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特開2024-116731回転検出システムおよび回転検出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116731
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】回転検出システムおよび回転検出方法
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/347 20060101AFI20240821BHJP
   G01B 11/26 20060101ALI20240821BHJP
   H01L 31/12 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
G01D5/347 110C
G01B11/26 Z
H01L31/12 E
G01D5/347 110S
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022512
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】山田 賢史
(72)【発明者】
【氏名】正木 貴章
(72)【発明者】
【氏名】水田 新生
【テーマコード(参考)】
2F065
2F103
5F889
【Fターム(参考)】
2F065AA39
2F065JJ18
2F065LL11
2F065MM04
2F103BA43
2F103DA01
2F103DA13
2F103EA13
2F103EA19
2F103EB02
2F103EB12
2F103EB32
2F103ED21
5F889BB02
5F889BC02
5F889BC11
5F889CA21
5F889EA01
5F889EA04
5F889GA07
(57)【要約】
【課題】簡素な構成で回転体の回転方向を検出すること。
【解決手段】回転検出システムは、検出光を出射する発光部と、検出光を反射する反射部40を含む回転体と、反射部40によって反射された反射光を受光する受光部と、受光部によって受光された反射光に基づいて回転体の回転を検出する検出部と、を備える。反射部40は、検出光に対する反射率が互いに異なる第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43を含む。第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、回転体の回転方向に並んでいる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出光を出射する発光部と、
前記検出光を反射する反射部を含む回転体と、
前記反射部によって反射された反射光を受光する受光部と、
前記受光部によって受光された前記反射光に基づいて前記回転体の回転を検出する検出部と、
を備え、
前記反射部は、前記検出光に対する反射率が互いに異なる第1反射部、第2反射部、および第3反射部を含み、
前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部は、前記回転体の回転方向に並んでいる
回転検出システム。
【請求項2】
前記発光部は、VCSEL素子を含む
請求項1に記載の回転検出システム。
【請求項3】
前記受光部は、フォトトランジスタまたはフォトダイオードを含む
請求項1に記載の回転検出システム。
【請求項4】
前記発光部および前記受光部は、前記回転体の側面に対向配置されており、
前記反射部は、前記回転方向において前記回転体の前記側面の全周にわたり形成されている
請求項1に記載の回転検出システム。
【請求項5】
前記回転方向のうち所定の回転方向において前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部の順に並んだ単位ユニットが複数並んでいる
請求項4に記載の回転検出システム。
【請求項6】
前記回転方向における前記第1反射部の長さと、前記回転方向における前記第2反射部の長さと、前記回転方向における前記第3反射部の長さとは互いに等しい
請求項5に記載の回転検出システム。
【請求項7】
前記回転方向における前記第1反射部の長さ、前記回転方向における前記第2反射部の長さ、および前記回転方向における前記第3反射部の長さの各々は、0.25mmである
請求項6に記載の回転検出システム。
【請求項8】
前記反射部は、
前記回転体に貼り付けられたテープと、
前記テープに印刷され、前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部を含む反射用模様と、
を含む
請求項1に記載の回転検出システム。
【請求項9】
基板と、
前記基板上に配置された前記発光部および前記受光部と、
前記基板上に設けられ、前記発光部および前記受光部を封止する封止樹脂と、
を含む半導体装置を備える
請求項1に記載の回転検出システム。
【請求項10】
前記検出光は、赤外光を含む
請求項1に記載の回転検出システム。
【請求項11】
前記反射部は、前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部とは前記回転方向の長さおよび反射率の少なくとも一方が異なる基準反射部を含む
請求項1に記載の回転検出システム。
【請求項12】
前記回転方向のうち所定の回転方向において前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部の順に並んだ単位ユニットが前記回転方向において複数並んでおり、
前記検出部は、前記単位ユニットごとの検出パターンに基づいて前記回転体の前記回転方向を検出する方向検出部を含む
請求項1に記載の回転検出システム。
【請求項13】
前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部を含む単位ユニットが前記回転方向において複数並んでおり、
前記検出部は、前記基準反射部と、前記単位ユニットのカウント数とに基づいて、前記回転方向における前記回転体の位置を検出する位置検出部を含む
請求項11に記載の回転検出システム。
【請求項14】
前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部を含む単位ユニットが前記回転方向において複数並んでおり、
前記検出部は、単位時間あたりの前記単位ユニットのカウント数に基づいて、前記回転体の回転速度を算出する算出部を含む
請求項1に記載の回転検出システム。
【請求項15】
発光部が、回転体に設けられた反射部に検出光を照射することと、
受光部が、前記反射部によって反射された反射光を受光することと、
前記受光部によって受光された前記反射光に基づいて、前記回転体の回転を検出することと、
を含む回転検出方法であって、
前記反射部は、反射率が互いに異なる第1反射部、第2反射部、および第3反射部を含み、
前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部は、前記回転体の回転方向に並んでいる
回転検出方法。
【請求項16】
前記回転方向のうち所定の回転方向において前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部の順に並んだ単位ユニットが前記回転方向において複数並んでおり、
前記回転体の回転を検出することは、前記単位ユニットごとの検出パターンに基づいて前記回転体の前記回転方向を検出する
請求項15に記載の回転検出方法。
【請求項17】
前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部を含む単位ユニットが前記回転方向において複数並んでおり、
前記回転体の回転を検出することは、単位時間あたりの前記単位ユニットのカウント数に基づいて、前記回転体の回転速度を算出する
請求項15に記載の回転検出方法。
【請求項18】
前記反射部は、前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部とは前記回転方向の長さおよび反射率の少なくとも一方が異なる基準反射部を含み、
前記回転方向のうち所定の回転方向において前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部の順に並んだ単位ユニットが前記回転方向に複数並んでおり、
前記回転体の回転を検出することは、前記基準反射部と、前記単位ユニットのカウント数とに基づいて、前記回転方向における前記回転体の位置を検出する
請求項15に記載の回転検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回転検出システムおよび回転検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フォトリフレクタを用いて、デジタルカメラ等の電子機器における回転操作環の回転を検出する構成が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1の撮像装置では、回転操作環の回転の検出に対して、2つのフォトリフレクタが用いられている。2つのフォトリフレクタは、回転操作環の回転方向に離隔して配置されている。特許文献1の撮像装置では、2つのフォトリフレクタの信号波形の位相差に基づいて回転操作環の回転方向が検出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-128849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、回転操作環の回転方向の検出のために2つのフォトリフレクタが必要となるため、部品点数が多くなる。なお、このような問題は、撮像装置に限られず、回転体の回転を検出するための構成を備える電子機器であれば同様に生じ得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する回転検出システムは、検出光を出射する発光部と、前記検出光を反射する反射部を含む回転体と、前記反射部によって反射された反射光を受光する受光部と、前記受光部によって受光された前記反射光に基づいて前記回転体の回転を検出する検出部と、を備え、前記反射部は、前記検出光に対する反射率が互いに異なる第1反射部、第2反射部、および第3反射部を含み、前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部は、前記回転体の回転方向に並んでいる。
【0006】
上記課題を解決する回転検出方法は、発光部が、回転体に設けられた反射部に検出光を照射することと、受光部が、前記反射部によって反射された反射光を受光することと、前記受光部によって受光された前記反射光に基づいて、前記回転体の回転を検出することと、を含む回転検出方法であって、前記反射部は、反射率が互いに異なる第1反射部、第2反射部、および第3反射部を含み、前記第1反射部、前記第2反射部、および前記第3反射部は、前記回転体の回転方向に並んでいる。
【発明の効果】
【0007】
上記回転検出システムおよび回転検出方法によれば、簡素な構成で回転体の回転方向を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施形態に係る例示的な回転検出システムの概略断面図である。
図2図2は、一実施形態に係る例示的な回転検出システムのブロック図である。
図3図3は、図2の発光部および受光部を示す回路図である。
図4図4は、発光部および受光部を含む半導体装置の概略断面図である。
図5図5は、図1の回転体の斜視図である。
図6図6は、回転体に設けられた反射部の一部を示す正面図である。
図7図7は、反射部の別の一部を示す正面図である。
図8図8は、回転体が第1回転方向に回転した場合の検出電圧の推移を示すグラフである。
図9図9は、回転体が第2回転方向に回転した場合の検出電圧の推移を示すグラフである。
図10図10は、比較例の回転検出システムの例示的な構成を示す斜視図である。
図11図11は、変更例の回転検出システムの概略断面図である。
図12図12は、図11の回転検出システムの回転体の概略平面図である。
図13図13は、変更例の回転検出システムの概略断面図である。
図14図14は、変更例の回転検出システムの概略断面図である。
図15図15は、変更例の回転検出システムの概略断面図である。
図16図16は、変更例の回転検出システムについて、反射部の一部を示す正面図である。
図17図17は、変更例の回転検出システムについて、反射部の一部を示す正面図である。
図18図18は、変更例の回転検出システムの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本開示の回転検出システムおよび回転検出方法のいくつかの実施形態を説明する。なお、説明を簡単かつ明確にするため、図面に示される構成要素は必ずしも一定の縮尺で描かれていない。また、理解を容易にするため、断面図では、ハッチング線が省略されている場合がある。添付の図面は、本開示の実施形態を例示するに過ぎず、本開示を制限するものとみなされるべきではない。
【0010】
以下の詳細な説明は、本開示の例示的な実施形態を具体化する装置、システム、および方法を含む。この詳細な記載は本来説明のためのものに過ぎず、本開示の実施形態またはこのような実施形態の適用および使用を制限することを意図しない。
【0011】
[回転検出システムの全体構成]
図1および図2を参照して、回転検出システム10の全体構成について説明する。図1は、回転検出システム10の構成を模式的に示している。図2は、回転検出システム10の電気的な接続構成を主に示している。なお、図1では図示していないが、後述する半導体装置50は、支持部材によって支持されている。支持部材の一例は、回路基板である。
【0012】
図2に示すように、回転検出システム10は、回転体20と、発光部51および受光部52を有する半導体装置50と、回転体20の回転を検出する検出部60と、を備える。一例では、回転体20は、モータ30によって回転される。
【0013】
発光部51は、検出光を出射するように構成されている。検出光としては、例えば中心波長(ピーク波長)が可視光の波長と異なる光が用いられている。検出光の一例は、赤外光である。つまり、検出光の一例は、主に赤外光を含む光である。発光部51は、例えばVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:垂直共振器型面発光レーザ)素子が用いられている。なお、発光部51の構成は任意に変更可能であり、例えば端面発光型の半導体レーザ素子、LED(Light-Emitting Diode)素子等が用いられてもよい。
【0014】
回転体20は、反射部40を含む。反射部40は、検出光を反射するように構成されている。
受光部52は、反射部40によって反射された反射光を受光するように構成されている。受光部52は、反射光の光量に応じた電流(受光電流)を流すように構成されている。検出部60には、受光部52に流れる電流に応じた電圧(以下、検出電圧)が出力される。受光部52は、例えばフォトトランジスタが用いられている。なお、受光部52の構成は任意に変更可能であり、例えばフォトダイオード、フォトセル(フォトレジスタ)等が用いられてもよい。
【0015】
検出部60は、受光部52によって受光された反射光に基づいて回転体20の回転を検出するように構成されている。検出部60は、例えば受光部52と電気的に接続されている。検出部60は、例えばLSI(Large Scale Integration)によって構成されている。検出部60は、例えば支持部材に配置されている。検出部60は、方向検出部61、位置検出部62、および算出部63を含む。
【0016】
方向検出部61は、回転体20の回転方向を検出するように構成されている。位置検出部62は、回転体20の回転位置を検出するように構成されている。算出部63は、回転体20の回転速度を検出するように構成されている。なお、回転体20の回転方向の検出方法、回転体20の回転位置の検出方向、および回転体20の回転速度の検出方法の各々の詳細は後述する。
【0017】
発光部51、受光部52、および検出部60は、電源70に電気的に接続されている。電源70は、発光部51、受光部52、および検出部60に電力を供給するように構成されている。電源70は、例えば直流電源である。
【0018】
図1および図5に示すように、回転体20は、例えば円盤状に形成されており、モータ30の回転軸体31に取り付けられている。図1に示すように、回転体20は、回転軸体31と一体に回転する。つまり、回転体20は、モータ30の回転軸心Jを中心に回転可能に構成されている。なお、以降の説明では、回転軸心Jに沿う方向を「軸方向」とし、軸方向と直交する方向を「径方向」とする。
【0019】
回転体20は、軸方向の両端面としての表面21および裏面22と、表面21と裏面22とを繋ぐ側面23と、を有する。裏面22は、軸方向においてモータ30と対面する面である。表面21は、裏面22とは軸方向において反対側の面である。図示された例では、表面21および裏面22の双方は、軸方向と直交する平坦面である。側面23は、例えば軸方向に沿った面であり、軸方向から視て円形に形成されている。回転体20の直径の一例は、60mmである。なお、回転体20の直径は任意に変更可能である。
【0020】
ここで、回転体20の回転方向は、回転軸心Jまわりの方向である。軸方向において回転体20の表面21側から視て、回転体20が時計回りに回転する方向を「第1回転方向W1」とし、回転体20が反時計回りに回転する方向を「第2回転方向W2」とする。モータ30は、回転体20を第1回転方向W1および第2回転方向W2の双方に回転できるように構成されている。
【0021】
半導体装置50は、回転体20の側面23と径方向において隙間をあけて対向配置されている。半導体装置50は、矩形平板状に形成されている。図4に示すように、半導体装置50は、基板53と、基板53上に配置された発光部51および受光部52と、基板53上に設けられ、発光部51および受光部52を封止する封止樹脂54と、を含む。
【0022】
基板53は、矩形平板状に形成されている。図1に示すように、基板53は、径方向が厚さ方向となるように配置されている。基板53の一例は、ガラスエポキシ樹脂によって形成されている。なお、基板53を形成する材料は任意に変更可能である。
【0023】
図4に示すように、基板53は、その厚さ方向において互いに反対側を向く基板表面53Sおよび基板裏面53Rを有する。基板表面53Sは、回転体20の側面23(ともに図1参照)と対面している。基板表面53Sには、複数の第1表面配線53Aおよび複数の第2表面配線53Bが形成されている。各第1表面配線53Aおよび各第2表面配線53Bは、図示していない端子部を含む。これら端子部は、検出部60および電源70(ともに図2参照)の各々と電気的に接続されている。
【0024】
発光部51および受光部52は、基板表面53Sに配置されている。より詳細には、発光部51は、複数の第1表面配線53Aのうち1つの第1表面配線53A上に配置されている。発光部51は、はんだペーストおよび銀(Ag)ペースト等の導電性接合材によって第1表面配線53Aに接合されている。受光部52は、複数の第2表面配線53Bのうち1つの第2表面配線53B上に配置されている。受光部52は、導電性接合材によって第2表面配線53Bに接合されている。
【0025】
発光部51および受光部52は、例えば回転体20(図1参照)の回転方向において互いに離隔して配列されている。発光部51および受光部52の双方は、矩形平板状に形成されている。一例では、受光部52は、発光部51よりもサイズが大きい。なお、発光部51および受光部52の各々のサイズは任意に変更可能である。発光部51は、その厚さ方向が基板53の厚さ方向と一致するように配置されている。受光部52は、その厚さ方向が基板53の厚さ方向と一致するように配置されている。
【0026】
発光部51は、その厚さ方向において互いに反対側を向く表面51Sおよび裏面51Rを有する。表面51Sは基板53の基板表面53Sと同じ側を向き、裏面51Rは基板裏面53Rと同じ側を向いている。
【0027】
発光部51は、アノード電極51A、カソード電極51B、および発光領域51Cを含む。アノード電極51Aおよび発光領域51Cは、発光部51の表面51Sから露出している。なお、アノード電極51Aは、表面51S上に形成されていてもよい。アノード電極51Aおよび発光領域51Cは、発光部51の表面51Sに形成されているともいえる。カソード電極51Bは、発光部51の裏面51Rから露出している。カソード電極51Bは、裏面51Rの全体にわたり形成されている。カソード電極51Bは、裏面51Rを構成しているともいえる。なお、カソード電極51Bは、裏面51R上に形成されていてもよい。このように、カソード電極51Bは、発光部51の裏面51Rに形成されているともいえる。発光領域51Cは、発光部51からレーザ光(検出光)を出射する領域である。発光領域51Cは、発光部51の厚さ方向(基板53の厚さ方向)にレーザ光を出射するように構成されている。
【0028】
発光部51は、複数の第1表面配線53Aに電気的に接続されている。一例では、図4に示すとおり、カソード電極51Bは、導電性接合材によって第1表面配線53Aに電気的に接続されている。図示していないが、アノード電極51Aは、例えばワイヤによって別の第1表面配線53Aに電気的に接続されている。
【0029】
受光部52は、その厚さ方向において互いに反対側を向く表面52Sおよび裏面52Rを有する。表面52Sは基板53の基板表面53Sと同じ側を向き、裏面52Rは基板裏面53Rと同じ側を向いている。
【0030】
受光部52は、エミッタ電極52A、コレクタ電極52B、および受光領域52Cを含む。エミッタ電極52Aおよび受光領域52Cは、受光部52の表面52Sから露出している。なお、エミッタ電極52Aは、表面52S上に形成されていてもよい。エミッタ電極52Aおよび受光領域52Cは、受光部52の表面52Sに形成されているともいえる。コレクタ電極52Bは、受光部52の裏面52Rから露出している。コレクタ電極52Bは、裏面52Rの全体にわたり形成されている。コレクタ電極52Bは、裏面52Rを構成しているともいえる。なお、コレクタ電極52Bは、裏面52R上に形成されているともいえる。受光領域52Cは、発光部51が出射した検出光が反射部40(図1参照)によって反射された反射光を受光する領域である。
【0031】
封止樹脂54は、発光部51を封止する第1封止樹脂54Aと、受光部52を封止する第2封止樹脂54Bと、を含む。第1封止樹脂54Aおよび第2封止樹脂54Bの双方は、基板53の基板表面53S上に形成されている。第1封止樹脂54Aおよび第2封止樹脂54Bの双方は、矩形平板状に形成されている。第1封止樹脂54Aおよび第2封止樹脂54Bは、例えば回転方向において互いに離隔して形成されている。第1封止樹脂54Aおよび第2封止樹脂54Bは、例えば光が通過可能な材料によって形成されている。このような材料の一例として、透明な樹脂材料が用いられている。なお、第1封止樹脂54Aおよび第2封止樹脂54Bは、赤外光が通過可能な材料によって形成されていてもよい。この場合、第1封止樹脂54Aおよび第2封止樹脂54Bは、可視光を遮断し、赤外光が通過可能な材料によって形成されていてもよい。
【0032】
次に、半導体装置50の電気的な接続構成について説明する。
図3に示すように、発光部51のカソード電極51Bは、抵抗R1を介して接地されている。発光部51のアノード電極51Aは、図示していない電源70の正極が電気的に接続されている。受光部52のエミッタ電極52Aは、抵抗R2を介して接地されている。エミッタ電極52Aと抵抗R2との間のノードNは、図示していない検出部60と電気的に接続されている。受光部52のコレクタ電極52Bは、電源70の正極が電気的に接続されている。抵抗R1は、半導体装置50に含まれていてもよく、電源70に含まれていてもよい。
【0033】
このような構成では、発光部51からの検出光が回転体20の反射部40(ともに図2参照)によって反射された反射光を受光部52が受光すると、反射光の光量に応じた電流(受光電流)が受光部52に流れる。この電流によってノードNに生じる電圧(検出電圧)が検出部60に出力される。抵抗R2は、半導体装置50に含まれていてもよく、検出部60に含まれていてもよい。
【0034】
[反射部の構成]
図5図7を参照して、反射部40の構成について説明する。図5は、回転体20の側面23を主に示す斜視構造である。図6は、反射部40の一部を拡大した拡大図である。図7は、反射部40のうち図6とは別の部分を拡大した拡大図である。
【0035】
図5に示すように、反射部40は、回転体20の側面23に貼り付けられたテープ45と、テープ45に印刷された反射用模様46と、を含む。つまり、反射部40は、反射用模様46が印刷されたテープ45が回転体20の側面23に貼り付けられることによって、回転体20と一体に回転するように構成されている。テープ45は、回転体20に対して貼り付けるための粘着剤や接着剤を含んでいてもよく、テープ45が粘着剤や接着剤によって回転体20に貼り付けられていてもよい。
【0036】
テープ45は、例えば透明色のフィルムが用いられている。テープ45は、回転体20の側面23の全周にわたり形成されている。テープ45は、帯状に形成されている。テープ45は、回転体20の側面23に貼り付けられた状態において回転方向が長さ方向となり、軸方向が幅方向となる。図5の例では、テープ45の幅方向の寸法は、側面23の軸方向の寸法よりも小さい。なお、テープ45の幅方向の寸法は、任意に変更可能であり、例えば側面23の軸方向の寸法と等しくてもよい。また、テープ45として用いられるフィルムの色は任意に変更可能である。
【0037】
反射用模様46は、テープ45の長さ方向の全体にわたり形成されている。つまり、反射用模様46は、回転体20の側面23の全周にわたり形成されている。このように、本実施形態では、反射部40は、回転体20の側面23の全周にわたり形成されているといえる。反射用模様46は、帯状に形成されている。反射用模様46は、回転体20の側面23に貼付された状態において回転方向が長さ方向となり、軸方向が幅方向となる。図5の例では、反射用模様46の幅方向の寸法は、テープ45の幅方向の寸法と等しい。なお、反射用模様46の幅方向の寸法は、任意に変更可能であり、例えばテープ45の幅方向の寸法よりも小さくてもよい。
【0038】
図6に示すように、反射用模様46は、複数の第1反射部41、複数の第2反射部42、および複数の第3反射部43を含む。第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、発光部51の検出光に対する反射率が互いに異なる。つまり、反射部40は、発光部51の検出光に対する反射率が互いに異なる複数の第1反射部41、複数の第2反射部42、および複数の第3反射部43を含むといえる。一例では、第1反射部41は黒色によって形成され、第2反射部42は白色によって形成され、第3反射部43は灰色によって形成されている。
【0039】
第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、回転体20(図5参照)の回転方向に並んでいる。より詳細には、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43を含む単位ユニット40Aが回転体20の回転方向に複数並んでいる。つまり、単位ユニット40Aは、1つの第1反射部41と、この第1反射部41に隣り合う1つの第2反射部42と、この第2反射部42に隣り合う1つの第3反射部43とによって構成されている。つまり、単位ユニット40Aは、回転方向において連続した第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43によって構成されている。一例では、第1回転方向W1において、単位ユニット40Aは、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の順に並ぶように構成されている。単位ユニット40Aは、回転方向において回転体20の側面23(図5参照)の全周にわたり形成されている。つまり、第1回転方向W1において、回転体20の側面23の全周にわたり第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の順に繰り返し並んでいるといえる。ここで、本実施形態では、第1回転方向W1は「所定の回転方向」に対応している。
【0040】
第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、テープ45の幅方向が長さ方向となり、テープ45の長さ方向が幅方向となる矩形状に形成されている。回転体20の側面23にテープ45が貼り付けられた状態において、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、軸方向が長さ方向となり、回転方向が幅方向となる矩形状に形成されている。一例では、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の長さ方向の寸法は、互いに等しい。一例では、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の幅方向の寸法は、互いに等しい。つまり、回転体20の側面23にテープ45が貼り付けられた状態において、回転方向における第1反射部41の長さと、回転方向における第2反射部42の長さと、回転方向における第3反射部43の長さとは互いに等しい。一例では、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の幅方向の寸法の各々は、0.25mmである。つまり、回転体20の側面23にテープ45が貼り付けられた状態において、回転方向における第1反射部41の長さ、回転方向における第2反射部42の長さ、および回転方向における第3反射部43の長さの各々は、0.25mmである。
【0041】
ここで、回転方向における第1反射部41の長さは、テープ45の長さ方向における第1反射部41の長さであるといえる。回転方向における第2反射部42の長さは、テープ45の長さ方向における第2反射部42の長さであるといえる。回転方向における第3反射部43の長さは、テープ45の長さ方向における第3反射部43の長さであるといえる。
【0042】
図7に示すように、反射用模様46は、基準反射部44をさらに含んでいてよい。
図7に示す例では、基準反射部44は、第1反射部41と同じ反射率である。つまり、基準反射部44は、黒色によって形成されている。基準反射部44は、テープ45の幅方向が長さ方向となり、テープ45の長さ方向が幅方向となる矩形状に形成されている。回転体20の側面23(ともに図5参照)にテープ45が貼り付けられた状態において、基準反射部44は、軸方向に延びる帯状に形成されている。つまり、回転体20の側面23にテープ45が貼り付けられた状態において、基準反射部44は、軸方向が長さ方向となり、回転方向が幅方向となる矩形状に形成されている。基準反射部44の幅寸法は、第1反射部41の幅寸法とは異なる。換言すると、回転体20の側面23にテープ45が貼り付けられた状態において、基準反射部44は、第1反射部41とは回転方向における長さが異なる。より詳細には、回転体20の側面23にテープ45が貼り付けられた状態において、基準反射部44は、第1反射部41よりも回転方向における長さが長い。一例では、基準反射部44の回転方向における長さは、第1反射部41の回転方向における長さの2倍である。一例では、基準反射部44の回転方向における長さは、0.5mmである。一方、図7に示す例では、基準反射部44の長さ方向の寸法は、第1反射部41の長さ寸法と等しい。ここで、回転方向における基準反射部44の長さは、テープ45の長さ方向における基準反射部44の長さであるといえる。
【0043】
[回転体の回転を検出する方法]
図2図5図6図8、および図9を参照して、検出部60による回転体20の回転を検出する方法について説明する。図8および図9は、検出部60が取得した、受光部52に流れる電流に応じた検出電圧の推移を示している。図8は回転体20が第1回転方向W1に回転した場合の検出電圧の推移であり、図9は回転体20が第2回転方向W2に回転した場合の検出電圧の推移である。図8および図9では、回転体20が例えば1200rpm(rotations per minute)で回転した場合の検出電圧の推移を示している。
【0044】
まず、回転体20の回転を検出する方法の概要について説明する。
図2に示すように、発光部51が、回転体20に設けられた反射部40に検出光を照射する。そして、受光部52が、反射部40によって反射された反射光を受光する。検出部60は、受光部52によって受光された反射光に基づいて、回転体20の回転を検出する。ここで、受光部52から反射光に応じた検出電圧が検出部60に出力される。検出部60は、検出電圧に基づいて、回転体20の回転を検出する。
【0045】
次に、回転体20の回転を検出する方法の詳細について説明する。回転体20の回転を検出する方法は、回転体20の回転方向を検出する方法、回転方向における回転体20の位置を検出する方法、回転体20の回転速度を算出する方法、および回転体20の回転量を算出する方法を含む。以下、各方法についての詳細を説明する。
【0046】
[回転体の回転方向を検出する方法]
反射部40の第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は互いに反射率が異なるため、第1反射部41の反射光、第2反射部42の反射光、および第3反射部43の反射光の光量が互いに異なる。より詳細には、黒色によって形成された第1反射部41の反射光の光量は、第2反射部42の反射光および第3反射部43の反射光の双方の光量よりも小さい。白色によって形成された第2反射部42の反射光の光量は、第3反射部43の反射光の光量よりも大きい。灰色によって形成された第3反射部43の反射光の光量は、第1反射部41の反射光の光量と第2反射部42の反射光の光量との間となる。つまり、第1反射部41の反射光を受光した場合、検出電圧が最も小さく、第2反射部42の反射光を受光した場合、検出電圧が最も大きい。第3反射部43の反射光を受光した場合、第1反射部41の反射光を受光した場合の検出電圧と、第2反射部42の反射光を受光した場合の検出電圧との間の大きさの検出電圧となる。
【0047】
図8および図9に示すように、受光部52による検出電圧は、所定の波形が繰り返されている。ここで、図8に示す波形を第1検出パターンとし、図9に示す波形を第2検出パターンとする。図8および図9に示す波形の双方を総称して検出パターンとする。
【0048】
回転体20が第1回転方向W1に回転する場合、反射部40の単位ユニット40Aにおいて第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の順に受光部52が反射光を受光する。このため、図8に示すように、第1検出パターンは、単位ユニット40Aにおいて検出電圧の大きさが最小、最大、中間の順に推移するような波形である第1単位パターンを含む。第1検出パターンは、回転体20が第1回転方向W1に回転する間、第1単位パターンが繰り返し形成された検出電圧となる。
【0049】
回転体20が第2回転方向W2に回転する場合、反射部40の単位ユニット40Aにおいて第3反射部43、第2反射部42、および第1反射部41の順に受光部52が反射光を受光する。このため、図9に示すように、第2検出パターンは、単位ユニット40Aにおいて検出電圧の大きさが中間、最大、最小の順に推移するような波形である第2単位パターンを含む。第2検出パターンは、回転体20が第2回転方向W2に回転する間、第2単位パターンが繰り返し形成された検出電圧となる。
【0050】
検出部60の方向検出部61は、検出電圧の検出パターンに基づいて、回転体20の回転方向を検出する。方向検出部61は、反射部40の単位ユニット40Aごとの検出パターン(第1単位パターンまたは第2単位パターン)に基づいて、回転体20の回転方向を検出するといえる。より詳細には、方向検出部61は、第1検出パターンを検出する場合、つまり第1単位パターンを検出する場合、回転体20が第1回転方向W1に回転していると判定する。方向検出部61は、第2検出パターンを検出する場合、つまり第2単位パターンを検出する場合、回転体20が第2回転方向W2に回転していると判定する。このように、回転体20の回転を検出することは、単位ユニット40Aごとの検出パターン(第1単位パターンまたは第2単位パターン)に基づいて、回転体20の回転方向を検出することである。
【0051】
なお、第1検出パターンと第2検出パターンとは、回転体20の回転に対する検出電圧の変化が相違する。例えば、パルス化した検出電圧を所定の時間間隔でサンプリングする。例えば、時間経過に応じてサンプリングした2つの検出電圧の値が最小から最大へと変化した場合には回転体20が第1回転方向W1に回転していることを検出できる。一方、時間経過に応じてサンプリングした2つの検出電圧の値が最小から中間へと変化した場合には回転体20が第2回転方向W2に回転していることを検出できる。なお、検出電圧の値が最大または中間から変化した場合も同様に検出できる。このように、回転体20の回転方向を検出することもできる。
【0052】
[回転方向における回転体の位置を検出する方法]
検出部60の位置検出部62は、基準反射部44と、単位ユニット40Aのカウント数とに基づいて、回転方向における回転体20の位置を検出する。つまり、回転体20の回転を検出することは、基準反射部44と、単位ユニット40Aのカウント数とに基づいて、回転方向における回転体20の位置を検出することである。
【0053】
一例では、位置検出部62は、基準反射部44を検出する。基準反射部44の回転方向における長さは第1反射部41の回転方向における長さよりも長いため、基準反射部44の反射光を受光部52が受光した場合、検出電圧の大きさが最小となる期間が第1反射部41の反射光を受光部52が受光した場合の検出電圧の大きさが最小となる期間よりも長くなる。このため、位置検出部62は、検出電圧の大きさが最小となる期間が予め設定されたしきい値よりも長くなる場合、基準反射部44の反射光を受光したと判定する。位置検出部62は、基準反射部44の反射光を受光したと判定したタイミングの回転体20の回転方向における位置を回転基準位置として記憶する。
【0054】
続いて、位置検出部62は、例えば第2反射部42の反射光を受光したことに基づいて単位ユニット40Aをカウントする。つまり、位置検出部62は、回転基準位置からの単位ユニット40Aの数をカウントする。単位ユニット40Aの回転方向における長さは予め把握されている。このため、回転基準位置からの単位ユニット40Aのカウント数によって回転基準位置からの回転体20の位置が算出できる。位置検出部62は、単位ユニット40Aのカウント数に基づいて回転体20の位置を算出する。一例では、位置検出部62には、単位ユニット40Aのカウント数と回転体20の位置との関係式、または単位ユニット40Aのカウント数と回転体20の位置との関係を示すマップが記憶されている。位置検出部62は、上記関係式またはマップに基づいて、単位ユニット40Aのカウント数から回転体20の位置を算出する。
【0055】
[回転体の回転量を算出する方法]
位置検出部62は、単位ユニット40Aのカウント数に基づいて、回転体20の回転量を算出する。つまり、回転体20の回転を検出することは、単位ユニット40Aのカウント数に基づいて、回転体20の回転量を算出することである。一例では、位置検出部62は、回転体20が回転開始したときから回転停止するまでの期間にわたり単位ユニット40Aの数をカウントする。単位ユニット40Aの回転方向における長さは予め把握されているため、単位ユニット40Aのカウント数によって回転体20の回転量が算出できる。一例では、位置検出部62には、単位ユニット40Aのカウント数と回転体20の回転量との関係式、または単位ユニット40Aのカウント数と回転体20の回転量との関係を示すマップが記憶されている。位置検出部62は、上記関係式またはマップに基づいて、単位ユニット40Aのカウント数から回転体20の回転量を算出する。
【0056】
なお、位置検出部62は、基準反射部44を含む単位ユニット40Aをカウントした場合、回転体20の回転量を補正してもよい。つまり、基準反射部44を含む単位ユニット40Aは、基準反射部44を含まない単位ユニット40Aよりも回転方向における長さが長い。このため、位置検出部62は、基準反射部44を含む単位ユニット40Aの回転方向における長さと基準反射部44を含まない単位ユニット40Aの回転方向における長さとの差に基づいて、回転体20の回転量を補正する。一例では、位置検出部62には、基準反射部44を含む単位ユニット40Aの回転方向における長さと基準反射部44を含まない単位ユニット40Aの回転方向における長さとの差に基づく補正式が記憶されている。位置検出部62は、上記補正式に基づいて、回転体20の回転量を補正する。
【0057】
また、位置検出部62は、例えば単位時間あたりの単位ユニット40Aのカウント数に基づいて、単位時間あたりの回転体20の回転量を算出してもよい。単位時間は、予め設定されており、例えば位置検出部62に記憶されている。
【0058】
[回転体の回転速度を算出する方法]
検出部60の算出部63は、単位時間あたりの単位ユニット40Aのカウント数に基づいて、回転体20の回転速度を算出する。つまり、回転体20の回転を検出することは、単位時間あたりの単位ユニット40Aのカウント数に基づいて、回転体20の回転速度を算出することである。
【0059】
一例では、算出部63には、予め設定された単位時間が記憶されている。算出部63は、例えば第2反射部42の反射光を受光したことに基づいて単位ユニット40Aをカウントする。算出部63は、単位ユニット40Aのカウントを開始するとともに単位時間の計測を開始する。そして算出部63は、単位時間に達するまで単位ユニット40Aをカウントする。算出部63は、単位ユニット40Aのカウント数に基づいて回転体20の回転速度を算出する。一例では、算出部63には、単位ユニット40Aのカウント数と回転体20の回転速度との関係式、または単位ユニット40Aのカウント数と回転体20の回転速度との関係を示すマップが記憶されている。算出部63は、上記関係式またはマップに基づいて、単位ユニット40Aのカウント数から回転体20の回転速度を算出する。
【0060】
なお、算出部63は、基準反射部44を含む単位ユニット40Aをカウントした場合、回転体20の回転速度を補正してもよい。つまり、基準反射部44を含む単位ユニット40Aは、基準反射部44を含まない単位ユニット40Aよりも回転方向における長さが長い。このため、算出部63は、基準反射部44を含む単位ユニット40Aの回転方向における長さと基準反射部44を含まない単位ユニット40Aの回転方向における長さとの差に基づいて、回転体20の回転速度を補正する。一例では、算出部63には、基準反射部44を含む単位ユニット40Aの回転方向における長さと基準反射部44を含まない単位ユニット40Aの回転方向における長さとの差に基づく補正式が記憶されている。算出部63は、上記補正式に基づいて、回転体20の回転速度を補正する。
【0061】
また、別の例では、算出部63には、基準反射部44を含む単位ユニット40Aをカウントした場合の単位ユニット40Aのカウント数と回転体20の回転速度との関係を示すマップが記憶されている。算出部63は、上記マップに基づいて、単位ユニット40Aのカウント数から回転体20の回転速度を算出する。
【0062】
[作用]
本実施形態の作用について説明する。図10は、比較例の回転検出システム10Xの概略的な斜視構造を示している。
【0063】
図10に示すように、比較例の回転検出システム10Xは、エンコーダ100と、エンコーダ100の回転を検出する2つのフォトインタラプタ110と、各フォトインタラプタ110が実装された基板120と、図示していない検出部と、を備える。
【0064】
エンコーダ100は、例えば基板120の厚さ方向において基板120に対して間隔をあけて配置されている。エンコーダ100は、回転軸心JXを中心に回転可能に構成されている。エンコーダ100は、2つのフォトインタラプタ110を通過する複数の羽根部101を含む。複数の羽根部101は、回転軸心JX周りの方向である周方向において互いに離隔して配置されている。
【0065】
基板120は、例えば円盤状に形成されている。基板120は、回転軸心JXから視て、エンコーダ100よりも大きい直径を有する。基板120には、図示していないが、2つのフォトインタラプタ110および検出部の各々を電気的に接続する配線が形成されている。
【0066】
2つのフォトインタラプタ110は、周方向において互いに離隔して配置されている。各フォトインタラプタ110は、図示していないが、対向配置された発光部および受光部を含む。2つのフォトインタラプタ110は、フォトインタラプタ110の一方が隣り合う羽根部101の間に位置する場合、フォトインタラプタ110の他方は、羽根部101の少なくとも一部が通過する位置関係となるように、配置されている。
【0067】
検出部は、例えばLSIによって形成されている。検出部は、基板120に実装されている。検出部は、2つのフォトインタラプタ110と電気的に接続されている。検出部は、2つのフォトインタラプタ110の出力に基づいて、エンコーダ100の回転方向を検出する。
【0068】
ところで、エンコーダ100の回転方向を検出するために2つのフォトインタラプタ110を用いる必要がある。このため、回転検出システム10Xの部品点数が多くなる。加えて、2つのフォトインタラプタ110が実装される基板120の実装面積が大きくなる。したがって、回転検出システム10Xが大型化してしまう。
【0069】
また、図10に示すとおり、フォトインタラプタ110は、発光部および受光部を対向配置させた状態で、発光部と受光部との間にエンコーダ100の羽根部101が通過するように構成されるため、凹形状となる。このため、例えば矩形平板状の半導体チップを基板120に実装するために用いられるチップマウンター用吸着ノズル(図示略)を用いて、フォトインタラプタ110を基板120に実装することはできない。つまり、フォトインタラプタ110を基板120に実装するために専用の吸着ノズルを用いる必要がある。その結果、フォトインタラプタ110を基板120に実装するために吸着ノズルを交換する必要があるため、回転検出システム10Xの製造におけるタクトタイムが長くなる。
【0070】
加えて、エンコーダ100が回転したときに羽根部101とフォトインタラプタ110とを干渉しないようにフォトインタラプタ110を基板120に実装する必要がある。このため、フォトインタラプタ110の基板120に対する高い実装精度が必要となるので、回転検出システム10Xの製造におけるタクトタイムがさらに長くなる。
【0071】
本実施形態では、発光部51および受光部52を含む半導体装置50と、回転体20の反射部40とによって、回転体20の回転方向が検出される。つまり、回転体20の回転方向を検出するために1つの半導体装置50を用いればよい。より詳細には、反射部40の第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43が回転体20の回転方向に並んでいるため、検出部60の検出電圧の波形が回転体20の回転方向に応じた検出パターンとしての第1検出パターン(図8参照)および第2検出パターン(図9参照)となる。これら第1検出パターンおよび第2検出パターンに基づいて回転体20の回転方向が検出される。このため、1つの受光部52の受光電流に応じた検出電圧の波形で回転体20の回転方向が検出されるため、回転検出システム10は、1つの半導体装置50を備えていればよい。
【0072】
加えて、回転検出システム10が1つの半導体装置50を備えるため、半導体装置50を支持する支持部材の大型化を抑制できる。したがって、回転検出システム10の大型化を抑制できる。
【0073】
また、半導体装置50は矩形平板状に形成されている。このため、矩形平板状の半導体チップと共通の吸着ノズルで半導体装置50を支持部材に実装することができる。したがって、回転検出システム10の製造におけるタクトタイムが長くなることを抑制できる。加えて、半導体装置50は、回転体20の径方向の外方に配置されていればよいため、フォトインタラプタ110のエンコーダ100に対する実装精度よりも低い実装精度であってもよい。このため、回転検出システム10の製造におけるタクトタイムが長くなることを抑制できる。
【0074】
[効果]
本実施形態の回転検出システム10および回転検出方法によれば、以下の効果が得られる。
【0075】
(1)回転検出システム10は、検出光を出射する発光部51と、検出光を反射する反射部40を含む回転体20と、反射部40によって反射された反射光を受光する受光部52と、受光部52によって受光された反射光に基づいて回転体20の回転を検出する検出部60と、を備える。反射部40は、検出光に対する反射率が互いに異なる第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43を含む。第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、回転体20の回転方向に並んでいる。
【0076】
この構成によれば、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、回転体20の回転方向に並んでいることによって、受光部52は、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の回転方向の並びに応じた反射光を受光する。検出部60は、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の回転方向の並びに応じた反射光に基づいて回転体20の回転方向を検出する。つまり、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、回転体20の回転方向に並んでいることによって、回転体20の回転方向を検出できる。このため、複数の発光部および複数の受光部を用いることなく、回転体20の回転方向を検出できる。
【0077】
(2)LED素子のように出射する光の広がりが広い発光素子が発光部51に用いられた場合、第1反射部41と第2反射部42とに同時に検出光が照射されたり、第2反射部42と第3反射部43とに同時に検出光が照射されたり、第3反射部43と第1反射部41とに同時に検出光が照射されたりする期間がある。このような期間では、1つの反射部のみに検出光が照射される期間と比較して、検出電圧の最大、最小、中間における差が小さくなる。これにより、第1単位パターンおよび第2単位パターンを検出できないおそれがある。
【0078】
そこで、隣り合う2つの反射部に検出光が同時に照射される期間を相対的に短くするため、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の回転方向における長さを長くすることが考えられる。しかし、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の回転方向における長さを長くすると、単位ユニット40Aの回転方向における長さが長くなり、回転体20の1回転における分解能が低くなる。したがって、回転体20の回転を高精度に検出することが困難となる。
【0079】
この点、本実施形態では、発光部51は、VCSEL素子を含む。VCSEL素子は、例えばLED素子よりも指向性が高い。このため、VCSEL素子が出射する光の広がりは、LED素子が出射する光の広がりよりも狭い。このようなVCSEL素子が発光部51に用いられることによって、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の回転方向における長さが短くても回転方向に隣り合う反射部に同時に検出光が照射される期間を短くすることができる。したがって、回転体20の回転の検出精度の向上を図ることができる。
【0080】
(3)発光部51および受光部52は、回転体20の側面23に対向配置されている。反射部40は、回転方向において回転体20の側面23の全周にわたり形成されている。
この構成によれば、反射部40が回転方向において回転体20の側面23の全周にわたり形成されているため、回転方向において回転体20がどの位置であっても回転体20の回転を検出できる。したがって、回転体20の回転を速やかに検出できる。
【0081】
(4)回転方向のうち所定の回転方向(第1回転方向W1)において第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の順に並んだ単位ユニット40Aが複数並んでいる。
【0082】
この構成によれば、各単位ユニット40Aにおける反射光を受光するごとに回転体20の回転方向が検出される。このため、検出部60は、回転体20の回転方向を速やかに検出できる。
【0083】
(5)回転方向における第1反射部41の長さと、回転方向における第2反射部42の長さと、回転方向における第3反射部43の長さとは互いに等しい。
この構成によれば、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43のうち1つまたは2つの反射部の回転方向における長さが残りの反射部の回転方向における長さよりも長い構成と比較して、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43からなるユニット(単位ユニット40A)の回転方向における長さを短くすることができる。したがって、回転体20の回転の検出精度の向上を図ることができる。
【0084】
(6)回転方向における第1反射部41の長さ、回転方向における第2反射部42の長さ、および回転方向における第3反射部43の長さの各々は、0.25mmである。
この構成によれば、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43からなるユニット(単位ユニット40A)の回転方向における長さを短くすることができる。したがって、回転体20の回転の検出精度の向上を図ることができる。
【0085】
一方、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の各々の回転方向における長さが0.25mmの場合、発光部51にLED素子が用いられる場合、回転方向に隣り合う反射部に同時に検出光が照射されてしまう。その結果、受光部52が受光する反射光に応じた検出電圧の波形に基づいて回転体20の回転を検出することが難しい。
【0086】
この点、本実施形態では、発光部51にVCSEL素子が用いられている。このため、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の各々の回転方向における長さが0.25mmであっても、回転方向に隣り合う反射部に同時に検出光が照射されてしまうことを抑制できる。したがって、発光部51にVCSEL素子を用いることによって、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の各々の回転方向における長さが0.25mmであっても回転体20の回転を検出することができる。
【0087】
(7)反射部40は、回転体20の側面23に貼付されたテープ45と、テープ45に印刷され、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43を含む反射用模様46と、を含む。
【0088】
この構成によれば、テープ45に反射用模様46が印刷されるため、回転方向に並んだ第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43を容易に形成することができる。そして回転体20の側面23にテープ45を貼付することによって反射部40が構成されるため、回転体20の側面23のような円筒状の曲面に反射部40を容易に形成することができる。
【0089】
(8)回転検出システム10は、基板53と、基板53上に配置された発光部51および受光部52と、基板53上に設けられ、発光部51および受光部52を封止する封止樹脂54と、を含む半導体装置50を備える。
【0090】
この構成によれば、発光部51および受光部52を1パッケージ化することができる。これにより、発光部51および受光部52を支持部材に個別に実装する構成と比較して、実装に係る時間を短くすることができる。
【0091】
(9)発光部51の検出光は、赤外光を含む。
この構成によれば、発光部51の検出光として可視光を用いる場合と比較して、人間の目への影響を低減できる。
【0092】
(10)反射部40は、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43とは回転方向の長さが異なる基準反射部44を含む。
この構成によれば、検出部60は、回転体20の回転方向における基準位置を検出できる。
【0093】
(11)回転方向のうち所定の回転方向(第1回転方向W1)において第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の順に並んだ単位ユニット40Aが複数並んでいる。検出部60は、単位ユニット40Aごとの検出パターンに基づいて回転体20の回転方向を検出する方向検出部61を含む。
【0094】
この構成によれば、所定の回転方向(第1回転方向W1)における単位ユニット40Aごとの検出パターンと、所定の回転方向とは反対方向(第2回転方向W2)における単位ユニット40Aごとの検出パターンとは互いに異なる。このような異なる検出パターンに基づいて、検出部60は回転体20の回転方向を検出できる。
【0095】
(12)第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43を含む単位ユニット40Aは、回転方向に複数並んでいる。検出部60は、基準反射部44と、単位ユニット40Aのカウント数とに基づいて、回転方向における回転体20の位置を検出する位置検出部62を含む。
【0096】
この構成によれば、検出部60は、基準反射部44と単位ユニット40Aのカウント数とによって、基準反射部44から回転体20がどの程度回転したかを算出することができる。つまり、検出部60は、回転方向における基準反射部44に対する回転体20の位置を検出することができる。
【0097】
(13)第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43を含む単位ユニット40Aは、回転方向に複数並んでいる。検出部60は、単位時間あたりの単位ユニット40Aのカウント数に基づいて、回転体20の回転速度を算出する算出部63を含む。
【0098】
この構成によれば、検出部60は、単位ユニット40Aのカウント数に基づいて回転体20の回転量を算出することができる。このため、検出部60は、単位時間あたりの単位ユニット40Aのカウント数によって、単位時間あたりの回転体20の回転量を算出することができる。したがって、検出部60は、単位時間あたりの回転体20の回転速度を算出することができる。
【0099】
(14)半導体装置50は、矩形平板状に形成されている。
LSI等の半導体チップの多くは矩形平板状に形成されている。このような半導体チップと同様な矩形平板状に半導体装置50が形成されることによって、半導体装置50が支持部材に実装される際に、他の半導体チップが実装される場合と共通のチップマウンター用吸着ノズルを用いることができる。つまり、半導体装置50を支持部材に実装するための専用の吸着ノズルを用いなくてもよいため、吸着ノズルを交換する作業が不要となる。したがって、回転検出システム10の製造のタクトタイムが長くなることを抑制できる。
【0100】
(15)回転検出方法は、発光部51が、回転体20に設けられた反射部40に検出光を照射することと、受光部52が、反射部40によって反射された反射光を受光することと、受光部52によって受光された反射光に基づいて、回転体20の回転を検出することと、を含む。反射部40は、反射率が互いに異なる第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43を含む。第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、回転体20の回転方向に並んでいる。
【0101】
この構成によれば、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、回転体20の回転方向に並んでいることによって、受光部52は、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の回転方向の並びに応じた反射光を受光する。検出部60は、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の回転方向の並びに応じた反射光に基づいて回転体20の回転方向を検出する。つまり、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、回転体20の回転方向に並んでいることによって、回転体20の回転方向を検出できる。このため、複数の発光部および複数の受光部を用いることなく、回転体20の回転方向を検出できる。
【0102】
<変更例>
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。以下の変更例は、技術的に矛盾が生じない限り、互いに組み合わせることができる。
【0103】
・回転体20に対する反射部40の位置は、側面23に限られず、任意に変更可能である。一例では、図11に示すように、反射部40は、回転体20の表面21に形成されていてもよい。図12に示すように、反射部40は、回転体20の表面21の外周部に形成されている。軸方向から視て、反射部40は、回転軸心Jを中心とした円環状に形成されている。このため、軸方向から視て、テープ45は、回転軸心Jを中心とした円環状に形成されているといえる。
【0104】
反射部40の反射用模様46は、軸方向から視て、回転軸心Jを中心とした円環状に形成されている。反射用模様46は、上記実施形態と同様に、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43を含む。第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の各々は、回転軸心Jを中心とした径方向に延びている。つまり、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の各々は、径方向が長さ方向となり、回転方向が幅方向となる円弧状である。第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の各々は、軸方向から視て、回転体20の側面23に向かうにつれて幅寸法が大きくなる。第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、回転体20の回転方向に並んでいる。換言すると、軸方向から視て、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、回転軸心Jを中心とした円環の周方向に並んでいる。第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43を含む単位ユニット40Aは、反射部40の回転方向に複数並んでいる。換言すると、単位ユニット40Aは、回転軸心Jを中心とした円環の周方向に複数並んでいる。つまり、回転方向のうち所定の回転方向(例えば第1回転方向W1)において、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の順に繰り返し並んでいる。換言すると、軸方向から視て、回転軸心Jを中心とした円環の周方向のうち所定の周方向(例えば軸方向から視て時計回り方向)において、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の順に繰り返し並んでいる。図12の例では、単位ユニット40Aは、反射部40の回転方向の全体にわたり並んでいる。つまり、反射部40の回転方向の全体にわたり、回転方向のうち所定の回転方向において第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の順に繰り返し並んでいる。なお、図12に示すように、反射部40は、上記実施形態と同様に基準反射部44を含んでいてもよい。
【0105】
図11に示すように、半導体装置50は、軸方向において反射部40と対向する位置に配置されている。一例では、発光部51および受光部52は、回転体20の回転方向に並んでいる。図示していないが、検出部60は、上記実施形態と同様に、回転体20の回転方向、回転体20の回転位置、および回転体20の回転速度を検出する。なお、反射部40が基準反射部44を含んでいない場合、検出部60は、回転体20の相対的な回転位置を検出するようにしてもよい。
【0106】
・回転体20の構成は、円盤状に限られず、任意に変更可能である。一例では、図13および図14に示すように、回転体20は、周壁24および端壁25を含む有底円筒状に形成されていてもよい。周壁24は、外周面24Aおよび内周面24Bを有する。端壁25は、周壁24の上端面を覆っている。端壁25は、軸方向から視て、回転軸心Jを中心とした円形に形成されている。端壁25には回転軸体31が固定されている。このため、回転体20は、回転軸体31と一体に回転する。端壁25は、回転体20の表面21および裏面22を含む。
【0107】
このような回転体20に対して、反射部40および半導体装置50の双方の位置は任意に変更可能である。第1例では、図13に示すように、反射部40は、周壁24の外周面24Aに形成されていてもよい。この場合、半導体装置50は、周壁24の外周面24Aと径方向に対向する位置に配置されている。つまり、半導体装置50は、回転体20の外部に配置されている。図示していないが、発光部51および受光部52は、回転体20の回転方向において並んでいる。
【0108】
第2例では、図14に示すように、反射部40は、周壁24の内周面24Bに形成されていてもよい。この場合、半導体装置50は、周壁24の内周面24Bと径方向に対向する位置に配置されている。つまり、半導体装置50は、回転体20の周壁24よりも内側に配置されている。図示していないが、発光部51および受光部52は、回転体20の回転方向において並んでいる。
【0109】
また、図15に示すように、回転体20は、フランジ部26をさらに含んでいてもよい。フランジ部26は、周壁24の開口端部から径方向の外方に向けて延びている。フランジ部26は、軸方向から視て、回転軸心Jを中心とした円環状に形成されている。この場合、反射部40は、フランジ部26に形成されていてもよい。フランジ部26に形成された反射部40は、軸方向から視て回転軸心Jを中心とした円環状に形成されている。反射部40の反射用模様46は、例えば図12に示す反射用模様46と同様であってよい。なお、反射用模様46は、基準反射部44を含んでいてもよい。
【0110】
・反射部40は、上記実施形態では回転体20の回転方向の全周にわたり形成されたが、これに限られない。反射部40は、回転方向において回転体20に部分的に形成されていてもよい。一例では、反射部40は、回転体20の側面23の回転方向の一部に形成されていてもよい。また、回転体20の側面23の回転方向の一部に形成された反射部40は、回転方向において互いに離隔して複数形成されていてもよい。
【0111】
・反射部40の構成は、テープ45と、テープ45に印刷された反射用模様46とを含む構成に限られず、任意に変更可能である。一例では、反射部40は、回転体20の側面23に直接的に反射用模様46が印刷された構成であってもよい。なお、反射用模様46は、例えばレーザ加工によって、テープ45または回転体20に対して直接的に形成された構成であってもよい。
【0112】
・反射用模様46の基準反射部44の構成は任意に変更可能である。一例では、基準反射部44は、第2反射部42の反射率と同じ反射率であって、第2反射部42の幅寸法よりも大きい幅寸法を有していてもよい。また一例では、基準反射部44は、第3反射部43の反射率と同じ反射率であって、第3反射部43の幅寸法よりも大きい幅寸法を有していてもよい。
【0113】
また一例では、図16に示すように、基準反射部44の反射率は、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の反射率とは異なっていてもよい。つまり、基準反射部44は、黒色、白色、および灰色とは異なる色によって形成されている。一例では、基準反射部44は、銀色、金色等であってもよい。図16に示す例では、基準反射部44の幅寸法は、第1反射部41の幅寸法と等しい。基準反射部44の幅寸法は、第2反射部42の幅寸法と等しいといえ、第3反射部43の幅寸法と等しいといえる。このように、基準反射部44の回転方向の長さは、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の回転方向の長さと等しいといえる。
【0114】
なお、基準反射部44の回転方向の長さは、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の回転方向の長さと異なっていてもよい。一例では、基準反射部44の回転方向の長さは、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の回転方向の長さよりも長い。このように、基準反射部44は、回転方向の長さおよび反射率の両方が第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43と異なっていてもよい。
【0115】
・反射用模様46の構成は、任意に変更可能である。一例では、図17に示すように、第2反射部42の幅寸法が第1反射部41の幅寸法および第3反射部43の幅寸法の双方よりも長くてもよい。つまり、回転方向における第2反射部42の長さが、回転方向における第1反射部41の長さおよび回転方向における第3反射部43の長さの双方よりも長くてもよい。図17に示す例では、第2反射部42の幅寸法は、第1反射部41の幅寸法および第3反射部43の幅寸法の2倍である。第2反射部42の幅寸法の一例は、0.5mmである。
【0116】
・第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の回転方向における配列態様は任意に変更可能である。一例では、第1回転方向W1において、第2反射部42、第1反射部41、および第3反射部43の順に並んでいてもよい。要するに、第1回転方向W1および第2回転方向W2において、検出部60の検出電圧の検出パターンが異なるように、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43が回転方向に並んでいればよい。
【0117】
・反射用模様46から基準反射部44を省略してもよい。この場合、位置検出部62は、一定時間毎における単位ユニット40Aのカウント数に基づいて回転体20の相対的な位置を検出するようにしてもよい。
【0118】
・半導体装置50の発光部51は、検出光として中心波長(ピーク波長)が赤外光とは異なる波長の光を出射してもよい。
・半導体装置50の受光部52は、検出部60を含んでいてもよい。
【0119】
・半導体装置50の基板53の構成は任意に変更可能である。一例では、基板53は、発光部51および受光部52に共通の基板ではなく、発光部51が実装された第1基板と、受光部52が実装された第2基板とが個別に設けられる構成であってもよい。
【0120】
・基板53の配線構成は任意に変更可能である。一例では、基板53の裏面には、検出部60と電気的に接続するための複数の第1裏面配線および複数の第2裏面配線が形成されていてもよい。この場合、基板53には、複数の第1表面配線53Aと複数の第1裏面配線とを個別に電気的に接続する複数の第1貫通配線と、複数の第2表面配線53Bと複数の第2裏面配線とを個別に電気的に接続する複数の第2貫通配線と、が形成されていてもよい。
【0121】
・半導体装置50の封止樹脂54の構成は任意に変更可能である。一例では、封止樹脂54は、発光部51および受光部52の双方を覆う共通の封止樹脂によって構成されていてもよい。
【0122】
・本開示の内容は、回転体20の回転を検出する回転検出システム10に代えて、移動体80の移動を検出する移動検出システム90に適用してもよい。
一例では、図18に示すように、移動検出システム90は、移動体80と、発光部51および受光部52を含む半導体装置50と、検出部60と、を備える。移動体80は、図18の白抜き矢印で示す方向に直線運動するように構成されている。移動体80は、反射部40を含む。反射部40は、移動体80の移動方向に沿って延びる帯状に形成されている。図18に示すとおり、移動体80の白抜き矢印の一方への移動方向を第1移動方向M1とし、移動体80の白抜き矢印の他方への移動方向を第2移動方向M2とする。一例では、反射部40は、移動体80の移動方向の全体にわたり形成されている。反射部40は、移動方向に沿って延びる帯状である。
【0123】
発光部51は、上記実施形態と同様に、検出光を出射するように構成されている。受光部52は、反射部40によって反射された反射光を受光するように構成されている。発光部51および受光部52は、例えば移動体80の移動方向に並んでいる。
【0124】
反射部40は、検出光に対する反射率が互いに異なる第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43を含む。第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43は、移動体80の移動方向に並んでいる。一例では、第1移動方向M1において、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43を含む単位ユニット40Aが複数並んでいる。一例では、第1移動方向M1において、第1反射部41、第2反射部42、および第3反射部43の順に繰り返し並んでいる。
【0125】
検出部60は、移動体80の移動方向を検出する方向検出部64と、移動体80の移動速度を算出する算出部65と、を含む。
移動体80が第1移動方向M1に移動する場合、検出部60の検出電圧が例えば図8に示す第1検出パターンとなる。また移動体80が第2移動方向M2に移動する場合、検出電圧が例えば図9に示す第2検出パターンとなる。このため、方向検出部64は、上記実施形態と同様に検出電圧の検出パターンに基づいて移動体80の移動方向を検出する。つまり、方向検出部64は、検出電圧の波形が第1検出パターンの場合、移動体80が第1移動方向M1に移動していると判定する。方向検出部64は、検出電圧の波形が第2検出パターンの場合、移動体80が第2移動方向M2に移動していると判定する。
【0126】
算出部65は、単位時間あたりの単位ユニット40Aのカウント数に基づいて、移動体80の移動速度を算出する。
一例では、算出部65には、予め設定された単位時間が記憶されている。算出部65は、例えば第2反射部42の反射光を受光したことに基づいて単位ユニット40Aをカウントする。算出部65は、単位ユニット40Aのカウントを開始するとともに単位時間の計測を開始する。そして算出部65は、単位時間に達するまで単位ユニット40Aをカウントする。算出部65は、単位ユニット40Aのカウント数に基づいて移動体80の移動速度を算出する。一例では、算出部63には、単位ユニット40Aのカウント数と移動体80の移動速度との関係式、または単位ユニット40Aのカウント数と移動体80の移動速度との関係を示すマップが記憶されている。算出部65は、上記関係式またはマップに基づいて、単位ユニット40Aのカウント数から移動体80の移動速度を算出する。
【0127】
なお、反射部40は、上記実施形態と同様に基準反射部44を含んでいてもよい。この場合、検出部60は、移動体80の位置を検出する位置検出部を含んでいてもよい。検出部60は、基準反射部44と、検出パターンのカウント数とに基づいて、移動方向における移動体80の位置を検出してもよい。
【0128】
・本開示の回転検出システム10は、例えばデジタルカメラ等の撮像装置、望遠鏡等に設けられる回転操作装置に適用できる。この場合、回転体20は、操作モードや倍率等を変更する操作ダイアル、焦点調整のためのフォーカスリング等である。回転検出システム10は、操作ダイアルまたはフォーカスリングの操作を検出することができる。操作ダイアルまたはフォーカスリングの操作としては、操作方向、操作量、操作方向における操作ダイアルまたはフォーカスリングの位置、および操作速度が挙げられる。操作方向、操作量、操作方向における操作ダイアルまたはフォーカスリングの位置、および操作速度は、回転体20における回転方向、回転量、回転位置、および回転速度に対応する。
【0129】
本明細書に記載の様々な例のうち1つまたは複数を、技術的に矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
本開示で使用される「~上に」という用語は、文脈によって明らかにそうでないことが示されない限り、「~上に」と「~の上方に」の意味を含む。したがって、例えば「第1要素が第2要素上に実装される」という表現は、或る実施形態では第1要素が第2要素に接触して第2要素上に直接配置され得るが、他の実施形態では第1要素が第2要素に接触することなく第2要素の上方に配置され得ることが意図される。すなわち、「~上に」という用語は、第1要素と第2要素との間に他の要素が形成される構造を排除しない。
【0130】
<付記>
上記実施形態および変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。なお、各付記に記載された構成要素に対応する実施形態の構成要素の符号を括弧書きで示す。符号は、理解の補助のために例として示すものであり、各付記に記載された構成要素は、符号で示される構成要素に限定されるべきではない。
【0131】
[付記1]
検出光を出射する発光部(51)と、
前記検出光を反射する反射部(40)を含む回転体(20)と、
前記反射部(40)によって反射された反射光を受光する受光部(52)と、
前記受光部(52)によって受光された前記反射光に基づいて前記回転体(20)の回転を検出する検出部(60)と、
を備え、
前記反射部(40)は、前記検出光に対する反射率が互いに異なる第1反射部(41)、第2反射部(42)、および第3反射部(43)を含み、
前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)は、前記回転体(20)の回転方向に並んでいる
回転検出システム(10)。
【0132】
[付記2]
前記発光部(51)は、VCSEL素子を含む
付記1に記載の回転検出システム。
【0133】
[付記3]
前記受光部(52)は、フォトトランジスタまたはフォトダイオードを含む
付記1または2に記載の回転検出システム。
【0134】
[付記4]
前記発光部(51)および前記受光部(52)は、前記回転体(20)の側面(23)に対向配置されており、
前記反射部(40)は、前記回転方向において前記回転体(20)の前記側面(23)の全周にわたり形成されている
付記1~3のいずれか1つに記載の回転検出システム。
【0135】
[付記5]
前記回転方向のうち所定の回転方向(W1)において前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)の順に並んだ単位ユニット(40A)が複数並んでいる
付記1~4のいずれか1つに記載の回転検出システム。
【0136】
[付記6]
前記回転方向における前記第1反射部(41)の長さと、前記回転方向における前記第2反射部(42)の長さと、前記回転方向における前記第3反射部(43)の長さとは互いに等しい
付記1~5のいずれか1つに記載の回転検出システム。
【0137】
[付記7]
前記回転方向における前記第1反射部(41)の長さ、前記回転方向における前記第2反射部(42)の長さ、および前記回転方向における前記第3反射部(43)の長さの各々は、0.25mmである
付記6に記載の回転検出システム。
【0138】
[付記8]
前記反射部(40)は、
前記回転体(20)に貼り付けられたテープ(45)と、
前記テープ(45)に印刷され、前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)を含む反射用模様(46)と、
を含む
付記1~7のいずれか1つに記載の回転検出システム。
【0139】
[付記9]
基板(53)と、
前記基板(53)上に配置された前記発光部(51)および前記受光部(52)と、
前記基板(53)上に設けられ、前記発光部(51)および前記受光部(52)を封止する封止樹脂(54)と、
を含む半導体装置(50)を備える
付記1~8のいずれか1つに記載の回転検出システム。
【0140】
[付記10]
前記検出光は、赤外光を含む
付記1~9のいずれか1つに記載の回転検出システム。
【0141】
[付記11]
前記反射部(40)は、前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)とは前記回転方向の長さおよび反射率の少なくとも一方が異なる基準反射部(44)を含む
付記1~10のいずれか1つに記載の回転検出システム。
【0142】
[付記12]
前記回転方向のうち所定の回転方向(W1)において前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)の順に並んだ単位ユニット(40A)が前記回転方向において複数並んでおり、
前記検出部(60)は、前記単位ユニット(40A)ごとの検出パターンに基づいて前記回転体(20)の前記回転方向を検出する方向検出部(61)を含む
付記1~11のいずれか1つに記載の回転検出システム。
【0143】
[付記13]
前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)を含む単位ユニット(40A)が前記回転方向において複数並んでおり、
前記検出部(60)は、前記基準反射部(44)と、前記単位ユニット(40A)のカウント数とに基づいて、前記回転方向における前記回転体(20)の位置を検出する位置検出部(62)を含む
付記11に記載の回転検出システム。
【0144】
[付記14]
前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)を含む単位ユニット(40A)が前記回転方向において複数並んでおり、
前記検出部(60)は、単位時間あたりの前記単位ユニット(40A)のカウント数に基づいて、前記回転体(20)の回転速度を算出する算出部(63)を含む
付記1~13のいずれか1つに記載の回転検出システム。
【0145】
[付記15]
発光部(51)が、回転体(20)に設けられた反射部(40)に検出光を照射することと、
受光部(52)が、前記反射部(40)によって反射された反射光を受光することと、
前記受光部(52)によって受光された前記反射光に基づいて、前記回転体(20)の回転を検出することと、
を含む回転検出方法であって、
前記反射部(40)は、反射率が互いに異なる第1反射部(41)、第2反射部(42)、および第3反射部(43)を含み、
前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)は、前記回転体(20)の回転方向に並んでいる
回転検出方法。
【0146】
[付記16]
前記回転方向のうち所定の回転方向(W1)において前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)の順に並んだ単位ユニット(40A)が前記回転方向において複数並んでおり、
前記回転体(20)の回転を検出することは、前記単位ユニット(40A)ごとの検出パターンに基づいて前記回転体(20)の前記回転方向を検出する
付記15に記載の回転検出方法。
【0147】
[付記17]
前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)を含む単位ユニット(40A)が前記回転方向において複数並んでおり、
前記回転体(20)の回転を検出することは、単位時間あたりの前記単位ユニット(40A)のカウント数に基づいて、前記回転体(20)の回転速度を算出する
付記15または16に記載の回転検出方法。
【0148】
[付記18]
前記反射部(40)は、前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)とは前記回転方向の長さおよび反射率の少なくとも一方が異なる基準反射部(44)を含み、
前記回転方向のうち所定の回転方向(W1)において前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)の順に並んだ単位ユニット(40A)が前記回転方向において複数並んでおり、
前記回転体(20)の回転を検出することは、前記基準反射部(44)と、前記単位ユニット(40A)のカウント数とに基づいて、前記回転方向における前記回転体(20)の位置を検出する
付記15~17のいずれか1つに記載の回転検出方法。
【0149】
[付記19]
前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)を含む単位ユニット(40A)が前記回転方向において複数並んでおり、
前記検出部(60)は、前記単位ユニット(40A)のカウント数に基づいて、前記回転体(20)の回転量を算出する
付記1~14のいずれか1つに記載の回転検出システム。
【0150】
[付記20]
検出光を出射する発光部(51)と、
前記検出光を反射する反射部(40)を含み、直線運動する移動体(80)と、
前記反射部(40)によって反射された反射光を受光する受光部(52)と、
前記受光部(52)によって受光された前記反射光に基づいて前記移動体(80)の移動を検出する検出部(60)と、
を備え、
前記反射部(40)は、前記検出光に対する反射率が互いに異なる第1反射部(41)、第2反射部(42)、および第3反射部(43)を含み、
前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)は、前記移動体(80)の移動方向に並んでいる
移動検出システム(90)。
【0151】
[付記21]
前記移動方向のうち所定の移動方向(M1)において前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)の順に並んだ単位ユニット(40A)が前記移動方向において複数並んでおり、
前記検出部(60)は、前記単位ユニット(40A)ごとの検出パターンに基づいて前記移動体(80)の前記移動方向を検出する方向検出部(64)を含む
付記20に記載の移動検出システム。
【0152】
[付記22]
前記第1反射部(41)、前記第2反射部(42)、および前記第3反射部(43)を含む単位ユニット(40A)が前記移動方向において複数並んでおり、
前記検出部(60)は、単位時間あたりの前記単位ユニット(40A)のカウント数に基づいて、前記移動体(80)の移動速度を算出する算出部(65)を含む
付記20または21に記載の移動検出システム。
【0153】
以上の説明は単に例示である。本開示の技術を説明する目的のために列挙された構成要素および方法(製造プロセス)以外に、より多くの考えられる組み合わせおよび置換が可能であることを当業者は認識し得る。本開示は、特許請求の範囲を含む本開示の範囲内に含まれるすべての代替、変形、および変更を包含することが意図される。
【符号の説明】
【0154】
10…回転検出システム
20…回転体
21…表面
22…裏面
23…側面
24…周壁
24A…外周面
24B…内周面
25…端壁
26…フランジ部
30…モータ
31…回転軸体
40…反射部
40A…単位ユニット
41…第1反射部
42…第2反射部
43…第3反射部
44…基準反射部
45…テープ
46…反射用模様
50…半導体装置
51…発光部
51S…表面
51R…裏面
51A…アノード電極
51B…カソード電極
51C…発光領域
52…受光部
52S…表面
52R…裏面
52A…エミッタ電極
52B…コレクタ電極
52C…受光領域
53…基板
53S…基板表面
53R…基板裏面
53A…第1表面配線
53B…第2表面配線
54…封止樹脂
54A…第1封止樹脂
54B…第2封止樹脂
55…発光側抵抗
56…受光側抵抗
60…検出部
61,64…方向検出部
62…位置検出部
63,65…算出部
70…電源
80…移動体
10X…比較例の回転検出システム
100…エンコーダ
101…羽根部
110…フォトインタラプタ
120…基板
R1,R2…抵抗
J,JX…回転軸心
N…ノード
W1…第1回転方向
W2…第2回転方向
M1…第1移動方向
M2…第2移動方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16
図17
図18