(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116856
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】便座装置
(51)【国際特許分類】
A47K 13/24 20060101AFI20240821BHJP
A47K 13/02 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
A47K13/24
A47K13/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022681
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【氏名又は名称】内田 敬人
(74)【代理人】
【識別番号】100197538
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 功
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】坂本 憲悟
(72)【発明者】
【氏名】淡路 達人
(72)【発明者】
【氏名】山下 大輔
(72)【発明者】
【氏名】松田 那月
(72)【発明者】
【氏名】羽生 直樹
(72)【発明者】
【氏名】奥野 翔
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 匡彦
(72)【発明者】
【氏名】江良 和樹
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 智寛
【テーマコード(参考)】
2D037
【Fターム(参考)】
2D037AA02
2D037AA13
2D037AB11
2D037AD14
(57)【要約】
【課題】見栄えのよい便座装置を提供する。
【解決手段】ケーシングと、前記ケーシングに回動可能に取り付けられる便蓋と、を備え、前記便蓋は、便器を覆う本体部と、前記本体部に設けられ前記ケーシングに取り付けられるヒンジ部と、を有し、前記ケーシングは、前記ヒンジ部の上方を覆う被覆部を有することを特徴とする便座装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングと、
前記ケーシングに回動可能に取り付けられる便蓋と、
を備え、
前記便蓋は、
便器を覆う本体部と、
前記本体部に設けられ前記ケーシングに取り付けられるヒンジ部と、
を有し、
前記ケーシングは、前記ヒンジ部の上方を覆う被覆部を有することを特徴とする便座装置。
【請求項2】
前記本体部は、
前記便器の上方を覆う平面部と、
前記平面部から前記便器に向けて延びる延出部と、
を有し、
前記ヒンジ部は、前記延出部との間に隙間を形成させて前記本体部に設けられており、
前記ケーシングは、
前記便蓋が閉じた状態で前記延出部と対面する側面部と、
前記便蓋が開状態にある場合に、前記側面部から前記隙間に挿入される挿入部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の便座装置。
【請求項3】
前記ケーシングは、
機能部が設けられるケースプレートと、
前記ケースプレートに取り付けられるケースカバーと、
を有し、
前記被覆部は、前記ケースカバーに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の便座装置。
【請求項4】
前記ケースカバーは、
前記機能部の上方を覆う第1カバーと、
前記第1カバーの上方を覆う第2カバーと、
を有し、
前記被覆部は、前記第2カバーに設けられていることを特徴とする請求項3に記載の便座装置。
【請求項5】
前記第2カバーは、
開口部を有する第1部位と、
前記開口部を塞ぐ第2部位と、
を有し、
前記被覆部は、前記第1部位に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の便座装置。
【請求項6】
前記便蓋は、前記本体部と前記ヒンジ部とが一体成形されていることを特徴とする請求項1に記載の便座装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に便座装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ケーシングに回動可能に取り付けられる便蓋を備えた便座装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された便座装置は、便蓋のヒンジ部が露出するように取り付けられており、見栄えが悪くなるおそれがある。
【0005】
本発明はかかる課題の認識に基づいてなされたものであり、見栄えのよい便座装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、ケーシングと、前記ケーシングに回動可能に取り付けられる便蓋と、を備え、前記便蓋は、便器を覆う本体部と、前記本体部に設けられ前記ケーシングに取り付けられるヒンジ部と、を有し、前記ケーシングは、前記ヒンジ部の上方を覆う被覆部を有することを特徴とする便座装置である。
【0007】
この便座装置によれば、被覆部により便蓋のヒンジ部が覆われているので、便蓋が開状態にあるときでもヒンジ部が見えづらくなっている。これにより、見栄えを向上できる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、前記本体部は、前記便器の上方を覆う平面部と、前記平面部から前記便器に向けて延びる延出部と、を有し、前記ヒンジ部は、前記延出部との間に隙間を形成させて前記本体部に設けられており、前記ケーシングは、前記便蓋が閉じた状態で前記延出部と対面する側面部と、前記便蓋が開状態にある場合に、前記側面部から前記隙間に挿入される挿入部と、を有することを特徴とする便座装置である。
【0009】
この便座装置によれば、便蓋が開状態にある場合でも、挿入部により便蓋のヒンジ部が見えづらくなっている。これにより、見栄えを向上できる。
【0010】
第3の発明は、第1の発明において、ケーシングは、機能部が設けられるケースプレートと、前記ケースプレートに取り付けられるケースカバーと、を有し、前記被覆部は、前記ケースカバーに設けられていることを特徴とする便座装置である。
【0011】
この便座装置によれば、被覆部をケースカバーに連続的に設けることができるので、滑らかな印象を与えることができる。これにより、見栄えを向上できる。
【0012】
第4の発明は、第3の発明において、前記ケースカバーは、前記機能部の上方を覆う第1カバーと、前記第1カバーの上方を覆う第2カバーと、を有し、前記被覆部は、前記第2カバーに設けられていることを特徴とする便座装置である。
【0013】
この便座装置によれば、第1カバーと第2カバーとにより、ケースカバーの内部に水や埃などが侵入するのを抑制できる。これにより、ケーシングの内部に収納された機能部に水や埃などが接触するのを抑制できる。従って、機能部を安定して作動させることができる。
【0014】
第5の発明は、第4の発明において、前記第2カバーは、開口部を有する第1部位と、前記開口部を塞ぐ第2部位と、を有し、前記被覆部は、前記第1部位に設けられていることを特徴とする便座装置である。
【0015】
この便座装置によれば、第1部位に設けられた被覆部により、第2部位を第1部位から取り外しても、便蓋のヒンジ部を見えづらくさせることができる。これにより、見栄えを向上できる。
【0016】
第6の発明は、第1の発明において、前記便蓋は、前記本体部と前記ヒンジ部とが一体成形されていることを特徴とする便座装置である。
【0017】
この便座装置によれば、ヒンジ部が本体部に取り付けられる取付具や取付ねじなどがなく、全体として滑らかな便蓋とすることができる。これにより、見栄えを向上できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の態様によれば、見栄えのよい便座装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施形態による便座装置を備えたトイレ装置を示す斜視図である。
【
図2】
図2(a)は、便蓋が閉じた状態を示す斜視図であり、
図2(b)は、便蓋が開いた状態を示す斜視図である。
【
図3】
図2(b)中の便座装置を側面からみた側面図である。
【
図4】
図3中の便座装置を矢示A-A方向からみた断面図である。
【
図5】
図4中の便座装置を矢示B-B方向からみた断面図である。
【
図6】
図4中の便座装置を矢示C-C方向からみた断面図である。
【
図7】
図4中の便座装置から第2部位を取り外した状態を示す断面図である。
【
図8】便座が取り外された便座装置を示す斜視図である。
【
図9】
図8中の便座装置を分解して示す分解斜視図である。
【
図11】本発明の変形例による便座装置を備えたトイレ装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態による便座装置を備えたトイレ装置である。
以下の実施形態の説明では、「上」、「下」、「前」、「後」、「右」、および「左」を用いるが、これらの方向は、
図1に示すように、便蓋90を背にして便座80に座った使用者から見た方向である。
【0021】
図1に示すように、トイレ装置1は、洋式腰掛便器(以下説明の便宜上、単に「便器」と称する)2と、便器2の上側に設けられた便座装置10とを備える。便器2は、下方に向けて窪んだボウル部2aを有する。便器2は、ボウル部2aにおいて使用者の尿や便などの排泄物を受ける。
【0022】
図2(a)は、便蓋が閉じた状態を示す斜視図であり、
図2(b)は、便蓋が開いた状態を示す斜視図である。
図3は、
図2(b)中の便座装置を側面からみた側面図である。
図4は、
図3中の便座装置を矢示A-A方向からみた断面図である。
図5は、
図4中の便座装置を矢示B-B方向からみた断面図である。
図6は、
図4中の便座装置を矢示C-C方向からみた断面図である。
図7は、
図4中の便座装置から第2部位を取り外した状態を示す断面図である。
図8は、便座が取り外された便座装置を示す斜視図である。
図9は、
図8中の便座装置を分解して示す分解斜視図である。
図10は、便蓋を単体で示す正面図である。
【0023】
便座装置10は、ケーシング20と、ケーシング20に回動可能に取り付けられる便座80と、ケーシング20に回動可能に取り付けられる便蓋90と、を備えている。具体的には、ケーシング20は、便器2のボウル部2aよりも後方の上側に設置されている。ケーシング20は、後端側で便蓋90を開閉可能に軸支し、便蓋90よりも前側で便座80を開閉可能に軸支している。
【0024】
ケーシング20は、内部が空洞のボックス状に形成されている。ケーシング20の内部には、トイレ装置1の機能を作動させるための複数の機能部が収納されている。機能部は、例えば便座80と便蓋90との開閉作動を制御する開閉ユニット100(
図5参照)、便座80の温度を制御する便座暖房ユニット、人体局部の洗浄を行う洗浄ユニット、臭気成分を低減する脱臭ユニット、およびリモコンなどの操作部と通信可能な通信ユニットとなっている。これら機能部は、必要に応じて設けられている。各図では、説明の便宜のために、機能部を省略して示している。
【0025】
便蓋90は、例えば樹脂材料からなり、便器2の上方を覆う本体部91と、本体部91に設けられケーシング20に取り付けられるヒンジ部93と、を有している。本体部91は、便器2の上方を覆う平面部91aと、平面部91aから便器2に向けて延びる延出部91bと、を有している。
図2(a)に示すように、平面部91aは、便蓋90が閉じた状態で、便座80の上方およびケーシング20の上方を覆っている。一方、延出部91bは、便蓋90が閉じた状態で、便座80の外周およびケーシング20の外周を覆っている。延出部91bは、便蓋90が閉じた状態で、便器2の外周面に対して連続するように形成されている。これにより、トイレ装置1は、便蓋90を閉じたときの見栄えを向上させている。
【0026】
図9、
図10に示すように、便蓋90は、本体部91の後端側に左右方向に離間して一対のヒンジ部93を有している。ヒンジ部93は、延出部91bとの間に左右方向で隙間95を形成させて本体部91に設けられている。すなわち、ヒンジ部93は、延出部91bから所定の間隔をもって本体部91から突出している。
【0027】
ヒンジ部93は、後述するケーシング20の便蓋取付部43bに対応する位置に設けられている。ヒンジ部93は、本体部91の後端から前方に向けて突出しており、左右方向の内面側に凹部93aが形成されている。この凹部93aには、開閉ユニット100の回動軸101が嵌合する。
【0028】
ここで、例えばヒンジ部が本体部に着脱可能となっていた場合には、ヒンジ部と本体部との間に取付具や取付ねじなどが設けられて見栄えが悪くなるおそれがある。本実施形態による便蓋90は、本体部91とヒンジ部93とが一体成形されている。これにより、便蓋90は、本体部91とヒンジ部93とに一体感を持たせることができるので、見栄えを向上できる。
【0029】
次に、ケーシング20について説明する。
【0030】
ケーシング20は、機能部が設けられるケースプレート25と、ケースプレート25に取り付けられるケースカバー30と、を有している。ケースカバー30は、下方が開口したボックス状に形成されている。ケースカバー30は、ケースプレート25に設けられた機能部を覆っている。
【0031】
図9に示すように、ケースカバー30は、機能部の上方を覆う第1カバー40と、第1カバー40の上方を覆う第2カバー50と、を有している。第1カバー40に第2カバー50を取り付けることにより、水や埃などがケーシング20の内部に侵入するのを抑制できる。これにより、ケーシング20の内部に収納された機能部に水や埃が接触するのを抑制でき、機能部を安定して作動させることができる。
【0032】
第1カバー40は、下方が開口したボックス状に形成されている。第1カバー40は、前面部41、第1上面部42、および左右の第1側面部43を有している。前面部41は、前方から後方に向けて凹んだ湾曲状に形成され、洗浄ユニットのノズル(図示せず)が進出および後退するための開口41aを有している。第1上面部42は、前面部41の上端から後方に向けて延びている。第1上面部42は、上下方向に段付き状に形成されている。
【0033】
図7に示すように、第1上面部42には、例えば機能部を作動させるための電源スイッチが取り付けられる貫通孔42aと、機能部の通水路などに付着したスケールを除去するための洗浄液を投入するための投入口42bと、が設けられている。この例では、貫通孔42aと、投入口42bとは、第1上面部42の後端側に設けられている。
【0034】
左右の第1側面部43は、第1上面部42の左右両端からそれぞれ下方に向けて延びている。第1側面部43には、便座80が取り付けられる便座取付部43aと、便蓋90が取り付けられる便蓋取付部43bと、が設けられている。便座取付部43aは、第1側面部43の前端側に設けられている。便蓋取付部43bは、第1側面部43の後端側に設けられている。便蓋取付部43bは、便座取付部43aよりも左右方向の内側に位置している。換言すると、左右の便蓋取付部43b間の寸法は、左右の便座取付部43a間の寸法よりも小さくなっている。
【0035】
第2カバー50は、第1カバー40に取り付けられる。第2カバー50は、開口部51a1を有する第1部位51と、開口部51a1を塞ぐ第2部位55と、を有している。第1部位51は、第1カバー40の第1上面部42に上下方向で対面する第2上面部51aと、第2上面部51aの左右両端から下方に向けて延びる左右の第2側面部51bと、第2上面部51aから後方に向けて延びる被覆部51cと、第2側面部51bから後方に向けて延び便蓋90の隙間95に挿入される挿入部51dと、を有している。
【0036】
第2上面部51aは、第1上面部42の上段側を覆っている。第2上面部51aの開口部51a1は、上下方向に貫通しており、貫通孔42aおよび投入口42bに対応する位置に形成されている。すなわち、この例では、開口部51a1は、第2上面部51aの後端側に形成されている。第2部位55は、開口部51a1を塞ぐ蓋部となっている。使用者は、第2部位55を第1部位51から取り外して、貫通孔42aから電源スイッチを操作したり、投入口42bに洗浄液を供給したりすることができるようになっている。
【0037】
第2側面部51bは、第1側面部43の左右方向の外側に位置している。すなわち、左側の第2側面部51bは、左側の第1側面部43に対面している。右側の第2側面部51bは、右側の第1側面部43に対面している。左右の第2側面部51bは、ケーシング20の側面部(露出面部)を構成している。第2側面部51bは、便蓋90が閉じた状態で、便蓋90の延出部91bと左右方向で対面する。また、第2側面部51bは、便蓋90のヒンジ部93よりも左右方向の外側に位置している
【0038】
ケーシング20は、便蓋90のヒンジ部93の上方を覆う被覆部51cを有している。具体的には、被覆部51cは、ケースカバー30の第2カバー50に設けられている。より具体的には、被覆部51cは、第2カバー50の第1部位51に設けられている。
【0039】
被覆部51cは、開口部51a1の左右両側にそれぞれ位置して、第2上面部51aから後方に向けて突出している。被覆部51cは、便蓋90のヒンジ部93の上方を覆っている。
図3、
図4に示すように、被覆部51cは、便蓋90が開状態にある場合に、便蓋90の内部(左右の延出部91bの間)に位置する。
【0040】
これにより、
図2(b)に示すように、例えばトイレ装置1の前方に位置する使用者から便蓋90のヒンジ部93が被覆部51cにより遮られて視認できなくなっている。従って、見栄えのよい便座装置10(トイレ装置1)とすることができる。
【0041】
また、被覆部51cは、第2カバー50の第1部位51に設けられているので、例えばメンテナンスを行うために第2部位55を取り外した場合でも、視認できないようになっている。従って、見栄えのよい便座装置10(トイレ装置1)とすることができる。
【0042】
ケーシング20は、第2側面部51bから後方に向けて延びる挿入部51dを有している。
図3に示すように、挿入部51dは、被覆部51cから下方に向けて延びている。すなわち、挿入部51dは、便蓋90の延出部91bとヒンジ部93との間の隙間95に入り込んでいる。
【0043】
これにより、便蓋90のヒンジ部93は、便蓋90の延出部91bと、挿入部51dと、により遮られて、トイレ装置1の側方および斜め前方から視認しづらくなっている。従って、見栄えのよい便座装置10(トイレ装置1)とすることができる。
【0044】
かくして、本実施形態による便座装置10は、ケーシング20と、ケーシング20に回動可能に取り付けられる便蓋90と、を備えている。そして、便蓋90は、便器2を覆う本体部91と、本体部91に設けられケーシング20に取り付けられるヒンジ部93と、を有している。ケーシング20は、ヒンジ部93の上方を覆う被覆部51cを有している。これにより、便蓋90のヒンジ部93が視認しづらくなるので、見栄えのよい便座装置10とすることができる。
【0045】
上述した実施形態では、ケースカバー30は、第1カバー40と、第2カバー50と、を有する場合を例に挙げて説明した。しかし、本実施形態はこれに限らず、例えば第1カバー40と、第2カバー50と、が一体になっていてもよい。すなわち、被覆部を有する1つのケースカバーでもよい。また、第2カバー50は、第1部位51と、第2部位55と、を有する場合を例に挙げて説明した。しかし、本実施形態はこれに限らず、例えば第1部位51と、第2部位55と、が一体になっていてもよい。
【0046】
また、上述した実施形態では、便蓋90のヒンジ部93がケースカバー30の第1カバー40に取り付けられる場合を例に挙げて説明した。しかし、本実施形態はこれに限らず、例えば便蓋90のヒンジ部93は、ケースプレート25に取り付けられてもよい。
【0047】
また、上述した実施形態では、第2カバー50の第1部位51に被覆部51cを設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本実施形態はこれに限らず、例えば第2カバー50の第2部位55に被覆部を設けてもよい。
【0048】
図11は、本発明の変形例による便座装置を備えたトイレ装置を示す斜視図である。
上述した実施形態では、便座80がケースカバー30の前端側に取り付けられた場合を例に挙げて説明した。しかし、本実施形態はこれに限らず、例えば
図11に示す変形例のように、ケースカバー30の後端側に便座85が取り付けられてもよい。この場合、便座85がケースカバー30の上面を覆っていてもよい。また、第2カバー50に便座85が一体になっていてもよい。
【0049】
実施形態は、以下の構成を含んでもよい。
(構成1)
ケーシングと、
前記ケーシングに回動可能に取り付けられる便蓋と、
を備え、
前記便蓋は、
便器を覆う本体部と、
前記本体部に設けられ前記ケーシングに取り付けられるヒンジ部と、
を有し、
前記ケーシングは、前記ヒンジ部の上方を覆う被覆部を有することを特徴とする便座装置。
(構成2)
前記本体部は、
前記便器の上方を覆う平面部と、
前記平面部から前記便器に向けて延びる延出部と、
を有し、
前記ヒンジ部は、前記延出部との間に隙間を形成させて前記本体部に設けられており、
前記ケーシングは、
前記便蓋が閉じた状態で前記延出部と対面する側面部と、
前記便蓋が開状態にある場合に、前記側面部から前記隙間に挿入される挿入部と、
を有することを特徴とする構成1に記載の便座装置。
(構成3)
前記ケーシングは、
機能部が設けられるケースプレートと、
前記ケースプレートに取り付けられるケースカバーと、
を有し、
前記被覆部は、前記ケースカバーに設けられていることを特徴とする構成1または2に記載の便座装置。
(構成4)
前記ケースカバーは、
前記機能部の上方を覆う第1カバーと、
前記第1カバーの上方を覆う第2カバーと、
を有し、
前記被覆部は、前記第2カバーに設けられていることを特徴とする構成3に記載の便座装置。
(構成5)
前記第2カバーは、
開口部を有する第1部位と、
前記開口部を塞ぐ第2部位と、
を有し、
前記被覆部は、前記第1部位に設けられていることを特徴とする構成4に記載の便座装置。
(構成6)
前記便蓋は、前記本体部と前記ヒンジ部とが一体成形されていることを特徴とする構成1~5のいずれか1つに記載の便座装置。
【0050】
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、便座装置10が備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0051】
1 トイレ装置
2 便器
2a ボウル部
10 便座装置
20 ケーシング
25 ケースプレート
30 ケースカバー
40 第1カバー
41 前面部
41a 開口
42 第1上面部
42a 貫通孔
42b 投入口
43 第1側面部
43a 便座取付部
43b 便蓋取付部
50 第2カバー
51 第1部位
51a 第2上面部
51a1 開口部
51b 第2側面部
51c 被覆部
51d 挿入部
55 第2部位
80、85 便座
90 便蓋
91 本体部
91a 平面部
91b 延出部
93 ヒンジ部
93a 凹部
95 隙間
100 開閉ユニット
101 回動軸