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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117302
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】スイッチユニット及び圧力スイッチ
(51)【国際特許分類】
   H01H 1/26 20060101AFI20240822BHJP
   H01H 35/34 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
H01H1/26 B
H01H1/26 C
H01H35/34 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023023329
(22)【出願日】2023-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】000143949
【氏名又は名称】株式会社鷺宮製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】山口 昌宏
(72)【発明者】
【氏名】宮川 理
(72)【発明者】
【氏名】黒沢 友和
(72)【発明者】
【氏名】平井 彩乃
【テーマコード(参考)】
5G051
5G056
【Fターム(参考)】
5G051HA14
5G051HA42
5G051HA46
5G056DA03
5G056DE02
5G056DE20
(57)【要約】
【課題】接点板の駆動受け部で駆動力を受けたときの応力を駆動受け部に集中させ難くすることができるスイッチユニット及び圧力スイッチを提供する。
【解決手段】スイッチユニット13において作動棒122の動作を駆動力として受けることで第1接点133に対して第2接点134を接離させる接点板135が、固定端135-1から自由端135-2まで延在し、当該自由端135-2に第2接点134が固定される接点板本体135aと、接点板本体135aに対する作動棒122側において、固定端135-1と自由端135-2との何れか一方側で接点板本体135aに固定されるとともに中途部分135-3を経由しつつ他方側が非固定状態となって延在し、中途部分135-3に作動棒122の動作を受ける駆動受け部135b-1が設けられた片側フリーの駆動受け板135bと、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の金属端子のうちの1つ以上の第1端子に一対一に固定された導電性の第1接点と、
前記複数の金属端子のうちの1つの第2端子と電気的に接続されるとともに、前記第1接点に対して接離可能な導電性の第2接点と、
前記第2端子に固定された固定端から、前記第1接点に対する接離位置まで当該接離位置側を自由端として延在する導電性の金属板ばねであって、当該自由端に前記第2接点が固定されるとともに、前記固定端から前記自由端に至る経路の中途部分で駆動力を受けることで前記第1接点に対して前記第2接点を接離させる接点板と、
有蓋筒状のフレーム部位であり、蓋部を貫通させて前記複数の金属端子が取り付けられるとともに、内側に前記第1接点、前記第2接点、及び前記接点板が配置されるボディと、を備え、
前記接点板が、
前記固定端から前記自由端まで延在し、当該自由端に前記第2接点が固定される接点板本体と、
前記接点板本体に対する前記ボディの開口側において、前記固定端と前記自由端との何れか一方側で前記接点板本体に固定されるとともに前記中途部分を経由しつつ他方側が非固定状態となって延在し、前記中途部分に前記駆動力を受ける駆動受け部が設けられた片側フリーの駆動受け板と、を備えたことを特徴とするスイッチユニット。
【請求項2】
前記駆動受け板が、前記自由端側において、前記接点板本体に重ねられた状態で前記第2接点と一緒に前記接点板本体と共締め固定されることを特徴とする請求項1に記載のスイッチユニット。
【請求項3】
前記駆動受け板が、前記固定端側において、前記接点板本体に重ねられた状態で前記第2端子と一緒に前記接点板本体と共締め固定されることを特徴とする請求項1に記載のスイッチユニット。
【請求項4】
前記接点板本体が、互いに同形状の複数枚の板部材が重ね合わされ、前記固定端で前記第2端子と一緒に互いに共締め固定されるとともに、前記自由端で前記第2接点と一緒に互いに共締め固定されるものであり、
前記駆動受け板は、前記固定端と前記自由端との何れか一方側で前記複数枚の板部材と一緒に共締め固定されることを特徴とする請求項1に記載のスイッチユニット。
【請求項5】
前記接点板本体が、前記固定端と前記中途部分との間に、前記接点板の前記固定端から前記中途部分を経由して前記自由端に至る最短経路よりも長い迂回路を辿って前記中途部分に至る延長部分を有していることを特徴とする請求項1に記載のスイッチユニット。
【請求項6】
前記最短経路が、前記固定端から前記中途部分で前記駆動力を受けるときの、前記ボディの中心軸に沿った軸方向に延びて交差方向に1回だけ折れ曲った後に、前記中途部分を経由して前記自由端に至るL字型経路であることを特徴とする請求項5に記載のスイッチユニット。
【請求項7】
前記接点板本体における前記延長部分が、前記迂回路として、前記固定端から前記軸方向に延びて2回以上折れ曲った後に前記中途部分に至る経路を辿ることを特徴とする請求項5に記載のスイッチユニット。
【請求項8】
請求項1~7のうち何れか一項に記載のスイッチユニットと、
圧力空間における圧力変動に応じて作動棒を前記ボディの中心軸に沿った軸方向に動作させる駆動ユニットと、を備え、
前記接点板が、前記中途部分で前記駆動ユニットにおける前記作動棒の前記軸方向の動作を前記駆動力として受けることを特徴とする圧力スイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動力を受けてオン/オフするスイッチユニット、及び、そのようなスイッチユニットを備えた圧力スイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、圧力変動に応じて作動棒を動作させることで一対の接点のうちの一方を他方に対して接離させてオン/オフを行う圧力スイッチが利用されている。(例えば、特許文献1参照。)。この圧力スイッチでは、作動棒の動作を駆動力として受けてオン/オフするスイッチユニットが用いられている。このようなスイッチユニットの多くは、基端側が固定端で自由端に接点が固定された接点板の中途部分で駆動力を受けるように構成されている。駆動力を受けると自由端の接点が押し上げられる。ノーマルオープンタイプの場合は、押し上げられた接点が相手方接点に接触してスイッチが閉じられる。ノーマルクローズタイプの場合は、押し上げられた接点が相手方接点から離れてスイッチが開かれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-119862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記のスイッチユニットでは、駆動時に接点板が受ける大きな衝撃に対する耐性を高めるため、また、接点接触時の接圧を確保するために接点板の剛性を高めた構造が採られる場合がある。しかしながら、接点板の剛性を高め過ぎると、接点板において駆動力を受ける駆動受け部に、駆動力を受けたときの応力が集中し易くなってしまい、駆動受け部において却って耐久性が低くなる可能性がある。
【0005】
従って、本発明は、上記のような問題に着目し、接点板の駆動受け部で駆動力を受けたときの応力を駆動受け部に集中させ難くすることができるスイッチユニット及び圧力スイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、スイッチユニットは、複数の金属端子のうちの1つ以上の第1端子に一対一に固定された導電性の第1接点と、前記複数の金属端子のうちの1つの第2端子と電気的に接続されるとともに、前記第1接点に対して接離可能な導電性の第2接点と、前記第2端子に固定された固定端から、前記第1接点に対する接離位置まで当該接離位置側を自由端として延在する導電性の金属板ばねであって、当該自由端に前記第2接点が固定されるとともに、前記固定端から前記自由端に至る経路の中途部分で駆動力を受けることで前記第1接点に対して前記第2接点を接離させる接点板と、有蓋筒状のフレーム部位であり、蓋部を貫通させて前記複数の金属端子が取り付けられるとともに、内側に前記第1接点、前記第2接点、及び前記接点板が配置されるボディと、を備え、前記接点板が、前記固定端から前記自由端まで延在し、当該自由端に前記第2接点が固定される接点板本体と、前記接点板本体に対する前記ボディの開口側において、前記固定端と前記自由端との何れか一方側で前記接点板本体に固定されるとともに前記中途部分を経由しつつ他方側が非固定状態となって延在し、前記中途部分に前記駆動力を受ける駆動受け部が設けられた片側フリーの駆動受け板と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記のスイッチユニットによれば、接点板本体及び駆動受け板を備える接点板において、接点板本体及び駆動受け板の固定部から駆動受け部までは接点板本体と駆動受け板が重ね合わされて剛性が高められ、接点接触時の接圧が確保される。他方、駆動受け板が片側フリーとなっていることで、駆動力を受けたときに駆動受け部に生じる応力は、駆動受け板における非固定状態の端部が駆動力に応じて動けることから適宜に分散されることとなる。このように、上記のスイッチユニットによれば、接点板の駆動受け部で駆動力を受けたときの応力を駆動受け部に集中させ難くすることができる。
【0008】
ここで、前記駆動受け板が、前記自由端側において、前記接点板本体に重ねられた状態で前記第2接点と一緒に前記接点板本体と共締め固定されることとしてもよい。
【0009】
この構成によれば、接点板において、片側フリーの駆動受け板によって駆動受け部での応力分散効果を担保しつつ、駆動受け部から第2接点までの間について駆動受け板及び接点板本体の重ね合わせによって剛性が高められている。この部分における剛性向上により、駆動力を受けて第2接点が第1接点に接触するノーマルオープンタイプの場合に、接点接触時のバウンシング等を効果的に抑えることができる。
【0010】
また、前記駆動受け板が、前記固定端側において、前記接点板本体に重ねられた状態で前記第2端子と一緒に前記接点板本体と共締め固定されることとしてもよい。
【0011】
この構成によれば、接点板において、片側フリーの駆動受け板によって駆動受け部での応力分散効果を担保しつつ、固定端から駆動受け部までの間について駆動受け板及び接点板本体の重ね合わせによって剛性が高められている。
【0012】
この部分における剛性向上により、駆動力を受けて第2接点が第1接点から離れるノーマルクローズタイプの場合に、駆動力を受けたときの接点板における撓みの起点側での応力等を効果的に抑えることができる。また、駆動力を受ける前でスイッチユニットがオン状態でも、駆動受け板によって例えば作動棒等といった駆動力の伝達部材を抑えることができ、振動等による伝達部材の暴れ、それに伴う部材の摩耗を抑制することができる。
【0013】
また、前記接点板本体が、互いに同形状の複数枚の板部材が重ね合わされ、前記固定端で前記第2端子と一緒に互いに共締め固定されるとともに、前記自由端で前記第2接点と一緒に互いに共締め固定されるものであり、前記駆動受け板は、前記固定端と前記自由端との何れか一方側で前記複数枚の板部材と一緒に共締め固定されることが好適である。
【0014】
この構成によれば、薄板状の板部材を重ね合わせることで、所望強度の接点板本体、つまりは所望強度の接点板を効果的に得ることができる。
【0015】
また、前記接点板本体が、前記固定端と前記中途部分との間に、前記接点板の前記固定端から前記中途部分を経由して前記自由端に至る最短経路よりも長い迂回路を辿って前記中途部分に至る延長部分を有していることが好適である。
【0016】
この構成によれば、接点板本体における固定端と中途部分との間に、上記の最短経路を辿る場合に比べて撓み易い延長部分が設けられているので、駆動力を受けたときの応力をこの延長部分を介して効果的に分散させることができる。
【0017】
また、前記最短経路が、前記固定端から前記中途部分で前記駆動力を受けるときの、前記ボディの中心軸に沿った軸方向に延びて交差方向に1回だけ折れ曲った後に、前記中途部分を経由して前記自由端に至るL字型経路であることが好適である。
【0018】
この構成によれば、延長部分がL字型の最短経路よりも長い迂回路を辿ることとなる。上記のL字型の最短経路は、ボディの蓋側に設けられた第2端子に固定された接点板本体の固定端と、駆動力を受ける中途部分とを繋ぐ最も自然な経路であるが、接点板本体に、この最短経路よりも長い迂回路を辿らせることで、固定端と中途部分との間に良好な迂回路を設定することができる。
【0019】
また、前記延長部分が、前記迂回路として、前記固定端から前記軸方向に延びて2回以上折れ曲った後に前記中途部分に至る経路を辿ることが好適である。
【0020】
この構成によれば、延長部分をより長くすることが出来るので応力分散の効果をより向上させることができる。
【0021】
また、上記課題を解決するために、圧力スイッチは、上述のスイッチユニットと、圧力空間における圧力変動に応じて作動棒を前記ボディの中心軸に沿った軸方向に動作させる駆動ユニットと、を備え、前記接点板が、前記中途部分で前記駆動ユニットにおける前記作動棒の前記軸方向の動作を前記駆動力として受けることを特徴とする。
【0022】
上記の圧力スイッチによれば、上述のスイッチユニットを備えていることから、接点板の駆動受け部で作動棒の動作を駆動力として受けたときの応力を駆動受け部に集中させ難くすることができる。
【発明の効果】
【0023】
上記のスイッチユニット及び圧力スイッチによれば、接点板の駆動受け部で駆動力を受けたときの応力を駆動受け部に集中させ難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】第1実施形態にかかるスイッチユニットを備えたノーマルオープンタイプの圧力スイッチをオフ状態で示す模式図である。
図2図1に示されている圧力スイッチにおける接点板とその周囲構造を示す拡大図である。
図3図1に示されている圧力スイッチをオン状態で示す模式図である。
図4図3に示されている圧力スイッチにおける接点板とその周囲構造を示す拡大図である。
図5】第2実施形態にかかるスイッチユニットを備えたノーマルクローズタイプの圧力スイッチをオン状態で示す模式図である。
図6図5に示されている圧力スイッチにおける接点板とその周囲構造を示す拡大図である。
図7】第3実施形態にかかる三端子タイプのスイッチユニットを備えた圧力スイッチを示す模式図である。
図8図7に示されている圧力スイッチにおける接点板とその周囲構造を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、スイッチユニット及び圧力スイッチの一実施形態について説明する。まず、第1実施形態について説明する。
【0026】
図1は、第1実施形態にかかるスイッチユニットを備えたノーマルオープンタイプの圧力スイッチをオフ状態で示す模式図であり、図2は、図1に示されている圧力スイッチにおける接点板とその周囲構造を示す拡大図である。また、図3は、図1に示されている圧力スイッチをオン状態で示す模式図であり、図4は、図3に示されている圧力スイッチにおける接点板とその周囲構造を示す拡大図である。
【0027】
本実施形態における圧力スイッチ1は、一対の金属端子131の導通状態が、作動棒122の動作前は遮断状態にあり、作動棒122の動作を受けて接続状態に遷移するノーマルオープンタイプのスイッチとなっている。この圧力スイッチ1は、継手11、駆動ユニット12、及びスイッチユニット13を備えている。
【0028】
継手11は、圧力流体が流れる配管が接続され、その圧力流体を、駆動ユニット12における圧力空間12aへと導入する部位である。駆動ユニット12は、圧力空間12aにおける圧力変動に応じて作動棒122を軸方向D11に動作させる部位であり、ダイヤフラムユニット121、作動棒122、環状部材123、Oリング124、及び連結フレーム125を備えている。
【0029】
ダイヤフラムユニット121は、円形皿状で中央に継手11が接続されたキャップ121aと円板状のストッパ121bで円板状のダイヤフラム121cを挟みつつ、外周の結合部121dで結合してユニット化したものである。このダイヤフラムユニット121では、キャップ121aとダイヤフラム121cで区画された空間が圧力空間12aとなっており、この圧力空間12aに、継手11を介して圧力流体が導入される。ダイヤフラム121cは、この圧力空間12aにおける圧力流体の圧力変動を受けて反転動作を行う。本実施形態では、所定の閾値以下の低圧時には、ダイヤフラム121cは、キャップ121a側に凹んだ凹形状となっており、閾値を超える高圧時にストッパ121b側に膨らんだ凸形状へと反転する。ストッパ121bは、反転時のダイヤフラム121cの膨らみを一定程度に抑える役割を担っている。このストッパ121bの中央には、作動棒122を通す通過孔121b-1が設けられている。
【0030】
作動棒122は、軸方向D11に移動可能な丸棒部材であり、ストッパ121bの通過孔121b-1を通って一端がダイヤフラム121cに当接し、他端がスイッチユニット13における接点板135に当接するように設置される。作動棒122は、ダイヤフラム121cが凹形状にあるときには接点板135のばね力によって押し下げられており、ダイヤフラム121cが凸形状に反転すると、その反転によって押上げ方向D111に押し上げられて接点板135をばね力に抗して押し上げる。
【0031】
環状部材123は、ストッパ121bに重なるように配置され、中央に、軸方向D11に沿って貫通した筒状のガイド孔123aが設けられた円環状の部材である。作動棒122は、このガイド孔123aに通されることで軸方向D11にガイドされた状態で動作する。Oリング124は、環状部材123の外周寄りとダイヤフラムユニット121の外周寄りとで挟まれるように配置される円環状のシール部材であり、環状部材123とダイヤフラムユニット121の間を密封する。そして、連結フレーム125は、ダイヤフラムユニット121を含む駆動ユニット12をスイッチユニット13に加締め連結する円筒状のフレーム部材となっている。
【0032】
スイッチユニット13は、作動棒122の動作を駆動力として受けて一対の金属端子131の導通状態を、遮断状態と接続状態の間で切替える部位であり、一対の金属端子131、ボディ132、第1接点133、第2接点134、及び接点板135を備えている。
【0033】
一対の金属端子131は、軸方向D11に沿って延在する金属帯板の一端側がボディ132の内側に向かってL字型に折り曲げられた第1端子131aと、この第1端子131aに対して対面配置された直線帯板状の第2端子131bとを備えている。
【0034】
ボディ132は、有蓋円筒状のフレーム部位であり、円形蓋部132aを貫通させてその外周寄りからそれぞれの端子部分を対面状態で突出させた状態で一対の金属端子131が取り付けられている。また、ボディ132は、その内側に第1接点133、第2接点134、及び接点板135が配置されている。このボディ132は、その開口132b側に作動棒122を通した環状部材123を収めつつ、開口132bの縁がOリング124を挟んでダイヤフラムユニット121の外周に押し付けられた状態で、連結フレーム125を介して駆動ユニット12に加締め連結されている。
【0035】
第1接点133は、一対の金属端子131のうちの第1端子131aに固定された導電性の接点部材である。第1接点133は、第1端子131aにおけるL字型の折曲げ部分131a-1に、第2接点134との当接面を駆動ユニット12側に向けた状態で加締め固定されている。具体的には、第1接点133における加締め部133aがこの折曲げ部分131a-1を貫通して潰されることで加締め固定されている。尚、第1接点133の固定は、加締め固定に限るものではなく、溶着固定、導電性接着剤による接着固定等、種々の固定方法を採用し得る。
【0036】
第2接点134は、一対の金属端子131のうちの第2端子131bと接点板135を介して電気的に接続されるとともに、第1接点133に対して接離可能な導電性の接点部材である。この第2接点134は、第2接点134との当接面を第1接点133の当接面と対面させつつ、第1接点133と同様の加締め部134aを介して接点板135の端部に加締め固定されている。尚、第2接点134の固定は、加締め固定に限るものではなく、溶着固定、導電性接着剤による接着固定等、種々の固定方法を採用し得る。
【0037】
接点板135は、第2端子131bに固定された固定端135-1から、第1接点133に対する接離位置まで当該接離位置側を自由端135-2として延在する導電性の金属板ばねである。この接点板135の自由端135-2には第2接点134が固定されるとともに、固定端135-1から自由端135-2に至る経路の中途部分135-3に駆動ユニット12における作動棒122の一端が当接している。そして、接点板135は、この中途部分135-3で作動棒122の軸方向D11の動作を駆動力として受けることで第1接点133に対して第2接点134を接離させる。
【0038】
ここで、本実施形態では、図2及び図4に示されているように、接点板135が、接点板本体135a及び駆動受け板135bを備えている。
【0039】
接点板本体135aは、接点板135における固定端135-1から自由端135-2まで延在し、当該自由端135-2に第2接点134が固定される部材である。また、接点板本体135aの固定端135-1側は、第2端子131bに固定されているが、ここでの固定は、第2端子131bのボディ132側の端部に設けられた加締め部131b-1によって行われる。この加締め部131b-1が接点板本体135aを貫通して潰されることで、接点板本体135aの固定端135-1側が第2端子131bに加締め固定される。尚、第2端子131bへの接点板本体135aの固定は、加締め固定に限るものではなく、溶着固定、導電性接着剤による接着固定等、種々の固定方法を採用し得る。
【0040】
駆動受け板135bは、接点板本体135aに対するボディ132の開口132b側、即ち作動棒122側において、接点板135における自由端135-2側で接点板本体135aに固定される部材である。他方で、この駆動受け板135bは、自由端135-2側から中途部分135-3を経由して延在しつつも、接点板135における固定端135-1側が非固定状態の片側フリーの板部材となっている。駆動受け板135bは、上記の中途部分135-3に作動棒122の動作を受ける駆動受け部135b-1が設けられている。この駆動受け部135b-1は、駆動受け板135bにおける作動棒122の一端が当接する部分が、球状壁の一部をなすように丸く膨出した非貫通の突出形状であるダボとなっている。
【0041】
また、駆動受け板135bは、自由端135-2側において、接点板本体135aに重ねられた状態で第2接点134によって接点板本体135aと共締め固定されている。ここで、本実施形態では、接点板本体135aが、互いに同形状の2枚の板部材135a-1が重ね合わされて構成されている。これら2枚の板部材135a-1は、固定端135-1で第2端子131bによって互いに共締め固定されるとともに、自由端135-2で第2接点134によって互いに共締め固定されている。そして、駆動受け板135bは、自由端135-2側で2枚の板部材135a-1と一緒に共締め固定されている。具体的には、第2接点134の加締め部134aが2枚の板部材135a-1及び駆動受け板135bの自由端135-2側を貫通して潰されて加締められることで共締め固定されている。尚、共締め固定における具体的な固定方法は、加締め固定に限るものではなく、溶着固定、導電性接着剤による接着固定等、種々の固定方法を採用し得る。
【0042】
ここで、接点板135の固定端135-1から中途部分135-3を経由して自由端135-2に至る最短経路L1が次のような経路となっている。即ち、この最短経路L1は、固定端135-1から、中途部分135-3で駆動力を受けるときのボディ132の中心軸X1に沿った軸方向D11に延びて交差方向D12に1回だけ折れ曲った後に、中途部分135-3を経由して自由端135-2に至るL字型経路となっている。これに対し、本実施形態の接点板本体135aは、固定端135-1と中途部分135-3との間に、最短経路L1よりも長い迂回路を辿って中途部分135-3に至る延長部分135a-2を有している。この延長部分135a-2は、上記の迂回路として、固定端135-1からボディ132の中心軸X1に沿った軸方向D11に延びて2回折れ曲った後に中途部分135-3に至る経路を辿る。具体的には、延長部分135a-2が辿る経路は、固定端135-1から駆動ユニット12側に最短経路L1を超える位置まで延び、当該位置で斜め方向に折り返して最短経路L1に復帰するように折れ曲った経路となっている。延長部分135a-2は、最短経路L1を超えてから復帰するまでの、駆動ユニット12側へと膨らんだ湾曲部分となっている。
【0043】
以上に説明した第1実施形態のスイッチユニット13及び圧力スイッチ1によれば、接点板本体135a及び駆動受け板135bを備える接点板135における次のような箇所で剛性が高められている。即ち、この接点板135において、接点板本体135a及び駆動受け板135bの固定部から駆動受け部135b-1までの箇所で、接点板本体135aと駆動受け板135bが重ね合わされて剛性が高められる。他方、駆動受け板135bが片側フリーとなっていることで、作動棒122が動作したとき駆動受け部135b-1に生じる応力は、駆動受け板135bにおける非固定状態の端部が作動棒122の動作に応じて動けることから適宜に分散されることとなる。このように、上記のスイッチユニット13及び圧力スイッチ1によれば、接点板135の駆動受け部135b-1で作動棒122の動作を受けたときの応力を駆動受け部135b-1に集中させ難くすることができる。
【0044】
ここで、本実施形態では、駆動受け板135bが、接点板135の自由端135-2側で第2接点134によって接点板本体135aと共締め固定される。この構成によれば、接点板135について、片側フリーの駆動受け板135bによって駆動受け部135b-1での応力分散効果が担保されている。その上で、接点板135において、駆動受け部135b-1から第2接点134までの間について駆動受け板135b及び接点板本体135aの重ね合わせによって剛性が高められている。
【0045】
このとき、本実施形態の圧力スイッチ1のようなノーマルオープンタイプでは、上記の構成と異なり、接点板において駆動受け部から第2接点までの剛性が低いと、接点接触時に接点どうしが何度も切離を繰り返すバウンシングが生じ易くなる。このようなバウンシングの発生は、接点消耗を引き起こす恐れがあることから望ましいものではない。
【0046】
これに対し、本実施形態の構成によれば、接点板135において、駆動受け部135-1から第2接点134までの剛性が高められていることから、効果的にバウンシングを抑えることができる。
【0047】
また、本実施形態では、接点板本体135aが、互いに同形状の2枚の板部材135a-1が重ね合わされて両端で共締め固定されるものとなっている。そして、駆動受け板135bが、自由端135-2側で2枚の板部材135a-1と一緒に共締め固定されるものとなっている。この構成によれば、薄板状の板部材135a-1を重ね合わせることで、所望強度の接点板本体135a、つまりは所望強度の接点板135を効果的に得ることができる。
【0048】
また、本実施形態では、接点板135の固定端135-1から中途部分135-3を経由して自由端135-2に至る最短経路L1がL字型経路となっている。接点板本体135aは、固定端135-1と中途部分135-3との間に、この最短経路L1よりも長い迂回路を辿る延長部分135a-2を有している。この構成によれば、接点板本体135aにおける固定端135-1と中途部分135-3との間に、上記の最短経路L1を辿る場合に比べて撓み易い延長部分135a-2が設けられている。この延長部分135a-2により、作動棒122からの動作を受けたときの応力を効果的に分散させることができる。
【0049】
また、本実施形態では、延長部分135a-2が、上記の迂回路として、固定端135-1から軸方向D11に延びて2回折れ曲った後に中途部分135-3に至る経路を辿るものとなっている。この構成によれば、延長部分135a-2をより長くすることが出来るので応力分散の効果をより向上させることができる。
【0050】
次に、第2実施形態について説明する。この第2実施形態は、スイッチタイプがノーマルクローズタイプである点が、上述の第1実施形態と異なっている。以下では、第2実施形態について、第1実施形態との相違点に注目して説明を行う。
【0051】
図5は、第2実施形態にかかるスイッチユニットを備えたノーマルクローズタイプの圧力スイッチをオン状態で示す模式図であり、図6は、図5に示されている圧力スイッチにおける接点板とその周囲構造を示す拡大図である。尚、図5及び図6では、図1及び図2に示されている第1実施形態の構成要素と同等な構成要素については、第2実施形態の説明に必要なものについてのみ図1及び図2と同じ符号が付されて示されている。
【0052】
本実施形態における圧力スイッチ2は、一対の金属端子231の導通状態が、作動棒122の動作前は接続状態にあり、作動棒122の動作を受けて遮断状態に遷移するノーマルクローズタイプのスイッチとなっている。この圧力スイッチ2では、第1実施形態と同等な継手11及び駆動ユニット12と、スイッチタイプの違いによって若干異なった構造を有するスイッチユニット23を備えている。
【0053】
スイッチユニット23では、第1実施形態とは逆に、第1接点233が第2接点234よりも駆動ユニット12側に配置される。一対の金属端子231では、このような接点配置に応じ、第1端子231aにおいて第1接点233が固定されるL字型の折曲げ部分231a-1が、第1実施形態よりも駆動ユニット12側に位置している。
【0054】
接点板235は、第2端子231b側が固定端235-1で、作動棒122の動作を受ける中途部分235-3を経由し、第2接点234が固定される自由端235-2へと至る点は、上述の第1実施形態と同じである。他方で、この接点板235を構成する接点板本体235a及び駆動受け板235bの形状が第1実施形態と異なっている。
【0055】
まず、接点板本体235aは、第1実施形態における延長部分135a-2に相当する部分を有しておらず、固定端235-1から軸方向D11に延びて交差方向D12に1回だけ折れ曲った略最短経路に沿ったL字形状の板部材となっている。また、接点板本体235aは、第1実施形態とは異なり、一枚板構造となっている。また、その自由端235-2側は、第2接点234が第1接点233の上に載って若干持上げられるようにして円形蓋側に持ち上がっている。作動棒122の動作前は、このように持上げられたことに対する反力で、接点板本体235aが第2接点234を第1接点233に押し付けている。
【0056】
次に、駆動受け板235bは、固定端235-1側から中途部分235-3を若干超える位置まで、接点板本体235aと略同形状のL字形状で延在する金属薄板となっている。この駆動受け板235bは、固定端235-1側において、接点板本体235aに重ねられた状態で第2端子231bによって接点板本体235aと共締め固定される。ただし、作動棒122の動作前では、接点板本体235aが自由端235-2側で持上げられていることから、駆動受け板235bと接点板本体235aとは、L字形状の折曲げ部から中途部分235-3に掛けて開き寸法が漸増するように開いている。そして、駆動受け板235bは、自由端235-2側で接点板本体235aに対して非固定状態となった片側フリーの板部材となっている。この駆動受け板235bにおける中途部分235-3には作動棒122の動作を受ける駆動受け部235b-1が設けられている。この駆動受け部235b-1は、第1実施形態と同様のダボとなっている。
【0057】
作動棒122の動作時には、押上げ方向D111に押し上げられる作動棒122が、駆動受け板235bを押し上げて接点板本体235aに面着させるとともに、両者を、即ち接点板235を更に押し上げることで、第1接点233から第2接点234を離す。これにより、一対の金属端子231の導通状態が、接続状態から遮断状態へと遷移することとなる。
【0058】
以上に説明した第2実施形態のスイッチユニット23及び圧力スイッチ2によっても、上述の第1実施形態と同様に、接点板235の駆動受け部235b-1で作動棒122の動作を受けたときの応力を駆動受け部235b-1に集中させ難くできることは言うまでもない。
【0059】
また、本実施形態では、駆動受け板235bが、固定端235-1側において、第2端子231bで接点板本体235aと共締め固定されるものとなっている。この構成によれば、接点板235において、片側フリーの駆動受け板235bによって駆動受け部235b-1での応力分散効果が担保されている。その上で、固定端235-1から駆動受け部235b-1までの間について駆動受け板235b及び接点板本体235aの重ね合わせによって剛性が高められている。
【0060】
このとき、本実施形態の圧力スイッチ2のようなノーマルクローズタイプでは、作動棒122の衝撃を受けたときに接点板235の変形を留めるものがないので、接点板235は作動棒122に押されたなりに撓められることとなる。上記の構成と異なり、このようなノーマルクローズタイプにおいて、接点板の撓みの起点側となる固定端から駆動受け部までの間の剛性が低いと、接点板における撓みの起点側での応力が大きくなり易いことから望ましいものではない。
【0061】
これに対し、本実施形態の構成によれば、接点板235において、固定端235-1から駆動受け部235b-1までの剛性が高められていることから、接点板235における撓みの起点側での応力を効果的に抑えることができる。また、作動棒122の動作前で圧力スイッチ2がオン状態でも、駆動受け板235bによって作動棒122を抑えることができ、振動等による作動棒122の暴れ、それに伴う部材の摩耗を抑制することができる。
【0062】
次に、第3実施形態について説明する。この第3実施形態は、スイッチユニットに金属端子が3つ設けられている点が、上述の第1実施形態と異なっている。以下では、第3実施形態について、第1実施形態との相違点に注目して説明を行う。
【0063】
図7は、第3実施形態にかかる三端子タイプのスイッチユニットを備えた圧力スイッチを示す模式図である。図7には、圧力スイッチ3を金属端子331側から見た上面図と、この上面図におけるV31-V31線に沿った断面図とが並べられて示されている。また、図8は、図7に示されている圧力スイッチにおける接点板とその周囲構造を示す拡大図である。尚、図7及び図8では、図1及び図2に示されている第1実施形態の構成要素と同等な構成要素については、第3実施形態の説明に必要なものについてのみ図1及び図2と同じ符号が付されて示されている。
【0064】
本実施形態における圧力スイッチ3は、3つの金属端子331の導通状態が、作動棒122の動作を受けて切り替えられる。即ち、1つの第2端子331cの接続先が、2つの第1端子331a,331bの間で切り替えられる。図7及び図8の例では、第2端子331cが、一方の第1端子331bに接続され、他方の第1端子331aから切り離されている。この圧力スイッチ3では、第1実施形態と同等な継手11及び駆動ユニット12と、スイッチタイプが異なったスイッチユニット33を備えている。
【0065】
スイッチユニット33では、3つの金属端子331が、軸方向D11に沿って延在する金属帯板の一端側がボディ332の内側に向かってL字型に折り曲げられた2つの第1端子331a,331bを備えている。また、3つの金属端子331は、これら2つの第1端子331a,331bとともにボディ332の中心軸X3に向かって対面配置された直線帯板状の1つの第2端子331cを備えている。有蓋円筒状のボディ332における円形蓋の外周寄りには、3つの金属端子331それぞれの端子部分がボディ332の中心軸X3に対面するように突出している。
【0066】
2つの第1接点333a,333bは、3つの金属端子331のうちの2つの第1端子331a,331bに一対一に固定された導電性の接点部材である。2つの第1接点333a,333bは、2つの第1端子331a,331bにおけるボディ332の内部部分に、1つの第2接点334の軸方向D11に沿った可動域を開けて対面配置されるように固定されている。また、2つの第1接点333a,333bのうち円形蓋から遠い側の第1接点333bは、一方の第1端子331bに設けられるカンチレバー状の撓み板331b-1に固定されている。そして、この第1接点333bにおける駆動ユニット12側には、軸方向D11に進退可能な調節ネジ336が配置されており、その先端部が第1接点333bに当接している。この調節ネジ336が進退することで、一方の第1接点333bが軸方向D11に動かされ、対面配置されている2つの第1接点333a,333bの間における第2接点334の可動域が調節される。
【0067】
1つの第2接点334は、3つの金属端子331のうちの1つの第2端子331cと接点板335を介して電気的に接続されるとともに、2つの第1接点333a,333bに対して接離可能な導電性の接点部材である。
【0068】
接点板335は、概ね第2実施形態の接点板235と類似の形状を有している。即ち、接点板335は、第2端子331c側が固定端335-1で、作動棒122の動作を受ける中途部分335-3を経由し、第2接点334が固定される自由端335-2へと至る。この接点板335が、接点板本体335a及び駆動受け板335bを備えている。
【0069】
まず、接点板本体335aは、第2実施形態の接点板本体235aと同様のL字形状を有しているが、第2実施形態とは異なり、互いに同形状の2枚の板部材335a-1が重ね合わされて構成されている。これら2枚の板部材335a-1は、固定端335-1で第2端子331cによって互いに共締め固定されるとともに、自由端335-2で第2接点334によって互いに共締め固定されている。
【0070】
駆動受け板335bは、接点板本体335aに対する作動棒122側において、接点板335における自由端335-2側で接点板本体335aに固定される部材である。他方で、この駆動受け板335bは、固定端335-1側が接点板本体335aに対して非固定状態の片側フリーの板部材となっている。駆動受け板335bは、上記の中途部分335-3に作動棒122の動作を受ける駆動受け部335b-1が設けられている。この駆動受け部335b-1は、第1実施形態と同様のダボとなっている。
【0071】
作動棒122の動作前では、駆動受け板335bは、その駆動受け部335b-1が、接点板本体335aから離れるとともに作動棒122の先端を押し下げるように押圧している。このときには、図7及び図8に示されているように、第2接点334が一方の第1接点333aから離され、他方の第1接点333bに接触している。その結果、作動棒122の動作前では、1つの第2端子331cは、一方の第1端子331aとは遮断状態にあり、他方の第1端子331bと接続状態にある。
【0072】
作動棒122の動作時には、押上げ方向D111に押し上げられる作動棒122が、駆動受け板335bを押し上げて接点板本体335aに面着させるとともに、両者を、即ち接点板335を更に押し上げる。これにより、第2接点334が他方の第1接点333bから離され一方の第1接点333aに接触する。その結果、1つの第2端子331cの接続先が、他方の第1端子331bから一方の第1端子331aへと切り替えられる。
【0073】
以上に説明した第3実施形態のスイッチユニット33及び圧力スイッチ3によっても、上述の第1実施形態と同様に、接点板335の駆動受け部335b-1で作動棒122の動作を受けたときの応力を駆動受け部335b-1に集中させ難くできることは言うまでもない。
【0074】
尚、以上に説明した第1~第3実施形態はスイッチユニット及び圧力スイッチの代表的な形態を示したに過ぎず、スイッチユニット及び圧力スイッチは、これらに限定されるものではなく種々変形して実施することができる。
【0075】
例えば、上述した第1~第3実施形態では、駆動ユニットの一例として、ダイヤフラムユニット121で作動棒122を軸方向D11に動作させる駆動ユニット12が例示されている。しかしながら、駆動ユニットは、これに限るものではなく、圧力空間における圧力変動に応じて作動棒を軸方向に動作させるものであれば、その具体的な駆動源については任意のものを採用し得る。
【0076】
また、上述した第1及び第3実施形態では、接点板の一例として、駆動受け板135b,335bが自由端135-2,335-2側で接点板本体135a,335aと共締め固定された接点板135,335が例示されている。また、上述した第2実施形態では、接点板の一例として、駆動受け板235bが固定端235-1側で接点板本体235aと共締め固定された接点板235が例示されている。しかしながら、接点板は、これらの何れかに限るものではなく、固定端と自由端との何れか一方側で駆動受け板が接点板本体に固定されるものであれば上述の二形態のうちの何れであってもよい。ただし、第1実施形態の接点板135はノーマルオープンタイプにおいてバウンシング抑制に効果を発揮し、第2実施形態の接点板235はノーマルクローズタイプにおいて撓みの起点側における応力抑制に効果を発揮することは上述した通りである。
【0077】
また、上述した第1及び第3実施形態では、接点板本体の一例として、互いに同形状の2枚の板部材135a-1,335a-1が重ね合わされて両端で共締め固定される接点板本体135a,335aが例示されている。しかしながら、接点板本体は、これに限るものではなく、第2実施形態で例示されているように一枚板構造のものであってもよい。ただし、板部材135a-1,335a-1が重ね合わされた接点板本体135a,335aによれば、所望強度の接点板135,335を効果的に得ることができる点は上述した通りである。尚、板部材の重ね合わせで接点板本体を構成する場合であっても、重ね合わせの枚数は2枚に限るものではなく、任意の枚数を採用し得る。
【0078】
また、上述した第1実施形態では、接点板本体の一例として、固定端135-1と作動棒122から動作を受ける中途部分135-3との間に延長部分135a-2を有する接点板本体135aが例示されている。また、この例示における延長部分135a-2は、L字型の最短経路L1よりも長い2回曲げ迂回路を辿る部分となっている。しかしながら、接点板本体は、これに限るものではなく、第2及び第3実施形態で例示されているように、延長部分を持たず、最短経路に略沿って延在するものであってもよい。ただし、延長部分135a-2を有する接点板本体135aによれば、作動棒122からの動作を受けたときの応力を効果的に分散させることができる点は上述した通りである。また、延長部分135a-2を、2回曲げ迂回路を辿る形状とすることで、板部材の折曲げ加工等によって効果的に延長部分135a-2を形成することができる点も上述した通りである。尚、延長部分が辿る迂回路については、2回曲げの経路に限るものではなく、固定端から軸方向に延びて2回以上折れ曲る経路であれば、折れ曲がりの回数は適宜に設定し得る。
【符号の説明】
【0079】
1,2,3 圧力スイッチ
11 継手
12 駆動ユニット
12a 圧力空間
13,23,33 スイッチユニット
121 ダイヤフラムユニット
121a キャップ
121b ストッパ
121b-1 通過孔
121c ダイヤフラム
121d 結合部
122 作動棒
123 環状部材
124 Oリング
125 連結フレーム
131,231,331 金属端子
131a,231a,331a,331b 第1端子
131a-1,231a-1 折曲げ部分
131b,231b,331c 第2端子
131b-1,133a,134a 加締め部
132,332 ボディ
132a 円形蓋部
132b 開口
133,233,333a,333b 第1接点
134,234,334 第2接点
135,235,335 接点板
135-1,235-1,335-1 固定端
135-2,235-2,335-2 自由端
135-3,235-3,335-3 中途部分
135a,235a,335a 接点板本体
135a-1,335a-1 板部材
135a-2 延長部分
135b,235b,335b 駆動受け板
135b-1,235b-1,335b-1 駆動受け部
336 調節ネジ
D11 軸方向
D12 交差方向
D111 押上げ方向
L1 最短経路
X1,X3 中心軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8