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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116526
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】サンダ用のパッド、および、パッド
(51)【国際特許分類】
   B24B 45/00 20060101AFI20240821BHJP
   B24B 23/04 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
B24B45/00 Z
B24B23/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022200
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110003052
【氏名又は名称】弁理士法人勇智国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉田 文秀
【テーマコード(参考)】
3C034
3C158
【Fターム(参考)】
3C034AA15
3C034BB51
3C158AA05
3C158AA14
3C158AA16
3C158AC05
(57)【要約】
【課題】 サンダの利便性を改善する。
【解決手段】 サンダ用のパッドは、サンディングペーパーを取り付けるための平坦面を備える。パッドは、さらに、平坦面に対する傾斜角度が第1の角度である第1の部分と、傾斜角度が第1の角度よりも小さい第2の角度である第2の部分と、を有する側面を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンダ用のパッドであって、
サンディングペーパーを取り付けるための平坦面と、
前記平坦面に対する傾斜角度が第1の角度である第1の部分と、前記傾斜角度が前記第1の角度よりも小さい第2の角度である第2の部分と、を有する側面と
を備える
パッド。
【請求項2】
請求項1に記載のパッドであって、
前記パッドは、前記平坦面に直交する方向に見て略三角の外形を有し、
前記第1の部分は、前記略三角形の3つの頂点をそれぞれ含む3つの角部の少なくとも1つに形成された
パッド。
【請求項3】
請求項2に記載のパッドであって、
前記パッドは、前記平坦面に直交する方向に見て、相対的に長い2つの辺と、相対的に短い1つの辺と、を有する略三角の外形を有し、
前記第1の部分は、少なくとも、前記相対的に長い2つの辺の間の頂点を含む角部に形成された
パッド。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載のパッドであって、
前記第1の部分は、前記平坦面に直交する方向に見て90度以下の角度を有する角部に形成された
パッド。
【請求項5】
請求項2または請求項3に記載のパッドであって、
前記第2の部分は、前記3つの角部の間に位置する3つの側縁部の少なくとも1つに形成された
パッド。
【請求項6】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のパッドであって、
前記側面は、前記傾斜角度が前記第1の角度から前記第2の角度まで徐々に変化するように前記第1の部分と前記第2の部分とを連結する遷移部を備える
パッド。
【請求項7】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のパッドであって、
前記パッドの前記平坦面に直交する方向の厚みをHと定義し、前記平坦面に直交する方向に見て、前記第2の部分の傾斜の基端に対する先端の突出距離をLと定義したとき、比率L/Hは、0.5以上かつ2.5以下である
パッド。
【請求項8】
サンダであって、
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のパッドを備える
サンダ。
【請求項9】
サンダであって、
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のパッドと、
モータと、
前記平坦面に直交する方向に見て、前記パッドの外形に対応するとともに前記パッドよりも小さい形状および大きさを有し、前記パッドの前記平坦面と反対側の部分に結合され、モータの駆動力によって、前記パッドとともにサンディング運動するように構成されたベースと
を備え、
前記ベースは、少なくとも前記第2の部分に対応する箇所において、前記パッドの前記側面と同じ方向に傾斜する側面を備える
サンダ。
【請求項10】
請求項9に記載のサンダであって、
前記パッドの前記側面の前記傾斜角度は、前記ベースの前記側面の前記平坦面に対する傾斜角度よりも小さい
サンダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサンダ用のパッド、および、パッドに関する。
【背景技術】
【0002】
動力工具の一種としてサンダが従来から知られている。サンダは、モータと、モータによって駆動されるパッドと、を備えている。パッドは、サンディングペーパーを取り付けるための平坦面を有している。この平坦面に取り付けられたサンディングペーパーを被加工物に押しつけることによって、サンディング作業を行うことができる。
【0003】
このようなサンダは、様々な使用条件下で使用され得る。例えば、パッド(サンディングペーパー)の全体を使用して、被加工物の広範囲をサンディングすべき状況が発生することもあれば、あれば、パッド(サンディングペーパー)の一部分だけを使用して、狭くて小さい被加工領域をサンディングすべき状況が発生することもある。望ましいパッドの形状は使用条件に応じて変わるので、従来、ユーザは、パッドの形状が異なる複数種類のサンダを使用条件に応じて使い分けていた。
【0004】
そのような複数種類のサンダの使い分けは、ユーザに経済的な負担を強いることになる。そこで、下記特許文献1に記載のサンダが開発されている。このサンダには、種類が異なる複数のパッドをそれぞれ有する複数のアタッチメントが用意されている。このサンダによれば、ユーザは、使用条件に応じて、適切なパッドを有するアタッチメントを選択的に取り付けて、サンディング作業を行うことができる。したがって、パッドの形状が異なる複数種類のサンダを所有する必要がなくなり、ユーザの経済的負担が軽減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2010/0048101号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のサンダは、利便性の観点から改善の余地を残している。例えば、複数のアタッチメントを保有する必要があるので、その管理が面倒である。あるいは、使用条件に応じてアタッチメントを付け替える必要があるので、その付け替え作業が面倒である。このようなことから、利便性が改善されたサンダを提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書は、サンダ用のパッドを開示する。このパッドは、サンディングペーパーを取り付けるための平坦面を備えていてもよい。パッドは、さらに、平坦面に対する傾斜角度が第1の角度である第1の部分と、傾斜角度が第1の角度よりも小さい第2の角度である第2の部分と、を有する側面を備えていてもよい。
【0008】
上記の構成のパッドを取り付けたサンダによれば、ユーザは、サンディング作業の使用条件に応じて、パッドの第1の部分および第2の部分(サンディングペーパーの第1の部分に対応する領域、および、第2の部分に対応する領域)を選択的に使い分けることができる。つまり、1台のサンダで、複数の使用条件に好適に対応できる。第1の部分は、例えば、小さい被加工領域をサンディングするのに適している。パッドのうちの小さい領域のみを被加工物に押し当ててサンディングする場合には、ユーザがパッドを被加工材に押しつける力の反力が角部の小さい面積に集中的に作用することになる。しかし、パッドのうちの、傾斜角度が相対的に大きく、剛性が相対的に高い第1の部分が形成された部分でサンディングを行えば、そのような集中的な反力が作用しても、反力に十分耐えることができ、サンディングを好適に行うことができる。第2の部分は、例えば、パッドの進入高さ(被加工面に直交する方向の距離)が制限された被加工領域(例えば、被加工物に取り付けられた蝶番と被加工物との隙間)をサンディングするのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態によるサンダの斜視図である。
図2】サンダの平面図である。
図3】サンダの左側面図である。
図4図2のA-A線に沿ったサンダの縦断面図である。
図5図4の部分拡大図である。
図6図2のB-B線に沿ったサンダの部分縦断面図である。
図7】ダストバッグの斜視図である。
図8】ダストバッグの中心における横断面図である。
図9】ダストバッグの中心における縦断面図である。
図10】ダストバッグのフレームの斜視図である。
図11】フレームの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、本発明の代表的かつ非限定的な具体例について、図面を参照して詳細に説明する。この詳細な説明は、本発明の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、以下に開示される追加的な特徴ならびに発明は、さらに改善された装置、その製造方法および使用方法を提供するために、他の特徴や発明とは別に、または共に用いることができる。
【0011】
また、以下の詳細な説明で開示される特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本発明を実施する際に必須のものではなく、特に本発明の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、上記および下記の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、独立および従属クレームに記載されるものの様々な特徴は、本発明の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
【0012】
本明細書および/または特許請求の範囲に記載された全ての特徴は、実施形態および/または特許請求の範囲に記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲およびグループまたは集団に関する記載は、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
【0013】
1つまたはそれ以上の実施形態において、パッドは、平坦面に直交する方向に見て略三角の外形を有していてもよい。第1の部分は、略三角形の3つの頂点をそれぞれ含む3つの角部の少なくとも1つに形成されてもよい。この構成によれば、被加工物の狭い被加工領域をサンディングする場合であっても、当該被加工領域に、第1の部分が形成された角部を進入させやすい。
【0014】
1つまたはそれ以上の実施形態において、パッドは、平坦面に直交する方向に見て、相対的に長い2つの辺と、相対的に短い1つの辺と、を有する略三角の外形を有していてもよい。第1の部分は、少なくとも、相対的に長い2つの辺の間の頂点を含む角部に形成されてもよい。通常、相対的に長い2つの辺と、相対的に短い1つの辺と、を有する略三角の外形のパッドは、平坦面に直交する方向に見て、相対的に長い2つの辺の間の頂点を含む角部がサンダの先端に位置するようにサンダに取り付けられる。このため、この構成によれば、第1の部分が形成された、サンダの先端に位置する角部を使用して、被加工物の狭くて小さい被加工領域をサンディングしやすい。
【0015】
1つまたはそれ以上の実施形態において、第1の部分は、平坦面に直交する方向に見て90度以下の角度を有する角部に形成されてもよい。この構成によれば、第1の部分が形成された角部の角度が比較的小さくなるので、被加工物の狭い被加工領域に当該角部を進入させやすい。
【0016】
1つまたはそれ以上の実施形態において、第2の部分は、3つの角部の間に位置する3つの側縁部の少なくとも1つに形成されてもよい。この構成によれば、パッドの進入高さが制限された被加工領域に第2の部分を進入させて、サンディングを行うことができる。しかも、側縁部は細長い形状になるので、広い範囲を効率的にサンディングできる。
【0017】
1つまたはそれ以上の実施形態において、側面は、傾斜角度が第1の角度から第2の角度まで徐々に変化するように第1の部分と第2の部分とを連結する遷移部を備えていてもよい。この構成によれば、傾斜角度が第1の角度から第2の角度まで急激に変化する構造と比べて、パッドの局所的な応力集中を抑制できる。したがって、パッドの強度を向上できる。
【0018】
1つまたはそれ以上の実施形態において、パッドの平坦面に直交する方向の厚みをHと定義し、平坦面に直交する方向に見て、第2の部分の傾斜の基端に対する先端の突出距離をLと定義したとき、比率L/Hは、0.5以上かつ2.5以下であってもよい。この構成によれば、パッドの進入高さが制限された被加工領域に第2の部分を容易に進入させることができ、当該被加工領域をサンディングしやすい。
【0019】
1つまたはそれ以上の実施形態において、上述のいずれかのパッドを備えるサンダが提供されてもよい。この構成によれば、上述のいずれかのパッドと同様の効果が得られる。
【0020】
1つまたはそれ以上の実施形態において、サンダが提供されてもよい。サンダは、上述のいずれかのパッドと、モータと、平坦面に直交する方向に見て、パッドの外形に対応するとともにパッドよりも小さい形状および大きさを有し、パッドの平坦面と反対側の部分に結合され、モータの駆動力によって、パッドとともにサンディング運動するように構成されたベースと、を備えていてもよい。ベースは、少なくとも第2の部分に対応する箇所において、パッドの側面と同じ方向に傾斜する側面を備えていてもよい。この構成によれば、パッドの進入高さが制限された被加工領域に第2の部分を、より奥深く進入させることができる。
【0021】
1つまたはそれ以上の実施形態において、パッドの側面の傾斜角度は、ベースの側面の平坦面に対する傾斜角度よりも小さくてもよい。この構成によれば、パッドの進入高さが制限された被加工領域に第2の部分をより容易に進入させることができる。
【0022】
以下、図面を参照して、例示的な一実施形態によるオービタルサンダ(以下、単にサンダという)10についてより詳細に説明する。本実施形態で例示するサンダ10は、仕上サンダとも称される。また、サンダ10は、後述するパッド31の形状に起因して、デルタサンダとも称される。
【0023】
図4および図5に示すように、サンダ10は、電動モータ60とモータシャフト61と工具アクセサリ30とを備えている。モータシャフト61の一端は、他の部材を介して、工具アクセサリ30に連結されている。詳しくは後述するが、サンダ10は、電動モータ60(モータシャフト61)の回転によって工具アクセサリ30がサンディング運動を行うように構成されている。
【0024】
以下の説明では、モータシャフト61が延在する方向をサンダ10の上下方向と定義する。上下方向のうち、工具アクセサリ30が位置する側を下側と定義し、その反対側を上側と定義する。また、上下方向と直交するサンダ10の長手方向を、サンダ10の前後方向と定義する。前後方向のうち、工具アクセサリ30が位置する側を前側と定義し、その反対側を後側と定義する。また、前後方向と上下方向とに直交する方向を、サンダ10の左右方向と定義する。左右方向のうち、後側から前側を見たときの右側をサンダ10の右側と定義し、その反対側をサンダ10の左側と定義する。
【0025】
図1~3に示すように、サンダ10はハウジング20を備えている。ハウジング20は、フロントハウジング部21とグリップ部22とリアハウジング部23とを備えている。フロントハウジング部21とリアハウジング部23とは、上下に離間する二股形状によって前後方向に連結されており、上側の連結部分は、グリップ部22として機能する。リアハウジング部23の後端には、リアハウジング部23に着脱可能なコネクタ24が配置される。コネクタ24からは、電動モータ60に電源を供給するための電源コード26が後方に向けて延出している。本実施形態では、電源コード26は、バッテリ(図示せず)を装着可能なバッテリホルスタ(図示せず)に接続される。ただし、コネクタ24および電源コード26に代えて、商用電源を供給するための電源コードまたは電源ケーブルがリアハウジング部23から延出していてもよい。あるいは、サンダ10は、バッテリを装着するためのバッテリ装着部を備えていてもよい。
【0026】
図4に示すように、リアハウジング部23の下部には、コントローラ65が収容されている。コントローラ65は、電源コード26と電動モータ60とに電気的に接続されており、電動モータ60へ供給される電力を制御することによって、電動モータ60の動作を制御する。図2および図4に示すように、フロントハウジング部21の前部には、電動モータ60の起動および停止のための操作を行うためにスイッチボタン27が設けられている。スイッチボタン27の後方にはスイッチユニット48が連携可能に配置している。スイッチユニット48は、コントローラ65に電気的に接続されている。
【0027】
図4および図5に示すように、フロントハウジング部21には電動モータ60が収容されている。電動モータ60のモータシャフト61は、上下方向に延在しており、フロントハウジング部21に対して固定された軸受62,63によって回転可能に支持されている。軸受62は、モータシャフト61の上端を支持しており、軸受63は、モータシャフト61の下端付近を支持している。
【0028】
集塵ファン50が、モータシャフト61を周方向に取り囲むようにモータシャフト61の下端に対して固定されている。図5に示すように、集塵ファン50は、略円盤状の面板51と、軸部52と、複数の羽根53と、を備えている。軸部52は、面板51の中央付近で、面板51から下側に向けて円筒状に突出する。軸部52は、モータシャフト61に対して偏心した状態で、回転可能に軸受64によって支持されている。
【0029】
図4に示すように、集塵ファン50の収容空間は、リアハウジング部23の下部を前後方向に延在する集塵通路28を介して、集塵ノズル29に連通している。集塵ノズル29は、リアハウジング部23の下側かつ後側の縁部から後側に向けて円筒状に延在している。図2に示すように、集塵ノズル29の上方にはコネクタ24が位置している。集塵ノズル29には、ダストバッグ100(図7参照)が取り外し可能に装着される。
【0030】
図1および図3に示すように、工具アクセサリ30は、サンダ10の最下部に位置しており、パッド31とベース32とを備えている。パッド31は、サンディングペーパー(図示せず)を取り付けるための平坦面33を備えている。平坦面33は、パッド31の底面であり、水平方向(上下方向に直交する方向)に広がっている。ベース32は、パッド31上に(より具体的には、パッド31の平坦面33と反対側の部分の上に)配置されている。パッド31およびベース32は、上下方向に延在するボルト(図示せず)によって結合されている。
【0031】
図1および図2に示すように、本実施形態では、パッド31は、上下方向に見て、アイロンのような略三角形の外形を有している。より具体的には、パッド31の略三角形状は、相対的に長い2つの辺と、概ね左右方向に延在する相対的に短い1つの辺と、を有する略二等辺三角形である。パッド31のうちの、略三角形状の3つの頂点をそれぞれ含む3つの角部を角部34~36とも呼ぶ。角部34は、相対的に長い2つの辺の間の頂点を含む角部であり、角部34~36のうちで最も前側に位置する。角部34は、90度以下の角度を有している。パッド31のうちの、角部34,35の間に位置する部分を側縁部37とも呼ぶ。パッド31のうちの、角部34,36の間に位置する部分を側縁部38とも呼ぶ。パッド31のうちの、角部34,35の間に位置する部分を側縁部39とも呼ぶ。ベース32は、上下方向に見て、パッド31の外形に対応するとともにパッド31よりも僅かに小さい形状および大きさを有している。
【0032】
図1図2図5および図6に示すように、パッド31の側面は、平坦面33に対する傾斜角度が場所によって異なっている。具体的には、角部34の側面である第1の部分40の傾斜角度は、第1の角度θ1(図5参照)である。また、側縁部37の側面のうちの、角部35に隣接する第2の部分41の傾斜角度は、第2の角度θ2(図6参照)である。同様に、側縁部38の側面のうちの、角部36に隣接する第2の部分41の傾斜角度は、第2の角度θ2(図6参照)である。本実施形態では、第1の角度θ1は約80°であり、第2の角度θ2は約35°である。ただし、第1の角度θ1および第2の角度θ2は、90°≧θ1>θ2>0°を満たす限りにおいて、任意に設定可能である。側縁部37および側縁部38の各々において、第1の部分40と第2の部分41との間には遷移部42が位置している。遷移部42の各々は、パッド31の側面の傾斜角度が第1の角度θ1から第2の角度θ2まで徐々に変化するように、第1の部分40と第2の部分41とを連結する。
【0033】
本実施形態では、図6に示すように、パッド31の上下方向の厚みをHと定義し、第2の部分41の傾斜の基端45に対する先端46の突出距離をLと定義すると、比率L/Hは、0.5以上かつ2.5以下の任意の値で設定される。
【0034】
図1図2および図6に示すように、本実施形態では、ベース32の側面47は、少なくとも第2の部分41に対応する箇所において、パッド31と同じ方向に傾斜している。本実施形態では、側面47の傾斜角度は、パッド31の側面の第1の部分40から第2の部分41までの傾斜角度の変化に合わせて変化している。また、本実施形態では、パッド31の第2の部分41の傾斜角度は、ベース32の側面47の傾斜角度よりも小さい。
【0035】
図4および図5に示すように、パッド31の底面には、パッド31を上下方向に貫通する複数の貫通孔43が形成されている。パッド31とベース32との間には、貫通孔43と連通する空間44(図5参照)が形成されている。この空間44は、集塵通路28と連通している。パッド31の底面に貼り付けられるサンディングペーパーには、パッド31の貫通孔43に対応する位置に孔が形成されている。モータシャフト61の回転に伴い、集塵ファン50が回転すると、サンディングペーパーの孔、貫通孔43、空間44、集塵通路28を通ってダストバッグ100に空気が流入する。この空気の流れによって、サンディングによって発生した粉塵をダストバッグ100に回収することができる。
【0036】
図5に示すように、工具アクセサリ30には、集塵ファン50の軸部52を支持する軸受64が固定されている。このため、工具アクセサリ30は、軸受64および集塵ファン50を介してモータシャフト61に連結されている。また、工具アクセサリ30は、さらに、上下方向に延在するフット66を介してフロントハウジング部21に作動可能に連結されている。フット66は、フロントハウジング部21の前部と後部にそれぞれ配置されている。
【0037】
上述したサンダ10は、以下のように動作する。まず、ユーザがスイッチボタン27を操作して電動モータ60を駆動させると、モータシャフト61が回転を開始する。ここで、上述の通り、モータシャフト61と工具アクセサリ30とを連結する軸受64、および、集塵ファン50の軸部52は、モータシャフト61に対して偏心している。このため、モータシャフト61が回転すると、工具アクセサリ30は、フット66を傾斜させながら偏心円運動(オービタル運動)を行う。すなわち、工具アクセサリ30は、自らは回転せずに、その姿勢を保ちながら水平面に沿って円を描くように移動する。この状態で、パッド31の平坦面33に貼り付けられたサンディングペーパーを被加工物に押しつけると、サンディングが行われる。
【0038】
上述したサンダ10によれば、ユーザは、サンディング作業の使用条件に応じて(換言すれば、被加工物のどのような領域をサンディングするのかに応じて)、傾斜角度が異なる、パッド31の第1の部分40および第2の部分41を選択的に使い分けることができる。
【0039】
例えば、狭くて小さい被加工領域をサンディングする場合には、ユーザは、第1の部分40が形成された角部34のみを被加工領域に押しつけて、サンディングを行ってもよい。第1の部分40は、傾斜角度が相対的に大きく、剛性が相対的に高いので、パッド31のうちの小さい領域のみを被加工物に押し当ててサンディングを行い、パッド31の一部のみに集中的な反力が作用しても、反力に十分耐えることができる。しかも、第1の部分40は角部34に形成されているので、被加工物の狭い被加工領域をサンディングする場合であっても、当該被加工領域に、第1の部分40が形成された部分(すなわち、角部34)を進入させやすい。特に、角部34は、三角形状のパッド31の先端に位置するので、被加工物の狭い被加工領域に進入させやすい。また、角部34は、平面視で90°以下の角度を有するので、被加工物の狭い被加工領域に進入させやすい。
【0040】
あるいは、パッド31の進入高さ(被加工面に直交する方向の距離)が制限された被加工領域(例えば、被加工物に取り付けられた蝶番と被加工物との隙間)をサンディングする場合には、ユーザは、第2の部分41が形成された側縁部37(あるいは、遷移部42および第2の部分41が形成された側縁部37)のみを被加工領域に押しつけて、サンディングを行ってもよい。第2の部分41は、傾斜角度が相対的に小さいので、パッド31の進入高さが制限された被加工領域に進入することができる。特に、第2の部分41は、角部34と角部35,36との間の側縁部37,38に形成されているので、広い範囲を効率的にサンディングできる。しかも、パッド31の進入高さが制限された被加工領域に第2の部分41を進入させた状態で、グリップ部22が延在する方向にハウジング20を移動させながら、サンディングできるので、自然な腕の向きおよび動きでサンディング作業を行える。特に、第2の部分41は、比率L/Hが0.5以上かつ2.5以下であるから、パッド31の進入高さが制限された被加工領域に第2の部分41を容易に進入させることができる。さらに、パッド31に加えて、ベース32の側面47もパッド31と同じ方向に傾斜するので、パッド31の進入高さが制限された被加工領域に第2の部分41を、より奥深く進入させることができる。さらに、パッド31の第2の部分41の傾斜角度は、ベース32の側面47の傾斜角度よりも小さいので、第2の部分41を、より容易に進入させることができる。
【0041】
さらに、サンダ10によれば、パッド31の第1の部分40と第2の部分41との間に遷移部42が形成されているので、パッド31の局所的な応力集中を抑制できる。したがって、パッド31の強度を向上できる。同様に、ベース32の側面47も、その傾斜角度が徐々に変化するので、ベース32の強度を向上できる。
【0042】
以下、図7~11を参照して、集塵ノズル29に取り外し可能に装着されるダストバッグ100の構成について説明する。図7~11における方向表示は、ダストバッグ100を集塵ノズル29に取り付けた状態での方向を示している。図7に示すように、ダストバッグ100は、バッグ本体110とコネクタ120とフレーム130とを備えている。バッグ本体110は布製である。コネクタ120は、サンダ10の集塵ノズル29に取り外し可能に接続するための部分であり、本実施形態では、略直方体の外形を有している。コネクタ120は、第1の方向D1に向けて開口する貫通孔121を有している。貫通孔121は、バッグ本体110の内部と連通している。貫通孔121は、集塵ノズル29に嵌合する大きさおよび形状を有している。
【0043】
第1の方向D1は、ダストバッグ100が集塵ノズル29に取り付けられた状態では、図3に示すように、集塵ノズル29が開口する方向でもある。つまり、第1の方向D1は、前後方向に対して、前側から後側に向けて僅かに上側に傾斜した方向である。図7に示すように、本実施形態では、バッグ本体110は、バッグ本体110の内部に配置されるフレーム130によって、第1の方向D1と直交する方向の断面が長方形の略立方体に維持される。以下の説明では、当該長方形の長手方向を第3の方向D3とも呼び、長方形の短手方向を第2の方向D2とも呼ぶ。第2の方向D2は、上下方向に対して、下側から上側に向けて僅かに前側に傾斜した方向である。第3の方向D3は左右方向と一致する。
【0044】
このような形状のバッグ本体110によれば、バッグ本体110を上下方向にコンパクト化することができる。その結果、バッグ本体110の装着状態において、サンダ10を上下方向にコンパクト化できる。特に、本実施形態では、バッグ本体110の装着状態において、バッグ本体110の上方には電源コード26が延在するが、バッグ本体110は、第2の方向D2の幅が相対的に小さい形状を有しているので、電源コード26とバッグ本体110との干渉を避けつつ、サンダ10を上下方向にコンパクト化できる。
【0045】
図10に示すように、フレーム130は、複数(図示する例では10)の非可撓性部131と、複数(図示する例では4つ)の非可撓性部133と、複数(図示する例では16)の可撓性部134と、を備えている。非可撓性部131の各々は、第1の方向D1に可撓性を有しないように、第1の方向D1に直交する第2の方向D2に延在している。本実施形態では、5つの非可撓性部131は、他の5つの非可撓性部131から左右方向(第1の方向D1に直交する第3の方向D3)に離間して配置される。左側に配置される非可撓性部131を第1側非可撓性部131aとも呼ぶ。右側に配置される非可撓性部131を第2側非可撓性部131bとも呼ぶ。5つの第1側非可撓性部131aは、互いに間隔を隔てて第1の方向D1に配列されている。同様に、5つの第2側非可撓性部131bは、互いに間隔を隔てて第1の方向D1に配列されている。本実施形態では、第1側非可撓性部131aと第2側非可撓性部131bとは、第1の方向D1の同一位置に配置されているが、異なる位置に配置されてもよい。
【0046】
最も前側に位置する第1側非可撓性部131aの上端および下端と、最も前側に位置する第2側非可撓性部131bの上端および下端と、は、第1の方向D1に直交する第3の方向D3に延在する2つの非可撓性部133によって、それぞれ連結されている。同様に、最も後側に位置する第1側非可撓性部131aの上端および下端と、最も後側に位置する第2側非可撓性部131bの上端および下端と、は、第3の方向D3に延在する2つの非可撓性部133によって、それぞれ連結されている。
【0047】
可撓性部134は、非可撓性部131に連結され、第1の方向D1に可撓性を有するように、第1の方向D1と第2の方向D2とに交差する方向に延在する。本実施形態では、非可撓性部131と可撓性部134とは、第1の方向D1に沿って交互に配置される。また、本実施形態では、可撓性部134は、左側に配置され、第1側非可撓性部131aに連結される第1側可撓性部134aと、右側に配置され、第2側非可撓性部131bに連結される第2側可撓性部134bと、を含む。
【0048】
本実施形態では、可撓性部134の各々は、三角波形のパルス形状(換言すれば、V字形状)を有している。具体的には、左側に位置する第1側可撓性部134aは、1つの第1側非可撓性部131aから右側に向けて(第2側非可撓性部131bが位置する側に向けて)延在するとともに、V字状に折り返して、隣の第1側非可撓性部131aまで延在する。右側に位置する第2側可撓性部134bは、1つの第2側非可撓性部131bから左側に向けて(第1側非可撓性部131aが位置する側に向けて)延在するとともに、V字状に折り返して、隣の第2側非可撓性部131bまで延在する。可撓性部134の形状は、任意のパルス形状(例えば、円弧状のパルス、のこぎり波形のパルスなど)に変形され得る。
【0049】
第1側可撓性部134aは、上側に配置され、第1側非可撓性部131aの上端に連結される134aと、下側に配置され、第1側非可撓性部131aの下端に連結される第1側可撓性部134aと、を含む。同様に、第2側可撓性部134bは、上側に配置され、第2側非可撓性部131bの上端に連結される第2側可撓性部134bと、下側に配置され、第2側非可撓性部131bの下端に連結される第2側可撓性部134bと、を含む。
【0050】
本実施形態では、第1側可撓性部134aと第2側可撓性部134bとは互いに連結される。具体的には、第1側可撓性部134aは、そのパルス形状の先端(V字の頂点)に位置する第1の先端縁部136を備えている。同様に、第2側可撓性部134bは、そのパルス形状の先端に位置する第2の先端縁部137を備えている。第1の先端縁部136と第2の先端縁部137とは、第3の方向D3(換言すれば、第1側非可撓性部131aと第2側非可撓性部131bとが離間する方向)に連結される。
【0051】
最も前側に位置する非可撓性部131および前側の非可撓性部133からは、第1の方向D1の前方に向けて、筒状の嵌合部138が突出している。図8に示すように、嵌合部138は、コネクタ120内に嵌め込まれ、その状態でコネクタ120にネジ止めされる。それによって、フレーム130はコネクタ120と結合される。また、このような結合状態で、図8および図9に示すように、バッグ本体110の前側縁部がコネクタ120の後側縁部の外周に嵌め込まれ、バッグ本体110を周方向(第2の方向D2および第3の方向D3)に取り囲むようにバンド111が取り付けられる。これによって、バッグ本体110がバンド111によって内側に向けて締め付けられ、バッグ本体110はコネクタ120およびフレーム130に結合される。
【0052】
このとき、第1側非可撓性部131aおよび第2側非可撓性部131bは、バッグ本体110の内面と当接して、バッグ本体110に左右方向の外向きのテンションを提供する。これによって、バッグ本体110の第3の方向D3の幅が、第1側非可撓性部131aと第2側非可撓性部131bとの離間距離に維持される。また、図9に示すように、非可撓性部131は、バッグ本体110の第2の方向D2の幅の大半に亘って延在しているので、バッグ本体110の第2の方向D2の幅が、バッグ本体110の緩みまたは撓みによって大きく縮小することがない。このため、フレーム130は、バッグ本体110の外形を、図7に示した略直方体に維持することができる。したがって、サンディング作業時にバッグ本体110が弛んでユーザの邪魔になることがない。
【0053】
本実施形態では、上述した構造のフレーム130は合成樹脂製である。このため、フレーム130が上述のような比較的複雑な構造を有していても、フレーム130を容易に製造できる。また、フレーム130を軽量化できる。ただし、フレーム130は、任意の材料から製造され得る。また、本実施形態では、フレーム130は、一体形成された部材である。このため、フレーム130の製造工数を低減できる。ただし、フレーム130は、2つ以上の部品を接着、または、機械的に接合することによって製造されてもよい。
【0054】
上述したダストバッグ100によれば、フレーム130は、第1の方向D1の外力が加えられたときに、非可撓性部131が撓むことによって第1の方向D1に伸縮可能である。このため、ユーザは、ダストバッグ100を集塵ノズル29から取り外して、ダストバッグ100に溜まった粉塵の排出作業を行う際に、手でバッグ本体110を第1の方向D1に押して、フレーム130とともにバッグ本体110を伸縮させることができる。それによって、バッグ本体110の内面に付着した粉塵を貫通孔121から排出しやすくなる。また、フレーム130は、コイルバネとは対照的に、バッグ本体110の外形を略直方体に維持しつつ、第1の方向D1の伸縮機能を提供できる。
【0055】
しかも、本実施形態では、図11に示すように、第1の方向D1における可撓性部134の全体幅(図中のL21+L22+L23+L24)は、第1の方向D1における非可撓性部131の全体幅(図中のL31+L32+L33+L34)以上である。したがって、フレーム130およびバッグ本体110の十分な伸縮性能が提供され、粉塵の排出性能も向上する。L31~L34の各々は、図11に示す例のように、可撓性部134の太さよりも大きくてもよい。こうすれば、可撓性部134の限界まで撓む前に、非可撓性部131同士が第1の方向D1に当接するので、ユーザが意図せずに第1の方向D1に大きな力を加えた場合であっても、フレーム130(可撓性部134)の損傷を防止できる。
【0056】
さらに、ダストバッグ100によれば、非可撓性部131と可撓性部134とが第1の方向D1に沿って交互に連結される。このため、複数の可撓性部134の第1の方向D1の幅の合計に相当する第1の方向D1の幅を有する単一の可撓性部のみを備えるフレームと比べて、1つの可撓性部134当たりの撓み量が小さくなるので、フレーム130およびバッグ本体110のより安定的な伸縮(換言すれば、第1の方向D1に直交する断面の形状をより安定的に維持した状態での伸縮)が可能になる。
【0057】
さらに、ダストバッグ100によれば、可撓性部134は、パルス形状を有しているので、フレーム130およびバッグ本体110のより安定的な伸縮が可能になる。また、可撓性部134は、パルス形状を有する第1側可撓性部134aと、反対向きのパルス形状を有する第2側可撓性部134bと、を含む。また、第1側可撓性部134aと第2側可撓性部134bとが互いに連結される。これらの点も、フレーム130およびバッグ本体110のより安定的な伸縮に貢献できる。
【0058】
さらに、ダストバッグ100によれば、第1側可撓性部134aの第1の先端縁部136と、第2側可撓性部134bの第2の先端縁部137とは、第3の方向D3に連結されるので、第1側可撓性部134aと第2側可撓性部134bとの連結部を最小化できる。したがって、連結部が可撓性部134(第1側可撓性部134aおよび第2側可撓性部134b)の可撓性を低減することを抑制できる。また、フレーム130の材料の使用量も低減できる。
【0059】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、上述した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれる。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各要素の任意の組み合わせ、または、任意の省略が可能である。
【0060】
例えば、第1の角度θ1の傾斜角度を有する第1の部分40、および、第2の角度θ2の傾斜角度を有する第2の部分41は、パッド31の外周の任意の場所に形成され得る。また、第1の部分40および第2の部分41の各々の数も任意に設定され得る。例えば、角部34に代えて、または、加えて、角部35および/または角部36に第1の部分40が形成されてもよい。あるいは、側縁部37および/または側縁部38に第1の部分40が形成されてもよい。あるいは、角部34~36の少なくとも1つに第2の部分41が形成されてもよい。
【0061】
さらに、パッド31は、上述のアイロンのような略三角形状に限定されるものではなく、任意の形状に変形され得る。例えば、パッド31の形状は、上下方向に見て、略正三角形であってもよいし、矩形であってもよい。これらの場合においても、第1の部分40および第2の部分41の形成箇所は、任意に設定され得る。
【0062】
さらに、上述したフレーム130の形状は、例示に過ぎず、非可撓性部131および可撓性部134の数、形状、レイアウトなどは、少なくとも1つの可撓性部134が、第1の方向D1と、第1の方向D1に直交する方向と、に交差する方向に延在することによって第1の方向D1の可撓性を提供でき、かつ、少なくとも1つの非可撓性部131と少なくとも1つの可撓性部134とが、バッグ本体110の外形を維持できる限りにおいて、任意に変更可能である。また、バッグ本体110の外形は、上述した略直方体に限らず、任意の形状に変更可能である。
【0063】
さらに、上述の実施形態は、オービタルサンダに限らず、各種形式のサンダに適用可能である。そのようなサンダには、選択的なアクセサリとしてサンディングパッドが取り付けられた、いわゆるマルチツールも含まれる。
【0064】
上記実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下に示す。但し、実施形態の各構成要素は単なる一例であって、本発明の各構成要素を限定するものではない。サンダ10は、「サンダ」の一例である。パッド31は、「パッド」の一例である。平坦面33は、「平坦面」の一例である。第1の部分40は、「第1の部分」の一例である。第2の部分41は、「第2の部分」の一例である。角部34,35,36は、「3つの角部」の一例である。側縁部37は、「側縁部」の一例である。遷移部42は、「遷移部」の一例である。電動モータ60は、「モータ」の一例である。ベース32は、「ベース」の一例である。
【符号の説明】
【0065】
10...サンダ
20...ハウジング
21...フロントハウジング部
22...グリップ部
23...リアハウジング部
24...コネクタ
26...電源コード
27...スイッチボタン
28...集塵通路
29...集塵ノズル
30...工具アクセサリ
31...パッド
32...ベース
33...平坦面
34,35,36...角部
37,38,39...側縁部
40...第1の部分
41...第2の部分
42...遷移部
43...貫通孔
44...空間
45...基端
46...先端
47...側面
48...スイッチユニット
50...集塵ファン
51...面板
52...軸部
53...羽根
60...電動モータ
61...モータシャフト
62,63,64...軸受
65...コントローラ
66...フット
100...ダストバッグ
110...バッグ本体
111...バンド
120...コネクタ
121...貫通孔
130...フレーム
131...非可撓性部
131a...第1側非可撓性部
131b...第2側非可撓性部
133...非可撓性部
134...可撓性部
134a...第1側可撓性部
134b...第2側可撓性部
136...第1の先端縁部
137...第2の先端縁部
138...嵌合部
D1...第1の方向
D2...第2の方向
D3...第3の方向
θ1...第1の角度
θ2...第2の角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11