材料からなる群から選択されるいずれか1種以上でもよい。
【0011】
(3)第2の態様にかかるリチウムイオン二次電池用負極は、上記態様に係るリチウムイオン二次電池用負極活物質と、バインダーと、を含む。
【0012】
(4)第3の態様にかかるリチウムイオン二次電池は、上記態様に係るリチウムイオン二次電池用負極を含む。
【発明の効果】
【0013】
上記態様に係るリチウムイオン二次電池は、高容量でサイクル特性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態にかかる負極活物質の結晶構造の一例である。
図2】本実施形態にかかる負極活物質の結晶構造の別の例である。
図3】本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
【0016】
「負極活物質」
本実施形態にかかる負極活物質は、リチウムイオン二次電池用の負極活物質である。本実施形態に係る負極活物質は、多孔性配位高分子と、導電性材料とを含む。
【0017】
本実施形態にかかる多孔性配位高分子は、M1(M3)[M2(CN)] ・・・(1)で表される。式(1)において、M1は、Fe、Mn、Co、Ni、Mg及びCuからなる群から選択されるいずれか1種以上であり、M2は、Ni、Zn、Pt及びPdからなる群から選択されるいずれか1種以上であり、M3は、ピラジン類化合物とビピリジン類化合物とのうち少なくとも一つを含み、xは、0.8≦x≦1.2を満たし、sは、0.8≦s≦1.2を満たし、yは、0.8≦y≦1.2を満たす。
【0018】
図1は、M3がピラジンの場合の多孔性配位高分子の結晶構造を示す。図2は、M3がビピリジンの場合の多孔性配位高分子の結晶構造を示す。多孔性配位高分子は、M1で表される金属イオンに、[M2(CN)]で表される金属シアノ酸イオンと、M3で表されるピラジン類化合物又はビピリジン類化合物が自己集合的に規則的に配位している。
【0019】
ピラジン類化合物は、六員環構造を持つ複素環式芳香族化合物のアミンの一種である。ピラジン類化合物は、例えば、ピラジン、メチルピラジン、ジメチルピラジン、トリメチルピラジン、テトラメチルピラジン、エチルピラジン、2‐エチル‐3‐メチルピラジン、フルオロピラジン、クロロピラジン、ブロモピラジン、ヨードピラジン、ハイドロキシピラジン、シアノピラジン、アミノピラジン、これらの誘導体である。
【0020】
ビピリジン類化合物は、ピリジン類化合物が炭素-炭素結合で結合した分子である。ビピリジン類化合物は、例えば、4,4’-ビピリジン、2,2’-ジメチル4,4’-ビピリジン、これらの誘導体である。
【0021】
本実施形態にかかる多孔性配位高分子は、金属と有機リガンドとが配位結合で接続された金属有機構造体の一例である。金属有機構造体は、金属原子と有機分子とがつながり規則的な結晶構造を有する。金属有機構造体は、結晶構造内部に多数の細孔を有し、高い空隙率と大きな比表面積を有する。またこの金属有機構造体は、M1、M2、M3を選択することで、細孔のサイズを設計でき、リチウムイオンが挿入脱離しやすい形状に細孔のサイズを設計できる。
【0022】
本実施形態にかかる多孔性配位高分子の粒子サイズは、例えば、5nm以上5μm以下であり、好ましくは20nm以上2μm以下である。多孔性配位高分子の粒子サイズが5nm以上の時は、結晶性が高く優れたサイクル特性が得られる傾向がみられ、粒子サイズが5μm以下の時は、高い容量が得られる傾向がみられる。多孔性配位高分子の粒子サイズは、例えば、走査型電子顕微鏡で確認される100個の多孔性配位高分子粒子の平均値として求めることができる。多孔性配位高分子の粒子サイズが適切な範囲内にあると、リチウムイオンの挿入脱離をスムーズにでき、電子の導電経路を確保できる。また、多孔性配位高分子の粒子を凝集させた、二次粒子を形成しても良い。
【0023】
リチウムイオン二次電池は、リチウムイオンが多孔性配位高分子の内部の細孔内に挿入、脱離することで充放電する。多孔性配位高分子は、大きな比表面積を有し、リチウムイオンが挿入、脱離する空間を豊富に含む。また多孔性配位高分子は、結晶構造内部の細孔内にリチウムイオンが挿入、脱離するため、充放電時の体積変化が小さい。
【0024】
導電性材料は、例えば、多孔性配位高分子に付着している。導電性材料は、負極活物質内の導電性を高める。導電性材料は、充放電時にリチウムイオンを挿入脱離してもよい。
【0025】
導電性材料は、例えば、グラフェン、多層グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、黒鉛、易黒鉛化性炭素材料、難黒鉛化性炭素材料からなる群から選択されるいずれか1種以上である。これらの導電性材料は、電解液と接すると膨潤し、電子伝導性が高まる。またこれらの導電性材料は、金属等の導電性材料より短絡しにくく、安全性に優れる。
【0026】
本実施形態にかかる負極活物質は、多孔性配位高分子と、導電性材料とを混合することで作製できる。多孔性配位高分子は、M1の金属塩と、M2を含むシアノ酸塩と、M3で表されるピラジン類化合物又はビピリジン類化合物を、溶媒中で反応させ、反応液をろ過し、残渣を洗浄乾燥することにより得られる。溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、水等である。多孔性配位高分子と導電性材料との混合方法に特に制限はない。例えば、多孔性配位高分子と導電性材料を容器に入れ、高速の自転公転させるハイブリッドミキサーなどによる乾式混合や、多孔性配位高分子と導電性材料を溶媒中に分散混合させた後に溶媒を除去する湿式混合などが挙げられる。
【0027】
本実施形態に係る負極活物質は、大きな比表面積を有し、リチウムイオンが挿入、脱離する空間を豊富に有する多孔性配位高分子を含むことで、充電時にリチウムイオンを多く含むことができる。また多孔性配位高分子はジャングルジムの様な立体的な骨格構造を有するため、充放電時にリチウムイオンが挿入脱離した場合でも体積変化しにくい。
【0028】
「リチウムイオン二次電池」
図3は、本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の模式図である。図3に示すリチウムイオン二次電池100は、発電素子40と外装体50と電解質(例えば、非水電解液)とを備える。外装体50は、発電素子40の周囲を被覆する。発電素子40は、発電素子40に接続された一対の端子60、62によって外部と接続される。非水電解液は、外装体50内に収容されている。図3では、外装体50内に発電素子40が一つの場合を例示したが、発電素子40が複数積層されていてもよい。
【0029】
(発電素子)
発電素子40は、セパレータ10と正極20と負極30とを備える。発電素子40は、これらが積層された積層体でも、これらを積層した構造物を巻回した巻回体でもよい。
【0030】
<正極>
正極20は、例えば、正極集電体22と正極活物質層24とを有する。正極活物質層24は、正極集電体22の少なくとも一面に接する。
【0031】
[正極集電体]
正極集電体22は、例えば、導電性の板材である。正極集電体22は、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、ステンレス等の金属薄板である。重量が軽いアルミニウムは、正極集電体22に好適に用いられる。正極集電体22の平均厚みは、例えば、10μm以上30μm以下である。
【0032】
[正極活物質層]
正極活物質層24は、例えば、正極活物質を含む。正極活物質層24は、必要に応じて、導電助剤、バインダーを含んでもよい。
【0033】
正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンとカウンターアニオンのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能な電極活物質を含む。
【0034】
正極活物質は、例えば、複合金属酸化物である。複合金属酸化物は、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMnの化合物(一般式中においてx+y+z+a=1、0≦x<1、0≦y<1、0≦z<1、0≦a<1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)、LiNiCoAl(0.9<x+y+z<1.1)である。正極活物質は、有機物でもよい。例えば、正極活物質は、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセンでもよい。
【0035】
正極活物質は、リチウム非含有の材料でもよい。リチウム非含有の材料は、例えば、FeF、有機導電性物質を含む共役系ポリマー、シェブレル相化合物、遷移金属カルコゲン化物、バナジウム酸化物、ニオブ酸化物等である。リチウム非含有の材料は、いずれか一つの材料のみを用いてもよいし、複数組み合わせて用いてもよい。正極活物質がリチウム非含有の材料の場合は、例えば、最初に放電を行う。放電により正極活物質にリチウムが挿入される。このほか、正極活物質がリチウム非含有の材料に対して、化学的又は電気化学的にリチウムをプレドープしてもよい。
【0036】
導電助剤は、正極活物質の間の電子伝導性を高める。導電助剤は、例えば、カーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、導電性酸化物である。カーボン粉末は、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等である。金属微粉は、例えば、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の粉である。
【0037】
正極活物質層24における導電助剤の含有率は特に限定されない。例えば、正極活物質、導電助剤、バインダーの総質量に対して導電助剤の含有率は、0.5質量%以上20質量%以下であり、好ましくは1質量%以上5質量%以下である。
【0038】
正極活物質層24におけるバインダーは、正極活物質同士を結合する。バインダーは、公知のものを用いることができる。バインダーは、電解液に溶解せず、耐酸化性を有し、接着性を有するものが好ましい。バインダーは、例えば、フッ素樹脂である。バインダーは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアクリル酸及びその共重合体、ポリアクリル酸及びその共重合体の金属イオン架橋体、無水マレイン酸をグラフト化したポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)、これらの混合物である。正極活物質層に用いるバインダーは、PVDFが特に好ましい。
【0039】
正極活物質層24におけるバインダーの含有率は特に限定されない。例えば、正極活物質、導電助剤、バインダーの総質量に対してバインダーの含有率は、1質量%以上15質量%以下であり、好ましくは1.5質量%以上5質量%以下である。バインダーの含有率が少ないと、正極20の接着強度が弱まる。バインダーの含有率が高いと、バインダーは電気化学的に不活性で放電容量に寄与しないため、リチウムイオン二次電池100のエネルギー密度が低くなる。
【0040】
<負極>
負極30は、例えば、負極集電体32と負極活物質層34とを有する。負極活物質層34は、負極集電体32の少なくとも一面に形成されている。負極30は、リチウムイオン二次電池用の負極である。
【0041】
[負極集電体]
負極集電体32は、例えば、導電性の板材である。負極集電体32は、正極集電体22と同様のものを用いることができる。
【0042】
[負極活物質層]
負極活物質層34は、負極活物質とバインダーとを含む。負極活物質層は、必要に応じて、導電助剤、分散安定剤等を含んでもよい。負極活物質は、上述の負極活物質であり、多孔性配位高分子と、導電性材料とを含む。
【0043】
導電助剤及びバインダーは、正極20と同様のものを用いることができる。負極30におけるバインダーは、正極20に挙げたものの他に、例えば、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂等でもよい。セルロースは、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)でもよい。
【0044】
<セパレータ>
セパレータ10は、正極20と負極30とに挟まれる。セパレータ10は、正極20と負極30とを隔離し、正極20と負極30との短絡を防ぐ。セパレータ10は、正極20及び負極30に沿って面内に広がる。リチウムイオンは、セパレータ10を通過できる。
【0045】
セパレータ10は、例えば、電気絶縁性の多孔質構造を有する。セパレータ10は、例えば、ポリオレフィンフィルムの単層体、積層体である。セパレータ10は、ポリエチレンやポリプロピレン等の混合物の延伸膜でもよい。セパレータ10は、セルロース、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエチレン及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布でもよい。セパレータ10は、例えば、固体電解質であってもよい。固体電解質は、例えば、高分子固体電解質、酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質である。セパレータ10は、無機コートセパレータでもよい。無機コートセパレータは、上記のフィルムの表面に、PVDFやCMCなど樹脂とアルミナやシリカなどの無機物の混合物を塗布したものである。無機コートセパレータは、耐熱性に優れ、正極から溶出した遷移金属の負極表面への析出を抑制する。
【0046】
<電解液>
電解液は、外装体50内に封入され、発電素子40に含浸している。電解液は、液系の電解質に限られず、固体での電解質でもよい。非水電解液は、例えば、非水溶媒と電解塩とを有する。電解塩は、非水溶媒に溶解している。
【0047】
溶媒は、一般にリチウムイオン二次電池に用いられている溶媒であれば特に限定はない。溶媒は、例えば、環状カーボネート化合物、鎖状カーボネート化合物、環状エステル化合物、鎖状エステル化合物のいずれかを含む。溶媒は、これらを任意の割合で混合して含んでもよい。環状カーボネート化合物は、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、フルオロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等である。鎖状カーボネート化合物は、例えば、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等である。環状エステル化合物は、例えば、γ-ブチロラクトン等である。鎖状エステル化合物は、例えば、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸エチル、酢酸エチル等である。
【0048】
電解塩は、例えば、リチウム塩である。電解質は、例えば、LiPF、LiClO、LiBF、LiCFSO、LiCFCFSO、LiC(CFSO、LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiN(CFCFCO)、LiBOB、LiN(FSO等である。リチウム塩は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。電離度の観点から、電解質はLiPFを含むことが好ましい。カーボネート溶媒中の室温における電解塩の乖離度は10%以上であることが好ましい。
【0049】
電解液は、例えば、カーボネート溶媒にLiPFを溶解させたものが好ましい。LiPFの濃度は、例えば、1mol/Lである。ポリイミド樹脂が芳香族を多く含む場合、ポリイミド樹脂がソフトカーボンのような充電挙動を示すことがある。電解液が、環状カーボネートを含むカーボネート電解液溶媒の場合、均一にポリイミドにリチウムを反応させることができる。この場合、環状カーボネートは、エチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネートが好ましい。
【0050】
<外装体>
外装体50は、その内部に発電素子40及び非水電解液を密封する。外装体50は、非水電解液の外部への漏出や、外部からのリチウムイオン二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止する。
【0051】
外装体50は、例えば図3に示すように、金属箔52と、金属箔52の各面に積層された樹脂層54と、を有する。外装体50は、金属箔52を高分子膜(樹脂層54)で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムである。
【0052】
金属箔52としては例えばアルミ箔を用いることができる。樹脂層54には、ポリプロピレン等の高分子膜を利用できる。樹脂層54を構成する材料は、内側と外側とで異なっていてもよい。例えば、外側の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)等を用い、内側の高分子膜の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等を用いることができる。
【0053】
<端子>
端子60、62は、それぞれ負極30と正極20とに接続されている。正極20に接続された端子62は正極端子であり、負極30に接続された端子60は負極端子である。端子60、62は、外部と発電素子40との電気的接続を担う。端子60、62は、アルミニウム、ニッケル、銅等の導電材料から形成されている。接続方法は、溶接でもネジ止めでもよい。端子60、62は短絡を防ぐために、絶縁テープで保護することが好ましい。
【0054】
リチウムイオン二次電池100は、負極30、正極20、セパレータ10、電解液、外装体50をそれぞれ準備し、これらを組み上げて作製される。以下、リチウムイオン二次電池100の製造方法の一例を説明する。
【0055】
負極30は、例えば、スラリー作製工程、電極塗布工程、乾燥工程、圧延工程を順に行って作製される。
【0056】
スラリー作製工程は、負極活物質、バインダー、導電助剤及び溶媒を混合してスラリーを作る工程である。負極活物質は、上述の負極活物質であり、多孔性配位高分子と、導電性材料とを含む。スラリーに分散安定剤を添加すると、負極活物質の凝集を抑制できる。
【0057】
スラリー作製工程は、負極活物質、バインダー、導電助剤及び溶媒を混合してスラリーを作る工程である。溶媒は、例えば、水、N-メチル-2-ピロリドン等である。
【0058】
電極塗布工程は、負極集電体32の表面に、スラリーを塗布する工程である。スラリーの塗布方法は、特に制限はない。例えば、スリットダイコート法、ドクターブレード法をスラリーの塗布方法として用いることができる。スラリーは、例えば、室温で塗布する。
【0059】
乾燥工程は、スラリーから溶媒を除去する工程である。例えば、スラリーが塗布された負極集電体32を、80℃以上350℃以下の雰囲気下で乾燥する。
【0060】
圧延工程は、必要に応じて行われる。圧延工程は、負極活物質層34に圧力を加え、負極活物質層34の密度を調整する工程である。圧延工程は、例えば、ロールプレス装置等で行われる。
【0061】
正極20は、負極30と同様の手順で作製できる。セパレータ10及び外装体50は、市販のものを用いることができる。
【0062】
次いで、作製した正極20及び負極30の間にセパレータ10が位置するようにこれらを積層して、発電素子40を作製する。発電素子40が巻回体の場合は、正極20、負極30及びセパレータ10の一端側を軸として、これらを巻回する。
【0063】
最後に、発電素子40を外装体50に封入する。非水電解液は外装体50内に注入する。非水電解液を注入後に減圧、加熱等を行うことで、発電素子40内に非水電解液が含浸する。熱等を加えて外装体50を封止することで、リチウムイオン二次電池100が得られる。なお、外装体50に電解液を注入するのではなく、発電素子40を電解液に含浸してもよい。発電素子への注液後は、24時間静置することが好ましい。
【0064】
本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池100は、大きな比表面積を有し、リチウムイオンが挿入、脱離する空間を豊富に含む多孔性配位高分子を負極活物質として含むため、高容量である。また多孔性配位高分子は充放電時に体積変化しにくいため、本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池100は、サイクル特性に優れる。
【0065】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
【実施例0066】
「実施例1」
厚さ15μmのアルミニウム箔の表面に、正極スラリーを塗布した。正極スラリーは、正極活物質と導電助剤とバインダーと溶媒とを混合して作製した。
【0067】
正極活物質は、LiCoOを用いた。導電助剤は、アセチレンブラックを用いた。バインダーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いた。溶媒は、N-メチル-2-ピロリドンを用いた。97質量部の正極活物質と、1質量部の導電助剤と、2質量部のバインダーと、70質量部の溶媒を混合して、正極スラリーを作製した。乾燥後の正極活物質層における正極活物質の担持量は、25mg/cmとした。正極スラリーから乾燥炉内で溶媒を除去し、正極活物質層を作成した。正極活物質層をロールプレスで加圧し、正極を作製した。
【0068】
次いで、2.52gのCoCl・6HOと、1.6gのL-アスコルビン酸と、を室温の純水100mlに溶解させた。また2.59gのK[Ni(CN)]・HOを室温の純水100mlに溶解させた。分液ロートを用いて、このテトラシアノニッケル溶液を、上記のコバルト溶液に5分間かけて投入した。そして、投入終了後に、マグネティックスターラーを用いて一晩撹拌した。そして、沈殿した粒子を用いてろ過・洗浄し、5時間真空乾燥後に回収した。得られた粒子2.0gを160mlのエタノール中で分散させた溶液中に、0.77gのピラジンを40mlのエタノールに溶解させたピラジン溶液を分液ロートを用いて15分間かけて投入した。1時間撹拌後、析出した沈殿物を濾過し、1.5時間真空乾燥させることで、Co(C)[Ni(CN)]で表される多孔性配位高分子粉末を得た。Cはピラジンであり、Co(C)[Ni(CN)]は、Co(Pyrazine)[Ni(CN)]と表記してもよい。
【0069】
ついで、この90質量部の多孔性配位高分子粉末と10質量部のカーボンブラック(Super-P)を乳鉢に入れ、乳棒を用いて粉砕、混合することで、負極活物質を作製した。そして、90質量部の負極活物質と、5質量部の導電助剤と、5質量部のバインダーとを、溶媒に混合して、負極スラリーを作製した。導電助剤は、カーボンブラック(Super-P)を用いた。バインダーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いた。溶媒は、N-メチル-2-ピロリドンを用いた。
【0070】
そして、スラリーを厚さ10μmの銅箔の表面に、負極スラリーを塗布し、乾燥させた。乾燥後の負極活物質層における負極活物質の担持量は、2.5mg/cmとした。負極活物質層は、ロールプレスで加圧した後、窒素雰囲気下、120℃以上で5時間、焼成した。
【0071】
次いで、電解液を作製した。電解液の溶媒は、フルオロエチレンカーボネート(FEC):エチレンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DEC)=10体積%:20体積%:70体積%とした。また電解液には、出力向上用添加剤、ガス抑制添加剤、サイクル特性改善添加剤、安全性能改善添加剤などを添加した。電解塩は、LiPFを用いた。LiPFの濃度は1mol/Lとした。
【0072】
(評価用リチウムイオン二次電池の作製)
作製した負極と正極とを、正極活物質層と負極活物質層とが互いに対向するように、セパレータ(多孔質ポリエチレンシート)を介して積層して積層体を得た。この積層体を、アルミラミネートフィルムの外装体内に挿入して周囲の1箇所を除いてヒートシールすることにより閉口部を形成した。そして、最後に、外装体内に上記電解液を注入した後に、残りの1箇所を真空シール機によって減圧しながらヒートシールで密封して、リチウムイオン二次電池を作製した。作製後のリチウムイオン二次電池は、24時間静置した。
【0073】
(リチウムイオン二次電池の初期容量及び容量維持率の測定)
リチウムイオン二次電池のサイクル特性を測定した。サイクル特性は、二次電池充放電試験装置(北斗電工株式会社製)を用いて行った。
【0074】
充電レート0.2C(25℃で定電流充電を行ったときに5時間で充電終了となる電流値)の定電流充電で電池電圧が4.2Vとなるまで充電を行い、放電レート0.2Cの定電流放電で電池電圧が2.5Vとなるまで放電を行った。充放電終了後の放電容量を検出し、サイクル試験前の電池容量Qを求めた。サイクル試験前の電池容量Qは、リチウムイオン二次電池の初期容量に対応する。リチウムイオン二次電池の初期容量(電池容量Q)は、1850mAh/gであった。
【0075】
上記で電池容量Qを求めた電池を、再び二次電池充放電試験装置を用い、充電レート0.2Cの定電流充電で電池電圧が4.2Vとなるまで充電を行い、放電レート0.2Cの定電流放電で電池電圧が2.5Vとなるまで放電を行った。上記充放電を1サイクルとカウントし、100サイクルの充放電を行った。その後、100サイクル充放電終了後の放電容量を検出し、100サイクル後の電池容量Qを求めた。上記で求めた電池容量Q、Qから、100サイクル後の容量維持率Eを求めた。容量維持率Eは、E=Q/Q×100で求められる。実施例1の容量維持率は、75%であった。
【0076】
「実施例2~7」
実施例2~7は、M1(M3)[M2(CN)] ・・・(1)で表される多孔性配位高分子のM1元素を変更した点が実施例1と異なる。実施例2~7の多孔性配位高分子は、CoCl・6HOのCoイオンを所定のM1イオン(Fe(NH(SO・6HO、NiCl・6HO、MnSO・5HO、CuSO・5HO、MgCl・6HOのいずれか1つ以上)に変えて作製した。そして、実施例2~7でも実施例1と同様に、初期容量及び容量維持率を測定した。それぞれの実施例におけるM1を下記に示す。
実施例2:Fe
実施例3:Cu
実施例4:Mn
実施例5:Ni
実施例6:Ni0.5Fe0.5
実施例7:Fe0.8Mg0.2
【0077】
「実施例8、9」
実施例8、9は、M1(M3)[M2(CN)] ・・・(1)で表される多孔性配位高分子のM1元素を変更した点が実施例1と異なる。実施例8、9の多孔性配位高分子は、CoCl・6HOのCoイオンをFe(NH(SO・6HOおよびCoCl・6HOに変えて作製した。そして、実施例8、9でも実施例1と同様に、初期容量及び容量維持率を測定した。それぞれの実施例におけるM1を下記に示す。
実施例8:Co0.7Fe0.3
実施例9:Fe0.7Co0.3
【0078】
「実施例10、11」
実施例10、11は、M1(M3)[M2(CN)] ・・・(1)で表される多孔性配位高分子のM3化合物を、ピラジンからビピリジンに変更した点が実施例1及び2のそれぞれと異なる。実施例10、11の多孔性配位高分子は、ピラジンに変えてビピリジンを用いることで、作製できる。そして、実施例10、11でも実施例1と同様に、初期容量及び容量維持率を測定した。
【0079】
「実施例12、13」
実施例12及び実施例13は、M1(M3)[M2(CN)] ・・・(1)で表される多孔性配位高分子のM2元素の一部をPd(実施例12)又はPt(実施例13)に変更した点が実施例1と異なる。実施例12及び実施例13の多孔性配位高分子は、K[Ni(CN)]・HOを、K[Ni(CN)]・HOおよびK[Pd(CN)]・HO又はK[Pt(CN)]・HOに変更することで、作製できる。そして、実施例12及び実施例13でも実施例1と同様に、初期容量及び容量維持率を測定した。
【0080】
「実施例14、15」
実施例14は、M1(M3)[M2(CN)] ・・・(1)で表される多孔性配位高分子のM3化合物を、ピラジンから2-メチルピラジンに変更した点が実施例1と異なる。実施例15は、M1(M3)[M2(CN)] ・・・(1)で表される多孔性配位高分子のM3化合物を、ピラジンから2,2’-メチル4,4’-ビピリジンに変更した点が実施例2と異なる。実施例14の多孔性配位高分子は、ピラジンに変えて2-メチルピラジンを用いることで、作製できる。実施例15の多孔性配位高分子は、ピラジンに変えて2,2’-メチル4,4’-ビピリジンを用いることで、作製できる。そして、実施例14、15でも実施例1と同様に、初期容量及び容量維持率を測定した。
【0081】
「比較例1」
比較例1は、負極活物質をシリコン粒子に変更した点が実施例1と異なる。シリコン粒子は、平均粒径が0.5μmのものを用いた。そして、比較例1でも実施例1と同様に、リチウムイオン二次電池の初期容量及び100サイクル後の容量維持率を測定した。比較例1のリチウムイオン二次電池の初期容量は、1750mAh/gであった。比較例1のリチウムイオン二次電池の容量維持率は、50%であった。
【0082】
「比較例2」
比較例2は、負極活物質を黒鉛のみとした点が実施例1と異なる。そして、比較例2でも実施例1と同様に、リチウムイオン二次電池の初期容量及び100サイクル後の容量維持率を測定した。比較例2のリチウムイオン二次電池の初期容量は、335mAh/gであった。比較例2のリチウムイオン二次電池の容量維持率は、97%であった。
【0083】
以下の表1に実施例1~15、比較例1及び比較例2の結果をまとめた。
【0084】
【表1】
【0085】
表1に示すように、実施例1~15に示すリチウムイオン二次電池は、初期容量が大きく、容量維持率も高かった。すなわち、実施例1~15に示すリチウムイオン二次電池は、高容量でサイクル特性に優れる。
【符号の説明】
【0086】
10 セパレータ
20 正極
22 正極集電体
24 正極活物質層
30 負極
32 負極集電体
34 負極活物質層
40 発電素子
50 外装体
52 金属箔
54 樹脂層
60、62 端子
100 リチウムイオン二次電池
M1,M2 金属イオン
M3 ピラジン類化合物又はビピリジン類化合物
図1
図2
図3