(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116713
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】インターフェース表示装置、インターフェース表示方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0482 20130101AFI20240821BHJP
【FI】
G06F3/0482
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022485
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】潘 延亮
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA02
5E555AA14
5E555BA23
5E555BB23
5E555BC03
5E555DB11
5E555EA05
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】端末のディスプレイにユーザの好みに応じたインターフェース画面を表示できるインターフェース表示装置、インターフェース表示方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】インターフェース表示装置19は、外部から固有のデジタルキー5がダウンロードされることで利用対象1のキーとなる端末6のディスプレイ14に、利用対象1を操作するためのインターフェース画面20を表示する。選択部26は、端末6の記憶部13に同一のキー機能に関して複数用意されたインターフェース画面20の画面情報23のうち、使用する画面情報23をユーザに選択させる。設定部27は、選択部26を通じてユーザによって選択された画面情報23を、既定表示するインターフェース画面20の画面情報23として端末6に設定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から固有のデジタルキーがダウンロードされることで利用対象のキーとなる端末のディスプレイに、前記利用対象を操作するためのインターフェース画面を表示するインターフェース表示装置であって、
前記端末の記憶部に同一のキー機能に関して複数用意された前記インターフェース画面の画面情報のうち、使用する前記画面情報をユーザに選択させる選択部と、
前記選択部を通じてユーザによって選択された前記画面情報を、既定表示する前記インターフェース画面の前記画面情報として前記端末に設定する設定部と、を備えたインターフェース表示装置。
【請求項2】
前記選択部は、前記端末の前記インターフェース画面を試し操作可能として、前記インターフェース画面の操作をユーザに体験させる、請求項1に記載のインターフェース表示装置。
【請求項3】
前記画面情報は、前記インターフェース画面において前記キー機能の操作の仕方が異なるものが複数用意されている、請求項1に記載のインターフェース表示装置。
【請求項4】
前記キー機能の操作の仕方が異なるとは、前記ディスプレイに表示される操作ボタンの個数の変更に基づいた操作方法の切り替わりである、請求項1に記載のインターフェース表示装置。
【請求項5】
前記キー機能の操作の仕方が異なるとは、前記ディスプレイに表示される操作ボタンに対する操作種の変更に基づいた操作方法の切り替わりである、請求項1に記載のインターフェース表示装置。
【請求項6】
前記端末においてユーザによる前記画面情報の確定が済んでいるか否かを判定する判定部を備え、
前記選択部は、ユーザ固有の前記画面情報が前記端末に設定されていないと前記判定部によって判定された場合、前記画面情報をユーザに選択させる処理を実行する、請求項1に記載のインターフェース表示装置。
【請求項7】
前記利用対象は、車両であり、
前記端末は、前記車両の固有の前記デジタルキーがダウンロードされることにより、前記車両のキーとなる、請求項1に記載のインターフェース表示装置。
【請求項8】
外部から固有のデジタルキーがダウンロードされることで利用対象のキーとなる端末のディスプレイに、前記利用対象を操作するためのインターフェース画面を表示するインターフェース表示方法であって、
前記端末の記憶部に同一のキー機能に関して複数用意された前記インターフェース画面の画面情報のうち、使用する前記画面情報をユーザに選択させることと、
ユーザによって選択された前記画面情報を、既定表示する前記インターフェース画面の前記画面情報として前記端末に設定することと、をコンピュータに実行させるインターフェース表示方法。
【請求項9】
外部から固有のデジタルキーがダウンロードされることで利用対象のキーとなる端末のディスプレイに、前記利用対象を操作するためのインターフェース画面を表示するコンピュータに、
前記端末の記憶部に同一のキー機能に関して複数用意された前記インターフェース画面の画面情報のうち、使用する前記画面情報をユーザに選択させることと、
ユーザによって選択された前記画面情報を、既定表示する前記インターフェース画面の前記画面情報として前記端末に設定することと、を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターフェース表示装置、インターフェース表示方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示されるように、スマートフォン等のモバイル通信機器を用いて車載機器類の遠隔操作を行うことが可能な遠隔操作システムが周知である。特許文献1の場合、モバイル通信機器は、各車載機器を遠隔操作するためのアプリケーションソフトがダウンロードされている。アプリケーションソフトは、メニュー画面やスイッチ画面をモバイル通信機器のタッチパネルに表示してスイッチ操作できるようにするソフトである。これにより、一般的なスマートフォン等のモバイル通信機器を、リモートコントローラとして使用することができるようになる。
【0003】
特許文献1の場合、例えば、車両のドアロックをモバイル通信機器で施解錠するには、モバイル通信機器のタッチパネルにドアロックの車両操作画面を表示する。ドアロックの車両操作画面には、ドアのロック時に操作するスライド操作式のドアロックスイッチと、ドアのアンロック時に操作するスライド操作式のドアアンロックスイッチとが表示される。タッチパネルにおいてドアロックスイッチやドアアンロックスイッチがスライド操作されると、操作されたスイッチに応じた信号が車両に送信されることにより、ドアの施解錠が切り替えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前述のドアロックの車両操作画面の場合、タッチパネルでの操作パターンは、スライド操作式の1パターンしか用意されていない。しかし、ユーザの操作パターンの嗜好としては、スライド操作式以外に、例えばタッチ操作式などの様々なパターンがある。また、例えば、タッチパネル上の1つのボタンを操作する度にロック及びアンロックが交互に切り替わる操作パターンを好むユーザもいる。よって、操作パターンが一種の固定であると、ユーザにとって操作の利便性が低くなってしまう課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するインターフェース表示装置は、外部から固有のデジタルキーがダウンロードされることで利用対象のキーとなる端末のディスプレイに、前記利用対象を操作するためのインターフェース画面を表示する装置であって、前記端末の記憶部に同一のキー機能に関して複数用意された前記インターフェース画面の画面情報のうち、使用する前記画面情報をユーザに選択させる選択部と、前記選択部を通じてユーザによって選択された前記画面情報を、既定表示する前記インターフェース画面の前記画面情報として前記端末に設定する設定部と、を備えた。
【0007】
前記課題を解決するインターフェース表示方法は、外部から固有のデジタルキーがダウンロードされることで利用対象のキーとなる端末のディスプレイに、前記利用対象を操作するためのインターフェース画面を表示する方法であって、前記端末の記憶部に同一のキー機能に関して複数用意された前記インターフェース画面の画面情報のうち、使用する前記画面情報をユーザに選択させることと、ユーザによって選択された前記画面情報を、既定表示する前記インターフェース画面の前記画面情報として前記端末に設定することと、をコンピュータに実行させる。
【0008】
前記課題を解決するプログラムは、外部から固有のデジタルキーがダウンロードされることで利用対象のキーとなる端末のディスプレイに、前記利用対象を操作するためのインターフェース画面を表示するコンピュータに、前記端末の記憶部に同一のキー機能に関して複数用意された前記インターフェース画面の画面情報のうち、使用する前記画面情報をユーザに選択させることと、ユーザによって選択された前記画面情報を、既定表示する前記インターフェース画面の前記画面情報として前記端末に設定することと、を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、端末のディスプレイにユーザの好みに応じたインターフェース画面を表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態におけるインターフェース表示装置の構成図である。
【
図2】インターフェース画面を設定するときの手順図である。
【
図4】(a)は、インターフェース画面の選択画面図であり、(b)は、確定後のインターフェース画面図である。
【
図5】(a)は、インターフェース画面の選択画面図であり、(b)は、確定後のインターフェース画面図である。
【
図6】別例におけるインターフェース画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の一実施形態を説明する。
(利用対象1)
図1に示すように、利用対象1は、例えば、車両2である。車両2は、例えば、自家用車、シェアリングカーのいずれでもよい。車両2としては、例えば、乗用車、バス、自転車、電動キックボード(登録商標)などが挙げられる。車両2は、例えば、ガソリン車、電気自動車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車、水素自動車などがある。また、利用対象1は、車両2に限定されず、例えば、住宅、コインロッカー、駐車場などでもよい。
【0012】
(デジタルキーシステム4)
図1に示す通り、利用対象1は、デジタルキー5が登録された端末6で利用対象1を動作させることを可能にするデジタルキーシステム4を備える。端末6としては、例えば、高機能携帯電話、タブレット端末、ウェアラブル端末などが挙げられる。端末6は、端末6を利用対象1のキーとして動作させるのに必要なアプリケーション7が登録されている。アプリケーション7は、予め端末6に登録されていてもよいし、或いは、外部からダウンロードされてもよい。
【0013】
端末6は、外部から固有のデジタルキー5がダウンロードされることにより、利用対象1のキーとして使用可能となる。デジタルキー5は、例えば、デジタルキー5を管理するセンター(図示略)などで生成されるとともに、ネットワーク通信を介して、端末6に配信される。デジタルキー5は、例えば、使用が一度または一定期間のみ許可されたワンタイムキーであることが好ましい。
【0014】
利用対象1は、利用対象1においてデジタルキー5を認証可能な認証装置8を備える。認証装置8は、例えば、端末6と通信する機能、デジタルキー5を認証する機能、などを有する。端末6及び認証装置8の間の通信としては、例えば、近距離無線通信が使用される。また、デジタルキー5は、例えば、個々の認証装置8に応じた鍵で暗号化されて生成される。
【0015】
近距離無線通信は、PAN(Personal Area Network:パーソナルエリアネットワーク)通信、又は、短距離無線通信のいずれでもよい。パーソナルエリアネットワーク通信には、例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)通信、UWB(Ultra Wide Band)通信、Wi-Fi(登録商標)通信などがある。また、ブルートゥース通信は、BLE(Bluetooth Low Energy)であることが好ましい。
【0016】
認証装置8は、端末6を認証するとき、端末6が有するデジタルキー5を無線によって取得する。認証装置8は、端末6から取得したデジタルキー5を認証するとともに、認証が成立すると、利用対象1に設けられた機器9の動作を許可する。機器9としては、利用対象1が車両2の場合、例えば、ドア施解錠装置、エンジン制御装置、カーナビゲーション装置、エアーコンディショナー装置、などが挙げられる。
【0017】
(端末6)
図1に示す通り、端末6は、例えば、端末制御部12、記憶部13、ディスプレイ14、入力部15、及び通信部16を備える。端末制御部12は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)などから構成されている。端末制御部12は、例えば、記憶部13に書き込まれたプログラムに従って、端末6の動作を制御する。
【0018】
記憶部13は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリなどから構成されている。記憶部13には、例えば、デジタルキー5やアプリケーション7が書き込み保存されている。特に、デジタルキー5は、記憶部13のセキュア領域に書き込まれることが好ましい。
【0019】
ディスプレイ14は、例えば、ディスプレイ14に表示される画面をタッチによって操作するタッチパネルである。ディスプレイ14がタッチパネルの場合、ディスプレイ14に表示される各種画面をタッチ操作することにより、利用対象1を遠隔操作する。
【0020】
入力部15は、例えば、ユーザ操作によって接点が機械的に切り替えられるメカスイッチ、又はユーザ操作をセンシングによって検出するセンサのいずれでもよい。メカスイッチは、例えば、電源スイッチ、音声ボリューム調整スイッチなどが挙げられる。センサは、例えば、指紋センサなどが挙げられる。
【0021】
通信部16は、例えば、端末6を外部と無線通信させる。通信部16は、例えば、近距離無線通信を実行する。通信部16は、利用対象1と通信可能に構成されている。このように、端末6は、通信部16を介して利用対象1と通信する。
【0022】
(インターフェース表示装置19)
図1に示す通り、端末6は、利用対象1を操作するためのインターフェース画面20をディスプレイ14に表示するインターフェース表示装置19を備える。本例の場合、インターフェース表示装置19は、例えば、アプリケーション7が起動されたときに、ディスプレイ14にインターフェース画面20を表示する。インターフェース画面20は、例えば、ディスプレイ14に表示されるタッチ操作画面である。インターフェース画面20は、例えば、利用対象1の機器9を操作するときに使用される。
【0023】
記憶部13は、表示候補のインターフェース画面20の各々に紐付いた複数の選択データDaを記憶した候補テーブル21と、候補テーブル21の選択データDaの中からユーザによって選ばれた確定データDbを記憶した確定テーブル22と、を有する。選択データDaは、同一のキー機能に関して複数用意されている。すなわち、1つのキー機能について、複数のインターフェース画面20の候補の中から所望画面を選べるように、複数の選択データDaが用意されている。キー機能としては、例えば、ドアロック施解錠の機能や、エンジン始動操作の機能などが挙げられる。
【0024】
選択データDaは、例えば、インターフェース画面20の表示内容やフォントなどのデザイン的な情報である画面情報23と、インターフェース画面20で機器9を遠隔操作するときに機器9をどのように動作させるかの具体的な指示内容である操作情報24と、を含む。確定データDbも、画面情報23及び操作情報24を含む。画面情報23は、例えば、インターフェース画面20に表示されるデザインの部品データである。操作情報24は、例えば、機器9に対して特定の動作を実行させるための命令である操作コマンドと、コマンドに基づく動作の詳細である操作データと、を含む。
【0025】
(インターフェース画面20の選択機能)
図1に示す通り、インターフェース表示装置19は、記憶部13に複数用意されたインターフェース画面20の画面情報23のうち、使用する画面情報23をユーザに選択させる選択部26を備える。選択部26は、例えば、端末制御部12に設けられている。本例の場合、選択部26は、記憶部13の候補テーブル21に用意された複数の選択データDaの中から、特定の選択データDaを選択させることを通じて、所望の画面情報23のユーザ選択を実行する。
【0026】
インターフェース表示装置19は、選択部26を通じてユーザによって設定された画面情報23を、既定表示するインターフェース画面20の画面情報23として端末6に設定する設定部27を備える。設定部27は、例えば、端末制御部12に設けられている。本例の場合、設定部27は、ユーザ選択された選択データDaを、確定データDbとして確定テーブル22に登録することを通じて、既定表示するインターフェース画面20の画面情報23の設定を実行する。
【0027】
インターフェース表示装置19は、端末6においてユーザによる画面情報23の確定が済んでいるか否かを判定する判定部28を備える。判定部28は、例えば、端末制御部12に設けられている。本例の場合、判定部28は、確定テーブル22に確定データDbが登録されているか否かを確認することにより、画面情報23の確定の有無を判定する。選択部26は、ユーザ固有の画面情報23が端末6に設定されていないと判定部28によって判定された場合、画面情報23をユーザに選択させる処理を実行する。
【0028】
次に、本実施形態のインターフェース表示装置19(インターフェース表示方法、プログラム)の作用について説明する。
(インターフェース画面20を設定するときの操作手順)
図3に、インターフェース画面20を設定するときにディスプレイ14に表示される設定画面31の一例を図示する。設定画面31は、例えば、端末6でアプリケーション7が起動されたときに表示されるメニュー画面で画面設定操作が実行されたときに、ディスプレイ14に表示される。なお、
図3の設定画面31は、例えば、インターフェース画面20として、車両2のドアを施解錠するときに使用するドアロック操作用インターフェース画面20a、20b(
図4(b)、及び
図5(b)参照)を設定するときの画面である。
【0029】
設定画面31には、ドアロックの施解錠を所定の第1操作方法とするときに選択する第1選択ボタン32と、ドアロックの施解錠を第1操作方法とは別方法の第2操作方法とするときに選択する第2選択ボタン33と、が表示されている。第1選択ボタン32及び第2選択ボタン33は、ディスプレイ14上のタッチボタンである。第1操作方法は、例えば、ディスプレイ14上のボタンをタッチ操作する度にドアの施錠及び解錠が交互に切り替わる操作方法である。第2操作方法は、例えば、ディスプレイ14上に個別に設けられた施錠用及び解錠用のボタンをそれぞれ操作して施解錠を切り替える操作方法である。
【0030】
図4(a)に、第1選択ボタン32が選択されたときにディスプレイ14に表示される選択画面35(以降、第1選択画面35aと記す)を図示する。第1選択画面35aには、第1操作方法を試すときに操作する試し操作ボタン36と、第1操作方法を既定操作として確定するときに操作する確定ボタン37と、が表示されている。試し操作ボタン36及び確定ボタン37は、例えば、ディスプレイ14上のタッチボタンである。
【0031】
試し操作ボタン36がタッチ操作された場合は、ディスプレイ14に第1操作方法の試し画面(図示略)が表示される。試し画面は、例えば、
図4(b)に示すような、利用対象1を遠隔操作するときにタッチ操作する操作ボタン38として、ドアの施解錠を切り替え操作するための施解錠切替ボタン39が実際に表示された画面であることが好ましい。これにより、第1操作方法によるドアロック操作が体験可能となる。なお、試し画面において戻りボタン(図示略)が操作されると、元の第1選択画面35aに戻る。
【0032】
図4(a)に示す通り、第1選択画面35aにおいて確定ボタン37がタッチ操作された場合には、端末6を用いたドア施解錠操作として、第1操作方法が確定される。これにより、ドアの施解錠操作が第1操作方法となったドアロック操作用インターフェース画面20aが既定画面として設定される。よって、アプリケーション7が起動されたときには、ドアロック操作用インターフェース画面20aが既定表示されるため、この画面操作を通じて、ドアの施解錠が可能になる。
【0033】
図5(a)に、第2選択ボタン33が選択されたときにディスプレイ14に表示される選択画面35(以降、第2選択画面35bと記す)を図示する。第2選択画面35bにも、前述の第1選択画面35aと同様に、試し操作ボタン41及び確定ボタン42が表示されている。第2選択画面35bにおいて試し操作ボタン41がタッチ操作された場合は、ディスプレイ14に第2操作方法の試し画面(図示略)が表示される。試し画面は、例えば、
図5(b)に示すような、利用対象1を遠隔操作するときにタッチ操作する操作ボタン38として、ドアをロックするときに操作するロックボタン43と、ドアをアンロックするときに操作するアンロックボタン44と、が実際に表示された画面であることが好ましい。これにより、第2操作方法によるドアロック操作が体験可能となる。
【0034】
図5(a)に示す通り、第2選択画面35bにおいて確定ボタン42がタッチ操作された場合には、端末6を用いたドア施解錠操作として、第2操作方法が確定される。これにより、ドアの施解錠操作が第2操作方法となったドアロック操作用インターフェース画面20bが既定画面として設定される。よって、アプリケーション7が起動されたときには、ドアロック操作用インターフェース画面20bが既定表示されるため、この画面操作を通じて、ドアの施解錠が可能になる。
【0035】
(インターフェース表示装置19の処理フロー)
図2に、インターフェース表示装置19がインターフェース画面20を設定するときの動作の流れとして、インターフェース表示装置19の処理フローを図示する。
図2のフローは、例えば、端末6においてアプリケーション7が起動されたときに開始される。
【0036】
ステップ101において、インターフェース表示装置19は、端末6における利用対象1の操作方法が確定済みか否かを判定する。すなわち、判定部28は、端末6においてインターフェース画面20の確定が済んでいるか否かを判定する。具体的には、確定テーブル22に確定データDbが書き込まれているか否かが判定される。ステップ101において、操作方法が確定済みでなければ、ステップ102に移行し、操作方法が確定済みであれば、ステップ106に移行する。
【0037】
ステップ102において、操作方法が未確定の場合、インターフェース表示装置19は、操作方法の候補として、複数の操作方法をディスプレイ14に表示する。本例の場合、選択部26は、候補テーブル21に用意されている選択データDaを用いて、複数の操作方法をディスプレイ14に表示する。具体的には、選択部26は、候補テーブル21の選択データDaに基づき、インターフェース画面20の選択操作を行うための設定画面31をディスプレイ14に表示する。
【0038】
ステップ103において、選択部26は、端末6における利用対象1の操作方法をユーザに選択させる。本例の場合、端末6のディスプレイ14に設定画面31の表示を行うとともに、この設定画面31の操作を通じて、所望の操作方法をユーザに選択させる。
【0039】
ステップ104において、選択部26は、端末6において操作方法の試し操作が要求された場合、試し操作をユーザに体験させる。本例の場合、選択部26は、端末6のディスプレイ14に試し画面を表示することにより、実際の操作方法をユーザに体験させる。ユーザは、この試し画面を操作することにより、インターフェース画面20の操作感などを確認する。
【0040】
ステップ105において、設定部27は、端末6において操作方法の確定操作が実行された場合、操作方法の確定を実行する。例えば、設定部27は、選択画面35において確定操作が行われた場合、その選択画面35に紐付く操作方法を、端末6における既定操作として確定する。本例の場合、設定部27は、ユーザによって選択された選択データDaを、確定データDbとして確定テーブル22に登録することにより、操作確定を実行する。
【0041】
ステップ106において、設定部27は、ステップ101で操作方法確定済みと判定された場合、確定済みの操作方法をディスプレイ14に表示する。このように、操作方法が既に端末6に登録されている場合、アプリケーション7が起動されたときには、確定済みの既定のインターフェース画面20がディスプレイ14に直ちに表示される。よって、アプリケーション7の起動後、直ぐにインターフェース画面20から、ドアの施解錠操作が可能となる。
【0042】
ステップ107において、インターフェース表示装置19は、操作方法が確定されている場合、確定されている操作方法に応じたインターフェース画面20をディスプレイ14に立ち上げて、アプリケーション7を動作させる。このように、アプリケーション7の起動時、端末6のディスプレイ14には、ユーザによって選択された操作方法に基づくインターフェース画面20が表示される。
【0043】
(操作方法の種類)
図4(b)、
図5(b)に示す通り、画面情報23は、前記インターフェース画面において前記キー機能の操作の仕方が異なるものが複数用意されている。具体的には、画面情報23は、利用対象1を遠隔操作するときに操作ボタン38を交互操作するもの(
図4(b)参照)と、利用対象1の遠隔操作の操作内容ごとに操作ボタン38が用意されているもの(
図5(b)参照)と、がある。これらの場合、キー機能の操作の仕方が異なるとは、ディスプレイ14に表示される操作ボタン38の個数の変更に基づいた操作方法の切り替わりとなっている。
【0044】
また、
図6に示すように、前記キー機能の操作の仕方が異なるとは、前記ディスプレイに表示される操作ボタン38に対する操作種の変更に基づいた操作方法の切り替わりでもよい。一例として、操作ボタン38は、一端から他端にスライド操作されるスライドバー47でもよい。この場合、スライドバー47が一端から他端まで操作されたタイミングで、利用対象1の動作が実行される。よって、操作方法としてスライドバー47を使用したいユーザにも対応可能となる。
【0045】
なお、操作種とは、例えば、タッチパネル式の場合、画面を押す操作、画面をなぞる操作、二本以上の指を使う操作、端末6の向きを変える操作、などが挙げられる。画面を押す操作としては、例えば、タップ、ダブルタップ、ロングタップなどがある。画面をなぞる操作としては、例えば、スワイプ、フリック、ドラッグなどがある。二本以上の指を使う操作としては、例えば、マルチタップ、マルチスワイプ、ピンチイン、ピンチアウトなどがある。
【0046】
(実施形態の効果)
上記実施形態のインターフェース表示装置19(インターフェース表示方法、プログラム)によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0047】
(1)インターフェース表示装置19は、外部から固有のデジタルキー5がダウンロードされることで利用対象1のキーとなる端末6のディスプレイ14に、利用対象1を操作するためのインターフェース画面20を表示する。インターフェース表示装置19は、選択部26及び設定部27を備える。選択部26は、端末6の記憶部13に同一のキー機能に関して複数用意されたインターフェース画面20の画面情報23のうち、使用する画面情報23をユーザに選択させる。設定部27は、選択部26を通じてユーザによって選択された画面情報23を、既定表示するインターフェース画面20の画面情報23として端末6に設定する。
【0048】
本例の構成によれば、同一のキー機能に関してインターフェース画面20の画面情報23を端末6の記憶部13に用意しておき、これら画面情報23の中から、ユーザが使用したい画面情報23を適宜選択させる。このため、複数のインターフェース画面20のうち、ユーザの習慣や癖に合ったインターフェース画面20を設定することが可能となる。よって、端末6のディスプレイ14に、ユーザの好みに応じたインターフェース画面20を表示できる。
【0049】
(2)選択部26は、端末6のインターフェース画面20を試し操作可能として、インターフェース画面20の操作をユーザに体験させる。この構成によれば、ディスプレイ14に表示されたインターフェース画面20の試し操作によって、インターフェース画面20の使い方を体験することが可能となる。よって、ユーザの好みに合うインターフェース画面20であるかを確認することが可能となるので、最適なインターフェース画面20の設定に寄与する。
【0050】
(3)画面情報23は、インターフェース画面20においてキー機能の操作の仕方が異なるものが複数用意されている。この構成によれば、様々な操作方法のインターフェース画面20を用意しておくことが可能となるので、ユーザが真に好むインターフェース画面20を提供することに寄与する。
【0051】
(4)キー機能の操作の仕方が異なるとは、ディスプレイ14に表示される操作ボタン41の個数の変更に基づいた操作方法の切り替わりである。この構成によれば、例えば、操作ボタン41の個数に応じた操作方法を有するインターフェース画面20を、ユーザの好みに応じて適宜設定することができる。
【0052】
(5)キー機能の操作の仕方が異なるとは、ディスプレイ14に表示される操作ボタン41に対する操作種の変更に基づいた操作方法の切り替わりである。この構成によれば、例えば、操作ボタン41に対する操作種に応じた操作方法を有するインターフェース画面20を、ユーザの好みに応じて適宜設定することができる。
【0053】
(6)インターフェース表示装置19は、端末6においてユーザによる画面情報23の確定が済んでいるか否かを判定する判定部28を備える。選択部26は、ユーザ固有の画面情報23が端末6に設定されていないと判定部28によって判定された場合、画面情報23をユーザに選択させる処理を実行する。この構成によれば、端末6において画面情報23の確定が済んでいないとき、画面情報23の選択の実行にユーザを案内することができる。また、端末6において画面情報23の確定が済んでいれば、端末6でアプリケーション7を立ち上げたとき、確定済みのインターフェース画面20を端末6のディスプレイ14に優先的に表示されるようにすることも可能となる。これにより、利便性の向上に寄与する。
【0054】
(7)利用対象1は、車両2である。端末6は、車両2の固有のデジタルキー5がダウンロードされることにより、車両2のキーとなる。この構成によれば、端末6を車両2のキーとして使用することができるようになる。
【0055】
(他の実施形態)
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0056】
・画面情報23は、例えば、外部とのアクセスを通じて、バージョンアップ可能としてもよい。同様に、アプリケーション7のバージョンアップも可能である。
・画面情報23は、例えば、外部のセンターやサーバとのインターネット通信を通じて、新たな情報が追加されてもよい。
【0057】
・画面情報23の選択は、選択データDaを介したものに限らず、例えば、画面情報23を直接選択する方式としてもよい。
・設定画面31は、1つの画面に限定されず、例えば、操作方法が多種ある場合には、複数ページに亘って表示されてもよいし、スクロール表示されるものでもよい。
【0058】
・確定対象の画面情報23は、確定テーブル22に書き込まれて登録されることに限らず、例えば、候補テーブル21においてチェックが付されることにより、確定となってもよい。
【0059】
・デジタルキー5の登録は、例えば、外部のセンターやサーバなどから取得する方式に限定されず、例えば、電子キーのマスターキーや、他ユーザの端末6から取得してもよい。
【0060】
・デジタルキー5の認証方式は、暗号鍵でデータを暗号化して送信する暗号鍵方式に限定されず、例えば、ID認証方式やハッシュ関数方式などを用いてもよい。ID認証方式は、例えば、端末6に登録されたIDコードの正否を確認する認証である。ハッシュ関数方式は、例えば、ハッシュ値を用いた認証方式である。
【0061】
・インターフェース画面20が確定された状態であっても、インターフェース画面20の変更を可能としてもよい。この場合、例えば、初期のメニュー画面に操作方法変更のボタンを用意しておき、このボタンが選択されたとき、操作方法の変更のメニューが開始されるようにするとよい。
【0062】
・試し操作の機能は、省略されてもよい。
・選択部26、設定部27、及び判定部28は、[1]コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサによって構成されてもよいし、[2]そのようなプロセッサと、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路との組み合わせによって構成されてもよい。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード、又は指令を格納している。メモリ(コンピュータ可読媒体)は、汎用、又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。或いは、上記プロセッサを含むコンピュータに代えて、各種処理の全てを実行する1つ以上の専用のハードウェア回路によって構成された処理回路が用いられてもよい。
【0063】
・選択部26、設定部27、及び判定部28は、独立したプロセッサから構成されてもよいし、機能の一部分が共用のプロセッサから構築されてもよい。このように、選択部26、設定部27、及び判定部28は、独立した機能ブロックに限らず、1つの機能ブロックから構成されてもよいし、一部分が共用された機能ブロックから構成されてもよい。
【0064】
・本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0065】
1…利用対象、2…車両、5…デジタルキー、6…端末、13…記憶部、14…ディスプレイ、19…インターフェース表示装置、20…インターフェース画面、23…画面情報、26…選択部、27…設定部、28…判定部、38…操作ボタン。