(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117020
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】発電システム及び発電システムの制御方法
(51)【国際特許分類】
H01M 8/04302 20160101AFI20240821BHJP
H01M 8/249 20160101ALI20240821BHJP
H01M 8/04225 20160101ALI20240821BHJP
H01M 8/04858 20160101ALI20240821BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240821BHJP
H01M 8/10 20160101ALN20240821BHJP
【FI】
H01M8/04302
H01M8/249
H01M8/04225
H01M8/04858
H02J7/00 A
H02J7/00 303E
H01M8/10 101
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023022942
(22)【出願日】2023-02-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-07-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】高橋 正樹
(72)【発明者】
【氏名】三上 誠
【テーマコード(参考)】
5G503
5H126
5H127
【Fターム(参考)】
5G503AA05
5G503BA01
5G503BB02
5H126BB06
5H127AA06
5H127AB14
5H127AB29
5H127AC15
5H127DA01
5H127DC42
(57)【要約】
【課題】複数の燃料電池ユニットを備える発電システムにおいて、逆変換ユニットを効率よく稼働させる技術を提供する。
【解決手段】複数の燃料電池ユニットと、複数の逆変換ユニットと、を備え、前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力は、第1ノードに並列に接続され、前記複数の逆変換ユニットのそれぞれの入力は、前記第1ノードに接続される第2ノードから並列に接続される発電システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の燃料電池ユニットと、
複数の逆変換ユニットと、
を備え、
前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力は、第1ノードに並列に接続され、
前記複数の逆変換ユニットのそれぞれの入力は、前記第1ノードに接続される第2ノードから並列に接続される、
発電システム。
【請求項2】
前記第1ノードに接続される蓄電ユニットと、を更に備える、
請求項1に記載の発電システム。
【請求項3】
前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれと、前記複数の逆変換ユニットのそれぞれと、前記蓄電ユニットと、を制御する制御ユニットと、
を更に備え、
前記制御ユニットは、前記複数の燃料電池ユニットのすべてが停止している状態から、前記複数の燃料電池ユニットの少なくとも2台の前記燃料電池ユニットを起動する際に、前記複数の燃料電池ユニットのいずれかの第1燃料電池ユニットのみを起動するように制御し、前記第1燃料電池ユニットが起動後に、前記複数の燃料電池ユニットにおける前記第1燃料電池ユニット以外の前記燃料電池ユニットを起動するように制御する、
請求項2に記載の発電システム。
【請求項4】
前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれと、前記複数の逆変換ユニットのそれぞれと、前記蓄電ユニットと、を制御する制御ユニットと、
を更に備え、
前記制御ユニットは、前記複数の燃料電池ユニットのすべてが停止している状態から、前記複数の燃料電池ユニットの少なくとも2台の前記燃料電池ユニットを起動する際に、前記複数の燃料電池ユニットのいずれかの第1燃料電池ユニットのみを起動するように制御し、前記第1燃料電池ユニットが起動して、前記蓄電ユニットにおける電圧が予め定められた範囲内に収束した後に、前記複数の燃料電池ユニットにおける前記第1燃料電池ユニット以外の前記燃料電池ユニットを起動するように制御する、
請求項2に記載の発電システム。
【請求項5】
前記制御ユニットは、前記第1燃料電池ユニットが起動後に、前記複数の燃料電池ユニットにおいて、起動していない前記燃料電池ユニットを1台ずつ順に起動する、
請求項3に記載の発電システム。
【請求項6】
前記制御ユニットは、前記第1燃料電池ユニットが起動後に、前記複数の燃料電池ユニットにおいて、起動していない前記燃料電池ユニットを複数台、同時に起動する、
請求項3に記載の発電システム。
【請求項7】
前記蓄電ユニットの容量は、前記複数の燃料電池ユニットのいずれかを起動できる起動最小容量より大きく、前記起動最小容量の2倍より小さい
請求項3に記載の発電システム。
【請求項8】
前記制御ユニットは、前記複数の燃料電池ユニットにおいて起動している前記燃料電池ユニットの台数に応じて、前記複数の逆変換ユニットのそれぞれの出力を変更させる、
請求項3に記載の発電システム。
【請求項9】
前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれと、前記複数の逆変換ユニットのそれぞれと、前記蓄電ユニットと、を制御する制御ユニットと、
を更に備え、
前記制御ユニットは、前記複数の燃料電池ユニットの少なくとも2台の前記燃料電池ユニットにおける出力を低減する際に、前記複数の燃料電池ユニットのいずれかの第2燃料電池ユニットのみにおける出力を低減するように制御し、前記第2燃料電池ユニットにおける出力を低減した後に、前記複数の燃料電池ユニットにおける前記第2燃料電池ユニット以外の前記燃料電池ユニットにおける出力を低減するように制御する、
請求項2に記載の発電システム。
【請求項10】
複数の変圧器を更に備え、
前記複数の逆変換ユニットのそれぞれは、前記複数の変圧器のいずれか一つに接続される、
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の発電システム。
【請求項11】
複数の燃料電池ユニットと、
複数の逆変換ユニットと、
蓄電ユニットと、
を備え、
前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力は、第1ノードに並列に接続され、
前記複数の逆変換ユニットのそれぞれの入力は、前記第1ノードに接続される第2ノードから並列に接続され、
前記蓄電ユニットは、前記第1ノードに接続される発電システムの制御方法であって、
前記複数の燃料電池ユニットのすべてが停止している状態から、前記複数の燃料電池ユニットの少なくとも2台の前記燃料電池ユニットを起動する際に、
前記複数の燃料電池ユニットのいずれかの第1燃料電池ユニットのみを起動するように制御する工程と、
前記第1燃料電池ユニットが起動後に、前記複数の燃料電池ユニットにおける前記第1燃料電池ユニット以外の前記燃料電池ユニットを起動する工程と、
を含む、
発電システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発電システム及び発電システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1燃料電池発電システムと、第2燃料電池発電システムと、を備える燃料電池発電システムが開示されている。特許文献1には、第1燃料電池発電システム及び第2燃料電池発電システムのそれぞれが、燃料電池と、燃料電池が発電する直流電力を交流電力に変換するインバータと、を備えることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
燃料電池において、出力を停止してリフレッシュを行う場合がある。複数の燃料電池ユニットを備える発電システムにおいて、複数の燃料電池ユニットのいずれかがリフレッシュのために停止しているときに、燃料電池ユニットからの直流電力を交流電力に変換する逆変換ユニットを効率よく稼働させることが求められている。
【0005】
本開示は、複数の燃料電池ユニットを備える発電システムにおいて、逆変換ユニットを効率よく稼働させる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一の態様によれば、複数の燃料電池ユニットと、複数の逆変換ユニットと、を備え、前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力は、第1ノードに並列に接続され、前記複数の逆変換ユニットのそれぞれの入力は、前記第1ノードに接続される第2ノードから並列に接続される発電システムを提供する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、複数の燃料電池ユニットを備える発電システムにおいて、逆変換ユニットを効率よく稼働できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る発電システムの概略を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの出力について説明する図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る発電システムにおける逆変換装置の出力について説明する図である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係る発電システムの出力について説明する図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの起動手順の第1例を説明するフロー図である。
【
図6】
図6は、本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの起動手順の第1例を説明するフロー図である。
【
図7】
図7は、本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの起動における動作を説明する図である。
【
図8】
図8は、本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの起動手順の第2例を説明するフロー図である。
【
図9】
図9は、本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの起動手順の第2例を説明するフロー図である。
【
図10】
図10は、本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの起動における動作を説明する図である。
【
図11】
図11は、本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの出力低減手順の一例を説明するフロー図である。
【
図12】
図12は、本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの出力低減手順の一例を説明するフロー図である。
【
図13】
図13は、本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの出力低減における動作を説明する図である。
【
図14】
図14は、参考例の発電システムの概略を示す図である。
【
図15】
図15は、参考例の発電システムにおける逆変換装置の出力について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0010】
なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に関して、実質的に同一の又は対応する機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する場合がある。また、理解を容易にするために、図面における各部の縮尺は、実際とは異なる場合がある。
【0011】
平行、直角、直交、水平、垂直、上下、左右及び前後等の方向には、実施形態の効果を損なわない程度のずれが許容される。角部の形状は、直角に限られず、丸みを帯びてもよい。平行、直角、直交、水平、垂直には、それぞれ略平行、略直角、略直交、略水平、略垂直が含まれてもよい。
【0012】
例えば、略平行は、2つの線あるいは2つの面が互いに完全に平行でなくても、製造上許容される範囲内であれば互いに平行として扱うことができることを意味する。他の略直角、略直交、略水平及び略垂直のそれぞれについても、略平行と同様に、2つの線又は2つの面の相互の位置関係が製造上許容される範囲内であればそれぞれに該当することが意図される。
【0013】
本実施形態に係る発電システムについて説明する。
図1は、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1の概略を示す図である。
【0014】
本実施形態に係る発電システムは、燃料電池を用いた発電システムである。本実施形態に係る発電システムは、発電した電力を交流電力系統に供給する。本実施形態に係る発電システムは、複数の燃料電池ユニットと、複数の逆変換ユニットと、を備える。例えば、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1は、4台の燃料電池ユニットと、3台の逆変換ユニットと、を備える。発電システム1は、発電した電力を交流電力系統ACPGに供給する。
【0015】
燃料電池ユニットは、水素と酸素を化学反応させることにより電気を発生させる。逆変換ユニットは、燃料電池ユニットから出力した直流電力を交流電力に変換する。
【0016】
より具体的に説明すると、発電システム1は、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dを備える。また、発電システム1は、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cを備える。
【0017】
なお、本実施形態に係る発電システムにおいて、燃料電池ユニットの台数は、逆変換ユニットの台数と同じでもよいし、異なっていてもよい。また、逆変換ユニットの台数は、1台でもよい。
【0018】
本実施形態に係る発電システムにおいて、複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力は、第1ノードに並列に接続される。複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力を第1ノードに並列に接続させることにより、複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力を並列で結合する。例えば、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1において、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのすべての出力は、ノードND1に並列に接続される。ノードND1が第1ノードの一例である。
【0019】
なお、ノードND1に並列に接続されるという場合、ノードND1においてすべてが並列に接続される場合に限らない。例えば、ノードND1に接続される前に、一部が接続されて、最終的にノードND1においてすべてが接続される場合も、ノードND1に並列に接続される場合に含まれる。
【0020】
また、本実施形態に係る発電システムにおいて、複数の逆変換ユニットのそれぞれの入力は、第1ノードに接続される第2ノードに並列に接続される。複数の逆変換ユニットのそれぞれの入力が第1ノードに接続される第2ノードに並列に接続されることにより、複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力が結合された出力が複数の逆変換ユニットに分配される。例えば、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1において、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれの入力は、ノードND2に並列に接続される。ノードND2は、配線WLを介してノードND1に接続される。ノードND2は第2ノードの一例である。
【0021】
なお、ノードND2に並列に接続されるという場合、ノードND2においてすべてが並列に接続される場合に限らない。例えば、ノードND2に接続される前に、一部が接続されて、最終的にノードND2においてすべてが接続される場合も、ノードND2に並列に接続される場合に含まれる。
【0022】
また、本実施形態に係る発電システムは、第1ノードに接続する蓄電ユニットを備える。蓄電ユニットは、第1ノードにおける電圧に応じて、第1ノードから電力を充電するとともに、第1ノードに電力を放電する。例えば、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1は、ノードND1に接続する蓄電ユニット40を備える。
【0023】
さらに、本実施形態に係る発電システムは、複数の燃料電池ユニットのそれぞれと、複数の逆変換ユニットのそれぞれと、蓄電ユニットと、を制御する制御ユニットを備える。例えば、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1は、制御ユニット50を備える。制御ユニット50は、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれを制御する。また、制御ユニット50は、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれを制御する。さらに、制御ユニット50は、蓄電ユニット40を制御する。
【0024】
また、本実施形態に係る発電システムは、複数の逆変換ユニットのそれぞれと交流電力系統との間に変圧器を備える。本実施形態に係る発電システムは、複数の変圧器を備える。本実施形態に係る発電システムにおける複数の逆変換ユニットのそれぞれは、複数の変圧器のいずれか一つと接続する。例えば、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1は、変圧器30A、変圧器30B及び変圧器30Cを備える。逆変換ユニット20Aの出力は変圧器30Aに接続する。逆変換ユニット20Bの出力は変圧器30Bに接続する。逆変換ユニット20Cの出力は変圧器30Cに接続する。変圧器30A、変圧器30B及び変圧器30Cのそれぞれの出力は、ノードND3に並列に接続されて、交流電力系統ACPGに接続される。
【0025】
次に、本実施形態に係る発電システムが備える燃料電池ユニット、逆変換ユニット及び制御ユニットのそれぞれの詳細について、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1を用いて説明する。
【0026】
[燃料電池ユニット]
燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれは、水素と酸素を化学反応させることにより電気を発生させる。燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれは、燃料電池セル11を備える。
【0027】
燃料電池セル11は、供給される水素と、空気に含まれる酸素とを化学反応させることにより電気を発生させる。燃料電池セル11は、例えば、固体高分子形燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)である。固体高分子形燃料電池である燃料電池セル11は、多数の単セルを積層したスタック構造を有する。
【0028】
固体高分子形燃料電池である燃料電池セル11における単セルは、高分子電解質膜と、高分子電解質膜の両側面に設けられた一対の電極と、を備える膜-電極アッセンブリ(MEA:Membrane Electrode Assembly)を備える。高分子電解質膜は、水素イオンを選択的に輸送する。また、一つの電極のそれぞれは、多孔質材料により形成される。一対の電極のそれぞれは、例えば、白金系の金属触媒(電極触媒)を担持するカーボン粉末を主成分とする触媒層と、通気性及び電子導電性を併せ持つガス拡散層と、を有する。さらに、単セルは、膜-電極アッセンブリ(MEA)を両側から挟み込む一対のセパレータを有する。
【0029】
燃料電池セル11により発生した電気は、昇圧コンバータにより昇圧されて燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれから出力される。
【0030】
燃料電池セル11は、発電する際に熱を発生する。燃料電池セル11は、発生する熱により温度が上昇するため冷却する必要がある。燃料電池セル11は、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれの外部から供給される冷却液により冷却される。
【0031】
[逆変換ユニット]
逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれは、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれから出力された直流電力を交流電力に変換する。逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれは、いわゆるインバータである。インバータは、例えば、パワーコンディショナ(PCS:Power Conditioning System)又は系統連系インバータである。
【0032】
[変圧器]
変圧器30Aは、逆変換ユニット20Aから出力された交流電力の電圧を変換するとともに、交流電力系統ACPGと逆変換ユニット20Aとの間を絶縁する。変圧器30Aは、いわゆる、絶縁変圧器である。変圧器30B及び変圧器30Cのそれぞれについても、変圧器30Aと同様である。
【0033】
[蓄電ユニット]
蓄電ユニット40は、ノードND1から電力を充電するとともに、ノードND1に電力を放電する。蓄電ユニット40は、二次電池である。蓄電ユニット40は、例えば、リチウムイオンバッテリ、リチウムイオンキャパシタ又は電気二重層キャパシタである。蓄電ユニット40は、例えば、直列又は並列に接続された複数の電池を含むものでもよい。
【0034】
蓄電ユニット40は、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dと、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cにおける変動を充放電することにより補う。例えば、蓄電ユニット40は、燃料電池ユニット及び逆変換ユニットのそれぞれにおける負荷変動又は起動停止による変動を抑制する。
【0035】
発電システム1において、足りない電力は蓄電ユニット40から放電し、余った電力は蓄電ユニット40へ充電することで、発電システム1における出力変動に対応できる。
【0036】
蓄電ユニット40における容量について説明する。蓄電ユニット40における電圧は、燃料電池ユニットの起動停止及び負荷変化により変動する。例えば、燃料電池ユニットは、起動時に、蓄電ユニット40に充電された電力を使う。したがって、燃料電池ユニットの起動時に、蓄電ユニット40における電圧は下がる。また、逆変換ユニットより先に燃料電池ユニットを停止した場合、蓄電ユニット40における電圧は下がる。一方、燃料電池ユニットより先に逆変換ユニットを停止した場合、蓄電ユニット40における電圧は上がる。
【0037】
したがって、例えば、燃料電池ユニットを複数台同時に立ち上げると、蓄電ユニット40における電圧が早く下がる。したがって、後述するように、蓄電ユニット40のみを用いて燃料電池ユニットを起動する場合、複数台の同時起動を行わずに、1台のみを起動する。したがって、蓄電ユニット40の容量は、複数の燃料電池ユニットのいずれかを起動できる起動最小容量より大きく、起動最小容量の2倍より小さくする。蓄電ユニット40のみを用いて燃料電池ユニットを起動する場合、1台のみを起動することによって、蓄電ユニット40の容量を下げて、コストを低減できる。
【0038】
なお、蓄電ユニット40の容量は、起動停止、負荷変化、緊急停止などにおいて、蓄電ユニットの範囲内に収めることを前提に決める。例えば、蓄電ユニット40として、リチウムイオンキャパシタを採用する場合、例えば、60キロワットの出力を行っている状態から急停止しても、2秒間程度、蓄電ユニット40で動作可能なように定める。
【0039】
[制御ユニット]
制御ユニット50は、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dと、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cと、蓄電ユニット40と、を制御する。
【0040】
制御ユニット50の機能(制御ユニット50が行う処理)は、例えば、メモリに記憶されたプログラムによって、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが動作することにより実現される。制御ユニット50の機能は、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)によって実現されてもよい。
【0041】
<発電システムの動作>
次に、本実施形態に係る発電システムの動作について、発電システム1を用いて説明する。
【0042】
燃料電池を用いた定置式発電システムは安定した連続出力が求められる。燃料電池として固体高分子形燃料電池を用いた場合に、燃料電池を断続的に停止してリフレッシュする。燃料電池をリフレッシュすることで、燃料電池の劣化を防止し、燃料電池の性能を維持できる。
【0043】
本実施形態に係る発電システムは、複数の燃料電池モジュールを用いて、交互に運転と停止を繰り返すことで一定の連続した出力を得る。
【0044】
発電システム1における燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれの動作の一例を
図2に示す。
図2は、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1における燃料電池ユニットの出力について説明する図である。
【0045】
図2の横軸は時間、縦軸は燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれの出力を示す。
【0046】
図2において、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dは、順に発電を停止してリフレッシュする。
図2に示す例において、最初に、燃料電池ユニット10Aが停止し、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dが動作する。なお、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれにおける出力は等しくなるように制御される。次に、燃料電池ユニット10Aが起動するとともに、燃料電池ユニット10Bが停止する。そして、燃料電池ユニット10Bが停止し、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dが動作する。以降、燃料電池ユニット10C、燃料電池ユニット10Dの順で停止し、同様の動作を繰り返す。
【0047】
図2に示すように燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dが動作したときの逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれの動作について説明する。
図3は、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1における逆変換装置の出力について説明する図である。
【0048】
図3の横軸は時間、縦軸は逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれの出力を示す。
【0049】
図3において、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれは、一定の出力で動作する。発電システム1によれば、
図3のように、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれの出力を一定にした状態で動作できる。
【0050】
発電システム1が交流電力系統ACPGに出力する電力を
図4に示す。
図4は、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1の出力について説明する図である。
【0051】
図4の横軸は時間、縦軸は発電システム1の出力を示す。
図4において、発電システム1は、一定の出力で動作する。発電システム1によれば、
図4のように、安定した出力を得ることができる。
【0052】
例えば、発電システム1が100キロワットの電力を出力する運転を行う場合、発電システム1は、4台の燃料電池ユニットのうち、リフレッシュ運転を行っていない3台の燃料電池ユニットにより、合計100キロワットの電力を出力する。したがって、制御ユニット50は、3台の燃料電池ユニットのそれぞれが均等に33.3キロワット出力するように制御する。また、制御ユニット50は、3台の逆変換ユニットのそれぞれが均等に33.3キロワット出力するように制御する。
【0053】
なお、例えば、3台の逆変換ユニットのうち1台の逆変換ユニットが故障した場合、制御ユニット50は、常時逆変換ユニットの運転状態を監視しているので、すぐに2台の逆変換ユニットにより運転するように切り替える。燃料電池ユニットについても同様に、複数の燃料電池ユニットのいずれかに異常が発生した場合、残る燃料電池ユニットにより運転するように切り替える。
【0054】
なお、上記の例では、複数の燃料電池ユニットのそれぞれに均等に出力を割り当て、複数の逆変換ユニットのそれぞれに均等に出力を割り当てているが、出力の割り当ては均等である場合に限らない。例えば、複数の燃料電池ユニットのそれぞれにおいて、出力の割り当てを異ならせてもよい。同様に、複数の逆変換ユニットのそれぞれにおいて、出力の割り当てを異ならせてもよい。
【0055】
ここで、燃料電池ユニットと逆変換ユニットが1対1で接続している参考例について説明する。
図14は、参考例の発電システム1zの概略を示す図である。
【0056】
発電システム1zは、発電システム1と同様に、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dを備える。発電システム1zにおける燃料電池ユニット10Aは、逆変換ユニット20Aと蓄電ユニット40Aに接続する。発電システム1zにおける逆変換ユニット20Aは、変圧器30Aを介して交流電力系統ACPGに接続する。
【0057】
同様に、発電システム1zにおける燃料電池ユニット10Bは、逆変換ユニット20Bと蓄電ユニット40Bに接続する。発電システム1zにおける逆変換ユニット20Bは、変圧器30Bを介して交流電力系統ACPGに接続する。発電システム1zにおける燃料電池ユニット10Cは、逆変換ユニット20Cと蓄電ユニット40Cに接続する。発電システム1zにおける逆変換ユニット20Cは、変圧器30Cを介して交流電力系統ACPGに接続する。発電システム1zにおける燃料電池ユニット10Dは、逆変換ユニット20Dと蓄電ユニット40Dに接続する。発電システム1zにおける逆変換ユニット20Dは、変圧器30Dを介して交流電力系統ACPGに接続する。
【0058】
各構成要素の詳細については、発電システム1における説明を参照することとして、ここでは説明を省略する。
【0059】
発電システム1zにおいて、
図2に示すように燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれを動作させる場合について説明する。発電システム1zにおいて、逆変換ユニット20Aは燃料電池ユニット10Aの動作に同期して動作する。すなわち、燃料電池ユニット10Aが動作を停止すると、逆変換ユニット20Aも動作を停止する。そして、燃料電池ユニット10Aが動作を開始すると、逆変換ユニット20Aも動作を開始する。燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれについても、燃料電池ユニット10Aと同様に動作する。
【0060】
図15は、参考例の発電システム1zにおける逆変換装置の出力について説明する図である。
図15に示すように、参考例の発電システム1zは、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B、逆変換ユニット20C及び逆変換ユニット20Dのそれぞれは、動作と停止を繰り返す。
【0061】
参考例の発電システム1zにおいて、発電システム1zが備える複数の逆変換ユニットのそれぞれは、運転と停止とを頻繁に繰り返すことにより耐久性が低下する場合がある。
【0062】
本実施形態に係る発電システムによれば、複数の逆変換ユニットのそれぞれの出力を変動させることなく動作できることから、耐久性の低下を抑制できる。
【0063】
また、参考例の発電システム1zは、燃料電池ユニットと同容量の逆変換ユニットとを1対1で接続する。したがって、発電システム1zが備える複数の逆変換ユニットにおける合計容量は、必要出力以上となり過剰となる。また、参考例の発電システム1zは、複数の逆変換ユニットの一部が停止することにより、複数の逆変換ユニットにおける稼働率が低下する。
【0064】
本実施形態に係る発電システムによれば、複数の燃料電池ユニットに接続する複数の逆変換ユニットの合計容量を発電システムに合わせて選定できる。また、本実施形態に係る発電システムによれば、複数の燃料電池ユニットに接続する複数の逆変換ユニットを選択する自由度を高くできる。
【0065】
さらに、参考例の発電システム1zは、燃料電池ユニットと逆変換ユニットとを1対1で配線して、制御する必要がある。したがって、参考例の発電システム1zは、多数の燃料電池ユニットを並列使用する場合、配線の敷設および制御が煩雑となる。また、参考例の発電システム1zは、出力の基準となる蓄電ユニットの数も比例して増加する。
【0066】
本実施形態に係る発電システムによれば、配線及び制御を簡略化することができる。例えば、
図1において、ノードND1とノードND2との間を1本の配線WLにより接続することにより、燃料電池ユニットと逆変換ユニットとを距離を開けて設置する場合も、配線を簡略化できる。また、本実施形態に係る発電システムによれば、接続する蓄電ユニットを減らすことができる。
【0067】
<発電システムにおける燃料電池ユニットの起動>
[第1例]
本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの起動の第1例について、発電システム1を用いて説明する。本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの起動について説明することにより、発電システムの制御方法に含まれる工程について説明する。
図5及び
図6のそれぞれは、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1における燃料電池ユニットの起動手順の第1例を説明するフロー図である。
図7は、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1における燃料電池ユニットの起動における動作を説明する図である。
【0068】
図7の横軸は時間、縦軸は、複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力、蓄電ユニットの電圧及び複数の逆変換ユニットのそれぞれの出力を示す。
【0069】
第1例は、発電システム1における燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれを1つずつ順に起動する例である。言い換えると、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのいずれか1台のみを起動するようにする。そして、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのいずれか1台のみを起動した後に、起動した燃料電池ユニット以外の燃料電池ユニットを1台ずつ起動する。
【0070】
最初、発電システム1における燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのすべてが停止している状態であるとする。すなわち、発電システム1における複数の燃料電池ユニットのすべてが停止している状態であるとする。そして、ここでは、例として、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C、燃料電池ユニット10Dの順に起動する場合を示す。なお、起動する順番については、上記に限らず順番を適宜変更してもよい。また、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dの少なくとも2台の燃料電池ユニットを起動する場合についても、起動する燃料電池ユニットにおいて同様に行う。
【0071】
(ステップS10)
制御ユニット50は、最初に起動する燃料電池ユニット10Aに最低出力値を指示する。制御ユニット50から最低出力値で出力するように指示された燃料電池ユニット10Aは、起動して、出力を開始する。
図7において例示されるように、時間t1において、燃料電池ユニット10Aが出力を開始する。
【0072】
(ステップS20)
次に、制御ユニット50は、すべての燃料電池ユニット、すなわち、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10D、における要求出力から逆変換ユニット1台分の出力を計算する。なお、ステップS20において、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dは、まだ起動していないことから、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Aの要求出力に基づいて、逆変換ユニット1台分の出力を計算する。
【0073】
具体的には、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Aの要求出力を逆変換ユニットの台数で割って、逆変換ユニット1台分の出力を算出する。発電システム1は、3台の逆変換ユニット、すなわち、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20C、を備えることから、燃料電池ユニット10Aの要求出力を3で割って、逆変換ユニット1台分の出力を算出する。
【0074】
(ステップS30)
次に、制御ユニット50は、複数の逆変換ユニットのそれぞれに、ステップS20で求めた逆変換ユニット1台分の出力を指示する。具体的には、制御ユニット50は、ステップS20で求めた逆変換ユニット1台分の出力で出力するように、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれに指示する。制御ユニット50から指示された逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれは、燃料電池ユニットからの直流電力を交流電力に変換する。
【0075】
(ステップS40)
次に、制御ユニット50は、蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内であるかどうか判定する。言い換えると、蓄電ユニット40における電圧が予め定められた範囲内に収束しているかどうかを判定する。
【0076】
例えば、蓄電ユニット40は、燃料電池ユニット10Aを起動する際に、燃料電池ユニット10Aの出力を補うように放電することにより、電圧が徐々に低下する。そこで、燃料電池ユニット10Aが起動している間に、蓄電ユニット40が放電した分を充電したかどうかを判定する。
【0077】
蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内でない場合(ステップS40のNO)、制御ユニット50は、ステップS20に戻って処理を繰り返す。蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内である場合(ステップS40のYES)、制御ユニット50は、ステップS50に処理を進める。
【0078】
ステップS40における処理により、蓄電ユニット40における電圧が予め定められた範囲内に収束した後に、次の燃料電池ユニットを起動するようにできる。
【0079】
(ステップS50)
次に、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Aの出力が最低出力値以上であるかどうか判定する。燃料電池ユニット10Aの出力が最低出力値以上である場合、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Aの起動が完了したと判断する。
【0080】
燃料電池ユニット10Aの出力が最低出力値未満である場合(ステップS50のNO)、制御ユニット50は、ステップS20に戻って処理を繰り返す。燃料電池ユニット10Aの出力が最低出力値以上である場合(ステップS50のYES)、制御ユニット50は、ステップS110に処理を進める。
【0081】
図7における時間t1から時間t2に示すように、燃料電池ユニット10Aは、最低出力値になるまでに徐々に出力が上昇する。そして、
図7における時間t2から時間t3のように、蓄電ユニット40における電圧を徐々に上昇させて、蓄電ユニット40の電圧を予め定められた範囲内にすることができる。
【0082】
次に、例として、燃料電池ユニット10Bを起動する。
【0083】
(ステップS110)
制御ユニット50は、次に起動する燃料電池ユニット10Bに最低出力値を指示する。制御ユニット50から最低出力値で出力するように指示された燃料電池ユニット10Bは、起動して、出力を開始する。
図7において例示されるように、時間t3において、燃料電池ユニット10Bが出力を開始する。
【0084】
(ステップS120)
次に、制御ユニット50は、すべての燃料電池ユニット、すなわち、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10D、における要求出力から逆変換ユニット1台分の出力を計算する。なお、ステップS120において、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dは、まだ起動していないことから、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10A及び燃料電池ユニット10Bの要求出力に基づいて、逆変換ユニット1台分の出力を計算する。
【0085】
具体的には、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10A及び燃料電池ユニット10Bの要求出力の合計を逆変換ユニットの台数で割って、逆変換ユニット1台分の出力を算出する。
【0086】
(ステップS130)
次に、制御ユニット50は、複数の逆変換ユニットのそれぞれに、ステップS120で求めた逆変換ユニット1台分の出力を指示する。具体的には、制御ユニット50は、ステップS120で求めた逆変換ユニット1台分の出力で出力するように、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれに指示する。制御ユニット50から指示された逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれは、燃料電池ユニットからの直流電力を交流電力に変換する。
【0087】
(ステップS140)
次に、制御ユニット50は、ステップS40と同様に、蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内であるかどうか判定する。
【0088】
蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内でない場合(ステップS140のNO)、制御ユニット50は、ステップS120に戻って処理を繰り返す。蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内である場合(ステップS140のYES)、制御ユニット50は、ステップS150に処理を進める。
【0089】
(ステップS150)
次に、制御ユニット50は、ステップS50と同様に、燃料電池ユニット10Bの出力が最低出力値以上であるかどうか判定する。燃料電池ユニット10Bの出力が最低出力値以上である場合、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Bの起動が完了したと判断する。
【0090】
燃料電池ユニット10Bの出力が最低出力値未満である場合(ステップS150のNO)、制御ユニット50は、ステップS120に戻って処理を繰り返す。燃料電池ユニット10Bの出力が最低出力値以上である場合(ステップS150のYES)、制御ユニット50は、ステップS210に処理を進める。
【0091】
以下、同様の処理を燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれを起動する際に行う。
【0092】
(ステップS210)
制御ユニット50は、次に起動する燃料電池ユニット10Cに最低出力値を指示する。制御ユニット50から最低出力値で出力するように指示された燃料電池ユニット10Cは、起動して、出力を開始する。
図7において例示されるように、時間t5において、燃料電池ユニット10Cが出力を開始する。
【0093】
(ステップS220)
次に、制御ユニット50は、すべての燃料電池ユニット、すなわち、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10D、における要求出力から逆変換ユニット1台分の出力を計算する。なお、ステップS220において、燃料電池ユニット10Dは、まだ起動していないことから、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B及び燃料電池ユニット10Cの要求出力に基づいて、逆変換ユニット1台分の出力を計算する。
【0094】
(ステップS230)
次に、制御ユニット50は、複数の逆変換ユニットのそれぞれに、ステップS220で求めた逆変換ユニット1台分の出力を指示する。
【0095】
(ステップS240)
次に、制御ユニット50は、ステップS40と同様に、蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内であるかどうか判定する。
【0096】
蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内でない場合(ステップS240のNO)、制御ユニット50は、ステップS220に戻って処理を繰り返す。蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内である場合(ステップS240のYES)、制御ユニット50は、ステップS250に処理を進める。
【0097】
(ステップS250)
次に、制御ユニット50は、ステップS50と同様に、燃料電池ユニット10Cの出力が最低出力値以上であるかどうか判定する。燃料電池ユニット10Cの出力が最低出力値以上である場合、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Cの起動が完了したと判断する。
【0098】
燃料電池ユニット10Cの出力が最低出力値未満である場合(ステップS250のNO)、制御ユニット50は、ステップS220に戻って処理を繰り返す。燃料電池ユニット10Cの出力が最低出力値以上である場合(ステップS250のYES)、制御ユニット50は、ステップS310に処理を進める。
【0099】
(ステップS310)
制御ユニット50は、次に起動する燃料電池ユニット10Dに最低出力値を指示する。制御ユニット50から最低出力値で出力するように指示された燃料電池ユニット10Dは、起動して、出力を開始する。
図7において例示されるように、時間t7において、燃料電池ユニット10Dが出力を開始する。
【0100】
(ステップS320)
次に、制御ユニット50は、すべての燃料電池ユニット、すなわち、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10D、における要求出力から逆変換ユニット1台分の出力を計算する。
【0101】
(ステップS330)
次に、制御ユニット50は、複数の逆変換ユニットのそれぞれに、ステップS320で求めた逆変換ユニット1台分の出力を指示する。
【0102】
(ステップS340)
次に、制御ユニット50は、ステップS40と同様に、蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内であるかどうか判定する。
【0103】
蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内でない場合(ステップS340のNO)、制御ユニット50は、ステップS320に戻って処理を繰り返す。蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内である場合(ステップS340のYES)、制御ユニット50は、ステップS350に処理を進める。
【0104】
(ステップS350)
次に、制御ユニット50は、ステップS50と同様に、燃料電池ユニット10Dの出力が最低出力値以上であるかどうか判定する。燃料電池ユニット10Dの出力が最低出力値以上である場合、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Dの起動が完了したと判断する。
【0105】
燃料電池ユニット10Dの出力が最低出力値未満である場合(ステップS350のNO)、制御ユニット50は、ステップS320に戻って処理を繰り返す。燃料電池ユニット10Dの出力が最低出力値以上である場合(ステップS350のYES)、制御ユニット50は、処理を終了する。
【0106】
図7における時間t9において、発電システム1が備える燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれの起動が完了する。
【0107】
なお、ステップS20及びステップS30、ステップS120及びステップS130、ステップS220及びステップS230並びにステップS320及びステップS330の処理により、起動している燃料電池ユニットの台数に応じて、複数の逆変換ユニットのそれぞれの出力を変更できる。
【0108】
[第2例]
本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの起動の第2例について、発電システム1を用いて説明する。本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの起動について説明することにより、発電システムの制御方法に含まれる工程について説明する。
図8及び
図9のそれぞれは、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1における燃料電池ユニットの起動手順の第2例を説明するフロー図である。
図10は、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1における燃料電池ユニットの起動における動作を説明する図である。
【0109】
図10の横軸は時間、縦軸は、複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力、蓄電ユニットの電圧及び複数の逆変換ユニットのそれぞれの出力を示す。
【0110】
第2例は、発電システム1における燃料電池ユニット10Aと起動した後に、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dを同時に起動する例である。
【0111】
最初、発電システム1における燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのすべてが停止している状態であるとする。そして、ここでは、例として、燃料電池ユニット10Aを最初に起動する場合を示す。なお、最初に起動する燃料電池ユニットは、燃料電池ユニット10Aに限らず適宜変更してもよい。
【0112】
ステップS10、ステップS20、ステップS30、ステップS40及びステップS50は、第1例と同じ工程であることから、第1例を参照することとしてここでは説明を省略する。なお、ステップS50において、燃料電池ユニット10Aの出力が最低出力値以上である場合(ステップS50のYES)、制御ユニット50は、ステップS410に処理を進める。
【0113】
(ステップS410)
制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Aに、他の燃料電池ユニット、すなわち、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれを同時に起動するのに必要な指示出力値を指示する。制御ユニット50から指示出力値で出力するように指示された燃料電池ユニット10Aは、指示出力値になるように出力を変更する。
図10において例示されるように、時間t4において、燃料電池ユニット10Cが指示出力値になるように出力を開始する。
【0114】
(ステップS420)
次に、制御ユニット50は、すべての燃料電池ユニット、すなわち、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10D、における要求出力から逆変換ユニット1台分の出力を計算する。なお、ステップS420において、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dは、まだ起動していないことから、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Aの要求出力に基づいて、逆変換ユニット1台分の出力を計算する。
【0115】
具体的には、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Aの要求出力を逆変換ユニットの台数で割って、逆変換ユニット1台分の出力を算出する。
【0116】
(ステップS430)
次に、制御ユニット50は、複数の逆変換ユニットのそれぞれに、ステップS420で求めた逆変換ユニット1台分の出力を指示する。具体的には、制御ユニット50は、ステップS420で求めた逆変換ユニット1台分の出力で出力するように、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれに指示する。制御ユニット50から指示された逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれは、燃料電池ユニットからの直流電力を交流電力に変換する。
【0117】
(ステップS440)
次に、制御ユニット50は、ステップS40と同様に、蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内であるかどうか判定する。
【0118】
蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内でない場合(ステップS440のNO)、制御ユニット50は、ステップS420に戻って処理を繰り返す。蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内である場合(ステップS440のYES)、制御ユニット50は、ステップS450に処理を進める。
【0119】
(ステップS450)
次に、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Aの出力が指示出力値以上であるかどうか判定する。燃料電池ユニット10Aの出力が指示出力値以上である場合、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれを同時に起動できる状態になったと判断する。
【0120】
燃料電池ユニット10Aの出力が指示出力値未満である場合(ステップS450のNO)、制御ユニット50は、ステップS420に戻って処理を繰り返す。燃料電池ユニット10Aの出力が指示出力値以上である場合(ステップS450のYES)、制御ユニット50は、ステップS510に処理を進める。
【0121】
(ステップS510)
制御ユニット50は、次に同時に起動する燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれに最低出力値を指示する。制御ユニット50から最低出力値で出力するように指示された燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれは、起動して、出力を開始する。
図10において例示されるように、時間t6において、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれが出力を開始する。
【0122】
(ステップS520)
次に、制御ユニット50は、すべての燃料電池ユニット、すなわち、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10D、における要求出力から逆変換ユニット1台分の出力を計算する。
【0123】
(ステップS530)
次に、制御ユニット50は、複数の逆変換ユニットのそれぞれに、ステップS520で求めた逆変換ユニット1台分の出力を指示する。
【0124】
(ステップS540)
次に、制御ユニット50は、ステップS40と同様に、蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内であるかどうか判定する。
【0125】
蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内でない場合(ステップS540のNO)、制御ユニット50は、ステップS520に戻って処理を繰り返す。蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内である場合(ステップS540のYES)、制御ユニット50は、ステップS550に処理を進める。
【0126】
(ステップS550)
次に、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれの出力が最低出力値以上であるかどうか判定する。燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれの出力が最低出力値以上である場合、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれの起動が完了したと判断する。
【0127】
燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれの出力が最低出力値未満である場合(ステップS550のNO)、制御ユニット50は、ステップS520に戻って処理を繰り返す。燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれの出力が最低出力値以上である場合(ステップS550のYES)、制御ユニット50は、処理を終了する。
図10における時間t7において、発電システム1における燃料電池システムの起動が完了する。
【0128】
なお、上記の第1例及び第2例のそれぞれは、すべての燃料電池ユニットが停止している状態から、燃料電池ユニットを起動する例であったが、一部の燃料電池ユニットが動作していて、動作する燃料電池ユニットの台数を増やす場合にも適用できる。
【0129】
<発電システムにおける燃料電池ユニットの出力低減>
本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの出力低減の一例について、発電システム1を用いて説明する。本実施形態に係る発電システムにおける燃料電池ユニットの出力低減について説明することにより、発電システムの制御方法に含まれる工程について説明する。
図11及び
図12のそれぞれは、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1における燃料電池ユニットの出力低減手順の一例を説明するフロー図である。
図13は、本実施形態に係る発電システムの一例である発電システム1における燃料電池ユニットの出力低減における動作を説明する図である。
【0130】
図13の横軸は時間、縦軸は、複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力、蓄電ユニットの電圧及び複数の逆変換ユニットのそれぞれの出力を示す。
【0131】
本例は、発電システム1における燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれを1つずつ順に出力を低減する例である。
【0132】
最初、発電システム1における燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのすべてが所定の出力を出力している状態であるとする。すなわち、発電システム1における複数の燃料電池ユニットのすべてが動作している状態であるとする。そして、ここでは、例として、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C、燃料電池ユニット10Dの順に出力を低減する場合を示す。本例において、発電システム1は、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dにおいて、1台ずつ順に出力低減する。言い換えると、本実施形態に係る発電システムにおいて、制御ユニットは、複数の燃料電池ユニットの少なくとも2台の前記燃料電池ユニットにおける出力を低減する際に、複数の燃料電池ユニットのいずれかの1台の燃料電池ユニットのみにおける出力を低減するように制御する。そして、制御ユニットは、当該燃料電池ユニットにおける出力を低減した後に、複数の燃料電池ユニットにおける他の燃料電池ユニットにおける出力を低減するように制御する。
【0133】
なお、出力を低減する順番については、上記に限らず順番を適宜変更してもよい。また、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dの少なくとも1台の燃料電池ユニットを出力低減する場合についても、出力低減する燃料電池ユニットにおいて同様に行う。
【0134】
(ステップS610)
制御ユニット50は、最初に出力低減する燃料電池ユニット10Aに現状の出力より低い低減出力値を指示する。制御ユニット50から低減出力値で出力するように指示された燃料電池ユニット10Aは、出力低減を開始する。
図13において例示されるように、時間t1において、燃料電池ユニット10Aが出力低減を開始する。
【0135】
(ステップS620)
次に、制御ユニット50は、すべての燃料電池ユニット、すなわち、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10D、における要求出力から逆変換ユニット1台分の出力を計算する。
【0136】
具体的には、制御ユニット50は、すべての燃料電池ユニット、すなわち、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10D、における要求出力から逆変換ユニット1台分の出力を計算する。
【0137】
(ステップS630)
次に、制御ユニット50は、複数の逆変換ユニットのそれぞれに、ステップS620で求めた逆変換ユニット1台分の出力を指示する。具体的には、制御ユニット50は、ステップS620で求めた逆変換ユニット1台分の出力で出力するように、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれに指示する。制御ユニット50から指示された逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれは、燃料電池ユニットからの直流電力を交流電力に変換する。
【0138】
(ステップS640)
次に、制御ユニット50は、蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内であるかどうか判定する。言い換えると、蓄電ユニット40における電圧が予め定められた範囲内に収束しているかどうかを判定する。
【0139】
例えば、蓄電ユニット40は、燃料電池ユニット10Aを出力低減する際に、燃料電池ユニット10Aの出力を充電することにより、電圧が徐々に上昇する。そこで、燃料電池ユニット10Aが出力低減している間に、蓄電ユニット40が充電した分を放電したかどうかを判定する。
【0140】
蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内でない場合(ステップS640のNO)、制御ユニット50は、ステップS620に戻って処理を繰り返す。蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内である場合(ステップS640のYES)、制御ユニット50は、ステップS650に処理を進める。
【0141】
ステップS640における処理により、蓄電ユニット40における電圧が予め定められた範囲内に収束した後に、次の燃料電池ユニットを出力低減するようにできる。
【0142】
(ステップS650)
次に、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Aの出力が低減出力値以下であるかどうか判定する。燃料電池ユニット10Aの出力が低減出力値以下である場合、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Aの出力低減が完了したと判断する。
【0143】
燃料電池ユニット10Aの出力が低減出力値より大きい場合(ステップS650のNO)、制御ユニット50は、ステップS620に戻って処理を繰り返す。燃料電池ユニット10Aの出力が低減出力値以下である場合(ステップS650のYES)、制御ユニット50は、ステップS710に処理を進める。
【0144】
図13における時間t1から時間t2に示すように、燃料電池ユニット10Aは、低減出力値になるまでに徐々に出力が下降する。そして、
図12における時間t2から時間t3のように、蓄電ユニット40における電圧を徐々に下降させて、蓄電ユニット40の電圧を予め定められた範囲内にすることができる。
【0145】
次に、例として、燃料電池ユニット10Bを出力低減する。
【0146】
(ステップS710)
制御ユニット50は、次に出力低減する燃料電池ユニット10Bに現状の出力より低い低減出力値を指示する。制御ユニット50から低減出力値で出力するように指示された燃料電池ユニット10Bは、出力低減を開始する。
図13において例示されるように、時間t3において、燃料電池ユニット10Bが出力低減を開始する。
【0147】
(ステップS720)
次に、制御ユニット50は、すべての燃料電池ユニット、すなわち、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10D、における要求出力から逆変換ユニット1台分の出力を計算する。
【0148】
(ステップS730)
次に、制御ユニット50は、複数の逆変換ユニットのそれぞれに、ステップS720で求めた逆変換ユニット1台分の出力を指示する。具体的には、制御ユニット50は、ステップS720で求めた逆変換ユニット1台分の出力で出力するように、逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれに指示する。制御ユニット50から指示された逆変換ユニット20A、逆変換ユニット20B及び逆変換ユニット20Cのそれぞれは、燃料電池ユニットからの直流電力を交流電力に変換する。
【0149】
(ステップS740)
次に、制御ユニット50は、ステップS640と同様に、蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内であるかどうか判定する。
【0150】
蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内でない場合(ステップS740のNO)、制御ユニット50は、ステップS720に戻って処理を繰り返す。蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内である場合(ステップS740のYES)、制御ユニット50は、ステップS750に処理を進める。
【0151】
(ステップS750)
次に、制御ユニット50は、ステップS650と同様に、燃料電池ユニット10Bの出力が低減出力値以下であるかどうか判定する。燃料電池ユニット10Bの出力が低減出力値以下である場合、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Bの出力低減が完了したと判断する。
【0152】
燃料電池ユニット10Bの出力が低減出力値より大きい場合(ステップS750のNO)、制御ユニット50は、ステップS720に戻って処理を繰り返す。燃料電池ユニット10Bの出力が低減出力値以下である場合(ステップS750のYES)、制御ユニット50は、ステップS810に処理を進める。
【0153】
以下、同様の処理を燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれを出力低減する際に行う。
【0154】
(ステップS810)
制御ユニット50は、次に出力低減する燃料電池ユニット10Cに現状の出力より低い低減出力値を指示する。制御ユニット50から低減出力値で出力するように指示された燃料電池ユニット10Cは、出力低減を開始する。
図13において例示されるように、時間t5において、燃料電池ユニット10Cが出力低減を開始する。
【0155】
(ステップS820)
次に、制御ユニット50は、すべての燃料電池ユニット、すなわち、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10D、における要求出力から逆変換ユニット1台分の出力を計算する。
【0156】
(ステップS830)
次に、制御ユニット50は、複数の逆変換ユニットのそれぞれに、ステップS820で求めた逆変換ユニット1台分の出力を指示する。
【0157】
(ステップS840)
次に、制御ユニット50は、ステップS640と同様に、蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内であるかどうか判定する。
【0158】
蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内でない場合(ステップS840のNO)、制御ユニット50は、ステップS820に戻って処理を繰り返す。蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内である場合(ステップS840のYES)、制御ユニット50は、ステップS850に処理を進める。
【0159】
(ステップS850)
次に、制御ユニット50は、ステップS650と同様に、燃料電池ユニット10Cの出力が低減出力値以下であるかどうか判定する。燃料電池ユニット10Cの出力が低減出力値以下である場合、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Cの出力低減が完了したと判断する。
【0160】
燃料電池ユニット10Cの出力が低減出力値より大きい場合(ステップS850のNO)、制御ユニット50は、ステップS820に戻って処理を繰り返す。燃料電池ユニット10Cの出力が低減出力値以下である場合(ステップS850のYES)、制御ユニット50は、ステップS910に処理を進める。
【0161】
(ステップS910)
制御ユニット50は、次に出力低減する燃料電池ユニット10Dに低減出力値を指示する。制御ユニット50から低減出力値で出力するように指示された燃料電池ユニット10Dは、出力低減を開始する。
図13において例示されるように、時間t7において、燃料電池ユニット10Dが出力低減を開始する。
【0162】
(ステップS920)
次に、制御ユニット50は、すべての燃料電池ユニット、すなわち、燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10D、における要求出力から逆変換ユニット1台分の出力を計算する。
【0163】
(ステップS930)
次に、制御ユニット50は、複数の逆変換ユニットのそれぞれに、ステップS920で求めた逆変換ユニット1台分の出力を指示する。
【0164】
(ステップS940)
次に、制御ユニット50は、ステップS640と同様に、蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内であるかどうか判定する。
【0165】
蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内でない場合(ステップS940のNO)、制御ユニット50は、ステップS920に戻って処理を繰り返す。蓄電ユニット40の電圧が予め定められた範囲内である場合(ステップS940のYES)、制御ユニット50は、ステップS950に処理を進める。
【0166】
(ステップS950)
次に、制御ユニット50は、ステップS650と同様に、燃料電池ユニット10Dの出力が低減出力値以下であるかどうか判定する。燃料電池ユニット10Dの出力が低減出力値以下である場合、制御ユニット50は、燃料電池ユニット10Dの出力低減が完了したと判断する。
【0167】
燃料電池ユニット10Dの出力が低減出力値より大きい場合(ステップS950のNO)、制御ユニット50は、ステップS920に戻って処理を繰り返す。燃料電池ユニット10Dの出力が低減出力値以下である場合(ステップS950のYES)、制御ユニット50は、処理を終了する。
【0168】
図13における時間t9において、発電システム1が備える燃料電池ユニット10A、燃料電池ユニット10B、燃料電池ユニット10C及び燃料電池ユニット10Dのそれぞれの出力低減が完了する。
【0169】
なお、ステップS620及びステップS630、ステップS720及びステップS730、ステップS820及びステップS830並びにステップS920及びステップS930の処理により、動作している燃料電池ユニットの出力に応じて、複数の逆変換ユニットのそれぞれの出力を変更できる。
【0170】
なお、上記の例は、すべての燃料電池ユニットのそれぞれに低減出力値を指示していたが、すべての燃料電池ユニットのそれぞれに、低減出力値として出力零を指示することにより、発電システム1を停止する場合にも適用できる。
【0171】
<まとめ>
本実施形態に係る発電システムによれば、逆変換ユニットを効率よく稼働できる。本実施形態に係る発電システムによれば、複数の燃料電池ユニットのいずれかがリフレッシュのために停止しても、逆変換ユニットを停止することなく連続して稼働させることから、逆変換ユニットを効率よく稼働できる。
【0172】
本実施形態に係る発電システムによれば、複数の燃料電池ユニットを並列で結合し、複数の逆変換装置へ分配することにより、燃料電池ユニットの出力と独立した逆変換ユニットを接続できる。したがって、複数の燃料電池ユニットを備える発電システムにおいて、接続可能な逆変換ユニットの機種を増やすことができる。また、複数の燃料電池ユニットを備える発電システムにおいて、拡張する自由度を高くできる。
【0173】
また、本実施形態に係る発電システムによれば、複数の燃料電池ユニットを並列で結合し、複数の逆変換装置へ分配することにより、逆変換ユニット、蓄電ユニット及び変圧器の数の削減できる。さらに、本実施形態に係る発電システムによれば、逆変換ユニットにおいて運転及び停止の繰り返し数を削減できる。逆変換ユニットにおいて運転及び停止の繰り返し数を削減することにより、逆変換ユニットの耐久性を向上できる。
【0174】
例えば、燃料電池ユニット、逆変換ユニット、変圧器及び蓄電器を1対1で接続した場合、燃料電池ユニット、逆変換ユニット、変圧器及び蓄電器のそれぞれの容量が、需要側の容量と適合しない場合があった。また、燃料電池ユニットと逆変換ユニットとを1対1で接続した場合、燃料電池ユニット及び逆変換ユニットのそれぞれの制御が複雑になる場合があった。
【0175】
本実施形態に係る発電システムによれば、燃料電池ユニットの台数に対して、異なる台数の逆変換ユニットを、燃料電池ユニットに接続することにより、制御を簡略化できるとともに、構成を簡略化できる。
【0176】
なお、上記の動作例は、本実施形態に係る発電システムにおける動作の一例であって、本実施形態に係る発電システムは、上記の動作に限定されない。また、上記の動作例で示した数値についても、本実施形態に係る発電システムにおける動作を説明するために例として用いる数値であって、本実施形態に係る発電システムにおける動作は、当該数値に限定されない。
【0177】
以上、発電システムを実施形態により説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本開示の範囲内で可能である。
【符号の説明】
【0178】
1 発電システム
10 制御装置
10A、10B、10C、10D 燃料電池ユニット
11 燃料電池セル
20A、20B、20C 逆変換ユニット
30A、30B、30C 変圧器
40 蓄電ユニット
50 制御ユニット
ACPG 交流電力系統
ND1、ND2 ノード
【手続補正書】
【提出日】2024-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の燃料電池ユニットと、
複数の逆変換ユニットと、
を備え、
前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力は、第1ノードに並列に接続され、
前記複数の逆変換ユニットのそれぞれの入力は、前記第1ノードに接続される第2ノードから並列に接続され、
前記第1ノードに接続される蓄電ユニットと、
前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれと、前記複数の逆変換ユニットのそれぞれと、前記蓄電ユニットと、を制御する制御ユニットと、
を更に備え、
前記制御ユニットは、前記複数の燃料電池ユニットのすべてが停止している状態から、前記複数の燃料電池ユニットの少なくとも2台の前記燃料電池ユニットを起動する際に、前記複数の燃料電池ユニットのいずれかの第1燃料電池ユニットのみを起動するように制御し、前記第1燃料電池ユニットが起動した後に、前記複数の燃料電池ユニットにおける前記第1燃料電池ユニット以外の前記燃料電池ユニットを起動するように制御する、
発電システム。
【請求項2】
複数の燃料電池ユニットと、
複数の逆変換ユニットと、
を備え、
前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力は、第1ノードに並列に接続され、
前記複数の逆変換ユニットのそれぞれの入力は、前記第1ノードに接続される第2ノードから並列に接続され、
前記第1ノードに接続される蓄電ユニットと、
前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれと、前記複数の逆変換ユニットのそれぞれと、前記蓄電ユニットと、を制御する制御ユニットと、
を更に備え、
前記制御ユニットは、前記複数の燃料電池ユニットのすべてが停止している状態から、前記複数の燃料電池ユニットの少なくとも2台の前記燃料電池ユニットを起動する際に、前記複数の燃料電池ユニットのいずれかの第1燃料電池ユニットのみを起動するように制御し、前記第1燃料電池ユニットが起動して、前記蓄電ユニットにおける電圧が予め定められた範囲内に収束した後に、前記複数の燃料電池ユニットにおける前記第1燃料電池ユニット以外の前記燃料電池ユニットを起動するように制御する、
発電システム。
【請求項3】
前記制御ユニットは、前記第1燃料電池ユニットが起動した後に、前記複数の燃料電池ユニットにおいて、起動していない前記燃料電池ユニットを1台ずつ順に起動する、
請求項1に記載の発電システム。
【請求項4】
前記制御ユニットは、前記第1燃料電池ユニットが起動した後に、前記複数の燃料電池ユニットにおいて、起動していない前記燃料電池ユニットを複数台、同時に起動する、
請求項1に記載の発電システム。
【請求項5】
前記蓄電ユニットの容量は、前記複数の燃料電池ユニットのいずれかを起動できる起動最小容量より大きく、前記起動最小容量の2倍より小さい
請求項1に記載の発電システム。
【請求項6】
前記制御ユニットは、前記複数の燃料電池ユニットにおいて起動している前記燃料電池ユニットの台数に応じて、前記複数の逆変換ユニットのそれぞれの出力を変更させる、
請求項1に記載の発電システム。
【請求項7】
複数の燃料電池ユニットと、
複数の逆変換ユニットと、
を備え、
前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力は、第1ノードに並列に接続され、
前記複数の逆変換ユニットのそれぞれの入力は、前記第1ノードに接続される第2ノードから並列に接続され、
前記第1ノードに接続される蓄電ユニットと、
前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれと、前記複数の逆変換ユニットのそれぞれと、前記蓄電ユニットと、を制御する制御ユニットと、
を更に備え、
前記制御ユニットは、前記複数の燃料電池ユニットの少なくとも2台の前記燃料電池ユニットにおける出力を低減する際に、前記複数の燃料電池ユニットのいずれかの第2燃料電池ユニットのみにおける出力を低減するように制御し、前記第2燃料電池ユニットにおける出力を低減した後に、前記複数の燃料電池ユニットにおける前記第2燃料電池ユニット以外の前記燃料電池ユニットにおける出力を低減するように制御する、
発電システム。
【請求項8】
複数の変圧器を更に備え、
前記複数の逆変換ユニットのそれぞれは、前記複数の変圧器のいずれか一つに接続される、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の発電システム。
【請求項9】
複数の燃料電池ユニットと、
複数の逆変換ユニットと、
蓄電ユニットと、
を備え、
前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力は、第1ノードに並列に接続され、
前記複数の逆変換ユニットのそれぞれの入力は、前記第1ノードに接続される第2ノードから並列に接続され、
前記蓄電ユニットは、前記第1ノードに接続される発電システムの制御方法であって、
前記複数の燃料電池ユニットのすべてが停止している状態から、前記複数の燃料電池ユニットの少なくとも2台の前記燃料電池ユニットを起動する際に、
前記複数の燃料電池ユニットのいずれかの第1燃料電池ユニットのみを起動するように制御する工程と、
前記第1燃料電池ユニットが起動後に、前記複数の燃料電池ユニットにおける前記第1燃料電池ユニット以外の前記燃料電池ユニットを起動する工程と、
を含む、
発電システムの制御方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示の一の態様によれば、複数の燃料電池ユニットと、複数の逆変換ユニットと、を備え、前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれの出力は、第1ノードに並列に接続され、前記複数の逆変換ユニットのそれぞれの入力は、前記第1ノードに接続される第2ノードから並列に接続され、前記第1ノードに接続される蓄電ユニットと、前記複数の燃料電池ユニットのそれぞれと、前記複数の逆変換ユニットのそれぞれと、前記蓄電ユニットと、を制御する制御ユニットと、を更に備え、前記制御ユニットは、前記複数の燃料電池ユニットのすべてが停止している状態から、前記複数の燃料電池ユニットの少なくとも2台の前記燃料電池ユニットを起動する際に、前記複数の燃料電池ユニットのいずれかの第1燃料電池ユニットのみを起動するように制御し、前記第1燃料電池ユニットが起動した後に、前記複数の燃料電池ユニットにおける前記第1燃料電池ユニット以外の前記燃料電池ユニットを起動するように制御する発電システムを提供する。