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特開2024-116491コンピュータ、情報処理方法、およびサーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116491
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】コンピュータ、情報処理方法、およびサーバ
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20240821BHJP
【FI】
G06Q50/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022144
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】523055189
【氏名又は名称】永田 竜也
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100142745
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 世子
(72)【発明者】
【氏名】永田 竜也
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC32
5L050CC32
(57)【要約】
【課題】交通事故の状況に応じた過失割合を自動的に出力してくれるコンピュータシステムを提供する。
【解決手段】交通事故の状況に対する当事者間の過失の割合を示す対応関係データ121を記憶するメモリ120と、プロセッサ110と、を備えるコンピュータ100が提供される。プロセッサ110は、交通事故の状況を示す情報の入力を受け付けて、対応関係データ121を参照することによって当該交通事故の当事者間の過失の割合を出力する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通事故の状況に対する当事者間の過失の割合を示す対応関係データを記憶するメモリと、
プロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、交通事故の状況を示す情報の入力を受け付けて、前記対応関係データを参照することによって当該交通事故の当事者間の過失の割合を出力する、コンピュータ。
【請求項2】
操作部と、表示部と、をさらに備え、
前記プロセッサは、前記交通事故の状況として、
道路の形状に関する複数の候補を表示することによって、前記操作部を介して1つの道路の形状を選択する命令を受け付けて、
第1の車両の位置を指定する命令を受け付けて、
第2の車両または歩行者の位置を指定する命令を受け付ける、請求項1に記載のコンピュータ。
【請求項3】
前記プロセッサは、交通事故を示す画像を解析することによって、前記交通事故の状況として、少なくとも、道路の形状と、第1の車両の位置と、第2の車両または歩行者の位置と、を特定する、請求項1に記載のコンピュータ。
【請求項4】
前記メモリは、交通事故に関する各種の書面データを記憶し、
前記プロセッサは、書面の種類を選択する命令を受け付けて、前記過失の割合を記載した書面データを作成する、請求項1に記載のコンピュータ。
【請求項5】
コンピュータにおける情報処理方法であって、
交通事故の状況に対する当事者間の過失の割合を示す対応関係データをメモリに記憶するステップと、
交通事故の状況を示す情報の入力を受け付けるステップと、
前記対応関係データを参照することによって、前記交通事故の当事者間の過失の割合を出力するステップと、を備える情報処理方法。
【請求項6】
プロセッサとメモリとを有するコンピュータのためのプログラムであって、
交通事故の状況に対する当事者間の過失の割合を示す対応関係データを前記メモリに記憶するステップと、
交通事故の状況を示す情報の入力を受け付けるステップと、
前記対応関係データを参照することによって、前記交通事故の当事者間の過失の割合を出力するステップと、を前記プロセッサに実行させるプログラム。
【請求項7】
交通事故の状況に対する当事者間の過失の割合を示す対応関係データを記憶するメモリと、
端末と通信するための通信インターフェイスと、
前記通信インターフェイスを介して前記端末から、交通事故の状況を示す情報を受信して、前記対応関係データを参照することによって当該交通事故の当事者間の過失の割合を出力する、サーバ。
【請求項8】
サーバにおける情報処理方法であって、
交通事故の状況に対する当事者間の過失の割合を示す対応関係データをメモリに記憶するステップと、
端末から、交通事故の状況を示す情報を受信するステップと、
前記対応関係データを参照することによって、前記交通事故の当事者間の過失の割合を送信するステップと、を備える情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通事故に関する訴訟、調停、示談などに利用される書面を作成する際の支援を行うための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
裁判などで利用される書類を作成するためのシステムが知られている。たとえば、特開2009-223422号公報(特許文献1)には、答弁書自動作成システム及び答弁書作成用管理サーバが開示されている。特許文献1によると、スキャナによって読み取られた訴状等書類のイメージ情報を取得し、その取得した訴状等書類のイメージ情報に基づき、訴状等書類の文字情報を認識し、認識された文字情報から訴状等書類に関する情報を判別し、その判別された訴状等書類に関する情報に基づき答弁書の内容を選定し、この選定された答弁書の内容に基づき、所定のフォームにしたがって答弁書を作成する。作成された答弁書は、プリンタによって出力される。答弁書の出力に際しては、答弁書で用いた判例やその解説、原告代理人が過去に担当した案件の集計表を出力するようにしてもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-223422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、交通事故の状況に応じた当事者間の過失割合を自動的に出力してくれるコンピュータシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に従うと、交通事故の状況に対する当事者間の過失の割合を示す対応関係データを記憶するメモリと、プロセッサと、を備えるコンピュータが提供される。プロセッサは、交通事故の状況を示す情報の入力を受け付けて、対応関係データを参照することによって当該交通事故の当事者間の過失の割合を出力する。
【発明の効果】
【0006】
以上のように、本発明によれば、交通事故の状況に応じた当事者間の過失割合を自動的に出力してくれるコンピュータシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1の実施の形態にかかるコンピュータの全体的な外観を示すイメージ図である。
図2】第1の実施の形態にかかるコンピュータの構成を示すブロック図である。
図3】第1の実施の形態にかかる過失割合データを示す図である。
図4】第1の実施の形態にかかる交通事故の様々な形態を示すイメージ図である。
図5】第1の実施の形態にかかる交通事故の別の形態を示すイメージ図である。
図6】第1の実施の形態にかかる過失割合提供のための情報処理を示すフローチャートである。
図7】第1の実施の形態にかかる交通事故に関する各種の情報の入力画面を示すイメージ図である。
図8】第1の実施の形態にかかる交通事故に関する訴状などの書面の編集画面を示すイメージ図である。
図9】第2の実施の形態にかかる過失割合提供のための情報処理を示すフローチャートである。
図10】第2の実施の形態にかかる交通事故の状況を示す画像を示すイメージ図である。
図11】第3の実施の形態にかかる過失割合提供のための情報処理を示すフローチャートである。
図12】第4の実施の形態にかかる過失割合提供のための情報処理を示すフローチャートである。
図13】第5の実施の形態にかかるネットワークシステムの全体構成と動作概要を示すイメージ図である。
図14】第5の実施の形態にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
図15】第5の実施の形態にかかる過失割合提供のための情報処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
<コンピュータの全体構成と動作概要>
【0009】
図1を参照して、本実施の形態にかかる、交通事故の状況に応じた過失割合を自動的に出力してくれるコンピュータ100について説明する。コンピュータ100は、パーソナルコンピュータやタブレットやスマートフォンなどによって実現される。本実施の形態においては、コンピュータ100は、ディスプレイ130や、操作部140や、プリンタ150に接続されている。
【0010】
本実施の形態にかかるコンピュータ100は、所定のプログラムを実行することによって、ユーザから交通事故の状況に関する情報を受け付けて、当該交通事故に巻き込まれた当事者間の過失割合をディスプレイ130に表示したり、当該過失割合を含む訴状の文書データや示談のための文書データなどを作成してプリンタ150から印刷したりするものである。
<コンピュータのハードウェア構成>
【0011】
次に、図1および図2を参照して、コンピュータ100の構成の一態様について説明する。コンピュータ100は、主たる構成要素として、CPU(Central Processing Unit)110と、メモリ120と、通信インターフェイス160などを含む。上述したとおり、コンピュータ本体101は、ディスプレイ130や、操作部140や、プリンタ150に接続されており、必要に応じて、ルータなどを介して外部のサーバやデータベースなどにもアクセス可能である。
【0012】
CPU110は、メモリ120に記憶されているオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを実行することによって、コンピュータ100の各部や接続された他の装置を制御する。
【0013】
メモリ120は、各種のRAMや、各種のROMなどによって実現される。メモリ120は、CPU110によって実行されるプログラムや、CPU110によるプログラムの実行により生成されたデータ、インターネットを介してサーバやデータベースから取得したデータ、操作部140を介して入力されたデータなどを記憶する。
【0014】
特に、本実施の形態においては、メモリ120に、過失割合データ121が記憶される。図3を参照して、過失割合データ121は、交通事故のパターン毎に、道路や交差点の形状、道路の幅、道路標識の有無や種類、信号の有無や状態、交通事故に巻き込まれた第1の車両の状態、交通事故に巻き込まれた第2の車両または歩行者の状態、周囲の車両の状態、ドライバーや歩行者の過失割合などが格納されている。また、過失割合データ121には、交通事故のパターン毎に、対応する訴状のひな形のデータ、答弁書のひな形のデータ、準備書面のひな型のデータ、調停の主張申立書面のひな形のデータ、示談のための書面のひな形のデータなどが格納されていることが好ましい。
【0015】
より詳細には、図4図5に示すように、道路の幅や交差点の形状や、道路標識の有無や、自動車や歩行者の位置など、交通事故が生じた状況には、様々なパターンが考えられる。本実施の形態においては、それぞれのパターン毎の、ドライバーや歩行者の過失割合がメモリ120に格納されている。
【0016】
図2に戻って、通信インターフェイス160は、無線LAN通信あるいは有線LANなどの通信モジュールによって実現される。通信インターフェイス160は、有線通信あるいは無線通信によって、ディスプレイ130や、操作部140や、プリンタ150との間でデータを送受信したり、ルータやインターネットを介してサーバとの間でデータを送受信したりする。
【0017】
図1および図2を参照して、コンピュータ100に接続されるディスプレイ130は、コンピュータ100からの信号に基づいて、文字や画像などを出力する。たとえば、コンピュータ100は、本実施の形態の過失割合提供プログラムや文書作成アプリケーションプログラムに従って、過失割合自体や各種の文書などをディスプレイ130に表示させたり、通信インターフェイス160を介してサーバから受信したWEBページを表示したりする。
【0018】
操作部140は、キーボード、マウス、タッチパネルなどによって実現され、ユーザからの命令を受け付けて、当該命令をコンピュータ100に入力する。
【0019】
プリンタ150は、コンピュータ100からの信号に基づいて、文字や画像などを紙媒体に印刷する。たとえば、コンピュータ100は、文書作成アプリケーションプログラムやプリンタドライバに従って、訴状や答弁書などの各種の文書をプリンタ150に印刷させる。
<本実施の形態にかかるコンピュータの情報処理>
【0020】
次に、本実施の形態にかかるコンピュータ100における情報処理について説明する。コンピュータ100のCPU110は、メモリ120のプログラムに従って、以下の処理を実行する。
【0021】
図6を参照して、CPU110は、ディスプレイ130に、交通事故の状況に関する情報の入力を受け付けるための画面を表示する(ステップS102)。
【0022】
たとえば、図7に示すように、CPU110は、操作部140を介してユーザから、交差点の種類や、道路の幅や、事故に巻き込まれた第1の車両の位置や速度や、事故に巻き込まれた第2の車両や歩行者の位置や速度などを受け付ける(ステップS104)。
【0023】
図6に戻って、CPU110は、過失割合データ121を参照して、上記の入力された道路の種類や第1の車両の位置や第2の車両の位置などに基づいて、今回の交通事故に関する第1の車両のドライバーや第2の車両のドライバーや歩行者の過失割合を特定する(ステップS110)。
【0024】
CPU110は、過失割合をディスプレイ130に表示する(ステップS112)。
【0025】
CPU110は、操作部140を介して、ユーザから、訴状、答弁書、準備書面、調停の主張申立書面、示談のための書面など、編集したり印刷したりする書面の種類の指定を受けつける(ステップS114)。
【0026】
CPU110は、過失割合データ121を参照して、指定された書面のひな型を読み出して、上記の特定された過失割合を組み込んだ、たとえば図8に示すような書面をディスプレイ130に表示する(ステップS116)。
【0027】
CPU110は、操作部140を介して、当該書面に対する追加や編集の命令を受け付けたり、印刷命令を受け付けたりして、プリンタ150に、上記の過失割合を含んだ各種書類を印刷させる(ステップS118)。
【0028】
このように、本実施の形態においては、交通事故の状況を入力することによって、自動的に、今回の交通事故に適した過失割合を自動的に出力したり、過失割合が記入された訴状、答弁書、準備書面、調停の主張申立書面、示談のための書面を出力したりすることができる。
[第2の実施の形態]
【0029】
上記の実施の形態においては、ユーザが、操作部140を介して、交差点の種類や、道路の幅や、事故に巻き込まれた第1の車両の種類や、第1の車両の位置や、第1の車両の運転操作や、事故に巻き込まれた第2の車両の種類や、第2の車両の位置や、第2の車両の運転操作などを入力するものであった。しかしながら、別の形態であってもよい。
【0030】
たとえば、図9に示すように、CPU110は、複数の種類の交差点の画像や複数の形状の道路の画像などをディスプレイ130に表示することによって、操作部140を介して交差点や道路を選択させる(ステップS204)。
【0031】
次に、CPU110が、選択された交差点の画像をディスプレイ130に表示しながら、操作部140を介して第1の車両の位置を入力させる(ステップS206)。たとえば、CPU110は、第1の車両の種類の選択を受け付けたり、当該第1の車両のアイコンを交差点の画像上にドラッグ&ドロップしたりすることによって、第1の車両の位置や向きの指定を受け付ける。
【0032】
そして、CPU110が、選択された交差点の画像をディスプレイ130に表示しながら、操作部140を介して第2の車両または歩行者の位置を入力させる(ステップS208)。たとえば、CPU110は、第2の車両の種類や歩行者の選択を受け付けたり、当該第2の車両や歩行者のアイコンを交差点の画像上にドラッグ&ドロップしたりすることによって、第2の車両や歩行者の位置や向きの指定を受け付ける。
【0033】
このように、CPU110は、事故の状況を取得して、対応する過失割合を決定することができる(ステップS110)。
[第3の実施の形態]
【0034】
あるいは、図10に示すように、当事者に交通事故の状況を示す画像などを描いてもらって、コンピュータが当該画像を解析することによって、交通事故の状況に関する情報取得してもよい。
【0035】
より詳細には、図11に示すように、CPU110は、プリンタ150のスキャナ機能を利用することによって、ユーザが記入した画像を読み込む(ステップS304)。そして、CPU110は、当該画像を解析することによって、交差点の種類や、事故に巻き込まれた第1の車両の位置や向きや、事故に巻き込まれた第2の車両や歩行者の位置や向きや、その他の周囲の状況などを取得する(ステップS306)。
【0036】
そして、CPU110は、過失割合データ121を参照して、道路の種類や第1の車両の位置や第2の車両の位置などに基づいて、今回の交通事故に関する第1の車両のドライバーや第2の車両のドライバーの過失割合を特定する(ステップS110)。
[第4の実施の形態]
【0037】
あるいは、図6のステップS104や、図9のステップS208や、図11のステップS306の後で、CPU110は、図12に示すように、入力された条件に対するマッチング率が高い交通事故のパターンを示す、より詳細で正確な複数の画像を選択可能にディスプレイ130に表示してもよい(ステップS406)。
【0038】
そして、CPU110は、操作部140を介してユーザから、交通事故の状況のパターンの選択命令を受け付けてもよい(ステップS408)。
【0039】
このように、CPU110は、正確な事故の状況を取得して、対応する過失割合を決定することができる(ステップS110)。
[第5の実施の形態]
【0040】
上記の実施の形態においては、コンピュータ100が、ローカルで、交通事故に関する過失割合を特定したり、ディスプレイ130に表示したり、過失割合を組み込んだ書面を印刷したりするものであった。しかしながら、このような形態には限られない。
【0041】
たとえば、上記の実施の形態のコンピュータ100で行った情報処理の一部を、インターネット上のサーバやアクセス可能な他の装置が実行してもよい。以下では、図13を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の構成について説明する。ネットワークシステム1は、主たる装置として、交通事故に関する過失割合や各種書類を作成するサービスを提供するためのサーバ300と、サービスを利用するユーザが使用するコンピュータ100などを含む。
【0042】
コンピュータ100は、パーソナルコンピュータやスマートフォンやタブレットなどによって実現される。本実施の形態においては、コンピュータ100は、ディスプレイ130や、操作部140や、プリンタ150に接続されている。コンピュータ100は、ルータ200やインターネットやキャリア網などを介して、サーバ300とデータを送受信する。
【0043】
本実施の形態にかかるサーバ300は、たとえば交通事故に関する過失割合や各種書類を作成するサービスを提供するWEBページなどを運営し、サービスを利用するユーザから交通事故の状況に関する情報を受け付けて、該当する過失割合をコンピュータ100に提供したり、当該過失割合を含む訴状の文書データやその他の文書データなどをコンピュータ100に送信したりするものである。
【0044】
本実施の形態にかかるネットワークシステム1を構成するコンピュータ100の構成は、上記の実施の形態のコンピュータ100と同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0045】
本実施の形態にかかるネットワークシステム1を構成するサーバ300の構成の一態様について説明する。図14を参照して、サーバ300は、主たる構成要素として、CPU(Central Processing Unit)310と、メモリ320と、操作部340と、通信インターフェイス360とを含む。
【0046】
CPU310は、メモリ320に記憶されているプログラムを実行することによって、サーバ300の各部を制御する。たとえば、CPU310は、メモリ320に格納されているプログラムを実行し、各種のデータを参照することによって、本実施の形態にかかる交通事故WEBサービスの提供に必要な処理を実行する。
【0047】
メモリ320は、各種のRAM、各種のROMなどによって実現され、サーバ300に内包されているものであってもよいし、サーバ300の各種インターフェイスに着脱可能なものであってもよいし、サーバ300からアクセス可能な他の装置の記録媒体であってもよい。メモリ320は、CPU310によって実行されるプログラムや、CPU310によるプログラムの実行により生成されたデータ、入力されたデータ、上記のような過失割合データ121、その他の本実施の形態にかかるWEBサービスに利用されるデータベースなどを記憶する。
【0048】
操作部340は、サービスの管理者などの命令を受け付けて、当該命令をCPU310に入力する。
【0049】
通信インターフェイス360は、CPU310からのデータを、インターネット、キャリア網、ルータ200などを介して、コンピュータ100などの他の装置に送信する。逆に、通信インターフェイス360は、インターネット、キャリア網、ルータ200などを介してコンピュータ100などの他の装置からのデータを受信して、CPU310に受け渡す。
<サーバ300による情報処理>
【0050】
次に、本実施の形態にかかるサーバ300における情報処理について説明する。図15を参照して、サーバ300のCPU310は、メモリ320のプログラムに従って、通信インターフェイス360を介してコンピュータ100とデータをやり取りしながら、以下の処理を実行する。
【0051】
CPU310は、通信インターフェイス360を介して、コンピュータ100からの要求に応じて、コンピュータ100に、交通事故の状況に関する情報の入力を受け付けるためのWEBページデータを送信する(ステップS502)。
【0052】
これによって、図7に示すように、コンピュータ100は、操作部140を介してユーザから、交差点の種類や、道路の幅や、事故に巻き込まれた第1の車両の位置や速度や、事故に巻き込まれた第2の車両や歩行者の位置や速度などを受け付ける。図15に戻って、サーバ300のCPU310は、通信インターフェイス360を介して、コンピュータ100から、それらの条件を受信する(ステップS504)。
【0053】
CPU310は、過失割合データ121を参照して、道路の種類や第1の車両の位置や第2の車両の位置などに基づいて、今回の交通事故に関する第1の車両のドライバーや第2の車両のドライバーや歩行者の過失割合を特定する(ステップS510)。
【0054】
CPU310は、通信インターフェイス360を介して、過失割合を示すデータをコンピュータ100に送信する。これによって、コンピュータ100は、過失割合をユーザに提示する(ステップS512)。
【0055】
コンピュータ100は、ユーザから、訴状、答弁書、調停書面、示談書面など、印刷する書面の種類の指定を受けつけて、サーバ300に送信する(ステップS514)。
【0056】
サーバ300のCPU310は、決定した過失割合データ121に基づいて、指定された書面のひな型を読み出して、当該過失割合を組み込んだ各種の書面のデータを作成し、通信インターフェイス360を介してコンピュータ100に送信する(ステップS516)。
【0057】
これによって、コンピュータ100は、サーバ300からの書面データを受信して、たとえば図8に示すような画面をディスプレイ130に表示したり、当該書面に対する追加・編集の命令を受け付けたり、印刷命令を受け付けたりして、プリンタ150に、過失割合を含んだ各種書類を印刷させたりすることができる。
<まとめ>
【0058】
上記の実施の形態においては、交通事故の状況に対する当事者間の過失の割合を示す対応関係データを記憶するメモリと、プロセッサと、を備えるコンピュータが提供される。プロセッサは、交通事故の状況を示す情報の入力を受け付けて、対応関係データを参照することによって当該交通事故の当事者間の過失の割合を出力する。
【0059】
好ましくは、コンピュータは、操作部と、表示部と、をさらに備える。プロセッサは、交通事故の状況として、道路の形状に関する複数の候補を表示することによって、操作部を介して1つの道路の形状を選択する命令を受け付けて、第1の車両の位置を指定する命令を受け付けて、第2の車両または歩行者の位置を指定する命令を受け付ける。
【0060】
好ましくは、プロセッサは、交通事故を示す画像を解析することによって、交通事故の状況として、少なくとも、道路の形状と、第1の車両の位置と、第2の車両または歩行者の位置と、を特定する。
【0061】
好ましくは、メモリは、交通事故に関する各種の書面データを記憶する。プロセッサは、書面の種類を選択する命令を受け付けて、過失の割合を記載した書面データを作成する。
【0062】
上記の実施の形態においては、プロセッサとメモリとを有するコンピュータのためのプログラムが提供される。プログラムは、交通事故の状況に対する当事者間の過失の割合を示す対応関係データをメモリに記憶するステップと、交通事故の状況を示す情報の入力を受け付けるステップと、対応関係データを参照することによって、交通事故の当事者間の過失の割合を出力するステップと、をプロセッサに実行させる。
【0063】
上記の実施の形態においては、コンピュータにおける情報処理方法が提供される。情報処理方法は、交通事故の状況に対する当事者間の過失の割合を示す対応関係データをメモリに記憶するステップと、交通事故の状況を示す情報の入力を受け付けるステップと、対応関係データを参照することによって、交通事故の当事者間の過失の割合を出力するステップと、を備える。
【0064】
上記の実施の形態においては、交通事故の状況に対する当事者間の過失の割合を示す対応関係データを記憶するメモリと、端末と通信するための通信インターフェイスと、通信インターフェイスを介して端末から、交通事故の状況を示す情報を受信して、対応関係データを参照することによって当該交通事故の当事者間の過失の割合を出力する、サーバが提供される。
【0065】
上記の実施の形態においては、サーバにおける情報処理方法が提供される。情報処理方法は、交通事故の状況に対する当事者間の過失の割合を示す対応関係データをメモリに記憶するステップと、端末から、交通事故の状況を示す情報を受信するステップと、対応関係データを参照することによって、交通事故の当事者間の過失の割合を送信するステップと、を備える。
【0066】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0067】
1 :ネットワークシステム
100 :コンピュータ
110 :CPU
120 :メモリ
121 :過失割合データ
130 :ディスプレイ
140 :操作部
150 :プリンタ
160 :通信インターフェイス
200 :ルータ
300 :サーバ
310 :CPU
320 :メモリ
340 :操作部
360 :通信インターフェイス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15