(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117484
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】基地局装置、端末装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 16/18 20090101AFI20240822BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20240822BHJP
H04W 48/16 20090101ALI20240822BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20240822BHJP
【FI】
H04W16/18
H04W92/20
H04W48/16 130
H04W24/10
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023023611
(22)【出願日】2023-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大平 智弘
(72)【発明者】
【氏名】山本 俊明
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
【課題】 隣接する基地局装置のベンダに関する情報に基づいて端末装置の通信制御を行うこと
【解決手段】 基地局装置は、基地局間インタフェースまたは基地局間の協調通信に関するセットアップ要求メッセージを他の基地局装置へ送信し、他の基地局装置から、当該他の基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含むセットアップ応答メッセージを受信し、受信したセットアップ応答メッセージに含まれるベンダ情報に基づいて隣接セル情報を生成し、隣接セル情報に基づいて基地局装置に接続している端末装置の通信を制御する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置であって、
基地局間インタフェースまたは基地局間の協調通信に関するセットアップ要求メッセージを他の基地局装置へ送信する送信手段と、
前記他の基地局装置から、当該他の基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含むセットアップ応答メッセージを受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段で受信した前記セットアップ応答メッセージに含まれる前記ベンダ情報に基づいて隣接セル情報を生成し、前記隣接セル情報に基づいて前記基地局装置に接続している端末装置の通信を制御する通信制御手段と、
を備えることを特徴とする基地局装置。
【請求項2】
前記セットアップ応答メッセージは、X2 Setup Response、Xn Setup Response、およびEndc Setup Responseメッセージの何れかであることを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
【請求項3】
前記通信制御手段は、前記ベンダ情報が所定のベンダを示す場合に、前記他の基地局装置にハンドオーバメッセージを前記端末装置が送信しないよう制御することを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
【請求項4】
前記通信制御手段は、前記隣接セル情報を前記端末装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の基地局装置。
【請求項5】
基地局装置であって、
基地局間インタフェースまたは基地局間の協調通信に関するセットアップ要求メッセージを他の基地局装置から受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記セットアップ要求メッセージに応じて、前記基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含むセットアップ応答メッセージを送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする基地局装置。
【請求項6】
前記セットアップ応答メッセージは、X2 Setup Response、Xn Setup Response、およびEndc Setup Responseメッセージの何れかであることを特徴とする請求項5に記載の基地局装置。
【請求項7】
基地局装置であって、
前記基地局装置によって形成されたセルに接続する端末装置から、他の基地局装置によって送信された無線信号を前記端末装置が測定した測定結果であって、前記他の基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含む無線信号の測定結果を含む測定報告メッセージを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記測定報告メッセージに含まれる前記ベンダ情報に基づいて隣接セル情報を生成し、前記隣接セル情報に基づいて前記基地局装置に接続している端末装置の通信を制御する通信制御手段と、
を備えることを特徴とする基地局装置。
【請求項8】
前記通信制御手段は、前記隣接セル情報を前記端末装置に送信することを特徴とする請求項7に記載の基地局装置。
【請求項9】
前記基地局装置によって形成された前記セルに接続している前記端末装置へ、前記他の基地局装置によって前記無線信号が送信されるリソースを示す情報を送信する送信手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の基地局装置。
【請求項10】
前記通信制御手段は、前記端末装置に間欠受信(DRX)モードに遷移するよう指示することを特徴とする請求項7に記載の基地局装置。
【請求項11】
前記通信制御手段は、前記他の基地局装置が前記無線信号を送信するリソースを示す情報を前記端末装置に通知することを特徴とする請求項7に記載の基地局装置。
【請求項12】
前記無線信号は、システム情報ブロックタイプ1(SIB1)の報知信号であることを特徴とする請求項7に記載の基地局装置。
【請求項13】
基地局装置であって、
端末装置が接続可能なセルを提供する提供手段と、
前記セルにおいて、前記基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含む無線信号を送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする基地局装置。
【請求項14】
前記無線信号はシステム情報ブロックタイプ1(SIB1)の報知信号であることを特徴とする請求項13に記載の基地局装置。
【請求項15】
端末装置であって、
第1の基地局装置に接続する接続制御手段と、
前記第1の基地局装置とは異なる第2の基地局装置から、前記第2の基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含む無線信号を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記無線信号に含まれる前記ベンダ情報を含む測定報告メッセージを前記第1の基地局装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項16】
前記無線信号は、システム情報ブロックタイプ1(SIB1)の報知信号であることを特徴とする請求項15に記載の端末装置。
【請求項17】
前記接続制御手段は、前記第1の基地局装置からの指示に応じて間欠受信(DRX)モードへ遷移し、
前記受信手段は、前記DRXモードにおいて前記第2の基地局装置から送信された前記無線信号を受信することを特徴とする請求項15に記載の端末装置。
【請求項18】
基地局装置の制御方法であって、
他の基地局装置へ基地局間インタフェースまたは基地局間の協調通信に関するセットアップ要求メッセージを送信することと、
前記他の基地局装置から、当該他の基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含むセットアップ応答メッセージを受信することと、
受信した前記セットアップ応答メッセージに含まれる前記ベンダ情報に基づいて前記基地局装置に接続している端末装置の通信を制御することと、
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項19】
基地局装置の制御方法であって、
他の基地局装置から基地局間インタフェースまたは基地局間の協調通信に関するセットアップ要求メッセージを受信することと、
受信した前記セットアップ要求メッセージに応じて、前記基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含むセットアップ応答メッセージを送信することと、
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項20】
基地局装置の制御方法であって、
前記基地局装置によって形成されたセルに接続する端末装置から、他の基地局装置によって送信された無線信号を前記端末装置が測定した測定結果であって、他の基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含む無線信号の測定結果を含む測定報告メッセージを受信することと、
受信した前記測定報告メッセージに含まれる前記ベンダ情報に基づいて前記基地局装置に接続している端末装置の通信を制御することと、
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項21】
基地局装置の制御方法であって、
端末装置が接続可能なセルを提供することと、
前記セルにおいて、前記基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含む無線信号を送信することと、
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項22】
端末装置の制御方法であって、
第1の基地局装置に接続することと、
前記第1の基地局装置とは異なる第2の基地局装置から、前記第2の基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含む無線信号を受信することと、
受信した前記無線信号に含まれる前記ベンダ情報を含む測定報告メッセージを前記第1の基地局装置に送信することと、
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項23】
コンピュータを、請求項1から14のいずれか1項に記載の基地局装置が有する各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項24】
コンピュータを、請求項15から17のいずれか1項に記載の端末装置が有する各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局に関する情報を送受信する基地局装置、端末装置、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))の第5世代(5G)のセルラ通信規格において、隣接セルに関する情報を収集するANR(Automatic Neighbor cell Relation)が規定されている。ANRでは、隣接セルの周波数やセル識別子などの情報を送受信することで、ハンドオーバ先のターゲットセルの特定を含む端末装置の通信制御を行うことができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】3GPP TS38.412、V17.0.0、2022年4月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、ソフトウェアバージョンなどの特定のベンダによって製造された基地局装置に特有の障害が発生する場合がある。このような場合でも、基地局装置は、隣接する基地局装置のベンダを識別することができないため、異なる基地局へハンドオーバした結果、ハンドオーバ先の基地局装置でも同様の障害が発生している場合があった。このように、基地局装置のベンダが識別できないことによって端末装置の通信制御を効率的に行えない場合があるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、隣接する基地局装置のベンダに関する情報に基づいて端末装置の通信制御を行うことを可能にする技術を提供する。
【0006】
本発明の一態様による基地局装置は、
基地局間インタフェースまたは基地局間の協調通信に関するセットアップ要求メッセージを他の基地局装置へ送信する送信手段と、
前記他の基地局装置から、当該他の基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含むセットアップ応答メッセージを受信する第1の受信手段と、
前記第1の受信手段で受信した前記セットアップ応答メッセージに含まれる前記ベンダ情報に基づいて隣接セル情報を生成し、前記隣接セル情報に基づいて前記基地局装置に接続している端末装置の通信を制御する通信制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の一態様による基地局装置は、
基地局間インタフェースまたは基地局間の協調通信に関するセットアップ要求メッセージを他の基地局装置から受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記セットアップ要求メッセージに応じて、前記基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含むセットアップ応答メッセージを送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の一態様による基地局装置は、
前記基地局装置によって形成されたセルに接続する端末装置から、他の基地局装置によって送信された無線信号を前記端末装置が測定した測定結果であって、前記他の基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含む無線信号の測定結果を含む測定報告メッセージを受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記測定報告メッセージに含まれる前記ベンダ情報に基づいて隣接セル情報を生成し、前記隣接セル情報に基づいて前記基地局装置に接続している端末装置の通信を制御する通信制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の一態様による基地局装置は、
端末装置が接続可能なセルを提供する提供手段と、
前記セルにおいて、前記基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含む無線信号を送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様による端末装置は、
第1の基地局装置に接続する接続制御手段と、
前記第1の基地局装置とは異なる第2の基地局装置から、前記第2の基地局装置のベンダを特定可能なベンダ情報を含む無線信号を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記無線信号に含まれる前記ベンダ情報を含む測定報告メッセージを前記第1の基地局装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、隣接する基地局装置のベンダに関する情報に基づいて端末装置の通信制御を行うことを可能にする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図6】無線通信システムで実行される処理シーケンスの一例を示す図である。
【
図7】無線通信システムで実行される処理シーケンスの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0014】
(無線通信システムの構成)
図1に、本実施形態に係る無線通信システムの構成例を示す。無線通信システム1は、例えば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))の第5世代(5G)規格や第4世代(4G)などのセルラ通信規格に準拠して構成された、セルラ通信システムである。無線通信システムは、基地局装置10A、10B、10C(区別せずに基地局装置10と呼ぶ場合がある)と端末装置20とを含んで構成される。
【0015】
なお、
図1では、説明を簡単にするために、3つの基地局装置と1つの端末装置のみを示しているが、当然ながら2つ以下の基地局装置、4つ以上の基地局装置及び複数の端末装置が存在してもよい。基地局装置10は、1つ以上のセルを形成し、接続した端末装置20に通信を提供する。端末装置20は、基地局装置10が形成したセルに接続することができる。
図1の例では、端末装置20は、基地局装置10Aに接続しているものとする。また、基地局装置10Aおよび10BのベンダはベンダAであり、基地局装置10CのベンダはベンダBであるものとする。本実施形態では基地局装置10のベンダとは基地局装置の開発・製造業者であるものとして説明を行うが、基地局装置の制御ソフトウェアの供給元や基地局装置の販売業者などであってもよい。また、基地局装置10Aにとって、基地局装置10Bおよび10Cは隣接セルの基地局装置であり、端末装置20のハンドオーバやデュアルコネクティビティなどの通信制御を実行する際のターゲットとして選択可能であるものとする。
【0016】
図2を参照してモビリティ制御シナリオの一例について説明する。上述したように、端末装置20は基地局装置10Aに接続している。基地局装置10Aは端末装置20から送信される隣接セル基地局からの受信信号強度(RSRP)や受信信号品質(RSRQ)の報告に応じて、端末装置20を隣接セルの基地局装置10へハンドオーバさせると決定する。このようなハンドオーバの判断は、ANR機能によってあらかじめ生成された隣接セル情報に基づいて行われる。
図2に示すように、隣接セル情報は、一例ではセルごとの周波数、セル識別子、およびベンダが関連付けられたリストとして基地局装置10Aに格納される。本実施形態は、セル識別子はPCI(Physical-layer Cell Identifier)であるものとして説明を行う。
【0017】
ここで、例えば以下の2つの例に示すように、特定のベンダによって製造された基地局装置10へハンドオーバすることで端末装置20に利益がある場合がある。
【0018】
第1の例は、例えばベンダAの基地局装置10には先進的な機能や端末装置20によって利用を希望される機能が実装されている一方、ベンダBの基地局装置10にはこれらの機能が実装されていない場合である。このような場合、基地局装置10Aは、先進的な機能が実装されているベンダAの基地局装置10Bに端末装置20をハンドオーバさせることで、端末装置20によって利用を希望される機能を引き続き利用することが可能になる。
【0019】
第2の例は、例えばベンダAの基地局装置10にベンダ特有の障害が発生している場合である。例えば、特定のソフトウェアバージョンにバグが含まれるなどに起因して、ベンダAの基地局装置に動作不良が発生する場合がある。一例では、ベンダAの基地局装置は、制御ソフトウェアのバージョンアップに伴い、ハンドオーバメッセージを受信した場合に異常動作をするような不具合が発生しうる。ここで、基地局装置10が隣接セルの基地局のベンダを特定可能な隣接セル情報を有していない場合、基地局装置10Aは、ベンダAの基地局装置10Bへのハンドオーバを端末装置20に指示することにより、基地局装置10Bの異常動作を引き起こす場合がある。このため、基地局装置10Aは、ベンダAの基地局装置10Bにハンドオーバメッセージを出さないように端末装置20の通信制御を実行することで基地局装置10Bが異常動作することを防ぐことができる。
【0020】
以下、基地局装置10が隣接セルの基地局装置のベンダに関するベンダ情報に基づいて端末装置20の通信制御を実行するための構成について説明する。
【0021】
(ハードウェア構成)
図3を参照して本実施形態に係る基地局装置10および端末装置20のハードウェア構成について説明する。
【0022】
基地局装置10および端末装置20は、プロセッサ301、ROM302、RAM303、記憶装置304、及び通信回路305を含んで構成される。各構成要素301~305はバス306によって通信可能に接続される。
【0023】
プロセッサ301は、汎用のCPU(中央演算装置)や、ASIC(特定用途向け集積回路)等の、1つ以上の処理回路を含んで構成されるコンピュータであり、ROM302や記憶装置304に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、基地局装置10および端末装置20全体を制御する制御部として機能する。なお、プロセッサ301は、ROM302や記憶装置304に格納された基地局装置10のベンダに関するベンダ情報を取得することができる。ROM302は、基地局装置10および端末装置20が実行するプログラムや各種パラメータ等の情報を記憶する読み出し専用メモリである。RAM303は、プロセッサ301がプログラムを実行する際のワークスペースとして機能し、また、一時的な情報を記憶するランダムアクセスメモリである。記憶装置304は、例えば着脱可能な外部記憶装置等によって構成される。通信回路305は、例えば、LTEや5Gの無線通信用の回路によって構成される。また、基地局装置10は、一例では基地局間通信に用いられる有線通信用の回路を備えうる。なお、
図3では、1つの通信回路305が図示されているが、基地局装置10および端末装置20は、複数の通信回路を有しうる。例えば、基地局装置10および端末装置20は、LTE(4G)用、5G用、およびその後継規格用のそれぞれのための無線通信回路と、それらの回路に共通のアンテナを有しうる。なお、基地局装置10および端末装置は、各規格に適したアンテナを別個に有してもよい。また、基地局装置10は、さらに、他の基地局装置やコアネットワークのノードと通信する際に使用される有線通信回路を有しうる。また、端末装置20は、さらに、無線ローカルエリアネットワーク(LAN)やBluetooth(登録商標)などのセルラ通信規格以外の無線通信規格に準拠した通信回路などを有してもよい。なお、基地局装置10および端末装置20は、使用可能な複数の周波数帯域のそれぞれについて別個の通信回路305を有してもよいし、それらの周波数帯域の少なくとも一部に対して共通の通信回路305を有してもよい。
【0024】
図4を参照して基地局装置10の機能構成について説明する。基地局装置10は、プロセッサ301がROM302や記憶装置304に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、ベンダ情報送信部401、ベンダ情報受信部402、隣接セル情報生成部403、通信制御部404として機能する。なお、
図4では、本実施形態に関する機能のみを図示しているが、基地局が有しうる他の機能については図示を省略している。
【0025】
ベンダ情報送信部401は、基地局装置10のベンダを特定可能なベンダ情報を他の基地局装置10または端末装置20に提供する。例えば、ベンダ情報送信部401は、基地局装置10と他の基地局装置10とのセットアップ要求メッセージや協調通信のセットアップ要求メッセージへの応答であるセットアップ応答メッセージにベンダ情報を含めて他の基地局装置に送信する。セットアップ応答メッセージは、X2 Setup Response、Xn Setup Response、およびEndc Setup Responseメッセージの少なくともいずれかを含む。
【0026】
また、ベンダ情報送信部401は、SIB1(System Information Block type 1)などのブロードキャストメッセージを使用して、基地局装置10のベンダ情報を送信する。すなわち、ベンダ情報送信部401は、ユニキャスト、マルチキャスト、およびブロードキャストのいずれかの送信方式によってでベンダ情報を送信する。また、ベンダ情報送信部401は無線信号でベンダ情報を送信してもよいし、有線通信を介してベンダ情報を送信してもよい。なお、ベンダ情報送信部401は、上述した方法の少なくともいずれかでベンダ情報を送信すればよく、上述した方法のすべてでベンダ情報を送信する必要はない。
【0027】
ベンダ情報受信部402は、基地局装置10のベンダを特定可能なベンダ情報を他の基地局装置10または端末装置20から受信する。具体的には、ベンダ情報受信部402は、基地局間インタフェースを介したX2 Setup Response、Xn Setup Response、およびEndc Setup Responseメッセージを介して他の基地局装置10からベンダ情報を取得することができる。また、測定報告メッセージを介して端末装置20から他の基地局装置10のベンダ情報を取得することができる。別の例では、LTE、NRリンクを介したSIB1メッセージを介して他の基地局装置10からベンダ情報を取得することができる。
【0028】
隣接セル情報生成部403は、他の基地局装置10または端末装置20から取得した他の基地局装置10のベンダ情報に基づいて、隣接セル情報を生成する。一例では、隣接セル情報生成部403は作成した隣接セル情報を基地局装置10に接続する端末装置20に送信する。本実施形態に係る隣接セル情報は、基地局装置10のベンダを特定可能な情報(ベンダ情報)を含むものとする。例えば、ベンダ情報受信部402で取得したベンダ情報とともに、隣接セルの周波数や、セル識別子(ID)と対応付けられたベンダ情報を隣接セル情報として扱う。
【0029】
通信制御部404は、隣接セル情報に含まれるベンダ情報に基づいて、E-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access) New Radio Dual Connectivity (ENDC)、ハンドオーバ、負荷分散などの端末装置20のモビリティ制御(通信制御)を行う。
【0030】
図5は、端末装置20のソフトウェア構成例を示す。端末装置20のプロセッサ301がROM302や記憶装置304に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、ベンダ情報受信部501およびベンダ情報送信部502として機能する。
【0031】
ベンダ情報受信部501は、基地局装置10から、基地局装置10のベンダを特定可能なベンダ情報を取得する。本実施形態では、端末装置20は、基地局装置10Aに接続している間に、他の基地局装置10Bから送信された無線信号を受信することで基地局装置10Bのベンダ情報を取得する。一例では、ブロードキャスト送信されたSIB1メッセージを受信することでベンダ情報を取得する。隣接セル基地局のSIB1を検出するために、端末装置20は間欠受信(DRX)モードに遷移して無線信号の測定を行う。SIB1メッセージを取得する処理については
図7を参照して後述する。
【0032】
ベンダ情報送信部502は、基地局装置10へ、他の基地局装置10のベンダ情報を送信する。本実施形態では、端末装置20は、ベンダ情報受信部501が取得した基地局装置10Bのベンダ情報を含む測定報告メッセージを、端末装置20が接続している基地局装置10Aへ送信する。
【0033】
(処理例1)
続いて、本実施形態に係る無線通信システム1において実行される処理の一例について
図6を参照して説明する。一例では、基地局装置10Aが無線通信システム1に追加された場合に
図6に示す処理が実行される。
【0034】
図6の処理では、基地局装置10間で送受信する制御メッセージに、基地局装置10のベンダに関する情報が含められる。ベンダ情報が含まれる制御メッセージは、上述したように、Xn/X2セットアップ応答メッセージおよびEndcセットアップ応答メッセージを含む。別の例では、基地局間のセットアップメッセージであるX2、Xnセットアップメッセージや、デュアルコネクティビティなどの協調通信のセットアップメッセージであるEndcセットアップメッセージがベンダ情報を含む。
【0035】
基地局装置10Aは、基地局装置10BにXnまたはX2インタフェースのセットアップ要求メッセージであるXn Setup RequestまたはX2 Setup Requestメッセージを送信する(S601)。一例では、S601では協調通信のセットアップ要求メッセージであるEndc Setup Requestが送信されてもよい。
【0036】
続いて、基地局装置10BはS601で受信したセットアップ要求メッセージに応答してセットアップ応答メッセージを基地局装置10Aに送信する(S602)。具体的には、S601で基地局装置10Bが受信したセットアップ要求メッセージに応じて、Xn Setup Response、X2 Setup Response、またはEndc Setup Responseメッセージを基地局装置10Aへ送信する。ここで、セットアップ応答メッセージにはベンダ情報が含まれる。このため、基地局装置10Aは、S602で受信したセットアップ応答メッセージを解析することで、基地局装置10Bのベンダを特定可能なベンダ情報を取得することができる。
【0037】
続いて、基地局装置10Aは隣接セル情報生成部403を参照して説明したように、S602で受信したセットアップ応答メッセージに含まれるベンダ情報に基づいて隣接セル情報の生成を行う(S603)。
【0038】
そして、基地局装置10Aは生成した隣接セル情報に基づいて端末装置20の通信制御を実行する(S604)。以下、ベンダ情報に基づいて作成した隣接セル情報を使用して端末装置20の通信制御を行う例を説明する。
【0039】
第1の例では、基地局装置10はベンダ情報を含む隣接セル情報を端末装置20に送信する。この場合、隣接セル情報は、隣接セルのセルIDと隣接セルを形成する基地局装置のベンダ情報とが対応付けられる。端末装置20は、実行するアプリケーションや、機種に応じて、所定の機能を利用するために、ベンダごとに当該所定の機能がサポートされるか否かを示す情報を任意のタイミングで外部装置から取得する。通信事業者がベンダと、そのベンダがサポートする機能のリストをデータベースとして運用している場合には、端末装置20は当該データベースから所定の機能をサポートするベンダを特定する情報を取得することができる。別の例では、外部装置は、それぞれのベンダによって運用される複数の装置であって、そのベンダがサポートしている機能のリストを示す情報を提供する装置であり得る。これによって、例えば、端末装置20は利用を希望する所定の機能をサポートするベンダに関する情報を外部装置から取得することで、所定の機能をサポートするベンダの基地局装置10のみから送信された無線信号を受信することができる。これによって、端末装置20が利用を希望する所定の機能をサポートする基地局装置10が送信した無線信号についての測定報告を基地局装置10に送信して所定の機能をサポートする基地局装置10へハンドオーバすることができる。なお、端末装置20は、所定の機能をサポートしないベンダの基地局装置10から送信された無線信号を受信してもよいし、しなくてもよい。例えば、端末装置20は、所定の機能をサポートするか否かに関わらず基地局装置10から送信された無線信号を受信し、所定の機能をサポートするベンダの基地局装置10から送信された無線信号と、所定の機能をサポートしないベンダの基地局装置10から送信された無線信号との両方の受信結果がハンドオーバする条件を満たす場合に、所定の機能をサポートするベンダの基地局装置10についての測定報告を送信する。一方、所定の機能をサポートしないベンダの基地局装置10から送信された無線信号の受信結果のみがハンドオーバする条件を満たす場合に、所定の機能をサポートするベンダの基地局装置10についての測定報告を送信する。これによって、所定の機能をサポートするベンダの基地局装置10へのハンドオーバを優先的に行うことができる。同様に、端末装置20は、動作不良が発生している基地局装置10のベンダに関する情報を外部装置から取得し、動作不良が発生していない基地局装置10のみにハンドオーバする、または動作不良が発生していない基地局装置10へ優先的にハンドオーバしてもよい。この場合、端末装置20は、通信事業者またはベンダによって運用され、ベンダと、当該ベンダの基地局装置10で発生している動作不良の情報を提供する外部装置にアクセスし、動作不良が発生している基地局装置10から送信される無線信号についての測定報告の送信を抑制することで、動作不良が発生している基地局装置10へハンドオーバすることを防ぐことができる。なお、基地局装置10Aはハンドオーバやデュアルコネクティビティの候補の基地局装置10に、所定の機能がサポートされるか否かを追加で問い合わせてもよい。
【0040】
第2の例では、隣接セル情報生成部403は、ベンダ情報に基づくが、ベンダ情報を含まない隣接セル情報を生成し、通信制御部404が生成した隣接セル情報を端末装置20に送信する。例えば、隣接セルの基地局装置10の周波数およびセルIDが対応付けられた隣接セル情報を生成する際に、所定の基地局装置10の周波数およびセルIDを隣接セル情報に含めるか否かをベンダ情報に基づいて決定する。
【0041】
例えば、基地局装置10Aは隣接セルの基地局装置10のベンダ情報から、端末装置20が利用を希望する所定の機能を基地局装置10がサポートするか否かを判定し、所定の機能をサポートしない基地局装置10を隣接セル情報から除外して端末装置20へ隣接セル情報を送信する。端末装置20は、受信した隣接セル情報に含まれる基地局装置10について測定報告を作成するため、隣接セル情報に含まれない基地局装置10については接続中の基地局装置10に測定報告を送信しない。これによって、端末装置20が利用を希望する所定の機能をサポートする基地局装置10から送信された無線信号のみを端末装置20が測定するため、所定の機能をサポートしない基地局装置10へ端末装置20がハンドオーバしないよう制御することができる。このような場合、基地局装置10は端末装置20から利用を希望する所定の機能に関する情報を受信してもよい。
【0042】
また、例えば、基地局装置10Aは隣接セルの基地局装置10のベンダ情報から、動作不良などの障害が発生している基地局装置10を隣接セル情報から除外して端末装置20へ隣接セル情報を送信する。これによって、障害が発生している基地局装置10へ端末装置20がハンドオーバしないように制御することができる。このような場合、基地局装置10は障害が発生しているベンダに関する情報を外部装置から取得してもよい。
【0043】
第3の例では、通信制御部404はハンドオーバ先の候補として参照信号などの無線信号を測定し、測定報告を作成する対象の基地局装置10のリスト(ホワイトリスト)を生成する場合にベンダ情報に基づいてホワイトリストに所定の基地局装置10を含めるか否かを判定し、生成したホワイトリストを端末装置20に送信する。ホワイトリストは、基地局装置10から端末装置20へ、ハンドオーバ先の候補として所定の基地局装置10から送信される無線信号を測定するように指示するために使用されるため、ホワイトリストに含まれない基地局装置10へのハンドオーバを防ぐことができる。
【0044】
第4の例では、通信制御部404はハンドオーバ先の候補として測定報告を作成しない候補のリスト(ブラックリスト)をベンダ情報に基づいて作成する。このような場合、通信制御部404はベンダ情報に基づいてブラックリストに所定の基地局装置10を含めるか否かを判定し、生成したブラックリストを端末装置20に送信する。ブラックリストに含まれる基地局装置10については端末装置20は測定報告を行わないため、ブラックリストはハンドオーバ先の候補として所定の基地局装置10から送信される無線信号を測定しないように指示するために使用される。
【0045】
第5の例では、基地局装置10Aは、端末装置20から隣接セルの基地局装置10によって送信された無線信号の測定結果を含む測定報告を受信した場合に、ハンドオーバ判断を行う場合に隣接セル情報を使用する。例えば、端末装置20は、隣接セル基地局から送信された無線信号についての測定報告を、隣接セル基地局のベンダにかかわらず作成する。ここで、測定報告には、測定識別子(MeasId)および物理セル識別子(PCI)が含まれるため、基地局装置10AはMeasIdとPCIとの組み合わせに基づいて端末装置20が測定したセルを特定することができ、特定したセルに対応する基地局装置を特定することができる。このため、測定報告を受信した基地局装置10は、測定報告に基づいてハンドオーバ先を決定する際に、測定報告で示された基地局装置10に対応するベンダ情報に基づいてハンドオーバさせるか否かを判定する。ハンドオーバさせるか否かの判定は、上述した例のように、端末装置20が利用を希望する機能や、動作不良の発生の有無に基づいてよい。このような場合、隣接セル情報は端末装置20へ送信されなくてもよい。これによって、端末装置20が送信した測定報告を受信した基地局装置10が、端末装置20のハンドオーバをベンダ情報に基づいて制御することができる。
【0046】
以上説明したように、本処理例に係る基地局装置は、基地局間インタフェースまたは基地局間の協調通信に関するセットアップ時に、基地局装置のベンダに関する情報を送信する。これによって、ベンダ情報に基づいて隣接セル情報を生成することができ、基地局装置のベンダに基づく端末装置の通信制御が可能となる。なお、本実施形態ではセットアップ応用メッセージのみにベンダ情報が含まれるものとして説明を行った。しかしながら、S601で送信されるセットアップ要求メッセージにも基地局装置10Aのベンダ情報が含まれてもよい。これによって、セットアップ要求メッセージを受信した基地局装置10Bも基地局装置10Aのベンダに関する情報に基づいて隣接セル情報を生成することができる。
【0047】
(処理例2)
続いて、無線通信システム1において実行される処理の一例について
図7を参照して説明する。
【0048】
図7の処理では、基地局装置10と端末装置20との間で送受信する制御メッセージに、基地局装置10のベンダに関する情報が含められる。
【0049】
端末装置20は、基地局装置10Aに接続し、RRC-Connected状態であるものとする(S701)。また、基地局装置10Aおよび10Bは所定のリソースにおいて、参照信号を含む無線信号をブロードキャスト送信する(S702)。ここで、参照信号は、端末装置20によって測定され、測定報告(Measurement Report)を作成するために使用される(S703)。ここで、測定報告には、隣接セルの基地局である基地局装置10Bからの無線信号に含まれる基地局装置10BのPCI(Physical-layer Cell Identifier)と、参照信号のRSRP(Reference Signal Received Power)およびRSRQ(Reference Signal Received Quality)の少なくとも何れかとが含まれる。
【0050】
続いて、端末装置20はS703で作成した測定報告を接続中の基地局装置10Aに送信する(S704)。上述したように、測定報告には検出した基地局装置10BのPCIおよびRSRP/RSRQを含まれる。このため、基地局装置10Aは基地局装置10Bの隣接セル情報にベンダ情報が含まれるか否かを判定することで、測定報告に基づいてPCIに対応する基地局装置10Bのベンダを特定できないことを検出することができる。PCIを取得した基地局装置10Bのベンダ情報を基地局装置10Aがすでに有している場合はS705以降の処理は省略されてもよい。
【0051】
基地局装置10Aは、基地局装置10Bのベンダが特定できない場合、5Gの場合はRRC Reconfigurationメッセージを、4Gの場合はRRC Connection Reconfigurationメッセージを端末装置20に送信し、基地局装置10Bのベンダ情報を取得するためにANR用のRRC設定を行う(S705)。RRC ReconfigurationメッセージまたはRRC Connection Reconfigurationメッセージは、基地局装置10BからSIB1(System Information Block type 1)メッセージが送信される周波数およびタイミングの少なくとも何れかが特定可能なリソースロケーション情報を含んでもよい。これによって、S707以降で説明するように、端末装置20が間欠的にウェイクアップしてSIB1メッセージを受信する際に、端末装置20がウェイクアップするタイミングを判定することができる。また、端末装置20は、基地局装置10BのSIB1メッセージが送信されるリソースを指示するRRC ReconfigurationメッセージまたはRRC Connection Reconfigurationメッセージを受信した際に、S709で後述するように間欠受信(DRX)モードに遷移する。このため、基地局装置10BのSIB1メッセージが送信されるリソースを指示するRRC ReconfigurationメッセージまたはRRC Connection Reconfigurationメッセージは、端末装置20の状態の遷移を指示するメッセージとしても機能する。また、S705で送信されるRRC ReconfigurationメッセージまたはRRC Connection Reconfigurationメッセージは基地局装置10Bが送信するSIB1メッセージの測定を指示するメッセージとしても機能するため、これらのメッセージには基地局装置10Bの識別子としてPCIが含まれてもよい。
【0052】
続いて、端末装置20は、S705で受信したメッセージへの応答として5Gの場合はRRC Reconfiguration Completeメッセージを、4Gの場合はRRC Connection Reconfiguration Completeメッセージを基地局装置10Aに送信する(S706)。
【0053】
続いて、端末装置20はDRX(Discontinuous Reception)モードに遷移し(S707)、所定の期間スリープした後、SIB1が送信されるタイミングで通信回路305の受信回路を起動させる。ここで、基地局装置10Bが送信するSIB1メッセージは基地局装置10Bに接続することなく受信が可能な信号であるため、端末装置20はSIB1メッセージが送信されるタイミングで受信回路をウェイクアップしてSIB1メッセージを取得することで、SIB1メッセージに含まれる基地局装置10Bのベンダ情報を取得することができる。なお、SIB1メッセージには、4Gシステムの場合は基地局装置10BのECI(E-UTRAN Cell ID)とPLMN(Public Land Mobile Network)とを含むEGCI(E-UTRAN Cell Global ID)が含まれる。また、5Gシステムの場合はSIB1メッセージには基地局装置10BのNCI(NR Cell ID)とPLMNとを含むNCGI(NR Cell Global ID)が含まれる。
【0054】
端末装置20は、基地局装置10Bから送信されたSIB1メッセージを受信すると、SIB1メッセージに含まれるベンダ情報を取得し、測定報告メッセージを作成し(S709)、基地局装置10Aに測定報告メッセージを送信する(S710)。測定報告メッセージには、S708で端末装置20が取得した基地局装置10BのECGIまたはNCGIと、基地局装置10Bのベンダ情報が含まれる。これによって、測定報告メッセージを受信した基地局装置10Aは基地局装置10Bのベンダ情報を取得することができる。
【0055】
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0056】
1:無線通信システム、10A、10B、10C:基地局装置、20:端末装置