(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116639
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240821BHJP
G06Q 50/163 20240101ALI20240821BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/16 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022341
(22)【出願日】2023-02-16
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【弁理士】
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【弁理士】
【氏名又は名称】桂木 雄二
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 靖
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 裕之
(72)【発明者】
【氏名】平山 祥一朗
(72)【発明者】
【氏名】鬼石 康之
(72)【発明者】
【氏名】林 宏樹
(72)【発明者】
【氏名】儲 程昊
(72)【発明者】
【氏名】小林 賢一
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L049CC28
5L050CC11
5L050CC28
(57)【要約】
【課題】ワーキングスペースやシェアオフィスなどの複数の人物が集まる場所の利用者に対して適切な表示を行うことが難しい場合がある。
【解決手段】表示装置500は、人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づける取得部521と、前記取得部521による関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する出力部522と、を有する。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づける取得部と、
前記取得部による関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する出力部と、
を有する
表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記出力部は、前記取得部による関連づけの結果に基づいて、前記領域を利用中の人物が自社の人物であるか、または、他社の人物であるかを示す所属情報を表示する
表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記取得部による関連づけの結果に基づいて、領域における居心地の良さを推定した結果を示す値である居心地度を算出する算出部を有し、
前記出力部は、前記算出部が算出した前記居心地度を前記判断用情報として表示する
表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の表示装置であって、
前記領域の状況を判断する判断部を有し、
前記算出部は、前記判断部による判断の結果に基づいて前記居心地度を算出する
表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の表示装置であって、
前記判断部は、前記取得部が取得した前記位置情報に基づいて前記領域と関連する人物の状況を判断し、
前記算出部は、前記判断部による判断の結果に基づいて前記居心地度を算出する
表示装置。
【請求項6】
請求項3に記載の表示装置であって、
前記算出部は、予め登録済みの情報に基づいて前記居心地度を算出する際に用いる値を前記閲覧者に応じて変更する
表示装置。
【請求項7】
請求項3に記載の表示装置であって、
前記算出部が算出した前記居心地度に応じて、前記閲覧者が滞在する領域を示す提案情報を生成する提案情報生成部を有し、
前記出力部は、前記提案情報生成部が生成した前記提案情報を表示する
表示装置。
【請求項8】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記取得部による関連づけの結果に基づいて可視化グラフを生成する可視化グラフ生成部を有し、
前記出力部は、前記可視化グラフ生成部が生成した前記可視化グラフを表示する
表示装置。
【請求項9】
情報処理装置が、
人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づけ、
関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する
表示方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づけ、
関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する
処理を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物などにおいて利用状況を管理する際に用いられる技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、センサ部が取得したセンサデータを分析することでテナントなどの利用状況を分析するシステムが記載されている。また、特許文献1には、各センサの検知時間に基づいてヒートマップを作成することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コワーキングスペースやシェアオフィスなどでは、席の混雑具合や利用者の属性などに応じて利用する席を選択したいという要望がある。しかしながら、上記のような要望には、特許文献1に記載のような単にテナント単位での利用状況を分析しても、対応することが難しい。このように、コワーキングスペースやシェアオフィスなどの複数の人物が集まる場所の利用者に対して適切な表示を行うことが難しいという課題が生じていた。
【0006】
そこで、本発明は、上述した課題を解決することが可能な表示装置、表示方法、プログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するため本開示の一形態である表示装置は、
人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づける取得部と、
前記取得部による関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する出力部と、
を有する
という構成をとる。
【0008】
また、本開示の他の形態である表示方法は、
情報処理装置が、
人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づけ、
関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する
という構成をとる。
【0009】
また、本開示の他の形態であるプログラムは、
情報処理装置に、
人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づけ、
関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する
処理を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
上述したような各構成によると、上述したような課題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の第1の実施形態における表示システムの概要を説明するための図である。
【
図2】表示システムの概要を説明するための図である。
【
図6】居心地度算出処理の一例を説明するための図である。
【
図7】居心地度算出処理の一例を説明するための図である。
【
図8】表示装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図11】本開示の第2の実施形態における表示装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図12】表示装置の構成例を示すブロック図である。
【
図13】表示装置の他の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態を
図1から
図10までを参照して説明する。
図1、
図2は、表示システム100の概要を説明するための図である。
図3は、表示システム100の構成例を示す図である。
図4は、表示装置400の構成例を示すブロック図である。
図5は、事前登録データ情報442の一例を示す図である。
図6、
図7は、居心地度算出処理の一例を説明するための図である。
図8は、表示装置400の動作例を示すフローチャートである。
図9は、表示装置400の他の構成例を示す図である。
図10は、表示装置400の他の動作例を示す図である。
【0013】
本開示の第1の実施形態では、コワーキングスペースやシェアオフィスなどの表示対象における混雑などの状況の見える化を行う表示システム100について説明する。後述するように、本開示における表示システム100は、シェアオフィスなどの表示対象において、席ごとなどの所定の領域ごとに人物が利用中であるか否かに応じた情報を表示することができる。この際、表示システム100は、単に席を利用中であるか否かのみを表示するのではなく、各領域における居心地の良さを判断するための判断用情報を表示することができる。換言すると、例えば、表示システム100は、表示を閲覧する閲覧者に応じた判断用情報を表示することができる。なお、閲覧者は、コワーキングスペースやシェアオフィスなどの表示対象の利用者のうちの少なくとも一部などであってよい。
【0014】
例えば
図1を参照すると、表示システム100は、判断用情報として、閲覧者から見た際に領域を利用中の人物が自社の人物であるか、または、他社の人物であるかを示す所属情報を表示することができる。
図1で例示するように、表示システム100による表示によると、表示を閲覧する閲覧者から見て、各領域が自社または他社のうちのいずれの人物により利用中であるか容易に判別することができる。なお、表示システム100は、上記例示した場合のほか、自社のうち同じ部署に属するか否か、同じチームに属するか否かなど、より細分化した表示を行ってもよい。また、
図2で例示するように、表示システム100は、判断用情報として、所定の手段で算出した居心地度に応じた情報を表示するよう構成してもよい。後述するように、居心地度は、各領域における居心地の良さを推定した結果を示す値である。例えば、居心地度は、周囲の領域における人の密度、他社/自社の割合や密度、周囲に存在する人物の行動状況、騒音状況、椅子の状況、そのほか任意の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、算出することができる。なお、表示システム100は、
図1で例示する場合と
図2で例示する場合とを組み合わせて表示してもよい。
【0015】
なお、
図1、
図2では、コワーキングスペースやシェアオフィスなどにおいて席ごとに判断用情報を表示する場合について例示している。しかしながら、表示対象は、コワーキングスペースやシェアオフィスなどに限定されない。例えば、表示システム100は、イベントや式典、そのほか事前登録や事前招待などを行う複数の人物が集まる場所における状況の見える化を行うよう構成してよい。また、表示システム100は、椅子ごとや机ごとなどのほか、任意に設定された領域ごとに判断用情報の表示を行うよう構成してよい。例えば、表示システム100は、表示対象内に存在する利用者の位置などに応じて領域を設定してもよい。つまり、領域は、予め所定の位置に設定されていてもよいし、利用者の位置などに応じて可変であってもよい。
【0016】
図3は、表示システム100全体の構成例を示している。
図3を参照すると、例えば、表示システム100は、撮像装置200と、マイクロフォン300と、表示装置400と、を有している。
図3で例示するように、撮像装置200と表示装置400とは、有線または無線により互いに通信可能なよう接続されている。また、マイクロフォン300と表示装置400とは、有線または無線により互いに通信可能なよう接続されている。
【0017】
なお、表示システム100は、1つの撮像装置200を有してもよいし、複数の撮像装置200を有してもよい。同様に、表示システム100は、1つのマイクロフォン300を有してもよいし、複数のマイクロフォン300を有してもよい。また、表示システム100は、撮像装置200やマイクロフォン300を有さなくてもよい。
【0018】
撮像装置200は、コワーキングスペースやシェアオフィスなどにおける所定箇所に予め設置されており、画像データを取得する。撮像装置200は、監視カメラなどの一般的な装置であってよい。また、撮像装置200は、取得した画像データを表示装置400に対して送信することができる。
【0019】
マイクロフォン300は、コワーキングスペースやシェアオフィスなどにおける所定箇所に予め設置されており、音声などの音データを取得する。マイクロフォン300は、音信号を電気信号に変換する変換機構を有する一般的な装置であってよい。また、マイクロフォン300は、取得した音データを変換した電気信号を表示装置400に対して送信することができる。
【0020】
表示装置400は、コワーキングスペースやシェアオフィスなどの表示対象における状況の見える化を行う情報処理装置である。表示装置400は、コワーキングスペースやシェアオフィスなどの表示対象内に設置されていてもよいし、表示対象の外に設置されていてもよい。例えば、表示装置400は、シェアオフィスなどの表示対象において、席ごとなどの所定の領域ごとに判断用情報を表示することができる。例えば、表示装置400は、操作入力部410に対する入力などに応じて、表示を閲覧する閲覧者についての情報を取得する。そして、表示装置400は、閲覧者に応じた判断用情報を生成、算出して、生成、算出した情報を表示することができる。なお、表示装置400は、自装置が有する画面表示部420上に判断用情報などを表示してもよいし、表示対象内に存在する人物などが有するスマートフォンやタブレット装置などの端末装置やそのほか情報処理装置上に判断用情報を表示させてもよい。
【0021】
図4は、表示装置400の構成例を示している。
図4を参照すると、表示装置400は、主な構成要素として、例えば、操作入力部410と、画面表示部420と、通信I/F部430と、記憶部440と、演算処理部450と、を有している。
【0022】
なお、
図4では、1台の情報処理装置を用いて表示装置400としての機能を実現する場合について例示している。しかしながら、表示装置400は、例えば、クラウド上に実現されるなど、複数台の情報処理装置を用いて実現されてもよい。また、表示装置400は、操作入力部410や画面表示部420を有さないなど上記例示した構成の一部を含まなくてもよいし、上記例示した以外の構成を有してもよい。
【0023】
操作入力部410は、キーボード、マウスなどの操作入力装置からなる。操作入力部410は、表示装置400を操作する操作者の操作を検出して演算処理部450に出力する。例えば、操作入力部410は、後述する事前登録データの入力を受け付ける際や、閲覧者についての情報を取得する際などに用いられてもよい。
【0024】
画面表示部420は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)などの画面表示装置からなる。画面表示部420は、演算処理部450からの指示に応じて、記憶部440に格納されている各種情報などを画面表示することができる。例えば、画面表示部420は、コワーキングスペースやシェアオフィスなどの表示対象内所定箇所に予め設置されている。
【0025】
通信I/F部430は、データ通信回路などからなる。通信I/F部430は、通信回線を介して接続された撮像装置200、マイクロフォン300、そのほか端末装置などの各種外部装置との間でデータ通信を行う。
【0026】
記憶部440は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置である。記憶部440は、演算処理部450における各種処理に必要な処理情報やプログラム446を記憶する。プログラム446は、演算処理部450に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現する。プログラム446は、通信I/F部430などのデータ入出力機能を介して外部装置や記録媒体から予め読み込まれ、記憶部440に保存されている。記憶部440で記憶される主な情報としては、例えば、事前環境データ情報441、事前登録データ情報442、画像データ情報443、音データ情報444、位置データ情報445などがある。
【0027】
事前環境データ情報441は、コワーキングスペースやシェアオフィスなどの表示対象内や椅子などの領域内の環境について事前に登録された情報を示している。事前環境データ情報441には、領域ごとの環境についての情報が含まれていてもよいし、表示対象全体における環境についての情報が含まれていてもよい。例えば、事前環境データ情報441は、通信I/F部430を介して外部装置から取得することや操作入力部410などを用いて入力することなどの方法を用いて予め取得されており、記憶部440に格納されている。
【0028】
本開示の場合、事前環境データ情報441には、ビジネスチェアやソファなど椅子の種類を示す情報が含まれる。事前環境データ情報441には、時刻ごとの日当たり状況や平均温度情報、床の部材や周辺の観葉植物の状況など、そのほか任意の環境を示す情報が含まれてもよい。
【0029】
事前登録データ情報442は、表示システム100を利用する各利用者についての情報を示している。例えば、事前登録データ情報442には、コワーキングスペースやシェアオフィスなどの利用登録をする際に受け付けた情報が含まれる。事前登録データ情報442には、コワーキングスペースやシェアオフィスなどの利用を開始する際に受け付けた情報などが含まれてもよい。例えば、事前登録データ情報442は、通信I/F部430を介して外部装置から取得することや操作入力部410などを用いて入力することなどの方法を用いて予め取得されており、記憶部440に格納されている。
【0030】
図5は、事前登録データ情報442の一例を示している。
図5を参照すると、事前登録データ情報442では、例えば、識別情報と、端末情報と、属性情報と、が関連付けられている。ここで、識別情報は、利用者の登録番号や氏名など利用者を識別するための情報である。識別情報は任意に設定されてよい。また、端末情報は、利用者が有するスマートフォンなどの端末装置やそのほか装置を識別するための情報である。端末情報は、スマートフォンなど利用者自身が有するデバイスの情報を示していてもよいし、コワーキングスペースやシェアオフィスの利用を開始する際などに利用者に対して貸与される任意の装置の情報を示していてもよい。また、属性情報は、利用者が所属する会社や部署などの情報を示している。例えば、属性情報には、利用者が所属する会社名を示す会社情報や所属する部署を示す部署情報などの所属情報、居心地の良さを判断する際に用いられる嗜好情報、そのほか任意の情報のうちの少なくとも一部が含まれる。なお、嗜好情報には、同僚が存在している状況と近くに人物がいない状況のどちらに居心地の良さを感じるか、そのほかどのような状況が好みであるか、好みの椅子の種類を示す情報など、居心地度を算出する際に用いることが可能な任意の情報が含まれてよい。
【0031】
画像データ情報443は、撮像装置200が取得した画像データを含んでいる。画像データ情報443には、時系列の画像データが含まれてよい。例えば、画像データ情報443は、後述する画像データ取得部451が撮像装置200などから画像データを取得することに応じて更新される。
【0032】
音データ情報444は、マイクロフォン300が取得した音データを含んでいる。音データ情報444には、時系列の音データが含まれてよい。例えば、音データ情報444は、後述する音データ取得部452がマイクロフォン300などから音データを取得することに応じて更新される。
【0033】
位置データ情報445は、コワーキングスペースやシェアオフィスなどを利用中の利用者の位置を示す情報である位置データを含んでいる。例えば、位置データ情報445には、位置データとして、利用者の位置を示す座標などが含まれてよい。また、位置データ情報445には、利用者が利用している席を示す情報などが含まれてもよい。位置データ情報445は、所定時間ごとの位置データなど時系列の位置データを含むことが出来る。例えば、位置データ情報445は、後述する位置データ取得部453が利用者の位置を示す情報を取得することなどに応じて更新される。
【0034】
演算処理部450は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置とその周辺回路を有する。演算処理部450は、記憶部440からプログラム446を読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム446とを協働させて各種処理部を実現する。演算処理部450で実現される主な処理部としては、例えば、画像データ取得部451、音データ取得部452、位置データ取得部453、状況判断部454、閲覧者情報取得部455、居心地度算出部456、出力部457などがある。
【0035】
なお、演算処理部450は、上述したCPUの代わりに、GPU(Graphic Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、MPU(Micro Processing Unit)、FPU(Floating point number Processing Unit)、PPU(Physics Processing Unit)、TPU(Tensor Processing Unit)、量子プロセッサ、マイクロコントローラ、又は、これらの組み合わせなどを有してもよい。
【0036】
画像データ取得部451は、撮像装置200から画像データを取得する。例えば、画像データ取得部451は、通信I/F部430などを介して、撮像装置200から画像データを取得する。また、画像データ取得部451は、取得した画像データを画像データ情報443として記憶部440に格納する。
【0037】
音データ取得部452は、マイクロフォン300から電気信号を受信することで、マイクロフォン300から音データを取得する。例えば、音データ取得部452は、通信I/F部430などを介して、マイクロフォン300から音データを取得する。また、音データ取得部452は、取得した音データを音データ情報444として記憶部440に格納する。
【0038】
位置データ取得部453は、表示対象内に存在する利用者が有する端末装置などと通信を行うことで、コワーキングスペースやシェアオフィスなどを利用中の利用者の位置を示す情報である位置データを取得する。また、位置データ取得部453は、取得した位置データを位置データ情報445として記憶部440に格納する。
【0039】
例えば、位置データ取得部453は、ローカル5G(5th Generation Mobile Communication System)を用いた位置測位、BLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンを用いた位置測位、UWB(Ultra-WideBand)を用いた位置測位、IMES(Indoor MEssaging System)やGPS(Global Positioning System)を用いた位置測位など、任意の方法を用いた測位により位置データを取得してよい。位置データ取得部453は、上記例示した以外の測位技術を用いて、位置データを取得してもよい。
【0040】
また、位置データ取得部453は、取得した位置データと利用者とを関連づけることができる。例えば、位置データ取得部453は、利用者の位置データを取得する際に利用者が有する端末装置などと通信を行うことで、端末装置などから当該端末装置などを識別するための情報である端末情報を取得する。また、位置データ取得部453は、事前登録データ情報442を参照することで、取得した端末情報に関連する利用者を特定する。そして、位置データ取得部453は、特定した結果に基づいて、取得した位置データと利用者とを関連づける。なお、
図5で例示したように、事前登録データ情報442には属性情報が含まれている。そのため、位置データと利用者とを関連づけることで、表示装置400は、位置データ上の人物が自社の人物であるか、または、他者の人物であるかを判別することができるようになる。
【0041】
また、位置データ取得部453は、椅子などの領域と利用者とを関連づけてもよい。例えば、位置データ取得部453は、位置データが示す位置と最も近い領域と利用者とを関連付けてもよい。位置データ取得部453は、時系列の位置データに基づいて領域と利用者とを関連づけてもよい。
【0042】
状況判断部454は、画像データ、位置データ、音データなどのうちの少なくとも1つに基づいて、所定の状況を判断することができる。例えば、状況判断部454は、人物ごとや領域ごとに状況の判断を行ってよい。
【0043】
例えば、状況判断部454は、画像データや位置データに基づいて、人物の行動状況を判断することができる。例えば、状況判断部454は、画像データに基づく行動解析を行うことで、人物が忙しいか否か、人物がイライラしているか否かなどの行動状況を判断することができる。なお、本開示においては、状況判断部454が画像データに基づく行動解析を行う際の処理については特に限定しない。例えば、状況判断部454は、予め学習した行動状況判断用のモデルに画像データを入力することなどに応じて画像データに基づく行動解析を行ってよい。また、状況判断部454は、画像データ中の位置などに応じて、行動解析した結果がどの領域に存在する人物の行動状況であるかなどを特定してよい。また、状況判断部454は、位置データに基づいて人物の行動状況を判断することもできる。例えば、状況判断部454は、時系列の位置データに基づいて所定時間当たりの移動頻度や移動量などが所定値を超えると判断される場合に、人物が忙しい状況にあると判断してもよい。
【0044】
また、状況判断部454は、音データに基づいて、各領域における騒音状況などを判断することができる。例えば、状況判断部454は、マイクロフォン300が取得した音データが示す音の大きさと、各領域における音の大きさやわずらわしさと、を関連づけた情報を予め有している。状況判断部454は、上記情報に基づいて、取得した音データに応じて各領域における騒音状況などを判断することができる。状況判断部454は、上記例示した方法のほか、予め学習したモデルを用いるなど任意の方法で各領域における騒音状況などを判断してもよい。
【0045】
例えば、状況判断部454は、以上例示したように、画像データ、位置データ、音データなどのうちの少なくとも1つに基づいて、人物の行動状況や騒音状況などを判断することができる。なお、状況判断部454は、上記例示した以外の状況を判断するよう構成してもよい。例えば、状況判断部454は、任意の手段を用いて各領域における日当たりや温度などの状況を判断するように構成してもよいし、画像データに基づいて人物のマスク着用状況などを判断するように構成してもよい。
【0046】
閲覧者情報取得部455は、表示を閲覧する閲覧者についての情報を取得する。例えば、閲覧者情報取得部455は、通信I/F部430を介して外部装置から取得することや操作入力部410などを用いて入力することなどに応じて、氏名や識別情報などの閲覧者についての情報を取得する。
【0047】
居心地度算出部456は、算出対象領域における居心地の良さを推定した結果を示す値である居心地度を算出する。居心地度算出部456は、閲覧者に応じた居心地度を算出することができる。例えば、居心地度算出部456は、閲覧者にとって居心地がよいと推定されるほど居心地度としてより大きな値を算出する。一例として、居心地度算出部456は、周囲の領域における人の密度、他社/自社の割合や密度、周囲に存在する人物の行動状況、騒音状況、椅子の状況、そのほか任意の情報など、算出対象となる領域や当該領域周囲の状況などのうちの少なくとも1つに基づいて、居心地度を算出することができる。
【0048】
例えば、居心地度算出部456は、位置データ取得部453が位置データを取得して利用者と関連づけた結果に基づいて、周囲の領域における人の密度などを算出することができる。また、居心地度算出部456は、周囲の領域に存在する人物が自社の人物であるか他社の人物であるかに基づいて、他社/自社の割合や密度などを算出することができる。なお、他社/自社の判別は、閲覧者情報取得部455が取得した閲覧者についての情報に基づいて事前登録データ情報442を参照することで判別することができる。また、算出対象の領域からみてどこまでの範囲を周囲とみなすかは、任意に設定してよい。例えば、居心地度算出部456は、算出対象の領域と隣接する領域、または、算出対象の領域との間の距離が所定値以下となる領域を周囲の領域と判断するよう構成してもよい。
【0049】
また、居心地度算出部456は、上記算出した結果や、状況判断部454による判断の結果、事前環境データ情報441などの参照結果に基づいて、居心地度を算出することができる。居心地度算出部456は、任意の数式を用いて居心地度を算出してよい。
【0050】
例えば、
図6は、居心地度算出部456による居心地度の算出例を示している。
図6を参照すると、居心地度算出部456は、周囲の密度が高いほど算出する値が小さくなるように、居心地度を算出することができる。また、居心地度算出部456は、周囲における他社の人物の密度が高いほど算出する値が小さくなるように、居心地度を算出することができる。換言すると、居心地度算出部456は、周囲における自社の人物の密度が高い場合よりも他社の人物の密度が高い場合により算出する値が小さくなるように、居心地度を算出することができる。居心地度算出部456は、密度が低いほどより大きな値を居心地度として算出してもよい。
【0051】
また、
図7を参照すると、居心地度算出部456は、周囲に忙しいと判断される人物が存在する場合に、忙しいと判断される人物が存在しない場合よりも小さな値を居心地度として算出することができる。居心地度算出部456は、騒音が所定値以上の場合などに騒音が所定値未満の場合よりも小さな値を居心地度として算出してもよい。また、居心地度算出部456は、椅子の種類や周囲の人物のマスク着用状況などに応じて居心地度を補正してもよい。
【0052】
例えば、以上のように、居心地度算出部456は、密度や状況判断の結果などに基づいて居心地度を算出することができる。居心地度算出部456は、算出対象となる各領域について、居心地度を算出してよい。
【0053】
なお、居心地度算出部456は、上記例示した以外の方法で居心地度を算出してもよい。例えば、居心地度算出部456は、属性情報に含まれる嗜好情報に基づいて、閲覧者ごとに居心地度の算出方法を変えてもよい。例えば、居心地度算出部456は、閲覧者にとって好ましい環境であると判断されるほど算出する値が大きくなるように、嗜好情報に基づいて居心地度を算出する際の補正値などを修正してよい。また、居心地度算出部456は、閲覧者にとって好ましくない環境であると判断されるほど算出する値が小さくなるように、嗜好情報に基づいて居心地度を算出する際の補正値などを修正してもよい。
【0054】
また、居心地度算出部456は、算出対象となる領域を任意の手段で決定してよい。例えば、居心地度算出部456は、利用者が利用していない空席の領域を算出対象となる領域として決定してよい。また、領域を可変にする場合、居心地度算出部456は、任意の手段で算出対象となる領域を設定してよい。例えば、居心地度算出部456は、利用者の位置などに応じた領域が設定されていない空間のうち所定以上の大きさを有する空間に対して算出対象となる領域を設定して、設定した領域に対して居心地度の算出を行ってもよい。
【0055】
また、居心地度算出部456は、閲覧者についての情報を用いずに居心地度を算出してもよい。例えば、居心地度算出部456は、閲覧者についての情報を用いずに判断可能な密度や状況判断の結果などに基づいて居心地度を算出してもよい。
【0056】
出力部457は、位置データ取得部453による取得の結果、状況判断部454による判断の結果、居心地度算出部456による算出結果、などに応じた表示を行う。例えば、出力部457は、上記各処理部による処理の結果のうちの少なくとも1つに基づいて、領域における居心地の良さを判断するための情報である判断用情報を領域ごとに表示することができる。
【0057】
例えば、出力部457は、
図1で例示するように、判断用情報として、閲覧者から見た際に領域を利用中の人物が自社の人物であるか、または、他社の人物であるかを示す所属情報を表示することができる。また、出力部457は、
図2で例示するように、判断用情報として、居心地度算出部456が算出した居心地度に応じた情報を表示するよう構成してもよい。この際、出力部457は、居心地度の大きさに応じてグラデーション表示を行うなど、段階的な表示を行って構わない。出力部457は、
図1で例示する場合と
図2で例示する場合とを組み合わせて表示してもよいし、
図1で例示する場合と
図2で例示する場合とを切り替えて表示可能なよう構成してもよい。
【0058】
なお、出力部457は、自装置が有する画面表示部420上に判断用情報などを表示してもよいし、表示対象内に存在する人物などが有するスマートフォンやタブレット装置などの端末装置やそのほか情報処理装置上に判断用情報を表示させてもよい。
【0059】
以上が、表示装置400の構成例である。なお、表示装置400は、状況判断部454を有さないなど
図4で例示した構成のうちの一部のみを有していてもよい。
【0060】
続いて、
図8を参照して、表示装置400の動作例について説明する。
図8は、表示装置400の動作例を示すフローチャートである。
図8を参照すると、位置データ取得部453は、表示対象内に存在する利用者が有する端末装置などと通信を行うことで、コワーキングスペースやシェアオフィスなどを利用中の利用者の位置を示す情報である位置データを取得する(ステップS101)。例えば、位置データ取得部453は、ローカル5Gを用いた位置測位、BLEビーコンを用いた位置測位、UWBを用いた位置測位、IMESやGPSを用いた位置測位など、任意の方法を用いた測位により位置データを取得してよい。
【0061】
また、位置データ取得部453は、取得した位置データと利用者とを関連づける(ステップS102)。例えば、位置データ取得部453は、利用者の位置データを取得する際に利用者が有する端末装置などと通信を行うことで、端末装置などから当該端末装置などを識別するための情報である端末情報を取得する。また、位置データ取得部453は、事前登録データ情報442を参照することで、取得した端末情報に関連する利用者を特定する。そして、位置データ取得部453は、特定した結果に基づいて、取得した位置データと利用者とを関連づける。
【0062】
閲覧者情報取得部455は、表示を閲覧する閲覧者についての情報を取得する(ステップS103)。例えば、閲覧者情報取得部455は、通信I/F部430を介して外部装置から取得することや操作入力部410などを用いて入力することなどに応じて、氏名や識別情報などの閲覧者についての情報を取得する。
【0063】
居心地度算出部456は、算出対象領域における居心地の良さを推定した結果を示す値である居心地度を算出する(ステップS104)。居心地度算出部456は、閲覧者に応じた居心地度を算出することができる。例えば、居心地度算出部456は、周囲の領域における人の密度、他社/自社の割合や密度、周囲に存在する人物の行動状況、騒音状況、椅子の状況、そのほか任意の情報など、算出対象となる領域や当該領域周囲の状況などのうちの少なくとも1つに基づいて、居心地度を算出することができる。なお、居心地度算出部456は、状況判断部454による判断の結果も用いて居心地度を算出してもよい。
【0064】
出力部457は、ステップS102やステップS104の処理結果などに応じて、領域ごとに判断用情報を表示する(ステップS105)。例えば、出力部457は、
図1や
図2で例示するような判断用情報の表示を行ってよい。
【0065】
以上が、表示装置400の動作例である。なお、
図8は、表示装置400の動作の一例を示しており、表示装置400の動作は
図8で例示する場合に限定されない。
【0066】
このように、表示装置400は、位置データ取得部453と出力部457とを有している。このような構成によると、出力部457は、位置データ取得部453による関連付けの結果に応じた判断用情報の表示を行うことができる。その結果、出力部457による表示を閲覧する閲覧者は、自身にとってより居心地のよい席などの領域を的確に把握することができる。つまり、上記構成によると、閲覧者などの利用者に対する適切な表示を実現することができる。
【0067】
また、表示装置400は、居心地度算出部456を有している。このような構成によると、出力部457は、居心地度算出部456による算出結果に応じた判断用情報の表示を行うことができる。その結果、出力部457による表示を閲覧する閲覧者は、自身にとってより居心地のよい席などの領域を的確に把握することができる。つまり、上記構成によると、利用者に対する適切な表示を実現することができる。
【0068】
なお、表示装置400の構成は、本開示で例示した場合に限定されない。例えば、
図9は、表示装置400の他の構成例を示している。
図9を参照すると、表示装置400の演算処理部450は、記憶部440に格納されたプログラム446を読み込んで実行することで、
図4で例示した構成に加えて、可視化グラフ生成部458を実現することができる。
【0069】
可視化グラフ生成部458は、位置データや判断用情報などに基づいて、値の大小などを色や模様の使い分けや濃淡で表現するヒートマップなどの可視化グラフを生成する。換言すると、可視化グラフ生成部458は、領域ごとではなく、表示対象全体を対象とした可視化グラフを生成する。
【0070】
例えば、可視化グラフ生成部458は、位置データ取得部453による位置データの取得結果に基づいて、人物の密度を色の濃淡などで表現する可視化グラフを生成することができる。また、可視化グラフ生成部458は、位置データ取得部453による利用者との関係づけの結果に基づいて、他社/自社の密度や割合を色の濃淡などで表現する可視化グラフを生成することができる。また、可視化グラフ生成部458は、居心地度算出部456が算出した居心地度に基づいて、居心地度の大小を色の濃淡などで表現する可視化グラフを生成することができる。可視化グラフ生成部458は、上記例示したうちの少なくとも1つの可視化グラフを生成するよう構成してよい。
【0071】
なお、本開示においては、可視化グラフ生成部458が可視化グラフを生成する方法については特に限定しない。可視化グラフ生成部458は、任意の方法を用いて可視化グラフを生成してよい。
【0072】
また、表示装置400が可視化グラフ生成部458を有する場合、出力部457は、上述した表示に加えて、可視化グラフ生成部458が生成した可視化グラフを表示することができる。例えば、出力部457は、各種表示を切り替えることができるように構成してもよい。
【0073】
図10は、可視化グラフ生成部458を有する場合の表示装置400の動作例を示している。
図10を参照すると、例えば可視化グラフ生成部458は、上述したステップS104の処理の後に可視化グラフを生成する(ステップS106)。また、ステップS106の後、出力部457による出力を行う。
【0074】
なお、可視化グラフ生成部458は
図10で例示した以外のタイミングで可視化グラフを生成してもよい。例えば、可視化グラフ生成部458は、ステップS101やステップS102の後に可視化グラフを生成してもよい。
【0075】
このように、表示装置400は、可視化グラフ生成部458を有することができる。このような構成によると、出力部457は、可視化グラフを表示することができる。その結果、出力部457による表示を閲覧する閲覧者は、自身にとってより居心地のよい領域を的確に把握することができる。つまり、上記構成によると、閲覧者などの利用者に対する適切な表示を実現することができる。
【0076】
また、表示装置400は、
図9を参照すると、表示装置400の演算処理部450は、記憶部440に格納されたプログラム446を読み込んで実行することで、
図4で例示した構成に加えて、提案情報生成部459を実現してもよい。
【0077】
提案情報生成部459は、予め学習したモデルに居心地度算出部456が算出した各領域の居心地度を入力することなどに応じて、閲覧者が座る椅子や滞在する領域として最適な領域などを示す提案情報を生成する。提案情報生成部459は、推薦する度合いを示す提案度などを提案情報として生成してもよい。また、提案情報生成部459は、予め学習したモデルに密度などを示す情報を入力することに応じて、混雑予想を示す提案情報などを生成してもよい。
【0078】
上述した場合と同様に、表示装置400が提案情報生成部459を有する場合、出力部457は、提案情報生成部459が生成した提案情報の表示を行うよう構成してもよい。出力部457は、各種表示を切り替えることができるように構成してもよい。また、提案情報生成部459が生成した提案情報に基づいて、可視化グラフ生成部458が可視化グラフを生成するように構成してもうおい。例えば、可視化グラフ生成部458は、提案度の大小を色の濃淡などで表現する可視化グラフを生成してもよい。
【0079】
[第2の実施形態]
次に、本開示の第2の実施形態について、
図11から
図13までを参照して説明する。
図11は、表示装置500のハードウェア構成例を示す図である。
図12は、表示装置500の構成例を示すブロック図である。
図13は、表示装置600の構成例を示すブロック図である。
【0080】
本開示の第2の実施形態においては、居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する表示装置500について説明する。また、本実施形態では、可視化グラフを表示する表示装置600について説明する。
図11は、表示装置500のハードウェア構成例を示している。
図11を参照すると、表示装置500は、一例として、以下のようなハードウェア構成を有している。
・CPU(Central Processing Unit)501(演算装置)
・ROM(Read Only Memory)502(記憶装置)
・RAM(Random Access Memory)503(記憶装置)
・RAM503にロードされるプログラム群504
・プログラム群504を格納する記憶装置505
・情報処理装置外部の記録媒体510の読み書きを行うドライブ装置506
・情報処理装置外部の通信ネットワーク511と接続する通信インタフェース507
・データの入出力を行う入出力インタフェース508
・各構成要素を接続するバス509
【0081】
また、表示装置500は、プログラム群504をCPU501が取得して当該CPU501が実行することで、
図12に示す取得部521と出力部522としての機能を実現することができる。なお、プログラム群504は、例えば、予め記憶装置505やROM502に格納されており、必要に応じてCP501がRAM503などにロードして実行する。また、プログラム群504は、通信ネットワーク511を介してCPU501に供給されてもよいし、予め記録媒体510に格納されており、ドライブ装置506が該プログラムを読み出してCPU501に供給してもよい。
【0082】
なお、
図11は、表示装置500のハードウェア構成例を示している。表示装置500のハードウェア構成は上述した場合に限定されない。例えば、表示装置500は、ドライブ装置506を有さないなど、上述した構成の一部から構成されてもよい。また、CPU501は、第1の実施形態で例示したGPUなどであってもよい。
【0083】
取得部521は、人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づける。例えば、取得部521は、装置の識別情報などに基づいて上記関連づけを行ってよい。
【0084】
出力部522は、取得部521による関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する。出力部522が判断用情報を表示する領域は、予め定められていてもよいし、取得部521が取得した位置情報に応じて定められてもよい。
【0085】
このように、表示装置500は、取得部521と出力部522とを有している。このような構成によると、出力部522は、取得部521による関連づけの結果に基づいて判断用情報を所定の領域ごとに表示することができる。その結果、出力部522による表示を閲覧する閲覧者は、自身にとってより居心地のよい領域を的確に把握することができる。つまり、上記構成によると、閲覧者などの利用者に対する適切な表示を実現することができる。
【0086】
なお、上述した表示装置500は、当該表示装置500などの情報処理装置に所定のプログラムが組み込まれることで実現できる。具体的に、本発明の他の形態であるプログラムは、表示装置500などの情報処理装置に、人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づけ、関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する、処理を実現するためのプログラムである。
【0087】
また、上述した表示装置500などの情報処理装置により実行される表示方法は、人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づけ、関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する、という方法である。
【0088】
上述した構成を有する、プログラム、又は、プログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体、又は、表示方法、の発明であっても、上述した表示装置500と同様の作用・効果を奏するために、上述した本開示の目的を達成することができる。
【0089】
また、上述した可視化グラフを表示する表示装置600も、上述した表示装置500と同様に本発明の目的を達成することができる。例えば、表示装置600は、表示装置500と同様に、プログラム群をCPUが取得して当該CPUが実行することで、
図13に示す取得部621、可視化グラフ生成部622、出力部623としての機能を実現することができる。なお、表示装置600のハードウェア構成は、
図11で例示した表示装置500のハードウェア構成と同様であってよい。
【0090】
取得部621は、人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づける。
【0091】
可視化グラフ生成部622は、取得部621による関連づけの結果に基づいて可視化グラフを生成する。
【0092】
出力部623は、可視化グラフ生成部622が生成した可視化グラフを表示する。
【0093】
このような構成によると、出力部623は、可視化グラフ生成部622が生成した可視化グラフを表示することができる。その結果、出力部623による表示を閲覧する閲覧者は、自身にとってより居心地のよい領域を的確に把握することができる。つまり、上記構成によると、閲覧者などの利用者に対する適切な表示を実現することができる。
【0094】
なお、上述した表示装置600は、当該表示装置600などの情報処理装置に所定のプログラムが組み込まれることで実現できる。具体的に、本発明の他の形態であるプログラムは、表示装置600などの情報処理装置に、人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づけ、関連づけの結果に基づいて可視化グラフを生成し、生成した可視化グラフを表示する、処理を実現するためのプログラムである。
【0095】
また、上述した表示装置600などの情報処理装置により実行される表示方法は、人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づけ、関連づけの結果に基づいて可視化グラフを生成し、生成した可視化グラフを表示する、という方法である。
【0096】
上述した構成を有する、プログラム、又は、プログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体、又は、表示方法、の発明であっても、上述した表示装置600と同様の作用・効果を奏するために、上述した表示装置500と同様に上述した本開示の目的を達成することができる。
【0097】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における表示装置などの概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0098】
(付記1)
人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づける取得部と、
前記取得部による関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する出力部と、
を有する
表示装置。
(付記2)
付記1に記載の表示装置であって、
前記出力部は、前記取得部による関連づけの結果に基づいて、前記領域を利用中の人物が自社の人物であるか、または、他社の人物であるかを示す所属情報を表示する
表示装置。
(付記3)
付記1または付記2に記載の表示装置であって、
前記取得部による関連づけの結果に基づいて、領域における居心地の良さを推定した結果を示す値である居心地度を算出する算出部を有し、
前記出力部は、前記算出部が算出した前記居心地度を前記判断用情報として表示する
表示装置。
(付記4)
付記3に記載の表示装置であって、
前記領域の状況を判断する判断部を有し、
前記算出部は、前記判断部による判断の結果に基づいて前記居心地度を算出する
表示装置。
(付記5)
付記4に記載の表示装置であって、
前記判断部は、前記取得部が取得した前記位置情報に基づいて前記領域と関連する人物の状況を判断し、
前記算出部は、前記判断部による判断の結果に基づいて前記居心地度を算出する
表示装置。
(付記6)
付記3から付記5までのうちのいずれか1項に記載の表示装置であって、
前記算出部は、予め登録済みの情報に基づいて前記居心地度を算出する際に用いる値を前記閲覧者に応じて変更する
表示装置。
(付記7)
付記3から付記6までのうちのいずれか1項に記載の表示装置であって、
前記算出部が算出した前記居心地度に応じて、前記閲覧者が滞在する領域を示す提案情報を生成する提案情報生成部を有し、
前記出力部は、前記提案情報生成部が生成した前記提案情報を表示する
表示装置。
(付記8)
付記1から付記7までのうちのいずれか1項に記載の表示装置であって、
前記取得部による関連づけの結果に基づいて可視化グラフを生成する可視化グラフ生成部を有し、
前記出力部は、前記可視化グラフ生成部が生成した前記可視化グラフを表示する
表示装置。
(付記9)
情報処理装置が、
人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づけ、
関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する
表示方法。
(付記10)
情報処理装置に、
人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づけ、
関連づけの結果に基づいて、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報を所定の領域ごとに表示する
処理を実現するためのプログラム。
(付記11)
人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づける取得部と、
前記取得部による関連づけの結果に基づいて可視化グラフを生成する可視化グラフ生成部と、
前記可視化グラフ生成部が生成した前記可視化グラフを表示する出力部と、
を有する
表示装置。
(付記12)
付記11に記載の表示装置であって、
前記可視化グラフ生成部は、前記取得部による関連づけの結果に基づいて取得される、表示を閲覧する閲覧者が居心地の良さを判断するための判断用情報に基づいて、前記可視化グラフを生成する
表示装置。
(付記13)
付記12に記載の表示装置であって、
前記判断用情報は、所定の領域を利用中の人物が自社の人物であるか、または、他社の人物であるかを示す所属情報である
表示装置。
(付記14)
付記12または付記13に記載の表示装置であって、
前記取得部による関連づけの結果に基づいて、領域における居心地の良さを推定した結果を示す値である居心地度を算出する算出部を有し、
前記可視化グラフ生成部は、前記算出部が算出した前記居心地度に基づいて、前記可視化グラフを生成する
表示装置。
(付記15)
付記14に記載の表示装置であって、
前記領域の状況を判断する判断部を有し、
前記算出部は、前記判断部による判断の結果に基づいて前記居心地度を算出する
表示装置。
(付記16)
付記15に記載の表示装置であって、
前記判断部は、前記取得部が取得した前記位置情報に基づいて前記領域と関連する人物の状況を判断し、
前記算出部は、前記判断部による判断の結果に基づいて前記居心地度を算出する
表示装置。
(付記17)
付記14から付記16までのうちのいずれか1項に記載の表示装置であって、
前記算出部は、予め登録済みの情報に基づいて前記居心地度を算出する際に用いる値を前記閲覧者に応じて変更する
表示装置。
(付記18)
付記14から付記17までのうちのいずれか1項に記載の表示装置であって、
前記算出部が算出した前記居心地度に応じて、前記閲覧者が滞在する領域を示す提案情報を生成する提案情報生成部を有し、
前記可視化グラフ生成部は、前記提案情報生成部が生成した前記提案情報に基づいて前記可視化グラフを生成する
表示装置。
(付記19)
情報処理装置が、
人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づけ、
関連づけの結果に基づいて可視化グラフを生成し、
生成した前記可視化グラフを表示する
表示方法。
(付記20)
情報処理装置に、
人物が有する装置と通信することで人物の位置を示す位置情報を取得するとともに、前記取得した位置情報と予め登録済みの利用者を示す情報とを関連づけ、
関連づけの結果に基づいて可視化グラフを生成し、
生成した前記可視化グラフを表示する
処理を実現するためのプログラム。
【0099】
なお、上記各実施形態及び付記において記載したプログラムは、記憶装置に記憶されていたり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていたりする。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0100】
以上、上記各実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることが出来る。
【符号の説明】
【0101】
100 表示システム
200 撮像装置
300 マイクロフォン
400 表示装置
410 操作入力部
420 画面表示部
430 通信I/F部
440 記憶部
441 事前環境データ情報
442 事前登録データ情報
443 画像データ情報
444 音データ情報
445 位置データ情報
446 プログラム
450 演算処理部
451 画像データ取得部
452 音データ取得部
453 位置データ取得部
454 状況判断部
455 閲覧者情報取得部
456 居心地度算出部
457 出力部
458 可視化グラフ生成部
459 提案情報生成部
500 表示装置
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 プログラム群
505 記憶装置
506 ドライブ装置
507 通信インタフェース
508 入出力インタフェース
509 バス
510 記録媒体
511 通信ネットワーク
521 取得部
522 出力部
600 表示装置
621 取得部
622 可視化グラフ生成部
623 出力部