IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝映像ソリューション株式会社の特許一覧

特開2024-116488音場補正装置、音場補正方法及びプログラム
<>
  • 特開-音場補正装置、音場補正方法及びプログラム 図1
  • 特開-音場補正装置、音場補正方法及びプログラム 図2
  • 特開-音場補正装置、音場補正方法及びプログラム 図3
  • 特開-音場補正装置、音場補正方法及びプログラム 図4
  • 特開-音場補正装置、音場補正方法及びプログラム 図5
  • 特開-音場補正装置、音場補正方法及びプログラム 図6
  • 特開-音場補正装置、音場補正方法及びプログラム 図7
  • 特開-音場補正装置、音場補正方法及びプログラム 図8
  • 特開-音場補正装置、音場補正方法及びプログラム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116488
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】音場補正装置、音場補正方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/00 20060101AFI20240821BHJP
   H04R 29/00 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
H04R3/00 310
H04R29/00 310
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022135
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000214984
【氏名又は名称】TVS REGZA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中邨 賢治
【テーマコード(参考)】
5D220
【Fターム(参考)】
5D220AA50
(57)【要約】
【課題】複数のスピーカ間における音声ずれを効果的に抑制する。
【解決手段】実施形態の音場補正装置は、第1スピーカ及び第2スピーカから第1テスト音を出力させ、第1テスト音の出力後第1待機時間が経過したときに第1スピーカから第2テスト音を出力させ、第1テスト音の出力後第2待機時間が経過したときに第2スピーカから第2テスト音を出力させるテスト音出力部と、マイクにより採音され録音された複合音に基づいて、第1スピーカから出力された第1テスト音がマイクに到達したタイミングと第2スピーカから出力された第1テスト音がマイクに到達したタイミングとの第1時間差と、第1スピーカから出力された第2テスト音がマイクに到達したタイミングと第2スピーカから出力された第2テスト音がマイクに到達したタイミングとの第2時間差と、を算出する演算部と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスピーカのそれぞれから出力される音声が所定のリスニングポジションに到達するタイミングのずれを低減するための処理を行う音場補正装置であって、
第1スピーカ及び第2スピーカから第1周波数の第1テスト音を出力させ、前記第1テスト音の出力後第1待機時間が経過したときに前記第1スピーカから前記第1周波数とは異なる第2周波数の第2テスト音を出力させ、前記第1テスト音の出力後前記第1待機時間とは異なる第2待機時間が経過したときに前記第2スピーカから前記第2テスト音を出力させるテスト音出力部と、
前記リスニングポジションに配置されたマイクにより採音され、前記第1スピーカ及び前記第2スピーカのそれぞれから出力された前記第1テスト音及び前記第2テスト音を含む複合音を録音する録音部と、
録音された前記複合音から前記第1周波数に対応する成分と前記第2周波数に対応する成分とを検出可能な周波数解析処理の結果に基づいて、前記第1スピーカから出力された前記第1テスト音が前記マイクに到達したタイミングと前記第2スピーカから出力された前記第1テスト音が前記マイクに到達したタイミングとの時間差である第1時間差と、前記第1スピーカから出力された前記第2テスト音が前記マイクに到達したタイミングと前記第2スピーカから出力された前記第2テスト音が前記マイクに到達したタイミングとの時間差である第2時間差と、を算出する演算部と、
前記第1時間差及び前記第2時間差に基づいて、前記第1スピーカからの音声の出力タイミング又は前記第2スピーカからの音声の出力タイミングの少なくとも一方を補正する補正部と、
を備える音場補正装置。
【請求項2】
前記補正部は、前記第1時間差と前記第2時間差との大小関係に基づいて、前記第1スピーカから出力された前記第1テスト音が前記マイクに到達したタイミングと前記第2スピーカから出力された前記第1テスト音が前記マイクに到達したタイミングとの先後関係を判定し、前記先後関係に基づいて、前記第1時間差が小さくなるように、前記第1スピーカの音声の出力タイミングと前記第2スピーカの音声の出力タイミングとのどちらかを相対的に遅延させる、
請求項1に記載の音場補正装置。
【請求項3】
複数のスピーカのそれぞれから出力される音声が所定のリスニングポジションに到達するタイミングのずれを低減するための音場補正方法であって、
第1スピーカ及び第2スピーカから第1周波数の第1テスト音を出力させる工程と、
前記第1テスト音の出力後第1待機時間が経過したときに前記第1スピーカから前記第1周波数とは異なる第2周波数の第2テスト音を出力させる工程と、
前記第1テスト音の出力後前記第1待機時間とは異なる第2待機時間が経過したときに前記第2スピーカから前記第2テスト音を出力させる工程と、
前記リスニングポジションに配置されたマイクにより採音され、前記第1スピーカ及び前記第2スピーカのそれぞれから出力された前記第1テスト音及び前記第2テスト音を含む複合音を録音する工程と、
録音された前記複合音から前記第1周波数に対応する成分と前記第2周波数に対応する成分とを検出可能な周波数解析処理の結果に基づいて、前記第1スピーカから出力された前記第1テスト音が前記マイクに到達したタイミングと前記第2スピーカから出力された前記第1テスト音が前記マイクに到達したタイミングとの時間差である第1時間差と、前記第1スピーカから出力された前記第2テスト音が前記マイクに到達したタイミングと前記第2スピーカから出力された前記第2テスト音が前記マイクに到達したタイミングとの時間差である第2時間差と、を算出する工程と、
前記第1時間差及び前記第2時間差に基づいて、前記第1スピーカからの音声の出力タイミング又は前記第2スピーカからの音声の出力タイミングの少なくとも一方を補正する工程と
を含む音場補正方法。
【請求項4】
複数のスピーカのそれぞれから出力される音声が所定のリスニングポジションに到達するタイミングのずれを低減するための処理を行う情報処理装置に、
第1スピーカ及び第2スピーカから第1周波数の第1テスト音を出力させる処理と、
前記第1テスト音の出力後第1待機時間が経過したときに前記第1スピーカから前記第1周波数とは異なる第2周波数の第2テスト音を出力させる処理と、
前記第1テスト音の出力後前記第1待機時間とは異なる第2待機時間が経過したときに前記第2スピーカから前記第2テスト音を出力させる処理と、
前記リスニングポジションに配置されたマイクにより採音され、前記第1スピーカ及び前記第2スピーカのそれぞれから出力された前記第1テスト音及び前記第2テスト音を含む複合音を録音する処理と、
録音された前記複合音から前記第1周波数に対応する成分と前記第2周波数に対応する成分とを検出可能な周波数解析処理の結果に基づいて、前記第1スピーカから出力された前記第1テスト音が前記マイクに到達したタイミングと前記第2スピーカから出力された前記第1テスト音が前記マイクに到達したタイミングとの時間差である第1時間差と、前記第1スピーカから出力された前記第2テスト音が前記マイクに到達したタイミングと前記第2スピーカから出力された前記第2テスト音が前記マイクに到達したタイミングとの時間差である第2時間差と、を算出する処理と、
前記第1時間差及び前記第2時間差に基づいて、前記第1スピーカからの音声の出力タイミング又は前記第2スピーカからの音声の出力タイミングの少なくとも一方を補正する処理と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、音場補正装置、音場補正方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のスピーカから音声を出力する音響装置において、各スピーカから出力された音声がリスニングポジションに到達するタイミングが異なることによる音声ずれが生ずる場合がある。このような問題を解決する手法として、スピーカから出力されたテスト音をマイクで採音し、マイクの出力信号に基づいてスピーカとマイクとの間の距離を算出し、当該距離に応じて音声の出力タイミングを調整する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-110357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような音声ずれは、各スピーカとリスニングポジションとの間の距離差だけでなく、無線通信の介在による通信遅延、音響装置内におけるデータ処理時間等の様々な要因に起因して生ずる。従来技術によっては、このような様々な要因に起因する音声ずれを十分に抑制できない場合がある。
【0005】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、複数のスピーカ間における音声ずれを効果的に抑制可能な音場補正装置、音場補正方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、複数のスピーカのそれぞれから出力される音声が所定のリスニングポジションに到達するタイミングのずれを低減するための処理を行う音場補正装置であって、第1スピーカ及び第2スピーカから第1周波数の第1テスト音を出力させ、第1テスト音の出力後第1待機時間が経過したときに第1スピーカから第1周波数とは異なる第2周波数の第2テスト音を出力させ、第1テスト音の出力後第1待機時間とは異なる第2待機時間が経過したときに第2スピーカから第2テスト音を出力させるテスト音出力部と、リスニングポジションに配置されたマイクにより採音され、第1スピーカ及び第2スピーカのそれぞれから出力された第1テスト音及び第2テスト音を含む複合音を録音する録音部と、録音された複合音から第1周波数に対応する成分と第2周波数に対応する成分を検出可能な周波数解析処理の結果に基づいて、第1スピーカから出力された第1テスト音がマイクに到達したタイミングと第2スピーカから出力された第1テスト音がマイクに到達したタイミングとの時間差である第1時間差と、第1スピーカから出力された第2テスト音がマイクに到達したタイミングと第2スピーカから出力された第2テスト音がマイクに到達したタイミングとの時間差である第2時間差と、を算出する演算部と、第1時間差及び第2時間差に基づいて、第1スピーカからの音声の出力タイミング又は第2スピーカからの音声の出力タイミングの少なくとも一方を補正する補正部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態にかかる音響装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態にかかる音場補正装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態にかかる第1テスト音及び第2テスト音の特徴の一例を説明するための図である。
図4図4は、実施形態にかかる複合音の音響信号に対する周波数解析処理の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態にかかる第1周波数の検出結果の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態にかかる第2周波数の検出結果の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態にかかる第1時間差が第1テスト音の出力時間より小さい場合における第1時間差の算出方法の一例を説明するための図である。
図8図8は、実施形態にかかる遅延の先後関係の判定方法の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態にかかる音場補正装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。
【0009】
図1は、実施形態にかかる音響装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。音響装置1は、複数のスピーカから音声を出力可能な装置であり、例えば、ステレオ、映像再生装置、録画装置、テレビ、ホームシアターシステム等であり得る。
【0010】
本実施形態にかかる音響装置1は、音場補正装置5、内部スピーカ31A、外部接続I/F(Interface)32及びリモコン41を含み、外部接続I/F32を介して外部スピーカ31Bと接続可能となっている。内部スピーカ31Aは、第1スピーカの一例であり、外部スピーカ31Bは、第2スピーカの一例である。
【0011】
音場補正装置5は、内部スピーカ31Aから出力される音声AS1の出力タイミングと、外部スピーカ31Bから出力される音声AS2の出力タイミングとを、音声ずれが生じないように調整する音場補正処理を実行する。音場補正処理は、内部スピーカ31Aから出力された音声AS1がユーザのリスニングポジションに到達するタイミングと、外部スピーカ31Bから出力された音声AS2が当該リスニングポジションに到達するタイミングとのずれが低減されるように実行される。本実施形態におけるリスニングポジションは、リモコン41が存在する位置であるものとする。
【0012】
本実施形態にかかる音場補正装置5は、CPU(Central Processing unit)11、メモリ12、ストレージ13、ユーザI/F14、通信I/F15、音声デコーダ21、音声入力ADC(Analog to Digital Converter)22、DSP(Digital Signal Processor)23、第1遅延回路25A及び第2遅延回路25Bを含み、これらの構成要素は通信バス20を介して互いに通信可能に接続されている。
【0013】
CPU11は、メモリ12等に記憶されたプログラム(ファームウェア、アプリケーションソフトウェア等を含む)に従って所定の演算処理及び制御処理を実行する。メモリ12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含む主記憶装置であり、プログラムの記憶領域、CPU11の作業領域等として機能する。ストレージ13は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性メモリを含む補助記憶装置であり、各種データの書き込み及び読み出しを可能にする。ユーザI/F14は、ユーザからの入力の受け付け、ユーザへの情報の出力等を可能にするデバイスであり、例えばディスプレイ、入力ボタン等であり得る。通信I/F15は、所定の通信ネットワークを介して接続された他の電子機器との通信を可能にするデバイスである。本実施形態の通信I/F15は、リモコン41との間で所定の規格に準ずる無線通信を確立する。
【0014】
音声デコーダ21は、所定のメディア(例えばCD、DVD、ブルーレイ(登録商標)ディスク、リムーバルメディア等)に記録された音声データや放送波に含まれる音声データ、CSP(Communications Service Provider)等のネットワークから取得した音声データ等を内部スピーカ31A及び外部スピーカ31Bから出力可能な形式のデジタル信号に変換するデバイスである。音声入力ADC22は、外部機器から入力される音声のアナログ信号をデジタル信号に変換するデバイスである。
【0015】
DSP23は、内部スピーカ31A及び外部スピーカ31Bから出力される音に対応するデジタル信号に対して所定の処理を実行するプロセッサであり、リスニング対象となる音声AS1,AS2の音声信号や、後述する第1テスト音TS1及び第2テスト音TS2の音声信号等を生成する。
【0016】
第1遅延回路25Aは、内部スピーカ31Aから出力される音の出力タイミングを、CPU11から出力される補正信号(遅延信号)に応じて遅延させる回路である。第2遅延回路25Bは、外部スピーカ31Bから出力される音の出力タイミングを、CPU11から出力される補正信号に応じて遅延させる回路である。
【0017】
外部接続I/F32は、DSP23により生成され、第2遅延回路25Bにより出力タイミングが調整された音声信号を、所定の通信ネットワークを介して外部スピーカ31Bに伝送する。当該通信ネットワークは、特に限定されるべきものではないが、例えば所定の規格に準ずる無線通信、所定のケーブルを用いた有線通信等であり得る。所定の規格とは、例えばBluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等であり得る。
【0018】
リモコン41は、音声AS1,AS2を聴こうとするユーザが操作可能なデバイスであり、マイク45、無線変調回路46及び送信器47を含む。マイク45は、採音した音を電気信号(アナログ信号)に変換するデバイスである。無線変調回路46は、マイク45により生成された電気信号を所定の規格に準ずる無線通信が可能な形式の信号(デジタル信号)に変調する回路である。送信器47は、無線変調回路46により変調された信号を音場補正装置5に送信するデバイスである。なお、リモコン41には、上記の他に、ユーザによる操作を受け付けるボタン類等が設けられているが、ここではその説明を省略する。また、本実施形態では、マイク45がリモコン41に備えられている構成を例示するが、マイク45は独立したデバイスであってもよい。
【0019】
本実施形態にかかる音場補正装置5は、音場補正処理の実行時において、内部スピーカ31A及び外部スピーカ31Bのそれぞれから第1テスト音TS1及び第2テスト音TS2を出力させる。リモコン41に搭載されたマイク45は、第1テスト音TS1及び第2テスト音TS2を含む複合音を採音し、送信器47は、マイク45により採音された複合音の音響信号Stを音場補正装置5に送信する。音場補正装置5は、リモコン41から受信した音響信号Stを記録し、記録された音響信号Stに対して周波数解析処理を実行する。音場補正装置5は、当該周波数解析処理の結果に基づいて、内部スピーカ31A及び外部スピーカ31Bのそれぞれから出力される音声AS1,AS2がリスニングポジションに到達するタイミングのずれを算出(推定)し、当該ずれが低減されるように、内部スピーカ31Aからの音声AS1の出力タイミング又は外部スピーカ31Bからの音声AS2の出力タイミングのうち少なくとも一方を補正する。
【0020】
図2は、実施形態にかかる音場補正装置5の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態にかかる音場補正装置5は、音声出力部101、テスト音出力部102、受信部103、録音部104、演算部105及び補正部106を有する。これらの機能部101~106は、図1に例示されるようなハードウェアとソフトウェア(プログラム)との協働により実現され得る。また、これらの機能部101~106のうちの少なくとも一部が専用のハードウェア(回路等)によって実現されてもよい。
【0021】
音声出力部101は、内部スピーカ31A及び外部スピーカ31Bのそれぞれからリスニング対象となる音声AS1,AS2を出力させる。
【0022】
テスト音出力部102は、音場補正処理の実行時において、内部スピーカ31A及び外部スピーカ31Bのそれぞれから第1テスト音TS1及び第2テスト音TS2を出力させる。このとき、第1テスト音TS1の周波数と第2テスト音TS2の周波数とは互いに異なっている。また、内部スピーカ31Aから出力される第1テスト音TS1と第2テスト音TS2との間の時間間隔(第1待機時間)と、外部スピーカ31Bから出力される第1テスト音TS1と第2テスト音TS2との間の時間間隔(第2待機時間)と、は互いに異なっている。
【0023】
図3は、実施形態にかかる第1テスト音TS1及び第2テスト音TS2の特徴の一例を説明するための図である。図3に例示されるように、第1テスト音TS1は、第1周波数Ft1(例えば5000Hz程度)の音であり、第2テスト音TS2は、第1周波数Ft1とは異なる第2周波数Ft2(例えば2000Hz程度)の音である。本例では、第1テスト音TS1の出力時間Δtと第2テスト音TS2の出力時間Δtとが一致しているが、これに限定されるものではない。当該出力時間Δtの具体的数値は、特に限定されるべきものではないが、例えば50ms程度であり得る。
【0024】
内部スピーカ31Aにおいては、第1テスト音TS1の出力後、第1待機時間Δtw1が経過したときに第2テスト音TS2が出力される。外部スピーカ31Bにおいては、第1テスト音TS1の出力後、第1待機時間Δtw1とは異なる第2待機時間Δtw2が経過したときに第2テスト音TS2が出力される。第1待機時間Δtw1及び第2待機時間Δtw2の具体的数値は、特に限定されるべきものではないが、例えば第1待機時間Δtw1が50ms程度であり、第1待機時間Δtw1と第2待機時間Δtw2との差分が20ms程度であり得る。
【0025】
上記のような第1テスト音TS1及び第2テスト音TS2の出力は、例えばテスト音出力部102による下記のような動作により実現され得る。先ず、テスト音出力部102は、内部スピーカ31A及び外部スピーカ31Bに対して、第1テスト音TS1を出力させるための第1指示信号を同時に出力する。その後、テスト音出力部102は、上記第1指示信号の出力終了後、第1待機時間Δtw1が経過したときに、内部スピーカ31Aに対して、第2テスト音TS2を出力させるための第2指示信号を出力する。また、テスト音出力部102は、上記第1指示信号の出力終了後、第2待機時間Δtw2が経過したときに、外部スピーカ31Bに対して、第2テスト音TS2を出力させるための第3指示信号を出力する。
【0026】
図2に戻り、受信部103は、上記のような第1テスト音TS1及び第2テスト音TS2を含み、リスニングポジションに配置されたマイク45により採音された複合音の音響信号Stを受信する。本実施形態の受信部103は、リモコン41から送信された音響信号Stを受信する。
【0027】
録音部104は、受信部103により受信された音響信号Stを所定の記憶装置(例えばストレージ13等)に記録する。
【0028】
演算部105は、録音部104により記録された音響信号Stに対して、音響信号Stに含まれる第1周波数Ft1に対応する成分(例えば5000Hzから所定の誤差範囲内の周波数成分)及び第2周波数Ft2に対応する成分(例えば2000Hzから所定の誤差範囲内の周波数成分)を検出可能な周波数解析処理を実行する。周波数解析処理の具体的手法は特に限定されるべきものではないが、例えばFFT(Fast Fourier Transform)等が利用され得る。演算部105は、当該周波数解析処理の結果に基づいて、第1時間差Δt1及び第2時間差Δt2を算出する。第1時間差Δt1は、内部スピーカ31Aから出力された第1テスト音TS1がマイク45に到達したタイミングと、外部スピーカ31Bから出力された第1テスト音TS1がマイク45に到達したタイミングと、の時間差である。第2時間差Δt2は、内部スピーカ31Aから出力された第2テスト音TS2がマイク45に到達したタイミングと、外部スピーカ31Bから出力された第2テスト音TS2がマイク45に到達したタイミングと、の時間差である。
【0029】
補正部106は、演算部105により算出された第1時間差Δt1及び第2時間差Δt2に基づいて、内部スピーカ31Aからの音声AS1の出力タイミング又は外部スピーカ31Bからの音声AS2の出力タイミングの少なくとも一方を補正する。このとき、本実施形態の補正部106は、第1時間差Δt1と第2時間差Δt2との大小関係に基づいて、内部スピーカ31Aから出力された第1テスト音TS1がマイク45に到達したタイミングと外部スピーカ31Bから出力された第1テスト音TS1がマイク45に到達したタイミングとの先後関係、すなわち内部スピーカ31Aと外部スピーカ31Bとの間における遅延の先後関係を判定する。そして、補正部106は、当該先後関係に基づいて、第1時間差Δt1が小さくなるように、内部スピーカ31Aの音声AS1の出力タイミングと外部スピーカ31Bの音声AS2の出力タイミングとのどちらを相対的に遅延させる。
【0030】
上記構成により、各スピーカ31A,31Bとリスニングポジションとの間の距離差、無線通信の介在による通信遅延、音響装置内におけるデータ処理時間等の様々な要因に起因するリスニングポジションにおける音声ずれを効果的に抑制できる。
【0031】
図4は、実施形態にかかる複合音の音響信号Stに対する周波数解析処理の一例を示す図である。図4の上部に例示されるグラフにおいて、横軸(Time)は、所定の基準時(例えば、第1テスト音TS1を出力させる指示信号(第1指示信号)の出力時、複合音の録音開始時等)からの経過時間を示し、縦軸(Intensity)は、マイク45により採音された複合音の信号強度を示している。図4の下部に例示されるグラフは、上記音響信号Stに対して周波数解析処理を行った場合の解析結果Fを示し、横軸(Frequency)は複合音に含まれる周波数成分に対応し、縦軸(Power)はパワースペクトルに対応している。ここでは、音響信号Stに設定された所定の時間フレーム分の時間窓Wに対してFFT処理を行った場合の解析結果Fが例示されている。
【0032】
本実施形態では、解析結果Fから所定の対象周波数域Rに対応するパワー値を算出する。対象周波数域Rは、第1周波数Ft1の検出(抽出)時には第1周波数Ft1を基準として設定され、第2周波数Ft2の検出時には第2周波数Ft2を基準として設定される。例えば、第1周波数Ft1の検出時における対象周波数域Rは、(Ft1±x%)のように設定され、例えばFt1=5000(Hz)、x=5である場合、R=5000±250(Hz)となる。同様に、第2周波数Ft2の抽出時における対象周波数域Rは、(Ft2±x%)のように設定され、例えばFt2=2000(Hz)、x=20である場合、R=2000±400(Hz)となる。上記のような処理により、所定の時間間隔で徐々にずらされていく複数の時間窓Wのそれぞれについて、第1周波数Ft1(例えばR=5000±250)に対応するパワー値と、第2周波数Ft2(R=2000±400)に対応するパワー値が取得される。
【0033】
図5は、実施形態にかかる第1周波数Ft1の検出結果F1の一例を示す図である。図6は、実施形態にかかる第2周波数Ft2の検出結果F2の一例を示す図である。検出結果F1において、横軸は時間に対応し、縦軸は第1周波数Ft1の対象周波数域R(例えば5000±250)に対応するパワー値に対応している。検出結果F2において、横軸は時間に対応し、縦軸は第2周波数Ft2の対象周波数域R(例えば2000±400)に対応するパワー値に対応している。検出結果F1の時間軸と検出結果F2の時間軸とは一致している。
【0034】
図5において、第1周波数Ft1に対応する、第1立ち上がり時点tr11、第1立ち下がり時点tf11、第2立ち上がり時点tr12及び第2立ち下がり時点tf12が例示されている。第1立ち上がり時点tr11は、第1周波数Ft1の対象周波数域Rに対応するパワー値が閾値Th1より小さい状態から閾値Th1以上の状態となる最初の時点である。第1立ち下がり時点tf11は、第1周波数Ft1の対象周波数域Rに対応するパワー値が閾値Th1以上の状態から閾値Th1より小さい状態となる最初の時点である。第2立ち上がり時点tr12は、第1周波数Ft1の対象周波数域Rに対応するパワー値が閾値Th1より小さい状態から閾値Th1以上の状態となる2番の時点である。第2立ち下がり時点tf12は、第1周波数Ft1の対象周波数域Rに対応するパワー値が閾値Th1以上の状態から閾値Th1より小さい状態となる2番目の時点である。
【0035】
ここでは、内部スピーカ31Aから出力された第1テスト音TS1が外部スピーカ31Bから出力された第1テスト音TS1より先にマイク45に到達した場合を想定する。この場合、第1立ち上がり時点tr11は、内部スピーカ31Aから出力された第1テスト音TS1がマイク45に到達した時点であり、第2立ち上がり時点tr12は、外部スピーカ31Bから出力された第1テスト音TS1がマイク45に到達した時点である。従って、第1立ち上がり時点tr11から第2立ち上がり時点tr12までの時間が第1時間差Δt1となる。
【0036】
図6において、第2周波数Ft2に対応する、第3立ち上がり時点tr21、第3立ち下がり時点tf21、第4立ち上がり時点tr22及び第4立ち下がり時点tf22が例示されている。第3立ち上がり時点tr21は、第2周波数Ft2の対象周波数域Rに対応するパワー値が閾値Th2より小さい状態から閾値Th2以上の状態となる最初の時点である。第3立ち下がり時点tf21は、第2周波数Ft2の対象周波数域Rに対応するパワー値が閾値Th2以上の状態から閾値Th2より小さい状態となる最初の時点である。第4立ち上がり時点tr22は、第2周波数Ft2の対象周波数域Rに対応するパワー値が閾値Th2より小さい状態から閾値Th2以上の状態となる2番の時点である。第4立ち下がり時点tf22は、第2周波数Ft2の対象周波数域Rに対応するパワー値が閾値Th2以上の状態から閾値Th2より小さい状態となる2番目の時点である。
【0037】
ここでは、内部スピーカ31Aから出力された第2テスト音TS2が外部スピーカ31Bから出力された第2テスト音TS2より先にマイク45に到達した場合を想定する。この場合、第3立ち上がり時点tr21は、内部スピーカ31Aから出力された第2テスト音TS2がマイク45に到達した時点であり、第4立ち上がり時点tr22は、外部スピーカ31Bから出力された第2テスト音TS2がマイク45に到達した時点である。従って、第3立ち上がり時点tr21から第4立ち上がり時点tr22までの時間が第2時間差Δt2となる。
【0038】
上記においては、図5に例示されるように、第1立ち下がり時点tf11が第2立ち上がり時点tr12より時間軸上で前に存在している場合について説明した。このような場合には、上記のように第1時間差Δt1を第1立ち上がり時点tr11と第2立ち上がり時点tr12とに基づいて算出できる。しかしながら、第1時間差Δt1が第1テスト音TS1の出力時間Δt(図3参照)より小さい場合には、先にマイク45に到達した第1テスト音TS1に対応する第1波W1と後にマイクに45に到達した第1テスト音TS1に対応する第2波W2とが重なり、第1立ち下がり時点tf11及び第2立ち上がり時点tr12が出現しなくなる。以下に、このような場合における第1時間差Δt1の算出方法について説明する。
【0039】
図7は、実施形態にかかる第1時間差Δt1が第1テスト音TS1の出力時間Δtより小さい場合における第1時間差Δt1の算出方法の一例を説明するための図である。このとき、図7に示されるように、第1波W1と第2波W2とが重なるため、時間軸上には第1立ち上がり時点tr11及び第2立ち下がり時点tf12のみが出現する。このような場合、第1時間差Δt1は、第1立ち上がり時点tr11から第2立ち下がり時点tf12までの時間Δt´から第1テスト音TS1の出力時間Δtを減算することにより算出され得る。
【0040】
上記算出方法は、第2時間差Δt2についても同様に適用され得る。すなわち、第2時間差Δt2が第2テスト音TS2の出力時間Δtより小さい場合には、第2時間差Δt2は、第3立ち上がり時点tr21から第4立ち下がり時点tf22までの時間から第2テスト音TS2の出力時間Δtを減算することにより算出され得る。
【0041】
また、本実施形態の補正部106は、上述したように、第1時間差Δt1と第2時間差Δt2との大小関係に基づいて、内部スピーカ31Aと外部スピーカ31Bとの間の遅延の先後関係を判定する。
【0042】
図8は、実施形態にかかる遅延の先後関係の判定方法の一例を示す図である。図8において、第1時間差Δt1と第2時間差Δt2との大小関係と、遅延の先後関係と、遅延制御の対象となるスピーカと、の関係が例示されている。図8中、値aは、第1待機時間Δtw1と第2待機時間Δtw2との差分(a=Δtw2-Δtw1)を示している。
【0043】
図8に示されるように、第1時間差Δt1が第2時間差Δt2以上である場合(Δt1≧Δt2)、外部スピーカ31Bからの第1テスト音TS1が内部スピーカ31Aからの第1テスト音TS1より先にマイク45に到達したと判定される。このとき、補正部106は、外部スピーカ31Bの音声AS2の出力タイミングを遅延させる。
【0044】
第1時間差Δt1が第2時間差Δt2より小さく且つ第1時間差Δt1がa/2より小さい場合(Δt1<Δt2且つΔt1<a/2)、外部スピーカ31Bからの第1テスト音TS1が内部スピーカ31Aからの第1テスト音TS1より先にマイク45に到達したと判定される。このとき、補正部106は、外部スピーカ31Bの音声AS2の出力タイミングを遅延させる。
【0045】
第1時間差Δt1が第2時間差Δt2より小さく且つ第1時間差Δt1がa/2以上である場合(Δt1<Δt2且つΔt1≧a/2)、内部スピーカ31Aからの第1テスト音TS1が外部スピーカ31Bからの第1テスト音TS1より先にマイク45に到達したと判定される。このとき、補正部106は、内部スピーカ31Aの音声AS1の出力タイミングを遅延させる。
【0046】
なお、上記判定方法は例示であり、遅延の先後関係の判定方法は上記に限定されるものではない。
【0047】
図9は、実施形態にかかる音場補正装置5における処理の一例を示すフローチャートである。音場補正処理が開始すると、テスト音出力部102は、内部スピーカ31A及び外部スピーカ31Bに対して、第1テスト音TS1を出力させる第1指示信号を同時に出力する(S101)。その後、テスト音出力部102は、第1指示信号の出力終了後、第1待機時間Δtw1が経過したか否かを判定し(S102)、第1待機時間Δtw1が経過していない場合(S102:No)、当該ステップS102の判定を継続する。第1待機時間Δtw1が経過した場合(S102:Yes)、テスト音出力部102は、内部スピーカ31Aに対して、第2テスト音TS2を出力させる第2指示信号を出力する(S103)。その後、テスト音出力部102は、第1指示信号の出力終了後、第2待機時間Δtw2が経過したか否かを判定し(S104)、第2待機時間Δtw2が経過していない場合(S104:No)、当該ステップS104の判定を継続する。第2待機時間Δtw2が経過した場合(S104:Yes)、テスト音出力部102は、外部スピーカ31Bに対して、第2テスト音TS2を出力させる第2指示信号を出力する(S105)。上記処理により、内部スピーカ31Aからは第1テスト音TS1と第2テスト音TS2とが第1待機時間Δtw1を空けて出力され、外部スピーカ31Bからは第1テスト音TS1と第2テスト音TS2とが第2待機時間Δtw2を空けて出力される。
【0048】
内部スピーカ31A及び外部スピーカ31Bのそれぞれから出力された第1テスト音TS1及び第2テスト音TS2を含む複合音は、リスニングポジションに配置されたマイク45により採音され、採音された複合音が録音される(S106)。その後、演算部105は、録音された複合音に対する周波数解析処理により、第1テスト音TS1に対応する第1周波数成分及び第2テスト音TS2に対応する第2周波数成分を検出し(S107)、その検出結果に基づいて第1時間差Δt1及び第2時間差Δt2を算出する(S108)。上述したように、第1時間差Δt1は、内部スピーカ31Aから出力された第1テスト音TS1がマイク45に到達したタイミングと外部スピーカ31Bから出力された第1テスト音TS1がマイク45に到達したタイミングとの時間差であり、第2時間差Δt2は、内部スピーカ31Aから出力された第2テスト音TS2がマイク45に到達したタイミングと外部スピーカ31Bから出力された第2テスト音TS2がマイク45に到達したタイミングとの時間差である。
【0049】
その後、補正部106は、上記のように算出された第1時間差Δt1及び第2時間差Δt2に基づいて、内部スピーカ31A及び外部スピーカ31B間における遅延量及び遅延の先後関係を判定する(S109)。そして、補正部106は、当該判定結果に基づいて、遅延量が低減するように内部スピーカ31Aからの音声AS1の出力タイミング又は外部スピーカ31Bからの音声AS2の出力タイミングの少なくとも一方を補正する(S110)。
【0050】
上記実施形態によれば、2つのスピーカ(本実施形態では内部スピーカ31A及び外部スピーカ31B)のそれぞれから出力された第1テスト音TS1及び第2テスト音TS2を含む複合音が録音され、録音された複合音に対する解析結果に基づいて両スピーカ31A,31B間における音声の遅延が検出され、当該遅延が低減されるように両スピーカ31A,31Bからの音声AS1,AS2の出力タイミングが補正される。これにより、様々な要因に起因して生ずるリスニングポジションにおける音声ずれを効果的に抑制できる。
【0051】
また、本実施形態によれば、第1テスト音TS1と第2テスト音TS2とを含み、第1テスト音TS1と第2テスト音TS2との間の待機時間Δtw1,Δtw2が異なる2種類のテスト音を用いて2つのスピーカ31A,31B間における遅延が検出される。このような手法により、2つのスピーカ31A,31Bのそれぞれから異なる周波数のテスト音を出力させる必要がなくなるため、テスト音を生成するための機構を簡素化できる。
【0052】
なお、上記実施形態においては、内部スピーカ31Aと外部スピーカ31Bとの間における音声ずれを補正する場合を例示したが、スピーカの数や種類はこれに限定されるものではない。例えば、2つの内部スピーカ間における補正や、2つの外部スピーカ間における補正も上記と同様の手法により実施できる。また、スピーカが3つ以上存在する場合には、それらのうちの2つずつについて上記と同様の処理を順次実行することにより、全てのスピーカ間における音声ずれを低減させることができる。
【0053】
上述したような音場補正装置5の機能を実現するためのプログラムは、コンピュータにインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、当該プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、当該プログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【0054】
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0055】
1…音響装置、5…音場補正装置、11…CPU、12…メモリ、13…ストレージ、14…ユーザI/F、15…通信I/F、20…通信バス、21…音声デコーダ、22…音声入力ADC、23…DSP、25A…第1遅延回路、25B…第2遅延回路、31A…内部スピーカ、31B…外部スピーカ、41…リモコン、45…マイク、46…無線変調回路、47…送信器、101…音声出力部、102…テスト音出力部、103…受信部、104…録音部、105…演算部、106…補正部、AS1,AS2…音声、R…対象周波数域、St…音響信号、tr11…第1立ち上がり時点、tf11…第1立ち下がり時点、tr12…第2立ち上がり時点、tf12…第2立ち下がり時点、tr21…第3立ち上がり時点、tf21…第3立ち下がり時点、tr22…第4立ち上がり時点、tf22…第4立ち下がり時点、TS1…第1テスト音、TS2…第2テスト音、W…時間窓、Δt…出力時間、Δt1…第1時間差、Δt2…第2時間差、Δtw1…第1待機時間、Δtw2…第2待機時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9