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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116937
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】付け替えキャップ
(51)【国際特許分類】
   B65D 51/24 20060101AFI20240821BHJP
   B65D 47/08 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
B65D51/24
B65D47/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022813
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】506204047
【氏名又は名称】プラスワン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100162824
【弁理士】
【氏名又は名称】石崎 亮
(72)【発明者】
【氏名】青木 尊利
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 琢磨
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA03
3E084AA12
3E084AB10
3E084BA02
3E084CA02
3E084DA02
3E084FA01
3E084FD20
3E084GA06
3E084GB06
3E084JA20
3E084LA18
3E084LB02
3E084LB07
3E084LC01
3E084LD01
(57)【要約】
【課題】容易に開閉することができると共に、種々のチューブ容器に取り付けることができる付け替えキャップを提供する。
【解決手段】ねじ込み式キャップを用いるチューブ容器10のための付け替えキャップ1は、ねじ込み式キャップが取り外された状態にあるチューブ容器の端部に取り付けられて当該端部の外周を取り囲むように筒状に形成された本体部2と、本体部2の端部を覆うキャップ部3と、キャップ部が本体部に対してヒンジ式に開閉するように、これらを接続する接続部4と、を有し、本体部においてキャップ部側の端部に設けられた保持部23は、チューブ容器においてねじ込み式キャップが取り付けられるねじ部12をキャップ部側に貫通させるための開口部25を形成し、ねじ部が開口部を貫通した状態において当該ねじ部の端部付近を係止することで、付け替えキャップがチューブ容器に保持されるようにする。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ込み式キャップを用いるチューブ容器のための付け替えキャップであって、
前記ねじ込み式キャップが取り外された状態にある前記チューブ容器の端部に取り付けられて当該端部の外周を取り囲むように筒状に形成された本体部と、
前記本体部の端部を覆うように形成されたキャップ部と、
前記キャップ部が前記本体部に対してヒンジ式に開閉するように、前記キャップ部と前記本体部とを接続する接続部と、
を有し、
前記本体部において前記キャップ部側の端部には、前記付け替えキャップが前記チューブ容器に保持されるようにする保持部が設けられており、
前記保持部は、前記チューブ容器において前記ねじ込み式キャップが取り付けられるねじ部を前記キャップ部側に貫通させるための開口部を形成し、前記ねじ部が前記開口部を貫通した状態において当該ねじ部の端部付近を係止することで、前記付け替えキャップが前記チューブ容器に保持されるようにする、
ことを特徴とする付け替えキャップ。
【請求項2】
前記保持部は、それぞれの間にスリットが形成された複数の保持片により構成される、
請求項1に記載の付け替えキャップ。
【請求項3】
前記本体部の外壁に設けられ、前記付け替えキャップを引っ掛けるためのフック部を更に有する、
請求項1又は2に記載の付け替えキャップ。
【請求項4】
前記フック部は、前記キャップ部を下に向けた状態で前記付け替えキャップを引っ掛けるように、前記本体部の外壁に設けられている、
請求項3に記載の付け替えキャップ。
【請求項5】
前記キャップ部は、その端部に略水平面を有し、この略水平面の長さは、前記チューブ容器の前記ねじ込み式キャップの径よりも長い、
請求項1又は2に記載の付け替えキャップ。
【請求項6】
前記キャップ部の前記略水平面の長さは、前記チューブ容器の容器部分の幅よりも長い、
請求項5に記載の付け替えキャップ。
【請求項7】
薬味又は調味料を収容する前記チューブ容器に適用される、
請求項1又は2に記載の付け替えキャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チューブ容器のための付け替えキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、種々の容器について、利用者が容器の利便性の改善などを図り、元のキャップから、付け替えキャップに取り換えることが行われている。この種の技術が、例えば特許文献1乃至3に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-80664号公報
【特許文献2】特開2003-231545号公報
【特許文献3】特開2021-107254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来から、薬味や調味料などを収容するチューブ容器が知られている。この種のチューブ容器は、一般的にねじ込み式キャップを用いている。ねじ込み式キャップでは、チューブ容器から当該キャップを取り外す際に両手を用いる必要があるので、例えば調理中にチューブ容器を用いるときに、ねじ込み式キャップを容易に取り外すのが困難である。これを解決するために、チューブ容器に対して付け替えキャップを適用して、キャップの容易な取り外しを実現することが考えられる。しかしながら、チューブ容器は様々なものがあり、それらは種々の形状を有しているので、特に付け替えキャップが取り付けられるチューブ容器の端部が種々のサイズや形状を有しているので、付け替えキャップをチューブ容器に柔軟に適用することが困難である。
【0005】
したがって、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ねじ込み式キャップを用いるチューブ容器のための付け替えキャップにおいて、容易に開閉することができると共に、種々のチューブ容器に取り付けることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、ねじ込み式キャップを用いるチューブ容器のための付け替えキャップであって、ねじ込み式キャップが取り外された状態にあるチューブ容器の端部に取り付けられて当該端部の外周を取り囲むように筒状に形成された本体部と、本体部の端部を覆うように形成されたキャップ部と、キャップ部が本体部に対してヒンジ式に開閉するように、キャップ部と本体部とを接続する接続部と、を有し、本体部においてキャップ部側の端部には、付け替えキャップがチューブ容器に保持されるようにする保持部が設けられており、保持部は、チューブ容器においてねじ込み式キャップが取り付けられるねじ部をキャップ部側に貫通させるための開口部を形成し、ねじ部が開口部を貫通した状態において当該ねじ部の端部付近を係止することで、付け替えキャップがチューブ容器に保持されるようにする、ことを特徴とする。
【0007】
このように構成された本発明によれば、付け替えキャップにおいてキャップ部が本体部に対してヒンジ式に開閉するので、付け替えキャップを片手で開閉することができる。よって、例えば調理中などにおいてチューブ容器を用いるときに、付け替えキャップを容易に開閉することができる。また、本発明では、チューブ容器のねじ部を保持部に形成された開口部に貫通させて、この保持部によりねじ部の端部付近を係止させる。このような保持部により、付け替えキャップをチューブ容器に確実に固定することができる。したがって、本発明によれば、付け替えキャップを種々のチューブ容器に適切に取り付けることができる。
【0008】
本発明において、好ましくは、保持部は、それぞれの間にスリットが形成された複数の保持片により構成される。
チューブ容器に付け替えキャップを取り付けるために、チューブ容器のねじ部を本体部の保持部の開口部へと挿入していくと、具体的にはねじ部をキャップ部側へと貫通させるように開口部内に押し込んでいくと、保持部の複数の保持片が弾性変形しながらねじ部のねじ山を乗り越えていく。この場合、複数の保持片の間にはスリットが形成されているので、複数の保持片のそれぞれは、柔軟に弾性変形して、ねじ部のねじ山を乗り越えることができる。よって、種々の径のねじ部を、保持部の開口部内に適切に挿入することができる。したがって、上記の本発明によれば、付け替えキャップを、ねじ部の径が異なる種々のチューブ容器に確実に取り付けることが可能となる。
【0009】
本発明において、好ましくは、本体部の外壁に設けられ、付け替えキャップを引っ掛けるためのフック部を更に有する。
このように構成された本発明によれば、フック部を用いて、付け替えキャップを壁などに引っ掛けることができる。よって、付け替えキャップの利便性を向上させることが可能となる。
【0010】
本発明において、好ましくは、フック部は、キャップ部を下に向けた状態で付け替えキャップを引っ掛けるように、本体部の外壁に設けられている。
このように構成された本発明によれば、キャップ部を下にした状態で付け替えキャップをフック部により引っ掛けられるので、付け替えキャップが引っ掛けられているときにチューブ容器から外れてしまうことを防止できる。
【0011】
本発明において、好ましくは、キャップ部は、その端部に略水平面を有し、この略水平面の長さは、チューブ容器のねじ込み式キャップの径よりも長い。
このように構成された本発明によれば、キャップ部の略水平面が比較的大きなサイズにて形成されている。これにより、付け替えキャップのキャップ部の略水平面を床面に載置することで、付け替えキャップが取り付けられたチューブ容器を、床面上で安定して起立させることができる。
【0012】
本発明において、好ましくは、キャップ部の略水平面の長さは、チューブ容器の容器部分の幅よりも長い。
このように構成された本発明によれば、付け替えキャップが取り付けられたチューブ容器を、床面上でより安定して起立させることができる。
【0013】
本発明において好適な例では、付け替えキャップは、薬味又は調味料を収容するチューブ容器に適用される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ねじ込み式キャップを用いるチューブ容器のための付け替えキャップにおいて、容易に開閉することができると共に、種々のチューブ容器に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態に係る閉状態にある付け替えキャップを斜め上方から見た斜視図である。
図2】本実施形態に係る閉状態にある付け替えキャップを斜め下方から見た斜視図である。
図3】本実施形態に係る開状態にある付け替えキャップを斜め上方から見た斜視図である。
図4】本実施形態に係る開状態にある付け替えキャップの上面図である。
図5】本実施形態に係る開状態にある付け替えキャップ図4中のV-V線に沿って見た断面図である。
図6】本実施形態に係る付け替えキャップの使用状態の一例を示す斜視図である。
図7】本実施形態に係る付け替えキャップの使用状態の他の例を示す斜視図である。
図8】本実施形態に係る付け替えキャップの使用状態の更に他の例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態に係る付け替えキャップについて説明する。
【0017】
本実施形態に係る付け替えキャップの構成について、図1乃至図8を参照して説明する。図1は、閉状態にある付け替えキャップを斜め上方から見た斜視図である。図2は、閉状態にある付け替えキャップを斜め下方から見た斜視図である。図3は、開状態にある付け替えキャップを斜め上方から見た斜視図である。図4は、開状態にある付け替えキャップの上面図である。図5は、開状態にある付け替えキャップ図4中のV-V線に沿って見た断面図である。図6は、付け替えキャップの使用状態の一例を示す斜視図である。図7は、付け替えキャップの使用状態の他の例を示す斜視図である。図8は、付け替えキャップの使用状態の更に他の例を示す斜視図である。
【0018】
特に図6に示すように、本実施形態に係る付け替えキャップ1は、例えば薬味や調味料などを収容するチューブ容器10に適用されるものである。このチューブ容器10は、元々は、ねじ込み式キャップ(図示せず。以下同様とする。)を用いて閉塞するように構成されている。本実施形態に係る付け替えキャップ1は、チューブ容器10の元のねじ込み式キャップを取り外して、このキャップの代わりに取り付けられて、チューブ容器10を閉蓋するために用いられる。
【0019】
具体的には、本実施形態に係る付け替えキャップ1は、図1図6に示すように、ねじ込み式キャップが取り外された状態にあるチューブ容器10の端部に取り付けられて当該端部の外周(容器部分11)を取り囲むように筒状に形成された本体部2と、本体部2の端部を覆うように形成されたキャップ部3と、キャップ部3が本体部2に対してヒンジ式に開閉するように、キャップ部3と本体部2とを接続する接続部4と、を有する。
【0020】
本体部2は、外壁の一部に上下方向に延びる切欠部21が形成されており、また、筒状の外形の内部に、上記したチューブ容器10の端部を収容するための上下方向に延びる収容空間22が形成されている。一般的なチューブ容器10の容器部分11の端部付近の横断面は、略楕円形状を有しているが(図6など)、本体部2は、収容空間22にチューブ容器10を収容した状態で、このチューブ容器10の容器部分11の外側をぴったり覆うことができるように、本体部2の横断面も、チューブ容器10の容器部分11に応じた略楕円形状に形成されているのが好ましい(図1図3)。
【0021】
また、本体部2においてキャップ部3側の端部には、付け替えキャップ1がチューブ容器10に保持されるようにする保持部23が設けられている(図3乃至図6)。この保持部23は、チューブ容器10においてねじ込み式キャップが取り付けられるねじ部12をキャップ部3側に貫通させるための開口部25を形成し、ねじ部12が開口部25を貫通した状態において当該ねじ部12の端部付近を係止することで、付け替えキャップ1がチューブ容器10に保持されるようにする。
【0022】
具体的には、保持部23は、それぞれの間にスリット24(スリット24は4つある)が形成された4つの保持片23a、23bにより構成されている(図3図4図6)。保持片23a、23bのそれぞれは、開口部25を挟んで対向するように一対設けられている。保持片23a、23bのそれぞれは、平面視で略4分の1の楕円環状に形成され、また、これら保持片23a、23bの内側に平面視で略円形の開口部25が形成される(図4)。更に、保持片23aと保持片23bとは上下方向の位置が異なる、つまり、これらの間には上下方向において段差が設けられている(図3図5)。
【0023】
ここで、本体部2の保持部23(保持片23a、23b)による、チューブ容器10に対する付け替えキャップ1の保持について説明する(特に図6参照)。付け替えキャップ1をチューブ容器10に取り付ける場合に、まず、ねじ込み式キャップが取り外された状態にあるチューブ容器10の端部(ねじ部12がある側の端部)が、付け替えキャップ1の本体部2の収容空間22内へと挿入される。こうして挿入していくと、チューブ容器10のねじ部12が、本体部2の端部にある保持部23へと達する。
【0024】
この後、チューブ容器10のねじ部12を本体部2の保持部23の開口部25へと挿入していくと、具体的にはねじ部12をキャップ部3側へと貫通させるように開口部25内に押し込んでいくと、保持部23の保持片23a、23bが弾性変形しながらねじ部12のねじ山を乗り越えていく。この場合、保持片23a、23bの間にはスリット24が形成されているので、保持片23a、23bのそれぞれは、柔軟に弾性変形して、ねじ部12のねじ山を確実に乗り越えることができる。よって、種々の径のねじ部12(異なるチューブ容器10においてはねじ部12の径が異なる傾向にある)を、保持部23の開口部25内に適切に挿入することができる。
【0025】
そして、最終的に、チューブ容器10のねじ部12のほぼ全体が本体部2の保持部23の開口部25を通過し終えることで、ねじ部12の端部付近(典型的にはねじ部12の先のねじ山が形成されていない部分)が保持部23に位置するようになる。この場合、保持部23が、このねじ部12の端部付近を係止することとなる。具体的には、保持部23が、チューブ容器10においてねじ部12の端部付近にあるねじ山(ねじ部12の末端にあるねじ山)と、チューブ容器10の容器部分11の端部(容器部分11においてねじ部12との接続部分であり、ねじ山が形成されていない部分である)との間に挟持されることで、このような保持部23による係止が実現される。その結果、付け替えキャップ1がチューブ容器10に的確に保持されるようになる。
【0026】
他方で、付け替えキャップ1のキャップ部3は、本体部2と反対側の端部に略水平面31を有すると共に、本体部2の保持部23の開口部25を貫通したチューブ容器10のねじ部12を収容するための凹部32が内部に形成されている(図3乃至図6)。また、キャップ部3の略水平面31の内壁面には、付け替えキャップ1がチューブ容器10に取り付けられた状態において、チューブ容器10のねじ部12の先端を覆うための環状の突出部33が形成されている。また、キャップ部3の周壁の内壁面には、対向する一対の凸部34が形成されており、これら一対の凸部34は、上記した本体部2の保持部23において対向する一対の保持片23aに形成された一対の凹部27のそれぞれと係合するようになっている。これにより、キャップ部3を閉じた状態において、キャップ部3の一対の凸部34と本体部2の保持片23aの一対の凹部27とがそれぞれ係合することで、キャップ部3が本体部2に係止されることとなる。
【0027】
また、キャップ部3の略水平面31の長さ(水平方向の長さ)は、図6乃至図8などから明らかなように、一般的なチューブ容器10のねじ込み式キャップの径(ねじ部12に覆い被さるように当該ねじ部12よりも少なくとも長い径となっている)よりも長くなっている、より詳しくは、一般的なチューブ容器10の容器部分11の幅よりも長くなっている。1つの例では、一般的なチューブ容器10において最大の幅を有するものの幅を用いて、この幅よりも長くなるようにキャップ部3の略水平面31が形成されている。このようにキャップ部3を構成することで、図7に示すように、付け替えキャップ1のキャップ部3の略水平面31を床面Fに載置することで、付け替えキャップ1が取り付けられたチューブ容器10を、床面F上で安定して起立させることができる。
【0028】
また、付け替えキャップ1は、本体部2の外壁に設けられ、当該付け替えキャップ1を引っ掛けるためのフック部5を更に有する(図2図5)。フック部5は、一端が、本体部2におけるキャップ部3と反対側の端部に接合される一方で、他端の部分(キャップ部3側にある端部)が開放している。これにより、図8に示すように、付け替えキャップ1が取り付けられたチューブ容器10を、キャップ部3を下にした状態で、フック部5により板状の壁Wなどに引っ掛けることができる。その結果、付け替えキャップ1が引っ掛けられているときにチューブ容器10から外れてしまうことを防止できる。
【0029】
以上説明した本実施形態では、ねじ込み式キャップを用いるチューブ容器10のための付け替えキャップ1は、ねじ込み式キャップが取り外された状態にあるチューブ容器10の端部に取り付けられて当該端部の外周を取り囲むように筒状に形成された本体部2と、本体部2の端部を覆うように形成されたキャップ部3と、キャップ部3が本体部2に対してヒンジ式に開閉するように、キャップ部3と本体部2とを接続する接続部4と、を有し、本体部2においてキャップ部3側の端部には、付け替えキャップ1がチューブ容器10に保持されるようにする保持部23が設けられており、保持部23は、チューブ容器10においてねじ込み式キャップが取り付けられるねじ部12をキャップ部3側に貫通させるための開口部25を形成し、ねじ部12が開口部25を貫通した状態において当該ねじ部12の端部付近を係止することで、付け替えキャップ1がチューブ容器10に保持されるようにする。
【0030】
このような本実施形態によれば、キャップ部3が本体部2に対してヒンジ式に開閉するので、付け替えキャップ1を片手で開閉することができる。よって、例えば調理中などにおいてチューブ容器10を用いるときに、付け替えキャップ1を容易に開閉することができる。また、本実施形態では、チューブ容器10のねじ部12を保持部23に形成された開口部25に貫通させて、この保持部23によりねじ部12の端部付近を係止させる。このような保持部23により、付け替えキャップ1をチューブ容器19に確実に固定することができる。したがって、本実施形態によれば、付け替えキャップ1を種々のチューブ容器10に適切に取り付けることができる。換言すると、付け替えキャップ1を取り付けるチューブ容器10の端部のサイズや形状によらずに、付け替えキャップ1をチューブ容器10に確実に取り付けることができる。
【0031】
特に、本実施形態では、保持部23は、それぞれの間にスリット24が形成された複数の保持片23a、23bにより構成されている。チューブ容器10に付け替えキャップ1を取り付けるために、チューブ容器10のねじ部12を本体部2の保持部23の開口部25へと挿入していくと、具体的にはねじ部12をキャップ部3側へと貫通させるように開口部25内に押し込んでいくと、保持部23の複数の保持片23a、23bが弾性変形しながらねじ部12のねじ山を乗り越えていく。この場合、複数の保持片23a、23bの間にはスリット24が形成されているので、複数の保持片23a、23bのそれぞれは、柔軟に弾性変形して、ねじ部12のねじ山を乗り越えることができる。よって、種々の径のねじ部12を、保持部23の開口部25内に適切に挿入することができる。したがって、上記の本実施形態によれば、付け替えキャップ1を、ねじ部12の径が異なる種々のチューブ容器10に確実に取り付けることが可能となる。
【0032】
なお、上述した実施形態では、付け替えキャップ1を、薬味又は調味料を収容するチューブ容器10に適用する例を示したが、本発明に係る付け替えキャップは、ねじ込み式キャップを用いる種々のチューブ容器(例えば化粧品用のチューブ容器など)に適用可能である。
【0033】
このように、上述した実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0034】
1 付け替えキャップ
2 本体部
3 キャップ部
4 接続部
5 フック部
10 チューブ容器
11 容器部分
12 ねじ部
22 収容空間
23 保持部
23a、23b 保持片
24 スリット
25 開口部
31 略水平面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8