(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117038
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】ソーシャルネットワーキングサービスを用いたダイレクトメール送信装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20240821BHJP
G06Q 50/00 20240101ALI20240821BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20240821BHJP
【FI】
G06Q30/0251
G06Q50/00 300
G06Q30/0241 446
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023035071
(22)【出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】523081915
【氏名又は名称】株式会社デジタルポスティング
(72)【発明者】
【氏名】植村 友一
(72)【発明者】
【氏名】松村 拓朗
(72)【発明者】
【氏名】原田 健二
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】アカウントが多数の他のSocial Networking Service(SNS)利用者のアカウントと紐付けされているインフルエンサーにより、企業や組織など、ダイレクトメール送信を希望するクライアントが望むターゲット層に対して、直接ダイレクトメールを送信することができるSNSを用いたダイレクトメール送信装置を提供する。
【解決手段】ダイレクトメール送信装置は、ダイレクトメール送信依頼をクライアントから受け付けるダイレクトメール送信依頼受付部と、エンドユーザーへの送信依頼をインフルエンサーに通知するダイレクトメール送信依頼通知部と、前記インフルエンサーが前記ダイレクトメール送信依頼に係るダイレクトメールをエンドユーザーに送信した旨の報告をインフルエンサーから受け付けるダイレクトメール送信報告受付部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイレクトメール送信依頼をクライアントから受け付けるダイレクトメール送信依頼受付部と、エンドユーザーへの送信依頼をインフルエンサーに通知するダイレクトメール送信依頼通知部と、前記インフルエンサーが前記ダイレクトメール送信依頼に係るダイレクトメールをエンドユーザーに送信した旨の報告をインフルエンサーから受け付ける送信報告受付部とを備えソーシャルネットワーキングサービスを用いたダイレクトメール送信装置。
【請求項2】
ダイレクトメール送信依頼通知部において、クライアントの希望に沿うエンドユーザーを選別する機能を有するエンドユーザー選別部を備えた、請求項1記載のソーシャルネットワーキングサービスを用いたダイレクトメール送信装置。
【請求項3】
ダイレクトメール送信依頼通知部において、クライアントの目的、および希望に沿ったインフルエンサーを選別する機能を有するインフルエンサー選別部を備えた、請求項1または2記載のソーシャルネットワーキングサービスを用いたダイレクトメール送信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有店舗、無店舗運営の小売店等が顧客獲得の為に利用し、集客サービスとしてソーシャルネットワーキングサービスを利用している顧客に対して直接ダイレクトメールをインフルエンサーから送信する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
企業や組織は、企業情報・商品情報・イベント情報など各種情報を広く周知させたい場合、新聞社・放送局・出版社・通信社などの報道機関に対して周知させたい情報を提供し、報道機関が新聞・テレビ・ラジオ・雑誌・インターネットなどの各種メディアを用いて当該情報を大衆に伝達する、いわゆるプレスリリースという形態がとられている。
【0003】
この従来の形態では、効率的且つ効果的にプレスリリースを周知するためには、メディア及び報道機関を適切に選択することが重要である。しかし、メディア等の適切な選定には経験的知識が必要であるという問題があるが、効率的且つ効果的にプレスリリースを周知するためには、プレスリリースを多数の報道機関に提供する必要がある。このため、企業や組織は繁雑な作業を必要としていた。
そこで、効率的に企業情報等を周知させる方法として、ソーシャルネットワーキングサービスを用い、インフルエンサーに投稿等を依頼し拡散を行なう方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のインフルエンサーによる投稿型の拡散による集客、店舗周知では、どの程度反響があるのかが可視化出来ない事が無駄な広告費の捻出に繋がっている、また、規模の小さい店舗や地方の店舗ではインフルエンサー等の取り合いになっているのが現状として周知の事実である。さらに、近年のインフルエンサーはフォロワーの購入等を行い、効果が不明確である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、クライアントが求めるターゲット層に対して、クライアントが伝えたい情報を、インフルエンサーによるダイレクトメールを用いて一人一人に情報を送信することを特徴とするサービスの装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ターゲット層に対して直接ダイレクトメールが送信されるので、上記問題点を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のダイレクトメール送信装置について詳細に説明する。
[用語の説明]本発明において「運営者」とは、本発明のダイレクトメール配信装置を用いて「クライアント」に対してダイレクトメール送信サービスを提供する者を意味する。「管理者」とは、後述するダイレクトメール送信装置を管理する者を意味する。「運営者」と「管理者」とは同一の者であっても異なるものであってもよい。本実施の形態では、「運営者」と「管理者」は同一の者であるものとする。また、「クライアント」とは、企業や組織などダイレクトメール送信を希望する者を意味する。すなわち「クライアント」は運営者からダイレクトメール送信サービスの提供を受ける者である。
【0010】
「インフルエンサー」とは、SNS(Social Networking Service)のアカウントを有するSNS利用者であって、特に当該インフルエンサーのアカウントが多数の他のSNS利用者のアカウントと紐付けされており、SNSを介して世間に与える影響力が大きい者を意味する。インフルエンサーがSNSに投稿したコンテンツは、インフルエンサーのアカウントに紐付けされた他のSNS利用者(フォロワーと言う)に対して公開されるだけでなく、当該フォロワーのフォロワーに対して再投稿や引用や評価等が繰り返し行われることにより、広く一般に拡散される。
【0011】
本発明では、近年のインフルエンサーによるフォロワー数を増やす行為により、効果性の可視化が困難な状況でもあるので、マイクロインフルエンサー、ナノインフルエンサーと呼ばれるフォロワー数が約5000人以下のインフルエンサーを起用し、エンドユーザーに対してダイレクトメール配信することにより効果の可視化と集客の成果がより高くなることが期待できる。
なお、SNSの具体例としては、Twitter(登録商標)、Instagram(登録商標)、Facebook(登録商標)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0012】
[本発明の概要]
まず、
図1を用いて本発明に係るソーシャルネットワーキングサービスを用いたダイレクトメール送信装置を用いたダイレクトメール送信の流れについて説明する。
本発明におけるクライアント(1)とは、有店舗無店舗の小売店等であり、有店舗とは固定の所在地にお店を構えているクライアントを指す。無店舗の場合では固定の店舗ではなくECサイトや移動型店舗のクライアントを指す。本願発明のサービスでは対象となるクライアントが多いことや効果が受けやすい事が特徴である。本発明におけるダイレクトメール送信装置(2)とは、SNS(Social Networking Service、例えばInstagram(登録商標))を用いてエンドユーザーに対して、クライアントが求めるダイレクトメール送信を取りまとめる装置である。
【0013】
本発明におけるインフルエンサー(3)とは、クライアントの広告活動、集客活動を行う広告集客担当者である。近年のインフルエンサー事情は、インフルエンサーが個人で活動するため、企業側、クライアント側でインフルエンサーの集客力や訴求力の可視化が難しいという問題点がある。そこで、本発明においては、インフルエンサーとして、エンドユーザーに対してダイレクトメール送信を行う事で、効果的に集客ができ、効果的に集客ができるフォロワー数が約5000人以下のマイクロインフルエンサー、ナノインフルエンサーへ依頼を行うことがより好ましい実施態様である。
本発明におけるSNSサーバー(4)とは、インフルエンサーの使用している端末とSNSのダイレクトメール送信機能を管理するサーバーである。
【0014】
本発明におけるエンドユーザー(5)とは、クライアントの固定店舗や移動型店舗、ECサイトなどでの購入者や来店者になり得るSNSの利用者である。従来のインフルエンサーによる投稿拡散型での集客、訴求方法では、必要ないクライアントにも通知をしてしまい、非効率であるが、本発明の送信装置によれば、ダイレクトメールにて情報を発信し、訴求するので、エンドユーザーの質に違いがある。
本発明におけるクライアント(6)からのダイレクトメール送信依頼とはクライアントから、求める客層に対して、ダイレクトメールの送信を依頼するものである。
【0015】
インフルエンサーへのダイレクトメール送信依頼(7)とは、クライアントからのダイレクトメール送信依頼をインフルエンサーに伝えるものである。なお、その際に後述のエンドユーザー選別部、インフルエンサー選別部によって、クライアントが望む情報発信となるように、クライアントからの情報をもとにダイレクトメール送信の条件設定を行うことも可能である。
ダイレクトメール送信報告(8)とは、インフルエンサーからエンドユーザーへのダイレクトメールの送信が完了した旨の報告であり、本発明のダイレクトメール送信装置(2)においては、この送信報告をもって、活動の完了を確認することとなる。
エンドユーザーへのダイレクトメール送信(9)とは、インフルエンサー(3)からSNSサーバー(4)を介するエンドユーザー(5)へのダイレクトメールの送信である。
【0016】
このように、
図1は、本発明の小売店舗とマイクロインフルエンサーの流れの図である。
この図に示すように、本実施例のながれは、従来のソーシャルネットワーキングサービスを用いた、投稿型の集客方法では無く、ダイレクトメールを主体である。
【0017】
次に、
図2を用いて本発明のソーシャルネットワーキングサービスを用いたダイレクトメール配信装置の構成について説明する。
本発明においては、クライアント(1)からのダイレクトメール送信依頼(6)をダイレクトメール送信装置(2)内のダイレクトメール送信依頼受付部(10)にて受け付ける。受け付けたダイレクトメール送信依頼(6)はダイレクトメール送信装置(2)内のダイレクトメール送信依頼通知部(11)に伝達され、さらにインフルエンサー(3)にダイレクトメール送信依頼(7)として通知される。
【0018】
インフルエンサー(3)は、本発明のダイレクトメール送信装置(2)からのダイレクトメール送信依頼(7)を受け取り、その指示内容に従ってエンドユーザー(5)にダイレクトメールを送信する。そしてその後、インフルエンサー(3)は送信報告(8)をダイレクトメール送信装置(2)に送り、ダイレクトメール送信装置(2)内のダイレクトメール送信報告受付部(14)にてかかる送信報告(8)を受領する。
なお、かかるダイレクトメール送信依頼通知部(11)においては、インフルエンサー(3)に送信依頼(7)を通知する前に、エンドユーザー選別部(12)にてクライアントの希望に沿うエンドユーザーの選別を行うことも可能である。
かかるエンドユーザーの選別は、例えば、SNS利用者の年齢、性別、居住地、趣味趣向、アカウントのフォロワー、投稿内容、プロフィール、アイコン画像、ストーリーズなどを参考に行うことが好ましい。
【0019】
また、同様にダイレクトメール送信依頼通知部(11)において、インフルエンサー(3)に送信依頼(7)を通知する前に、インフルエンサー選別部(13)にてクライアントの目的、および希望に沿ったインフルエンサーの選別を行うことも可能である。
かかるインフルエンサーの選別は、クライアントの店舗形態(有店舗無店舗)や来店希望者を考慮し、性別や投稿内容、アカウントの雰囲気を勘案して選別し、訴求効果を高めることが好ましい。例えば女性アパレルの場合には、投稿内容がファッション系であるインフルエンサーを、飲食関係の場合には投稿内容が飲食に特化しているインフルエンサーを選ぶなど、が考えられる。かかるエンドユーザーの選別、およびインフルエンサーの選別において用いる情報の一例を
図3を用いて説明する。例えば、ハッシュタグ(15)は送信条件を設定する際に属性の判断基準や検索手法として、位置情報(14)は送信条件を設定する際に居住地の判断基準や検索手法として、さらにフォロワー(15)は送信条件を設定する際に年齢や趣味趣向の属性の判断基準や検索手法として活用することができる。
【符号の説明】
【0020】
1 クライアント
2 ダイレクトメール送信装置
3 インフルエンサー
4 SNSサーバー
5 エンドユーザー
6 クライアントからのダイレクトメール送信依頼
7 インフルエンサーへのダイレクトメール送信依頼
8 インフルエンサーからのダイレクトメール送信報告
9 エンドユーザーへのダイレクトメール送信.
10 ダイレクトメール送信依頼受付部
11 ダイレクトメール送信依頼通知部
12 エンドユーザー選別部
13 インフルエンサー選別部
14 ダイレクトメール送信報告受付部
15 ハッシュタグ
16 位置情報
17 フォロワー