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特開2024-116972オンコール伝達システム、オンコール伝達方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024116972
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】オンコール伝達システム、オンコール伝達方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20240101AFI20240821BHJP
   G16H 10/00 20180101ALI20240821BHJP
【FI】
G06Q50/22
G16H10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022870
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】523038492
【氏名又は名称】池田 浩行
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】池田 浩行
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
5L099AA13
(57)【要約】
【課題】医療・福祉現場で働くスタッフの精神的・体力的負担を軽減する。
【解決手段】医療・福祉現場において使用されるオンコール伝達システムは、オンコール時のサポート対象者の画像(例えば、サポート対象者の顔を含む身体の画像)を、オンコールを要求するオンコール端末10のカメラ等により撮影し、撮影した前記画像とともに、前記サポート対象者の属性情報(例えば、年齢データ、主疾患に関するデータ及び既往歴に関するデータの群からなるグループの少なくとも一つ)及び前記サポート対象者の症状の急変時における身体情報を、一画面で出力する。

【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療・福祉現場において使用されるオンコール伝達システムであって、
オンコール時のサポート対象者の画像を撮影する撮影部と、
撮影した前記画像とともに、前記サポート対象者の属性情報及び前記サポート対象者の症状の急変時における身体情報を、一画面で出力する出力部と、
を備えるオンコール伝達システム。
【請求項2】
前記属性情報は、年齢データ、主疾患に関するデータ及び既往歴に関するデータの群からなるグループの少なくとも一つを含む、
請求項1に記載のオンコール伝達システム。
【請求項3】
前記撮影部は、オンコールを要求するオンコール端末のカメラであって、
前記オンコール端末が、前記サポート対象者のベッドの上部に備えられ、前記サポート対象者の顔を含む身体の画像を撮影する、
請求項1に記載のオンコール伝達システム。
【請求項4】
医療・福祉現場において使用されるコンピュータが実行するオンコール伝達方法であって、
オンコール時のサポート対象者の画像を撮影するステップと、
撮影した前記画像とともに、前記サポート対象者の属性情報及び前記サポート対象者の症状の急変時における身体情報を、一画面で出力するステップと、
を備えるオンコール伝達方法。
【請求項5】
医療・福祉現場において使用されるコンピュータに、
オンコール時のサポート対象者の画像を撮影するステップ、
撮影した前記画像とともに、前記サポート対象者の属性情報及び前記サポート対象者の症状の急変時における身体情報を、一画面で出力するステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療・福祉現場において行われるオンコールに有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医療・福祉(介護、在宅医療等)現場において、サポート対象者(患者や要介護者等)の症状が急変した場合に、医療機関等へのオンコールが行われている。このオンコールは、医療・福祉現場におけるスタッフ等が、待機中のナースやドクターに対して音声通話を行うことにより、サポート対象者の急変時の症状を伝えるものである。
例えば、特許文献1では、サポート対象者の容態急変時、このサポート対象者の主治医と、テレビ電話や電話による音声通話を行うシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-82147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、サポート対象者の急変時における症状を伝えるスタッフの経験やスキルが未熟であったり、逆に、症状を聞く側のナースやドクターの経験やスキルが未熟であったりした場合、サポート対象者の症状が正確に伝達されず、結果的に、サポート対象者を危険な状態にさせてしまうおそれがある。
そこで、オンコール時のサポート対象者の症状を正確に伝達する技術が求められている。
しかしながら、特許文献1では、オンコール時のサポート対象者の症状を正確に伝達することができなかった。
そこで、本発明者は、オンコール時のサポート対象者の症状を正確に伝達する仕組みに着目した。
【0005】
本発明は、サポート対象者の急変時におけるより正確な症状をオンコールの対応者に伝達することにより、医療・福祉現場で働くスタッフの精神的・体力的負担を軽減することを可能とするオンコール伝達システム、オンコール伝達方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、医療・福祉現場において使用されるオンコール伝達システムであって、
オンコール時のサポート対象者の画像を撮影する撮影部と、
撮影した前記画像とともに、前記サポート対象者の属性情報及び前記サポート対象者の症状の急変時における身体情報を、一画面で出力する出力部と、
を備えるオンコール伝達システムを提供する。
【0007】
本発明によれば、オンコール伝達システムは、サポート対象者を撮影した画像、サポート対象者の属性情報及び身体情報を、一画面で出力する。
この結果、オンコール時、サポート対象者の症状を対応者側により正確に伝達することが容易となり、医療・福祉現場で働くスタッフの精神的・体力的負担を軽減する。
【0008】
本発明は、システムのカテゴリであるが、方法及びプログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、医療・福祉現場で働くスタッフの精神的・体力的負担を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】オンコール伝達システム1の概要を説明する図である。
図2】オンコール伝達システム1の機能構成を示す図である。
図3】オンコール端末10の設置状況を模式的に示した図である。
図4】オンコール端末10が実行する属性情報登録処理のフローチャートを示す図である。
図5】オンコール端末10が実行する身体情報登録処理のフローチャートを示す図である。
図6】オンコール端末10が実行する第1の出力処理のフローチャートを示す図である。
図7】オンコール端末10が出力する出力画面の例を模式的に示した図である。
図8】オンコール端末10が出力する出力画面の例を模式的に示した図である。
図9】オンコール端末10が実行する第2の出力処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。
【0012】
[オンコール伝達システム1の概要]
図1は、オンコール伝達システム1の概要を説明するための模式図である。
図1に基づいて、オンコール伝達システム1の構成物について説明する。
オンコール伝達システム1は、少なくとも、医療・福祉現場において使用されるオンコール端末10、オンコールの対応者(ナースやドクター等)側が所持する対応者端末20からなるシステムである。
オンコール端末10は、サポート対象者4が使用するベッドの上方に備えられ、タブレット端末等の端末装置である。このオンコール端末10は、有線又は無線通信等によりイヤホン及びマイク等の通話用機器がデータ通信可能に接続されている。スタッフは、この通話用機器を装着し、オンコールの対応者側と通話可能である。なお、オンコール端末10が実行する通話方法は、適宜設計可能である。
また、対応者端末20は、スマートフォン、タブレット端末等の端末装置である。対応者は、対応者端末20により、オンコール時にスタッフと通話可能である。
なお、オンコール伝達システム1は、オンコール端末10と対応者端末20とが、直接データ通信するだけでなく、サーバ機能を有するコンピュータを介して、通話可能に接続されたシステムであっても良い。コンピュータは、例えば、1台のコンピュータで実現されても良いし、クラウドコンピュータのように、複数のコンピュータで実現されても良い。
本明細書におけるクラウドコンピュータとは、ある特定の機能を果たす際に、任意のコンピュータをスケーラブルに用いるものや、あるシステムを実現するために複数の機能モジュールを含み、その機能を自由に組み合わせて用いるものの何れであっても良い。
オンコール伝達システム1を構成する端末装置は、あくまでも例であり、オンコール端末10と対応者端末20以外に、端末等が追加されるものであっても良いし、複数のオンコール端末10や複数の対応者端末20が存在しても良い。オンコール端末10と対応者端末20以外の端末については、その数、種類及び機能については、適宜設計可能である。
【0013】
オンコール伝達システム1が、医療・福祉現場において使用される際の処理ステップの概要について説明する。
【0014】
オンコール端末10は、オンコール時のサポート対象者4の画像を撮影する(ステップS1)。
オンコール端末10は、サポート対象者4のベッドの上部に備えられ、自身が有するカメラによって、サポート対象者4の顔又は顔を含む身体の画像を撮影する。
【0015】
オンコール端末10は、撮影した画像とともに、サポート対象者4の属性情報及びサポート対象者4の急変時における身体情報を、一画面で出力する(ステップS2)。
属性情報は、例えば、氏名、年齢(生年月日)、主疾患、既往歴等に関するデータである。属性情報は、年齢データ、主疾患に関するデータ及び既往歴に関するデータの群からなるグループの少なくとも一つを含むものである。
身体情報は、サポート対象者4の身体に関するデータであり、例えば、酸素飽和度、脈、血圧、心電図等である。
オンコール端末10は、撮影した画像とともに、予め取得したサポート対象者4の属性情報及びサポート対象者4に取り付けられた身体情報の測定用機器から取得したサポート対象者4の急変時における身体情報を、一画面で出力する。オンコール端末10は、これらを、対応者端末20に送信する。対応者端末20は、これらを受信し、自身の表示部に一画面で表示する。
【0016】
以上が、オンコール伝達システム1の概要である。
本オンコール伝達システム1によれば、医療・福祉現場で働くスタッフの精神的・体力的負担を軽減することが可能となる。
【0017】
[装置構成]
図2は、オンコール伝達システム1の構成を示すブロック図である。図2に基づいて、オンコール伝達システム1の装置構成について説明する。
オンコール伝達システム1は、医療・福祉現場において使用されるシステムであり、少なくとも、サポート対象者4が使用するベッドの上方に備えられたオンコール端末10、オンコールの対応者側が所持する対応者端末20により構成されるシステムである。
オンコール伝達システム1は、オンコール端末10と、対応者端末20とが、公衆回線網等のネットワーク7を介して、データ通信可能に接続されたシステムである。また、オンコール伝達システム1は、オンコール端末10と、対応者端末20とが、通話可能に接続されたシステムでもある。
なお、オンコール端末10及び対応者端末20の数については、特に限定されるものではない。また、オンコール伝達システム1は、オンコール端末10及び対応者端末20以外の端末や装置等を追加して構成されたシステムであっても良い。例えば、オンコール伝達システム1は、オンコール端末10と対応者端末20とが、直接データ通信するだけでなく、サーバ機能を有するコンピュータを介して、通話可能に接続されたシステムであっても良い。このコンピュータは、例えば、1台のコンピュータで実現されても良いし、クラウドコンピュータのように、複数のコンピュータで実現されても良い。
【0018】
オンコール端末10は、サポート対象者4が使用するベッドの上方に備えられており、タブレット端末等の端末装置である(図3参照)。また、オンコール端末10は、点滴スタンドのような場所に可動式の場所に設置されていてもよい。オンコール端末10は、有線又は無線通信等により通話用機器とデータ通信可能に接続されている。スタッフは、この通話用機器を装着し、オンコールの対応者側と通話可能である。なお、通話用機器は特に限定されるものではなく、オンコール端末10が行う通話方法も、特に限定されるものではない。
【0019】
図3に基づいて、オンコール端末10の設置状況について説明する。同図は、オンコール端末10が医療・福祉現場において使用される際の設置状況の例を模式的に示した図である。
同図において、サポート対象者4が、ベッド31に仰向けに横たわった状態を示している。
ベッド31のサポート対象者4の頭部側における端部310の近傍に、オンコール端末10を保持する保持具32が設置されている。この保持具32は、例えば、所定の形状(棒状等)の物体であっても良いし、壁や柱等の構造物であっても良く、少なくとも、オンコール端末10を取り付けることが可能なものであれば特に限定されるものではない。
保持具32は、サポート対象者4の頭部の上方の位置に、ライト33が取り付けられている。このライト33は、サポート対象者4の頭部だけでなく、全身を照らすものである。
保持具32は、このライト33の上方に、第1ホルダ34が取り付けられている。第1ホルダ34は、オンコール端末10を脱着可能な所定の機構(スライド機構、係止機構等)が設けられており、オンコール端末10を脱着可能に取り付け可能なものである。第1ホルダ34は、保持具32に対して、所定の角度を有して取り付けられている。この角度は、第1ホルダ34に、オンコール端末10を取り付けた際、オンコール端末10が有するカメラの位置が、サポート対象者4の顔を撮影可能な位置に来るような角度であれば良い。また、第1ホルダ34は、保持具32に固定されていても良いし、オンコール端末10の位置を調整可能なように、保持具32に対する角度を調整可能な可動機構を有していても良い。
保持具32は、この第1ホルダ34の上方に、第2ホルダ35が取り付けられている。第2ホルダ35は、第1ホルダ34と同様に、オンコール端末10を脱着可能な所定の機構(スライド機構、係止機構等)が設けられており、オンコール端末10を脱着可能に取り付け可能なものである。第2ホルダ35は、保持具32に対して、所定の角度を有して取り付けられている。この角度は、第2ホルダ35に、オンコール端末10を取り付けた際、オンコール端末10が有するカメラの位置が、サポート対象者4の顔を含む身体を撮影可能な位置に来るような角度であれば良い。第2ホルダ35が保持具32に対する角度は、第1ホルダ34が保持具32に対する角度よりも、大きいものとなる。また、第2ホルダ35は、保持具32に固定されていても良いし、オンコール端末10の位置を調整可能なように、保持具32に対する角度を調整可能な可動機構を有していても良い。
以上が、オンコール端末10の設置状況である。
【0020】
オンコール端末10は、制御部として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス、撮影した画像とともに、サポート対象者4の属性情報及びサポート対象者4の症状の急変時における身体情報を、一画面で出力する出力部11等を備える。
オンコール端末10は、記録部として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部等を備える。
オンコール端末10は、処理部として、各種処理を実行する各種デバイス、オンコール時のサポート対象者4の画像を撮影する撮影部12等を備える。
【0021】
オンコール端末10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部と協働して、属性情報取得モジュール、身体情報取得モジュール、急変時対応モジュール、出力モジュールを実現する。
また、オンコール端末10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、記録部と協働して、属性情報登録モジュール、身体情報登録モジュール、出力結果記録モジュールを実現する。
また、オンコール端末10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、処理部と協働して、撮影モジュール、解析モジュール、急変判断モジュール、終了判断モジュールを実現する。
【0022】
対応者端末20は、オンコールの対応者側が所持するスマートフォン、タブレット端末等の端末装置である。対応者は、対応者端末20により、オンコール端末10からのオンコールに応じて、スタッフと通話可能である。なお、対応者端末20が行う通話方法は、特に限定されるものではない。
対応者端末20は、端末制御部として、CPU、GPU、RAM、ROM等を備え、通信部として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス等を備え、入出力部として、各種情報の入出力を実行するためのデバイス等を備える。
【0023】
以下、オンコール伝達システム1が実行する各処理について、上述した各モジュールが実行する処理と併せて説明する。
本明細書において、各モジュールは、その処理内容を、自身が有する機能として実行するものであっても良いし、所定のアプリケーションを介して実行するものであっても良い。
【0024】
[オンコール端末10が実行する属性情報登録処理]
図4に基づいて、オンコール端末10が実行する属性情報登録処理について説明する。同図は、オンコール端末10が実行する属性情報登録処理のフローチャートを示す図である。
【0025】
属性情報取得モジュールは、サポート対象者4の属性情報を取得する(ステップS10)。
属性情報は、例えば、氏名、年齢(生年月日)、主疾患、既往歴等に関するデータである。属性情報は、年齢データ、主疾患に関するデータ及び既往歴に関するデータの群からなるグループの少なくとも一つを含むものである。また、属性情報は、これらの他に、住所、居所、直近の症状、申し送り事項、発熱時の共通指示事項(飲用薬等)、急変時におけるサポート対象者4の家族(以下、単に家族とも称す)の希望情報(看取り、病院搬送、AED(Automated External Defibrillator)使用の有無等)、家族に関するデータ(キーパーソンの位置付け、連絡先、性格、その他の問題の有無、各種保険データ)等を含んでいても良い。
属性情報取得モジュールは、サポート対象者4の属性情報が登録された所定の外部データベース等から、この属性情報を取得しても良いし、スタッフ等から、所定のUI(User Interface)等を介して、この属性情報の直接入力を受け付け、この属性情報を取得しても良いし、それ以外の方法により、この属性情報を取得しても良い。
【0026】
属性情報登録モジュールは、取得した属性情報を登録する(ステップS11)。
属性情報登録モジュールは、所定の識別子(管理番号、ID、氏名等)に紐付けて、取得した属性情報を登録する。
【0027】
以上が、属性情報登録処理である。
上述した属性情報登録処理において、属性情報の更新が必要となった場合(申し送り事項の変更時、家族の希望情報の変更時等)、オンコール端末10は、変更が必要となった属性情報に関して変更内容を取得し、取得した変更後の属性情報に基づいて、登録済みの属性情報を更新すれば良い。
オンコール伝達システム1は、上述した属性情報登録処理により登録した属性情報を用いて、後述する処理を実行する。
【0028】
[オンコール端末10が実行する身体情報登録処理]
図5に基づいて、オンコール端末10が実行する身体情報登録処理について説明する。同図は、オンコール端末10が実行する身体情報登録処理のフローチャートを示す図である。
本身体情報登録処理は、後述する第1の出力処理及び第2の出力処理と同時に行われる処理である。
【0029】
身体情報取得モジュールは、サポート対象者4の身体情報を取得する(ステップS20)。
身体情報は、サポート対象者4の身体に関するデータであり、例えば、酸素飽和度、脈、血圧、心電図である。更に、身体情報は、過去のサポート対象者4の検査結果(血液検査等)等の過去の身体に関するデータを含んでいても良い。
身体情報取得モジュールは、サポート対象者4に取り付けられた測定用機器(パルスオキシメータ、血圧計、心電計等)から、サポート対象者4の身体情報を取得する。測定用機器は、オンコール端末10と、有線又は無線通信等により、データ通信可能に接続されており、測定結果を、オンコール端末10に送信する。身体情報取得モジュールは、この測定結果を受信し、サポート対象者4の身体情報を取得する。
身体情報取得モジュールは、常時、サポート対象者4の身体情報を取得しても良いし、サポート対象者4がベッドに横たわった状態時、サポート対象者4の身体情報を取得しても良い。本実施形態において、身体情報取得モジュールは、サポート対象者4がベッドに横たわった状態時、サポート対象者4の身体情報を取得するものとして説明する。
なお、身体情報取得モジュールは、所定の外部データベース等から、サポート対象者4の身体情報を取得しても良いし、所定のUI等を介して、この身体情報の直接入力を受け付け、この身体情報を取得しても良いし、それ以外の方法により、この身体情報を取得しても良い。
【0030】
身体情報登録モジュールは、取得した身体情報を登録する(ステップS21)。
身体情報登録モジュールは、登録したこのサポート対象者4の属性情報に紐付けて、取得した身体情報を登録する。
【0031】
以上が、身体情報登録処理である。
オンコール伝達システム1は、上述した身体情報登録処理により取得した身体情報を用いて、後述する処理を実行する。
【0032】
[オンコール端末10が実行する第1の出力処理]
図6に基づいて、オンコール端末10が実行する第1の出力処理について説明する。同図は、オンコール端末10が実行する第1の出力処理のフローチャートを示す図である。本第1の出力処理は、上述したオンコール時のサポート対象者4の画像を撮影する撮影処理(ステップS1)、撮影した画像とともに、サポート対象者4の属性情報及びサポート対象者4の症状の急変時における身体情報を、一画面で出力する出力処理(ステップS2)の詳細である。本第1の出力処理は、上述した属性情報登録処理により登録した属性情報及び上述した身体情報登録処理により取得した身体情報を用いる処理である。
【0033】
撮影モジュールは、サポート対象者4の画像を撮影する(ステップS30)。
撮影モジュールは、オンコール端末10が備えるカメラにより、サポート対象者4の動画や静止画等の画像を撮影する。撮影モジュールは、第1ホルダ34にオンコール端末10が取り付けられている場合、サポート対象者4の顔の画像を撮影し、第2ホルダ35にオンコール端末10が取り付けられている場合、サポート対象者4の顔を含む身体の画像を撮影する。
オンコール端末10は、初期状態として、第1ホルダ34に取り付けられた状態であっても良いし、第2ホルダ35に取り付けられた状態であっても良い。
なお、オンコール端末10は、オンコールの対応者側からの指示に応じて、スタッフがその取付位置を第1ホルダ34又は第2ホルダ35の何れかに変更する。
【0034】
解析モジュールは、画像及び身体情報を解析する(ステップS31)。
解析モジュールは、撮影したサポート対象者4の画像を解析する。解析モジュールは、この画像の特徴点や特徴量等を抽出し、抽出結果に基づいて、現在のサポート対象者4の表情、チアノーゼ状態の有無等の、症状の急変の有無を解析する。例えば、解析モジュールは、正常時の表情等と、画像とを比較し、症状の急変の有無を解析する。
また、解析モジュールは、取得した身体情報に基づいて、現在のサポート対象者4の、酸素飽和度の異常値の有無、脈の異常値の有無、血圧の異常値の有無、心電図の異常値の有無等の症状の急変の有無を解析する。例えば、解析モジュールは、正常時の酸素飽和度、脈、血圧、心電図等と、身体情報とを比較し、症状の急変の有無を解析する。
なお、解析モジュールは、予め、症状の急変時の顔の画像や、顔を含む身体の画像と、その内容とを学習した学習結果に基づいて、取得したサポート対象者4の画像を解析しても良い。また、解析モジュールは、予め、症状の急変時の身体情報と、その内容とを学習した学習結果に基づいて取得したサポート対象者4の身体情報を解析しても良い。
【0035】
急変判断モジュールは、解析結果に基づいて、サポート対象者4の症状が急変したか否かを判断する(ステップS32)。
急変判断モジュールは、取得した画像又は身体情報の解析結果に基づいて、サポート対象者4の症状が急変したか否かを判断する。
急変判断モジュールが、サポート対象者4の症状が急変していないと判断した場合(ステップS32 NO)、すなわち、解析モジュールによる解析結果において、症状の急変が認められなかった場合、オンコール端末10は、再度、上述したステップS30の処理を実行する。
【0036】
一方、急変判断モジュールが、サポート対象者4の症状が急変したと判断した場合(ステップS32 YES)、すなわち、解析モジュールによる解析結果において、症状の急変が認められた場合、急変時対応モジュールは、急変時対応処理を実行する(ステップS33)。
急変時対応処理は、例えば、スタッフに、サポート対象者4の症状が急変したことの通知の実行、オンコールの対応者に、オンコールの発信の実行、家族等に、サポート対象者4の症状が急変したことの通知の実行、救急機関に、サポート対象者4の症状が急変したことの通知の実行、画像の撮影の継続である。
急変時対応モジュールは、スタッフからの所定の入力(例えば、所定のボタンのタップ入力等)を受け付け、急変時対応処理を実行する。なお、急変時対応モジュールは、スタッフに、サポート対象者4の症状が急変したことの通知を実行した後に、スタッフからの所定の入力を受け付け、オンコールの発信等を実行する。
更に、急変時対応モジュールは、オンコールの発信後、スタッフと対応者との間で通話が成立した際、オンコール端末10自身の表示部に、所定のアイコンやボタンを表示する。急変時対応モジュールは、スタッフからこのアイコンやボタンの入力を受け付けた際、自動音声により、サポート対象者4の現在の住所や居所等を、対応者に通知する。急変時対応モジュールは、登録された属性情報に含まれる又は予め設定された住所や居所を、音声データとして、対応者端末20に送信する。対応者端末20は、この音声データを受信し、この音声データに基づいた音声を出力する。この結果、急変時対応モジュールが、自動音声により、サポート対象者4の現在の住所や居所等を、対応者に通知する。
【0037】
出力モジュールは、撮影した画像とともに、サポート対象者4の属性情報及びサポート対象者4の急変時における身体情報を、一画面で出力する(ステップS34)。
出力モジュールは、撮影した画像とともに、サポート対象者4の属性情報及びサポート対象者4の急変時における身体情報を、対応者端末20に送信する。出力モジュールは、予め設定された画面内の位置に、画像、属性情報及び身体情報を配置した一画面を、対応者端末20に送信する。
対応者端末20は、これらを受信し、自身の表示部に表示する(図7図8参照)。
なお、出力モジュールは、オンコール端末10自身の表示部に、画像、属性情報及び身体情報を一画面で表示しても良い。この場合、出力モジュールは、後述する図7又は図8で示す画面を、オンコール端末10自身の表示部にも表示すれば良い。
また、出力モジュールは、画像、属性情報及び身体情報を配置した一画面を送信するのではなく、単に、画像、属性情報及び身体情報を送信しても良い。この場合、対応者端末20が、これらを受信し、予め設定された画像、属性情報及び身体情報の配置に応じた一画面を、自身の表示部に表示すれば良い。
【0038】
図7に基づいて、出力モジュールが出力する出力画面について説明する。同図は、出力モジュールが出力した出力画面の例を模式的に示した図である。同図において、サポート対象者4の顔の画像が撮影された際の出力画面40が示されている。
出力画面40は、第1表示欄41、第2表示欄42、第3表示欄43が存在する。第1表示欄41及び第3表示欄43は、サポート対象者4の属性情報及び身体情報が表示される欄である。第2表示欄42は、撮影した画像が表示される欄である。
第1表示欄41及び第3表示欄43において、登録した属性情報及び取得した身体情報が表示される。なお、身体情報については、今回の測定結果と、正常時の状態とのズレを数値や文字等で表示しても良いし、ズレの幅が大きいものについては、測定結果や身体情報の内容等の強調表示やその旨を示すアイコン等を表示し、緊急性が高いことを出力しても良い。
第2表示欄42において、今回撮影したサポート対象者4の顔の画像421が表示される。なお、画像421について、解析内容において、症状が急変したと判断された箇所やその内容等の強調表示やその旨を示すアイコン等を表示し、緊急性が高いことを出力しても良い。
第1表示欄41、第2表示欄42、第3表示欄43の各欄の配置は、図示したものに限定されるものではなく、適宜設計可能である。また、第1表示欄41及び第3表示欄43に表示される属性情報及び身体情報は、図示したものに限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0039】
図8に基づいて、出力モジュールが出力する出力画面について説明する。同図は、出力モジュールが出力した出力画面の例を模式的に示した図である。同図において、サポート対象者4の顔を含む身体の画像が撮影された際の出力画面50が示されている。
出力画面50は、第1表示欄51、第2表示欄52、第3表示欄53が存在する。第1表示欄51及び第3表示欄53は、上述した第1表示欄41及び第3表示欄43と同様のものである。
第2表示欄52において、今回撮影したサポート対象者4の顔を含む身体の画像521が表示される。なお、画像521について、上述した画像421と同様に、解析内容において、症状が急変したと判断された箇所やその内容等の強調表示やその旨を示すアイコン等を表示し、緊急性が高いことを出力しても良い。
第1表示欄51、第2表示欄52、第3表示欄53の各欄の配置は、図示したものに限定されるものではなく、適宜設計可能である。また、第1表示欄51及び第3表示欄53に表示される属性情報及び身体情報は、図示したものに限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0040】
オンコールの対応者は、対応者端末20に表示された出力画面40又は出力画面50を閲覧し、サポート対象者4の症状を観察可能となる。
【0041】
図6に戻り、第1の出力処理の続きを説明する。
終了判断モジュールは、オンコールが終了したか否かを判断する(ステップS35)。
終了判断モジュールは、オンコール端末10又は対応者端末20による通話の終了の入力の有無に基づいて、オンコールが終了したか否かを判断する。
終了判断モジュールが、オンコールが終了していないと判断した場合(ステップS35 NO)、オンコール端末10は、上述したステップS34の処理を実行し続ける。
【0042】
一方、終了判断モジュールが、オンコールが終了したと判断した場合(ステップS35 YES)、出力結果記録モジュールは、画像及び身体情報を記録する(ステップS36)。
出力結果記録モジュールは、登録したこのサポート対象者4の属性情報に紐付けて、一画面で出力した画像及び身体情報を記録する。
なお、出力結果記録モジュールは、画像及び身体情報に加えて、通話内容等の、オンコール時における画像及び身体情報以外の内容を併せて記録しても良い。
【0043】
以上が、第1の出力処理である。
【0044】
[オンコール端末10が実行する第2の出力処理]
図9に基づいて、オンコール端末10が実行する第2の出力処理について説明する。同図は、オンコール端末10が実行する第2の出力処理のフローチャートを示す図である。本第2の出力処理は、上述したオンコール時のサポート対象者4の画像を撮影する撮影処理(ステップS1)、撮影した画像とともに、サポート対象者4の属性情報及びサポート対象者4の症状の急変時における身体情報を、一画面で出力する出力処理(ステップS2)の第1の出力処理は別の詳細である。本第2の出力処理は、上述した属性情報登録処理により登録した属性情報及び上述した身体情報登録処理により取得した身体情報を用いる処理である。
なお、上述した第1の出力処理と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0045】
急変時対応モジュールは、急変時対応処理を実行する(ステップS40)。
オンコール端末10は、スタッフから、サポート対象者4の症状が急変した際に所定の入力(所定のアプリケーションの起動入力、サポート対象者4の症状が急変したことの入力等)を受け付ける。また、スタッフは、サポート対象者4の症状の急変時、オンコール端末10を、第1ホルダ34又は第2ホルダ35に取り付ける。
急変時対応処理は、例えば、オンコールの対応者に、オンコールの発信の実行、家族等に、サポート対象者4の症状が急変したことの通知の実行、救急機関に、サポート対象者4の症状が急変したことの通知の実行である。
急変時対応モジュールは、スタッフからの所定の入力(例えば、所定のボタンのタップ入力等)を受け付け、急変時対応処理を実行する。
更に、急変時対応モジュールは、オンコールの発信後、スタッフと対応者との間で通話が成立した際、オンコール端末10自身の表示部に、所定のアイコンやボタンを表示する。急変時対応モジュールは、スタッフからこのアイコンやボタンの入力を受け付けた際、自動音声により、サポート対象者4の現在の住所や居所等を、対応者に通知する。急変時対応モジュールは、登録された属性情報に含まれる又は予め設定された住所や居所を、音声データとして、対応者端末20に送信する。対応者端末20は、この音声データを受信し、この音声データに基づいた音声を出力する。この結果、急変時対応モジュールが、自動音声により、サポート対象者4の現在の住所や居所等を、対応者に通知する。
【0046】
撮影モジュールは、サポート対象者4の画像を撮影する(ステップS41)。
ステップS41の処理は、上述したステップS30の処理と同様である。
【0047】
解析モジュールは、画像及び身体情報を解析する(ステップS42)。
解析モジュールは、撮影したサポート対象者4の画像を解析する。解析モジュールは、この画像の特徴点や特徴量等を抽出し、抽出結果に基づいて、現在のサポート対象者4の表情、チアノーゼ状態の有無等の、サポート対象者4の症状の急変時における症状を解析する。
また、解析モジュールは、取得した身体情報に基づいて、現在のサポート対象者4の、酸素飽和度の異常値の有無、脈の異常値の有無、血圧の異常値の有無、心電図の異常値の有無等の、サポート対象者4の症状の急変時における症状を解析する。
なお、解析モジュールは、予め、症状の急変時の顔の画像や、顔を含む身体の画像と、その内容とを学習した学習結果に基づいて、取得したサポート対象者4の画像を解析しても良い。また、解析モジュールは、予め、症状の急変時の身体情報と、その内容とを学習した学習結果に基づいて取得したサポート対象者4の身体情報を解析しても良い。
【0048】
出力モジュールは、撮影した画像とともに、サポート対象者4の属性情報及びサポート対象者4の急変時における身体情報を、一画面で出力する(ステップS43)。
ステップS43の処理は、上述したステップS34の処理と同様である。
【0049】
オンコールの対応者は、対応者端末20に表示された出力画面40又は出力画面50を閲覧し、サポート対象者4の症状を観察可能となる。
【0050】
終了判断モジュールは、オンコールが終了したか否かを判断する(ステップS44)。
ステップS44の処理は、上述したステップS35の処理と同様である。
終了判断モジュールが、オンコールが終了していないと判断した場合(ステップS44 NO)、オンコール端末10は、上述したステップS43の処理を実行し続ける。
【0051】
一方、終了判断モジュールが、オンコールが終了したと判断した場合(ステップS44 YES)、出力結果記録モジュールは、画像及び身体情報を記録する(ステップS45)。
ステップS45の処理は、上述したステップS36の処理と同様である。
【0052】
以上が、第2の出力処理である。
【0053】
上述した各処理は、別個の処理として記載しているが、オンコール端末10は、上述した各処理の一部又は全部を組み合わせて実行する構成も可能である。また、オンコール端末10は、各処理において、説明したタイミング以外のタイミングであっても、その処理を実行する構成も可能である。
【0054】
なお、上述した通り、オンコール伝達システム1は、オンコール時に有効なシステムであるが、それ以外の場合であっても使用可能である。例えば、オンコール端末10は、スタッフから所定の入力(アプリケーションの起動、所定のアイコンやボタンの入力等)を受け付け、嘱託医師及び家族と通話可能とするものであっても良い。これにより、スタッフ、嘱託医師及び家族の三者間での通話により、「看取り」に関する労力を低減することが可能となる。
この場合について説明する。
オンコール端末10は、スタッフから所定の入力を受け付けた際、嘱託医師が所持する医師端末(携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等)及び家族が所持する家族端末(携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等)に発呼する。医師端末及び家族端末は、この発呼に応じて、オンコール端末10と通話を開始する。この結果、スタッフ、嘱託医師及び家族の三者間での通話が可能となる。
嘱託医師は、この通話において、家族に対して、サポート対象者4の状態の説明及び看取りの意思確認を行う。
オンコール端末10は、スタッフからの所定の入力を受け付け(所定のアイコンやボタンの入力等)、看取り同意書を作成する。オンコール端末10は、予め所定の形式の書類に対して、必要事項(日付、サポート対象者4の氏名、家族の氏名・続柄・住所、嘱託医師の氏名・勤務先名称、スタッフの氏名・職種等)を入力し、看取り同意書を作成する。なお、看取り同意書は、予め作成されたものであっても良い。
オンコール端末10は、作成した看取り同意書を、家族端末に送信する。家族端末は、この看取り同意書を受信し、自身の表示部に表示する。家族端末は、この看取り同意書に対する家族からの署名の入力を受け付ける。家族端末は、署名の入力後の看取り同意書を、オンコール端末10に送信する。オンコール端末10は、この看取り同意書を受信する。
オンコール端末10は、受信した看取り同意書を属性情報に紐付けて登録する。オンコール端末10は、受信した看取り同意書を、プリンタ等の印刷装置に出力し、これを印刷させても良い。
これらの処理の結果、家族が、仕事等により、看取りに必要な事項を満たしにくい場合であっても、看取りに必要な事項を満たしやすくなる。その結果、「看取り」に関する労力を低減することが可能となる。
【0055】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、コンピュータからネットワーク経由で提供される(SaaS:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)形態やクラウドサービスで提供されて良い。また、プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されて良い。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記録装置又は外部記録装置に転送し記録して実行する。また、そのプログラムを、記録装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記録装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしても良い。
【0056】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0057】
本実施形態に開示される第1の態様は、医療・福祉現場において使用されるオンコール伝達システムであって、
オンコール時のサポート対象者の画像を撮影する撮影部12と、
撮影した前記画像とともに、前記サポート対象者の属性情報及び前記サポート対象者の症状の急変時における身体情報を、一画面で出力する出力部11と、
を備えるオンコール伝達システム。
【0058】
本実施形態に開示される第2の態様は、前記属性情報が、年齢データ、主疾患に関するデータ及び既往歴に関するデータの群からなるグループの少なくとも一つを含む、
第1の態様に記載のオンコール伝達システム。
【0059】
本実施形態に開示される第3の態様は、前記撮影部が、オンコールを要求するオンコール端末のカメラであって、
前記オンコール端末が、前記サポート対象者のベッドの上部に備えられ、前記サポート対象者の顔を含む身体の画像を撮影する、
第1の態様に記載のオンコール伝達システム。
【符号の説明】
【0060】
1 オンコール伝達システム
4 サポート対象者
7 ネットワーク
10 オンコール端末
11 出力部
12 撮影部
20 対応者端末
31 ベッド
310 端部
32 保持具
33 ライト
34 第1ホルダ
35 第2ホルダ
40,50 出力画面
41,51 第1表示欄
42,52 第2表示欄
421,521 画像
43 第3表示欄

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9