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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117223
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】減速機構付きモータ
(51)【国際特許分類】
   F16H 1/16 20060101AFI20240822BHJP
   F16H 1/10 20060101ALI20240822BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
F16H1/16
F16H1/10
H02K7/116
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023023190
(22)【出願日】2023-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】000143639
【氏名又は名称】株式会社今仙電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(74)【代理人】
【識別番号】100143454
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 克彦
(72)【発明者】
【氏名】都竹 裕介
【テーマコード(参考)】
3J009
5H607
【Fターム(参考)】
3J009DA17
3J009EA06
3J009EA14
3J009EA19
3J009EA25
3J009EA32
3J009EB01
3J009FA03
5H607AA12
5H607BB01
5H607CC03
5H607DD03
5H607EE32
5H607EE36
(57)【要約】
【課題】2つのピニオンギヤに噛合する内歯車の回転中心をモータ本体の回転軸の軸線上に位置させることで、減速機構付きモータの小型化を図り得る構成を提供する。
【解決手段】減速機構50の出力軸70には、ピニオンギヤ62a及びピニオンギヤ62bの双方に噛合する内歯車71とこの内歯車71に対して同軸に位置して回転軸側に延出する軸部72と反回転軸側に延出する出力ギヤ73とが設けられる。そして、ブラケット80により、ウォームホイール61aとウォームホイール61bとがモータ本体30の回転軸33を介して対向した状態でピニオンシャフト60a及びピニオンシャフト60bが軸支されるとともに、回転軸33の軸線L上に軸部72の回転中心Cが位置した状態で出力軸70の軸部72が軸支される。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ本体と、
減速機構と、
を備える減速機構付きモータであって、
前記モータ本体の回転軸には、互いのねじれ方向が逆向きに形成された第1のウォームギヤ及び第2のウォームギヤが設けられ、
前記減速機構は、
前記第1のウォームギヤに噛合する第1のウォームホイールと前記第1のウォームホイールに対して同軸に位置する第1のピニオンギヤとが設けられる第1のピニオンシャフトと、
前記第2のウォームギヤに噛合する第2のウォームホイールと前記第2のウォームホイールに対して同軸に位置する第2のピニオンギヤとが設けられる第2のピニオンシャフトと、
前記第1のピニオンギヤ及び前記第2のピニオンギヤの双方に噛合する内歯車と前記内歯車に対して同軸に位置して回転軸側に延出する軸部と反回転軸側に延出する出力ギヤとが設けられる出力軸と、
前記第1のウォームホイールと前記第2のウォームホイールとが前記回転軸を介して対向した状態で前記第1のピニオンシャフト及び前記第2のピニオンシャフトを軸支するとともに、前記回転軸の軸線上に前記軸部の回転中心が位置した状態で前記軸部を軸支するブラケットと、
前記出力ギヤが挿通した状態で前記ブラケットが固定されるカバーと、
を備えることを特徴とする減速機構付きモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、減速機構付きモータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、減速機構付きモータに関する技術として、例えば、下記特許文献1に開示される減速機構付き電動モータが知られている。この減速機構付き電動モータは、車体に揺動自在に設けられたワイパアームを揺動運動させるもので、モータ本体の回転軸の回転をワイパ軸に連結される出力軸に対して減速機構によって減速して伝達するように構成されている。そして、出力軸の基準位置を検出するホールICと回転軸の回転角度を検出するホールICとの設置位置に関してプリント基板の面上に設ける位置等を工夫することで、揺動されるワイパアームの位置決め精度向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-262515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した減速機構付き電動モータの減速機構は、モータ本体の回転軸に形成される2つのウォームに対して2つのウォームホイールにて噛合し、両ウォームホイールにそれぞれ同軸に設けられるピニオンギヤが出力軸と一体に形成された外歯車(駆動歯車)に噛合するように構成されている。ねじ方向がそれぞれ逆向きに形成された2つのウォームに対して2つのウォームホイールが回転軸を介して対向した状態でそれぞれ噛合することで、両ウォームホイールを介して回転軸に対して作用する力を分散するとともにスラスト方向の力を抑制することができる。
【0005】
しかしながら、上述した構成では、回転軸を介して対向状態で配置される2つのピニオンギヤの双方に噛合するように外歯車を配置する必要があるため、外歯車の外径が減速機構の大きさに影響を及ぼしてしまい、減速機構付きモータの小型化が困難になるという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、2つのピニオンギヤに噛合する内歯車の回転中心をモータ本体の回転軸の軸線上に位置させることで、減速機構付きモータの小型化を図り得る構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の発明は、
モータ本体(30)と、
減速機構(50)と、
を備える減速機構付きモータ(20)であって、
前記モータ本体の回転軸(33)には、互いのねじれ方向が逆向きに形成された第1のウォームギヤ(34a)及び第2のウォームギヤ(34b)が設けられ、
前記減速機構は、
前記第1のウォームギヤに噛合する第1のウォームホイール(61a)と前記第1のウォームホイールに対して同軸に位置する第1のピニオンギヤ(62a)とが設けられる第1のピニオンシャフト(60a)と、
前記第2のウォームギヤに噛合する第2のウォームホイール(61b)と前記第2のウォームホイールに対して同軸に位置する第2のピニオンギヤ(62b)とが設けられる第2のピニオンシャフト(60b)と、
前記第1のピニオンギヤ及び前記第2のピニオンギヤの双方に噛合する内歯車(71)と前記内歯車に対して同軸に位置して回転軸側に延出する軸部(72)と反回転軸側に延出する出力ギヤ(73)とが設けられる出力軸(70)と、
前記第1のウォームホイールと前記第2のウォームホイールとが前記回転軸を介して対向した状態で前記第1のピニオンシャフト及び前記第2のピニオンシャフトを軸支するとともに、前記回転軸の軸線(L)上に前記軸部の回転中心(C)が位置した状態で前記軸部を軸支するブラケット(80)と、
前記出力ギヤが挿通した状態で前記ブラケットが固定されるカバー(90)と、
を備えることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明では、減速機構の出力軸には、第1のピニオンギヤ及び第2のピニオンギヤの双方に噛合する内歯車と内歯車に対して同軸に位置して回転軸側に延出する軸部と反回転軸側に延出する出力ギヤとが設けられる。そして、ブラケットにより、第1のウォームホイールと第2のウォームホイールとがモータ本体の回転軸を介して対向した状態で第1のピニオンシャフト及び第2のピニオンシャフトが軸支されるとともに、回転軸の軸線上に軸部の回転中心が位置した状態で出力軸の軸部が軸支される。
【0009】
これにより、第1のピニオンギヤ及び第2のピニオンギヤの双方に噛合する内歯車の回転中心がモータ本体の回転軸の軸線上に位置するため、回転中心をモータ本体の回転軸の軸線上に位置させることができない外歯車が両ピニオンギヤに噛合する場合と比較して、減速機構、すなわち、減速機構付きモータの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態に係る減速機構付きモータを備えたパワーシート装置を搭載する車両用シートの一例を概念的に示す側面図である。
図2図1のモータユニットの斜視図である。
図3図1のモータユニットの正面図である。
図4図1のモータユニットの底面図である。
図5図1のモータユニットの側面図である。
図6図1のモータユニットの分解斜視図である。
図7図3に示すX1-X1線相当の切断面による断面図である。
図8図3に示すX2-X2線相当の切断面による断面図である。
図9図3に示すX3-X3線相当の切断面による断面図である。
図10図5に示すX4-X4線相当の切断面による断面図である。
図11図5に示すX5-X5線相当の切断面による断面図である。
図12図5に示すX6-X6線相当の切断面による断面図である。
図13図13(A)は、図6のブラケットの上面図であり、図13(B)は、図6のブラケットの正面図である。
図14】本実施形態における内歯車の回転中心と回転軸の軸線との位置関係を説明する説明図である。
図15】参考例における外歯車の回転中心と回転軸の軸線との位置関係を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態]
以下、本発明に係る減速機構付きモータを備えたパワーシート装置を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るパワーシート装置10は、図1に示すように、車両用シート1に搭載されてシートクッション2の姿勢を制御する装置であって、シートクッション2の骨格を構成するシートクッションフレームの側部近傍に配設されており、操作スイッチ(図示略)の操作に応じてシートクッション2の前後の高さなどの車両用シート1の姿勢を任意に調整可能に構成されている。パワーシート装置10は、モータユニット20と、モータユニット20の出力軸70を介して伝達される回転動力を利用して車両用シート1の姿勢を調整するためのシート姿勢調整機構(図示略)等を備えている。
【0012】
図2図6にて示すモータユニット20は、減速機構付きモータとして機能するもので、モータ本体30及びコネクタ40と、減速機構50とを備えている。モータ本体30は、コネクタ40を介して外部電源から電力が供給された状態で、上記操作スイッチの操作に応じて回転する回転軸33の回転動力を減速機構50に対して伝達するように機能する。
【0013】
モータ本体30は、図6及び図7に示すように、減速機構50側の外郭を構成するモータブラケット31から延出するシャフト32に対して回転軸33が同軸的に組み付けられるようにして構成されている。回転軸33には、互いのねじれ方向が逆向きに形成されたウォームギヤ34a及びウォームギヤ34bが設けられている。なお、ウォームギヤ34aは、「第1のウォームギヤ」の一例に相当し、ウォームギヤ34bは、「第2のウォームギヤ」の一例に相当し得る。
【0014】
図7図12にて示す減速機構50は、モータ本体30の回転軸33から伝達される回転動力を減速するようにしてハイト機構へ伝達して出力するギヤボックスとして機能するもので、ハウジング51と、2つのピニオンシャフト60a,60bと、出力軸70と、ブラケット80と、カバー90等と、を備えている。
【0015】
ハウジング51は、図7及び図8にて示すように、モータブラケット31が組み付けられた状態で回転軸33の両端及びピニオンシャフト60a,60bの一端側を軸支するように構成されている。
【0016】
ピニオンシャフト60aは、ウォームギヤ34aに噛合するウォームホイール61aとウォームホイール61aに対して同軸に位置するピニオンギヤ62aとを備えている。なお、ピニオンシャフト60aは、「第1のピニオンシャフト」の一例に相当し、ウォームホイール61aは、「第1のウォームホイール」の一例に相当し、ピニオンギヤ62aは、「第1のピニオンギヤ」の一例に相当し得る。
【0017】
ピニオンシャフト60bは、ウォームギヤ34bに噛合するウォームホイール61bとウォームホイール61bに対して同軸に位置するピニオンギヤ62bとを備えている。ウォームホイール61bは、そのねじれ方向がウォームホイール61aのねじれ方向に対して逆向きになるように形成されている。なお、ピニオンシャフト60bは、「第2のピニオンシャフト」の一例に相当し、ウォームホイール61bは、「第2のウォームホイール」の一例に相当し、ピニオンギヤ62bは、「第2のピニオンギヤ」の一例に相当し得る。
【0018】
出力軸70は、ピニオンギヤ62a及びピニオンギヤ62bの双方に噛合する内歯車71と、内歯車71に対して同軸に位置して回転軸側に延出する軸部72と、反回転軸側に延出する出力ギヤ73と、を備えている。
【0019】
図6及び図13(A)(B)に示すように、ブラケット80は、ピニオンシャフト60a及びピニオンシャフト60bの他端側と出力軸70の軸部72とを軸支する薄板部81と、薄板部81の四隅に設けられる支持片82a~82dとを備えている。
【0020】
薄板部81には、ピニオンシャフト60aの他端側(ピニオンギヤ62aとウォームホイール61aとの中間部位)を軸支するための貫通穴81aと、ピニオンシャフト60bの他端側(ピニオンギヤ62bとウォームホイール61bとの中間部位)を軸支するための貫通穴81bと、出力軸70の軸部72を軸支するための貫通穴81cとが形成されている。貫通穴81cは、薄板部81の中央に設けられ、貫通穴81a及び貫通穴81bは、貫通穴81cの中心(軸部72の回転中心C)に対して点対称となるように設けられている。
【0021】
本実施形態では、貫通穴81a及び貫通穴81bは、回転軸33が軸支されたハウジング51にブラケット80が固定された際に、軸支されたピニオンシャフト60aのウォームホイール61aとピニオンシャフト60bのウォームホイール61bとが回転軸33のウォームギヤ34aとウォームギヤ34bとにそれぞれ噛合するように配置されている。
【0022】
この軸支状態では、ウォームホイール61aとウォームホイール61bとが回転軸33を介して対向し、平行に配置されるピニオンシャフト60aとピニオンシャフト60bとの軸線(軸方向)が回転軸33の軸線(軸方向)に直交するように配置される。
【0023】
各支持片82a~82dは、ピニオンシャフト60a及びピニオンシャフト60bが薄板部81及びハウジング51によってそれぞれ軸支された状態でハウジング51に固定された際に、貫通穴81cの中心(軸部72の回転中心C)が回転軸33の軸線L上に位置するように形成されている。
【0024】
カバー90は、その中央部に形成される貫通穴91にて出力ギヤ73と内歯車71との中間部位を軸支しつつ、その貫通穴91から出力ギヤ73が挿通した状態でブラケット80とともに共締めされてハウジング51に固定される。このため、出力軸70の軸部72を軸支するブラケット80が出力軸70の上記中間部位を軸支するカバー90に固定されるように構成される。また、カバー90には、ボルト93等を利用してモータユニット20をシートクッション2の所定位置に組み付けるための組付穴92a~92cが形成されている。
【0025】
このように構成されるモータユニット20がシート姿勢調整機構とともにシートクッション2に組み付けられることで、モータ本体30の回転軸33の回転が、ウォームギヤ34a,34bに噛合するウォームホイール61a,61b及びピニオンギヤ62a,62bを介して内歯車71に伝達されるため、減速されるようにして出力ギヤ73が回転する。上記操作スイッチの操作に基づく回転軸33の回転方向に応じて、車両用シート1の姿勢を所定の速度で調整することができる。
【0026】
上述したように、本実施形態では、ピニオンシャフト60a,60bに噛合する出力軸70の歯車として内歯車71が採用されているため、図14に示すように、回転軸33の軸線L上に軸部72及び内歯車71の回転中心Cが位置することになる。このよう配置される内歯車71の採用理由について、以下に説明する。
【0027】
上述した内歯車71に代えて、上記特許文献1のような外歯車を採用する構成では、モータ本体30の回転軸33に形成される2つのウォームギヤ34a,34bに対して2つのウォームホイール61a,61bにて噛合し、両ウォームホイール61a,61bにそれぞれ同軸に設けられるピニオンギヤ62a,62bが出力軸と一体に形成された外歯車100にそれぞれ噛合する。このような構成では、図15にて簡略的に例示するように、モータ本体30の回転軸33の軸線Lと両ピニオンギヤ62a,62bに噛合する外歯車100の回転中心Coとが離れてしまう。なお、図15では、便宜上、外歯車100をそのピッチ円にて二点鎖線で図示している。
【0028】
ピニオンギヤ62aが設けられるピニオンシャフト60aとピニオンギヤ62bが設けられるピニオンシャフト60bと外歯車100が設けられる出力軸とを、互いの軸線が平行となる状態でハウジング51によって軸支する構成となるために、出力軸のハウジング側の軸支部分(図15の符号101参照)がモータ本体30の回転軸33等に接触しないように配置する必要があるからである。このようにモータ本体30の回転軸33の軸線Lと外歯車100の回転中心Coとが離れていると、外歯車100の外径が減速機構の大きさに影響を及ぼしてしまい、減速機構付きモータの小型化が困難になってしまう。
【0029】
このため、本実施形態に係る減速機構付きモータとして構成されるモータユニット20では、減速機構50の出力軸70には、ピニオンギヤ62a及びピニオンギヤ62bの双方に噛合する内歯車71とこの内歯車71に対して同軸に位置して回転軸側に延出する軸部72と反回転軸側に延出する出力ギヤ73とが設けられる。そして、ブラケット80により、ウォームホイール61aとウォームホイール61bとがモータ本体30の回転軸33を介して対向した状態でピニオンシャフト60a及びピニオンシャフト60bが軸支されるとともに、回転軸33の軸線L上に軸部72の回転中心Cが位置した状態で出力軸70の軸部72が軸支される。
【0030】
これにより、ピニオンギヤ62a及びピニオンギヤ62bの双方に噛合する内歯車71の回転中心(C)がモータ本体30の回転軸33の軸線L上に位置するため、回転中心をモータ本体の回転軸の軸線上に位置させることができない外歯車が両ピニオンギヤに噛合する場合と比較して、減速機構50、すなわち、減速機構付きモータの小型化を図ることができる。
【0031】
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)本発明は、シートクッション2の前後の高さなどの車両用シート1の姿勢を制御するパワーシート装置10のモータユニット20に適用されることに限らず、パワーシート装置と異なる他の装置においてモータの回転動力を減速して出力する減速機構付きモータに適用されてもよい。
【符号の説明】
【0032】
10…パワーシート装置
20…モータユニット(減速機構付きモータ)
30…モータ本体
33…回転軸
34a…ウォームギヤ(第1のウォームギヤ)
34b…ウォームギヤ(第2のウォームギヤ)
50…減速機構
60a…ピニオンシャフト(第1のピニオンシャフト)
61a…ウォームホイール(第1のウォームホイール)
62a…ピニオンギヤ(第1のピニオンギヤ)
60b…ピニオンシャフト(第2のピニオンシャフト)
61b…ウォームホイール(第2のウォームホイール)
62b…ピニオンギヤ(第2のピニオンギヤ)
70…出力軸
71…内歯車
72…軸部
73…出力ギヤ
80…ブラケット
90…カバー
C…回転中心
L…軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15