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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117543
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】分光分析装置および干渉光形成機構
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/27 20060101AFI20240822BHJP
   G01N 21/3504 20140101ALI20240822BHJP
【FI】
G01N21/27 A
G01N21/3504
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023023684
(22)【出願日】2023-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】522077580
【氏名又は名称】西藤 翼
(74)【代理人】
【識別番号】100134979
【弁理士】
【氏名又は名称】中井 博
(74)【代理人】
【識別番号】100167427
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】西藤 翼
【テーマコード(参考)】
2G059
【Fターム(参考)】
2G059AA05
2G059BB01
2G059BB04
2G059BB08
2G059EE01
2G059EE09
2G059FF01
2G059KK04
(57)【要約】
【課題】装置の外乱に対する頑強性を高めることができ、光利用率と空間分解能も高くできる分光分析装置および干渉光形成機構を提供する。
【解決手段】光供給部3と、干渉光形成部10と、検出部5と、を備え、干渉光形成部10は、固定反射部16と、移動反射部20と、移動反射部20の基準面BPに沿った移動と固定とを行う移動部30と、を備えており、固定反射部16は、光供給部3から供給される供給光Lを反射する第一反射面17と、基準面BPに対して第一反射面17と面対称であって第一反射面17と直交するように設けられた第二反射面18と、を備えており、移動反射部20は、固定反射部16の第一反射面16および第二反射面17とそれぞれ平行な第三反射面21および第四反射面22を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光供給部と、
該光供給部から供給される供給光から干渉光を形成する干渉光形成部と、
該干渉光形成部によって形成された干渉光の光量を検出する検出部と、
を備え、
前記干渉光形成部は、
移動が固定された固定反射部と、
前記光供給部から供給される前記供給光の光軸と平行な基準面に沿って移動可能に設けられた移動反射部と、
該移動反射部の基準面に沿った移動と固定とを行う移動部と、を備えており、
前記固定反射部は、
前記光供給部から供給される供給光を反射する第一反射面と、
前記基準面に対して前記第一反射面と面対称であって該第一反射面と直交するように設けられた第二反射面と、を備えており、
前記移動反射部は、
前記固定反射部の第一反射面および第二反射面とそれぞれ平行な第三反射面および第四反射面を備えている
ことを特徴とする分光分析装置。
【請求項2】
前記干渉光形成部は、
前記光供給部から供給される前記供給光を平行光とする入射平行光形成部、
および/または、
前記固定反射部の第二反射面および前記移動反射部の第四反射面で反射された光を集光して前記検出部に入光する集光部、を備えている
ことを特徴とする請求項1記載の分光分析装置。
【請求項3】
前記光供給部が回折格子を有しており、
前記入射平行光形成部が、
前記入射平行光形成部が回折格子の位置に焦点を有するレンズを備えている、
および/または、
前記集光部が、
前記検出部の検出面の位置に焦点を有するレンズを備えている
ことを特徴とする請求項2記載の分光分析装置。
【請求項4】
前記集光部が、
前記固定反射部の第二反射面および前記移動反射部の第四反射面で反射された光の走光方向を変更する走光方向変更部材を備えている
ことを特徴とする請求項2または3記載の分光分析装置。
【請求項5】
前記集光部が、
前記検出部の検出面の位置に焦点を有するレンズを備えており、
前記走光方向変更部材が、
前記レンズと前記検出部の検出面との間に設けられた、前記レンズで集光された光を反射する反射面を有する反射ミラーである
ことを特徴とする請求項4記載の分光分析装置。
【請求項6】
入射される供給光を分光して干渉像を形成する干渉光形成機構であって、
該干渉光形成機構は、
移動が固定された固定反射部と、
前記固定反射部に対して、基準面と平行に相対的に移動可能に設けられた移動反射部と、を備えており、
前記固定反射部は、
前記供給光を反射する第一反射面と、
前記基準面に対して前記第一反射面と面対称であって該第一反射面と直交するように設けられた第二反射面と、を備えており、
前記移動反射部は、
前記固定反射部の第一反射面および第二反射面とそれぞれ平行な第三反射面および第四反射面を備えている
ことを特徴とする干渉光形成機構。
【請求項7】
前記光供給部から供給される前記供給光を平行光とする入射平行光形成部、
および/または、
前記固定反射部の第二反射面および前記移動反射部の第四反射面で反射された光を集光する集光部、を備えている
ことを特徴とする請求項6記載の干渉光形成機構。
【請求項8】
前記入射平行光形成部が、
前記供給光が照射される回折格子と、
該回折格子の位置に焦点を有するレンズと、を備えている
ことを特徴とする請求項7記載の分光分析装置。
【請求項9】
前記集光部が、
前記固定反射部の第二反射面および前記移動反射部の第四反射面で反射された光の走光方向を変更する走光方向変更部材を備えている
ことを特徴とする請求項7または8記載の分光分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分光分析装置および干渉光形成機構に関する。
【背景技術】
【0002】
気体、液体や固体等(以下単に気体等という)に光が照射された際に、気体等を透過した光や気体等で反射した光(以下、物体光という)の波長は、気体等に存在する物質によって異なる。そこで、物体光の波長を利用して、気体等に存在する物質を判別・特定する方法として分光技術を用いた手法がある。分光技術を用いた手法では、物体光の周波数スペクトルやその強度を利用することによって、気体等に存在する物質を判別・特定したりその物質の濃度などを把握したりする(以下、物質を判別・特定等という場合がある)ことができる。
【0003】
分光技術を用いた手法としては、波長分散型分光法やフーリエ分光法が知られている。
【0004】
波長分散型分光法は、物体光を回折格子に照射したときに、物体光の波長に応じて回折角が異なることを利用して、物質の判別・特定等を行うことができる。
【0005】
フーリエ分光法は、マイケルソン型の2光束干渉光学系を用いた位相シフト干渉を利用した分光法であり、インターフェログラムを形成し、このインターフェログラムを数学的にフーリエ変換することにより分光特性を取得して、物質の判別・特定等を行う技術である。
【0006】
このフーリエ分光法を利用して物質の判別・特定等を行う分光分析装置として、特許文献1、2に記載の技術が開発されている。
【0007】
まず、特許文献1には、MEMSをアクチュエータとして利用して、分光分析に利用する干渉光を形成する装置が開示されている。この装置は、入射光から干渉光である出射光を形成する機構を有しており、入射光の光軸方向と出射光の光軸方向とが同軸となるように構成されている。例えば、特許文献1には、干渉光を形成する機構として、入射光の光軸に対して対称な第一、第二の反射面および第三、第四反射面を備えたsplitter30bと、第一、第三の反射面と対向する直交面を有するMovable mirror50と、第二、第四の反射面と対向する直交面を有するfixed corner reflector60と、を設けた機構が開示されている。そして、干渉光を形成する機構のMovable mirror50が入射光の光軸と90°方向に移動することが開示されている。
【0008】
特許文献1の干渉光を形成する機構が以上のような構成を有するので、干渉光を形成する機構に光が入射されると、以下のように干渉光が形成される。
【0009】
まず、入射光がsplitter30bに入射されると、入射光はsplitter30bの第一、第二の反射面でそれぞれ反射されて2つの光に分割され、分割された2つの光はそれぞれMovable mirror50およびfixed corner reflector60に入射される。Movable mirror50およびfixed corner reflector60に入射された各光は、Movable mirror50およびfixed corner reflector60でそれぞれ反射されてsplitter30bの第三、第四の反射面にそれぞれ入射される。splitter30bの第三、第四の反射面で入射された光は、splitter30bの第三、第四の反射面でそれぞれ反射されてSpatial Combiner Output70に入射される。そして、splitter30bの第三、第四の反射面から入射される光はSpatial Combiner Output70によって干渉光となるので、Ditecter610には干渉光が入射される。
【0010】
ここで、Movable mirror50が移動すれば、splitter30bの第一、第二の反射面で反射された2つの光には、Spatial Combiner Output70に入射されるまでの光路長に差(光学光路長差)が生じる。この光学光路長差はMovable mirror50の移動量に応じて変化するので、Movable mirror50を移動させながらDitecter610によって干渉光の強度を検出すれば、検出した干渉光の強度に基づいてインターフェログラムを形成できる。つまり、特許文献1の装置において、干渉光を形成する機構に入射する入射光を物質光とし、入射光を入射している状態でMovable mirror50を移動させれば、物質光に基づくインターフェログラムを形成できるので、このインターフェログラムに基づいて、物質光を発生する物質の判別・特定等を行うことができる。
【0011】
また、特許文献2の分光分析装置は、被測定物の各測定点から多様な方向に向かって発せられた多波長の光が入射する分割光学系と、分割光学系を透過した多波長の光をほぼ同一点に導き干渉像を形成する結像光学系と、干渉像の光強度を検出する検出部と、分割光学系から結像光学系に向かう多波長の光の一部と残りの多波長の光の相対的な光学光路長差を伸縮する光路長差伸縮手段と、光路長差伸縮手段によって光学光路長差を伸縮させることにより検出部で検出される光強度変化に基づき、被測定物の各測定点のインターフェログラムを求め、このインターフェログラムをフーリエ変換することによりスペクトルを取得する処理部と、を備えている。
【0012】
この特許文献2の分光分析装置では、分割光学系が、被測定物の各測定点から多様な方向に向かって発せられた多波長の光を第1反射部と第2反射部とに分割して導く構成となっている。また、光路長差伸縮手段は、第1及び第2反射部を相対的に移動させることにより分割光学系から第1反射部を経て結像光学系に向かう多波長の光と分割光学系から第2反射部を経て結像光学系に向かう多波長の光の光学光路長差を伸縮する構成としている。
【0013】
そして、特許文献2には、第1及び第2反射部の反射面を、それぞれ分割光学系を透過した平行光束の光軸に対して45°傾いた状態で配置すると、第1及び第2反射部で反射した光をそのまま結像光学系に導くことができる、との記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特許第5120873号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2014/0192365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ところで、上述したマイケルソン型の2光束干渉光学系と特許文献1、2の分光分析装置は、いずれも分割された光束を同じ位置に結像させることによってインターフェログラムを形成しているが、それぞれ以下のような特徴がある。
【0016】
まず、マイケルソン型の2光束干渉光学系は、分割された光束の結像位置を精度よく一致させることができる一方、装置の構成上、微小な振動でも干渉に影響を与えるという問題がある。しかも、ビームスプレッタを使用して光束を2つに分離しており光利用率が低くなるため、物体光の強度が強くなければ測定が困難であるという問題も生じる。
【0017】
特許文献1の分光分析装置は、マイケルソン型の2光束干渉光学系に比べて、ある程度振動などが干渉に与える影響を軽減できるものの、マイケルソン型の2光束干渉光学系と同様に、splitter30bによって入射光を2つの光に分割しているので、入射光の利用効率が低いという問題がある。
【0018】
一方、特許文献2の分光分析装置では、分割光学系を透過してきた光線の全てを分析に用いることができるため、光の利用効率が高く、物体光の強度が弱くても測定が可能である。しかし、光路長差伸縮手段によって分割光学系によって分割された光束の光学光路長差を伸縮した際に、各光束の結像位置にズレが生じる。このため、被測定対象を二次元で計測した場合には、干渉像を形成する位置のズレが生じるため、空間分解能が低くなるという問題が生じる。
【0019】
本発明は上記事情に鑑み、装置の外乱に対する頑強性を高めることができ、光利用率と空間分解能を高くできる分光分析装置および干渉光形成機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の分光分析装置は、光供給部と、該光供給部から供給される供給光から干渉光を形成する干渉光形成部と、該干渉光形成部によって形成された干渉光の光量を検出する検出部と、を備え、前記干渉光形成部は、移動が固定された固定反射部と、前記光供給部から供給される前記供給光の光軸と平行な基準面に沿って移動可能に設けられた移動反射部と、該移動反射部の基準面に沿った移動と固定とを行う移動部と、を備えており、前記固定反射部は、前記光供給部から供給される供給光を反射する第一反射面と、前記基準面に対して前記第一反射面と面対称であって該第一反射面と直交するように設けられた第二反射面と、を備えており、前記移動反射部は、前記固定反射部の第一反射面および第二反射面とそれぞれ平行な第三反射面と第四反射面と、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、移動反射部を供給光の光軸方向と平行かつ直線的に移動させて光路長を変更しているので、装置の外乱に対する頑強性を高めることができるし、結像位置のズレを防止でき測定の空間分解能も高くできる。しかも、光の反射だけを利用して光路長差を生じさせているので、光の利用効率を高くできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本実施形態の干渉光形成機構Mの概略説明図であり、(A)は(B)のA-A線概略断面であり、(B)は(A)のB-B線概略断面であり、(C)は(B)のC-C線概略断面である。
図2】本実施形態の干渉光形成機構Mの移動反射部MRを移動させた状態の概略説明図であり、(A)は平面図であり、(B)は(A)のB-B線概略断面であり、(C)は(A)の底面図である。
図3】本実施形態の分光分析装置1の概略説明図であり、(A)は(B)のA-A線概略断面であり、(B)は(A)のB-B線概略断面であり、(C)は(B)のC-C線概略断面である。
図4】本実施形態の分光分析装置1の移動反射部20を移動させた状態の概略説明図であり、(A)は平面図であり、(B)は(A)のB-B線概略断面であり、(C)は(B)のC-C線概略断面である。
図5】走光方向変更部材29を設けた本実施形態の分光分析装置1の概略説明図であり、(A)は(B)のA-A線概略断面であり、(B)は(A)のB-B線概略断面であり、(C)は(B)のC-C線概略断面である。
図6】(A)は、CMOSカメラによって検出された信号から形成されるインターフェログラムであり、(B)は、各画素のインターフェログラムから形成したガスの可視画像である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本実施形態の分光分析装置は、フーリエ分光法を利用して被測定対象や被測定対象に含まれる物質を判別・特定する分光分析装置であり、干渉光を形成する機構に特徴を有するものである。
【0024】
本実施形態の分光分析装置によって物質を判別・特定する被測定対象はとくに限定されない。気体や液体、固体を被測定対象とすることができる。また、判別・特定する物質もとくに限定されず、被測定対象に含まれる気体や液体、固体を判別・特定する物質とすることができる。例えば、気体であれば、メタンや二酸化炭素などの炭素系ガス、アンモニア等の天然ガスや産業ガスを判別・特定することが可能である。
【0025】
<本実施形態の干渉光形成機構>
まず、本実施形態の干渉光形成機構M(本実施形態の干渉光形成機構M、以下単に干渉光形成機構Mという場合がある)を説明する。
【0026】
図1および図2に示すように、干渉光形成機構Mは、固定反射部FRと、移動反射部MRと、移動部を有している(図1(B)、図2(B)参照)。
【0027】
<固定反射部FR>
図1および図2に示すように、固定反射部FRは、鏡面加工された面である第一反射面SR1と第二反射面SR2とを備えている。この第一反射面SR1と第二反射面SR2とは、基準面BPに対して面対称に設けられている。しかも、第一反射面SR1と第二反射面SR2とは、両者のなす角θfが直角になるように設けられている。
【0028】
<移動反射部MR>
図1および図2に示すように、移動反射部MRは、鏡面加工された面である第三反射面SR3と第四反射面SR4とを備えている。この第三反射面SR3と第四反射面SR4とは、基準面BPに対して面対称に設けられている。しかも、第三反射面SR3と第四反射面SR4とは、両者のなす角θmが直角になるように設けられている。つまり、第三反射面SR3と第四反射面SR4は、両者のなす角θmが、第一反射面SR1と第二反射面SR2とのなす角θfと同じ角度になるように設けられている。
【0029】
また、移動反射部MRは、固定反射部FRと並ぶように設けられており(図1(B)、図2(B)参照)、固定反射部FRに対して相対的に移動可能に設けられている。具体的には、移動反射部MRは、基準面BPに沿って、第三反射面SR3および第四反射面SR4がそれぞれ第一反射面SR1および第二反射面SR2と平行となった状態を維持して移動するように設けられている。より詳しく言えば、移動反射部MRは、第三反射面SR3および第四反射面SR4がそれぞれ第一反射面SR1と第二反射面SR2と同一面になった状態(基準状態、図1(B)参照)と、基準状態から第三反射面SR3および第四反射面SR4が第一反射面SR1と第二反射面SR2に対して基準面BP方向に移動した状態(図2(B)参照)との間で移動できるように設けられている。しかも、基準状態では、第一反射面SR1の端縁(図1(B)、図2(B)であれば下方向の端縁)と第三反射面SR3の端縁(図1(B)、図2(B)であれば上方向の端縁)との間、および、第二反射面SR2の端縁と第四反射面SR4の端縁との間には、ほとんど隙間ができないように移動反射部MRは固定反射部FRと隣接するように設けられている。例えば、上記隙間はないことが望ましいが、隙間が形成されていても0.2mm以下、好ましくは0.1mm以下となるように、移動反射部MRは固定反射部FRと並ぶように設けられている。
【0030】
なお、図2(B)では、基準状態から第三反射面SR3および第四反射面SR4が左方向に位置するように移動反射部MRが移動している場合を記載している。しかし、移動反射部MRは、第三反射面SR3および第四反射面SR4が基準状態から右方向に位置するように移動するようになっていてもよい。もちろん、移動反射部MRは、第三反射面SR3および第四反射面SR4が基準状態から右方向にも左方向にも移動するようになっていてもよい。
【0031】
<干渉光形成機構Mの機能>
干渉光形成機構Mが以上のような構成を有しているので、干渉光形成機構M第一反射面SR1および第三反射面SR3に対して供給光Lが入射されると、以下のように、供給光Lが反射される。
【0032】
まず、供給光Lが、その光軸が基準面BPおよび移動反射部MRの移動方向の両方と平行な平行光であり、かつ、その供給光Lの中間線(図1(B)および図2(B)であれば上下方向の中間線)が移動反射部MRと固定反射部FRとの境界と一致するように入射されるとする。
【0033】
かかる供給光Lが干渉光形成機構Mに入射されると、供給光Lの半分が第一反射面SR1に入射され、供給光Lの他方の半分が第三反射面SR3に入射される。つまり、供給光Lは、第一反射面SR1と第三反射面SR3のいずれかに入射される。なお、以下では、第一反射面SR1に入射される供給光Lを供給光LAといい、第三反射面SR3に入射される供給光Lを供給光LBという。
【0034】
供給光LAは、第一反射面SR1において平行光の状態を維持した反射光RA1として第二反射面SR2に向かって反射される(図1(A)参照)。同様に、供給光LBは、第三反射面SR3において平行光の状態を維持した状態かつ光軸が反射光RA1の光軸と平行な反射光RB1として第四反射面SR4に向かって反射される(図1(C)参照)。
【0035】
反射光RA1が第二反射面SR2に入射されると、反射光RA1は、第二反射面SR2において平行光の状態を維持した反射光RA2として反射される(図1(A)参照)。同様に、反射光RB1が第四反射面SR4に入射されると、反射光RB1は、第四反射面SR4において平行光の状態を維持した反射光RB2として反射される(図1(C)参照)。しかも、反射光RA2および反射光RB2は、互いに光軸が平行かついずれも光軸が基準面BPと平行な平行光、つまり、第一反射面SR1および第三反射面SR3に入射された供給光LAおよび供給光LBと光軸が互いに平行かつ逆向きに移動する平行光となる(図1(A)、図1(C)参照)。
【0036】
反射光RA2と反射光RB2とは、基準面BPと平行な方向における移動反射部MRの移動量に応じた位相差(光路長差)が生じている。したがって、移動反射部MRの移動量を変更して反射光RA2と反射光RB2を集光して干渉反射光RFを形成することができる(図2(C)参照)。
【0037】
本実施形態の干渉光形成機構Mは上記の構成を有するので、供給光Lを全て利用して干渉反射光RFを形成できるので、供給光Lの強度が弱くても、干渉反射光RFによって、ある程度の信号強度を有するインターフェログラムを形成できる干渉像を形成することができる。
【0038】
なお、第一反射面SR1と第二反射面SR2とのなす角θfおよび第三反射面SR3と第四反射面SR4とのなす角θmは必ずしも直角でなくてもよい。しかし、角θfおよび角θmを直角とすれば、第一反射面SR1および第三反射面SR3に入射する入射される供給光LAの光軸および供給光LBの光軸と、第二反射面SR2および第四反射面SR4で反射される反射光RA2の光軸および反射光RB2の光軸と、を平行にできるので、装置をコンパクトにできるし、装置の頑強性を高めることができる。
【0039】
<本実施形態の分光分析装置1>
つぎに、本実施形態の分光分析装置1を説明する。
図3および図4に示すように、本実施形態の分光分析装置1は、上述した本実施形態の干渉光形成機構Mを採用した装置であり、光供給部3と、干渉光形成部10と、検出部5と、制御部7と、を有している。なお、干渉光形成部10が上述した本実施形態の干渉光形成機構Mの構成を有している。
【0040】
以下では、干渉反射光RFAとは、上述した供給光LA、反射光RA1、反射光RA2の全体を意味しており、干渉反射光RFBとは、供給光LB、反射光RB1、反射光RB2の全体を意味する。例えば、干渉反射光RFAの光路長とは、供給光LA、反射光RA1、反射光RA2の光路長を合計した長さを意味することになり、干渉反射光RFBの光路長とは、供給光LB、反射光RB1、反射光RB2の光路長を合計した長さを意味することになる。
【0041】
また、供給光Lとは、供給光LAと供給光LBの両方を含む概念である。つまり、光供給部3から干渉光形成部10に供給される光全体が供給光Lになる。また、干渉反射光RFとは、干渉反射光RFAと干渉反射光RFBの両方を含む概念である。つまり、干渉光形成部10から検出部5に供給される光全体が干渉反射光RFになる。
【0042】
<光供給部3>
光供給部3は、物体光BLを干渉光形成部10に対して供給光Lとして供給するものであり、供給部3aと回折格子4とを有している。供給部3aは、物体光をその光軸が干渉光形成部10の基準面BPおよび移動反射部20の移動方向と平行な供給光Lとして干渉光形成部10に供給するものである。例えば、光ファイバーやレンズおよびミラー、反射光学系ユニットなどを供給部3aとして採用することができる。
【0043】
また、供給部3aと干渉光形成部10との間には回折格子4が設けられている。この回折格子4は、偏向フィルタとして機能するものであり、特定の方向の波の光のみを通過させる機能を有するものである。この回折格子4と干渉光形成部10との間には入射平行光形成部25が設けられている。
【0044】
<検出部5>
検出部5は、干渉光形成部10から供給される干渉反射光RFの光量を測定する機能を有するものである。具体的には、検出部5は、受光素子を備えた検出面5aを有しており、この検出面5a上に干渉像が形成される位置に配設されている。つまり、検出部5は、検出面5a上に形成された干渉縞の光量を測定する機能を有するものである。そして、検出部5は検出面5aの受光素子が検出した光量(干渉縞の光量)に関する信号を制御部7に供給する機能を有している。
【0045】
検出部5は、上記の機能を有するものであればよくとくに限定されないが、例えば、二次元CCDカメラやCMOSカメラ等を採用することができる。二次元CCDカメラのように、複数の受光素子が二次元的に配列された検出面5aを有するものを使用すれば、被測定対象における物質の二次元的な分布を得ることができる。例えば、被測定対象において、物質の存在位置を二次元的に取得したり濃度などの二次元的な分布を取得したりすることも可能である。
【0046】
<制御部7>
制御部7は、検出部5によって検出される干渉像の光量に関する信号を解析する解析機能を有している。具体的には、干渉反射光RFAと干渉反射光RFBの光路長差に関する情報と、検出部5から供給される光量に関する信号を解析して、インターフェログラムを形成し、このインターフェログラムをフーリエ変換することによって分光特性を取得する機能を有している。
【0047】
なお、制御部7が干渉反射光RFAと干渉反射光RFBの光路長差に関する情報を取得する方法はとくに限定されない。例えば、干渉光形成部10の移動部30の移動量(つまり移動反射部20の移動量)を手動で調整する場合であれば、作業者が移動部30の移動量を入力してもよい。また、移動部30が移動反射部20を自動で移動できるようにした場合には、移動部30から移動部30の移動量が制御部7に入力されるようにしてもよい。また、移動部30が移動反射部20を自動で移動できるようにした場合には、制御部7は移動部30の作動を制御して、移動反射部20の作動量を制御する機能を有していてもよい。この場合には、制御部7が干渉反射光RFAと干渉反射光RFBの光路長差を設定することができる。
【0048】
また、制御部7が移動反射部20の移動量を制御する機能を有している場合には、移動反射部20の移動、つまり、移動反射部20の第三反射面21および第四反射面22の移動と検出部5の撮影レートとを合せることができる。つまり、干渉反射光RFの光量を検出部5が等間隔で取得することも可能になるので、取得された光量に基づいて形成されるインターフェログラムをフーリエ変換し易くなる。すると、分光特性を取得するための信号処理を容易にできるし、データ処理時間を短くすることができる。
【0049】
<干渉光形成部10>
図3および図4に示すように、干渉光形成部10は、上述した干渉光形成機構Mの固定反射部FRおよび移動反射部MRと実質的に同様の構成および機能を有する固定反射部16と移動反射部20とを有している。詳しく言えば、干渉光形成部10は、第一反射面17(第一反射面SR1に相当する)と第二反射面18(第二反射面SR2に相当する)とを有する固定反射部16を有している。また、干渉光形成部10は、固定反射部16に対して基準面BPおよび供給光Lの光軸と平行な方向(以下単に移動方向Sという場合がある)に沿って相対的に移動可能に設けられ、第三反射面21(第一反射面SR3に相当する)と第四反射面22(第二反射面SR4に相当する)とを有する移動反射部20を有している。以下の説明では、本実施形態の干渉光形成機構Mと同等の構成や同等の配置となる部分については適宜説明を割愛する。
【0050】
<固定反射部16>
図3および図4に示すように、固定反射部16は、鏡面加工された面である第一反射面17(第一反射面SR1に相当する)と鏡面加工された面である第二反射面18(第二反射面SR2に相当する)とを備えている。この第一反射面17と第二反射面18とは、基準面BPに対して面対称に設けられている。しかも、第一反射面17第二反射面18とは、両者のなす角θfが直角になるように設けられている。
【0051】
なお、固定反射部16に第一反射面17および第二反射面18を設ける構成はとくに限定されない。固定反射部16の本体を加工して第一反射面17および第二反射面18を形成してもよいし、固定反射部16に鏡などの鏡面を有する部材を設けこの部材の鏡面を第一反射面17および第二反射面18としてもよい。
【0052】
<移動反射部20>
図3および図4に示すように、移動反射部20は、鏡面加工された面である第三反射面21(第一反射面SR3に相当する)と第四反射面22(第二反射面SR4に相当する)とを備えている。この第三反射面21と第四反射面22とは、基準面BPに対して面対称に設けられている。しかも、第三反射面21と第四反射面22とは、両者のなす角θmが直角になるように設けられている。つまり、第三反射面21と第四反射面22は、両者のなす角θmが第一反射面17と第二反射面18とのなす角θfと同じ角度になるように設けられている。しかも、移動反射部20は、固定反射部16に対して相対的に移動可能に設けられている。具体的には、移動反射部20は、基準面BPおよび供給光Lの光軸と平行な方向(以下単に移動方向Sという場合がある)に沿って固定反射部16に対して相対的に移動可能に設けられている。
【0053】
なお、移動反射部20を固定反射部16に対して移動方向Sに沿って相対的に移動可能とする構成はとくに限定されない。例えば、移動方向Sに沿って移動反射部20を移動可能に案内するレールなどの案内機構を設けて、移動反射部20が移動するようにしてもよいし、後述する移動部30が移動反射部20の移動を案内する機構を有していてもよい。
【0054】
また、移動反射部20に第三反射面21および第四反射面22を設ける構成はとくに限定されない。移動反射部20の本体を加工して第三反射面21および第四反射面22を形成してもよいし、移動反射部20に鏡などの鏡面を有する部材を設けこの部材の鏡面を第三反射面21および第四反射面22としてもよい。
【0055】
<移動部30>
図3(B)および図4(B)に示すように、干渉光形成部10は、移動反射部20を移動させる移動部30を備えている。この移動部30は、移動反射部20を固定反射部16に対して基準面BPおよび供給光Lの光軸と平行な方向(図3(B)および図4(B)であれば左右方向)に沿って相対的に移動させるものである。例えば、市販されている一軸ステージ等のように、移動方向Sに沿って移動する移動部材(ステージ)を有する公知の移動装置を移動部30とすることができる。この場合、移動部材の移動方向と供給光Lの光軸方向とが平行になるように移動装置を設置し、移動装置の移動部材に移動反射部20を取り付けて移動部30によって移動反射部20を移動させるようにしてもよい。また、上述したように、移動反射部20を案内するレールなどの案内機構を設けた場合には、移動反射部20をレールなどに沿って移動させたり移動を固定したりすることができる装置を移動部30としてもよい。例えば、シリンダ機構やボールねじ機構等の移動機構を有する装置を移動部30として採用することもできる。
【0056】
なお、移動部30は、移動反射部20を移動方向Sに沿って精度よく等速(例えば30μm/s以下)で移動させることができる機能を有するものが望ましい。
また、移動部30は、移動反射部20を手動で移動できるようにしてもよいし、自動で移動できるようにしてもよい。なお、移動部30によって移動反射部20を自動で移動できるようにした場合には、移動反射部20が移動した際に生じる干渉反射光RFAと干渉反射光RFBの光路差を精度よく調整し易くなる。また、移動反射部20を等速で移動させることができるという利点が得られる。
【0057】
<入射平行光形成部25>
図3および図4に示すように、干渉光形成部10は、光供給部3の回折格子4と、固定反射部16の第一反射面17および移動反射部20の第三反射面21との間に設けられた入射平行光形成部25を有している。この入射平行光形成部25は、光供給部3の回折格子4から放出される供給光Lを平行光として、固定反射部16の第一反射面17および移動反射部20の第三反射面21に供給する機能を有している。入射平行光形成部25には、例えば、焦点が回折格子4の位置にある集光レンズを採用することができる。なお、入射平行光形成部25は、平行光を集光した際にその焦点を回折格子4の位置に形成できるものであればよく、とくに限定されない。
【0058】
また、干渉光形成部10に入射平行光形成部25を設けず、入射平行光形成部25と同等の機能を有する機構を光供給部3に設けてもよい。つまり、入射平行光形成部25を有しない干渉光形成部10を設け、光供給部3が、供給部3aと回折格子3bと、焦点が回折格子4の位置にある集光レンズとを有する構成としてもよい。また、光供給部3と干渉光形成部10とは別に、光供給部3と干渉光形成部10との間に入射平行光形成部25を設けてもよい。
【0059】
<集光部28>
図3および図4に示すように、干渉光形成部10は、固定反射部16の第二反射面18および移動反射部20の第四反射面22と検出部5との間に設けられた集光部28を有している。この集光部28は、固定反射部16の第二反射面18および移動反射部20の第四反射面22から供給される反射光RA2および反射光RB2を集光して、検出部5の検出面5aに干渉像を形成するものである。例えば、焦点が検出部5の検出面5aの位置にある集光レンズを集光部28として採用することができる。
【0060】
また、図5に示すように、集光部28は、集光部28で集光された干渉反射光RFを反射して、干渉反射光RFの走光方向を変更する走光方向変更部材29を有していてもよい。例えば、走光方向変更部材29として反射ミラーを設ければ、干渉反射光RFの
走光方向を所望の角度(図5であれば90°)屈曲させることができる。かかる構成とすれば、検出部5を、供給光Lや干渉反射光RFの光軸方向に沿って干渉光形成部10と直列に配置しなくてもよくなる。すると、干渉光形成部10と検出部5の配置の自由度が高くなるし、本実施形態の分光分析装置1を小型化しやすくなる。
【0061】
なお、干渉光形成部10に集光部28を設けず、集光部28と同等の機能を有する機構を検出部5に設けてもよい。つまり、集光部28を有しない干渉光形成部10を設け、検出部5が、検出面5aを有するカメラなどと、焦点が検出面5aの位置にある集光レンズと、を有していてもよい。この場合も、検出部5は、必要であれば走光方向変更部材29も有していてもよい。また、検出部5と干渉光形成部10とは別に、光供給部3と干渉光形成部10との間に集光部28を設けてもよい。
【0062】
本実施形態の分光分析装置1は以上のような構成を有しているので、光供給部3を通して被測定対象から供給される物体光を干渉光形成部10に入射すれば、検出部5の検出面5aに干渉像を形成できる。すると、制御部7によって干渉像を解析すれば、被測定対象や被測定対象に含まれる物質を判別・特定することができる。
【0063】
なお、本実施形態の分光分析装置1は、必ずしも制御部7を有していなくてもよい。この場合、検出部5や検出部5とは別に、検出面5aで測定された光量に関する信号と、干渉反射光RFA,LFBの光路長差に関する信号と、を測定データとして記憶する機能を設けておき、この機能によって記憶されている測定データを別の解析装置によって解析してもよい。
【実施例0064】
本発明の上記機能を有する分光分析装置により、ガスの干渉像を2次元で形成できることを確認した。
【0065】
実験には、図3図4に示すような構成を有する分光分析装置を使用し、検出部にはCMOSカメラを使用した。分光分析装置は、移動部として手動ステージ(中央精機製 ハイグレードステージ LS-5042-C8)を採用し、この手動ステージに移動反射部を設置した。
【0066】
実験では、分光分析装置から160mm離れた位置に黒体(温度160℃)を設置して、分光分析装置のCMOSカメラによって黒体を撮影する状態とした。この状態で黒体と分光分析装置との間の空間にガスを噴射して、ガスから得られる物体光の干渉像を撮影した。その後、撮影された干渉像を解析してCMOSカメラの各画素におけるインターフェログラムを形成し、インターフェログラムを使用してガスの可視化画像を形成した。
【0067】
なお、使用したガスは、ジメチルエーテル(DME)であり、実験時の気温20℃であった。また、干渉反射光RFA,LFBの光路長差は、マイクロゲージを手動で操作することによって手動ステージを移動させて変化させた。
【0068】
結果を図6に示す。
図6(A)に示すように、本発明の分光分析装置を使用すれば、CMOSカメラの各画素の検出信号から精度のよいインターフェログラムが得られることが確認できる。つまり、干渉反射光RFAの光路長と干渉反射光RFBの光路長が変化しても、面内における各干渉光から形成される干渉像の位置にズレが生じていないことが確認された。
【0069】
また、図6(B)に示すように、本発明の分光分析装置を使用すれば、各画素の検出信号から形成されるインターフェログラムを使用することで、ガスの2次元の可視画像を鮮明に形成できることが確認された。
【0070】
以上の結果より、本発明の分光分析装置では、干渉反射光RFAの光路長と干渉反射光RFBの光路長が変化しても干渉像の位置にズレが生じないので、2次元の面内の各位置で精度のよいインターフェログラムを形成でき、ガスの2次元の可視画像を鮮明に形成できることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明の分光分析装置は、ガスを可視化したりガスを検出・分析したりするシステムに適している。
【符号の説明】
【0072】
1 分光分析装置
3 光供給部
3a 供給部
4 回折格子
5 検出部
7 制御部
10 干渉光形成部
16 固定反射部
17 第一反射面
18 第二反射面
20 移動反射部
21 第三反射面
22 第四反射面
25 入射平行光形成部
28 集光部
29 走光方向変更部材
30 移動部
M 干渉光形成機構
FR 固定反射部
SR1 第一反射面
SR2 第二反射面
MR 移動反射部
SR3 第三反射面
SR4 第四反射面
L 供給光
LA 供給光
LB 供給光
RA 反射光
RB 反射光
LF 干渉反射光
LFA 干渉反射光
LFB 干渉反射光
BP 基準面
図1
図2
図3
図4
図5
図6