(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117496
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】車両用の電池パック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/244 20210101AFI20240822BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20240822BHJP
H01M 50/271 20210101ALI20240822BHJP
H01M 50/291 20210101ALI20240822BHJP
H01M 50/242 20210101ALI20240822BHJP
B60K 1/04 20190101ALI20240822BHJP
【FI】
H01M50/244 A
H01M50/249
H01M50/271 B
H01M50/291
H01M50/242
B60K1/04 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023023627
(22)【出願日】2023-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井上 重行
(72)【発明者】
【氏名】犬飼 聡
(72)【発明者】
【氏名】関谷 泰博
【テーマコード(参考)】
3D235
5H040
【Fターム(参考)】
3D235BB05
3D235BB07
3D235CC15
3D235DD35
3D235EE63
3D235EE64
3D235FF07
3D235FF09
3D235FF12
3D235HH26
5H040AA01
5H040AA06
5H040AS07
5H040AT06
5H040AY04
5H040AY10
5H040CC05
5H040CC59
(57)【要約】
【課題】電池パックに対する荷重入力の低減をEA材にのみに依拠しないで実現する技術を提供する。
【解決手段】車両用の電池パック2が提供される。電池パック2は、電池モジュール4を収容するロアケース12とアッパケース14とを備え、ロアケース12の車両幅方向外側の側壁部16の内面から離間して対向するように側壁部16の内側に固定されたインナブラケット20と、側壁部15の外面から離間して対向するように側壁部16の外側に固定されたアウタブラケット30と、備える。こうすることで、電池パック2の車両幅方向外側における曲げ剛性が向上され、効果的に荷重入力が低減される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用の電池パックであって、
電池モジュールを収容するロアケースとアッパケースとを備え、
前記ロアケースの車両幅方向外側の側壁部の内面から離間して対向するように前記側壁部の内側に固定されたインナブラケットと、前記側壁部の外面から離間して対向するように前記側壁部の外側に固定されたアウタブラケットと、備える、電池パック。
【請求項2】
前記インナブラケット及び前記アウタブラケットは、前記側壁部に沿って車両前後方向に延びる細長い形状を有している、請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
前記ロアケースは、車両前後方向に沿う少なくとも一部において、車両幅方向外側に、前記側壁部と前記インナブラケットとの間で規定される内側閉空間と、前記側壁部と前記アウタブラケットとの間で規定される外側閉空間と、を備える、請求項2に記載の電池パック。
【請求項4】
前記アウタブラケットは、前記ロアケースの底部外側に当接する基部と、前記側壁部に対向する外壁部と、前記外壁部の上端縁から車両幅方向外側に延在するアウタフランジ部と、を備え、
前記アウタフランジ部は、エネルギー吸収材を前記外壁部の外面に沿って固定するための固定部位を備える、請求項3に記載の電池パック。
【請求項5】
前記アウタブラケットの前記アウタフランジ部は、車両前後方向に沿って車両上下方向に上下するコルゲート形状を有する、請求項4に記載の電池パック。
【請求項6】
前記コルゲート形状の最低部位は、前記固定部位を含む、請求項5に記載の電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、電池パックに関する。
【背景技術】
【0002】
車両のフロア下に配置される電池パックの車両の左右側には、側面からの外部エネルギーを吸収するためのエネルギー吸収材(以下、単に、EA材ともいう。)が配置されている。例えば、電池パックのロアケースの底部から車両左右側に張り出したフランジ部にEA材が連結されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こうした構造体において、安全上などの要請に応じて電池パックへの荷重入力を低減させるには、EA材を大きくすることなどが考えられる。EA材の大型化は、電池パックの搭載構造の大型化に繋がる場合がある。
【0005】
本明細書は、電池パックに対する荷重入力の低減をEA材にのみに依拠しないで実現する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示する技術は、車両用の電池パックに具現化される。この電池パックは、電池モジュールを収容するロアケースとアッパケースとを備えている。電池パックは、ロアケースの車両幅方向外側の側壁部の内側に側壁部の内面から離間して対向するように固定されたインナブラケットと、側壁部の外側に前記側壁部の外面から離間して対向するように固定されたアウタブラケットと、備える。
【0007】
この電池パックによれば、ロアケースの側壁部の内側及び外側で側壁部に対する曲げ剛性を向上させることができる。この結果、電池パックの搭載構造の大型化を抑制又は回避して、電池パックへの荷重入力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態の電池パックの正面図(A)と平面図(B)とを示す図である。
【
図2】
図1におけるII-II線断面のうち、アッパケースを除く部分を示す図である。EA材を仮想線で示す。
【
図3】
図1におけるIII-III線断面図のうち、アッパケースを除く部分を示す図である。EA材を仮想線で示す。
【
図4】アウタブラケットを車両幅方向外側から見た側面図である。EA材を仮想線で示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書が開示する実施形態は、電池モジュールを収容するロアケースとアッパケースとを備え、ロアケースの車両幅方向外側の側壁部の内面から離間して対向するように側壁部の内側に固定されたインナブラケットと、側壁部の外面から離間して対向するように側壁部の外側に固定されたアウタブラケットと、備える。
【0010】
本開示の一実施形態では、インナブラケット及びアウタブラケットは、側壁部に沿って車両前後方向に延びる細長い形状を有していてもよい。こうすることで、側壁部に沿う所定の範囲において電池パックの曲げ剛性が向上され、荷重入力を効果的に低減できる。
【0011】
本開示の一実施形態では、ロアケースは、車両前後方向に沿う少なくとも一部において、車両幅方向外側に、側壁部とインナブラケットとの間で規定される内側閉空間と、側壁部とアウタブラケットとの間で規定される外側閉空間と、を備えていてもよい。内側閉空間と外側閉空間を備える部分では、側壁部における曲げ剛性をさらに増大させることができ、荷重入力を一層低減できる。
【0012】
本開示の一実施形態では、アウタブラケットは、ロアケースの底部外側に当接する基部と、側壁部に対向する外壁部と、外壁部の上端縁から車両幅方向外側に延在するアウタフランジ部と、を備えていてもよい。さらに、アウタフランジ部には、EA材を外壁部の外面に沿って固定するための固定部位を備えていてもよい。こうしてEA材が固定可能に構成されることで、EA材によって電池パックに対する衝撃を低減させることができる。また、EA材も、アウタブラケットによって強固に保持される。
【0013】
本開示の一実施形態では、アウタブラケットのアウタフランジ部は、車両前後方向に沿って車両上下方向に上下するコルゲート形状を有していてもよい。こうすることで、アウタブラケットの曲げ剛性を一層高めることができ、車両幅方向外側からの荷重入力を一層低減できる。
【0014】
本開示の一実施形態では、アウタブラケットのアウタフランジ部のコルゲート形状の最低部位は、EA材の固定部位を含んでいてもよい。こうすることで、アウタブラケットの曲げ剛性を向上させつつEA材を容易に固定することができる。
【0015】
以下、本明細書に開示される車両用の電池パックの実施形態について、適宜図面を参照して説明する。本明細書において、単に前方、後方、前後方向といった記載は、車両における前方、後方、前後方向をそれぞれ意味するものとする。同様に、単に左方、右方、幅方向といった記載は、車両における左方、右方、車幅方向をそれぞれ意味し、単に上方、下方、高さ方向といった記載は、車両における上方、下方、高さ方向を意味する。
【0016】
ここで、図面における方向FRは、車両前後方向における前方を示し、方向RRは車両の前後方向における後方を示す。また、方向LHは車両幅方向における左方を示し、方向RHは車両幅方向における右方を示す。また、方向UPは車両上下方向における上方を示し、方向DWは車両の上下方向における下方を示す。
【0017】
なお、本明細書において、車両とは、いわゆる電動車に属するものであり、ハイブリッド車、燃料電池車、ソーラーカーを含みうる。車両は、典型的には、自動車である。
【0018】
図1に示すように、電池パック2は、電池モジュール4と、電池モジュール4を収容するケース10とを備えている、電池モジュール4は、リチウムイオン二次電池セルを多数個モジュール化したものである。電池パック2は、こうした電池モジュール4を、例えば、4個を整列して収容している。
【0019】
ケース10は、ロアケース12と、アッパケース14と、を備えている。ロアケース12は、下方に凹状に形成されており、電池モジュール4の下方側を収容可能に形成されている。アッパケース14は、電池モジュール4の上方側を覆ってロアケース12に対して封止されて、電池モジュール4を収容する。なお、こうしたケース10は、高強度鋼板や、少なくともフレーム部分が高強度鋼板であり他がFRGPで構成された複合体で構成されている。電池パック2は、例えば、車両の乗員を乗せる車室下に配置されるフロアパネルの下側に配置されている。
【0020】
図1に示すように、電池パック2の車両幅方向外側の両側には、それぞれ、インナブラケット20とアウタブラケット30とを備えている。インナブラケット20及びアウタブラケット30は、例えば、金属製の細長状部材として形成されている。
【0021】
図2には、
図1における電池パック2のII-II線断面図を示す。II-II線断面図は、電池モジュール4の車両幅方向外側(左側)に位置される側壁部16近傍の一例を示す。なお、
図2においては、車両左側の側壁部16のみを示すが、車両右側においても同様の構造を備えている。
図2において、EA材を仮想線で示す。
【0022】
図2に示すように、インナブラケット20は、ロアケース12の車両幅方向の側壁部16の内面に沿って、車両前後方向に延在している。インナブラケット20は、側壁部16の内面に対して離間するとともに対向するように固定されている。インナブラケット20は、ロアケース12の内側底部に固定される基部22と、基部22から立ち上がる内壁部24と、ロアケース12のフランジ部12aの上面に固定されるインナフランジ部26と、を備えている。
【0023】
図2に示すように、インナブラケット20の基部22は、ロアケース12の底部内側の左側端縁に沿って固定されている。固定方法は特に限定されないが、例えば、被固定個所が鋼板等の場合には溶接等により固定される。基部22から立ち上がる内壁部24は、側壁部16の内面とは距離をおいて、上方に延びている。内壁部24の上端縁は、ロアケース12のフランジ部12aの高さに到達している。インナフランジ部26は、内壁部25から車両幅方向外側(左側)に向かって延在して、ロアケース12のフランジ部12aの上面に固定されている。固定方法は特に限定されないが、例えば、被固定個所が鋼板等の場合には、溶接等により固定される。
【0024】
図2に示すように、ロアケース12の側壁部16とインナブラケット20との間には、閉空間28が形成されている。閉空間28は、インナブラケット20の内壁部24の外面24aと、インナフランジ部26の下面26aと、ロアケース12の側壁部16の内面16aとに囲まれて形成されている。電池パック2においては、電池モジュール4が配置されている個所の側壁部16の車両前後方向に沿う範囲においては、概ね、インナブラケット20と側壁部16との間に閉空間が延在している。閉空間28は、本明細書に開示される内側閉空間の一例である。
【0025】
図2に示すように、アウタブラケット30は、ロアケース12の車両幅方向の側壁部16の外面16bに沿って、車両前後方向に延在している。アウタブラケット30は、側壁部16の外面16bに対して離間するとともに対向するように固定されている。アウタブラケット30は、ロアケース12の底部外側に固定される基部32と、基部32から立ち上がる外壁部34と、ロアケース12のフランジ部12aの下面に固定されるアウタフランジ部36と、を備えている。
【0026】
図2に示すように、アウタブラケット30の基部32は、ロアケース12の底部外側の左側端縁に沿って固定されている。固定方法は特に限定されないが、例えば、溶接等により固定される。基部32から立ち上がる外壁部34は、側壁部16の外面16bとは距離をおいて、上方に延びている。外壁部34の上端縁は、ロアケース12のフランジ部12aの下面の高さに応じた高さH1に到達している。アウタフランジ部36は、外壁部34から車両幅方向外側(左側)に向かって延在して、ロアケース12のフランジ部12aの下面に固定されている。固定方法は特に限定されないが、例えば、溶接等により固定される。
【0027】
図2に示すように、ロアケース12の側壁部16の外側には、閉空間38が形成されている。閉空間38は、アウタブラケット30の外壁部34の内面34aと、フランジ部12aの下面と、ロアケース12の側壁部16の外面16bとに囲まれて形成されている。閉空間38は、閉空間28よりも車両幅方向における幅は小さく形成されている。電池パック2においては、電池モジュール4が配置されている個所の側壁部16の車両前後方向に沿う範囲においては、概ね、アウタブラケット30と側壁部16との間に閉空間が延在している。閉空間38は、本明細書に開示される外側閉空間の一例である。
【0028】
図3には、
図1における電池モジュール4のIII-III線断面図を示す。III-III線断面図は、II-II線断面図と同様、側壁部16近傍の一例を示す。
図3は、アウタブラケット30がEA材50を固定するための固定部位39を備える個所に対応している。
図3においても、車両左側の側壁部16のみを示すが、車両右側においても同様の構造を備えている。
図3において、EA材を仮想線で示す。
【0029】
図3に示すように、アウタブラケット30の基部32は、上記と同様、ロアケース12の底部外側の左側端縁に沿って固定されている。基部32から立ち上がる外壁部35は、側壁部16の外面16bとは距離をおいて、上方に延びている。外壁部35は、固定が予定されるEA材50の固定高さに応じた高さH2に到達している。
【0030】
アウタフランジ部37は、外壁部35から固定しようとするEA材50の上面に当接ないし近接する高さH2で車両幅方向外側(左側)に延在している。アウタフランジ部37は、EA材50をアウタフランジ部37に固定して電池パック2と一体化するための固定部位39を備えている。固定部位39は、EA材50の電池パック2側の端部を外壁部35に近接させてアウタフランジ部37の下方に固定可能に構成されている。EA材50の固定方法は、特に限定するものではないが、例えば、ボルトでのEA材50の固定が可能な貫通孔である。EA材50は、固定部位39において、電池パック2の下方に配置されるロアパネルないしクロスメンバなどの電池パックの保持要素60に対して固定されている。
【0031】
図2及び
図3に示すように、アウタブラケット30は、EA材50の固定部位39を有しない個所においては、ロアケース12のフランジ部12aの上面に到達する高さH1を有するアウタフランジ部36を有している。また、アウタブラケット30は、EA材50の固定部位39を有する個所においては、ロアケース12のフランジ部12aよりも低いEA材50の上面高さに到達する高さH2を有するアウタフランジ部37を有している。
【0032】
アウタブラケット30は、こうしたアウタフランジ部36、37を備えるため、
図4に示すように、結果として、EA材50の固定部位近傍においては、必要に応じて、車両前後方向に沿って、上下方向に高さが変化するコルゲート形状を有する。コルゲート形状の最高部位がアウタフランジ部36に対応し、最低部位がアウタフランジ部37に対応する。
【0033】
図3に示すように、アウタブラケット30のEA材50を固定する固定部位39を備える個所においては、側壁部16の外側において閉空間38は形成されない。
【0034】
なお、EA材50は、車両前後方向に沿って一定の断面を有して延在する中空部材である。EA材50は、車幅方向に関して互いに対称に設けられている。EA材50は、車両に側面衝突が生じたときに、圧縮変形することによって衝突エネルギーを吸収する。EA材50は、特に限定するものではないが、例えばアルミニウムといった金属で構成されている。
【0035】
次に、こうした電池パック2の作用について説明する。電池パック2は、インナブラケット20及びアウタブラケット30を備えることにより、ロアケース12の側壁部16の内側に閉空間28を備え、側壁部16の外側には、閉空間38を備えることができる。また、EA材50の固定部位39を有する個所には、閉空間38はなくても、アウタブラケット30の外壁部35とアウタフランジ部37でEA材50を固定している。さらにまた、アウタブラケット30のアウタフランジ部36、37がコルゲート形状を有する。
【0036】
以上のことから、車両幅方向外側において高い曲げ剛性を備えており、車両幅方向外側から電池パック2への荷重入力の低減に優れている。
【0037】
また、電池パック2は、電池パック2自体において、車両幅方向からの外力に対して優れた曲げ剛性を備えることができる。すなわち、電池パック2自体で、向上された荷重入の低減能を担うことができる。このため、側面衝突時の荷重入力を低減することに関して、EA材50への依拠を低減又は回避できる。また、EA材50の取り付けの有無、EA材50の大きさなど、EA材50の使用に関する自由度が向上される。
【0038】
さらにまた、上記した実施形態によれば、インナブラケット20、アウタブラケット30は、溶接でロアケース12に固定されている。このため、閉空間28、38が強固に維持されて、意図した荷重入力の低減能を発揮させることができる。
【0039】
なお、以上の実施形態では、電池パック2は、アウタフランジ部37でEA材50を備えるものとしたが、これに限定するものではない。閉空間38を備えた状態で、EA材50を備えていてもよい。また、電池パック2は、EA材50を備えるものとしたが、これに限定するものではない。EA材50を備えない場合には、車両前後方向の全体において、側壁部16の内側及び外側にそれぞれ閉空間28、38を備えるようすることもできる。
【0040】
なお、以上の実施形態では、電池パック2は、閉空間28よりも小さい閉空間38を備えるものとしたが、これに限定するものではない。閉空間28、38の車両幅方向における幅を適宜設定することができる。
【0041】
本明細書は、以下の構成を含むことができる。
[1]車両用の電池パックであって、
電池モジュールを収容するロアケースとアッパケースとを備え、
前記ロアケースの車両幅方向外側の側壁部の内面から離間して対向するように前記側壁部の内側に固定されたインナブラケットと、前記側壁部の外面から離間して対向するように前記側壁部の外側に固定されたアウタブラケットと、備える、電池パック。
[2]前記インナブラケット及び前記アウタブラケットは、前記側壁部に沿って車両前後方向に延びる細長い形状を有している、[1]に記載の電池パック。
[3]前記ロアケースは、車両前後方向に沿う少なくとも一部において、車両幅方向外側に、前記側壁部と前記インナブラケットとの間で規定される内側閉空間と、前記側壁部と前記アウタブラケットとの間で規定される外側閉空間と、を備える、[1]又は[2]に記載の電池パック。
[4]前記アウタブラケットは、前記ロアケースの底部外側に当接する基部と、前記側壁部に対向する外壁部と、前記外壁部の上端縁から車両幅方向外側に延在するアウタフランジ部と、を備え、
前記アウタフランジ部は、エネルギー吸収材を前記外壁部の外面に沿って固定するための固定部位を備える、[1]~[3]のいずれかに記載の電池パック。
[5]前記アウタブラケットの前記アウタフランジ部は、車両前後方向に沿って車両上下方向に上下するコルゲート形状を有する、[4]に記載の電池パック。
[6]前記コルゲート形状の最低部位は、前記固定部位を含む、[5]に記載の電池パック。
【0042】
以上、いくつかの具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは組み合わせによって技術的有用性を発揮するものである。
【符号の説明】
【0043】
2:電池パック、4:電池モジュール、10:ケース、12:ロアケース、14:アッパケース、16:側壁部、20:インナブラケット、22:基部、24:内壁部、26:インナフランジ部、28:閉空間、30:アウタブラケット、32:基部、34:外壁部、36:アウタフランジ部、38:閉空間、50:EA材(エネルギー吸収材)、60:電池パックの固定要素