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  • 特開-スポンソン装置及びジェット推進艇 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024011758
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】スポンソン装置及びジェット推進艇
(51)【国際特許分類】
   B63B 39/06 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
B63B39/06 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022114011
(22)【出願日】2022-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100206760
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 惇
(72)【発明者】
【氏名】三輪 純也
(57)【要約】
【課題】ユーザの好みや使用シーンに応じて旋回時の船体のトリムを調整できるスポンソン装置を提供する。
【解決手段】スポンソン装置は、ジェット推進艇の船体に取り付けられる。スポンソン装置は、バウスポンソンを備える。バウスポンソンは、ジェット推進艇の重心よりも前方に配置され、船体から左右方向に張り出し、第1位置と第2位置とに移動可能に配置され、旋回時における船体のトリムを調整する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジェット推進艇の船体に取り付けられるスポンソン装置であって、
前記船体の重心よりも前方に配置され、前記船体から左右方向に張り出し、第1位置と第2位置とに移動可能に配置され、旋回時における前記船体のトリムを調整するバウスポンソンを備える、
スポンソン装置。
【請求項2】
前記バウスポンソンは、前記ジェット推進艇が直進滑走する際の喫水線よりも上方に配置される、
請求項1に記載のスポンソン装置。
【請求項3】
前記バウスポンソンは、前記旋回時に少なくとも一部が水中に没する、
請求項1に記載のスポンソン装置。
【請求項4】
前記船体に支持される軸部材をさらに備え、
前記バウスポンソンは、前記第1位置と前記第2位置との間で前記軸部材の軸回りに回動する、
請求項1に記載のスポンソン装置。
【請求項5】
前記軸部材は、前記船体の左右方向に延びている、
請求項4に記載のスポンソン装置。
【請求項6】
前記第1位置における前記バウスポンソンの後端は、前記第2位置における前記バウスポンソンの後端よりも下方に位置する、
請求項5に記載のスポンソン装置。
【請求項7】
前記船体の重心よりも後方に配置され、前記船体から左右方向に張り出すリアスポンソンをさらに備え、
前記軸部材は、前記リアスポンソンの下端よりも上方に配置される、
請求項4に記載のスポンソン装置。
【請求項8】
前記軸部材は、前記ジェット推進艇のハンドルよりも前方に配置される、
請求項5に記載のスポンソン装置。
【請求項9】
前記バウスポンソンの後端は、前記ジェット推進艇のハンドルよりも後方に配置される、
請求項1に記載のスポンソン装置。
【請求項10】
前記バウスポンソンの後端は、前記ジェット推進艇のシートよりも前方に配置される、
請求項9に記載のスポンソン装置。
【請求項11】
ユーザが操作可能な入力装置と、
前記バウスポンソンを前記第1位置と前記第2位置とに移動させるアクチュエータと、
前記入力装置から出力される信号に応じて前記アクチュエータを制御するコントローラと、
をさらに備える、
請求項1に記載のスポンソン装置。
【請求項12】
船体と、
旋回時における前記船体のトリムを調整するバウスポンソンを含み、前記船体に取り付けられるスポンソン装置と、
を備え、
前記バウスポンソンは、前記船体の重心よりも前方に配置され、前記船体から左右方向に張り出し、第1位置と第2位置とに移動可能に配置される、
ジェット推進艇。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポンソン装置及びジェット推進艇に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、船体の前側の両側部にフロントフィンを設けたジェット推進艇が知られている(特許文献1参照)。フロントフィンは、急旋回によって船体が傾いた時に水中に没することで、船体のバンク角を抑制するとともに、船体のトリムが下がることを抑制する。フロントフィンは、船体にボルトで固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-233288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているジェット推進艇のフロントフィンは、一定位置で船体に固定されるので、ユーザの好みや使用シーンに応じて旋回時の船体のトリムをフロントフィで調整することができない。
【0005】
本開示の目的は、ユーザの好みや使用シーンに応じて旋回時の船体のトリムを調整できるスポンソン装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るスポンソン装置は、ジェット推進艇の船体に取り付けられる。スポンソン装置は、バウスポンソンを備える。バウスポンソンは、ジェット推進艇の重心よりも前方に配置され、船体から左右方向に張り出し、第1位置と第2位置とに移動可能に配置され、旋回時における船体のトリムを調整する。
【0007】
本開示の他の態様に係るジェット推進艇は、船体と、船体に取り付けられるスポンソン装置とを備える。スポンソン装置は、旋回時における船体のトリムを調整するバウスポンソンを含む。バウスポンソンは、船体の重心よりも前方に配置され、船体から左右方向に張り出し、第1位置と第2位置とに移動可能に配置される。
【0008】
本開示に係るスポン装置及びジェット推進艇では、バウスポンソンは、第1位置と第2位置とに移動可能に配置される。これにより、バウスポンソンの位置を調整することが可能になるので、旋回時における船体のトリムをユーザの好みや使用シーンに応じて調整することができる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、ユーザの好みや使用シーンに応じて旋回時の船体のトリムを調整できるスポンソン装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ジェット推進艇の左側面図である。
図2】ジェット推進艇の左側面図である。
図3】スポンソン装置の制御系を示すブロック図である。
図4】ジェット推進艇の右面図である。
図5】旋回時のバウスポンソンと水面との関係を説明するための図である。
図6】旋回時のバウスポンソンと水面との関係を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。図1は、実施形態に係るジェット推進艇1の左側面図である。ジェット推進艇1は、いわゆるパーソナルウォータークラフト(PWC)である。以下の説明において、「前後」、「左右」、「上下」等の方向を示す用語は、ジェット推進艇1を基準として説明する。
【0012】
ジェット推進艇1は、船体2と、シート3と、ハンドル4と、スポンソン装置5とを備えている。
【0013】
船体2は、ハル2aとデッキ2bとを含む。ハル2aは、船体2の下部を構成し、推進時に水に接触する。デッキ2bは、ハル2aの上部に配置されており、船体2の上部を構成する。
【0014】
船体2の内部には、エンジン6及び燃料タンク(図示せず)などの部品が収容されている。船体2の後下部には、ジェット推進機構(図示せず)が配置されている。ジェット推進機構は、既知の構成であり、エンジン6からの駆動力によって船体2を推進させる推進力を発生させる。ジェット推進機構は、船底から吸引した水を噴射させることで船体2を推進させる推進力を発生させる。ジェット推進機構は、ハンドル4の操作に応じてジェット推進機構からの水の噴射方向が変化するように構成されている。
【0015】
シート3は、デッキ2bに取り付けられている。シート3は、エンジン6の上方に配置されている。シート3は、ユーザが着座する部分であり、シート3の部分が船体2の重心Gの位置となるように構成されている。なお、船体2は、エンジン6が配置される位置が船体2の重心Gの位置となるように構成されてもよい。
【0016】
ハンドル4は、船体2を操舵するための部品であり、シート3の前方に配置されている。ハンドル4には、エンジン6の出力を調整するための操作部(図示せず)が設けられている。
【0017】
スポンソン装置5は、船体2に取り付けられる。図1から図3に示すように、スポンソン装置5は、バウスポンソン11と、リアスポンソン12と、軸部材13と、入力装置14と、コントローラ15と、アクチュエータ16とを含む。
【0018】
バウスポンソン11は、樹脂材で形成されている。バウスポンソン11は、左旋回時における船体2のトリムを調整する。バウスポンソン11は、左旋回時に少なくとも一部が水中に没する。これにより、船体2のトリムが調整される。本明細書におけるトリムは、喫水線L(水面)を0度とした場合における船首の角度αを意味する。なお、図1に示す角度αは、ジェット推進艇1が直進滑走する際の喫水線L2を0度した場合における船首の角度を例示している。
【0019】
バウスポンソン11は、船体2から左右方向に張り出している。バウスポンソン11は、船体2のハル2aの左側部から左方に張り出している。バウスポンソン11は、船体2の重心Gよりも前方に配置されている。バウスポンソン11は、船体2の静止時の喫水線L1よりも上方に配置されている。バウスポンソン11は、ジェット推進艇1が直進滑走する際の喫水線L2よりも上方に配置されている。すなわち、バウスポンソン11は、ジェット推進艇1が直進滑走する際に水面から全体が露出している。なお、バウスポンソン11は、船体2の静止時の喫水線L1よりも下方に配置されてもよく、バウスポンソン11は、船体2の静止時に水面に接触していてもよい。
【0020】
バウスポンソン11は、前後方向に延びている。バウスポンソン11の下端は、略直線状に延びている。バウスポンソン11の前端11aは、ハンドル4よりも前方に配置されている。バウスポンソン11の後端11bは、ハンドル4よりも後方に配置されている。バウスポンソン11の後端11bは、シート3よりも前方に配置されている。なお、バウスポンソン11の後端11bは、ハンドル4よりも前方に配置されてもよい。
【0021】
バウスポンソン11は、図1に示す第1位置と、図2に示す第2位置とに移動可能に配置されている。本実施形態では、バウスポンソン11は、第1位置と第2位置との間で軸部材13の軸回りに回動する。
【0022】
第1位置におけるバウスポンソン11は、側面視において、船体2の前後方向に対して傾斜している。第2位置におけるバウスポンソン11は、側面視において、船体2の前後方向に対して略平行である。第1位置におけるバウスポンソン11の後端11bは、第2位置におけるバウスポンソン11の後端11bよりも下方に位置する。第1位置におけるバウスポンソン11の前端11aは、第2位置におけるバウスポンソン11の前端11aよりも上方に位置する。第1位置におけるバウスポンソン11の後端11bは、軸部材13よりも下方に位置する。
【0023】
リアスポンソン12は、樹脂材で形成されている。リアスポンソン12は、船体2の重心Gよりも後方に配置されている。リアスポンソン12は、シート3よりも後方に配置されている。リアスポンソン12は、少なくとも一部が静止時の喫水線L1よりも上方に配置されている。リアスポンソン12の少なくとも一部は、ジェット推進艇1が直進滑走する際の喫水線L2よりも上方に配置されている。本実施形態では、リアスポンソン12の全体は、ジェット推進艇1が直進滑走する際の喫水線L2よりも上方に配置されている。なお、リアスポンソン12の少なくとも一部は、ジェット推進艇1が直進滑走する際の喫水線L2よりも下方に配置されてもよく、ジェット推進艇1が直進滑走する際に水面に接触していてもよい。
【0024】
リアスポンソン12は、船体2から左右方向に張り出している。リアスポンソン12は、船体2のハル2aの左側部から左方に張り出している。リアスポンソン12は、複数のボルトと複数のナットを介して船体2のハル2aに固定されている。
【0025】
リアスポンソン12は、前後方向に延びている。リアスポンソン12の下端は、略直線状に延びている。リアスポンソン12の後端は、リアスポンソン12の前端よりも下方に配置されている。リアスポンソン12の下端は、バウスポンソン11の下端よりも下方に配置されている。すなわち、バウスポンソン11の全体は、リアスポンソン12の下端よりも上方に配置されている。
【0026】
軸部材13は、船体2のハル2aに支持されている。軸部材13は、バウスポンソン11を回動可能に支持している。軸部材13は、船体2の左右方向に延びている。軸部材13は、ハンドル4よりも前方に配置されている。軸部材13は、リアスポンソン12の下端よりも上方に配置されている。
【0027】
入力装置14は、ユーザが操作可能であり、入力装置14の操作を示す信号をコントローラ15に出力する。ユーザは、入力装置14を操作することで、バウスポンソン11の位置を第1位置と第2位置のいずれかに選択することができる。入力装置14は、例えば、押圧可能なスイッチであり、ハンドル4のグリップの近傍に配置されている。入力装置14は、ダイヤル式、スライド式、或いは、タッチパネル式などの他の入力装置であってもよい。
【0028】
コントローラ15は、CPUなどのプロセッサと、RAMやROMなどのメモリとを含む。コントローラ15は、入力装置14から出力される信号に応じてアクチュエータ16を制御することで、第1位置及び第2位置のいずれか一方から第1位置及び第2位置のいずれか他方にバウスポンソン11を移動させる。
【0029】
アクチュエータ16は、バウスポンソン11を第1位置と第2位置とに移動させる。アクチュエータ16は、第1位置と第2位置との間でバウスポンソン11を軸部材13の軸回りに回動させる。アクチュエータ16は、サーボモータ或いはシリンダなどの部材で構成され、コントローラ15によって制御される。
【0030】
スポンソン装置5は、図3及び図4に示すように、バウスポンソン21と、リアスポンソン22と、軸部材23と、アクチュエータ26とを含む。
【0031】
バウスポンソン21は、バウスポンソン11と左右対称形状であり、バウスポンソン21と同様の構成を有している。すなわち、バウスポンソン21は、バウスポンソン11と同様に、第1位置と第2位置とに移動可能に配置されている。バウスポンソン21は、右旋回時における船体2のトリムを調整する。リアスポンソン22は、リアスポンソン12と左右対称形状であり、リアスポンソン12と同様の構成を有している。軸部材23は、軸部材13と左右対称形状であり、軸部材13と同様の構成を有している。
【0032】
アクチュエータ26は、アクチュエータ16と同様の構成であり、バウスポンソン21を第1位置と第2位置とに移動させる。アクチュエータ16は、第1位置と第2位置との間でバウスポンソン11を軸部材23の軸回りに回動させる。コントローラ15は、入力装置14から出力される信号に応じてアクチュエータ26を制御することで、第1位置及び第2位置のいずれか一方から第1位置及び第2位置のいずれか他方にバウスポンソン21を移動させる。
【0033】
本実施形態では、コントローラ15は、船体2に対するバウスポンソン11の傾斜角度と、船体2に対するバウスポンソン21の傾斜角度とが同じになるように入力装置14から出力される信号に応じてアクチュエータ16及びアクチュエータ26を制御する。
【0034】
図5及び図6は、左旋回時におけるバウスポンソン11,21を正面から見たときの模式図である。図5では、バウスポンソン11,21は、第1位置にあり、図6では、バウスポンソン11,21は、第2位置にある。左旋回時において、バウスポンソン11が第1位置にあるときは、バウスポンソン11が第2位置にあるときに比べて、バウスポンソン11は水に当たり易い。このため、左旋回時において、バウスポンソン11が第1位置にあるときは、バウスポンソン11が第2位置にあるときと比べて、船体2のバンク角βが浅くなるとともに、船体2のトリムが高くなる(船首の角度αが大きくなる)。この場合は、船体2の挙動が小さくなるので快適な乗り心地を得ることができる。
【0035】
一方、左旋回時において、バウスポンソン11が第2位置にあるときは、バウスポンソン11が第1位置にあるときに比べて、バウスポンソン11は、水に当たりにくい。すなわち、バウスポンソン11が第1位置にあるときに比べて、バウスポンソン11の効きを低下させることができる。このため、左旋回時において、バウスポンソン11が第2位置にあるときは、バウスポンソン11が第1位置にあるときと比べて、船体2のバンク角βが深くなるとともに、船体2のトリムが低くなる(船首の角度αが小さくなる)。これにより、バウスポンソン11が第1位置にあるときと比べて、船体2が傾き易くなるので、船体2の挙動を大きくすることが可能になり、素早く旋回することが可能になる。なお、右旋回時には、バウスポンソン21の位置に応じてバウスポンソン11と同様の作用効果を得ることができる。
【0036】
以上説明した本実施形態に係るスポンソン装置5及びジェット推進艇1では、バウスポンソン11,21は、第1位置と第2位置とに移動可能に配置される。これにより、バウスポンソン11,21の位置を調整することが可能になるので、旋回時における船体2のトリムをユーザの好みや使用シーンに応じて調整することができる。バウスポンソン11,21は、ハンドル4の操作に関係なく位置を調整することができるので、スポンソン装置5の構造が複雑化することを抑制できる。また、バウスポンソン11,21は、ジェット推進艇1が直進滑走する際の喫水線L2よりも上方に配置されているので、直進滑走時にバウスポンソン11,21が水に当たりくい。
【0037】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0038】
バウスポンソン11,21は、第1位置と第2位置の間の任意の位置に調整可能な構成であってもよい。バウスポンソン11,21の位置は、バウスポンソン11,21の全体が上下方向に移動することで調整される構成であってもよい。バウスポンソン11,21の第1位置及び第2位置は、前記実施形態と異なる位置であってもよい。例えば、第2位置におけるバウスポンソン11,21は、側面視において、船体2の前後方向に対して傾斜していてもよい。リアスポンソン12,22は、省略されてもよい。
【0039】
コントローラ15は、バウスポンソン11とバウスポンソン21のそれぞれを単独で制御可能な構成であってもよい。例えば、船体2に対するバウスポンソン11の傾斜角度と、船体2に対するバウスポンソン21の傾斜角度とを互いに異なる角度で制御可能な構成であってもよい。この場合、入力装置は、バウスポンソン11の位置を調整するための第1スイッチと、バウスポンソン21の位置を調整するための第2スイッチとを備えてもよい。
【0040】
バウスポンソン11の第2位置は、左旋回時にバウスポンソン11が水中に没しない位置に設定されてもよい。同様に、バウスポンソン21の第2位置は、右旋回時にバウスポンソン21が水中に没しない位置に設定されてもよい。
【0041】
バウスポンソン11,21は、第1位置と第2位置とに移動可能な構成であればよい。バウスポンソン11,21は、機械的な構造によって第1位置と第2位置とに移動可能であってもよい。例えば、バウスポンソン11,21は、ボルトなどの固定部材を介して第1位置と、第2位置とに着脱可能に船体2に取り付け可能に構成されてもよい。
【0042】
軸部材13,23は、船体2の前後方向に延びていてもよい。この場合、例えば、バウスポンソン11の左端の全体が軸部材13に対して上下方向に回動することでバウスポンソン11の位置が調整されてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 ジェット推進艇
5 スポンソン装置
11 バウスポンソン
12 リアスポンソン
13 軸部材
14 入力部材
15 コントローラ
16 アクチュエータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6