(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116568
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】高周波回路及び通信装置
(51)【国際特許分類】
H03K 17/00 20060101AFI20240821BHJP
H04B 1/40 20150101ALI20240821BHJP
H03H 7/38 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
H03K17/00 E
H04B1/40
H03H7/38 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022257
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100189430
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100190805
【弁理士】
【氏名又は名称】傍島 正朗
(72)【発明者】
【氏名】森河 直樹
【テーマコード(参考)】
5J055
5K011
【Fターム(参考)】
5J055AX05
5J055AX53
5J055BX03
5J055BX04
5J055CX03
5J055CX12
5J055EY05
5J055EY10
5J055EZ09
5J055EZ13
5J055GX01
5J055GX02
5K011DA01
5K011DA27
5K011JA01
5K011KA01
5K011KA18
(57)【要約】
【課題】増幅回路の特性を改善することができる高周波回路を提供する。
【解決手段】高周波回路1は、低雑音増幅回路21と、低雑音増幅回路21の入力端に接続されるスイッチ回路31と、低雑音増幅回路21の出力端に接続される、又は、スイッチ回路31を介して低雑音増幅回路21の入力端に接続されるスイッチ回路32又は34と、スイッチ回路31に制御電圧を供給するよう構成されたチャージポンプ回路41と、スイッチ回路32又は34に制御電圧を供給するよう構成されたチャージポンプ回路42と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1低雑音増幅回路と、
前記第1低雑音増幅回路の入力端に接続される第1スイッチ回路と、
前記第1低雑音増幅回路の出力端に接続される、又は、前記第1スイッチ回路を介して前記第1低雑音増幅回路の前記入力端に接続される第2スイッチ回路と、
前記第1スイッチ回路に制御電圧を供給するよう構成された第1電圧供給回路と、
前記第2スイッチ回路に制御電圧を供給するよう構成された第2電圧供給回路と、を備える、
高周波回路。
【請求項2】
前記第1スイッチ回路は、他のスイッチ回路を介さずに前記第1低雑音増幅回路の前記入力端に接続される、
請求項1に記載の高周波回路。
【請求項3】
前記高周波回路は、さらに、前記第1スイッチ回路と前記第1低雑音増幅回路の前記入力端との間に接続されるインダクタを備える、
請求項2に記載の高周波回路。
【請求項4】
前記第1スイッチ回路と前記第1低雑音増幅回路の前記入力端との間にキャパシタが接続されていない、
請求項3に記載の高周波回路。
【請求項5】
前記第2スイッチ回路は、前記第1スイッチ回路を介して前記第1低雑音増幅回路の前記入力端に接続され、
前記高周波回路は、さらに、前記第1スイッチ回路及び前記第2スイッチ回路の間に接続される容量性素子を備える、
請求項1~4のいずれか1項に記載の高周波回路。
【請求項6】
前記容量性素子は、弾性波フィルタである、
請求項5に記載の高周波回路。
【請求項7】
前記高周波回路は、さらに、
第2低雑音増幅回路と、
前記第2低雑音増幅回路の入力端に接続される第3スイッチ回路と、を備え、
前記第1電圧供給回路は、さらに、前記第3スイッチ回路に制御電圧を供給するよう構成される、
請求項1~4のいずれか1項に記載の高周波回路。
【請求項8】
前記第2スイッチ回路は、前記第1低雑音増幅回路の前記出力端に接続され、
前記第1低雑音増幅回路、前記第1スイッチ回路、前記第2スイッチ回路、前記第1電圧供給回路及び前記第2電圧供給回路は、同一の集積回路に含まれ、
前記集積回路内において、前記第1スイッチ回路よりも前記第2スイッチ回路の方が、前記第1電圧供給回路及び前記第2電圧供給回路の各々の近くに配置されている、
請求項1~4のいずれか1項に記載の高周波回路。
【請求項9】
高周波信号を処理するよう構成された信号処理回路と、
前記信号処理回路とアンテナとの間で前記高周波信号を伝送するよう構成された、請求項1~4のいずれか1項に記載の高周波回路と、を備える、
通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波回路及び通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数のスイッチ回路及び増幅回路を含む高周波回路が開示されている。特許文献1では、複数のスイッチ回路は、チャージポンプから供給される電圧によって制御されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術では、増幅回路の特性が劣化する場合がある。
【0005】
そこで、本発明は、増幅回路の特性を改善することができる高周波回路及び通信装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る高周波回路は、第1低雑音増幅回路と、第1低雑音増幅回路の入力端に接続される第1スイッチ回路と、第1低雑音増幅回路の出力端に接続される、又は、第1スイッチ回路を介して第1低雑音増幅回路の入力端に接続される第2スイッチ回路と、第1スイッチ回路に制御電圧を供給するよう構成された第1電圧供給回路と、第2スイッチ回路に制御電圧を供給するよう構成された第2電圧供給回路と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様に係る高周波回路によれば、増幅回路の特性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る通信装置の回路構成図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係るチャージポンプ回路及びスイッチ回路の回路構成図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る集積回路内の回路配置図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。
【0010】
なお、各図は、本発明を示すために適宜強調、省略、又は比率の調整を行った模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではなく、実際の形状、位置関係、及び比率とは異なる場合がある。各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡素化される場合がある。
【0011】
以下の各図において、x軸及びy軸は、集積回路の主面と平行な平面上で互いに直交する軸である。具体的には、平面視において集積回路が矩形状を有する場合、x軸は、集積回路の第1辺に平行であり、y軸は、集積回路の第1辺と直交する第2辺に平行である。また、z軸は、集積回路の主面に垂直な軸であり、その正方向は上方向を示し、その負方向は下方向を示す。
【0012】
本発明の回路構成において、「接続される」とは、接続端子及び/又は配線導体で直接接続される場合だけでなく、他の回路素子を介して電気的に接続される場合も含む。「CがA及びBの間に接続される」とは、Cの一端がAに接続され、Cの他端がBに接続されることを意味し、A及びBを結ぶ経路に直列に接続されることを意味する。「A及びBの間の経路」とは、AをBに電気的に接続する導体で構成された経路を意味する。「端子」とは、要素内の導体が終了するポイントを意味する。なお、要素間の導体のインピーダンスが十分に低い場合には、端子は、単一のポイントだけでなく、要素間の導体上の任意のポイント又は導体全体と解釈され得る。
【0013】
部品配置において、「BよりもAの方がCの近くに配置される」とは、A及びCの間の距離がB及びCの間の距離よりも短いことを意味する。ここで、「A(B)及びCの間の距離」とは、A(B)内の任意の点とC内の任意の点とを結ぶ複数の線分のうち最も短い線分の長さを意味する。
【0014】
「平行」及び「垂直」などの要素間の関係性を示す用語、及び、「矩形」などの要素の形状を示す用語、並びに、数値範囲は、厳格な意味のみを表すのではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度の誤差をも含むことを意味する。
【0015】
(実施の形態)
以下に、実施の形態について説明する。
【0016】
[1 通信装置5の回路構成]
まず、本実施の形態に係る通信装置5の回路構成について、
図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る通信装置5の回路構成図である。
【0017】
なお、
図1は、通信装置5及び高周波回路1の例示的な回路構成を示し、通信装置5及び高周波回路1は、多種多様な回路実装及び回路技術のいずれかを使用して実装され得る。したがって、以下に提供される通信装置5及び高周波回路1の説明は、限定的に解釈されるべきではない。
【0018】
通信装置5は、セルラー通信システムにおけるユーザ端末(UE:User Equipment)に相当し、典型的には、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブル・デバイス等である。なお、通信装置5は、IoT(Internet of Things)センサ・デバイス、医療/ヘルスケア・デバイス、車、無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)(いわゆるドローン)、無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)であってもよい。また、通信装置5は、セルラー通信システムにおける基地局(BS:Base Station)として用いられてもよい。
【0019】
図1に示すように、通信装置5は、高周波回路1と、アンテナ2a及び2bと、RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)3と、BBIC(Baseband Integrated Circuit)4と、を備える。
【0020】
高周波回路1は、アンテナ2a及び2bとRFIC3との間で高周波信号を伝送することができる。高周波回路1の内部構成については後述する。
【0021】
アンテナ2a及び2bは、高周波回路1のアンテナ接続端子101及び102にそれぞれ接続される。アンテナ2a及び2bの各々は、外部から高周波信号を受信して高周波回路1へ出力することができる。また、アンテナ2a及び/又は2bは、高周波回路1から高周波信号を受信して通信装置5の外部に出力してもよい。なお、アンテナ2a及び/又は2bは、通信装置5に含まれなくてもよい。また、通信装置5は、アンテナ2a及び2bに加えて、さらに1以上のアンテナを備えてもよい。
【0022】
RFIC3は、高周波信号を処理する信号処理回路の一例である。具体的には、RFIC3は、高周波回路1の受信経路を介して入力された高周波受信信号を、ダウンコンバート等により信号処理し、当該信号処理して生成された受信信号をBBIC4へ出力することができる。さらに、RFIC3は、BBIC4から入力された送信信号をアップコンバート等により信号処理し、当該信号処理して生成された高周波送信信号を、高周波回路1に出力してもよい。また、RFIC3は、高周波回路1が有するスイッチ及び電力増幅器等を制御するための制御部を含んでもよい。なお、制御部の一部又は全部は、RFIC3の外部に設けられてもよく、例えば、BBIC4又は高周波回路1に含まれてもよい。
【0023】
BBIC4は、高周波回路1が伝送する高周波信号よりも低周波の中間周波数帯域を用いて信号処理するベースバンド信号処理回路である。BBIC4で処理される信号としては、例えば、画像表示のための画像信号、及び/又は、スピーカを介した通話のために音声信号が用いられる。なお、BBIC4は、通信装置5に含まれてなくてもよい。
【0024】
[2 高周波回路1の回路構成]
次に、高周波回路1の回路構成について
図1を参照しながら説明する。高周波回路1は、低雑音増幅回路21及び22と、スイッチ回路31~34と、チャージポンプ回路41及び42と、インダクタ51及び52と、フィルタ回路61~64と、バイアス回路71及び72と、キャパシタ81~84と、アンテナ接続端子101及び102と、高周波出力端子121と、を備える。以下に、高周波回路1の構成要素について順に説明する。
【0025】
アンテナ接続端子101及び102は、高周波回路1の外部接続端子である。具体的には、アンテナ接続端子101は、高周波回路1の外部でアンテナ2aに接続され、高周波回路1の内部でスイッチ回路32に接続される。また、アンテナ接続端子102は、高周波回路1の外部でアンテナ2bに接続され、高周波回路1の内部でスイッチ回路32に接続される。
【0026】
高周波出力端子121は、高周波回路1の外部接続端子である。具体的には、高周波出力端子121は、高周波回路1の外部でRFIC3に接続され、高周波回路1の内部でスイッチ回路34に接続される。
【0027】
低雑音増幅回路21は、第1低雑音増幅回路の一例であり、増幅トランジスタを含む。本実施の形態では、増幅トランジスタとして、電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)が用いられるが、増幅トランジスタは、FETに限定されない。低雑音増幅回路21の入力端は、インダクタ51を介してスイッチ回路31に接続される。低雑音増幅回路21の出力端は、キャパシタ83を介してスイッチ回路34に接続される。低雑音増幅回路21は、電源電圧Vddを用いて、フィルタ回路61及び62を通過したバンドA及びBの受信信号を増幅することができる。
【0028】
低雑音増幅回路22は、第2低雑音増幅回路の一例であり、増幅トランジスタを含む。本実施の形態では、増幅トランジスタとして、FETが用いられるが、増幅トランジスタは、FETに限定されない。低雑音増幅回路22の入力端は、インダクタ52を介してスイッチ回路33に接続される。低雑音増幅回路22の出力端は、キャパシタ84を介してスイッチ回路34に接続される。低雑音増幅回路22は、電源電圧Vddを用いて、フィルタ回路63及び64を通過したバンドC及びDの受信信号を増幅することができる。なお、低雑音増幅回路22は、高周波回路1に含まれなくてもよい。
【0029】
スイッチ回路31は、第1スイッチ回路の一例であり、他のスイッチ回路を介さずに低雑音増幅回路21の入力端に接続される。具体的には、スイッチ回路31は、インダクタ51を介して低雑音増幅回路21に接続される端子311と、フィルタ回路61に接続される端子312と、フィルタ回路62に接続される端子313と、を含む。この接続構成において、スイッチ回路31は、チャージポンプ回路41から供給される制御電圧に基づいて、端子311を端子312及び313に排他的に接続することができる。つまり、スイッチ回路31は、低雑音増幅回路21の接続をフィルタ回路61及び62の間で切り替えることができる。スイッチ回路31は、例えば、複数のFETを含むSPDT(Single-Pole Double-Throw)型のスイッチ回路で構成される。
【0030】
スイッチ回路32は、第2スイッチ回路の一例であり、スイッチ回路31を介して低雑音増幅回路21の入力端に接続され、かつ、スイッチ回路33を介して低雑音増幅回路22の入力端に接続される。具体的には、スイッチ回路32は、アンテナ接続端子101に接続される端子321と、アンテナ接続端子102に接続される端子322と、フィルタ回路61に接続される端子323と、フィルタ回路62に接続される端子324と、フィルタ回路63に接続される端子325と、フィルタ回路64に接続される端子326と、を含む。この接続構成において、スイッチ回路32は、チャージポンプ回路42から供給される制御電圧に基づいて、端子321及び322を端子323~326に接続することができる。つまり、スイッチ回路32は、アンテナ接続端子101及び102の接続をフィルタ回路61~64の間で切り替えることができる。スイッチ回路32は、例えば、複数のFETを含むマルチ接続型のスイッチ回路で構成される。なお、スイッチ回路32は、高周波回路1に含まれなくてもよい。
【0031】
スイッチ回路33は、第3スイッチ回路の一例であり、他のスイッチ回路を介さずに低雑音増幅回路22の入力端に接続される。具体的には、スイッチ回路33は、インダクタ52を介して低雑音増幅回路22に接続される端子331と、フィルタ回路63に接続される端子332と、フィルタ回路64に接続される端子333と、を含む。この接続構成において、スイッチ回路33は、チャージポンプ回路41から供給される制御電圧に基づいて、端子331を端子332及び333に排他的に接続することができる。つまり、スイッチ回路33は、低雑音増幅回路22の接続をフィルタ回路63及び64の間で切り替えることができる。スイッチ回路33は、例えば、複数のFETを含むSPDT型のスイッチ回路で構成される。なお、スイッチ回路33は、高周波回路1に含まれなくてもよい。
【0032】
スイッチ回路34は、第2スイッチ回路の一例であり、低雑音増幅回路21及び22の出力端に接続される。具体的には、スイッチ回路34は、高周波出力端子121に接続される端子341と、キャパシタ83を介して低雑音増幅回路21の出力端に接続される端子342と、キャパシタ84を介して低雑音増幅回路22の出力端に接続される端子343と、を含む。この接続構成において、スイッチ回路34は、チャージポンプ回路42から供給される制御電圧に基づいて、端子341を端子342及び343に接続することができる。スイッチ回路34は、例えば、複数のFETを含むマルチ接続型のスイッチ回路で構成される。なお、スイッチ回路34は、高周波回路1に含まれなくてもよい。
【0033】
チャージポンプ回路41は、第1電圧供給回路の一例であり、スイッチ回路31及び33に制御電圧を供給することができる。チャージポンプ回路41の回路構成については、
図2を用いて後述する。
【0034】
チャージポンプ回路42は、第2電圧供給回路の一例であり、スイッチ回路32及び34に制御電圧を供給することができる。
【0035】
インダクタ51は、低雑音増幅回路21の入力端とスイッチ回路31の端子311との間に接続される。インダクタ51は、低雑音増幅回路21及びスイッチ回路31の間のインピーダンス整合をとることができる。なお、インダクタ51は、高周波回路1に含まれなくてもよい。
【0036】
インダクタ52は、低雑音増幅回路22の入力端とスイッチ回路33の端子331との間に接続される。インダクタ52は、低雑音増幅回路22及びスイッチ回路33の間のインピーダンス整合をとることができる。なお、インダクタ52は、高周波回路1に含まれなくてもよい。
【0037】
フィルタ回路61は、スイッチ回路31及び32の間に接続される容量性素子の一例である。具体的には、フィルタ回路61は、バンドAの受信帯域(A-Rx)を含む通過帯域を有する弾性波フィルタである。フィルタ回路61の一端は、スイッチ回路31に接続され、フィルタ回路61の他端は、スイッチ回路32に接続される。なお、フィルタ回路61は、高周波回路1に含まれなくてもよい。
【0038】
フィルタ回路62は、スイッチ回路31及び32の間に接続される容量性素子の一例である。具体的には、フィルタ回路62は、バンドBの受信帯域(B-Rx)を含む通過帯域を有する弾性波フィルタである。フィルタ回路62の一端は、スイッチ回路31に接続され、フィルタ回路62の他端は、スイッチ回路32に接続される。なお、フィルタ回路62は、高周波回路1に含まれなくてもよい。
【0039】
フィルタ回路63は、スイッチ回路33及び32の間に接続される容量性素子の一例である。具体的には、フィルタ回路63は、バンドCの受信帯域(C-Rx)を含む通過帯域を有する弾性波フィルタである。フィルタ回路63の一端は、スイッチ回路33に接続され、フィルタ回路63の他端は、スイッチ回路32に接続される。なお、フィルタ回路63は、高周波回路1に含まれなくてもよい。
【0040】
フィルタ回路64は、スイッチ回路33及び32の間に接続される容量性素子の一例である。具体的には、フィルタ回路64は、バンドDの受信帯域(D-Rx)を含む通過帯域を有する弾性波フィルタである。フィルタ回路64の一端は、スイッチ回路33に接続され、フィルタ回路64の他端は、スイッチ回路32に接続される。なお、フィルタ回路64は、高周波回路1に含まれなくてもよい。
【0041】
なお、フィルタ回路61~64は、弾性波フィルタでなくてもよい。例えば、フィルタ回路61~64の一部又は全部は、LCフィルタであってもよい。この場合、LCフィルタに含まれるキャパシタが容量性素子として機能する。
【0042】
バンドA~Dは、無線アクセス技術(RAT:Radio Access Technology)を用いて構築される通信システムのための周波数バンドであり、標準化団体など(例えば3GPP(登録商標)(3rd Generation Partnership Project)及びIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)等)によって予め定義される。通信システムの例としては、5GNR(5th Generation New Radio)システム、LTE(Long Term Evolution)システム及びWLAN(Wireless Local Area Network)システム等を挙げることができる。なお、バンドA~Dは、互いに異なる周波数バンドであってもよく、同一のバンドであってもよい。例えば、バンドA及びCが同一であってもよく、バンドB及びDが同一であってもよい。
【0043】
バイアス回路71は、例えばRFIC3から供給される制御信号に基づいて、低雑音増幅回路21にバイアス信号を供給することができる。
【0044】
バイアス回路72は、例えばRFIC3から供給される制御信号に基づいて、低雑音増幅回路22にバイアス信号を供給することができる。
【0045】
キャパシタ81は、いわゆるバイパスキャパシタ又はデカップリングキャパシタであり、低雑音増幅回路21への電源電圧Vddの供給経路とグランドとの間に接続される。
【0046】
キャパシタ82は、いわゆるバイパスキャパシタ又はデカップリングキャパシタであり、低雑音増幅回路22への電源電圧Vddの供給経路とグランドとの間に接続される。
【0047】
キャパシタ83は、いわゆるDC(Direct Current)カットキャパシタ又はカップリングキャパシタであり、低雑音増幅回路21の出力端とスイッチ回路34の端子342との間に接続される。一方、スイッチ回路31の端子311と低雑音増幅回路21の入力端との間には、DCカットキャパシタが接続されない。
【0048】
キャパシタ84は、いわゆるDCカットキャパシタ又はカップリングキャパシタであり、低雑音増幅回路22の出力端とスイッチ回路34の端子343との間に接続される。
【0049】
本実施の形態では、低雑音増幅回路21及び22と、スイッチ回路31~34と、チャージポンプ回路41及び42と、バイアス回路71及び72と、キャパシタ81及び82と、は、1つの集積回路に含まれる。このような集積回路については、
図3を用いて後述する。
【0050】
なお、高周波回路1の回路構成は、例示であり、
図1の回路構成に限定されない。例えば、高周波回路1は、さらに、1以上のフィルタ回路を備えてもよい。この場合、その1以上のフィルタ回路は、スイッチ回路32及び31の間に接続されてもよく、スイッチ回路32及び33の間に接続されてもよい。
【0051】
[3 チャージポンプ回路41の回路構成]
次に、チャージポンプ回路41の回路構成について
図2を参照しながら説明する。
図2は、本実施の形態に係るチャージポンプ回路41並びにスイッチ回路31及び33の回路構成図である。チャージポンプ回路42の回路構成は、チャージポンプ回路41の回路構成と同様であるので、その図示及び説明を省略する。
【0052】
なお、
図2は、チャージポンプ回路41並びにスイッチ回路31及び33の例示的な回路構成を示し、チャージポンプ回路41並びにスイッチ回路31及び33は、多種多様な回路実装及び回路技術のいずれかを使用して実装され得る。したがって、以下に提供されるチャージポンプ回路41並びにスイッチ回路31及び33の説明は、限定的に解釈されるべきではない。
【0053】
図2に示すように、チャージポンプ回路41は、正バイアス回路411と、負バイアス回路412と、スイッチ回路413及び414と、を備える。
【0054】
正バイアス回路411は、昇圧回路、降圧回路、反転回路、又は、それらの任意の組み合わせを含み、スイッチ回路413及び414に接続される。正バイアス回路411は、発振器(図示せず)によって生成されたパルス波を利用して、入力電圧の昇圧、降圧、反転、又は、それらの任意の組み合わせを行うことにより、正バイアスを出力することができる。
【0055】
負バイアス回路412は、昇圧回路、降圧回路、反転回路、又は、それらの任意の組み合わせを含み、スイッチ回路413及び414に接続される。負バイアス回路412は、発振器(図示せず)によって生成されたパルス波を利用して、入力電圧の昇圧、降圧、反転、又は、それらの任意の組み合わせを行うことにより、負バイアスを出力することができる。
【0056】
スイッチ回路413は、正バイアス回路411及び負バイアス回路412と、スイッチ回路31との間に接続される。具体的には、スイッチ回路413は、スイッチ回路31の端子311及び312の間の経路を接続又は切断するFETに接続される端子4131と、スイッチ回路31の端子311及び313の間の経路を接続又は切断するFETに接続される端子4132と、正バイアス回路411に接続される端子4133と、負バイアス回路412に接続される端子4134と、を含む。この接続構成において、スイッチ回路413は、端子4131を端子4133及び4134に排他的に接続することができ、かつ、端子4132を端子4133及び4134に排他的に接続することができる。つまり、スイッチ回路413は、スイッチ回路31の各FETのゲート端子の接続を正バイアス回路411及び負バイアス回路412の間で切り替えることができる。スイッチ回路413は、例えば、DPDT(Double-Pole Double-Throw)型のスイッチ回路で構成される。
【0057】
スイッチ回路414は、正バイアス回路411及び負バイアス回路412と、スイッチ回路33との間に接続される。具体的には、スイッチ回路414は、スイッチ回路33の端子331及び332の間の経路を接続又は切断するFETに接続される端子4141と、スイッチ回路33の端子331及び333の間の経路を接続又は切断するFETに接続される端子4142と、正バイアス回路411に接続される端子4143と、負バイアス回路412に接続される端子4144と、を含む。この接続構成において、スイッチ回路414は、端子4141を端子4143及び4144に排他的に接続することができ、かつ、端子4142を端子4143及び4144に排他的に接続することができる。つまり、スイッチ回路414は、スイッチ回路33の各FETのゲート端子の接続を正バイアス回路411及び負バイアス回路412の間で切り替えることができる。スイッチ回路414は、例えば、DPDT型のスイッチ回路で構成される。
【0058】
なお、チャージポンプ回路41の回路構成は、例示であり、
図2の回路構成に限定されない。例えば、チャージポンプ回路41は、正バイアス回路411及び負バイアス回路412の一方を含まなくてもよい。この場合、スイッチ回路31及び33には、正バイアス及び負バイアスの一方とグランド電圧とが供給される。また、チャージポンプ回路41は、バンドギャップリファレンス回路(図示せず)、及び、エラーアンプ回路(図示せず)などを含んでもよい。
【0059】
また、本実施の形態では、チャージポンプ回路が電圧供給回路として用いられているが、電圧供給回路はチャージポンプ回路に限定されない。例えば、電圧供給回路として、ブーストラップ回路及び/又はスイッチトキャパシタ回路が用いられてもよい。
【0060】
[4 集積回路10内の回路配置]
次に、集積回路10内の回路配置について
図3を参照しながら説明する。
図3は、本実施の形態に係る集積回路10内の回路配置図である。
図3において、各回路の配置関係が容易に理解されるように、各回路にはそれを表す文字(例えば「LNA」など)が付されているが、実際の各回路には、当該文字は付されなくてもよい。
【0061】
なお、
図3は、集積回路10内の例示的な回路配置を示し、集積回路10は、多種多様な回路実装及び回路技術のいずれかを使用して実装され得る。したがって、以下に提供される集積回路10の説明は、限定的に解釈されるべきではない。
【0062】
集積回路10は、低雑音増幅回路21及び22(LNA)と、スイッチ回路31~34(SW)と、チャージポンプ回路41及び42(CP)と、バイアス回路71及び72(Bias)と、キャパシタ81及び82(C)と、を含む半導体集積回路である。
【0063】
集積回路10内において、スイッチ回路31~33よりもスイッチ回路34の方が、チャージポンプ回路41及び42の各々の近くに配置されている。つまり、チャージポンプ回路41及び42の各々は、スイッチ回路31~33から離れて配置され、スイッチ回路34の近くに配置されている。
【0064】
チャージポンプ回路41は、チャージポンプ回路42と異なる領域に形成されている。
図3では、チャージポンプ回路41は、チャージポンプ回路42と隣接している。なお、チャージポンプ回路41及び42において一部の素子が共用されてもよい。
【0065】
なお、集積回路10内の回路配置は、例示であり、
図3の回路配置に限定されない。例えば、集積回路10には、キャパシタ83及び84が含まれてもよい。また、集積回路10には、RFIC3から供給されるデジタル制御信号に基づいてチャージポンプ回路41及び42を制御するよう構成されたロジカル回路が含まれてもよい。
【0066】
[5 効果など]
以上のように、本実施の形態に係る高周波回路1は、低雑音増幅回路21と、低雑音増幅回路21の入力端に接続されるスイッチ回路31と、低雑音増幅回路21の出力端に接続される、又は、スイッチ回路31を介して低雑音増幅回路21の入力端に接続されるスイッチ回路32又は34と、スイッチ回路31に制御電圧を供給するよう構成されたチャージポンプ回路41と、スイッチ回路32又は34に制御電圧を供給するよう構成されたチャージポンプ回路42と、を備える。
【0067】
これによれば、スイッチ回路31とスイッチ回路32又は34とで異なるチャージポンプ回路41及び42から制御電圧を供給することができる。一般的に、複数のスイッチ回路に制御電圧を供給するチャージポンプ回路では、第2スイッチ回路に供給される制御電圧の変動によって第1スイッチ回路に供給される制御電圧が変動し、第1スイッチ回路のオン抵抗が変動してしまう。したがって、スイッチ回路32又は34のためのチャージポンプ回路42と異なるチャージポンプ回路41からスイッチ回路31に制御電圧が供給されることで、スイッチ回路32又は34の制御電圧の変動によるスイッチ回路31のオン抵抗の変動を抑制することができる。その結果、スイッチ回路31に接続される低雑音増幅回路21のバイアス電圧の変動を抑制することができ、低雑音増幅回路21のゲインの変動を抑制することができる。つまり、低雑音増幅回路21のゲインの安定性を向上させることができ、低雑音増幅回路21の特性(例えば雑音指数(NF:Noise Figure))を改善することができる。特に、低雑音増幅回路21の入力端とスイッチ回路31との間の経路を直流的に接地できない場合(つまり、当該経路にDCカットキャパシタがない場合)には、スイッチ回路31のオン抵抗の変動が低雑音増幅回路21のバイアス電圧に与える影響が大きくなるため、低雑音増幅回路21の特性の改善効果は大きい。
【0068】
また例えば、本実施の形態に係る高周波回路1において、スイッチ回路31は、他のスイッチ回路を介さずに低雑音増幅回路21の入力端に接続されてもよい。
【0069】
これによれば、スイッチ回路31のオン抵抗の変動が低雑音増幅回路21のバイアス電圧の変動に直接的に影響するため、低雑音増幅回路21の特性の改善効果は大きい。
【0070】
また例えば、本実施の形態に係る高周波回路1は、さらに、スイッチ回路31と低雑音増幅回路21の入力端との間に接続されるインダクタ51を備えてもよい。
【0071】
これによれば、スイッチ回路31と低雑音増幅回路21の入力端との間でインピーダンス整合をとることができる。
【0072】
また例えば、本実施の形態に係る高周波回路1において、スイッチ回路31と低雑音増幅回路21の入力端との間にキャパシタが接続されなくてもよい。
【0073】
これによれば、低雑音増幅回路21の入力端とスイッチ回路31との間にキャパシタ(DCカットキャパシタ)が接続されないことで、インピーダンス整合のために低雑音増幅回路21の入力端に接続されるインダクタ(インダクタンス値)を小さくすることができ、低雑音増幅回路21の特性を改善することができる。一方、低雑音増幅回路21の入力端とスイッチ回路31との間にキャパシタ(DCカットキャパシタ)が接続されないことで、低雑音増幅回路21の入力端とスイッチ回路31との間の経路を直流的に接地することができなくなり、バイアス電圧の安定性が低下する。このような場合には、スイッチ回路31のオン抵抗の変動が低雑音増幅回路21のバイアス電圧に与える影響が大きくなるため、スイッチ回路31のオン抵抗の変動を抑制する効果は大きい。
【0074】
また例えば、本実施の形態に係る高周波回路1において、スイッチ回路32は、スイッチ回路31を介して低雑音増幅回路21の入力端に接続されてもよく、高周波回路1は、さらに、スイッチ回路31及び32の間に接続される容量性素子を備えてもよい。
【0075】
これによれば、容量性素子によってDC成分がカットされるので、スイッチ回路31及び32の間の経路を直流的に接地することができる。したがって、スイッチ回路32のオン抵抗の変動が低雑音増幅回路21のバイアス電圧に与える影響を低下させることができ、低雑音増幅回路21の特性の劣化を抑制することができる。
【0076】
また例えば、本実施の形態に係る高周波回路1において、容量性素子は、弾性波フィルタ(例えばフィルタ回路61及び62)であってもよい。
【0077】
これによれば、DC成分をカットするためだけに容量性素子を追加する必要がなくなり、部品点数を削減することができる。
【0078】
また例えば、本実施の形態に係る高周波回路1は、さらに、低雑音増幅回路22と、低雑音増幅回路22の入力端に接続されるスイッチ回路33と、を備えてもよく、チャージポンプ回路41は、さらに、スイッチ回路33に制御電圧を供給するよう構成されてもよい。
【0079】
これによれば、チャージポンプ回路41をスイッチ回路31及び33で共用することができ、チャージポンプ回路の数を削減することができる。
【0080】
また例えば、本実施の形態に係る高周波回路1において、スイッチ回路34は、低雑音増幅回路21の出力端に接続されてもよく、低雑音増幅回路21、スイッチ回路31及び34、並びに、チャージポンプ回路41及び42は、同一の集積回路10に含まれてもよく、集積回路10内において、スイッチ回路31よりもスイッチ回路34の方が、チャージポンプ回路41及び42の各々の近くに配置されてもよい。
【0081】
これによれば、ノイズが発生するチャージポンプ回路41及び42をスイッチ回路31の比較的遠くに配置することができ、低雑音増幅回路21の入力側へのノイズの漏洩を抑制することができる。
【0082】
また、本実施の形態に係る通信装置5は、高周波信号を処理するよう構成されたRFIC3と、RFIC3とアンテナ2a及び2bとの間で高周波信号を伝送するよう構成された高周波回路1と、を備える。
【0083】
これによれば、高周波回路1と同様の効果を通信装置5で実現することができる。
【0084】
(他の実施の形態)
以上、本発明に係る高周波回路及び通信装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明に係る高周波回路及び通信装置は、上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、上記実施の形態に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、上記高周波回路を内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
【0085】
例えば、上記各実施の形態に係る高周波回路の回路構成において、図面に開示された各回路素子及び信号経路を接続する経路の間に、別の回路素子及び配線などが挿入されてもよい。例えば、フィルタとアンテナ接続端子との間にインピーダンス整合回路が挿入されてもよい。
【0086】
以下に、上記実施の形態に基づいて説明した高周波回路及び通信装置の特徴を示す。
<1>
第1低雑音増幅回路と、
前記第1低雑音増幅回路の入力端に接続される第1スイッチ回路と、
前記第1低雑音増幅回路の出力端に接続される、又は、前記第1スイッチ回路を介して前記第1低雑音増幅回路の前記入力端に接続される第2スイッチ回路と、
前記第1スイッチ回路に制御電圧を供給するよう構成された第1電圧供給回路と、
前記第2スイッチ回路に制御電圧を供給するよう構成された第2電圧供給回路と、を備える、
高周波回路。
<2>
前記第1スイッチ回路は、他のスイッチ回路を介さずに前記第1低雑音増幅回路の前記入力端に接続される、
<1>に記載の高周波回路。
<3>
前記高周波回路は、さらに、前記第1スイッチ回路と前記第1低雑音増幅回路の前記入力端との間に接続されるインダクタを備える、
<2>に記載の高周波回路。
<4>
前記第1スイッチ回路と前記第1低雑音増幅回路の前記入力端との間にキャパシタが接続されていない、
<3>に記載の高周波回路。
<5>
前記第2スイッチ回路は、前記第1スイッチ回路を介して前記第1低雑音増幅回路の前記入力端に接続され、
前記高周波回路は、さらに、前記第1スイッチ回路及び前記第2スイッチ回路の間に接続される容量性素子を備える、
<1>~<4>のいずれか1つに記載の高周波回路。
<6>
前記容量性素子は、弾性波フィルタである、
<5>に記載の高周波回路。
<7>
前記高周波回路は、さらに、
第2低雑音増幅回路と、
前記第2低雑音増幅回路の入力端に接続される第3スイッチ回路と、を備え、
前記第1電圧供給回路は、さらに、前記第3スイッチ回路に制御電圧を供給するよう構成される、
<1>~<6>のいずれか1つに記載の高周波回路。
<8>
前記第2スイッチ回路は、前記第1低雑音増幅回路の前記出力端に接続され、
前記第1低雑音増幅回路、前記第1スイッチ回路、前記第2スイッチ回路、前記第1電圧供給回路及び前記第2電圧供給回路は、同一の集積回路に含まれ、
前記集積回路内において、前記第1スイッチ回路よりも前記第2スイッチ回路の方が、前記第1電圧供給回路及び前記第2電圧供給回路の各々の近くに配置されている、
<1>~<4>のいずれか1つに記載の高周波回路。
<9>
高周波信号を処理するよう構成された信号処理回路と、
前記信号処理回路とアンテナとの間で前記高周波信号を伝送するよう構成された、<1>~<8>のいずれか1つに記載の高周波回路と、を備える、
通信装置。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、フロントエンド部に配置される高周波回路として、携帯電話などの通信機器に広く利用できる。
【符号の説明】
【0088】
1 高周波回路
2a、2b アンテナ
3 RFIC
4 BBIC
5 通信装置
10 集積回路
21、22 低雑音増幅回路
31、32、33、34、413、414 スイッチ回路
41、42 チャージポンプ回路
51、52 インダクタ
61、62、63,64 フィルタ回路
71、72 バイアス回路
81、82、83、84 キャパシタ
101、102 アンテナ接続端子
121 高周波出力端子
411 正バイアス回路
412 負バイアス回路