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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117287
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】車両用警報装置及び警報方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/01 20060101AFI20240822BHJP
   G08B 21/00 20060101ALI20240822BHJP
   G08B 21/24 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
G08G1/01 A
G08B21/00 U
G08B21/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023023300
(22)【出願日】2023-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100114177
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 真樹
(72)【発明者】
【氏名】堀畑 友希
(72)【発明者】
【氏名】大久保 翔太
(72)【発明者】
【氏名】千葉 光太郎
【テーマコード(参考)】
5C086
5H181
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086BA22
5C086CA25
5C086CA28
5C086CB36
5C086FA01
5C086FA11
5C086FA17
5H181AA01
5H181AA24
5H181BB04
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC14
5H181DD01
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF25
5H181FF27
5H181FF33
5H181FF35
5H181MB08
5H181MB12
(57)【要約】
【課題】車両から降車したユーザが車外に物や人を置き去りにすることを抑制する。
【解決手段】車両用警報装置20は、車両1の車両状態に基づいて車両1が走行している状態から停車したことを検出し、車両1に乗車するユーザのユーザ状態又は車両状態に基づいてユーザが車両1から降車したことを検出し、車両1が走行している状態から停車した時点で周囲環境センサ21が検出した周囲環境とユーザが車両から降車した後の時点で周囲環境センサ21が検出した周囲環境とを比較することにより、ユーザが車両1の外部且つ車両1の周囲に残した物体又は人である残留物があるか否かを判定し、残留物があることを報知するコントローラ28と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の周囲の環境である周囲環境を検出する周囲環境センサと、
前記車両の車両状態を検出し、前記車両に乗車するユーザのユーザ状態を検出し、前記車両状態に基づいて前記車両が走行している状態から停車したことを検出し、前記車両状態又は前記ユーザ状態の少なくとも一方に基づいて前記ユーザが前記車両から降車したことを検出し、前記車両が走行している状態から停車した時点で前記周囲環境センサが検出した前記周囲環境と前記ユーザが前記車両から降車した後の時点で前記周囲環境センサが検出した前記周囲環境とを比較することにより、前記ユーザが前記車両の外部且つ前記車両の周囲に残した物体又は人である残留物があるか否かを判定し、前記残留物があることを報知するコントローラと、
を備えることを特徴とする車両用警報装置。
【請求項2】
前記コントローラは、前記残留物が前記車両の周囲の他車両の交通に影響がある場合に前記残留物があることを報知し、前記残留物が前記他車両の交通に影響がない場合に前記残留物があることを報知しないことを特徴とする請求項1に記載の車両用警報装置。
【請求項3】
前記残留物があると判定した場合に、前記コントローラは、前記残留物があることを前記ユーザに報知することを特徴とする請求項1に記載の車両用警報装置。
【請求項4】
前記残留物があることを前記ユーザに報知する際に、前記コントローラは、前記ユーザが携帯する端末装置に前記車両の周囲の画像である周囲画像を送信することを特徴とする請求項3に記載の車両用警報装置。
【請求項5】
前記周囲画像として、前記車両の外部且つ前記車両の周囲に存在する前記残留物が含まれた俯瞰画像を送信することを特徴とする請求項4に記載の車両用警報装置。
【請求項6】
前記残留物があると判定した場合に、前記コントローラは、前記残留物をライトで照明することにより前記残留物があることを報知することを特徴とする請求項1に記載の車両用警報装置。
【請求項7】
前記コントローラは、前記車両に向かって接近する他車両が存在するか否かを判定し、前記残留物があると判定し、且つ前記車両に向かって接近する前記他車両が存在すると判定した場合に、前記車両の周囲に前記残留物が存在することを前記他車両に報知する、ことを特徴とする請求項1に記載の車両用警報装置。
【請求項8】
前記コントローラは、前記他車両をライトで照明すること、警音器を鳴動すること、前記車両の周囲の画像である周囲画像を前記他車両へ送信することの少なくとも1つにより、前記車両の周囲に前記残留物が存在することを前記他車両に報知する請求項7に記載の車両用警報装置。
【請求項9】
前記コントローラは、前記残留物が前記他車両の交通に影響がある場合に、前記残留物があることを前記ユーザと前記他車両に報知し、前記残留物が前記他車両の交通に影響がない場合に前記残留物があることを前記ユーザに報知するとともに前記他車両に報知しない、を特徴とする請求項7に記載の車両用警報装置。
【請求項10】
前記コントローラは、前記車両から前記ユーザが降車した後に前記車両に乗車し続けている乗員に対して、前記残留物があることを報知することを特徴とする請求項1に記載の車両用警報装置。
【請求項11】
車両の車両状態を検出し、
前記車両に乗車するユーザのユーザ状態を検出し、
前記車両状態に基づいて前記車両が走行している状態から停車したことを検出し、
前記車両状態又は前記ユーザ状態の少なくとも一方に基づいて前記ユーザが前記車両から降車したことを検出し、
前記車両が走行している状態から停車した時点の前記車両の周囲の環境である周囲環境と前記ユーザが前記車両から降車した後の時点の前記周囲環境とを検出し、
前記車両が走行している状態から停車した時点の前記周囲環境と前記ユーザが前記車両から降車した後の時点の前記周囲環境とを比較することにより、前記ユーザが前記車両の外部且つ前記車両の周囲に残した物体又は人である残留物があるか否かを判定し、
前記残留物があることを報知する、
ことを特徴とする警報方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用警報装置及び警報方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車室内への物や人の置き忘れが発生しているか否かを判断して、置き忘れ発生していることを乗員に報知する車両用警報装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-129231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両から降車するユーザは、車室内への物や人を置き忘れるだけでなく、車両から降車した後に車外に物や人を置き去りにする虞がある。車外に物や人が置き去りにされた状態が継続すると周囲の交通を阻害する虞がある。
本発明は、車両から降車したユーザが車外に物や人を置き去りにすることを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様による車両用警報装置は、車両の周囲の環境である周囲環境を検出する周囲環境センサと、車両の車両状態を検出し、車両に乗車するユーザのユーザ状態を検出し、車両状態に基づいて車両が走行している状態から停車したことを検出し、車両状態又はユーザ状態の少なくとも一方に基づいてユーザが車両から降車したことを検出し、車両が走行している状態から停車した時点で周囲環境センサが検出した周囲環境とユーザが車両から降車した後の時点で周囲環境センサが検出した周囲環境とを比較することにより、ユーザが車両の外部且つ車両の周囲に残した物体又は人である残留物があるか否かを判定し、残留物があることを報知するコントローラと、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、車両から降車したユーザが車外に物や人を置き去りにすることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態の車両用警報装置を備える車両の一例の概略構成図である。
図2図1の第1コントローラの機能構成の一例のブロック図である。
図3】(a)及び(b)は車両の周囲の俯瞰画像の例の模式図である。
図4】実施形態の警報方法の一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0009】
(構成)
図1は、実施形態の車両用警報装置を備える車両の一例の概略構成図である。車両1は、車両1を利用するユーザの運転によって走行する手動運転車両や、ユーザの操作によって走行する自動運転車両であってよい。すなわちユーザは、車両1の運転者であってもよい。例えば車両1は、ユーザにより所有される自家用車や、ユーザに貸与されたレンタカーもしくはシェアリングカーなどであってよい。
【0010】
また例えば車両1は、乗客であるユーザを輸送する旅客輸送サービスに供するサービス車両であってよい。例えば、車両1は、旅客輸送サービスのユーザの要求に応じて運行する車両(いわゆる、オンデマンド型交通の車両)であってよく、例えば乗り合いタクシーやロボットタクシーであってよい。すなわちユーザは、車両1の乗客であってよい。
なお、車両1は、運転者が関与せずにコントローラによって自動的に運転される自動運転車両であってもよく、運転者(人間)が運転する手動運転車両であってもよい。
【0011】
車両1は、測位装置10と、地図データベース(地図DB)11と、車両制御コントローラ12と、アクチュエータ13と、車両用警報装置20と、を備える。車両用警報装置20は、周囲環境センサ21と、車両センサ22と、ユーザ状態センサ23と、通信装置24と、端末装置25と、照明装置26と、警音器27と、第1コントローラ28とを備える。
【0012】
車両用警報装置20は、車両1を利用するユーザが車両1から降車する際に、車両1の外部に置き去りにした物体や人を報知する警報装置である。
以下の説明において、車両1から降車するユーザを「第1ユーザU1」と表記することがある。
【0013】
測位装置10は、車両1の現在位置及び姿勢を測定する。測位装置10は、例えば、全地球型測位システム(GNSS)受信機を備えてよい。GNSS受信機は、例えば、地球測位システム(GPS)受信機等であってよい。測位装置10は、慣性航法装置を備えてもよい。測位装置10は、測定した現在位置の情報を車両制御コントローラ12へ出力する。
地図データベース11は、地図情報を記憶する。地図情報は、ナビ地図のデータと、自動運転用の地図として好適な高精度地図データ(以下、単に「高精度地図」という)とを含んでいてよい。
【0014】
周囲環境センサ21は、車両1の周囲に存在する物体と車両1との相対位置、車両1と物体との距離、物体が存在する方向等の車両1の周囲環境を検出する。周囲環境センサ21は、例えば車両1の周囲環境を撮影するカメラを含んでよい。また、例えば、周囲環境センサ21は、レーザレンジファインダやレーダ、LiDAR(Light Detection and Ranging)のレーザレーダや、ソナー等の測距装置を含んでもよい。周囲環境センサ21は、検出した車両1の周囲環境の情報を、車両制御コントローラ12と第1コントローラ28へ出力する。
【0015】
車両センサ22は、車両1の状態(例えば走行状態)である車両状態を検出する。車両センサ22は、例えば、車両1の走行速度(車速)を検出する車速センサ、車両1が備える各タイヤの回転速度を検出する車輪速センサ、車両1の3軸方向の加速度(減速度を含む)を検出する3軸加速度センサ(Gセンサ)、操舵角(転舵角を含む)を検出する操舵角センサ、車両1に生じる角速度を検出するジャイロセンサ、ヨーレイトを検出するヨーレイトセンサを含んでよい。
また例えば車両センサ22は、車両1のシフトポジションを検出するシフトポジションセンサや、ドアの開閉状態や施錠状態を検出するドアセンサを含んでよい。車両センサ22は、検出した車両状態の情報を車両制御コントローラ12と第1コントローラ28へ出力する。
【0016】
車両制御コントローラ12は、車両1を制御する電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)である。車両制御コントローラ12は、プロセッサと、記憶装置等の周辺部品とを含む。プロセッサは、例えば、CPUやMPUであってよい。記憶装置は、レジスタ、キャッシュメモリや、主記憶装置として使用されるROM、RAM等のメモリ等の一時的でない有形の記憶媒体を含んでよい。
車両1が自動運転車両である場合に、車両制御コントローラ12は、周囲環境センサ21からの周囲環境の情報と、車両センサ22からの車両状態の情報と、測位装置30の測位結果と、地図データベース11の高精度地図とに基づいて、ユーザの乗車地点から目的地まで車両1を走行させる自動運転制御を実行する。アクチュエータ13は、車両制御コントローラ12により生成される制御信号に応じて、車両1の操舵装置と、駆動装置と制動装置を操作して、車両1の車両挙動を発生させることにより、車両1を自動的に運転する。アクチュエータ13は、操舵アクチュエータと、アクセル開度アクチュエータと、ブレーキ制御アクチュエータを備える。
【0017】
ユーザ状態センサ23は、車両1を利用するユーザの状態であるユーザ状態を検出するセンサである。例えばユーザ状態センサ23は、ユーザ状態としてユーザが車両1に乗車しているか否かを検出してよい。例えばユーザが車両1内に存在しているか否かを検出してよい。すなわち、ユーザの在席状態(搭乗状態)を検出してよい。ユーザ状態センサ23は、ユーザが車両1に乗車しているか否かを検出するセンサとして、車内カメラや、赤外線式、超音波式又は光式の人感センサや、座席に設けられた感圧センサを備えてよい。
【0018】
ユーザ状態センサ23は、ユーザ状態としてユーザが車両1に乗車したこと、又は車両1から降車したことを検出してもよい。例えばユーザ状態センサ23は、ドアの外側及び内側に設けられた各々のドア開閉操作手段の動作を検出してよい。外側のドア開閉操作手段が操作されてドアが開いた場合にユーザが車両1に乗車したことを検出し、内側のドア開閉操作手段が操作されてドアが開いた場合にユーザが車両1に降車したことを検出してもよい。ユーザ状態センサ23は、検出したユーザ状態を第1コントローラ28へ出力する。
【0019】
通信装置24は、車両1と外部装置との間における通信機能を提供する。通信装置24による通信方式は、例えば車車間通信、公衆移動体通信網による無線通信、衛星通信等であってよい。車両用警報装置20は、通信装置24によって後述の第1電子装置3、第2電子装置4又は他車両5の車載装置50との間でデータを送受信する。
端末装置25は、車両1の乗員と第1コントローラ28との間で情報を授受するインタフェース装置である。例えば端末装置25は第1コントローラ28から出力する視覚的情報を出力する表示装置や、警報音、通知音、音声情報を出力するスピーカやブザーを備える。
【0020】
照明装置26は、第1コントローラ28から制御信号に従って車両1の周囲を照明する。例えば照明装置26は、照明光を発生させる光源と、光源が放射する照明光の照明方向(すなわち照明光の光軸方向)を変化させる駆動装置とを備えてよい。照明装置26として、例えば車両1の前照灯を使用してもよく、車両1の前照灯とは別個に設けてもよい。
警音器(クラクション又は警笛)27は、第1コントローラ28から制御信号に従って、車両1の外部に存在する他車両5や歩行者へ警報音を発生する。警音器27として、車両1の運転者によって操作されて警報音を発生する警音器を使用してもよく、運転者によって操作される警音器とは別個に設けてもよい。
【0021】
第1コントローラ28は、車両用警報装置20の動作を制御する電子制御ユニット(ECU)である。第1コントローラ28は、プロセッサ28aと、記憶装置28b等の周辺部品とを含む。プロセッサ28aは、例えば、CPUやMPUであってよい。記憶装置28bは、レジスタ、キャッシュメモリや、主記憶装置として使用されるROM、RAM等のメモリ等の一時的でない有形の記憶媒体を含んでよい。以下に説明する第1コントローラ28の機能は、例えば、プロセッサ28aが、記憶装置28bに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0022】
第1電子装置3は、第1ユーザU1により利用される情報処理装置である。第1電子装置3は、例えば携行可能な携帯情報端末や、持ち運びが容易な小型コンピュータである。第1電子装置3は、測位装置30と、通信装置31と、ヒューマンマシンインタフェース(HMI)32と、第2コントローラ33とを備える。
測位装置30は、第1電子装置3の現在位置(すなわち第1ユーザU1の現在位置)を測定する。測位装置30は、例えば、GNSS受信機を備えてよい。GNSS受信機は、例えばGPS受信機等であってよい。測位装置30は、慣性航法装置を備えてもよい。測位装置30は、第1電子装置3の現在位置情報を第2コントローラ33へ出力する。
【0023】
通信装置31は、第1電子装置3と外部装置との間における通信機能を提供する。通信装置31による通信方式は、例えば、公衆移動体通信網による無線通信、衛星通信等であってよい。第1電子装置3は、通信装置31によって車両用警報装置20との間でデータを送受信する。
HMI32は、第1電子装置3と第1ユーザU1との間で情報を授受するインタフェース装置である。HMI32は、第1ユーザU1が視認可能な表示装置や、警報音、通知音、音声情報を出力するスピーカやブザーを備える。また、HMI32は、第1ユーザU1による第1電子装置3への操作入力を受け付ける操作子や音声入力デバイスを備える。操作子は、ボタンやスイッチ、レバー、ダイヤル、キーボード、タッチパネル等であってもよい。
【0024】
第2コントローラ33は、第1電子装置3の動作を制御する電子制御ユニット(ECU)である。第2コントローラ33は、プロセッサと、記憶装置等の周辺部品とを含む。プロセッサは、例えば、CPUやMPUであってよい。記憶装置は、主記憶装置として使用されるROM、RAM等のメモリや、メモリレジスタ、キャッシュメモリ等、一時的でない有形の記憶媒体を含んでよい。
【0025】
他車両5は、車両1の周囲に位置する車両1以外の車両である。例えば他車両5は、車両1に近づく接近車両であってよい。他車両5に搭載される車載装置50は、通信装置51と、ユーザインタフェース(ユーザI/F)52と、第4コントローラ53とを備える。通信装置51は、車載装置50と外部装置との間における通信機能を提供する。通信装置51による通信方式は、例えば、車車間通信、公衆移動体通信網による無線通信、衛星通信等であってよい。車載装置50は、通信装置51によって車両用警報装置20との間でデータを送受信する。
【0026】
ユーザインタフェース52は、他車両5の乗員(例えば運転車)と車載装置50との間で情報を授受するインタフェース装置である。ユーザインタフェース52は、他車両5の乗員が視認可能な表示装置や、警報音、通知音、音声情報を出力するスピーカやブザーを備える。
第4コントローラ53は、車載装置50の動作を制御する電子制御ユニット(ECU)である。第4コントローラ53は、プロセッサと、記憶装置等の周辺部品とを含む。プロセッサは、例えば、CPUやMPUであってよい。記憶装置は、主記憶装置として使用されるROM、RAM等のメモリや、メモリレジスタ、キャッシュメモリ等、一時的でない有形の記憶媒体を含んでよい。
【0027】
続いて、車両用警報装置20の機能についてより詳しく説明する。図2は、車両用警報装置20の第1コントローラ28の機能構成の一例のブロック図である。第1コントローラ28は、車両状態判定部60と、ユーザ状態判定部61と、残留物判定部62と、残留物報知部63と、報知信号送信部64と、接近車両判定部65と、を備える。
【0028】
車両状態判定部60は、車両1の車両状態に基づいて、車両1の状態が走行している状態から停車した状態に変化したかを判定する。例えば車両状態判定部60は、車両状態の情報を車両センサ22や車両制御コントローラ12から取得してよい。例えば車両状態判定部60は、車両1の車速が閾値(例えば約0km/h)よりも高い状態から車速が閾値以下に変化し、車速が閾値以下である状態が所定時間継続した場合に、車両1の状態が走行している状態から停車したと判定してよい。
【0029】
また例えば車両状態判定部60は、車両1の車速が閾値よりも高い状態から車速が閾値以下に変化した後に、車両1のシフトポジションがパーキングレンジへ変化した場合に、車両1の状態が走行している状態から停車したと判定してよい。
また例えば車両状態判定部60は、車両1の車速が閾値よりも高い状態から車速が閾値以下に変化した後に、車両1のドアが開いた場合に、車両1の状態が走行している状態から停車したと判定してよい。
【0030】
ユーザ状態判定部61は、車両状態又はユーザ状態の少なくとも一方に基づいて、車両1の車両状態が停車した状態に変化する前に乗車していた第1ユーザU1が、停車した状態に変化した後に車両1から降車したか否かを判定する。例えばユーザ状態判定部61は、車両センサ22や車両制御コントローラ12から車両状態の情報を取得し、ユーザ状態センサ23からユーザ状態の情報を取得してもよい。
【0031】
例えばユーザ状態判定部61は、車両1の車両状態が停車した状態に変化する前に車内に第1ユーザU1が存在しており、かつ停車した状態に変化した後に車内に第1ユーザU1が存在していない場合に、車両1から第1ユーザU1が降車したと判定してよい。また例えばユーザ状態判定部61は、車両1の状態が走行している状態から停車した状態に変化した後に、第1ユーザU1が車両1から降車したことをユーザ状態センサ23が検出した場合(例えば内側のドア開閉操作手段が操作されてドアが開いた場合)に、車両1から第1ユーザU1が降車したと判定してよい。
【0032】
また例えばユーザ状態判定部61は、車両1のドアが外から施錠された場合に車両1から第1ユーザU1が降車したと判定してもよい。また例えばユーザ状態判定部61は、車両情報として、車両1のエンジンが稼働中であるか否かの情報や、車両のイグニションスイッチがオンであるか否かの情報を、車両制御コントローラ12から取得してもよい。車両1のエンジンが稼働中でない場合や、車両のイグニションスイッチがオフである場合に、車両1から第1ユーザU1が降車したと判定してもよい。
【0033】
車両1から第1ユーザU1が降車したとユーザ状態判定部61が判定した場合に、残留物判定部62は、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した物体又は人が存在するか否かを判定する。
以下の説明において、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した物体又は人を「残留物」と表記することがある。
【0034】
例えば残留物は、降車した第1ユーザU1の荷物や、第1ユーザU1と共に車両1に乗車していた同乗者である他のユーザ(例えば子供等)であってよい。
例えば残留物判定部62は、車両1が走行している状態から停車した後且つ第1ユーザU1が車両1から降車する前に周囲環境センサ21が検出した周囲環境と、第1ユーザU1が車両1から降車した後の時点で周囲環境センサ21が検出した周囲環境と、の比較結果に基づいて車両1の外部且つ車両1の周囲に残留物が存在するか否かを判定してよい。
【0035】
例えば、車両1が走行している状態から停車した後且つ第1ユーザU1が車両1から降車する前に車両1の外部且つ車両1の周囲に存在せず、且つ第1ユーザU1が車両1から降車した後の時点で車両1の外部且つ車両1の周囲に存在する物体又は人を、残留物として決定してよい。例えば、残留物判定部62は、周囲環境センサ21のカメラが撮影した車両1の周囲の周囲画像や、測距装置の測定結果に基づいて、車両1の外部且つ車両1の周囲に物体や人が存在するか否かを判定してよい。
【0036】
車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在すると残留物判定部62が判定した場合に、残留物報知部63は、残留物が存在することを車両1の周囲の歩行者(例えば第1ユーザU1を含む)や他車両5に報知する。
例えば残留物報知部63は、周囲環境センサ21の検出結果に基づいて残留物の位置を検出し、照明装置26を駆動して残留物を含む残留物の周囲を照明してよい。
【0037】
また、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在すると残留物判定部62が判定した場合に、報知信号送信部64は、車両1の外部且つ車両1の周囲にユーザが残した残留物が存在することを報知する報知信号を、第1ユーザU1が所持する第1電子装置3に送信することにより、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在することを第1ユーザU1に報知してよい。
【0038】
報知信号を第1電子装置3に送信する際に、報知信号送信部64は、周囲環境センサ21のカメラが撮影した車両1の周囲の画像である周囲画像を、報知信号として俯瞰画像に第1電子装置3に送信してよい。例えば報知信号送信部64は、カメラが撮影した周囲画像を、車両1の直上に設定された仮想視点から車両1を見下ろした俯瞰画像に変換し、俯瞰画像を報知信号として第1電子装置3に送信してもよい。報知信号送信部64は、残留物を含んだ周囲画像(俯瞰画像を含む)を第1電子装置3に送信してもよい。
【0039】
図3(a)及び図3(b)は、残留物を含んだ車両1の周囲の俯瞰画像の例の模式図である。例えば俯瞰画像70は、画像中における車両1の位置を示す車両アイコンと、残留物の画像72と、残留物判定部62が残留物を検出した位置を指し示す関心領域(ROI:Region of Interest)マーク73を含んでよい。俯瞰画像70は、図3(a)に示すように車両1の車体が占める範囲の全体を含んでもよく、図3(b)に示すように車両1の車体が占める範囲のうち一部のみを含んでもよい
【0040】
図2を参照する。いま、車両1から第1ユーザU1が降車した後も車両1に乗車し続けている乗員がいる場合(例えば、車両1から第1ユーザU1が降車する前から車両1に乗車し、且つ車両1から第1ユーザU1が降車した後も車両1に乗車し続けている乗員がいる場合)を想定する。残留物報知部63又は報知信号送信部64は、このような乗員に対して、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在することを報知してよい。
【0041】
例えば、車両1から第1ユーザU1が降車した後も車両1に乗車し続けている乗員は、第1ユーザU1とともに車両1を利用する他のユーザ(以下「第2ユーザU2」と表記することがある)であってもよい。例えば車両1が、自家用車や、レンタカーもしくはシェアリングカーである場合に、車両1は、第2ユーザU2の運転によって走行する手動運転車両や、第2ユーザU2の操作によって走行する自動運転車両であってもよい。車両1は、第2ユーザを輸送する旅客輸送サービスに供するサービス車両であってよい。
【0042】
また例えば、車両1から第1ユーザU1が降車した後も車両1に乗車し続けている乗員は、サービス車両である車両1を運転する旅客輸送サービスの従業員(職業運転者)であってもよい。
例えば残留物報知部63は、上述の周囲画像又は俯瞰画像を含んだ報知信号を、車両1の車内の端末装置25に表示してもよい。これにより、第1ユーザU1が残した残留物が存在することを、第2ユーザU2や車両1の職業運転者に報知してよい。
図1を参照する。第2電子装置4は、第2ユーザU2や車両1の職業運転者が利用する電子装置である。報知信号送信部64は、上述の周囲画像又は俯瞰画像を含んだ報知信号を、第2電子装置4に送信してよい。
【0043】
第2電子装置4は、例えば携行可能な携帯情報端末や、持ち運びが容易な小型コンピュータである。第2電子装置4は、測位装置40と、通信装置41と、ヒューマンマシンインタフェース(HMI)42と、第3コントローラ43とを備える。
測位装置40は、第2電子装置4の現在位置(すなわち車両1の運転者の現在位置)を測定する。測位装置40は、例えば、GNSS受信機を備えてよい。GNSS受信機は、例えばGPS受信機等であってよい。測位装置40は慣性航法装置を備えてもよい。測位装置40は、第2電子装置4の現在位置情報を第3コントローラ43へ出力する。
【0044】
通信装置41は、第2電子装置4と外部装置との間における通信機能を提供する。通信装置41による通信方式は、例えば、公衆移動体通信網による無線通信、衛星通信等であってよい。第2電子装置4は、通信装置41によって車両用警報装置20との間でデータを送受信する。
HMI42は、車両1の運転者と第2電子装置4との間で情報を授受するインタフェース装置である。HMI42は、車両1の運転者が視認可能な表示装置や、警報音、通知音、音声情報を出力するスピーカやブザーを備える。また、HMI42は、車両1の運転者による第2電子装置4への操作入力を受け付ける操作子や音声入力デバイスを備える。操作子は、ボタンやスイッチ、レバー、ダイヤル、キーボード、タッチパネル等であってもよい。
【0045】
第3コントローラ43は、第2電子装置4の動作を制御する電子制御ユニット(ECU)である。第3コントローラ43は、プロセッサと、記憶装置等の周辺部品とを含む。プロセッサは、例えば、CPUやMPUであってよい。記憶装置は、主記憶装置として使用されるROM、RAM等のメモリや、メモリレジスタ、キャッシュメモリ等、一時的でない有形の記憶媒体を含んでよい。
【0046】
報知信号を受信した第2電子装置4の第3コントローラ43が、残留物を含んだ周囲画像又は俯瞰画像をHMI42の表示装置に表示することにより、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在することを、車両1から第1ユーザU1が降車した後も車両1に乗車し続ける第2ユーザU2や車両1の職業運転者に報知される。
【0047】
図2を参照する。接近車両判定部65は、車両1に向かって接近する他車両5(以下「接近車両5」と表記することがある)が存在するか否かを判定する。
車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在し、且つ接近車両5が存在する場合に、残留物報知部63又は報知信号送信部64は、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在することを接近車両5の乗員に報知する。
【0048】
例えば、残留物報知部63は、周囲環境センサ21の検出結果に基づいて接近車両5の位置を検出し、照明装置26を駆動して接近車両5を照明することにより、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在することを、接近車両5の乗員に報知してよい。また例えば残留物報知部63は、警音器27を鳴動させることにより、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在することを、接近車両5の乗員に報知してよい。
【0049】
また例えば報知信号送信部64は、上述の周囲画像又は俯瞰画像を含んだ報知信号を、接近車両5の車載装置50に送信することにより、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在することを接近車両5の乗員に報知してよい。報知信号を受信した車載装置50の第4コントローラ53が、残留物を含んだ周囲画像又は俯瞰画像をユーザインタフェース52の表示装置に表示することにより、接近車両5の乗員は、車両1の外部且つ車両1の周囲に物体や人が存在することを認識し易くなる。
【0050】
なお、残留物報知部63及び報知信号送信部64は、残留物が車両1の周囲の他車両の交通に影響がある場合に、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在することを報知し、残留物が車両1の周囲の他車両の交通に影響がない場合には、残留物が存在することを報知しなくてもよい。
また例えば、残留物が接近車両5の交通に影響がある場合には、第1ユーザU1と接近車両5の乗員の両方に残留物が存在することを報知し、残留物が接近車両5の交通に影響がない場合には、第1ユーザU1に残留物が存在することを報知するとともに、接近車両5の乗員には通知しなくてもよい。
【0051】
例えば残留物判定部62は、残留物が車両1の周囲の他車両の交通に影響があるか否かを判定してもよい。例えば残留物判定部62は、残留物の大きさに基づいて車両1の周囲の他車両の交通に影響があるか否かを判定してよい。例えば残留物の寸法が閾値以上である場合に、残留物が車両1の周囲の他車両の交通に影響があると判定し、残留物の寸法が閾値未満である場合に、他車両の交通に影響がないと判定してよい。
【0052】
(動作)
図4は、実施形態の警報方法の一例のフローチャートである。
ステップS1において車両センサ22は、車両1の車両状態を検出する。ステップS2においてユーザ状態センサ23は、第1ユーザU1の状態を検出する。
ステップS3において車両状態判定部60は、車両1の状態が走行している状態から停車した状態に変化したかを判定する。車両1の状態が停車した状態に変化しない場合(ステップS3:N)に処理はステップS3に戻る。車両1の状態が停車した状態に変化した場合(ステップS3:Y)に残留物判定部62は、車両1の周囲環境の情報を周囲環境センサ21により取得して、その後に処理はステップS4へ進む。
【0053】
ステップS4においてユーザ状態判定部61は、第1ユーザU1が降車したか否かを判定する。第1ユーザU1が降車しない場合(ステップS4:N)に処理はステップS4に戻る。第1ユーザU1が降車した場合(ステップS4:Y)に残留物判定部62は、第1ユーザU1が降車した後の時点における周囲環境の情報を周囲環境センサ21により取得して、その後に処理はステップS5へ進む。
【0054】
ステップS5において残留物判定部62は、車両1が停車した後且つ第1ユーザU1が車両1から降車する前の周囲環境と、第1ユーザU1が車両1から降車した後の時点の周囲環境とを比較して、車両1の外部且つ車両1の周囲に残留物が存在するか否かを判定する。残留物が存在しない場合(ステップS5:N)に処理は終了する。残留物が存在する場合(ステップS5:Y)に処理はステップS6へ進む。
【0055】
ステップS6において報知信号送信部64は、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在することを報知する報知信号を第1電子装置3に送信する。ステップS7において報知信号送信部64は、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在することを報知する報知信号を第2電子装置4に送信する。ステップS8において残留物報知部63は、照明装置26を駆動して残留物を含む残留物の周囲を照明する。
【0056】
ステップS9において接近車両判定部65は、車両1に向かって接近する接近車両5が存在するか否かを判定する。接近車両5が存在しない場合(ステップS9:N)に処理は終了する。接近車両5が存在する場合(ステップS9:Y)に処理はステップS10へ進む。
ステップS10において残留物報知部63は、照明装置26を駆動して接近車両5を照明する。ステップS11において残留物報知部63は、警音器27を鳴動させる。ステップS12において報知信号送信部64は、車両1の外部且つ車両1の周囲に第1ユーザU1が残した残留物が存在することを報知する報知信号を接近車両5に送信する。その後に処理は終了する。
【0057】
(実施形態の効果)
(1)車両用警報装置20は、車両1の周囲の環境である周囲環境を検出する周囲環境センサ21と、車両1の車両状態を検出し、車両1に乗車するユーザのユーザ状態を検出し、車両状態に基づいて車両1が走行している状態から停車したことを検出し、車両状態又はユーザ状態の少なくとも一方に基づいてユーザが車両1から降車したことを検出し、車両1が走行している状態から停車した時点で周囲環境センサ21が検出した周囲環境とユーザが車両1から降車した後の時点で周囲環境センサ21が検出した周囲環境とを比較することにより、ユーザが車両1の外部且つ車両1の周囲に残した物体又は人である残留物があるか否かを判定し、残留物があることを報知する第1コントローラ28と、を備える。
【0058】
これにより、車両1から降車したユーザが車外に置き去りにした残留物があることを、車両1の運転者や他車両5に報知できるので、残留物を回避するなどの安全行動を車両1の運転者や他車両5に促すことができる。また車両1から降車したユーザに対して、残留物を速やかに回収することを促すことができる。
【0059】
(2)第1コントローラ28は、残留物が他車両5の交通に影響がある場合に残留物があることを報知し、残留物が他車両5の交通に影響がない場合に残留物があることを報知しなくてもよい。これにより不要な報知を抑制することができる。
(3)残留物があると判定した場合に、第1コントローラ28は、残留物があることをユーザに報知してよい。また車両1から降車したユーザに対して、残留物を速やかに回収することを促すことができる。
【0060】
(4)残留物があることをユーザに報知する際に、第1コントローラ28は、ユーザが携帯する端末装置に車両1の周囲の画像である周囲画像を送信してよい。
例えば周囲画像として、車両1の外部且つ車両1の周囲に存在する残留物が含まれた俯瞰画像を送信してもよい。
これにより、残留物が何処にあるのかをユーザが認識しやすくなる。
【0061】
(5)残留物があると判定した場合に、第1コントローラ28は、残留物をライトで照明することにより残留物があることを報知してよい。
これにより、車両1の運転者やユーザ、他車両5の運転者が残留物に気付き易くなる。
(6)第1コントローラ28は、車両1に向かって接近する他車両5が存在するか否かを判定し、残留物があると判定し、且つ車両1に向かって接近する他車両5が存在すると判定した場合に、車両1の周囲に残留物が存在することを他車両5に報知してよい。
例えば、第1コントローラ28は、他車両5をライトで照明すること、警音器を鳴動すること、車両1の周囲の画像である周囲画像を他車両5へ送信することの少なくとも1つにより、車両1の周囲に残留物が存在することを他車両5に報知してよい。
これにより、車両1から降車したユーザが車外に置き去りにした残留物があることを、他車両5に報知できるので、残留物を回避するなどの安全行動を他車両5に促すことができる。
【0062】
(7)第1コントローラ28は、残留物が他車両5の交通に影響がある場合に、残留物があることをユーザと他車両5に報知し、残留物が他車両5の交通に影響がない場合に残留物があることをユーザに報知するとともに他車両5に報知しなくてもよい。これにより不要な報知を抑制することができる。
(8)第1コントローラ28は、車両1からユーザが降車した後に車両1に乗車し続けている乗員に対して、残留物があることを報知してよい。
これにより、車外に置き去りにした残留物があることを車両1の乗員に通知することができるので、残留物を回避するなどの安全行動を車両1の運転者に促すことができる。
【符号の説明】
【0063】
1…車両、3…第1電子装置、4…第2電子装置、5…他車両、10、30、40…測位装置、11…地図データベース、12…車両制御コントローラ、13…アクチュエータ、20…車両用警報装置、21…周囲環境センサ、22…車両センサ、23…ユーザ状態センサ、24、31、41、51…通信装置、25…端末装置、26…照明装置、27…警音器、28…第1コントローラ、28a…プロセッサ、28b…記憶装置、32、42…ヒューマンマシンインタフェース、33…第2コントローラ、43…第3コントローラ、50…車載装置、52…ユーザインタフェース、53…第4コントローラ、60…車両状態判定部、61…ユーザ状態判定部、62…残留物判定部、63…残留物報知部、64…報知信号送信部、65…接近車両判定部
図1
図2
図3
図4