(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117090
(43)【公開日】2024-08-28
(54)【発明の名称】羽毛布団のリフォーム作業管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240821BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024074403
(22)【出願日】2024-05-01
(62)【分割の表示】P 2023022966の分割
【原出願日】2023-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】501211165
【氏名又は名称】花嫁わた株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138221
【弁理士】
【氏名又は名称】影山 剛士
(74)【代理人】
【識別番号】100177987
【弁理士】
【氏名又は名称】河野上 真緒
(72)【発明者】
【氏名】吉村 祐介
【テーマコード(参考)】
5L050
【Fターム(参考)】
5L050CC11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】布団のリフォーム作業の進捗情報をリアルタイムに顧客ユーザに共有する方法を提供する。
【解決手段】サーバ端末、作業者端末及びユーザ端末が、ネットワークを介して各々接続される羽毛布団のリフォーム管理システムにおける布団のリフォーム管理方法であって、サーバ端末の制御部は、作業者端末から、顧客ユーザの注文商品のリフォーム作業の進捗に係る入力情報を受け付け、入力情報を、顧客ユーザのユーザ端末に送信する。入力情報は、注文商品のカルテ情報入力、素材解体完了入力、素材吹込完了入力及び出荷入力のいずれかの情報である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
布団のリフォーム管理方法であって、
サーバ端末の制御部は、
作業者端末から、
顧客ユーザの注文商品のリフォーム作業の進捗に係る入力情報を受け付け、
前記入力情報を、前記顧客ユーザのユーザ端末に送信し、
前記入力情報は、
前記注文商品のカルテ情報入力、素材解体完了入力、素材吹込完了入力、及び出荷入力のいずれかの情報であり、
前記カルテ情報入力は、前記注文商品の入荷時画像情報、前記顧客ユーザにより注文時の依頼情報、前記注文商品の識別色、前記注文商品の計測情報、及び前記注文商品への指定された吹込重量に関する情報のいずれかの情報を含み、
前記作業者端末に、前記注文商品に関する情報とともに識別色に近似する色を表示させる方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記カルテ情報を、前記注文商品の計測情報に対応した仕上重量を表示させる、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記リフォーム作業の進捗に係る入力情報を受け付ける際に、前記作業者端末から、前記顧客ユーザへの問合せ情報の入力を受け付ける、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に布団のリフォーム作業の管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、羽毛布団のリフォームが浸透してきており、羽毛布団のリフォームは、主に、布団から羽毛を解体のうえ取り出し、取り出した羽毛を洗浄し、羽毛を布団に吹き込むことで仕上げるという作業工程からなる。
【0003】
羽毛布団のリフォーム方法として、例えば、特許文献1において、羽毛布団のリフォーム作業において異なる羽毛の混和を防止する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、羽毛布団のリフォーム品質の向上に寄与する技術であるものの、このような高品質の羽毛布団リフォーム作業が行われていることを適正に管理し、作業の進捗をリアルタイムに顧客ユーザに共有する仕組みは開示されていない。
【0006】
そこで、本発明は、布団のリフォーム作業の進捗情報をリアルタイムに顧客ユーザに共有する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における、布団のリフォーム管理方法であって、サーバ端末の制御部は、作業者端末から、顧客ユーザの注文商品のリフォーム作業の進捗に係る入力情報を受け付け、前記入力情報を、前記顧客ユーザのユーザ端末に送信し、前記入力情報は、前記注文商品のカルテ情報入力、素材解体完了入力、素材吹込完了入力、及び出荷入力のいずれかの情報である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、布団のリフォーム作業の進捗情報をリアルタイムに顧客ユーザに共有する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る、羽毛布団のリフォーム管理システムを示すブロック構成図である。
【
図2】
図1のサーバ端末100を示す機能ブロック構成図である。
【
図3】
図1の作業者端末200を示す機能ブロック構成図である。
【
図4】サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【
図5】本発明の第一実施形態に係る、羽毛布団のリフォーム管理方法の一例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の第一実施形態に係る、羽毛布団のリフォーム管理方法のうち、カルテ情報入力処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の第一実施形態に係る、注文商品入荷後に作成される入荷票及びカルテの一例を説明する図である。
【
図8】本発明の第一実施形態に係る、作業者端末に表示される、注文商品入荷後に撮影される荷姿の画像情報を示す図である。
【
図9】本発明の第一実施形態に係る、カルテにおいて注文商品の仕上色が表示されることを説明する図である。
【
図10】本発明の第一実施形態に係る、作業者端末を介して入力される、注文商品の詳細情報の一例を示す図である。
【
図11】本発明の第一実施形態に係る、カルテにおいて、預かり布団と注文布団の羽毛吹込み量を指定する画面の一例を示す図である。
【
図12】本発明の第一実施形態に係る、カルテにおいて、羽毛の吹込み完了確認を行う画面の一例を示す図である。
【
図13】本発明の第一実施形態に係る、羽毛布団のリフォーム作業において問題等が生じた場合に顧客ユーザに連絡を行うための画面の一例を示す図である。
【
図14】本発明の第一実施形態に係る、羽毛布団のリフォーム作業において、特に顧客ユーザから指定された作業を実施するために作業者にアラートにより知らせる機能について説明する図である。
【
図15】本発明の第一実施形態に係る、注文商品の入出荷時に注文商品の入出荷状況を確認するための機能について説明する図である。
【
図16】本発明の第一実施形態に係る、顧客ユーザ端末に表示される、注文商品の作業進捗について共有された情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本発明の必須の構成要素であるとは限らない。
【0011】
<構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る、羽毛布団のリフォーム管理システムを示すブロック構成図である。本システム1は、例えば、羽毛布団のリフォームを注文する顧客ユーザより入荷された注文商品(本例では、羽毛布団)に関する情報を含むカルテ情報の入力を、作業者端末200より受け付け、カルテ情報を生成し、羽毛布団の解体、洗浄、吹込み、出荷等のリフォーム作業の進捗に関する情報を管理する、サーバ端末100、羽毛布団のリフォーム作業を実施する作業者により管理される作業者端末200、及び上記顧客ユーザにより管理されるユーザ端末300を含む。なお、説明の便宜上、各端末を単一のものとして記載しているが、複数であってもよく、各々数は制限されない。また、本実施形態では、布団の素材として羽毛を例示して説明を行うが、布団は羽毛布団に限定されず、本実施形態を、綿、羊毛、ポリエステル等の布団にも適用可能である。
【0012】
サーバ端末100、作業者端末200、及びユーザ端末300は、ネットワークNW1を介して各々接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、携帯電話通信網等により構成される。
【0013】
サーバ端末100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
作業者端末200、ユーザ端末300は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。特に、作業者端末200については、工場において作業しながら、端末を操作する特性上、携帯可能なスマートフォンやタブレット端末等であることが好ましい。
【0015】
図2は、
図1のサーバ端末100の機能ブロック構成図である。サーバ端末100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0016】
通信部110は、ネットワークNW1を介してユーザ端末200と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、携帯電話通信網等の通信規約により通信が行われる。
【0017】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、羽毛布団のリフォームを注文する顧客ユーザに関連する各種データを格納する、ユーザデータ格納部121を有する。なお、各種データを格納したデータベース(図示せず)が記憶部120またはサーバ端末100外に構築されていてもよい。
【0018】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ端末100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、羽毛布団のリフォーム事業者の作業者端末200からの情報を受け付ける情報受付部131と、羽毛布団のリフォームを注文する顧客ユーザに関連する各種データを参照し、処理する、ユーザ情報処理部132とを有する。情報受付部131及びユーザ情報処理部132は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ端末100により実行される。
【0019】
情報受付部131は、作業者端末200から通信部110を介して各種入力情報を受付ける。例えば、作業者端末200からは、所定の入力フォーム等を介して、作業者により入力される、後述する、基本情報、注文情報、画像情報、羽毛の吹込情報、作業者と顧客ユーザとの間でやり取りされる連絡情報、羽毛布団のリフォーム作業の進捗に関する進捗情報、顧客ユーザからの特別な作業に関するアラート情報等を受信する。
【0020】
ユーザ情報処理部132は、顧客ユーザに注文された羽毛布団のリフォームに関連する各種データ(例えば、後述するユーザデータ1000等)を参照し、所定の処理を行う。
【0021】
また、制御部130は、図示しない、画面生成部を有することもでき、作業者端末200及びユーザ端末300のユーザーインターフェースを介して表示される画面情報を生成する。例えば、記憶部120に格納された(図示しない)画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストをユーザーインターフェースの所定の領域に配置することで、ユーザーインターフェースを生成する。画像生成部に関連する処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。
【0022】
図3は、
図1の作業者端末200を示す機能ブロック構成図である。作業者端末200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0023】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ端末100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。
【0024】
表示操作部220は、提供者が指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザーインターフェースであり、作業者端末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、作業者端末200がスマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)である作業者端末200により実行される。
【0025】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ端末100との通信内容を一時的に記憶している。
【0026】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、作業者端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0027】
図4は、サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【0028】
図4に示すユーザデータ1000は、ユーザに関連する各種データを格納する。
図4において、説明の便宜上、一ユーザ(例えば、顧客ユーザ単位)(ユーザID「10001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数のユーザの情報を格納することができる。ユーザに関連する各種データとして、例えば、顧客ユーザに関する基本情報(例えば、氏名、住所、(メールアドレス、電話番号)等)、顧客ユーザにより注文された羽毛布団のリフォームに関する注文情報(預かりID、届け(商品)ID、商品名、内訳、計測/仕上り指定重量)等)、画像情報(例えば、注文商品の入荷時荷姿、リフォーム作業時に撮影された注文商品を撮影した画像データ、撮影された注文商品から識別される、または、作業者により入力された、注文商品の色に関する情報等)、吹込情報(例えば、注文商品への羽毛の吹込み重量の指定グラム数等)、連絡情報(例えば、作業者と顧客ユーザとの間でやり取りされる連絡情報等)、進捗情報(例えば、入荷、カルテ作成、計量、解体、洗浄、吹込み、かさ高測定、出荷等の羽毛布団のリフォーム作業の進捗に関する進捗情報等、アラート情報(例えば、顧客ユーザからの特別な作業に関する情報)を含むことができるがこれに限定されない。
【0029】
<処理の流れ>
図5を参照しながら、本実施形態のシステム1が実行する、羽毛布団のリフォーム作業の管理方法の処理の流れについて説明する。
図5は、本発明の第一実施形態に係る、羽毛布団のリフォーム管理方法の一例を示すフローチャートである。
【0030】
まず、ステップS101の前段の処理として、まず、羽毛布団のリフォーム作業を実施する事業者の作業者を含む担当者(以下、作業者と呼ぶ)は、顧客ユーザから所定の袋に収納された羽毛布団の入荷とともに、羽毛布団のリフォームの注文を受け付ける。顧客ユーザが配送により羽毛布団のリフォームを注文する場合、羽毛布団を収納する荷姿には、バーコードを記載した宅配業者の送り状または商品注文を個別に管理するQRコード(登録商標)が記載された個別管理シールが貼付され、作業者は、羽毛布団の入荷時に、バーコード及びQRコード等の識別コードを、作業者端末200に内蔵されたカメラ等で撮影することにより読み取ることで、作業者端末200を介して、作業者端末200が所在する位置に関する位置情報とともに、注文商品(本例では、羽毛布団)の注文を受け付けた旨や入荷した旨の情報をサーバ端末100に送信する。サーバ端末100は、ユーザ端末200に対し、リアルタイムに上記注文を受け付けた旨等の情報を送信する。以下、作業者により管理される作業者端末200より入力を受け付ける例を説明する。ここで、作業者端末200は、羽毛布団のリフォーム作業の各工程において、異なる作業者により管理される作業者端末であってもよく、同一の作業者端末とは限らない。
【0031】
作業者は、注文商品である羽毛布団の入荷後、顧客ユーザ毎の羽毛布団を確実に管理するため、
図7に示すように、注文明細記載の入荷票及び全布団枚数分のカルテを作成する。ここで、カルテに対し、個別の預かりIDとQRコードを発行し、個別のカルテと注文を受け付けた布団とを直感的に照合できるよう、布団側生地の近似色を、印刷後のカルテに表示できるよう紐づけを行う。また、羽毛布団の洗浄の際に、カルテから布団が離れてしまうため、QRコードと管理番号が印刷された耐水耐熱ラベルシールを印刷し、洗濯袋に貼り付けることで、洗濯中においても布団の個別管理が可能となる。サーバ端末100の制御部130のユーザ情報処理部132は、生成されたカルテ情報について、記憶部120のユーザデータ格納部121に、注文を行った顧客ユーザのユーザIDに紐づけて、発行された注文情報(例えば、預かりID)を格納する。
【0032】
続いて、羽毛布団の入荷後、ステップS101の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、作業者により入力された、羽毛布団のリフォームに関するカルテ情報の入力を受け付ける。制御部130のユーザ情報処理部132は、受信したカルテ情報を、ユーザデータ1000として、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納する。
【0033】
図6は、本発明の第一実施形態に係る、羽毛布団のリフォーム管理方法のうち、カルテ情報入力処理の詳細の一例を示すフローチャートである。なお、以下、作業者端末200により入力される情報は、説明通りの順序であっても、説明順序とは異なる順序であってもよい。
【0034】
カルテが作成されると、ステップS201の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、羽毛布団の入荷時に作業者によって撮影された荷姿に関する画像情報の入力を受け付ける。
【0035】
図8に示すように、作業者は、運送時の荷姿として、宅配業者の送り状が貼付された荷姿や袋に梱包された羽毛布団の状態を、また、入荷時の荷姿として、袋から取り出された羽毛布団の状態を各々、作業者端末200に内蔵されたカメラにより撮影し、画像情報として、作業者に関する情報及び撮影日時とともにサーバ端末100にアップロードを行う。
【0036】
そして、ステップS201の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、作業者端末200から、羽毛布団の入荷時に作業者によって撮影された荷姿に関する画像情報の入力を受け付ける。
【0037】
また、作業者は、上記画像情報のアップロードに際し特記事項の手書きメモの入力を行い、ステップS202の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、作業者端末200から、作業者によって入力されたメモ情報の入力を受け付ける。例えば、
図13に示すように、顧客ユーザから預かった布団に問題があった場合等において、作業者は布団の不良個所を撮影し、QRコード等の識別コードを読み取ることで、当該顧客ユーザに対応づけられ、作業者により入力された手書きメモと紐づけを行うことができる。本手書きメモは、後に説明する、羽毛布団のリフォームの各工程において、作業者が参照することができる。
【0038】
ここで、
図9に示すように、作業者は、布団毎に仕上色の荷札指定がある場合に、指定された色に関する情報の入力を行い、ステップS203の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、作業者端末200から、作業者によって入力された色情報の入力を受け付ける。
【0039】
また、
図10に示すように、作業者は、入荷した布団の品質状態等の詳細情報の入力を行い、ステップS204の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、作業者端末200から、作業者によって入力された品質状態等の詳細情報の入力を受け付ける。ここで、詳細情報として、
図10(a)に示すように、布団のカット、種類、サイズ、マス(横/縦)、見立て羽毛色、表示品質(%)、表示重量(g)、預かさ高、見立て品質等の情報が挙げられる。また、
図10(b)に示すように、作業者は、羽毛布団の布団に近似する色を選択することができる。これにより、
図11に示すように、作業者端末200に表示されるカルテにおいて、布団に関する情報とともに近似色が識別表示されるため、作業者は効率的に布団に関する情報を参照することができる。
【0040】
また、作業者は、預かった布団の計測を行い、計測情報とともに、布団への羽毛の吹込み量及び仕上げ重量に関する情報を入力し、ステップS205の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、作業者端末200から、作業者によって入力された計測情報及び吹込情報の入力を受け付ける。ここで、
図11に示すように、作業者端末200に表示されるカルテにおいて、預かった布団の画像情報及び計測情報が縦軸に表示され、布団の仕上重量を横軸に対応させて表示され、また、預かり布団及び仕上げ布団の複数枚の組合せについても直観的に品質重量配分が分かるように表示されるため、作業者は効率的に重量に関する情報を参照することができる。
【0041】
以上、各ステップにおいて受け付けた入力情報を、制御部130のユーザ情報処理部132は、ユーザデータ1000として、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納する。
【0042】
作業者によりカルテ情報の入力を受け付けると、羽毛布団のリフォーム作業に移行し、まず、作業者が羽毛布団の解体作業を完了すると、ステップS102の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、作業者端末200より、解体完了の旨入力を受け付け、制御部130のユーザ情報処理部132は、解体完了の旨、ユーザデータ1000として、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納する。ここで、
図14に示すように、事前に入荷時等に入力された、顧客ユーザによる緊急作業等の依頼情報を、羽毛布団のリフォーム作業の各工程(入荷時、カルテ作成時、計量開始及び完了時、解体完了時、吹込完了時、かさ高測定完了時、出荷時等)においてアラートとして知らせる機能を有することができる。
図14の例においては、サーバ端末100の制御部130は、記憶部120に格納された緊急作業等に関する依頼情報の一覧を参照し、依頼情報を作業者端末200に対してアラートとして通知することで、作業者は、作業を中断し、依頼情報を参照することができる。作業者は、依頼情報を確認し、しかるべき対応を行う
【0043】
続いて、作業者が羽毛布団の吹込み作業を完了すると、ステップS103の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、作業者端末200より、吹込み完了の旨入力を受け付け、制御部130のユーザ情報処理部132は、吹込み完了の旨、ユーザデータ1000として、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納する。ここで、図示しないが、サーバ端末100は、吹込み工程の前に実施される、羽毛の洗浄工程についても完了の旨、作業者端末200より受け付け、記憶部120に格納することもできる。また、
図12に示すように、サーバ端末100は、作業者端末200に表示されるカルテの羽毛吹込みの確認画面において、羽毛布団と指定グラム数に応じた吹込み対応表を表示させるようカルテ情報を生成することができる。作業者が吹込みを完了し、吹込みが終わったマスを選択すると色が反転するため、作業者は、吹込み作業の進捗を参照しながら作業を実施することができる。
【0044】
作業者が羽毛布団の吹込み作業を完了し、羽毛布団のかさ高を測定及び重量を測定し、仕上げ作業が完了すると、ステップS104の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、作業者端末200より、羽毛布団の出荷の旨入力を受け付け、制御部130のユーザ情報処理部132は、出荷の旨、ユーザデータ1000として、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納する。ここで、出荷時において、
図15に示すように、羽毛布団を収納する荷姿には、前述同様、バーコードを記載した宅配業者の送り状または商品注文を個別に管理するQRコード(登録商標)が記載された個別管理シールが貼付され、作業者は、羽毛布団の出荷時に、バーコード及びQRコード等の識別コードを、作業者端末200に内蔵されたカメラ等で撮影することにより読み取ることで、作業者端末200を介して、作業者端末200が所在する位置に関する位置情報とともに、注文商品(本例では、羽毛布団)を顧客ユーザに出荷した旨の情報をサーバ端末100に送信する。
【0045】
以上のように、各リフォーム工程の進捗に関する情報は、サーバ端末100の記憶部120のユーザデータ格納部121において、進捗情報として格納及び管理されるため、顧客ユーザは、
図16に示すように、リアルタイムに、荷姿及び預かり布団の画像、及びカルテ情報として生成された情報を参照したり、注文した商品の作業進捗や状態を参照することができる。作業進捗に関する情報とともに、各作業工程における羽毛布団の状態を撮影した画像情報を参照することを可能とすることで、顧客ユーザは、ユーザ端末300を介して注文した羽毛布団が実際にリフォーム作業されているかどうかを確認することもできる。
【0046】
以上、発明に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0047】
1 システム 100 サーバ端末、110 通信部、120 記憶部、130 制御部、200 作業者端末、300 ユーザ端末、NW1 ネットワーク