(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116970
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】ボトル容器
(51)【国際特許分類】
B65D 25/20 20060101AFI20240821BHJP
B65D 23/00 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
B65D25/20 R
B65D23/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022868
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000160223
【氏名又は名称】吉田プラ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000718
【氏名又は名称】弁理士法人中川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀田 悠史
(72)【発明者】
【氏名】秋山 麻帆
(72)【発明者】
【氏名】増山 絢子
(72)【発明者】
【氏名】三代川 清和
(72)【発明者】
【氏名】室井 貴宏
【テーマコード(参考)】
3E062
【Fターム(参考)】
3E062AA09
3E062AB01
3E062AC02
3E062BB02
3E062BB10
3E062CA05
3E062CA12
(57)【要約】
【課題】
捩じり方向に容器本体を回転させることで、容器本体とホルダとを着脱可能とし、かつ、容器本体をホルダに取り付けた場合であっても、容器本体やこれに保存される内容物の状態を外から視認することができるボトル容器を提供する。
【解決手段】
本発明のボトル容器は、断面が円形となる筒状の容器本体と、前記容器本体の外周面に係合して、前記容器本体を保持するホルダと、を有するボトル容器であって、前記容器本体の表面には螺旋溝が形成され、前記ホルダは前記螺旋溝に篏合する螺旋状の帯体を有することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面が円形となる筒状の容器本体と、
前記容器本体の外周面に係合して、前記容器本体を保持するホルダと、を有するボトル容器であって、
前記容器本体の表面には螺旋溝が形成され、前記ホルダは前記螺旋溝に篏合する螺旋状の帯体を有することを特徴とするボトル容器。
【請求項2】
請求項1記載のボトル容器であって、前記容器本体を密閉するキャップは回転して着脱するスクリュー式のキャップであって、前記キャップを閉めるときの回転方向は、前記螺旋状の帯体と前記螺旋溝との篏合を解除する前記容器本体の回転方向と同じであることを特徴とするボトル容器。
【請求項3】
請求項1または2記載のボトル容器であって、前記ホルダの、前記螺旋状の帯体は無色或いは着色された透明樹脂で成型されることを特徴とするボトル容器。
【請求項4】
請求項1または2記載のボトル容器であって、前記容器本体の底面は下方に膨出した曲面を有し、前記容器本体は自立しないことを特徴とするボトル容器。
【請求項5】
請求項1または2記載のボトル容器であって、前記ホルダの、前記螺旋状の帯体の裏面の一部には係合凸部または係合凹部を形成し、前記容器本体には前記係合凸部または前記係合凹部に篏合する係合凹部または係合凸部を形成したことを特徴とするボトル容器。
【請求項6】
請求項1または2記載のボトル容器であって、複数の前記ホルダが一体的に成形され、前記ホルダのそれぞれには前記ボトル容器を保持することを特徴とする多連型のボトル容器。
【請求項7】
請求項6記載の多連型のボトル容器であって、前記ホルダの前記螺旋状の帯体は、隣接する前記ホルダの前記螺旋状の帯体と螺旋方向が反対であることを特徴とする多連型のボトル容器。
【請求項8】
請求項6記載の多連型のボルト容器であって、前記ホルダの前記螺旋状の帯体の幅は、隣接する前記ホルダの前記螺旋状の帯体の幅と異なることを特徴とする多連型のボトル容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内側の容器本体とこの容器本体を外側から保持するホルダとから構成されるボトル容器に関する。
【背景技術】
【0002】
ボトル容器を容器本体とホルダから構成し、容器本体を着脱式にして、ボトル容器すべてを使い捨てにするのではなく、容器本体のみを入れ替える、リユースボトルは多様なものが提案されている。
【0003】
容器本体とその外表面を覆うホルダとからなる構成及び容器本体の外表面に形成した凹部に外部材の内表面に形成した凸部を篏合する構造の一例として、次のような従来技術が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平06-013713公報
【特許文献2】特表2016-506345公報
【0005】
特許文献1には、容器本体(レフィル容器)20の外周面に凸条リブ27を形成し、この凸条リブ27がホルダ(外装体)10の内周面に形成した凹溝12に篏合させる構造が開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、容器本体10の外周面に形成された凹部(第1の留め部材)20に、容器本体10の天面のポンプボタン(駆動部)16の周囲を囲むように、側壁28の内周面に形成された凸部(第2の留め部材)36を篏合することにより、容器本体10に対して側壁28を上下にスライドさせ、あるいは着脱する構造が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、容器本体とホルダとをそれぞれの外周面、内周面に形成した凹凸を篏合させることにより、着脱することは従来技術として存在するが、その着脱は相対的な上下方向の動きにより行われ、ホルダによる容器本体の固定性能が十分ではない、という問題があった。
【0008】
また、容器本体を回転させて、ホルダとの着脱を行うことは、ボルトとナットのように、容器本体の外周面とスリーブ状のホルダの内周面にネジを切って、互いを螺合させることが考えられるが、この場合、容器本体の外周面全体がホルダに覆われてしまい、容器本体が外から視認できず、容器本体の外周面の色などの情報や容器本体に保存される内容物の残量や状態を確認することができないという問題点もある。
【0009】
そこで、本発明の容器本体の外周にホルダを取り付けてなるボトル容器は、捩じり方向に容器本体を回転させることで、容器本体とホルダとを着脱可能とし、かつ、容器本体をホルダに取り付けた場合であっても、容器本体や容器本体に保存される内容物の状態を外から視認することができるボトル容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するボトル容器は、 断面が円形となる筒状の容器本体と、前記容器本体の外周面に係合して、前記容器本体を保持するホルダと、を有し、前記容器本体の表面には螺旋状の溝が形成され、前記ホルダは前記螺旋状の溝に係合する螺旋状の帯体を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、容器本体を回転させてホルダに着脱することができるため、上下に着脱する方式に比べてボトル本体のホルダからの脱落防止を確実に防止することができる。
【0012】
また、螺旋状の帯体が容器本体の溝に篏合するため、帯体間の隙間から容器本体を確認することができ、例えば容器本体に保存された内容物の残量や状態をホルダの外側から視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】(a)は本発明の第1実施形態にかかるボトル容器の斜視図であり、(b)は同ボトル容器のX-X断面図である。
【
図2】同実施形態のボトル容器の分解斜視図である。
【
図3】(a)乃至(c)は、同実施形態のボトル容器の分離作業を示す説明図である。
【
図4】本発明の第2実施形態にかかる二連のボトル容器の斜視図である。
【
図5】本発明の第3実施形態にかかる三連のボトル容器の斜視図である。
【
図6】本発明の第4実施形態にかかるボトル容器の断面図である。
【
図7】本発明の第5実施形態にかかるボトル容器の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1実施形態]
図1乃至
図3を用いて、本発明の第1実施形態に関するボトル容器を具体的に説明する。
【0015】
図1(a)に示すように、本実施形態のボトル容器Aは、容器本体2とその容器本体2の外側に篏合されるホルダ3とから構成される。
【0016】
容器本体2は、PP(ポリプロピレン)やPET(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン)などの材料をブロー成型や射出成型等の手段で形成した、断面が円形となる透明の筒状容器であって、ボトルキャップ21を首部のネジ部22に着脱可能に螺合している。
【0017】
また、容器本体2の外周面には螺旋溝24を形成することで、同外周面を周回する螺旋溝24間には螺旋溝24より一段高くなった螺旋状の凸条23が形成されることになる。また、容器本体2の下部25の外周面は螺旋溝24と同じ表面高さを有しており、凸条23より低い面を有している。
【0018】
ホルダ3は、PE(ポリエチレン)やPET(ポリエチレンテレフタレート)、ABS(アクリロトリル、ブタジエン、スチレン)などの材料を射出成型等の手段で形成したものであって、容器本体2の螺旋状の溝23と同じ方向に旋回し、篏合する螺旋状の帯31を有し、周回する帯31間は同様に螺旋状の隙間32が形成される。また、ホルダ3の下部33は底面を有する円筒状のカップ形状を有し、その内側に容器本体2の下部25を嵌め込むことができる構造となっている。
【0019】
容器本体2の螺旋状の螺旋溝24と、ホルダ3の螺旋状の帯体31とは、互いに凹凸で反転させた形状を有する。すなわち、容器本体2の螺旋溝24の幅と深さは、ホルダ3の帯体31の幅と厚みと同じくなるように設定されており、
図1(a)(b)に示すように、両者を結合した状態では、ボトル容器Aの外周面には段差が生じることなく面一となり凹凸は形成されない。
【0020】
次に、
図1乃至
図3を用いて、容器本体2とホルダ3との着脱方法を説明する。
図2に示すように、容器本体2の下部25をホルダ3の開口部34に差し込む。そして、容器本体2を右方向X1に回転させることにより、ホルダ3の帯体31の先端部31aを徐々に容器本体2の外周面の螺旋溝24に挿入し、また同時に容器本体2の凸条23の先端23aを帯体31間の螺旋隙間32に挿入させていく。
【0021】
そして、ホルダ3の帯体31の先端部31aが容器本体2の螺旋溝24の終端24aに至り、また、容器本体2の凸条23の先端部23aがホルダ3の螺旋空間32の終端32aに至ることで、容器本体2の回転を修了させ、ホルダ3との連結を完了する。
【0022】
この状態にあっては、容器本体2の凸条23の下縁23xがホルダ3の帯体31の上縁31xに当接し、容器本体2を垂直に引き上げてもホルダ3から脱落しない状態となる。
【0023】
次に、
図3(a)乃至(c)に、別の容器本体2と入れ替えるため容器本体2をホルダ3から外す場合の作業を説明する。
【0024】
同図(a)容器本体2を、連結作業の際とは反対の方向、すなわち左方向X2に回転させる。すると、ホルダ3の帯体31の先端31aは容器本体2の螺旋溝24の終端24aから離れ、同時に容器本体2の凸条23の先端23aはホルダ3の螺旋空間32の終端32aから離れる。
【0025】
さらに、同図(b)に示すように、さらに容器本体2を左方向X2に旋回させる際、容器本体2の螺旋溝24がホルダ3の帯体3のガイドとなり、また、ホルダ3の螺旋空間32が容器本体2の凸条23のガイドとなって、容器本体2は安定して回転する。
【0026】
そして、同図(c)に示すように、さらに容器本体2を回し続けると、容器本体2の凸条23の先端23aとホルダ3の帯体31の先端aとがすれ違い、両者が、それぞれ螺旋空間31と螺旋溝24から抜けことで、容器本体2とホルダ3との係合を解除し、容器本体2をホルダ3から離脱させることができる。
【0027】
なお、本実施形態のボトル容器Aにおいては、容器本体2のキャップ21は右方向Y1に回すことで蓋を開け、左方向Y2に回すことで蓋を閉めるように設計されたスクリュー式のキャップである(
図1参照)。すなわち、キャップ21の蓋を開ける方向Y1は、容器本体2をホルダ3に装着する回転方向X1と一致し、キャップ21の蓋を閉める方向Y2は容器本体2をホルダ3から取り外す方向X2に一致する。
【0028】
このため、容器本体2を取り外す際に、キャップ21を持ってX2方向に回転させたとしても、その回転方向は蓋を閉める方向であるため、誤ってキャップ21を外してしまうとことを防止することができる。また、キャップ21の蓋を外すY1方向に回転させても、容器本体2はホルダ3に対して動かないため、キャップ21につられて容器本体2が回転することはなく、キャップ21を容易に外すことができる。
【0029】
また、例えば容器本体2を樹脂以外の材質例えばガラスで成型し、ホルダ3をポリプロピレンなどの樹脂で形成した場合、廃棄する際に簡単に分離することができるため、異材質の分別廃棄を容易に行うことができる。
【0030】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を、
図4を用いて説明する。本実施形態は第1実施形態を応用した多連式のボトル容器Bであって、2つの容器本体2A、2Bを並べて保持するものである。なお、以下説明する、他の実施形態については、第1実施形態と同様の構造については、同じ符号を付けて説明を省略する。
【0031】
容器本体2A、2Bの基本的な構造については、第1実施形態のボトル容器Aの容器本体2と同じであり、外周面に螺旋溝24を有し、その間に凸条23が形成されるものである。但し、第1実施形態のスクリュー式キャップ21に代えて、ポンプ式キャップ27をその首部に取り付けている。
【0032】
本実施形態の多連ホルダ5は、平板状のベース53とその上面に形成される2つのホルダ部52A、52Bを有する。そして、それぞれのホルダ部52A、52Bの上部には、帯体部51A、51Bが形成されており、この帯体部51A、51Bはそれぞれ第1実施形態の帯体31と同じ形状を有し、容器本体2の螺旋溝24A、24Bと係合する。
【0033】
使用者は、テーブルなどに載置された多連ホルダ5に固定された2種類の容器本体2A、2Bを選択し、多連ホルダ5を動かすことなく、ポンプ式キャップ27のプッシュボタン27aを押すことにより、ノズル27bから内容物を取り出す。
【0034】
本実施形態の多連ホルダ5を用いたボトル容器Bによれば、しょうゆとソースといったように、それぞれの容器本体2A、2Bが保存し、使用者が選択する内容物が2種類である場合などに、2つを揃えて提供することができる。
【0035】
この場合、例えば、両者を区別するために容器本体2A、2Bの色を異ならせた場合、容器本体2A、2Bの凸条23A、23Bが帯体部51A、51Bの間から視認できるため、ユーザーは間違えることなく容易に所望の内容物を使用することができる。
【0036】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態を、
図5を用いて説明する。本実施形態も多連式のボトル容器Cであって、3つの容器本体2A、2B、2Cを並べて保持するものである。
【0037】
本実施形態の容器本体2は、第1実施形態のスクリュー式キャップ21や第2実施形態のポンプ式キャップ27に代えて、滴下式キャップ28をその首部に取り付けている。
【0038】
本実施形態の多連ホルダ6は、垂直板部63aと水平板部63bとからなる断面L字型のベース63と、その水平板部63bの底面に設けた3つのホルダ部62A、62B、62Cとを有する。そして、垂直板部63aに開口した複数のネジ穴63cにネジSを通して室内の壁面に固定する。
【0039】
そして、これらホルダ部62A、62B、62Cからそれぞれ下方に延びる帯体部61A、61B、61Cに、容器本体2A、2B、2Cを、先の
図2で説明した要領で捩じりながら取付け、帯体部61A、61B、61Cを溝24A、24B、24Cに篏合させる。すなわち、容器本体2A、2B、2Cは、倒立した状態で多連ホルダ6に装着される。
【0040】
この状態で、使用者が容器本体2A、2B、2Cに保存される内容物を使用する場合は、下端に位置する滴下式キャップ28を押し上げることで、適量、内容物を取り出すことができる。
【0041】
本実施形態の多連ホルダ6を用いたボトル容器Cによれば、ボディーソープ、シャンプー、リンスといったように、それぞれの容器本体2A、2B、2Cが保存し、使用者が選択する内容物が3種類である場合など、3つを揃えて提供することができる。
【0042】
なお、本実施形態では、容器本体2A、2B、2Cの外周面の溝24A、24B、24Cの溝幅、旋回方向の組み合わせを異ならせており、また、多連ホルダ6の帯体部61A、61B、61Cもこれらに合わせて帯幅、旋回方向を異ならせている。このため、容器本体2A、2B、2Cを一旦取り外して内容物を補充し、再び容器本体2A、2B、2Cに換装する際に、それぞれの容器本体2A、2B、2Cが、多連ホルダ6の誤った位置に装着されることを防止することができる。
【0043】
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態を、
図6を用いて説明する。本実施形態は単体のボトル容器Dであって、構造は容器本体2Dの下部25及びホルダ3Dの下部33の形状を除いて第1実施形態のボトル容器Aと同じであるが、同様に容器本体2の螺旋溝24とホルダ3の帯31の回転方向をボトル容器Aと反対としている。
【0044】
本実施形態の容器本体2Dの下部25において、その底面25aは中心が下方に膨出した曲面で構成されている。そして、ホルダ3Dの下部33の内周面33aは、同底面25aに合わせた凹面に形成されており、ホルダ3Dの底面33bは平面形状となっている。
【0045】
上記のとおり構成される本実施形態のボトル容器Dによれば、容器本体2Dは、底面25aが曲面のため、単体で自立するこができず、必ず、ホルダ3Dに装着することを必要とする。このため、容器本体2Dの抜き取り被害の防止や、また、ホルダ3Dの色彩等で容器本体2Dの内容物を表示するような場合にホルダ3Dの使用を強制することができる。
【0046】
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態を、
図7を用いて説明する。本実施形態は単体のボトル容器Eであって、その構造は容器本体2Eの凸条23の先端23a近傍に設けた篏合凸部23bとホルダ33の螺旋空間32の終点32a近傍に設けた篏合凹部32bを除いて第1実施形態のボトル容器Aと同じであるが、容器本体2の螺旋溝24とホルダ3の帯31の回転方向をボトル容器Aと反対としている。
【0047】
本実施形態の容器本体2Eの外周面に形成される凸条23は、その先端23a近傍に断面カマボコ状の係合凸部23bを形成している。また、ホルダ3Eの螺旋空間32の終端32a近傍に、係合凸部23bと篏合する篏合凹部32bを形成している。
【0048】
容器本体2EをX1方向に捩じりながらホルダ3Eに取り付けていくと、最終的に容器本体2Eの係合凸部23bがホルダ3Eの螺旋空間32の終端32aを乗り越えて、係合凹部32bに嵌ることになり、両者の結合が強固となる。このため、容器本体2Eのキャップ21をY1方向に回転させて蓋を開ける際に、その力に引っ張られて、容器本体2Eがホルダ3Eから外れてしまうことを防止することができる。
【0049】
なお、係合凸部23bと係合凹部32bの位置は、本実施形態の位置に限らず任意に設定できる。螺旋溝24の終端24aに係合凹部を、帯体32の先端に係合凸部を設けても良いが、剛性が高いことを考えると、容器本体2Eとホルダ3Eのそれぞれの下部25、33に設けることが有効と考えられる。なお、係合凸部をホルダに、係合凹部を容器本体に形成することもできる。
【0050】
[他のバリエーション]
本発明のボトル容器の構造は、上記実施形態に限られず、次のようなバリエーションを施すことが考えられる。容器本体2とホルダ3の成型色(透明を含む)の組み合わせを多様に選択することができる。例えば、ホルダ3の成型色を透明とすれば、帯体を通しても容器本体2の状況が確認できる。
【0051】
また、ホルダ3の帯体32の厚さと、容器本体2の螺旋溝24の深さは必ずしも一致する必要ななく、あえてボトル容器の外周面に凹凸の段差を形成することで、意匠的趣向を有するボトル容器とすることもできる。
【0052】
さらに、上記実施形態に示したように、容器本体2をホルダ3から離脱させるための回転方向X2とキャップ21、27,28の蓋を閉める方向Y2を一致させてもよく、また、同方向Y2と反対方向にしてもよい。すなわち、キャップと容器本体間、容器本体とホルダ間の開閉方向の組み合わせは商品の性質に応じて選択することができる。特に第4実施形態のような多連ボトルの場合は回転方向の相違を容器本体2A、2B。2Cの誤装着防止に利用することができる。また、係合凸部及び係合凹部の形状のバリエーションを用いて、誤装着防止に利用することができる。
【符号の説明】
【0053】
A、B、C、D、E…ボトル容器
B、C…多連式のボトル容器
2、2A、2B、2C、2D、2E…容器本体
21、27、28…キャップ
23…凸条
23b…係合凸部
24、24A、24B、24C…螺旋溝
3、3D…ホルダ(ホルダ部)
31…帯体
32…螺旋空間
32b…係合凹部
5、6…多連ホルダ
51、61A、61B、61C…帯体部(帯体)
52A、52B、62A、62B、62C…ホルダ部(ホルダ)