(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116703
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】信号処理装置、信号処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 9/445 20180101AFI20240821BHJP
【FI】
G06F9/445 130
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022462
(22)【出願日】2023-02-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-20
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Python
2.SWIFT
3.JAVA
4.Windows
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】小山 響平
(72)【発明者】
【氏名】戸根 弘貴
(72)【発明者】
【氏名】伊東 淳
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376AC11
5B376AE44
5B376AE52
5B376FA17
(57)【要約】
【課題】ある特定アプリに追加する機能を、その特定アプリとは異なる追加アプリとして開発する場合において、特定アプリと追加アプリとをスムーズに連携する。
【解決手段】第1機能部と第2機能部を備え、前記第1機能部と前記第2機能部を連携して信号処理を行い、前記第1機能部は、前記第1機能部に係る画面表示を行う第1クライアント部と、前記第1機能部に係る信号処理を行う第1サーバ部とを有し、前記第2機能部は、前記第2機能部に係る画面表示を行う第2クライアント部と、前記第2機能部に係る信号処理を行う第2サーバ部とを有し、前記第1機能部は、ユーザの起動操作に応じて起動される非常駐型アプリケーションであり、前記第2クライアント部は、前記第1機能部に内包されていない別の前記非常駐型アプリケーションであり、前記第2サーバ部は、信号処理装置が起動されることに基づいて自動的に起動される常駐型アプリケーションである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1機能部と第2機能部を備え、前記第1機能部と前記第2機能部を連携して信号処理を行う信号処理装置であって、
前記第1機能部は、
前記第1機能部に係る画面表示を行う第1クライアント部と、
前記第1機能部に係る信号処理を行う第1サーバ部と
を有し、
前記第2機能部は、
前記第2機能部に係る画面表示を行う第2クライアント部と、
前記第2機能部に係る信号処理を行う第2サーバ部と
を有し、
前記第1機能部は、ユーザの起動操作に応じて起動される非常駐型アプリケーションであり、
前記第2クライアント部は、前記第1機能部に内包されていない別の前記非常駐型アプリケーションであり、
前記第2サーバ部は、信号処理装置が起動されることに基づいて自動的に起動される常駐型アプリケーションである、
信号処理装置。
【請求項2】
前記第2機能部は、信号処理装置にインストールされたプログラムが実行されることによって動作するネイティブアプリケーションである、
請求項1に記載の信号処理装置。
【請求項3】
デバイスを起動し、起動させた前記デバイスの機能を利用した信号処理を実行するデバイス機能部を更に備え、
前記第2機能部は、前記第1サーバ部からの指示に応じて前記デバイス機能部を制御する、
請求項1に記載の信号処理装置。
【請求項4】
前記第1機能部は、前記デバイスの機能を利用した信号処理を実行する指示を前記第2機能部に通知し、
前記第2機能部は、前記デバイス機能部に前記デバイスの機能を利用した信号処理を実行させ、前記デバイス機能部から前記デバイスの機能を利用した信号処理の処理結果を取得する、
請求項3に記載の信号処理装置。
【請求項5】
前記デバイス機能部は、前記デバイスを利用した、互いに異なる複数の信号処理を実行可能であり、
前記第1機能部は、前記デバイス機能部が実行可能な複数の信号処理のうち何れの信号処理を実行するかを指定する起動区分を前記第2機能部に通知し、
前記第2機能部は、前記起動区分に応じた信号処理を前記デバイス機能部に実行させる、
請求項3に記載の信号処理装置。
【請求項6】
第1機能部と第2機能部を備え、前記第1機能部と前記第2機能部を連携して信号処理を行う信号処理装置により実行される信号処理方法であって、
前記第1機能部の第1クライアント部が、前記第1機能部に係る画面表示を行い、
前記第1機能部の第1サーバ部が、前記第1機能部に係る信号処理を行い、
前記第2機能部の第2クライアント部が、前記第2機能部に係る画面表示を行い、
前記第2機能部の第2サーバ部が、前記第2機能部に係る信号処理を行い、
前記第1機能部は、ユーザの起動操作に応じて起動される非常駐型アプリケーションであり、
前記第2クライアント部は、前記第1機能部に内包されていない別の前記非常駐型アプリケーションであり、
前記第2サーバ部は、信号処理装置が起動されることに基づいて自動的に起動される常駐型アプリケーションである、
信号処理方法。
【請求項7】
第1機能部と第2機能部を備え、前記第1機能部と前記第2機能部を連携して信号処理を行う信号処理装置であるコンピュータに、
前記第1機能部の第1クライアント部による前記第1機能部に係る画面表示を行わせ、
前記第1機能部の第1サーバ部による前記第1機能部に係る信号処理を行わせ、
前記第2機能部の第2クライアント部による前記第2機能部に係る画面表示を行わせ、
前記第2機能部の第2サーバ部による前記第2機能部に係る信号処理を行わせ、
前記第1機能部をユーザの起動操作に応じて起動される非常駐型アプリケーションとし、
前記第2クライアント部を前記第1機能部に内包されていない別の前記非常駐型アプリケーションとし、
前記第2サーバ部を信号処理装置が起動されることに基づいて自動的に起動される常駐型アプリケーションとする、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号処理装置、信号処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
既に開発済みのアプリケーション(以下、アプリ)に機能を追加する場合がある。例えば、端末装置に実装済みのアプリに、端末装置のカメラなどを利用した生体認証を行う機能を追加する場合がある。このような追加機能の開発には、例えば、C#(シーシャープ)やSwift(スウィフト)、Java(ジャバ)といったプログラミング言語を使用して、ネイティブアプリケーション(以下、ネイティブアプリ)を開発することが考えられる。ここでのネイティブアプリは端末装置にインストールされることで利用可能となるアプリである。例えば、特許文献1には、複数のソフトウェアプラットフォームを搭載し、各プラットフォーム上で実行されるプログラム同士を垣根なく連携して動作できるようにする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ネイティブアプリを開発する場合であっても、将来的にWebアプリケーション(以下、Webアプリ)に展開できるようにしたほうがよい。Webアプリは、端末装置のOS(Operating System)に依存せずに開発することができ、OSごとに開発する必要がないため、開発コストを抑えることができるためである。具体的には、ネイティブアプリを開発する場合であっても、Webアプリを開発するためのプログラミング言語、例えばPython(パイソン)、Html(Hyper Text Markup Language)などを使用して開発を行うほうがよい。
【0005】
また、生体認証のような機能は他のアプリにも追加される可能性が高いと考えられる。このため、追加機能を開発する際には対象のアプリに特化した開発をするよりも、他のアプリにも容易に追加できるような共通モジュール機能を有するアプリケーション(以下、追加アプリ)として開発をしたほうがよい。
【0006】
しかしながら、追加アプリの構成として、Webアプリでよく採用されるような一般的な構成を採用した場合、Webアプリ内のプロセスから、追加アプリ内のプロセスを直接起動することができない。このため、Webアプリと追加アプリをスムーズに連携することができず、操作性が低下するという問題があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ある特定アプリに追加する機能を、その特定アプリとは異なる追加アプリとして開発する場合において、特定アプリと追加アプリとをスムーズに連携することができる信号処理装置、信号処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の信号処理装置は、第1機能部と第2機能部を備え、前記第1機能部と前記第2機能部を連携して信号処理を行う信号処理装置であって、前記第1機能部は、前記第1機能部に係る画面表示を行う第1クライアント部と、前記第1機能部に係る信号処理を行う第1サーバ部とを有し、前記第2機能部は、前記第2機能部に係る画面表示を行う第2クライアント部と、前記第2機能部に係る信号処理を行う第2サーバ部とを有し、前記第1機能部は、ユーザの起動操作に応じて起動される非常駐型アプリケーションであり、前記第2クライアント部は、前記第1機能部に内包されていない別の前記非常駐型アプリケーションであり、前記第2サーバ部は、信号処理装置が起動されることに基づいて自動的に起動される常駐型アプリケーションである。
【0009】
本発明の信号処理方法は、第1機能部と第2機能部を備え、前記第1機能部と前記第2機能部を連携して信号処理を行う信号処理装置により実行される信号処理方法であって、前記第1機能部の第1クライアント部が、前記第1機能部に係る画面表示を行い、前記第1機能部の第1サーバ部が、前記第1機能部に係る信号処理を行い、前記第2機能部の第2クライアント部が、前記第2機能部に係る画面表示を行い、前記第2機能部の第2サーバ部が、前記第2機能部に係る信号処理を行い、前記第1機能部は、ユーザの起動操作に応じて起動される非常駐型アプリケーションであり、前記第2クライアント部は、前記第1機能部に内包されていない別の前記非常駐型アプリケーションであり、前記第2サーバ部は、信号処理装置が起動されることに基づいて自動的に起動される常駐型アプリケーションである。
【0010】
本発明のプログラムは、第1機能部と第2機能部を備え、前記第1機能部と前記第2機能部を連携して信号処理を行う信号処理装置であるコンピュータに、前記第1機能部の第1クライアント部による前記第1機能部に係る画面表示を行わせ、前記第1機能部の第1サーバ部による前記第1機能部に係る信号処理を行わせ、前記第2機能部の第2クライアント部による前記第2機能部に係る画面表示を行わせ、前記第2機能部の第2サーバ部による前記第2機能部に係る信号処理を行わせ、前記第1機能部をユーザの起動操作に応じて起動される非常駐型アプリケーションとし、前記第2クライアント部を前記第1機能部に内包されていない別の前記非常駐型アプリケーションとし、前記第2サーバ部を信号処理装置が起動されることに基づいて自動的に起動される常駐型アプリケーションとする、プログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ある特定アプリに追加する機能を、その特定アプリとは異なる追加アプリとして開発する場合において、特定アプリと追加アプリとをスムーズに連携することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態による信号処理システム1の構成を示すブロック図である。
【
図2A】実施形態による信号処理装置10が行う処理を説明するための図である。
【
図2B】実施形態による信号処理装置10が行う処理を説明するための図である。
【
図2C】実施形態による信号処理装置10が行う処理を説明するための図である。
【
図3】実施形態による信号処理装置10が行う処理を説明するための図である。
【
図4】実施形態による信号処理装置10が行う処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図5】実施形態による信号処理装置10の表示例を示す図である。
【
図6】実施形態による信号処理装置10の表示例を示す図である。
【
図7】実施形態による信号処理装置10の表示例を示す図である。
【
図8】実施形態による信号処理装置10の表示例を示す図である。
【
図9】実施形態による信号処理装置10の表示例を示す図である。
【
図10】実施形態による信号処理装置10が適用される信号処理システム1の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。以下では、社員の勤怠などを管理する「業務アプリ」に生体認証に係る機能を追加する場合において、「業務アプリ」と連携する「認証アプリ」を開発する場合を例示して説明する。しかしながらこれに限定されることはなく、既存の任意のアプリに、任意の機能を追加する場合において本実施形態を適用することが可能である。
【0014】
図1は、実施形態による信号処理装置10の構成を示すブロック図である。信号処理装置10は、例えば、業務管理部11と認証部12と、デバイス機能部13と、表示部14とを備える。
【0015】
業務管理部11は、「業務アプリ」を実現する機能部であり、「第1機能部」の一例である。業務管理部11は、例えば、社員の勤怠を管理する。業務管理部11は、管理画面として、例えば、社員の出勤時刻又は退勤時刻を入力するための画面(
図5参照)を表示する。社員は、例えば、業務管理部11により表示された管理画面を操作して、出勤時刻又は退勤時刻を入力する。業務管理部11は、社員により入力された出勤時刻又は退勤時刻を取得し、管理画面に表示する。社員は、管理画面を視認し、例えば、自身が入力した出勤時刻又は退勤時刻が正しく表示されていることを確認し、自身の出勤時刻又は退勤時刻を登録する。このようにして、社員の出勤時刻及び退勤時刻が登録されることにより、社員の勤務時間を把握することができ勤怠を管理することができる。
【0016】
認証部12は、「認証アプリ」を実現する機能部であり、「第2機能部」の一例である。認証部12は、業務管理部11による管理画面が操作され、生体認証を行う操作が行われた際に、操作を行った社員の生体認証を行う。認証部12は、認証画面として、例えば、社員の顔部分を撮像するための画面(
図7参照)を表示する。社員は、例えば、認証部12により表示された認証画面に、自身の顔部分が表示されるようにして、自身の顔部分を撮像させる。認証部12は、社員の顔部分が撮像された画像情報を取得し、取得した画像情報に基づいて、予め登録済みの社員の顔画像などと照合し、画像に示された人物が予め登録済みの社員であるとみなすことができるか否かを判定する。認証部12は、予め登録済みの社員であるとみなすことができる場合には、認証画面に認証が成功した旨を表示する(
図8参照)。
【0017】
例えば、まず認証部12による認証を行い、認証が成功した場合に、出勤時刻又は退勤時刻を入力可能とするような運用が考えられる。このような運用により、不審な人物が出入りしていないことを確認した上で、社員の勤怠を管理することが可能となる。
【0018】
デバイス機能部13は、デバイスの機能を実現する。ここでのデバイスとは、信号処理装置10に内蔵され、或いは、信号処理装置10と接続可能な機器であり、様々な情報を取得して取得した情報を信号処理装置10に通知する装置である。デバイスとして、例えば、カメラ、指紋リーダ、サーモカメラなどがある。
【0019】
また、認証部12に対応する「認証アプリ」に代えて、業務管理部11などに追加する機能が在庫管理などであるようなケースにおいて、在庫管理を行うアプリが在庫管理を行うために利用されるデバイスとして、例えば、コードリーダ、及びRFID(Radio Frequency Identification)リーダライタなどが用いられてもよい。
【0020】
デバイス機能部13は、例えば、上述したデバイスのメーカー等によって提供されるライブラリ、及び、ソフトウェアなどを用いて、デバイスを制御する。例えば、デバイス機能部13がデバイスとしてのカメラを有する場合、デバイス機能部13は、認証部12による認証が行われる際に、認証部12からの指示に従ってカメラを起動する。デバイス機能部13は、カメラにより社員の顔部分などを撮像すると、撮像した画像を認証部12に出力する。
【0021】
表示部14は、ディスプレイなどを含み、業務管理部11、及び認証部12のそれぞれの指示に応じた画面を表示する。例えば、表示部14は、業務管理部11の指示に応じて管理画面を表示する。また、表示部14は、認証部12の指示に応じて認証画面を表示する。
【0022】
ここで、業務管理部11と、認証部12の構成について、
図1及び
図2(
図2A~
図2C)を用いて説明する。
図2は、実施形態による信号処理装置10が行う処理を説明するための図である。
【0023】
図1に示すように、業務管理部11は、業務クライアント部110と、業務サーバ部111とを備える。業務クライアント部110は、「業務アプリ」における画面表示を行う機能部である。業務サーバ部111は、「業務アプリ」における信号処理を行う機能部である。
【0024】
認証部12は、認証クライアント部120と、認証サーバ部121とを備える。認証クライアント部120は、「認証アプリ」における画面表示を行う機能部である。認証サーバ部121は、「認証アプリ」における信号処理を行う機能部である。
【0025】
このように、各機能部を、クライアント部と、サーバ部とに分けることにより、将来的にWebアプリに展開することが容易となる。Webアプリに展開する際には、例えば、クライアント部の機能は、端末(クライアント装置)によりウェブブラウザを介して実行される機能として対応づけられる。また、サーバ部の機能は、Webアプリを提供する装置(サーバ装置)により、ウェブサイトにアクセスしてきたクライアント装置からの操作に応じて行う信号処理として対応づけられる。
【0026】
図2Aには、業務管理部11において、業務クライアント部110と業務サーバ部111が、共に、「業務アプリ」の中に包含された構成が示されている。また、認証部12#においても、業務管理部11と同様な構成であり、認証クライアント部120#と認証サーバ部121#が、共に、「認証アプリ」に内含された構成が示されている。
【0027】
図2Aの構成の場合、「業務アプリ」から「認証アプリ」の画面表示を行うことができない。アプリケーション内のプロセスから、他のアプリケーション内のプロセスを、直接起動することができないためである。例えば、「業務アプリ」に内包された業務サーバ部111のプロセスから、「認証アプリ」に内包された認証サーバ部121#のプロセスを起動することができない。このため、認証サーバ部121#のプロセスによる表示、例えば、認証画面の表示などを行うことができない。したがって、「業務アプリ」からの操作に応じた「認証アプリ」に係る画面表示を行うことができない。
【0028】
図2Bには、業務管理部11#において、業務クライアント部110#と業務サーバ部111#とを分離させた構成が示されている。具体的には、業務クライアント部110#が非常駐アプリであり、業務サーバ部111#が常駐アプリである構成が示されている。
【0029】
ここでの非常駐アプリは、ユーザの操作に応じて起動されるアプリケーションである常駐アプリは、ユーザの操作に依らず起動されるアプリケーションであり、より具体的には、信号処理装置10が起動されることに伴って起動されるアプリケーションである。
【0030】
また、認証部12においても、業務管理部11#と同様な構成であり、認証クライアント部120と認証サーバ部121が分離し、認証クライアント部120が非常駐アプリであり、認証サーバ部121が常駐アプリである構成が示されている。
【0031】
図2Bの構成の場合、「業務アプリ」から「認証アプリ」の画面表示を行うことができない。常駐アプリのプロセスから、他のアプリケーションを起動すると、起動された他のアプリケーションはバックグラウンド処理として実行され、画面表示が実行されないためである。バックグラウンド処理とは、マルチタスク環境において、画面前面に表示されることなく、裏側(バックグラウンド)で行われる処理のことである。例えば、常駐アプリである業務サーバ部111から、「認証アプリ」を起動すると、認証アプリがバックグラウンド処理されてしまうため、「認証アプリ」に係る画面表示が行われない。このため、認証サーバ部121プロセスによる表示、例えば、認証画面の表示などを行うことができない。したがって、「業務アプリ」からの操作に応じた「認証アプリ」に係る画面表示を行うことができない。
【0032】
図2Cには、業務管理部11は、
図2Aと同様の構成であり、業務クライアント部110と業務サーバ部111が、共に、「業務アプリ」に内含された構成が示されている。一方、認証部12においては、
図2Bと同様の構成であり、認証クライアント部120と1221とを分離させ、認証クライアント部120が非常駐アプリであり、認証サーバ部121が常駐アプリである構成が示されている。
【0033】
図2Cの構成の場合、「業務アプリ」から「認証アプリ」の画面表示を行うことができる。常駐アプリであれば常に起動されており、アプリケーション内のプロセスからその常駐アプリを起動する必要がないためである。例えば、「業務アプリ」に内包された業務サーバ部111のプロセスから、既に起動済みの認証サーバ部121を介して、認証サーバ部121のプロセスによる認証クライアント部120への表示、例えば、認証画面の表示などを行うことができる。したがって、「業務アプリ」からの操作に応じた「認証アプリ」に係る画面表示を行うことが可能となる。
【0034】
発明者らは、業務管理部11に追加する機能として認証部12の構成を検討し、「業務アプリ」から「認証アプリ」の画面表示を行うことができる
図2Cの構成に至った。この構成を採用することにより、「業務アプリ」から「認証アプリ」の画面表示を行うことができ、「業務アプリ」と「認証アプリ」とをスムーズに連携することが可能となる。すなわち、ある特定アプリに追加する機能を、その特定アプリとは異なる追加アプリとして開発する場合において、特定アプリと追加アプリとをスムーズに連携することができる。
【0035】
ここで、信号処理装置10が行う処理を、
図3を用いて説明する。
図3は、実施形態による信号処理装置10が行う処理を説明するための図である。
【0036】
図3に示すように、信号処理装置10において、業務管理部11から、既に起動ずみの常駐アプリである認証サーバ部121を介して、認証クライアント部120に係る画面表示が行われる。
【0037】
この図の例に示すように、業務管理部11が複数設けられ、それぞれの業務管理部11(業務管理部11-1~11-3)から、認証サーバ部121を介して認証クライアント部120に係る画面表示を行うことができるように構成されてもよい。
【0038】
また、複数の業務管理部11のそれぞれは、少なくとも非常駐アプリであればよく、Webアプリであってもよいし、ネイティブアプリであってもよい。この図の例では、業務管理部11-1、及び11-2は、(exe)などの拡張子が付される実行可能ファイルの形式にて示されるネイティブアプリである。一方、業務管理部11-3は、(Browser)として、ウェブブラウザを介して所定のウェブサイトにアクセスがなされることにより機能が実現されるWebアプリである。
【0039】
例えば、複数の業務管理部11のそれぞれは、異なる業務のそれぞれを管理するアプリとして開発されたものである。例えば、入退出業務を管理する「入退室管理」、在庫業務を管理する「在庫管理」、或いは、作業の実績を管理する「作業実績管理」などのアプリに相当する。それぞれの業務における「業務アプリ」に、社員を認証する機能を追加するような場合、それぞれの業務管理部11に、別アプリとして開発した認証部12を実行させることにより、社員を認証する機能を追加することができる。すなわち、それぞれの業務管理部11に対して個別に開発を行うことない。例えば、それぞれの業務管理部11に別アプリである認証部12を実行する処理を追加するだけで、それぞれの業務管理部11に機能を追加することができる。したがって、アプリケーション毎の開発コストを抑えることが可能となる。
【0040】
認証サーバ部121は、例えば、複数の起動区分に応じて、デバイスのメーカー等によって提供されるライブラリ又はソフトウェアなど(この図の例では、「SW」と記載)を介してデバイスを起動し、起動したデバイスを用いた認証を実行する。ここでの起動区分は、起動させるデバイスに対応し、例えば、デバイスを用いた認証を行うために提供されたライブラリ又はソフトウェアごとに設けられる。
【0041】
この図の例では、デバイスを用いた認証を行うために4つのSW(SW-A~SW-D)が提供されている例が示されている。SW-Aは、A社により提供された顔認証エンジンであり、デバイスとしてカメラが利用されるものである。SW-Bは、B社により提供された顔認証エンジンであり、デバイスとしてカメラが利用されるものである。SW-Cは、C社により提供された指紋認証エンジンであり、デバイスとして指紋リーダが利用されるものである。SW-Dは、D社により提供された温度測定(体温検知)エンジンであり、デバイスとしてサーモカメラが利用されるものである。
【0042】
例えば、認証サーバ部121は、起動区分Aを指定した認証を行うように業務管理部11から指示された場合、SW-Aを介して、デバイスとしてのカメラを起動してデバイス機能部13にA社により提供された顔認証エンジンを実行させ、その実行結果を取得する。或いは、認証サーバ部121は、起動区分Cを指定した認証を行うように業務管理部11から指示された場合、SW-Cを介して、デバイスとしての指紋リーダを起動してデバイス機能部13に指紋認証エンジンを実行させ、その実行結果を取得する。
【0043】
認証サーバ部121は、デバイス機能部13から取得した認証結果を、例えば、認証クライアント部120の認証画面に表示させたり、認証が完了したことをアラームで通知したりする。また、認証サーバ部121は、認証結果をデータベースに記憶させたり、業務管理部11に通知したりしてもよい。
【0044】
デバイス機能部13は、認証サーバ部121からの制御に応じた認証に係る処理を実行する。例えば、デバイス機能部13は、SW-Aを介して顔認証を行うように認証サーバ部121から指示された場合、デバイスとしてのカメラを起動してA社により提供された顔認証エンジンを実行し、その実行結果を認証サーバ部121に通知する。或いは、例えば、デバイス機能部13は、SW-Dを介して温度測定(体温検知)を行うように認証サーバ部121から指示された場合、デバイスとしてのサーモカメラを起動して体温測定を実行し、その実行結果を認証サーバ部121に通知する。
【0045】
ここで、信号処理装置10が行う処理の流れを、
図4を用いて説明する。
図4は、実施形態による信号処理装置10が行う処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
【0046】
図4に示すように、信号処理装置10において、ユーザが、「認証」に係る操作を行うと、業務管理部11から、起動済みの認証サーバ部121を介して、認証クライアント部120にパラメータが送信される(ステップS10)。ここでの「認証」に係る操作とは、生体認証を実行する操作であり、例えば、管理画面G1-1(
図5参照)に設けられた操作ボタンBT1(
図5参照)をタップする操作である。業務管理部11は、パラメータとして、認証を実行するための変数、ここでは、起動区分、及び遷移元画面ID(管理画面)を示す変数を通知する(ステップS11)。起動区分は、
図3における起動区分A~Dの何れかに対応する。遷移元画面ID(管理画面)は、管理画面から認証画面に遷移する際の、遷移元である管理画面の識別情報である。
【0047】
認証クライアント部120は、業務管理部11から通知されたパラメータで指定された起動区分に応じた認証画面を表示させる(ステップS12)。例えば、認証クライアント部120は、起動区分Aが指定された場合、A社の顔認証エンジンを用いた顔認証を行うための認証画面を表示させる。或いは、認証クライアント部120は、起動区分Cが指定された場合、指紋認証を行うための認証画面を表示させる。
【0048】
認証サーバ部121は、認証画面が表示されたことに伴い(ステップS13)、SWを介して認証を制御する(ステップS14)。例えば、認証サーバ部121は、起動区分Aに対応する認証画面が表示された場合、デバイス機能部13に、カメラを起動させ、A社の顔認証エンジンを用いた顔認証を実行させる指示を行う(ステップS15)。
【0049】
デバイス機能部13は、認証サーバ部121からの指示に従い、指定されたデバイスを起動するとともに、認証を実行する(ステップS16)。例えば、デバイス機能部13は、起動区分Aに対応する認証の実行を指示された場合、カメラを起動するとともに、A社の顔認証エンジンを用いた顔認証を実行する。デバイス機能部13は、認証結果を認証サーバ部121に通知する(ステップS18)。
【0050】
認証サーバ部121は、デバイス機能部13から認証結果を取得し(ステップS18)、取得した認証結果を、認証画面に表示させるために認証クライアント部120に出力する(ステップS19)。これにより、認証クライアント部120は、認証画面に認証結果を表示する(ステップS20)。
【0051】
認証画面に、認証結果、例えば、認証が成功した旨が表示されると、ユーザは、「戻る」旨の操作を行う。ここでの「戻る」旨の操作とは、表示を元の管理画面に戻す操作であり、例えば、認証画面G2-3(
図8参照)に設けられた操作ボタンBT2(
図8参照)をタップする操作である。
【0052】
「戻る」旨の操作が行われると、認証クライアント部120は、ステップS11で通知された遷移元画面IDを指定して、元の管理画面を表示させる(ステップS21)。
【0053】
ここで、信号処理装置10に表示される画面の例を、
図5~
図9を用いて説明する。
図5~
図9は、実施形態による信号処理装置10の表示例を示す図である。
【0054】
図5には、管理画面G1-1の例が示されている。信号処理装置10は、例えば、社員などのユーザによって「業務アプリ」を起動させる操作が行われると、このような管理画面G1-1を表示する。この図の例では、社員が退勤をする際に、退勤時刻を登録するために「業務アプリ」を起動させた例が示されている。この図の例に示すように、管理画面G1-1には、例えば、社員それぞれの出勤状態が一覧で示されると共に、認証画面に遷移するための操作ボタンBT1が表示される。
【0055】
図6には、認証画面G2-1の例が示されている。信号処理装置10は、例えば、社員などのユーザによって
図5の操作ボタンBT1をタップする操作が行われると、このような認証画面G2-1を表示する。この図の例に示すように、認証画面G2-1には、例えば、認証操作(認証開始に係る操作ボタンなど)と共に、元の管理画面に戻るための操作ボタンBT2が表示される。例えば、ユーザは、顔認証を実行する場合には認証開始に係る操作ボタンを操作する。一方、ユーザは、顔認証を実行せずに管理画面に戻る場合には操作ボタンBT2をタップする操作を行う。
【0056】
図7には、認証画面G2-2の例が示されている。信号処理装置10は、例えば、社員などのユーザによって
図6の認証開始に係る操作ボタンをタップする操作が行われると、このような認証画面G2-2を表示する。この図の例に示すように、認証画面G2-2には、例えば、ユーザの顔部分が特定された画像が表示される。この時、例えば、特定された顔部分に基づく顔認証がデバイス機能部13により実行されている。例えば、ユーザは、顔認証を継続する場合には認証結果が表示されるまで待機する。一方、ユーザは、顔認証を中断して管理画面に戻る場合には操作ボタンBT2をタップする操作を行う。
【0057】
図8には、認証画面G2-3の例が示されている。信号処理装置10は、例えば、デバイス機能部13によって認証結果が出力されると、このような認証画面G2-3を表示する。この図の例に示すように、認証画面G2-3には、例えば、ユーザの顔部分の画像、認証結果、各種の操作ボタンが表示される。各種の操作ボタンには、例えば、退勤を登録するための操作ボタン、再認証を行うための操作ボタン、及び、元の管理画面に戻るための操作ボタンBT2が含まれる。
【0058】
図9には、管理画面G1-2の例が示されている。信号処理装置10は、例えば、社員などのユーザによって
図8における退勤を登録するための操作が行われ、その後に操作ボタンBT2をタップする操作が行われると、このような管理画面G1-2を表示する。この図の例では、管理画面G1-2は、
図5の管理画面G1-1において、社員の退勤時刻が登録された状態が示されている。
【0059】
ここで、信号処理装置10を適用した信号処理システム1について、
図10を用いて説明する。
図10は、実施形態による信号処理装置10が適用される信号処理システム1の例を示すブロック図である。
【0060】
図10に示すように、信号処理システム1は、例えば、信号処理装置10と、クラウドDB20とを備える。信号処理装置10とクラウドDB20とは通信ネットワークNWを介して通信可能に接続される。
【0061】
クラウドDB20が、クラウド上に設けられたデータベースである。クラウドDB20は、例えば、業務DB21と、認証DB22を備える。業務DB21には、業務アプリに係る情報、例えば、社員の勤務時間などの情報が記憶される。認証DB22には、認証アプリに係る情報、例えば、社員の認証結果などの情報が記憶される。
【0062】
例えば、業務管理部11と認証クライアント部120とは、例えば、ウェブ技術でデスクトップアプリケーションを作成できる技術を用いて作成された非常駐アプリである。認証サーバ部121は、例えば、ウィンドウズ(登録商標)のOSを利用するような場合には、OSのブート時にプログラムが起動されるようにWindowsService(ウィンドウズサービス)に登録する等して作成された常駐アプリである。
【0063】
例えば、信号処理装置10では、業務管理部11に係る業務アプリの管理画面から、認証クライアント部120に係る認証画面への画面遷移が行われる。画面遷移は、例えば、WebSocket(ウェブソケット)などの通信規格を用いて実行される。
【0064】
業務サーバ部111は、社員の勤務時間などの情報を取得すると、その情報をクラウドDB20にアップロードし、業務DB21に記憶させる。また、認証サーバ部121は、社員の認証結果などの情報を取得すると、その情報をクラウドDB20にアップロードし、認証DB22に記憶させる。
【0065】
上記では、クラウド上に設けられたクラウドDB20に情報を記憶させる場合を例示したが、信号処理システム1がオフラインで実行されるように構成されてもよい。この場合、例えば、信号処理装置10が備える記憶部(ローカルデータベース)に、業務アプリに係る社員の勤務時間などの情報、及び認証アプリに係る社員の認証結果などの情報が記憶される。
【0066】
また、上記では、信号処理装置10に、1つの業務管理部11が設けられた場合を例示したが、複数の業務管理部11が設けられてもよい。この場合、例えば、それぞれの業務管理部11に係る管理画面から認証クライアント部120の認証画面への画面遷移が、適宜、実行される。
【0067】
以上説明したように、実施形態の信号処理装置10は、業務管理部11(第1機能部)と認証部12(第2機能部)を備える。信号処理装置10は、業務管理部11と認証部12を連携して信号処理を行う。業務管理部11は、業務クライアント部110と業務サーバ部111を有する。業務クライアント部110は、業務管理部11による業務管理(第1機能部に係る機能)、例えば、勤怠などの業務管理に関する画面表示を行う。業務サーバ部111は、業務管理部11による業務管理に係る信号処理を行う。認証部12は、認証クライアント部120と、認証サーバ部121とを有する。認証クライアント部120は、認証部12による認証(第2機能部に係る機能)、例えば、顔や指紋などを用いた生体認証に関する画面表示を行う。認証サーバ部121は、認証部12による認証に係る信号処理を行う。業務管理部11は非常駐アプリ(ユーザの起動操作に応じて起動される非常駐型アプリケーション)である。認証クライアント部120は、業務管理部11に内包されていない別の非常駐アプリである。認証サーバ部121は、常駐アプリ(信号処理装置10が起動されることに基づいて自動的に起動される常駐型アプリケーション)である。これにより、実施形態の信号処理装置10は、「業務アプリ」から「認証アプリ」の画面表示を行うことができ、「業務アプリ」と「認証アプリ」とをスムーズに連携することが可能となる。すなわち、ある特定アプリに追加する機能を、その特定アプリとは異なる追加アプリとして開発する場合において、特定アプリと追加アプリとをスムーズに連携することができる。
【0068】
したがって、ユーザは、あたかも1つの「業務アプリ」を操作している感覚で、「認証アプリ」を利用することができる。すなわち、操作性を阻害することなく、2つの異なるアプリを連携することができるユーザーインターフェースを提供できる。
【0069】
また、実施形態の信号処理装置10では、認証部12(第2機能部)は、ネイティブアプリ(信号処理装置10にインストールされたプログラムが実行されることによって動作するネイティブアプリケーション)である。これにより、実施形態の信号処理装置10では、得意先の指定などによりネイティブアプリを開発する場合であっても、将来的にWebアプリに展開することが容易となる。
【0070】
また、実施形態の信号処理装置10では、デバイス機能部13を更に備える。デバイス機能部13は、デバイス(例えば、カメラなど)を起動し、起動させたデバイスの機能を利用した信号処理、例えば、生体認証や在庫管理などを実行する。認証部12は、業務サーバ部111からの指示に応じてデバイス機能部13を制御する。これにより、実施形態の信号処理装置10では、業務管理部11において、認証部12と連携してデバイスを用いた機能を追加することができる。このような、デバイスを用いた機能は、他の業務アプリにおいても追加されることが想定される汎用的な機能である。認証部12を、業務管理部11からスムーズに連携可能な別アプリとしたことにより、将来的に他の業務アプリにデバイスを利用した機能を追加することが容易となる。
【0071】
また、実施形態の信号処理装置10では、デバイス機能部13は、デバイスの機能を利用した生体認証を行う。業務サーバ部111は、生体認証を実行する指示を認証部12に通知する。認証部12は、デバイス機能部13に生体認証を実行させ、デバイス機能部13から認証結果を取得する。これにより、実施形態の信号処理装置10では、生体認証などの汎用的な機能を、業務管理部11からスムーズに連携可能な別アプリとして開発することができ、将来的に他の業務アプリに生体認証に係る機能を追加することが容易となる。
【0072】
また、実施形態の信号処理装置10では、デバイス機能部13は、デバイスを用いた複数の信号処理、例えば、生体認証及び在庫管理などを実行可能である。業務サーバ部111は、デバイス機能部13が実行可能な複数の信号処理のうち何れの信号処理を実行するかを指定する起動区分を認証部12に通知する。認証部12は、起動区分に応じた信号処理をデバイス機能部13に実行させる。これにより、実施形態の信号処理装置10では、デバイスを用いた複数の信号処理の何れかの処理を、業務管理部11と認証部12をスムーズに連携させて実行することが可能となる。また、将来的に別の信号処理を追加する場合にも容易に追加することが可能となる。
【0073】
また、実施形態の信号処理装置10では、デバイス機能部13は、デバイスを用いた複数の生体認証、例えば、顔認証、指紋認証、及び体温検知などを実行可能である。業務サーバ部111は、デバイス機能部13が実行可能な複数の生体認証のうち何れの信号処理を実行するかを指定する起動区分を認証部12に通知する。認証部12は、起動区分に応じた生体認証をデバイス機能部13に実行させる。これにより、実施形態の信号処理装置10では、複数の生体認証の何れかの認証を、業務管理部11と認証部12をスムーズに連携させて実行することが可能となる。また、将来的に別の生体認証を追加する場合にも容易に追加することが可能となる。
【0074】
上述した実施形態における信号処理装置10の全部または一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0075】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0076】
1…信号処理システム
10…信号処理装置
11…業務管理部(第1機能部)
12…認証部(第2機能部)
110…業務クライアント部(第1クライアント部)
111…業務サーバ部(第1サーバ部)
120…認証クライアント部(第2クライアント部)
121…認証サーバ部(第2サーバ部)