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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117153
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】箱用クリップ
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/42 20060101AFI20240822BHJP
   B65D 5/44 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
B65D5/42 G
B65D5/44 A
B65D5/44 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023023081
(22)【出願日】2023-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】520142376
【氏名又は名称】株式会社JTR
(74)【代理人】
【識別番号】100166372
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 博明
(72)【発明者】
【氏名】石田 大樹
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB05
3E060BC02
3E060DA17
(57)【要約】
【課題】段ボール200などのクリップ対象を傷めず、かつ、離脱し難い箱用クリップ100を提供する。
【解決手段】段ボール200における罫線部230を介して相互に連通しているフラップ210と側面220との開状態を保持する箱用クリップ100であって、一対の挟持面10,20とそれらを繋ぐ頂面30とを含む、断面の形状がアーチ形状をしていて、一対の挟持面10,20の対向面には、前記断面に対する直交方向に沿ってリブ13a~13d, 23a~23dが形成されている。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クリップ対象の箱における罫線部を介して相互に連通しているフラップと側面との開状態を保持する箱用クリップであって、
一対の挟持面とそれらを繋ぐ頂面とを含む、断面の形状がアーチ形状をしていて、
前記一対の挟持面の対向面には、前記断面に対する直交方向に沿ってリブ列が形成されている、箱用クリップ。
【請求項2】
前記リブ列の高さは、前記頂面からそれに対向する開放側に向けて同じであるか低くなる、請求項1記載の箱用クリップ。
【請求項3】
前記一対の挟持面の対向面には、前記断面に対する変更方向に沿って幾つかの補助リブが形成されている、請求項1記載の箱用クリップ。
【請求項4】
前記頂面又はその付近の両端に、前記リブ列に平行な一対の切欠部が形成されている、請求項1記載の箱用クリップ。
【請求項5】
前記アーチ形状は、扇形アーチ形状、上申半円アーチ形状、馬蹄型アーチ形状、三心アーチ形状、疑似三心アーチ形状、楕円型アーチ形状、又は、フラットアーチである、請求項1記載のダンボール用クリップ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箱用クリップに関し、特に、ダンボール箱などのフラップの開状態を保持する箱用クリップに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、装着時に体裁が良好であると共に物品の収納・取出し作業の邪魔とならず、脱着が容易であり且つその際に段ボール箱を傷めないクリップが開示されている。このクリップは、金属又は硬質合成樹脂等の剛性材により一体成形され、一片と他片と頂部とからなる側面視略U字状の板状体であって、一片と他片に、段ボール箱の側壁とフラップとに当接する、板状体の縦方向に沿う少なくとも一つの凸条を、一片及び他片の先端部近傍まで延設し、凸条の先端部を滑らかな曲面に形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平6-012308号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1には、クリップが段ボール箱を傷めないと記載されているものの、当該クリップが金属又は硬質合成樹脂等の剛性材により一体成形されていて、段ボールとの接触がある以上、そのような効果は限定的である。
【0005】
そのため、段ボール箱を傷めないという効果を高めようとして、特許文献1に開示されたクリップの剛性を弱めるということも考え得る。しかし、このクリップは、凸条の延設方向が段ボール箱への着脱方向と一致するデザインであるため、使用中に、側面との罫線部を軸にフラップが閉状態方向に向けて戻ろうとする力が印加され、段ボール箱から離脱する可能性があり、クリップの機能を損なうことになりかねないから、そのような変更は問題解決にならない。
【0006】
そこで、本発明は、その形状乃至構造を抜本的に見直して、段ボール箱などのクリップ対象を傷めず、かつ、離脱し難い箱用クリップを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、
クリップ対象の箱における罫線部を介して相互に連通しているフラップと側面との開状態を保持する箱用クリップであって、
一対の挟持面とそれらを繋ぐ頂面とを含む、断面の形状がアーチ形状をしていて、
前記一対の挟持面の対向面には、前記断面に対する直交方向に沿ってリブ列が形成されている。
【0008】
なお、前記リブ列の高さは、前記頂面からそれに対向する開放側に向けて同じであるか低くなるようにすることもできる。
【0009】
また、前記一対の挟持面の対向面には、前記断面に対する平行方向に沿って幾つかの補助リブが形成されていてもよい。
【0010】
さらに、前記頂面又はその付近の両端に、前記リブ列に平行な一対の切欠部が形成されていてもよい。
【0011】
さらにまた、前記アーチ形状は、例えば、扇形アーチ形状、上申半円アーチ形状、馬蹄型アーチ形状、三心アーチ形状、疑似三心アーチ形状、楕円型アーチ形状、又は、フラットアーチとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態の箱用クリップ100の斜視図である。
図2】本発明の実施形態の箱用クリップ100の正面図である。
図3図2のB-B断面図及びその部分拡大図である。
図4】本発明の実施形態の箱用クリップ100の平面図である。
図5図4のA-A断面図である。
図6】本発明の実施形態の箱用クリップ100の変形例の使用態様を示す図である。
図7】本発明の実施形態の箱用クリップ100の変形例の使用態様を示す図である。
図8】本発明の実施形態の箱用クリップ100の他の変形例の使用態様を示す図である。
図9】本発明の実施形態の箱用クリップ100の別の変形例の斜視図である。
図10図9の箱用クリップ100の使用態様を示す図である。
【符号の説明】
【0013】
10 挟持面
11a~11c 肉厚部
12a~12b 補助リブ
13a~13d リブ
14a~14b 肉薄部
15 テーパ部
20 挟持面
21a~21c 肉厚部
22a~22b 補助リブ
23a~23d リブ
24a~24b 肉薄部
25 テーパ部
30 頂面
31,33 切欠部
32,34 32,34
200 段ボール
210 フラップ
220 側面
230 罫線部
【発明の実施の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の箱用クリップ100について説明する。なお、本明細書における上・下・左・右・表・裏などの方向性を示す表記は、箱用クリップ100の典型的に想定される使用時を基準とした相対的なものである点に留意されたい。
【0015】
図1は本発明の実施形態の箱用クリップ100の斜視図、図2は本発明の実施形態の箱用クリップ100の正面図、図3図2のB-B断面図及びその部分拡大図、図4は本発明の実施形態の箱用クリップ100の平面図、図5図4のA-A断面図、図6は本発明の実施形態の箱用クリップ100の使用態様を示す図である。
【0016】
図6に示すように、箱用クリップ100は、クリップ対象の箱であるところ段ボール200の罫線部230を介して相互に連通しているフラップ210と側面220との開状態を保持するものである。図1等に示すように、箱用クリップ100は、一対の挟持面10,20とそれらを繋ぐ頂面30とを含み、それらの長手方向に対する直交断面の形状がアーチ形状をしている。
【0017】
ここでいうアーチ形状には、例えば、扇形アーチ形状、上申半円アーチ形状、馬蹄型アーチ形状、三心アーチ形状、疑似三心アーチ形状、楕円型アーチ形状、又は、フラットアーチが含まれる。したがって、箱用クリップ100は、例えば、概形が、略U字状乃至略コ字状をしている。
【0018】
箱用クリップ100は、これらに限定されるものではないが、可撓性を有する樹脂としている。具体的な材料としては、これらに限定されるわけではないが、例えば、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、バイオマス樹脂を用いることができる。
【0019】
本明細書では、一例として、プライムポリマー社のポリプロピレン樹脂「J106G」を用い、その場合に採用し得るものとして、括弧内に例示する寸法を例示する。なお、この樹脂は、曲げ強度(引張弾性率)は1650Mpa、耐衝撃(シャルビー衝撃強さ)は3.5KJ/mである。
【0020】
箱用クリップ100は、一対の挟持面10,20と頂面30とを一体成形しており、その成形としては、射出、押出又は真空注型等を採用することができる。
【0021】
一対の挟持面10,20の各々は、図1等に示すように、平面的な形状とすることができる。ただし、一対の挟持面10,20の形状はこれに限定されず、例えば、それらの上下における中間付近が外側に凸状となる弓型に湾曲した曲面的な形状とすることもできる。
【0022】
頂面30は、一対の挟持面10,20を繋ぐ部位である。図1等に示すように一対の挟持面10,20の上側全体を繋ぐ態様とすることは必須でなく、一部のみ繋ぐ態様とすることもできる。そのような箱用クリップ100については後述する。
【0023】
図2に示すように、一対の挟持面10,20は、正面視における両下角に面取り加工が施されている。これは、箱用クリップ100をクリップ対象の段ボール200に対して着脱する際に、箱用クリップ100の両下角が段ボール200を傷つけないようにするためである。
【0024】
なお、このような大きさに限定されるものではないが、一対の挟持面10,20は、幅(図2上辺長)を50mm~200mm(例えば60mm)、高さ(図2上下長)を30mm~100mm(例えば45mm)とすることができる。なお、一対の挟持面10,20の厚さについては、後述する。
【0025】
図3に示すように、一対の挟持面10,20は、頂面30からそれに対向する開放側(図3下側)に向けて、略平行となるようにしているが、この例では、頂面30側の内壁相互の間隔は、当該開放側の内壁相互の間隔よりも広い。当該開放側の内壁相互の間隔は、8.0mm~10.0mm(例えば9mm)となるようにしている。
【0026】
このような厚さとする理由は、一般に普及している段ボールは「Aフルート」と称される5mm厚の規格品であることから、フラップ210と側面220とを重ね合わせて10mm厚となるところに、箱用クリップ100を圧入的に装着することを意図したものである。
【0027】
段ボールの規格としては、例えば、薄型のものとしては中芯の段目を密にした4mm厚の「Bフルート」、厚型のものとしてはAフルートとBフルートとを組み合わせたような8mm厚の「Wフルート」やAフルートを組み合わせたような約10mm厚の「2層AA段」など様々なものがあるので、箱用クリップ100としては、クリップ対象の段ボール200の厚さに応じて、Lサイズ・Mサイズ・Sサイズのようなサイズバリエーションとすることもできる。
【0028】
一対の挟持面10,20は、側面視における下端内壁の全体に亘って面取り加工されており、テーパ部25が形成されている。この加工も、箱用クリップ100を段ボール200に対して着脱する際に、段ボール200を傷つけないようにすることを目的として施している。
【0029】
加えて、テーパ部25は、これに限定されるものではないが、例えば、挟持面20の内面に対して10°~45°(例えば16°)の角度としている。これは、段ボール200は、使い込みしてクタクタになったような場合を除けば、開状態としたフラップ210が、側面220の外面に対して全面的に接するのではなく(フラップ210が水平(0°)となっている閉状態から開状態としても垂直(270°)の位置まで進行した静止位置とはならない。)、フラップ210と側面220とは所定の角度を為すから、それを踏まえた角度とするものである。なお、一対の挟持面10,20下端の先端部のアールは0.4~3.0(例えば0.6)としている。
【0030】
図4に示すように、頂面30は、平面視で長方形状をしている。なお、このような大きさに限定されるものではないが、頂面30は、長さ(図4左右長)を50mm~200mm(例えば60mm)、幅(図4上下長)を8mm~20mm(例えば17mm)とすることができる。
【0031】
図5に示すように、挟持面20は、その内面にアーチ形状断面に対する直交方向(図5左右方向)に形成されたリブ23a~23d(リブ列)と、リブ23a~23dが形成された肉厚部21a~21cと、肉厚部21a~21cの周囲に形成された肉薄部24a~24bと、アーチ形状断面に対する平行方向(図5上下方向)に形成された補助リブ22a~22bと、を備えている。なお、挟持面10も、挟持面20と同様の構造をしている。
【0032】
まず、挟持面20は、変形し難い肉厚部21a~21cと、変形し易い肉薄部24a~24bと、を備えている。段ボール200は、既述のように、フラップ210は、通常、開状態としても側面220に対して全面的に接する状態には至らないから、フラップ210及び側面220を挟む態様で箱用クリップ100を装着すると、一対の挟持面10,20の内面はフラップ210及び側面220から印加される力をそれぞれ受ける。この際、肉薄部24a~24bは、段ボール200から強い力を受ける場合には変形することでうまく力を逃がして、箱用クリップ100が段ボール200から離脱し難くなる。
【0033】
もっとも、箱用クリップ100が相対的に過剰な変形をすると、フラップ210と側面220との開状態を保持するという箱用クリップ100の本来の機能が低下することになるが、このような事態は、箱用クリップ100のサイズバリエーションによって防止することができる。
【0034】
なお、肉厚部21a~21cと肉薄部24a~24bという名称は、それらの厚さが相対的に相違することを意味しており、特定の厚さを基準として厚い/薄いということを意味するではない点に留意されたい。したがって、肉厚部21a~21c及び肉薄部24a~24bの厚さや大きさは、箱用クリップ100の強度や大きさによって決定すればよい。
【0035】
このような大きさに限定されるものではないが、一例として、肉厚部21aは、長さ(図5左右長)を50mm~200mm(例えば60mm)、幅(図5上下長)を7mm~20mm(例えば9mm)、厚さ(図5奥行)を1.4mm~3mm(例えば2.4mm)とすることができる。
【0036】
また、同じく一例として、肉厚部21bは、上下での長さが異なるがその平均長さを45mm~195mm(例えば55mm)、幅を8mm~22mm(例えば9.5mm)、厚さを1.4mm~3mm(例えば2.4mm)とすることができる。
【0037】
さらに、同じく一例として、肉厚部21cは、平均長さを40mm~190mm(例えば50mm)、幅を6mm~16mm(例えば8.5mm)、厚さを1.4mm~3mm(例えば2.4mm)とすることができる。
【0038】
また、このような大きさに限定されるものでははないが、一例としては、肉薄部24aは、補助リブ22aも含めた長さ(図5左右長)を50mm~200mm(例えば60mm)、幅(図5上下長)を6mm~12mm(例えば8mm)、厚さ(図5奥行)を1mm~2.5mm(例えば1.7mm)、とすることができる。
【0039】
また、同じく一例として、肉薄部24bは、平均長さは43mm~192mm(例えば53mm)、肉薄部24bの平均幅は6mm~12mm(例えば8mm)、厚さを1mm~2.5mm(例えば1.7mm)、とすることができる。
【0040】
リブ23a~23dは、主として、箱用クリップ100がその使用時に段ボール200から離脱するすることを直接的に防止するための部位である。リブ23a~23dは、補助リブ22a~22bとともに、挟持面20の反りを防止するための部位でもある。
【0041】
リブ23a~23dの長さについては、図5に示すように、それらの両端位置をそれぞれ肉厚部21a~21cの端部位置から1mm程度内側として肉厚部21a~21cの長さから2mm短くしたものとすることができるが、当該端部位置と等しくして肉厚部21a~21cの長さと同一とすることもできる。リブ23a~23dの幅は、例えば2mm以上として、肉厚部21a~21cの幅と例えば同一とすることができる(この場合、リブ23b~21cは一体的ととしてもよい。)。リブ23a~23dの高さは、0.2mm~0.5mm(例えば0.2mm)とすることができる。
【0042】
なお、リブ23a~23dは、その長手方向に対する直交断面が例えば正半円柱状や半正弦柱状となるが、段ボール200に対して装着し易くかつ離脱し難いように、その直交断面における頂部が頂面30側にずれた形状としたてもよく、例えば略三角形柱状としてもよい。また、リブ23a~23dは、その頂部及びその近傍といった段ボール200と接する部分を梨地状とするといった加工を施してもよい。
【0043】
また、本実施形態では、リブ23a~23dは、それらの高さを全て同じにしているが、後述するように、頂面30からその対抗する開放側に向けて徐々に低くすることもできる。
【0044】
補助リブ22a~22bは、既述のように、リブ23a~23dとともに、挟持面20の反りを防止するために、肉薄部24a~24bの幅方向に設けた部位である。ここでは、補助リブ22a~22bは、肉厚部21a~21cと例えば同じ高さとしている。もっとも、補助リブ22a~22bは、肉薄部24a~24bの厚さや高さが反りの生じないような条件である場合には設けなくてもよい。
【0045】
図7は、本発明の実施形態の箱用クリップ100の変形例の使用態様を示す図であり、図6に対応するものである。図7に示す箱用クリップ100は、リブ13a~13dの高さとリブ23a~23dの高さとが、いずれも相互に異なっている。
【0046】
具体的には、リブ13aからリブ13dに向けて、かつ、リブ23aからリブ23dに向けて、いずれも徐々に低くなるようにしており、例えば、リブ13a,23aの高さは2.6mm、リブ13b,23bの高さは1.7mm、リブ13c,23cの高さは1.3mm、リブ13d,23dの高さは0.2mm、としている。
【0047】
図7に示す箱用クリップ100は、図示するように、リブ13a~13dとリブ23a~23dとが、段ボール200に対して効果的に接触するような構成としている。これにより、箱用クリップ100が、その使用時に段ボール200から離脱し難くなる。
【0048】
図8は、本発明の実施形態の箱用クリップ100の他の変形例の使用態様を示す図であり、図6図7に対応するものである。図8に示す箱用クリップ100は、リブ11aからリブ11dに向けて徐々に低くなるようにする一方で、リブ23a~23dの高さは同一としている。つまり、図8に示すものは、図6に示すものと図7に示すものとを組み合わせたような構成としている。
【0049】
これは、段ボール200の側面220が載置面に対して垂直となり、かつ、段ボール200のフラップ210がそれに対して所要の角度となることを踏まえて、側面220に対向する挟持面20は同一高さのリブ23a~23dとし、フラップ210に対向する挟持面10は異なる高さのリブ13a~13dとしている。したがって、リブ13a~13dとリブ23a~23dとが、段ボール200に対してより効果的に接触することになる。
【0050】
図9は、本発明の実施形態の箱用クリップ100の別の変形例の斜視図であり、図1に対応するものである。図10は、図9の箱用クリップ100の使用態様を示す図である。
【0051】
図9に示すように、本実施形態の箱用クリップ100は、頂面30又はその付近の両端に、リブ23a~23dに平行な一対の切欠部31,33が形成されている。一対の切欠部31,33は、段ボール200のフラップ210の厚さ程度としており、具体的には、段ボール200がAフルート程度の厚さの場合には、5mm程度とすればよい。
【0052】
また、一対の切欠部31,33の長さは相互に同一としてもよいし、そうでなくてもよいが、それらの間の部位が5mm~12mm(例えば10mm)とすることができる。さらに、一対の切欠部31,33の端部は、段ボール200を傷つけないようにテーパ部32,34を形成している。
【0053】
図10に示すように、図9に示す箱用クリップ100は、段ボール200における一対のフラップ210間に亘って装着される。具体的には、一対のフラップ210の対向辺の端部に一対の切欠部31,33を装着する。こうすると、一対のフラップ210の閉状態が保持されることになる。
【0054】
以上、本発明の箱用クリップ100は、明細書で説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の精神から逸脱しない限りにおいて、様々な変形をしたものも含まれる。したがって、例えば、図7に示す変形例の箱用クリップ100と図9に示す別の変形例の箱用クリップ100とを組み合わせることも可能である。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10