(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117107
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】ダイカストマシンの生産管理システム
(51)【国際特許分類】
B22D 17/32 20060101AFI20240822BHJP
B29C 45/76 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
B22D17/32 J
B22D17/32 Z
B29C45/76
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023023006
(22)【出願日】2023-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】300041192
【氏名又は名称】UBEマシナリー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】久保田 亘
(72)【発明者】
【氏名】村上 工成
【テーマコード(参考)】
4F206
【Fターム(参考)】
4F206AP02
4F206AP05
4F206AP07
4F206AP10
4F206JA07
4F206JL02
4F206JN11
4F206JN21
4F206JN31
4F206JP13
4F206JP14
4F206JP22
4F206JP24
4F206JP27
(57)【要約】
【課題】高い視認性と精度の良い比較評価性を備える、ダイカストマシンの状態管理や鋳造品の品質管理等の生産管理を行うダイカストマシンの生産管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】金型キャビティ内に溶湯を射出充填して鋳造品を製造するダイカストマシンから収集した鋳造データを用いて生産管理を行うダイカストマシンの生産管理システムにおいて、鋳造データに識別符号をつけて保存する鋳造データ保存部と、鋳造データ保存部から少なくとも1つ以上の鋳造データを抽出し波形グラフに変換して重ね書き表示する波形表示部と、波形グラフの中から固定表示する第1波形グラフと移動表示する第2波形グラフを指定する波形編集部と、を備え、波形編集部は、波形表示部において、第2波形グラフを横軸方向または縦軸方向の任意の位置にずらし移動する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型キャビティ内に溶湯を射出充填して鋳造品を製造するダイカストマシンから収集した鋳造データを用いて生産管理を行うダイカストマシンの生産管理システムにおいて、
前記鋳造データに識別符号をつけて保存する鋳造データ保存部と、前記鋳造データ保存部から少なくとも1つ以上の前記鋳造データを抽出し波形グラフに変換して重ね書き表示する波形表示部と、前記波形グラフの中から固定表示する第1波形グラフと移動表示する第2波形グラフを指定する波形編集部と、を備え、
前記波形編集部は、前記波形表示部において、前記第2波形グラフを横軸方向または縦軸方向の任意の位置にずらし移動する、ダイカストマシンの生産管理システム。
【請求項2】
前記波形編集部は、前記第2波形グラフを横軸方向にずらし移動させて、前記第1波形グラフと前記第2波形グラフの起点を重ねる、請求項1に記載のダイカストマシンの生産管理システム。
【請求項3】
前記波形編集部は、前記第2波形グラフを縦軸方向にずらし移動させて、前記第1波形グラフと前記第2波形グラフの重なり具合を補正するとともに、前記第2波形グラフの縦軸のスケールを自動調整する、請求項1に記載のダイカストマシンの生産管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金型キャビティ内に溶湯を射出充填して鋳造品を製造するダイカストマシンから収集した鋳造データを用いて生産管理を行う、ダイカストマシンの生産管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
所定の組成に調整したアルミニウム合金等の金属を加熱溶融した溶湯を、鋳造金型を型締して形成される金型キャビティに向けて射出部から射出充填して、鋳造品を製造する工程を鋳造といい、鋳造する設備をダイカストマシンという。ここで、鋳造の生産性を高めるために、ダイカストマシンから収集した鋳造データを波形グラフとして表示させて、鋳造を操作するオペレータや鋳造を管理する鋳造管理者(合わせて鋳造技術者という)に対して、鋳造状態の見える化(または視認性という)を高め、ダイカストマシンの状態管理や鋳造品の品質管理等の生産管理を行う手段が広く用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1に示すように、良品が得られた時の鋳造データあるいは鋳造条件の設定値を示す鋳造データの波形グラフと、鋳造運転中の鋳造データの波形グラフを識別可能に重ね書き表示する生産管理の手段が提案されている。これによると、視認性が高まり、鋳造運転中の鋳造データの良否判定を正確に行うことができるとされている。
【0004】
また、特許文献2に示すように、鋳造運転中の鋳造データの波形グラフを重ね書き表示し、さらに、最新の鋳造ショットの波形グラフを識別表示する生産管理の手段が提案されている。これによると、視認性が高まり、鋳造データの変化を正確に読み取ることができ、ダイカストマシンの状態変化や鋳造品の品質変化の予測を含めた、精度の高い生産管理を行うことができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9-271925号公報
【特許文献2】特開平5-169228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、特許文献1および特許文献2に示す手段は、例えば、鋳造データを収集するタイミングの誤差等によって、重ね書き表示する複数の波形グラフの起点がずれて表示されることが危惧される。また、逆に、複数の波形グラフが重なり合って表示され、識別することが困難となることが危惧される。これにより、複数の波形グラフの比較評価を正確に行うことができず、その結果、精度の高い生産管理の安定供給が困難となる。
【0007】
そこで、本発明は、高い視認性と精度の良い比較評価性を備える、ダイカストマシンの状態管理や鋳造品の品質管理等の生産管理を行うダイカストマシンの生産管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のダイカストマシンの生産管理システムは、
金型キャビティ内に溶湯を射出充填して鋳造品を製造するダイカストマシンから収集した鋳造データを用いて生産管理を行うダイカストマシンの生産管理システムにおいて、
前記鋳造データに識別符号をつけて保存する鋳造データ保存部と、前記鋳造データ保存部から少なくとも1つ以上の前記鋳造データを抽出し波形グラフに変換して重ね書き表示する波形表示部と、前記波形グラフの中から固定表示する第1波形グラフと移動表示する第2波形グラフを指定する波形編集部と、を備え、
前記波形編集部は、前記波形表示部において、前記第2波形グラフを横軸方向または縦軸方向の任意の位置にずらし移動する、ことを特徴とする。
【0009】
本発明のダイカストマシンの生産管理システムにおいて、
前記波形編集部は、前記第2波形グラフを横軸方向にずらし移動させて、前記第1波形グラフと前記第2波形グラフの起点を重ねる、ことが好ましい。
【0010】
本発明のダイカストマシンの生産管理システムにおいて、
前記波形編集部は、前記第2波形グラフを縦軸方向にずらし移動させて、前記第1波形グラフと前記第2波形グラフの重なり具合を補正するとともに、前記第2波形グラフの縦軸のスケールを自動調整する、ことが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、高い視認性と精度の良い比較評価性を備える、ダイカストマシンの状態管理や鋳造品の品質管理等の生産管理を行うダイカストマシンの生産管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態に係るダイカストマシンの概念図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る生産管理システムの概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが、各請求項に係る発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、本実施形態においては、各構成要素の尺度や寸法が誇張されて示されている場合や、一部の構成要素が省略されている場合がある。
【0014】
(ダイカストマシン)
先ず、本発明の実施形態に係るダイカストマシンについて、
図1を用いて説明する。
図1に示すダイカストマシン100は、鋳造金型10と、型締部20と、射出部30と、成形制御部40と、周辺設備80と、を備える。なお、
図1において、鋳造金型10と射出部30が水平方向に配置された形態(横型締横鋳込み鋳造装置という)としたが、これに限定されることなく、例えば、水平方向に配置された鋳造金型10と鉛直方向に配置された射出部30の形態(横型締竪鋳込み鋳造装置という)であっても良く、鋳造金型10と射出部30が鉛直方向に配置された形態(竪型締竪鋳込み鋳造装置という)であっても良い。また、鋳造金型10に対して複数の射出部30を配置した形態であっても良く、射出部30に対して複数の鋳造金型10を配置した形態であっても良い。いずれにおいても、構成要素は変わらず、鋳造金型10と射出部30の配置の組合せを変えたものであるので、ここでは横型締横鋳込みの鋳造装置であるダイカストマシン100を用いて説明する。
【0015】
鋳造金型10は、型締部20を操作して固定金型11と可動金型12を型締することで金型キャビティ13と金型ゲート14が形成される。射出部30から金型キャビティ13に向けて溶湯を射出充填する前に、金型キャビティ13および金型ゲート14に離型剤を塗布することが好ましい。また、固定金型11および可動金型12には、図示しない温調回路を含む金型温調手段を設けて、加熱または冷却して所定の温度に調整することが好ましい。また、鋳造金型10に図示しない真空吸引手段を設け、この真空吸引手段を用いて金型キャビティ13内を直接的に真空吸引するとしても良い。
【0016】
型締部20は、固定金型11を支持する固定盤21と、可動金型12を支持する可動盤22と、型締駆動部26を支持する型締盤23と、を備える。型締駆動部26は、回転運動する電動モータ等の電動駆動手段とし、トグルリンク部25を介して型締駆動部26と可動盤22が接続される。トグルリンク部25のボールネジ253で型締駆動部26の回転運動を直線運動に変換し、クロスヘッド252を前後方向に動作させる。クロスヘッド252の動作によって複数のリンク251が動いて、固定盤21と型締盤23を連結した複数のタイバー24をガイドとして、可動盤22が前後方向に動作する。型締制御部27で型締駆動部26の回転運動を操作する。
【0017】
ここで、可動盤22および可動金型12が固定盤21および固定金型11に近接する動作を型閉動作といい、離間する動作を型開動作という。また、可動金型12と固定金型11がタッチした後も(金型タッチ点という)、型締制御部27で型締駆動部26を操作して、トグルリンク部25を介して可動金型12と固定金型11を強固に押圧すると、タイバー24が伸張し弾性回復力が発生する。この弾性回復力を型締力として可動金型12と固定金型11を型締して金型キャビティ13を形成する。金型タッチ点から金型キャビティ13を形成する型閉動作を昇圧動作といい、昇圧動作の完了位置を型締限といい、型締限から金型タッチ点に向けた型開動作を降圧動作という。また、型閉動作と昇圧動作を合わせて型締動作という。
【0018】
なお、
図1において、型締駆動部26を電動モータ等の電動駆動手段としたが、例えば、回転運動する油圧モータ等の油圧駆動手段であっても良い。また、トグルリンク部25で型開閉動作するとしたが、例えば、型締駆動部26に前後方向に動作するロッド部材を備えた油圧シリンダ等の油圧駆動手段を用い、ロッド部材と可動盤22を連結して型開閉動作させる形態であっても良い。また、例えば、型締盤23に型締駆動部26を複数配置しても良く、タイバー24に型締駆動部26を配置した形態であっても良い。
【0019】
射出部30は、水平方向に配置された円筒状の射出スリーブ31と、射出スリーブ31内で前後方向に摺動するプランジャチップ32と、射出スリーブ31内にアルミニウム合金等の溶湯Mを供給する注湯口34と、プランジャチップ32の摺動を操作する射出駆動部36と、を備える。射出スリーブ31の先端部(注湯口34と反対側)は、固定盤21と固定金型11を貫通して、金型ゲート14に接続される。ここで、プランジャチップ32の摺動について、金型ゲート14に近接する方向を前方F、前方Fに向かう動作を前進動作といい、金型ゲート14から離間する方向を後方R、後方Rに向かう動作を後退動作という。
【0020】
プランジャチップ32と連結するプランジャロッド33は、連結部35を介して射出駆動部36に連結される。プランジャチップ32が注湯口34よりも後方Rに待機している間に、図示しない給湯手段を用いて、注湯口34から射出スリーブ31内に溶湯Mを供給する。射出制御部37で射出駆動部36を操作し、連結部35およびプランジャロッド33を介して、プランジャチップ32の前進動作および後退動作が制御される。プランジャチップ32の前進動作により、射出スリーブ31内に供給された溶湯Mが押圧され、金型ゲート14を経由して金型キャビティ13内に射出充填される。
【0021】
また、射出スリーブ31およびプランジャチップ32には、冷却水等の冷却媒体が流れる流路を含む図示しない冷却手段が設けられている。また、プランジャチップ32および射出スリーブ31の強固な接触によるカジリ損傷の防止や摺動状態の安定化及び溶湯残渣物の付着抑制等のため、射出スリーブ31とプランジャチップ32との摺動面に潤滑剤を塗布することが好ましい。また、射出スリーブ31に図示しない真空吸引手段を設け、射出スリーブ31内を真空吸引し、金型ゲート14を介して金型キャビティ13内を間接的に真空吸引するとしても良く、直接的な真空吸引と間接的な真空吸引を組み合せて行う形態であっても良い。
【0022】
ここで、
図1に示す射出駆動部36は、例えば、電動モータの回転運動を直線運動に変換するボールネジ等の変換手段を用いた電動駆動手段とする。なお、これに限定することなく、例えば、油圧シリンダ等の油圧駆動手段であっても良く、油圧駆動手段と電動駆動手段を組み合せたハイブリット駆動手段であっても良い。また、油圧駆動手段の場合は、アキュムレータ等の蓄圧手段を更に備える形態であっても良い。
【0023】
また、
図1において、射出スリーブ31を水平方向に配置したが、例えば、金型キャビティ13および金型ゲート14に対して水平方向から鉛直下方の範囲で任意に配置するとしても良い。また、注湯口34から溶湯Mを供給するとしたが、例えば、溶湯Mを保持する図示しない溶解炉と射出スリーブ31を給湯管等の連結手段を用いて連結し、連結手段を経由して溶湯Mを供給するとしても良い。また、射出スリーブ31とプランジャチップ32の組合せとしたが、例えば、図示しない密閉された溶湯Mの保持炉内に加圧ガス等を供給し、給湯管を経由して金型キャビティ13に溶湯Mを射出充填する形態であっても良く、加圧ガスの供給の代わりに輸送ポンプ等の輸送手段を用いて、溶湯Mを射出充填するとしても良い。
【0024】
成形制御部40は、型締制御部27および射出制御部37と接続し、予め設定された鋳造条件に基づいて、型締制御部27で型締駆動部26を操作して、鋳造金型10の型締動作および型開閉動作を行う。また、射出制御部37で射出駆動部36を操作して、金型キャビティ13内に向けて溶湯Mの射出充填、等の鋳造成形を行う。その他に、図示しない給湯手段や冷却手段および真空吸引手段等の周辺設備80に対して操作指令を発信し、ダイカストマシン100を操作して鋳造成形を管理する。
【0025】
周辺設備80は、鋳造成形を行うに際して併用される設備であって、例えば、鋳造金型10の温度調整手段や離型剤塗布手段、鋳造品の離型手段や搬送手段、インサート部材を用いる鋳造成形ではインサート部材搬送手段、射出スリーブ31やプランジャチップ32の温度調整手段や潤滑剤塗布手段、溶湯Mの溶解手段や搬送手段、射出スリーブ31内に所定量の溶湯Mを供給する給湯手段、溶湯Mの酸化防止のための不活性ガス供給手段、鋳造金型10や射出部30の稼働状況を監視する監視手段、金型キャビティ13や射出スリーブ31内を真空吸引する真空吸引手段、等の設備が挙げられる。
【0026】
(生産管理システム)
次に、本発明の実施形態に係る生産管理システムについて、
図2を用いて説明する。
図2(a)は、
図1に示す生産管理システム50の詳細を示す。また、
図2(b)は、
図2(a)に示す波形表示部53および波形編集部54の実施形態を示す。
【0027】
先ず、
図2(a)に示すように、生産管理システム50は、鋳造データ送受信部51と、鋳造データ保存部52と、波形表示部53と、波形編集部54と、を備える。なお、
図1および
図2(a)に示すように、ダイカストマシン100の成形制御部40と生産管理システム50を分けて配置したが、これに限定されることなく、例えば、成形制御部40と生産管理システム50を一体構造とする形態であっても良い。
【0028】
鋳造データ送受信部51は、ダイカストマシン100の成形制御部40と接続し、成形制御部40を経由して、鋳造金型10を型締して形成される金型キャビティ13に向けて溶湯を射出充填して鋳造品を製造する際に、射出制御部37と型締制御部27および周辺設備80から発信される鋳造データを収集する。また、生産管理システム50の生産管理情報を、成形制御部40を経由して、射出制御部37と型締制御部27および周辺設備80に向けて情報発信する。必要に応じて、外部の管理手段に向けて生産管理情報を発信するとしても良い。
【0029】
ここで、ダイカストマシン100の型締制御部27から発信される鋳造データとして、例えば、鋳造成形の1ショット分の開始から終了までを時間軸として、型締力波形、型締駆動部26の駆動トルク波形、型締部20の振動波形、型開動作初期の型締駆動部26の離型力波形、型締部20に内蔵された図示しない押出手段の押出力波形、型開閉速度波形、複数のタイバー24に発生する応力波形、図示しない監視装置を用いた型締部20の稼動監視情報、等を示す。
【0030】
また、ダイカストマシン100の射出制御部37から発信される鋳造データとして、例えば、鋳造成形の1ショット分の開始から終了までを時間軸として、プランジャチップ32の前進速度波形(射出速度波形という)、プランジャチップ32による溶湯の押圧力波形(鋳造圧力波形または射出圧力波形という)、プランジャチップ32の位置波形(射出位置波形という)、射出駆動部36の駆動トルク波形、射出スリーブ31やプランジャチップ32の温度波形、溶湯の温度波形、プランジャチップ32の前進動作および後退動作時の振動波形または振動加速度波形、射出速度の切替え時間波形(加速度波形という)、あるいは、射出制御部37の操作指令波形と射出駆動部36の実行波形、金型キャビティ13への溶湯の射出充填に要した時間(射出時間という)、図示しない監視装置を用いた射出部30の稼動監視情報、等を示す。
【0031】
また、ダイカストマシン100の周辺設備80から発信される鋳造データとして、例えば、鋳造成形の1ショット分の開始から終了までを時間軸として、鋳造金型10または金型キャビティ13の温度波形、鋳造金型10の温調手段に用いる温調媒体の温度波形および流量波形、射出部30の温調手段に用いる温調媒体の温度波形および流量波形、金型キャビティ13や射出スリーブ31内の真空度波形や加圧ガス圧力波形、溶湯の組成および給湯量に関する情報、鋳造金型10の熱膨張波形、金型キャビティ13への離型剤塗布波形、鋳造金型10の変形量波形、図示しない給湯手段の溶湯の輸送時間波形および輸送量波形、気温および湿度あるいは気圧等の成形環境の状態を示す情報、あるいは、所定の位置に配置したカメラ等の画像撮影手段で撮影した画像データや、振動センサや加速度センサ等の計測手段で計測した振動または加速度の計測データ、または、マイク等の集音手段で集音した音響データ、等を示す。
【0032】
また、例えば、ダイカストマシン100および鋳造品の長期的な状態変化および品質変化を観察する、または、予測する形態では、鋳造成形の設定条件と、鋳造サイクルや最大射出圧および鋳造の運転日時等の情報を整理し、鋳造成形の1ショットに1度のみ実測する運転データ(鋳造運転データまたはトレンド・ヒストリーデータという)を、鋳造データとして抽出することが好ましい。また、例えば、ダイカストマシン100および鋳造品の突発的な状態変化および品質変化を検知する、または、予知する形態では、鋳造成形の1ショットでの時間的推移における実測波形(鋳造ショットデータまたは実測波形データという)を、鋳造データとして抽出することが好ましい。また、例えば、ダイカストマシン100や鋳造品の安定した状態の鋳造を示す鋳造データと、現在の鋳造を示す鋳造データを比較する形態としても良い。
【0033】
これらの鋳造データは、必要に応じて複数を選択しても良く、選択した複数の鋳造データを組み合せる形態としても良い。また、過去の鋳造成形の実績等からダイカストマシン100および鋳造品の状態を判定する指標(閾値という)を鋳造データに加えるとしても良い。さらに、例えば、流動解析等の解析手段を用いて解析を行った解析結果や、機械学習プログラム等の診断手段を用いて鋳造データを診断した診断結果(AI診断結果という)を鋳造データに加えるとしても良く、このAI診断結果に基づいてダイカストマシン100や鋳造品の良否判定を行う指標(判定基準値という)を鋳造データに加える形態であっても良い。
【0034】
鋳造データ保存部52は、鋳造データ送受信部51で収集した鋳造データに識別情報をつけて保存する。また、波形表示部53は、鋳造データ保存部52から少なくとも1つ以上の鋳造データを抽出し波形グラフに変換して表示する。さらに、波形編集部54は、波形表示部53に重ね書き表示された波形グラフの指定および移動等の編集作業を行う。波形表示部53および波形編集部54については、
図2(b)を用いて詳しく説明する。なお、
図2(a)において、波形表示部53に表示する波形グラフは、鋳造データ保存部52から抽出した鋳造データとしたが、これに限定されることなく、例えば、鋳造データ送受信部51から鋳造データを直接抽出して、波形グラフに変換して波形表示部53に表示する形態であっても良い。
【0035】
先ず、
図2(b)に示すように、波形表示部53は、鋳造データ抽出部531と、波形グラフ表示画面532と、を備える。なお、
図2(b)において、鋳造データ抽出部531と波形グラフ表示画面532を別配置としたが、これに限定されることなく、例えば、波形グラフ表示画面532の任意の位置に鋳造データ抽出部531を配置する形態としても良い。
【0036】
鋳造データ抽出部531は、鋳造データ保存部52に保存した鋳造データの識別情報を指定して、波形グラフ表示画面532に表示する鋳造データを抽出する。また、鋳造データ抽出部531には、抽出した鋳造データの識別情報が表示される。なお、抽出する鋳造データは、必要に応じて複数を指定するとしても良い。
【0037】
波形グラフ表示画面532は、鋳造データ抽出部531で抽出した鋳造データ(D1、D2)を波形グラフに変換して重ね書き表示する。ここで、複数の鋳造データ(D1、D2)の波形グラフは、例えば、線の種類を変える、線の色を変える、等の識別表示とすることが好ましい。なお、
図2(b)において、鋳造データ(D1、D2)の2つとしたが、これに限定されることなく、必要に応じて増減するとしても良い。また、波形グラフ表示画面532の配置を1つとしたが、これに限定されることなく、例えば、上下または左右に複数を配置する形態としても良い。
【0038】
次に、
図2(b)に示すように、波形編集部54は、波形指定部541と、波形移動操作部542と、数値ボックス指定部543と、を備える。なお、
図2(b)において、波形編集部54と波形表示部53を別配置としたが、これに限定されることなく、例えば、波形表示部53の波形グラフ表示画面532の任意の位置に、波形編集部54を配置する形態としても良く、あるいは、波形編集部54の波形指定部541または波形移動操作部542および数値ボックス指定部543のどれかを、波形グラフ表示画面532の任意の位置に配置する形態であっても良い。
【0039】
波形指定部541は、鋳造データ抽出部531で抽出した鋳造データ(D1、D2)の中から、固定表示する第1波形グラフと移動表示する第2波形グラフをそれぞれ指定する。また、波形指定部541には、指定した第1波形グラフおよび第2波形グラフのそれぞれに該当する鋳造データ(D1、D2)の名称あるいは識別情報が、区分けして表示される。なお、
図2(b)において、一例として、鋳造データD1を第1波形グラフとし、鋳造データD2を第2波形グラフとした。また、第1波形グラフと第2波形グラフは、例えば、線の種類を変える、線の色を変える、等の識別表示とすることで、視認性を高めることができる。また、第1波形グラフまたは第2波形グラフを複数指定するとしても良い。これらにより、ダイカストマシン100の状態変化や鋳造品の品質変化を正確に把握することができる。また、第1波形グラフあるいは第2波形グラフのいずれか1つを指定するとしても良い。
【0040】
波形移動操作部542は、波形指定部541で指定した第2波形グラフを、横軸方向または縦軸方向の任意の位置に移動させる操作を行う。例えば、波形移動操作部542を起動させて、波形グラフ表示画面532内に表示されるカーソルを第2波形グラフに合わせて、任意の位置に移動させる形態とする。あるいは、横軸方向または縦軸方向の移動量を数値で入力して、第2波形グラフを移動させる形態であっても良い。
【0041】
数値ボックス指定部543は、第1波形グラフまたは第2波形グラフの横軸および縦軸のスケールを示す数値ボックス(X1、Y1)を表示する操作を行う。なお、
図2(b)において、数値ボックス(X1、Y1)の両方を表示する形態としたが、これに限定されることなく、例えば、数値ボックスX1または数値ボックスY1のいずれか1つを表示する形態であっても良い。この場合、数値ボックス指定部543で表示する数値ボックス(X1、Y1)を設定する。また、数値ボックス(X1、Y1)の表示位置は、数値ボックス指定部543を操作して、波形グラフ表示画面532内の任意の位置に設定できるものとする。また、数値ボックス(X1、Y1)のスケールの数値範囲は、数値ボックス指定部543で手動設定または自動設定できるとする。自動設定を選択した場合は、波形グラフ表示画面532内で第1波形グラフまたは第2波形グラフが最大に表示されるように自動で調整されることが好ましい。また、第1波形グラフおよび第2波形グラフのそれぞれの数値ボックス(X1、Y1)を表示するとしても良い。
【0042】
さらに、数値ボックス指定部543は、第2波形グラフを横軸方向または縦軸方向にずらし移動させた場合、ずらし移動に応じて第2波形グラフの数値ボックス(X1、Y1)の表示位置を自動補正するものとする。また、第2波形グラフの数値ボックス(X1、Y1)の数値を調整して、横軸または縦軸のスケールを自動補正し、第2波形グラフを最適な状態に表示調整するとしても良い。必要に応じて、第1波形グラフの表示調整を行うとしても良い。これにより、ずらし移動させた第2波形グラフと数値ボックス(X1、Y1)の視認性が高まり、精度の高い生産管理を行うことができる。
【0043】
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態について、
図3を用いて説明する。
図3は、生産管理システム50の波形表示部53および波形編集部54を示す。また、
図3に示す第1実施形態は、複数の波形グラフの起点がずれて波形表示部53に重ね書き表示されている形態において、高い視認性と精度の良い比較評価性を備える、ダイカストマシン100の生産管理システム50を提供する手段の一例として説明する。
【0044】
先ず、
図3(a)に示すように、波形表示部53の鋳造データ抽出部531を操作して、鋳造データ保存部52から複数の鋳造データ(D3、D4)を抽出し、波形グラフに変換して波形グラフ表示画面532に複数の波形グラフを重ね書き表示させる。なお、抽出する鋳造データ(D3、D4)は必要に応じて増減させても良い。また、複数の波形グラフは、例えば、
図3(a)に示すように線の種類を変えたり、または、色分けしたりして、識別表示することが好ましい。
【0045】
次に、波形編集部54の波形指定部541を操作して、波形グラフ表示画面532に表示した鋳造データ(D3、D4)に対して、固定表示する第1波形グラフおよび移動表示する第2波形グラフをそれぞれ指定する。なお、一例として、
図3(a)は、鋳造データD3を第1波形グラフに指定し、鋳造データD4を第2波形グラフに指定した形態を示す。また、視認性を高める手段として、例えば、第1波形グラフを破線とし、第2波形グラフを実線として識別表示とした。
【0046】
また、波形編集部54の数値ボックス指定部543を操作して、第1波形グラフまたは第2波形グラフの横軸および縦軸のスケールを示す数値ボックス(X2、Y2)を、波形グラフ表示画面532の所定の位置に表示させる。なお、
図3(a)において、数値ボックス(X2、Y2)は、第1波形グラフおよび第2波形グラフの共有の形態としたが、これに限定されることなく、例えば、第1波形グラフおよび第2波形グラフのそれぞれに数値ボックス(X2、Y2)を設定して、合わせて表示する形態であっても良い。
【0047】
ここで、
図3(a)に示すように、鋳造データ(D3、D4)を収集するタイミングの誤差等によって、第1波形グラフと第2波形グラフの起点がずれて表示されることがある。その結果、第1波形グラフと第2波形グラフの相違点や相違量等の波形グラフの比較評価を正確に読み取ることが困難となる。特に、第1波形グラフまたは第2波形グラフを複数指定して重ね書き表示する形態において、波形グラフの比較評価はさらに困難となる。これにより、ダイカストマシン100や鋳造品の状態変化および品質変化を正確に読み取ることができず、生産管理システム50の精度を大きく低下させることになる。
【0048】
そこで、本発明に係る第1実施形態は、
図3(b)に示すような補正処理を行う。具体的には、波形移動操作部542を操作して、第2波形グラフ(鋳造データD4)を横軸方向にずらし移動S1させて、第1波形グラフ(鋳造データD3)と第2波形グラフ(鋳造データD4)の起点を一致させる補正処理を行う。これにより、第1波形グラフと第2波形グラフの比較評価を正確に行うことができる。その結果、例えば、
図3(b)に示すように、第1波形データ(鋳造データD3)と第2波形データ(鋳造データD4)の変化ポイント(P1~P3)を正確に読み取ることができる。
【0049】
なお、第1波形グラフまたは第2波形グラフが複数指定されている場合は、この補正処理を繰り返し行うことが好ましい。また、
図3(b)において、第2波形グラフのずらし移動S1を横軸方向のみとしたが、これに限定されることなく、例えば、第1波形グラフと第2波形フラフの起点を一致させるために、第2波形グラフを縦軸方向に移動操作する補正処置としても良い。また、第2波形グラフのずらし移動S1に応じて、数値ボックス(X2、Y2)の表示位置を移動させるとしても良い。なお、既に複数の波形グラフの起点が一致している場合は、この補正処理を省略しても良い。
【0050】
このように、複数の波形グラフの起点がずれて正確な波形評価が困難な場合において、固定表示とする第1波形グラフと移動表示とする第2波形グラフをそれぞれ指定し、第2波形グラフを横軸方向または縦軸方向にずらし移動S1させて、複数の波形グラフの起点が一致するような補正処理を行う。これにより、ダイカストマシン100の微妙な状態変化や、鋳造品の軽微の品質変化を正確に検知することができ、高い視認性と精度の良い比較評価性を備える、ダイカストマシン100の状態管理や鋳造品の品質管理等の生産管理を行うダイカストマシン100の生産管理システム50を提供することができる。
【0051】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、
図4を用いて説明する。
図4は、生産管理システム50の波形表示部53および波形編集部54を示す。
【0052】
先ず、
図4(a)に示すように、波形表示部53の鋳造データ抽出部531を操作して、鋳造データ保存部52から複数の鋳造データ(D5、D6)を抽出し、波形グラフに変換して波形グラフ表示画面532に複数の波形グラフを重ね書き表示させる。なお、抽出する鋳造データ(D5、D6)は必要に応じて増減させても良い。また、複数の波形グラフは、例えば、
図4(a)に示すように線の種類を変えたり、または、色分けしたりして、識別表示することが好ましい。
【0053】
次に、波形編集部54の波形指定部541を操作して、波形グラフ表示画面532に表示した鋳造データ(D5、D6)に対して、固定表示する第1波形グラフおよび移動表示する第2波形グラフをそれぞれ指定する。なお、一例として、
図4(a)は、鋳造データD5を第1波形グラフに指定し、鋳造データD6を第2波形グラフに指定した形態を示す。また、視認性を高める手段として、例えば、第1波形グラフを破線とし、第2波形グラフを実線として識別表示とした。なお、
図4(a)において、第1波形グラフと第2波形グラフをそれぞれ1つとしたが、これに限定されることなく、例えば、第1波形グラフを複数としても良く、また、第2波形グラフを複数としても良く、あるいは、第1波形グラフおよび第2波形グラフをそれぞれ複数としても良い。
【0054】
また、波形編集部54の数値ボックス指定部543を操作して、第1波形グラフまたは第2波形グラフの横軸および縦軸のスケールを示す数値ボックス(X3、Y3)を、波形グラフ表示画面532の所定の位置に表示させる。なお、
図4(a)において、数値ボックス(X3、Y3)は、第1波形グラフおよび第2波形グラフの共有の形態としたが、これに限定されることなく、例えば、第1波形グラフおよび第2波形グラフのそれぞれに数値ボックス(X3、Y3)を設定して、合わせて表示する形態であっても良い。
【0055】
ここで、
図4(a)に示すように、複数の波形グラフが重なり合って視認性が低下し、第1波形グラフと第2波形グラフの相違点や相違量等の波形グラフの比較評価を正確に読み取ることが困難となる。特に、第1波形グラフまたは第2波形グラフを複数指定して重ね書き表示する形態において、波形グラフの比較評価はさらに困難となる。これにより、ダイカストマシン100や鋳造品の状態変化および品質変化を正確に読み取ることができず、生産管理システム50の精度を大きく低下させることになる。
【0056】
そこで、本発明に係る第2実施形態は、
図4(b)に示すような補正処理を行う。具体的には、波形移動操作部542を操作して、第2波形グラフ(鋳造データD6)を縦軸方向にずらし移動S2させて、第1波形グラフ(鋳造データD5)と第2波形グラフ(鋳造データD6)の重なり合いを好適な状態とする補正処理を行う。これにより、第1波形グラフと第2波形グラフの比較評価を正確に行うことができる。その結果、例えば、
図4(b)に示すように、第1波形データ(鋳造データD5)と第2波形データ(鋳造データD6)の変化ポイントP4を正確に読み取ることができる。
【0057】
なお、第1波形グラフまたは第2波形グラフが複数指定されている場合は、この補正処理を繰り返し行うことが好ましい。また、
図4(b)において、第2波形グラフのずらし移動S2を縦軸の上方向としたが、これに限定されることなく、例えば、第1波形グラフと第2波形フラフの重なり合いを好適な状態とするために、縦軸の下方向としても良く、また、第2波形グラフを横軸方向の移動操作、あるいは、横軸方向と縦軸方向の両方の移動操作とする補正処置としても良い。また、複数の第2波形グラフの重なり合いの補正処理としても良い。なお、既に複数の波形グラフの重なり合いが好適な状態である場合は、この補正処理を省略しても良い。
【0058】
また、第2波形グラフのずらし移動S2に応じて、
図4(b)に示すように、第2波形グラフの数値ボックスY4の表示位置を好適な位置に移動させるとしても良い。さらに、数値ボックスY4の数値を調整して、縦軸または横軸のスケールを自動補正し、第2波形グラフを最適な状態に表示調整することが好ましい。必要に応じて、第1波形グラフのスケールを自動補正するとしても良い。
【0059】
このように、複数の波形グラフが重なり合って、正確な波形評価が困難な場合において、固定表示とする第1波形グラフと移動表示とする第2波形グラフをそれぞれ指定し、第2波形グラフを横軸方向または縦軸方向にずらし移動S2させて、複数の波形グラフの重なり合いを好適な状態とするような補正処理を行う。さらに、複数の波形グラフのスケールの自動補正を行うことが好ましい。これにより、ダイカストマシン100の微妙な状態変化や、鋳造品の軽微の品質変化を正確に検知することができ、高い視認性と精度の良い比較評価性を備える、ダイカストマシン100の状態管理や鋳造品の品質管理等の生産管理を行うダイカストマシン100の生産管理システム50を提供することができる。
【0060】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に記載された範囲には限定されない。上記の実施形態には多様な変更または改良を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0061】
100 ダイカストマシン
10 鋳造金型
11 固定金型
12 可動金型
13 金型キャビティ
14 金型ゲート
20 型締部
21 固定盤
22 可動盤
23 型締盤
24 タイバー
25 トグルリンク部
251 リンク
252 クロスヘッド
253 ボールネジ
26 型締駆動部
27 型締制御部
30 射出部
31 射出スリーブ
32 プランジャチップ
33 プランジャロッド
34 注湯口
35 連結部
36 射出駆動部
37 射出制御部
40 成形制御部
50 生産管理システム
51 鋳造データ送受信部
52 鋳造データ保存部
53 波形表示部
531 鋳造データ抽出部
532 波形グラフ表示画面
54 波形編集部
541 波形指定部
542 波形移動操作部
543 数値ボックス指定部
80 周辺設備
M 溶湯
F 前方
R 後方
D1~D6 鋳造データ
X1~X3、Y1~Y4 数値ボックス
S1、S2 ずらし移動
P1~P4 変化ポイント