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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117318
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】こたつ用掛け布団および保温具
(51)【国際特許分類】
   A47G 9/02 20060101AFI20240822BHJP
【FI】
A47G9/02 U
A47G9/02 K
A47G9/02 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023023352
(22)【出願日】2023-02-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)2022年10月3日に京都絞株式会社の依頼を受けた香港京都絞有限公司が株式会社ヤマダデンキの近畿物流センターに出荷 (2)2022年10月20日に京都絞株式会社の依頼を受けた香港京都絞有限公司が株式会社ヤマダデンキの神奈川物流センターに出荷
(71)【出願人】
【識別番号】593055133
【氏名又は名称】京都絞株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】弁理士法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 勝則
【テーマコード(参考)】
3B102
【Fターム(参考)】
3B102BA07
3B102BA11
(57)【要約】
【課題】保温性に優れるとともに製造コストが嵩むことを抑止できるこたつ用掛け布団および保温具を提供する。
【解決手段】こたつ用掛け布団F1は、こたつテーブル上に配置される中央部11と、こたつテーブルから垂れ下がるように配置される周辺部12とを有する。中央部11には金属がコーティングされておらず、周辺部12は、周辺部12の少なくとも一部(第1の周縁部12A)に金属がコーティングされている金属コーティング面を有する。すなわち、保温具であるこたつ用掛け布団F1は、袋状に形成されて内部に保温材が設けられている布1を備え、布1は、互いに反対方向を向いて外部に露出する第1の外表面および第2の外表面1Bを有し、第1の外表面および第2の外表面1Bのうち、一方の外表面には金属がコーティングされておらず、他方の外表面1Bは、その外表面1Bに金属が部分的にコーティングされている金属コーティング面を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
こたつテーブルを覆うこたつ用掛け布団であって、
前記こたつテーブル上に配置される中央部と、前記こたつテーブルから垂れ下がるように配置される周辺部とを有し、
前記中央部には金属がコーティングされておらず、前記周辺部は、当該周辺部の少なくとも一部に金属がコーティングされている金属コーティング面を有する
ことを特徴とするこたつ用掛け布団。
【請求項2】
前記周辺部は、前記中央部から四方に延びた第1の周縁部と、前記第1の周縁部を接続するとともに前記周辺部の四隅を構成する第2の周縁部とにより構成され、
前記第2の周縁部には金属がコーティングされておらず、前記第1の周縁部に金属がコーティングされている
ことを特徴とする請求項1に記載のこたつ用掛け布団。
【請求項3】
前記金属コーティング面には、前記金属としてチタンがコーティングされている
ことを特徴とする請求項1または2に記載のこたつ用掛け布団。
【請求項4】
袋状に形成されて内部に保温材が設けられている布を備え、
前記布は、互いに反対方向を向いて外部に露出する第1の外表面および第2の外表面を有し、
前記第1の外表面および前記第2の外表面のうち、一方の外表面には金属がコーティングされておらず、他方の外表面は、当該他方の外表面に金属が部分的にコーティングされている金属コーティング面を有する
ことを特徴とする保温具。
【請求項5】
互いに反対方向を向いて外部に露出する第1の外表面および第2の外表面を有する布を備え、
前記第1の外表面および前記第2の外表面のうち、一方の外表面には金属がコーティングされておらず、他方の外表面は、当該他方の外表面に金属が部分的にコーティングされている金属コーティング面を有する
ことを特徴とする保温具。
【請求項6】
前記金属コーティング面には、前記金属としてチタンがコーティングされている
ことを特徴とする請求項4または5に記載の保温具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、こたつ用掛け布団、および寝具や座具等を含む保温具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、スパッタリング法により金属が付着された布帛を内部に有する布団が記載されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1の布団は、内部に金属が付着された布帛を追加する必要があるため、製造コストが嵩むという問題があった。また、布帛の片面の全体にわたって金属が付着された場合は、製造コストがさらに嵩むという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-339244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、保温性に優れるとともに製造コストが嵩むことを抑止できるこたつ用掛け布団および保温具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のこたつ用掛け布団は、こたつテーブルを覆うこたつ用掛け布団であって、前記こたつテーブル上に配置される中央部と、前記こたつテーブルから垂れ下がるように配置される周辺部とを有し、前記中央部には金属がコーティングされておらず、前記周辺部は、当該周辺部の少なくとも一部に金属がコーティングされている金属コーティング面を有することを特徴とする。
【0007】
また、前記周辺部は、前記中央部から四方に延びた第1の周縁部と、前記第1の周縁部を接続するとともに前記周辺部の四隅を構成する第2の周縁部とにより構成され、前記第2の周縁部には金属がコーティングされておらず、前記第1の周縁部に金属がコーティングされていることが好ましい。
【0008】
また、前記金属コーティング面には、前記金属としてチタンがコーティングされていることが好ましい。
【0009】
また、上記課題を解決するため、本発明の保温具は、袋状に形成されて内部に保温材が設けられている布を備え、前記布は、互いに反対方向を向いて外部に露出する第1の外表面および第2の外表面を有し、前記第1の外表面および前記第2の外表面のうち、一方の外表面には金属がコーティングされておらず、他方の外表面は、当該他方の外表面に金属が部分的にコーティングされている金属コーティング面を有することを特徴とする。
【0010】
また、上記課題を解決するため、本発明の保温具は、互いに反対方向を向いて外部に露出する第1の外表面および第2の外表面を有する布を備え、前記第1の外表面および前記第2の外表面のうち、一方の外表面には金属がコーティングされておらず、他方の外表面は、当該他方の外表面に金属が部分的にコーティングされている金属コーティング面を有することを特徴とする。
【0011】
また、前記金属コーティング面には、前記金属としてチタンがコーティングされていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、保温性に優れるとともに製造コストが嵩むことを抑止できるこたつ用掛け布団および保温具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】(A)は、本発明の一実施形態に係るこたつ用掛け布団を備えるこたつの斜視図であり、(B)は、同こたつの断面図である。
図2】同実施形態に係るこたつ用掛け布団の平面図である。
図3】(A)は、本発明の他の一実施形態に係る掛け布団を備える寝具一式の斜視図であり、(B)は、同寝具一式の断面図である。
図4】同実施形態に係る掛け布団の平面図である。
図5】変形例に係るこたつ用掛け布団の平面図である。
図6】(A)および(B)は、変形例に係る掛け布団の平面図である。
図7】変形例に係る掛け布団の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(こたつ用掛け布団に係る実施形態)
図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係るこたつ用掛け布団F1(以下、単に「布団F1」という)を説明する。図1(A)および(B)は、布団F1を備えるこたつを示す図であり、図1(B)は、布団F1のみを断面で図示した断面図である。
【0015】
図1(A)および(B)に示すように、保温具である布団F1は、こたつテーブルTを覆い、こたつテーブルT内を保温する。こたつテーブルT上には、布団F1を介して、天板Bが設けられる。
【0016】
こたつテーブルTは、矩形状の本体Taと、本体Taの四隅に設けられるとともに下方に延びる脚Tbとを備えている。本体Taの下面には、電気により発熱するヒーター(図示略)が設けられている。
【0017】
布団F1は、袋状に形成されて内部に保温材である詰め物(例えば羽毛または化学繊維等の中綿)が設けられている布1を備えている。布1は、互いに反対方向を向いて布団F1の外部に露出する第1の外表面1Aおよび第2の外表面1Bを有する。第1の外表面1Aは、表側の生地(表地)により構成され、第2の外表面1Bは、裏側の生地(裏地)により構成される。
【0018】
第1の外表面1Aは、天板Bに向けて設けられ、第2の外表面1Bは、こたつテーブルTに向けて(すなわちこたつの内部に向けて)設けられる。本実施形態では、第1の外表面1Aには、金属がコーティングされておらず、第2の外表面1Bは、第2の外表面1Bに金属が部分的にコーティングされている金属コーティング面を有する。
【0019】
図2は、第2の外表面1Bを示す布団F1の平面図である。図中の矢印で示す第1の直線方向Xと第2の直線方向Yとは、互いに直交する方向である。
図2に示すように、布団F1は、矩形状の第2の外表面1Bを構成する部位として、こたつテーブルT上に配置される中央部11と、中央部11の周囲に設けられる周辺部12とを有している。中央部11は、四隅を切り欠いた矩形状に形成されている。
【0020】
周辺部12は、こたつテーブルTから垂れ下がるように配置される。周辺部12は、中央部11から四方に延びた第1の周縁部12Aと、第1の周縁部12Aを接続するとともに周辺部12の四隅を構成する第2の周縁部12Bとにより構成されている。第1の周縁部12Aおよび第2の周縁部12Bは、それぞれ複数の生地により構成されている。
【0021】
本実施形態では、中央部11には金属がコーティングされておらず、周辺部12は、周辺部12の少なくとも一部に金属がコーティングされている金属コーティング面を有する。具体的には、周辺部12の構成部位のうち、第2の周縁部12Bには金属がコーティングされておらず、第1の周縁部12Aに金属がコーティングされている。すなわち、第2の外表面1Bの一部である第1の周縁部12Aは、金属コーティング面である。
【0022】
金属コーティング面には、金属としてチタンがコーティングされている。すなわち、第1の周縁部12Aは、チタンコーティング面である。金属コーティング面を形成する方法としては、例えば、高真空状態でアルゴンイオンを電界と磁界の作用で金属材料に衝突させ、金属材料から飛び出した金属を生地に付着させるスパッタリング法を採用することが好ましい。スパッタリング法によれば、生地への金属の密着性(すなわち金属コーティング面の耐摩耗性)を高くでき、金属コーティング面を形成する金属の厚みをナノオーダーで制御できる。
【0023】
第2の外表面1Bは、中央部11を構成する1枚の生地、第1の周縁部12Aを構成する4枚の生地、および、第2の周縁部12Bを構成する4枚の生地を縫い合わせて作成することができ、第1の周縁部12Aを構成する生地として、金属が全体的にコーティングされている生地を使用することができる。
【0024】
本実施形態では以下の効果が得られる。
(1)第1の外表面1Aには金属がコーティングされておらず、第2の外表面1Bは、第2の外表面1Bに金属が部分的にコーティングされている金属コーティング面を有する。具体的には、第2の外表面1Bのうち、中央部11には金属がコーティングされておらず、周辺部12は、周辺部12の少なくとも一部(すなわち第1の周縁部12A)に金属がコーティングされている金属コーティング面を有する。この構成によれば、金属コーティング面によって熱の放射を抑止でき、保温性に優れた軽くて薄い布団F1を実現することができる。また、第2の外表面1Bの全面に金属がコーティングされている構成に比べて、金属をコーティングするための加工費用を抑え、布団F1の製造コストが嵩むことを抑止できる。
【0025】
(2)第2の周縁部12Bには金属がコーティングされておらず、第1の周縁部12Aに金属がコーティングされている。この構成によれば、周辺部12の四隅を構成する第2の周縁部12Bにも金属がコーティングされている構成に比べて、金属をコーティングするための加工費用をさらに抑え、布団F1の製造コストが嵩むことをさらに抑止できる。
【0026】
(3)金属コーティング面には、金属としてチタンがコーティングされている。この構成によれば、金属コーティング面に触れる使用者に金属アレルギーの症状が出ることを抑止できる。
【0027】
(掛け布団に係る実施形態)
図3および図4を参照して、本発明の一実施形態に係る掛け布団F2(以下、単に「布団F2」という)を説明する。
【0028】
図3(A)および(B)に示すように、保温具である布団F2は、敷き布団F3上に設けられ、敷き布団F3の上に横たわる使用者を覆う。敷き布団F3上には、使用者の頭を支持する枕Mも設けられる。
【0029】
布団F2は、布団F1と同様に、袋状に形成されて内部に保温材である詰め物が設けられている布2を備えている。布2は、互いに反対方向を向いて布団F2の外部に露出する第1の外表面2Aおよび第2の外表面2Bを有する。第1の外表面2Aは、表側の生地(表地)により構成され、第2の外表面2Bは、裏側の生地(裏地)により構成される。
【0030】
第1の外表面2Aは、布団F2の外部に向けて設けられ、第2の外表面2Bは、敷き布団F3に向けて設けられる。本実施形態では、第1の外表面2Aには、金属がコーティングされておらず、第2の外表面2Bは、第2の外表面2Bに金属が部分的にコーティングされている金属コーティング面を有する。
【0031】
図4は、第2の外表面2Bを示す布団F2の平面図である。第2の直線方向Yは布団F2の長手方向である。
図4に示すように、布団F2は、矩形状の第2の外表面2Bを構成する部位として、第2の外表面2Bの大部分を占める矩形状の主要部21と、第2の直線方向Yにおける主要部21の一端に設けられる端部22とを有している。
【0032】
端部22は、使用者の頭部付近に配置される。本実施形態では、端部22には金属がコーティングされておらず、主要部21に金属がコーティングされている。すなわち、第2の外表面2Bの一部である主要部21は、金属コーティング面である。金属コーティング面には、金属としてチタンがコーティングされており、金属コーティング面を形成する方法としては、上述のスパッタリング法に行うことができる。
【0033】
第2の外表面2Bは、主要部21を構成する1枚の生地、および、端部22を構成する1枚の生地を縫い合わせて作成することができ、主要部21を構成する生地として、金属が全体的にコーティングされている生地を使用することができる。
【0034】
本実施形態では以下の効果が得られる。
(4)第1の外表面2Aには金属がコーティングされておらず、第2の外表面2Bは、第2の外表面2Bに金属が部分的にコーティングされている金属コーティング面を有する。具体的には、第2の外表面2Bのうち、端部22には金属がコーティングされておらず、主要部21は、主要部21の全部に金属がコーティングされている金属コーティング面を有する。この構成によれば、金属コーティング面によって熱の放射を抑止でき、保温性に優れた軽くて薄い布団F2を実現することができる。また、第2の外表面2Bの全面に金属がコーティングされている構成に比べて、金属をコーティングするための加工費用を抑え、布団F2の製造コストが嵩むことを抑止できる。
【0035】
(5)金属コーティング面には、金属としてチタンがコーティングされている。この構成によれば、上記(3)の効果が得られる。
【0036】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、上記構成を変更することもできる。例えば、以下のように変更して実施することもでき、以下の変更を組み合わせて実施することもできる。
【0037】
図5に示すように、第2の外表面1Bの四隅に金属コーティング面を設けてもよい。図5に示す構成によれば、図2に示す構成に比べて金属コーティング面を大きくすることができ、保温性にさらに優れた布団F1を実現することができる。以下、図5を参照して、変形例に係る布団F1の構成を説明する。
【0038】
図5は、第1変形例に係る第2の外表面1Bを示す平面図である。図5に示す布団F1は、第2の外表面1Bを構成する部位として、こたつテーブルT上に配置される中央部13と、中央部13の周囲に設けられる周辺部14とを有している。中央部13は、矩形状に形成されている。
【0039】
周辺部14は、こたつテーブルTから垂れ下がるように配置される。周辺部14は、複数の生地により構成されており、中央部11の四方を覆うように延びている。本変形例では、中央部13には金属がコーティングされておらず、周辺部14に金属がコーティングされている。すなわち、第2の外表面1Bの一部である周辺部14が、金属コーティング面である。
【0040】
第1変形例に係る第2の外表面1Bは、中央部13を構成する1枚の生地、および、周辺部14を構成する4枚の生地を縫い合わせて作成することができ、周辺部14を構成する生地として、金属が全体的にコーティングされている生地を使用することができる。
【0041】
図6および図7に示すように、第2の外表面2Bのうち、金属コーティング面が設けられた部位、および、金属コーティング面が設けられていない部位を変更してもよい。以下、図6および図7を参照して、変形例に係る布団F2の構成を説明する。
【0042】
図6(A)は、第2変形例に係る第2の外表面2Bを示す平面図である。図6(A)に示す布団F2は、第2の外表面2Bを構成する部位として、第2の外表面2Bの大部分を占める矩形状の主要部23と、第1の直線方向Xにおける主要部23の両端に設けられる端部24とを有している。本変形例では、端部24には金属がコーティングされておらず、主要部23に金属がコーティングされている。
【0043】
第2変形例に係る第2の外表面2Bは、主要部23を構成する1枚の生地、および、端部24を構成する2枚の生地を縫い合わせて作成することができ、主要部23を構成する生地として、金属が全体的にコーティングされている生地を使用することができる。
【0044】
図6(B)は、第3変形例に係る第2の外表面2Bを示す平面図である。図6(B)に示す布団F2は、第2の外表面2Bを構成する部位として、第2の直線方向Yに延びる中央部25と、第1の直線方向Xにおいて中央部25に並べて設けられる周辺部26と、第1の直線方向Xにおける周辺部26の一端に設けられる端部27とを有している。本変形例では、中央部25および端部27には金属がコーティングされておらず、周辺部26に金属がコーティングされている。
【0045】
第3変形例に係る第2の外表面2Bは、中央部25を構成する1枚の生地、周辺部26を構成する2枚の生地、および、端部27を構成する2枚の生地を縫い合わせて作成することができ、周辺部26を構成する生地として、金属が全体的にコーティングされている生地を使用することができる。
【0046】
図7は、第4変形例に係る第2の外表面2Bを示す平面図である。図7に示す布団F2は、第2の外表面2Bを構成する部位として、第2の直線方向Yに延びるとともに第1の直線方向Xにおいて並べて設けられる第1の半面28および第2の半面28とを有している。本変形例では、第1の半面28に金属がコーティングされ、第2の半面29には金属がコーティングされていない。
【0047】
第4変形例に係る第2の外表面2Bは、第1の半面28を構成する1枚の生地、および、第2の半面29を構成する1枚の生地を縫い合わせて作成することができ、第1の半面28を構成する生地として、金属が全体的にコーティングされている生地を使用することができる。
【0048】
・こたつ用掛け布団および掛け布団以外の布団に本発明を適用してもよい。すなわち、例えば、こたつ用敷き布団を含む敷き布団または座布団を構成する表側の生地に金属コーティング面を設けてもよい。金属コーティング面が設けられた敷き布団または座布団は、金属が部分的にコーティングされている第1の外表面(表側の生地)と、金属がコーティングされていない第2の外表面(裏側の生地)とを有する。
【0049】
・布団以外の寝具に本発明を適用してもよい。すなわち、例えば、掛け布団を覆う掛け布団カバーの裏側の生地、敷き布団を覆う敷き布団カバーの表側の生地、または、敷き布団ないしマットレスの上に載置される敷きパッドの表側の生地に、金属コーティング面を設けてもよい。また、金属がコーティングされる布は、袋状に形成されていなくてもよく、互いに反対方向を向いて外部に露出する第1の外表面および第2の外表面を有していればよい。
【0050】
・布団および寝具以外の保温具に本発明を適用してもよい。すなわち、例えば、座布団以外の座具の生地、身体の一部である肩を覆う肩掛けの生地、または、身体の一部である膝を覆う膝掛けの生地に、金属コーティング面を設けてもよい。
【0051】
・チタン以外の金属により金属コーティング面を形成してもよい。すなわち、金属コーティング面には、例えば、アルミニウム、ステンレス、または、モネル等がコーティングされていてもよい。
【0052】
・スパッタリング法以外の方法により、金属コーティング面を形成してもよい。すなわち、金属コーティング面を形成する方法として、例えば、真空で金属を蒸発させて布に付着させる真空蒸着法を採用してもよい。
【符号の説明】
【0053】
F1 こたつ用掛け布団(保温具)
F2 掛け布団(保温具)
F3 敷き布団
1,2 布
1A,2A 第1の外表面
1B,2B 第2の外表面
11 中央部
12 周辺部
12A 第1の周縁部
12B 第2の周縁部
13 中央部
14 周辺部
21 主要部
22 端部
23 主要部
24 端部
25 中央部
26 周辺部
27 端部
28 第1の半面
29 第2の半面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7