IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三和シヤッター工業株式会社の特許一覧 ▶ 株式会社ベストの特許一覧

特開2024-116648円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法
<>
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図1
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図2
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図3
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図4
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図5
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図6
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図7
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図8
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図9
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図10
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図11
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図12
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図13
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図14
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図15
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図16
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図17
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図18
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図19
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図20
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図21
  • 特開-円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法 図22
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116648
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法
(51)【国際特許分類】
   E05D 15/06 20060101AFI20240821BHJP
   E06B 3/50 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
E05D15/06 122
E06B3/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022357
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】307038540
【氏名又は名称】三和シヤッター工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】592114703
【氏名又は名称】株式会社ベスト
(74)【代理人】
【識別番号】100085394
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
(74)【代理人】
【識別番号】100128392
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 秀一
(74)【代理人】
【識別番号】100165456
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 佑子
(72)【発明者】
【氏名】松原 可菜子
(72)【発明者】
【氏名】月木 麻由
(72)【発明者】
【氏名】三和 茉由佳
(72)【発明者】
【氏名】坂村 光一
【テーマコード(参考)】
2E014
2E034
【Fターム(参考)】
2E014AA02
2E014GA03
2E014GB02
2E034AA02
2E034CA04
2E034DA01
(57)【要約】
【課題】ブース用の円弧状をしたハンガー方式のドア体1を緊急開放する場合に、戸先側、戸尻側ハンガーローラ具のブラケット部とローラ支持部とを分離してドア体1を取り出す状態で取り外すことなく、開き戸方式で緊急開放できるようにする。
【解決手段】戸先側ハンガーローラ部4についてはブラケット部8をローラ支持部9から分離するが、戸尻側ハンガーローラ具5については、ローラ支持部9を、ブラケット部8に対して中途位置までの抜け状態にしてドア体1を、戸尻側縦軸9eによる片持ち状態にし、該縦軸9eを揺動支軸としてドア体1を開き操作により緊急開放できるようにする。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
戸先側、戸尻側のパネル体間に形成される出入り口の開閉をする円弧状をしたハンガー式のドア体と、該ドア体の戸先側、戸尻側の上端縁部に設けられる一対のハンガーローラ具と、ドア体の円弧軌跡に沿った開閉案内をする円弧状のハンガーレールとを備えて構成される円弧状ドア装置において、
前記ハンガーローラ具を、ドア体の上端縁部に設けられる筒状のブラケット部と、該ブラケット部に対して上下方向抜き差し自在に嵌入組み込みされるローラ支持部と、該ローラ支持部に対して縦軸を軸心として揺動自在に設けられ、ハンガーレールを転動するローラ部と、前記ブラケット部に嵌入組み込みされたローラ支持部の抜き差し移動のロックをするロック手段とが備えられ、
ドア体の緊急開放を、ロック手段のロック解除状態でドア体を下動せしめることに基づいてできるように構成するにあたり、
戸尻側ハンガーローラ具には、ロック手段がロック解除状態になってローラ支持部がブラケット部から抜け出る前の中途段階で、該ローラ支持部が抜け出ることを規制する規制手段が設けられていて、
ロック手段をロック解除状態にしてドア体の緊急開放することを、戸尻側ハンガーローラ具が規制手段により抜け出る前の中途段階になった状態で、該戸尻側の縦軸に片持ち状態で支持されたドア体を、該縦軸を軸心として、ローラ支持部がブラケット部から抜け出た状態のドア体の戸先側を開き操作することでできるように構成したことを特徴とする円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造。
【請求項2】
規制手段は、ローラ支持部の上動を規制するべくブラケット部の戸尻側上端縁部に着脱自在に取り付けられ、
該規制手段の戸尻側端縁部には、ドア体が全開したとき躯体側に設けた戸当り具に当接する戸当り部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造。
【請求項3】
ローラ支持部には、該ローラ支持部がブラケット部に嵌入組み込みされたロック状態で規制手段よりも下方に位置していて、ローラ支持部がブラケット部から抜け出る前の中途段階で規制手段に当接して上動規制がなされる規制受け部が設けられていることを特徴とする請求項2記載の円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造。
【請求項4】
ローラ支持部には、ドア体が戸尻側の縦軸に片持ち支持される状態でブラケット部に当接して片持ち支持の補強をする補強部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造。
【請求項5】
戸先側、戸尻側のパネル体間に形成される出入り口の開閉をする円弧状をしたハンガー式のドア体と、該ドア体の戸先側、戸尻側の上端縁部に設けられる一対のハンガーローラ具と、ドア体の円弧軌跡に沿った開閉案内をする円弧状のハンガーレールとを備えて構成される円弧状ドア装置において、
前記ハンガーローラ具を、ドア体の上端縁部に設けられる筒状のブラケット部と、該ブラケット部に対して上下方向抜き差し自在に嵌入組み込みされるローラ支持部と、該ローラ支持部に対して縦軸を軸心として揺動自在に設けられ、ハンガーレールを転動するローラ部と、前記ブラケット部に嵌入組み込みされたローラ支持部の抜き差し移動のロックをするロック手段とが備えられ、
ドア体の緊急開放を、ロック手段のロック解除状態でドア体を下動せしめることに基づいてできるように構成するにあたり、
戸尻側ハンガーローラ具のブラケット部に、ロック手段がロック解除状態になってローラ支持部がブラケット部から抜け出る前の中途段階で、該ローラ支持部が抜け出ることを規制する規制手段が設けられたものとし、
前記ドア体を緊急開放する方法として、
戸先側のローラ支持部を、ロック手段のロック解除をして該側のローラ支持部をブラケット部から抜き出す工程と、戸尻側のローラ支持部を、ロック手段のロック解除をして該側のローラ支持部がブラケット部から抜け出る前の中途段階で抜け出ることを規制する工程とが実行されるロック解除工程、
前記ロック解除工程で戸尻側ハンガーローラ具の縦軸に片持ち状態で支持されたドア体を、該縦軸を軸心として戸先側の開き操作をして開放する開放工程、
が実行されることを特徴とする円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放方法。
【請求項6】
ロック解除工程は、戸先側のロック手段のロック解除をして該側のローラ支持部をブラケット部から抜き出す工程が実行された後、戸尻側のロック手段のロック解除をして該側のローラ支持部が中途段階で抜け出ることの規制をする工程が実行されることを特徴とする請求項5記載の円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放方法。
【請求項7】
請求項5で緊急開放されたドア体を元姿勢に復帰させる方法として、
緊急開放されたドア体を、戸尻側の縦軸を軸心として閉鎖位置に変姿せしめる閉鎖工程、
閉鎖位置に変姿したドア体を持ち上げて、戸先側のローラ支持部をロック位置までブラケット部に嵌入する工程と、戸尻側のローラ支持部をロック位置までブラケット部に嵌入する工程とが実行される嵌入工程、
前記戸先側のローラ支持部がロック位置に嵌入した状態で、該側のロック手段をロック操作する工程と、戸尻側のローラ支持部がロック位置に嵌入した状態で、該側のロック手段をロック操作する工程とが実行されるロック工程、
が実行されることを特徴とする円弧状ドア装置における緊急開放されたドア体の復帰方法。
【請求項8】
前記嵌入工程、ロック工程は、戸先側のローラ支持部をロック位置に嵌入する工程、該戸先側のロック手段をロックする工程が順次実行された後、戸尻側のローラ支持部をロック位置に嵌入する工程、該戸尻側のロック手段をロックする工程が順次実行されることを特徴する請求項7記載の円弧状ドア装置における緊急開放されたドア体の復帰方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレブースやシャワーブース等の仕切られたブース(小部屋)の出入り口に設けられる円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法の技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、トイレブース等の仕切られたブースの、戸先側、戸尻側正面パネル体間に形成の出入り口に設けられるドア装置のなかには、円弧状のドア体を円弧軌跡に沿ってスライド移動させることで出入り口の開閉をするようにした所謂円弧状のドア装置が知られている。このような円弧状のドア装置は、左右方向に開き操作する引き戸方式でありながら、ドア体の開閉スペースを、左右直線軌跡に沿って開閉移動させるものに比して狭くできるという利点があり、トイレブース等の狭いブースに採用されることが多い。
ところがこのようなドア装置において、ドア体を開閉するための円弧軌跡がブース内に入り込むよう構成にされることが一般的であり、このようなものでは、ブース内にいる人が何らかの理由により倒れたりした等の緊急事態が発生したとき、ドア体を緊急開放することになるが、該倒れた人が障害物になる等して邪魔になってドア体の緊急開放ができなくなる惧れがある。
そこでこのような円弧状ドア装置では、ドア体がハンガー方式のものである場合、ハンガーレールを転動するローラ部が設けられたハンガーローラ具を、ドア体上端縁部の戸先側と戸尻側との左右二か所に設けたものとしているが、該ハンガーローラ具を、ドア体に対して上下方向抜き差し自在に組み込む構成にし、かつ該ドア体に組み込まれたハンガーローラ具の抜け止めをするロック機構を設けたものにして、緊急事態が発生した場合にロック機構のロック解除操作をした後、左右のハンガーローラ具をドア体から抜き出すことでドア体を取り外せる構成にし、これによってドア体の緊急開放をしてブース内にいる人を救助できるようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
ところがこのものは、前記緊急事態が発生した場合に、戸先側、戸尻側の両ハンガーローラ具が抜き取られた状態のドア体を出入り口部からブース外に取り出すことで緊急開放できるようにしている。この結果、ドア体を緊急開放する場合に、該ドア体は、一旦、ブース内においてハンガーレールから取り外された状態のものを、ブース外に取り出す等の作業が必要になるが、ブース内において倒れた人がいてこの作業を邪魔するような場合が想定され、このような場合にはドア体の緊急開放作業が妨げられるという問題がある。
そこで円弧状のドア体を、緊急時に戸尻側ハンガーローラ具の縦軸を軸心としてブース外側に開き操作することで緊急開放できるようにしたものが知られている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4343331号公報
【特許文献2】特許第3940231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが前記従来の戸尻側ハンガーローラ具の縦軸を軸心としてドア体の緊急開き開放操作ができるようにするには、戸先側ハンガーローラ具についてはロック解除をしてドア体から抜き出すことが必要になるが、戸尻側ハンガーローラ具までもロック解除した場合、特許文献1のように戸尻側ハンガーローラ具までもドア体から抜け出てしまうことになる。そこで戸尻側ハンガーローラ具はロック状態にしたまま、戸先側ハンガーローラ具だけをロック解除して該戸先側ハンガーローラ具をドア体から抜き出すことになるが、この様にした場合、ドア体は、ロック状態の戸尻側ハンガーローラ具の縦軸に吊持状に支持されたものとなって戸先側が低く傾斜した片持ち姿勢になる。
このように傾斜状態となったドア体では、戸尻側ハンガーローラ具を含めた周辺部にまで大きな負荷が働くことになり、このような大きな負荷が働いた傾斜状態のドア体をブース外に向けて開き操作することは、通常の開き操作の場合とは異なった違和感のあるものとなって操作性が悪いうえ、戸尻側ハンガーローラ具やその周辺部がさらに大きな負荷を受けて変形したり破損したりする等の惧れがあり、これらに本発明の解決すべき課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、戸先側、戸尻側のパネル体間に形成される出入り口の開閉をする円弧状をしたハンガー式のドア体と、該ドア体の戸先側、戸尻側の上端縁部に設けられる一対のハンガーローラ具と、ドア体の円弧軌跡に沿った開閉案内をする円弧状のハンガーレールとを備えて構成される円弧状ドア装置において、前記ハンガーローラ具を、ドア体の上端縁部に設けられる筒状のブラケット部と、該ブラケット部に対して上下方向抜き差し自在に嵌入組み込みされるローラ支持部と、該ローラ支持部に対して縦軸を軸心として揺動自在に設けられ、ハンガーレールを転動するローラ部と、前記ブラケット部に嵌入組み込みされたローラ支持部の抜き差し移動のロックをするロック手段とが備えられ、ドア体の緊急開放を、ロック手段のロック解除状態でドア体を下動せしめることに基づいてできるように構成するにあたり、戸尻側ハンガーローラ具には、ロック手段がロック解除状態になってローラ支持部がブラケット部から抜け出る前の中途段階で、該ローラ支持部が抜け出ることを規制する規制手段が設けられていて、ロック手段をロック解除状態にしてドア体の緊急開放することを、戸尻側ハンガーローラ具が規制手段により抜け出る前の中途段階になった状態で、該戸尻側の縦軸に片持ち状態で支持されたドア体を、該縦軸を軸心として、ローラ支持部がブラケット部から抜け出た状態のドア体の戸先側を開き操作することでできるように構成したことを特徴とする円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造である。
請求項2の発明は、規制手段は、ローラ支持部の上動を規制するべくブラケット部の戸尻側上端縁部に着脱自在に取り付けられ、該規制手段の戸尻側端縁部には、ドア体が全開したとき躯体側に設けた戸当り具に当接する戸当り部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造である。
請求項3の発明は、ローラ支持部には、該ローラ支持部がブラケット部に嵌入組み込みされたロック状態で規制手段よりも下方に位置していて、ローラ支持部がブラケット部から抜け出る前の中途段階で規制手段に当接して上動規制がなされる規制受け部が設けられていることを特徴とする請求項2記載の円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造である。
請求項4の発明は、ローラ支持部には、ドア体が戸尻側の縦軸に片持ち支持される状態でブラケット部に当接して片持ち支持の補強をする補強部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造である。
請求項5の発明は、戸先側、戸尻側のパネル体間に形成される出入り口の開閉をする円弧状をしたハンガー式のドア体と、該ドア体の戸先側、戸尻側の上端縁部に設けられる一対のハンガーローラ具と、ドア体の円弧軌跡に沿った開閉案内をする円弧状のハンガーレールとを備えて構成される円弧状ドア装置において、前記ハンガーローラ具を、ドア体の上端縁部に設けられる筒状のブラケット部と、該ブラケット部に対して上下方向抜き差し自在に嵌入組み込みされるローラ支持部と、該ローラ支持部に対して縦軸を軸心として揺動自在に設けられ、ハンガーレールを転動するローラ部と、前記ブラケット部に嵌入組み込みされたローラ支持部の抜き差し移動のロックをするロック手段とが備えられ、ドア体の緊急開放を、ロック手段のロック解除状態でドア体を下動せしめることに基づいてできるように構成するにあたり、戸尻側ハンガーローラ具のブラケット部に、ロック手段がロック解除状態になってローラ支持部がブラケット部から抜け出る前の中途段階で、該ローラ支持部が抜け出ることを規制する規制手段が設けられたものとし、前記ドア体を緊急開放する方法として、戸先側のローラ支持部を、ロック手段のロック解除をして該側のローラ支持部をブラケット部から抜き出す工程と、戸尻側のローラ支持部を、ロック手段のロック解除をして該側のローラ支持部がブラケット部から抜け出る前の中途段階で抜け出ることを規制する工程とが実行されるロック解除工程、前記ロック解除工程で戸尻側ハンガーローラ具の縦軸に片持ち状態で支持されたドア体を、該縦軸を軸心として戸先側の開き操作をして開放する開放工程、が実行されることを特徴とする円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放方法である。
請求項6の発明は、ロック解除工程は、戸先側のロック手段のロック解除をして該側のローラ支持部をブラケット部から抜き出す工程が実行された後、戸尻側のロック手段のロック解除をして該側のローラ支持部が中途段階で抜け出ることの規制をする工程が実行されることを特徴とする請求項5記載の円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放方法である。
請求項7の発明は、請求項5で緊急開放されたドア体を元姿勢に復帰させる方法として、緊急開放されたドア体を、戸尻側の縦軸を軸心として閉鎖位置に変姿せしめる閉鎖工程、閉鎖位置に変姿したドア体を持ち上げて、戸先側のローラ支持部をロック位置までブラケット部に嵌入する工程と、戸尻側のローラ支持部をロック位置までブラケット部に嵌入する工程とが実行される嵌入工程、前記戸先側のローラ支持部がロック位置に嵌入した状態で、該側のロック手段をロック操作する工程と、戸尻側のローラ支持部がロック位置に嵌入した状態で、該側のロック手段をロック操作する工程とが実行されるロック工程、が実行されることを特徴とする円弧状ドア装置における緊急開放されたドア体の復帰方法である。
請求項8の発明は、前記嵌入工程、ロック工程は、戸先側のローラ支持部をロック位置に嵌入する工程、該戸先側のロック手段をロックする工程が順次実行された後、戸尻側のローラ支持部をロック位置に嵌入する工程、該戸尻側のロック手段をロックする工程が順次実行されることを特徴する請求項7記載の円弧状ドア装置における緊急開放されたドア体の復帰方法である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1または5の発明とすることにより、ハンガー方式のドア体を緊急開放する場合に、戸先側、戸尻側のハンガーローラ具に設けたロック手段をロック解除姿勢に操作した場合に、戸先側ハンガーローラ具については、ドア体側のブラケット部からハンガーレール側のローラ支持部が抜け出た状態になる一方、戸尻側ハンガーローラ具については、規制手段によってブラケット部からローラ支持部が抜け出る前の中途段階で抜け止め規制された状態となる結果、ドア体が戸尻側ハンガーローラ部の縦軸によって片持ち支持される状態が、戸尻側ハンガーローラ具が中途位置まで抜け出た分、ドア体の戸先側が低く傾斜することが相殺されることになってドア体は、戸尻側ハンガーローラ具をロック状態にしたままのものに比して緩傾斜状態となる。このためドア体を開き操作する際の違和感が減じるだけでなく、戸尻側ハンガーローラ具とその周辺部に働く負荷も低減することになってこれら部材の変形、破損からも保護することができる。
請求項2の発明とすることにより、戸尻側ハンガーローラ具に設けられる規制手段は、ドア体が開放した際に躯体側に設けた戸当り具に当接する戸当り部が設けられたものとなって部品の兼用化が図れることになる。
請求項3の発明とすることにより、ローラ支持部には、戸尻側ハンガーローラ具を中途段階の抜け止め状態とするため設けられる規制手段よりも下方に位置して、ロック解除したことに伴いドア体が下動したときに規制手段に当接する規制受け部が設けられたものとなっている結果、中途段階で抜け止めするための構造を簡単なものにできることになる。
請求項4の発明とすることにより、ドア体が、緊急開放時に戸尻側の縦軸に片持ち状態となる際の補強が補強部によってなされることになって、復帰後においてドア体の開閉に支障をきたしてしまうことが回避される。
請求項6の発明とすることにより、戸先側と戸尻側のロック解除をする順番として、戸先側を先にし、戸尻側を後にすることで、一人作業でも確実な緊急開放時のロック解除作業ができることになる。
請求項7の発明とすることにより、緊急開放されたドア体を元状態に復帰させることが簡単にできることになる。
請求項8の発明とすることにより、ドア体を元状態に復帰させる場合に、戸先側のローラ支持部をロック位置に嵌入し、該戸先側のロック手段をロックした後、戸尻側のローラ支持部をロック位置に嵌入し、該戸尻側のロック手段をロックすることで、一人作業でも簡単に元姿勢に復帰することができ、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】トイレブースの正面図である。
図2】トイレブースの平面図である。
図3】トイレブースの拡大平面図である。
図4】ドア体を緊急開放位置まで移動した状態を示す平面図である。
図5】ドア体を緊急開放した状態を示す平面図である。
図6】(A)(B)は戸先側ハンガーローラ具のドア体取り付け状態を示す側面断面図、正面断面図である。
図7】(A)(B)は戸尻側ハンガーローラ具のドア体取り付け状態を示す側面断面図、正面断面図である。
図8】(A)(B)はドア体に取り付けられた戸先側ハンガーローラ具のロック状態、ローラ支持部が抜け出た状態の斜視図である。
図9】(A)(B)はドア体に取り付けられた戸尻側ハンガーローラ具のロック状態、ローラ支持部が中途まで抜けた状態の斜視図である。
図10】(A)(B)(C)は戸先側ハンガーローラ具のロック状態、ロック解除状態、ローラ支持部が抜け出た状態の正面図である。
図11】(A)(B)(C)は戸先側ハンガーローラ具のロック状態、ロック解除状態、ローラ支持部が抜け出た状態を示す斜視図である。
図12】(A)(B)(C)は戸尻側ハンガーローラ具のロック状態、ロック解除状態、ローラ支持部が中途位置まで抜けた状態の正面図である。
図13】(A)(B)は戸尻側ハンガーローラ具のロック状態、ローラ支持部が中途位置まで抜けた状態の斜視図である。
図14】(A)(B)は戸尻側ハンガーローラ具が全閉位置、緊急開放位置に位置した状態を示す平面図である。
図15】(A)(B)はブラケット部の正面図、斜視図、(C)(D)は戸尻側、戸先側規制具の斜視図である。
図16】(A)(B)はローラ支持部の本体部の正面図、斜視図である。
図17】(A)(B)はロック体の斜視図、分解斜視図である。
図18】(A)(B)(C)はローラ支持部がロック解除位置からロック位置に嵌入するまでの状態を示す作用説明図である。
図19】(A)(B)(C)はロック体をロック位置、中間位置、ロック解除位置に位置した状態を示す作用説明図である。
図20】(A)(B)(C)(D)はガイド具の正面図、平面図、側面図、斜視図である。
図21】(A)(B)はドア体を緊急開放位置に位置した状態、ロック解除した状態のドア体の上下端縁部部位の縦断側面視をした状態を示す作用説明図である。
図22】(A)(B)はドア体を緊急開放位置に位置した状態、ロック解除した状態のドア体の上下端縁部部位を正面視した状態を示す作用説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図面において、1は円弧状をしたハンガー式のドア体(戸体)であって、該ドア体1は、トイレ用のブースBの正面に設けられる戸先側、戸尻側のパネル体(正面パネル体)2、3間に形成される出入り口部Eの開閉をする引き戸方式のものであって、ドア体1の上端縁部1cには、戸先側、戸尻側に一対のハンガーローラ具4、5が設けられ、該ハンガーローラ具4、5が、ブースBの上部に設けた円弧状のハンガーレール6に走行案内されることで、ドア体1が円弧軌跡に沿って左右移動して出入り口部Eの開閉をするようになっていること等は何れも従来通りである。尚、図中、Tは便器、Wは壁面、7は前記正面のパネル体2、3と壁面Wとのあいだに設けられる袖パネル体である。
【0009】
前記ドア体1は、出入り口部Eを全閉する閉鎖姿勢では、戸先側端縁部1aが戸先側パネル体2よりもブースB内側に位置する状態で、該戸先側パネル体2に設けた戸当り体2aに当接する一方、戸尻側端縁部1bが戸尻側パネル体3よりもブースB内側に位置する状態で、該戸尻側パネル体3に近接対向する状態となっている。そしてこの閉鎖姿勢で、戸先側、戸尻側ハンガーローラ具4、5は、何れも戸先側、戸尻側パネル体2、3より出入り口部E側(左右方向内側)に位置するよう設定されている。
そしてドア体1を、この閉鎖姿勢から出入り口部Eを全開する開放姿勢に操作した場合に、ドア体1は、ハンガーレール6に案内されてブースB内の戸尻側部位に移動するよう設定されている。
【0010】
前記戸先側、戸尻側のハンガーローラ具4、5は、基本的には同じ構造のものを採用したものであって、ドア体1の上端縁部1cに設けた凵字形の嵌合溝1caに嵌入組み込みされる筒状のブラケット部8と、該ブラケット部に対して上側から抜き差し自在に嵌入組み込みされるローラ支持部9とを備えて構成される。
前記ブラケット部8は、上面が開口し、前後(ブースBの外側、内側)側片部8b、8c、左右(戸尻側、戸先側)の側片部8e、8d、底片部8fからなる有底四角筒形状をした本体部8aを備え、戸先側、戸尻側側片部8d、8eの上端縁からは、左右方向外方(戸先側、戸尻側)に向けて戸先側、戸尻側の取り付け片部8g、8hが折曲形成されたものとなっている。そしてブラケット部8は、基本的には、本体部8aをドア体の上端縁部1cの戸先側、戸尻側部位に形成した嵌合溝1caに嵌入組み込みした状態で、戸先側、戸尻側の取り付け片部8g、8hを上端縁部1cにビス8iを介して締結することでドア体1側への嵌入取り付けができるようになっている。
そしてこのようにドア体1の上端縁部に取り付けられるブラケット部8のうち、戸尻側ハンガーローラ具5のブラケット部8については、後述するように該戸尻側のローラ支持部9の抜け止め規制をするための規制具(本発明の「規制手段」に相当する。)10、13が設けられたものとなっているが、該規制具10、13の詳細については後述する。
【0011】
一方、ローラ支持部9は、前後(ブースBの外側、内側)側片部9b、9cと上片部9dとを備えた冂字形をした本体部9aと、上片部9dから立設される縦軸9eと、該縦軸9eの上端縁部に該縦軸9eを軸心として揺動自在に軸支されるローラ軸支部9fと、該ローラ軸支部9fに回転自在に軸支されるローラ部9gとを備えて構成され、該ローラ部9gがハンガーレール6のレール部6bを転動することでドア体1の開閉移動をするよう構成されるが、さらに前後側片部9b、9cには、戸先側端縁部9ba、9ca同士、戸尻側端縁部9bb、9cb同士をそれぞれ連結するよう戸先側、戸尻側の連結片部9h、9iが設けられている。
この場合に両連結片部9h、9iは、戸先側端縁部9ba、9ca、戸尻側端縁部9bb、9cbの凹溝状(凹嵌状)となった下側半部間同士を前後に連結したものとなっており、このように構成されることで両連結片部9h、9iは、上端縁部9ha、9iaが上片部9dよりも低い上下方向中間部位に位置すると共に、左右方向外側面(戸先側面、戸尻側面)9hb、9ibが前後側片部9b、9cの左右端縁部(戸先側端縁部、戸尻側端縁部)9ba、9ca、9bb、9cbと面一状になるようにして設けられている(図16参照)。
そしてこの様に構成されたローラ支持部9の本体部9aは、ブラケット部8の本体部8aに対して上側から抜き差し自在に嵌入できる構成となっており、後述するようにブラケット部8に嵌入した状態のローラ支持部9は、ロック位置まで嵌入した状態でロック手段11をロック操作することで該ロック位置に保持されるよう構成される。
【0012】
一方、ローラ支持部9の上片部9dは、左右幅が前後側片部9b、9cよりも幅狭になっていて、該上片部9dの戸先側、戸尻側の端縁部9da、9dbが、前後側片部9b、9cの戸先側端縁部9ba、9ca、戸尻側端縁部9bb、9cbよりも左右方向内側に位置するように設定され、これによって前記両連結片部9h、9iの上端縁部9ha、9iaが上側から視認されるように構成されている。尚、上片部9dの下面には、縦軸9eを締結するためのナット9eaが溶着されている。
【0013】
さらにハンガーローラ具4、5には前記ロック手段11が設けられるが、該ロック手段11は、ブラケット部8の前後側片部8b、8cに形成されるロック孔8jと、ローラ支持部9の前後側片部9b、9cに形成されロック孔溝9jと、これらロック孔8j、ロック孔溝9jに貫通(嵌入)する円柱状をしたロック体11aとを備えて構成される。
この場合に、ブラケット部8の前後側片部8b、8cに形成されるロック孔8jは、基本的には円弧形状をしているが、円弧中心よりも上側部位が凡そ三角形状(山形形状)に形成されることで、該三角形状をした上側孔部8jaと、該上側孔部8jaの下側となる円弧形状をした下側孔部8jbとを備えたものとなっており、上側孔部8jaと下側孔部8jbとのあいだが鈍角状のコーナー部(角部)8jcとなっている。そして上側孔部8jaは、略直線に傾斜した裾部8jeを経て頂部8jdに至るよう構成される(図15参照)が、該頂部8jdは、後述するロック本体部11bの円弧部11bbの形状に略対応した凹面形状になっている。
【0014】
一方、ローラ支持部9の前後側片部9b、9cに形成されるロック孔溝9jは、前記ロック孔8jの下側孔部8jbの孔径と略同径の孔溝部9jaと、該孔溝部9jaよりも幅狭状態でローラ支持部前後側片部9b、9cの下端縁部9bc、9ccを開口するよう形成された孔溝開口部9jbとを備えて構成されている。このように構成されたロック孔溝9jは、下側の孔溝開口部9jbが幅狭で、溝奥側(上側)の孔溝部9jaが幅広となった蟻溝形状となって構成されている(図16参照)。
そして後述するように、ブラケット部8の本体部8aに対してローラ支持部9の本体部9aが深いロック位置まで嵌入した状態では、ロック孔8jとロック孔溝9jとは、下側孔部8jbと孔溝部9jaとが前後方向に連通する位置に位置する状態となるよう設定されている(図18(C)参照)。
【0015】
またロック手段11を構成するロック体11aは、円柱状の周面部を互いに対向する状態で二面の面取り加工が施された面取り部11baと、面取り加工が施されていない二面の円弧部11bbとを有するロック本体部11bと、該ロック本体部11bの前後両端縁部に設けられる円板状の前後側鍔状部11c、11dとを用いて構成されるが、前側鍔状部11cはロック本体部11bの前端縁に一体的に設けられ、後側鍔状部11dは、ロック本体部11bの後端縁にビス11eを介して着脱自在に取り付けられる構成になっている。
そして後述するように、対向する二面の面取り部11baは、対向間隔が幅狭となってロック解除部を構成し、対向する二面の円弧部11bbは、対向間隔が幅広となってロック部を構成する。
一方、ドア体1の上端縁部1cの前後面には、ブラケット部8が組み込まれた状態で、ロック孔8jの下側孔部8jbと連通状になった貫通孔1cbが前後両側に形成されている。そしてロック体11aは、後側鍔状部11dを取り外した状態のロック本体部11bを、前後ロック孔8jを貫通する状態で前側貫通孔1cbから後側貫通孔1cbに挿入し、該挿入した先端に後側鍔状部11dをビス11eを介して締結することで、ドア体1の上端縁部1cに対してブラケット部8を前後に貫通する状態で組み込まれることになり、そして該組み込まれたロック体11aは、ロック本体部11bの円柱軸(前後方向の横軸)を軸心として周回り方向に回動操作できるよう構成される(図7(A)参照)。
【0016】
そして前記組み込まれたロック体11aは、前記回動操作をすることで、ロック孔8j内において面取り部11baが上下に位置し、円弧部11bbが左右に位置したロック姿勢と、面取り部11baが左右に位置し、円弧部11bbが上下に位置したロック解除姿勢とに回動変姿できるよう構成される。そしてこのように構成されることでロック本体部11bの左右幅は、ロック体11aをロック姿勢に操作した場合には、円弧部11bbが左右に位置していることで幅広状態になる一方、ロック解除姿勢に操作した場合には、面取り部11baが左右に位置することで幅狭状態になるよう設定される。
そしてロック体11aをロック解除姿勢に操作した場合には、左右に位置する一対の面取り部11ba間の幅(厚さ、対向間)が、ローラ支持部9側のロック孔溝9jの孔溝開口部9jbの開口幅よりも小さい(薄い)幅狭状態となってロック解除部を構成しており、これによって、孔溝開口部9jbと面取り部11baとの相対通過が許容されたロック解除状態となる。これに対してロック体11aをロック姿勢に操作した場合には、左右に位置する一対の円弧部11bb間の幅(円柱径、対向間)が、前記孔溝開口部9jbの開口幅よりも大きい幅広状態になってロック部を構成しており、これによって、孔溝開口部9jbと円弧部11bbとの相対通過が規制されたロック状態となる。
【0017】
さらに前側鍔状部11cの前面には、ロック体11aを回動操作するための工具(図示せず)を差し込みするための-(マイナス)溝11caが形成されている。そしてこの場合の-溝11caは、ロック体11aをロック解除姿勢に操作した場合に縦方向を向くようにして形成されている。そしてこのように構成することで、ロック体11aをロック姿勢に操作した場合には、-溝11caが横向きになって、孔溝開口部9jbのロック本体部11bに対する相対通過が規制されることが意図(イメージ)され、ロック解除姿勢に操作した場合には、-溝11caが縦向きになって、孔溝開口部9jbのロック本体部11bに対する相対通過が許容されることが意図されるよう配慮されている。
因みに、前記-溝11caに差し込む工具としては、専用の工具を採用することが好ましいが、必要においてドライバー等の汎用の工具、さらには10円硬貨等の硬貨を工具として代用することもできるよう設定されている。
【0018】
そしてこのように構成される戸先側、戸尻側のハンガーローラ具4、5は、何れもドア体1に設けたブラケット部8の本体部8aに対して、ローラ支持部9の本体部9aを、ロック体11aがロック解除姿勢に操作された状態で嵌入組み込みすると、ロック孔溝9jの孔溝開口部9jbがロック本体部11bの面取り部11baを通過して、ロック孔溝9jとロック孔8jとが連通状態になるロック位置まで深く嵌入する。そしてこのようにローラ支持部9がロック位置まで嵌入した状態で、ロック体11aをロック姿勢に回動操作すると、該ロック体11aのロック孔溝9jからの抜け止めがなされることになってローラ支持部9のブラケット部8に対する嵌入取り付けができるように構成される(図18参照)。
【0019】
このように構成されるハンガーローラ具4、5は、ロック手段11を平常時ではロック姿勢としておくことになり、該ロック手段11をロック姿勢としたときには、ロック本体11bは、円弧部11bbが左右に位置する方向を向いた横長の幅広状態となっていて、ローラ支持部9に形成されるロック孔溝9jの幅狭な孔溝開口部9jbから抜け出ることが規制されて孔溝部9jaに当接支持されたものとなり、この結果、ドア体1は、ロック孔溝9jを貫通する状態のロック体11aにロック孔8jが上側から当接する状態となってハンガーレール6側に吊持されるように構成される。
【0020】
このようなドア体1を緊急開放する場合に、閉鎖姿勢のドア体を僅か(例えば戸先側パネル体2に設けた戸当り体2aとドア体1の戸先側端縁部1aとのあいだに指1本が入るくらいの状態)だけ開放側に操作し、この状態で戸先側、戸尻側ハンガーローラ具4、5の両ロック手段11のロック体11aを、前側鍔状部11cを適宜工具によって回し操作してロック解除操作する。このようにロック解除操作をすると、ロック体11aは、面取り部11baが左右に位置し、円弧部11bbが上下に位置した上下縦長となって左右が幅狭状態になり、これによってロック体11aは、ドア体1の荷重を受けた状態で下動することになってロック孔溝9jの孔溝開口部9jbから抜け出ることになり、以降のドア体1を緊急開放する作動については後述する。
【0021】
次に、このようにロック手段11をロック解除操作する場合に、ロック体11aはロック姿勢からロック解除姿勢に回動操作されることになるが、ロック体11aは、前記ロック姿勢となった状態では、上側位置の面取り部11baと左右両側位置の円弧部11bbとのあいだ、換言すれば幅広なロック部と幅狭なロック解除部とのあいだの鈍角で凸状になったコーナー部(角部)11bcが、ロック孔8jの上下孔部8ja、8jbのあいだの鈍角で凹状になったコーナー部8jcに嵌入状に当接(係止)した軽係止(軽停止)状態になっていて、ロック体11aが、不用意にロック解除側に回動することが規制される。
このロック姿勢のロック体11aをロック解除姿勢に向けて回動操作すると、ロック体11a側のコーナー部11bcが、ブラケット部8側のコーナー部8jcを無理越えするとともに、ドア体1を持ち上げる方向の負荷が働くことになって操作抵抗が生じることになり、これによってロック体11aのロック姿勢からロック解除姿勢に操作するには、前記操作抵抗に抗した意図的な操作が必要になって、ドア体1の通常の開閉時の振動を受けて徐々にロック解除側に変姿したり、悪戯による操作や誤操作等の不用意な操作が防止される。
そしてロック体11aを、前記操作抵抗に抗する状態でロック姿勢からロック解除姿勢側に向けて操作した場合、ロック体11aは、上側のコーナー部11bcがロック孔8jのコーナー部8jcを越えて上側孔部8jaの直線状の裾部8jeを移動し、そしてロック体11aの円弧部11bbが上側孔部8jaの頂部8jdに嵌合することでロック解除位置に位置したものとなる。
このようにロック体11aがロック解除位置に操作された場合に、頂部8jdは、裾部8jeから延長した凹嵌状になっていて円弧部11bbが内嵌するため、これ以上の回動操作をしようとした場合には矢張り操作抵抗が生じることになって、ロック解除姿勢を越えてロック体11aを回動操作することの牽制がなされる。
【0022】
一方、ドア体1は、前述したようにロック手段11をロック解除姿勢に操作した場合に、自重を受けて下動することになり、これによって戸先側、戸尻側のハンガーローラ具4、5では、ローラ支持部9に設けたロック孔溝9jの孔溝開口部9jbから、面取り部11baが左右に位置することで幅狭状態になったロック体11aが抜け出ることになる。
この場合に戸先側ハンガーローラ4については、さらなるドア体1の戸先側の下動によりブラケット部8がローラ支持部9から抜け出ることになって、ローラ支持部9とブラケット部8とは上下に離間した状態となる。
【0023】
これに対し戸尻側のハンガーローラ具5については、前述したようにローラ支持部9がブラケット部8から抜け出るのを、抜け出る前の中途段階で規制する規制手段となる規制具10、13が設けられたものとなっている。
該規制具10、13は、ブラケット部8の戸尻側取り付け片部8hの上面に重合する状態で、ビス10a、13aを介して戸尻側、戸先側取り付け片部8h、8gに着脱自在に取り付けられる板状をしたものである。そして規制具10、13は、さらに前述したビス8iを介して戸尻側、戸先側取り付け片部8h、8gと共にドア体1に締結される。
しかも戸尻側規制具10の戸尻側端縁部には、ドア体1が全開したとき、躯体側部材となるハンガーレール6の戸尻側端部に設けた戸当り具6aに当接する戸当り部10bが折曲形成されたものとなっている。
【0024】
前記規制具10、13の戸先側端縁部10c、戸尻側端縁部13cは、ブラケット8の戸尻側、戸先側の側片部8e、8dよりも左右方向内方に突出したものになっていて、ローラ支持部9の上片部9dの戸尻側、戸先側端縁部9db、9daに近接対向したものとなっており、これによって前記戸先側端縁部10c、13cは、ロック状態となったローラ支持部9の戸尻側、戸先側連結片部9i、9hの上端縁部9ia、9haに対して上下方向に間隙を存して対向した状態になっている。
そしてドア体1を緊急開放操作するべく戸尻側ハンガーローラ具5について、前述したようにロック体11aをロック姿勢からロック解除姿勢に操作することで、ロック本体部11aがドア体1の自重を受け下動によってロック孔溝9jの孔溝開口部9jbから抜け出た以降において、ブラケット部8の本体部8aがローラ支持部9の本体部9aから完全に抜け出る前の中途段階で、戸先側、戸尻側連結片部9h、9iの上端縁部9ha、9iaが規制具13、10の戸先側端縁部13c、10cに当接することになって、これ以上、ローラ支持部9がブラケット部8から抜け出ることが規制された状態になる。
【0025】
このように緊急開放するべくロック手段11をロック解除姿勢にした場合に、ドア体1は、戸尻側ハンガーローラ具5についてはローラ支持部9がブラケット部8に対して中途段階で抜け止め規制された状態になる一方、戸先側ハンガーローラ具4についてはローラ支持部9がブラケット部8から抜け出た状態になった状態となることで、該抜け出た分、戸尻側ハンガーローラ具5の縦軸9eによって戸先側がやや下側に傾斜した片持ち状態で支持されたものとなる。
因みにこの片持ち状態で支持されたドア体1は、戸先側が下側となる緩傾斜状態になることで、戸先側、戸尻側連結片部9h、9iが傾斜状態となってブラケット部8の戸先側、戸尻側側片部8d、8eに当接することになってドア体1を片持ち支持する際の補強をすることになり、本発明の補強部を構成している。
そして本発明では、この片持ち状態で開放操作することもできるが、本実施の形態ではさらにガイド具12を用いて片持ち状となったドア体1の戸尻側端縁部1bの下端縁部1dをガイド具12を介して支持する構成になっている。
因みに本実施の形態においては、規制具10、13として戸尻側だけでなく、戸先側にも設けたものとなっているが、戸尻側ハンガーローラ具5について途中位置で抜け止め規制をするものであれば、必ずしも戸先側規制具13は必要でなく、戸尻側の規制具10だけとすることができる。
【0026】
前記ガイド具12は、戸尻側パネル体3に設けられるものであって円弧軌跡に沿って開閉移動するドア体1の下端縁部1dの移動案内をするように構成されている。
具体的には、ガイド具12を構成する取り付け金具12aは、縦片部12aaと横片部12abとを備えたL字形をし、縦片部12aaを戸尻側パネル体3の下部にビス12acを介して締結することで取り付け金具12aの取り付けがなされる。
このように取り付けられた取り付け金具12aの横片部12abには、ドア体1の下端縁部1dに設けた冂字形をした案内溝1daに遊嵌状に嵌入して円弧軌跡に沿って開閉移動するドア体1の下端縁部1dの移動案内をする一本のガイド体12bが立設されている。
【0027】
そして前述したようにドア体1を緊急開放するべくロック体11aのロック解除操作をしたときに、戸尻側ハンガーローラ具5側では、ドア体1が戸尻側連結片部9iの上端縁部9iaが規制具10の戸先側端縁部10cに当接した中途段階まで下動することになるが、この下動したドア体1の下端縁部1dが、前記横片部12abに当接支持(受け止め支持)されるように構成されている。このため横片部12abと床面Fとのあいだには、前記当接支持されるドア体1の荷重を受けるためのサポート体12cが設けられているが、該サポート体12cは、横片部12abに一体的に設けられる一方、床面Fにビス12caを介して固定されたものとなっている。
そのうえ横片部12abには、前記下動したドア体1の下端縁が当接した際の衝撃緩衝をするための緩衝材12dが設けられている。
【0028】
そしてこのようにガイド具12が設けられていることにより、ドア体1を緊急開放する場合に、閉鎖姿勢のドア体1を、前述したように僅かに開放操作して、戸尻側ハンガーローラ具5の縦軸9eがガイド体12bと同一軸心位置に近い緊急開放位置に位置せしめた状態で、ロック解除操作およびドア体1の下動をして該ドア体1が戸尻側縦軸9eに片持ち状態にしてドア体1を、戸先側を開き操作して緊急開放操作すると、該ドア体1は、戸尻側縦軸9eを上側の揺動軸とし、ガイド体12bを下側の仮の揺動軸とする緊急の開放作動がなされることになって、上側の戸尻側縦軸9eのみを揺動軸とする片持ち状態で開き開放作動をする場合に比して、上下が軸支された円滑な開き操作がなされるよう設定される。
しかもこの場合、ドア体1は、戸尻側の下端縁部1dがサポート体12cを介して床面Fに支持された状態の横片部12abに当接した支持状態となっているため、緊急開放操作がより安定したものとなる。
【0029】
叙述の如く構成された本実施の形態において、ハンガー方式のドア体1を、ブースB内において人が倒れたような緊急時において緊急開放する場合に、戸先側、戸尻側のハンガーローラ具4、5に設けたロック手段11をロック解除姿勢に操作してドア体1の緊急開放をすることになるが、該ロック解除姿勢とすることで、戸先側ハンガーローラ具4については、ドア体1側であるブラケット部8に対してハンガーレール6側であるローラ支持部9が抜け出た状態になるのに対し、戸尻側ハンガーローラ具5については、規制具10、13の戸尻側、戸先側端縁部10c、13cに戸尻側、戸先側連結片部9i、9hの上端縁部9ia、9haが当接することで、これ以上の抜け出ることが規制されることになり、これによってローラ支持部9は、ブラケット部8から完全に抜け出る前の中途段階で抜け規制された状態となる。
この結果、規制具10、13の戸尻側、戸先側端縁部10c、13cがローラ支持部9が抜け出ることを規制するための規制手段となって、ドア体1は、該戸尻側縦軸9eによって片持ち状態で支持された傾斜状態になり、この傾斜した片持ち支持状態でドア体1は、戸尻側縦軸9eを軸心としてブースBの外側に開き操作することで、ブースB内に障害物が存在していたとして、該障害物に影響されることなく容易にドア体1の緊急開放ができることになって、緊急開放時の操作性が向上する。
そしてこの傾斜状態のドア体1は、ローラ支持部9が抜け出ていないロック状態に対して中途段階まで抜け出た状態になっている分だけ傾斜が相殺された緩傾斜状態となっており、この結果、ドア体1の緊急での開き操作に違和感が生じることが少なくなるだけでなく、傾斜した片持ち状態になることにより生じる負荷も低減できて、戸尻側ローラ支持部9だけでなくその周辺部の変形、破損の防止が図れることになる。
【0030】
そして前述したように規制手段を構成する戸尻側、戸先側端縁部10c、13cが形成される戸尻側、戸先側の規制具10、13は、ブラケット部8の上端縁部に形成される戸尻側、戸先側の取り付け片部8h、8gに着脱自在に取り付けられたものとなって、簡単な取付け構成で良く、しかも戸尻側規制具10については、戸尻側端縁部にドア体1が全開したときガイドレール6に設けた戸当り具6aに当接する戸当り部10bが形成されている結果、該戸尻側規制具10が、ローラ支持部9を途中で抜け出ることを規制するための規制機能と全開時における戸当り機能とを兼ねたものとなって部品の兼用化が図れ、部品点数を削減し、構造の簡略化を達成できることになる。
【0031】
一方、ローラ支持部9については、該ローラ支持部9がブラケット部8に嵌入組み込みされたロック状態で、規制具10、13の前記規制手段となる戸尻側、戸先側端縁部10c、13cよりも下方に位置し、ロック解除状態になって抜け移動する中途段階の過程で戸尻側、戸先側端縁部10c、13cに上端縁部9ia、9haが当接して抜け規制がなされる戸尻側、戸先側連結片部9i、9hが設けられている結果、該戸尻側、戸先側連結片部9i、9hが、ローラ支持部9の抜け規制をするための規制受け部となって機能することになり、ローラ支持部9を中途段階で抜け止めするための規制構造を簡単なものにできることになる。
【0032】
しかも前記規制受け部を構成する戸尻側、戸先側連結片部9i、9hは、緊急開放時においてドア体1が戸尻側の縦軸9eに戸先側が低くなるよう傾斜した片持ち支持される状態になったとき、ブラケット部8の戸尻側、戸先側側片部8e、8dに当接した受け止め状態となって片持ち支持の補強をすることになり、この結果、規制受け部を構成する戸尻側、戸先側連結片部9i、9hが、片持ち状態となったドア体1を補強支持する補強部となって機能し、さらなる兼用化が達成できることになる。
【0033】
このように本発明が実施されたハンガー式のドア体1は、緊急開放時に戸尻側の縦軸9eを揺動支軸としてブースBの外側に開き操作することができるものであるが、このドア体1を緊急開放するための方法として、
・戸先側のローラ支持部9を、ロック手段11のロック解除をして該側のローラ支持部9をブラケット部8から抜き出す戸先側でのロック解除工程、
・戸尻側のローラ支持部9を、ロック手段11のロック解除をして該側のローラ支持部9がブラケット部8から抜け出る前の中途段階で抜け出ることが規制される戸尻側でのロック解除工程、
・前記両ロック解除工程がなされることで、戸尻側ハンガーローラ具5の縦軸9eに片持ち状態で支持された状態になったドア体1を、該縦軸9eを軸心として戸先側の開き操作をして開放する開放工程、
を実行することで良いことになって簡単な緊急開放操作とすることができる。
【0034】
しかもこの場合に、戸先側、戸尻側での両ロック解除工程としては、戸先側のロック手段11のロック解除をして該側のローラ支持部9をブラケット部8から抜き出す戸先側のロック解除工程が先行して実行した後に、戸尻側のロック手段11のロック解除をして該側のローラ支持部9が中途段階で抜け出ることの規制をする戸尻側のロック解除工程が実行するようにした場合、戸先側と戸尻側のロック解除をする作業として、ブラケット部8とローラ支持部9とが分離する戸先側が先行され、縦軸9eによって軸支される戸尻側を後にすることになって、一人作業でも確実な緊急開放時のロック解除作業ができることになる。
【0035】
このように緊急開放されたドア体1は、ブースB内での緊急事態が治まった後は、元状態に復帰する作業がなされることに成るが、そのための方法として、
・緊急開放されたドア体を、戸尻側の縦軸を軸心として閉鎖位置に変姿せしめる閉鎖工程、
・閉鎖位置に変姿したドア体を持ち上げて、戸先側のローラ支持部をロック位置までブラケット部に嵌入する戸先側での嵌入工程、
・戸尻側のローラ支持部をロック位置までブラケット部に嵌入する戸尻側での嵌入工程、
・前記戸先側のローラ支持部がロック位置に嵌入した状態で、該側のロック手段をロック操作する戸先側でのロック工程、
・戸尻側のローラ支持部がロック位置に嵌入した状態で、該側のロック手段をロック操作する戸尻側でのロック工程、
を実行することでドア体1を元姿勢に簡単に復帰することができる。
【0036】
しかもこの復帰工程を実行するにあたり、嵌入工程、ロック工程としては、
・戸先側のローラ支持部をロック位置に嵌入する戸先側の嵌入工程、該戸先側のロック手段をロックする戸先側のロック工程を順次実行した後に、
・戸尻側のローラ支持部をロック位置に嵌入する戸尻側の嵌入工程、該戸尻側のロック手段をロックする戸尻側のロック工程を順次実行する
ものとすることで、一人作業でも簡単に元姿勢に復帰できることになって、作業性が向上する。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、トイレブースやシャワーブース等の仕切られたブースの出入り口に設けられる円弧状ドア装置におけるドア体の緊急開放構造、緊急開放方法および緊急開放されたドア体の復帰方法として利用することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 ドア体
1c上端縁部
2 戸先側パネル体
2a 戸当り体
3 戸尻側パネル体
4 戸先側ハンガーローラ具
5 戸尻側ハンガーローラ具
6 ハンガーレール
6a 戸当り具
8 ブラケット部
8a 本体部
8b 前側片部
8c 後側片部
8d 戸先側側片部
8e 戸尻側側片部
8g 戸先側取り付け片部
8h 戸尻側取り付け片部
9 ローラ支持部
9a 本体部
9b 前側片部
9ba 戸先側端縁部
9bb 戸尻側端縁部
9bc 下端縁部
9c 後側片部
9ca 戸先側端縁部
9cb 戸尻側端縁部
9cc 下端縁部
9d 上片部
9e 縦軸
9g ローラ部
9h 戸先側連結片部
9i 戸尻側連結片部
10 戸尻側の規制具
10b 戸当り部
10c 戸先側端縁部
13 戸先側規制具
B ブース
E 出入り口部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22