(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117176
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】UE(User Equipment)及びネットワーク装置
(51)【国際特許分類】
H04W 76/28 20180101AFI20240822BHJP
H04W 52/02 20090101ALI20240822BHJP
H04W 84/06 20090101ALI20240822BHJP
【FI】
H04W76/28
H04W52/02 111
H04W84/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023023117
(22)【出願日】2023-02-17
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和4年度、国立研究開発法人情報通信研究機構、「革新的情報通信技術研究開発委託研究/日米豪国際連携を通じた超カバレッジBeyond 5G無線通信・映像符号化標準化技術の研究開発」、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(74)【代理人】
【識別番号】100131473
【弁理士】
【氏名又は名称】覚田 功二
(72)【発明者】
【氏名】千葉 周一郎
(72)【発明者】
【氏名】菅原 靖夫
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067AA43
5K067CC22
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067FF05
5K067FF17
5K067GG02
(57)【要約】
【課題】衛星を介した5GコアネットワークへのUEの接続に関する通信の規格化が推進されている。一方、不連続なカバレッジを提供するNR(New Radio)衛星アクセスを介してUEが5Gコアネットワークへ接続する際に、UEが圏内又は圏外となるタイミング又は期間を管理するための、UE及びネットワークの共同が明確になっていない。
【解決手段】UEが、不連続なカバレッジを提供するNR衛星アクセスを介して5Gコアネットワークに接続する場合に、UEが圏内又は圏外となるタイミング又は期間を考慮した、UE及びネットワークによる、タイマー値の決定、タイマー値の更新、タイマー値の送受信、タイマー関連パラメータの送受信、及び/又はタイマーの開始及び停止に関連する、条件、手続き、パラメータ、処理、又は制御を提供する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送受信部と制御部とを備えるUE(User Equipment)であって、
前記送受信部は、
衛星カバレッジ情報及び/又はモビリティパターンをネットワークから受信し、
第1の識別情報を前記ネットワークに送信し、
前記第1の識別情報は、前記UEが、前記衛星カバレッジ情報及び/又は前記モビリティパターンに基づいて決定した、前記UEが圏外となる期間、又は前記UEが圏外となる期間に対応するタイマーの値であり、
前記制御部は、
前記衛星カバレッジ情報及び/又は前記第1の識別情報に基づいてタイマーを開始し、
アイドル状態に遷移し、
コネクテッド状態に遷移した場合、前記タイマーを停止する、
ことを特徴とするUE。
【請求項2】
前記送受信部は、更に、前記ネットワークから、第2の識別情報を受信し、
前記第2の識別情報は、時間又は期間を示すタイマーのオフセット情報であり、
前記制御部は、前記衛星カバレッジ情報、及び/又は前記第1の識別情報、及び/又は前記第2の識別情報に基づいて、タイマーを開始する、
ことを特徴とする請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記送受信部は、前記第1の識別情報の送信後、更に、第2の衛星カバレッジ情報及び/又は第2のモビリティパターンを前記ネットワークから受信した場合、第2の識別情報をネットワークに送信し、
前記第2の識別情報は、前記UEが、前記第2の衛星カバレッジ情報及び/又は前記第2のモビリティパターンに基づいて決定した、前記UEが圏外となる期間又は、前記UEが圏外となる期間に対応するタイマーの値であり、前記第1の識別情報と異なる値であり、
前記制御部は、
前記タイマーが実行されている場合、前記タイマーを停止し、
前記第2の衛星カバレッジ情報及び/又は前記第2の識別情報に基づいて前記タイマーを開始する、
ことを特徴とする請求項1に記載のUE。
【請求項4】
送受信部と制御部とを備えるネットワーク装置であって、
前記送受信部は、
衛星カバレッジ情報及び/又はモビリティパターンをUE(User Equipment)に送信し、
前記UEから、第1の識別情報を受信し、
前記第1の識別情報は、前記UEが、前記衛星カバレッジ情報及び/又は前記モビリティパターンに基づいて決定した、前記UEが圏外となる期間、又は前記UEが圏外となる期間に対応するタイマーの値であり、
前記制御部は、
前記衛星カバレッジ情報及び/又は前記第1の識別情報に基づいてタイマーを開始し、
更に、前記送受信部が前記UEから登録要求メッセージ、又はサービス要求メッセージを受信した場合、前記タイマーを停止する、
ことを特徴とするネットワーク装置。
【請求項5】
前記送受信部は、更に、前記UEに、第2の識別情報を送信し、
前記第2の識別情報は、時間又は期間を示すタイマーのオフセット情報であり、
前記制御部は、前記衛星カバレッジ情報、及び/又は前記第1の識別情報、及び/又は前記第2の識別情報に基づいて、タイマーを開始する、
ことを特徴とする請求項4に記載のネットワーク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、UE(User Equipment)及びネットワーク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project:登録商標)では、第5世代(5G)の移動通信システムである5GS(5G System)のシステムアーキテクチャが検討されており、新しい手続きや新しい機能のサポートするための議論が行われている(非特許文献1~4を参照)。5G規格のRelease 18において、人工衛星(Satellite;単に「衛星」とも称する)を介した5G通信のためのアーキテクチャ、通信や制御のための手続き、等が検討されている(非特許文献4を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】3GPP TS 23.501 V18.0.0 (2022-12); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; System architecture for the 5G System (5GS); Stage 2 (Release 18)
【非特許文献2】3GPP TS 23.502 V18.0.0 (2022-12); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Procedures for the 5G System (5GS); Stage 2 (Release 18)
【非特許文献3】3GPP TS 24.501 V18.1.0 (2022-12); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Non-Access-Stratum (NAS) protocol for 5G System (5GS); Stage 3; (Release 18)
【非特許文献4】3GPP TR 23.700-28 V18.0.0 (2022-12); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Study on Integration of satellite components in the 5G architecture; Phase 2 (Release 18)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
5GS (5G System)では、多種多様なサービスを提供するために、新たなコアネットワークである5GCN (5G Core Network)が検討されている。さらに、人工衛星(Satellite;単に「衛星」とも称する)を介した5G通信のためのアーキテクチャが検討されている。
【0005】
現在、ユーザ端末(UE)とコアネットワークとを接続する無線技術(無線アクセス技術)として衛星を利用する通信アーキテクチャにおいて、衛星の特性を考慮した、従来の手続き、メッセージ、又はパラメータの拡張に関する検討が進められている。
【0006】
一方、不連続なカバレッジを提供する衛星を介した通信において、NR(New Radio)衛星アクセスを介したUEが圏内又は圏外となる期間を考慮した手続き、パラメータ、又はタイマーに関するUE及びネットワークの挙動の一部が明確になっていない。
【0007】
本発明の一態様は、以上のような事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、衛星が提供する不連続なカバレッジにより、UEが圏外又は圏内となる期間を考慮した、タイマー値又はタイマーの開始又は停止に関するUE及びネットワークの挙動を明確化する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様のUE(User Equipment)は、送受信部と制御部とを備えるUEであって、前記送受信部は、衛星カバレッジ情報及び/又はモビリティパターンをネットワークから受信し、第1の識別情報を前記ネットワークに送信し、前記第1の識別情報は、前記UEが、前記衛星カバレッジ情報及び/又は前記モビリティパターンに基づいて決定した、前記UEが圏外となる期間、又は前記UEが圏外となる期間に対応するタイマーの値であり、前記制御部は、前記衛星カバレッジ情報及び/又は前記第1の識別情報に基づいてタイマーを開始し、アイドル状態に遷移し、コネクテッド状態に遷移した場合、前記タイマーを停止する、ことを特徴とする。また、本発明の一態様のネットワーク装置は、送受信部と制御部とを備えるネットワーク装置であって、前記送受信部は、衛星カバレッジ情報及び/又はモビリティパターンをUE(User Equipment)に送信し、前記UEから、第1の識別情報を受信し、前記第1の識別情報は、前記UEが、前記衛星カバレッジ情報及び/又は前記モビリティパターンに基づいて決定した、前記UEが圏外となる期間、又は前記UEが圏外となる期間に対応するタイマーの値であり、前記制御部は、前記衛星カバレッジ情報及び/又は前記第1の識別情報に基づいてタイマーを開始し、更に、前記送受信部が前記UEから登録要求メッセージ、又はサービス要求メッセージを受信した場合、前記タイマーを停止する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、不連続なカバレッジを提供する衛星を介して5Gネットワークに接続しているUEが、NR衛星アクセスの圏外又は圏内となるタイミング又は期間を適切に管理するための、各種情報及びパラメータをネットワークと調整するためのUE及びネットワークの挙動、及び/又はUEが圏外又は圏内となる期間又はタイマー値、及び/又はタイマーの開始及び停止の制御を明確にすることで、UEとネットワークとの間の通信を適切に実行するための手段が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】移動通信システム(EPS/5GS)の概略を説明する図である。
【
図2】移動通信システム(EPS/5GS)の詳細構成を説明する図である。
【
図4】5GSにおけるアクセスネットワーク装置(gNB)の構成を説明する図である。
【
図5】5GSにおけるコアネットワーク装置(AMF/SMF/UPF)の構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の一態様を実施する為に最良の形態について説明する。尚、本実施形態では1例として、本発明の一態様を適用した場合の移動通信システムの実施形態について説明する。
【0012】
[1. システムの概要]
まず、
図1は、各実施形態で使用される移動通信システム1の概略を説明する為の図であり、
図2は、その移動通信システム1の詳細構成を説明する為の図である。
【0013】
図1には、移動通信システム1は、UE_A10、アクセスネットワーク_A80、コアネットワーク_A90、PDN(Packet Data Network)_A5、アクセスネットワーク_B120、コアネットワーク_B190、DN(Data Network)_A6により構成されることが記載されている。
【0014】
以下では、これらの装置・機能について、UE、アクセスネットワーク_A、コアネットワーク_A、PDN、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DN等のように、記号を省略して記載する場合がある。
【0015】
また、
図2には、UE_A10、E-UTRAN80、MME40、SGW35、PGW-U30、PGW-C32、PCRF60、HSS50、5G AN120、AMF140、UPF130、SMF132、PCF160、UDM150、N3IWF170等の装置・機能、及びこれらの装置・機能を互いに接続するインターフェースが記載されている。
【0016】
以下では、これらの装置・機能について、UE、E-UTRAN、MME、SGW、PGW-U、PGW-C、PCRF、HSS、5G AN、AMF、UPF、SMF、PCF、UDM、N3IWF等のように、記号を省略して記載する場合がある。
【0017】
尚、4GシステムであるEPS(Evolved Packet System)は、アクセスネットワーク_A及びコアネットワーク_Aを含んで構成されるが、さらにUE及び/又はPDNが含まれても良い。また、5Gシステムである5GS(5G System)は、UE、アクセスネットワーク_B及びコアネットワーク_Bを含んで構成されるが、さらにDNが含まれても良い。
【0018】
UEは、3GPPアクセス(3GPPアクセスネットワーク、3GPP ANとも称する)及び/又はnon-3GPPアクセス(non-3GPPアクセスネットワーク、non-3GPP ANとも称する)を介して、ネットワークサービスに対して接続可能な装置である。UEは、携帯電話やスマートフォン等の無線通信が可能な端末装置であってよく、EPSにも5GSにも接続可能な端末装置であってよい。UEは、UICC(Universal Integrated Circuit Card)やeUICC(Embedded UICC)を備えてもよい。尚、UEのことをユーザ装置と表現してもよいし、端末装置と表現してもよい。
【0019】
また、アクセスネットワーク_Aは、E-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)及び/又は無線LANアクセスネットワークに対応する。E-UTRANには、1以上のeNB(evolved Node B)45が配置される。尚、以下では、eNB45は、eNBのように記号を省略して記載する場合がある。また、複数のeNBがある場合は、各eNBは、例えばX2インターフェースにより、互いに接続されている。また、無線LANアクセスネットワークには、1以上のアクセスポイントが配置される。
【0020】
また、アクセスネットワーク_Bは、5Gアクセスネットワーク(5G AN)に対応する。5G ANは、NG-RAN(NG Radio Access Network)及び/又はnon-3GPP アクセスネットワークで構成される。NG-RANには、1以上のgNB(NR NodeB)122が配置される。尚、以下では、gNB122は、gNBのように記号を省略して記載する場合がある。gNBは、NR(New Radio)ユーザプレーンと制御プレーンをUEに提供するノードであり、5GCNに対してNGインターフェース(N2インターフェース又はN3インターフェースを含む)を介して接続するノードである。すなわち、gNBは、5GSのために新たに設計された基地局装置であり、4GシステムであるEPSで使用されていた基地局装置(eNB)とは異なる機能を有する。また、複数のgNBがある場合は、各gNBは、例えばXnインターフェースにより、互いに接続している。
【0021】
また、non-3GPP アクセスネットワークは、信頼できない非3GPP(untrusted non-3GPP)アクセスネットワークであってもよいし、信頼できる非3GPP(trusted non-3GPP)アクセスネットワークであってもよい。ここで、信頼できない非3GPPアクセスネットワークは、例えば公衆無線LANなど、アクセスネットワーク内でセキュリティ管理を行わないnon-3GPPアクセスネットワークであってよい。一方で、信頼できる非3GPPアクセスネットワークは、3GPPが規定するアクセスネットワークであってよく、TNAP(trusted non-3GPP access point)とTNGF(trusted non-3GPP Gateway function)を備えていてもよい。
【0022】
また、以下では、E-UTRANやNG-RANは、3GPPアクセスと称することがある。また、無線LANアクセスネットワークやnon-3GPP ANは、non-3GPPアクセスと称することがある。また、アクセスネットワーク_Bに配置されるノードを、まとめてNG-RANノードとも称することがある。
【0023】
また、以下では、アクセスネットワーク_A、及び/又はアクセスネットワーク_B、及び/又はアクセスネットワーク_Aに含まれる装置、及び/又はアクセスネットワーク_Bに含まれる装置は、アクセスネットワーク、又はアクセスネットワーク装置と称する場合がある。
【0024】
また、コアネットワーク_Aは、EPC(Evolved Packet Core)に対応する。EPCには、例えば、MME(Mobility Management Entity)、SGW(Serving Gateway)、PGW(Packet Data Network Gateway)-U、PGW-C、PCRF(Policy and Charging Rules Function)、HSS(Home Subscriber Server)等が配置される。
【0025】
また、コアネットワーク_Bは、5GCN(5G Core Network)に対応する。5GCNには、例えば、AMF(Access and Mobility Management Function)、UPF(User Plane Function)、SMF(Session Management Function)、PCF(Policy Control Function)、UDM(Unified Data Management)等が配置される。ここで、5GCNは、5GCと表現されてもよい。
【0026】
また、以下では、コアネットワーク_A、及び/又はコアネットワーク_B、コアネットワーク_Aに含まれる装置、及び/又はコアネットワーク_Bに含まれる装置は、コアネットワーク、又はコアネットワーク装置又はコアネットワーク内装置と称する場合がある。
【0027】
コアネットワーク(コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_B)は、アクセスネットワーク(アクセスネットワーク_A及び/又はアクセスネットワーク_B)と、PDN及び/又はDNとを接続した移動体通信事業者(Mobile Network Operator; MNO)が運用するIP移動通信ネットワークの事であってもよいし、移動通信システム1を運用、管理する移動体通信事業者の為のコアネットワークでもよいし、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)や、MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)等の仮想移動通信事業者や仮想移動体通信サービス提供者の為のコアネットワークでもよい。
【0028】
また、
図1では、PDNとDNが同一である場合が記載されているが、異なっていても良い。PDNは、UEに通信サービスを提供するDN(Data Network)であってよい。尚、DNは、パケットデータサービス網として構成されてもよいし、サービス毎に構成されてもよい。さらに、PDNは、接続された通信端末を含んでもよい。従って、PDNと接続する事は、PDNに配置された通信端末やサーバ装置と接続する事であってもよい。さらに、PDNとの間でユーザデータを送受信する事は、PDNに配置された通信端末やサーバ装置とユーザデータを送受信する事であってもよい。尚、PDNのことをDNと表現してもよいし、DNのことをPDNと表現してもよい。
【0029】
また、以下では、アクセスネットワーク_A、コアネットワーク_A、PDN、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DNの少なくとも一部、及び/又はこれらに含まれる1以上の装置を、ネットワーク又はネットワーク装置と呼称する場合がある。つまり、ネットワーク及び/又はネットワーク装置が、メッセージを送受信する、及び/又は手続きを実行するということは、アクセスネットワーク_A、コアネットワーク_A、PDN、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DNの少なくとも一部、及び/又はこれらに含まれる1以上の装置が、メッセージを送受信する、及び/又は手続きを実行することを意味する。
【0030】
また、UEは、アクセスネットワークに接続することができる。また、UEは、アクセスネットワークを介して、コアネットワークと接続する事ができる。さらに、UEは、アクセスネットワーク及びコアネットワークを介して、PDN又はDNに接続する事ができる。すなわち、UEは、PDN又はDNとの間で、ユーザデータを送受信(通信)する事ができる。ユーザデータを送受信する際は、IP(Internet Protocol)通信だけでなく、non-IP通信を用いてもよい。
【0031】
ここで、IP通信とは、IPを用いたデータ通信の事であり、IPパケットにより、データの送受信が行われる。IPパケットは、IPヘッダとペイロード部で構成される。ペイロード部には、EPSに含まれる装置・機能や、5GSに含まれる装置・機能が送受信するデータが含まれてよい。また、non-IP通信とは、IPを用いないデータ通信の事であり、IPパケットの構造とは異なる形式により、データの送受信が行われる。例えば、non-IP通信は、IPヘッダが付与されていないアプリケーションデータの送受信によって実現されるデータ通信でもよいし、マックヘッダやEthernet(登録商標)フレームヘッダ等の別のヘッダを付与してUEが送受信するユーザデータを送受信してもよい。
【0032】
また、アクセスネットワーク_A、コアネットワーク_A、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、PDN_A、DN_Aには、
図2に記載されない装置が構成されていてもよい。例えば、コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_Bには、AUSF(Authentication Server Function)やAAA(Authentication, authorization, and accounting)サーバ(AAA-S)が含まれてもよい。
【0033】
ここで、AUSFは、3GPPアクセス及びnon-3GPPアクセスに対する認証機能を備える、コアネットワーク装置である。具体的には、3GPPアクセス及び/又はnon-3GPPアクセスに対する認証の要求をUEから受信し、認証手続きを実行するネットワーク機能部である。
【0034】
また、AAAサーバは、AUSFと直接的又は他のネットワーク装置を介して間接的に接続する、認証及び承認及び課金機能を備える、装置である。AAAサーバはコアネットワーク内のネットワーク装置であってもよい。なお、AAAサーバは、コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_Bに含まれず、PLMNに含まれてもよい。つまり、AAAサーバはコアネットワーク装置であってもよいし、コアネットワークの外にある装置であってよい。例えば、AAAサーバは3rd Partyが管理する、PLMN内のサーバ装置であってもよい。
【0035】
なお、
図2では、図の簡略化のため、各装置・機能は1つずつ記載したが、移動通信システム1には複数の同様の装置・機能が構成されてもよい。具体的には、移動通信システム1には複数のUE_A10、E-UTRAN80、MME40、SGW35、PGW-U30、PGW-C32、PCRF60、HSS50、5G AN120、AMF140、UPF130、SMF132、PCF160、及び/又はUDM150等の装置・機能が構成されていてもよい。
【0036】
UPF_A235は、DN、SMF、他のUPF、及び、アクセスネットワークに接続される。UPF_A235は、intra-RAT mobility又はinter-RAT mobilityに対するアンカー、パケットのルーティングと転送(Packet routing & forwarding)、1つのDNに対して複数のトラフィックフローのルーティングをサポートするUL CL(Uplink Classifier)機能、マルチホームPDUセッション(multi-homed PDU session)をサポートするBranching point機能、user planeに対するQoS処理、上りリンクトラフィックの検証(verification)、下りリンクパケットのバッファリング、下りリンクデータ通知(Downlink Data Notification)のトリガ機能等の役割を担ってもよい。また、UPF_A235は、DNとコアネットワーク_B190との間のゲートウェイとして、ユーザデータの転送を行う中継装置でもよい。尚、UPF_A235は、IP通信及び/又はnon-IP通信の為のゲートウェイでもよい。さらに、UPF_A235は、IP通信を転送する機能を持っていてもよく、non-IP通信とIP通信を変換する機能を持っていてもよい。さらに複数配置されるゲートウェイは、コアネットワーク_B190と単一のDNを接続するゲートウェイでもよい。尚、UPF_A235は、他のNFとの接続性を備えてもよく、他のNFを介して各装置に接続してもよい。
【0037】
尚、UPF_A235とアクセスネットワークとの間に、UPF_A235とは異なるUPFである、UPF_C239(branching point又はuplink classifierとも称する)が装置又はNFとして存在してもよい。UPF_C239が存在する場合、UEとDNとの間のPDUセッションは、アクセスネットワーク、UPF_C239、UPF_A235を介して確立されることになる。
【0038】
また、UPF130は、UPF_A235と同様の装置であってよい。尚、UPF130、及びUPF_A235は、UPFのように、記号を省略して記載する場合がある。
【0039】
[2. 各装置の構成]
次に、各実施形態で使用される各装置(UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置)の構成について、図を用いて説明する。尚、各装置は、物理的なハードウェアとして構成されても良いし、汎用的なハードウェア上に構成された論理的な(仮想的な)ハードウェアとして構成されても良いし、ソフトウェアとして構成されても良い。また、各装置の持つ機能の少なくとも一部(全部を含む)が、物理的なハードウェア、論理的なハードウェア、ソフトウェアとして構成されても良い。
【0040】
尚、以下で登場する各装置・機能内の各記憶部(記憶部_A340、記憶部_A440、記憶部_B540、記憶部_A640、記憶部_B740)は、例えば、半導体メモリ、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。また、各記憶部は、出荷段階からもともと設定されていた情報だけでなく、自装置・機能以外の装置・機能(例えば、UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置、及び/又はPDN、及び/又はDN)との間で、送受信した各種の情報を記憶する事ができる。また、各記憶部は、後述する各種の通信手続き内で送受信する制御メッセージに含まれる識別情報、制御情報、フラグ、パラメータ等を記憶することができる。また、各記憶部は、これらの情報をUE毎に記憶してもよい。また、各記憶部は、5GSとEPSとの間のインターワークをした場合には、5GS及び/又はEPS内に含まれる装置・機能との間で送受信した制御メッセージやユーザデータを記憶することができる。このとき、N26インターフェースを介して送受信されたものだけでなく、N26インターフェースを介さずに送受信されたものも記憶することができる。
【0041】
[2.1. UEの装置構成]
まず、UE(User Equipment)の装置構成例について、
図3を用いて説明する。UEは、制御部_A300、アンテナ310、送受信部_A320、記憶部_A340で構成されている。制御部_A300、送受信部_A320、記憶部_A340は、バスを介して接続されている。送受信部_A320は、アンテナ310と接続している。
【0042】
制御部_A300は、UE全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_A300は、必要に応じて、記憶部_A340に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、UEにおける各種の処理を実現する。
【0043】
送受信部_A320は、アンテナを介して、アクセスネットワーク内の基地局装置(eNB又はgNB)と無線通信する為の機能部である。すなわち、UEは、送受信部_A320を用いて、アクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置、及び/又はPDN、及び/又はDNとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0044】
図2を参照して詳細に説明すると、UEは、送受信部_A320を用いることにより、LTE-Uuインターフェースを介して、E-UTRAN内の基地局装置(eNB)と通信することができる。また、UEは、送受信部_A320を用いることにより、5G AN内の基地局装置(gNB)と通信することができる。また、UEは、送受信部_A320を用いることにより、N1インターフェースを介してAMFとNAS(Non-Access-Stratum)メッセージの送受信をすることができる。ただし、N1インターフェースは論理的なものであるため、実際には、UEとAMFの間の通信は、5G ANを介して行われる。
【0045】
記憶部_A340は、UEの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0046】
[2.2. gNBの装置構成]
次に、gNBの装置構成例について、
図4を用いて説明する。gNB は、制御部_B500、アンテナ510、ネットワーク接続部_B520、送受信部_B530、記憶部_B540で構成されている。制御部_B500、ネットワーク接続部_B520、送受信部_B530、記憶部_B540は、バスを介して接続されている。送受信部_B530は、アンテナ510と接続している。
【0047】
制御部_B500は、gNB全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_B500は、必要に応じて、記憶部_B540に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、gNBにおける各種の処理を実現する。
【0048】
ネットワーク接続部_B520は、gNBが、AMF及び/又はUPFと通信する為の機能部である。すなわち、gNBは、ネットワーク接続部_B520を用いて、AMF及び/又はUPFとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0049】
送受信部_B530は、アンテナ510を介して、UEと無線通信する為の機能部である。すなわち、gNBは、送受信部_B530を用いて、UEとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0050】
図2を参照して詳細に説明すると、5G AN内にあるgNBは、ネットワーク接続部_B520を用いることにより、N2インターフェースを介して、AMFと通信することができ、N3インターフェースを介して、UPFと通信することができる。また、gNBは、送受信部_B530を用いることにより、UEと通信することができる。
【0051】
記憶部_B540は、gNBの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0052】
[2.3. AMFの装置構成]
次に、AMFの装置構成例について、
図5を用いて説明する。AMFは、制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740で構成されている。制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740は、バスを介して接続されている。AMFは、制御プレーンを扱うノードであってよい。また、AMFは、ネットワーク装置であってもよい。
【0053】
制御部_B700は、AMF全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_B700は、必要に応じて、記憶部_B740に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、AMFにおける各種の処理を実現する。
【0054】
ネットワーク接続部_B720は、AMFが、5G AN内の基地局装置(gNB)、及び/又はSMF、及び/又はPCF、及び/又はUDM、及び/又はSCEFと接続する為の機能部である。すなわち、AMFは、ネットワーク接続部_B720を用いて、5G AN内の基地局装置(gNB)、及び/又はSMF、及び/又はPCF、及び/又はUDM、及び/又はSCEFとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。言い換えると、ネットワーク接続部は、送受信部であってもよい。
【0055】
図2を参照して詳細に説明すると、5GCN内にあるAMFは、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N2インターフェースを介して、gNBと通信することができ、N8インターフェースを介して、UDMと通信することができ、N11インターフェースを介して、SMFと通信することができ、N15インターフェースを介して、PCFと通信することができる。また、AMFは、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N1インターフェースを介して、UEとNASメッセージの送受信をすることができる。ただし、N1インターフェースは論理的なものであるため、実際には、UEとAMFの間の通信は、5G ANを介して行われる。また、AMFは、N26インターフェースをサポートする場合、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N26インターフェースを介して、MMEと通信することができる。
【0056】
記憶部_B740は、AMFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0057】
尚、AMFは、N2インターフェースを用いたRANとの制御メッセージを交換する機能、N1インターフェースを用いたUEとのNASメッセージを交換する機能、NASメッセージの暗号化及び完全性保護を行う機能、登録管理(Registration management; RM)機能、接続管理(Connection management; CM)機能、到達可能性管理(Reachability management)機能、UE等の移動性管理(Mobility management)機能、UEとSMF間のSM(Session Management)メッセージを転送する機能、アクセス認証(Access Authentication、Access Authorization)機能、セキュリティアンカー機能(SEA; Security Anchor Functionality)、セキュリティコンテキスト管理(SCM; Security Context Management)機能、N3IWF(Non-3GPP Interworking Function)に対するN2インターフェースをサポートする機能、N3IWFを介したUEとのNAS信号の送受信をサポートする機能、N3IWFを介して接続するUEの認証する機能等を有する。
【0058】
また、登録管理では、UEごとのRM状態が管理される。RM状態は、UEとAMFとの間で同期がとられていてもよい。RM状態としては、非登録状態(RM-DEREGISTERED state)と、登録状態(RM-REGISTERED state)がある。RM-DEREGISTERED状態では、UEはネットワークに登録されていないため、AMFにおけるUEコンテキストが、そのUEに対する有効な位置情報やルーティング情報を持っていない為、AMFはUEに到達できない状態である。また、RM-REGISTERED状態では、UEはネットワークに登録されているため、UEはネットワークとの登録が必要なサービスを受信することができる。尚、RM状態は、5GMM状態(5GMM state)と表現されてもよい。この場合、RM-DEREGISTERED状態は、5GMM-DEREGISTERED状態と表現されてもよいし、RM-REGISTERED状態は、5GMM-REGISTERED状態と表現されてもよい。
【0059】
言い換えると、5GMM-REGISTEREDは、各装置が、5GMMコンテキストを確立した状態であってもよいし、PDUセッションコンテキストを確立した状態であってもよい。尚、各装置が5GMM-REGISTEREDである場合、UE_A10は、ユーザデータや制御メッセージの送受信を開始してもよいし、ページングに対して応答してもよい。さらに、尚、各装置が5GMM-REGISTEREDである場合、UE_A10は、初期登録のための登録手続き以外の登録手続き、及び/又はサービス要求手続きを実行してもよい。
【0060】
さらに、5GMM-DEREGISTEREDは、各装置が、5GMMコンテキストを確立していない状態であってもよいし、UE_A10の位置情報がネットワークに把握されていない状態であってもよいし、ネットワークがUE_A10に到達不能である状態であってもよい。尚、各装置が5GMM-DEREGISTEREDである場合、UE_A10は、登録手続きを開始してもよいし、登録手続きを実行することで5GMMコンテキストを確立してもよい。
【0061】
また、接続管理では、UEごとのCM状態が管理される。CM状態は、UEとAMFとの間で同期がとられていてもよい。CM状態としては、非接続状態(CM-IDLE state)と、接続状態(CM-CONNECTED state)がある。CM-IDLE状態では、UEはRM-REGISTERED状態にあるが、N1インターフェースを介したAMFとの間で確立されるNASシグナリング接続(NAS signaling connection)を持っていない。また、CM-IDLE状態では、UEはN2インターフェースの接続(N2 connection)、及びN3インターフェースの接続(N3 connection)を持っていない。一方、CM-CONNECTED状態では、N1インターフェースを介したAMFとの間で確立されるNASシグナリング接続(NAS signaling connection)を持っている。また、CM-CONNECTED状態では、UEはN2インターフェースの接続(N2 connection)、及び/又はN3インターフェースの接続(N3 connection)を持っていてもよい。
【0062】
さらに、接続管理では、3GPPアクセスにおけるCM状態と、non-3GPPアクセスにおけるCM状態とで分けて管理されてもよい。この場合、3GPPアクセスにおけるCM状態としては、3GPPアクセスにおける非接続状態(CM-IDLE state over 3GPP access)と、3GPPアクセスにおける接続状態(CM-CONNECTED state over 3GPP access)とがあってよい。さらに、non-3GPPアクセスにおけるCM状態としては、non-3GPPアクセスにおける非接続状態(CM-IDLE state over non-3GPP access)と、non-3GPPアクセスにおける接続状態(CM-CONNECTED state over non-3GPP access)とがあってよい。尚、非接続状態はアイドルモード表現されてもよく、接続状態モードはコネクテッドモードと表現されてもよい。
【0063】
尚、CM状態は、5GMMモード(5GMM mode)と表現されてもよい。この場合、非接続状態は、5GMM非接続モード(5GMM-IDLE mode)と表現されてもよいし、接続状態は、5GMM接続モード(5GMM-CONNECTED mode)と表現されてもよい。さらに、3GPPアクセスにおける非接続状態は、3GPPアクセスにおける5GMM非接続モード(5GMM-IDLE mode over 3GPP access)と表現されてもよいし、3GPPアクセスにおける接続状態は、3GPPアクセスにおける5GMM接続モード(5GMM-CONNECTED mode over 3GPP access)と表現されてもよい。さらに、non-3GPPアクセスにおける非接続状態は、non-3GPPアクセスにおける5GMM非接続モード(5GMM-IDLE mode over non-3GPP access)と表現されてもよいし、non-3GPPアクセスにおける接続状態は、non-3GPPアクセスにおける5GMM接続モード(5GMM-CONNECTED mode over non-3GPP access)と表現されてもよい。尚、5GMM非接続モードはアイドルモード表現されてもよく、5GMM接続モードはコネクテッドモードと表現されてもよい。
【0064】
また、AMFは、コアネットワーク_B内に1以上配置されてもよい。また、AMFは、1以上のNSI(Network Slice Instance)を管理するNF(Network Function)でもよい。また、AMFは、複数のNSI間で共有される共有CPファンクション(CCNF; Common CPNF(Control Plane Network Function))でもよい。
【0065】
尚、N3IWFは、UEが5GSに対してnon-3GPPアクセスを介して接続する場合に、non-3GPPアクセスと5GCNとの間に配置される装置及び/又は機能である。
【0066】
[2.4. SMFの装置構成]
次に、SMFの装置構成例について、
図5を用いて説明する。SMFは、制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740で構成されている。制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740は、バスを介して接続されている。SMFは、制御プレーンを扱うノードであってよい。
【0067】
制御部_B700は、SMF全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_B700は、必要に応じて、記憶部_B740に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、SMFにおける各種の処理を実現する。
【0068】
ネットワーク接続部_B720は、SMFが、AMF、及び/又はUPF、及び/又はPCF、及び/又はUDMと接続する為の機能部である。すなわち、SMFは、ネットワーク接続部_B720を用いて、AMF、及び/又はUPF、及び/又はPCF、及び/又はUDMとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0069】
図2を参照して詳細に説明すると、5GCN内にあるSMFは、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N11インターフェースを介して、AMFと通信することができ、N4インターフェースを介して、UPFと通信することができ、N7インターフェースを介して、PCFと通信することができ、N10インターフェースを介して、UDMと通信することができる。
【0070】
記憶部_B740は、SMFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0071】
SMFは、PDUセッションの確立・修正・解放等のセッション管理(Session Management)機能、UEに対するIPアドレス割り当て(IP address allocation)及びその管理機能、UPFの選択と制御機能、適切な目的地(送信先)へトラフィックをルーティングする為のUPFの設定機能、NASメッセージのSM部分を送受信する機能、下りリンクのデータが到着したことを通知(Downlink Data Notification)する機能、AMF経由でN2インターフェースを介してANに送信されるAN特有の(ANごとの)SM情報を提供する機能、セッションに対するSSCモード(Session and Service Continuity mode)を決定する機能、ローミング機能等を有する。
【0072】
[2.5. UPFの装置構成]
次に、UPFの装置構成例について、
図5を用いて説明する。UPFは、制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740で構成されている。制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740は、バスを介して接続されている。UPFは、制御プレーンを扱うノードであってよい。
【0073】
制御部_B700は、UPF全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_B700は、必要に応じて、記憶部_B740に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、UPFにおける各種の処理を実現する。
【0074】
ネットワーク接続部_B720は、UPFが、5G AN内の基地局装置(gNB)、及び/又はSMF、及び/又はDNと接続する為の機能部である。すなわち、UPFは、ネットワーク接続部_B720を用いて、5G AN内の基地局装置(gNB)、及び/又はSMF、及び/又はDNとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0075】
図2を参照して詳細に説明すると、5GCN内にあるUPFは、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N3インターフェースを介して、gNBと通信することができ、N4インターフェースを介して、SMFと通信することができ、N6インターフェースを介して、DNと通信することができ、N9インターフェースを介して、他のUPFと通信することができる。
【0076】
記憶部_B740は、UPFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0077】
UPFは、intra-RAT mobility又はinter-RAT mobilityに対するアンカーポイントとしての機能、DNに相互接続するための外部PDUセッションポイントとしての機能(つまり、DNとコアネットワーク_Bとの間のゲートウェイとして、ユーザデータを転送する機能)、パケットのルーティング及び転送する機能、1つのDNに対して複数のトラフィックフローのルーティングをサポートするUL CL(Uplink Classifier)機能、マルチホーム(multi-homed)PDUセッションをサポートするBranching point機能、user planeに対するQoS(Quality of Service)処理機能、上りリンクトラフィックの検証機能、下りリンクパケットのバッファリング、下りリンクデータ通知(Downlink Data Notification)をトリガする機能等を有する。
【0078】
また、UPFは、IP通信及び/又はnon-IP通信の為のゲートウェイでもよい。また、UPFは、IP通信を転送する機能を持ってもよく、non-IP通信とIP通信を変換する機能を持っていてもよい。さらに複数配置されるゲートウェイは、コアネットワーク_Bと単一のDNを接続するゲートウェイでもよい。尚、UPFは、他のNFとの接続性を備えてもよく、他のNFを介して各装置に接続してもよい。
【0079】
尚、ユーザプレーン(user plane)は、UEとネットワークとの間で送受信されるユーザデータ(user data)のことである。ユーザプレーンは、PDNコネクション、又はPDUセッションを用いて送受信されてもよい。さらに、EPSの場合、ユーザプレーンは、LTE-Uuインターフェース、及び/又はS1-Uインターフェース、及び/又はS5インターフェース、及び/又はS8インターフェース、及び/又はSGiインターフェースを用いて送受信されてもよい。さらに、5GSの場合、ユーザプレーンは、UEとNG RANとの間のインターフェース、及び/又はN3インターフェース、及び/又はN9インターフェース、及び/又はN6インターフェースを介して送受信されてもよい。以下、ユーザプレーンは、U-Planeと表現されてもよい。
【0080】
さらに、制御プレーン(control plane)は、UEの通信制御等を行うために送受信される制御メッセージのことである。制御プレーンは、UEとMMEとの間のNAS(Non-Access-Stratum)シグナリングコネクションを用いて送受信されてもよい。さらに、EPSの場合、制御プレーンは、LTE-Uuインターフェース、及びS1-MMEインターフェースを用いて送受信されてもよい。さらに、5GSの場合、制御プレーンは、UEとNG RANとの間のインターフェース、及びN2インターフェースを用いて送受信されてもよい。以下、制御プレーンは、コントロールプレーンと表現されてもよいし、C-Planeと表現されてもよい。
【0081】
さらに、U-Plane(User Plane; UP)は、ユーザデータを送受信する為の通信路でもよく、複数のベアラで構成されてもよい。さらに、C-Plane(Control Plane; CP)は、制御メッセージを送受信する為の通信路でもよく、複数のベアラで構成されてもよい。
【0082】
[2.6. その他の装置及び/又は機能の説明]
次に、その他の装置及び/又は機能について説明を行う。
【0083】
PCFは、ポリシールールを提供する機能等を有する。
【0084】
また、UDMは、認証情報処理(Authentication credential processing)機能、ユーザ識別処理機能、アクセス認証機能、登録/移動性管理機能、加入者情報の管理(subscription management)機能等を有する。
【0085】
また、PCRFは、PGW及び/又はPDNに接続されており、データ配送に対するQoS管理を行う機能等を有する。例えば、UE_A10とPDN間の通信路のQoSの管理を行う。さらに、PCRFは、各装置がユーザデータを送受信する際に用いるPCC(Policy and Charging Control)ルール、及び/又はルーティングルールを作成、及び/又は管理する装置でもよい。
【0086】
また、HSSは、MME及び/又はSCEFに接続されており、加入者情報の管理を行う機能等を有する。HSSの加入者情報は、例えばMMEのアクセス制御の際に参照される。さらに、HSSは、MMEとは異なる位置管理装置と接続されていてもよい。
【0087】
[3. 各実施形態で用いられる用語、識別情報の説明]
次に、各実施形態で、用いられる用語、識別情報を予め説明する。
【0088】
[3.1. 各実施形態で用いられる用語の説明]
次に、各実施形態で用いられる、専門性の高い用語や、手続きで使用される識別情報について説明を行う。
【0089】
ネットワークとは、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DNのうち、少なくとも一部を指す。また、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DNのうち、少なくとも一部に含まれる1以上の装置を、ネットワーク又はネットワーク装置と称してもよい。つまり、ネットワークがメッセージの送受信及び/又は処理を実行するということは、ネットワーク内の装置(ネットワーク装置、及び/又は制御装置)がメッセージの送受信及び/又は処理を実行することを意味してもよい。逆に、ネットワーク内の装置がメッセージの送受信及び/又は処理を実行するということは、ネットワークがメッセージの送受信及び/又は処理を実行することを意味してもよい。
【0090】
SM(セッションマネジメント)メッセージ(NAS (Non-Access-Stratum) SMメッセージとも称する)は、SMのための手続きで用いられるNASメッセージであってよく、AMF_A240を介してUE_A10とSMF_A230の間で送受信される制御メッセージであってよい。さらに、SMメッセージには、PDUセッション確立要求(PDU session establishment request)メッセージ、PDUセッション確立受諾(PDU session establishment accept)メッセージ、PDUセッション拒絶(PDU session establishment reject)メッセージ、PDUセッション変更要求(PDU session modification request)メッセージ、PDUセッション変更コマンド(PDU session modification command)メッセージ、PDUセッション変更完了メッセージ(PDU session modification complete)、PDUセッション変更コマンド拒絶(PDU session modification command reject)メッセージ、PDUセッション変更拒絶(PDU session modification reject)メッセージ、PDUセッション解放要求(PDU session release request)メッセージ、PDUセッション解放拒絶(PDU session release reject)メッセージ、PDUセッション解放コマンド(PDU session release command)メッセージ、PDUセッション解放完了(PDU session release complete)メッセージ等が含まれてもよい。また、SMのための手続きまたはSM手続きには、PDUセッション確立手続き(PDU session establishment procedure)、PDUセッション変更手続き(PDU session modification procedure)、PDUセッション解放手続き(UE-requested PDU session release procedure)が含まれてもよい。なお、各手続きは、UEから開始される手続きであってもよいし、NWから開始される手続きであってもよい。
【0091】
MM(Mobility management)メッセージ(またはNAS MMメッセージとも称する)は、MMのための手続きに用いられるNASメッセージであってよく、UE_A10とAMF_A240の間で送受信される制御メッセージであってよい。さらに、MMメッセージには、登録要求(Registration request)メッセージ、登録受諾(Registration accept)メッセージ、登録拒絶(Registration reject)メッセージ、登録解除要求(De-registration request)メッセージ、登録解除受諾(De-registration accept)メッセージ、configuration updateコマンド(configuration update command)メッセージ、設定更新受諾(configuration update complete)メッセージ、サービス要求(Service request)メッセージ、サービス受諾(Service accept)メッセージ、サービス拒絶(Service reject)メッセージ、通知(Notification)メッセージ、通知応答(Notification response)メッセージ等が含まれてよい。また、MMのための手続きまたはMM手続きは、登録手続き(Registration procedure)、登録解除手続き(De-registration procedure)、ジェネリックUE設定更新(Generic UE configuration update)手続き(単にUE設定更新手続きとも称する)、認証及び/又は承認手続き、サービス要求手続き(Service request procedure)、ページング手続き(Paging procedure)、通知手続き(Notification procedure)が含まれてよい。
【0092】
5GS(5G System)サービスは、コアネットワーク_B190を用いて提供される接続サービスでよい。さらに、5GSサービスは、EPSサービスと異なるサービスでもよいし、EPSサービスと同様のサービスでもよい。
【0093】
non 5GSサービスは、5GSサービス以外のサービスでよく、EPSサービス、及び/又はnon EPSサービスが含まれてもよい。
【0094】
PDN(Packet Data Network)タイプとは、PDNコネクションのタイプを示すものであり、IPv4、IPv6、IPv4v6、non-IPがある。IPv4が指定された場合、IPv4を用いてデータの送受信を行う事を示す。IPv6が指定された場合は、IPv6を用いてデータの送受信を行う事を示す。IPv4v6が指定された場合は、IPv4又はIPv6を用いてデータの送受信を行う事を示す。non-IPが指定された場合は、IPを用いた通信ではなく、IP以外の通信方法によって通信する事を示す。
【0095】
PDU(Protocol Data Unit/Packet Data Unit)セッションとは、PDU接続性サービスを提供するDNとUEとの間の関連性として定義することができるが、UEと外部ゲートウェイとの間で確立される接続性であってもよい。UEは、5GSにおいて、アクセスネットワーク_B及びコアネットワーク_Bを介したPDUセッションを確立することにより、PDUセッションを用いて、DNとの間のユーザデータの送受信を行うことができる。ここで、この外部ゲートウェイとは、UPF、SCEF等であってよい。UEは、PDUセッションを用いて、DNに配置されるアプリケーションサーバ等の装置と、ユーザデータの送受信を実行する事ができる。尚、各装置(UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置)は、PDUセッションに対して、1以上の識別情報を対応づけて管理してもよい。尚、これらの識別情報には、DNN、QoSルール、PDUセッションタイプ、アプリケーション識別情報、NSI識別情報、アクセスネットワーク識別情報、及びSSC modeのうち1以上が含まれてもよいし、その他の情報がさらに含まれてもよい。さらに、PDUセッションを複数確立する場合には、PDUセッションに対応づけられる各識別情報は、同じ内容でもよいし、異なる内容でもよい。
【0096】
DNN(Data Network Name)は、コアネットワーク及び/又はDN等の外部ネットワークを識別する識別情報でよい。さらに、DNNは、コアネットワークB190を接続するPGW/UPF等のゲートウェイを選択する情報として用いることもできる。さらに、DNNは、APN(Access Point Name)に相当するものでもよい。
【0097】
PDU(Protocol Data Unit/Packet Data Unit)セッションタイプは、PDUセッションのタイプを示すものであり、IPv4、IPv6、Ethernet、Unstructuredがある。IPv4が指定された場合、IPv4を用いてデータの送受信を行うことを示す。IPv6が指定された場合は、IPv6を用いてデータの送受信を行うことを示す。Ethernetが指定された場合は、Ethernetフレームの送受信を行うことを示す。また、Ethernetは、IPを用いた通信を行わないことを示してもよい。Unstructuredが指定された場合は、Point-to-Point(P2P)トンネリング技術を用いて、DNにあるアプリケーションサーバ等にデータを送受信することを示す。P2Pトンネリング技術としては、例えば、UDP/IPのカプセル化技術を用いても良い。尚、PDUセッションタイプには、上記の他にIPが含まれても良い。IPは、UEがIPv4とIPv6の両方を使用可能である場合に指定する事ができる。
【0098】
PLMN(Public land mobile network)は、移動無線通信サービスを提供する通信ネットワークである。PLMNは、通信事業者であるオペレータが管理するネットワークであり、PLMN IDにより、オペレータを識別することができる。UEのIMSI(International Mobile Subscriber Identity)のMCC(Mobile Country Code)とMNC(Mobile Network Code)と一致するPLMNはHome PLMN(HPLMN)であってよい。さらに、UEは、USIMに1又は複数のEPLMN(Equivalent HPLMN)を識別するための、Equivalent HPLMN listを保持していてもよい。HPLMN、及び/又はEPLMNと異なるPLMNはVPLMN(Visited PLMN)であってよい。UEの登録が成功したPLMNはRPLMN(Registered PLMN)であってよい。
【0099】
トラッキングエリアは、コアネットワークが管理する、UE_A10の位置情報で表すことが可能な単数又は複数の範囲である。尚、トラッキングエリアは、複数のセルで構成されもよい。さらに、トラッキングエリアは、ページング等の制御メッセージがブロードキャストされる範囲でもよいし、UE_A10がハンドオーバー手続きをせずに移動できる範囲でもよい。さらに、トラッキングエリアは、ルーティングエリアでもよいし、ロケーションエリアでもよいし、これらと同様のものであればよい。以下、トラッキングエリアはTA(Tracking Area)であってもよい。トラッキングエリアは、TAC(Tracking area code)とPLMNで構成されるTAI(Tracking Area Identity)により識別されてよい。
【0100】
レジストレーションエリア(Registration area又は登録エリア)は、AMFがUEに割り当てる1又は複数のTAの集合である。尚、UE_A10は、レジストレーションエリアに含まれる一又は複数のTA内を移動している間は、トラッキングエリア更新のための信号を送受信することなく移動することができてよい。言い換えると、レジストレーションエリアは、UE_A10がトラッキングエリア更新手続きを実行することなく移動できるエリアを示す情報群であってよい。レジストレーションエリアは、1または複数のTAIにより構成されるTAI listにより識別されてよい。
【0101】
現在のTAI(Current TAI)は、UEが居る、又はキャンプするセル内で、選択されたPLMN(selected PLMN)がブロードキャストするTAIである。また、当該セルが選択されたPLMNにおける複数のTACをブロードキャストする衛星NG-RANセル(satellite NG-RAN cell)である場合、UE NASレイヤは、選択されたPLMNにおける複数のTAC(Tracking Area Code)から現在のTAIを選択してもよい。
【0102】
5GS禁止トラッキングエリアのリスト(Lists of 5GS forbidden tracking areas)は、SNPNアクセスオペレーションモード(SNPN access operation mode)で動作していないUEが記憶する、ローミングのための5GS禁止トラッキングエリア(5GS forbidden tracking areas for roaming)のリスト、及び/又は地域サービス提供のための5GS禁止トラッキングエリア(5GS forbidden tracking areas for regional provision of service)のリストであってよい。言い換えると、SNPNアクセスオペレーションモードで動作してないUEは、ローミングのための5GS禁止トラッキングエリアのリスト、及び/又は地域的なサービスプロビジョニングのための5GS禁止トラッキングエリアのリストを記憶しなければならない。更に、UEは、同じPLMN内において、5GS禁止トラッキングエリアのリストに含まれていないTAに属する適切なセルを探す必要がある。
【0103】
尚、UEは、地域サービス提供のための5GS禁止トラッキングエリア(5GS forbidden tracking areas for regional provision of service)のリストに属するTAのセルにいる場合は、緊急サービス以外の 5GS サービスを要求することは許可されていない。
【0104】
また、UEは、禁止トラッキングエリアのセルへのアクセス試行の繰り返しを防ぐため、禁止トラッキングエリアID(TAI)を地域サービス提供のための5GS禁止トラッキングエリアのリストに格納してもよい。更に、地域サービス提供のための5GS禁止トラッキングエリアのリストは、UEの電源をオフにした場合、SIMが取り外された場合、又は定期的(12時間から24時間の範囲の期間)で削除されてもよい。
【0105】
また、ローミング用の5GS禁止トラッキングエリアを示す情報は、ネットワークが送信するメッセージに含まれる、ローミング用の5GS禁止トラッキングエリア(5GS forbidden tracking areas for roaming)のリストのための1又は複数の禁止TAI(Forbidden TAI;禁止されたTAIとも称する)を含む情報要素(Forbidden TAI(s) for the list of "5GS forbidden tracking areas for roaming" IE (Information Element))に含めて、UEに送信されてよい。
【0106】
また、地域サービス提供用の5GS禁止トラッキングエリアは、ネットワークが送信するメッセージ中に含まれる、地域サービスプロビジョニング用の5GS禁止トラッキングエリア(5GS forbidden tracking areas for roaming)のリストのための1又は複数の禁止TAIを含む情報要素(Forbidden TAI(s) for the list of "5GS forbidden tracking areas for regional provision of service" IE (Information Element))に含まれて、UEに送信されてよい。
【0107】
UE IDとは、UEを識別する為の情報である。例えば、UE IDは、SUCI(SUbscription Concealed Identifier)、又はSUPI(Subscription Permanent Identifier)、又はGUTI(Globally Unique Temporary Identifier)、又はIMEI(International Mobile Subscriber Identity)、又はIMEISV(IMEI Software Version)又は、TMSI(Temporary Mobile Subscriber Identity )であってもよい。又は、UE IDはアプリケーションまたはネットワーク内で設定されたその他の情報であってもよい。さらに、UE IDは、ユーザを識別する為の情報であってもよい。
【0108】
NIDD(Non-IP Data Delivery)機能は、Non-IPとも称する非構造化データ(unstructured data)のためのモバイル発信(Mobile originated (MO))及びモバイル終端(Mobile Terminated)通信を処理するために使用されてよい。すなわちNIDD機能による通信は、IPを使用しない通信であってよい。より具体的には、NIDDは、非構造化データ(unstructured data)タイプのPDUセッションを介してデータを配信する手段であってよい。
【0109】
また、AFへのこのような配信は、NIDD APIを使用した配信、又はPoint-to-Point(PtP)N6トンネルを介してUPFを使用した配信により実現されてよい。また、NIDD、又はNIDD機能によるユーザデータの送受信は、コントロールプレーン(C-Plane)を介した通信であってよい。
【0110】
また、NIDDは、NEFへのUnstructured PDUセッションを使用して処理されてよい。言い換えると、UEは、PDUセッション確立手続きにおいて、NEFに対するUnstructured PDUセッションを確立することができてよい。更に、PDUセッションのためにNIDD APIを呼び出すか否かは、サブスクリプション内のDNN/S-NSSAIの組み合わせに対する「NIDD用のNEF Identity (NEF Identity for NIDD)」があることによって決定してもよい。より具体的には、例えば、サブスクリプションに、DNNとS-NSSAIの情報に対応する「NIDD用のNE Identity」が含まれる場合、SMFは当該NEFを選択し、PDU セッションにNIDD APIを使用してよい。
【0111】
NTN(Non-terrestrial network; 非地上系ネットワーク)は、複数のgNBで構成されたNG-RANで、宇宙空間又は空中に設置された衛星、飛行物、等のNTN伝送手段に搭載されたNTNペイロード及びNTNゲートウェイによって、UEに対して非地上系のNRアクセスを提供するものであってよい。
【0112】
ここで、NTNペイロード(NTN payload)は、衛星または高高度プラットフォーム局に搭載され、サービスリンクとフィーダーリンクの間に接続機能を提供するネットワークノードである。更に、NTNペイロードはTNL(Transport Network Layer)ノードであってよい。
【0113】
また、NTNゲートウェイ(NTN Gateway)は、地球表面に設置された地球局であり、フィーダーリンクを使用してNTNペイロードへの接続を提供する。更に、NTNゲートウェイは、TNL(Transport Network Layer)ノードであってよい。
【0114】
言い換えると例えば、UEによる「衛星を介したNR接続」(NR satellite access)は、NTNペイロードを搭載した人工衛星(本明細書では単に衛星とも称する)とNTNゲートウェイで構成されたgNBを介したNR接続であってよい。更に、UEは、NR接続を介してネットワークに登録及び/又はPDUセッションの確立のための手続きを実行してもよいし、更に、これらの手続きの完了後に確立されたPDUセッションを用いて、通信を実行してもよい。
【0115】
ここで、本明細書では、NTNを介した通信を、NR衛星アクセスを介した通信、又は、NTNを介した通信、NTN通信、又は衛星通信、等とも称する。また、NTNを介したNR接続は、NR衛星アクセス、又は衛星を介した接続又はアクセス、又は衛星アクセス、等とも称する。
【0116】
TN(terrestrial network;地上系ネットワーク)は、地上に設置された基地局等により構成されたアクセスネットワークによって、UEに対して地上系の無線アクセスを提供するものであってよい。衛星を使用した非地上系ネットワークであるNTNに対し、TNは地上系のネットワークであってよい。また、地上に設置され、構成されたアクセスネットワークは、例えば、複数のgNBで構成されたNG-RANであってもよいし、複数のeNBで構成されたE-UTRANであってもよいし、これらに限らない。
【0117】
ここで、本明細書では、TNを介した通信を、NR地上アクセスを介した通信、又は、TNを介した通信、TN通信、又は非衛星通信、等とも称する。また、TNを介したNR接続は、NR地上アクセス、又は非衛星を介した接続又はアクセス、又は非衛星アクセス、等とも称する。
【0118】
衛星NG-RANの無線アクセステクノロジー(Radio Access Technology; RAT)タイプは、衛星NG-RANアクセスにおいて、異なるタイプの衛星NG-RANアクセスを識別、又は区別するために使用される情報であってよい。また、衛星NG-RANのRATタイプには、例えば、「NR(LEO)」、「NR(MEO)」、「NR(GEO)」、及び「NR(OTHERSAT)」があってよい。ここで、「LEO」は低軌道(Low Earth Orbit)衛星、「MEO」は中軌道(Middle Earth Orbit)衛星、「GEO」は静止軌道(Geostationary Earth Orbit)衛星、「OTHERSAT」はその他の衛星を意味していてよい。
【0119】
ここで、アクセステクノロジーは、PLMN又はSNPNと関連付けられていてもよい。更に、PLMN又はSNPNは複数のアクセステクノロジーをサポートする事ができてよい。ここで、UEは、アクセステクノロジーの情報を使用して、特定のPLMN又はSNPNを選択する際に、無線通信事業者のタイプを決定してもよい。
【0120】
また、AMFは、NR衛星アクセスのRATタイプを決定してよく、UEが衛星アクセスを使用してNRにアクセスしている場合、NR衛星アクセスのタイプを示すインディケーションがN2インターフェースで提供されてよい。また、サービングPLMNは、NRアクセスのための効率的なモビリティ制限(Mobility Restrictions)の実施のため、各NR衛星RATタイプのセルが展開されるTAは、他の異なる衛星RATタイプのTAや、地上系アクセスのRATタイプのTAとは異なっている必要がある。更に、AMFは、UEがPLMNサービングエリアにいないことを示す理由値(cause value)を持つN2 UE Context Release Requestを受信した場合、UEの非登録を開始することができる。
【0121】
ここで、本明細書では、NTNを介した通信を、NR衛星アクセスを介した通信、又は衛星アクセスを介した通信、又は5GSAT通信、又はNTN通信、等とも称する。また、衛星(すなわちNTN)を介したNR接続は、NR衛星アクセス、又は衛星を介した接続又はアクセス、又は衛星アクセス、等とも称する。また、NR衛星アクセスは3GPPアクセスであってよい。
【0122】
また、例えば、MEO、LEOの衛星又は衛星群(satellite constellation)が提供するNR衛星アクセスのカバレッジは不連続であり、このようなカバレッジを不連続ネットワークカバレッジ(discontinuous network coverage)、又は不連続カバレッジとも称する。ここで、不連続カバレッジは、例えば、MEO、LEOの衛星又は衛星群(satellite constellation)が、地球上の特定の場所に対して時系列で移動するため、これらの衛星又は衛星群が提供可能なカバレッジは不連続となることに起因する。尚、静止衛星(GEO)は、地球上の特定の時間及び場所に対してカバレッジを提供することが可能であるため、不連続ネットワークカバレッジの課題は基本的に発生しない。
【0123】
また、このような不連続ネットワークカバレッジを提供しているNR衛星アクセスを介してネットワークに接続するUEは、時系列で圏外と圏内を行き来する。このため、UE及び/又はネットワークの各装置は、NR衛星アクセスが提供する不連続なネットワークカバレッジをサポートするための制御、パラメータ、又は手続きを含む1又は複数の機能の一部又は全てをサポートしていてもよい。尚、ここで、圏内とは、UEが衛星と通信可能なカバレッジ(エリア)を意味してもよいし、UEが衛星を介して通信可能なカバレッジ(エリア)を意味してもよい。また、圏外とは、UEが衛星と通信不能なカバレッジ(エリア)を意味してもよいし、UEが衛星を介して通信不能なカバレッジ(エリア)を意味してもよい。
【0124】
より具体的には、NR衛星アクセスが提供する不連続なネットワークカバレッジをサポートするための制御、パラメータ、又は手続きを含む1又は複数の機能には、衛星カバレッジ情報(Satellite coverage information)、及び/又はモビリティパターン(mobility pattern)、及び/又はUE圏外期間(UE out-of-coverage period、Unreachable period)、及び/又は到達不能期間(Unreachability period)、及び/又はNR衛星アクセスが提供する不連続なカバレッジにおけるオーバーロードコントロール(輻輳制御と称してもよい)、及び/又は不連続なカバレッジにおけるオーバーロードコントロールのためのDisco wait range、及び/又は不連続なカバレッジにおけるオーバーロードコントロールのためのDisco wait timer、及び/又はNR衛星アクセスが提供する不連続カバレッジにおけるバックオフタイマー(back-off timer)、及び/又は不連続なカバレッジを提供するNR衛星アクセスにおけるタイマーのオフセット情報が含まれていてもよい。以下にこれらを説明する。
【0125】
衛星カバレッジ情報(Satellite coverage information)は、不連続なカバレッジを提供している衛星(satellite)、又は衛星群(satellite constellation)の場所と時間に関連するカバレッジの可用性の情報である。言い換えると、衛星カバレッジ情報は、衛星又は衛星群が提供するNRアクセスのUEによる使用が可能であるか否か、すなわち位置と時間において当該UEが圏内か圏外かを示すことができる情報であってもよい。尚、衛星カバレッジ情報は、衛星軌道データ(satellite ephemeris data)とは異なる情報であってよい。
【0126】
ここで、特に、低軌道(LEO)衛星と中軌道(MEO)衛星は、不連続なカバレッジを提供していてよく、特定の時間及び場所において、すなわち不連続に、地上のUEに対してNR衛星アクセスを提供することができてよい。
【0127】
また、衛星カバレッジ情報は、地上のUEに対して、各衛星がNR衛星アクセスを提供する事が可能な時間と場所を示す情報が含まれていてよい。又は、衛星カバレッジ情報は、地上のUEに対して、各衛星がNR衛星アクセスを提供する事が可能な時間と場所、及び、地上のUEに対して、各衛星がNR衛星アクセスを提供する事が不可能な時間と場所を示す情報が含まれていてよい。尚、地上のUEとは、地表面に厳密に接しているUEのみを意図したものではなく、地表面に接していないUEも含むことは言うまでもない。
【0128】
モビリティパターン(mobility pattern)は、AMFがUEのモビリティを特徴付け、最適化するために使用することができる概念であり、UEモビリティパターン(UE mobility pattern)とも称する。ここで、AMFは、UEの加入者情報(サブスクリプション)、UEモビリティの統計、ネットワークローカルポリシー、及びUEアシスト情報、またはそれらの任意の組み合わせに基づいて、UEのモビリティパターンを決定又は更新してもよい。ここで、UEモビリティの統計情報(statistics of the UE mobility)は、過去、又は予想されるUEの移動の軌跡であってよい。また、ネットワーク内に、NWDAFが配備されている場合、UEモビリティの統計は、NWDAFによって提供される分析(すなわち、統計または予測)であってよい。
【0129】
更に、モビリティパターンは、例えば、登録エリア(registration area)の割当てのような、UEに提供されるモビリティサポートの最適化のために、AMFによって使用されることが可能であってよい。
【0130】
また、UEは、AMFが決定したモビリティパターンをC-Plane又はU-planeを介して、各種手続きを用いて、受信することができてもよいし、受信したモビリティパターンを記憶してもよい。
【0131】
尚、本明細書におけるモビリティパターンは、従来のモビリティパターンであってもよいし、NR衛星アクセスが提供する不連続なカバレッジを考慮したモビリティパターンであってもよい。また、AMFに加え、UEがモビリティパターンを決定又は更新してもよい。
【0132】
UE圏外期間(UE out-of-coverage period)は、不連続なカバレッジを提供するNR衛星アクセスにおいて、UEがカバレッジから外れている(すなわち圏外(out of coverage)となる)期間又は時間である。ここで、UE圏外期間は、衛星のカバレッジ情報及びUEモビリティパターンに基づいて決定されてもよい。更に、UE圏外期間は、UEによって決定されてもよいし、ネットワーク又は各ネットワーク装置によって決定されてもよい。より具体的には、例えば、UEが決定したUE圏外期間をネットワークに送信し、ネットワーク又は各ネットワーク装置が受信し、記憶してもよい。また、例えば、ネットワーク又はいずれかのネットワーク装置(例えば、AMF)が決定したUE圏外期間をUE又はネットワーク又は他のネットワーク装置に送信し、UE又はネットワーク又は他のネットワーク装置が受信し、記憶してもよい。また、UE圏外期間を、UEが圏外となる期間とも称する。
【0133】
ここで、UE圏外期間は、UEが圏外となる期間であってもよいし、UEが圏外となる期間に対応するタイマー又はタイマー値であってもよい。また、UE圏外期間は、到達不能期間(Unreachability period)であってもよいし、到達不能期間が示す期間又は対応するタイマー又はタイマー値であってもよい。更に、例えば、到達不能期間(Unreachability period)は、「Unreachability period duration IE」に含まれるタイマー又はタイマー値あってもよい。また、UE圏外期間が、UEが圏外となる期間に対応するタイマー又はタイマー値である場合、当該タイマーは、UEが圏外又はアイドル状態(アイドルモード)に遷移した場合に開始されてもよい。
【0134】
また、例えば、UEは、UE圏外期間に対応するタイマー又はタイマー値として、既存のタイマーを使用してもよいし、既存のタイマーとは異なる新たなタイマーを使用してもよい。より具体的には、例えば、UE圏外期間は、「UE out-of-coverage period duration情報要素(Information Element; IE)」に含まれるタイマー又はタイマー値であってもよい。更に、「UE out-of-coverage period duration IE」は、既存のタイマー又はタイマー値(例えば、GPRS Timer 3 IE)であってもよいし、5GSAT通信のための新たなタイマー、又は新たなタイマー値を示す情報であってもよい。尚、例えば、UE圏外期間が到達不能期間である場合は、UE圏外期間に対応する期間を示すタイマー又はタイマー値は、「UE out-of-coverage period duration IE」及び/又は「Unreachability period duration IE」に含まれていてよい。
【0135】
また、UEがUE圏外期間を決定する場合、ネットワークから提供された衛星カバレッジ情報及びUEモビリティパターン、又はUEが保持している衛星カバレッジ情報及びUEモビリティパターンに基づいてもよい。例えば、UEは、ネットワークから提供された衛星カバレッジ情報、及びネットワークから提供されたUEモビリティパターンに基づいて、UE圏外期間を決定してもよい。又は、例えば、UEは、ネットワークから提供された衛星カバレッジ情報、及びUEが保持しているUEモビリティパターンに基づいて、UE圏外期間を決定してもよい。又は、例えば、UEは、UEが保持している衛星カバレッジ情報、及びUEが保持しているUEモビリティパターンに基づいて、UE圏外期間を決定してもよいし、これらに限らない。
【0136】
更に、例えば、UEが「UE圏外期間」を決定することができた場合、かつUEがUE圏外期間の示す期間においてサービス不能状態に留まることを決定した場合、到達不能期間(Unreachability period)の開始前に、移動登録更新(Mobility Registration Update)手続きを実行してよい。更に、UEは、UE圏外期間を考慮したMICO(Mobile Initiated Connection Only)モードパラメータ、CM-IDLEにおけるeDRX(extended DRX)パラメータ、又はその他のNASタイマーを関連する手順を使用して要求し、この場合、UEがMICOモード又はeDRXの使用を要求する場合、UE圏外期間を含めない。又は、UEは、衛星カバレッジを離れようとするときに、ネットワークに対してUE圏外期間を通知し、更に、いずれかのアクセスタイプを介してカバレッジに戻ったときに移動登録更新手続きを実行してもよい。
【0137】
NR衛星アクセスが提供する不連続なカバレッジにおけるオーバーロードコントロールは、多数のUEが、NR衛星アクセスの圏外から再度圏内に戻る場合の、ネットワークへの過度な信号負荷を避けるための制御及び/又は機能である。更に、不連続なカバレッジにおけるオーバーロードコントロールは、Disco wait rangeを用いた制御であってよい。
【0138】
より具体的には、不連続なカバレッジにおけるオーバーロードコントロールのためのDisco wait rangeによるオーバーコントロールでは、まずAMFがネットワーク設定に基づいてDisco wait range決定し、登録手続き中又はUE設定更新手続き中に、Disco wait range情報をUEに送信する。次に、Disco wait range情報を受信したUEは、「0」からDisco wait rangeの値の間のランダムな値を選択し、Disco Wait Timerの値を決定する。更に、UEは、同じRAT(無線アクセステクノロジー)タイプ、及びPLMNで、NR衛星アクセスの圏外から圏内に戻るときに、Disco Wait Timerを開始する。尚、に、Disco Wait Timerを実行中のUEは、NASシグナリング(signalling)を開始してはならない。以上の手続き、処理により、圏内に戻る多数のUEがそれぞれランダムなDisco wait Timerを実行することで、ネットワークへの過度な信号負荷を制御することが可能となる。
【0139】
ここで、AMFが決定したDisco wait range情報は、MM(Mobility Management)手続き中に送受信されるメッセージに含めて、UEに送信されてよい。ここで、Disco wait range情報を含めるMMメッセージは、例えば、登録受諾メッセージ、又は登録拒絶メッセージ、又はネットワークが主導する非登録手続きにおける非登録要求メッセージ、又はサービス拒絶メッセージ、又は設定更新コマンドメッセージであってよい。
【0140】
また、Disco wait rangeに関する機能を使用する、UE又はネットワーク又は各装置は、Disco wait range情報をサポートしていてもよい。言い換えると、Disco wait rangeをサポートしている場合、例えばAMFがDisco wait range情報を決定するための能力を有していてもよいし、UEが受信したDisco wait range情報からDisco wait Timerを選択又は決定するための能力を有していてもよい。言い換えると、NR衛星アクセスを介した通信をサポートするUE又はネットワーク又は各装置は、不連続カバレッジのための機能として、Disco wait range情報をサポートしていてもよい。
【0141】
また、Disco wait range情報は、登録手続き、又はUE設定更新手続き、等のMM手続きで、AMFからUEに対して送信されてもよい。
【0142】
NR衛星アクセスが提供する不連続カバレッジにおけるバックオフタイマー(back-off timer)は、UEがカバレッジから外れそうになる前に、MO(Mobile Originated)データ送信又はシグナリングの開始を防止するためのAMFがUEに提供するタイマーであってよい。
【0143】
言い換えると、AMFがUEに提供する衛星の不連続カバレッジにおけるバックオフタイマーは、UEが、衛星カバレッジ情報に基づいて、圏内となる時間(すなわちNR衛星アクセスのカバレッジ期間)に終了するように開始されるバックオフタイマーであってよく、当該タイマーの実行中のUEは、MOデータの送信又はシグナリングの開始が禁止されてよい。また、タイマーの満了後のUEがまだ同じ衛星通信エリア内にいる場合、MOデータの送信又はシグナリングを開始してもよいし、別のTN又はNTNのセルを発見した場合はタイマーを停止し、新たなアクセスネットワークを介して登録し、MOデータを送信してもよい。
【0144】
尚、バックオフタイマーをUEに提供したAMFは、AN開放手続きを開始してもよい。更に、衛星の不連続カバレッジにおけるバックオフタイマーは、既存のタイマーを使用してもよいし、新たなタイマーとして定義され、使用されていてもよい。
【0145】
不連続なカバレッジを提供するNR衛星アクセスにおけるタイマーのオフセット情報は、UEが圏内である間に実行されるタイマー、又はUEが圏外である間に実行されるタイマーに対応付けられ、UE又はネットワークが衛星カバレッジ情報によって認識しているカバレッジと、UEの移動又は衛星の軌道等による物理的なカバレッジのギャップを考慮した、タイマーオフセットの値を示す情報であってよい。尚、本明細書では、不連続なカバレッジを提供するNR衛星アクセスにおけるタイマーのオフセット情報は、時間又は期間を示すタイマーのオフセット情報、又はタイマーオフセット情報、又はタイマーオフセット、又はオフセット情報、又は単にオフセット、等とも称する。
【0146】
ここで、オフセット情報は、UEにプリコンフィグ、又はUEが決定、又はネットワークが決定する情報、又はパラメータであってよい。より具体的には、例えば、オフセット情報は、UEにプリコンフィグされた情報又はパラメータであってもよい。又は、オフセット情報は、ネットワークが決定し、UEに送信し、受信したUEが記憶する情報又はパラメータであってよい。又は、オフセット情報は、UEが決定し、ネットワークに送信し、ネットワーク又は各装置が記憶する情報又はパラメータであってよい。
【0147】
また、タイマーのオフセット情報は、1又は複数のタイマーに関連付けられていてもよい。すなわち、タイマーのオフセット情報は、1以上のタイマーごとに同数オフセット情報が対応付けられていてもよいし、1以上タイマーに対してひとつのオフセット情報が対応付けられていてもよい。ここで、オフセット情報が関連付けられるタイマーは、衛星カバレッジ情報に対応するUEが圏内である時間を示す期間又はタイマー、及び/又はUE圏外期間に関連付けられた情報であってよい。より具体的には、例えば、オフセット情報は、NR衛星アクセスにおける不連続なカバレッジを考慮して、UEが圏外又は圏内である期間に対応するタイマーの開始又は終了を早める又は遅らせる時間を指定するために使用するタイマーのオフセット値であってよい。また、言い換えると、例えば、オフセット情報が、UE圏外期間に対応するタイマーに対して満了時間を伸ばすことを示す情報であった場合、UEは、タイマー値にオフセット情報の値を足した値に基づいて、当該タイマーを開始してもよい。
【0148】
[3.2. 各実施形態における識別情報の説明]
本発明における第1の識別情報は、UEがNR衛星アクセスを介した通信のための各機能をサポートしていることを示すUEの能力情報(capability)である。又は、第1の識別情報は、UEがNR衛星アクセスを介した通信のための機能をサポートしていないことを示すUEの能力情報(capability)であってもよい。
【0149】
より具体的には、第1の識別情報が示すUEの能力情報は、NR衛星アクセスを介したネットワークへの接続をサポートすることを示す能力情報、及び/又はNR衛星アクセスのための不連続ネットワークカバレッジ(discontinuous network coverage)をサポートすることを示す能力情報が含まれていてよい。更に、第1の識別情報に含まれるNR衛星アクセスのための不連続ネットワークカバレッジをサポートする能力は、衛星カバレッジ情報をサポートする能力、及び/又はモビリティパターン又はNR衛星アクセスを介した不連続なカバレッジを考慮したモビリティパターンをサポートする能力、及び/又はUE圏外期間をサポートする能力、及び/又はNR衛星アクセスが提供する不連続カバレッジにおけるバックオフタイマーをサポートする能力、及び/又はNR衛星アクセスが提供する不連続なカバレッジにおけるオーバーロードコントロール及び/又はDisco wait rangeをサポートする能力、及び/又はNR衛星アクセスが提供する不連続カバレッジにおけるバックオフタイマーをサポートする能力、及び/又は不連続なカバレッジを提供するNR衛星アクセスにおけるタイマーのオフセット情報をサポートする能力が含まれていてよい。
【0150】
ここで、第1の識別情報が示す能力情報は、各機能のサポートに対応する個別の能力情報として構成されていてもよいし、前述の1以上の能力をサポートするか否かを含む情報の組み合わせとして構成されていてもよい。
【0151】
より具体的には、例えば、第1の識別情報#1はNR衛星アクセスを介したネットワークへの接続をサポートすることを示す能力情報であり、第1の識別情報#2はNR衛星アクセスのための不連続ネットワークカバレッジに対応する諸機能をサポートすることを示す能力情報であってもよい。更に、例えば、第1の識別情報#2ではなく、第1の識別情報#3として、UEが衛星カバレッジ情報をサポートすることを示す能力情報として構成してよく、すなわち第1の識別情報は各機能のサポートを個別に示す識別情報であってよい。言い換えると、UEがNR衛星アクセスを介した通信においてサポートする機能数と同数の第1の識別情報があってよい。
【0152】
又は、例えば、第1の識別情報は、前述の各能力の1以上をサポートしているか否かを示す能力情報として構成されていてもよい。すなわち、例えば、第1の識別情報は、NR衛星アクセスを介したネットワークへの接続、NR衛星アクセスのための不連続ネットワークカバレッジ、モビリティパターン又はNR衛星アクセスを介した不連続なカバレッジを考慮したモビリティパターン、UE圏外期間、NR衛星アクセスが提供する不連続カバレッジにおけるバックオフタイマー、及び/又はNR衛星アクセスが提供する不連続なカバレッジにおけるオーバーロードコントロール及び/又はDisco wait range、NR衛星アクセスが提供する不連続カバレッジにおけるバックオフタイマー、不連続なカバレッジを提供するNR衛星アクセスにおけるタイマーのオフセット情報の1以上をサポートするか否かを含む情報として構成されていてもよい。
【0153】
尚、本明細書では、第1の識別情報が示す、NR衛星アクセスを介した通信のサポートに関する能力情報を、5GSAT通信をサポートする能力情報(capability)、又は5GSAT通信の能力情報、又は5GSAT通信能力とも称する。
【0154】
また、UE又はネットワーク又は各装置は、各種手続きにおいてNR衛星アクセスを介した機能サポートに関する能力(capability)情報を送受信してもよい。より具体的には、例えば、当該サポートに関する能力(capability)情報は、UE又はネットワーク又は各装置が各種手続きで送受信するメッセージに、5GMM capability情報要素(information element; IE)として含まれる情報であってもよい。更に、例えば、第1の識別情報は、5GMM capabilityにUEの5GSAT capabilityとして含まれていてもよい。
【0155】
尚、1又は複数の第1の識別情報は、例えば、登録要求メッセージ又は、登録要求を含むNASメッセージに含めて、UEからネットワークに送信されてもよい。
【0156】
本発明における第2の識別情報は、ネットワークがNR衛星アクセスを介した通信のための機能をサポートしていることを示すネットワークの能力情報(capability)である。又は、第2の識別情報は、ネットワークがNR衛星アクセスを介したUEとの通信のための各機能をサポートしていないことを示すネットワークの能力情報(capability)であってもよい。
【0157】
ここで、第2の識別情報は、UEの能力情報を示す第1の識別情報に対応する、ネットワークの能力情報であってよい。すなわち、第2の識別情報は、第1の識別情報に含まれる各機能をサポートするか否かを示す、1又は複数の第2の識別情報として構成されていてよい。更に第2の識別情報は第1の識別情報に対応するそれぞれの能力情報が含まれていてもよい。
【0158】
より具体的には、例えば、第2の識別情報#1はネットワークがNR衛星アクセスを介したネットワークへの接続をサポートすることを示す能力情報であり、第2の識別情報#2はネットワークがNR衛星アクセスのための不連続ネットワークカバレッジに対応する諸機能をサポートすることを示す能力情報であってもよい。更に、例えば、第2の識別情報#2ではなく、第2の識別情報#3として、ネットワークが衛星カバレッジ情報をサポートすることを示す能力情報として構成してよく、すなわち第2の識別情報は各機能のサポートを個別に示す識別情報であってよい。言い換えると、ネットワークがNR衛星アクセスを介した通信においてサポートする機能数と同数の第2の識別情報があってよい。
【0159】
又は、例えば、第2の識別情報は、前述の各能力の1以上をサポートしているか否かを示す能力情報として構成されていてもよい。すなわち、例えば、第1の識別情報は、NR衛星アクセスを介したネットワークへの接続、NR衛星アクセスのための不連続ネットワークカバレッジ、モビリティパターン又はNR衛星アクセスを介した不連続なカバレッジを考慮したモビリティパターン、UE圏外期間、NR衛星アクセスが提供する不連続カバレッジにおけるバックオフタイマー、及び/又はNR衛星アクセスが提供する不連続なカバレッジにおけるオーバーロードコントロール及び/又はDisco wait range、NR衛星アクセスが提供する不連続カバレッジにおけるバックオフタイマー、不連続なカバレッジを提供するNR衛星アクセスにおけるタイマーのオフセット情報の1以上をサポートするか否かを含む情報として構成されていてもよい。
【0160】
尚、本明細書では、第2の識別情報が示す、NR衛星アクセスを介した通信のサポートに関する能力情報を、ネットワークが5GSAT通信をサポートする能力情報(capability)、又は5GSAT通信の能力情報、又は5GSAT通信能力とも称する。
【0161】
また、UE又はネットワーク又は各装置は、各種手続きにおいてNR衛星アクセスを介した機能サポートに関する能力(capability)情報を送受信してもよい。より具体的には、例えば、当該サポートに関する能力(capability)情報は、UE又はネットワーク又は各装置が各種手続きで送受信するメッセージに、5GMM capability情報要素(information element; IE)として含まれる情報であってもよい。更に、例えば、第2の識別情報は、5GMM capabilityにネットワークの5GSAT capabilityとして含まれていてもよい。
【0162】
尚、1又は複数の第2の識別情報は、例えば、登録受諾メッセージ、又は登録拒絶メッセージ、登録要求を含むNASメッセージ、又は登録拒絶を含むNASメッセージに含めて、ネットワークからUEに送信されてもよい。
【0163】
[4. 各実施形態で用いられる手続きの説明]
次に、各実施形態で用いられる手続きについて説明する。ここで、各実施形態で用いられる手続きには、ネットワーク選択(Network selection)、登録手続き(Registration procedure)、及びPDUセッション確立手続き(PDU session establishment procedure)が含まれていてよい。また、本章で説明する各手続きは、NR衛星アクセスを介した登録手続き、及びPDUセッション確立手続きであってよい。
【0164】
尚、各実施形態では、
図2に記載されているように、HSSとUDM、PCFとPCRF、SMFとPGW-C、UPFとPGW-Uが、それぞれ同一の装置(つまり、同一の物理的なハードウェア、又は同一の論理的なハードウェア、又は同一のソフトウェア)として構成されている場合を例にとって説明する。しかし、本実施形態に記載される内容は、これらが異なる装置(つまり、異なる物理的なハードウェア、又は異なる論理的なハードウェア、又は異なるソフトウェア)として構成される場合にも適用可能である。例えば、これらの間で、直接データの送受信を行ってもよいし、AMF、MME間のN26インターフェースを介してデータを送受信してもよいし、UEを介してデータを送受信してもよい。
【0165】
以下、各手続きについて説明する。
【0166】
[4.1. 登録手続き]
まず、登録手続き(Registration procedure)について、
図6を用いて説明する。登録手続きは、5GSにおける手続きである。以下、本手続きとは登録手続きを指す。登録手続きは、UEが主導してアクセスネットワーク_B、及び/又はコアネットワーク_B、及び/又はDNへ登録する為の手続きである。UEは、ネットワークに登録していない状態であれば、例えば、電源投入時等の任意のタイミングで本手続きを実行することができる。言い換えると、UEは、非登録状態 (RM-DEREGISTERED state)であれば任意のタイミングで本手続きを開始できる。また、各装置(特にUEとAMF)は、登録手続きの完了に基づいて、登録状態(RM-REGISTERED state)に遷移することができる。
【0167】
また、登録手続きは、UEによって開始される初期登録 (initial registration)であってよい。また、登録手続きは、モビリティ及び定期的な登録 (mobility and periodic registration)であってよい。また、登録手続きは、MM手続きであってもよい。
【0168】
さらに、登録手続きは、ネットワークにおけるUEの位置登録情報を更新する、及び/又は、UEからネットワークへ定期的にUEの状態を通知する、及び/又は、ネットワークにおけるUEに関する特定のパラメータを更新する為の手続きであってもよい。
【0169】
また、本手続きは、UEによるNR衛星アクセスを介した登録のための手続きであってもよい。また、本手続き完了後に確立されるPDUセッションは、衛星NG-RAN又はNR衛星アクセスを介したPDUセッションであってよい。言い換えると、例えば、NR衛星アクセスを介した登録手続きの完了後に実行されるPDUセッション確立手続きにより確立されるPDUセッションは、NR衛星アクセスを介したPDUセッションであってよい。又は、例えば、本手続きの完了に基づいて、NR衛星アクセスを介したPDUセッションが確立されてもよい。
【0170】
UEは、TAを跨ぐモビリティをした際に、登録手続きを開始してもよい。より具体的には、UEは、保持しているTAリストで示されるTAとは異なるTAに移動した際に、再登録(re-registration)するため、モビリティ登録更新(Mobility Registration Update)手続きを開始してもよい。さらに、UEは、実行しているタイマが満了した際に本手続きを開始してもよい。さらに、UEは、PDUセッションの切断や無効化が原因で各装置のコンテキストの更新が必要な際に登録手続きを開始してもよい。さらに、UEは、UEのPDUセッション確立に関する、能力情報、及び/又はプリファレンスに変化が生じた場合、登録手続きを開始してもよい。さらに、UEは、定期的に登録手続きを開始してもよい。さらに、UEは、UE設定更新手続きの完了に基づいて、登録手続きを開始してもよい。尚、UEは、これらに限らず、任意のタイミングで登録手続きを実行することができる。
【0171】
さらに、UEは、登録状態であっても、定期的(periodic)に登録手続きを開始してもよい。言い換えると、UEは、タイマーの満了に基づいて、登録手続きを開始してもよい。言い換えると、定期的に実行される登録手続きは、定期的な登録更新(Periodic Registration Update)手続きであってよい。
【0172】
尚、UEのモビリティに基づいて実行される登録手続きと、定期的に実行される登録手続きとを、モビリティと登録更新のための登録手続きと表現してもよい。言い換えると、モビリティと登録更新のための登録手続きは、UEのモビリティに基づいて実行される登録手続きであってもよく、定期的に実行される登録手続きであってもよい。さらに、モビリティと登録更新のための登録手続きは、UEの設定更新に基づいて実行される登録手続きであってもよい。さらに、モビリティと登録更新のための登録手続きは、ユーザデータを送受信するための通信路を確立するために実行する登録手続きであってもよい。さらに、モビリティと登録更新のための登録手続きは、ネットワークからの要求に基づいて実行される登録手続きであってもよい。さらに、言い換えると、モビリティと登録更新のための登録手続きは、初期の登録手続き以外の登録手続きであってよい。以下、モビリティと登録更新のための登録手続きを、本手続きと表現してもよい。
【0173】
次に、登録手続きの各ステップを説明していく。尚、以下で説明する登録手続きは、初期の登録手続きであってもよいし、モビリティと登録更新のための登録手続きであってもよい。
【0174】
まず、UEは、登録要求(Registration request)メッセージをAMFに送信することにより(S600)(S602)(S604)、登録手続きを開始する。具体的には、UEは、登録要求メッセージを含むRRCメッセージを、5G AN(又はgNB)に送信する(S600)。尚、登録要求メッセージは、NASメッセージである。また、RRCメッセージは、UEと5G AN(又はgNB)との間で送受信される制御メッセージであってよい。また、NASメッセージはNASレイヤで処理され、RRCメッセージはRRCレイヤで処理される。尚、NASレイヤはRRCレイヤよりも上位のレイヤである。
【0175】
ここでUEは、第1の識別情報を登録要求メッセージに含めて送信してもよい。又は、UEは、第1の識別情報をNASメッセージに含めて送信してもよい。
【0176】
尚、UEは第1の識別情報を登録要求メッセージに含めるか否かを、UEの能力、及び/又は加入者情報、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はUEが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定してもよい。
【0177】
また、UEは、1又は複数の第1の識別情報を登録要求メッセージに含めて送信することで、UEがNR衛星アクセスを介した通信のための諸機能をサポートすることを示してもよいし、UEがNR衛星アクセスを介した通信のための諸機能をサポートしないことを示してもよい。
【0178】
また、UEは、1又は複数の第1の識別情報で示される機能をサポートしない場合、登録要求メッセージを送信しなくてもよい。また、UEは、NR衛星アクセスを介した通信のための諸機能をサポートしない場合、登録要求メッセージを送信しなくてもよい。
【0179】
また、UEは、衛星カバレッジ情報のプロビジョニングにNIDDを使用する場合は、NIDDをサポートすることを示す能力情報を更に含めてもよい。
【0180】
また、UEは、登録要求メッセージにSMメッセージを含めて送信することで、又は登録要求メッセージとともにSMメッセージを送信することで、登録手続き中にPDUセッション確立手続きを開始してもよい。ここで、SMメッセージは、PDUセッション確立要求メッセージであってもよい。
【0181】
5G AN(又はgNB)は、登録要求メッセージを含むRRCメッセージを受信すると、登録要求メッセージを転送するAMFを選択する(S602)。尚、5G AN(又はgNB)は、登録要求メッセージ及び/又はRRCメッセージに含まれる情報に基づいて、AMFを選択することができる。5G AN(又はgNB)は、受信したRRCメッセージから登録要求メッセージを取り出し、選択したAMFに、登録要求メッセージを転送する(S604)。
【0182】
AMFは、登録要求メッセージを受信した場合、第1の条件判別を実行することができる。第1の条件判別とは、ネットワーク(又はAMF)がUEの要求を受諾するか否かを判別するためのものである。AMFは、第1の条件判別が真の場合、
図6の(A)の手続きを開始するのに対し、第1の条件判別が偽の場合、
図6の(B)の手続きを開始する。
【0183】
尚、第1の条件判別は、登録要求メッセージの受信、及び/又は登録要求メッセージに含まれる各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、実行されてもよい。例えば、UEの要求をネットワークが許可する場合、第1の条件判別は真であり、UEの要求をネットワークが許可しない場合、第1の条件判別は偽でよい。また、UEの登録先のネットワーク、及び/又はネットワーク内の装置が、UEの要求する機能をサポートしている場合、第1の条件判別は真であり、UEの要求する機能をサポートしていない場合、第1の条件判別は偽でよい。さらに、送受信される識別情報が許可される場合、第1の条件判別は真であり、送受信される識別情報が許可されない場合、第1の条件判別は偽でよい。尚、第1の条件判別の真偽が決まる条件は前述した条件に限らなくてもよい。
【0184】
まず、第1の条件判別が真の場合について説明する。AMFは、
図6の(A)の手続きにおいて、まず第4の条件判別を実行することができる。第4の条件判別は、AMFがSMFとの間でSMメッセージの送受信を実施するか否かを判別するためのものである。
【0185】
尚、第4の条件判別は、AMFがSMメッセージを受信したか否かに基づいて実行されてよい。また、第4の条件判別は、登録要求メッセージにSMメッセージが含まれているかに基づいて、実行されてもよい。例えば、AMFがSMメッセージを受信した場合、及び/又は登録要求メッセージにSMメッセージが含まれていた場合、第4の条件判別は真であってよく、AMFがSMメッセージを受信しなかった場合、及び/又は登録要求メッセージにSMメッセージが含まれていなかった場合、第4の条件判別は偽であってよい。尚、第4の条件判別の真偽が決まる条件は前述した条件に限らなくてもよい。
【0186】
次に、AMFは、登録要求メッセージの受信、及び/又はSMFとの間のSMメッセージの送受信の完了に基づいて、登録要求メッセージに対する応答メッセージとして、5G AN(又はgNB)を介して、UEに登録受諾(Registration accept)メッセージを送信する(S608)。例えば、第4の条件判別が偽の場合、AMFは、UEからの登録要求メッセージの受信に基づいて、登録受諾メッセージを送信してもよい。また、第4の条件判別が真の場合、AMFは、SMFとの間のSMメッセージの送受信の完了に基づいて、登録受諾メッセージを送信してもよい。尚、登録受諾メッセージは、N1インターフェース上で送受信されるNASメッセージであるが、UEと5G AN(gNB)間はRRCメッセージに含まれて送受信される。
【0187】
AMFは、登録受諾メッセージに、1又は複数の第2の識別情報を含めて送信してもよい。また、AMFは、1又は複数の第2の識別情報を送信することで、AMFはUEに、ネットワークの5GSAT通信能力を示してもよい。また、複数の識別情報が送受信される場合、これらの識別情報の2以上の識別情報は、1以上の識別情報として構成されてもよい。尚、各機能のサポートを示す情報と、当該各機能の使用の要求を示す情報は、同じ識別情報と送受信されてもよいし、異なる識別情報として送受信されてもよい。
【0188】
尚、AMFは、1以上の第2の識別情報を登録受諾メッセージに含めるか否かを、AMFが受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定してもよい。
【0189】
ここで、ネットワークは、登録受諾メッセージを送信することで、UEに、上記識別情報の内容を示してもよい。
【0190】
また、AMFは、登録受諾メッセージにSMメッセージを含めて送信するか、又は登録受諾メッセージとともにSMメッセージを送信することができる。ただし、この送信方法は、登録要求メッセージの中にSMメッセージが含められており、かつ、第4の条件判別が真の場合に、実行されてもよい。また、この送信方法は、登録要求メッセージとともにSMメッセージを含められており、かつ、第4の条件判別が真の場合に、実行されてもよい。AMFは、このような送信方法を行うことにより、登録手続きにおいて、SMのための手続きが受諾されたことを示すことができる。ここで、SMメッセージは、PDUセッション確立要求メッセージであってもよいし、PDUセッション確立受諾メッセージであってもよい。
【0191】
また、AMFは、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、登録受諾メッセージを送信することで、UEの要求が受諾されたことを示してもよい。
【0192】
さらに、AMFは、登録受諾メッセージに、UEの一部の要求が拒絶されたことを示す情報を含めて送信してもよいし、UEの一部の要求が拒絶されたことを示す情報を送信することで、UEの一部の要求が拒絶された理由を示してもよい。さらに、UEは、UEの一部の要求が拒絶されたことを示す情報を受信することで、UEの一部の要求が拒絶された理由を認識してもよい。尚、拒絶された理由は、AMFが受信した識別情報が示す内容が許可されていないことを示す情報であってもよい。
【0193】
UEは、AMFから、5G AN(gNB)介して、登録受諾メッセージを受信する(S608)。UEは、登録受諾メッセージを受信することで、登録要求メッセージによるUEの要求が受諾されたこと、及び登録受諾メッセージに含まれる各種の識別情報の内容を認識することができる。
【0194】
ここで、登録受諾メッセージを受信したUEは、受信した1以上の第2の識別情報に基づいて、ネットワークが5GSAT通信能力の一部又は全てを持つことを認識し、記憶してもよい。
【0195】
さらに、UEは、登録受諾メッセージに対する応答メッセージとして、登録完了メッセージを、5G AN(gNB)介して、AMFに送信することができる(S610)。ここで、登録完了メッセージは、N1インターフェース上で送受信されるNASメッセージであるが、UEと5G AN(gNB)間はRRCメッセージに含まれて送受信される。
【0196】
AMFは、5G AN(gNB)介して、登録完了メッセージを受信する(S610)。また、各装置は、登録受諾メッセージ、及び/又は登録完了メッセージの送受信に基づき、
図6の(A)の手続きを完了する。
【0197】
次に、第1の条件判別が偽の場合について説明する。AMFは、
図6の(B)の手続きにおいて、登録要求メッセージに対する応答メッセージとして、5G AN(gNB)を介して、UEに登録拒絶(Registration reject)メッセージを送信する(S612)。ここで、登録拒絶メッセージは、N1インターフェース上で送受信されるNASメッセージであるが、UEと5G AN(gNB)間はRRCメッセージに含まれて送受信される。
【0198】
ここで、AMFは、登録拒絶メッセージに、1以上の第2の識別情報を含めて送信してもよい。また、AMFは、これらの識別情報を送信することで、AMFはUEに、ネットワークが5GSAT通信能力の一部又は全てを持たないことを示してもよい。更に、AMFは、5GSAT通信能力の一部又は全てを持たないことを示す拒絶理由値又は、ネットワークがサポートしていない5GSAT通信機能に対応する拒絶理由値を含めてもよい。
【0199】
また、複数の識別情報が送受信される場合、これらの識別情報の2以上の識別情報は、1以上の識別情報として構成されてもよい。尚、各機能のサポートを示す情報と、当該各機能の使用の要求を示す情報は、同じ識別情報と送受信されてもよいし、異なる識別情報として送受信されてもよい。
【0200】
尚、AMFは、第2の識別情報を登録拒絶メッセージに含めるか否かを、AMFが受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定してもよい。
【0201】
さらに、AMFは、登録拒絶メッセージを送信することで、登録要求メッセージによるUEの要求が拒絶されたことを示してもよい。さらに、AMFは、登録拒絶メッセージに拒絶された理由を示す情報を含めて送信してもよいし、拒絶された理由を送信することで拒絶された理由を示してもよい。さらに、UEは、UEの要求が拒絶された理由を示す情報を受信することで、UEの要求が拒絶された理由を認識してもよい。尚、拒絶された理由は、AMFが受信した識別情報が示す内容が許可されていないことを示す情報であってもよい。
【0202】
UEは、AMFから、5G AN(gNB)介して、登録拒絶メッセージを受信する(S612)。UEは、登録拒絶メッセージを受信することで、登録要求メッセージによるUEの要求が拒絶されたこと、及び登録拒絶メッセージに含まれる各種の識別情報の内容を認識することができる。また、UEは、登録要求メッセージを送信した後、所定の期間が経過しても、登録拒絶メッセージを受信しない場合には、UEの要求が拒絶されたことを認識してもよい。各装置は、登録拒絶メッセージの送受信に基づき、本手続き中の(B)の手続きを完了する。
【0203】
ここで、登録拒絶メッセージを受信したUEは、受信した第2の識別情報に基づいて、ネットワークが5GSAT通信能力の一部又は全てを持たないことを認識し、記憶してもよい。
【0204】
尚、
図6の(B)の手続きは、
図6の(A)の手続きを中止した場合に開始される場合もある。
【0205】
各装置は、
図6の(A)又は(B)の手続きの完了に基づいて、登録手続きを完了する。尚、各装置は、
図6の(A)の手続きの完了に基づいて、UEがネットワークに登録された状態(RM_REGISTERED state)に遷移してもよいし、
図6の(B)の手続きの完了に基づいて、UEがネットワークに登録されていない状態(RM_DEREGISTERED state)を維持してもよいし、UEがネットワークに登録されていない状態へ遷移してもよい。また、各装置の各状態への遷移は、登録手続きの完了に基づいて行われてもよく、PDUセッションの確立に基づいて行われてもよい。
【0206】
また、UEは、登録受諾メッセージ、又は登録拒絶メッセージの受信に基づいて、登録手続きを完了してもよい。
【0207】
さらに、各装置は、登録手続きの完了に基づいて、登録手続きで送受信した情報に基づいた処理を実施してもよい。例えば、UEの一部の要求が拒絶されたことを示す情報を送受信した場合、UEの要求が拒絶された理由を認識してもよい。さらに、各装置は、UEの要求が拒絶された理由に基づいて、再度本手続きを実施してもよいし、コアネットワーク_Bや別のセルに対して登録手続きを実施してもよい。
【0208】
さらに、UEは、登録手続きの完了に基づいて、登録受諾メッセージ、及び/又は登録拒絶メッセージとともに受信した識別情報を記憶してもよいし、ネットワークの決定を認識してもよい。
【0209】
UEは、登録受諾メッセージ又は登録拒絶メッセージを受信することで、上記識別情報の内容を認識してもよい。
【0210】
尚、各識別情報を受信した場合に実施される挙動は、受信した識別情報に基づいて、実施されてもよい。
【0211】
[5. 実施形態]
次に、本発明における各実施形態について説明する。尚、以下、本章で述べる各実施形態は、3章で説明した用語定義、各識別情報、及び4章で説明した手続きに基づく。また、本発明における実施形態は、特に断りがない場合は、本章各節に記載した各実施形態を個別に独立して実行することに限らず、各節に記載した1以上の実施形態の組み合わせとして実施されてもよいし、各節に記載した1以上の実施形態を順不同で実行してもよい。例えば、第1の実施形態は、第2、及び/又は第4、及び/又は第5の実施形態と組み合わせて実行されてもよいし、第1の実施形態の実行前後に、第2、及び/又は第4、及び/又は第5の実施形態、又は第2、及び/又は第4、及び/又は第5の実施形態の組み合わせを実行してもよい。また、例えば、第7の実施形態は、第6の実施形態と組み合わせて実行されてもよいし、第7の実施形態の実行の前後に、第6の実施形態を実行してもよい。また、例えば、第4の実施形態は、それ以外の各実施形態と組み合わせて実行されてもよいし、それ以外の各実施形態又は各実施形態の組み合わせの実行前後に実行されてもよい。また、例えば、第5の実施形態は、それ以外の各実施形態と組み合わせて実行されてもよいし、それ以外の各実施形態又は各実施形態の組み合わせの実行前後に実行されてもよい。
【0212】
本章で述べる各実施形態は、UEによるPLMN選択が完了し、及び/又はNR衛星アクセスを介した登録手続きのネットワークによる受諾により完了し、及び/又はNR衛星アクセスを介したPDUセッション確立手続きのネットワークによる受諾により完了し、UEがNR衛星アクセスを介してネットワークとの間にU-Plane又はC-Planeを介したユーザデータの送受信のためのPDUセッションを確立した状態で開始されてよい。更にUEは、NR衛星アクセスのカバレッジ(すなわち圏内)であり、接続状態であってよい。
【0213】
ここで、これらの各手続きにおいて、本実施形態の前提となる動作、状態等について説明する。
【0214】
PLMN選択において、UEは、自動PLMN選択(automatic PLMN selection)又は、手動PLMN選択(manual PLMN selection)によって、PLMNとアクセステクノロジーの組み合わせ(PLMN/access technology combination)のリストから、RATタイプが「NR(LEO)」、「NR(MEO)」、「NR(GEO)」、及び「NR(OTHERSAT)」である、ひとつのPLMNの選択が完了した状態であってよい。尚、SNPN選択はPLMN選択と同様であってもよく、SNPN選択についてはPLMNをSNPNに読み替えてもよい。ここで、本実施形態において、PLMN選択又はSNPN選択が完了したUEは、NR衛星アクセスと関連付けられた、PLMN又はSNPNを選択した状態であってよい。
【0215】
次に、UEは、選択したPLMNに対して、NR衛星アクセスを介して、登録手続きを実行してよい。尚、NR衛星アクセスを介した登録手続きは、4.1章に記載の手続きであってよい。更に、登録手続きは、UE及びネットワークが、第1及び第2の識別情報が示す、5GSAT capabilityをともにサポートしており、UEからの登録要求がネットワークに受諾されて完了していてよい。ここで、本実施形態において登録手続きを完了したUEは、NR衛星アクセスを介してネットワークに登録が完了した状態であってよく、更にUEは、登録状態(RM-REGISTERED state)に遷移していてよい。
【0216】
NR衛星アクセスを介してネットワークに登録が完了したUEは、NR衛星アクセスを介したPDUセッション確立手続きを実行してよい。ここで、UEが要求し、確立されるPDUセッションは、NR衛星アクセスを介した(通常の)PDUセッション、又はNR衛星アクセスを介したNIDDによるPDUセッションであってよい。尚、ここで、NIDDによるPDUセッションは、C-Planeを介してユーザデータを送受信するための非構造化データ(unstructured data)タイプのPDUセッションであってよい。
【0217】
また、本実施形態において確立されたPDUセッションは、ネットワーク及びUE間の、衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターン、及び/又はUE圏外期間、及び/又はNR衛星アクセスが提供する不連続カバレッジにおけるバックオフタイマー、及び/又は連続なカバレッジにおけるオーバーロードコントロールのためのDisco wait range、及び/又は不連続なカバレッジを提供するNR衛星アクセスにおけるタイマーのオフセット情報の送受信又はプロビジョニングに使用されてもよい。より具体的には、当該PDUセッションは、ネットワークがUEに衛星カバレッジ情報をプロビジョニングする場合に使用してもよい。
【0218】
ここで、本実施形態におけるPDUセッション確立手続きを完了したUEは、NR衛星アクセスを介した通常のPDUセッション又はNIDDによるPDUセッションの確立が完了し、NR衛星アクセス及びU-Plane又はC-Planeを介したユーザデータの送受信のための通信路が確立した状態であってよく、更にUEは、接続状態(CM-CONNECTED state)に遷移していてよい。
【0219】
ここで、NR衛星アクセスを介した通常のPDUセッション又はNIDDによるPDUセッションの確立が完了し、NR衛星アクセス及びU-Plane又はC-Planeを介したユーザデータの送受信のための通信路が確立し、UEは接続状態(CM-CONNECTED state)に遷移している状態を本実施形態では、第1の状態とも称する。すなわち、以上の手続きを完了したUE及びネットワークは、第1の状態であってよい。更に、本章で説明する各実施形態は、第1の状態で開始されてもよい。本章において以降は、特に断りがない場合、第1の状態に関する説明は省略する。ここで、例えば、各実施形態において、第1の状態で確立された、NR衛星アクセスを介したU-Planeの通信路、又はNR衛星アクセスを介したC-Planeの通信路を用いて、UEとネットワークの間で、メッセージ、又はデータが送受信されてもよい。また、本明細書では、UEが、ネットワークから受信した衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターンに基づいて、UE圏外期間としてUEが決定した、UEが圏外となる期間、又はUEが圏外となる期間に対応するタイマー値のことを、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値とも称する。
【0220】
次に、各実施形態の詳細を説明する。
【0221】
[5.1. 第1の実施形態]
本発明における第1の実施形態について説明する。以下、本節では、第1の実施形態は、本実施形態とも称する。また、本実施形態は、前述の第1の状態で開始される実施形態であってよい。尚、本実施形態は、第2、及び/又は第4、及び/又は第5の実施形態と組み合わせて実行してもよいし、本実施形態の前後に、第2、及び/又は第4、及び/又は第5の実施形態、又は第2、及び/又は第4、及び/又は第5の実施形態の組み合わせを実行してもよい。言い換えると、例えば、第1の実施形態の後に第2の実施形態、及び/又は第4の実施形態、及び/又は台の実施形態を実行してもよい。
【0222】
本実施形態のUEは、まず、衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターンをネットワークから受信し、記憶する。
【0223】
続いて、UEは、ネットワークから受信した衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターンに基づいて、UE圏外期間として、UEが圏外となる期間、又はUEが圏外となる期間に対応するタイマー値(UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値とも称する)を決定し、ネットワークに送信する。UEからUEが圏外となる期間又は、UEが圏外となる期間に対応するタイマー値を受信したネットワークは、受信した内容を記憶してもよい。尚、本明細書では、UEが、ネットワークから受信した衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターンに基づいて、UE圏外期間としてUEが決定した、UEが圏外となる期間、又はUEが圏外となる期間に対応するタイマー値のことを、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値とも称する。
【0224】
次に、UEは、衛星カバレッジ情報、及び/又はUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいて、タイマーを開始してもよい。
【0225】
より具体的には、例えば、UEは、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいてタイマーを開始し、当該タイマーの開始によって、UEはアイドル状態に遷移してもよい。この場合、UEは、衛星カバレッジ情報に基づいて、タイマーの開始タイミングを決定してもよいし、当該タイマーを開始した時点ではUEは、NR衛星アクセスの圏内であってもよいし、NR衛星アクセスの圏外であってもよい。
【0226】
又は、例えば、UEは、NR無線アクセスの圏外となり、アイドル状態に遷移したことに基づいて、UEが決定したUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいて当該タイマーを開始してもよい。尚、タイマーの実行中は、UEは、ネットワークに対してMO(Mobile Originating 又は Mobile Originated)通信を開始、又は実行してはならない。ここで、MO通信は、UEが主導して実行する通信の形態であってよく、例えば、UEが送信するデータは、MOデータであってよい。
【0227】
又は、例えば、衛星カバレッジ情報に基づいてUEが認識する圏外となる時間に、UEが決定したUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいてタイマーを開始し、更にUEはアイドル状態に遷移してもよい。
【0228】
更に、UEが、NR衛星アクセスの圏内となり、接続状態(コネクテッド状態)に遷移した場合は、UEは当該タイマーを停止してもよい。
【0229】
尚、NR衛星アクセスの圏内となったUEは、移動登録更新手続き(Mobility Registration Update procedure)をトリガしてもよく、UEが主導して開始した移動登録更新手続き(すなわち登録手続き)において、ネットワークに登録要求メッセージを送信してもよい。
【0230】
[5.2. 第2の実施形態]
本発明における第2の実施形態について説明する。本節では、第2の実施形態は、本実施形態とも称する。また、本実施形態は、前述の第1の状態で開始される実施形態であってよい。尚、本実施形態は、第1の実施形態と組み合わせて実行してもよいし、第1の実施形態の前後に実行してもよい。言い換えると、例えば、第2の実施形態の実行後に、第2の実施形態を実行してもよい。
【0231】
本実施形態のネットワーク装置(以下、ネットワーク又はネットワークの各装置とも称する)は、まず、衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターンをUEに送信する。
【0232】
続いて、ネットワーク装置は、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値をUEから受信し、記憶してもよい。尚、ここで、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値は、ネットワークが送信した衛星カバレッジ情報及び/又はモビリティパターンに基づいて、UEが決定する、UEが圏外となる期間又は、UEが圏外となる期間に対応するタイマー値(UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値とも称する)であってよい。
【0233】
次に、ネットワークは、衛星カバレッジ情報、及び/又は当該UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいて、UE圏外期間に対応するタイマーを開始してもよい。尚、タイマーの実行中は、ネットワーク装置は、当該UEに対してMT通信(Mobile Terminated communication 又は Mobile Terminating communication)を開始、又は実行してはならない。ここで、MT通信は、ネットワークが主導し、UEが終端する通信の形態であってよく、例えば、UEが受信するデータはMTデータであってよい。
【0234】
ここで、ネットワークは、衛星カバレッジ情報、及び/又はUEから受信したUEが圏外となる期間、又はUEが圏外となる期間に対応するタイマー値に基づいて、タイマーを開始してもよい。より具体的には、例えば、ネットワーク装置は、衛星カバレッジ情報に基づいて、UEが圏外となるタイミングで、UEから受信したUEが圏外となる期間、又はUEが圏外となる期間に対応するタイマー値に基づいてタイマーを開始してもよい。
【0235】
次に、ネットワークが、当該タイマーの実行中に、UEから制御メッセージを受信した場合、当該タイマーを停止してもよい。ここで、ネットワークがUEから受信する制御メッセージは、登録要求メッセージ又はサービス要求メッセージであってよい。更に、登録要求メッセージは、UEがトリガした移動登録更新手続き(Mobility Registration Update procedure)中に、UEからネットワークに送信されるメッセージであってよい。
【0236】
本実施形態は、ネットワークが認識する、UE圏外期間及び/又は到達不能期間よりも短い時間でUEがNR衛星アクセスの圏内となった場合であってよい。更に、本実施形態は、UEがNR衛星アクセスの圏内となり、UEがトリガした移動登録更新手続きで登録要求メッセージを受信したネットワーク装置は、MT通信を制限するタイマーを停止する動作であってよい。
【0237】
[5.3. 第3の実施形態]
本発明における第3の実施形態について説明する。本節では、第3の実施形態は、本実施形態とも称する。また、本実施形態は、前述の第1の状態で開始される実施形態であってよい。尚、本実施形態は、第5の実施形態と組み合わせて実行してもよい。又は、例えば、本実施形態の前後に、第5の実施形態を実行してもよい。言い換えると、例えば、第3の実施形態の後に、第5の実施形態を実行してもよい。又は、例えば、第5の実施形態の後に、第3の実施形態を実行してもよい。
【0238】
本実施形態のネットワーク装置(以下、ネットワーク又はネットワークの各装置とも称する)は、まず、衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターンをUEに送信する。
【0239】
続いて、ネットワーク装置は、UEからUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値を受信し、記憶してもよい。尚、ここで、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値は、ネットワークが送信した衛星カバレッジ情報及び/又はモビリティパターンに基づいて、UEが決定する、UEが圏外となる期間又は、UEが圏外となる期間に対応するタイマー値(UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値とも称する)であってよい。
【0240】
次に、ネットワークは、衛星カバレッジ情報、及び/又は当該UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいて、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマーを開始してもよい。尚、タイマーの実行中は、ネットワーク装置は、当該UEに対してMT通信(Mobile Terminated communication 又は Mobile Terminating communication)を開始、又は実行してはならない。ここで、MT通信は、ネットワークが主導し、UEが終端する通信の形態であってよく、例えば、UEが受信するデータはMTデータであってよい。
【0241】
次に、ネットワークは、当該UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいて、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマーを開始してもよい。尚、タイマーの実行中は、ネットワークの各装置は、当該UEに対してMT通信(Mobile Terminated communication 又は Mobile Terminating communication)を開始、又は実行してはならない。ここで、MT通信は、ネットワークが主導し、UEが終端する通信の形態であってよく、例えば、UEが受信するデータはMTデータであってよい。
【0242】
ここで、ネットワークは、衛星カバレッジ情報、及び/又はUEから受信したUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいて、タイマーを開始してもよい。より具体的には、例えば、ネットワーク装置は、衛星カバレッジ情報に基づいて、UEが圏外となるタイミングで、UEから受信したUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいてタイマーを開始してもよい。
【0243】
次に、ネットワークは、当該タイマーの実行中又は満了後に、UEから制御メッセージを受信した場合、MT通信を開始、又は実行することができてよい。言い換えると、例えば、ネットワークは、当該タイマーの開始後は、タイマーが実行中か否かにかかわらず、UEから制御メッセージを受信しない限り、ネットワークが主導するUEに対する通信を開始又は実行しなくてよい。又、例えば、ネットワークは、当該タイマーの実行中又は満了後に、前記送受信部が前記UEから登録要求メッセージ、又はサービス要求メッセージを受信するまで、ネットワークが主導する、UEに対する通信を開始しなくてもよい。ここで、ネットワークがUEから受信する制御メッセージは、登録要求メッセージ又はサービス要求メッセージであってよい。更に、登録要求メッセージは、UEがトリガした移動登録更新手続き(Mobility Registration Update procedure)中に、UEからネットワークに送信されるメッセージであってよい。
【0244】
本実施形態は、ネットワーク装置が認識する、UE圏外期間及び/又は到達不能期間よりも短い又は長い時間でUEがNR衛星アクセスの圏内となった場合であってよい。更に、本実施形態におけるネットワーク装置は、タイマーの実行中又は満了後かにかかわらず、UEがトリガする手続きにおける制御メッセージをUEから受信するまで、MT通信を実行しなくてよい。また、更に、本実施形態は、UEがNR衛星アクセスの圏内となり、UEがトリガした移動登録更新手続きで登録要求メッセージを受信したネットワーク装置は、UEが、NR衛星アクセスの圏外となったことを認識する実施形態であってよい。
【0245】
[5.4. 第4の実施形態]
本発明における第4の実施形態について説明する。本節では、第4の実施形態は、本実施形態とも称する。また、本実施形態は、前述の第1の状態で開始される実施形態であってよい。尚、本実施形態は、他の各実施形態(すなわち第1から第3、及び第5から第7の実施例)と組み合わせて実行されてもよいし、他の各実施形態、又は他の各実施形態の1以上の組み合わせの前後に実行されてもよい。言い換えると、例えば、第4の実施形態は、第1の実施形態の後に実行されてもよいし、第4の実施形態は、第1の実施形態の前に実行されてもよい。
【0246】
本実施形態のUEは、まず、ネットワークから、衛星カバレッジ情報(衛星カバレッジ情報#1とも称する)、及び/又はモビリティパターン(モビリティパターン#1とも称する)を受信する。
【0247】
続いて、UEは、ネットワークから受信した衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターンに基づいて、UE圏外期間として、UEが圏外となる期間、又はUEが圏外となる期間に対応するタイマー値(UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値とも称する)を決定し、第1のUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値として、ネットワークに送信する。UEからUE圏外期間又は、UE圏外期間に対応するタイマー値を受信したネットワークは、受信した内容を記憶してもよい。
【0248】
次に、UEは、衛星カバレッジ情報、及び/又はUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいて、タイマーを開始してもよい。
【0249】
ここで、タイマーを実行中のUEが、ネットワークから、新たな衛星カバレッジ情報(衛星カバレッジ情報#2とも称する)、及び/又は新たなモビリティパターン(モビリティパターン#2とも称する)を更に受信した場合、UEは、UE圏外期間として、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値を新たに決定し、第2のUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値としてネットワークに送信してもよい。
【0250】
尚、ここで、第2のUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値は、ネットワークから受信した、衛星カバレッジ情報#2及び/又はモビリティパターン#2に基づいて、UEが決定するUEが圏外となる期間又は、UEが圏外となる期間に対応するタイマー値であってよい。更に、衛星カバレッジ情報#1と衛星カバレッジ情報#2は異なる値であってよいし、又はモビリティパターン#1とモビリティパターン#2は異なる値であってよいし、又は第2のUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値は、第1のUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値と異なる値であってよい。
【0251】
タイマーが実行されている場合(すなわちタイマーの実行中)に、新たなUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値である第1のUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値を決定したUEは、実行中のタイマーを停止し、衛星カバレッジ情報#2、及び/又は第2のUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいて、UE圏外期間に対応するタイマーを再度開始してもよい。又は、タイマーが実行中でない場合、UEは、衛星カバレッジ情報#2、及び/又は第2のUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいてUE圏外期間に対応するタイマーを開始してもよい。
【0252】
また、タイマーが実行されている場合(すなわちタイマーの実行中)に、新たなUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値である第1のUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値を受信したネットワーク装置は、実行中のタイマーを停止し、衛星カバレッジ情報#2、及び/又は第2のUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいてUE圏外期間に対応するタイマーを再度開始してもよい。又は、タイマーが実行中でない場合、ネットワーク装置は、衛星カバレッジ情報#2、及び/又は第2のUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいてUE圏外期間に対応するタイマーを開始してもよい。
【0253】
尚、本実施形態のUE及び/又はネットワーク装置は、タイマーの実行中にタイマー更新のための情報の送受信を実行してもよいし、NR衛星アクセス以外の無線アクセステクノロジーを用いて、タイマー更新のための情報の送受信を実行してもよい。
【0254】
[5.5. 第5の実施形態]
本発明における第5の実施形態について説明する。本節では、第5の実施形態は、本実施形態とも称する。また、本実施形態は、前述の第1の状態で開始される実施形態であってよい。尚、本実施形態は、他の各実施形態(すなわち第1から第4、及び第6から第7の実施例)と組み合わせて実行されてもよいし、他の各実施形態、又は他の各実施形態の1以上の組み合わせの前後に実行されてもよい。言い換えると、例えば、第5の実施形態は、第1の実施形態の後に実行されてもよい。又は、例えば第5の実施形態は、第3の実施形態の後に実行されてもよい。又は、例えば、第5の実施形態は、2の実施形態の後に実行されてもよい。また、例えば、例えば、第5の実施形態は、第3の実施形態の後に実行されてもよい。又は、例えば第5の実施形態は、第3の実施形態の後に実行されてもよい。又は、例えば、第5の実施形態は、第3の実施形態の前に実行されてもよい。
【0255】
本実施形態のUEは、まず、衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターン、及び/又は不連続なカバレッジを提供するNR衛星アクセスにおけるタイマーのオフセット情報(本章では、単にタイマーのオフセット情報とも称する)をネットワークから受信し、記憶する。尚、ここで、本実施形態のUEが記憶するタイマーのオフセット情報は、ネットワークから受信した情報であってもよいし、UEにプリコンフィグされた情報であってもよいし、UEが決定した情報であってもよい。
【0256】
続いて、UEは、ネットワークから受信した衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターンに基づいて、UE圏外期間として、UEが圏外となる期間、又はUEが圏外となる期間に対応するタイマー値(UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値とも称する)を決定し、ネットワークに送信する。UEからUE圏外期間又は、UE圏外期間に対応するタイマー値を受信したネットワークは、受信した内容を記憶してもよい。尚、ここで、UEがタイマーのオフセット情報を決定した場合は、UEは、当該UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値とともに、タイマーのオフセット情報を送信してもよく、当該UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値とともに記憶してもよい。
【0257】
次に、UEは、衛星カバレッジ情報、及び/又はUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値、及び/又はタイマーのオフセット情報に基づいてUE圏外期間に対応するタイマーを開始してもよい。更に、ネットワーク装置も、衛星カバレッジ情報、及び/又はUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値、及び/又はタイマーのオフセット情報に基づいてUE圏外期間に対応するタイマーを開始してもよい。
【0258】
尚、本実施形態におけるUEは、例えば、ネットワークからタイマーのオフセット情報を受信していない場合、タイマーのオフセット情報を考慮せず、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値に基づいてタイマーを開始してもよい。又は、本実施形態におけるUEは、例えば、ネットワークからタイマーのオフセット情報を受信していない場合、UEが記憶する1又は複数のタイマーのオフセット情報から適切な値を選択し、使用してもよい。
【0259】
[5.6. 第6の実施形態]
本発明における第6の実施形態について説明する。本節では、第6の実施形態は、本実施形態とも称する。また、本実施形態は、前述の第1の状態で開始される実施形態であってよい。尚、本実施形態は、第7の実施形態と組み合わせて実行してもよい。又は、例えば、本実施形態の前後に、第7の実施形態を実行してもよい。言い換えると、例えば、第6の実施形態の後に、第7の実施形態を実行してもよい。又は、例えば、第7の実施形態の後に、第6の実施形態を実行してもよい。
【0260】
本実施形態のUEは、まず、第1のNR衛星アクセスによる無線アクセステクノロジータイプ(第1のRATタイプとも称する)を介してネットワークに接続しており、第1のRATタイプの無線アクセスを介して、衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターン、及び/又は不連続なカバレッジを提供するNR衛星アクセスにおけるタイマーのオフセット情報(本章では、単にタイマーのオフセット情報とも称する)をネットワークから受信し、記憶する。尚、ここで、本実施形態のUEが記憶するタイマーのオフセット情報は、ネットワークから受信した情報であってもよいし、UEにプリコンフィグされた情報であってもよいし、UEが決定した情報であってもよい。
【0261】
続いて、UEは、第1のRATタイプの無線アクセスを介して、ネットワークから受信した第1のRATに対応する衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターンに基づいて、UE圏外期間として、UEが圏外となる期間、又はUEが圏外となる期間に対応するタイマー値(UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値とも称する)を決定し、ネットワークに送信する。UEからUEが圏外となる期間又は、UEが圏外となる期間に対応するタイマー値を受信したネットワークは、受信した内容を記憶してもよい。
【0262】
尚、ここで、UEが、第1のRATタイプによる無線アクセスが使用できず、UEが圏外となる期間又は、UEが圏外となる期間に対応するタイマー値を送信できなかった場合、第1のRATタイプとは別のRAT(第2のRATタイプとも称する)を選択し、第2のRATタイプによる無線アクセスを介してネットワークに接続し、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値をネットワークに送信してもよい。ここで、第2のRATタイプは、第1のRATタイプと異なるRATタイプ、又は同じRATタイプであってよい。尚、第2のRATタイプが第1のRATタイプと同じとなる場合は、UEによるPLMN選択において、異なるPLMNとの組み合わせで選択される場合であってよい。更に、ここで、UEが選択する第2のRATタイプは衛星であってもよいし、非衛星であってもよい。言い換えると、UEは、第1のRATタイプに代えて、新たに選択した衛星又は非衛星の第2のRATタイプによるアクセスを介してネットワークに接続してもよい。尚、第2のRATが衛星のRATタイプであり、対応する衛星カバレッジ情報を受信している場合、UEは、対応するUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値をネットワークに送信してもよい。更に、第2のRATに切り替えたUEは、第1のRATに対応するタイマーが実行中の場合、当該タイマーを停止してもよい。
【0263】
更に、UEが選択するRATタイプが衛星であった場合は、UEが当初接続していた第1のNR衛星アクセスによる無線アクセステクノロジータイプ(RAT)によるアクセスとは異なる第2のRATタイプによるアクセスとして、例えば、RATタイプの衛星、又は異なるアクセスネットワークに属する衛星を介したアクセスを選択することであってよい。更に、第2のRATを介した接続に切り替えたUEは、衛星カバレッジ情報、及び/又はUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値及び/又は、タイマーのオフセット情報に基づいてUE圏外期間に対応するタイマーを開始してもよい。尚、ここで、UEが非衛星のRATタイプを選択する場合、以降の動作は第7の実施形態で説明した動作と同様であってもよい。
【0264】
又は、UEが選択するRATタイプが衛星であった場合は、UEが当初接続していた第1のNR衛星アクセスによる無線アクセステクノロジータイプ(RAT)によるアクセスとは異なる第2のRATタイプによるアクセスとして、例えば、異なるRATタイプの衛星、又は異なるネットワークに属する衛星を介したアクセスを選択することであってよい。また、更に、第2のRATを介した接続に切り替えたUEが、第2のRATに対応する、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値を記憶している場合、第2のRATに対応するタイマーを実行してもよい。
【0265】
ここで、UEによるRATの選択及び/又は決定は、PLMN選択手続きとして実行されてよく、第1のRATと第2のRATに組み合わせられたPLMNは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。より具体的には、例えば、衛星の無線アクセステクノロジーであるRAT#1を介してPLMN#1に接続しているUEが、PLMN選択において、PLMN#1とRAT#1の組み合わせ、又はPLMN#2とRAT#1の組み合わせ、又は、PLMN#2とRAT#2の組み合わせを選択してもよい。言い換えると、例えば、UEが同じRATタイプを選択する場合、異なるPLMNとの組み合わせを選択し、同じPLMNを選択する場合は、異なるRATタイプとの組み合わせを選択することであってよい。更に、UEは、選択した第2のRATに対応するタイマーを開始してもよい。
【0266】
又は、本実施形態のUEは、例えば、第1のRATタイプによるアクセスから第2のRATタイプによるアクセスに切り替えた際に、第1のRATに対応するタイマーが実行されている場合は、当該第1のRATに対応したタイマーを停止しなくてもよい。更に、例えば、UEが、衛星である第2のRATに切り替え、当該RATに対応する衛星カバレッジ情報等を受信していた場合、第2のRATに対応するUE圏外UE圏外期間として、UEが圏外となる期間、又はUEが圏外となる期間に対応するタイマー値を決定し、ネットワークに送信してもよい。ここで、更に、第2のRATタイプによるアクセスに切り替えて通信を実行中のUEは、更に、第1のRATに対応するタイマーが満了した場合、第2のRATに対応するタイマーが実行されている場合は停止し、第2のRATタイプによる通信から第1のRATタイプによる通信に再度切り替えて、通信を開始又は継続してもよい。
【0267】
尚、本実施形態において、第1のRATの圏外期間において、第2のRATを選択する際の手続きは、PLMN選択手続きであってよい。より具体的には、例えば、第1の状態のUEは、PLMN選択手続きにおいて、PLMN#1と第1のRATに対応するアクセステクノロジーの組み合わせを選択しており、続いて第1のRATによるアクセスが圏外となったことに基づいて、PLMN選択手続き#2を実行してよい。更に、UEによるPLMN選択手続き#2では、UEは、PLMN#1と第1のRATに対応するアクセステクノロジーの組み合わせ以外から選択を行ってよい。更に、UEは、PLMN選択#2において、PLMN#1以外のPLMNとアクセステクノロジーの組み合わせを選択してもよいし、PLMN#1と異なるアクセステクノロジーの組み合わせを選択してもよい。更に、前述の通り、UEが実行する第2のPLMN選択で選択されるPLMNと組み合わせられたアクセステクノロジーに対応する第2のRATタイプは衛星であってもよいし、非衛星であってもよい。UEが第2のRATタイプとして衛星を選択する場合、例えば、第1のRATタイプが「NR(LEO)」である場合、UEは、第2のRATタイプとして「NR(MEO)」を選択してもよい。
【0268】
また、本実施形態のUEは、例えば、ネットワークからタイマーのオフセット情報を受信していない場合、タイマーのオフセット情報を考慮せず、UEが決定したタイマー値に基づいてタイマーを開始してもよい。又は、本実施形態におけるUEは、例えば、ネットワークからタイマーのオフセット情報を受信していない場合、UEが記憶する1又は複数のタイマーのオフセット情報から適切な値を選択し、使用してもよい。
【0269】
[5.7. 第7の実施形態]
本発明における第7の実施形態について説明する。本節では、第7の実施形態は、本実施形態とも称する。また、本実施形態は、前述の第1の状態で開始される実施形態であってよい。尚、本実施形態は、第6の実施形態と組み合わせて実行してもよい。又は、例えば、本実施形態の前後に、第6の実施形態を実行してもよい。言い換えると、例えば、第6の実施形態の後に、第7の実施形態を実行してもよい。又は、例えば、第7の実施形態の後に、第6の実施形態を実行してもよい。
【0270】
本実施形態のUEは、まず、第1のNR衛星アクセスによる無線アクセステクノロジータイプ(第1のRATタイプとも称する)を介してネットワークに接続しており、第1のRATタイプの無線アクセスを介して、衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターン、及び/又は不連続なカバレッジを提供するNR衛星アクセスにおけるタイマーのオフセット情報(本章では、単にタイマーのオフセット情報とも称する)をネットワークから受信し、記憶する。尚、ここで、本実施形態のUEが記憶するタイマーのオフセット情報は、ネットワークから受信した情報であってもよいし、UEにプリコンフィグされた情報であってもよいし、UEが決定した情報であってもよい。
【0271】
続いて、UEは、第1のRATタイプの無線アクセスを介して、ネットワークから受信した衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターンに基づいて、UE圏外期間として、UEが圏外となる期間、又はUEが圏外となる期間に対応するタイマー値(UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値とも称する)を決定し、ネットワークに送信する。UEからUEが圏外となる期間又は、UEが圏外となる期間に対応するタイマー値を受信したネットワークは、受信した内容を記憶してもよい。
【0272】
尚、ここで、UEが、第1のRATタイプによる無線アクセスが使用できず、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値を送信できなかった場合、第1のRATタイプとは別のRAT(第3のRATタイプとも称する)タイプを選択し、第3のRATタイプによる無線アクセスを介してネットワークに接続し、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値をネットワークに送信してもよい。尚、ここで、UEが選択する第3のRATタイプは非衛星であってもよい。言い換えると、UEは、第1のRATタイプに代えて、新たに選択した非衛星の第3のRATタイプによるアクセスを介してネットワークに接続し、UE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値をネットワークに送信してもよい。尚、ここで、UEが衛星のRATタイプを選択する場合、以降の動作は第6の実施形態で説明した動作と同様であってよい。
【0273】
更に、UEは、第1のRATタイプによるアクセスから第3のRATタイプによるアクセスに切り替えた際に、衛星カバレッジ情報、及び/又はUE圏外期間、又はUE圏外期間に対応するタイマー値及び/又は、タイマーのオフセット情報に基づいたUE圏外期間に対応するタイマー、すなわち第1のRATタイプに対応するタイマーが実行されている場合は、当該タイマーを停止してもよい。言い換えると、UEは、第1のRATタイプによるアクセスから第3のRATタイプによるアクセスに切り替えた際に、第1のRATタイプに対応するタイマーが実行されている場合は、当該タイマーを停止してもよい。
【0274】
言い換えると、本実施形態は、例えば、UEが衛星圏外期間中に、異なるRATタイプによるアクセスに切り替えて、通信を開始する実施形態であってよい。より具体的には、本実施形態は、例えば、衛星を介してネットワークに接続しているUEが、衛星圏外期間中に通信を行いたい場合、NR衛星アクセスに代えて、非衛星のNRアクセスすなわちNR地上アクセスに切り替えて、通信を実行する実施形態であってよい。
【0275】
又は、本実施形態のUEは、例えば、第1のRATタイプによるアクセスから第3のRATタイプによるアクセスに切り替えた際に、第1のRATに対応するタイマーが実行されている場合は、当該第1のRATに対応したタイマーを停止しなくてもよい。ここで、更に、第3のRATタイプによるアクセスに切り替えて通信を実行中のUEは、更に、第1のRATに対応するタイマーが満了した場合、第3のRATタイプによる通信から第1のRATタイプによる通信に再度切り替えて、通信を開始又は継続してもよい。
【0276】
尚、本実施形態において、第1のRATの圏外期間において、第3のRATを選択する際の手続きは、PLMN選択手続きであってよい。より具体的には、例えば、第1の状態のUEは、PLMN選択手続きにおいて、PLMN#1と第1のRATに対応するアクセステクノロジーの組み合わせを選択しており、続いて第1のRATによるアクセスが圏外となったことに基づいて、PLMN選択手続き#3を実行してよい。更に、UEによるPLMN選択手続き#3では、UEは、PLMN#1と第1のRATに対応するアクセステクノロジーの組み合わせ以外から選択を行ってよい。更に、UEは、PLMN選択#3において、PLMN#1以外のPLMNと第3のRATに対応するアクセステクノロジーの組み合わせを選択してもよいし、PLMN#1と第3のRATに対応するアクセステクノロジーの組み合わせを選択してもよい。
【0277】
また、本実施形態のUEは、例えば、ネットワークからタイマーのオフセット情報を受信していない場合、タイマーのオフセット情報を考慮せず、UEが、ネットワークから受信した衛星カバレッジ情報、及び/又はモビリティパターンに基づいて、UE圏外期間としてUEが決定した、UEが圏外となる期間、又はUEが圏外となる期間に対応するタイマー値に基づいてタイマーを開始してもよい。又は、本実施形態におけるUEは、例えば、ネットワークからタイマーのオフセット情報を受信していない場合、UEが記憶する1又は複数のタイマーのオフセット情報から適切な値を選択し、使用してもよい。
【0278】
[5. 変形例]
本発明の一態様に関わる装置で動作するプログラムは、本発明の一態様に関わる実施形態の機能を実現するように、Central Processing Unit(CPU)等を制御してコンピュータを機能させるプログラムであっても良い。プログラムあるいはプログラムによって取り扱われる情報は、一時的にRandom Access Memory(RAM)等の揮発性メモリあるいはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリやHard Disk Drive(HDD)、あるいはその他の記憶装置システムに格納される。
【0279】
尚、本発明の一態様に関わる実施形態の機能を実現する為のプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しても良い。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する事によって実現しても良い。ここでいう「コンピュータシステム」とは、装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、オペレーティングシステムや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、半導体記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体、短時間動的にプログラムを保持する媒体、あるいはコンピュータが読み取り可能なその他の記録媒体であっても良い。
【0280】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、たとえば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサでもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであっても良い。前述した電気回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本発明の一又は複数の態様は当該技術による新たな集積回路を用いる事も可能である。
【0281】
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。実施形態では、装置の1例を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器等の端末装置もしくは通信装置に適用出来る。
【0282】
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
【符号の説明】
【0283】
1 移動通信システム
10 UE_A
30 PGW-U
32 PGW-C
35 SGW
40 MME
45 eNB
50 HSS
60 PCRF
80 アクセスネットワーク_A(E-UTRAN)
90 コアネットワーク_A
120 アクセスネットワーク_B(5G AN)
122 gNB
130 UPF
132 SMF
140 AMF
150 UDM
160 PCF
190 コアネットワーク_B
235 UPF_A
239 UPF_C