(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117007
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240821BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20240821BHJP
G06Q 30/0282 20230101ALI20240821BHJP
【FI】
G06Q30/0601
G06Q30/0241 446
G06Q30/0282
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022915
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木下 英之
(72)【発明者】
【氏名】黒田 賢一郎
(72)【発明者】
【氏名】竹田 未来
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L030BB44
5L049BB08
5L049BB44
(57)【要約】
【課題】社会問題を解決することに貢献すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、吸収性物品を排出する所定のディスペンサーを利用した所定のサービスに予め登録された利用者の利用者に関する利用者情報を取得する取得部と、前記所定のディスペンサーから前記吸収性物品を排出することで当該吸収性物品を前記利用者に提供するとともに、前記利用者情報に基づく環境情報であって、前記吸収性物品と関連する環境に関する環境情報を前記利用者に提供する提供部とを備えることを特徴とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品を排出する所定のディスペンサーを利用した所定のサービスに予め登録された利用者の利用者に関する利用者情報を取得する取得部と、
前記所定のディスペンサーから前記吸収性物品を排出することで当該吸収性物品を前記利用者に提供するとともに、前記利用者情報に基づく環境情報であって、前記吸収性物品と関連する環境に関する環境情報を前記利用者に提供する提供部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記提供部は、
前記吸収性物品を前記利用者に提供した後に、前記環境情報を前記利用者に提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提供部は、
前記吸収性物品を前記利用者に提供する前に、前記環境情報を前記利用者に提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提供部は、
前記環境情報を提供した前記利用者が前記環境情報に対して所定の行動を行った場合に、前記所定のディスペンサーを利用する権利である利用権を当該利用者に提供する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記提供部は、
前記環境情報として、所定の吸収性物品に関する情報を前記利用者に提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提供部は、
前記環境情報として、所定の問題に関する情報を前記利用者に提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提供部は、
前記吸収性物品の包装に前記環境情報が印字された前記吸収性物品を前記利用者に提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記取得部は、
前記利用者情報として、前記利用者が前記環境情報に対して行った行動に関する情報をさらに取得し、
前記提供部は、
前記行動に関する情報に基づく所定のポイントに関する情報を前記利用者にさらに提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記吸収性物品を前記利用者に提供した後に、当該利用者に、当該利用者の前記吸収性物品を使用した際の気分に関する情報を受付ける受付部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記提供部は、
前記利用者が属する組織がある場合に、当該組織に対して、当該組織に属する利用者から取得した環境情報の統計データをさらに提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記提供部は、
前記吸収性物品を生産する事業者に対して、利用者から取得した環境情報の統計データをさらに提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
吸収性物品を排出する所定のディスペンサーを利用した所定のサービスに予め登録された利用者の利用者に関する利用者情報を取得する取得工程と、
前記所定のディスペンサーから前記吸収性物品を排出することで当該吸収性物品を前記利用者に提供するとともに、前記利用者情報に基づく環境情報であって、前記吸収性物品と関連する環境に関する環境情報を前記利用者に提供する提供工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項13】
吸収性物品を排出する所定のディスペンサーを利用した所定のサービスに予め登録された利用者の利用者に関する利用者情報を取得する取得手順と、
前記所定のディスペンサーから前記吸収性物品を排出することで当該吸収性物品を前記利用者に提供するとともに、前記利用者情報に基づく環境情報であって、前記吸収性物品と関連する環境に関する環境情報を前記利用者に提供する提供手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生理用品等の吸収性物品を利用者に対して提供するディスペンサーを利用して、利用者に吸収性物品を提供する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術は、生理用品を提供するに過ぎないため、社会問題を解決することに貢献できるとは限らない。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、社会問題を解決することに貢献することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、吸収性物品を排出する所定のディスペンサーを利用した所定のサービスに予め登録された利用者の利用者に関する利用者情報を取得する取得部と、前記所定のディスペンサーから前記吸収性物品を排出することで当該吸収性物品を前記利用者に提供するとともに、前記利用者情報に基づく環境情報であって、前記吸収性物品と関連する環境に関する環境情報を前記利用者に提供する提供部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、社会問題を解決することに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する提供処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るコンテンツの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るコンテンツの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るディスペンサー情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る提供者情報記憶部の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る環境情報記憶部の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理装置が実行する提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報処理装置が実行する提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、変形例に係るコンテンツの一例を示す図である。
【
図12】
図12は、変形例に係るコンテンツの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、変形例に係るコンテンツの一例を示す図である。
【
図14】
図14は、変形例に係るコンテンツの一例を示す図である。
【
図15】
図15は、変形例に係るコンテンツの一例を示す図である。
【
図16】
図16は、変形例に係るフィードバックに関する情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0010】
態様1は、吸収性物品を排出する所定のディスペンサーを利用した所定のサービスに予め登録された利用者の利用者に関する利用者情報を取得する取得部と、前記所定のディスペンサーから前記吸収性物品を排出することで当該吸収性物品を前記利用者に提供するとともに、前記利用者情報に基づく環境情報であって、前記吸収性物品と関連する環境に関する環境情報を前記利用者に提供する提供部とを備えることを特徴とする。
【0011】
態様1によれば、例えば、生理用品等の吸収性物品を排出する所定のディスペンサーを利用した所定のサービスに予め登録された利用者の利用者に関する利用者情報を取得する。なお、ここでいう利用者とは、女性等である。より具体的な例を挙げると、態様1は、利用者情報として、使用している吸収性物品の種別に関する情報のうち、吸収性物品の環境負荷に関する情報を取得する。
【0012】
続いて、態様1は、利用者情報のうち、使用している吸収性物品の環境負荷に応じて、環境負荷の低い吸収性物品に関する情報を含む環境情報を選択する。
【0013】
ここで、環境負荷が低い吸収性物品とは、通常の吸収性物品に比べて生産時の二酸化炭素排出量が低い、再生資源を活用している、運搬や配送時に電気自動車を利用している、利用時における廃棄物が通常の吸収性物品より削減されている等、吸収性物品の製造、配送、販売、利用において自然環境への影響が配慮された吸収性物品である。
【0014】
そして、態様1は、環境負荷の低い吸収性物品に関する情報を含む環境情報を利用者に提供する。これにより、態様1は、社会問題を解決することに貢献することができる。このように、態様1は、社会問題を解決することに対する利用者の意識を高めることができる。
【0015】
態様2は、態様1において、前記吸収性物品を前記利用者に提供した後に、前記環境情報を前記利用者に提供することを特徴とする。
【0016】
態様2によれば、例えば、所定のディスペンサーが吸収性物品を利用者に提供した後に、環境情報として、環境負荷が低い吸収性物品の種別に属する吸収性物品を紹介する動画に関する情報を利用者に提供する。これにより、態様2は、利用者に対して、環境負荷が低い吸収性物品の種別に属する吸収性物品の理解を促すことができる。また、態様2は、利用者にとって適切なタイミングで環境情報を提供することができる。
【0017】
態様3は、態様1において、前記吸収性物品を前記利用者に提供する前に、前記環境情報を前記利用者に提供することを特徴とする。
【0018】
態様3によれば、例えば、所定のディスペンサーが吸収性物品を利用者に提供する前に、環境情報として、環境負荷が低い吸収性物品の種別に属する吸収性物品を紹介する動画に関する情報を利用者に提供する。これにより、態様3は、利用者に対して、環境負荷が低い吸収性物品の種別に属する吸収性物品の理解を促すことができる。また、態様3は、利用者にとって適切なタイミングで環境情報を提供することができる。
【0019】
態様4は、態様1~3において、前記環境情報を提供した前記利用者が前記環境情報に対して所定の行動を行った場合に、前記所定のディスペンサーを利用する権利である利用権を当該利用者に提供することを特徴とする。
【0020】
態様4によれば、例えば、環境情報が提供された利用者が、環境情報として、環境負荷が低い吸収性物品の種別に属する吸収性物品を紹介する動画を閲覧した場合に、所定のディスペンサーの利用権を利用者に提供する。これにより、態様4は、利用者が所定の行動として動画を閲覧した場合に、所定のディスペンサーの利用権を利用者に提供することで、吸収性物品を使用する機会を利用者に提供することができる。
【0021】
態様5は、態様1~4において、前記環境情報として、所定の吸収性物品に関する情報を前記利用者に提供することを特徴とする。
【0022】
態様5によれば、例えば、所定の吸収性物品に関する情報として、環境負荷が低い生理用品の種別に属する生理用品を紹介する動画に関する情報を利用者に提供する。これにより、態様5は、所定の社会問題を解消しようとする利用者の意識を高めることができる。
【0023】
態様6は、態様1~4において、前記環境情報として、所定の問題に関する情報を前記利用者に提供することを特徴とする。
【0024】
態様6によれば、例えば、クイズ等の所定の問題に関する情報を利用者に提供する。これにより、態様6は、クイズ形式で所定の社会問題に対する利用者の認識を高めることができる。
【0025】
態様7は、態様1~4において、前記吸収性物品の包装に前記環境情報が印字された前記吸収性物品を前記利用者に提供することを特徴とする。
【0026】
態様7によれば、例えば、生理用品の包装に環境情報が印字された生理用品を利用者に提供する。これにより、態様7は、環境情報を各種態様で柔軟に提供することができる。
【0027】
態様8は、態様1~7において、前記利用者情報として、前記利用者が前記環境情報に対して行った行動に関する情報をさらに取得し、前記行動に関する情報に基づく所定のポイントに関する情報を前記利用者にさらに提供することを特徴とする。
【0028】
態様8によれば、例えば、環境情報が、環境負荷が低い吸収性物品の種別に属する吸収性物品を紹介する動画に関する情報であるものとする。この場合、態様8は、利用者が環境情報に対して行った行動として、動画の閲覧回数に関する情報をさらに取得する。続いて、態様8は、動画の閲覧回数に関する情報に基づく所定のポイントに関する情報を利用者にさらに提供する。これにより、態様8は、所定の社会問題を解消しようとする動機付けを利用者に対して行うことができる。
【0029】
態様9は、態様1~8において、前記吸収性物品を前記利用者に提供した後に、当該利用者に、当該利用者の前記吸収性物品を使用した際の気分に関する情報を受付ける受付部をさらに備えることを特徴とする。
【0030】
態様9によれば、例えば、利用者が選択した気分に関する情報の評価に関する情報を、利用者が生理用品を使用した後、又は、利用者の生理期間中に受付ける。これにより、態様9は、利用者の生理用品を使用した際の気分に関する情報を適切なタイミングで受付けることができる。
【0031】
態様10は、態様1~9において、前記利用者が属する組織がある場合に、当該組織に対して、当該組織に属する利用者から取得した環境情報の統計データをさらに提供することを特徴とする。
【0032】
態様10によれば、例えば、利用者が属する企業や、学校等の組織がある場合に、組織に対して組織に属する利用者から取得した環境情報の統計データを、利用者が属する組織に提供するフィードバックに関する情報として、さらに提供する。
【0033】
これにより、利用者が属する組織は、フィードバックに関する情報を得ることで、利用者の働き方の問題点を把握することができる。また、利用者が属する組織は、フィードバックに関する情報を得ることで、利用者の働き方を改善するための施策等を作成しやすくなる。このように、利用者が属する組織は、例えば、女性である利用者の働きやすさを改善しやすくなる。また、利用者が属する組織は、フィードバックに関する情報に基づいて、環境問題等の所定の社会問題に対する貢献度合いを作成することができる。この場合、利用者が属する組織は、所定の社会問題に対する貢献度合いを組織外に開示することで、自組織が所定の社会問題に対して貢献していると示すことができる。このようにして、利用者が属する組織は、例えば、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)に対する社会貢献の度合いを組織外に提示しやすくなる。
【0034】
態様11は、態様1~10において、前記吸収性物品を生産する事業者に対して、利用者から取得した環境情報の統計データをさらに提供することを特徴とする。
【0035】
態様11によれば、例えば、吸収性物品を生産する事業者に対して利用者から取得した環境情報の統計データを、吸収性物品を生産する事業者に提供するフィードバックに関する情報として、さらに提供する。
【0036】
これにより、吸収性物品を生産する事業者は、フィードバックに関する情報を得ることで、吸収性物品の商品の改善点を得ることができる。また、吸収性物品を生産する事業者は、フィードバックに関する情報を得ることで、吸収性物品の商品の改良点を得ることができる。このように、吸収性物品を生産する事業者は、品質がより高い吸収性物品や、環境負荷がより低い吸収性物品等を生産することができる。
【0037】
以下に、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0038】
[実施形態]
〔1.情報処理装置が実行する提供処理の一例〕
図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が実行する提供処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理装置100が実行する提供処理の一例を示す図である。
【0039】
図1の例では、利用者U1が、生理用品(吸収性物品の一例)を提供するディスペンサー20を利用する際に、利用者U1に対して、生理用品と関連する環境に関する環境情報を提供する例について説明する。
【0040】
ここで、生理用品を排出するディスペンサー20を利用した所定のサービスは、ショッピングモールや、コンビニエンスストアや、企業が入居したビルや、学校等の施設に対し、情報処理装置100を管理する事業者によって提供される。
図1では、施設がショッピングモールFA1である例を示す。また、かかるショッピングモールFA1は、ディスペンサー20を利用した所定のサービスに契約しているものとする。
【0041】
また、環境情報は、例えば生理用品の素材・製造・配送等、生理用品を利用者に提供するための各工程における環境負荷低減への取り組みや、ディスペンサー20が設置された施設などの環境負荷低減への取り組み等、大気汚染、ゴミの増加、二酸化炭素の排出量等の地球環境へ影響を与える問題に対する取り組みを提示するものであればよい。なお、環境情報は、利用者が使用する生理用品に関わる環境負荷低減の取り組み、あるいは、ディスペンサー20が設置された施設や事業者に関わる環境負荷低減の取り組み等、利用者の所属する組織の環境負荷低減の取り組み等、所定のサービスに関連する環境負荷低減の取り組みを提示するものであると、利用者がサービスの利用に伴って環境負荷低減の取り組みを想起しやすくなる。
【0042】
図1の例では、ディスペンサー20は、ショッピングモールFA1の各階に位置するトイレの個室毎に設置される。
図1の例では、利用者U1がトイレTO1を利用する例を挙げて説明する。なお、ディスペンサー20は、通信機能を有するものとする。
【0043】
図1を用いて、利用者U1がディスペンサー20を利用して生理用品を使用し、情報処理装置100が利用者U1に対して環境情報を提供する例について説明する。次に、情報処理装置100が、使用された生理用品の枚数に基づいて、生理用品を補充する補充業者DE1に対して、生理用品を提供するための補充情報を提供する例について説明する。なお、以下で説明する情報処理のステップは、自然人の行動等も便宜上含み得る。
【0044】
まず、利用者U1がディスペンサー20を利用して生理用品を使用し、情報処理装置100が利用者U1に対して環境情報を提供する例について説明する。
【0045】
図1の例では、利用者U1は、トイレTO1を利用し、自身で利用する端末装置10を用いて、認証処理を実行する。この場合、利用者U1は、所定のアプリケーションAPを利用しているものとする。例えば、利用者U1は、端末装置10に予め所定のアプリケーションAPをインストールしているものとする。
【0046】
ここで、所定のアプリケーションAPについて説明する。情報処理装置100を管理する事業者が、所定のアプリケーションAPを提供する。例えば、所定のアプリケーションAPは、利用者U1の生理周期に関する情報等の生理に関する生理情報を管理する。また、所定のアプリケーションAPは、利用者U1の体調に関する情報を管理する。また、所定のアプリケーションAPは、利用者U1の利用者に関する利用者情報を管理する。また、所定のアプリケーションAPは、利用者U1がディスペンサー20から排出される生理用品を利用可能とする。
【0047】
図1の例では、利用者U1が所定の操作を行う(ステップS1)。具体的には、端末装置10は、所定のアプリケーションAP上における利用者U1の操作に応じて、ディスペンサー20を利用するための認証処理をディスペンサー20に対して実行する。例えば、端末装置10は、所定のアプリケーションAP上でQR(Quick Response)コード(登録商標)等の2次元コードを表示する。そして、利用者U1は、2次元コードをディスペンサー20に読取られるようにかざす。
【0048】
この場合、ディスペンサー20は、2次元コードを読取ることで、利用者U1の認証要求を受付ける(ステップS2)。例えば、ディスペンサー20は、2次元コードを識別する識別情報とともに、利用者U1の認証要求を端末装置10から受付ける。例えば、2次元コードを識別する識別情報は、利用者U1を識別する識別情報を含む。
【0049】
続いて、情報処理装置100は、利用者U1の認証要求をディスペンサー20から受付ける(ステップS3)。そして、情報処理装置100は、利用者U1を認証する(ステップS4)。例えば、情報処理装置100が有する所定の記憶部には、利用者U1を識別する識別情報が記憶されているものとする。この場合、情報処理装置100は、ディスペンサー20から受付けられた利用者U1を識別する識別情報と、情報処理装置100が有する所定の記憶部に記憶された利用者U1を識別する識別情報とを照合する。続いて、情報処理装置100は、照合に成功した場合に、利用者U1を認証する。ここでは、利用者U1の認証が成功したものとする。
【0050】
続いて、情報処理装置100は、認証結果をディスペンサー20に送信する(ステップS5)。例えば、情報処理装置100は、利用者U1の認証が成功したといった認証結果をディスペンサー20に送信する。
【0051】
そして、ディスペンサー20は、生理用品を排出する(ステップS6)。続いて、利用者U1は、ディスペンサー20から排出された生理用品を使用する(ステップS7)。
【0052】
続いて、情報処理装置100は、利用者情報を取得する(ステップS8)。例えば、情報処理装置100が有する所定の記憶部が予め利用者U1の利用者情報を記憶しているものとする。この場合、情報処理装置100は、所定の記憶部から、利用者U1の利用者情報を取得する。より具体的な例を挙げると、情報処理装置100は、利用者U1の属性に関する属性情報や、位置情報や、使用している生理用品の種別に関する情報や、使用枚数に関する情報や、最新の利用日時に関する情報や、利用履歴に関する情報等を利用者情報として取得する。ここで、情報処理装置100は、使用している生理用品の種別に関する情報として、生理用品の環境負荷に関する情報を取得するものとする。
【0053】
そして、情報処理装置100は、環境情報を端末装置10に提供する(ステップS9)。例えば、情報処理装置100が有する所定の記憶部が予め環境情報を記憶しているものとする。この場合、情報処理装置100は、利用者情報のうち、使用している生理用品の種別が、環境負荷が低くない生理用品の種別であるとき、生理用品の環境負荷に応じた環境情報を選択する。
【0054】
より具体的な例を挙げると、情報処理装置100は、取得した生理用品の種別の環境負荷が低くない場合、環境情報として、環境負荷の低い生理用品の種別に属する生理用品を紹介する動画に関する情報を選択する。そして、情報処理装置100は、環境情報を端末装置10に提供する。
【0055】
この場合、例えば、利用者U1は、所定のアプリケーションAP上に表示されたコンテンツに含まれる環境情報を閲覧する。より具体的な例を挙げると、利用者U1は、所定のアプリケーションAP上で環境負荷が低い生理用品の種別に属する生理用品を紹介する動画を閲覧する。なお、生理用品の種別が、環境負荷が低い生理用品の種別である場合、その生理用品の良さを更に理解してもらうための動画や記事等や、生理用品の使用に対する感謝を提示するようにしても良い。
【0056】
次に、情報処理装置100が、使用された生理用品の枚数に基づいて、生理用品を補充する補充業者DE1に対して補充情報を提供する例について説明する。
図1の例では、情報処理装置100は、ディスペンサー20に収容された生理用品の在庫枚数に関する在庫情報を取得する(ステップS10)。例えば、情報処理装置100は、所定の期間(例えば、1日等)毎に、在庫情報を各ディスペンサー20から取得する。
【0057】
続いて、情報処理装置100は、生理用品を補充する補充業者DE1に対して、生理用品の補充に関する情報である補充情報を提供する(ステップS11)。例えば、情報処理装置100は、在庫情報に基づいて、ディスペンサー20に収容された生理用品の在庫枚数から、ディスペンサー20毎に使用された生理用品の枚数を算出する。そして、情報処理装置100は、ディスペンサー20毎に使用された生理用品の枚数に基づいて、ディスペンサー20に補充する生理用品の枚数を推定する。ここで、情報処理装置100が推定する生理用品の枚数は、ショッピングモールに設置された各ディスペンサー20であって、在庫情報を取得した各ディスペンサー20に補充される生理用品の枚数の総数である。
【0058】
そして、情報処理装置100は、補充情報として、推定された生理用品の枚数を補充するための補充に関する情報を、補充業者DE1によって管理される補充業者サーバ30に提供する。より具体的な例を挙げると、情報処理装置100は、補充情報として、推定された生理用品の枚数に所定の枚数を加えた枚数を補充するような指示に関する情報を補充業者サーバ30に提供する。
【0059】
そして、補充業者DE1は、ショッピングモールFA1に生理用品を配送する(ステップS12)。例えば、補充業者DE1は、補充業者サーバ30によって受付けられた補充情報に基づいて、ショッピングモールFA1に生理用品を配送する。そして、補充業者DE1は、各ディスペンサー20に生理用品を補充する。この場合、生理用品の補充では、生理用品を1枚ずつ補充してもよいし、生理用品が複数枚収容された箱等をディスペンサー20内に格納してもよい。
【0060】
従来、生理用品等の吸収性物品を利用者に対して提供するディスペンサーを利用して、利用者に吸収性物品を提供する技術が知られていた。また、近年、環境問題等の社会問題の解決に貢献することが望まれている。このような近年の状況の変化を考慮すると、従来技術では、社会問題を解決することに貢献できるとは限らなかった。そこで、情報処理装置100は、吸収性物品を排出するディスペンサー20を利用した所定のサービスに予め登録された利用者の利用者情報に基づく環境情報であって、吸収性物品と関連する環境情報を利用者に提供する。これにより、情報処理装置100は、社会問題を解決することに貢献することができる。このように、情報処理装置100は、社会問題を解決することに対する利用者の意識を高めることができる。
【0061】
〔2.コンテンツの一例〕
図2~
図3を用いて、所定のアプリケーションAP上で表示されるコンテンツの例について説明する。以下で説明するコンテンツは、情報処理装置100によって提供され、端末装置10に表示されるものとして説明する。
【0062】
まず、
図2を用いて生理用品を利用者に提供した後に、環境情報を利用者に提供する提供処理の一例について説明する。
図2は、実施形態に係るコンテンツの一例を示す図である。
【0063】
例えば、端末装置10は、所定のアプリケーションAP上でコンテンツC10を表示する。
図2の例では、コンテンツC10は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月K枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報とを含む。
【0064】
また、コンテンツC10は、ボタンB101「使用する」と、ボタンB102「キャンセル」とを含む。ボタンB101は、生理用品を使用するためのボタンである。ボタンB102は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0065】
ここで、利用者がボタンB101を押下したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC11を表示する(ステップS21)。
図2の例では、コンテンツC11は、「生理用品排出中 しばらくお待ちください」といったテキスト情報を含む。この場合、利用者が生理用品を使用する。
【0066】
ここで、所定の時間が経過したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC12を表示する(ステップS22)。
図2の例では、コンテンツC12は、「排出完了しました」といったテキスト情報と、「環境に良い生理用品?」といったテキスト情報と、環境情報RC121と、ボタンB121「視聴する」と、ボタンB122「キャンセル」とを含む。環境情報RC121は、例えば、環境負荷が低い生理用品の種別に属する生理用品を紹介する動画に関する情報である。ボタンB121は、環境情報RC121を視聴するためのボタンである。ボタンB122は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0067】
ここで、利用者がボタンB121を押下し、環境情報RC121を視聴したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC13を表示する(ステップS23)。
図2の例では、コンテンツC13は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月L枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報と、ボタンB131「使用する」と、ボタンB132「キャンセル」とを含む。ボタンB131は、生理用品を使用するためのボタンである。
図2の例では、ボタンB131は、所定の時間が経過するまで押下できない態様で配置される。ボタンB132は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0068】
次に、
図3を用いて生理用品を利用者に提供する前に、環境情報を利用者に提供する提供処理の一例について説明する。
図3は、実施形態に係るコンテンツの一例を示す図である。
【0069】
例えば、端末装置10は、所定のアプリケーションAP上でコンテンツC20を表示する。
図3の例では、コンテンツC20は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月0枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報とを含む。
【0070】
また、コンテンツC20は、ボタンB201「動画視聴で1枚Get」と、ボタンB202「使用する」と、ボタンB203「キャンセル」とを含む。ボタンB201は、動画を視聴するためのコンテンツC21に遷移させるボタンである。ボタンB202は、生理用品を使用するためのボタンである。
図2の例では、ボタンB202は、生理用品の使用回数が1以上となるまで押下できない態様で配置される。ボタンB203は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0071】
ここで、利用者がボタンB201を押下したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC21を表示する(ステップS31)。
図3の例では、コンテンツC21は、「環境に良い生理用品?」といったテキスト情報と、環境情報RC211と、ボタンB211「視聴する」と、ボタンB212「キャンセル」とを含む。環境情報RC211は、例えば、環境負荷が低い生理用品の種別に属する生理用品を紹介する動画に関する情報である。ボタンB211は、環境情報RC211を視聴するためのボタンである。ボタンB212は、コンテンツC20に戻るためのボタンである。
【0072】
ここで、利用者がボタンB211を押下し、環境情報RC211を視聴したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC22を表示する(ステップS32)。
図3の例では、コンテンツC22は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月1枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報と、ボタンB221「あと2:00で視聴可能」と、ボタンB222「使用する」と、ボタンB223「キャンセル」とを含む。
【0073】
ボタンB221は、動画を視聴するためのコンテンツに遷移させるボタンである。
図3の例では、ボタンB221は、2時間後まで押下できない態様で配置される。ボタンB222は、生理用品を使用するためのボタンである。ボタンB223は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0074】
ここで、利用者がボタンB222を押下したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC23を表示する(ステップS33)。
図3の例では、コンテンツC23は、「生理用品排出中 しばらくお待ちください」といったテキスト情報を含む。この場合、利用者が生理用品を使用する。
【0075】
ここで、所定の時間が経過したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC24を表示する(ステップS34)。
図3の例では、コンテンツC24は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月0枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報と、ボタンB241「あと1:30で視聴可能」と、ボタンB242「使用する」と、ボタンB243「キャンセル」とを含む。
【0076】
ボタンB241は、動画を視聴するためのコンテンツに遷移させるボタンである。
図3の例では、ボタンB241は、1時間半後まで押下できない態様で配置される。ボタンB242は、生理用品を使用するためのボタンである。
図3の例では、ボタンB242は、生理用品の使用回数が1以上となるまで押下できない態様で配置される。ボタンB243は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0077】
このように、情報処理装置100は、環境情報が提供された利用者が環境情報に対して所定の行動を行った場合に、ディスペンサー20を利用する権利である利用権を利用者に提供する。例えば、環境情報が、環境負荷が低い生理用品の種別に属する生理用品を紹介する動画に関する情報であるものとする。この場合、情報処理装置100は、環境情報が提供された利用者が、所定のアプリケーションAP上で環境負荷が低い生理用品の種別に属する生理用品を紹介する動画を閲覧したときに、ディスペンサー20の利用権を利用者に提供する。このように、情報処理装置100は、利用者が所定の行動として動画を閲覧した場合に、ディスペンサー20の利用権を利用者に提供することで、生理用品を使用する機会を利用者に提供することができる。
【0078】
〔3.情報処理システムの構成〕
次に、
図4を用いて、実施形態に係る情報処理システム1の構成について説明する。
図4は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図4に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と、ディスペンサー20と、補充業者サーバ30と、情報処理装置100とを含む。端末装置10、ディスペンサー20、補充業者サーバ30及び情報処理装置100は、ネットワークNを介して有線又は無線により通信可能に接続される。
【0079】
なお、
図4に示す情報処理システム1には、複数台の端末装置10や、複数台のディスペンサー20や、複数台の補充業者サーバ30や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0080】
端末装置10は、ブラウザ上で表示されるウェブページや、アプリケーション上で表示されるコンテンツ等のコンテンツにアクセスする利用者によって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。
【0081】
ディスペンサー20は、各種の装置と通信可能な情報処理装置であり、ディスペンサー20内部に吸収性物品を収容する機能を有する情報処理装置である。例えば、ディスペンサー20は、バーコード等の1次元のコードや、QR(Quick Response)コード(登録商標)等の2次元コードといった所定のコードを読取るためのコードリーダを有する。また、ディスペンサー20は、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサと、光学系とによって構成されたカメラを有する。
【0082】
また、ディスペンサー20は、ディスペンサー20内部に吸収性物品を収容する収容部や、吸収性物品を排出する排出部や、内部に収容する複数の吸収性物品の重量又は在庫枚数を検出するための検出センサや、窃盗等を防止するための防犯センサ等を有する。また、ディスペンサー20は、吸収性物品を使用・交換する場所に設置されることが好適であり、特にトイレに設置されると、利用者は排出された吸収性物品を異性に見られることなくそのまま当該トイレ内で使用・交換することができる。ディスペンサー20は、トイレの洗面台の近くや、壁や、個室内等に設置されても良い。また、ディスペンサー20は、所定の大きさを有する筐体から構成されても良い。例えば、個室内に設置されたディスペンサー20を、利用者が所有する小物や、利用者が使用する吸収性物品を収納するバック等を置ける程度の大きさとすることで、利用者の手を塞ぐことなく生理用品を交換することができる。
【0083】
例えば、収容部は、1つ以上の吸収性物品を収容する。収容部は、吸収性物品を収容する筒部を有する。なお、収容部は、ディスペンサー20と別体であってもよく、例えばカートリッジのようにディスペンサー20と分離可能なものであって、ディスペンサー20の所定箇所に対して挿脱自在なものであってもよい。
【0084】
例えば、排出部は、収容部に収容された吸収性物品を外部へ排出する。この場合、排出部は、収容部における筒部の底部を開閉可能な扉と、かかる扉の開閉動作や、かかる扉が開放されたとき、収容部の筒部に収容された吸収性物品を所定数取出し可能とするための機構(例えば、吸収性物品を排出する排出口へ吸収性物品をガイドするガイド機構)の動作のためのモータ等の駆動部とを用いて実現される。
【0085】
例えば、検出センサは、加重センサや、圧力センサ等を用いて、収容部が収容する吸収性物品の数を検出し、検出した検出結果を出力する。
【0086】
例えば、検出センサは、ディスペンサー20に加わる外力を検出し、検出した検出結果を出力する。より具体的な例を挙げると、検出センサは、加速度センサ等を用いて、ディスペンサー20に生じる加速度を検出し、検出した検出結果を出力する。なお、検出センサは、GPSセンサや、振動センサや、荷重センサ等の各種センサを用いて実現されてもよい。
【0087】
例えば、防犯センサは、アラームや、スピーカ等を用いて、外部へ警報を出力してもよい。
【0088】
また、ディスペンサー20は、画像や動画を表示する表示部等を有し、各種情報を出力する。例えば、ディスペンサー20の表示部は、各種情報を表示出力するものであって、スピーカ、液晶または有機EL(Electro Luminescence)の表示パネルを用いて実現される。なお、表示部は、ディスペンサー20がトイレ等のプライベートな空間に配置される場合、音声等による情報の出力よりも表示等による出力の方が好適である。このため、表示部の形態は、これに限らず、例えば、LED(Light Emitting Diode)ランプを用いて実現する場合、光(LED等の点滅を用いて、LEDランプが光る場所や色、点滅のパターンなどによる情報の提示)によって出力してもよい。もちろん、表示部をスピーカ等によって実現する場合、音声(音量、音のパターン等の組合せによる通知も含む)によって出力してもよい。さらに、表示部を振動センサや小型モータ等によって実現する場合、振動や振動のパターン等によって出力してもよい。
【0089】
また、ディスペンサー20は、各装置と双方向に通信を行うための通信部等を有する。例えば、通信部は、LTE(Long Term Evolution)や、LTE-Advanced等の4G(Generation)や、5Gや、Bluetooth(登録商標)や、WiFi等の無線LAN(Local Area Network)等といった各種の無線通信又は各種の有線通信でネットワークNと接続され、ネットワークNを介して各種の装置と通信を行う。
【0090】
補充業者サーバ30は、施設に対して、吸収性物品の補充を行う補充業者によって管理される情報処理装置であり、例えば、サーバ装置又はクラウドシステム等により実現される。例えば、補充業者サーバ30は、情報処理装置100によって提供された補充情報を受付ける。そして、補充業者は、補充情報に従って、吸収性物品を施設に対して補充する。
【0091】
情報処理装置100は、インターネット等のネットワークNを介して、各種装置と通信可能な情報処理装置であり、例えば、サーバ装置又はクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置100は、ネットワークNを介して、他の各種装置と通信可能に接続される。
【0092】
〔4.情報処理装置の構成〕
次に、
図4を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図4に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0093】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。
【0094】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0095】
記憶部120は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部120は、認証処理に利用される利用者を識別する識別情報や、補充情報等を記憶する。また、記憶部120は、ディスペンサー情報記憶部121と、利用者情報記憶部122と、提供者情報記憶部123と、環境情報記憶部124とを有する。
【0096】
(ディスペンサー情報記憶部121について)
ディスペンサー情報記憶部121は、施設に設置されたディスペンサー20の利用に関する情報を記憶する。ここで、
図5に、実施形態に係るディスペンサー情報記憶部121の一例を示す。
図5に示した例では、ディスペンサー情報記憶部121は、「ディスペンサーID(Identifier)」、「ディスペンサー情報」といった項目を有する。例えば、「ディスペンサー情報」は、「設置場所」、「吸収性物品の種別」、「在庫枚数」、「稼働時間」、「利用状況」、「故障状況」といった項目を有する。
【0097】
「ディスペンサーID」は、ディスペンサー20を識別する識別子である。ここで、ディスペンサーIDによって識別されるディスペンサー20は、例えば、トイレ等の個室に設置されたディスペンサー20である。
【0098】
「設置場所」は、「ディスペンサーID」に対応付けられたディスペンサー20が設置された設置場所に関する情報である。例えば、設置場所は、施設が有するトイレの場所に関する情報等である。より具体的な例を挙げると、設置場所は、ショッピングモールの2階のトイレであり、かかるトイレの入り口から数えて4番目の個室等である。
【0099】
「吸収性物品の種別」は、「ディスペンサーID」に対応付けられたディスペンサー20に収容される吸収性物品の種別に関する情報である。例えば、吸収性物品の種別に関する情報は、吸収性物品の環境負荷の度合いに関する情報である。また、吸収性物品の種別に関する情報は、吸収性物品のグレートによって分類された種別に関する情報等である。より具体的な例を挙げると、吸収性物品の種別に関する情報は、環境負荷が低い種別や、環境負荷が低くない種別等に関する情報である。また、吸収性物品の種別は、スタンダートや、プレミアム等である。また、吸収性物品の種別は、吸収量、サイズ、羽の有無、香り有無、付加機能等によって分類された種別に関する情報等であってもよい。また、吸収性物品の種別は、形状(例えば、タンポン、ナプキン、ショーツ型ナプキン等といった形状)によって分類された種別に関する情報等であってもよい。
【0100】
「在庫枚数」は、「ディスペンサーID」に対応付けられたディスペンサー20に収容された吸収性物品の枚数に関する情報である。「稼働時間」は、「ディスペンサーID」に対応付けられたディスペンサー20が稼働している時間に関する情報である。
【0101】
「利用状況」は、「ディスペンサーID」に対応付けられたディスペンサー20が利用者に利用されているか否かに関する情報である。例えば、利用状況は、利用者に利用されているといった情報である。また、利用状況は、利用者に利用されていないといった情報である。「故障状況」は、「ディスペンサーID」に対応付けられたディスペンサー20の故障に関する情報である。
【0102】
例えば、
図5では、ディスペンサーIDによって識別された「D1」は、設定場所が「DP1」であり、吸収性物品の種別が「DT1」であり、在庫枚数が「DI1」であり、稼働時間が「DO1」であり、利用状況が「DU1」であり、故障状況が「DF1」である。
【0103】
なお、
図5に示した例では、設置場所等を、「DP1」等の抽象的な符号で表現したが、設置場所等は、数値や、文字列に関する情報や、設置場所等を含むファイルのファイル形式等であってもよい。
【0104】
(利用者情報記憶部122について)
利用者情報記憶部122は、利用者に関する各種情報を記憶する。ここで、
図7に、実施形態に係る利用者情報記憶部122の一例を示す。
図7に示した例では、利用者情報記憶部122は、「利用者ID」、「利用者情報」といった項目を有する。例えば、「利用者情報」は、「属性情報」、「位置情報」、「使用している吸収性物品の種別」、「使用枚数」、「最新の利用日時」、「利用履歴」、「環境ポイント」といった項目を有する。
【0105】
「利用者ID」は、利用者を識別する識別子である。「属性情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者の属性に関する情報である。例えば、属性情報は、利用者の性別や、年齢や、身長や、体重や、利用者の嗜好に関する嗜好情報等である。例えば、嗜好情報は、利用者が好む吸収性物品の種別や、パウダールームの有無や、トイレを使用する際の綺麗さの重視度合い等に関する情報である。
【0106】
また、属性情報は、利用者の生理に関する生理情報を含む。例えば、生理情報は、経血量や、生理周期等に関する情報である。また、生理情報は、利用者の生理開始日に関する情報であって、生理開始日を予測する従来技術等を用いて予測された生理開始日に関する情報を含む。
【0107】
「位置情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者が位置する位置情報である。例えば、位置情報は、利用者の居住地に関する情報や、利用者の端末装置10が有するGPS(Global Positioning System)センサ等により検知された位置情報である。
【0108】
「使用している吸収性物品の種別」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者によって使用されている吸収性物品の種別に関する情報である。「使用枚数」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者によって使用された吸収性物品の枚数に関する情報である。
【0109】
「最新の利用日時」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者によってディスペンサー20が利用された最新の日時に関する情報である。「利用履歴」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者によってディスペンサー20が利用された履歴に関する情報である。また、利用履歴は、環境情報に対して行った行動に関する履歴を含む。例えば、利用履歴は、環境負荷が低い生理用品の種別に属する生理用品を紹介する動画の閲覧回数に関する情報や、クイズに対する回答の正答率に関する情報等に関する情報を含む。「環境ポイント」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者によって獲得されたポイントに関する情報である。
【0110】
例えば、
図6では、利用者IDによって識別された「U1」は、利用者情報が「UI1」であり、位置情報が「UL1」であり、使用している吸収性物品の種別が「UT1」であり、使用枚数が「UN1」であり、最新の利用日時が「UD1」である。また、「U1」は、利用履歴が「UH1」であり、環境ポイントが「UP1」である。
【0111】
なお、
図6に示した例では、利用者情報等を、「UI1」等の抽象的な符号で表現したが、利用者情報等は、数値や、文字列に関する情報や、利用者情報等を含むファイルのファイル形式等であってもよい。
【0112】
(提供者情報記憶部123について)
提供者情報記憶部123は、施設を管理する提供者であって、ディスペンサー20を提供する提供者に関する情報を記憶する。ここで、
図7に、実施形態に係る提供者情報記憶部123の一例を示す。
図7に示した例では、提供者情報記憶部123は、「提供者ID」、「提供者情報」、「利用状況」、「提供情報」、「環境負荷協力状況」といった項目を有する。
【0113】
「提供者ID」は、提供者を識別する識別子である。「提供者情報」は、「提供者ID」に対応付けられた提供者に関する情報である。例えば、提供者情報は、施設の従業員数に関する情報や、施設の所在地に関する情報や、ディスペンサー20が吸収性物品を提供する所定のサービスの契約に関する情報等である。また、ディスペンサー20が吸収性物品を提供する所定のサービスの契約に関する情報は、契約したディスペンサー20の総数に関する情報や、契約したプランに関する情報等である。
【0114】
「利用状況」は、「提供者ID」に対応付けられたディスペンサー20の利用状況に関する情報である。具体的には、利用状況は、利用者がディスペンサー20を利用している状況に関する情報である。例えば、利用状況は、ディスペンサー20が利用された回数に関する情報や、ディスペンサー20が利用された日時に関する情報や、ディスペンサー20の故障の有無に関する情報等である。また、利用状況は、ディスペンサー20に収容された吸収性物品の枚数に関する情報や、吸収性物品の在庫数に関する情報や、ディスペンサー20に吸収性物品が補充された日時に関する情報等である。また、利用状況は、施設内に設置されたディスペンサー20の総数等を含んでもよい。
【0115】
「提供情報」は、「提供者ID」に対応付けられた提供者によって提供される情報である。「環境負荷協力状況」は、「提供者ID」に対応付けられた環境保護の貢献に協力した状況に関する情報である。
【0116】
例えば、
図7では、提供者IDによって識別された「P1」は、提供者情報が「PI1」であり、利用状況が「PC1」であり、提供情報が「PS1」であり、環境負荷協力状況が「PCC1」である。
【0117】
なお、
図7に示した例では、提供者情報等を、「PI1」等の抽象的な符号で表現したが、提供者情報等は、数値や、文字列に関する情報や、提供者情報等を含むファイルのファイル形式等であってもよい。
【0118】
(環境情報記憶部124について)
環境情報記憶部124は、各種環境情報を記憶する。ここで、
図8に、実施形態に係る環境情報記憶部124の一例を示す。
図8に示した例では、環境情報記憶部124は、「環境情報ID」、「対象」、「提供方法」、「種別」、「環境情報」、「環境ポイント」といった項目を有する。
【0119】
「環境情報ID」は、環境情報を識別する識別子である。「対象」は、「環境情報ID」に対応付けられた環境情報を提供する対象に関する情報である。例えば、対象は、企業や、学校等の施設である。
【0120】
「提出方法」は、「環境情報ID」に対応付けられた環境情報の提供方法に関する情報である。例えば、提出方法は、所定のアプリケーションAP上で表示される動画や、記事によって提供される方法等である。また、提出方法は、吸収性物品の包装に印字されて提供される方法等である。
【0121】
「種別」は、「環境情報ID」に対応付けられた環境情報の種別に関する情報である。例えば、種別は、企業や、吸収性物品や、社会問題等である。「環境情報」は、「環境情報ID」に対応付けられた環境情報の内容に関する情報である。「環境ポイント」は、「環境情報ID」に対応付けられた環境情報を閲覧した際に利用者に対して提供されるポイントに関する情報である。
【0122】
例えば、
図8では、環境情報IDによって識別された「C1」は、対象が「CO1」であり、提供方法が「CM1」であり、種別が「CT1」であり、環境情報が「CC1」であり、環境ポイントが「CP1」である。
【0123】
なお、
図8に示した例では、対象等を、「CO1」等の抽象的な符号で表現したが、対象等は、数値や、文字列に関する情報や、対象等を含むファイルのファイル形式等であってもよい。
【0124】
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0125】
図4に示すように、制御部130は、受付部131と、認証部132と、取得部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図4に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0126】
(受付部131について)
受付部131は、各種要求を受付ける。具体的には、受付部131は、利用者の認証要求を受付ける。例えば、受付部131は、2次元コードを識別する識別情報とともに、利用者の認証要求をディスペンサー20から受付ける。
【0127】
(認証部132について)
認証部132は、ディスペンサー20を利用する利用者を認証する。具体的には、認証部132は、受付部131によって受付けられた2次元コードを識別する識別情報に含まれる利用者を識別する識別情報と、記憶部120に記憶された利用者を識別する識別情報とを照合する。そして、認証部132は、照合に成功した場合に、利用者を認証する。
【0128】
(取得部133について)
取得部133は、各種情報を取得する。具体的には、取得部133は、吸収性物品を排出するディスペンサー20を利用した所定のサービスに予め登録された利用者の利用者情報を取得する。
【0129】
例えば、取得部133は、利用者情報記憶部122から、利用者の利用者情報を取得する。より具体的な例を挙げると、取得部133は、利用者の属性情報や、位置情報、使用している生理用品(吸収性物品の一例)の種別に関する情報や、使用枚数に関する情報や、最新の利用日時に関する情報や、利用履歴に関する情報や、環境ポイントに関する情報等を利用者情報として取得する。
【0130】
(提供部134について)
提供部134は、各種情報を提供する。具体的には、提供部134は、利用者の認証結果をディスペンサー20に送信する。例えば、提供部134は、利用者の認証が成功したといった認証結果をディスペンサー20に送信する。
【0131】
また、提供部134は、ディスペンサー20から生理用品を排出することで生理用品を利用者に提供するとともに、利用者情報に基づく環境情報であって、生理用品と関連する環境情報を利用者に提供する。
【0132】
例えば、提供部134は、利用者情報のうち、使用している生理用品の種別が、環境負荷が低くない生理用品の種別である場合、環境負荷が低い生理用品の種別に関する環境情報を環境情報記憶部124から選択する。
【0133】
より具体的な例を挙げると、提供部134は、環境負荷が低い生理用品の種別に関する環境情報として、環境負荷が低い生理用品の種別に属する生理用品を紹介する動画に関する情報を選択する。そして、提供部134は、環境情報を端末装置10に提供する。
【0134】
また、提供部134は、生理用品の枚数に基づいて、吸収性物品を提供するための補充情報を提供する。例えば、提供部134は、ディスペンサー情報記憶部121に基づいて、ディスペンサー20に収容された生理用品の在庫枚数から、ディスペンサー20毎に使用された生理用品の枚数を算出する。続いて、提供部134は、ディスペンサー20毎に使用された生理用品の枚数に基づいてディスペンサー20に補充する生理用品の枚数を推定する。そして、提供部134は、推定した生理用品の枚数を補充情報として記憶部120に記憶する。ここで、提供部134が推定する生理用品の枚数は、在庫情報を取得した各ディスペンサー20に補充される生理用品の枚数の総数である。
【0135】
続いて、提供部134は、記憶部120に記憶される補充情報を補充業者サーバ30に提供する。より具体的な例を挙げると、提供部134は、補充情報として、推定された生理用品の枚数を補充するための補充に関する情報を補充業者サーバ30に提供する。この場合、提供部134は、補充情報として、推定された生理用品の枚数に所定の枚数を加えた枚数を補充するような指示に関する情報を補充業者サーバ30に提供する。
【0136】
〔5.処理手順(1)〕
次に、
図9を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が実行する提供処理の手順について説明する。
図9は、実施形態に係る情報処理装置100が実行する提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0137】
図9に示すように、認証部132は、利用者を認証するまで待機する(ステップS101)。例えば、受付部131は、利用者の認証要求を受付ける。そして、認証部132は、利用者が認証されない場合(ステップS101;No)、利用者を認証するまで待機する。
【0138】
一方、取得部133は、認証部132が利用者を認証した場合(ステップS101;Yes)、利用者情報記憶部122から利用者情報を取得する(ステップS102)。続いて、提供部134は、利用者情報に基づく環境情報を端末装置10に提供する(ステップS103)。
【0139】
〔6.処理手順(2)〕
次に、
図10を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が実行する提供処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る情報処理装置100が実行する提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0140】
図10に示すように、取得部133は、在庫情報を取得するまで待機する(ステップS201)。例えば、取得部133は、在庫情報を取得していない場合(ステップS201;No)、在庫情報を取得するまで待機する。一方、提供部134は、取得部133が在庫情報を取得した場合(ステップS201;Yes)、在庫情報に基づいて、補充情報を提供する(ステップS202)。例えば、提供部134は、在庫情報が示す在庫枚数が所定の閾値未満である場合、補充情報を提供する。
【0141】
〔7.変形例〕
上述した情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置100の他の実施形態について説明する。
【0142】
〔7-1.所定のコード〕
上記実施形態では、ディスペンサー20が端末装置10に表示された2次元コードを読取る例について説明したが、これに限定されない。例えば、ディスペンサー20は、2次元コード以外にも、バーコード等の1次元のコード等といった所定のコードを読取ってもよい。
【0143】
〔7-2.認証処理〕
上記実施形態では、利用者が端末装置10に表示された2次元コードをディスペンサー20に読取らせることで、利用者の認証を行う例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、認証部132は、利用者が有する所定のカードを利用して認証を行ってもよい。より具体的な例を挙げると、利用者は、予め2次元コードが付与された所定のカードを有するものとする。この場合、利用者は、所定のカードに付与された2次元コードをディスペンサー20に読取らせることで、利用者の認証を行ってもよい。
【0144】
また、上記実施形態では、認証部132が利用者を認証する認証処理を実行する例を挙げて説明したが、これに限定されない。ディスペンサー20が利用者を認証する認証処理を実行してもよい。
【0145】
例えば、ディスペンサー20は、利用者の操作に応じて、所定のアプリケーションAP上で表示された2次元コードを読取ることで、2次元コードを識別する識別情報とともに、利用者の認証要求を端末装置10から受付ける。続いて、ディスペンサー20は、利用者を認証する。例えば、ディスペンサー20は、2次元コードを識別する識別情報と、ディスペンサー20が有する所定の記憶部に予め記憶された利用者を識別する識別情報とを照合する。続いて、ディスペンサー20は、照合に成功した場合に、利用者を認証してもよい。これにより、ディスペンサー20が利用可能となる。
【0146】
また、例えば、所定のアプリケーションAPがインストールされた端末装置10とディスペンサー20とが近距離通信を行い、ディスペンサー20が当該ディスペンサー20の識別情報を端末装置10へ送信し、端末装置10にインストールされた所定のアプリケーションAPによって、端末装置10から情報処理装置100に対して利用者を識別する識別情報とディスペンサー20の識別情報とを送信するように構成してもよい。
【0147】
また、情報処理装置100による認証処理の結果、排出可能と判断された場合、情報処理装置100から送信されるディスペンサー20に対する排出指示は、情報処理装置100がインターネット等の通信を介してディスペンサー20に対して送信してもよい。また、排出指示は、情報処理装置100が端末装置10に対して送信し、端末装置10がディスペンサー20に対して排出指示を送信(近距離通信で送信、端末装置10の画面に排出指示の代わりとなる2次元コードを表示させディスペンサー20が読取る等)してもよい。
【0148】
また、ディスペンサー20は、排出した結果(排出の成功・失敗、排出された吸収性物品の種別等)に関する情報を情報処理装置100に対して送信してもよい。また、ディスペンサー20は、排出した結果に関する情報を端末装置10に対して送信し、端末装置10がかかる排出した結果に関する情報を情報処理装置100に対して送信してもよい。
【0149】
また、ディスペンサー20を識別する識別情報を含む機器情報や利用者を識別する識別情報を含む利用者情報は、情報処理装置100が認証処理をするために、端末装置10又はディスペンサー20のどちらからも送信されるようにしてもよい。例えば、端末装置10が利用者情報を含む排出要求、及び、ディスペンサー20が機器情報を含む排出要求を、それぞれ情報処理装置100に対して送信することで、情報処理装置100は、それぞれ一方からの要求だけでなく両方からの要求に応じて認証を行うため、認証の確からしさを向上することができる。
【0150】
なお、端末装置10及びディスペンサー20が送信する排出要求に含まれる情報は、機器情報及び利用者情報のどちらか一方が含まれてもよいし、機器情報及び利用者情報の両方が含まれてもよい。このように、認証処理を実行する情報処理装置100が機器情報及び利用者情報を受信できればどのような組合せで機器情報及び利用者情報を送信してもよい。
【0151】
〔7-3.ディスペンサー〕
上記実施形態では、提供部134が環境情報を端末装置10に提供する例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、提供部134は、環境情報をディスペンサー20に提供してもよい。この場合、ディスペンサー20は、環境情報を自装置の表示部に表示してもよい。より具体的な例を挙げると、ディスペンサー20は、生理用品を排出した後に、環境情報を表示部に表示してもよい。このように、提供部134は、環境情報を表示可能な各種装置に提供する。このため、提供部134は、環境情報を利用者の状況に応じて柔軟に提供することを可能とする。
【0152】
〔7-4.吸収性物品の包装に環境情報が印字〕
上記実施形態では、提供部134が環境情報を端末装置10に提供する例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、ディスペンサー20が生理用品の包装に環境情報が印字された生理用品を予め収容しているものとする。この場合、提供部134は、生理用品の包装に環境情報が印字された生理用品を利用者に提供してもよい。このとき、ディスペンサー20は、認証部132によって利用者が認証された場合に、生理用品の包装に環境情報が印字された生理用品を排出する。
【0153】
より具体的な例を挙げると、生理用品の包装に、環境情報として「この生理用品が環境に配慮して作られた生理用品です。詳しい情報はこちらから」と、2次元コードとが印字されているものとする。この場合、提供部134は、環境情報が印字された生理用品を利用者に提供してもよい。このとき、ディスペンサー20は、認証部132によって利用者が認証された場合に、環境情報が印字された生理用品を排出する。
【0154】
このように、提供部134は、生理用品の包装に環境情報が印字された生理用品を利用者に提供することで、環境情報を各種態様で柔軟に提供することができる。
【0155】
〔7-5.クイズ〕
上記実施形態では、提供部134が環境情報を端末装置10に提供する例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、提供部134は、環境情報として、所定の問題に関する情報を利用者に提供する。例えば、提供部134は、所定の問題として、クイズに関する情報を利用者に提供する。
【0156】
図11を用いてクイズに関する情報を利用者に提供する提供処理の一例について説明する。
図11は、変形例に係るコンテンツの一例を示す図である。
【0157】
例えば、端末装置10は、所定のアプリケーションAP上でコンテンツC30を表示する。
図11の例では、コンテンツC30は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月0枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報とを含む。
【0158】
また、コンテンツC30は、ボタンB301「クイズに正解で1枚Get」と、ボタンB302「使用する」と、ボタンB303「キャンセル」とを含む。ボタンB301は、クイズを表示するコンテンツC31に遷移させるためのボタンである。ボタンB302は、生理用品を使用するためのボタンである。
図11の例では、ボタンB302は、生理用品の使用回数が1以上となるまで押下できない態様で配置される。ボタンB303は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0159】
ここで、利用者がボタンB301を押下したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC31を表示する(ステップS41)。
図11の例では、コンテンツC31は、クイズRC311に関する情報を含む。
図11の例では、利用者がクイズに対する選択肢Bを選択し、OKボタンを押下することでクイズに回答する。
【0160】
ここで、利用者がクイズに回答し、正解したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC32を表示する(ステップS42)。
図11の例では、コンテンツC32は、「正解!!生理用品1枚Get!」といったテキスト情報と、ボタンB321「OK」とを含む。ボタンB321は、コンテンツC33に遷移させるためのボタンである。
【0161】
ここで、利用者がボタンB321を押下したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC33を表示する(ステップS43)。
図11の例では、コンテンツC33は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月1枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報と、ボタンB331「あと2:00で使用可能」と、ボタンB332「使用する」と、ボタンB333「キャンセル」とを含む。
【0162】
ボタンB331は、クイズを表示するコンテンツに遷移させるためのボタンである。
図11の例では、ボタンB331は、2時間後まで押下できない態様で配置される。ボタンB332は、生理用品を使用するためのボタンである。ボタンB333は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0163】
ここで、利用者がボタンB332を押下したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC34を表示する(ステップS44)。
図11の例では、コンテンツC34は、「生理用品排出中 しばらくお待ちください」といったテキスト情報を含む。この場合、利用者が生理用品を使用する。
【0164】
ここで、所定の時間が経過したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC35を表示する(ステップS45)。
図11の例では、コンテンツC35は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月0枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報と、ボタンB351「あと1:30で使用可能」と、ボタンB352「使用する」と、ボタンB353「キャンセル」とを含む。
【0165】
ボタンB351は、クイズを表示するコンテンツに遷移させるためのボタンである。
図11の例では、ボタンB351は、1時間半後まで押下できない態様で配置される。ボタンB352は、生理用品を使用するためのボタンである。
図11の例では、ボタンB352は、生理用品の使用回数が1以上となるまで押下できない態様で配置される。ボタンB353は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0166】
このように、提供部134は、環境情報が提供された利用者が環境情報に対して所定の行動を行った場合に、ディスペンサー20を利用する権利である利用権を利用者に提供する。例えば、環境情報がクイズであるものとする。この場合、提供部134は、環境情報が提供された利用者が、所定のアプリケーションAP上でクイズに回答したときに、ディスペンサー20の利用権を利用者に提供する。このように、提供部134は、利用者が所定の行動としてクイズに回答した場合に、ディスペンサー20の利用権を利用者に提供することで、生理用品を使用する機会を利用者に提供することができる。
【0167】
〔7-6.生理時期以外の時期に提供されるコンテンツの一例〕
上記実施形態では、提供部134が環境情報を端末装置10に提供する例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、提供部134は、利用者の生理時期以外の時期に、各種コンテンツを提供してもよい。
【0168】
図12を用いて生理時期以外の時期に提供されるコンテンツの一例について説明する。
図12は、変形例に係るコンテンツの一例を示す図である。
【0169】
例えば、端末装置10は、所定のアプリケーションAP上でコンテンツC40を表示する。ここで、利用者が端末装置の表示部を押下することにより、端末装置10はコンテンツC41を表示する(ステップS51)。
【0170】
図12の例では、コンテンツC41は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月0枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報とを含む。
【0171】
また、コンテンツC41は、領域RC411「生理用品Get」と、ボタンB411「使用する」と、ボタンB412「キャンセル」とを含む。領域RC411は、コンテンツC42に遷移させるためのボタンである。ボタンB411は、生理用品を使用するためのボタンである。
図12の例では、ボタンB411は、生理用品の使用回数が1以上となるまで押下できない態様で配置される。ボタンB412は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0172】
ここで、利用者が領域RC411を押下したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC42を表示する(ステップS52)。コンテンツC42は、生理用品を獲得するためのタスクであって、環境情報と関連するタスクが表示されたコンテンツである。
【0173】
図12の例では、コンテンツC42は、「環境にいいこと始めよう」といったテキスト情報と、タスクRC421~RC424に関する情報と、ボタンB421「キャンセル」とを含む。
【0174】
図12の例では、タスクRC421には、「動画視聴:1枚」と配置される。例えば、利用者がタスクRC421を押下すると、不図示の動画を表示する画面へ遷移する。動画が所定時間表示されたとき、利用者が動画を視聴したと判断される。この場合、生理用品の使用回数が1つ増加する。また、タスクRC422には、「記事閲覧:1枚」と配置される。例えば、利用者がタスクRC422を押下すると、不図示の記事を表示する画面へ遷移する。記事表示画面が所定時間表示されたり、所定量のページの移動が行われたりしたとき、利用者が記事を閲覧したと判断される。この場合、生理用品の使用回数が1つ増加する。また、タスクRC423には、「環境配慮商品購入:3枚」と配置される。例えば、利用者が所定のインターネットショッピングサイトや、所定のドラックストア等の実店舗等で、環境負荷が低い商品を購入した後に、タスクRC423を押下した場合に、生理用品の使用回数が3つ増加する。例えば、環境負荷が低い商品とは、環境負荷が低い生理用品の種別に属する生理用品等である。また、タスクRC424には、「ボランティア:5枚」と配置される。例えば、利用者が所定のボランティア活動に参加した後に、タスクRC424を押下した場合に、生理用品の使用回数が5つ増加する。ボタンB421は、コンテンツC41に戻るためのボタンである。
【0175】
ここで、利用者がタスクRC421を押下し、動画を視聴し、且つ、タスクRC422を押下し、記事を閲覧したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC43を表示する(ステップS53)。
図12の例では、コンテンツC43は、「環境にいいこと始めよう」といったテキスト情報と、タスクRC421~RC424に関する情報と、ボタンB421「キャンセル」とを含む。コンテンツC43では、タスクRC421及びRC422は、既に利用者によってタスクが行われているため、押下できない態様で配置される。
【0176】
ここで、利用者がボタンB421を押下したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC44を表示する(ステップS54)。
図12の例では、コンテンツC44は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月2枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報と、領域RC441「生理用品Get」と、ボタンB441「使用する」と、ボタンB442「キャンセル」とを含む。
【0177】
領域RC441は、コンテンツC43に遷移させるためのボタンである。ボタンB441は、生理用品を使用するためのボタンである。ボタンB442は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0178】
このように、提供部134は、利用者が環境情報と関連するタスクに対して所定の行動を行った場合に、ディスペンサー20を利用する権利である利用権を利用者に提供する。このように、提供部134は、利用者が所定の行動としてタスクを達成した場合に、ディスペンサー20の利用権を利用者に提供することで、生理用品を使用する機会を利用者に提供することができる。
【0179】
また、提供部134は、利用者の生理時期以外の時期に、ディスペンサー20を利用する権利である利用権を利用者に提供する。このようにして、利用者は、利用者の生理時期以外の時期に、生理用品の使用回数を貯めることができる。このため、利用者は、安心して生理時期を迎えることができる。
【0180】
なお、上記利用者の生理時期は、利用者情報記憶部122に記憶される利用者情報に基づいて従来技術を用いて予測された生理開始日から所定の期間である。この場合、提供部134は、予測された生理開始日にコンテンツC41を利用者に対して提供する。
【0181】
また、動画視聴や記事閲覧の効果を高めるために、コンテンツを出力することで得られた利用権により生理用品を排出する場合、動画視聴の直後や動画視聴や記事閲覧等をした後に利用者が動画視聴後アプリケーションを立ち上げたとき、アプリケーションを一定時間利用しているとき等、利用者が利用権を取得や利用する前に確認のテスト(視聴した動画や閲覧した記事に関連するテスト等)などを表示するようにしても良い。これにより、動画視聴や記事閲覧による環境問題などの社会的課題に対する利用者の興味、関心、理解を向上させることができる。なお、動画視聴や記事閲覧の直後にテストを実施する場合、動画視聴や記事閲覧によって利用者の社会的課題に対する興味、関心、理解が向上した状態でテストを実施できるため、より利用者の興味、関心、理解を向上させることができる。
【0182】
また、この所定のアプリケーションAPの紹介(SNS(Social Networking Service)での紹介文章の発信、利用者に割り当てられた招待コードを他の利用者が所定のアプリケーションAPのインストール時に入力する等)によって、利用者のアプリケーションの紹介実績を管理し、管理された紹介実績に応じて生理用品の使用回数を増加するようにしても良い。
【0183】
〔7-7.環境ポイント〕
上記実施形態では、提供部134が環境情報を端末装置10に提供する例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、取得部133は、利用者情報として、利用者が環境情報に対して行った行動に関する情報をさらに取得し、提供部134は、行動に関する情報に基づく所定のポイントに関する情報を利用者にさらに提供してもよい。
【0184】
より具体的な例を挙げると、環境情報が、環境負荷が低い生理用品の種別に属する生理用品を紹介する動画に関する情報であるものとする。この場合、取得部133は、利用者が環境情報に対して行った行動として、動画の閲覧回数に関する情報をさらに取得してもよい。続いて、提供部134は、所定のポイントとして、動画の閲覧回数に関する情報に基づく環境ポイントに関する情報を利用者にさらに提供してもよい。
【0185】
他の例として、環境情報がクイズに関する情報であるものとする。この場合、取得部133は、利用者が環境情報に対して行った行動として、クイズに対する回答の正答率に関する情報をさらに取得してもよい。続いて、提供部134は、所定のポイントとして、正答率に関する情報に基づく環境ポイントに関する情報を利用者にさらに提供してもよい。
【0186】
図13を用いて利用者が獲得した環境ポイントに関する情報を閲覧するためのコンテンツの一例について説明する。
図13は、変形例に係るコンテンツの一例を示す図である。
【0187】
例えば、端末装置10は、所定のアプリケーションAP上でコンテンツC50を表示する。
図13の例では、コンテンツC50は、「利用実績」、「環境配慮生理用品:4」、「通常生理用品:2」、「クイズ正答率:85%」、「総ポイント数:100pt」、「ランキング:150位」といったテキスト情報を含む。ここで、環境配慮生理用品とは、環境負荷が低い生理用品の種別に属する生理用品である。また、通常生理用品とは、環境負荷が低くない生理用品の種別に属する生理用品である。
【0188】
また、コンテンツC50は、ボタンB501「OK」を含む。ボタンB501は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0189】
環境ポイントについて説明する。例えば、環境負荷が低い生理用品の種別に属する生理用品を使用した回数が多いほど、環境ポイントが高い。また、クイズの正答率が高いほど、環境ポイントが高い。また、ランキングの順位は、獲得した総環境ポイント数が高いほど高い。
【0190】
このように、提供部134は、所定の社会問題を解消しようとする動機付けを利用者に対して行うことができる。
【0191】
〔7-8.気分に関する情報〕
上記実施形態では、受付部131が利用者の認証要求を受付ける例について説明したが、これに限定されない。例えば、受付部131は、生理用品を利用者に提供した後に、利用者に、利用者の生理用品を使用した際の気分に関する情報を受付けてもよい。
【0192】
より具体的な例を挙げると、提供部134は、気分に関する情報を入力するためのコンテンツを提供する。ここで、コンテンツには、気分に関する情報を1~5段階で評価する選択式の情報が配置される。続いて、受付部131は、利用者が選択した気分に関する情報の評価に関する情報を受付けてもよい。なお、5段階評価は一例であり、任意の数による評価であってもよい。
【0193】
以下では、
図14~
図15を用いて、気分に関する情報を入力するためのコンテンツの例について説明する。まず、
図14を用いてディスペンサー20を利用した際の気分に関する情報を1~5段階で評価する選択式の情報が配置されたコンテンツの一例について説明する。
図14は、変形例に係るコンテンツの一例を示す図である。
【0194】
例えば、端末装置10は、所定のアプリケーションAP上でコンテンツC60を表示する。
図14の例では、コンテンツC60は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月K枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報とを含む。
【0195】
また、コンテンツC60は、ボタンB601「使用する」と、ボタンB602「キャンセル」とを含む。ボタンB601は、生理用品を使用するためのボタンである。ボタンB602は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0196】
ここで、利用者がボタンB601を押下したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC61を表示する(ステップS61)。
図14の例では、コンテンツC61は、「生理用品排出中 しばらくお待ちください」といったテキスト情報を含む。この場合、利用者が生理用品を使用する。
【0197】
ここで、所定の時間が経過したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC62を表示する(ステップS62)。
図14の例では、コンテンツC62は、「使用しました」といったテキスト情報と、「今の気分を選択」といったテキスト情報と、気分に関する情報を1~5段階で評価する選択式の情報と、ボタンB621「OK」とを含む。ここで、星の数は評価の高さを示す。すなわち、星の数が多いほど評価は高く、星の数が少ないほど評価は低い。ボタンB621は、気分に関する情報の選択を完了するためのボタンである。
図14の例では、気分に関する情報が利用者によって星3つとして選択した例である。
【0198】
次に、
図15を用いて生理期間中の気分に関する情報を1~5段階で評価する選択式の情報が配置されたコンテンツの一例について説明する。
図15は、変形例に係るコンテンツの一例を示す図である。ここで、以下の例では、利用者が企業等の組織に属しているものとして説明する。この場合、利用者は、ディスペンサー20を利用した所定のサービスを組織からの提供される福利厚生の一つとして受けるものとする。
【0199】
例えば、提供部134は、予測された生理終了日にコンテンツC70を利用者に対して提供する。なお、予測された生理終了日は、利用者情報記憶部122に記憶される利用者情報に基づいて従来技術を用いて予測された生理終了日である。
【0200】
続いて、端末装置10は、利用者の操作に応じて、所定のアプリケーションAP上でコンテンツC70を表示する。ここで、利用者が端末装置の表示部を押下することにより、端末装置10はコンテンツC71を表示する(ステップS71)。
【0201】
図15の例では、コンテンツC71は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月0枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報とを含む。
【0202】
また、コンテンツC71は、領域RC711「アンケート回答」と、ボタンB711「使用する」と、ボタンB712「キャンセル」とを含む。領域RC711は、コンテンツC72に遷移させるためのボタンである。ボタンB711は、生理用品を使用するためのボタンである。
図15の例では、ボタンB711は、生理用品の使用回数が1以上となるまで押下できない態様で配置される。ボタンB712は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0203】
ここで、利用者が領域RC711を押下したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC72を表示する(ステップS72)。コンテンツC72は、気分に関する情報と、かかる気分に関する情報と関連する情報とを1~5段階で評価する選択式の情報が表示されたコンテンツである。
【0204】
図15の例では、コンテンツC72は、「アンケート」といったテキスト情報と、選択式の情報と、ボタンB721「キャンセル」と、ボタンB722「次へ」とを含む。
【0205】
図15の例では、選択式の情報として、「生理中の気分」、「生理用品の快適さ」、「組織の居心地」といった情報が配置される。
図15の例では、利用者によって「生理中の気分」が星3つとして選択され、「生理用品の快適さ」が星4つとして選択され、「組織の居心地」が星2つとして選択された例を示す。ボタンB721は、コンテンツC71に戻るためのボタンである。ボタンB722は、コンテンツC73に遷移させるためのボタンである。
【0206】
ここで、利用者が、「生理中の気分」、「生理用品の快適さ」、「組織の居心地」の評価を選択し、ボタンB722を押下したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC73を表示する(ステップS73)。
図15の例では、コンテンツC73は、「ありがとうございます! 生理用品の枚数が付与されました」といったテキスト情報と、ボタンB732「OK」とを含む。
【0207】
ここで、利用者がボタンB732を押下したものとする。この場合、端末装置10は、コンテンツC74を表示する(ステップS74)。
図15の例では、コンテンツC74は、「生理用品を使用可能です」といったテキスト情報と、「今月K枚/Z枚」といった利用者が生理用品を使用可能な枚数に関する情報と、領域RC741「アンケート回答」と、ボタンB741「使用する」と、ボタンB742「キャンセル」とを含む。
【0208】
領域RC741は、コンテンツC72に遷移させるためのボタンである。
図15の例では、領域RC741は、所定の期間まで押下できない態様で配置される。ボタンB741は、生理用品を使用するためのボタンである。ボタンB742は、所定のアプリケーションAPのホーム等に戻るためのボタンである。
【0209】
なお、上記変形例では、提供部134が、予測された生理終了日にコンテンツC70を提供するといった提供タイミングを例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、提供タイミングは、利用者が使用済みの生理用品を交換する時間が平均値として3時間である場合、次の生理用品が交換される前(例えば、使用済み生理用品を交換した後から2時間後)であってもよい。
【0210】
また、提供タイミングは、利用者毎に自身で設定されてもよい。また、提供部134は、利用者情報記憶部122に記憶される利用履歴に基づいて、過去の利用頻度や、利用した間隔等に関する情報から生理用品を交換する頻度を推定してもよい。この場合、提供タイミングは、推定した生理用品を交換する頻度に基づいて算出されたタイミングであってもよい。
【0211】
このように、受付部131は、利用者の生理用品を使用した際の気分に関する情報を、利用者が生理用品を使用した後又は利用者の生理期間中といった適切なタイミングで受付けることができる。
【0212】
〔7-9.フィードバックに関する情報の提供〕
上記実施形態では、提供部134が環境情報を端末装置10に提供する例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、提供部134は、利用者が属する組織がある場合に、組織に対して、組織に属する利用者から取得した環境情報の統計データをさらに提供してもよい。また、提供部134は、吸収性物品を生産する事業者に対して、利用者から取得した環境情報の統計データをさらに提供してもよい。このように、提供部134は、利用者が属する組織、又は、生理用品を生産する事業者に対して、利用者から取得した環境情報の統計データをフィードバックに関する情報として提供する。
【0213】
図16を用いてフィードバックに関する情報の一例について説明する。
図16は、変形例に係るフィードバックに関する情報の一例を示す図である。
【0214】
例えば、提供部134は、ディスペンサー情報記憶部121に記憶されたディスペンサー情報と、利用者情報記憶部122に記憶された利用者情報とに基づいて、利用者の統計データDA1を生成する。
図16の例では、提供部134は、利用者の統計データDA1として、総利用量が「1500枚」、チケット残高が「5500枚」、環境負荷低減への貢献が「1000pt」、ディスペンサー利用率が「87%」、企業評価(女性全体:生理期間)が「2.7」、生理用品の満足度が「4.5」といった情報を生成する。
【0215】
続いて、提供部134は、統計データDA1に基づいて、フィードバックに関する情報を生成する。
図16の例では、提供部134が生成したフィードバックに関する情報は、「総務部の利用が多く開発部の利用が低いです 総務部 100枚 95% 開発部 60枚 70%」、「女性の記事閲覧者が多くボランティア参加者は低いです 記事閲覧数 900回 ボランティア参加 3回」といった情報を含む。また、フィードバックに関する情報は、「生理中過ごしにくい方が多い部署は下記の通り 製造部 2.3 営業部 2.1 企画部 2.2」、「生理中過ごしやすい方が多い部署は下記の通り 人事部 3.7 開発部 3.2 経理部 3.0」をさらに含む。また、フィードバックに関する情報は、「生理用品の満足度は高いですがもし低い場合は変更ができます」、「新商品はこちら」といった情報をさらに含む。続いて、提供部134は、生成したフィードバックに関する情報が配置されたコンテンツC80を、利用者が属する組織、又は、生理用品を生産する事業者に対して提供してもよい。
【0216】
例えば、利用者が属する組織は、フィードバックに関する情報を得ることで、利用者の働き方の問題点を把握することができる。また、利用者が属する組織は、フィードバックに関する情報を得ることで、利用者の働き方を改善するための施策等を作成しやすくなる。このように、利用者が属する組織は、女性である利用者の働きやすさを改善しやすくなる。また、利用者が属する組織は、フィードバックに関する情報に基づいて、環境問題等の所定の社会問題に対する貢献度合いを作成することができる。この場合、利用者が属する組織は、所定の社会問題に対する貢献度合いを組織外に開示することで、自組織が所定の社会問題に対して貢献していると示すことができる。このようにして、利用者が属する組織は、例えば、SDGsに対する社会貢献の度合いを組織外に提示しやすくなる。
【0217】
また、生理用品を生産する事業者は、フィードバックに関する情報を得ることで、生理用品の商品の改善点を得ることができる。また、生理用品を生産する事業者は、フィードバックに関する情報を得ることで、生理用品の商品の改良点を得ることができる。このように、生理用品を生産する事業者は、品質がより高い生理用品や、環境負荷がより低い生理用品等を生産することができる。
【0218】
従来、生理用品等の吸収性物品を利用者に対して提供するディスペンサーを利用して、利用者に吸収性物品を提供する技術が知られていた。また、近年、環境問題等の社会問題の解決に貢献することが望まれている。このような近年の状況の変化を考慮すると、従来技術では、社会問題を解決することに貢献できるとは限らなかった。そこで、提供部134は、利用者が属する組織、又は、生理用品を生産する事業者に対して、利用者から取得した環境情報の統計データをフィードバックに関する情報として提供する。これにより、提供部134は、利用者が属する組織に対して女性に対する配慮や、環境に対する配慮の評価を提供することができるため、利用者が属する組織が女性の活動の環境や、環境問題への活動の見直しを実施しやすくなる。このように、提供部134は、女性の活躍や、女性の生活や、環境問題等といった所定の社会問題の解決に対する貢献を促すことができる。
【0219】
なお、提供部134は、利用者の統計データDA1を、利用者が属する組織、又は、生理用品を生産する事業者に対して提供してもよい。
【0220】
〔7-10.吸収性物品〕
また、ディスペンサー20は、複数種別の吸収性物品を排出してもよい。この場合、ディスペンサー20に複数種別の吸収性物品が収容される。
【0221】
また、ディスペンサー20は、通常は1回の排出処理において1枚の吸収性物品を排出するように構成されるが、特定の条件を満たす場合、1回の排出処理において2枚以上の吸収性物品を排出するようにしてもよい。例えば、生理が突然始まった際に利用する利用者は、排出量が1枚では装着に不具合があったり、経血量が多かったりする場合、すぐに2枚目が必要となるが、1枚排出された後は所定時間が経過するまで追加で吸収性物品を取得することができないときがある。そのため、ディスペンサー20は、例えば、前回の生理日から所定日数経過後に排出処理を行った利用者に対して、2枚以上の吸収性物品を排出するようにしてもよい。
【0222】
なお、生理の開始日か否かを判定する方法は、前回の生理日から所定日数経過後に排出処理を行ったか否かに基づいて、生理の開始日を判定する方法だけでなく、例えば、生理の開始日か否かを判定する方法は、生理管理の情報として利用者が生理の開始日を入力した日の最初の排出処理を行ったか否かに基づいて、生理の開始日を判定する方法であってもよい。また、生理の開始日か否かを判定する方法は、生理の開始日として予測された日の所定期間内(例えば、予測日以降3日以内や予測日前後2日以内等)に排出処理を行ったか否かに基づいて、生理の開始日を判定する方法であってもよい。上記方法は、ディスペンサー20又は情報処理装置100によって実行されてもよい。
【0223】
〔7-11.端末装置が利用不可の場合の対応〕
また、端末装置10が利用できない場合であっても利用者が吸収性物品を入手可能にするために、ディスペンサー20は、利用者情報の入力を受付けることで、吸収性物品を排出するようにしても良い。例えば、ディスペンサー20は、タッチパネルなどの入力装置を更に有し、当該入力装置によって入力された利用者IDとパスワード等、利用者を識別する情報の入力を受付けると、当該利用者を識別する情報を暗号化し情報処理装置100へ送信する(これが前述の排出要求の送信に相当する)。そして情報処理装置100は送信された利用者情報に基づき、当該利用者への生理用品の排出の認証を行い、排出が可能であれば排出指示をディスペンサー20へ送信する。
【0224】
このようにすることで、利用者が緊急時に吸収性物品を受領したい場合、端末装置10を所持していなかったり、端末装置10の故障・通信不良などにより端末装置が利用できない場合であっても、利用者は吸収性物品を受領することができる。
【0225】
〔7-12.その他〕
上記した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、手動的に行われてもよい。また、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、公知の方法で自動的に行われてもよい。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られるものではない。
【0226】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されなくともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られない。また、各構成要素は、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成してもよい。
【0227】
また、上記してきた各処理は、矛盾しない範囲で適宜組合せて実行されてもよい。
【0228】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、提供部は、提供手段や提供回路に読み替えることができる。
【0229】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10や、ディスペンサー20や、補充業者サーバ30や、情報処理装置100は、例えば、
図17に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図17は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、キャッシュ1040、メモリ1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続される。
【0230】
演算装置1030は、キャッシュ1040やメモリ1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。キャッシュ1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するキャッシュである。また、メモリ1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現されるメモリである。
【0231】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現されてよい。一方、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0232】
例えば、入力装置1020は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置により実現されてもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体により実現されてもよい。
【0233】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する機能を有する。
【0234】
ここで、演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行うこととなる。例えば、演算装置1030は、入力装置1020やメモリ1050からプログラムをキャッシュ1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。例えば、コンピュータ1000が管理装置200として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、キャッシュ1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現することとなる。
【0235】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明した。しかしながら、これらは例示であり、本願の実施形態は、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、所謂当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で実施することが可能である。
【符号の説明】
【0236】
N ネットワーク
1 情報処理システム
10 端末装置
20 ディスペンサー
30 補充業者サーバ
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 ディスペンサー情報記憶部
122 利用者情報記憶部
123 提供者情報記憶部
124 環境情報記憶部
130 制御部
131 受付部
132 認証部
133 取得部
134 提供部